JP2020145904A - 減磁保護回路、モータシステム、保護方法及びプログラム - Google Patents
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特許文献1には、関連する技術として、インバータから電源側に戻るリターン電流に基づいてモータの巻線に過電流が流れるか否かを判定し過電流が流れたと判定した場合に減磁保護を行う技術が開示されている。
そのため、モータのΔ結線された巻線の1つに流れる電流を正確に測定することのできる技術が求められている。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
本発明の第1実施形態によるモータシステム1の構成について説明する。
モータシステム1は、例えば、空気調和機の圧縮機において使用されるモータシステムである。モータシステム1は、図1に示すように、インバータ10、モータ20、圧縮機30、電流検出部40(減磁保護回路の一例)、制御部50(減磁保護回路の一例)を備える。
例えば、インバータ10は、図2に示すように、6つのトランジスタスイッチ101、102、103、104、105、106から成る回路である。6つのトランジスタスイッチ101、102、103、104、105、106のそれぞれが、制御部50が出力する制御信号sig1に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、インバータ10は、三相交流電力を生成する。この場合の制御信号sig1は、例えば、6つのトランジスタスイッチ101、102、103、104、105、106のそれぞれに応じたPWM(Pulse Width Modulation)信号である。
インバータ10は、生成した三相交流電力をモータ20に出力する。
例えば、電流検出部40は、抵抗401、差動アンプ402を備える。
抵抗401は、例えば、図4に示すように、巻線201に直列に接続される。
差動アンプ402は、抵抗401の両端の電位差に応じた電圧を制御部50に出力する。差動アンプ402の出力電圧は、抵抗401の両端の電位差に応じた電圧である。そのため、差動アンプ402の出力電圧と抵抗401の抵抗値から、抵抗401に流れる電流を算出することができる。なお、抵抗401の抵抗値は、予め決定された値である。つまり、差動アンプ402の出力電圧値を取得することは、巻線の1つに流れる電流の値を検出することに等しい。
また、例えば、電流検出部40は、巻線の1つ(例えば、巻線201)に流れる電流を直接測定する電流センサである。
電流検出部40は、検出した巻線の1つに流れる電流の値を制御部50に出力する。
第1制御部501は、直流電力から三相交流電力を生成させる制御信号sig1をインバータ10に出力する。制御信号sig1は、例えば、PWM信号である。
例えば、保護判定部502は、電流検出部40の検出した電流の値が所定のしきい値を超える場合に、減磁保護を実行すると判定する。
保護判定部502が減磁保護を実行すると判定した場合、第1制御部501は、電流が制限された三相交流電力を出力させる制御信号sig1をインバータ10に出力する。
ここでは、図6に示すモータシステム1の処理フローについて説明する。
なお、第1制御部501は、巻線の1つに流れる電流の値が所定のしきい値以下であると保護判定部502が判定している場合には、インバータ10の出力電流の大きさを制限せずに(すなわち、減磁保護を実行せずに)インバータ10を制御しているものとする。
保護判定部502は、受けたデータが示す電流の値が所定のしきい値を超えているか否かを判定する(ステップS4)。
保護判定部502は、受けたデータが示す電流の値が所定のしきい値以下であると判定した場合(ステップS4においてNO)、ステップS4の処理に戻す。
また、保護判定部502は、受けたデータが示す電流の値が所定のしきい値を超えていると判定した場合(ステップS4においてYES)、巻線の1つに流れる電流の値が所定のしきい値を超えたことを知らせる報知信号を第1制御部501に出力する(ステップS5)。
本発明の第1実施形態によるモータシステム1において、電流検出部40は、モータ20においてΔ結線された複数の巻線のうちの少なくとも1つに流れる電流を直接検出する。
このようにモータシステム1の電流検出部40がモータ20においてΔ結線された複数の巻線のうちの少なくとも1つに流れる電流を直接検出することで、モータ20のΔ結線された巻線の1つに流れる電流を正確に測定することができる。
次に、本発明の第2実施形態によるモータシステム1の構成について説明する。
モータシステム1は、図7に示すように、インバータ10、モータ20、圧縮機30、電流検出部40、制御部50、巻線切替スイッチ60を備える。
インバータ10は、生成した三相交流電力を、巻線切替スイッチを介してモータ20に出力する。
圧縮機30は、例えば、空気調和機において使用される圧縮機である。
巻線切替スイッチ60におけるスイッチのそれぞれが、制御信号sig2に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、モータ20における巻線どうしの接続が切り替わり、Δ結線とY結線とを切り替えることができる。モータ20は、例えば、コンプレッサモータである。
例えば、電流検出部40は、抵抗401、差動アンプ402を備える。
抵抗401は、例えば、図9に示すように、巻線切替スイッチ60と巻線201との間に流れる電流を直接検出する。
電流検出部40は、検出した巻線の1つに流れる電流の値を制御部50に出力する。
第1制御部501は、直流電力から三相交流電力を生成させる制御信号sig1をインバータ10及び第2制御部503に出力する。制御信号sig1は、例えば、PWM信号である。
例えば、保護判定部502は、電流検出部40の検出した電流の値が所定のしきい値を超える場合に、減磁保護を実行すると判定する。
保護判定部502が減磁保護を実行すると判定した場合、第1制御部501は、電流が制限された三相交流電力を出力させる制御信号sig1をインバータ10に出力する。
例えば、モータ20の回転数は、インバータ10の出力電圧と現在の巻線の接続状態とから推定することができる。また、インバータ10の出力電圧は、インバータ10に入力される直流電圧と制御信号sig1とから推定できる。そのため、第2制御部503は、電圧検出部70から受ける検出電圧の値と制御信号sig1とに基づいて、モータ20の回転数を推定する。そして、第2制御部503は、推定したモータ20の回転数が所定のしきい値以下である場合にモータ20の巻線がY結線とし、推定したモータ20の回転数が所定のしきい値を超える場合にモータ20の巻線がΔ結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ60に出力する。
ここでは、図11に示すモータシステム1の処理フローについて説明する。
なお、第1制御部501は、巻線の1つに流れる電流の値が所定のしきい値以下であると保護判定部502が判定している場合には、インバータ10の出力電流の大きさを制限せずに(すなわち、減磁保護を実行せずに)インバータ10を制御しているものとする。また、第2制御部503は、電圧検出部70から受ける検出電圧の値と制御信号sig1とに基づいて、モータ20の回転数を推定し、推定したモータ20の回転数に応じた結線(Δ結線またはY結線)となるように制御信号sig2を巻線切替スイッチ60に出力しているものとする。
以下、モータシステム1は、図6に示した本発明の第1実施形態によるモータシステム1と同様に、ステップS3〜ステップS7の処理を行う。
本発明の第2実施形態によるモータシステム1において、モータ20は、巻線切替スイッチ60におけるスイッチが切り替わることによって、複数の巻線の結線がΔ結線とY結線とで切り替わるモータである。電流検出部40は、1つの検出部で、モータ20のΔ結線された巻線の1つに流れる電流、及び、モータ20のY結線された巻線の1つに流れる電流の両方を検出する。
このようにモータシステム1の電流検出部40が1つの検出部で、モータ20のΔ結線された巻線の1つに流れる電流、及び、モータ20のY結線された巻線の1つに流れる電流の両方を検出することで、モータ20がΔ結線とY結線とで切り替わる巻線切替モータである場合にも、1つの検出部で巻線の1つに流れる電流を正確に測定することができる。
図12は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図12に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の制御部50、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・インバータ
20・・・モータ
30・・・圧縮機
40・・・電流検出部
50・・・制御部
60・・・巻線切替スイッチ
101、102、103、104、105、106・・・トランジスタスイッチ
201、202、203・・・巻線
401・・・抵抗
402・・・差動アンプ
501・・・第1制御部
502・・・保護判定部
Claims (6)
- モータにおいてΔ結線された複数の巻線のうちの少なくとも1つに流れる電流を直接検出する電流検出部、
を備える減磁保護回路。 - 前記複数の巻線どうしの接続を切り替えることによって、前記Δ結線とY結線とを切り替える切替スイッチ、
を備え、
前記電流検出部は、
前記切替スイッチと前記複数の巻線のうちの少なくとも1つとの間に流れる電流を直接検出する、
請求項1に記載の減磁保護回路。 - 前記電流検出部が検出した電流の値に基づいて、前記モータに供給する電流の大きさを制限するか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、前記モータに供給する電流の大きさを制御する制御部と、
を備える請求項1または請求項2に記載の減磁保護回路。 - 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の減磁保護回路と、
Δ結線が可能な巻線を有するモータと、
を備えるモータシステム。 - モータにおいてΔ結線された複数の巻線のうちの少なくとも1つに流れる電流を直接検出すること、
を含む保護方法。 - 減磁保護回路のコンピュータに、
モータにおいてΔ結線された複数の巻線のうちの少なくとも1つに流れる電流を直接検出すること、
を実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2019042873A JP2020145904A (ja) | 2019-03-08 | 2019-03-08 | 減磁保護回路、モータシステム、保護方法及びプログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009136054A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-18 | Panasonic Corp | 空気調和機の圧縮機用ブラシレスモータ駆動装置 |
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WO2018078837A1 (ja) * | 2016-10-31 | 2018-05-03 | 三菱電機株式会社 | 電動機駆動装置 |
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WO2018078837A1 (ja) * | 2016-10-31 | 2018-05-03 | 三菱電機株式会社 | 電動機駆動装置 |
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