JP2020137275A - 電源システム、電力変換装置、及び電力変換装置の制御方法 - Google Patents

電源システム、電力変換装置、及び電力変換装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】瞬低復帰後の出力の迅速な復帰を安定して行うことができる技術を提供する。【解決手段】第1直流電源と、蓄電池からなる第2直流電源と、DCバスと、前記第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、前記第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、前記DCバスと商用電力系統との間に設けられたインバータと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように両コンバータを制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、電源システム、電力変換装置、及び電力変換装置の制御方法に関する。
商用電力系統に連系する発電システム等においては、瞬時電圧低下等により、一斉解列や出力低下継続などが発生すれば系統全体の電圧、周波数維持に大きな影響を与える可能性があるため、事故時運転継続(FRT:Fault Ride Through)要件(以下、FRT要件ともいう)を満たすことが求められている(例えば、非特許文献1参照)。
「日本電気技術規格委員会 系統連系規定 JEAC 9701−2012 [2013年 追補版(その1)]」、社団法人日本電気協会系統連系専門部会
図8は、FRT要件の内容の一部を示す図である。
太陽光発電システムや、蓄電システム等に対して、FRT要件は、残電圧が20%以上の電圧低下(電圧低下継続時間1.0秒以下)に対しては運転を継続し、電圧復帰後に電圧低下前の出力の80%以上の出力まで復帰することを規定している。
さらに、この場合、電圧復帰後から80%以上の出力まで出力を復帰させるための時間(出力復帰時間)が0.1秒以内と規定されている。
このように、継続時間が1.0秒以下の電力低下(以下、瞬時電力低下、又は瞬低ともいう)が発生した後、電圧が復帰した際に、発電システムによる出力を迅速に復帰させる必要がある。
ここで、太陽光発電システムにおいては、瞬低復帰後にFRT要件を満たす程度に出力を迅速に復帰させることが困難な場合がある。
MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御によって制御される太陽光発電システムは、日射に応じた電力以上の電力を出力させようとすると、当該太陽光発電システムを短絡電流付近で制御することとなり、動作が不安定となる。
このため、例えば、瞬低を復帰させようとするタイミングで日射低下が生じたとすると、電力を出力させようとしている太陽光発電システムの動作が不安定となり、出力を迅速に復帰させることができない場合がある。この結果、安定して出力を復帰させることができないおそれが生じる。
上記問題は、太陽電池パネルに限らず、自然エネルギーを用いる発電システムにおいて生じる問題である。
このため、自然エネルギーを用いる発電システムにおいて、瞬低復帰後の出力の迅速な復帰を安定して行うことができる技術が望まれる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、瞬低復帰後の出力の迅速な復帰を安定して行うことができる技術を提供することを目的とする。
一実施形態である電源システムは、商用電力系統に連系する電源システムであって、第1直流電源と、蓄電池からなる第2直流電源と、DCバスと、前記第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、前記第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、前記第1DC/DCコンバータ、前記第2DC/DCコンバータ、及び前記インバータの制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する。
他の実施形態である電力変換装置は、第1直流電源及び蓄電池からなる第2直流電源と、商用電力系統と、の間で電力変換を行う電力変換装置であって、DCバスと、前記第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、前記第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、前記第1DC/DCコンバータ、前記第2DC/DCコンバータ、及び前記インバータの制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する。
さらに他の実施形態である電力変換装置の制御方法は、DCバスと、第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、蓄電池からなる第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、を備え、前記第1直流電源及び前記第2直流電源と、商用電力系統と、の間で電力変換を行う電力変換装置の制御方法であって、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する。
上記一実施形態である電源システムが行う特徴的な処理は、電源システムとして実現することができるだけでなく、各部による処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することもできる。
本発明によれば、瞬低復帰後の出力の迅速な復帰を安定して行うことができる。
図1は、電源システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本実施形態の電力変換装置の制御部21が実行する制御動作を示すフローチャートである。 図3は、瞬低に対して制御部が行う際の各部の値の経時変化の一例を示す図である。 図4は、制御部が実行する各モードの一例を示した図である。 図5は、本実施形態の電源システムにおける各部の電力の経時変化の一例を示す図である。 図6は、本実施形態の電源システムにおける各部の電力の経時変化の他の例を示す図である。 図7は、本実施形態の電源システムにおける各部の電力の経時変化のさらに他の例を示す図である。 図8は、FRT要件の内容の一部を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に実施形態の内容を列記して説明する。
(1)一実施形態である電源システムは、商用電力系統に連系する電源システムであって、第1直流電源と、蓄電池からなる第2直流電源と、DCバスと、前記第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、前記第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、前記第1DC/DCコンバータ、前記第2DC/DCコンバータ、及び前記インバータの制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する。
上記構成の電源システムによれば、例えば、第1直流電源が自然エネルギーを用いる発電システムであるとしても、瞬低復帰後にインバータが出力する電力のうち、蓄電池である第2直流電源の負担を第1直流電源の負担よりも多くするので、第1直流電源の動作が不安定になるのを抑制できる。この結果、インバータが出力する電力の迅速な復帰を安定して行うことができる。
(2)上記電源システムにおいて、前記制御部は、前記インバータが出力する電力を、優先的に前記第2直流電源に負担させるように前記第2DC/DCコンバータを制御することが好ましい。
この場合、優先的に第2直流電源にインバータの出力を負担させ、第1直流電源に不足分を負担させるように制御することで、第1直流電源の依存度をより下げることができ、インバータが出力する電力の迅速な復帰をより安定させることができる。
(3)また、上記電源システムにおいて、前記制御部は、さらに、前記所定の第1期間の経過後から、所定の第2期間までの間に、前記第2DC/DCコンバータから前記DCバスへ向けて出力される電力が、前記インバータと前記商用電力系統との間に接続される負荷によって消費される消費電力以下となるように前記第2DC/DCコンバータを制御してもよい。
この場合、所定の第2期間が経過するまでに、逆潮流が許容されない第2直流電源の放電電力が、商用電力系統へ逆潮流するのを抑制するように制御することができる。
(4)また、他の実施形態である電力変換装置は、第1直流電源及び蓄電池からなる第2直流電源と、商用電力系統と、の間で電力変換を行う電力変換装置であって、DCバスと、前記第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、前記第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、前記第1DC/DCコンバータ、前記第2DC/DCコンバータ、及び前記インバータの制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する。
(5)また、他の実施形態である電力変換装置の制御方法は、DCバスと、第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、蓄電池からなる第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、を備え、前記第1直流電源及び前記第2直流電源と、商用電力系統と、の間で電力変換を行う電力変換装置の制御方法であって、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔システムの全体構成について〕
図1は、電源システムの構成の一例を示すブロック図である。この電源システム1は、太陽光発電パネル2と、蓄電池4と、電力変換装置6とを備えている。
太陽光発電パネル2及び蓄電池4は、電力変換装置6に接続される。また、電力変換装置6には、商用電力系統8が接続される。
電力変換装置6と、商用電力系統8とは、交流電路10を介して接続されている。交流電路10には需要家の負荷12が接続されている。なお、交流電路10の2線は通常、単相3線の電圧線(U線,W線)である。
電力変換装置6は商用電力系統8に連系する。また、電力変換装置6は、太陽光発電パネル2及び蓄電池4の出力が与えられるとともに、与えられる直流電力を交流電力に変換し出力する機能を有している。
電力変換装置6は、第1DC/DCコンバータ16と、第2DC/DCコンバータ18と、インバータ20と、制御部21とを備えている。
太陽光発電パネル2からの発電出力は、直流側コンデンサ22を介して、第1DC/DCコンバータ16に与えられる。第1DC/DCコンバータ16は、直流リアクトル24と、ローサイドのスイッチング素子Q1と、ハイサイドのスイッチング素子Q2とを図示のように接続して構成されている。各スイッチング素子Q1,Q2にはそれぞれ、逆並列にダイオードd1,d2が接続されている。第1DC/DCコンバータ16は、昇圧チョッパとして動作すると共に、発電出力についてMPPT制御を行う。
なお、図示のスイッチング素子Q1,Q2は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。後述する他のスイッチング素子Q3〜Q8についても同様である。但し、IGBTに代えて、例えば、MOS−FET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)等の半導体素子を使用することもできる。
蓄電池4は、例えばリチウムイオンバッテリであり、直流側コンデンサ26を介して第2DC/DCコンバータ18と接続されている。第2DC/DCコンバータ18は、直流リアクトル28と、ローサイドのスイッチング素子Q3と、ハイサイドのスイッチング素子Q4とを図示のように接続して構成されている。各スイッチング素子Q3,Q4にはそれぞれ、逆並列にダイオードd3,d4が接続されている。第2DC/DCコンバータ18は、蓄電池4を充電する際は降圧チョッパとして動作し、蓄電池4を放電させる際は昇圧チョッパとして双方向に動作することができる。
2つのDC/DCコンバータ16,18は、DCバス30に接続されている。DCバス30の2線間には、中間コンデンサ32が設けられている。DCバス30にはインバータ20が接続されている。
インバータ20は、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子Q5,Q6,Q7,Q8と、交流リアクトル34及び交流側コンデンサ36と、を備えている。スイッチング素子Q5,Q6,Q7,Q8にはそれぞれ、逆並列にダイオードd5,d6,d7,d8が接続されている。
電力変換装置6は、さらに、連系スイッチ38を備えている。連系スイッチ38は、インバータ20と、交流電路10との間に設けられている。連系スイッチ38は、系統連系時には閉路され、停電時等には開路される。
次に、電力変換装置6における計測・制御に関する要素について説明する。まず、電圧センサ40,42はそれぞれ、直流側コンデンサ22,26の両端電圧を検出し、検出出力を制御部21へ与える。電流センサ44,46はそれぞれ、DC/DCコンバータ16,18に流れる電流を検出し、検出出力を制御部21へ与える。電圧センサ48は、DCバス30の2線間の電圧を検出し、検出出力を制御部21へ与える。電流センサ50は、交流リアクトル34に流れる電流を検出し、検出出力を制御部21へ与える。電圧センサ52は、交流電路10の電圧線2線間の電圧を検出し、検出出力を制御部21へ与える。さらに、電力変換装置6の外部にある電流センサ54,56は、商用電力系統8との間に流れる電圧線2線の電流を検出し、検出出力を制御部21へ与える。
制御部21は、各センサからの検出出力に基づいて、スイッチング素子Q1〜Q8を制御する。制御部21は例えば、プロセッサや、ROM、RAM等の記憶部を備えたコンピュータを含んでいる。前記記憶部には、制御部21が有する機能を実現するための各種コンピュータプログラムが記憶されている。制御部21は、前記プロセッサにこれらコンピュータプログラムを実行させることで、後述する処理や、制御部21として必要な制御機能を実現する。
〔瞬低時の動作について〕
図2は、本実施形態の電力変換装置6の制御部21が実行する制御動作を示すフローチャートであり、商用電力系統8に生じる瞬低に対する制御を示すフローチャートを示している。
まず、制御部21は、ステップS1において、定常制御を実行する(ステップS1)。定常制御において制御部21は、第1DC/DCコンバータ16にMPPT制御を行わせるように制御する。また、制御部21は、インバータ20にDCバス30の2線間の電圧(以下、DCバス電圧ともいう)を制御させ、システムの出力を制御する。また、制御部21は、第2DC/DCコンバータ18についてはDCバス電圧に応じた出力となるように制御する。
定常制御を実行する制御部21は、ステップS2において両コンバータ16,18の充放電電力を取得する(ステップS2)。
次いで、制御部21は、商用電力系統8において瞬低が検出された否かを判定する(ステップS3)。
制御部21は、常時、商用電力系統8における瞬低の発生の検出を行う。また、制御部21は、瞬低の発生を検出すると、瞬低からの復帰の検出を行う。瞬低の検出及び瞬低からの復帰の検出は、電圧センサ52からの検出出力である交流電路10の電圧線2線間の電圧、又は、電圧センサ48からの検出出力であるDCバス30の2線間の電圧を用いて判定される。
ステップS3において瞬低が検出されないと判定すると、制御部21は、ステップS1へ戻り、ステップS1、ステップS2、及びステップS3を再度実行する。よって、制御部21は、瞬低が検出されるまで、定常制御を実行する。
ステップS3において瞬低が検出されたと判定すると、制御部21は、ステップS4へ進み、瞬低モードを実行する(ステップS4)。
瞬低モードは、瞬低を検出してから復帰するまでの間、制御部21が実行する制御モードである。瞬低モードの内容については、後に説明する。
瞬低モードを実行すると、制御部21は、ステップS5へ進み、商用電力系統8において瞬低からの復帰が検出されたか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5において瞬低からの復帰が検出されないと判定すると、制御部21は、ステップS4へ戻り、ステップS4、及びステップS5を再度実行する。よって、制御部21は、瞬低からの復帰が検出されるまで、瞬低モードを実行する。
ステップS5において瞬低からの復帰が検出されたと判定すると、制御部21は、ステップS6へ進み、第1復帰モードを実行する(ステップS6)。
第1復帰モードは、瞬低からの復帰を検出してから第1の所定期間(ここでは0.1秒)の間、制御部21が実行する制御モードである。第1復帰モードの内容については、後に説明する。
第1復帰モードを実行すると、制御部21は、ステップS7へ進み、瞬低から復帰して0.1秒が経過したか否かを判定する(ステップS7)。
ステップS7において瞬低から復帰して0.1秒が経過していないと判定すると、制御部21は、ステップS6へ戻り、ステップS6、及びステップS7を再度実行する。よって、制御部21は、瞬低から復帰して0.1秒が経過するまで、第1復帰モードを実行する。
ステップS7において瞬低から復帰して0.1秒が経過したと判定すると、制御部21は、ステップS8へ進み、第2復帰モードを実行する(ステップS8)。
第2復帰モードは、第1復帰モードの終了後であって、瞬低からの復帰を検出してから第2の所定期間(ここでは0.5秒)の間、制御部21が実行する制御モードである。第2復帰モードの内容については、後に説明する。
第2復帰モードを実行すると、制御部21は、ステップS9へ進み、瞬低から復帰して0.5秒が経過したか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9において瞬低から復帰して0.5秒が経過していないと判定すると、制御部21は、ステップS8へ戻り、ステップS8、及びステップS9を再度実行する。よって、制御部21は、瞬低から復帰して0.1秒が経過した後、瞬低から復帰して0.5秒が経過するまで、第2復帰モードを実行する。
ステップS9において瞬低から復帰して0.5秒が経過したと判定すると、制御部21は、ステップS1へ戻り、定常制御を実行する(ステップS1)。
図3は、瞬低に対して制御部21が行う際の各部の値の経時変化の一例を示す図である。
図3中、横軸は時間を示しており、図3に示す各グラフの横軸(時間)は、互いに対応付けられている。
図3中、最上段には商用電力系統8の電圧(系統電圧)の経時変化を示している。系統電圧の下段には、順に、システム1の出力であるインバータ20の出力電力(交流出力電力)、DCバス電圧、蓄電池4の充放電電力(第2DC/DCコンバータ18の出力電力)、及び太陽光発電パネル2の発電電力(第1DC/DCコンバータ16の出力電力)それぞれの経時変化を示している。
図3中、系統電圧(実効値)がほぼ100%である期間P1において、制御部21は、定常制御を実行する(図2中、ステップS1)。この場合、制御部21は、上述したように、インバータ20にDCバス電圧を制御させ、第1DC/DCコンバータ16にMPPT制御を実行させる。
期間P1において、交流出力電力が10kW、蓄電池4の充放電電力が5kWの放電、太陽光発電パネル2の発電電力が5kWであるとする。
図3に示すように、制御部21が定常制御を実行しているときに、商用電力系統8に瞬低が発生したとする。ここでは、残電圧20%の電圧低下が発生したものとする。
制御部21は、商用電力系統8に瞬低が発生すると、その瞬低を検出し、瞬低モードを実行する(図2中、ステップS3、ステップS4)。
瞬低が発生すると、図3で示すように、DCバス電圧は瞬低発生前の値に対して上昇する。制御部21は、系統電圧の低下を検出することで瞬低を検出することもできるし、DCバス電圧の上昇を検出することで瞬低を検出することもできる。
なお、図3では、制御部21は、タイミングT1にて瞬低を検出し、タイミングT1の後の期間P2において瞬低モードを実行する。
図4は、制御部21が実行する各モードの一例を示した図である。
制御部21は、各モードにおいて図4に示す動作が実行されるように、インバータ20、第1DC/DCコンバータ16、及び第2DC/DCコンバータ18を制御する。
瞬低モードにおいて、インバータ20は、DCバス電圧の制御を中止するように制御される。また、インバータ20は、残電圧に応じて最小限の運転を継続するように制御される。
第1DC/DCコンバータ16は、定常制御から引き続き、MPPT制御を維持するように制御される。
また、第2DC/DCコンバータ18は、インバータ20に代わって、DCバス電圧を制御するように制御される。このとき、第2DC/DCコンバータ18は、DCバス電圧を定常制御の状態よりも高い電圧となるように制御する。
図3中、瞬低の状態が継続している期間P2の間において、制御部21は、瞬低モードを維持する。
瞬低モードでは、第1DC/DCコンバータ16は、MPPT制御を維持する。よって、図3の太陽光発電パネル2の発電電力は、期間P2の間、出力電力5kWを維持する。また、第2DC/DCコンバータ18は、期間P2の間、DCバス電圧を一定に制御するために、蓄電池4に充電させる。
その後、商用電力系統8が瞬低から復帰したとする。
商用電力系統8が瞬低から復帰すると、制御部21は、その瞬低からの復帰を検出し、瞬低モードに代えて第1復帰モードを実行する(図2中、ステップS5、ステップS6)。
図3に示すように、DCバス電圧は、瞬低から復帰すると、瞬低時に対して低下する。制御部21は、系統電圧の上昇を検出することで瞬低からの復帰を検出することもできるし、DCバス電圧の低下を検出することで瞬低からの復帰を検出することもできる。
なお、図3では、制御部21は、タイミングT2にて瞬低からの復帰を検出し、タイミングT2の後の期間P3において第1復帰モードを実行する。
図4に示すように、第1復帰モードにおいて、インバータ20は、第2DC/DCコンバータ18に代わって、DCバス電圧の制御を再開する。
第2DC/DCコンバータ18は、DCバス電圧の制御を中止するように制御される。制御部21は、瞬低直前における両コンバータ16,18の出力(太陽光発電パネル2の発電電力及び蓄電池4の充放電電力)を合計した合計電力の80%を交流出力電力の目標値に設定する。第2DC/DCコンバータ18は、設定された目標値となるように、定格出力の範囲内で電力を出力して蓄電池4から電力を放電させるように制御される。前記目標値が第2DC/DCコンバータ18の定格出力を超える場合は、第2DC/DCコンバータ18は出力可能な最大電力である定格出力で電力を出力する。
また、第1DC/DCコンバータ16は、前記目標値に対して第2DC/DCコンバータ18の出力電力が不足する場合において、その不足分と同じ電力を出力するように制御される。但し、第1DC/DCコンバータ16は、第2DC/DCコンバータ18の出力電力よりも少ない範囲で電力を出力する。
なお、瞬低直前における両コンバータ16,18の出力は、瞬低が検出される直前に取得した値が用いられる(図2中、ステップS2)。
このように、制御部21は、交流出力電力を優先的に蓄電池4に負担させ、太陽光発電パネル2に目標値に対する不足分を負担させるように第1DC/DCコンバータ16及び第2DC/DCコンバータ18を制御する。
図3において、制御部21は、瞬低からの復帰を検出したタイミングT2からタイミングT3までの期間P3(所定の第1期間)の間、第1復帰モードを維持する。
つまり、制御部21は、瞬低からの復帰を検出すると、瞬低からの復帰を検出してから0.1秒が経過するまでの間、第2DC/DCコンバータ18に蓄電池4の電力を放電させ、かつ、インバータ20が出力する電力のうち、蓄電池4が負担する電力の負担割合が、太陽光発電パネル2が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように制御する。
これにより、制御部21は、主として蓄電池4の放電電力によって、インバータ20の出力電力を復帰させる。
なお、期間P3は、例えば、0.1秒である。
図3では、期間P3において、第1DC/DCコンバータ16は、出力を5kWから3kWに低下させる。
また、制御部21は、主として蓄電池4の放電電力によって、交流出力電力を復帰させるため、期間P3において、定格出力である5kWを目標として第2DC/DCコンバータ18の出力を上昇させる。これによって、制御部21は、期間P3内に、太陽光発電パネル2の発電電力と、蓄電池4の放電電力との合計電力を8kWまで上昇させ、瞬低前にインバータ20が出力していた交流出力電力の80%まで復帰させる。
このように、制御部21は、速やかに出力が得られる蓄電池4の負担割合を相対的に大きくするように制御することで、インバータ20が出力する電力を迅速に復帰させることができる。
制御部21は、太陽光発電パネル2が負担する電力の負担割合を相対的に小さくするように制御するので、例えば、期間P3の間に日射の低下が生じたとしても、日射に応じた電力以上の電力を太陽光発電パネル2に出力させなければならない状況が生じるのを抑制できる。
つまり、図3中の期間P3において、日射の低下が生じ、日射に応じた電力が3kWに低下したとしても、それ以上の電力を太陽光発電パネル2に出力させる必要がない。
この結果、期間P3において、太陽光発電パネル2の動作が不安定になるのを抑制でき、インバータ20が出力する電力の迅速な復帰を安定して行うことができる。
また、制御部21は、インバータ20の出力電力を、優先的に蓄電池4に負担させるので、太陽光発電パネル2の依存度をより下げることができ、インバータ20が出力する電力の迅速な復帰をより安定させることができる。
制御部21は、瞬低からの復帰を検出してから0.1秒が経過すると(期間P3が終了すると)、タイミングT3において、第1復帰モードに代えて第2復帰モードを実行する(図2中、ステップS7、ステップS8)。
図4に示すように、第2復帰モードにおいて、インバータ20は、DCバス電圧の制御を継続するように制御される。
第2DC/DCコンバータ18は、瞬低直前における第2DC/DCコンバータ18の出力の80%となるように出力電力が制御される。
また、第1DC/DCコンバータ16は、瞬低直前における第1DC/DCコンバータ16の出力の80%となるように出力電力が制御される。なお、第1DC/DCコンバータ16は、日射に応じた電力以上には出力しないように制御される。
なお、第2復帰モードにおいては、インバータ20の出力が瞬低直前の出力の80%以上となるように制御されればよく、インバータ20の出力が瞬低直前の出力の80%以上であれば、第1DC/DCコンバータ16の出力は80%より低くてもよい。
図3において、制御部21は、タイミングT3からタイミングT4までの期間P4の間、第2復帰モードを維持する。
よって、第2DC/DCコンバータ18は、期間P4の間において、放電電力4kWを目標に制御される。また、第1DC/DCコンバータ16も、期間P4の間において、出力4kWを目標に制御される。
これにより、制御部21は、期間P4内に、両コンバータ16,18の出力(太陽光発電パネル2の発電電力及び蓄電池4の充放電電力)を、瞬低が発生する前の状態に、概ね復帰させることができる。
なお、期間P4は、例えば、0.4秒である。よって、タイミングT4は瞬低復帰後0.5秒経過したときのタイミングを示す。
ここで、本実施形態の電源システム1は、蓄電池4を備えている。よって、制御部21は、第2DC/DCコンバータ18からDCバス30へ向けて出力される放電電力が、負荷12の消費電力以下となるように制御する。これにより、制御部21は、蓄電池4の放電電力が商用電力系統8へ逆潮流するのを抑制する。
つまり、制御部21は、瞬低が発生する前において、第2DC/DCコンバータ18からDCバス30へ向けて出力される電力が、負荷12の消費電力以下となるように制御する。
制御部21は、上述したように、期間P4の間において第2復帰モードを維持することで、第2DC/DCコンバータ18の出力を、瞬低が発生する前の状態に復帰させる。よって、制御部21は、期間P4(所定の第2期間)の間において第2復帰モードを維持することで、第2DC/DCコンバータ18からDCバス30へ向けて出力される電力が、負荷12の消費電力以下となるように制御する。
これにより、期間P4が経過するまでに、逆潮流が許容されない蓄電池4の放電電力が、商用電力系統8へ逆潮流するのを抑制するように制御することができる。
例えば、電源システム1が逆電力保護リレーを備えており、蓄電池4の放電電力の逆潮流が検知されてから逆電力保護リレーが開路するまでの期間が0.5秒であるとする。この場合、期間P3と期間P4とを合わせた期間が0.5秒であるので、制御部21は、逆電力保護リレーが開路するまでに、蓄電池4の放電電力の逆潮流を抑制することができる。よって、蓄電池4の放電電力に逆潮流が生じたとしても、逆電力保護リレーが開路するのを抑制することができる。
なお、本実施形態の負荷12の消費電力は5kWであり、図3では、商用電力系統8への逆潮流は生じない。よって、第2DC/DCコンバータ18は、継続して4kWの電力を出力するように制御される。
図3中、制御部21は、タイミングT4を経過すると、第2復帰モードに代えて定常制御を実行し、期間P5においては定常制御を維持する。よって、期間P5においては、両DC/DCコンバータ16,18の出力電力もそれぞれ5kWとなる。これにより、インバータ20の出力電力は、瞬低が発生する前の10kWに復帰する。
〔瞬低時の動作の具体例について〕
以下に、電力変換装置6(電源システム1)が運用動作における複数のモード(以下「動作モード」という。)を持つ場合に、各動作モードにおける瞬低時の動作について説明する。ここでは、電力変換装置6が3つの動作モード(例えば「シングル発電モード」、「ダブル発電モード」、及び「グリーンモード」)を持つものとする。動作モードの選択は例えばユーザの操作によって行われる。
図5は、本実施形態の電源システム1における各部の電力の経時変化の一例を示す図である。
図5には、電源システム1を構成する各要素を模式的に示し、電源システム1全体を時系列で並べて示している。図5中、「PV」は太陽光発電パネル2、「BS」は蓄電池4、「1stCNV」は第1DC/DCコンバータ16、「2ndCNV」は第2DC/DCコンバータ18、「INV」はインバータ20、「G」は商用電力系統8、及び「L」は負荷12を示す。また、「1stCNV」、「2ndCNV」、「INV」、「G」、及び「L」に隣接して示す数字は隣接する要素に流れる電力を示しており、矢印は隣接する要素に流れる電力の方向を示している。
また、図5に示す電源システム1において、第1DC/DCコンバータ16(太陽光発電パネル2)は2kWの発電電力を出力可能であるものとする。第2DC/DCコンバータ18(蓄電池4)は1.5kWの電力を充放電可能であるものとする。また、負荷12の消費電力は1kWであるものとする。また、電力変換を行う各機器の電力変換効率は、100%であるものとする。
さらに、電源システム1が逆電力保護リレーを備えており、蓄電池4の放電電力の逆潮流が検知されてから逆電力保護リレーが開路するまでの期間が0.5秒であるとする。
また、図5に示す電源システム1は、シングル発電モードで動作するものとする。なお、シングル発電とは、太陽光発電パネル2のみ又は蓄電池4のみを稼働させる発電態様のことである。この態様では、太陽光発電パネル2による発電が行われているときには、原則として、蓄電池4には充放電を行わせない。
図5に示すように、定常時(瞬低前)において、第1DC/DCコンバータ16は2kWの電力を出力しており、第2DC/DCコンバータ18は充放電を行っていない。インバータ20には、第1DC/DCコンバータ16による2kWの電力が与えられ、そのうち、1kWが商用電力系統8へ与えられ、残りの1kWが負荷12へ与えられる。
その後、瞬低が発生した後、瞬低復帰後において、制御部21は、第1復帰モードを実行する。第1復帰モードにおいて、制御部21は、瞬低直前における両コンバータ16,18の出力を合計した合計電力の80%をインバータ20の出力電力の目標値に設定する。図5では、目標値は1.6kWに設定される。さらに、第1復帰モードにおいて、第2DC/DCコンバータ18は、設定された目標値となるように、定格出力の範囲内で電力を出力して蓄電池4から電力を放電させるように制御される。第1DC/DCコンバータ16は、目標値に対して第2DC/DCコンバータ18が出力する電力では賄いきれない不足分を負担する。
よって、図5に示すように、瞬低復帰後0.1秒の段階では、第2DC/DCコンバータ18は出力可能な最大値である1.5kWを放電し、第1DC/DCコンバータ16は目標値に対する不足分である0.1kWを出力する。インバータ20には、両DC/DCコンバータ16,18による1.6kWの電力が与えられ、そのうち、0.6kWが商用電力系統8へ与えられ、残りの1kWが負荷12へ与えられる。
このように、本例では、制御部21は、蓄電池4の負担割合を相対的に大きくするように制御することで、インバータ20が出力する電力を迅速に復帰させることができ、瞬低復帰後0.1秒の段階において、FRT要件を満たした制御が実現される。
なお、本例では、シングル発電モードが選択されているが、制御部21は、第1復帰モードでは例外的に両コンバータ16,18から同時に電力を出力することを許容する。
瞬低復帰後0.1秒が経過すると、制御部21は、第2復帰モードを実行する。第2復帰モードにおいて、第1DC/DCコンバータ16は、瞬低直前における出力の80%となるように出力電力が制御される。第2DC/DCコンバータ18は、瞬低直前における入出力の80%となるように入出力電力が制御される。
よって、瞬低復帰後0.1秒が経過すると、第1DC/DCコンバータ16の出力電力は、瞬低直前の出力の80%である1.6kWとなるように調整される。また、第2DC/DCコンバータ18の出力電力は、0kWとなるように調整される。
これにより、図5に示すように、瞬低復帰後0.5秒の段階では、第1DC/DCコンバータ16は1.6kWを出力し、第2DC/DCコンバータ18は充放電を行っていない。インバータ20には、両DC/DCコンバータ16,18による1.6kWの電力が与えられ、そのうち、0.6kWが商用電力系統8へ与えられ、残りの1kWが負荷12へ与えられる。
ここで、瞬低復帰後0.1秒の段階において、第2DC/DCコンバータ18は、負荷12の消費電力よりも大きい1.5kWを放電しているため、逆潮流が許容されない蓄電池4の放電電力が逆潮流している。しかし、瞬低復帰後0.5秒の段階において、第2DC/DCコンバータ18は、充放電を行っていない。
よって、本例において、瞬低復帰後0.1秒の段階において蓄電池4の放電電力に逆潮流が生じたとしても、逆電力保護リレーが開路するのを抑制することができ、運転状態を維持することができる。
図6は、本実施形態の電源システム1における各部の電力の経時変化の他の例を示す図である。
図6に示す電源システム1は、ダブル発電モードで動作する以外、図5で示した電源システム1と全て同様の条件であるものとする。なお、ダブル発電とは、太陽光発電パネル2が発電しているときに蓄電池4の放電を許容する発電態様のことである。
図6に示すように、定常時(瞬低前)において、第1DC/DCコンバータ16は2kWの電力を出力しており、第2DC/DCコンバータ18は1kW放電している。インバータ20には、両DC/DCコンバータ16,18による3kWの電力が与えられ、そのうち、2kWが商用電力系統8へ与えられ、残りの1kWが負荷12へ与えられる。
その後、瞬低が発生した後、瞬低復帰後において、制御部21は、第1復帰モードを実行する。第1復帰モードにおいて、インバータ20の出力電力の目標値は2.4kWに設定される。
よって、図6に示すように、瞬低復帰後0.1秒の段階では、第2DC/DCコンバータ18は出力可能な最大値である1.5kWの電力を放電し、第1DC/DCコンバータ16は目標値に対する不足分である0.9kWの電力を出力する。インバータ20には、両DC/DCコンバータ16,18による2.4kWの電力が与えられ、そのうち、1.4kWが商用電力系統8へ与えられ、残りの1kWが負荷12へ与えられる。
このように、本例においても、制御部21は、蓄電池4の負担割合を相対的に大きくするように制御することで、インバータ20が出力する電力を迅速に復帰させることができ、瞬低復帰後0.1秒の段階において、FRT要件を満たした制御が実現される。
瞬低復帰後0.1秒が経過すると、制御部21は、第2復帰モードを実行する。
よって、瞬低復帰後0.1秒が経過すると、第1DC/DCコンバータ16の出力電力は、瞬低直前の出力の80%である1.6kWとなるように調整される。また、第2DC/DCコンバータ18の出力電力は、瞬低直前の出力の80%である0.8kWとなるように調整される。
これにより、図6に示すように、瞬低復帰後0.5秒の段階では、第1DC/DCコンバータ16は1.6kWの電力を出力し、第2DC/DCコンバータ18は0.8kWの電力を出力する。インバータ20には、両DC/DCコンバータ16,18による2.4kWの電力が与えられ、そのうち、1.4kWが商用電力系統8へ与えられ、残りの1kWが負荷12へ与えられる。
本例においても、瞬低復帰後0.1秒の段階において、蓄電池4の放電電力が逆潮流している。しかし、瞬低復帰後0.5秒の段階において、第2DC/DCコンバータ18は、負荷12の消費電力以下である0.8kWの電力を出力している。
よって、本例においても、瞬低復帰後0.1秒の段階において蓄電池4の放電電力に逆潮流が生じたとしても、逆電力保護リレーが開路するのを抑制することができ、運転状態を維持することができる。
図7は、本実施形態の電源システム1における各部の電力の経時変化のさらに他の例を示す図である。
図7に示す電源システム1は、グリーンモードで動作する以外、図5及び図6で示した電源システム1と全て同様の条件であるものとする。
なお、グリーンモードとは、太陽光発電パネル2で日中に発電した電力のうち余剰電力を蓄電し、その蓄電した電力を他の時間帯で使用することで、電力会社からの買電を少なくし、電力の自給自足を目的とするモードのことである。
図7に示すように、定常時(瞬低前)において、第1DC/DCコンバータ16は2kWの電力を出力しており、第2DC/DCコンバータ18は1kWで蓄電池4を充電している。インバータ20には1kWの電力が与えられ、インバータ20に与えられた1kWの電力は負荷12へ与えられる。
その後、瞬低が発生した後、瞬低復帰後において、制御部21は、第1復帰モードを実行する。第1復帰モードにおいて、インバータ20の出力電力の目標値は0.8kWに設定される。
よって、図7に示すように、瞬低復帰後0.1秒の段階では、第2DC/DCコンバータ18は0.8kWの電力を放電する。目標値に対して不足はないので、第1DC/DCコンバータ16は電力を出力しない。インバータ20には、第2DC/DCコンバータ18による0.8kWの電力が与えられる。負荷12には、インバータ20の出力電力0.8kWと、商用電力系統8からの電力0.2kWとが与えられる。
このように、本例においても、制御部21は、蓄電池4の負担割合を相対的に大きくするように制御することで、インバータ20が出力する電力を迅速に復帰させることができ、瞬低復帰後0.1秒の段階において、FRT要件を満たした制御が実現される。
瞬低復帰後0.1秒が経過すると、制御部21は、第2復帰モードを実行する。
このとき、第1DC/DCコンバータ16の出力電力は、瞬低直前の出力の80%である1.6kWとなるように調整される。また、第2DC/DCコンバータ18の出力電力は、瞬低直前の出力の80%である0.8kW蓄電池4へ充電するように調整される。
これにより、図7に示すように、瞬低復帰後0.5秒の段階では、第1DC/DCコンバータ16は1.6kWの電力を出力し、第2DC/DCコンバータ18は0.8kWの電力を蓄電池4へ充電する。インバータ20には、両DC/DCコンバータ16,18による0.8kWの電力が与えられ、負荷12には、インバータ20の出力電力0.8kWと、商用電力系統8からの電力0.2kWとが与えられる。
〔その他〕
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
上記実施形態では、期間P3を0.1秒とした場合を例示したが、FRT要件を満たすことができれば、期間P3は、より短くてもよく、適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、蓄電池4の放電電力の逆潮流が検知されてから逆電力保護リレーが開路するまでの期間が0.5秒であり、これに合わせて期間P4を0.4秒とした場合を例示したが、逆潮流が検知されてから逆電力保護リレーが開路するまでの期間の間に逆潮流しないように制御すればよいので、期間P4はより短くしてもよい。
また、上記実施形態では、自然エネルギーを用いる発電システムである太陽光発電パネル2及び蓄電池4をそれぞれ1つずつ備えた構成の場合を例示したが、これに限定されることはなく、これらを多数並列に接続した構成であってもよい。
また、太陽光発電パネル2に代えて、風力発電等、太陽光発電以外の他の自然エネルギーを用いる発電システムを用いてもよい。
本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 電源システム
2 太陽光発電パネル
4 蓄電池
6 電力変換装置
8 商用電力系統
10 交流電路
12 負荷
16 第1DC/DCコンバータ
18 第2DC/DCコンバータ
20 インバータ
21 制御部
22 直流側コンデンサ
24 直流リアクトル
26 直流側コンデンサ
28 直流リアクトル
30 DCバス
32 中間コンデンサ
34 交流リアクトル
36 交流側コンデンサ
38 連系スイッチ
40,42,48,52 電圧センサ
44,46,50,54,56 電流センサ
d1〜d8 ダイオード
Q1〜Q8 スイッチング素子
P1〜P5 期間
T1〜T4 タイミング

Claims (5)

  1. 商用電力系統に連系する電源システムであって、
    第1直流電源と、
    蓄電池からなる第2直流電源と、
    DCバスと、
    前記第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、
    前記第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、
    前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、
    前記第1DC/DCコンバータ、前記第2DC/DCコンバータ、及び前記インバータの制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する
    電源システム。
  2. 前記制御部は、前記インバータが出力する電力を、優先的に前記第2直流電源に負担させるように前記第2DC/DCコンバータを制御する
    請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記制御部は、さらに、前記所定の第1期間の経過後から、所定の第2期間までの間に、前記第2DC/DCコンバータから前記DCバスへ向けて出力される電力が、前記インバータと前記商用電力系統との間に接続される負荷によって消費される消費電力以下となるように前記第2DC/DCコンバータを制御する
    請求項1又は請求項2に記載の電源システム。
  4. 第1直流電源及び蓄電池からなる第2直流電源と、商用電力系統と、の間で電力変換を行う電力変換装置であって、
    DCバスと、
    前記第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、
    前記第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、
    前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、
    前記第1DC/DCコンバータ、前記第2DC/DCコンバータ、及び前記インバータの制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する
    電力変換装置。
  5. DCバスと、
    第1直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第1DC/DCコンバータと、
    蓄電池からなる第2直流電源と前記DCバスとの間に設けられた第2DC/DCコンバータと、
    前記DCバスと前記商用電力系統との間に設けられたインバータと、を備え、
    前記第1直流電源及び前記第2直流電源と、商用電力系統と、の間で電力変換を行う電力変換装置の制御方法であって、
    前記商用電力系統において瞬時電力低下が生じた後、前記瞬時電力低下からの復帰を検出すると、前記復帰を検出してから所定の第1期間の間、少なくとも前記第2DC/DCコンバータに前記第2直流電源の電力を放電させ、かつ、前記インバータが出力する電力のうち、前記第2直流電源が負担する電力の負担割合が、前記第1直流電源が負担する電力の負担割合よりも大きくなるように、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータを制御する
    電力変換装置の制御方法。
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