JP2020143958A - プローブ及び厚さ測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】渦電流を用いた対象物の評価の精度を向上させる。【解決手段】対象物9に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出するためのプローブ1は、励磁電流による磁束で対象物9に渦電流を発生させる励磁コイル3と、対象物9の渦電流を検出する検出コイル4と、対象物9の温度を検出する温度センサ6とを備える。【選択図】図1

Description

ここに開示された技術は、プローブ及び厚さ測定装置に関する。
従来より、プローブ、特に、渦電流を利用した探傷に用いられるプローブが知られている。例えば、特許文献1には、磁場を形成する励磁コイルと対象物の渦電流を検出する検出部とを備えたプローブが開示されている。
特開2008−32575号公報
ところで、プローブにより検出された渦電流は、前述の如く、探傷等の対象物の評価に用いられる。当然ながら、その際の評価精度は高い方が好ましい。例えば、評価精度を向上させるためには、対象物の渦電流の検出精度を向上させることがまず考えられる。しかしながら、渦電流の検出精度を上げるのにも限界があるので、異なるアプローチが求められる。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、渦電流を用いた対象物の評価の精度を向上させることにある。
ここに開示されたプローブは、対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブであって、励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる励磁コイルと、対象物の渦電流を検出する検出部と、対象物の温度を検出する温度センサとを備える。
ここに開示された厚さ測定装置は、対象物に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出するためのプローブと、前記プローブによって検出された渦電流の過渡変化に基づいて対象物の厚さを求める演算装置とを備え、前記プローブは、励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる励磁コイルと、対象物の渦電流を検出する検出部と、対象物の温度を検出する温度センサとを有し、前記演算装置は、前記検出部によって検出された渦電流と前記温度センサによって検出された対象物の温度とに基づいて対象物の厚さを求める。
前記プローブによれば、渦電流を用いた対象物の評価の精度を向上させることができる。
前記厚さ測定装置によれば、渦電流を用いた対象物の評価の精度を向上させることができる。
図1は、対象物に設置された状態のプローブの部分的な縦断面図である。 図2は、図1のII−II線におけるプローブの横断面図である。 図3は、厚さ測定装置のブロック図である。 図4は、電圧信号V(t)の時間変化を示すグラフである。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、対象物9に設置された状態のプローブ1の部分的な縦断面図(コイルの軸心を含む平面で切断した断面図)である。図2は、図1のII−II線におけるプローブ1の横断面図である。尚、図1は、基本的には図2のI−I線における縦断面図であり、ケーシング2の底23だけ図2のI’−I’線における縦断面図である。図2においては、温度センサ6及び配線を省略している。
プローブ1は、対象物9に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出するために用いられる。プローブ1は、非接触型のプローブであり、対象物9に近接して配置される。尚、「非接触型」とは、非接触でも使用可能であることを意味し、接触状態での使用を除外するものではない。プローブ1は、変動磁場を形成することによって対象物9に渦電流を発生させる。また、プローブ1は、対象物9に発生した渦電流の変化を誘導電圧として検出する。例えば、プローブ1は、断熱性を有するスペーサ(図示省略)を介して対象物9に設置される。
プローブ1は、励磁電流による磁束で対象物9に渦電流を発生させる励磁コイル3と、対象物9の渦電流を検出する検出コイル4と、対象物9の温度を検出する温度センサ6とを備える。プローブ1は、励磁コイル3によって対象物9に渦電流を発生させ、発生した渦電流を検出コイル4で検出する。それに加えて、プローブ1は、温度センサ6によって対象物9の温度を検出する。検出コイル4は、検出部の一例である。さらに、プローブ1は、励磁コイル3、検出コイル4及び温度センサ6を収容するケーシング2をさらに備えていてもよい。
図1の例では、励磁コイル3の軸心と検出コイル4の軸心とが一直線状になるように、励磁コイル3と検出コイル4とが配列されている。このとき、検出コイル4の方が対象物9の近くに配置されている。プローブ1は、励磁コイル3及び検出コイル4を複数組有していてもよい。図1では、プローブ1は、2組の励磁コイル3及び検出コイル4を有している。
さらに、プローブ1は、励磁コイル3及び検出コイル4に挿入されたコア5を備えていてもよい。コア5は、第1直線部51と、第2直線部52と、第1直線部51及び第2直線部52を連結する連結部53とを有し、全体として概ねU字状に形成されている。より詳しくは、コア5は、パーマロイで形成された、概ねU字状の複数の薄板を積層されて形成されている。第1直線部51は、一方の組の励磁コイル3及び検出コイル4に挿入され、第2直線部52は、他方の組の励磁コイル3及び検出コイル4に挿入されている。コア5は、2組の励磁コイル3及び検出コイル4を磁気的に接続している。
ケーシング2は、一端が底23によって閉塞され、他端が開口した略円筒状の本体21と、本体21の開口を塞ぐ蓋22とを有している。本体21の開口には、雌ネジが形成されている。蓋22には雄ネジが形成されている。蓋22は、本体21にネジ締結される。本体21内に、励磁コイル3、検出コイル4及び温度センサ6が配置される。励磁コイル3、検出コイル4及び温度センサ6のそれぞれに接続された配線は、蓋22を介してケーシング2の外側へ延びている。
底23は、ケーシング2のうち対象物9と対向する部分である。底23は、略円形に形成されている。底23には、外方に突出する中空の突起24が形成されている。突起24は、先細状に形成されている。ケーシング2の内部においては、突起24に対応する有底の孔25が形成されている。孔25によって、突起24は中空状に形成されている。孔25は、底23の外表面よりも深く形成されている。突起24の個数は、複数であってもよい。例えば、底23には、3つの突起24と形成されている。3つの突起24は、底23の中心に対する周方向に等間隔で配列されている。底23からの3つの突起24の突出量は、全て同じである。
温度センサ6は、例えば、熱電対である。温度センサ6は、突起24の内部、即ち、孔25に配置されている。プローブ1には、3つの温度センサ6が設けられている。3つの温度センサ6は、それぞれ異なる突起24内に配置されている。
ケーシング1においては、底23の孔25に温度センサ6が配置された状態で、底23に励磁コイル3及び検出コイル4が配置される。励磁コイル3及び検出コイル4は、少なくとも一部の温度センサ6の上に配置されている。温度センサ6の配線は、励磁コイル3及び検出コイル4を迂回するように蓋22の方へ延びている。
このように構成されたプローブ1の対象物9への設置について説明する。例えば、対象物9は、蒸気又はドレンが流通する金属製の配管91である。配管91は、円管状に形成されている。配管91の外周面は断熱材で覆われている場合を例に、プローブ1の設置について説明する。
まず、プローブ1を設置する部分の断熱材92が配管91から剥離される。次に、露出した配管91の外周面に別の断熱材93が設置される。断熱材93の熱伝導率は、断熱材92の熱伝導率よりも低い。続いて、断熱材93に突起24が突き刺さるようにプローブ1が設置される。このとき、突起24は、配管91の外表面に直接的に接触するか又は、僅かな断熱材93を介して配管91の外表面に間接的に接触する。その後、断熱材92がプローブ1の上から配管91を覆うように断熱材92が再び設置される。
続いて、プローブ1の動作について説明する。
励磁コイル3は、電流が印加されることによって、その軸心の方向に磁場を形成する。一方の励磁コイル3と他方の励磁コイル3とは、軸心の方向において互いに反対向きの磁場を形成するように電流が印加される。その結果、コア5には、コア5の長手方向に沿った磁場が形成される。すなわち、第1直線部51の先端がN極となるときには、第2直線部52の先端はS極となる。逆に、第1直線部51の先端がS極となるときには、第2直線部52の先端はN極となる。例えば、一方の励磁コイル3から対象物9へ向かって磁束が発生し、対象物9から他方の励磁コイル3へ向かって磁束が発生する。詳しくは、一方の励磁コイル3から発せられる大部分の磁束は、一方の励磁コイル3の軸心の方向に出て対象物9内へ入り、対象物9内を略円弧状に通過し、他方の励磁コイル3の軸心の方向へ向かい他方の励磁コイル3に入っていく。励磁コイル3に印加する電流を変動させることによって、対象物9に発生する磁場が変動し、対象物9に渦電流が発生する。
一方、対象物9のうち検出コイル4の近傍の部分に発生した渦電流によって、検出コイル4を貫通する磁束が形成される。検出コイル4を貫通する磁束が変化すると、検出コイル4に誘導起電力が発生する。検出コイル4は、この誘導起電力を検出することによって、対象物9の渦電流を検出する。
温度センサ6は、突起24内に設けられているので、対象物9の外表面に近接している。すなわち、温度センサ6は、対象物9の温度を検出する。
このように構成されたプローブ1によれば、温度センサ6を設けることによって、対象物9の渦電流に加えて、対象物9の温度を検出することができる。その結果、対象物9の渦電流と温度とを用いて対象物9を評価できるので、対象物9の評価精度を向上させることができる。
また、ケーシング1の底23に孔25を有する突起24が形成され、温度センサ6は孔25内に配置されている。底23は、ケーシング1のうち対象物9に対向して配置される部分であるので、温度センサ6を対象物9に接近させることができる。これにより、温度センサ6による対象物9の温度の検出精度を向上させることができる。さらに、外表面に断熱材93が設置された配管91が対象物9の場合には、突起24を断熱材93に突き刺すことによって、温度センサ6を配管91に接近させることができる。つまり、配管91に断熱材93を設置したまま、温度センサ6を配管91に容易に接近させることができる。
さらに、プローブ1は複数の温度センサ6を有しているので、対象物9の温度検出精度を向上させることができる。複数の温度センサ6の検出結果をどのように利用して温度の検出精度を向上させるかは、プローブ1の使用状況に依存する。例えば、プローブ1を対象物9の湾曲した外表面(例えば、円管の外表面)に対向させる場合には、対象物9からの3つの突起24までの距離がそれぞれ異なる場合がある。そのような使用状況においては、最高温度を検出する温度センサ6が対象物9に最も接近していると考えられる。そのため、最高温度を検出する温度センサ6の検出値を対象物9の温度として採用することによって温度の検出精度を向上させることができる。一方、プローブ1を対象物9の平坦な外表面(例えば、平板の外表面)に対向させる場合には、対象物9から3つの突起24までの距離は概ね同じになる。そのような使用状況においては、3つの温度センサ6の検出値を平均することによって、3つの温度センサ6による検出温度のバラつきを抑制することができる。これにより、温度の検出精度を向上させることができる。
次に、このように構成されたプローブ1の適用例について説明する。図3は、厚さ測定装置100のブロック図である。厚さ測定装置100は、対象物9に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出するためのプローブ1と、検出された渦電流の過渡変化に基づいて対象物9の厚さを求める演算装置8とを備えている。厚さ測定装置100は、パルス渦電流探傷(PEC:Pulsed Eddy Current)によって対象物9の厚さを測定する。厚さ測定装置100は、プローブ1を制御する処理装置7をさらに備えていてもよい。
処理装置7は、励磁コイル3に励磁電流を印加する励磁部71と、対象物9の渦電流の過渡変化を検出する第1検出部72と、温度センサ6の出力が入力される第2検出部73と、外部機器と通信を行う通信部74と、各種情報を記憶する記憶部75と、少なくとも励磁部71、第1検出部72、第2検出部73、通信部74及び記憶部75を制御する制御部76とを有している。
励磁部71は、パルス状の励磁電流を励磁コイル3に供給する。励磁部71は、パルス信号を発生するパルス発生器71aと、パルス発生器71aからのパルス信号を増幅して、励磁電流として出力する送信アンプ71bとを有している。
第1検出部72は、対象物9の渦電流に応じて検出コイル4に発生する誘導起電力を検出する。検出コイル4に発生する誘導起電力の過渡変化は、対象物9に発生する渦電流の過渡変化と関連している。第1検出部72は、検出コイル4に発生する電圧を増幅する受信アンプ72aを少なくとも有している。第1検出部72は、電圧信号にフィルタ処理を施すフィルタをさらに有していてもよい。
第2検出部73は、温度センサ6からの出力が入力されている。第2検出部73は、温度センサ6からの出力を増幅するアンプを有していてもよい。
通信部74は、外部機器と無線通信を行う。例えば、通信部74は、第1検出部72によって検出された電圧信号(即ち、検出信号)及び第2検出部73によって検出された検出信号を演算装置8に送信する。
制御部76は、プロセッサで形成されている。例えば、制御部76は、励磁部71に所定期間だけ励磁電流を出力させる一方、励磁電流の出力停止後に第1検出部72による検出信号を取得する。制御部76は、第1検出部72による検出信号を取得するタイミングで、第2検出部73による検出信号も取得する。制御部76は、第1検出部72及び第2検出部73からの検出信号を記憶部75に記憶させ、記憶部75に記憶された検出信号を所定のタイミングで通信部74を介して演算装置8に送信する。
演算装置8は、コンピュータ又はコンピュータネットワーク(所謂、クラウド)で形成されている。演算装置8は、外部機器と通信を行う通信部81と、各種情報を記憶する記憶部82と、検出された渦電流の過渡変化に基づいて対象物9の厚さを求める演算部83とを有している。
通信部81は、外部機器と無線通信を行う。例えば、通信部81は、処理装置7からの検出信号(即ち、プローブ1の検出信号)を受信する。
記憶部82は、プローブ1の検出信号、及び、対象物9の厚さを演算するために必要な情報等を記憶している。
演算部83は、プロセッサで形成されている。演算部83は、プローブ1の検出信号に基づいて対象物9の厚さを演算する。
続いて、厚さ測定装置100による厚さ測定処理について説明する。
まず、制御部76は、励磁部71に励磁電流を励磁コイル3へ出力させる。励磁コイル3は、励磁電流の印加によって軸心の方向へ磁場を形成する。一方の励磁コイル3と他方の励磁コイル3とは、軸心の方向において互いに反対向きの磁場を形成する。例えば、一方の励磁コイル3から対象物9へ向かって磁束が発生し、対象物9から他方の励磁コイル3へ向かって磁束が発生する。
次に、制御部76は、励磁電流の出力を停止させ、対象物9に発生する渦電流を第1検出部72に検出させる。制御部76は、第1検出部72による電圧信号の検出を所定期間継続し、検出された電気信号を記憶部75に記憶していく。これにより、制御部76は、検出コイル4の誘導起電力の過渡変化(経時変化)、即ち、対象物9に発生する渦電流の過渡変化を取得する。それと共に、制御部76は、3つの温度センサ6の出力を第2検出部73に取得させ、取得された検出信号を記憶部75に記憶していく。これにより、制御部76は、渦電流の過渡変化を取得したときの対象物9の温度を取得する。その後、制御部76は、記憶部75に記憶された第1検出部72及び第2検出部73からの検出信号を演算部83へ通信部74を介して送信する。
その後、制御部76は、渦電流の過渡変化及び温度の取得を定期的に行う。これにより、厚さdが変化した対象物9の渦電流の過渡変化及び温度が断続的に取得される。尚、定期的な渦電流の過渡変化の取得に際し、励磁コイル3に印加される励磁電流の大きさは一定である。
演算装置8は、処理装置7から取得した検出信号に基づいて対象物9の厚さdを求める。
図4は、第1検出部72からの電圧信号V(t)の時間変化を示すグラフである。図4のグラフは、両対数グラフである。図4において、電圧信号V0(t)は、厚さd0を有する対象物9の電圧信号であり、電圧信号V1(t)は、厚さd0よりも薄い厚さd1を有する対象物9の電圧信号である。
渦電流は、対象物9に浸透していくのに従って減衰していく。渦電流は、対象物9の表面(プローブ1が対向している面)から裏面に到達するまでの間は徐々に減衰し、裏面に到達すると急激に減衰する。電圧信号V(t)も渦電流と同様の変化を示す。つまり、電圧信号V(t)の過渡変化は、渦電流の過渡変化に相当する。渦電流が対象物9の裏面に達するまでの間の電圧信号V(t)の変化は、両対数グラフ上では直線的(線形的)に表される。その後、電圧信号V(t)は、急激に減衰していく。このように変化する電圧信号V(t)は、以下の式(1)のように表される。
Figure 2020143958
ここで、Aは、受信アンプ72aの増幅率である。nは、電圧信号V(t)の減衰の程度に関連する定数であり、−nは、両対数グラフにおける電圧信号V(t)の傾きを表す。
式(1)からもわかるように、電圧信号V(t)の変化態様は、時間τにおいて切り替わる。以下、説明の便宜上、τを「減衰時間」と称する。減衰時間τは、以下の式(2)で表わされる。
τ=σμd ・・・(2)
ここで、σは、対象物9の導電率であり、μは、対象物9の透磁率であり、dは、対象物9の厚さである。
つまり、減衰時間τは、対象物9の厚さdに依存して変化する。対象物9の導電率σ及び透磁率μが一定であると仮定すると、減衰時間τは、対象物9の厚さdに依存して変化する。また、減衰時間τ及び厚さdが変化しても、τ/dは、一定である。そのため、既知の厚さd0に対する減衰時間τ0と、未知の厚さdxに対する減衰時間τxとがわかれば、以下の式(3)に基づいて、未知の厚さdxを求めることができる。
Figure 2020143958
例えば、図4において電圧信号V0(t),V1(t)を比較すると、厚さd0の対象物9の電圧信号V0(t)の変化態様は、減衰時間τ0で切り替わる。対象物9の厚さdがd0からd1に減少すると、減衰時間τは、τ0からτ1に減少する。尚、電圧信号V(t)のうち両対数グラフで直線状の部分の変化態様は、式(1)からわかるように厚さdに依存しないので、電圧信号V0(t),V1(t)で実質的に同じである。厚さd0及び減衰時間τ0,τ1を式(3)に代入することによって、厚さd1を求めることができる。
演算装置8は、対象物9の既知の厚さを基準厚さd0とし、基準厚さd0における電圧信号V0(t)の過渡変化及びそのときの対象物9の温度T0を予め取得している。以下、電圧信号V0(t)を基準電圧信号V0(t)と称する。その後、演算装置8は、未知の厚さdxに関する電圧信号Vx(t)を取得すると、電圧信号Vx(t)の過渡変化を基準電圧信号V0(t)の過渡変化と比較することによって、対象物9の厚さdxを求める。具体的には、演算装置8は、式(3)を用いて、基準厚さd0、基準減衰時間τ0及び減衰時間τxから変化後の厚さdxを求める。
さらに、演算装置8は、求めた厚さdxを対象物9の温度に基づいて補正する。詳しくは、前述の演算においては、対象物9の導電率σ及び透磁率μが一定であると仮定している。しかし、対象物9の導電率σ及び透磁率μは温度依存性を有する。そこで、基準厚さd0における電圧信号V0(t)を取得したときの対象物9の温度T0と厚さdxにおける電圧信号Vx(t)を取得したときの対象物9の温度Txを用いて、補正後の厚さdx’を求める。具体的には、演算装置8は、以下の式(4)に基づいて補正後の厚さdx’を求める。
dx’=dx−α×ΔT×(dx/d0) ・・・(4)
ここで、αは、温度補正係数であり、ΔT=T0−Txである。尚、温度補正係数αは、対象物9の温度を変化させた場合の電圧信号V(t)の変化又は対象物9の温度を変化させた場合の、式(3)から求められる厚さdの変化に基づいて予め求められ、記憶部75に記憶されている。
尚、プローブ1は3つの温度センサ6を有しているので、記憶部75には、電圧信号Vx(t)に対応する3つの温度(即ち、温度センサ6からの検出信号)が記憶されている。この例では、対象物9は、円管状の配管91なので、演算装置8は、3つの温度のうち最高温度を対象物9の温度Txとして採用して、式(4)に代入する。
こうして、演算装置8は、対象物9の温度を考慮した、対象物9の厚さdx’を求める。
このように、対象物9の渦電流を検出するプローブ1に温度センサ6を設けることによって、対象物9の温度変化を考慮しつつ、対象物9の厚さdを評価することができる。その結果、渦電流を用いた対象物9の評価の精度を向上させることができる。
以上のように、対象物9に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出するプローブ1は、励磁電流による磁束で対象物9に渦電流を発生させる励磁コイル3と、対象物9の渦電流を検出する検出コイル4(検出部)と、対象物9の温度を検出する温度センサ6とを備える。
この構成によれば、励磁コイル3が対象物9に渦電流を発生させ、対象物9に発生した渦電流を検出コイル4が検出する。その際に、温度センサ6が対象物9の温度を検出する。プローブ1を用いることによって、対象物9の渦電流に加えて、対象物9の温度を考慮して、対象物9を評価することができる。その結果、対象物9を精度よく評価することができる。
また、プローブ1は、励磁コイル3、検出コイル4及び温度センサ6を収容するケーシング2をさらに備え、ケーシング2のうち対象物9と対向する部分、即ち、底23には、外方に突出する中空の突起24が形成され、温度センサ6は、突起24内に配置されている。
この構成によれば、励磁コイル3、検出コイル4及び温度センサ6がケーシング2に収容されているので、プローブ1の取り扱いが容易になる。それに加えて、ケーシング2の底23には、中空の突起24が形成され、温度センサ6は、突起24内に配置されている。突起24は、対象物9に接近する部分なので、温度センサ6も対象物9に接近して配置される。これにより、温度センサ6による対象物9の温度の検出精度が向上する。また、対象物9の表面に断熱材等の別の部材が設置されている場合であっても、突起24を別の部材に突き刺すことによって、別の部材を設置したまま温度センサ6を対象物9へ接近させることができる。その結果、対象物9の環境条件に大きな変化を与えることなく、温度センサ6の温度の検出精度を向上させることができる。
さらに、突起24は、複数形成され、温度センサ6は、複数設けられている。
この構成によれば、複数の温度センサ6は、ケーシング2の異なる位置に配置される。そのため、複数の温度センサ6によって異なる位置で対象物9の温度を検出することができ、温度センサ6による対象物9の温度の検出精度が向上する。例えば、複数の温度センサ6による検出結果を平均化することによって温度の検出精度を向上させることができる。あるいは、複数の温度センサ6によって対象物9への接近の程度が異なり得る場合には、複数の温度センサ6の検出結果のうち最高温度の検出結果を採用することによって温度の検出精度を向上させることができる。
また、厚さ測定装置100は、対象物9に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出するためのプローブ1と、プローブ1によって検出された渦電流の過渡変化に基づいて対象物9の厚さを求める演算装置8とを備え、プローブ1は、励磁電流による磁束で対象物9に渦電流を発生させる励磁コイル3と、対象物9の渦電流を検出する検出コイル4(検出部)と、対象物9の温度を検出する温度センサ6とを有し、演算装置8は、検出コイル4によって検出された渦電流と温度センサ6によって検出された対象物9の温度とに基づいて対象物9の厚さを求める。
この構成によれば、励磁コイル3が対象物9に渦電流を発生させ、対象物9に発生した渦電流を検出コイル4が検出し、温度センサ6がそのときの対象物9の温度を検出する。演算装置8は、検出コイル4によって検出された対象物9の渦電流に加えて、温度センサ6によって検出された対象物9の温度に基づいて対象物9の厚さを求めることによって、対象物9の厚さの評価精度を向上させることができる。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、プローブ1は、対象物9の厚さの評価に適用されているが、これに限られるものではない。対象物に渦電流を発生させ、対象物に発生した渦電流に基づいて対象物を評価する場合に、前述のプローブ1を適用することができる。また、対象物9は、配管91でなくてもよい。対象物9は、渦電流が発生する限り任意の物体が採用され得る。
さらに、プローブ1は、前述の構成に限られない。例えば、プローブ1は、2組の励磁コイル3及び検出コイル4を備えているが、励磁コイル3及び検出コイル4は、1組でもよく、3組以上であってもよい。励磁コイル3と検出コイル4とはそれぞれの軸心が一直線状になるように配置されていなくてもよい。励磁コイル3と検出コイル4とはそれぞれの軸心が一直線状になるように配置される場合、検出コイル4よりも励磁コイル3の方が対象物9の近くに配置されてもよい。さらに、プローブ1の検出部は、検出コイル4に限定されない。検出部は、対象物9の渦電流を直接的又は間接的に検出できるものであればよく、例えば、ホール素子であってもよい。また、プローブ1は、コア5を備えていなくてもよい。
ケーシング2の構成は、前述の構成に限定されない。例えば、ケーシング2は、略円筒状ではなく、略角筒状であってもよい。
突起24に形成された孔25は、突起24を貫通していてもよい。また、ケーシング2に突起24が形成されていなくてもよい。例えば、ケーシング2の底23に温度センサ6が配置されるだけであってもよい。その場合、底23に孔25が形成され、温度センサ6が孔25の内部に配置されてもよい。
温度センサ6は、熱電対に限定されない。温度センサは、対象物の温度を検出できればよく、例えば、サーミスタであってもよい。温度センサ6の個数は、3個に限定されない。温度センサ6は、1個でも、2個でも、4個以上であってもよい。また、温度センサ6の個数は、ケーシング2の突起24の個数と同じでなくてもよい。ケーシング2には3つの突起24が形成されている一方、温度センサ6は1つだけであってもよい。その場合、温度センサ6は、何れか1つの突起24内に配置される。
さらに、厚さ測定装置100による厚さ測定は、一例に過ぎない。PECによる厚さ測定方法は、様々であるので、任意の測定手法を採用することができる。また、対象物9の温度を考慮した、対象物9の厚さdの算出方法は、前述の方法に限定されるものではない。
また、厚さ測定装置100の構成も一例に過ぎない。処理装置7と演算装置8は、一体的に構成されていてもよい。また、処理装置7と演算装置8とが有線で接続されていてもよい。また、1つの演算装置8に対して複数の処理装置7が接続されていてもよい。また、演算装置8は、無線又は有線により接続された他の装置に対して、演算した厚さに関するデータを送信するようにしてもよい。
以上説明したように、ここに開示された技術は、プローブ及び厚さ測定装置について有用である。
1 プローブ
2 ケーシング
23 底
24 突起
3 励磁コイル
4 検出コイル(検出部)
6 温度センサ
8 演算装置
9 対象物
100 厚さ測定装置

Claims (4)

  1. 対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブであって、
    励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる励磁コイルと、
    対象物の渦電流を検出する検出部と、
    対象物の温度を検出する温度センサとを備えるプローブ。
  2. 請求項1に記載のプローブにおいて、
    前記励磁コイル、前記検出部及び前記温度センサを収容するケーシングをさらに備え、
    前記ケーシングのうち対象物と対向する部分には、外方に突出する中空の突起が形成され、
    前記温度センサは、前記突起内に配置されるプローブ。
  3. 請求項2に記載のプローブにおいて、
    前記突起は、複数形成され、
    前記温度センサは、複数設けられているプローブ。
  4. 対象物に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出するためのプローブと、
    前記プローブによって検出された渦電流の過渡変化に基づいて対象物の厚さを求める演算装置とを備え、
    前記プローブは、
    励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる励磁コイルと、
    対象物の渦電流を検出する検出部と、
    対象物の温度を検出する温度センサとを有し、
    前記演算装置は、前記検出部によって検出された渦電流と前記温度センサによって検出された対象物の温度とに基づいて対象物の厚さを求める厚さ測定装置。
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