JP2020148972A - レンズ駆動装置、カメラモジュール、及び、レンズ駆動装置の製造方法 - Google Patents

レンズ駆動装置、カメラモジュール、及び、レンズ駆動装置の製造方法 Download PDF

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大友 勝彦
Katsuhiko Otomo
勝彦 大友
寛志 長田
Hiroshi Osada
寛志 長田
田中 俊行
Toshiyuki Tanaka
俊行 田中
康 稲垣
Yasushi Inagaki
康 稲垣
彰良 猿舘
Akiyoshi Sarudate
彰良 猿舘
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Abstract

【課題】ケースに取り付けられるスペーサによって実現されていた機能をより簡易な構成で実現できるようにしたレンズ駆動装置を提供すること。【解決手段】本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101は、外周壁部4Gと天板部4Bとを有するケース4と、ベース部材18と、レンズ保持部材2と、コイル3と、磁石5と、外側部分16e、内側部分16i及び弾性腕部16gを有する上側板ばね16と、を備えている。ケース4は、平面視において矩形状に形成されている。天板部4Bの4つの角部にはベース部材18の側へ窪んだ凹部4Cがそれぞれ形成されている。第4磁石5A4は、第3凹部4C3と第4凹部4C4との間の距離D3よりも長く延在している。上側板ばね16は、外側部分16eの一部である第4挟持部分CX4が凹部4Cと磁石5との間に挟持された状態で、外側部分16eの別の一部である第4角部分16b4が第4凹部4C4に接着剤AD1で固定されている。【選択図】図17

Description

本開示は、例えばカメラ付き携帯機器等に搭載されるレンズ駆動装置、レンズ駆動装置を含むカメラモジュール、及び、レンズ駆動装置の製造方法に関する。
従来、レンズホルダ(レンズ保持部材)と、レンズ保持部材の外周に配置されるコイルと、レンズ保持部材を光軸方向に移動可能に支持する板ばねと、を含むレンズ駆動装置が知られている(特許文献1参照。)。
このレンズ駆動装置では、レンズ保持部材の上側に配置される上側板ばねと、箱状のヨーク(カバー部材)の内側の天井面との間にスペーサが配置されている。このスペーサは、レンズ保持部材が上方に移動したときに、ヨークの天井面と上側板ばねとが接触してしまうのを防止する役割を果たしている。
特開2013−109231号公報
しかしながら、上述の構成は、スペーサが必要なため、部品点数の増大、組み立て工数の増大及び製造コストの増大をもたらすおそれがある。
そこで、カバー部材に取り付けられるスペーサによって実現されていた機能をより簡易な構成で実現できるようにしたレンズ駆動装置を提供することが望ましい。
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置は、4つの側板部を含む筒状の外周壁部と前記外周壁部の一端部に設けられた天板部とを有するカバー部材と、前記カバー部材の前記天板部と対向するベース部材と、前記カバー部材と前記ベース部材とを含む筐体内に位置してレンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材に保持されたコイルと、前記コイルに対向する磁石と、前記カバー部材に固定される固定側支持部、前記レンズ保持部材に固定される可動側支持部、及び、前記固定側支持部と前記可動側支持部との間に設けられた弾性腕部を有し、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する板ばねと、を備えたレンズ駆動装置であって、前記カバー部材は、平面視において矩形状に形成されているとともに、前記天板部の4つの角部に、前記ベース部材側へ窪んだ凹部がそれぞれ形成されており、前記磁石は、隣り合う2つの前記凹部の間の距離よりも長く延在しており、前記板ばねは、前記固定側支持部の一部が前記凹部と前記磁石との間に挟持された状態で、前記固定側支持部が前記凹部に接着剤で固定されている。
上述の手段により、スペーサによって実現されていた機能をより簡易な構成で実現できるようにしたレンズ駆動装置が提供される。
レンズ駆動装置の分解斜視図である。 レンズ駆動装置の上方斜視図及び正面図である。 レンズ駆動装置の上面図及び底面図である。 ケースが取り外された状態にあるレンズ駆動装置の上方斜視図及び正面図である。 レンズ保持部材の上方斜視図である。 レンズ保持部材の下方斜視図である。 レンズ保持部材の上面図及び正面図である。 レンズ保持部材の下方斜視図である。 レンズ保持部材の一部の拡大図である。 一部の部材が省略された状態にあるレンズ駆動装置の底面図である。 上側板ばねの上面図及び下側板ばねの上面図である。 レンズ駆動装置における板ばねとコイルとの接続の一例を説明する図である。 ベース部材の上方斜視図である。 上部組立体の分解斜視図及び組立図である。 ケースにおける凹部及び隅部の拡大斜視図である。 ケースにおける凹部及び隅部の拡大底面図である。 上部組立体の一部の底面図である。 上部組立体の一部の底面図である。
以下、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101について図面を参照して説明する。図1は、レンズ駆動装置101の分解斜視図である。図2(A)は、レンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2(B)は、Y2側から見たレンズ駆動装置101の正面図である。図3(A)は、レンズ駆動装置101の上面図であり、図3(B)は、レンズ駆動装置101の底面図である。図4(A)は、ケース4を取り外した状態のレンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2(A)に対応する。図4(B)は、Y2側から見た、ケース4を取り外した状態のレンズ駆動装置101の正面図である。
レンズ駆動装置101は、図1に示すように、レンズ体LSを保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2をレンズ体LSに関する光軸方向JD(Z軸方向)に沿って移動させる駆動機構MKと、レンズ保持部材2を光軸方向JDに移動可能に支持する支持部材としての板ばね6と、板ばね6が固定される固定側部材RGとを含む。レンズ体LSは、例えば、少なくとも1枚のレンズを備えた筒状のレンズバレルであり、その中心軸線が光軸方向JDに沿うように構成されている。光軸方向JDは、レンズ体LSに関する光軸の方向、及び、光軸に平行な方向を含む。
駆動機構MKは、図1に示すように、環状に巻かれたコイル3と、コイル3と対向して配置された4つの磁石5とを含む。固定側部材RGは、カバー部材としての矩形箱状のケース4と、金属部材7が埋め込まれたベース部材18とを含む。
金属部材7は、図3(B)に示すように、外部との電気的な接続をもたらす端子7A及び7Bを含む。板ばね6は、レンズ保持部材2とケース4との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26と、を含む。下側板ばね26は、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bを含む。
ケース4は、図2(A)に示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18とともに筐体を構成する。ケース4は、矩形環状の外周壁部4Gと、外周壁部4Gの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた、角部を除いて平板状の天板部4Bとを有する。天板部4Bの4つの角部のそれぞれには、ベース部材18側(Z2側)へ窪んだ凹部4Cが形成されているためである。
凹部4Cは、天板部4Bの平板状の面から下方(Z2方向)に窪むように形成されている。凹部4Cの天井面である下面(Z2側の面)と磁石5の上面(Z1側の面)との間で上側板ばね16を挟持するためである。具体的には、凹部4Cは、図2(A)に示すように、天板部4Bの角部に対応する角凹部CRと、角凹部CRから側板部4Aに沿って延びる2つの延在凹部ERと、を有する。図2(A)は、凹部4Cのうちの1つである第1凹部4C1の2つの延在凹部ERと1つの角凹部CRとを示している。
外周壁部4Gは、平板状に形成された4つの側板部4Aと曲板状に形成された4つの隅部4Rとを備えている。具体的には、側板部4Aは、互いに対向する第1側板部4A1及び第3側板部4A3と、第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれに垂直で且つ互いに対向する第2側板部4A2及び第4側板部4A4とを有する。第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれと第2側板部4A2及び第4側板部4A4のそれぞれとは、典型的には、互いに垂直である。そして、隣り合う2つの側板部4Aの間には、両者を繋ぐ隅部4Rが存在する。隅部4Rの上端は、天板部4Bの四隅を構成する角部に形成された凹部4Cに繋がっている。具体的には、隅部4Rは、曲板状に形成されており、第1隅部4R1〜第4隅部4R4を含む。凹部4Cは、第1凹部4C1〜第4凹部4C4を含む。第1隅部4R1は、第1側板部4A1と第2側板部4A2との間に配置され、且つ、第1凹部4C1の角凹部CRに繋がっている。第2隅部4R2は、第2側板部4A2と第3側板部4A3との間に配置され、且つ、第2凹部4C2の角凹部CRに繋がっている。第3隅部4R3は、第3側板部4A3と第4側板部4A4との間に配置され、且つ、第3凹部4C3の角凹部CRに繋がっている。第4隅部4R4は、第4側板部4A4と第1側板部4A1との間に配置され、且つ、第4凹部4C4の角凹部CRに繋がっている。
天板部4Bの中央には略円形の開口4kが形成されている。そして、開口4kには、凹部4Cのそれぞれに向かって拡がるように切欠部4kcが形成されている。切欠部4kcは、例えば、レンズ体LSをレンズ保持部材2に取り付ける際に、レンズ保持部材2を保持するために利用される。但し、切欠部4kcは省略されてもよい。切欠部4kcは、第1凹部4C1〜第4凹部4C4のそれぞれに対向するように配置された第1切欠部4kc1〜第4切欠部4kc4を含む。
レンズ駆動装置101は、略直方体形状を有し、撮像素子(図示せず。)を実装した基板(図示せず。)の上に取り付けられる。レンズ駆動装置101と、レンズ保持部材2に装着されたレンズ体LSと、レンズ体LSに対向するように基板に実装された撮像素子と、基板とはカメラモジュールを構成する。コイル3は、下側板ばね26A、端子7A及び基板を介し、且つ、下側板ばね26B、端子7B及び基板を介して電源に接続される。コイル3に電流が流れると、駆動機構MKは、光軸方向JDに沿った電磁力を発生させる。
レンズ駆動装置101は、この電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)で、光軸方向JDに沿ってレンズ保持部材2を移動させることで自動焦点調節機能を実現する。具体的には、レンズ駆動装置101は、撮像素子から離れる方向にレンズ保持部材2を移動させてマクロ撮影を可能にし、撮像素子に近づく方向にレンズ保持部材2を移動させて無限遠撮影を可能にしている。
次に、レンズ保持部材2と駆動機構MKについて説明する。図5(A)は、レンズ保持部材2の上方斜視図であり、図5(B)は、図5(A)のレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す上方斜視図である。図6(A)は、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、図6(B)は、図6(A)のレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す下方斜視図である。図7(A)は、レンズ保持部材2の上面図であり、図7(B)は、Y2側から見たレンズ保持部材2の正面図である。図8(A)は、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、図8(B)は、図8(A)に示すレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す下方斜視図である。図9(A)は、図8(B)に示す部分Sの拡大図であり、図9(B)は、図6(B)に示す部分Pの拡大図である。図10(A)は、金属部材7及びベース部材18が省略された状態のレンズ駆動装置101の底面図であり、図10(B)は、更に下側板ばね26及びレンズ保持部材2が省略された状態のレンズ駆動装置101の底面図である。
本実施形態では、レンズ保持部材2は、液晶ポリマー(LCP)等の合成樹脂を射出成形することで作製されている。具体的には、レンズ保持部材2は、図5(A)に示すように、光軸方向JDに沿って貫通されるように形成された筒状部12と、光軸方向JDにおける撮像素子側(Z2側)に形成された第1突出部としてのフランジ部(鍔状部)52とを含む。本実施形態では、フランジ部52は、径方向外側に突出するように、すなわち、光軸方向JDに垂直な方向に突出するように形成されている。また、筒状部12は、フランジ部52の被写体側(Z1側)においては、円筒状に形成されている。
本実施形態では、筒状部12には、レンズ体LSが装着されるように、内周面にねじ溝が設けられている。但し、レンズ体LSは、接着剤によって筒状部12に固定されてもよい。この場合、ねじ溝は省略されてもよい。また、筒状部12には、被写体側の端面に窪み12dhを有した台座部12dが光軸を挟んで4箇所に設けられている。台座部12dには、図4(A)に示すように、上側板ばね16の内側部分16iが載置され、且つ、接着剤で固定される。
筒状部12の外周面には、図5(A)に示すように、コイル3を内側から支持する外壁部としてのコイル支持部12jが設けられている。本実施形態では、コイル支持部12jは、八角環状のコイル3を支持できるよう、上面視で八角形状の外形を有する。
コイル支持部12jの被写体側には、光軸方向JDにおいて第1突出部としてのフランジ部52と対向するように径方向外側に突出した第2突出部としての庇部12hが4箇所に形成されている。本実施形態では、庇部12hは、ケース4の側板部4Aに向かって、外方へ突出するように、すなわち、光軸方向JDに垂直な方向に突出するように形成されている。そして、図5(B)に示すように、コイル3は、コイル支持部12jに支持され且つ光軸方向JDにおいて庇部12hとフランジ部52との間に挟まれるようにしてレンズ保持部材2の外周面側に環状に巻かれている。
フランジ部52は、筒状部12の撮像素子側(Z2側)の部分における外周面から径方向外側に突出している。フランジ部52の被写体側にはコイル3が配置されている。フランジ部52には、図6(B)に示すように、レンズ体LSの光軸を挟んで切欠部52kが2つ形成されている。そして、切欠部52kの一方にはコイル3の巻き始め側の線材である延在部33Aが通され、切欠部52kの他方にはコイル3の巻き終わり側の線材である延在部33Bが通されている。切欠部52kを形成するフランジ部52の縁部は、湾曲するように構成されている。縁部と接するコイル3の線材が断線するのを防止し或いは抑制するためである。
フランジ部52は、図6(A)に示すように、撮像素子側(Z2側)の面から下方(Z2方向)に突出した、角形凸状の2つの保持部72と、丸形凸状の6つの突設部2tと、3つの壁部(内側壁部82u、外側壁部82v、側壁部82w)で形成された2つの突堤部82とを含む。
保持部72は、図6(B)に示すように、コイル3(巻回部13)の巻き始め側に対応する保持部72Aと、コイル3(巻回部13)の巻き終わり側に対応する保持部72Bとを含む。コイル3の両端は、保持部72に巻き付けられて保持されている。
突設部2tは、図6(A)及び図10(A)に示すように、下側板ばね26Aに対応する3つの突設部2tと、下側板ばね26Bに対応する3つ突設部2tとを含む。突設部2tには、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iが装着されて固定されている。下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iの固定は、内側部分26iに形成された貫通孔に挿通された突設部2tを熱かしめすることによって実現される。なお、熱かしめは、冷間かしめであってもよい。図6(A)及び図6(B)では、突設部2tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。他の図においても同様である。
突堤部82は、図6(A)に示すように、レンズ保持部材2の中心側に位置する内側壁部82uと、内側壁部82uと対向して外側に位置する外側壁部82vと、保持部72に近い側で内側壁部82uと外側壁部82vとの間に位置する側壁部82wとを含む。保持部72から遠い突堤部82の側には、図9(A)に示すように、壁部が切り欠かれた開放部82zが形成されている。そして、3つの壁部(内側壁部82u、外側壁部82v、側壁部82w)で囲われた空間が収容部82sを形成している。本実施形態では、突堤部82が保持部72と隣り合う位置に形成されているので、保持部72の側壁は、突堤部82の側壁部82wとして好適に利用されている。したがって、保持部72と隣り合う位置に収容部82sが設けられている。保持部72Aの近くにある収容部82sは、コイル3の延在部33Aと下側板ばね26Aとを接続する導電性接着剤を収容できるように構成されている。同様に、保持部72Bの近くにある収容部82sは、コイル3の延在部33Bと下側板ばね26Bとを接続する導電性接着剤を収容できるように構成されている。
次に、レンズ駆動装置101の駆動機構MKについて説明する。駆動機構MKは、図10(B)に示すように、コイル3と、ケース4を構成する4つの側板部4Aのそれぞれと対向するように配置された4つの磁石5とを含む。具体的には、磁石5は、第1磁石5A1〜第4磁石5A4を含む。第1磁石5A1は、第1側板部4A1と対向するように配置され、第2磁石5A2は、第2側板部4A2と対向するように配置され、第3磁石5A3は、第3側板部4A3と対向するように配置され、第4磁石5A4は、第4側板部4A4と対向するように配置されている。そして、駆動機構MKは、コイル3に流れる電流と磁石5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸方向JDに沿って上下に移動させることができる。
コイル3は、図6(B)に示すように、レンズ保持部材2の外周に導電性の線材を巻回して形成されている。コイル3は、環状に巻かれて形成された巻回部13と、巻回部13から延びて保持部72に巻き付けられる延在部33とを含む。図6(B)は、明瞭化のため、巻回部13に関しては、絶縁部材で表面を被覆された導電性の線材の詳細な巻回状態の図示を省略している。巻回部13を図示する他の図についても同様である。
延在部33は、コイル3の巻き始め側で巻回部13の内周側に位置する巻回部13の端部(巻き始め部分)に繋がっている延在部33Aと、コイル3の巻き終わり側で巻回部13の外周側に位置する巻回部13の端部(巻き終わり部分)に繋がっている延在部33Bとを含む。
具体的には、延在部33Aは、図9(A)に示すように、保持部72Aに巻き付けられる巻き付け部33mと、収容部82sの内底面と対向して延びる接続部33cと、切欠部52kに挿通されてフランジ部52の撮像素子側(Z2側)から被写体側(Z1側)に延びる挿通部33kとを含む。同様に、延在部33Bは、図9(B)に示すように、保持部72Bに巻き付けられる巻き付け部33mと、収容部82sの内底面と対向して延びる接続部33cと、切欠部52kに挿通されてフランジ部52の撮像素子側(Z2側)から被写体側(Z1側)に延びる挿通部33kとを含む。
本実施形態では、延在部33Aは、コイル3の線材がレンズ保持部材2の外周に巻き付けられる前に、すなわち、巻回部13が形成される前に、レンズ保持部材2の保持部72Aに巻き付けられる。図9(A)に示す例では、コイル3の線材の一部が保持部72Aに3ターン巻き付けられている。これにより、巻き付け部33mが保持部72Aに形成され、延在部33Aの一部が保持部72Aに保持される。但し、延在部33Aは、コイル3の線材がレンズ保持部材2の外周に巻き付けられた後で、保持部72Aに巻き付けられてもよい。
次に、レンズ保持部材2の外周に線材が巻き付けられる。その際には、図9(A)に示すように、巻き付け部33mから延びる線材は、収容部82sの内底面と対向するとともに、壁部が切り欠かれた開放部82zを通る。そして、線材は、フランジ部52の下側から切欠部52kを通ってフランジ部52の上側に延びる。このとき、収容部82sの内底面と対向する部分が延在部33Aの接続部33cを構成し、切欠部52kを通る部分が延在部33Aの挿通部33kを構成する。
延在部33Aの挿通部33kは、フランジ部52の下側から上側に延びる際、図9(A)に示すように、フランジ部52の縁部に接するように構成されている。そのため、落下等により強い衝撃がレンズ駆動装置101に加えられた際には、コイル3の延在部33Aはフランジ部52の縁部に押し付けられる。本実施形態では、フランジ部52の縁部は湾曲するように構成されている。そのため、延在部33Aは、フランジ部52の縁部で切断され難い。延在部33Bと接するフランジ部52の縁部も湾曲するように構成されていてもよい。
レンズ保持部材2の外周に巻回されたコイル3の巻回部13は、図5(B)に示すように、レンズ保持部材2の周囲を囲む位置に配置されている。また、巻回部13は、コイル支持部12j(図5(A)参照。)により内側から支持された状態で、庇部12hとフランジ部52に挟まれるようにして、フランジ部52の被写体側に固定されている。また、巻回部13の内周面がコイル支持部12jにより等方的にバランス良く支持されるため、巻回部13は、コイル3の中心軸とレンズ保持部材2の中心軸とが一致した状態で、レンズ保持部材2に保持される。したがって、レンズ保持部材2に保持されたレンズ体LSの光軸は、レンズ保持部材2及びコイル3のそれぞれの中心軸と容易に一致するように構成されている。
レンズ保持部材2の外周への線材の巻き付けが終了すると、巻回部13の巻き終わり側の端部に繋がる延在部33Bは、図9(B)に示すように、フランジ部52の被写体側から切欠部52kを介してフランジ部52の撮像素子側に引き出される。具体的には、挿通部33kが切欠部52kを通過し、接続部33cが突堤部82の開放部82zを通過するとともに収容部82sの内底面と対向して延び、巻き付け部33mがレンズ保持部材2の保持部72Bに巻き付けられる。図9(B)に示す例では、延在部33Bは、保持部72Bに3ターン巻き付けられている。
突堤部82には、保持部72Bから遠い側に、壁部が切り欠かれた開放部82zが形成されている。延在部33Bの接続部33cは開放部82zを通って延びる。この構成により、突堤部82と延在部33Bとの干渉が回避され、レンズ保持部材2と下側板ばね26Bとの隙間の増大が回避され、レンズ駆動装置101の寸法が光軸方向JDにおいて大きくなるのが抑制され得る。
次に、ケース4について説明する。本実施形態では、ケース4は、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性金属で形成された板材に抜き加工及び絞り加工を施して作製されている。非磁性金属で形成されているため、ケース4は、デュアルカメラ型の携帯機器等においてレンズ駆動装置101に隣接して別のレンズ駆動装置が配置される場合であっても、その別のレンズ駆動装置に含まれる駆動機構に磁気的な悪影響を及ぼすことはない。具体的には、ケース4は、図2(A)に示すように、収納部4sを定める箱状の外形を有する。そして、ケース4は、矩形環状の外周壁部4Gと、外周壁部4Gの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた、凹部4Cを除いて平板状の天板部4Bとを有する。外周壁部4Gは、平板状に形成された4つの側板部4Aを備えている。このように構成されたケース4は、図10(B)に示すように、コイル3及び磁石5を収納部4sに収容し、且つ、図2(A)に示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18とともに筐体を構成する。但し、ケース4は、鉄等の磁性金属で形成されたカバーで置き換えられてもよい。この場合、ケース4はヨークとして機能する。
次に、駆動機構MKを構成する磁石5について説明する。磁石5は、図1に示すように略直方体形状を有し、光軸方向JDに垂直な方向(X軸方向又はY軸方向)に延びるように配置されている。そして、4つの磁石5は、図10(B)に示すように、コイル3の外側に位置するとともに、ケース4を構成する4つの側板部4Aのそれぞれに沿うように配置されている。そして、接着剤により、側板部4Aのそれぞれの内面に固定されている。また、磁石5は、例えば、内側がN極、外側がS極となるように配置されている。
次に、板ばね6及び固定側部材RGについて説明する。図11は、板ばね6を説明する図である。図11(A)は、上側板ばね16の上面図であり、図11(B)は、下側板ばね26の上面図である。図12は、下側板ばね26Aとコイル3との接続状態の一例を説明する図である。具体的には、図12(A)は、図10(A)に示す部分Tの拡大図であり、図12(B)は、図10(A)に示す部分TをX2側から見たときの下側板ばね26A、コイル3及びレンズ保持部材2の拡大図である。なお、図12(A)及び図12(B)では、説明を分かり易くするため、導電性接着剤CAがクロスハッチングで示されている。図13は、固定側部材RGとしてのベース部材18を説明する図である。具体的には、図13(A)は、ベース部材18の上方斜視図であり、図13(B)は、ベース部材18に下側板ばね26A及び下側板ばね26Bが組み付けられた状態を示す上方斜視図である。
板ばね6は、銅合金を主な材料とした金属板から作製されている。板ばね6は、図1に示すように、レンズ保持部材2とケース4との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。レンズ保持部材2と板ばね6(上側板ばね16、下側板ばね26A及び下側板ばね26B)のそれぞれとが係合された状態で、板ばね6は、レンズ保持部材2が光軸方向JD(Z軸方向)へ移動可能となるように、レンズ保持部材2を空中で支持している。下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、コイル3に電流を供給するための給電部材として機能する。そのため、下側板ばね26Aはコイル3の一端に電気的に接続され、下側板ばね26Bはコイル3の他端に電気的に接続されている。
上側板ばね16は、図11(A)に示すように、略矩形状をなし、レンズ保持部材2に固定される内側部分16iと、固定側部材RGに固定される外側部分16eと、内側部分16iと外側部分16eとの間に位置する4つの弾性腕部16gとを含む。具体的には、上側板ばね16は、枠状に形成されており、中心を挟んで対向するように設けられた2つの内側部分16iを有している。外側部分16eは、4つの角部分16bと、隣り合う2つの角部分16bを繋ぐ4つの辺部分16rとを有している。辺部分16rの一部は、ケース4の天板部4Bの一部を構成する凹部4Cの下面と磁石5の上面とで挟持されて固定される。このように、ケース4及び磁石5は、固定側部材RGとして機能する。
より具体的には、角部分16bは、第1角部分16b1〜第4角部分16b4を含む。第1角部分16b1には第1貫通孔TH1が形成され、第2角部分16b2には第2貫通孔TH2が形成され、第3角部分16b3には第3貫通孔TH3が形成され、第4角部分16b4には第4貫通孔TH4が形成されている。第1貫通孔TH1は、長方形をなし、長方形の長辺の1つが外周壁部4Gの第1隅部4R1に対向するように配置されている。第1貫通孔TH1は、円、楕円又は角丸長方形等の他の形状をなしていてもよい。第2貫通孔TH2〜第4貫通孔TH4についても同様である。
第1貫通孔TH1〜第4貫通孔TH4のそれぞれは、例えば、ケース4内に上側板ばね16を組み込む際に用いられる治具をガイドするためのガイド孔として利用される。また、第1貫通孔TH1〜第4貫通孔TH4のそれぞれは、例えば、ケース4と上側板ばね16とを固定するための接着剤の溜まりとして利用される。
辺部分16rは、第1辺部分16r1〜第4辺部分16r4を含む。第1辺部分16r1は、第1角部分16b1と第4角部分16b4とを繋ぐように構成されている。第2辺部分16r2は、第1角部分16b1と第2角部分16b2とを繋ぐように構成されている。第3辺部分16r3は、第2角部分16b2と第3角部分16b3とを繋ぐように構成されている。第4辺部分16r4は、第3角部分16b3と第4角部分16b4とを繋ぐように構成されている。第1辺部分16r1は、第1側板部4A1に向かって張り出した部分を有する第1幅広部WS1と、延在方向において第1幅広部WS1の両側に配置される2つの第1幅狭部NS1とを含む。第2辺部分16r2は、第2側板部4A2に向かって張り出した部分を有する第2幅広部WS2と、延在方向において第2幅広部WS2の両側に配置される2つの第2幅狭部NS2とを含む。第3辺部分16r3は、第3側板部4A3に向かって張り出した部分を有する第3幅広部WS3と、延在方向において第3幅広部WS3の両側に配置される2つの第3幅狭部NS3とを含む。第4辺部分16r4は、第4側板部4A4に向かって張り出した部分を有する第4幅広部WS4と、延在方向において第4幅広部WS4の両側に配置される2つの第4幅狭部NS4とを含む。
弾性腕部16gは、ケース4における第1凹部4C1〜第4凹部4C4のそれぞれに対応するように配置された第1弾性腕部16g1〜第4弾性腕部16g4を含む。第1弾性腕部16g1〜第4弾性腕部16g4は、対応する第1凹部4C1〜第4凹部4C4の内側(光軸側)に位置している。すなわち、第1弾性腕部16g1〜第4弾性腕部16g4は、それぞれの弾性変形が第1凹部4C1〜第4凹部4C4によって妨げられないように構成されている。
上側板ばね16がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図4(A)に示すように、内側部分16iは、レンズ保持部材2の台座部12d(図5(A)参照。)に載置される。そして、内側部分16iと台座部12dとを接着剤で固定することにより、内側部分16iはレンズ保持部材2に固定される。外側部分16eは、図4(B)に示すように、磁石5の上面(Z1側の面)に接し、天板部4Bの凹部4Cの下面(図4(B)では不図示。)と磁石5の上面との間に挟持されて固定される。
上側板ばね16は、図11(A)に示すように、略左右対称に形成されている。そして、内側部分16iでレンズ保持部材2に固定され、外側部分16eでケース4に固定されている。そのため、上側板ばね16は、レンズ保持部材2をバランス良く空中で支持できる。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、図11(B)に示すように、それぞれの内側形状が半円形状となるように構成されている。そして、レンズ保持部材2の撮像素子側に固定される内側部分26iと、固定側部材RGに固定される外側部分26eと、内側部分26iと外側部分26eとの間に位置する弾性腕部26gとを含む。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、図11(B)に示すように、レンズ保持部材2と係合される3つの内側接合部分26cと、3つの内側接合部分26cの間を繋ぐ2つの第1連結部26pと、コイル3の延在部33と対向する接続板部26hとを含む。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bがレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図6(A)に示すレンズ保持部材2の6つの突設部2tのそれぞれは、図11(B)に示す下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側接合部分26cに設けられた円形の貫通孔に挿通されて嵌合される。これにより、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、レンズ保持部材2に位置決めされ且つ固定される。下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、例えば、レンズ保持部材2の突設部2tに熱かしめ又は冷間かしめを施すことで、レンズ保持部材2に固定される。
以下では、主に下側板ばね26Aとレンズ保持部材2及びコイル3との関係を説明する。但し、下側板ばね26Aに関する説明は、下側板ばね26Bにも同様に適用される。
下側板ばね26Aの内側部分26iの接続板部26hは、図12(B)に示すように、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、レンズ保持部材2の突堤部82と対向する。すなわち、接続板部26hの被写体側(Z1側)の面は、図12(A)に示すように、突堤部82で形成された収容部82sと対向する。そして、コイル3の延在部33Aの接続部33cは、図12(B)に示すように、下側板ばね26Aの内側部分26iの被写体側の面とレンズ保持部材2のフランジ部52の撮像素子側(Z2側)の面との間を通って延びる。
内側部分26iの接続板部26hには、図12(A)に示すように、突堤部82の開放部82zと対向する位置に、貫通部26tとして2つの切り欠きが設けられ、且つ、外側壁部82vと対向する位置に、U字形状の切欠部26kが設けられている。貫通部26tは、底面視で、突堤部82の内側壁部82u及び外側壁部82vのそれぞれの端部に対応する位置に設けられている。この配置により、貫通部26tは、導電性接着剤CAが下側板ばね26AのZ1側の表面を伝ってY2側に広がるのを防止している。また、切欠部26kは、導電性接着剤CAが下側板ばね26AのZ1側の表面を伝って外側壁部82vの側(X2側)に広がるのを防止している。すなわち、内側壁部82uの側(X1側)に広がり易くしている。接続部33cの全周囲が導電性接着剤CAによって覆われるようにするためである。
下側板ばね26Aがレンズ保持部材2に組み付けられた際には、図12(B)に示すように、保持部72Aは、その先端が下側板ばね26Aの内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように、内側部分26iよりも下方(Z2方向)に突出している。また、巻き付け部33mの一部も内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように保持部72Aに巻き付けられている。
下側板ばね26Aとコイル3の延在部33Aは、合成樹脂中に銀粒子等の導電性フィラーが分散された導電性接着剤CAで電気的且つ機械的に接続されている。具体的には、下側板ばね26Aをレンズ保持部材2に組み込む前に、レンズ保持部材2の突堤部82で囲まれた収容部82sに導電性接着剤CAが塗布され、その後、下側板ばね26Aがレンズ保持部材2に装着される。そして、レンズ保持部材2の突設部2tが熱かしめされ、且つ、導電性接着剤CAが熱硬化される。導電性接着剤CAの収容部82sへの塗布から導電性接着剤CAの熱硬化までは、保持部72が鉛直上方に突出するようにレンズ保持部材2が逆さまにされた状態で行われる。そのため、導電性接着剤CAは、流動性を有する場合であっても、所望の位置(収容部82s内の位置)に適切に保持され得る。そして、接続部33cの一部は、収容部82s内に配置されているため、導電性接着剤CA内に埋設される。なお、導電性接着剤CAは、熱硬化型に限らず、紫外線硬化型であってもよい。
また、下側板ばね26Aとコイル3の延在部33Aは、導電性接着剤CAではなく、半田付けで電気的に接続されていてもよい。この場合、半田は、下側板ばね26AのZ2側に配置され、下側板ばね26Aと延在部33Aとを電気的に接続する。
下側板ばね26Aの外側部分26eは、図11(B)に示すように、ベース部材18と係合される2つの外側接合部分26dと、2つの外側接合部分26dを繋ぐ第2連結部26qとを含む。下側板ばね26Aの外側接合部分26dに設けられた貫通孔は、ベース部材18の上面に設けられた突設部18t(図13(A)参照。)と嵌合する。これにより、下側板ばね26Aの外側部分26eは、ベース部材18に位置決めされ且つ固定される。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、図11(B)に示すように、略左右対称に形成されている。そして、下側板ばね26Aは、3つの内側接合部分26cでレンズ保持部材2に接続され、2つの外側接合部分26dでベース部材18に接続されている。下側板ばね26Bについても同様である。この構成により、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、レンズ保持部材2を光軸方向JDへ移動可能な状態でバランス良く空中で支持することができる。
次に、固定側部材RGについて説明する。固定側部材RGは、上側板ばね16を固定するケース4及び磁石5と、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれを固定するベース部材18とを含む。
ベース部材18は、液晶ポリマー等の合成樹脂を用いた射出成形によって作製される。そして、ベース部材18は、光軸方向JDにおいて、レンズ保持部材2と対向するように、レンズ保持部材2の下側(Z2側)に配置される。本実施形態では、ベース部材18は、図13(A)に示すように、矩形板状の外形を有する部材であり、中央に円形の開口18kが形成されている。
また、ベース部材18の被写体側(Z1側)の面(上面)には、上方に向けて突出する6つの突設部18tが設けられている。突設部18tは、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれにおける外側接合部分26dに設けられた貫通孔に挿通され且つ嵌合される。この際、突設部18tは熱かしめが施されて外側接合部分26dに固定される。なお、熱かしめは、冷間かしめであってもよい。図13(A)及び図13(B)では、突設部18tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。他の図においても同様である。
ベース部材18には、図13(A)に示すように、銅若しくは鉄又はそれらを主成分とする合金等の材料を含む金属から形成された金属部材7がインサート成形されて埋め込まれている。金属部材7は、端子7A及び7Bを含み、端子7A及び7Bのそれぞれは、一部がベース部材18の上面(Z1側の面)に露出している。そして、互いに電気的に絶縁されている端子7A及び7Bのそれぞれは、撮像素子等を実装した基板(図示せず。)に電気的に接続されている。また、端子7Aは下側板ばね26Aに電気的に接続され、端子7Bは下側板ばね26Bに電気的に接続されている。更に、下側板ばね26Aはコイル3の一端に電気的に接続され、下側板ばね26Bはコイル3の他端に電気的に接続されている。そのため、コイル3は、端子7Aと下側板ばね26Aとを介し、或いは、端子7Bと下側板ばね26Bとを介して電流の供給を受けることができる。
ベース部材18には、端子7A及び7Bと同様に、銅若しくは鉄又はそれらを主成分とする合金等の材料を含む金属から形成された接続部材7Dもインサート成形されて埋め込まれている。接続部材7Dは、図2に示すように、ケース4を構成する外周壁部4Gの四隅にある隅部4Rの下端部のところで、一部を露出させている。ベース部材18は、ケース4の側板部4Aの内面とベース部材18の外周側面とが組み合わさって位置決めされた後で、接続部材7Dとケース4の四隅にある隅部4Rの下端部とが溶接されてケース4に固定される。ケース4とベース部材18とは少なくとも部分的に接着剤で固定されてもよい。
次に、図14〜図17を参照し、ケース4、磁石5及び上側板ばね16で構成される上部組立体UAについて説明する。図14は、上部組立体UAの分解斜視図及び組立図である。
図15は、ケース4における凹部4C及び隅部4Rの拡大斜視図であり、図15(A)〜図15(C)を含む。具体的には、図15(A)は、第4凹部4C4及び第4隅部4R4の拡大斜視図である。図15(B)は、上側板ばね16がケース4に取り付けられたときの第4凹部4C4及び第4隅部4R4の拡大斜視図である。図15(C)は、更に磁石5がケース4に取り付けられたときの第4凹部4C4及び第4隅部4R4の拡大斜視図であり、図14の部分Vの拡大図に相当する。
図16は、ケース4における凹部4C及び隅部4Rの拡大底面図であり、図16(A)及び図16(B)を含む。具体的には、図16(A)は、上側板ばね16がケース4に取り付けられたときの第4凹部4C4及び第4隅部4R4の拡大底面図である。図16(B)は、更に磁石5がケース4に取り付けられたときの第4凹部4C4及び第4隅部4R4の拡大底面図であり、図14の部分VをZ2側から見たときの拡大図に相当する。
図17は、上部組立体UAの一部の底面図である。具体的には、図17は、上部組立体UAの背面側部分(Y1側の部分)の底面図である。
以下では、主に第4凹部4C4の周辺の構造が説明される。但し、第4凹部4C4の周辺の構造に関する説明は、第1凹部4C1〜第3凹部4C3のそれぞれの周辺の構造についても同様に適用される。
上部組立体UAの組み立ては、ケース4が逆さまにされた状態で、すなわち、天板部4Bの上面(Z1側の面)を下にした状態で行われる。
具体的には、図15(A)に示すように、ケース4は、第4凹部4C4のZ2側に形成されている平坦面FSが鉛直上方を向くように配置される。図15(A)は平坦面FSをドットパターンで示している。第1凹部4C1〜第4凹部4C4のそれぞれの平坦面FSは、同一平面上に位置するように構成されている。
その後、上側板ばね16は、ケース4の第1凹部4C1〜第4凹部4C4のそれぞれにおける平坦面FSに載置される。具体的には、上側板ばね16の第4角部分16b4は、図15(B)に示すように、第4凹部4C4における平坦面FSに載置される。図15(B)は、平坦面FSに載置される上側板ばね16をドットパターンで示している。
そして、第4凹部4C4のうちの、第4貫通孔TH4から露出している部分、及び、上側板ばね16の下面(Z2側の面)のうちの第4貫通孔TH4の周囲にある部分は、接着剤AD1(図16(B)参照。)が付着するように構成されている。本実施形態では、接着剤AD1は、ケース4に上側板ばね16が取り付けられた後で、第4貫通孔TH4のところに塗布される。ケース4に上側板ばね16が取り付けられる前に塗布されると、第4凹部4C4の平坦面FSと上側板ばね16の上面(Z1側の面)との間で固化した余分な接着剤により、上側板ばね16が平坦面FSから浮き上がってしまうおそれがあるためである。但し、接着剤AD1は、上述のような浮き上がりの発生を防止できる限りにおいて、ケース4に上側板ばね16が取り付けられる前に、第4凹部4C4の平坦面FSにおける第4貫通孔TH4に対応する部分に塗布されてもよい。ケース4と上側板ばね16との接着強度を高めるためである。
また、上側板ばね16は、図15(B)に示すように、第1辺部分16r1の第1幅広部WS1の外側端面が第1側板部4A1の内壁面に接し、且つ、第1辺部分16r1の第1幅狭部NS1の外側端面が第1側板部4A1の内壁面及び第4凹部4C4の湾曲面RSに接しないように、ケース4に取り付けられる。また、上側板ばね16は、第4辺部分16r4の第4幅広部WS4の外側端面が第4側板部4A4の内壁面に接し、且つ、第4辺部分16r4の第4幅狭部NS4の外側端面が第4側板部4A4の内壁面及び第4凹部4C4の湾曲面RSに接しないように、ケース4に取り付けられる。不図示の第2辺部分16r2及び第3辺部分16r3についても同様である。このように、4つの幅広部WSは、外周壁部4Gの4つの内壁面に対する位置決め部として機能する。そのため、幅広部WSは、ケース4に対する上側板ばね16の位置決めの精度を高めることができる。また、幅広部WSは、幅狭部NSが外周壁部4Gの内壁面又は凹部4Cの湾曲面RSと干渉して角部分16bが平坦面FSから浮き上がってしまうのを防止できる。なお、湾曲面RSは、外周壁部4Gと凹部4Cとの間に位置する曲面状の部分の面である。
より具体的には、上側板ばね16は、図16(A)に示すように、第4角部分16b4の一部と、第4辺部分16r4の左側(X1側)の第4幅狭部NS4の一部と、第1辺部分16r1の前側(Y1側)の第1幅狭部NS1の一部とが、第4凹部4C4の平坦面FSと接するように配置される。図16(A)の細かいドットパターンCT1は、上側板ばね16と第4凹部4C4の平坦面FSとの接触面の大きさを示している。なお、図16(A)では、粗いドットパターンは、ケース4を示している。
そして、上側板ばね16は、第4辺部分16r4の第4幅広部WS4の外側の端面が第4側板部4A4の内壁面と接し、且つ、第4辺部分16r4の第4幅狭部NS4の外側の端面と第4側板部4A4の内壁面との隙間が距離D1となるように、ケース4内に配置される。
また、上側板ばね16は、第4角部分16b4の外側の端面と第4隅部4R4の内壁面との隙間が距離D2となるように、ケース4内に配置されている。更に、上側板ばね16は、長方形の第4貫通孔TH4の長辺が第4角部分16b4の外側の端面に沿って延び、且つ、第4隅部4R4の内壁面と対向するように、ケース4内に配置されている。
上側板ばね16がケース4内に配置された後、磁石5は、上側板ばね16のZ2側の面に載置される。具体的には、磁石5は、図15(C)に示すように、上側板ばね16の辺部分16rの上に載置される。図15(C)は、上側板ばね16の上に載置される磁石5をドットパターンで示している。
より具体的には、第1磁石5A1は、図16(B)に示すように、第4凹部4C4の平坦面FSと第1磁石5A1のZ1側の面とで上側板ばね16の第1辺部分16r1の前側の第1幅狭部NS1を挟むように、ケース4内に配置されている。図16(B)の細かいドットパターンは、第1幅狭部NS1のうちの、平坦面FSと第1磁石5A1のZ1側の面とで挟まれた挟持部分CX(第1挟持部分CX1(第1前側挟持部分CX1F))の大きさを示している。同様に、図16(B)の別の細かいドットパターンは、第4幅狭部NS4のうちの、平坦面FSと第4磁石5A4のZ1側の面とで挟まれた挟持部分CX(第4挟持部分CX4(第4左側挟持部分CX4L))の大きさを示している。なお、図16(B)では、クロスハッチパターンは、接着剤AD1及び接着剤AD2を示し、粗いドットパターンは、ケース4を示している。
磁石5がケース4内に配置された後、磁石5は、接着剤AD2によってケース4の外周壁部4Gの内壁面に固定される。具体的には、第4磁石5A4は、図16(B)に示すように、第4磁石5A4のZ2側の面におけるY1側の端部に塗布された接着剤AD2によって第4側板部4A4の内壁面に固定される。同様に、第1磁石5A1は、第1磁石5A1のZ2側の面におけるX1側の端部に塗布された接着剤AD2によって第1側板部4A1の内壁面に固定される。第2磁石5A2及び第3磁石5A3についても同様である。
本実施形態では、上側板ばね16をケース4に固定する接着剤AD1、及び、磁石5をケース4に固定する接着剤AD2は、1回の加熱処理によって同時に硬化される。但し、接着剤AD1及び接着剤AD2は、紫外線照射処理によって同時に硬化されてもよく、加熱処理又は紫外線照射処理によって別々に硬化されてもよい。
磁石5は、隣り合う2つの凹部4Cの間の距離よりも長く延在するように構成されている。すなわち、磁石5の延在方向における2つの端部のそれぞれは、上側板ばね16を挟み、凹部4Cを構成する延在凹部ERに対向している。
具体的には、第4磁石5A4は、図17に示すように、第3凹部4C3と第4凹部4C4との間の距離D3よりも長い長さL1を有するように構成されている。すなわち、第4磁石5A4は、第4左側挟持部分CX4Lと第4右側挟持部分CX4Rとの間の距離D4が距離D3よりも長くなるように構成されている。第4右側挟持部分CX4Rは、第4辺部分16r4の第4幅狭部NS4のうちの、第3凹部4C3の平坦面FSと第4磁石5A4のZ1側の面とで挟まれた部分であり、第4左側挟持部分CX4Lと共に第4挟持部分CX4を構成している。
上側板ばね16の弾性腕部16gの付け根RTは、ケース4と磁石5とで挟まれた部分に対応する位置から内側に向かって延びるように構成されている。具体的には、上側板ばね16の第4弾性腕部16g4の第4付け根RT4は、図16(B)及び図17に示すように、第4左側挟持部分CX4Lに対応する位置から内側に向かって延びるように構成されている。同様に、上側板ばね16の第3弾性腕部16g3の第3付け根RT3は、図17に示すように、第4右側挟持部分CX4Rに対応する位置から内側に向かって延びるように構成されている。レンズ保持部材2が光軸方向JDに沿って移動したときに上側板ばね16の外側部分16eがガタつくのを抑制或いは防止するためである。
但し、弾性腕部16gの付け根RTは、辺部分16rの他の位置から内側に延びるように構成されていてもよい。ここで、図18を参照し、弾性腕部16gの付け根RTの別の配置について説明する。図18は、上部組立体UAの別の構成例の一部の底面図である。具体的には、図18は、上部組立体UAの別の構成例の背面側部分(Y1側の部分)の底面図であり、図17に対応している。図18の上部組立体UAは、上側板ばね16の形状の点で、図17の上部組立体UAと異なる。
図18の例では、第4弾性腕部16g4の第4付け根RT4は、第4辺部分16r4の中央部分に対応する位置から内側に延びるように構成されている。具体的には、第4付け根RT4は、第4辺部分16r4のうち、第3凹部4C3及び第4凹部4C4の何れにも接していない部分、すなわち、第4左側挟持部分CX4Lと第4右側挟持部分CX4Rとの間にある部分に対応する位置から内側に延びるように構成されていてもよい。
この構成により、図18の上側板ばね16は、図17に示すように弾性腕部16gの付け根RTが角部分16bに近い位置から延びている場合に比べ、弾性腕部16gを長くすることができる。そのため、図18の構成は、弾性腕部16gの設計自由度を高めることができる。
また、この構成では、図16(B)で示したような第4角部分16b4への接着剤AD1の塗布は省略されてもよい。レンズ保持部材2が光軸方向JDに沿って移動する場合であっても、第4角部分16b4が第4凹部4C4の平坦面FSから浮き上がることはないためである。すなわち、第4弾性腕部16g4の第4付け根RT4が、第4左側挟持部分CX4Lに対し、第4角部分16b4の反対側にあるため、レンズ保持部材2が光軸方向JDに沿って移動する場合であっても、第4付け根RT4の上下動が第4角部分16b4に伝わることがないためである。
辺部分16rの幅広部WSは、底面視で、磁石5の内側の端部よりも内側に突出するように構成されていてもよい。具体的には、図18に示すように、第4辺部分16r4の第4幅広部WS4は、底面視で、第4磁石5A4の内側の端部よりも突出量D5だけ内側に突出するように構成されていてもよい。突出量D5は、図17の構成に比べて第4幅広部WS4の幅を大きくすることで実現されてもよく、第4磁石5A4の幅を小さくすることで実現されてもよい。
この構成により、上側板ばね16は、レンズ保持部材2が光軸方向JDに沿って移動する際に弾性腕部16gの付け根RTが磁石5の内側の端部と干渉してしまうのを防止できる。
上述のように、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101は、4つの側板部4Aを含む筒状の外周壁部4Gと外周壁部4Gの一端部に設けられた天板部4Bとを有するカバー部材としてのケース4と、ケース4の天板部4Bと対向するベース部材18と、ケース4とベース部材18とを含む筐体の内部に位置してレンズ体LSを保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2に保持されたコイル3と、コイル3に対向する磁石5と、ケース4に固定される固定側支持部としての外側部分16e、レンズ保持部材2に固定される可動側支持部としての内側部分16i、及び、内側部分16iと外側部分16eとの間に設けられた弾性腕部16gを有し、レンズ保持部材2を光軸方向JDへ移動可能に支持する上側板ばね16と、を備えている。そして、ケース4は、平面視において矩形状に形成されており、天板部4Bの4つの角部には、ベース部材18側へ窪んだ凹部4Cがそれぞれ形成されている。磁石5は、隣り合う2つの凹部4Cの間の距離よりも長く延在している。上側板ばね16は、外側部分16eの一部が凹部4Cと磁石5との間に挟持された状態で、外側部分16eの少なくとも別の一部が凹部4Cに接着剤で固定されている。例えば、上側板ばね16は、図17に示すように、第4左側挟持部分CX4Lのところで第4凹部4C4の下面(天井面)と第4磁石5A4の上面との間に挟持された状態で、第4角部分16b4のところで第4凹部4C4に接着剤で固定されている。
この構成により、レンズ駆動装置101は、スペーサによって実現されていた機能をより簡易な構成で実現できる。そのため、レンズ駆動装置101は、例えば、スペーサを利用することなく、上側板ばね16とケース4の天井面とが接触してしまうのを抑制或いは防止できる。その結果、レンズ駆動装置101は、レンズ駆動装置101のサイズが小さくなるにつれて射出成形又はプレス成形等による作製がますます困難になってきているスペーサを利用せずとも、スペーサがもたらす効果と同様の効果を実現できる。また、レンズ駆動装置101は、部品点数の削減、組み立て工数の削減及び製造コストの削減を実現できる。なお、上側板ばね16の外側部分16eは、凹部4Cと磁石5との間に挟持されている部分にも接着剤が設けられ、凹部4C及び磁石5の少なくとも一方に固定されていてもよい。
上側板ばね16の外側部分16eは、望ましくは、枠状に形成されている。より望ましくは、外側部分16eは、矩形箱状のケース4と適合するように、矩形枠状に形成されている。そして、外側部分16eは、4つの角部分16bのそれぞれに貫通孔THが形成されるとともに、凹部4Cのうちの、貫通孔THから露出している部分と、外側部分16eのうちの、貫通孔THの周囲にある部分と、に接着剤AD1(図16(B)参照。)が付着するように構成されている。この構成により、レンズ駆動装置101は、貫通孔TH及びその周辺に塗布された接着剤AD1によって上側板ばね16をケース4に確実に固定できる。
貫通孔THは、非円形状をなしていてもよい。このように、貫通孔THは、開口形状が円形状以外の任意の形状となってもよいため、必要に応じて開口面積が大きくなるように構成され得る。その結果、レンズ駆動装置101は、ケース4と上側板ばね16との間の接着強度を高めることができる。
貫通孔THは、例えば、長方形をなし、その長方形の長辺が外周壁部4Gの隅部4Rに対向するように配置されていてもよい。すなわち、貫通孔THは、その長方形の長辺が側板部4Aに対して斜め(非平行)に延びるように配置されていてもよい。この構成により、レンズ駆動装置101は、上側板ばね16の角部分16bにおいて、貫通孔THの長手方向の寸法を大きくすることができる。すなわち、レンズ駆動装置101は、接着剤AD1が充填される領域である貫通孔THの開口面積を大きくすることができる。その結果、レンズ駆動装置101は、ケース4と上側板ばね16との間の接着強度を高めることができる。
上側板ばね16は、望ましくは、側板部4Aに対向する辺部分16rを有する。そして、辺部分16rは、望ましくは、側板部4Aに向かって張り出した部分を有する幅広部WSを含むように構成されている。この構成により、上側板ばね16は、角部分16bではなく辺部分16rの利用を通じ、ケース4の外周壁部4Gに対する位置決めが実現される。そのため、上側板ばね16は、ケース4の外周壁部4Gが、曲板状に形成された隅部4Rを含む場合であっても、辺部分16rを側板部4Aの内壁面に接触させることで、角部分16bと隅部4Rとが干渉してしまうのを防止できる。
凹部4Cは、天板部4Bの角部から側板部4Aに沿って延在する延在凹部ERを有していてもよい。そして、磁石5の延在方向における端部の、上側板ばね16との接触面は、上側板ばね16を挟んで延在凹部ERに対向するように配置されていてもよい。
例えば図16(B)に示すように、第4凹部4C4は、天板部4Bの角部から第1側板部4A1及び第4側板部4A4のそれぞれに沿って延在する2つの延在凹部ERを有していてもよい。そして、第1磁石5A1の延在方向における端部の、上側板ばね16との接触面は、第1前側挟持部分CX1Fに対応する部分を含み、且つ、上側板ばね16を挟んで延在凹部ERに対向するように配置されていてもよい。この構成により、レンズ駆動装置101は、上側板ばね16の外側部分16eの一部が、延在凹部ERと磁石5とで挟まれた状態を実現できる。その結果、レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2の上下動に起因する上側板ばね16のガタツキをより確実に抑えることができる。
弾性腕部16gの付け根RTは、磁石5の上面に接するように配置される上側板ばね16のうちの、隣り合う2つの凹部4Cの間にある位置から内側に向かって延びるように構成されていてもよい。例えば、図18に示すように、第4弾性腕部16g4の第4付け根RT4は、第4磁石5A4の上面(Z1側の面)に接するように配置されている第4辺部分16r4を構成する第4幅広部WS4のうちの、第3凹部4C3と第4凹部4C4との間にある位置から内側に向かって延びるように構成されていてもよい。言い換えれば、第4付け根RT4は、第4挟持部分CX4に対応する位置よりも、第4辺部分16r4の中央に近い位置から内側に向かって延びるように構成されていてもよい。この構成により、例えば、弾性腕部16gの長さの延長が実現される。すなわち、この構成により、弾性腕部16gの設計自由度の向上が実現される。
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101の製造方法は、上側板ばね16をケース4の内部に入れて、凹部4Cと上側板ばね16の外側部分16eの一部とを接触させる挿入工程と、隣り合う2つの凹部4Cの間の距離よりも長く延在する磁石5をケース4の内部に入れて、外側部分16eの一部を凹部4Cと磁石5とで挟持する挟持工程と、磁石5をケース4に接着剤AD2で固定する固定工程と、を有する。例えば、上述の製造方法は、図15(B)に示すように、上側板ばね16をケース4の内部に入れて、ケース4における第1凹部4C1と上側板ばね16における第1角部分16b1とを接触させる挿入工程と、図17に示すように、第3凹部4C3と第4凹部4C4との間の距離D3よりも長く延在する第4磁石5A4をケース4の内部に入れて、第4辺部分16r4を第4凹部4C4と第4磁石5A4とで挟持する挟持工程と、第4磁石5A4をケース4に接着剤AD2で固定する固定工程と、を有する。この方法により、スペーサが省略されたレンズ駆動装置101が製造される。
上述の製造方法は、望ましくは、凹部4Cと貫通孔THとに付着するように接着剤AD1を塗布する塗布工程を更に有する。例えば、上述の製造方法は、図16(A)及び図16(B)に示すように、第4凹部4C4と第4貫通孔TH4とに付着するように接着剤AD1を塗布する塗布工程を更に有する。この方法により、ケース4と上側板ばね16とが強固に接合されたレンズ駆動装置101が製造される。
上述の固定工程は、望ましくは、磁石5とケース4の側板部4Aとに付着するように接着剤AD2を塗布する工程と、接着剤AD2を硬化させる工程とを含む。例えば、固定工程は、図17に示すように、第4磁石5A4の下面(Z2側の面)と第4側板部4A4の内壁面とに付着するように接着剤AD2を塗布する工程と、接着剤AD2を硬化させる工程とを含む。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形及び置換が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、上記実施形態では、フランジ部52には、コイル3の延在部33を通す切欠部52kが2つ設けられているが、コイル3の巻回部13を保持可能であれば、3つ以上の切欠部が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、下側板ばね26Aと延在部33Aとを電気的に接続し、且つ、下側板ばね26Bと延在部33Bとを電気的に接続する構成としたが、これに限るものではない。例えば、手振れ補正機能付きのレンズ駆動装置においては、上側板ばねを2つに分割して一対とし、延在部33A及び延在部33Bのそれぞれと電気的に接続する構成であってもよい。この場合には、レンズ保持部材2の上端部側(Z1側)に切欠部を有するフランジ部が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、磁石5は、第1側板部4A1〜第4側板部4A4のそれぞれに沿うように4つ配置されている。しかしながら、磁石5は、第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれに沿うように2つだけ配置されていてもよく、第2側板部4A2及び第4側板部4A4のそれぞれに沿うように2つだけ配置されていてもよい。
2・・・レンズ保持部材 2t・・・突設部 3・・・コイル 4・・・ケース 4A・・・側板部 4B・・・天板部 4C・・・凹部 4G・・・外周壁部 4k・・・開口 4kc・・・切欠部 4R・・・隅部 4s・・・収納部 5・・・磁石 6・・・板ばね 7・・・金属部材 7A、7B・・・端子 7D・・・接続部材 12・・・筒状部 12d・・・台座部 12dh・・・窪み 12h・・・庇部 12j・・・コイル支持部 13・・・巻回部 16・・・上側板ばね 16b・・・角部分 16e・・・外側部分 16g・・・弾性腕部 16i・・・内側部分 16r・・・辺部分 18・・・ベース部材 18k・・・開口 18t・・・突設部 26、26A、26B・・・下側板ばね 26c・・・内側接合部分 26d・・・外側接合部分 26e・・・外側部分 26g・・・弾性腕部 26h・・・接続板部 26i・・・内側部分 26k・・・切欠部 26p・・・第1連結部 26q・・・第2連結部 26t・・・貫通部 33、33A、33B・・・延在部 33c・・・接続部 33k・・・挿通部 33m・・・巻き付け部 52・・・フランジ部 52k・・・切欠部 72、72A、72B・・・保持部 82・・・突堤部 82s・・・収容部 82u・・・内側壁部 82v・・・外側壁部 82w・・・側壁部 82z・・・開放部 101・・・レンズ駆動装置 AD1、AD2・・・接着剤
CA・・・導電性接着剤 CR・・・角凹部 CX・・・挟持部分 ER・・・延在凹部 FS・・・平坦面 JD・・・光軸方向 LS・・・レンズ体 MK・・・駆動機構 NS・・・幅狭部 RG・・・固定側部材 RS・・・湾曲面 RT・・・付け根 TH・・・貫通孔 WS・・・幅広部

Claims (13)

  1. 4つの側板部を含む筒状の外周壁部と前記外周壁部の一端部に設けられた天板部とを有するカバー部材と、
    前記カバー部材の前記天板部と対向するベース部材と、
    前記カバー部材と前記ベース部材とを含む筐体内に位置してレンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材に保持されたコイルと、
    前記コイルに対向する磁石と、
    前記カバー部材に固定される固定側支持部、前記レンズ保持部材に固定される可動側支持部、及び、前記固定側支持部と前記可動側支持部との間に設けられた弾性腕部を有し、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する板ばねと、
    を備えたレンズ駆動装置であって、
    前記カバー部材は、平面視において矩形状に形成されているとともに、前記天板部の4つの角部に、前記ベース部材側へ窪んだ凹部がそれぞれ形成されており、
    前記磁石は、隣り合う2つの前記凹部の間の距離よりも長く延在しており、
    前記板ばねは、前記固定側支持部の一部が前記凹部と前記磁石との間に挟持された状態で、前記固定側支持部が前記凹部に接着剤で固定されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記板ばねの前記固定側支持部は、矩形枠状に形成されており、4つの角部分のそれぞれに貫通孔が形成されるとともに、前記凹部のうちの、前記貫通孔から露出している部分と、前記固定側支持部のうちの、前記貫通孔の周囲にある部分と、に接着剤が付着している、
    請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記貫通孔は、非円形状をなしている、
    請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記貫通孔は、長方形をなし、前記長方形の長辺が前記側板部に対して斜めに延びるように配置されている、
    請求項3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記板ばねは、前記側板部に対向する辺部分を有し、
    前記辺部分は、前記側板部に向かって張り出した部分を有する幅広部を含む、
    請求項1乃至4の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記凹部は、前記天板部の前記角部から前記側板部に沿って延在する延在凹部を有し、
    前記磁石の延在方向における端部の前記板ばねとの接触面は、前記板ばねを挟んで前記延在凹部に対向している、
    請求項1乃至5の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  7. 前記弾性腕部の付け根は、前記磁石の上面に接するように配置される前記板ばねのうちの、隣り合う2つの前記凹部の間にある位置から内側に向かって延びる、
    請求項1乃至6の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載のレンズ駆動装置と、
    前記レンズ体と、
    前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有する、
    カメラモジュール。
  9. 4つの側板部を含む筒状の外周壁部と前記外周壁部の一端部に設けられた天板部とを有するカバー部材と、
    前記カバー部材の前記天板部と対向するベース部材と、
    前記カバー部材と前記ベース部材とを含む筐体内に位置してレンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材に保持されたコイルと、
    前記コイルに対向する磁石と、
    前記カバー部材に固定される固定側支持部、前記レンズ保持部材に固定される可動側支持部、及び、前記固定側支持部と前記可動側支持部との間に設けられた弾性腕部を有し、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する板ばねと、
    を備えたレンズ駆動装置の製造方法であって、
    平面視において矩形状に形成されているとともに、前記天板部の4つの角部に前記ベース部材側へ窪んだ凹部がそれぞれ形成された前記カバー部材の内部に前記板ばねを入れて、前記凹部と前記板ばねの前記固定側支持部の一部とを接触させる挿入工程と、
    隣り合う2つの前記凹部の間の距離よりも長く延在する前記磁石を前記カバー部材の内部に入れて、前記固定側支持部の一部を前記凹部と前記磁石とで挟持する挟持工程と、
    前記磁石を前記カバー部材に接着剤で固定する固定工程と、
    を有することを特徴とするレンズ駆動装置の製造方法。
  10. 前記板ばねの前記固定側支持部は、矩形枠状に形成されており、
    前記固定側支持部における4つの角部分のそれぞれには貫通孔が形成されており、
    当該製造方法は、前記凹部と前記貫通孔とに付着するように接着剤を塗布する塗布工程を有する、
    請求項9に記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  11. 前記貫通孔は、長方形をなし、前記長方形の長辺が前記側板部に対して斜めに延びるように配置されている、
    請求項10に記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  12. 前記固定工程は、前記磁石と前記カバー部材の前記側板部とに付着するように接着剤を塗布する工程と、前記接着剤を硬化させる工程とを含む、
    請求項9乃至11の何れかに記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  13. 前記凹部は、前記天板部の前記角部から前記側板部に沿って延在する延在凹部を有し、
    前記磁石の延在方向における端部の前記板ばねとの接触面は、前記板ばねを挟んで前記延在凹部に対向している、
    請求項9乃至12の何れかに記載のレンズ駆動装置の製造方法。
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