JP2020142215A - 嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法 - Google Patents

嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、油脂含有排水の嫌気処理において、油脂含有排水の油脂濃度の変動に対する嫌気処理槽内の油脂分解菌の減少を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することができる嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法を提供することである。【解決手段】上記課題を解決するために、酸生成槽と、メタン発酵槽と、油脂含有排水中の油脂を分離する油水分離槽と、油水分離槽の油脂の分離度合いを調整する調整機能とを備える嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法を提供する。本発明によれば、油脂含有排水中の油脂を分離する油水分離槽を設け、油脂の分離度合いを調整した処理水を酸生成槽やメタン発酵槽などの嫌気処理槽に導入することで、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持して嫌気処理槽内における油脂分解菌の淘汰を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、油脂含有排水を処理する嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法に関するものである。
一般に、有機物を含む排水を処理する方法として、種々の微生物を利用した生物処理が知られている。特に、嫌気的な環境下での生物処理(以下、「嫌気処理」と呼ぶ)は、曝気動力が不要で、余剰汚泥がほとんど発生しないことなど、導入のメリットが高いことから広く用いられている。
一方、油脂含有排水の生物処理においては、油脂のような水難溶性物質は微生物で分解され難く、反応が進行しにくい。また、反応の過程で生成する高級脂肪酸等の遊離脂肪酸は、微生物の代謝を阻害することが知られている。したがって、油脂含有排水の生物処理においては、排水中の油脂を低減させることが必要となる。
油脂含有排水中の油脂を低減させる方法として、油脂分解に優れる菌(以下、「油脂分解菌」という。)を用いることが知られている。
特許文献1には、油脂含有排水の処理において、メタン発酵槽から採取した消化汚泥を含油培地で処理して嫌気性油脂分解菌を分離培養し、培養した嫌気性油脂分解菌を油脂含有排水が投入されるメタン発酵槽で増殖させる油脂含有排水の油脂分解方法が記載されている。
特開平8−182998号公報
特許文献1に記載された処理方法では、油脂分解菌を一度培地により培養したものを用いるため、培地培養にかかるコスト及び時間が膨大となるという問題がある。したがって、油脂含有排水の処理効率向上のために、培地培養によらず、嫌気処理槽内の油脂分解菌を効率的に増殖させ、維持させることが求められている。
一方、油脂含有排水の発生源である工場等における生産品目や生産量の変動により、嫌気処理槽内に流入する油脂濃度は一定ではない。このとき、油脂含有排水として低濃度油脂が長期間流入すると、排水に含まれる他成分の分解に優れる菌の増殖が優先され、油脂分解菌が淘汰されてしまう。また、その後、油脂含有排水として高濃度油脂が流入すると、油脂分解菌の増殖が間に合わず、油脂分解能が悪化するという問題がある。
本発明の課題は、油脂含有排水の嫌気処理において、油脂含有排水の油脂濃度の変動に対する嫌気処理槽内の油脂分解菌の減少を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することができる嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法を提供することである。
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、油脂含有排水の嫌気処理において、油脂含有排水中の油脂を分離する油水分離槽を設け、油脂の分離度合いを調整し、酸生成槽やメタン発酵槽などの嫌気処理槽に導入する処理水中の油脂濃度を維持することで油脂分解菌の淘汰を抑制し、油脂分解の性能維持が可能になることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法である。
上記課題を解決するための本発明の嫌気処理システムは、油脂含有排水を嫌気処理する嫌気処理システムにおいて、酸生成槽と、メタン発酵槽と、油脂含有排水中の油脂を分離する油水分離槽と、油水分離槽の油脂の分離度合いを調整する調整機能とを備えるという特徴を有する。
本発明の嫌気処理システムによれば、油脂含有排水中の油脂を分離する油水分離槽を設け、油脂の分離度合いを調整した処理水を酸生成槽やメタン発酵槽などの嫌気処理槽に導入することで、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持して嫌気処理槽内における油脂分解菌の淘汰を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することができる。
また、本発明の嫌気処理システムの一実施態様としては、油水分離槽で油脂が分離された処理水中の油脂濃度を測定する測定部と、測定部で測定した結果に基づき、酸生成槽及びメタン発酵槽へ導入する処理水の量並びに調整機能による油脂の分離度合いを制御する制御部とを備えるという特徴を有する。
この特徴によれば、油水分離槽で油脂が分離された処理水の油脂濃度に応じ、酸生成槽及びメタン発酵槽に導入する処理水の量と、油脂の分離度合いという2種類の制御を行うことにより、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持することができ、かつ処理水の油脂濃度ごとに適した嫌気処理槽(酸生成槽又はメタン発酵槽)内に処理水を導入することができる。これにより、嫌気処理槽内における油脂分解菌の維持と、油脂分解菌による油脂分解の性能を向上することができるとともに、嫌気処理全体の効率を向上させることが可能となる。
また、上記課題を解決するための本発明の嫌気処理システムの制御方法は、油脂含有排水を嫌気処理する嫌気処理システムの制御方法において、油脂含有排水を油脂と処理水に分離する油水分離ステップと、油水分離ステップで分離する油脂の分離度合いを調整する油水分離調整ステップと、処理水を酸生成処理及びメタン発酵処理する嫌気処理ステップとを備えるという特徴を有する。
本発明の嫌気処理システムの制御方法によれば、油脂含有排水中の油脂を分離し、油脂の分離度合いを調整した処理水に対して酸生成やメタン発酵などの嫌気処理を行うことで、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持して油脂分解菌の淘汰を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することができる。
また、本発明の嫌気処理システムの制御方法の一実施態様としては、処理水中の油脂濃度を測定する油脂濃度測定ステップと、油脂濃度測定ステップで測定した油脂濃度に基づく制御ステップとを備え、制御ステップにおける制御対象は、酸生成処理及びメタン発酵処理に導入する処理水の量と、油脂の分離度合いであるという特徴を有する。
この特徴によれば、処理水の油脂濃度に応じ、酸生成処理及びメタン発酵処理に導入する処理水の量と、油脂の分離度合いという2種類の制御対象に対する制御を行うことにより、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持することができ、かつ処理水の油脂濃度ごとに適した嫌気処理(酸生成処理又はメタン発酵処理)に対して処理水を導入することができる。これにより、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持して油脂分解菌の淘汰を抑制し、油脂分解菌による油脂分解の性能を向上することができるとともに、嫌気処理全体の効率を向上させることが可能となる。
本発明によると、油脂含有排水の嫌気処理において、油脂含有排水の油脂濃度の変動に対する嫌気処理槽内の油脂分解菌の減少を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することができる嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法を提供することができる。
本発明の第1の実施態様に係る嫌気処理システムの概略説明図である。 本発明の第2の実施態様に係る嫌気処理システムの概略説明図である。 本発明の第2の実施態様に係る嫌気処理システムの制御に係る工程を示す概略説明図である。 本発明の第2の実施態様に係る嫌気処理システムの制御に係る工程の別の態様を示す概略説明図である。 本発明の第2の実施態様に係る嫌気処理システムの制御に係る工程の別の態様を示す概略説明図である。 本発明の第3の実施態様に係る嫌気処理システムの概略説明図である。 本発明の第4の実施態様に係る嫌気処理システムの概略説明図である。 本発明の第4の実施態様に係る嫌気処理システムの別の態様を示す概略説明図である。
本発明の嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法は、油脂含有排水の嫌気処理において好適に利用されるものである。
処理対象である油脂含有排水とは、水中に油脂分を含有する有機性の排水を示し、主に惣菜加工工場排水、菓子類製造工場排水、食用油製造工場排水等が挙げられる。また、油分を含有する有機性の排水であればよく、下水排水、牛や豚の畜舎排水等で油分を含有する汚泥も含まれる。
また、排水中に含まれる油脂は水に難溶性の物質であり、具体例としては、動物性油脂、植物性油脂、脂肪酸、炭化水素、芳香油、高級アルコール、界面活性剤等が挙げられる。これらの油脂は、水中にSS(Suspended Solid)として固体状態で存在してもよく、または水中に乳化分散した液体状態や水と分離した状態で存在するものであってもよい。
油脂含有排水の嫌気処理としては、処理コストや生成ガスの有用性の観点から、嫌気処理としては酸生成菌及びメタン生成菌によるメタン発酵が挙げられる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法の実施態様を詳細に説明する。なお、本発明の嫌気処理システムの制御方法については、以下の嫌気処理システムの構成及び作動の説明に置き換えるものとする。また、この実施態様は、本発明に係る嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法を説明するために例示したにすぎず、これに限定されるものではない。
〔第1の実施態様〕
図1は、本発明の第1の実施態様の嫌気処理システムの概略説明図である。
本実施態様に係る嫌気処理システム1aは、図1に示すように、油脂含有排水WOを導入して油脂Oと処理水W1に分離する油水分離槽10と、処理水W1に対して酸生成処理を行う酸生成槽30と、酸生成処理された処理水W2に対してメタン発酵処理を行うメタン発酵槽40を備えており、さらに、油水分離槽10における油脂の分離度合いを調整する調整機構20を備えている。
また、油水分離槽10に対して油脂含有排水WOを導入するための導入配管であるラインL1と、油水分離槽10からの処理水W1を酸生成槽30に導入するための導入配管であるラインL2と、酸生成槽30からの処理水W2をメタン発酵槽40に導入するための導入配管であるラインL3と、メタン発酵槽40から排出される処理水W3を処理系外に排出するための排出配管であるラインL4を有している。
なお、図1の太線で示した矢印は水の流れを示すものである。
油水分離槽10は、ラインL1により供給される油脂含有排水WOを、油脂Oと処理水W1に分離するものである。
油水分離槽10は、油脂含有排水WOを油脂Oと処理水W1に分離することができるものであれば特に限定されない。例えば、油脂と水の比重差を利用するグリーストラップ、凝集剤を加えて油脂を含むフロックを形成し、加圧水による微細気泡でフロックを浮上分離する加圧浮上や、油脂吸着剤による吸着分離を用いるものなどが挙げられる。
また、油水分離槽10は、油脂の分離度合いを調整するための調整機能20を備えている。
調整機構20は、油水分離槽10における油脂Oと処理水W1の分離度合いを調整し、処理水W1中に含有される油脂Oの割合を調整するものである。なお、図1には、調整機構20を油水分離槽10の水面に浮上した油脂Oの近傍に設けたものについて例示しているが、調整機構20の配置箇所はこれに限定されるものではない。例えば、調整機構20は油水分離槽10の天井、側面、底面のいずれに配置するものであってもよく、調整機構20の構造に応じて適宜選択することができる。
調整機構20としては、一度分離した油脂Oを処理水W1中に再分散させるものや、油脂Oと処理水W1の分離効率を調整するものが挙げられる。
調整機構20による油脂の分離度合いの調整手段としては、例えば、一度分離した油脂Oを処理水W1中に再分散させるものとして、界面活性剤の添加、超音波処理、UV照射、オゾン処理、加温、放電、細孔への通過などが挙げられる。なお、これらの調整手段は1つであってもよく、複数を組み合わせるものであってもよい。特に、油脂の再分散効果を鑑みると、界面活性剤の添加と他の調整手段を組み合わせることが好ましい。また、調整機構20の他の例としては、加圧水の供給量を調整することが挙げられる。これにより、加圧浮上による油水分離槽10における油脂Oと処理水W1の分離度合いを調整することが可能となる。
調整機構20としては、上述した調整手段を実施するためのものであればよく、特に限定されない。例えば、界面活性剤を添加する添加装置、超音波処理、UV照射装置、オゾン供給装置、加温装置、放電装置、油脂を通過させるための細孔及び通過流路を備えるものや加圧水の供給制御装置などが挙げられる。
また、調整機構20は、油脂の分離度合いを調整することで、油水分離槽10から導出する処理水W1中の油脂濃度を調整することができるものであればよく、油水分離槽10全体で油脂の分離度合いを調整するものでなくてもよい。例えば、調整機構20により局所的に油脂濃度が高くなった処理水W1を回収するラインを別途設け、ラインL2に合流させるものが挙げられる。これにより、調整機構20として求められる調整能力を省力化することができ、調整機構20に係る設備投資及びランニングコストを低減させることが可能となる。
酸生成槽30及びメタン発酵槽40は、油水分離槽10から導入された処理水W1を嫌気処理するための反応槽である。酸生成槽30及びメタン発酵槽40では、内部に収容する微生物により、処理水W1中に含まれる成分の分解あるいは還元が行われる。なお、酸生成槽30及びメタン発酵槽40は、嫌気的条件の維持のために、天井を有し、閉じた空間を形成していることが好ましい。
酸生成槽30は、ラインL2により供給される処理水W1に対し、内部に収容する酸生成菌(主として嫌気性の酸生成菌)により、糖、蛋白質及び油分などの固体や高分子有機物を分解して、単糖類、アミノ酸、低級脂肪酸及び酢酸を生成する酸生成処理を行うものである。酸生成槽30で処理された処理水W2は、ラインL3を介してメタン発酵槽40へ供給される。
なお、酸生成槽30は、内部の水温調整手段、pH調整剤の投入手段、菌が必要とする栄養源である窒素、リン、コバルト及びニッケル等の金属類を添加する手段を備えたものとしてもよい(不図示)。
メタン発酵槽40は、ラインL3により供給される酸生成槽30で処理された処理水W2に含まれる単糖類、アミノ酸、低級脂肪酸及び酢酸等からメタンを生成するメタン発酵処理を行うものである。メタン発酵処理は、浮遊法、固定床法、流動床法、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)法、EGSB(Expanded Granular Sludge Bed)法等により保持されたメタン生成菌により溶存酸素のない嫌気性雰囲気で行うものである。
メタン発酵槽40には、図1に示すように、嫌気処理に適した嫌気性菌が存在するグラニュール層41が形成される。そして、酸生成槽30から処理水W2がラインL3を介してメタン発酵槽40内に導入されると、グラニュール層41に含まれる嫌気性菌によってメタン発酵が行われる。その結果、メタン発酵槽40内では、メタン及び二酸化炭素を主成分とするガスが発生するとともに、処理水W3を生成する。なお、メタン発酵槽40の内部には気固液分離手段であるセトラー42が設けられていてもよい。メタン発酵槽40内で発生したガスは槽外に放出又は回収される(不図示)。また、メタン発酵槽40で生成された処理水W3はラインL4を介して処理系外に排出される。
なお、メタン発酵槽40は、さらに付帯する各種設備を設けることができる。例えば、内部の水温調整手段、pH調整剤の投入手段、菌が必要とする栄養源である窒素、リン、コバルト及びニッケル等の金属類を添加する手段を備えたものとしてもよい(不図示)。また、メタン発酵槽40は、メタン発酵槽40内で発生したガスのうち、メタンガスの回収、精製及び貯留を行う手段を備えるものとすることが好ましい。これにより、油脂含有排水WOから有用なエネルギー源であるメタンガスを回収し、有効利用することが可能となる。
以下、本実施態様の嫌気処理システム1aによる油脂含有排水WOの嫌気処理について説明する。
本実施態様の嫌気処理システム1aにおいては、油水分離槽10により油脂含有排水WOを油脂Oと処理水W1に分離し、処理水W1について嫌気処理(酸生成処理及びメタン発酵処理)を行うものである。これにより、嫌気処理に影響を及ぼす油脂Oを減少させた処理水W1を酸生成槽30及びメタン発酵槽40に導入することができる。このとき、処理水W1から完全に油脂Oが分離除去されるものではなく、一部の油脂Oは処理水W1中に残存している。
この処理水W1を酸生成槽30及びメタン発酵槽40に導入し、油脂分解菌による油脂分解を行う。なお、酸生成槽30及びメタン発酵槽40における油脂分解菌は、酸生成槽30及びメタン発酵槽40内に収容された微生物のうち、油脂分解能を有する油脂分解菌を増殖させるものであってもよく、酸生成槽30及びメタン発酵槽40の外部から油脂分解菌を供給するものであってもよい。なお、グラニュール層41を用いるメタン発酵槽40においては、グラニュール層41に油脂Oが付着すると、メタン発酵処理効率が著しく低下する。そのため、主に酸生成槽30において処理水W1中の油脂Oの分解を行い、メタン発酵槽40において処理する油脂Oは少なくなるようにすることが好ましい。
一方、油水分離槽10から供給される処理水W1中の油脂濃度を低濃度に維持した状態を続けると、処理水W1中の他の成分を分解する菌が優先的に増殖し、酸生成槽30内部に収容する油脂分解菌が淘汰され、減少してしまう。油脂分解菌の増殖速度は遅いことが知られており、一度油脂分解菌が淘汰されてしまうと、酸生成槽30における油脂分解の効率を回復させるまでに時間がかかる。
したがって、油水分離槽10に設けた調整機構20により、処理水W1中の油脂濃度を一時的に増加させて酸生成槽30に導入させる。すなわち、本実施態様の嫌気処理システム1aにおける油水分離槽10及び調整機構20は、油脂含有排水WO中の油脂Oを分離処理するとともに、処理水W1の油脂濃度を酸生成槽30内の油脂分解菌の維持に適した状態とし、酸生成槽30に導入するように機能するものである。これにより、酸生成槽30内に収容された油脂分解菌にとっての栄養源(エネルギー源及び炭素源)である油脂を一定量確保した状態とすることができ、油脂分解菌の減少を抑制し、安定した油脂分解を行うことが可能となる。
また、本実施態様の油水分離槽10で分離処理された油脂Oは、一部の油脂Oが処理水W1中の油脂濃度の調整に利用される。したがって、油水分離槽10から回収して処理系外で処分する油脂Oの量を低減させることが可能となる。
以上のように、油脂含有排水中の油脂を分離する油水分離槽及び調整機構を設け、油脂の分離度合いを調整した処理水を酸生成槽やメタン発酵槽などの嫌気処理槽に導入することで、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持して嫌気処理槽内における油脂分解菌の淘汰を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することが可能となる。
また、本実施態様の嫌気処理システムにおいて、油水分離槽で分離した油脂の一部が処理水の油脂濃度の調整に利用されるため、回収処分する油脂の量が減少し、嫌気処理システムのランニングコストが低減するという効果も奏する。
〔第2の実施態様〕
図2は、本発明の第2の実施態様の嫌気処理システム1bの概略説明図である。
本実施態様に係る嫌気処理システム1bは、図2に示すように、第1の実施態様の嫌気処理システム1aにおいて、油水分離槽10からの処理水W1中の油脂濃度を測定する測定部50と、測定部50で測定した結果に基づき、酸生成槽30及びメタン発酵槽40に導入する処理水W1の量及び調整機構20による油脂の分離度合いを制御する制御部60とを備えるものである。また、ラインL2を分岐させ、油水分離槽10からの処理水W1をメタン発酵槽40に直接導入するための導入配管としてラインL5を有し、ラインL2とラインL5の流路切り換えを行う流路切換部61を有している。
なお、図2中の一点破線の矢印は、制御可能に接続されていることを示している。また、本実施態様における嫌気処理システム1bの構成のうち、第1の実施態様の嫌気処理システム1aの構成と同じものについては、説明を省略する。
測定部50は、油水分離槽10から導出される処理水W1中の油脂濃度を測定するためのものである。また、測定部50は、油水分離槽10又はラインL2上に設けられる。
測定部50としては、処理水W1中の油脂濃度を測定することができるものであれば特に限定されない。測定部50としては、例えば、油水分離槽10又はラインL2内の処理水W1を採取し、油脂濃度の測定に係る公知の操作(抽出など)を経て測定するものや、油水分離槽10又はラインL2に油分濃度計を設けて直接測定するものなどが挙げられる。
制御部60は、測定部50で測定した結果に基づき、酸生成槽30とメタン発酵槽40に導入する処理水W1の量と、調整機構20による油脂の分離度合いを制御するものである。
ここで、酸生成槽30とメタン発酵槽40に導入する処理水W1の量の制御としては、例えば、油水分離槽10から酸生成槽30に処理水W1を導入するラインL2を分岐させ、メタン発酵槽40に直接処理水W1を導入するラインL5を設け、ラインL2とラインL5を切り換える流路切換部61により行うものが挙げられる。なお、流路切換部61はラインL2とラインL5を完全に切り換えるものであってもよく、ラインL2及びラインL5内を流れる処理水W1の流量比を可変可能なものであってもよい。なお、図2には、メタン発酵槽40に対して、ラインL5の上部にラインL3が導入されているように図示されているが、これに限定するものではない。例えば、ラインL5とラインL3は、メタン発酵槽40に対して隣接して設けるものとすることなどが挙げられる。
制御部60は、図2に示すように、調整機構20及び流路切換部61の制御が可能となるように接続されている。
以下、制御部60による制御の一例について説明する。
図3〜図5は、本実施態様の嫌気処理システム1bにおける制御に係る工程を示す概略説明図である。図3〜図5中では、処理水の流れを太線の矢印で示している。なお、図3〜図5中、嫌気処理システム1bの構成については、図2と同様であり、説明を省略する。また、図3〜図5中では、制御が行われている箇所について一点破線の矢印で示している。
測定部50で測定した結果、処理水W1中の油脂濃度が所定値以上である場合、図3に示すように、処理水W1は、酸生成槽30に導入され、次いでメタン発酵槽40に処理水W2が導入されて処理が進行する。
一方、測定部50で測定した結果、処理水W1中の油脂濃度が所定値未満である場合、図4に示すように、制御部60は、調整機構20により油水分離槽10での油脂の分離度合いを調整し、処理水W1中の油脂濃度を一定程度高くするように制御を行う。
これにより、調整機構20を必要に応じて稼働させることができ、嫌気処理システムのランニングコストを低減させることが可能となる。
また、油脂含有排水WO中の油脂濃度が長期的に継続して低下している場合、油水分離槽10内において分離される油脂Oの量も低減するため、調整機構20によって油水分離槽10での油脂の分離度合いを調整しても、処理水W1中の油脂濃度を高くすることができない。このとき、油脂濃度の低い処理水W1を酸生成槽30に導入すると、酸生成槽30内の油脂分解菌が淘汰されてしまう可能性がある。
したがって、測定部50で測定した処理水W1中の油脂濃度が一定期間、所定値未満となる場合、図5に示すように、制御部60により、流路切換部61を切り換え、処理水W1を直接メタン発酵槽40に導入するように制御する。これにより、酸生成槽30内に収容された油脂分解菌の低減を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することが可能となる。
また、制御部60による制御の他の例としては、測定部50で測定した処理水W1中の油脂濃度が所定値未満となる場合、調整機構20による油脂の分離度合いの調整とともに、流路切換部61によりラインL2とラインL5に導入する処理水W1の流量比を変化させるものとすることが挙げられる。この場合、処理水W1中の油脂濃度を調整している間、処理水W1の一部をメタン発酵槽40に直接導入することで、酸生成槽30に導入される油脂濃度の低い処理水W1の量が低減する。これにより、酸生成槽30による酸生成処理を継続した状態で、酸生成槽30内の油脂分解菌の淘汰を抑制することが可能となる。
制御部60で制御を行う基準となる測定部50で測定した油脂濃度の所定値については、油脂含有排水WOの性質や、酸生成槽30やメタン発酵槽40の構造及び処理能力を勘案して設定することができ、特に限定されない。例えば、ノルマルヘキサン抽出物質量30mg/Lを所定値として設定することが挙げられる。これにより、酸生成槽30内で油脂分解菌が増殖するのに必要な栄養源を確保することが可能となる。
以上のように、本実施態様における嫌気処理システム1bにより、油水分離槽で油脂が分離された処理水の油脂濃度に応じ、酸生成槽及びメタン発酵槽に導入する処理水の量と、油脂の分離度合いという2種類の制御を行うことにより、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持することができ、かつ処理水の油脂濃度ごとに適した処理槽(酸生成槽又はメタン発酵槽)内に処理水を導入することができる。これにより、嫌気処理槽内における油脂分解菌の維持と、油脂分解菌による油脂分解の性能を向上することができるとともに、嫌気処理全体の効率を向上させることが可能となる。特に、油脂含有排水の油脂濃度が長期的に減少した場合においても、嫌気処理槽内における油脂分解菌の維持が可能となる。
〔第3の実施態様〕
図6は、本発明の第3の実施態様の嫌気処理システム1cの概略説明図である。
本実施態様に係る嫌気処理システム1cは、図6に示すように、第1の実施態様の嫌気処理システム1aにおいて、油水分離槽10内に油脂濃度の異なる層を複数形成し、油脂濃度の高い処理水W11を酸生成槽30及びメタン発酵槽40に導入するラインL2及びラインL3に加えて、油脂濃度の低い処理水W12をメタン発酵槽40に導入するラインL6を有している。
なお、本実施態様における嫌気処理システム1cの構成のうち、第1の実施態様の嫌気処理システム1aの構成と同じものについては、説明を省略する。
本実施態様の油水分離槽10は、調整機構20により、油水分離槽10内に油脂濃度が異なる層を複数形成させるものである。このときの調整機構20としては、例えば、加圧浮上によるものとし、加圧水の供給量の調整により、油水分離槽10内に油脂濃度の異なる複数の層を形成させるものが挙げられる。なお、図6においては、油水分離槽10の上部側の油脂濃度が高くなるものを示しているが、これに限定されるものではない。また、油水分離槽10内の油脂濃度の異なる層は、図6に示すように明確に区別されるものであってもよく、油脂濃度の分布傾向が示されている程度のものであってもよい。
図6に示すように、本実施態様の嫌気処理システム1cは、油水分離槽10からの処理水W1として、油脂濃度が高い層からの処理水W11はラインL2を介して酸生成槽30に導入し、油脂濃度が低い層からの処理水W12はラインL6を介してメタン発酵槽40に導入するものである。これにより、酸生成槽30に導入される処理水W11は、油脂濃度を一定程度維持した状態とすることができ、酸生成槽30に収容される油脂分解菌の淘汰を抑制することができる。一方、油脂濃度の低い処理水W12は、メタン発酵槽40に直接導入することで、メタン発酵処理を阻害せず、油脂分解を行うことが可能となる。なお、図6には、メタン発酵槽40に対して、ラインL6の上部にラインL3が導入されているように図示されているが、これに限定するものではない。例えば、ラインL6とラインL3は、メタン発酵槽40に対して隣接して設けるものとすることなどが挙げられる。
本実施態様の嫌気処理システム1cにより、油水分離槽10から導出される処理水の油脂濃度を測定することなく、それぞれの嫌気処理槽(酸生成槽30及びメタン発酵槽40)に応じた処理水(処理水W11及びW12)を導入することが可能となる。
〔第4の実施態様〕
図7は、本発明の第4の実施態様の嫌気処理システム1dの概略説明図である。
本実施態様に係る嫌気処理システム1dは、図7に示すように、第1の実施態様の嫌気処理システム1aにおいて、油水分離槽10で分離した油脂Oを回収し、アルカリ条件下でけん化処理を行うアルカリタンク70を備えるものである。また、油水分離槽10から油脂Oを回収しアルカリタンク70に導入するラインL7及びアルカリタンク70からけん化処理後のアルカリ性の溶液(以下、単に「溶液SO」という。)を酸生成槽30に導入するラインL8を有している。
本実施態様のアルカリタンク70は、図7に示すように、第1の実施態様における油水分離槽10内に設けた調整機構20に代えるものであってもよく、アルカリタンク70と調整機構20を併用するものであってもよい。
なお、本実施態様における嫌気処理システム1dの構成のうち、第1の実施態様の嫌気処理システム1aの構成と同じものについては、説明を省略する。
本実施態様のアルカリタンク70は、油水分離槽10からラインL7を介して油脂Oを回収し、アルカリ条件下で油脂Oをけん化処理を行い、溶液SOを貯留するものである。このとき、溶液SOは、主にグリセリンと高級脂肪酸を含んでおり、また、腐敗の原因となる蛋白質は加水分解され、種々の菌が溶菌した状態である。したがって、溶液SOは、酸生成槽30における油脂分解菌の栄養源として好適に用いることができる。
アルカリタンク70内の溶液SOは、ラインL8を介して酸生成槽30に供給される。これにより、酸生成槽30内の油脂濃度(この場合、グリセリンや高級脂肪酸などの遊離脂肪酸の濃度を指す)を一定程度維持した状態とすることができ、酸生成槽30に収容される油脂分解菌の淘汰を抑制することができる。
また、溶液SOはアルカリ性であるため、酸生成槽30における反応進行に伴う酸生成槽30内のpH低下に対するpH調整剤としても利用することができる。
図8は、本実施態様の嫌気処理システム1dの別の態様を示す概略説明図である。なお、図8において、第2の実施態様の嫌気処理システム1bの構成と同じものについては、説明を省略する。
図8に示すように、本実施態様の嫌気処理システム1dに、第2の実施態様における測定部50と、測定部50の測定結果により、アルカリタンク70から酸生成槽30に導入する溶液SOの供給量を制御する制御部80とを設けるものとしてもよい。アルカリタンク70から酸生成槽30に導入する溶液SOの供給量を制御する手段は特に限定されない。例えば、図8に示すように、ラインL8上に設けたバルブ等の流量調節機構90を制御することなどが挙げられる。これにより、嫌気処理槽内における油脂分解菌の維持と、油脂分解菌による油脂分解の性能向上に適した状態となるように、酸生成槽30内の油脂濃度を維持することができるとともに、嫌気処理全体の効率を向上させることが可能となる。
また、図8に示したように、本実施態様の嫌気処理システム1dに、第2の実施態様における流路切換部61を設け、制御部80で制御するものとしてもよい。測定部50で測定した処理水W1中の油脂濃度が一定期間、所定値未満となる等、油脂含有排水WO中の油脂濃度が長期的に継続して低下し、油水分離槽10及びアルカリタンク70内の油脂Oの量が低減している場合において、制御部80により、流路切換部61を切り換え、処理水W1を直接メタン発酵槽40に導入するように制御する。これにより、酸生成槽30内に収容された油脂分解菌の低減を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することが可能となる。
本実施態様の嫌気処理システム1dにより、油水分離槽10で分離した油脂Oのけん化処理を行うとともに、けん化処理後の溶液SOを酸生成槽30に導入することで、嫌気処理を行う処理水中の油脂濃度を維持して嫌気処理槽内における油脂分解菌の淘汰を抑制し、安定して油脂分解の性能を維持することが可能となる。また、分離した油脂Oを溶液SOとして利用することで、油脂処理に係るコストを低減することができるという効果も奏する。
なお、上述した実施態様は嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法の一例を示すものである。本発明に係る嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法は、上述した実施態様に限られるものではなく、請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、上述した実施態様に係る嫌気処理システム及び嫌気処理システムの制御方法を変形してもよい。
例えば、本実施態様の嫌気処理システムにおいて、ラインL2から分岐し、処理水W1を油水分離槽に返送する返送ラインを設けるものとしてもよい。また、測定部により測定した油脂濃度が酸生成槽での油脂分解能を超える範囲を示した場合に、返送ラインに切り換えるようにするものとしてもよい。これにより、処理水W1中の油脂濃度が、酸生成槽及びメタン発酵槽での嫌気処理を阻害するような範囲にある場合、油水分離槽にて再度油脂分離を行うことが可能となる。
また、本実施態様の嫌気性処理システムにおいて、ラインL3から分岐し、処理水W2を油水分離槽に返送する返送ラインを設けるものとしてもよい。このとき、ラインL3上にも測定部を設けて油脂濃度を測定し、酸生成槽からの処理水W2中の油脂濃度がメタン発酵槽での処理を阻害するような範囲を示した場合に、ラインL3から分岐した返送ラインに切り換えるようにするものとしてもよい。これにより、処理水W2中の油脂濃度がメタン発酵槽での嫌気処理を阻害するような範囲にある場合、油水分離槽にて再度油脂分離を行うことが可能となる。
また、本実施態様の嫌気処理システムにおいて、酸生成槽及びメタン発酵槽に、油脂分解菌の増殖を促進できるものを備えるものとしてもよい。例えば、微生物を保持可能な担体等を添加するものが挙げられる。これにより、油脂分解菌が担体に保持されることで、油脂分解菌の増殖を促進し、酸生成槽及びメタン発酵槽における油脂分解の性能を維持することが可能となる。
本発明の嫌気処理システムは、油脂を含む排水の嫌気処理に利用される。特に、本発明の嫌気処理システムは、油脂を含む排水中の油脂濃度が変動する嫌気処理に対して好適に利用される。
1a,1b,1c,1d 嫌気処理システム、10 油水分離槽、20 調整機構、30 酸生成槽、40 メタン発酵槽、41 グラニュール層、42 セトラー、50 測定部、60 制御部、61 流路切換部、70 アルカリタンク、80 制御部、90 流量調節機構、L1〜L8 ライン、O 油脂、SO 溶液、WO 油脂含有排水、W1〜W3,W11,W12 処理水

Claims (4)

  1. 油脂含有排水を嫌気処理する嫌気処理システムにおいて、
    酸生成槽と、
    メタン発酵槽と、
    油脂含有排水中の油脂を分離する油水分離槽と、
    前記油水分離槽の油脂の分離度合いを調整する調整機能とを備えることを特徴とする、嫌気処理システム。
  2. 前記油水分離槽で油脂が分離された処理水中の油脂濃度を測定する測定部と、
    前記測定部で測定した結果に基づき、前記酸生成槽及び前記メタン発酵槽へ導入する処理水の量並びに前記調整機能による油脂の分離度合いを制御する制御部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の嫌気処理システム。
  3. 油脂含有排水を嫌気処理する嫌気処理システムの制御方法において、
    油脂含有排水を油脂と処理水に分離する油水分離ステップと、
    前記油水分離ステップで分離する油脂の分離度合いを調整する油水分離調整ステップと、
    前記処理水を酸生成処理及びメタン発酵処理する嫌気処理ステップを備えることを特徴とする、嫌気処理システムの制御方法。
  4. 前記処理水中の油脂濃度を測定する油脂濃度測定ステップと、
    前記油脂濃度測定ステップで測定した油脂濃度に基づき、酸生成処理及びメタン発酵処理に導入する処理水の量と、油脂の分離度合いを制御する制御ステップとを備えることを特徴とする、請求項3に記載の嫌気処理システムの制御方法。



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