JP2020139881A - 電圧検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】差動電圧検出回路の短絡故障を適切に判定できる電圧検出装置を提供すること。【解決手段】組電池10の電圧検出装置20であって、キャパシタCAと、第1差動電圧検出回路25Aと、第2差動電圧検出回路25Bと、第1出力端子26Aから第1差動電圧検出回路に第1基準電圧を供給し、第2出力端子26Bから第2差動電圧検出回路に第2基準電圧を供給する基準電圧供給部26と、第1入力端子27Aに第1電圧が入力され、第2入力端子27Bに第2電圧が入力され、各差動電圧検出回路の故障を判定する故障判定部27と、第1出力端子と第2出力端子との間に位置する第3出力端子26Cから第3基準電圧が供給され、第1入力端子と第2入力端子との間に位置する第3入力端子27Cに第3電圧を出力する電圧出力回路25Cと、を備え、第3基準電圧は、第1,第2基準電圧と異なり、第3電圧は、第1,第2電圧と異なる電圧に設定されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、複数の電池セルの直列接続体を有する組電池に適用される電圧検出装置に関する。
この種の電圧検出装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、シングルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置が知られている。この電圧検出装置では、1つのキャパシタと、電圧検出回路としての差動電圧検出回路を備えており、複数の電池セルが分割されることにより構成された各検出ブロックの電圧を、キャパシタに充電し、キャパシタの電圧を差動電圧検出回路により検出する。
電圧検出装置としては、差動電圧検出回路の故障を判定するために、2つの差動電圧検出回路を備える2重系の電圧検出装置も知られている。2重系の電圧検出装置では、各差動電圧検出回路を用いてキャパシタの電圧をそれぞれ検出し、検出されたキャパシタの電圧に差が生じている場合に、差動電圧検出回路が故障していると判定する。
しかし、2重系の電圧検出装置において差動電圧検出回路間に短絡が生じると、検出されるキャパシタの電圧が等しくなることがあり、この場合に差動電圧検出回路の故障を判定できない。2つの差動電圧検出回路間に短絡が生じた場合でも差動電圧検出部の故障を判定するために、例えば3つの差動電圧検出回路を備える3重系の電圧検出装置を採用することも考えられる。しかし、この場合、電圧検出装置の構成や制御が複雑化し、高コストや故障判定速度の低下を招く。2重系の電圧検出装置において、差動電圧検出回路の短絡故障を適切に判定できる技術が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、差動電圧検出回路の短絡故障を適切に判定できる電圧検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、複数の電池セルの直列接続体を有する組電池に適用される電圧検出装置であって、複数の前記電池セルが分割されることにより複数の検出ブロックが構成され、キャパシタと、各前記検出ブロックを前記キャパシタに並列接続し、各前記検出ブロックと前記キャパシタとの間を開閉する入力側スイッチと、前記キャパシタの電圧を検出し、前記キャパシタの電圧に応じた第1電圧を出力する第1差動電圧検出回路と、前記キャパシタの電圧を検出し、前記キャパシタの電圧に応じた第2電圧を出力する第2差動電圧検出回路と、前記キャパシタと、前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路との間を開閉する出力側スイッチと、複数の出力端子を有し、前記複数の出力端子のうち第1出力端子から前記第1差動電圧検出回路に第1基準電圧を供給し、第2出力端子から前記第2差動電圧検出回路に第2基準電圧を供給する基準電圧供給部と、複数の入力端子を有し、前記複数の入力端子のうち第1入力端子に前記第1電圧が入力され、第2入力端子に前記第2電圧が入力され、前記第1電圧及び前記第2電圧に基づいて前記第1差動電圧検出回路又は前記第2差動電圧検出回路の故障を判定する故障判定部と、前記複数の出力端子のうち前記基準電圧供給部において前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に位置する第3出力端子から第3基準電圧が供給され、前記複数の入力端子のうち前記故障判定部において前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に位置する第3入力端子に第3電圧を出力する電圧出力回路と、を備え、前記第3基準電圧は、前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧それぞれと異なる電圧に設定されており、前記第3電圧は、前記第1電圧及び前記第2電圧それぞれと異なる電圧に設定されている。
上記構成によれば、第3出力端子が第1出力端子と第2出力端子との間に位置しているため、第1出力端子と第2出力端子との短絡の発生を好適に抑制できる。また、第3入力端子が第1入力端子と第2入力端子との間に位置しており、第1入力端子と第2入力端子との短絡の発生を好適に抑制できる。
その一方、例えば第1出力端子と第3出力端子とが短絡することがあるが、第1基準電圧と第3基準電圧とは異なる電圧に設定されている。そのため、例えば第1出力端子と第3出力端子とが短絡した場合、第1基準電圧が変化し、これにより第1電圧が変化する。この場合、第2出力端子は短絡していないため、第2電圧は変化しない。つまり、第1電圧及び第2電圧のうち、一方の電圧のみが変化する。そのため、第1電圧及び第2電圧に基づいて第1差動電圧検出回路の故障を適切に判定できる。なお、第2出力端子と第3出力端子との短絡、第1入力端子又は第2入力端子と第3入力端子との短絡も同様である。
第2の手段では、前記電圧出力回路は、ボルテージフォロア回路である。
差動電圧検出回路とボルテージフォロア回路とは、入力インピータンスが略等しく、且つ出力インピータンスが略等しい。上記構成によれば、例えば第1出力端子と第3出力端子とが短絡した場合には、第1基準電圧が、非短絡状態における第1基準電圧と第3基準電圧との中間電圧に変化する。そのため、例えば非短絡状態における第1基準電圧と第3基準電圧との電圧差が大きい場合には、第1基準電圧の変化量を大きくすることができ、第1差動電圧検出回路の故障を好適に判定できる。
第3の手段では、前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路は、正極側入力端子と負極側入力端子とを有し、前記出力側スイッチは、前記キャパシタの第1電極を前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路の前記負極側入力端子に接続し、前記キャパシタの第2電極を前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路の前記正極側入力端子に接続する。
上記構成によれば、第1差動電圧検出回路と第2差動電圧検出回路とが同極性で動作する。そのため、第1差動電圧検出回路と第2差動電圧検出回路とが逆極性で動作する場合に比べて、第1差動電圧検出回路又は第2差動電圧検出回路の故障により第1電圧又は第2電圧が変化した場合に、その電圧変化を精度よく検出できる。
第4の手段では、前記第1電圧及び前記第2電圧は、前記キャパシタの電圧の変化に応じて所定の出力レンジ内で変化し、前記入力側スイッチは、前記キャパシタの電圧の極性が正極性と負極性とで切り替わるように各前記検出ブロックと前記キャパシタとの間を接続し、前記基準電圧供給部は、前記キャパシタの電圧の極性が正極性である場合に、前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧を前記出力レンジの下限側の電圧に設定するとともに、前記第3基準電圧を前記出力レンジの上限側の電圧に設定し、前記キャパシタの電圧の極性が負極性である場合に、前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧を前記出力レンジの上限側の電圧に設定するとともに、前記第3基準電圧を前記出力レンジの下限側の電圧に設定する。
上記構成によれば、キャパシタの電圧の極性が一定に維持されるように各検出ブロックとキャパシタとが接続される場合に比べて、入力側スイッチ部の構成を簡略化でき、コスト削減において有利である。また、上記構成では、キャパシタの電圧の極性が正極性と負極性とで切り替わる場合に、それに対応させて各基準電圧を切り替えるため、キャパシタの電圧の極性によらず第1差動電圧検出回路又は第2差動電圧検出回路の故障を適切に判定できる。そして、各基準電圧を切り替える場合に、第1基準電圧及び第2基準電圧と第3基準電圧とを、出力レンジに対して逆側の電圧に設定する。そのため、第1差動電圧検出回路又は第2差動電圧検出回路の故障により生じる第1電圧又は第2電圧の変化量を大きくすることができる。
第5の手段では、前記故障判定部は、前記第1電圧を用いて算出される前記キャパシタの電圧である第1キャパシタ電圧が、前記第2電圧を用いて算出される前記キャパシタの電圧である第2キャパシタ電圧よりも大きい場合に、前記第1差動電圧検出回路が故障していると判定し、前記第1キャパシタ電圧が前記第2キャパシタ電圧よりも小さい場合に、前記第2差動電圧検出回路が故障していると判定する。
上記構成によれば、第1キャパシタ電圧と第2キャパシタ電圧との大小関係に基づいて、いずれの差動電圧検出回路が故障しているかを特定できる。これにより、故障した差動電圧検出回路の交換等において有利である。
第6の手段では、前記キャパシタの一方の電極に標準電圧を印加する電圧印加回路を備え、前記電圧印加回路は、前記出力側スイッチと前記第1差動電圧検出回路とを接続する接続線に接続され、前記出力側スイッチを介して前記一方の電極に前記標準電圧を印加する状態と、前記標準電圧を印加しない状態とを切り替える印加スイッチを有し、前記第1差動電圧検出回路は、前記出力側スイッチを開状態とし、前記印加スイッチを閉状態とした場合における第4電圧を出力し、前記故障判定部は、前記第4電圧及び前記標準電圧に基づいて前記電圧印加回路の故障を判定する。
上記構成によれば、電圧印加回路が正常である場合、第4電圧は標準電圧に基づいた電圧となる。一方、例えば印加スイッチのオープン故障など、電圧印加回路が故障している場合、第4電圧は不安定となり、標準電圧から乖離する。そのため、第4電圧が標準電圧に基づいた電圧となっていない場合には、電圧印加回路が故障していると判定できる。
第7の手段では、前記キャパシタは、直列接続された第1キャパシタと第2キャパシタとを有し、前記第1キャパシタと前記第2キャパシタとを接続する接続点は、前記第3基準電圧が供給される前記電圧出力回路の入力端子に接続され、前記接続点に標準電圧を印加する電圧印加回路を備え、前記電圧印加回路は、前記接続点に前記標準電圧を印加する状態と、印加しない状態とを切り替える印加スイッチを有し、前記故障判定部は、前記印加スイッチを閉状態とした場合における前記第3電圧及び前記標準電圧に基づいて前記電圧印加回路の故障を判定する。
上記構成によれば、電圧印加回路が正常である場合、第3電圧は標準電圧に基づいた電圧となる。一方、電圧印加回路が故障している場合、第3電圧は不安定となり、標準電圧から乖離する。そのため、第3電圧が標準電圧に基づいた電圧となっていない場合には、電圧印加回路が故障していると判定できる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る電圧検出装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明に係る電圧検出装置20は、例えばハイブリッド自動車又は電気自動車に搭載される電源システム100に適用される。
以下、本発明に係る電圧検出装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明に係る電圧検出装置20は、例えばハイブリッド自動車又は電気自動車に搭載される電源システム100に適用される。
図1に示すように、本実施形態の電源システム100は、組電池10と、フライングキャパシタ方式の電圧検出装置20とを備える。
組電池10は、車両の図示しない走行用の回転電機を含む車載電気負荷の電力供給源となる。組電池10は、単電池としての電池セルの直列接続体を備えており、端子間電圧が例えば数百Vとなるものである。電池セルとしては、例えば、リチウムイオン電池又はニッケル水素蓄電池等の蓄電池を用いることができる。
本実施形態では、組電池10を構成する電池セルのうち、少なくとも1つの電池セルを含むように分割されることにより複数の検出ブロックAが構成されている。組電池10は、複数の検出ブロックAの直列接続体を有する。本実施形態では、説明の便宜上、組電池10が6個の検出ブロックAを備えている。以降、本実施形態では、組電池10を構成する検出ブロックAのうち、最も高電位側の検出ブロックAから順に、第6検出ブロックA6、第5検出ブロックA5、…、第1検出ブロックA1と称すこととする。各検出ブロックA1〜A6は、互いに同数の電池セルを備えており、定格電圧が互いに同一である。検出ブロックAの定格電圧は、例えば50Vである(図4参照)。
組電池10には、第1〜第7電極端子T1〜T7が設けられている。電極端子T1〜T7の数は、検出ブロックA1〜A6の数よりも1だけ多い。mを1〜6までの整数とする場合、第m検出ブロックAmの正極端子には、第m+1電極端子Tm+1が接続されている。また、第m検出ブロックAmの負極端子には、第m電極端子Tmが接続されている。
電圧検出装置20は、抵抗部21、入力側スイッチ部22、キャパシタ部23、出力側スイッチ部24、検出部25、基準電圧供給部26、及び制御部27を備える。なお、本実施形態において、制御部27が「故障判定部」に相当する。
抵抗部21は、組電池10と入力側スイッチ部22との間に設けられている。nを1〜7までの整数とする場合、抵抗部21は、各電極端子Tnに接続されている検出ラインLn上に個別に設けた複数の電流制限抵抗RLを備える。各電流制限抵抗RLは、組電池10(高圧側)から入力側スイッチ部22(低圧側)に、突入電流が流れることを防止するためのものであり、抵抗値が互いに同一である。
入力側スイッチ部22は、抵抗部21とキャパシタ部23との間に設けられており、各検出ラインLnに個別に接続されている第1〜第7スイッチSW1〜SW7を備える。入力側スイッチ部22の各スイッチSWn(以下、単に各スイッチSWnという)は、電極端子Tnとキャパシタ部23との間を開閉する。各スイッチSWnとしては、例えば、一対のソース同士が接続されたNチャンネルMOSFET、フォトリレー又はリレー等を用いることができる。
キャパシタ部23は、1個のキャパシタCAを有する。つまり、電圧検出装置20は、シングルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置である。キャパシタCAには接続端子として第1,第2端子N1,N2が設けられている。組電池10の各電極端子Tnは、各スイッチSWnを介して、これらの端子N1,N2の一方に接続されている。
詳しくは、第1端子N1には、第1〜第7電極端子T1〜T7のうち、第1,第3,第5,第7電極端子T1,T3,T5,T7が接続され、第2端子N2には、第2,第4,第6電極端子T2,T4,T6が接続されている。つまり、各スイッチSW1〜SW7は、各検出ブロックA1〜A6をキャパシタCAに並列接続し、各検出ブロックA1〜A6とキャパシタCAとの間を開閉する。
出力側スイッチ部24は、キャパシタ部23と検出部25との間に設けられており、キャパシタCAの第1,第2端子N1,N2の一方にそれぞれ接続されたスイッチSWA,SWBを備える。具体的には、スイッチSWAは第1端子N1に接続され、スイッチSWBは第2端子N2に接続されている。スイッチSWA,SWBは、キャパシタCAと検出部25との間を開閉する。スイッチSWA,SWBとしては、例えば、NチャンネルMOSFET等の半導体スイッチを用いることができる。
検出部25は、出力側スイッチ部24と制御部27との間に設けられており、第1差動電圧検出回路25Aと第2差動電圧検出回路25Bとを有する。第1差動電圧検出回路25Aと第2差動電圧検出回路25Bとは、キャパシタCAに対して並列接続され、キャパシタCAの電圧を検出する。各差動電圧検出回路25A,25Bは、キャパシタCAの電圧に基づいて、キャパシタCAの充電に用いられた各検出ブロックA1〜A6の電圧V1〜V6を検出する。
各差動電圧検出回路25A,25Bは、差動増幅回路である。具体的には、第1差動電圧検出回路25Aは、第1オペアンプ28と第1〜第4抵抗器R1〜R4とを備えている。第1オペアンプ28の負極側入力端子28Aは、第1抵抗器R1を介してキャパシタCAの第1端子N1に接続されているとともに、第3抵抗器R3を介して第1オペアンプ28の出力端子28Cに接続されている。第1オペアンプ28の正極側入力端子28Bは、第2抵抗器R2を介してキャパシタCAの第2端子N2に接続されているとともに、第4抵抗器R4を介して基準電圧供給部26の第1出力端子26Aに接続されている。なお、本実施形態において、第1端子N1側の電極及び第2端子N2側の電極が「第1電極,第2電極」に相当する。
第1差動電圧検出回路25Aは、所定の第1増幅率でキャパシタCAの電圧を増幅する。具体的には、第1差動電圧検出回路25Aは、キャパシタCAの電圧を、0Vから5Vまでの電圧範囲内に設定された所定の第1出力レンジZ1内の第1差動電圧VAに増幅する(図4参照)。第1差動電圧VAは、キャパシタCAの電圧の変化に応じて第1出力レンジZ1内で変化する。出力端子28Cは、制御部27の第1入力端子27Aに接続されており、第1差動電圧検出回路25Aは、第1差動電圧VAを制御部27の第1入力端子27Aに出力する。なお、本実施形態において、第1差動電圧VAは「第1電圧」に相当する。
第2差動電圧検出回路25Bは、第2オペアンプ29と第5〜第8抵抗器R5〜R8とを備えている。第2オペアンプ29の負極側入力端子29Aは、第5抵抗器R5を介してキャパシタCAの第1端子N1に接続されているとともに、第7抵抗器R7を介して第2オペアンプ29の出力端子29Cに接続されている。第2オペアンプ29の正極側入力端子29Bは、第6抵抗器R6を介してキャパシタCAの第2端子N2に接続されているとともに、第8抵抗器R8を介して基準電圧供給部26の第2出力端子26Bに接続されている。出力側スイッチ部24は、キャパシタCAの第1端子N1を、第1,第2オペアンプ28,29の負極側入力端子28A,29Aに接続し、キャパシタCAの第2端子N2を、第1,第2オペアンプ28,29の正極側入力端子28B,29Bに接続する。
第2差動電圧検出回路25Bは、所定の第2増幅率でキャパシタCAの電圧を増幅する。具体的には、第2差動電圧検出回路25Bは、キャパシタCAの電圧を、0Vから5Vまでの電圧範囲内に設定された所定の第2出力レンジZ2内の第2差動電圧VBに増幅する(図4参照)。第2差動電圧VBは、キャパシタCAの電圧の変化に応じて第2出力レンジZ2内で変化する。出力端子29Cは、制御部27の第2入力端子27Bに接続されており、第2差動電圧検出回路25Bは、第2差動電圧VBを制御部27の第2入力端子27Bに出力する。なお、本実施形態において、第2差動電圧VBは「第2電圧」に相当する。また、本実施形態では、第2増幅率は第1増幅率に等しい。
また、検出部25は、ボルテージフォロア回路25Cを有する。ボルテージフォロア回路25Cは、第3オペアンプ30と第9,第10抵抗器R9,R10とを備えており、第3オペアンプ30の負極側入力端子30Aは、第9抵抗器R9を介して第3オペアンプ30の出力端子30Cに接続されている。第3オペアンプ30の正極側入力端子30Bは、第10抵抗器R10を介して基準電圧供給部26の第3出力端子26Cに接続されている。検出部25では、各回路25A〜25Cにオペアンプ28〜30が用いられた結果、基準電圧供給部26において、第1〜第3出力端子26A〜26Cのインピーダンスが略等しくなっており、第1〜第3オペアンプ28〜30において、出力端子28C〜30Cのインピーダンスが略等しくなっている。なお、本実施形態において、ボルテージフォロア回路25Cが「電圧出力回路」に相当する。
出力端子30Cは、制御部27の第3入力端子27Cに接続されている。ボルテージフォロア回路25Cは、正極側入力端子30Bに入力される電圧をそのまま制御部27の第3入力端子27Cに出力するとともに、インピーダンス変換を行う。
基準電圧供給部26は、各回路25A〜25Cに第1〜第3基準電圧REF1〜REF3を供給する。基準電圧供給部26は、第1〜第3出力端子26A〜26Cを有している。基準電圧供給部26において、第3出力端子26Cは、第1出力端子26Aと第2出力端子26Bとの間に配置されている。各出力端子26A〜26Cのうち、第1出力端子26Aから第1オペアンプ28に第1基準電圧REF1を供給する。また、基準電圧供給部26は、第2出力端子26Bから第2オペアンプ29に第2基準電圧REF2を供給する。さらに、第3出力端子26Cから第3オペアンプ30に第3基準電圧REF3を供給する。これにより、ボルテージフォロア回路25Cは、制御部27の第3入力端子27Cに第3基準電圧REF3と等しい出力電圧VCを出力する。なお、本実施形態において、出力電圧VCが「第3電圧」に相当する。
本実施形態では、第3基準電圧REF3は、第1,第2基準電圧REF1,REF2と異なる電圧に設定されている。また、第3基準電圧REF3は、第1,第2出力レンジZ1,Z2外の電圧に設定されている。そのため、出力電圧VCは、第1,第2差動電圧VA,VBと異なる電圧に設定される。
制御部27は、CPU、メモリ等からなるマイクロコンピュータである。制御部27は、各スイッチSWnの開閉、スイッチSWA,SWBの開閉、及び基準電圧供給部26から供給される基準電圧の電圧値を制御する。また、制御部27は、第1〜第3入力端子27A〜27Cを有している。制御部27において、第3入力端子27Cは、第1入力端子27Aと第2入力端子27Bとの間に配置されている。各入力端子27A〜27Cのうち、第1入力端子27Aに第1差動電圧VAが入力され、第2入力端子27Bに第2差動電圧VBが入力されている。また、第3入力端子27Cに出力電圧VCが入力されている。制御部27は、キャパシタCAと検出部25とを電気的に絶縁した状態で、組電池10の各検出ブロックA1〜A6を用いてキャパシタCAを充電する充電処理や、組電池10とキャパシタCAとを電気的に絶縁した状態で、第1,第2差動電圧VA,VBを取得する取得処理や、取得された第1,第2差動電圧VA,VBに基づいて第1差動電圧検出回路25A又は第2差動電圧検出回路25Bの故障を判定する判定処理を含む故障判定処理を実施する。
続いて、図2を用いて、本実施形態に係る故障判定処理について説明する。ここで、図2は、上記処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、制御部27によって、例えば所定周期で繰り返し実施される。なお、故障判定処理の開始時において、各スイッチSWn及びスイッチSWA,SWBは開状態に切り替えられている。
この一連の処理では、まずステップS10において、対象とする検出ブロックAを特定する変数iを6に設定する。続くステップS12において、変数iが偶数であるかを判定する。
対象とする検出ブロックAが第2,第4,第6検出ブロックA2,A4,A6である場合に、ステップS12で肯定判定する。この場合、ステップS14において、第1,第2基準電圧REF1,REF2を5Vに設定するとともに、第3基準電圧REF3を0Vに設定する。つまり、第1,第2基準電圧REF1,REF2を各出力レンジZ1,Z2の上限側の電圧に設定するとともに、第3基準電圧REF3を各出力レンジZ1,Z2の下限側の電圧に設定する。また、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの増幅率を示すゲインGを負の「−Gain」に設定する。ここで、Gainは、各出力レンジZ1,Z2の電圧幅を検出ブロックAの定格電圧で除算した値であり、例えば0.1である。
一方、対象とする検出ブロックAが第1,第3,第5検出ブロックA1,A3,A5である場合に、ステップS14で否定判定する。この場合、ステップS16において、第1,第2基準電圧REF1,REF2を0Vに設定するとともに、第3基準電圧REF3を5Vに設定する。つまり、第1,第2基準電圧REF1,REF2を各出力レンジZ1,Z2の下限側の電圧に設定するとともに、第3基準電圧REF3を各出力レンジZ1,Z2の上限側の電圧に設定する。また、ゲインGを正の「Gain」に設定する。
ステップS14又はS16の完了後、ステップS18において、充電処理を実施する。具体的には、第1〜第7スイッチSW1〜SW7のうち、対象とする検出ブロックAに接続されているスイッチ(以下、対象スイッチという)SW#を閉状態に切り替え、この対象とする検出ブロックAを用いてキャパシタCAを充電する。例えば、第6検出ブロックA6の電荷をキャパシタCAに充電するときは、スイッチSW6,SW7を閉状態に切り替える。
ステップS12で肯定判定された場合、検出ブロックAとキャパシタCAとの間を接続することで、キャパシタCAの第1端子N1の電圧が第2端子N2の電圧よりも高くなるようにキャパシタCAが充電される。その結果、キャパシタCAの電圧の極性が負極性となり、第1,第2差動電圧VA,VBと検出ブロックAの電圧とは負の相関を有する。
第1,第2差動電圧VA,VBと検出ブロックAの電圧とが負の相関を有する場合において、ステップS14の設定がなされると、検出ブロックAの電圧が50Vのときに、第1,第2差動電圧VA,VBが0Vに増幅され、検出ブロックAの電圧が0Vのときに、第1,第2差動電圧VA,VBが5Vに増幅される(図4参照)。
一方、ステップS12で否定判定された場合、検出ブロックAとキャパシタCAとの間を接続することで、キャパシタCAの第1端子N1の電圧が第2端子N2の電圧よりも低くなるようにキャパシタCAが充電される。その結果、キャパシタCAの電圧の極性が正極性となり、第1,第2差動電圧VA,VBと検出ブロックAの電圧とは正の相関を有する。
第1,第2差動電圧VA,VBと検出ブロックAの電圧とが正の相関を有する場合において、ステップS16の設定がなされると、検出ブロックAの電圧が50Vのときに、第1,第2差動電圧VA,VBが5Vに増幅され、検出ブロックAの電圧が0Vのときに、第1,第2差動電圧VA,VBが0Vに増幅される(図4参照)。
所定の充電期間後、ステップS20において、対象スイッチSW#を開状態に切り替える。対象スイッチSW#を開状態に切り替えると、取得処理を実施する。具体的には、ステップS22において、スイッチSWA,SWBを閉状態に切り替える。続くステップS24において、第1,第2差動電圧VA,VBを取得する。なお、出力電圧VCは取得されない。本実施形態の故障判定処理では、出力電圧VCを取得しないことで、制御部27の処理負担を軽減し、故障判定速度の低下を抑制している。第1,第2差動電圧VA,VBの取得後、ステップS26において、スイッチSWA,SWBを開状態に切り替える。
スイッチSWA,SWBを開状態に切り替えると、判定処理を実施する。具体的には、ステップS28において、ステップS24で取得された第1差動電圧VAを用いて、キャパシタCAの電圧である第1キャパシタ電圧VPAを算出する。また、ステップS24で取得された第2差動電圧VBを用いて、キャパシタCAの電圧である第2キャパシタ電圧VPBを算出する。第1キャパシタ電圧VPAは、ゲインGを用いて次の(式1)のように表され、第2キャパシタ電圧VPBは、ゲインGを用いて次の(式2)のように表される。
VPA=(VA−REF1)/G・・・(式1)
VPB=(VB−REF2)/G・・・(式2)
続くステップS30において、ステップS28で算出された第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとの差の絶対値を算出し、この絶対値が判定閾値Vthよりも小さいかを判定する。ここで、判定閾値Vthは、例えば、制御部27の電圧取得誤差により生じうる上記絶対値の最大値に予め設定されている。
VPB=(VB−REF2)/G・・・(式2)
続くステップS30において、ステップS28で算出された第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとの差の絶対値を算出し、この絶対値が判定閾値Vthよりも小さいかを判定する。ここで、判定閾値Vthは、例えば、制御部27の電圧取得誤差により生じうる上記絶対値の最大値に予め設定されている。
ステップS30で肯定判定すると、ステップS32において、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bがともに正常であると判定する。
一方、ステップS30で否定判定すると、ステップS34において、第1キャパシタ電圧VPAが第2キャパシタ電圧VPBよりも大きいかを判定する。ステップS34で肯定判定すると、ステップS36において、第1差動電圧検出回路25Aが故障していると判定する。一方、ステップS34で否定判定すると、ステップS38において、第2差動電圧検出回路25Bが故障していると判定する。
本実施形態において、第1差動電圧検出回路25Aの故障には、第1差動電圧検出回路25Aとボルテージフォロア回路25Cとの短絡故障を含む。この短絡故障には、基準電圧供給部26における第1出力端子26Aと第3出力端子26Cとの短絡故障(以下、REF1−REF3短絡故障という)や、制御部27における第1入力端子27Aと第3入力端子27Cとの短絡故障(以下、VA−VC短絡故障という)が含まれる。なお、REF1−REF3短絡故障やVA−VC短絡故障には、各端子に接続される接続線同士の短絡が含まれる。第2差動電圧検出回路25Bの故障についても同様である。
続くステップS40において、変数iが1であるかを判定する。ステップS40で否定判定すると、ステップS42において、変数iから1を減算し、ステップS12に戻る。一方、ステップS40で肯定判定すると、故障判定処理を終了する。
続いて、図3に、故障判定処理の一例を示す。図3において、(a)は、対象スイッチSW#の開閉状態の推移を示し、(b)は、スイッチSWA,SWBの開閉状態の推移を示し、(c)〜(e)は、第1〜第3基準電圧REF1〜REF3の推移を示し、(f),(g)は、第1,第2差動電圧VA,VBの推移を示し、(h)は、出力電圧VCの推移を示す。
図示される例では、時刻t1において第6検出ブロックA6を対象とする故障判定処理が開始されると、図3(c)〜(e)に示すように、第1,第2基準電圧REF1,REF2が5Vに設定されるとともに、第3基準電圧REF3が0Vに設定される。これにより、図3(f)〜(h)に示すように、第1,第2差動電圧VA,VBが各出力レンジZ1,Z2の最大電圧まで上昇するとともに、出力電圧VCが0Vに維持される。
その後時刻t2において、対象スイッチSW#である第6,第7スイッチSW6,SW7が閉状態に切り替えられる。これにより、充電期間HCに亘って、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される。
充電期間HCが経過すると、時刻t3において第1,第2スイッチSW1,SW2が開状態に切り替えられる。時刻t3から所定の待機期間HWが経過すると、時刻t4においてスイッチSWA,SWBが閉状態に切り替えられる。これにより、第1,第2差動電圧VA,VBがキャパシタCAの電圧に応じた電圧となり、時刻t3からの取得期間HDにおける所定の検出タイミングTDにおいて、第1,第2差動電圧VA,VBが取得される。
取得期間HDが経過すると、時刻t5においてスイッチSWA,SWBが開状態に切り替えられる。その後時刻t6において第6検出ブロックA6を対象とする故障判定処理が終了し、次に第5検出ブロックA5を対象とする故障判定処理が開始される。つまり、時刻t1から時刻t6までの期間HB(A6)が、第6検出ブロックA6を対象とする判定期間となる。
時刻t6において第5検出ブロックA5を対象とする故障判定処理が開始されると、図3(c)〜(e)に示すように、第1,第2基準電圧REF1,REF2が0Vに設定されるとともに、第3基準電圧REF3が5Vに設定される。これにより、図3(f)〜(h)に示すように、第1,第2差動電圧VA,VBが0Vまで低下するとともに、出力電圧VCが5Vまで上昇する。
なお、第5検出ブロックA5を対象とする故障判定処理は、第6検出ブロックA6を対象とする故障判定処理と比較して、上述した第1〜第3基準電圧REF1〜REF3の設定を除いて略同一であり、重複した説明を省略する。
第5検出ブロックA5を対象とする故障判定処理の終了後、第4検出ブロックA4,第3検出ブロックA3,…、第1検出ブロックA1を対象とする故障判定処理が順次実施される。そのため、各検出ブロックAの判定期間HBを加算した期間HAが、全ての検出ブロックの故障判定処理に必要な期間となる。
図4に、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bがともに正常である場合のキャパシタCAの電圧と第1,第2差動電圧VA,VBとの相関関係(以下、特定相関関係という)を示す。特定相関関係は、キャパシタCAを充電する検出ブロックAによって、正の相関と負の相関とが切り替わる。そのため、図4では、第6検出ブロックA6を用いて負の相関を説明し、第5検出ブロックA5を用いて正の相関を説明する。なお、図4には、出力電圧VCが併せて示されている。
本実施形態では、第1差動電圧VAにおける特定相関関係と第2差動電圧VBにおける特定相関関係は等しく、図4に示すように、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合、第6検出ブロックA6の電圧V6が大きくなるほど、第1,第2差動電圧VA,VBが小さくなる。また、第5検出ブロックA5によりキャパシタCAが充電される場合、第5検出ブロックA5の電圧V5が大きくなるほど、第1,第2差動電圧VA,VBが大きくなる。
いずれの場合も、第1,第2差動電圧VA,VBは検出ブロックAの電圧に線形比例し、第1,第2差動電圧VA,VBがVXである場合における検出ブロックAの電圧が、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBとなる。また、いずれの場合も、検出ブロックAの電圧が大きくなるほど、第1,第2差動電圧VA,VBと出力電圧VCとの電圧差が小さくなる。
一方、図5に、第1差動電圧検出回路25Aが故障している場合の特定相関関係を示す。図5では、REF1−REF3短絡故障、又は、VA−VC短絡故障が生じた場合の特定相関関係を示す。なお、図5には、第1差動電圧検出回路25Aが正常である場合の特定相関関係を破線にて示し、出力電圧VCを実線にて示している。
まず、REF1−REF3短絡故障について、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。図5に示すように、REF1−REF3短絡故障が生じた場合、第1,第3出力端子26A,26Cのインピーダンスが略等しいことから、第1差動電圧VAにおける特定相関関係が以下のように変化する。具体的には、第6検出ブロックA6の電圧V6が0Vの場合に、第1差動電圧VAが、5Vではなく2.5Vとなる。また、REF1−REF3短絡故障の発生前後において、電圧V6の増加量に対する第1差動電圧VAの低下量の関係(つまり、第1差動電圧VAの傾き)は変化しない。なお、電圧V6が25Vから50Vの範囲においては、制御部27の入力回路の電源として正の単一電源を想定しているため、電圧V6によらず第1差動電圧VAが0Vとなる。上記動作だけでなく以下の記述においても、インピーダンスが略等しい端子同士の短絡は、それらの中央付近の値となるという特性を利用している。
第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P11に示すように、正常な第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVXであるとする。このとき、REF1−REF3短絡故障が生じていると、矢印Y11に示すように第1差動電圧VAにおける特定相関関係が変化し、点P12に示すように、故障が生じた第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXからVYまで低下する。
制御部27には、図5に破線で示すように、第1差動電圧検出回路25Aが正常である場合の第1差動電圧VAにおける特定相関関係が記憶されている。そのため、REF1−REF3短絡故障が生じていると、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P13に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第1キャパシタ電圧VPAが、V6Aよりも大きいV6Bとして算出されてしまう。つまり、第1差動電圧VAにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y12に示すように、第1キャパシタ電圧VPAが、第2キャパシタ電圧VPBからそれよりも大きい電圧に変化する。
続いて、第5検出ブロックA5によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。REF1−REF3短絡故障が生じた場合、第5検出ブロックA5の電圧V5が0Vの場合に、第1差動電圧VAが、0Vではなく2.5Vとなる。また、REF1−REF3短絡故障の発生前後において、第1差動電圧VAの傾きは変化しない。なお、電圧V5が25Vから50Vの範囲において、電圧V5によらず第1差動電圧VAが5Vとなる。
第5検出ブロックA5の実際の電圧V5がV5Aである場合において、点P21に示すように、第2差動電圧VBがVXであるとする。このとき、REF1−REF3短絡故障が生じていると、矢印Y21に示すように第1差動電圧VAにおける特定相関関係が変化し、点P22に示すように、故障が生じた第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXからVYまで増加する。
制御部27には、図5に破線で示すように、第1差動電圧検出回路25Aが正常である場合の第1差動電圧VAにおける特定相関関係が記憶されている。そのため、REF1−REF3短絡故障が生じていると、第5検出ブロックA5の電圧V5がV5Aであるにもかかわらず、点P23に示すように、第5検出ブロックA5の電圧V5を示す第1キャパシタ電圧VPAが、V5Aよりも大きいV5Bとして算出されてしまう。つまり、第1差動電圧VAにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y22に示すように、第1キャパシタ電圧VPAが、第2キャパシタ電圧VPBからそれよりも大きい電圧に変化する。
VA−VC短絡故障について、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。VA−VC短絡故障が生じた場合、第1,第3オペアンプ28,30の出力端子28C,30Cのインピーダンスが略等しいことから、第1差動電圧VAにおける特定相関関係が以下のように変化する。具体的には、第6検出ブロックA6の電圧V6が0Vの場合に、第1差動電圧VAが、5Vではなく2.5Vとなる。また、VA−VC短絡故障が生じている場合、その短絡故障が生じていない場合と比較して、第1差動電圧VAの傾きが1/2になる。
第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P14に示すように、第2差動電圧VBがVXであるとする。このとき、VA−VC短絡故障が生じていると、矢印Y14に示すように第1差動電圧VAにおける特定相関関係が変化し、点P15に示すように、故障が生じた第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXからVYまで低下する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P16に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第1キャパシタ電圧VPAが、V6Aよりも大きいV6Bとして算出されてしまう。つまり、第1差動電圧VAにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y15に示すように、第1キャパシタ電圧VPAが、第2キャパシタ電圧VPBからそれよりも大きい電圧に変化する。
続いて、第5検出ブロックA5によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。VA−VC短絡故障が生じた場合、第5検出ブロックA5の電圧V5が0Vのときに、第1差動電圧VAが、0Vではなく2.5Vとなる。また、VA−VC短絡故障が発生する場合、その短絡故障が発生しない場合と比較して、第1差動電圧VAの傾きが1/2になる。
第5検出ブロックA5の実際の電圧V5がV5Aである場合において、点P24に示すように、第2差動電圧VBがVXであるとする。このとき、VA−VC短絡故障が生じていると、矢印Y24に示すように第1差動電圧VAにおける特定相関関係が変化し、点P25に示すように、故障が生じた第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXからVYまで増加する。その結果、第5検出ブロックA5の電圧V5がV5Aであるにもかかわらず、点P26に示すように、第5検出ブロックA5の電圧V5を示す第1キャパシタ電圧VPAが、V5Aよりも大きいV5Bとして算出されてしまう。つまり、第1差動電圧VAにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y25に示すように、第1キャパシタ電圧VPAが、第2キャパシタ電圧VPBからそれよりも大きい電圧に変化する。
つまり、本実施形態では、第1差動電圧検出回路25Aが故障している場合、キャパシタCAを充電する検出ブロックAによらず、第1キャパシタ電圧VPAが第2キャパシタ電圧VPBよりも大きい電圧となる。また、第2差動電圧検出回路25Bが故障している場合、キャパシタCAを充電する検出ブロックAによらず、第2キャパシタ電圧VPBが第1キャパシタ電圧VPAよりも大きい電圧となる。
このように、本実施形態の電圧検出装置20では、第1差動電圧検出回路25A又は第2差動電圧検出回路25Bが故障している場合、第1差動電圧VAと第2差動電圧VBとに電圧差が生じる。そのため、この電圧差が生じた場合に、第1差動電圧検出回路25A又は第2差動電圧検出回路25Bが故障していると判定できる。特に、第1差動電圧検出回路25Aが故障した場合には、第1キャパシタ電圧VPAが第2キャパシタ電圧VPBよりも大きい電圧に変化し、第2差動電圧検出回路25Bが故障した場合には、第2キャパシタ電圧VPBが第1キャパシタ電圧VPAよりも大きい電圧に変化する。そのため、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとの大小関係を用いて、いずれの差動電圧検出回路25A,25Bが故障したかを判定できる。
図6に、第1比較例の電源システム200を示す。電源システム200は、シングルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置220を備える。電圧検出装置220は、ボルテージフォロア回路25Cを備えない点で本実施形態の電圧検出装置20と異なる。また、第2差動電圧検出回路25Bにおいて、負極側入力端子29Aが、スイッチSWBを介してキャパシタCAの第2端子N2に接続され、正極側入力端子29Bが、スイッチSWAを介してキャパシタCAの第1端子N1に接続されている点で異なる。つまり、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bが逆極性で動作するようにキャパシタCAに接続されている。さらに、基準電圧供給部26において、第1出力端子26Aと第2出力端子26Bとが近接して配置され、制御部27において、第1入力端子27Aと第2入力端子27Bとが近接して配置される点で異なる。
図7に、第1比較例において第1差動電圧検出回路25Aが故障している場合の特定相関関係を示す。第1差動電圧検出回路25Aの故障には、第1差動電圧検出回路25Aと第2差動電圧検出回路25Bとの短絡故障を含む。この短絡故障には、基準電圧供給部26における第1出力端子26Aと第2出力端子26Bとの短絡故障(以下、REF1−REF2短絡故障という)や、制御部27における第1入力端子27Aと第2入力端子27Bとの短絡故障(以下、VA−VB短絡故障という)が含まれる。図7では、REF1−REF2短絡故障、又は、VA−VB短絡故障が生じた場合の特定相関関係を示す。
図7に破線で示すように、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bがともに正常である場合の第1,第2差動電圧VA,VBにおける特定相関関係は、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合、第6検出ブロックA6の電圧V6が大きくなるほど、第1差動電圧VAが小さくなり、第2差動電圧VBが大きくなる。また、第5検出ブロックA5によりキャパシタCAが充電される場合、第5検出ブロックA5の電圧V5が大きくなるほど、第1差動電圧VAが大きくなり、第2差動電圧VBが小さくなる。
次に、REF1−REF2短絡故障について、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。図7に示すように、REF1−REF2短絡故障が生じた場合、第1,第2出力端子26A,26Bのインピーダンスが略等しいことから、第1,第2差動電圧VA,VBにおける特定相関関係が以下のように変化する。具体的には、第1差動電圧VAにおける特定相関関係は、第6検出ブロックA6の電圧V6が0Vの場合に、第1差動電圧VAが、5Vではなく2.5Vとなる。また、REF1−REF2短絡故障の発生前後において、第1差動電圧VAの傾きは変化しない。なお、電圧V6が25Vから50Vの範囲において、電圧V6によらず第1差動電圧VAが0Vとなる。
第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P31に示すように、正常な第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXであるとする。このとき、REF1−REF2短絡故障が生じていると、矢印Y31に示すように第1差動電圧VAにおける特定相関関係が変化し、点P32に示すように、故障が生じた第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXからVYまで低下する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P33に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第1キャパシタ電圧VPAが、V6Aよりも大きいV6Bとして算出されてしまう。つまり、第1差動電圧VAにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y32に示すように、第1キャパシタ電圧VPAが、V6Aからそれよりも大きい電圧に変化する。
また、第2差動電圧VBにおける特定相関関係は、第6検出ブロックA6の電圧V6が0Vの場合に、第2差動電圧VBが、0Vではなく2.5Vとなる。また、REF1−REF2短絡故障の発生前後において、第2差動電圧VBの傾きは変化しない。なお、電圧V6が25Vから50Vの範囲において、電圧V6によらず第2差動電圧VBが5Vとなる。
そのため、第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P41に示すように、正常な第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWであるとする。このとき、REF1−REF2短絡故障が生じていると、矢印Y41に示すように第2差動電圧VBにおける特定相関関係が変化し、点P42に示すように、故障が生じた第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWからVZまで増加する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P43に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第2キャパシタ電圧VPBが、V6Aよりも大きいV6Bとして算出されてしまう。つまり、第2差動電圧VBにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y42に示すように、第2キャパシタ電圧VPBが、V6Aからそれよりも大きい電圧に変化する。
なお、REF1−REF2短絡故障について、第5検出ブロックA5によりキャパシタCAが充電される場合の説明は、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合の説明と比較して、第1,第2差動電圧VA,VBにおける特定相関関係が反対であることを除いて略同一であり、重複した説明を省略する。
つまり、REF1−REF2短絡故障において、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとは、ともにV6Aよりも大きい電圧に変化する。第1比較例の電圧検出装置220では、REF1−REF2短絡故障において、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとが等しい電圧へと変化する。
続いて、VA−VB短絡故障について、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。VA−VB短絡故障が生じた場合、第1,第2オペアンプ28,29の出力端子28C,29Cのインピーダンスが略等しいことから、第1,第2差動電圧VA,VBにおける特定相関関係が以下のように変化する。具体的には、第1差動電圧VAにおける特定相関関係は、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合、第6検出ブロックA6の電圧V6によらず第1差動電圧VAが2.5Vとなる。
第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P34に示すように、正常な第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXであるとする。このとき、VA−VB短絡故障が生じていると、矢印Y34に示すように第1差動電圧VAにおける特定相関関係が変化し、点P35に示すように、故障が生じた第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXから2.5Vまで低下する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P36に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第1キャパシタ電圧VPAが、V6Aよりも大きいV6Bとして算出されてしまう。つまり、第1差動電圧VAにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y35に示すように、第1キャパシタ電圧VPAが、V6Aからそれよりも大きい電圧に変化する。
また、第2差動電圧VBにおける特定相関関係は、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合、第6検出ブロックA6の電圧V6によらず第2差動電圧VBが2.5Vとなる。
そのため、第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P44に示すように、正常な第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWであるとする。このとき、VA−VB短絡故障が生じていると、矢印Y44に示すように第2差動電圧VBにおける特定相関関係が変化し、点P45に示すように、故障が生じた第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWから2.5Vまで増加する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P46に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第2キャパシタ電圧VPBが、V6Aよりも大きいV6Bとして算出されてしまう。つまり、第2差動電圧VBにおける特定相関関係の変化に伴い、矢印Y45に示すように、第2キャパシタ電圧VPBが、V6Aからそれよりも大きい電圧に変化する。
なお、VA−VB短絡故障について、第5検出ブロックA5によりキャパシタCAが充電される場合の説明は、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合の説明と比較して、第1,第2差動電圧VA,VBにおける特定相関関係が反対であることを除いて略同一であり、重複した説明を省略する。
つまり、VA−VB短絡故障において、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとは、ともにV6Aよりも大きい電圧に変化する。第1比較例の電圧検出装置220では、VA−VB短絡故障において、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとが等しい電圧へと変化する。
このように、第1比較例の電圧検出装置220では、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bがともに故障している場合、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとに電圧差が生じない。そのため、第1,第2差動電圧VA,VBに基づいて、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障自体を判定できない。
なお、第1比較例の電圧検出装置220において、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bが同極性で動作するようにキャパシタCAに接続されている場合、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障の有無によらず、第1差動電圧VAと第2差動電圧VBとに電圧差が生じない。そのため、第1,第2差動電圧VA,VBに基づいて、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障自体を判定できない。
図8に、第2比較例の電源システム300を示す。電源システム300は、ダブルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置320を備える。電圧検出装置320は、キャパシタ部23が、直列接続されたキャパシタCAとキャパシタCBとを有している点で本実施形態の電圧検出装置20と異なる。キャパシタCA,CBの直列接続体の端部には接続端子として第1,第3端子N1,N3が設けられている。また、キャパシタCA,CBの間には接続端子として第2端子N2が設けられている。組電池10の各電極端子Tnは、各スイッチSWnを介して、これらの端子N1〜N3の1つに接続されている。
詳しくは、第1端子N1には、第1〜第7電極端子T1〜T7のうち、第3,第7電極端子T3,T7が接続されている。第2端子N2には、第2,第4,第6電極端子T2,T4,T6が接続されている。第3端子N3には、第1,第5電極端子T1,T5が接続されている。
また、電圧検出装置320は、出力側スイッチ部24が、スイッチSWA〜SWCを備える点で異なる。スイッチSWA〜SWCは、キャパシタCA,CBの第1〜第3端子N1〜N3にそれぞれ接続されている。具体的には、スイッチSWAは第1端子N1に接続され、スイッチSWBは第2端子N2に接続され、スイッチSWCは第3端子N3に接続されている。スイッチSWA,SWBは、キャパシタCAと検出部25との間を開閉し、スイッチSWB,SWCは、キャパシタCBと検出部25との間を開閉し、スイッチSWA,SWCは、キャパシタCAとキャパシタCBとの合成キャパシタCDと検出部25との間を開閉する。
また、電圧検出装置320は、検出部25がボルテージフォロア回路25Cを備えない点で異なる。また、第1差動電圧検出回路25Aにおいて、負極側入力端子29Aが、スイッチSWAを介してキャパシタCAの第1端子N1に接続され、正極側入力端子28Bが、スイッチSWBを介してキャパシタCAの第2端子N2に接続されている点で異なる。第2差動電圧検出回路25Bは、第2増幅率でキャパシタCBの電圧を増幅する点で異なる。
また、第2差動電圧検出回路25Bにおいて、負極側入力端子29Aが、スイッチSWCを介してキャパシタCBの第3端子N3に接続され、正極側入力端子29Bが、スイッチSWBを介してキャパシタCBの第2端子N2に接続されている点で異なる。第2差動電圧検出回路25Bは、第2増幅率でキャパシタCBの電圧を増幅する点で異なる。
さらに、第3差動電圧検出回路25Dを備える点で異なる。第3差動電圧検出回路25Dは、差動増幅回路であり、第4オペアンプ31と第11〜第14抵抗器R11〜R14とを備えている。第4オペアンプ31の負極側入力端子31Aは、第11抵抗器R11を介して合成キャパシタCDの第1端子N1に接続されているとともに、第13抵抗器R13を介して第4オペアンプ31の出力端子31Cに接続されている。第4オペアンプ31の正極側入力端子31Bは、第12抵抗器R12を介して合成キャパシタCDの第3端子N3に接続されているとともに、第14抵抗器R14を介して基準電圧供給部26の第4出力端子26Dに接続されている。正極側入力端子31Bには、基準電圧供給部26から第4基準電圧REF4が供給されている。
第3差動電圧検出回路25Dは、所定の第3増幅率で合成キャパシタCDの電圧を増幅する。具体的には、第3差動電圧検出回路25Dは、合成キャパシタCDの電圧を、0Vから5Vまでの電圧範囲内に設定された所定の第3出力レンジZ3内の第3差動電圧VDに増幅する(図9参照)。第3差動電圧VDは、キャパシタCAの電圧の変化に応じて第3出力レンジZ3内で変化する。出力端子31Cは、制御部27の第4入力端子27Dに接続されており、第3差動電圧検出回路25Dは第3差動電圧VDを制御部27の第4入力端子27Dに出力する。
また、電圧検出装置320は、基準電圧供給部26において、第1出力端子26Aと第2出力端子26Bとが近接して配置されており、且つ、第2出力端子26Bが、第1出力端子26Aと第4出力端子26Dとの間に位置している点で異なる。同様に、制御部27において、第1入力端子27Aと第2入力端子27Bとが近接して配置されており、且つ、第2入力端子27Bが、第1入力端子27Aと第4入力端子27Dとの間に位置している点で異なる。
図9に、第2比較例において第2差動電圧検出回路25Bが故障している場合の特定相関関係を示す。第2差動電圧検出回路25Bの故障には、第1差動電圧検出回路25Aと第2差動電圧検出回路25Bとの短絡故障と、第2差動電圧検出回路25Bと第3差動電圧検出回路25Dとの短絡故障を含む。第1差動電圧検出回路25Aと第2差動電圧検出回路25Bとの短絡故障には、VA−VB短絡故障が含まれる。また、第2差動電圧検出回路25Bと第3差動電圧検出回路25Dとの短絡故障には、制御部27における第2入力端子27Bと第4入力端子27Dとの短絡故障(以下、VB−VD短絡故障という)が含まれる。図7では、VA−VB短絡故障、又は、VB−VD短絡故障が生じた場合の特定相関関係を示す。
図9に実線又は破線で示すように、第1〜第3差動電圧検出回路25A,25B,25Dがともに正常である場合の第1〜第3差動電圧VA,VB,VDにおける特定相関関係は、第5,第6検出ブロックA5,A6によりキャパシタCB,CAが充電される場合、第6検出ブロックA6の電圧V6が大きくなるほど、第1差動電圧VAが小さくなる。また、第5検出ブロックA5の電圧V5が大きくなるほど、第2差動電圧VBが大きくなる。さらに、第5,第6検出ブロックA5,A6の電圧が大きくなるほど、第3差動電圧VDが小さくなる。なお、第2比較例の電源システム300において、検出ブロックAの定格電圧は、例えば25Vである。
まず、VA−VB短絡故障について、第5検出ブロックA5によりキャパシタCBが充電され、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。図9に示すように、VA−VB短絡故障が生じた場合、第1,第2オペアンプ28,29の出力端子28C,29Cのインピーダンスが略等しいことから、第1,第2差動電圧VA,VBにおける特定相関関係が以下のように変化する。具体的には、第1,第2差動電圧VA,VBにおける特定相関関係は、第5,第6検出ブロックA5,A6によりキャパシタCA,CBが充電される場合、第5,第6検出ブロックA5,A6の電圧V5,V6によらず、第1,第2差動電圧VA,VBが2.5Vとなる。
そのため、第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P71に示すように、正常な第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXであるとする。このとき、VA−VB短絡故障が生じていると、故障が生じた第1差動電圧検出回路25Aに対応する第1差動電圧VAがVXから2.5Vに変化する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P73に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第1キャパシタ電圧VPAがV6Bとして算出されてしまう。
また、点P72に示すように、正常な第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWであるとする。このとき、VA−VB短絡故障が生じていると、故障が生じた第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWから2.5Vまで変化する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P74に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第2キャパシタ電圧VPBがV6Bとして算出されてしまう。
なお、第3差動電圧検出回路25Dは正常である。そのため、点P75に示すように、第3差動電圧検出回路25Dに対応する第3差動電圧VDがVXとなり、第3差動電圧VDから算出されるキャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPは、V6Aの2倍の値(2V6A、ここではV6=V5を想定)となる。
図9の上段に示すように、V6BがV6Aよりも大きい場合、点P76に示すように、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値は、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも大きくなる。一方、図9の下段に示すように、V6BがV6Aよりも小さい場合、点P77に示すように、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値は、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも小さくなる。
つまり、VA−VB短絡故障において、V6AとV6Bとの大小関係によらず、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値と、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPとに電圧差が生じる。なお、VA−VB短絡故障では、V6BがV6Aよりも大きい場合に、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値が、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも大きくなる。また、V6BがV6Aよりも小さい場合に、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値が、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも小さくなる。
続いて、VB−VD短絡故障について、第5検出ブロックA5によりキャパシタCAが充電され、第6検出ブロックA6によりキャパシタCAが充電される場合について説明する。VB−VD短絡故障が生じた場合、第2,第3オペアンプ29,31の出力端子29C,31Cのインピーダンスが略等しいことから、第2,第3差動電圧VB,VDにおける特定相関関係が以下のように変化する。具体的には、第2,第3差動電圧VB,VDにおける特定相関関係は、第5,第6検出ブロックA5,A6によりキャパシタCA,CBが充電される場合、第5,第6検出ブロックA5,A6の電圧V5,V6によらず、第2,第3差動電圧VB,VDが2.5Vとなる。
そのため、第6検出ブロックA6の実際の電圧V6がV6Aである場合において、点P82に示すように、正常な第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWであるとする。このとき、VB−VD短絡故障が生じていると、故障が生じた第2差動電圧検出回路25Bに対応する第2差動電圧VBがVWから2.5Vまで変化する。その結果、第6検出ブロックA6の電圧V6がV6Aであるにもかかわらず、点P83に示すように、第6検出ブロックA6の電圧V6を示す第2キャパシタ電圧VPBがV6Bとして算出されてしまう。
また、点P84に示すように、正常な第3差動電圧検出回路25Dに対応する第3差動電圧VDがVXであるとする。このとき、VB−VD短絡故障が生じていると、故障が生じた第3差動電圧検出回路25Dに対応する第3差動電圧VDがVWから2.5Vまで変化する。その結果、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPが2V6Aであるにもかかわらず、点P85に示すように、2V6Aから変化する。
なお、第1差動電圧検出回路25Aは正常である。そのため、点P81に示すように、第1差動電圧VAがVXとなり、第1キャパシタ電圧VPAはV6Aとなる。
図9の上段に示すように、V6BがV6Aよりも大きい場合、点P86に示すように、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値は、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも小さくなる。また、図9の下段に示すように、V6BがV6Aよりも小さい場合、点P87に示すように、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値は、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも大きくなる。
つまり、VB−VD短絡故障において、V6AとV6Bとの大小関係によらず、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値と、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPとに電圧差が生じる。なお、VB−VD短絡故障では、V6BがV6Aよりも大きい場合に、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値が、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも小さくなる。また、V6BがV6Aよりも小さい場合に、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値が、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPよりも大きくなる。
このように、第2比較例の電圧検出装置320では、第2差動電圧検出回路25Bが故障している場合、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値と、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPとに電圧差が生じる。そのため、この電圧差が生じた場合に、第2差動電圧検出回路25Bが故障していると判定できる。一方、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値とキャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPとの大小関係は、生じた短絡故障の種類、及び、V6BとV6Aとの大小関係により変化する。そのため、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値と、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPとの大小関係を用いて、短絡故障の種類、すなわち回路25A,25Bのいずれかが故障したかを判定できない。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
・本実施形態では、基準電圧供給部26において、第3出力端子26Cが第1出力端子26Aと第2出力端子26Bとの間に位置しており、第1出力端子26Aと第2出力端子26Bとの短絡の発生を好適に抑制できる。また、制御部27において、第3入力端子27Cが第1入力端子27Aと第2入力端子27Bとの間に位置しており、第1入力端子27Aと第2入力端子27Bとの短絡の発生を好適に抑制できる。
その一方、例えば第1出力端子26Aと第3出力端子26Cとが短絡することがあるが、第1出力端子26Aから供給される第1基準電圧REF1と、第3出力端子26Cから供給される第3基準電圧REF3とは異なる電圧に設定されている。そのため、第1出力端子26Aと第3出力端子26Cとが短絡した場合、第1基準電圧REF1が変化し、これにより第1差動電圧VAが変化する。この場合、第2出力端子26Bは短絡していないため、第2差動電圧VBは変化しない。つまり、第1,第2差動電圧VA,VBの一方の電圧のみが変化する。そのため、第1,第2差動電圧VA,VBに基づいて第1差動電圧検出回路25Aの故障を適切に判定できる。なお、第2出力端子26Bと第3出力端子26Cとの短絡、第1入力端子27A又は第2入力端子27Bと第3入力端子27Cとの短絡も同様である。
つまり、本実施形態の電圧検出装置20では、第1,第2差動電圧VA,VBに基づいて、第1差動電圧検出回路25A又は第2差動電圧検出回路25Bの故障を判定できる。そのため、第1,第2差動電圧VA,VBに基づいて、第1差動電圧検出回路25A及び第2差動電圧検出回路25Bの故障自体を判定できない第1比較例の電圧検出装置220よりも優れている。
・本実施形態では、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障判定に、出力電圧VCが用いられない。そのため、故障判定処理において、出力電圧VCを取得する必要がなく、出力電圧VCを取得することによる不都合、例えば制御部27の処理負担の増大による故障判定速度の低下を抑制できる。
・本実施形態では、検出部25を構成する各回路25A〜25Cがオペアンプ28〜30を用いて構成されており、これにより、基準電圧供給部26において、第1〜第3出力端子26A〜26Cのインピーダンスが略等しくなっている。また、第1〜第3入力端子27A〜27Cに接続されている第1〜第3オペアンプ28〜30において、出力端子28C〜30Cのインピーダンスが略等しくなっている。
そのため、例えば第1出力端子26Aと第3出力端子26Cとが短絡した場合、第1基準電圧REF1は、短絡していない場合における第1基準電圧REF1と第3基準電圧REF3との中間電圧に変化する。そのため、例えば上記短絡していない場合における第1基準電圧REF1と第3基準電圧REF3との電圧差が大きい場合には、第1基準電圧REF1の変化量を大きくすることができ、第1差動電圧検出回路25Aの故障を適切に判定できる。
・本実施形態では、第1,第2オペアンプ28,29の負極側入力端子28A,29Aが、キャパシタCAの第1端子N1に接続され、正極側入力端子28B,29Bが、キャパシタCAの第2端子N2に接続されている。つまり、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bが同極性で動作するようにキャパシタCAに接続されている。
そのため、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bが逆極性で動作する場合に比べて、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障により第1,第2差動電圧VA,VBの一方の電圧が変化した場合に、その電圧変化を精度よく検出できる。
・本実施形態では、入力側スイッチ部22は、キャパシタCAの電圧の極性が正極性と負極性とで切り替わるように各検出ブロックA1〜A6とキャパシタCAとが接続される。これにより、キャパシタCAの電圧の極性が一定に維持されるように各検出ブロックA1〜A6とキャパシタCAとが接続される場合に比べて、入力側スイッチ部22を構成するスイッチSWnを削減でき、コスト削減において有利である。
本実施形態では、キャパシタCAの電圧の極性が正極性と負極性とで切り替わる場合に、それに対応させて第1〜第3基準電圧REF1〜REF3を切り替える。これにより、キャパシタCAの電圧の極性によらず第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障を同一の故障判定処理により判定できる。
そして、第1〜第3基準電圧REF1〜REF3を切り替える場合に、第1,第2基準電圧REF1,REF2と第3基準電圧REF3とを、各出力レンジZ1,Z2に対して逆側の電圧に設定する。そのため、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障により生じる第1,第2差動電圧VA,VBの一方の電圧の変化量を大きくすることができる。
・本実施形態では、第1差動電圧検出回路25Aが故障した場合には、第1キャパシタ電圧VPAが第2キャパシタ電圧VPBよりも大きい電圧に変化し、第2差動電圧検出回路25Bが故障した場合には、第2キャパシタ電圧VPBが第1キャパシタ電圧VPAよりも大きい電圧に変化する。そのため、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとの大小関係を用いて、いずれの差動電圧検出回路25A,25Bが故障したかを判定できる。これにより、故障した差動電圧検出回路25A,25Bの交換等において有利である。
本実施形態の電圧検出装置20では、第1キャパシタ電圧VPAと第2キャパシタ電圧VPBとの大小関係を用いて、いずれの差動電圧検出回路25A,25Bが故障したかを判定できる。そのため、第1,第2キャパシタ電圧VPA,VPBの加算値と、キャパシタCA,CBの合計電圧ΣVPとの大小関係を用いて、短絡故障の種類を判定できない第2比較例の電圧検出装置320よりも優れている。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図10及び図11を参照しつつ説明する。図10において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。また、図11において、先の図2に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、第2実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図10及び図11を参照しつつ説明する。図10において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。また、図11において、先の図2に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、図10に示すように、電圧検出装置20が入力安定回路32を備えている点で第1実施形態の電圧検出装置と異なる。入力安定回路32は、キャパシタCAの電圧を安定させるために、キャパシタCAに一定電圧としての接地電圧を印加する回路である。本実施形態では、入力安定回路32は、キャパシタCAのうち、第2端子N2に接地電圧を印加する。なお、本実施形態において、接地電圧が「標準電圧」に相当し、入力安定回路32が「電圧印加回路」に相当する。
入力安定回路32は、スイッチSWBと第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bとを接続する接続線LAに接続されており、印加スイッチSWXと第15抵抗器R15とを備えている。印加スイッチSWXと第15抵抗器R15とは、接続線LAとグランドとの間にこの順に直列接続されている。
印加スイッチSWXは、接続線LAとグランドとの間を開閉する。印加スイッチSWXが閉状態となることで、スイッチSWBを介してキャパシタCAの第2端子N2に接地電圧が印加される状態となる。また、印加スイッチSWXが開状態となることで、上記電極に接地電圧が接続されない状態となる。つまり、印加スイッチSWXは、スイッチSWBを介してキャパシタCAの第2端子N2に接地電圧が印加される状態と、接地電圧が印加されない状態とを切り替える。
制御部27は、印加スイッチSWXの開閉を制御する。制御部27は、スイッチSWA,SWBを開状態とし、印加スイッチSWXを閉状態とした場合に、第1差動電圧検出回路25Aから出力される電圧を取得する。なお、この電圧は、スイッチSWA,SWBを開状態としているため、第1差動電圧VAと称することは適切ではない。そのため、以下、スイッチSWA,SWBを開状態とし、印加スイッチSWXを閉状態とした場合に、第1差動電圧検出回路25Aから出力される電圧を判定電圧VEという。制御部27は、接地電圧及び判定電圧VEに基づいて入力安定回路32の故障を判定する故障判定処理を実施する。なお、本実施形態において、判定電圧VEが「第4電圧」に相当する。
続いて、図11を用いて、本実施形態に係る故障判定処理について説明する。ここで、図11は、上記処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、制御部27によって、例えば所定周期で繰り返し実施される。なお、故障判定処理の開始時において、各スイッチSWn、スイッチSWA,SWB、及び印加スイッチSWXは開状態に切り替えられている。
本実施形態では、S14において、ゲインGを正の「Gain」に設定する。また、ステップS20で対象スイッチSW#を開状態に切り替えると、ステップS50において、スイッチSWA,SWBを開状態に切り替えるとともに、印加スイッチSWXを閉状態に切り替える。続くステップS52において、判定電圧VEを取得する。判定電圧VEの取得後、ステップS54において、印加スイッチSWXを開状態に切り替える。
印加スイッチSWXを開状態に切り替えると、ステップS56において、ステップS52で取得された判定電圧VEを用いて、キャパシタCAの第2端子N2の電圧である電極電圧VN2を算出する。電極電圧VN2は、ゲインGを用いて次の(式3)のように表される。
VN2=(VE−REF1)/G+REF1・・・(式3)
続くステップS58において、ステップS56で算出された電極電圧VN2の絶対値が所定の第2判定閾値Vth2よりも小さいかを判定する。以下、第1実施形態で説明した判定閾値Vthを第1判定閾値Vth1という。ここで、第2判定閾値Vth2は、制御部27の電圧取得誤差により生じうる電極電圧VN2の絶対値における最大値に予め設定されている。第2判定閾値Vth2は、接地電圧に基づいて設定されている。具体的には、入力安定回路32が正常である場合、電極電圧VN2は略0Vとなることから、第2判定閾値Vth2が、制御部27の電圧取得誤差に相当する微少な電圧に設定されている。
続くステップS58において、ステップS56で算出された電極電圧VN2の絶対値が所定の第2判定閾値Vth2よりも小さいかを判定する。以下、第1実施形態で説明した判定閾値Vthを第1判定閾値Vth1という。ここで、第2判定閾値Vth2は、制御部27の電圧取得誤差により生じうる電極電圧VN2の絶対値における最大値に予め設定されている。第2判定閾値Vth2は、接地電圧に基づいて設定されている。具体的には、入力安定回路32が正常である場合、電極電圧VN2は略0Vとなることから、第2判定閾値Vth2が、制御部27の電圧取得誤差に相当する微少な電圧に設定されている。
ステップS58で肯定判定すると、ステップS60において、入力安定回路32が正常であると判定し、ステップS40に進む。一方、ステップS58で否定判定すると、ステップS62において、入力安定回路32が故障していると判定し、ステップS40に進む。
・以上説明した本実施形態によれば、入力安定回路32が正常である場合、判定電圧VEは、接地により略0Vとなる。一方、例えば印加スイッチSWXのオープン故障など、入力安定回路32が故障している場合、判定電圧VEは不安定となり、略0Vから乖離する。そのため、判定電圧VEが略0Vとなっていない場合には、入力安定回路32が故障していると判定できる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図12及び図13を参照しつつ説明する。図12において、先の図1,図10に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。また、図13において、先の図2,図11に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、第3実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図12及び図13を参照しつつ説明する。図12において、先の図1,図10に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。また、図13において、先の図2,図11に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、図12に示すように、キャパシタ部23が、直列接続された第1キャパシタCAAと第2キャパシタCABとを有する点で、第2実施形態の電圧検出装置と異なる。第1,第2キャパシタCAA,CABの間には接続端子として第4端子N4が設けられている。第4端子N4は、第1キャパシタCAAと第2キャパシタCABとを接続する。なお、本実施形態において、第4端子N4が「接続点」に相当する。
また、出力側スイッチ部24が、スイッチSWA,SWBに加え、スイッチSWDを備える点で異なる。スイッチSWDの第1接点は第4端子N4に接続されており、第2接点はボルテージフォロア回路25Cに接続されている。本実施形態では、スイッチSWDとボルテージフォロア回路25Cとを接続する接続線LBに、入力安定回路32が接続されている。
また、ボルテージフォロア回路25Cが、第16抵抗器R16を備える点で異なる。第3オペアンプ30の正極側入力端子30Bは、第16抵抗器R16を介してキャパシタCAの第4端子N4に接続されている。
本実施形態では、入力安定回路32は、キャパシタCAのうち、第4端子N4に接地電圧を印加する。印加スイッチSWXは、接続線LBとグランドとの間を開閉する。印加スイッチSWXが閉状態となることで、スイッチSWDを介してキャパシタCAの第4端子N4に接地電圧が印加される状態となる。また、印加スイッチSWXが開状態となることで、第4端子N4にグランドが接続されない状態となる。つまり、印加スイッチSWXは、キャパシタCAの第4端子N4に接地電圧が印加される状態と、接地電圧が印加されない状態とを切り替える。
制御部27は、スイッチSWA,SWB,SWDを閉状態とし、印加スイッチSWXを閉状態とした場合に、ボルテージフォロア回路25Cから出力される出力電圧VCを取得する。制御部27は、接地電圧及び出力電圧VCに基づいて入力安定回路32の故障を判定する故障判定処理を実施する。
続いて、図13を用いて、本実施形態に係る故障判定処理について説明する。ここで、図13は、上記処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、制御部27によって、例えば所定周期で繰り返し実施される。なお、故障判定処理の開始時において、各スイッチSWn、スイッチSWA,SWB,SWD、及び印加スイッチSWXは開状態に切り替えられている。
本実施形態では、S14において、ゲインGを正の「Gain」に設定する。また、ステップS20で対象スイッチSW#を開状態に切り替えると、ステップS70において、スイッチSWA,SWB,SWDを閉状態に切り替えるとともに、印加スイッチSWXを閉状態に切り替える。続くステップS72において、出力電圧VCを取得する。出力電圧VCの取得後、ステップS74において、スイッチSWA,SWBを開状態に切り替える。
スイッチSWA,SWBを開状態に切り替えると、ステップS76において、ステップS72で取得された出力電圧VCを用いて、キャパシタCAの第4端子N4の電圧である端子電圧VN4を算出する。端子電圧VN4は、ゲインGを用いて次の(式4)のように表される。
VN4=(VC−REF3)/G+REF3・・・(式4)
続くステップS78において、ステップS76で算出された端子電圧VN4の絶対値が所定の第2判定閾値Vth2よりも小さいかを判定する。ステップS78で肯定判定すると、ステップS80において、入力安定回路32が正常であると判定し、ステップS40に進む。一方、ステップS78で否定判定すると、ステップS82において、入力安定回路32が故障していると判定し、ステップS40に進む。
続くステップS78において、ステップS76で算出された端子電圧VN4の絶対値が所定の第2判定閾値Vth2よりも小さいかを判定する。ステップS78で肯定判定すると、ステップS80において、入力安定回路32が正常であると判定し、ステップS40に進む。一方、ステップS78で否定判定すると、ステップS82において、入力安定回路32が故障していると判定し、ステップS40に進む。
・以上説明した本実施形態によれば、入力安定回路32が正常である場合、出力電圧VCは、接地により略0Vとなる。一方、例えば印加スイッチSWXのオープン故障など、入力安定回路32が故障している場合、出力電圧VCは不安定となり、略0Vから乖離する。そのため、出力電圧VCが略0Vとなっていない場合には、入力安定回路32が故障していると判定できる。
・本実施形態によれば、入力安定回路32の故障を判定する際に、キャパシタ部23の電圧の極性を正極性と負極性とで切り替える。これにより、キャパシタ部23の電圧が正極性である場合におけるボルテージフォロア回路25Cの特性ズレと、キャパシタ部23の電圧が負極性である場合におけるボルテージフォロア回路25Cの特性ズレとをそれぞれ検出することができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、組電池10が6個の検出ブロックAを備える例を示したが、これに限られず、2個以上5個未満の検出ブロックAを備えていてもよければ、7個以上の検出ブロックAを備えていてもよい。
また、各検出ブロックA1〜A6は、同数の電池セルを想定していたが、異なるセル数でもよい。
・上記実施形態では、検出ラインLn上に電流制限抵抗RLが設けられる例を示したが、電流制限抵抗RLは必ずしも設けられる必要はない。
・上記実施形態では、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bが差動増幅回路である例を示したが、これに限られず、例えばキャパシタCAの電圧を増幅せずに出力する差動回路であってもよい。
・上記実施形態では、電圧出力回路がボルテージフォロア回路25Cである例を示したが、これに限られない。電圧出力回路は、第1,第2差動電圧検出回路に対して、入力インピーダンスが略等しく、且つ、出力インピーダンスが略等しい回路であればよく、例えば差動増幅回路であってもよい。
・上記実施形態では、第1差動電圧検出回路と第2差動電圧検出回路とが同極性で動作する例を示したが、逆極性で動作してもよい。第1差動電圧検出回路と第2差動電圧検出回路とが逆極性で動作する場合でも、例えば第1出力端子26Aと第3出力端子26Cとが短絡した場合には、第1,第2差動電圧VA,VBの一方の電圧のみが変化する。そのため、第1,第2差動電圧VA,VBに基づいて第1差動電圧検出回路25Aの故障を適切に判定できる。
・上記実施形態では、第1,第2基準電圧REF1,REF2と第3基準電圧REF3とを、各出力レンジZ1,Z2に対して逆側の電圧に設定する例を示したが、これに限られない。第3基準電圧REF3は、第1,第2基準電圧REF1,REF2と異なる電圧に設定されていればよい。例えば、第3基準電圧REF3が2.5Vに設定されている場合には、第3基準電圧REF3は、必ずしも切り替えられる必要がない。
・上記第2実施形態では、入力安定回路32が、スイッチSWBと第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bとを接続する接続線LAに接続されている例を示したが、これに限られず、スイッチSWAと第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bとを接続する接続線に接続されてもよい。
・上記第2実施形態では、入力安定回路32の故障を判定する際に、第1差動電圧検出回路25Aから出力される電圧を取得する例を示したが、これに限られず、第2差動電圧検出回路25Bから出力される電圧を取得してもよい。この場合、第2差動電圧検出回路25Bが「第1差動電圧検出回路」に相当する。また、電極電圧VN2は、第2差動電圧検出回路25Bを用いて取得された判定電圧VEを用いて次の(式5)のように表される。
VN2=(VE−REF3)/G+REF3・・・(式5)
・上記第2,第3実施形態では、入力安定回路32の故障判定処理が、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障判定処理とは別に実施される例を示したが、これに限られない。入力安定回路32の故障判定と、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障判定とが、1つの故障判定処理で実施されてもよい。
・上記第2,第3実施形態では、入力安定回路32の故障判定処理が、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障判定処理とは別に実施される例を示したが、これに限られない。入力安定回路32の故障判定と、第1,第2差動電圧検出回路25A,25Bの故障判定とが、1つの故障判定処理で実施されてもよい。
10…組電池、20…電圧検出装置、25A…第1差動電圧検出回路、25B…第2差動電圧検出回路、25C…ボルテージフォロア回路、26…基準電圧供給部、26A〜26C…出力端子、27…制御部、27A〜27C…入力端子、A1〜A6…検出ブロック、CA…キャパシタ、SW1〜SW7…入力側の各スイッチ、SWA,SWB…出力側の各スイッチ。
Claims (7)
- 複数の電池セルの直列接続体を有する組電池(10)に適用される電圧検出装置(20)であって、
複数の前記電池セルが分割されることにより複数の検出ブロック(A1〜A6)が構成され、
キャパシタ(CA,CAA,CAB)と、
各前記検出ブロックを前記キャパシタに並列接続し、各前記検出ブロックと前記キャパシタとの間を開閉する入力側スイッチ(SW1〜SW7)と、
前記キャパシタの電圧を検出し、前記キャパシタの電圧に応じた第1電圧(VA)を出力する第1差動電圧検出回路(25A)と、
前記キャパシタの電圧を検出し、前記キャパシタの電圧に応じた第2電圧(VB)を出力する第2差動電圧検出回路(25B)と、
前記キャパシタと、前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路との間を開閉する出力側スイッチ(SWA,SWB)と、
複数の出力端子を有し、前記複数の出力端子のうち第1出力端子(26A)から前記第1差動電圧検出回路に第1基準電圧(REF1)を供給し、第2出力端子(26B)から前記第2差動電圧検出回路に第2基準電圧(REF2)を供給する基準電圧供給部(26)と、
複数の入力端子を有し、前記複数の入力端子のうち第1入力端子(27A)に前記第1電圧が入力され、第2入力端子(27B)に前記第2電圧が入力され、前記第1電圧及び前記第2電圧に基づいて前記第1差動電圧検出回路又は前記第2差動電圧検出回路の故障を判定する故障判定部(27)と、
前記複数の出力端子のうち前記基準電圧供給部において前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に位置する第3出力端子(26C)から第3基準電圧(REF3)が供給され、前記複数の入力端子のうち前記故障判定部において前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に位置する第3入力端子(27C)に第3電圧(VC)を出力する電圧出力回路(25C)と、を備え、
前記第3基準電圧は、前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧それぞれと異なる電圧に設定されており、前記第3電圧は、前記第1電圧及び前記第2電圧それぞれと異なる電圧に設定されている電圧検出装置。 - 前記電圧出力回路は、ボルテージフォロア回路である請求項1に記載の電圧検出装置。
- 前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路は、正極側入力端子(28B,29B)と負極側入力端子(28A,29A)とを有し、
前記出力側スイッチは、前記キャパシタの第1電極を前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路の前記負極側入力端子に接続し、前記キャパシタの第2電極を前記第1差動電圧検出回路及び前記第2差動電圧検出回路の前記正極側入力端子に接続する請求項1又は請求項2に記載の電圧検出装置。 - 前記第1電圧及び前記第2電圧は、前記キャパシタの電圧の変化に応じて所定の出力レンジ(Z1,Z2)内で変化し、
前記入力側スイッチは、前記キャパシタの電圧の極性が正極性と負極性とで切り替わるように各前記検出ブロックと前記キャパシタとの間を接続し、
前記基準電圧供給部は、前記キャパシタの電圧の極性が正極性である場合に、前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧を前記出力レンジの下限側の電圧に設定するとともに、前記第3基準電圧を前記出力レンジの上限側の電圧に設定し、前記キャパシタの電圧の極性が負極性である場合に、前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧を前記出力レンジの上限側の電圧に設定するとともに、前記第3基準電圧を前記出力レンジの下限側の電圧に設定する請求項3に記載の電圧検出装置。 - 前記故障判定部は、前記第1電圧を用いて算出される前記キャパシタの電圧である第1キャパシタ電圧(VPA)が、前記第2電圧を用いて算出される前記キャパシタの電圧である第2キャパシタ電圧(VPB)よりも大きい場合に、前記第1差動電圧検出回路が故障していると判定し、前記第1キャパシタ電圧が前記第2キャパシタ電圧よりも小さい場合に、前記第2差動電圧検出回路が故障していると判定する請求項4に記載の電圧検出装置。
- 前記キャパシタの一方の電極に標準電圧を印加する電圧印加回路(32)を備え、
前記電圧印加回路は、前記出力側スイッチと前記第1差動電圧検出回路とを接続する接続線(LA)に接続され、前記出力側スイッチを介して前記一方の電極に前記標準電圧を印加する状態と、前記標準電圧を印加しない状態とを切り替える印加スイッチ(SWX)を有し、
前記第1差動電圧検出回路は、前記出力側スイッチを開状態とし、前記印加スイッチを閉状態とした場合における第4電圧(VE)を出力し、
前記故障判定部は、前記第4電圧及び前記標準電圧に基づいて前記電圧印加回路の故障を判定する請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電圧検出装置。 - 前記キャパシタは、直列接続された第1キャパシタ(CAA)と第2キャパシタ(CAB)とを有し、
前記第1キャパシタと前記第2キャパシタとを接続する接続点(N4)は、前記第3基準電圧が供給される前記電圧出力回路の入力端子(30B)に接続され、
前記接続点に標準電圧を印加する電圧印加回路(32)を備え、
前記電圧印加回路は、前記接続点に前記標準電圧を印加する状態と、印加しない状態とを切り替える印加スイッチ(SWX)を有し、
前記故障判定部は、前記印加スイッチを閉状態とした場合における前記第3電圧及び前記標準電圧に基づいて前記電圧印加回路の故障を判定する請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電圧検出装置。
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