JP2020136578A - コモンモードノイズフィルタ - Google Patents

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吉晴 大森
Yoshiharu Omori
吉晴 大森
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Abstract

【課題】本発明は、mipiのC−PHY規格のLowPowerモード時の不要なスパイク電圧を小さくすることができるコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とする。【解決手段】本発明のコモンモードノイズフィルタは、第1〜第5の絶縁体層11a〜11eと、前記第1〜第5の絶縁体層11a〜11eを積層することによって設けられた積層体12と、前記第1〜第5の絶縁体層11a〜11eに設けられた互いに独立する渦巻状の第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15とを備え、前記第1のコイル13、前記第2のコイル14、前記第3のコイル15は積層方向Xと直交する第1の方向Yに沿って順に配置され、前記第1のコイル13、前記第2のコイル14、前記第3のコイル15は積層方向Xから見て互いに重なっていない。【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器に使用される小形で薄型のコモンモードノイズフィルタに関する。
近年、カメラの解像度が飛躍的に高まり、更に高速な伝送方式として、3本の伝送ラインを用いて、送信側から各伝送ラインに異なる電圧を送り、受信側で各ライン間の差分をとることで差動出力をする方式がmipi(Mobile Industry Processor Interface)のC−PHY規格として制定され実用化されている。
上記の3本の伝送ラインに使用される従来のコモンモードノイズフィルタは、図9に示すように、複数の絶縁体層1と、3つの独立した第1〜第3のコイル2〜4を有し、第1〜第3のコイル2〜4はそれぞれ、コイル導体2a、2b、コイル導体3a、3b、コイル導体4a、4b同士を電気的に接続することによって形成されていた。
また、第1のコイル2を構成するコイル導体2a、第2のコイル3を構成するコイル導体3a、第3のコイル4を構成するコイル導体4a、第1のコイル2を構成するコイル導体2b、第2のコイル3を構成するコイル導体3b、第3のコイル4を構成するコイル導体4bの順に積層していた。
このような構成において、コモンモードノイズが入力された場合には、第1〜第3のコイル2〜4で発生する磁束が互いに強め合い、インダクタンスとして動作することによってノイズを抑制していた。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2018−73854号公報
上記mipiのC−PHY規格におけるデータラインは、省電力化のため、高速なデータ送受信が不必要な場合にLowPowerモードとなる。
このLowPowerモード時では3本の信号線のうち2本が同じ動作をするが、この同じ動作をする2本の信号の電圧が変化すると、3線間に電磁気的な結合がある場合、隣接する残り1本の信号線に不要なスパイク電圧が励起される。
従来の2線式の差動方式をとるmipiのD−PHY規格のLowPowerモードでは1線分の電圧変化が他方の1線に影響を及ぼすが、mipiのC−PHY規格では2線分の電圧変化の影響が残り1線に影響するため、より大きな影響が生じ易くなり、不要なスパイク電圧が励起されることになる。
上記した従来のコモンモードノイズフィルタは、3本の信号線に接続される第1〜第3のコイル2〜4間の互いの磁気結合が強いため、励起される不要なスパイク電圧が大きく
なる傾向にあるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、不要なスパイク電圧を抑制することができるコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
第1の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向と交差する第1の方向に沿って順に配置され、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向から見て互いに重なっていない。
第2の態様に係るコモンモードノイズフィルタでは、第1の態様において、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向と直交する第1の方向に沿って順に配置されている。
第3の態様に係るコモンモードノイズフィルタでは、第1の態様において、前記第1の方向における中央部に位置する前記第2のコイルの巻き方向が、他の2つの前記第1、第3のコイルの巻き方向と逆方向となっている。
第4の態様に係るコモンモードノイズフィルタでは、第1の態様において、前記第1の方向における中央部に位置する前記第2のコイルおよび前記第1のコイルの巻き方向が、前記第3のコイルの巻き方向と逆方向となっている。
第5の態様に係るコモンモードノイズフィルタでは、第1の態様において、前記積層体の内部に、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間、前記第3のコイルと前記第1のコイルとの間のうち少なくとも1つに接続されるコンデンサ部が備えられている。
第6の態様に係るコモンモードノイズフィルタでは、第1の態様において、前記積層体の内部に、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間、前記第3のコイルと前記第1のコイルとの間それぞれに接続されるコンデンサ部が備えられている。
第7の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルが、前記第1の方向に沿った面から見て、三角形の頂点に位置する。
第8の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向から見て互いに対向するように順に配置され、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間のうち少なくとも1つに金属層が配置されている。
第9の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互い
に独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向から見て互いに対向するように順に配置され、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間それぞれに金属層が配置されている。
第10の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、第8の態様において、前記第2のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との間の距離が、前記第1のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離、または前記第3のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離より大きい。
第11の態様に係るコモンモードノイズフィルタでは、第8の態様において、前記第2のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との間の距離が、前記第1のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離、前記第3のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離より大きい。
第12の態様に係るコモンモードノイズフィルタでは、第8の態様において、前記金属層が積層方向から見て、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルの一部を覆っていない。
第13の態様に係るコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルはそれぞれ異なる前記絶縁体層に設けられた複数のコイル導体で構成され、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向と交差する第1の方向に沿って順に配置され、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルのうち少なくとも1つの前記コイルを構成する前記コイル導体は、積層方向から見て他の前記コイルを構成する前記コイル導体と重なっている。
本発明のコモンモードノイズフィルタは、第1〜第3のコイルを積層方向で重ならないようにし、または、第1〜第3のコイル間を金属層で仕切っているため、第1〜第3のコイル間の磁気結合を弱めることができ、これにより、励起される不要なスパイク電圧を小さくすることができるという効果が得られる。
本開示の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの斜視図 同コモンモードノイズフィルタの他の例を示す分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの他の例を示す断面図 同コモンモードノイズフィルタの他の例を示す分解斜視図 図5に示すコモンモードノイズフィルタの回路図 本開示の実施の形態2におけるコモンモードノイズフィルタの断面図 同コモンモードノイズフィルタの分解斜視図 従来のコモンモードノイズフィルタの分解斜視図
(実施の形態1)
図1は本開示の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図、図2は同コモンモードノイズフィルタの斜視図である。
本開示の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタは、図1、図2に示すように、第1〜第5の絶縁体層11a〜11eと、第1〜第5の絶縁体層11a〜11eを積層方向Xに沿って上下方向に積層することによって設けられた積層体12と、第2、第3の絶縁体層11b、11cに設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15とを備えている。
また、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15は積層方向Xと交差する第1の方向Yに沿ってこの順番に配置されている。
上記構成において、前記第1、第5の絶縁体層11a、11eはCu−Ni−Znフェライト等の磁性材料、またはCu−Znフェライト、ガラスセラミック等の非磁性材料によりシート状に構成され、絶縁性を有している。
また、前記第2〜第4の絶縁体層11b〜11bは、Cu−Znフェライト、ガラスセラミック等の非磁性材料によりシート状に構成され、絶縁性を有している。
なお、第1〜第5の絶縁体層11a〜11eを構成する層の枚数は、図1に示された枚数に限定されるものではない。
前記第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15は、それぞれ2つの渦巻き状のコイル導体を電気的に接続して構成されている。
このうち、第1のコイル13は第1のコイル導体13aと第2のコイル導体13bとで構成されており、また、第2のコイル14は第3のコイル導体14aと第4のコイル導体14bとで構成されており、そして、第3のコイル15は第5のコイル導体15aと第6のコイル導体15bとで構成されている。
第1〜第6のコイル導体13a、13b、14a、14b、15a、15bは、長辺と短辺を連続させて渦巻き状に1ターン以上に形成したもので、その内形と外形の輪郭が概ね矩形状をしており、配線等に用いる部分を除いた主要部である渦巻き状部分の導体幅、導体間ピッチ、導体厚み寸法などの導体パターンが同じになるように形成されている。なお、渦巻き状ではなくらせん状としてもよい。
また、これら第1〜第6のコイル導体13a、13b、14a、14b、15a、15bは、それぞれ銀等の導電材料を渦巻状にめっきまたは印刷することにより形成されている。
なお、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15は、1つのコイル導体で構成してもよい。また、各コイルを構成する2つのコイル導体を同一平面上に配置してもよい。さらに、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15が、それぞれ2つの渦巻き状のコイル導体で構成されている場合、1つのコイルを構成するコイル導体が、他のコイルを構成するコイル導体と積層方向Xから見て少なくとも1部が重なるようにしてもよい。
さらに、第1のコイル13を構成する第1のコイル導体13a、第2のコイル14を構成する第3のコイル導体14a、第3のコイル15を構成する第5のコイル導体15aは、第2の絶縁体層11bの上面に設けられ、第1のコイル13を構成する第2のコイル導体13b、第2のコイル14を構成する第4のコイル導体14b、第3のコイル15を構成する第6のコイル導体15bは第3の絶縁体層11cの上面に設けられている。
第1のコイル導体13a、第3のコイル導体14a、第5のコイル導体15aは、積層方向Xと交差(実質的に直交)する第1の方向Yに沿ってこの順番に配置され、第2のコイル導体13b、第4のコイル導体14b、第6のコイル導体15bも、積層方向Xと直交する第1の方向Yに沿ってこの順番に配置されている。
第1のコイル導体13aと第2のコイル導体13bとはビア電極16aを介して接続され、第1のコイル13が構成される。第3のコイル導体14aと第4のコイル導体14bとはビア電極16bを介して接続され、第2のコイル14が構成される。第5のコイル導体15aと第6のコイル導体15bとはビア電極16cを介して接続され、第3のコイル15が構成される。なお、ビア電極16a、16b、16cは、第3の絶縁体層11cを貫通して設けられている。
第1のコイル導体13aと第2のコイル導体13bは主要部の渦巻き状部分が積層方向Xから見て対向し重なっている。第3のコイル導体14aと第4のコイル導体14bは主要部の渦巻き状部分が積層方向Xから見て対向し重なっている。第5のコイル導体15aと第6のコイル導体15bは主要部の渦巻き状部分が積層方向Xから見て対向し重なっている。
このような構成によって、3つの独立した第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15が設けられ、第1のコイル13と第2のコイル14、第2のコイル14と第3のコイル15がそれぞれ弱く磁気結合する構成にしている。
そしてさらに、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15は積層方向Xから見て、少なくともその主要部である渦巻き状部分では互いに重なる部分は無い。
なお、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15が、それぞれ2つの渦巻き状のコイル導体で構成されている場合、1つのコイルを構成するコイル導体が、他のコイルを構成し、かつこの1つのコイルを構成するコイル導体が設けられている絶縁体層と異なる絶縁体層に設けられているコイル導体と積層方向Xから見て少なくとも1部が重なるようにしてもよい。
この場合も、1つの絶縁体層に設けられた第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15は、積層方向Xから見て、少なくともその主要部である渦巻き状部分では互いに重なる部分は無い。
さらに、積層体12の第1の方向Yに沿った両側面12a、12bには、第1〜第6の外部電極17a〜17fが設けられ、そして第1、第2、第3の外部電極17a〜17cはそれぞれ前記第1、第3、第5のコイル導体13a、14a、15aの一端部と電気的に接続され、第4、第5、第6の外部電極17d〜17fはそれぞれ前記第2、第4、第6のコイル導体13b、14b、15bの一端部と電気的に接続されている。
第1、第2、第3の外部電極17a〜17cは、積層体12の第1の方向Yに沿った一側面12aに設けられ、第4、第5、第6の外部電極17d〜17fは、他側面12bに設けられている。
上記したように本実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタにおいては、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15を積層方向で互いに重ならないようにしているため、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15同士の磁気結合を弱めることができ、これにより、励起される不要なスパイク電圧を小さくすることが
できるという効果が得られる。
すなわち、LowPowerモード時では3本の信号線のうちの2本は、差動信号ではなく、同一波形となる電圧が印加されるため、この2本の信号の電圧が変化すると、磁気結合によって残り1本の信号線に大きい不要なスパイク電圧が励起されるが、本開示では、互いの磁気結合を弱くしているため、磁気結合によって励起される不要なスパイク電圧を小さくすることができる。
また、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15は互いに磁気結合させない(互いに磁束の影響を受けない)ようにするのではなく、互いに弱く磁気結合させている。
なお、図3に示すように、第1の方向Yにおける中央部に位置する第2のコイル14の巻き方向が、他の2つの第1、第3のコイル13、15の巻き方向と逆方向となるようにしてもよい。
例えば図3では、積層方向Xの上方から見て、第2の絶縁体層11bの上面の第1のコイル導体13a(第1のコイル13)、第5のコイル導体15a(第3のコイル15)は、巻き方向が時計回りであるのに対し、第3のコイル導体14a(第2のコイル14)は巻き方向が反時計回りである。
この構成では、コモンモードでの第1のコイル13と第2のコイル14との磁気結合、第2のコイル14と第3のコイル15との磁気結合が強くなるため、コモンモードインピーダンスが高くなる。
また、前記第2のコイル14だけでなく第1のコイル13の巻き方向も、第3のコイル15の巻き方向と逆方向としてもよい。この場合でも、第2のコイル14と第3のコイル15との磁気結合を強くすることができる。
さらに、図4に示すように、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15が、第1の方向Yに沿った側面12a、12bから見た断面(積層方向Xおよび第1の方向Yと直交する方向から見た断面(第1〜第6の外部電極17a〜17fが設けられた箇所から見た方向における断面))で、正三角形の頂点に位置するようにしてもよい。
すなわち、三角形の形状が、正三角形に相似した形状(またはコイルの巻軸、コイルの中心部を結んだ線が正三角形に相似した形状)となっている。
このとき、第2のコイル14を第1のコイル13、第3のコイル15より積層方向Xで上方または下方に配置する。また、それぞれの所定箇所同士が正三角形の頂点に位置する。例えば、ビア電極16a、16b、16cと接続する部分同士、渦巻きの外から1ターン目の部分同士が、正三角形の頂点に存在する。
なお、この場合は、第1のコイル13と第2のコイル14、第2のコイル14と第3のコイル15とが積層方向Xから見て、その一部が重なっていてもよい。ただし、この重なりは、磁気結合が強くなりすぎないように各コイルが占める全体の面積の半分以下とする。
このような構成により、第1のコイル13と第3のコイル15との距離、第1のコイル13と第2のコイル14との距離、第2のコイル14と第3のコイル15との距離が略等しくなり、これにより、第1のコイル13と第3のコイル15の磁気結合と、第1のコイ
ル13と第2のコイル14の磁気結合と、第2のコイル14と第3のコイル15の磁気結合とのバランスがよくなるため、3線の信号伝達レベルのバランスが同じになる。
そしてさらに、図5に示すように、積層体12の内部に、第1のコイル13と第2のコイル14との間、第2のコイル14と第3のコイル15との間、第3のコイル15と第1のコイル13との間それぞれと接続するコンデンサ部を備えてもよい。
図5において、第1の絶縁体層11aと第2の絶縁体層11bとの間に、第1、第2のコンデンサ用絶縁体層11f、11gが積層されており、第1コンデンサ用絶縁体層11fには2つの第1コンデンサ電極18、2つの第2コンデンサ電極19、2つの第3コンデンサ電極20が形成され、第2コンデンサ用絶縁体層11gにも2つの第1コンデンサ電極18、2つの第2コンデンサ電極19、2つの第3コンデンサ電極20が形成されている。
このとき、第1コンデンサ用絶縁体層11fに形成された第1コンデンサ電極18と、第2コンデンサ用絶縁体層11gに形成された第1コンデンサ電極18とは積層方向Xで対向する。
同様に、第1コンデンサ用絶縁体層11fに形成された第2コンデンサ電極19と、第2コンデンサ用絶縁体層11gに形成された第2コンデンサ電極19とは積層方向Xで対向し、第1コンデンサ用絶縁体層11fに形成された第3コンデンサ電極20と、第2コンデンサ用絶縁体層11gに形成された第3コンデンサ電極20とは積層方向Xで対向する。
そして、対向する第1コンデンサ電極18同士で、第1のコイル13と第2のコイル14との間に接続される第1コンデンサ部C1が形成され、対向する第2コンデンサ電極19同士で、第2のコイル14と第3のコイル15との間に接続される第2コンデンサ部C2が形成され、対向する第3コンデンサ電極20同士で、第3のコイル15と第1のコイル13との間に接続される第3コンデンサ部C3が形成される。
この構成により、図6の示すような回路となり、複数のコンデンサ部によって2つのコイル間の差動出力信号の特性インピーダンスを下げることができる。
なお、図5、図6では、第1〜第3のコイル13〜15の入力側(第1、第2、第3の外部電極17a〜17c側)と、出力側(第4、第5、第6の外部電極17d〜17f側)の両方に、第1〜第3コンデンサ部C1、C2、C3を設けたが、入力側と出力側のいずれか一方だけに設けてもよい。また、第1〜第3コンデンサ部C1、C2、C3のうち、1つまたは2つが無くてもよい。
(実施の形態2)
図7は本開示の実施の形態2におけるコモンモードノイズフィルタの第1の方向Yに沿った側面から見た断面図、図8は同コモンモードノイズフィルタの分解斜視図である。なお、この本実施の形態2においては、上記した実施の形態1と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しており、その説明は省略する。
本開示の実施の形態2が上記した実施の形態1と相違する点は、図7、図8に示すように、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15を積層方向Xから見て互いに対向するように下からこの順番に配置され、さらに、第1のコイル13と第2のコイル14との間、第2のコイル14と第3のコイル15との間それぞれに金属層21が配置されている点である。
このとき、金属層21は銀等の金属を印刷、めっきする等して形成する。金属層21は第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15の少なくともその主要部である渦巻き状部分と積層方向Xで重なっている。なお、金属層21はグランドに接続される。
また、第2の絶縁体層11bの上面には第1のコイル13、第3の絶縁体層11cの上面には第2のコイル14、第4の絶縁体層11dの上面には第3のコイル15がそれぞれ設けられている。金属層21は他の絶縁体層11hの上面に設けられ、そして、第1の絶縁体層11aには第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15のそれぞれの引出部13d、14d、15dが設けられている。
第1のコイル13とその引出部13dとはビア電極16aで接続され、第2のコイル14とその引出部14dとはビア電極16bで接続され、第3のコイル15とその引出部15dとはビア電極16cで接続される。積層方向Xで金属層21はビア電極16a〜16cが配置された箇所には形成されない。
この構成によれば、第1〜第3のコイル13〜15間の磁気結合を金属層21によって弱めることができるため、励起される不要なスパイク電圧を小さくすることができる。
また、金属層21の面積や金属層21と第1〜第3のコイル13〜15との間の距離を調節することによって、第1〜第3のコイル13〜15間の磁気結合を調整できる。
さらに、金属層21と第1〜第3のコイル13〜15との間で発生する浮遊容量によって、2つのコイル間の差動出力信号の特性インピーダンスが高くなるのを抑制できる。
ここで、第2のコイル14と積層方向Xで隣接する金属層21との間の距離Dが、第1のコイル13と積層方向Xで隣接する金属層21との距離d1、第3のコイル15と積層方向Xで隣接する金属層21との距離d2のうち少なくとも1つより大きくするのが好ましい。
第2のコイル14は、積層方向Xで隣接する金属層21が2つあるため、浮遊容量が大きくなる。したがって、第2のコイル14と積層方向Xで隣接する金属層21との間の距離Dを大きくすることによって浮遊容量を小さくし、2つのコイル間の差動出力信号の特性インピーダンスの上昇を抑えるようにしている。
なお、金属層21が積層方向Xから見て、第1のコイル13、第2のコイル14、第3のコイル15の一部しか覆わないようにしてもよい。
この覆われていない部分で第1〜第3のコイル13〜15同士の磁気結合が生じるため、コモンモードノイズに対してインピーダンス値が高くなる。また、金属層21に覆われていない部分の面積を調整するだけで、コモンモードノイズインピーダンス値を容易に調整できる。
なお、第1のコイル13と並列接続された他の第1のコイル13を第3のコイル15の上方に配置してもよい。
また、上記実施の形態1、2では、第1〜第3のコイル13〜15がそれぞれ1個のものについて説明したが、第1〜第3のコイル13〜15をそれぞれ複数個設けたアレイタイプとしてもよいし、他の第1〜第3のコイル13〜15をさらに積層してもよい。
そして、複数の絶縁体層11a〜11hを、すべて非磁性材料で構成してもよい。
本発明に係るコモンモードノイズフィルタは、mipiのC−PHY規格のLowPowerモード時の不要なスパイク電圧を小さくすることができるという効果を有するものであり、特にデジタル機器やAV機器、情報通信端末等に使用される小形で薄型のコモンモードノイズフィルタ等において有用となるものである。
11a〜11e 第1〜第5の絶縁体層
12 積層体
13 第1のコイル
13a 第1のコイル導体
13b 第2のコイル導体
14 第2のコイル
14a 第3のコイル導体
14b 第4のコイル導体
15 第3のコイル
15a 第5のコイル導体
15b 第6のコイル導体

Claims (13)

  1. 複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向と交差する第1の方向に沿って順に配置され、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向から見て互いに重なっていないコモンモードノイズフィルタ。
  2. 前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向と直交する第1の方向に沿って順に配置されている請求項1に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  3. 前記第1の方向における中央部に位置する前記第2のコイルの巻き方向が、他の2つの前記第1、第3のコイルの巻き方向と逆方向となっている請求項1に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  4. 前記第1の方向における中央部に位置する前記第2のコイルおよび前記第1のコイルの巻き方向が、前記第3のコイルの巻き方向と逆方向となっている請求項1に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  5. 前記積層体の内部に、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間、前記第3のコイルと前記第1のコイルとの間のうち少なくとも1つに接続されるコンデンサ部が備えられている請求項1に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  6. 前記積層体の内部に、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間、前記第3のコイルと前記第1のコイルとの間それぞれに接続されるコンデンサ部が備えられている請求項1に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  7. 複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルが、前記第1の方向に沿った面から見て、三角形の頂点に位置するコモンモードノイズフィルタ。
  8. 複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向から見て互いに対向するように順に配置され、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間のうち少なくとも1つに金属層が配置されているコモンモードノイズフィルタ。
  9. 複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向から見て互いに対向するように順に配置され、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間それぞれに金属層が配置されているコモンモードノイズフィルタ。
  10. 前記第2のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との間の距離が、前記第1のコイ
    ルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離、または前記第3のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離より大きい請求項8に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  11. 前記第2のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との間の距離が、前記第1のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離より大きく、前記第3のコイルと前記積層方向で隣接する前記金属層との距離より大きい請求項8に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  12. 前記金属層が積層方向から見て、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルの一部を覆っていない請求項8に記載のコモンモードノイズフィルタ。
  13. 複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層を積層することによって設けられた積層体と、前記複数の絶縁体層に設けられた互いに独立するスパイラル状の第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルとを備え、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルはそれぞれ異なる前記絶縁体層に設けられた複数のコイル導体で構成され、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルは積層方向と交差する第1の方向に沿って順に配置され、前記第1のコイル、前記第2のコイル、前記第3のコイルのうち少なくとも1つの前記コイルを構成する前記コイル導体は、積層方向から見て他の前記コイルを構成する前記コイル導体と重なっているコモンモードノイズフィルタ。
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