JP2020138186A - オイルミスト除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルミストの捕集効率が高く、メンテナンス期間が長いオイルミスト除去装置を提供する。【解決手段】第1捕集領域101と第2捕集領域102とを備えた主胴体13と、前記主胴体13の第1捕集領域101内に配置され、吸引した空気を主胴体13の内周面に吐出して衝突させる吸引ファン50と、放射状に設けた複数本の桟部の間にスリットを形成し、前記吸引ファン50から吐出されてスリットを通過しようとする空気を前記桟部で叩いて空気中のオイルミストを分離するディスク70と、前記吸引ファン50と前記ディスク70とを回転させる少なくとも1つのモータ40と、前記主胴体13の底面に配置され、前記吸引ファン50が分離したオイルミストを排出する第1排出機構部17aと、前記主胴体13の底面に配置され、前記ディスク70が分離したオイルミストを排出する第2排出機構部17bと、を設けた構成としてある。【選択図】図3

Description

本発明はオイルミスト除去装置、特に、工場等において発生したオイルミストや微細粉塵を含む空気中から、それらを分離・捕集して除去するオイルミスト除去装置に関する。
従来、金属等の切削・研削・鍛造時の加工装置では、加工対象(ワーク)や工具類の冷却、切削粉の洗浄・回収のため、多量の切削油を使用している。そして、使用中に切削油が液滴化されたり、蒸発・凝縮されたりすることで、オイルミストが発生する。オイルミストは人体・設備・環境などに有害であるので、安全・快適な職場環境維持、現場周辺の自然環境保護の両面から、オイルミスト除去対策が必要である。オイルミスト除去対策としては、加工装置にオイルミスト除去装置をダクトを介して接続し、オイルミストを除去することが近年、主流となってきている。
オイルミスト除去装置としては、例えば、電気集塵方式、フィルタ方式、サイクロン方式、ディスク方式のものが広く用いられている。
電気集塵方式は、サブミクロンの粉塵やオイルミストの捕集性に優れている。しかし、リーク電流やスパークが発生するおそれがあり、短期間のメンテナンスが欠かせない。
フィルタ方式によれば、フィルタの目開きを細かくすれば捕集性が向上する。しかし、圧力損失が増加するだけでなく、短期間で目詰まりが発生しやすいので、メンテナンス工数やメンテナンス部材が継続的に必要となる。
サイクロン方式によれば、粒径が数十ミクロンの油滴や切削粉は捕集可能ではある。しかし、粒径がサブミクロンないし数ミクロンの粉塵やオイルミストの捕集性に乏しい。
以上の方式の課題を解決するため、ディスク方式(特許文献1,2,3参照)が検討されている。
すなわち、ディスク方式では、オイルミストが浮遊する空気を高速回転するディスクに基づく遠心力で飛ばし、オイルミストを分離・凝集させて捕集する。このため、捕集性能を維持しつつ、捕集機構であるディスクの目詰まりを抑制でき、メンテナンス期間の長期化を図れる。
特開2008−155093号公報 特開2010−158634号公報 特開2013−22495号公報
しかしながら、これらのディスク方式では、ディスク周辺にて収集したオイルミスト集合体(オイルミストが凝集した液状物質、あるいは、オイルミストと切削粉等とが混合した泥状物質)を、オイルミスト除去装置外に排出する手段として重力だけに頼っている。このため、オイルミスト集合体の粘度が高くなると、捕集したオイルミスト集合体がオイルミスト除去装置内に溜まり続け、メンテナンス期間が短くなるという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、オイルミスト等の捕集効率が高く、メンテナンス期間が長いオイルミスト除去装置を提供することを課題とする。
本発明に係るオイルミスト除去装置は、前記課題を解決すべく、
連続する少なくとも2つの第1捕集領域と第2捕集領域とを備えた主胴体と、
前記主胴体の第1捕集領域内に配置され、吸引した空気を主胴体の内周面に吐出して衝突させる吸引ファンと、
放射状に設けた複数本の桟部の間にスリットを形成し、前記第2捕集領域内において前記吸引ファンと同一軸心上に配置され、前記吸引ファンから吐出されてスリットを通過しようとする空気を前記桟部で叩いて空気中のオイルミストを分離するディスクと、
前記吸引ファンと前記ディスクとを回転させる少なくとも1つのモータと、
前記主胴体の底面に配置され、前記吸引ファンが分離したオイルミストを排出する第1排出機構部と、
前記主胴体の底面に配置され、前記ディスクが分離したオイルミストを排出する第2排出機構部と、
を設けた構成としてある。
本発明によれば、第1捕集領域と第2捕集領域とでオイルミストを分離・捕集できる。特に、吸引ファンとディスクとよる2段加速で空気を主胴体の内周面に衝突させることができる。このため、オイルミスト等の分離・捕集効率が高くなるだけでなく、ディスクにオイルミスト等が付着しにくく、メンテナンス期間の長いオイルミスト除去装置が得られる。
本発明の実施形態としては、吸引ファンとディスクとの間に、整流板を配置しておいてもよい。
本実施形態によれば、第2捕集領域に進入する空気が整流となり、整流の空気がディスクのスリットを通り過ぎる前にディスクの桟部で確実に叩けるので、オイルミストの捕集効率が高くなる。
本発明の他の実施形態としては、第2捕集領域の下流側に連続するように配置された第3捕集領域内に、前記ディスクから吐出された空気が衝突する排気案内板を、設けておいてもよい。
本実施形態によれば、排気案内板に空気が衝突してオイルミスト等が分離・捕集されるので、捕集効率がより一層高くなる。
本発明の別の実施形態としては、前記主胴体の底面に配置され、前記排気案内板が分離したオイルミストを排出する第3排出機構部を設けてもよい。
本実施形態によれば、前述の第1,第2排出機構部と異なる位置に第3排出機構部を設けることにより、オイルミスト集合体を効率的に排出することができる。
本発明の異なる実施形態としては、第1排出機構部および第2捕集機構部を構成するドレンパンに接続された第1ドレンポートの延伸方向と、第3排出機構部の第2ドレンポートの延伸方向とが同一直線上にない構成としてもよい。
本実施形態によれば、第1ドレンポートと第2ドレンポートとが同一直線上にないので、排出ホースを接続しやすくなるという効果がある。
本願発明に係るオイルミスト除去装置の実施形態を示す斜視図である。 図1に示したオイルミスト除去装置を異なる角度から見た斜視図である。 図1に示したオイルミスト除去装置における空気の流れを説明するための概略断面図である。 図1に示したオイルミスト除去装置の部分断面斜視図である。 図1に示したオイルミスト除去装置の他の部分断面斜視図である。 図1に示したオイルミスト除去装置の別の部分断面斜視図である。 図1に示したオイルミスト除去装置からカバーおよびメッシュを外した状態を示す斜視図である。 図7で示した吸引ファン単体の斜視図である。 図7で示した吸引ファンを取り外した状態を示す斜視図である。 図9で示した整流板単体の斜視図である。 図9で示した整流板を取り外した状態を示す斜視図である。 図11で示したディスク単体を示す正面図である。 図12で示したディスクの部分拡大図である。 図12で示したディスクを構成する補強板の正面図である。 図1で示したオイルミスト除去装置の縦断面斜視図である。 図1で示したオイルミスト除去装置の別の縦断面斜視図である。 図1で示したオイルミスト除去装置を他端部側から見た縦断面斜視図である。 実施例に係るディスクの外形寸法をまとめたリスト表である。 実施例の測定方法を説明するための概略図である。 実施例の実験結果を示す集計表である。
本願発明のオイルミスト除去装置に係る実施形態を図1ないし図17の添付図面に従って説明する。
オイルミスト除去装置10は、図1および図2に示すように、略円柱形を有する装置本体11を4本の脚部12で支持した構造を有している。
なお、図1において装置本体11の軸心に沿う方向をX軸方向といい、手前側を一端部側とし、奥側を他端部側という。また、前記X軸方向に直交する水平方向をY軸方向といい、手前側を一端部側とし、奥側を他端部側とする。さらに、前記X軸方向および前記Y軸方向に直交する方向をZ軸方向とし、上方側を上側とし、下方側を下側という。
装置本体11は、断面円形の筒状体である主胴体13と、前記主胴体13の一端部側に位置する開口部を閉鎖する前方カバー20と、主胴体の他端部側に位置する開口部を閉鎖する後方カバー25と、で構成されている。
なお、主胴体13は断面円形の筒状体に限らず、例えば、断面方形、断面多角形の筒状体あるいは箱体であってもよい。要する、主胴体13は、その内周面にオイルミストを含む空気を衝突させ、オイルミストを分離して捕集できる形状であればよい。
主胴体13は、その上面におけるX軸方向の他端部側に排気口14を配置してある。排気口14は、上下で交差するように配置した支持金具15,16で、図示しないフィルタを挟持している。油滴の噴き出しを防止するとともに、粒径がサブミクロンの微細なオイルミストを効率的に捕集するためである。
また、主胴体13は、図2に示すように、その底面におけるX軸方向の一端部側に、第1ドレンポート18を備えたドレンパン17を配置し、その他端部側に第2ドレンポート19を設けてある。第2ドレンポート19は、後述するモータ40の回転軸に沿う中心線上に配置されている。
しかし、前記第1ドレンポート18は、前記中心線からY軸方向に沿って一端部側に偏心した位置に配置されている。渦を巻く空気の流れによって吹き寄せられるオイルミスト集合体を、効率的に排出できるようにするためである。また、2本の排出ホース(図示せず)を接続しやすくするためである。
前記ドレンパン17は、吸引ファン50およびディスク70の遠心力に基づき、後述する第1捕集領域101および第2捕集領域102において生成したオイルミスト集合体を収集し、第1ドレンポート18を介して外部に排出する。
また、第2ドレンポート19は、後述する第3捕集領域103に設けた排気案内板80を介して収集したオイルミスト集合体を、外部に排出する。なお、ドレンパンおよびドレンポートは捕集領域毎に設けてもよいことは勿論である。
装置本体11は、図3および図4に示すように、主胴体13の内周面に第1取付板31、第2取付板32および第3取付板33をX軸方向に沿って順次、設けてある。また、装置本体11は、前方カバー20と第1取付板31との間を第1捕集領域101、第1取付板31と第3取付板33との間を第2捕集領域102、第3取付板33と後方カバー25との間を第3捕集領域103としてある。
そして、装置本体11は、図4に示すように、第2取付板32の内向面にモータ40が取り付けられ、モータ40の回転軸41に接続金具42が取り付けられている。前記接続金具42の先端部に吸引ファン50が取り付けられ、前記接続金具42の基部にディスク70が取り付けられている。
また、前記第1取付板31の外向面に整流板60が取り付けられている。そして、第3取付板33は、第3開口部33aの開口縁部に環状リブ33bを設けてある。第2捕集領域102内に進入した空気を一時的に滞留させて乱流とすることにより、オイルミスト集合体が空気の流れに引きづられて第3開口部33aから流出することを防止するためである。
さらに、第3取付板33は、X軸方向の他端部側に位置する外向き面に排気案内板80を取り付けてある。
前方カバー20は、その中央部に環状リブからなる吸気口21を設けてあるとともに、その内向面に前記吸気口21を閉鎖するようにメッシュ22を取り付けてある。そして、前記前方カバー20は、主胴体13の開口縁部に沿って配置された環状のシール材23(図3〜図5)を介して着脱可能に取り付けられている。
なお、メッシュ22は、主としてユーザーの指が吸引ファン50に触れないようにするためのものであり、開口巾寸法が1mmないし10mm程度の網やパンチングメタルが使用される。
後方カバー25は、その内向面に電装箱85を配置してあり、電装箱85の一端部側に位置する内向面に冷却フィン86が配置されている。
モータ40は、主胴体13に取り付けた第2取付板32に取り付けられ、例えば、0.2kW、0.4kW、0.75kW、1.5kW、2.2kW等から選択できる。また、モータの種類としては、例えば、三相誘電モータ、永久磁石モータなどから適宜、選択できる。使用する回転数としては、例えば、2400〜3600rpmで回転させてオイルミストを除去することが考えられる。
なお、駆動源となるモータは1つである必要はなく、必要に応じて複数のモータを使用してもよい。そして、複数のモータを使用する場合には、必ずしも回転方向を同一にする必要はなく、吸引ファンとディスクとを異なる方向に回転させてもよい。
吸引ファン50は、図7ないし図9に示すように、取付円板51と同心円状の吸引円板52との間に、湾曲する複数枚の回転羽根53を均等の角度で略放射状に取り付けたサンドイッチ構造を有している。
そして、取付円板51は接続金具42を介してモータ40の回転軸41に固定されているので、モータ40が回転すると、吸引ファン50も回転する。
整流板60は、図9および図10に示すように、整流基板61と、前記整流基板61に均等、かつ、放射状に取り付けられた複数の整流羽根65と、で構成されている。
整流基板61は、図10に示すように、同心円状に配置した同心円板62,63を4本の桟部64を介して連結一体化されている。
整流羽根65は、図10に示すように、同心円状に湾曲する上辺部66および下辺部67の両端を、略短冊状の連結部68,69で連結一体化するように金属薄板から打ち抜き。ついで、前記連結部68,69を同一方向に略直角に曲げ起こすことにより、正面略扇形状に形成されている。
なお、整流羽根65の外周縁部を結んで描かれる外周円の直径は、前記吸引ファン50の外径よりも大きい。そして、整流板60は主胴体13の第1取付板31(図11)に取り付けられている。
また、第1取付板31は所定の高さを有し、第1捕集領域と第2捕集領域とを明確に仕切っている。このため、第1捕集領域において回転する吸引ファンから吐出された空気が第2捕集領域に漏れることなく、主胴体13の内周面に衝突する。この結果、第1捕集領域ではオイルミスト、特に、大粒径のオイルミストを確実に分離して捕集できる。捕集されたオイルミストは、第1取付板31の下辺縁部の近傍に配置した連通孔34からドレンパン17に排出される。
ディスク70は、図12ないし図14に示すように、中心に位置する円板71の周囲に配置した環状部材72を複数本の連結部73で連結一体化する形状を有する。なお、図11および図12には、説明の便宜上、スリットは図示されていない。
そして、前記連結部73,73の間に位置する領域には、図13に示すスリット74を所定のピッチで放射状にエッチング加工で形成することにより、スリット74の間に桟部75が形成される。さらに、前記ディスク70は、その背面に図14に示す補強板78を溶接などで積層一体化することにより、補強されている。ただし、ディスク70が厚い場合には、補強板は必ずしも設ける必要はない。
なお、ディスク70の厚さ寸法は、0.2mmないし2.0mmが好ましい。0.2未満であると、加工しにくだけでなく、所望の捕集効率が得られないからである。また、厚さが2.0mmを超えると、細いスリットの加工が難しくなるからである。
前記スリット74は、放射状に形成されているので、オイルミストを含む空気が通過する際に、遠心力で主胴体13の内周面に向けて加速した空気を吐出する。このため、目詰まりが起こりにくく、メンテナンス期間が長いという利点がある。
また、前記スリット74および桟部75の外形形状、本数、配置などは必要に応じて適宜、選択できることは勿論である。
すなわち、スリット74の巾寸法が広いと、目詰まりしにくく、メンテナンス期間が長くなるが、通気しやすくなるためにオイルミスト捕集性能が低下する。
一方、桟部75の巾寸法が狭すぎると、機械的強度を確保できない。逆に、桟部75巾寸法が広くなりすぎると、桟部75にオイルミストや微細粉塵が付着しやすく、目詰まりの原因になり、メンテナンス期間が短くなる。また、桟部75の巾寸法が大きすぎると、ディスク全体での総開口面積が小さくなり、各スリットでの通過風速が上昇するので、ミスト捕集性能が低下する。
以上の理由から、本実施形態によれば、スリットの巾寸法は、0.3mmないし1.5mmが好ましい。0.3mm未満であると、加工しにくいと共に、オイルミストが詰まり易くなり、メンテナンス期間が短くなるからである。また、1.5mmを超えると、捕集効率が低下するからである。
また、スリットの長さ寸法は、20mmないし60mmが好ましい。20mm未満であると、総開口面積が小さくなり、スリットを通過する空気の速度が速くなるので、オイルミストがすり抜けやすくなり、捕集効率が低下するからである。また、60mmを超えると、強度が低下するからである。
桟部の巾寸法は、0.5mmないし2.5mmが好ましい。0.5mm未満であると、強度が低下するからである。また、2.5mmを超えると、総開口面積が小さくなり、スリットを通過する空気の速度が速くなるので、オイルミストがすり抜けやすくなり、捕集効率が低下するからである。
排気案内板80は、図3に示すように、第3取付板33の第3開口部33aを通過してきた空気を衝突させることにより、空気からオイルミスト,粉塵等を分離してオイルミスト集合体に凝集する。オイルミスト集合体は、主胴体13の第3捕集領域内103の底面に流下し、第3排出機構部17cを構成する第2ドレンポート19から外部に排出される。
電装箱85は使用するモータ40に応じて使用するインバータ回路基板、接続ケーブルなどを収納できる。そして、大電力を変換する際に生じる発熱を冷却するために冷却フィン86を内向面に取り付けてある。なお、使用する電力が小電力である場合には、冷却フィンを設ける必要はない。
次に、オイルミストの捕集方法について説明する。
モータ40を駆動することにより、吸引ファン50が回転すると、負圧が生じ、外部からオイルミスト等を含んだ空気が前方カバー20の吸気口21から吸い込まれ、メッシュ22を通過して超大粒径の塵埃が除去される。ついで、吸引ファン50の吸引円板52に設けた吸引口54から吸い込まれた空気は回転羽根53によって遠心力で加速される。このため、吸引ファン50の外周部から吐出された空気は、主胴体13の第1捕集領域101における内周面に衝突する。この結果、空気中のオイルミスト等は空気から分離・捕集されて凝集する。そして、オイルミスト集合体は、重力および風圧を受けて流下し、第1捕集領域101の底面に位置し、第1排出機構部17aを構成する連通孔34からドレンパン17に流出し、第1ドレンポート18を介して外部に排出される。
吸引ファン50から吐出された空気は螺旋状に渦を巻いているが、整流板60に設けた整流羽根65の間を通過して整流され、第1取付板31の第1開口部31aから第2捕集領域102に進入する。
第2捕集領域102に進入した空気は、ディスク70のスリット74を通り過ぎる前に回転するディスク70の桟部75に叩かれ、オイルミストが桟部75に付着して分離・捕集される。そして、オイルミストが集積して大粒径のオイルミスト集合体に成長すると、遠心力で主胴体13の内周面に衝突する。
さらに、スリット74を通過した空気が加速されて吐出され、第2捕集領域102に位置する主胴体13の内周面に衝突する。この衝突の際にも、空気からオイルミストが分離して捕集される。生成したオイルミスト集合体は重力および風圧によってドレンパン17に流下し、片側に吹き寄せられて収集され、第1ドレンポート18を介して外部に排出される。
第2取付板32の第2開口部32aを通過した空気は主胴体13の内周面に沿って他端部側に移動し、第3取付板33に衝突し、オイルミストが分離・捕集される。さらに、空気は第3取付板33の第3開口部33aの縁部に設けた環状リブ33bに沿って迂回し、乱流となる。ついで、第3取付板33の環状リブ33bとモータ40との間を通過し、第3捕集領域103に進入する。第2捕集領域102では、空気の流路が長く、接触面積が大きいので、オイルミスト、特に、中粒径のオイルミストの捕集効率が高いという利点がある。
第3捕集領域103では、第3取付板33の第3開口部33aを通過した空気が、第3取付板33に取り付けた排気案内板80に衝突し、排気案内板80に沿って下降する。そして、排気案内板80等に衝突した空気からオイルミストが分離されて捕集され、オイルミスト集合体が生成する。オイルミスト集合体は重力および風圧によって流下し、第3捕集領域103の底面に収集され、第2ドレンポート19から外部に排出される。
ついで、主胴体13の底面に衝突した空気は、上昇して排気口14から排出される。このとき、排出される空気が電装箱85に設けた冷却フィン86に接触することにより、電装箱85を冷却する。また、排気口14から排出される空気は、排気口14に設けたフィルタ(図示せず)を通過することにより、粒径がサブミクロンである微細なオイルミストが吸着され、清浄な空気が外部に排出される。
前述の実施形態は、本発明の一つの好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付しているが、本発明の技術的範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。
(実施例1)
図18に表示した外形寸法を有するディスクを製作し、耐目詰まり性能、捕集性能、強度について試験を行った。なお、ディスクは厚さ0.5mmのステンレス板を使用し、その下流側の背面に厚さ1.5mmの補強板を積層一体化した。
前記ディスクの外形寸法および回転数は、オイルミストを含有し、かつ、スリットを通過しようとする空気がディスクの厚さ分の距離を通り過ぎる前に、空気を回転するディスクの桟部の縁部で叩くように設計されている。このため、ディスクの桟部で叩かれた空気からオイルミスト,粉塵等が分離され、桟部等に付着する。そして、集積して大粒径に成長したオイルミスト集合体は、遠心力で主胴体の内周面に叩き付けられ、収集される。
したがって、図18から明らかなように、常に、実施例はTd>T1、Td>T2となるように設計されている。
風量は吸引ファンの外径、回転羽根の巾寸法、回転数等に基づいて調整した。例えば、モータの出力 0.75kW、モータの回転数 3000rpm(=50rps)、
風量は11m/min (=0.18m/s)とした。
風量の測定は、「JIS B83330:2000 送風機の試験及び検査方法」に記載された吸込ノズルによる方法を用いた。より具体的には、前方カバーの吸気口の前でマノスターゲージ「山本電気製作所 W081FT22D」を使用して測定した。測定結果は図18に図示する。
耐目詰まり性能は、金属加工工場にて、オイルミスト除去装置を切削加工装置にダクトを介して接続し、1週間ないし2ヶ月のフィールドテストを実施した後、ディスクの目詰まり具合を評価した。
評価基準は、既存のディスク方式のオイルミスト除去装置とし、目視にて比較した。そして、目詰まり速度から想定される寿命が、既存のオイルミスト除去装置の10倍程度のものを○とし、20倍程度のものを◎と表示した。評価結果を図20に表示する。

捕集性能は、図19に示す測定装置で測定した。
測定装置は、フィルタ111を備えたオイルミスト発生機110を直管112を介してオイルミスト除去装置10の吸気口に接続する一方、オイルミスト除去装置10の排気口を蛇腹状ダクト114を介して直管115に接続してある。直管112,115内にはパーティクルカウンタ(リオン製 KC−01E)をそれぞれ配置した。
そして、吸気口から吸いこまれるオイルミストの粒子カウント数と、排気口から排出されるオイルミストの粒子カウント数とを測定し、その比率を計算した。ついで、計算結果を既存のディスク方式オイルミスト除去装置の比率と比較した。優れているものを◎とし、同等のものを○とし、やや劣るものを△と表示した。評価結果を図20に表示する。
強度は、各ディスクのスリットに直径15mmの棒状テストピースを押し付け、桟部が塑性変形を生じるか否かを目視にて評価した。
評価基準は、既存のディスク方式のオイルミスト除去装置のディスクと比較し、評価が優れているものを◎とし、同等のものを○と表示した。評価結果を図20に表示する。
(実施例2)
図18に示すように、ディスクのスリットの外形寸法を異ならしめたものを実施例2とした。他は前述の実施例1と同様なサンプルを実施例2とした。
耐目詰まり、捕集性能、および、強度について同一の条件で測定した。評価結果を図20に表示する。
(実施例3)
図18に示すよう、ディスクのスリットの外形寸法が異なる点を除き、他は前述の実施例1と同様なサンプルを実施例2とした。
耐目詰まり、捕集性能、および、強度について同一の条件で測定した。評価結果を図20に表示する。
図20から明らかなように、耐目詰まり性能および強度性能において実施例1,2,3はいずれも既存のオイルミスト除去装置と同等以上の性能を有することが判った。
また、捕集性能においても実施例1,3が既存のオイルミスト除去装置と同等以上の性能を有することが判った。捕集性能では実施例2が既存のオイルミスト除去装置にやや劣るが、実用上、特に問題はない。
本発明に係るオイルミスト除去装置には、前述の実施形態に限らず、他のディスクをも使用できる。
10 オイルミスト除去装置
11 装置本体
12 脚部
13 主胴体
17 ドレンパン
17a 第1排出機構部
17b 第2排出機構部
17c 第3排出機構部
18 第1ドレンポート
19 第2ドレンポート
20 前方カバー
21 吸気口
25 後方カバー
31 第1取付板
31a 第1開口部
32 第2取付板
32a 第2開口部
33 第3取付板
33a 第3開口部
33b 環状リブ
34 連通孔
40 モータ
41 回転軸
42 接続金具
50 吸引ファン
51 取付円板
52 吸引円板
53 回転羽根
60 整流板
61 整流基板
62 同心円板
63 同心円板
64 桟部
65 整流羽根
66 上辺部
67 下辺部
68 連結部
69 連結部
70 ディスク
71 円板
72 環状部材
73 連結部
74 スリット
75 桟部
78 補強板
80 排気案内板
85 電装箱
86 冷却フィン
101 第1捕集領域
102 第2捕集領域
103 第3捕集領域

Claims (5)

  1. 連続する少なくとも2つの第1捕集領域と第2捕集領域とを備えた主胴体と、
    前記主胴体の第1捕集領域内に配置され、吸引した空気を主胴体の内周面に吐出して衝突させる吸引ファンと、
    放射状に設けた複数本の桟部の間にスリットを形成し、前記第2捕集領域内において前記吸引ファンと同一軸心上に配置され、前記吸引ファンから吐出されてスリットを通過しようとする空気を前記桟部で叩いて空気中のオイルミストを分離するディスクと、
    前記吸引ファンと前記ディスクとを回転させる少なくとも1つのモータと、
    前記主胴体の底面に配置され、前記吸引ファンが分離したオイルミストを排出する第1排出機構部と、
    前記主胴体の底面に配置され、前記ディスクが分離したオイルミストを排出する第2排出機構部と、
    を設けたことを特徴とするオイルミスト除去装置。
  2. 吸引ファンとディスクとの間に、整流板を配置したことを特徴とする請求項1に記載のオイルミスト除去装置。
  3. 第2捕集領域の下流側に連続するように配置された第3捕集領域内に、前記ディスクから吐出された空気が衝突する排気案内板を、設けたことを特徴とする請求項1または2記載のオイルミスト除去装置。
  4. 前記主胴体の底面に配置され、前記排気案内板が分離したオイルミストを排出する第3排出機構部を設けたことを特徴する請求項3に記載のオイルミスト除去装置。
  5. 第1排出機構部および第2捕集機構部を構成するドレンパンに接続された第1ドレンポートの延伸方向と、第3排出機構部の第2ドレンポートの延伸方向とが同一直線上にないことを特徴とする請求項4に記載のオイルミスト除去装置。
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