JP2020137916A - 陳列台 - Google Patents

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幸男 縄田
Yukio Nawata
幸男 縄田
麻衣子 山本
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Abstract

【課題】陳列される物品の大きさ等の変化に容易に対応することができる陳列台を提供する。【解決手段】陳列台1は、上下方向に延びた一対の第1縦折曲線24に沿って折畳可能に形成された筒体10と、筒体10の内部を閉鎖して物品を載せるために形成された床板16と、筒体10の全周を囲むように形成され、筒体10の外面の上部に一部を固定された2つのカバー板17,18と、を備え、筒体10が折り畳まれた折畳形態に変形した場合に、カバー板17,18は、横折曲線62等に沿って折り曲げられることで、筒体10との固定側とは反対の先端側を筒体10の外面に重ねた短縮形態、または先端側を筒体10の端部よりも上下方向外側に延ばした延長形態F22に変形し、筒体10が筒状を成した積載形態F2に変形した場合に、カバー板17,18は、筒体10と共に湾曲または屈曲することで、短縮形態または延長形態F22に保持される。【選択図】図18

Description

本発明は、物品を載せるための陳列台に関する。
特許文献1には、四角筒体の対向する側壁に設けられた内折りの折目線で折り畳むことができる厚紙製のディスプレイ台が開示されている。四角筒体の内部には、垂直板と、垂直板の上端に連設された載置板と、垂直板の下端に連設された支持板とが設けられている。載置板には、四角筒体を上下に区画する底板が重ねられている。底板で区画された四角筒体の上部に商品を陳列するための収納部が形成される。
また、特許文献2には、強度のある角受片で、床板の高さを変えられる陳列台が開示されている。この陳列台では、筒体の角折線上に菱形形状の角受片を打ち抜き延設し、角受片を複数段で設けたことで、角受片で支えられる床板の高さが調節される。
実開平04−019258号公報 特開2000−175787号公報
しかしながら、上記したディスプレイ台では、底板の高さを変更することができないため、予め決められた商品よりも大きな商品や大量の商品を陳列することが難しかった。つまり、上記したディスプレイ台は、陳列される商品の大きさ等の変化に対応することができなかった。
また、上記した陳列台では、床板の高さを調節するには、狭い筒体の内部において、角受片から床板を外した後、別の角受片に床板を支持させなければならず、床板の高さ調節を容易に行うことができなかった。
本発明は、上記課題を解決するために、陳列される物品の大きさ等の変化に容易に対応することができる陳列台を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明の陳列台は、円形若しくは多角形またはそれらを組み合わせた形の断面を有して上下方向に延びた筒状に形成され、且つ上下方向に延びた一対の縦折曲線に沿って折畳可能に形成された筒体と、前記筒体の内部を閉鎖して物品を載せるために形成された床板と、前記筒体の全周を囲むように形成され、前記筒体の外面の上部と下部の少なくとも何れか一方に一部を固定された複数のカバー板と、を備え、前記筒体が折り畳まれた折畳形態に変形した場合に、前記カバー板は、前記筒体の周方向に延びた横折曲線に沿って折り曲げられることで、前記筒体との固定側とは反対の先端側を前記筒体の外面に重ねた短縮形態、または先端側を前記筒体の端部よりも上下方向外側に延ばした延長形態に変形し、前記筒体が筒状を成した積載形態に変形した場合に、前記カバー板は、前記筒体と共に湾曲または屈曲することで、前記短縮形態または前記延長形態に保持される。
この場合、前記筒体の折畳方向に対向した一対の内面に接続され、前記筒体と共に折畳可能に形成された開閉部材を備え、前記床板は、前記開閉部材の上部に固定され、前記開閉部材が前記筒体と共に折り畳まれた閉形態に変形した場合に、前記床板は、上方に跳ね上げられた起立姿勢となり、前記開閉部材が前記筒体と共に開かれた開形態に変形した場合に、前記床板は、前記筒体の内部を閉鎖し、前記開閉部材に支持された横臥姿勢となることが好ましい。
この場合、前記筒体は、前記積載形態に変形した場合に周面の少なくとも一部に湾曲した湾曲板を有し、前記湾曲板の前記カバー板を固定する範囲には、逃し穴が開口したことが好ましい。
この場合、前記カバー板には、前記横折曲線が上下方向に間隔をあけて複数形成されたことが好ましい。
この場合、前記カバー板の先端側にずれた位置で、且つ前記カバー板の外面または内面に固定された複数の補助カバー板を備え、前記筒体が前記折畳形態に変形した場合に、前記補助カバー板は、前記筒体の周方向に延びた補助横折曲線に沿って折り曲げられることで、前記カバー板との固定側とは反対の先端側を前記カバー板に重ねた補助短縮形態、または先端側を前記カバー板の先端よりも上下方向外側に延ばした補助延長形態に変形し、前記筒体が前記積載形態に変形した場合に、前記補助カバー板は、前記カバー板と共に湾曲または屈曲することで、前記補助短縮形態または前記補助延長形態に保持されることが好ましい。
本発明によれば、陳列される物品の大きさ等の変化に容易に対応することができる。
本発明の第1実施形態に係る陳列台(積載形態)を示す斜視図である。 図1のII−II断面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の胴部のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の背部のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の前方支持部のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の後方支持部のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の床板のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の前方カバー板のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の後方カバー板のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の開閉部材等を組み立てる工程を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の筒体と開閉部材とを一体化する工程を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の筒体に2つのカバー板を固定する工程を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台(折畳形態)を示す斜視図である。 図13のXIV−XIV断面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台の筒体を折畳形態から積載形態に変形させる過程を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台(折畳形態)であって、カバー板を延長形態に変形させた状態を示す斜視図である。 図16のXVII−XVII断面図である。 本発明の第1実施形態に係る陳列台(積載形態)であって、カバー板を延長形態に変形させた状態を示す斜視図である。 図18のXIX−XIX断面図である。 本発明の第2実施形態に係る陳列台(積載形態)を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る陳列台の筒体に2つのカバー板を固定する工程を説明する斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る陳列台の前方カバー板(短縮形態)を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る陳列台の前方カバー板(第1延長形態)を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る陳列台の前方カバー板(第2延長形態)を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る陳列台の前方カバー板(第3延長形態)を模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る陳列台の筒体に2つのカバー板および2つの補助カバー板を固定する工程を説明する斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る陳列台の前方カバー板(短縮形態)と前方補助カバー板(補助延長形態)とを模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る陳列台の前方カバー板(延長形態)と前方補助カバー板(補助延長形態)とを模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る陳列台の前方カバー板(延長形態)と前方補助カバー板(補助短縮形態)とを模式的に示す断面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図面に示す「Fr」は「前」を示し、「Rr」は「後」を示し、「L」は「左」を示し、「R」は「右」を示し、「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1実施形態:陳列台の概要]
図1ないし図9を参照して、陳列台1の構成について説明する。図1は陳列台1を示す斜視図である。図2は、図1のII−II断面図である。図3は胴部11のブランク11Bを示す平面図である。図4は背部12のブランク12Bを示す平面図である。図5は前方支持部14のブランク14Bを示す平面図である。図6は後方支持部15のブランク15Bを示す平面図である。図7は床板16のブランク16Bを示す平面図である。図8は前方カバー板17のブランク17Bを示す平面図である。図9は後方カバー板18のブランク18Bを示す平面図である。
図1に示すように、陳列台1は、略半円形(正確には、円形と長方形とを組み合わせた形)の断面を有して上下方向に延びた筒状(以下、「半円筒状」ともいう。)に形成されている。陳列台1は、例えば、商店内に設置され、複数の物品(図示せず)を並べて置いたり、複数の物品を山積みにして置いたりするための台である。
図1および図2に示すように、陳列台1は、筒体10と、開閉部材13と、床板16と、2つのカバー板17,18と、を備えている。筒体10は、陳列台1の外観の大部分を構成し、半円筒状に形成されている。詳細は後述するが、筒体10は、上下方向に延びた一対の第1縦折曲線24に沿って折畳可能に形成されている。開閉部材13は、筒体10の前後方向(折畳方向)に対向した一対の内面に接続され、筒体10と共に折畳可能に形成されている。床板16は、開閉部材13の上部に固定され、筒体10の内部を閉鎖して物品を載せるために形成されている。2つのカバー板17,18は、筒体10の全周を囲むように形成され、筒体10の外面の上部に一部を固定されている。
筒体10は、胴部11と背部12とを接合することで組み立てられる(図11参照)。開閉部材13は、前方支持部14と後方支持部15とを接合することで組み立てられる。なお、本明細書では、説明の便宜上、前側のカバー板17を「前方カバー板17」と呼び、後側のカバー板18を「後方カバー板18」と呼び、前方カバー板17と後方カバー板18の両方を指す場合には単に「カバー板17,18」または「カバー板17等」と呼ぶ。
図3に示す胴部11のブランク11B、図8に示す前方カバー板17のブランク17Bおよび図9に示す後方カバー板18のブランク18Bは、それぞれ、厚紙を2枚貼り合せた合紙で形成されている。図4に示す背部12のブランク12B、図5に示す前方支持部14のブランク14B、図6に示す後方支持部15のブランク15Bおよび図7に示す床板16のブランク16Bは、それぞれ、波状の中しん9Aの表裏に表ライナ9Bと裏ライナ9C(図10等参照)とを貼り合せた両面段ボールシート(紙製)で形成されている。これらのブランク11B等は、合紙や段ボールシートを抜型等で打ち抜いて形成される。なお、図面では、合紙の表側および段ボールシートの表ライナ9B側を示している。また、図面に示す「V」は合紙の繊維(紙目)が延びた「紙目方向」を示し、「W」は紙目方向に直交した「直交方向」を示している。また、図面に示す「X」は段ボールシートの中しん9Aが延びた「段方向」を示し、「Y」は段方向に直交した「流れ方向」を示している。さらに、上、下、左、右、前、後などの用語は、陳列台1を組み立てた状態における向きを指している。
[胴部のブランク]
図3に示すように、胴部11のブランク11Bは、湾曲板20と、一対の側板21と、一対の継代片22と、を備えている。
<湾曲板>
湾曲板20、一対の側板21および一対の継代片22は、この順番で紙目方向中央から両側に向かって一列に並べられている。湾曲板20は、紙目方向に長い略長方形状に形成されている。湾曲板20の直交方向一端側(上部)には、5つの逃し穴23が紙目方向に略等間隔に開口している。各逃し穴23は、合紙を厚み方向に貫通した穴であって、紙目方向に細長い略長方形状に形成されている。なお、湾曲板20の下端部の紙目方向略中央には、第1マークM1が直交方向に沿って切り込まれている。
<側板、継代片>
一対の側板21は、第1縦折曲線24を介して湾曲板20の紙目方向両端部に連設されている。各側板21は直交方向に長い略長方形状に形成されており、各側板21の紙目方向の寸法は湾曲板20の紙目方向の寸法よりも十分に小さく(例えば1/6程度)設定されている。一対の継代片22は、第2縦折曲線25を介して一対の側板21の紙目方向両端部に連設されている。各継代片22は直交方向に細長い略長方形状に形成されており、各継代片22の紙目方向の寸法は側板21の紙目方向の寸法よりも小さく(例えば1/3程度)設定されている。なお、各継代片22の先端側の直交方向略中央には、継代マークM5が紙目方向に沿って切り込まれている。
[背部のブランク]
図4に示すように、背部12のブランク12Bは、段方向に長い略長方形状の背面板26を備えている。背面板26の段方向の寸法(高さ)は胴部11(湾曲板20)の直交方向の寸法(高さ)と略同一であり、背面板26の流れ方向の寸法は湾曲板20の紙目方向の寸法よりも短く設定されている。背面板26の段方向他方寄り(下側寄り)には、長方形状の背面穴27が開口している。背面穴27の周囲には、背面穴27の4つの角から放射状に4つの切目が切り込まれることで4つの縁取り片27Aが形成されている。4つの縁取り片27Aは、背面穴27の中心に向かって徐々に幅狭くなる略台形状に形成され、縁折線28を介して背面板26に連設されている。なお、背面板26の流れ方向両端側には、それぞれ、段方向中央と両側とに3つの継代対応マークM50が形成されている。また、背面板26の背面穴27の上方の流れ方向中央と両側とには、3つの第2マークM2が形成されている。さらに、背面板26の下端部の流れ方向中央には、第3マークM3が形成されている。
[前方支持部のブランク]
図5に示すように、前方支持部14のブランク14Bは、前方接合板30と、上部前方連結板31と、下部前方連結板32と、上部前方接合片33と、下部前方接合片34と、を備えている。
<前方接合板、上部前方連結板、下部前方連結板>
前方接合板30は、略正方形状に形成されている。上部前方連結板31は、第1前方折曲線35を介して前方接合板30の段方向一端部(上端部)に連設されている。下部前方連結板32は、第2前方折曲線36を介して前方接合板30の段方向他端部(下端部)に連設されている。上部前方連結板31および下部前方連結板32は、それぞれ、略半円形状に形成されている。下部前方連結板32には、前方接合板30から段方向他方に向かって略U字状の前方溝32Aが形成されている。下部前方連結板32が前方溝32Aで切り込まれることで、前方接地片30Aが前方接合板30の下端部から下方に延設されている。
<上部前方接合片、下部前方接合片>
上部前方接合片33は、第3前方折曲線37を介して上部前方連結板31の頂部に連設されている。上部前方接合片33は、上部前方連結板31の頂部から流れ方向両側に延設され、流れ方向に長い略帯状(略長方形状)に形成されている。上部前方接合片33の流れ方向の寸法は、前方接合板30の流れ方向の寸法と略同一である。上部前方接合片33には、上部前方連結板31との連接部分を除いて、段方向に延びた複数の補助折線38が形成されている。複数の補助折線38は、流れ方向に略等間隔に形成されている。上部前方接合片33と同様に、下部前方接合片34は、第3前方折曲線37を介して下部前方連結板32の頂部に連設され、流れ方向両側に延びた略帯状に形成されている。下部前方接合片34には、複数の補助折線38が流れ方向に略等間隔に形成されている。なお、上部前方接合片33の流れ方向中央には前方上側マークM6が略三角形状に切り欠かれ、下部前方接合片34の流れ方向中央には第1対応マークM10が略三角形状に切り欠かれている。
[後側支持部のブランク]
図6に示すように、後方支持部15のブランク15Bは、後方接合板40と、額縁部43と、上部後方連結板41と、下部後方連結板42と、下部後方接合片44と、を備えている。
<後方接合板、額縁部、上部後方連結板>
後方接合板40は、前方接合板30と略同一形状に形成されている。額縁部43は、第1後方折曲線45を介して後方接合板40の段方向一端部(上端部)に連設されている。額縁部43は、後方接合板40から段方向一方に向かって徐々に幅広くなる略台形状に形成されている。額縁部43の段方向の寸法は、段ボールシートの厚みの2〜3倍程度に設定されている。上部後方連結板41は、第1後方折曲線45を介して額縁部43の段方向一端部に連設されている。上部後方連結板41は、額縁部43の側にテーパーのついた略六角形状に形成されている。なお、上部後方連結板41の流れ方向中央には、第4マークM4が略三角形状に切り欠かれている。
<下部後方連結板>
下部後方連結板42は、第2後方折曲線46を介して後方接合板40の段方向他端部(下端部)に連設されている。下部後方連結板42は、後方接合板40の側にテーパーのついた略六角形状に形成されている。下部後方連結板42には、後方接合板40から段方向他方に向かって略U字状の後方溝42Aが形成されている。下部後方連結板42が後方溝42Aで切り込まれることで、後方接地片40Aが後方接合板40の下端部から下方に延設されている。
<下部後方接合片>
下部後方接合片44は、第3後方折曲線47を介して下部後方連結板42の段方向他端部(下端部)に連設されている。下部後方接合片44は、略長方形状に形成されている。なお、下部後方連結板42の流れ方向中央には、第3対応マークM30が略三角形状に切り欠かれている。また、下部後方連結板42と下部後方接合片44との継目部分の流れ方向両端には、略台形状の凹部47Aが凹設されている。
[床板のブランク]
図7に示すように、床板16のブランク16Bは、床本体50と、床接合片51と、を備えている。
床本体50は、略半円形状に形成されている。正確には、床本体50は、円形(半円形)と長方形とを組み合わせた形を成している。床本体50の頂部(段方向一端部)には、略半円形状の指掛け凹部50Aが凹設されている。床接合片51は、床折曲線52を介して床本体50の段方向他端部に連設されている。床接合片51は、略長方形状に形成されている。なお、床本体50の床折曲線52近傍の流れ方向中央には、第4対応マークM40が流れ方向に沿って形成されている。この第4対応マークM40は、裏ライナ9Cのみに形成されている。また、床接合片51の流れ方向中央には、第2対応マークM20が略三角形状に切り欠かれている。さらに、床本体50と床接合片51との継目部分の流れ方向両端には、略台形状の凹部52Aが凹設されている。
[前方カバー板のブランク]
図8に示すように、前方カバー板17のブランク17Bは、前方延長片60と、前方固定片61と、を備えている。
前方延長片60は、略長方形状に形成されている。前方延長片60の紙目方向の寸法(高さ)は、胴部11の湾曲板20の直交方向の寸法(高さ)よりも小さく(例えば1/3以下)設定されている。前方延長片60の直交方向の寸法は、湾曲板20の紙目方向の寸法よりも僅かに長く設定されている。前方固定片61は、前方横折曲線62を介して前方延長片60の紙目方向一端部に連設されている。前方固定片61は、長方形状に形成されている。前方固定片61の紙目方向の寸法(高さ)は、前方延長片60の高さよりも小さく(例えば1/4程度)設定されている。前方固定片61の直交方向の寸法は、湾曲板20の紙目方向の寸法と略同一である。
[後方カバー板のブランク]
図9に示すように、後方カバー板18のブランク18Bは、後方延長片70と、後方固定片71と、一対の側方延長片73と、一対の側方固定片74と、折返し片77と、を備えている。
<後方延長片、後方固定片>
後方延長片70は、略長方形状に形成されている。後方延長片70の紙目方向の寸法(高さ)は、前方延長片60の高さと略同一である。後方延長片70の直交方向の寸法は、背部12の背面板26の流れ方向の寸法よりも僅かに長く設定されている。後方固定片71は、後方横折曲線72を介して後方延長片70の紙目方向一端部に連設されている。後方固定片71は、略長方形状に形成されている。後方固定片71の紙目方向の寸法(高さ)は、前方固定片61の高さと略同一である。後方固定片71の直交方向の寸法は、背面板26の流れ方向の寸法と略同一である。
<側方延長片、側方固定片>
一対の側方延長片73は、第3縦折曲線75を介して後方延長片70の直交方向両端部に連設されている。一対の側方延長片73は、後方延長片70を中心にして線対称となる形に形成されている。各側方延長片73は、紙目方向一方から他方に向かって徐々に幅広くなる略台形状に形成されている。各側方延長片73の直交方向の寸法は、最も広い部分で、胴部11の側板21の紙目方向の寸法よりも僅かに長く設定されている。一対の側方固定片74は、側方横折曲線76を介して一対の側方延長片73の紙目方向一端部に連設されている。各側方固定片74は、略長方形状に形成されている。各側方固定片74の紙目方向の寸法(高さ)は、前方固定片61の高さと略同一である。各側方固定片74の直交方向の寸法は、側板21の紙目方向の寸法と略同一である。
なお、後方固定片71と一対の側方固定片74との間には、一対の分離溝Gが形成されている。一対の分離溝Gは、第3縦折曲線75に沿って後方延長片70と一対の側方延長片73との間にまで延びている。各分離溝Gは、側方固定片74の高さの略2倍の長さに形成されている。
<折返し片>
折返し片77は、2本の折返し線78を介して後方固定片71の紙目方向一端部に連設されている。折返し片77は、長方形状に形成されている。折返し片77の紙目方向の寸法(高さ)は、後方延長片70の高さの半分よりも僅かに長く設定されている。
なお、本明細書では、説明の便宜上、前方カバー板17の前方延長片60、後方カバー板18の後方延長片70および側方延長片73をまとめて指す場合には、単に「延長片60等」と呼ぶ。これと同様に、前方固定片61、後方固定片71および側方固定片74をまとめて指す場合には単に「固定片61等」と呼び、前方横折曲線62、後方横折曲線72および側方横折曲線76をまとめて指す場合には単に「横折曲線62等」と呼ぶ。
なお、合紙から成る胴部11、前方カバー板17および後方カバー板18において、第1縦折曲線24、第2縦折曲線25、前方横折曲線62、第3縦折曲線75、側方横折曲線76および折返し線78は、合紙を表面から直線状に凹ませた通常罫線であり、後方横折曲線72は通常罫線上に複数の切目を所定間隔に形成したリード罫線である。また、段ボールシートから成る背部12、前方支持部14、後方支持部15および床板16において、第1前方折曲線35、第2前方折曲線36、第3前方折曲線37、補助折線38、第2後方折曲線46および床折曲線52は、段ボールシートを裏ライナ9C側から直線状に潰した汎用罫線であり、縁折線28、第1後方折曲線45および第3後方折曲線47は、汎用罫線上に複数の切目を所定間隔に形成したリード罫線である。これら第1縦折曲線24や第1前方折曲線35等の折曲線は、上記に限定されるものではなく、合紙や段ボールシートを折り曲げるための線であれば如何なるものでもよい。
[陳列台の組立]
次に、図1、図10ないし図14を参照して、陳列台1の組立工程の一例について説明する。図10は開閉部材13等を組み立てる工程を説明する斜視図である。図11は筒体10と開閉部材13とを一体化する工程を説明する斜視図である。図12は筒体10に2つのカバー板17,18を固定する工程を説明する斜視図である。図13は陳列台1(折畳形態F1)を示す斜視図である。図14は、図13のXIV−XIV断面図である。なお、ここでは、作業者が手作業で陳列台1を組み立てる場合について説明する。なお、パーツ同士の接着には、例えば、両面テープ、ホットメルト接着剤、合成樹脂系エマルジョン接着剤等を用いることができる。
図10に示すように、作業者は、前方支持部14の前方接合板30に、後方支持部15の後方接合板40を接着する。これにより、前方支持部14と後方支持部15とが接合され、開閉部材13が組み立てられる(図11参照)。続いて、作業者は、後方支持部15の額縁部43と上部後方連結板41とを2本の第1後方折曲線45に沿って後方に折り曲げる。作業者は、後方に折り返された上部後方連結板41の第4マークM4に床板16の床本体50の第4対応マークM40を合わせながら、上部後方連結板41に床本体50を接着する。
次に、図11に示すように、作業者は、前方支持部14の上部前方連結板31を第1前方折曲線35に沿って前方に折り返す。作業者は、胴部11の湾曲板20の第1マークM1に前方支持部14の下部前方接合片34の第1対応マークM10を合わせながら、湾曲板20に下部前方接合片34を接着する。湾曲板20と下部前方接合片34とは、下端を揃えた状態で接合される。また、作業者は、湾曲板20に接合された下部前方接合片34を基準にして開閉部材13を前方に回動させることで湾曲板20に上部前方接合片33を接着する。
次に、作業者は、背面板26の4つの縁取り片27Aを縁折線28に沿って内側に折り返し、背面板26の裏ライナ9Cに接着する。すると、背面穴27が拡張され、各縁折線28が背面穴27の輪郭(縁)になる。作業者は、背部12の背面板26の第3マークM3に後方支持部15の下部後方接合片44の第3対応マークM30(図10参照)を合わせながら、背面板26に下部後方接合片44を接着する。また、作業者は、背面板26の各第2マークM2に床板16の床接合片51の先端や第2対応マークM20(図10参照)を合わせながら、背面板26に床接合片51を接着する。
次に、図12に示すように、作業者は、胴部11の一対の側板21を第1縦折曲線24に沿って後方に折り返し、背面板26の左右両側に一対の継代片22を重ねる。作業者は、背面板26の各継代対応マークM50に一対の継代片22の先端や継代マークM5を合わせながら、背面板26の左右両側に一対の継代片22を接着する。
次に、作業者は、前方延長片60を下方に向けた前方カバー板17のブランク17Bを湾曲板20に対向させ、湾曲板20の上端に前方固定片61の上端を合わせながら、湾曲板20に前方固定片61を接着する。この状態で、前方固定片61は、湾曲板20に開口した5つの逃し穴23を覆っている。
また、作業者は、後方延長片70を下方に向けた後方カバー板18のブランク18Bを背面板26に対向させ、背面板26の上端に後方固定片71の上端を合わせながら、背面板26に後方固定片71を接着する。また、作業者は、一対の側板21の上端に一対の側方固定片74の上端を合わせながら、一対の側板21に一対の側方固定片74を接着する。さらに、作業者は、後方カバー板18の折返し片77を2本の折返し線78に沿って前下方に折り返し、背面板26の内面に折返し片77を接着する(図1参照)。
以上によって、図13に示すように、筒体10、開閉部材13、床板16および2つのカバー板17,18が一体化され、陳列台1の組み立てが完了する。この状態で、筒体10は、一対の第1縦折曲線24で鋭角に屈曲して前後方向に平坦となるように折り畳まれた折畳形態F1に変形している。また、開閉部材13は、筒体10と共に折り畳まれた閉形態F11に変形している。図14に示すように、閉形態F11に変形した開閉部材13では、上部前方連結板31と上部後方連結板41(額縁部43)とは、第1前方折曲線35と第1後方折曲線45とに沿って互いに逆向きに折り返され、下方に向かって互いに離れるように傾斜している。これと同様に、下部前方連結板32と下部後方連結板42とは、第2前方折曲線36と第2後方折曲線46とに沿って折れ曲がり、上方から下方に向かって互いに離れるように傾斜している。また、前方接合板30および後方接合板40は、略垂直な姿勢で筒体10の内部に配置されている。また、図13および図14に示すように、開閉部材13が閉形態F11に変形した場合に、床板16の床本体50は、上方に跳ね上げられた起立姿勢P1となっている。さらに、カバー板17等の延長片60等は、固定片61等とは反対となる下方(筒体10との固定側とは反対の先端側)に延設され、カバー板17等は、延長片60等を筒体10の外面に重ねた短縮形態F21に変形している。詳細には、前方カバー板17(前方延長片60)は湾曲板20の外面に重なり、後方カバー板18(後方延長片70)は背面板26(継代片22)と一対の側板21との外面に重なっている。
[陳列台の変形]
次に、図1、図2、図13ないし図15を参照して、物品を陳列(載置)することができるように、陳列台1を変形する手順について説明する。図15は筒体10を折畳形態F1から積載形態F2に変形させる過程を示す斜視図である。
まず、作業者は、折畳形態F1となった筒体10(陳列台1)を設置面に置き(図13および図14参照)、湾曲板20(前方カバー板17)と背面板26(後方カバー板18)との上部を掴んで湾曲板20と背面板26とを前後方向に引き離す(図15の白抜き矢印参照)。すると、一対の側板21は第2縦折曲線25に沿って前方に向かって折れ曲がり、湾曲板20は一対の側板21との成す角度を広げながら前方に膨らむように湾曲する。湾曲板20に接着された上部および下部前方接合片33,34(図2参照)は、複数の補助折線38(図5参照)で折れながら湾曲板20に倣って湾曲する。カバー板17等は筒体10に固定されているため、後方カバー板18の一対の側方延長片73は第3縦折曲線75に沿って一対の側板21と共に前方に向かって折れ曲がり、前方カバー板17は湾曲板20と共に湾曲する。
また、図2および図14に示すように、湾曲板20と背面板26とに接続された上部および下部前方連結板31,32と上部および下部後方連結板41,42も、前後方向に引き離されるため、傾斜した姿勢から徐々に略水平な姿勢に変位する。また、前方接合板30および後方接合板40は略垂直な姿勢のまま下方に移動し、前方接地片30Aおよび後方接地片40Aは下方に突き出す。さらに、上部後方連結板41に固定された床本体50も起立姿勢P1から徐々に略水平な姿勢に変位する。
作業者は、湾曲板20と背面板26とを更に前後両側に広げながら、床本体50を下方に押し込む(図15の白抜き矢印参照)。図2に示すように、床本体50の前端部(頂部)は、湾曲板20の内面を摺りながら押し込まれて行き、略水平になった上部前方連結板31に重なる。また、上部前方連結板31と上部後方連結板41(額縁部43)とは、略水平な姿勢になって略同一平面を形成する。これと同様に、下部前方連結板32と下部後方連結板42とは、略水平な姿勢になって略同一平面(底面)を形成する。さらに、前方接地片30Aと後方接地片40Aとの下端部は、湾曲板20や背面板26の下端部と略一致し、設置面に接触する。
図1および図2に示すように、筒体10は折畳形態F1から半円筒状を成した積載形態F2に変形し、開閉部材13は閉形態F11から筒体10と共に開かれた開形態F12に変形する。また、開閉部材13が開形態F12に変形した場合に、床板16は、筒体10の内部を閉鎖し、開閉部材13に支持された横臥姿勢P2となる。また、筒体10が積載形態F2に変形した場合に、カバー板17,18は、筒体10と共に湾曲または屈曲することで短縮形態F21に保持される。
以上によって、物品を陳列可能な陳列台1が完成する。図1に示すように、陳列台1(筒体10)は、平面から見て、一対の第1縦折曲線24よりも前方が略半円形状に形成され、一対の第1縦折曲線24よりも後方が略長方形状に形成されている。図1および図2に示すように、この陳列台1では、筒体10の床本体50よりも上側部分が、物品の陳列空間Sを囲む周壁10Wとなる。作業者は、床本体50の上に物品を配置し、陳列空間Sに物品を収容する。また、作業者は、背面板26の背面穴27を通して略水平姿勢となった下部後方連結板42上に予備の物品を置くこともできる。なお、作業者は、指掛け凹部50Aに指を掛けて床本体50を引き上げ、上記の手順とは逆の手順で、陳列台1(筒体10等)を再び折り畳むことができる。
ところで、筒体10が積載形態F2に変形した場合、湾曲板20とこれに接着された前方カバー板17は一体となって湾曲する。前方カバー板17(前方固定片61)は湾曲板20の外面に接着されているため、湾曲した状態において、湾曲板20の円周長は、前方カバー板17(前方固定片61)の円周長よりも短くなる。このため、一般的に考えると、前方固定片61が接着された湾曲板20の接着範囲には、前方固定片61との円周長差によって撓み(波打ち)が発生する。この問題に対し、第1実施形態に係る陳列台1によれば、湾曲板20の前方カバー板17を固定する範囲(接着範囲)に複数の逃し穴23が開口しているため、当該接触範囲での円周長差によって生じた湾曲板20の撓みを逃し穴23に逃す(吸収する)ことができる。これにより、波打ちが抑えられた滑らかな湾曲板20を形成することができる。
[周壁(陳列空間)の延長]
図1および図2に示すように、陳列台1(の床本体50上)には、所定の物品が、陳列されたり山積みにされたりする。この同じ陳列台1を用いて、所定の物品よりも大きな(背の高い)物品を陳列したり、所定の物品をより高く山積みしたりする場合がある。例えば、物品の高さや山積みの高さが、陳列空間Sの高さ(周壁10Wの高さ)よりも非常に大きい場合、物品が周壁10Wを乗り越えて外側に落ちてしまうことがある。そこで、第1実施形態に係る陳列台1は、カバー板17,18を折り返すことで周壁10W(陳列空間S)を上方に延長する機能を備えている。
以下、図16ないし図19を参照して、周壁10W(陳列空間S)を上方に延長する手順について説明する。図16は、折畳形態F1に変形した筒体10(陳列台1)であって、カバー板17,18を延長形態F22に変形させた状態を示す斜視図である。図17は、図16のXVII−XVII断面図である。図18は、積載形態F2に変形した筒体10(陳列台1)であって、カバー板17,18を延長形態F22に変形させた状態を示す斜視図である。図19は、図18のXIX−XIX断面図である。なお、初期状態では、筒体10は折畳形態F1に変形し、開閉部材13は閉形態F11に変形しているものとする(図13および図14参照)。つまり、陳列台1は折り畳まれているものとする。また、カバー板17,18は、短縮形態F21に変形しているものとする。
まず、図16および図17に示すように、作業者は、湾曲板20の外面に重ねられた前方延長片60の下端部を掴み、前方延長片60を前方横折曲線62に沿って上方に折り返す。すると、前方延長片60の基端側は前方固定片61の外面に重なり、前方延長片60の先端側は湾曲板20の上端よりも上方に突き出す。これと同様に、作業者は、背面板26の外面に重ねられた後方延長片70の下端部を掴み、後方延長片70を後方横折曲線72に沿って上方に折り返す。この際、後方延長片70の左右両側に連設された一対の側方延長片73も、後方延長片70に引っ張られ、側方横折曲線76に沿って上方に折り返される。すると、後方延長片70の基端側は後方固定片71の外面に重なり、後方延長片70の先端側は背面板26の上端よりも上方に突き出す。また、各側方延長片73の基端側は側方固定片74の外面に重なり、各側方延長片73の先端側は側板21の上端よりも上方に突き出す。
以上のように、カバー板17,18は、筒体10の周方向に延びた横折曲線62等に沿って折り曲げられることで、先端側を筒体10の上端よりも上方に延ばした延長形態F22に変形する。
次に、図18および図19に示すように、作業者は、既に説明した手順で、筒体10を折畳形態F1から積載形態F2に変形させる。すると、前方カバー板17は湾曲板20と共に湾曲し、後方カバー板18の一対の側方延長片73は第3縦折曲線75に沿って一対の側板21と共に略直角に屈曲する。すなわち、平面から見て、前方カバー板17は略半円形状(半円弧上)に形成され、後方カバー板18は略長方形状(コ字状)に形成される。筒体10が積載形態F2に変形した場合に、カバー板17,18が筒体10と共に湾曲または屈曲することで、延長片60等が横折曲線62等で折り曲げ不能となり、その結果、カバー板17,18は延長形態F22に保持される。なお、前方延長片60の左右方向(直交方向)両端部は、一対の側方延長片73の左右方向両端部の外面に重なっている。
以上によって、筒体10の床本体50よりも上側部分と、筒体10の上端よりも上方に延びた延長片60等とによって、物品の陳列空間Sを囲む周壁10Wが構成される。つまり、周壁10W(陳列空間S)が、前方延長片60および後方延長片70によって上方に延長され、周壁10W(陳列空間S)の高さが高くなる(図2および図19参照)。なお、作業者は、上記とは逆の手順で、カバー板17等を延長形態F22から短縮形態F21に戻すことができる。すなわち、先に筒体10を積載形態F2から折畳形態F1に戻し、その後、カバー板17等を延長形態F22から短縮形態F21に戻す。
以上説明した第1実施形態に係る陳列台1では、カバー板17,18が筒体10の外面に固定されていた。また、筒体10が折畳形態F1に変形した場合に、カバー板17,18が、横折曲線62等に沿って折り曲げられることで、短縮形態F21または延長形態F22に変形し、周壁10W(陳列空間S)が上方に延長されていた。この構成によれば、筒体10の外側においてカバー板17,18の形態変更を行うことができるため、仮に筒体10の内部で床板16を着脱して位置変更する場合に比べて、周壁10W(陳列空間S)の高さ変更を簡単に行うことができる。また、筒体10が折畳形態F1から積載形態F2に変形する過程で、カバー板17,18も筒体10と共に湾曲したり屈曲したりすることで、カバー板17,18の形態変更が規制されていた。このように、筒体10を積載形態F2にすることで、カバー板17,18の形態を保持することができる。そして、カバー板17,18を延長形態F22とすることで、カバー板17,18を短縮形態F21とした場合に比べて、陳列空間Sを大きく(深く)することができる。以上のように、筒体10の外側でカバー板17,18を形態変更する作業を行うことができるため、陳列される物品の大きさ、形状、数量等の変化に容易に対応することができる。
また、第1実施形態に係る陳列台1によれば、筒体10の形態変更と、開閉部材13の形態変更と、床板16の姿勢変更とが互いに連動し、陳列台1を簡単に変形させる(組み立てる)ことができる。また、カバー板17,18や開閉部材13が筒体10の内面に固定され、床板16が開閉部材13の上部に固定されているため、これらのパーツが一体となった陳列台1を管理すればよい。これにより、各々のパーツを保管したり運搬したりする手間を省くことができ、また、各々のパーツの紛失を予防することもできる。
[第2実施形態]
次に、図20を参照して、第2実施形態に係る陳列台2について説明する。図20は陳列台2(積載形態F2)を示す斜視図である。なお、以下の他の実施形態の説明では、第1実施形態に係る陳列台1と同様または対応する構成については同一の符号を付し、陳列台1と同様または対応する説明は省略する。
例えば、小さい物品を陳列する場合や設置場所が低い場合、周壁10W(陳列空間S)の高さを変えずに、陳列台2(筒体10)の高さを増加させたいことがある。そこで、第2実施形態に係る陳列台2は、カバー板17,18を折り返すことで周壁10Wの高さを増加させる機能を備えている。
この陳列台2では、2つのカバー板17,18が、筒体10の外面の下部に固定されている。詳細には、前方カバー板17は、前方延長片60を上方に向け、前方固定片61の下端を湾曲板20の下端に合わせて接着されている。なお、5つの逃し穴23は、湾曲板20の下部に形成され、前方固定片61によって覆われている。後方カバー板18は、後方延長片70を上方に向け、後方固定片71の下端を背面板26下端に合わせ、且つ各側方固定片74の下端を側板21の下端に合わせて接着されている。
[周壁の延長(高さの増加)]
周壁10Wの高さを増加させる手順は、第1実施形態に係る陳列台1のそれと同様である。すなわち、筒体10が折畳形態F1である場合において、作業者は、前方延長片60を前方横折曲線62に沿って下方に折り返し、後方延長片70を後方横折曲線72に沿って下方に折り返す。各側方延長片73は、後方延長片70に引っ張られ、側方横折曲線76に沿って下方に折り返される。このように、カバー板17,18は、横折曲線62等に沿って折り曲げられることで、先端側を筒体10の下端よりも下方に延ばした延長形態F22に変形する。
次に、作業者は、筒体10を折畳形態F1から積載形態F2に変形させる。すると、前方カバー板17は湾曲板20と共に湾曲し、後方カバー板18の各側方延長片73は各側板21と共に略直角に屈曲する。これにより、カバー板17,18は、延長形態F22に保持される。これにより、筒体10が、前方延長片60および後方延長片70によって下方に延長され、筒体10(床板16)の高さが高くなる。なお、作業者は、上記とは逆の手順で、カバー板17等を延長形態F22から短縮形態F21に戻すことができる。
以上説明した第2実施形態に係る陳列台2によれば、カバー板17,18を延長形態F22とすることで筒体10(床板16)の高さを増加させることができる。これにより、第1実施形態に係る陳列台1と同様に、陳列される物品の大きさ等の変化に容易に対応することができる。
[第3実施形態]
次に、図21および図22A〜図22Dを参照して、第3実施形態に係る陳列台3について説明する。図21は陳列台3の筒体10に2つのカバー板17,18を固定する工程を説明する斜視図である。図22A〜図22Dは、前方カバー板17を模式的に示す断面図である。
第1〜第2実施形態に係る陳列台1〜2では、カバー板17,18が2つの形態(短縮形態F21または延長形態F22)に変形可能であったが、第3実施形態に係る陳列台3では、カバー板17,18が4つの形態に変形する構成となっている。
図21に示すように、陳列台3のカバー板17,18には、横折曲線62等が上下方向に間隔をあけて3本形成されている。詳細には、前方カバー板17には、第1〜第3前方横折曲線62A,62B,62Cが上下方向に略等間隔に形成されている。前方固定片61は、第1前方横折曲線62Aを介して前方延長片60に連設されている。第2〜第3前方横折曲線62B,62Cは、前方延長片60に形成されている。また、後方カバー板18には、第1〜第3後方横折曲線72A,72B,72Cと、一対の第1〜第3側方横折曲線76A,76B,76Cとが上下方向に略等間隔に形成されている。後方固定片71は第1後方横折曲線72Aを介して後方延長片70に連設され、各側方固定片74は第1側方横折曲線76Aを介して側方延長片73に連設されている。第2〜第3後方横折曲線72B,72Cは後方延長片70に形成され、第2〜第3側方横折曲線76B,76Cは側方延長片73に形成されている。なお、本明細書では、説明の便宜上、第1〜第3前方横折曲線62A,62B,62C、第1〜第3後方横折曲線72A,72B,72Cおよび第1〜第3側方横折曲線76A,76B,76Cをまとめて指す場合には単に「横折曲線62A等」と呼ぶ。
[周壁(陳列空間)の延長]
図22Aに示すように、前方カバー板17は、折り返されていない状態では、前方延長片60を筒体10(湾曲板20)の外面に重ねた短縮形態F21に変形している。作業者は、第1〜第3前方横折曲線62A,62B,62Cのいずれか1つに沿って前方カバー板17(前方延長片60)を折り返す。図22Bに示すように、前方カバー板17(前方延長片60)は、第1前方横折曲線62Aに沿って折り返されると第1延長形態F22Aに変形する。また、図22Cに示すように、前方カバー板17は、第2前方横折曲線62Bに沿って折り返されると、第1延長形態F22Aよりも低い第2延長形態F22Bに変形する。さらに、図22Dに示すように、前方カバー板17は、第3前方横折曲線62Cに沿って折り返されると、第2延長形態F22Bよりも低い第3延長形態F22Cに変形する。
なお、図示は省略するが、前方カバー板17と同様に、後方カバー板18の後方延長片70は第1〜第3後方横折曲線72A,72B,72Cのいずれか1つに沿って折り返され、各側方延長片73は第1〜第3側方横折曲線76A,76B,76Cのいずれか1つに沿って折り返される。これにより、後方カバー板18も第1〜第3延長形態F22A〜F22Cのいずれかに変形する。
また、図示は省略するが、作業者が筒体10を折畳形態F1から積載形態F2に変形させると、カバー板17,18は湾曲または屈曲して短縮形態F21または第1〜第3延長形態F22A〜F22Cに保持される。
以上説明した第3実施形態に係る陳列台3によれば、カバー板17,18を折り曲げる位置を変更することで、4つの形態に変更することができ、周壁10W(陳列空間S)の高さを4段階に調整することができる。
なお、第3実施形態に係る陳列台3の特徴(横折曲線62A等)を、第2実施形態に係る陳列台2に適用してもよい(図示せず)。この場合、筒体10(床板16)の高さを4段階に変更することができる。
また、第3実施形態に係る陳列台3では、2つのカバー板17,18に、それぞれ3本の横折曲線62A等が形成されていたが、本発明はこれに限定されない。2つのカバー板17,18には、2本以上の横折曲線62等が形成されていればよい。
[第4実施形態]
次に、図23および図24A〜図24Cを参照して、第4実施形態に係る陳列台4について説明する。図23は陳列台4の筒体10に2つのカバー板17,18および2つの補助カバー板17A,18Aを固定する工程を説明する斜視図である。図24A〜図24Cは、前方カバー板17と前方補助カバー板17Aとを模式的に示す断面図である。
図23に示すように、第4実施形態に係る陳列台4は、筒体10、開閉部材13、床板16および2つのカバー板17,18の他に2つの補助カバー板17A,18Aを備えている。2つの補助カバー板17A,18Aは、カバー板17,18の先端側にずれた位置で、且つカバー板17,18の外面に固定されている。なお、本明細書では、説明の便宜上、前方カバー板17に固定された補助カバー板17Aを「前方補助カバー板17A」と呼び、後方カバー板18に固定された補助カバー板18Aを「後方補助カバー板18A」と呼び、前方補助カバー板17Aと後方補助カバー板18Aの両方を指す場合には単に「補助カバー板17A,18A」または「補助カバー板17A等」と呼ぶ。
前方補助カバー板17Aは、前方補助延長片80と、これに前方補助横折曲線82を介して連設された前方補助固定片81と、を備えている。なお、前方補助カバー板17Aは、前方カバー板17と略同一形状であるため、その詳細な説明は省略する。後方補助カバー板18Aは、後方補助延長片90と、後方補助固定片91と、一対の側方補助延長片93と、一対の側方補助固定片94と、を備えている。後方補助固定片91は後方補助横折曲線92を介して後方補助延長片90に連設され、各側方補助延長片93は第4縦折曲線95を介して後方補助延長片90に連設され、各側方補助固定片94は側方補助横折曲線96を介して側方補助延長片93に連設されている。なお、後方補助カバー板18Aは、後方カバー板18から折返し片77を除去した形状と略同一であるため、その詳細な説明は省略する。
なお、本明細書では、説明の便宜上、前方補助延長片80、後方補助延長片90および側方補助延長片93をまとめて指す場合には、単に「補助延長片80等」と呼ぶ。これと同様に、前方補助固定片81、後方補助固定片91および側方補助固定片94をまとめて指す場合には単に「補助固定片81等」と呼び、前方補助横折曲線82、後方補助横折曲線92および側方補助横折曲線96をまとめて指す場合には単に「補助横折曲線82等」と呼ぶ。
[陳列台の組立]
筒体10、開閉部材13、床板16および2つのカバー板17,18は、第1実施形態に係る陳列台1と同様の手順で一体化される。次に、作業者は、前方補助延長片80を下方に向けた前方補助カバー板17Aを前方カバー板17に対向させ、前方延長片60の先端(下端)に前方補助横折曲線82を合わせながら、前方延長片60に前方補助固定片81を接着する。また、作業者は、後方補助延長片90を下方に向けた後方補助カバー板18Aを後方カバー板18に対向させ、後方延長片70の先端(下端)に後方補助横折曲線92を合わせながら、後方延長片70に後方補助固定片91を接着する。さらに、作業者は、一対の側方延長片73の先端(下端)に側方補助横折曲線96を合わせながら、一対の側方延長片73に一対の側方補助固定片94を接着する。
以上によって、2つの補助カバー板17A,18Aが他のパーツと一体化され、陳列台4の組み立てが完了する。この状態で、カバー板17,18は、短縮形態F21に変形しており、補助カバー板17A,18Aは、先端側(補助延長片80等)をカバー板17,18の先端(下端)よりも下方に延ばした補助延長形態F32に変形している(図24A参照)。
なお、図示は省略するが、筒体10が積載形態F2に変形した場合に、カバー板17,18は、筒体10と共に湾曲または屈曲することで短縮形態F21に保持され、補助カバー板17A,18Aは、カバー板17,18と共に湾曲または屈曲することで補助延長形態F32に保持される。
[周壁(陳列空間)の延長]
カバー板17,18と補助カバー板17A,18Aとの形態変更(延長または短縮)は、他の実施形態と同様に、筒体10が折畳形態F1である場合に行うことができる。図24Aに示すように、前方カバー板17は、折り返されていない状態では短縮形態F21に変形しており、補助カバー板17Aは、前方補助延長片80を筒体10(湾曲板20)の外面に対向させた補助延長形態F32に変形している。
図24Bに示すように、前方カバー板17(前方延長片60)は前方横折曲線62に沿って折り返されると延長形態F22に変形し、補助カバー板17Aは補助延長形態F32のまま前方延長片60と共に折り返される。この状態で、補助カバー板17Aの先端側(前方補助延長片80)はカバー板17の上端よりも上方に延び、周壁10W(陳列空間S)がカバー板17と補助カバー板17Aとの両方によって延長される。
また、図24Cに示すように、前方カバー板17が延長形態F22に変形した状態で、補助カバー板17Aが前方補助横折曲線82に沿って外向き下方に折り返されると、補助延長片80は前方延長片60の外面に重なる。補助カバー板17Aは、筒体10の周方向に延びた前方補助横折曲線82に沿って折り曲げられることで、前方補助延長片80(カバー板17等との固定側とは反対の先端側)をカバー板17(前方延長片60)に重ねた補助短縮形態F31に変形する。この状態で、補助カバー板17Aの先端側(前方補助延長片80)はカバー板17の上端よりも下方に延び、周壁10W(陳列空間S)が略カバー板17のみで延長される。
なお、図示は省略するが、前方補助カバー板17Aと同様に、後方補助カバー板18Aの後方補助延長片90は後方補助横折曲線92に沿って折り返され、各側方補助延長片93は側方補助横折曲線96に沿って折り返される。これにより、後方補助カバー板18Aも補助短縮形態F31に変形する。
また、図示は省略するが、作業者が筒体10を折畳形態F1から積載形態F2に変形させると、カバー板17,18は湾曲または屈曲して短縮形態F21または延長形態F22に保持され、補助カバー板17A,18Aも湾曲または屈曲して補助短縮形態F31または補助延長形態F32に保持される。
以上説明した第4実施形態に係る陳列台4によれば、周壁10W(陳列空間S)の高さを3段階に変更することができ、第1および第3実施形態に係る陳列台1,3と同様の作用、効果を得ることができる。
なお、第4実施形態に係る陳列台4の特徴(補助カバー板17A,18A)を、第2実施形態に係る陳列台2に適用してもよい(図示せず)。この場合、筒体10(床板16)の高さを3段階に変更することができる。また、第3実施形態に係る陳列台3の特徴(横折曲線62A等)を、第4実施形態に係る陳列台4のカバー板17,18や補助カバー板17A,18Aに適用してもよい(図示せず)
また、第4実施形態に係る陳列台4では、補助延長形態F32に変形した補助カバー板17A,18Aが、補助横折曲線82等に沿って外向き下方に折り返されていたが、内向き下方に折り返されてもよい。また、補助カバー板17A,18Aは、カバー板17,18の外面に固定されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、2つの補助カバー板17A,18Aは、カバー板17,18の先端側にずれた位置で、且つカバー板17,18の内面に固定されてもよい(図示せず)。
また、第4実施形態に係る陳列台4では、補助カバー板17A,18Aが、補助固定片81等を上方に向け、且つ補助延長片80等を下方に向けた姿勢で、補助横折曲線82等をカバー板17,18の端部に合わせて接着されていた。つまり、補助カバー板17A,18Aは、折り曲げる前の状態で補助延長形態F32になるようにカバー板17,18に接着されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、補助カバー板17A,18Aは、補助固定片81等を下方に向け、且つ補助延長片80等を上方に向けた姿勢で補助固定片81等の端部を筒体10の端部に合わせて接着されてもよい(図示せず)。つまり、補助カバー板17A,18Aは、折り曲げる前の状態で、先端側をカバー板17,18の外面に重ねた補助短縮形態F31になるようにカバー板17,18に接着されてもよい。この構成では、筒体10が折畳形態F1に変形した場合に、補助カバー板17A,18Aは、横折曲線62等に沿って外側または内側に折り曲げられることで、先端側をカバー板17,18の先端よりも上下方向外側に延ばした補助延長形態F32に変形する。
なお、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4の説明では、2つのカバー板17,18を同じ形態に変形させていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、前方カバー板17を短縮形態F21に変形させ、後方カバー板18を延長形態F22に変形させる等、2つのカバー板17,18の形態を一致させなくてもよい(図示せず)。また、これと同様に、2つの補助カバー板17A,18Aの形態も一致させなくてもよい(図示せず)。
なお、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4では、筒体10が、積載形態F2に変形した場合に周面の一部に湾曲した湾曲板20を有し、全体的に半円筒状に形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、筒体10(陳列台1)は、円筒状(断面が楕円状である円筒を含む。)に形成されてもよいし、角筒状に形成されてもよい(図示せず)。これらの場合でも、筒体10の対向する位置に一対の第1縦折曲線24が設けられ、筒体10は一対の第1縦折曲線24で折れて畳まれることが好ましい。なお、筒体10が角筒状を成す場合には、逃し穴23は省略されてもよい。また、筒体10は、下端から上端まで略同じ大きさの筒状に形成されていたが、これに限らず、下端から上端に向かって徐々に断面積が大きく(または小さく)なるように形成されてもよい。
また、第1、第3および第4実施形態に係る陳列台1,3,4では、カバー板17,18が筒体10の上部に固定され、第2実施形態に係る陳列台2では、カバー板17,18が筒体10の下部に固定されていたが、これに限らず、カバー板17,18は、筒体10の外面の上部と下部の両方に固定されてもよい(図示せず)。また、筒体10の上下両方にカバー板17,18を固定した場合、補助カバー板17A,18Aを上下両方のカバー板17,18に固定してもよい(図示せず)。この場合、周壁10Wの高さを変更することができ、且つ筒体10の高さも変更することができる。
また、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4では、カバー板17,18が、固定片61等を上方に向け、且つ延長片60等を下方に向けた姿勢で筒体10の端部に合わせて接着されていた。つまり、カバー板17,18は、折り曲げる前の状態で短縮形態F21になるように筒体10に接着されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、カバー板17,18は、固定片61等を下方に向け、且つ延長片60等を上方に向けた姿勢で、横折曲線62等を筒体10の端部に合わせて接着されてもよい(図示せず)。つまり、カバー板17,18は、折り曲げる前の状態で延長形態F22になるように筒体10に接着されてもよい。この構成では、筒体10が折畳形態F1に変形した場合に、カバー板17,18は、横折曲線62等に沿って外側または内側に折り曲げられることで、先端側を筒体10の外面に重ねた短縮形態F21に変形する。
また、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4では、2つのカバー板17,18が筒体10の全周を囲むように設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、3つ以上のカバー板17等が、筒体10の全周を囲むように設けられてもよい(図示せず)。この場合であっても、カバー板17等は、筒体10の湾曲した面に固定するか、筒体10の角部を横断するように固定されることが好ましい。これにより、筒体10が積載形態F2に変形した場合に、カバー板17等の形態を保持することができる。これと同様に、3つ以上の補助カバー板17A等が、筒体10の全周を囲むように設けられてもよい(図示せず)。また、カバー板17等と補助カバー板17A等との枚数は一致している必要はなく、例えば、前方カバー板17に固定される前方補助カバー板17Aが左右2枚に分かれていてもよい(図示せず)。
また、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4では、湾曲板20に5つの逃し穴23が形成されていたが、本発明はこれに限定されない。逃し穴23は1つ以上形成されていればよく、逃し穴23の形成数は湾曲板20の円周長の長短や湾曲板20の厚み等に応じて増減させることができる。例えば、湾曲板20の円周長が短い場合や湾曲板20が薄い場合には、湾曲板20と前方固定片61との円周長差が少なくなるため、逃し穴23を少なくしてもよい(または形成しなくてもよい)。また、逃し穴23の形状は、略長方形状に限らず、円形状(楕円形状)や四角形以外の多角形状であってもよい。
また、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4では、背部12(背面板26)に背面穴27が開口していたが、背面穴27は省略されてもよい。
また、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4では、筒体10の内部に開閉部材13が設けられていたが、開閉部材13は省略されてもよい。この場合、筒体10の内部には、床板16を支持するための凸部等が設けられることが好ましい。また、床板16は筒体10の内部に着脱可能に配置され、筒体10は床板16を取り外した後に折り畳まれる。
また、第1〜第4実施形態に係る陳列台1〜4のパーツは、合紙と両面段ボールシートとで形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、陳列台1〜4のパーツは、全て合紙で形成されてもよいし、全て両面段ボールシートで形成されてもよい。また、合紙における厚紙の積層数は2枚以上でもよいし、合紙に代えて1枚の厚紙であってもよい。また、段ボールシートは、中しん9Aの片面にライナを貼り付けた片面段ボールシートであってもよいし、片面段ボールシートを両面段ボールシートに貼り合せた複両面段ボールシートであってもよい。さらに、合紙(厚紙)や紙製の段ボールシートに代えて、樹脂製の板等で形成されていてもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る陳列台における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。
1,2,3,4 陳列台
10 筒体
13 開閉部材
16 床板
17 前方カバー板(カバー板)
17A 前方補助カバー板(補助カバー板)
18 後方カバー板(カバー板)
18A 後方補助カバー板(補助カバー板)
20 湾曲板
23 逃し穴
24 第1縦折曲線(縦折曲線)
62 前方横折曲線(横折曲線)
72 後方横折曲線(横折曲線)
76 側方横折曲線(横折曲線)
82 前方補助横折曲線(補助横折曲線)
92 後方補助横折曲線(補助横折曲線)
96 側方補助横折曲線(補助横折曲線)
F1 折畳形態
F2 積載形態
F11 閉形態
F12 開形態
F21 短縮形態、
F22 延長形態
F31 補助短縮形態
F32 補助延長形態
P1 起立姿勢
P2 横臥姿勢

Claims (5)

  1. 円形若しくは多角形またはそれらを組み合わせた形の断面を有して上下方向に延びた筒状に形成され、且つ上下方向に延びた一対の縦折曲線(24)に沿って折畳可能に形成された筒体(10)と、
    前記筒体の内部を閉鎖して物品を載せるために形成された床板(16)と、
    前記筒体の全周を囲むように形成され、前記筒体の外面の上部と下部の少なくとも何れか一方に一部を固定された複数のカバー板(17,18)と、を備え、
    前記筒体が折り畳まれた折畳形態(F1)に変形した場合に、前記カバー板は、前記筒体の周方向に延びた横折曲線(62,72,76)に沿って折り曲げられることで、前記筒体との固定側とは反対の先端側を前記筒体の外面に重ねた短縮形態(F21)、または先端側を前記筒体の端部よりも上下方向外側に延ばした延長形態(F22)に変形し、
    前記筒体が筒状を成した積載形態(F2)に変形した場合に、前記カバー板は、前記筒体と共に湾曲または屈曲することで、前記短縮形態または前記延長形態に保持されることを特徴とする陳列台。
  2. 前記筒体の折畳方向に対向した一対の内面に接続され、前記筒体と共に折畳可能に形成された開閉部材(13)を備え、
    前記床板は、前記開閉部材の上部に固定され、
    前記開閉部材が前記筒体と共に折り畳まれた閉形態(F11)に変形した場合に、前記床板は、上方に跳ね上げられた起立姿勢(P1)となり、
    前記開閉部材が前記筒体と共に開かれた開形態(F12)に変形した場合に、前記床板は、前記筒体の内部を閉鎖し、前記開閉部材に支持された横臥姿勢(P2)となることを特徴とする請求項1に記載の陳列台。
  3. 前記筒体は、前記積載形態に変形した場合に周面の少なくとも一部に湾曲した湾曲板(20)を有し、
    前記湾曲板の前記カバー板を固定する範囲には、逃し穴(23)が開口したことを特徴とする請求項1または2に記載の陳列台。
  4. 前記カバー板には、前記横折曲線が上下方向に間隔をあけて複数形成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の陳列台。
  5. 前記カバー板の先端側にずれた位置で、且つ前記カバー板の外面または内面に固定された複数の補助カバー板(17A,18A)を備え、
    前記筒体が前記折畳形態(F1)に変形した場合に、前記補助カバー板は、前記筒体の周方向に延びた補助横折曲線(82,92,96)に沿って折り曲げられることで、前記カバー板との固定側とは反対の先端側を前記カバー板に重ねた補助短縮形態(F31)、または先端側を前記カバー板の先端よりも上下方向外側に延ばした補助延長形態(F32)に変形し、
    前記筒体が前記積載形態(F2)に変形した場合に、前記補助カバー板は、前記カバー板と共に湾曲または屈曲することで、前記補助短縮形態または前記補助延長形態に保持されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の陳列台。
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