JP2020145104A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解液の添加剤の性能を十分に引き出すことが可能なリチウムイオン二次電池を提供すること。【解決手段】本発明のリチウムイオン二次電池では、非水系電解液に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(以下、LiPF6)を含み、更に、添加剤として、VCとLiDFOBを含有し、リチウムイオン二次電池の初回充電工程として、リチウムイオン二次電池の充電状態(以下、SOC)を30%以下の第1SOCまで充電後、所定時間保存する初期充電工程と、SOCを第1SOCより高いSOCまで充電後、所定時間保存する次充電工程と、を備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
近年、リチウムイオン二次電池は、携帯電話やノート型パソコンなどの電子機器、或いは電気自動車や電力貯蔵用の電源として広く使用されている。特に最近では、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載可能な、高容量で高出力かつエネルギー密度の高い電池の要望が急拡大している。このリチウムイオン二次電池は、使用される有機溶媒を含む電解液によって、その反応性が大きく異なり、電池特性に影響を及ぼすことがしられている。そこで、特許文献1では、電解液としての混合有機溶媒に添加剤としてビニレンカーボネート(以下、VCと記載する。)とジフルオロ[オキソラト−O,O']ホウ酸リチウム(以下、LiDFOBと記載する。)を添加し、二次電池のサイクル特性や保存特性の改善を図っている。
特許第4423888号公報
しかしながら、発明者が鋭意検討した結果、上記添加剤を混合有機溶媒に添加した電池にあっては、初回充電時におけるエージング処理条件によって、電池の特性が大きく影響を受けることを見出した。
本発明は、電解液の添加剤の性能を十分に引き出すことが可能なリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明のリチウムイオン二次電池では、非水系電解液に、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(以下、LiPF)を含み、更に、添加剤として、VCとLiDFOBを含有し、リチウムイオン二次電池の初回充電工程として、リチウムイオン二次電池の充電状態(以下、SOC)を30%以下の第1SOCまで充電後、所定時間保存する初期充電工程と、SOCを第1SOCより高いSOCまで充電後、所定時間保存する次充電工程と、を備える。
本発明のリチウムイオン二次電池は、電池を繰り返し使用した場合における直流抵抗の増大を抑制するとともに、放電容量の低下を抑制するため、電池性能の改善を図ることができる。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。 保存前後における直流抵抗DCIRを表す図である。 保存前後における直流抵抗DCIRの保存後上昇率(保存後DCIR/保存前DCIR)を表す図である。 保存前後における放電容量の値を表す図である。 保存前後における放電容量維持率(保存前放電容量/保存後放電容量)を表す図である。 サイクル試験前後における直流抵抗DCIRを表す図である。 サイクル試験前後のDCIR上昇率(サイクル試験後DCIR/サイクル試験前DCIR)を表す図である。 サイクル試験前後における放電容量を表す図である。 サイクル試験前後の放電容量維持率(サイクル試験前放電容量/サイクル試験後放電容量)を表す図である。 負極におけるSEI(Solid Electrolyte Interphase)を表すイメージ図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本発明は負極集電体の少なくとも片面に負極合材層が塗布された負極と、正極と、セパレータと、リチウムイオンと、電解液と、を備える各種のリチウムイオン二次電池に広く適用され得る。以下、主として、電解液、およびこの電解液を備えるリチウムイオン二次電池を例として本発明をより詳しく説明するが、本発明の適用対象をかかる電解液または電池に限定する意図ではない。
[リチウムイオン二次電池の全体構成]
最初に、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の全体構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池を示す概略断面図である。このようなリチウムイオン二次電池は、積層型リチウムイオン二次電池と呼ばれる。なお、図1には積層型セルの構成を示すが、本発明のリチウムイオン二次電池は、正極・負極・セパレータを重ねて層状に巻いた捲回型であってもよい。
図1に示すように、本実施形態のリチウムイオン二次電池1は、正極リード21及び負極リード22が取り付けられた電池素子10がラミネートフィルムで形成された外装体30の内部に封入された構成を有している。そして、本実施形態においては、正極リード21及び負極リード22が、外装体30の内部から外部に向かって、反対方向に導出されている。なお、図示しないが、正極リード及び負極リードが、外装体の内部から外部に向かって、同一方向に導出されていてもよい。また、このような正極リード及び負極リードは、例えば超音波溶接や抵抗溶接などにより後述する正極集電体及び負極集電体に取り付けることができる。
図1に示すように、電池素子10は、正極集電体11Aの両方の主面上に正極合材層11Bが形成された正極11と、セパレータ13と、負極集電体12Aの両方の主面上に負極合材層12Bが形成された負極12とを複数積層した構成を有している。このとき、一の正極11の正極集電体11Aの片方の主面上に形成された正極合材層11Bと該一の正極11に隣接する負極12の負極集電体12Aの片方の主面上に形成された負極合材層12Bとがセパレータ13を介して向き合う。このようにして、正極、セパレータ、負極の順に複数積層されている。
これに実施形態に係る錯化合物を含有する電解液を注液することより、隣接する正極合材層11B、セパレータ13及び負極合材層12Bは、1つの単電池層14を構成する。従って、本実施形態のリチウムイオン二次電池1は、単電池層14が複数積層されることにより、電気的に並列接続された構成を有するものとなる。なお、正極及び負極は、各集電体の片面上に各活物質層が形成されているものであってもよい。尚、錯化合物については後述する。
[リチウムイオン二次電池用負極]
負極12は、負極集電体12Aの片面に負極合材層12Bが設けられた構成を有する。ここで、負極合材層12Bは、負極活物質、導電助材、水分散性バインダを含む。負極合材層12B内でのこれらの物質は、電池内に注入された錯化合物を含有する電解液と接触している。
本実施形態における負極合材層12Bは、負極集電体12Aの表面に所定の厚みで膜状に形成されている。負極集電体12Aは、各種のものを使用することができるが、通常は金属や合金が用いられる。具体的には、正極用の導電基材としては、アルミニウムやニッケル、SUS等が挙げられ、負極用の導電基材としては、銅やニッケル、SUS等が挙げられる。その中でも導電性の高さとコストのバランスからアルミニウム、銅が好ましい。なお、アルミニウムは、アルミニウム及びアルミニウム合金を意味し、銅は純銅および銅合金を意味する。本実施形態において、アルミニウム箔は二次電池正極側、二次電池負極側、銅箔は二次電池負極側に用いることができる。アルミニウム箔としては、特に限定されないが、純アルミ系であるA1085材や、A3003材など種々のものが使用できる。また、銅箔としても同様であり、特に限定されないが、圧延銅箔や電解銅箔が好んで用いられる。
本実施形態の負極合材層の厚みは、例えば5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。また200μm以下とすることが好ましく、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは75μm以下である。負極合材層の厚みが上記範囲であると、高い充放電レートでの充放電に対し、十分なリチウムの吸蔵・放出の機能が得られやすい。以下、負極合材層12Bを構成する負極活物質、導電助材、水分散性バインダ、について順に説明する。
(負極活物質)
負極活物質としては、金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属もしくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な遷移金属窒素化物、および、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれた少なくとも1種(単独で用いてもよいし、これらの2種以上を含む混合物を用いてもよい)を用いることができる。これらの中でもリチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な炭素材料が好ましい。このような炭素材料としては、カーボンブラック、活性炭、黒鉛材料(人造黒鉛、天然黒鉛)、非晶質炭素材料、等が挙げられる。前記炭素材料の形態は、繊維状、球状、ポテト状、フレーク状いずれの形態であってもよい。
前記非晶質炭素材料として具体的には、ハードカーボン、コークス、1500℃以下に焼成したメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、メソフェーズピッチカーボンファイバー(MCF)などが例示される。
前記黒鉛材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛が挙げられる。黒鉛炭素粒子を使用する場合、この黒鉛炭素粒子は、その粒径も特に限定されないが、通常5〜50μm、好ましくは20〜30μm程度であり、広角X線回折法による(002)面の面間隔が0.337nm未満であり、ラマンスペクトル法におけるR値(1580cm-1のピーク強度に対する1360cm-1のピーク強度の比)が0.12以上0.8以下であり、かつ、BET比表面積が0.1m/g〜2.0m/gであることが好ましい。人造黒鉛としては、黒鉛化MCMB、黒鉛化MCFなどが用いられる。また、黒鉛材料としては、ホウ素を含有するものなども用いることができる。また、黒鉛材料としては、金、白金、銀、銅、スズなどの金属で被覆したもの、非晶質炭素で被覆したもの、非晶質炭素と黒鉛を混合したものも使用することができる。
これらの炭素材料は、1種類で使用してもよく、2種類以上混合して使用してもよい。
(導電助材)
負極合材層は、導電助材を含むことが好ましい。本発明で用いる導電助材としては、公知の導電助材を使用することができる。公知の導電助材としては、導電性を有する炭素材料であれば特に限定されるものではないが、グラファイト、カーボンブラック、導電性炭素繊維(カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー)、フラーレン等を単独で、もしくは2種類以上を併せて使用することができる。市販のカーボンブラックとしては、例えば、トーカブラック(登録商標)#4300、#4400、#4500、#5500等(東海カーボン社製、ファーネスブラック)、プリンテックスL(登録商標)等(デグサ社製、ファーネスブラック)、Raven7000、5750、5250、5000ULTRAIII、5000ULTRA等、Conductex SC ULTRA、Conductex 975ULTRA等、PUER BLACK100、115、205等(コロンビヤン社製、ファーネスブラック)、#2350、#2400B、#2600B、#30050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、#5400B等(三菱化学社製、ファーネスブラック)、MONARCH1400、1300、900、VulcanXC−72R、BlackPearls2000、LITX−50、LITX−200等(キャボット社製、ファーネスブラック)、Ensaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、SuperP−Li(TIMCAL社製)、ケッチェンブラック(登録商標)EC−300J、EC−600JD(アクゾ社製)、デンカブラック(登録商標)、デンカブラックHS−100、FX−35(電気化学工業社製、アセチレンブラック)等、グラファイトとしては例えば人造黒鉛や燐片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛などの天然黒鉛が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(水分散性バインダ)
上記水分散性バインダとして、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロースから選ばれる1種もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、上記負極バインダとしてスチレンブタジエンゴムおよびカルボキシメチルセルロースを適宜混合したものを用いることが望ましい。
上記水分散性バインダは、負極合材層の物性(電解液浸透性・剥離強度)と電池性能との両立を図るため、負極合材層に対し0.1〜4wt%を使用することが望ましい。0.1wt%未満であると、活物質の接着力が弱くなり、これにより充放電過程で活物質の脱離が起こる恐れがある。4wt%を超えると、活物質の量が低減するので、電池容量の面で望ましくない。
(その他の成分)
本実施形態に係る負極合材層には、上記各成分に加えて、その他の適当な成分が含まれていてもよい。例えば、負極合材層が合剤スラリーから形成される場合、負極合材層には、その合剤スラリー由来の各種配合成分が含まれることがある。そのような合剤スラリー由来の各種配合成分の例として、増粘剤、並びに、界面活性剤、分散剤、濡れ剤、消泡剤などその他の添加剤が挙げられる。
(負極合材層の形成方法)
本実施形態のリチウムイオン二次電池用負極が備える合材層は、上述した負極活物質、導電助材、水分散性バインダを含む負極合材スラリーを集電体の表面に塗布して、乾燥することによって製造することができる。合材スラリーに含まれる溶媒は水を使用することが好ましいが、必要に応じて、例えば、集電体への塗工性向上のために、水と相溶する液状媒体を使用しても良い。水と相溶する液状媒体としては、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、アミノアルコール類、アミン類、ケトン類、カルボン酸アミド類、リン酸アミド類、スルホキシド類、カルボン酸エステル類、リン酸エステル類、エーテル類、ニトリル類等が挙げられ、水と相溶する範囲で使用しても良い。
集電体へ合剤スラリーを塗布・乾燥する上で、塗布・乾燥方法は特に限定されない。例えば、スロット・ダイコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、又はグラビアコーティングなどの方法が挙げられる。乾燥方法としては、温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線などの乾燥法が挙げられる。乾燥時間や乾燥温度については、特に限定されないが、乾燥時間は通常1分〜30分であり、乾燥温度は通常40℃〜80℃である。
合材層の製造方法においては、集電体上に上記合剤スラリーを塗布乾燥後、金型プレスやロールプレスなどを用い、加圧処理により活物質層の空隙率を低くする工程を有することが好ましい。
(正極活物質)
正極活物質は、リチウムの吸蔵放出が可能な材料であれば特に限定されず、リチウムイオン二次電池に通常用いられる正極活物質でありうる。具体的には、リチウム(Li)とニッケル(Ni)とを構成金属元素とする酸化物のほか、リチウム及びニッケル以外に他の少なくとも一種の金属元素(すなわち、LiとNi以外の遷移金属元素及び/又は典型金属元素)を、原子数換算でニッケルと同程度またはニッケルよりも少ない割合で構成金属元素として含む酸化物をも包含する意味である。上記LiおよびNi以外の金属元素は、例えば、Co,Mn,Al,Cr,Fe,V,Mg,Ca,Na,Ti,Zr,Nb,Mo,W,Cu,Zn,Ga,In,Sn,LaおよびCeからなる群から選択される一種または二種以上の金属元素であり得る。これらの正極活物質は、単独で用いても複数を混合して用いてもよい。
好ましい実施形態において、上記正極活物質は、例えば、一般式(1):LiNi1−x−yCoAl(但し、式中において、0.95≦t≦1.15、0≦x≦0.3、0.1≦y≦0.2、x+y<0.5を満たす。)で表されるリチウムニッケルコバルトアルミニウム系酸化物(NCA)が挙げられる。NCAの具体例としては、LiNi0.8Co0.15Al0.05があげられる。
他の好ましい実施形態において、上記正極活物質は、例えば、一般式(2):LiNiCoMn(ただし式中、0<a<1、0<b<1、0<c<1であり、a+b+c=1を満たす)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン系酸化物(NCM)が挙げられる。NCMは体積当たりのエネルギー密度が高く、熱安定性にも優れている。
電極合材層中の正極活物質の含有量は、通常10wt%以上、好ましくは30wt%以上、更に好ましくは50wt%以上であり、特に好ましくは70wt%以上である。また、通常99.9wt%以下、好ましくは99wt%以下である。
なお、正極活物質層に用いてもよいバインダとしては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、フッ素樹脂及びゴム粒子が挙げられる。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。ゴム粒子としては、スチレン−ブタジエンゴム粒子、アクリロニトリルゴム粒子等が挙げられる。これらの中でも、正極活物質層の耐酸化性を向上させること等を考慮すると、フッ素を含むバインダが好ましい。バインダは1種を単独で使用でき、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
[セパレータ]
セパレータとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂からなる微多孔膜や多孔質の平板、更には不織布を挙げることができる。好適例として、一種または二種以上のポリオレフィン樹脂を主体に構成された単層または多層構造の多孔性樹脂シートが挙げられる。セパレータの厚みは、例えば15μm〜30μmとすることができる。好ましい一態様では、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる多孔性樹脂層を備えた、シャットダウン機能を有するセパレータである。この態様によれば、セパレータの温度が熱可塑性樹脂の軟化点に達すると樹脂が融解して細孔が目詰まりすることにより電流を遮断することができる。
[電解液]
電解液としては、例えば、通常リチウムイオン二次電池で用いられるものであることが好ましく、具体的には、有機溶媒に支持塩(リチウム塩)が溶解した形態を有する。ここで、リチウム塩として、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF)、六フッ化タンタル酸リチウム(LiTaF)、四塩化アルミニウム酸リチウム(LiAlCl)、リチウムデカクロロデカホウ素酸(Li10Cl10)等の無機酸陰イオン塩、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CFSON)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(Li(CSON)等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩等を挙げることができる。その中でも、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)が好ましい。
また、有機溶媒としては、例えば、環状カーボネート類、含フッ素環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、含フッ素鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、含フッ素脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、含フッ素γ−ラクトン類、環状エーテル類、含フッ素環状エーテル類、鎖状エーテル類及び含フッ素鎖状エーテル類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒を用いることができる。
環状カーボネート類としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)を挙げることができる。また、含フッ素環状カーボネート類としては、例えば、フルオロエチレンカーボネート(FEC)を挙げることができる。更に、鎖状カーボネート類としては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、エチルプロピルカーボネート(EPC)、ジプロピルカーボネート(DPC)を挙げることができる。また、脂肪族カルボン酸エステル類としては、例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチルを挙げることができる。更に、γ−ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトンを挙げることができる。また、環状エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンを挙げることができる。更に、鎖状エーテル類としては、例えば、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを挙げることができる。その他としては、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類を挙げることができる。これらは、1種を単独で、2種以上を組み合わせて用いることができる。
この溶媒は、他の有機溶媒などの非水溶媒のいずれか1種あるいは2種以上を含有しているのが好ましい。この非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、燐酸トリメチル、ジメチルスルホキシド、あるいはジメチルスルホキシド燐酸などが挙げられる。中でも、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネートからなる群のうちの少なくとも1種が好ましく、特に、エチレンカーボネートあるいはプロピレンカーボネートなどの高粘度(高誘電率)溶媒(例えば、比誘電率ε≧30)とジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートあるいはジエチルカーボネートなどの低粘度溶媒(例えば、粘度≦1mPa・s)との組み合わせがより好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度が向上するからである。
また、溶媒は、不飽和結合を有する環状炭酸エステルを含有していてもよい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。この不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしては、例えば、ビニレンカーボネート系化合物、ビニルエチレンカーボネート系化合物、あるいはメチレンエチレンカーボネート系化合物などが挙げられる。
ビニレンカーボネート系化合物としては、例えば、ビニレンカーボネート(1,3−ジオキソール−2−オン)、メチルビニレンカーボネート(4−メチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、エチルビニレンカーボネート(4−エチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オンあるいは4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソール−2−オンなどが挙げられる。
ビニルエチレンカーボネート系化合物としては、例えば、ビニルエチレンカーボネート(4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、5−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,5−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
メチレンエチレンカーボネート系化合物としては、4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,4−ジエチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。中でも、ビニレンカーボネートが好ましい。高い効果が得られるからである。
また、溶媒は、スルトン(環状スルホン酸エステル)や、酸無水物を含有していてもよい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。スルトンとしては、例えば、プロパンスルトンあるいはプロペンスルトンなどが挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。中でも、プロペンスルトンが好ましい。また、溶媒中におけるスルトンの含有量は、0.5重量%以上3重量%以下であるのが好ましい。いずれの場合においても、高い効果が得られるからである。酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水グルタル酸あるいは無水マレイン酸などのカルボン酸無水物や、無水エタンジスルホン酸あるいは無水プロパンジスルホン酸などのジスルホン酸無水物や、無水スルホ安息香酸、無水スルホプロピオン酸あるいは無水スルホ酪酸などのカルボン酸とスルホン酸との無水物などが挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。中でも、無水スルホ安息香酸が好ましい。また、溶媒中における酸無水物の含有量は、0.5重量%以上3重量%以下であるのが好ましい。いずれの場合においても、高い効果が得られるからである。
溶媒の固有粘度は、25℃において10.0mPa・s以下であるのが好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度が向上するからである。なお、溶媒に電解質塩を溶解させた状態の固有粘度(いわゆる電解液の固有粘度)も、同様の理由により、25℃において10.0mPa・s以下であるのが好ましい。
<添加剤>
本実施形態の電解液は、ビニレンカーボネート(以下、VCと記載する。)と、ジフルオロ[オキソラト−O,O']ホウ酸リチウム(以下、LiDFOBと記載する。)と、を有する。これらの添加剤は、負極や正極の表面保護及び抵抗低減を主な目的として添加される。
負極作製
1.スラリー調製
スラリー調製は5Lのプラネタリーディスパを用いた。
天然黒鉛960gと、Super−P(導電性カーボン、BET比表面積62m/g)10gに、1%CMC(CMCを純水で溶解させた)を450g加え30分間混合した。次いで、1%−CMC水溶液300gを加えて30分間混練した後、更に、1%−CMC250gを加えて30分間混練した。その後、バインダとなるSBR(40%乳化液)50gを加えて30分間混合した後、真空脱泡30分間を行った。こうして固形分濃度45%のスラリーを調製した。
2.塗工・乾燥
スラリー塗工にはダイコーターを用いた。乾燥後の塗布重量が12.2mg/cmになるように、上記スラリーを銅箔(厚み10μm)の片面に塗布し乾燥した。次いで、反対面(未塗工面)に、同様に塗布重量が12.2mg/cmになるように、上記スラリーを銅箔に塗布し乾燥した。こうして得た両面塗工(24.4mg/cm)した負極ロールを、真空乾燥オーブンで120℃、12時間乾燥し、電極を得た。
3.プレス
小型プレス機を用いた。上下ロールのギャップ(隙間)を調整し、上記負極をプレス密度が1.45±0.05g/cmになるように圧縮した。
4.スリット
電極塗布面積(表面:58mm×358mm、裏面:58mm×363mm)とタブ溶接余白が得られるように電極をスリットし、負極A−1を得た。
正極作製
1.スラリー調製
スラリー調製は5Lのプラネタリーディスパを用いた。NCM523(組成式 LiNi0.5Co0.2Mn0.3)920gと、Super−P(導電性カーボン)20g、KS−6(鱗片状黒鉛)20gを10分間混合した後、N−メチルピロリドン(NMP)を100g加え更に20分間混合した。
次いで、8%−バインダ溶液150gを加えて、30分間混練した後、更に8%−バインダ溶液150gを加えて30分間混練した。その後、8%−バインダ溶液200gを加えて30分間混練した。次いで、NMPに溶解した溶液を80g加えて30分間混練した。その後、粘度調整のためNMP27gを加えて30分間混合した後、真空脱泡30分間を行った。こうして固形分濃度60%のスラリーを調製した。
2.塗工・乾燥
スラリー塗工にはダイコーターを用いた。乾燥後の塗布重量が22.0mg/cmになるように、上記スラリーをアルミ箔(厚み20μm、幅200mm)の片面に塗布し乾燥した。次いで、反対面(未塗工面)に、同様に塗布重量が22.0mg/cmになるように、上記スラリーをアルミ箔に塗布し乾燥した。
こうして得た両面塗工(44.0mg/cm)した正極ロールを、真空乾燥オーブンで130℃、12時間乾燥した。
3.プレス
35トンプレス機を用いた。上下ロールのギャップ(隙間)を調整し、上記正極をプレス密度が3.2±0.05g/cmになるように圧縮した。
4.スリット
電極塗布面積(表面:56mm×320mm、裏:56mm×320mm)とタブ溶接余白が得られるように電極をスリットし正極C−1を得た。
電池作製
捲回型電池(設計容量1Ah)
1.捲回
セパレータには、多孔質PEセパレータ(60.5mm×750mm)を用いた。
負極A−1(表面/裏面)とセパレータと正極C−1(裏面/表面)とセパレータを重ねて捲回した後プレス成型した。次いで、正極C−1の余白部分にアルミニウム製タブを超音波接合機で接合し、負極A−1の余白部分にニッケル製タブを超音波接合機で接合した。これをラミネートシートで挟み込み、3辺を加熱シールした。
電解液作製
非水溶媒としてエチレンカーボネート(以下、EC)とジメチルカーボネート(以下、DMC)とメチルエチルカーボネート(EMC)とをEC:DMC:EMC=30:40:30(質量比)となるように混合し、混合溶媒を作成した。電解液の作製にあたっては、電解液中に含まれるLiPFを、非水電解液中における電解質濃度が1.15モル/リットルとなるように溶解させて作成した。この混合溶媒に、種々の添加剤を添加した。各添加剤の添加量の組み合わせを示す組成例を下記表(1)に示す。各添加剤の添加量はwt%で表される。
Figure 2020145104
実施例1〜4の電池及び実施例5〜8の電池は、組成例1〜4の電解液を使用した。また、比較例1の電池は、組成例5の電解液を使用し、比較例2の電池は、組成例6の電解液を使用し、比較例3の電池は、組成例7の電池を使用し、比較例4の電池は、組成例1の電解液を使用した。
また、組成例1に、各種添加剤を加えた組成例を下記表(2)に示す。実施例9〜19の電池は、組成例8〜18の電解液を使用した。
Figure 2020145104
尚、組成例8〜18で加えた添加剤は、下記の名称で表される。
TMSP:トリス(トリメチルシリル)ホスフェート
LiFSI:リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド
LiPF:ジフルオロリン酸リチウム
CHSFO:メタンスルホニルフルオリド
S化合物:4, 4'-ビス(2-オキソ-1, 3, 2-ジオキサチオラン
2.電解液注液
上記各組成例の電解液注液前に、上記を真空乾燥機にて、70℃×12h減圧乾燥した。電解液を4.7±0.1gを注液した後、真空引きしながら加熱シールした。
3.エージング処理
[第1エージング条件(実施例1〜4,比較例1〜3及び実施例9〜19用)]
初充電時におけるエージング処理として、雰囲気温度を25℃、充電レート0.2Cで24分CC充電(SOC8%)した後、その状態で12時間保持した(初期充電工程に相当)。次いで、雰囲気温度を25℃、充電レート0.5Cで48分CC充電(SOC48%)した後、雰囲気温度が60℃の恒温槽で12時間保持した(次充電工程に相当)。次いで、雰囲気温度を25℃に戻し、ガス抜き本封止を行った。尚、CC放電とは、定電流(Constant Current)にて充電すること、SOCとは、バッテリの充電状態(State Of Charge)を意味する。
[第2エージング条件(実施例5〜8用)]
初充電時におけるエージング処理として、雰囲気温度を25℃、充電レート0.2Cで24分CC充電(SOC8%)した後、その状態で12時間保持した(初期充電工程に相当)。次いで、雰囲気温度を25℃、充電レート0.5Cで48分CC充電(SOC48%)した後、雰囲気温度が60℃の恒温槽で12時間保持した(次充電工程の第1の工程に相当)。次いで、雰囲気温度を25℃、充電レート0.5Cで44分CC充電(SOC100%)した後、雰囲気温度が60℃の恒温槽で60時間保持した(次充電工程の第2の工程に相当)。次いで、雰囲気温度を25℃に戻し、ガス抜き本封止を行った。
[初期容量確認]
充電レート0.5CでCCCV(終端条件;4.2V,カットオフ1/20C)充電を行った後、30分休止した。次いで、放電レート1CでCC(終端条件;2.5V)放電を行った後、30分休止した。さらに、放電レート1/3CでCC(終端条件;2.5V)追放電を行った後、30分休止した。尚、CCCV充電とは、定電流定電圧(Constant Current - Constant Voltage)にて充電することを意味する。
[第3エージング条件(比較例4用)]
雰囲気温度を25℃、充電レート0.2CでCC(終端条件;4.2V,カットオフ1/20C)充電(SOC100%)を行った後、次いで、雰囲気温度を25℃、充電レート0.2Cで2.5Vまで放電(SOC0%)した。このサイクルを2回実施した後、ガス抜き本封止を行った。
各組成例1〜4及び8〜18の充電前電池に対し、上記第1エージング処理を行って実施例1〜4,比較例1〜3及び実施例9〜19の電池を作製した。同様に、各組成例1〜4の充電前電池に対し、上記第2エージング処理を行って実施例5〜8の電池を作製した。同様に、組成例1の充電前電池に対し、上記第3エージング処理を行って比較例1の電池を作製した。
[電池の抵抗]
次に、各電池の保存前後における直流抵抗DCIRを測定した。
(直流抵抗DCIR)
直流抵抗の測定にあっては、以下の方法で充放電を行った後、雰囲気温度25℃にて初期の電池抵抗を測定した。まず、放電レート0.5Cで3.7Vまで定電流低電圧充電(0.5C−CCCV)し、10分間休止後、放電レート1.0CでCC10s放電を行い、SOC(State of Charge)を調整した。
次に、充電レート1CでCC10s充電を行い、10分間休止後、放電レート2CでCC10s放電を行った。
次に、充電レート1CでCC20s充電を行い、10分間休止後、放電レート3CでCC10s放電を行った。
次に、充電レート1CでCC30s充電を行い、10分間休止後、放電レート4CでCC10s放電を行った。
次に、充電レート1CでCC40s充電を行い、10分間休止後、放電レート5CでCC10s放電を行った。
次に、充電レート1CでCC50s充電を行い、10分間休止後、放電レート6CでCC10s放電を行った。
次に、充電レート1CでCC60s充電を行い、10分間休止後、放電レート7CでCC10s放電を行った。
次に、充電レート1CでCC70s充電を行った。なお、CC10s放電とは、定電流(Constant Current)にて10秒間放電することを意味する。
各充放電休止電流と各充放電休止電圧とから直流抵抗を求め、得られた直流抵抗を、電池の初期の電池抵抗とした。
(保存試験の試験条件)
また、電池を雰囲気温度60℃で2週間保管した後、上記の方法により、保存後の電池抵抗を求め、保存前後の直流抵抗をグラフに示した。
(サイクル試験の試験条件)
また、電池を雰囲気温度45℃で保管し、充電レート0.5CでCCCV(終端条件;4.2V,カットオフ1/20C)充電を行った後、30分休止した。次いで、放電レート1CでCC(終端条件;2.5V)放電を行った後、30分休止した。この充放電サイクルを100回実施した。
100回の充放電サイクル終了後、雰囲気温度25℃で保管し、充電レート0.5CでCCCV(終端条件;4.2V,カットオフ1/20C)充電を行った後、30分休止した。次いで、放電レート1CでCC(終端条件;2.5V)放電を行った後、30分休止した。さらに、放電レート1/3CでCC(終端条件;2.5V)追放電を行った後、30分休止した。
上記各条件に基づく試験結果を図2〜図9に示す。尚、図2〜図9では、横軸に実施例1〜19及び比較例1〜4の順に並べ、縦軸に各実施例に対応する試験データを記載した。
[保存前後の直流抵抗DCIRについて]
図2は、保存前後における直流抵抗DCIRを表す図、図3は、保存前後における直流抵抗DCIRの保存後上昇率(保存後DCIR/保存前DCIR)を表す図である。図2中の●が保存試験前の直流抵DCIRを表し、○が保存試験後の直流抵抗DCIRを表す。
(図2に基づく分析)
図2に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、保存後の直流抵抗DCIRが低い。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、保存後の直流抵抗DCIRの増大を抑制できる。
また、実施例1と比較例1,2とを対比すると、実施例1における保存後の直流抵抗DCIRが比較例1,2における保存後の直流抵抗DCIRより小さい。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、いずれか一方の添加剤のみを添加する場合に比べて、保存後の直流抵抗DCIRの増大を効果的に抑制できる。
また、実施例9〜19における保存後の直流抵抗DCIRは、比較例1〜4の保存後の直流抵抗DCIRに比べて低い。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
(図3に基づく分析)
図3に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、直流抵抗DCIRの上昇率が低い。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、更に保存前後の直流抵抗DCIR上昇率を抑制できる。
また、実施例1と比較例2とを対比すると、実施例1における直流抵抗DCIR上昇率が比較例2における直流抵抗DCIR上昇率より小さい。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、LiDFOBのみを添加する場合に比べて、直流抵抗DCIR上昇率の増大を効果的に抑制できる。
また、第1エージング処理をした実施例1〜4の保存前後の直流抵抗DCIR上昇率と、第2エージング処理をした実施例5〜8の直流抵抗DCIR上昇率とを、実施例1と実施例5、実施例2と実施例6、実施例3と実施例7、実施例4と実施例8との間でそれぞれ対比した場合、第2エージング処理をするほうが、第1エージング処理をするよりも直流抵抗DCIR上昇率が低い。よって、二段階のエージング処理より三段階のエージング処理のほうが、更に保存前後の直流抵抗DCIR上昇率を抑制できる。
また、実施例9〜19における保存後の直流抵抗DCIRは、比較例1〜4の保存後の直流抵抗DCIRに比べて低い。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
[保存前後の放電容量について]
図4は、保存前後における放電容量の値を表す図、図5は、保存前後における放電容量維持率(保存前放電容量/保存後放電容量)を表す図である。図4中の●が保存試験前の放電容量を表し、○が保存試験後の放電容量を表す。
(図4に基づく分析)
図4に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、保存後の放電容量が大きい。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、保存後の放電容量の低下を抑制できる。
また、実施例1と比較例1,2とを対比すると、実施例1における保存後の放電容量が比較例1,2における保存後の放電容量より大きい。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、いずれか一方の添加剤のみを添加する場合に比べて、保存後の放電容量の低下を効果的に抑制できる。
また、実施例9〜19における保存後の放電容量は、比較例1〜4の保存後の放電容量に比べて大きい。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
(図5に基づく分析)
図5に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、保存後の放電容量維持率が高い。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、更に保存前後の放電容量維持率を改善できる。
また、実施例1と比較例1,2とを対比すると、実施例1における放電容量維持率が比較例1,2における放電容量維持率より高い。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、いずれか一方の添加剤のみを添加する場合に比べて、放電容量維持率を効果的に改善できる。
また、第1エージング処理をした実施例1〜4の保存前後の放電容量維持率と、第2エージング処理をした実施例5〜8の放電容量維持率とを、実施例1と実施例5、実施例2と実施例6、実施例3と実施例7、実施例4と実施例8との間でそれぞれ対比した場合、第2エージング処理をするほうが、第1エージング処理をするよりも放電容量維持率が高い。よって、二段階のエージング処理より三段階のエージング処理のほうが、更に放電容量維持率を改善できる。
また、実施例9〜19における保存後の放電容量維持率は、比較例1,2,4の放電容量維持率に比べて高い。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
[サイクル試験前後の直流抵抗DCIRについて]
図6は、サイクル試験前後における直流抵抗DCIRを表す図、図7は、サイクル試験前後のDCIR上昇率(サイクル試験後DCIR/サイクル試験前DCIR)を表す図である。図6中の●がサイクル試験前の直流抵DCIRを表し、○がサイクル試験後の直流抵抗DCIRを表す。
(図6に基づく分析)
図6に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、サイクル試験後の直流抵抗DCIRが低い。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、サイクル試験後の直流抵抗DCIRの増大を抑制できる。
また、実施例1と比較例1,2とを対比すると、実施例1におけるサイクル試験後の直流抵抗DCIRが比較例1,2におけるサイクル試験後の直流抵抗DCIRより小さい。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、いずれか一方の添加剤のみを添加する場合に比べて、サイクル試験後の直流抵抗DCIRの増大を効果的に抑制できる。
また、実施例9〜19におけるサイクル試験後の直流抵抗DCIRは、比較例1〜4のサイクル試験後の直流抵抗DCIRに比べて低い。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
(図7に基づく分析)
図7に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、直流抵抗DCIRのサイクル試験後DCIR上昇率が低い。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、更にサイクル試験前後の直流抵抗DCIR上昇率を抑制できる。
また、実施例1と比較例1,2とを対比すると、実施例1におけるサイクル試験後直流抵抗DCIR上昇率が比較例1,2におけるサイクル試験後直流抵抗DCIR上昇率より小さい。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、いずれか一方の添加剤のみを添加する場合に比べて、サイクル試験後直流抵抗DCIR上昇率の増大を効果的に抑制できる。
また、第1エージング処理をした実施例1〜4のサイクル試験前後の直流抵抗DCIR上昇率と、第2エージング処理をした実施例5〜8のサイクル試験後直流抵抗DCIR上昇率とを、実施例1と実施例5、実施例2と実施例6、実施例3と実施例7、実施例4と実施例8との間でそれぞれ対比した場合、第2エージング処理をするほうが、第1エージング処理をするよりもサイクル試験後直流抵抗DCIR上昇率が低い。よって、二段階のエージング処理より三段階のエージング処理のほうが、更にサイクル試験前後の直流抵抗DCIR上昇率を抑制できる。
また、実施例9〜19における保存後の直流抵抗DCIRは、比較例1〜4の保存後の直流抵抗DCIRに比べて低い。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
[サイクル試験前後の放電容量について]
図8は、サイクル試験前後における放電容量を表す図、図9は、サイクル試験前後の放電容量維持率(サイクル試験前放電容量/サイクル試験後放電容量)を表す図である。図8中の●がサイクル試験前の放電容量を表し、○がサイクル試験後の放電容量を表す。
(図8に基づく分析)
図8に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、サイクル試験後の放電容量が大きい。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、サイクル試験後の放電容量の低下を抑制できる。
また、実施例1と比較例1,2とを対比すると、実施例1における保存後の放電容量が比較例1,2におけるサイクル試験後の放電容量より大きい。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、いずれか一方の添加剤のみを添加する場合に比べて、サイクル試験後の放電容量の低下を効果的に抑制できる。
また、実施例9〜19における保存後の放電容量は、比較例1〜4のサイクル試験後の放電容量に比べて大きい。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
(図9に基づく分析)
図9に示すように、第1エージング処理をした実施例1は、第3エージング処理をした比較例4に比べて、サイクル試験後の放電容量維持率が高い。よって、SOC100%となるまで充放電を繰り返すよりも、二段階でエージング処理したほうが、更にサイクル試験前後の放電容量維持率を改善できる。
また、実施例1と比較例1,2とを対比すると、実施例1における放電容量維持率が比較例1,2における放電容量維持率より高い。よって、VCとLiDFOBとを組み合わせることで、いずれか一方の添加剤のみを添加する場合に比べて、放電容量維持率を効果的に改善できる。
また、第1エージング処理をした実施例1〜4の保存前後の放電容量維持率と、第2エージング処理をした実施例5〜8の放電容量維持率とを、実施例1と実施例5、実施例2と実施例6、実施例3と実施例7、実施例4と実施例8との間でそれぞれ対比した場合、第2エージング処理をするほうが、第1エージング処理をするよりもサイクル試験後の放電容量維持率が高い。よって、二段階のエージング処理より三段階のエージング処理のほうが、更にサイクル試験後の放電容量維持率を改善できる。
また、実施例9〜19におけるサイクル試験後の放電容量維持率は、比較例1〜4の放電容量維持率に比べて高い。よって、VC及びLiDFOBに加えて、他の添加剤を添加したとしても、それら他の添加剤による効果を阻害することがない。
以上から、実施例用に実施した初期充電時における二段階のエージング処理は、負極表面において、SEI(Solid Electrolyte Interphase)層を効果的に形成することができる。また、二段階のエージング処理から更に段階を増やし、三段階のエージング処理を実施すると、更に効果的にSEIを形成することができる。その結果、電解液中の化合物が負極表面において分解されることを抑制し、また、電解液中の化合物の共挿入及びそれに続く黒鉛剥離を効果的に阻害していると考えられる。
また、実施例2〜4では、TMSPの添加量を変更した。具体的には、実施例3のTMSP添加量を実施例2のTMSP添加量の5倍とし、実施例4のTMSP添加量を実施例2のTMSP添加量の10倍に変化させた。しかしながら、それに伴う直流抵抗DCIRの変化や、放電容量の変化は僅かである。このことから、添加剤としてVCとLiDFOBとの組み合わせと、エージング処理条件との因果関係が強く、VCとLiDFOBとを添加剤として使用したときは、初期充電時における二段階のエージング処理を施すことで、電池の特性を効果的に向上できる。なお、比較例3のように、TMSP添加量がLiDFOBとのモル比(LiDFOB/TMSP)で10以下となると、特にサイクル試験による直流抵抗DCIRの増大や放電容量維持率の低下を招くことから、添加量として、LiDFOB/TMSPのモル比が20以上となることが好ましい。
本実施形態におけるSEI層形成の詳細なメカニズムについては明確ではないが、図10のSEIイメージ図に示す様に、LiDFOBが2次元的な疑似オリゴマー化したレイヤーを形成し、この疑似オリゴマー化したLiDFOBにLiDFOBとVC及びECとで3次元的なレイヤーを形成すると考えられる。また、TMSPがこの反応に関わる場合は、SEI形成時の核になり、更に3次元化が促進されると考えられる。
1 リチウムイオン二次電池
10 電池素子
11 正極
12 負極
13 セパレータ
21 正極リード
22 負極リード

Claims (5)

  1. リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な正極及び負極と、セパレータと、リチウムイオン二次電池用の非水系電解液からなるリチウムイオン二次電池であって、
    前記非水系電解液は、電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(以下、LiPF)を含み、更に、添加剤としてビニレンカーボネート(以下、VC)とジフルオロ[オキソラト−O,O']ホウ酸リチウム(以下、LiDFOB)を含有し、
    前記リチウムイオン二次電池は、初回充電工程として、
    前記リチウムイオン二次電池の充電状態(以下、SOC)を30%以下の第1SOCまで充電後、所定時間保存する初期充電工程と、
    SOCを前記第1SOCより高いSOCまで充電後、所定時間保存する次充電工程と、
    を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記初期充電工程は、Cレートとして0.1C〜0.3Cで、前記第1SOCとして5%〜15%に充電した後に、雰囲気温度を25℃〜45℃として6時間〜72時間保持する工程であり、
    前記次充電工程は、Cレートとして0.1C〜0.5Cで、前記第1SOCより高いSOCとして40%〜60%に充電した後に、雰囲気温度を45℃〜60℃として6時間〜600時間保持する工程であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記初期充電工程は、Cレートとして0.1C〜0.3Cで、前記第1SOCとして5%〜15%に充電した後に、雰囲気温度を25℃〜45℃として6時間〜72時間保持する工程であり、
    前記次充電工程は、
    Cレートとして0.1C〜0.5Cで、前記第1SOCより高いSOCとして40%〜60%に充電した後に、雰囲気温度を45℃〜60℃として6時間〜300時間保持する第1の工程と、
    前記第1の工程後、Cレートとして0.1C〜0.5Cで、前記第1SOCより高いSOCとして80%〜100%に充電した後に、雰囲気温度を45℃〜60℃として6時間〜600時間保持する第2の工程と、
    を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  4. 請求項1ないし3何れか一つに記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記非水系電解液は、非水系溶媒に対し電解質として LiPFを 0.9mol/l〜1.3mol/l含有し、
    該非水系電解液に対し、VCとLiDFOBの合計添加量は、0.5wt%以上5.0wt%以下であり、LiDFOBのwt%をVCのwt%で除したwt%比が 1.67以上であり、かつLiDFOBのモル数をVCのモル数で除したモル比が1以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. 請求項1ないし4何れか一つに記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記正極は、正極活物質として、LitNi1−x−yCoxAlyOz(但し、式中において、0.95≦t≦1.15、0≦x≦0.3、0.1≦y≦0.2、x+y<0.5を満たす。zは式中の元素の酸素数を満足する。)又は、LiNiaCobMncOz(ただし式中、0.5≦a≦0.95、0<b<0.5、0<c<0.5であり、a+b+c=1を満たす。zは式中の元素の酸素数を満足する。)であるリチウム含有複合酸化物を有し、
    前記負極は、負極活物質として、広角X線回折法による(002)面の面間隔が0.337nm未満であり、ラマンスペクトル法におけるR値(1580cm-1のピーク強度に対する1360cm-1のピーク強度の比)が0.12以上0.8以下であり、かつ、BET比表面積が0.1m/g〜2.0m/gである黒鉛質炭素粒子を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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