以下に、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の実施形態では、本発明に係る情報処理装置を適用したサーバを備え、対象者の健康状態をサーバで管理する管理システムを例に本発明を説明する。
(実施形態1)
図1は、管理システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態の管理システムは、住居に居住(同居)する複数の管理対象者の健康状態をまとめて管理するシステムである。なお、複数の管理対象者は、例えば同じ住居で生活している家族、親戚、同居人等であり、以下では同じ世帯の管理対象者という。本実施形態の管理システムは、管理対象者の住居に設置されたエッジコンピュータ20、管理システムを運営する事業者が管理するサーバ10、管理対象者の健康状態の通知をサーバ10から受信するユーザ端末40等を含む。エッジコンピュータ20、サーバ10及びユーザ端末40は、インターネット等のネットワークNに接続可能であり、ネットワークNを介して情報の送受信を行う。
管理対象者の住居には、例えば洗面所に脈波センサ(洗面所用脈波センサ)31、表皮温度計(洗面所用表皮温度計)32、体重計33、身長計34、マイク35等が設けてあり、ダイニングルームに表皮温度計(ダイニング用表皮温度計)36、カメラ37等が設けてあり、寝室に脈波センサ(寝室用脈波センサ)38が設けてある。これらの各機器31〜38が設置される部屋は上述した例に限定されず、各機器31〜38は上述した部屋以外の部屋に設置されてもよい。住居内の1箇所又は複数箇所に、1つ又は複数種類の機器が設置されていればよい。また住居に設置される機器は上述した各機器31〜38に限定されず、居住する管理対象者の生体データや行動データ、住居内の湿度や気圧、住居外の温度等の住環境に関するデータ、住居内に存在するウイルス、細菌、アレルゲン、花粉等の検知データ等、管理対象者に関する情報(対象者情報)をセンシングできる各種のセンシングデバイスを用いることができる。各部屋に設けられた各機器31〜38はエッジコンピュータ20に接続されている。各機器31〜38とエッジコンピュータ20とはケーブルを介して有線通信を行うように構成されていてもよいし、無線通信を行うように構成されていてもよい。
脈波センサ31,38は、管理対象者の脈波を検知するセンサであり、例えば脈動に伴う血管内の圧力変化(脈波)を圧電素子にて検知する圧電センサを用いることができる。また脈波センサ31,38は、可視光線を出射してその反射光又は透過光の変化量を計測することによって、脈動に伴う血流量の変化(脈波)を検知する構成でもよく、その他の方法を用いて脈波を検知する構成でもよい。洗面所用脈波センサ31は、例えば洗面所の床又は床面に配置して使用されるマット等に設けられ、洗面所を使用する管理対象者が床面又はマット上に立ったときに、例えば足の裏にて脈波を検知する。寝室用脈波センサ38は、例えば寝室に設置されたベッド等に設けられ、管理対象者がベッドに在床しているときに、例えば足、手又は首等にて脈波を検知する。なお、寝室用脈波センサ38は、寝室の床に設けられ、寝室に入った管理対象者が床面に立ったときに、例えば足の裏にて脈波を検知する構成でもよい。脈波センサ31,38は、洗面所や寝室において管理対象者が意識することなく脈波の検知を行える位置に設置される。脈波センサ31,38は、管理対象者の脈波を検知した場合、検知した脈波信号(検知情報)をエッジコンピュータ20へ出力する。なお、寝室には脈波センサ38に加え、管理対象者の呼吸状態や体の動き等を検知するベッドセンサが設けられていてもよい。ベッドセンサは、例えばベッドの床とマットとの間に配置され、エアマット内の空気圧を検知することにより呼吸状態や体の動き等を検知する。ベッドセンサを用いることにより、管理対象者の睡眠中の状態を検知できる。
表皮温度計32,36は、管理対象者の表皮の温度を検知するセンサであり、例えば管理対象者の身体から放出される赤外線を計測し、計測した赤外線量を温度に変換して管理対象者の表皮温度を取得するサーモカメラを用いることができる。表皮温度計32,36は、その他の方法を用いて管理対象者の表皮温度を検知する構成でもよい。洗面所用表皮温度計32は、例えば洗面所の鏡の裏又は洗面所の天井等に設けられ、洗面所内に管理対象者が居るときに管理対象者の表皮温度を検知する。ダイニング用表皮温度計36は、例えばダイニングルームの天井等に設けられ、ダイニングルーム内に管理対象者が居るときに管理対象者の表皮温度を検知する。表皮温度計32,36は、洗面所やダイニングルームにおいて、管理対象者が意識することなく表皮温度の検知を行える位置に設置される。表皮温度計32,36は、管理対象者の表皮温度を検知した場合、検知した表皮温度(検知情報)をエッジコンピュータ20へ出力する。
体重計33は、管理対象者の体重及び体脂肪率を計測する計測器であり、例えば洗面所の床又は床面に配置して使用されるマット等に設けられる。体重計33は、洗面所において管理対象者が意識することなく体重及び体脂肪率の計測を行える位置に設置される。体重計33は、管理対象者の体重及び体脂肪率を計測した場合、計測した体重及び体脂肪率(検知情報)をエッジコンピュータ20へ出力する。身長計34は、管理対象者の身長を計測する計測器であり、例えば洗面所の天井に設けられ、洗面所の天井から超音波を出射してその反射光を計測することによって、管理対象者の身長を計測する。身長計34は、洗面所において管理対象者が意識することなく身長の計測を行える位置に設置される。身長計34は、管理対象者の身長を計測した場合、計測した身長(検知情報)をエッジコンピュータ20へ出力する。
マイク35は、増幅器及びA/D(アナログ/デジタル)変換器等を有する集音装置であり、管理対象者の発話音声を収集してアナログの音声データを取得し、取得した音声データを増幅器にて増幅し、A/D変換器にてデジタルの音声データに変換し、音声データを取得する。マイク35は、例えば洗面所の鏡の裏又は洗面所の天井や壁面等に設けられ、洗面所内に居る管理対象者の発話音声(音声データ)を取得する。なお、マイク35は、洗面所において管理対象者が意識することなく発話音声を収集できる位置に設置される。マイク35は、管理対象者の会話音声を取得した場合、取得した音声データ(検知情報)をエッジコンピュータ20へ出力する。
カメラ37は、レンズ及び撮像素子等を有する撮像装置であり、レンズを介して入射した光を撮像素子にて光電変換して画像データを取得する。カメラ37は、例えばダイニングテーブル(食卓)の上部の天井等に設けられ、ダイニングテーブルに用意された管理対象者の食事の撮像画像(画像データ)を取得する。カメラ37は、食事を行う管理対象者が意識することなく食事の撮像画像を取得できる位置に設置される。カメラ37は、管理対象者の食事の撮影画像を取得した場合、取得した画像データ(検知情報)をエッジコンピュータ20へ出力する。なお、カメラ37の近傍にマイクを設け、マイクにて例えば「食事の写真を撮って」のような管理対象者の発話音声を取得した場合に、カメラ37が食事の撮像画像を取得するように構成してもよい。
エッジコンピュータ20は、例えばパーソナルコンピュータであり、上述したように管理対象者の住居に設けられた各機器31〜38から出力された検知結果に係る信号(検知情報)を取得する。エッジコンピュータ20は、各機器31〜38から取得した検知情報を管理対象者毎に分類して蓄積する処理、各管理対象者の検知情報をサーバ10へ送信する処理等、種々の情報処理を行う。エッジコンピュータ20は複数設けられていてもよく、各機器31〜38から出力される検知情報に基づく処理を複数のエッジコンピュータ20で分散処理してもよい。
サーバ10は、サーバコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等であり、複数台設けられてもよいし、1台のサーバ装置内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されてもよいし、クラウドサーバを用いて実現されてもよい。サーバ10は、各住居に設置されたエッジコンピュータ20から管理対象者に関する検知情報を取得して蓄積する処理、蓄積された検知情報に基づいて管理対象者の健康状態を分析する処理、管理対象者の健康状態をユーザ端末40に通知する処理等、種々の情報処理を行う。ユーザ端末40は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末40は、管理対象者が使用する端末(対象者の端末装置)であり、管理対象者の健康状態をサーバ10から受信する処理、受信した健康状態を表示する処理等、種々の情報処理を行う。
図1は、一戸の住居に設置されたエッジコンピュータ20がネットワークNに接続されている例を示す。しかし、エッジコンピュータ20及び各機器31〜38は、複数の住居に設置されており、それぞれの住居に設置された複数のエッジコンピュータ20がネットワークNに接続されている。
図2は、エッジコンピュータ20の構成例を示すブロック図である。エッジコンピュータ20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25、接続部26等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部21は、記憶部22に記憶してある制御プログラム22Pを適宜実行することにより、エッジコンピュータ20が行うべき種々の情報処理、制御処理等を行う。
記憶部22は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部22は、制御部21が実行する制御プログラム22P及び制御プログラム22Pの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部22は、制御部21が制御プログラム22Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。更に記憶部22には、後述する対象者DB(データベース)22a及び検知情報DB22bが記憶される。対象者DB22a及び検知情報DB22bは、エッジコンピュータ20に接続された外部の記憶装置に記憶されてもよく、ネットワークNを介してエッジコンピュータ20と通信可能な記憶装置に記憶されてもよい。
通信部23は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して外部装置との間で情報の送受信を行う。入力部24は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部21へ送出する。表示部25は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部21からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部24及び表示部25は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。接続部26は、住居内に設けられた各機器31〜38との間で有線通信又は無線通信を行うためのインタフェースであり、各機器31〜38から出力された信号(検知情報)を受信し、受信した信号を制御部21へ送出する。
図3は、エッジコンピュータ20に記憶されるDB22a,22bの構成例を示す模式図である。図3Aは対象者DB22aを、図3Bは検知情報DB22bをそれぞれ示す。対象者DB22aは、エッジコンピュータ20及び各機器31〜38が設置された住居に居住(同居)する管理対象者の情報を記憶している。図3Aに示す対象者DB22aは、世帯ID列、対象者ID列、氏名列、年齢列、性別列、顔画像列等を含む。世帯ID列は、この住居に予め割り当てられた識別情報を記憶し、対象者ID列は、この住居に居住する各管理対象者に予め割り当てられた識別情報を記憶する。氏名列、年齢列、性別列はそれぞれ、各管理対象者の氏名、年齢、性別を記憶する。顔画像列は、各管理対象者の顔の撮像画像(画像データ)を記憶する。なお、顔の撮像画像は、対象者DB22aに記憶されるほかに、記憶部22の所定領域又はエッジコンピュータ20に接続された外部の記憶装置に記憶されてもよい。この場合、顔画像列は、顔の撮像画像(画像データ)を読み出すための情報(例えば画像データの記憶場所を示すファイル名)を記憶する。対象者DB22aに記憶される各情報は、入力部24を介して追加、変更又は削除の指示を受け付ける都度、制御部21によって追加、変更又は削除される。対象者DB22aの記憶内容は図3Aに示す例に限定されない。例えば世帯IDは、対象者DB22aに記憶されるほかに記憶部22の所定領域に記憶されてもよい。また、各管理対象者の身長や体重のように各管理対象者を識別できるような情報を対象者DB22aに記憶してもよい。
検知情報DB22bは、エッジコンピュータ20が各機器31〜38から取得した検知情報を管理対象者毎に記憶している。図3Bに示す検知情報DB22bは、対象者ID列及び検知情報列を含み、検知情報列は、脈波列、表皮温度列、体重列、体脂肪率列、身長列、発話音声列、食事画像列等を含む。対象者ID列は、各管理対象者の識別情報を記憶し、この識別情報は、対象者DB22aに登録されている各管理対象者の対象者IDを用いる。脈波列、表皮温度列、体重列、体脂肪率列、身長列、発話音声列、食事画像列はそれぞれ、制御部21が各機器31〜38から取得した各管理対象者の脈波、表皮温度、体重、体脂肪率、身長、発話音声、食事の撮像画像(検知情報)を記憶する。なお、これらの各検知情報は、各機器31〜38での検知日時や各機器31〜38からの受信日時と共に時系列的に記憶されている。また、例えば脈波は、脈波を示す波形データを記憶部22の所定領域又はエッジコンピュータ20に接続された外部の記憶装置に記憶してもよく、この場合、脈波列には、脈波を示す波形データを読み出すための情報(例えばデータの記憶場所を示すファイル名)を記憶してもよい。食事の撮像画像についても同様に、撮像画像(画像データ)を記憶部22の所定領域又はエッジコンピュータ20に接続された外部の記憶装置に記憶してもよい。検知情報DB22bに記憶される各検知情報は、制御部21が各機器31〜38から検知情報を取得し、取得した検知情報を管理対象者毎に分類する都度、制御部21によって記憶される。検知情報DB22bの記憶内容は図3Bに示す例に限定されない。
図4は、エッジコンピュータ20の制御部21によって実現される機能を示すブロック図である。エッジコンピュータ20の制御部21は、記憶部22に記憶してある制御プログラム22Pを実行した場合、検知情報取得部201、解析部202、検知情報送信部204の各機能を実現する。本実施形態では、これらの各機能を制御部21が制御プログラム22Pを実行することにより実現するが、これらの一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。
検知情報取得部201は、各機器31〜38から出力される検知情報を接続部26を介して取得する。具体的には、検知情報取得部201は、脈波センサ31,38が検知した脈波信号、表皮温度計32,36が検知した表皮温度、体重計33が計測した体重及び体脂肪率、身長計34が計測した身長、マイク35が取得した音声データ、カメラ37が取得した画像データを取得する。なお、各機器31〜38はそれぞれの検知処理を定期的に(所定時間間隔で)行っており、検知結果に変化が生じた場合に、検知範囲内に管理対象者が入ったとして、検知結果を示す検知情報をエッジコンピュータ20へ出力する。
例えば脈波センサ31,38は、脈波の検知処理を定期的に行い、脈波を検知できた場合に、検知した脈波信号をエッジコンピュータ20へ出力する。表皮温度計32,36は、表皮温度の検知処理を定期的に行い、例えば所定値(例えば35℃)以上の温度を検知した場合に、検知した表皮温度をエッジコンピュータ20へ出力する。なお、表皮温度計32,36は、例えば所定値以上の温度の分布範囲が人の形状である場合に、検知した表皮温度をエッジコンピュータ20へ出力してもよい。体重計33は、体重及び体脂肪率の測定処理を定期的に行い、例えば体重の測定値が所定値(例えば5kg)以上変化した場合に、測定した体重及び体脂肪率をエッジコンピュータ20へ出力する。身長計34は、身長の測定処理を定期的に行い、例えば所定値(例えば80cm)以上の身長を測定した場合や身長の測定値が所定値(例えば80cm)以上変化した場合に、測定した身長をエッジコンピュータ20へ出力する。マイク35は、集音処理を行い、例えば人の声の周波数帯の音声データを取得した場合に、取得した音声データをエッジコンピュータ20へ出力する。カメラ37は、撮像処理を定期的に行い、例えば撮像画像に動体が含まれる場合に、撮像画像(画像データ)のエッジコンピュータ20への出力を開始する。カメラ37は、撮像画像に動体が含まれない場合に、撮像画像のエッジコンピュータ20への出力を終了してもよい。
なお、各機器31〜38が検知結果をエッジコンピュータ20へ出力するか否かの判断基準は、居住している管理対象者の状態に応じて変更可能である。例えば管理対象者が大人のみの場合、体重計33は、体重の計測値が所定値(例えば30kg)以上変化した場合に、検知した体重及び体脂肪率をエッジコンピュータ20へ出力するようにしてもよい。また、各機器31〜38は定期的に行う検知処理の結果(検知情報)を逐次エッジコンピュータ20へ出力し、エッジコンピュータ20において、取得した検知情報が有効な検知情報(管理対象者に関する検知情報)であるか否かを判断してもよい。
解析部202は対象者識別部203を有する。検知情報取得部201がいずれかの機器31〜38から検知情報(管理対象者に関する検知情報)を取得した場合、解析部202において、対象者識別部203は、いずれの管理対象者に関する検知情報であるかを識別する。例えば管理対象者が洗面所に居る場合、検知情報取得部201は、洗面所に設けられた機器31〜35からの検知情報を取得する。このとき、対象者識別部203は、例えば体重計33が測定した体重又は身長計34が測定した身長に基づいて、いずれの管理対象者が検知されたかを判定する。具体的には、対象者識別部203は、検知情報DB22bに記憶してある各管理対象者の体重又は身長を参照し、測定した体重又は身長がいずれの管理対象者の体重又は身長であるかを判定する。対象者識別部203は、測定した体重又は身長と同程度の体重又は身長の管理対象者を、洗面所に居る管理対象者に特定する。また、例えば各管理対象者の声紋情報を対象者DB22aに登録しておき、対象者識別部203が声紋認証機能を有することにより、マイク35が取得した音声データに基づいて声紋認証によって管理対象者を特定してもよい。また、対象者識別部203が音声認識機能を有し、マイク35が取得した音声データをテキストデータに変換し、テキストデータに含まれるキーワード(例えば管理対象者自身の氏名等、管理対象者を識別できるワード)に基づいて管理対象者を特定してもよい。なお、マイク35にて管理対象者の発話音声を取得するために洗面所にスピーカ(音声出力装置)を設置し、洗面所に人が来たことを機器31〜34のいずれかで検知した場合に、スピーカにて「おはようございます」、「こんにちは」、「こんばんは」、「おかえりなさい」、「歯磨きしましたか」、「○○さんですか」等のメッセージを音声出力して、洗面所に来た管理対象者に発話を促すように構成してもよい。
また、例えばダイニングルームに設置されたダイニングテーブルの各席に予め各管理対象者を対応付けておくことにより、対象者識別部203は、ダイニング用表皮温度計36が検知した表皮温度の検知場所に応じて管理対象者を特定できる。この場合、対象者識別部203は同様に、カメラ37が取得した撮影画像中の撮影位置に応じて管理対象者を特定できる。また、複数のダイニング用表皮温度計36をそれぞれダイニングテーブルの各席に対応して設けておくことにより、対象者識別部203は、表皮温度を出力してきたダイニング用表皮温度計36に応じて管理対象者を特定できる。同様に複数のカメラ37をそれぞれダイニングテーブルの各席に対応して設けた場合、対象者識別部203は、撮像画像を出力してきたカメラ37に応じて管理対象者を特定できる。また、例えば管理対象者毎に寝室が異なる場合、対象者識別部203は、脈波信号を出力してきた寝室用脈波センサ38に応じて管理対象者を特定できる。
更に、対象者を識別するために各部屋にカメラを設置し、各部屋のカメラで撮像した管理対象者の顔画像を、対象者DB22aに登録してある顔画像と照合することにより、各部屋に居る管理対象者を特定するようにしてもよい。また、各部屋にマイクを設置し、各部屋のマイクで取得した管理対象者の発話音声(音声データ)及び発話音声に含まれるキーワード等に基づいて管理対象者を特定するようにしてもよい。
検知情報取得部201が取得した検知情報に基づいて、対象者識別部203がいずれの管理対象者の情報であるかを識別した場合、解析部202は、識別された管理対象者の対象者IDに対応付けて検知情報を検知情報DB22bに記憶する。なお、解析部202は、検知情報取得部201が取得した検知情報をそのまま検知情報DB22bに記憶するほかに、例えばマイク35から取得した音声データから発話量や頻出する単語等を検出し、これらを検知情報DB22bに記憶してもよい。また解析部202は、例えばカメラ37から取得した撮像画像に基づいて、撮像された食事の品名、カロリー、栄養バランス等の栄養情報を検出し、これらを検知情報DB22bに記憶してもよい。なお、撮像画像に基づいて撮像された食事の品名、カロリー、栄養バランス等を検出する処理は、このような処理を提供するクラウドサービス(クラウドサーバ)によって行ってもよい。この場合例えば、解析部202は、カメラ37から取得した撮像画像を所定のクラウドサービスへ送信し、クラウドサービスから検出結果(食事の品名、カロリー、栄養バランス等)を取得し、検知情報DB22bに記憶する。
検知情報送信部204は、解析部202が検知情報を検知情報DB22bに記憶した場合に、記憶された検知情報を通信部23からサーバ10へ送信する。このとき検知情報送信部204は、管理対象者の世帯ID及び対象者IDと共に検知情報を送信する。これにより、住居内に設置された各機器31〜38によって検知された管理対象者に関する検知情報がエッジコンピュータ20を介してサーバ10へ送信される。
図5は、サーバ10の構成例を示すブロック図である。サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読み取り部16等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部11は、CPU、MPU又はGPU等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pを適宜実行することにより、本開示の情報処理装置が行うべき種々の情報処理、制御処理等をサーバ10に行わせる。
記憶部12は、RAM、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD等を含む。記憶部12は、制御部11が実行する制御プログラム12P及び制御プログラム12Pの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部12は、制御部11が制御プログラム12Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。更に記憶部12には、後述する対象者DB12a、検知情報DB12b及び健康情報DB12cが記憶される。なお、サーバ10はウェブサーバとしての機能を有しており、管理対象者の健康状態の通知要求を受け付けるためのウェブサイト、管理対象者の健康状態を管理対象者に通知(提供)するためのウェブサイト等も記憶部12に記憶してある。対象者DB12a、検知情報DB12b及び健康情報DB12cは、サーバ10に接続された外部の記憶装置に記憶されてもよく、ネットワークNを介してサーバ10と通信可能な記憶装置に記憶されてもよい。
通信部13は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して外部装置との間で情報の送受信を行う。入力部14は、マウス及びキーボード等を含み、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部11へ送出する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11からの指示に従って各種の情報を表示する。
読み取り部16は、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM又はUSB(Universal Serial Bus)メモリを含む可搬型記憶媒体1aに記憶された情報を読み取る。記憶部12に予め記憶される制御プログラム及びデータは、制御部11が読み取り部16を介して可搬型記憶媒体1aから読み取って記憶部12に記憶してもよい。また、記憶部12に予め記憶される制御プログラム及びデータは、制御部11が通信部13を介してネットワークN経由で外部装置からダウンロードして記憶部12に記憶してもよい。更に、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム及びデータを読み出してもよい。
図6は、サーバ10に記憶されるDB12a〜12cの構成例を示す模式図である。図6Aは対象者DB12aを、図6Bは検知情報DB12b、図6Cは健康情報DB12cをそれぞれ示す。対象者DB12aは、管理システムを利用するためにユーザ登録した管理対象者の属性情報を記憶している。図6Aに示す対象者DB12aは、エッジコンピュータ20に記憶してある対象者DB22aと同様の構成を有する。なお、世帯ID列は、各住居に予め割り当てられた識別情報を記憶し、対象者ID列は、各住居に居住する各管理対象者に予め割り当てられた識別情報を記憶する。対象者DB12aに記憶される各情報は、通信部13又は入力部14を介して追加、変更又は削除の指示を取得する都度、制御部11によって追加、変更又は削除される。対象者DB12aの記憶内容は図6Aに示す例に限定されず、管理対象者に関する各種の属性情報が記憶される。
検知情報DB12bは、サーバ10が各エッジコンピュータ20から取得した各管理対象者に関する検知情報を記憶している。図6Bに示す検知情報DB12bは、エッジコンピュータ20に記憶してある検知情報DB22bと同様の構成を有し、更に世帯ID列を有する。世帯ID列及び対象者ID列は、対象者DB12aに登録されている各管理対象者の世帯ID及び対象者IDを記憶する。検知情報DB12bに記憶される各検知情報は、通信部13を介して各エッジコンピュータ20から取得する都度、制御部11によって追加される。検知情報DB12bの記憶内容は図6Bに示す例に限定されない。なお、検知情報DB(対象者情報記憶部)12bにおいて、各検知情報は、各機器31〜38による検知日時や各機器31〜38からエッジコンピュータ20が検知情報を受信した日時に対応付けて記憶されている。
健康情報DB12cは、各管理対象者に関する検知情報に基づいて判定した各管理対象者の健康状態を示す健康情報を記憶している。図6Cに示す健康情報DB12cは、世帯ID列、対象者ID列及び健康情報列を含み、健康情報列は、ストレス列、体調列、体型列、睡眠列、食事列等を含む。世帯ID列及び対象者ID列は、対象者DB12aに登録されている各管理対象者の世帯ID及び対象者IDを記憶する。ストレス列、体調列、体型列、睡眠列、食事列はそれぞれ、制御部11が各管理対象者の検知情報に基づいて判定した各管理対象者のストレス状態、体調、体型、睡眠状態、食事状態ついての評価値を記憶する。なお、これらの各健康情報は、判定日時と共に時系列的に記憶されてもよい。健康情報DB12cに記憶される各健康情報は、制御部11が各管理対象者の検知情報に基づいて各管理対象者の健康状態を判定する都度、制御部11によって記憶される。なお、制御部11が各管理対象者の健康状態を判定する処理は、定期的に行われてもよいし、検知情報DB12bが更新される都度行われてもよい。健康情報DB12cの記憶内容は図6Cに示す例に限定されない。
図7は、サーバ10の制御部11によって実現される機能を示すブロック図、図8及び図9は画面例を示す模式図である。サーバ10の制御部11は、記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pを実行した場合、検知情報取得部101、分析部102、画面生成部103、画面送信部104の各機能を実現する。これらの各機能も一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。
検知情報取得部(取得部)101は、エッジコンピュータ20(検知情報送信部204)から送信された世帯ID、対象者ID及び検知情報を通信部13を介して取得する。そして検知情報取得部101は、取得した世帯ID及び対象者IDに対応付けて、取得した検知情報を検知情報DB12bに記憶する。これにより、エッジコンピュータ20の検知情報DB22bに記憶された管理対象者の検知情報が、サーバ10の検知情報DB12bに記憶される。なお、検知情報取得部(識別部)101は、検知情報を世帯ID及び対象者IDと共にエッジコンピュータ20から取得するので、取得した世帯ID及び対象者IDによって、いずれかの管理対象者の検知情報を取得したかを識別できる。
分析部(判定部)102は、検知情報取得部101が検知情報DB12bに記憶した検知情報をそれぞれの管理対象者の属性に応じて分析し、それぞれの管理対象者の健康状態を判定する。例えば分析部102は、検知情報DB12bに記憶した脈波、表皮温度、体重、体脂肪率、身長、発話音声、食事画像等に基づいて、管理対象者のストレス、体調、体型、睡眠、食事等に関する状態を総合的に判定する。なお、分析部102は、判定結果として、管理対象者のストレス、体調、体型、睡眠、食事等に関する状態をそれぞれ示す数値(スコア、健康情報)を取得(算出)する。例えば分析部102は、脈波(脈波信号)に基づいて交感神経及び副交感神経(自律神経)のバランスを検出し、発話音声に基づいて発話量や元気良さ等を検出し、これらの情報から管理対象者のストレスの程度を判定する。なお、分析部102は、例えばストレスの程度が大きいほど大きい値となり100点満点でストレスの程度を表す数値を取得する。
また分析部102は、表皮温度や発話音声に基づく発話量に基づいて管理対象者の体調を判定し、例えば体調が良いほど大きい値となり100点満点で体調の良否を表す数値を取得する。なお、検知情報DB12bには各管理対象者の表皮温度が時系列で記憶されているので、分析部102は、各管理対象者の平熱を算出することができ、平熱と現在の表皮温度との差異に基づいて体調を判定できる。また分析部102は、体重、体脂肪率及び身長に基づいて管理対象者の体型を判定し、例えば管理対象者の年齢や身長に対する標準体重との差異が小さいほど、又は標準的な体脂肪率との差異が小さいほど大きい値となり100点満点で体型の適否を表す数値を取得する。また分析部102は、脈波に基づく自律神経のバランスや表皮温度に基づいて睡眠の状態を判定し、例えば良質な睡眠ほど大きい値となり100点満点で睡眠の質を表す数値を取得する。更に分析部102は、食事画像に基づいて食事の品名、カロリー、栄養バランス等の栄養情報を判定し、例えば管理対象者の年齢や体型に適した摂取カロリーや栄養バランスとの差異が小さいほど大きい値となり100点満点で食事の内容の適否を表す数値を取得する。分析部102は、上述したように管理対象者の健康状態に関する種々の項目について判定し、判定結果を示す数値(指標値)を健康情報DB12cに記憶する。なお、各管理対象者の検知情報に基づいて各管理対象者の健康状態を判定する処理は、このような処理を提供するクラウドサービス(クラウドサーバ)によって行ってもよい。この場合例えば、分析部102は、管理対象者の検知情報を所定のクラウドサービスへ送信し、クラウドサービスから判定結果(健康状態を示すスコア)を取得し、健康情報DB12cに記憶する。特に、脈波信号に基づいて交感神経及び副交感神経のバランスを検出する処理や、発話音声に基づいて発話量や元気良さ等を検出する処理を、クラウドサービスを利用して行った場合、サーバ10による処理負担を軽減できる。
なお、各エッジコンピュータ20がサーバ10へ、発話音声の代わりに発話音声から検出した発話量や頻出する単語等を送信する場合、分析部102は、検知情報DB12bに記憶された発話量や頻出する単語等を、管理対象者の健康状態の判定処理に用いることができる。また各エッジコンピュータ20がサーバ10へ、食事画像の代わりに食事画像から検出した食事の品名、カロリー、栄養バランス等の栄養情報を送信する場合、分析部102は、検知情報DB12bに記憶された食事の品名、カロリー、栄養バランス等を、管理対象者の健康状態の判定処理に用いることができる。また分析部102は、管理対象者の属性に応じて判定内容を変更してもよい。例えば分析部102は、管理対象者が所定年齢(15歳又は20歳)以下であるか否かを判定し、所定年齢以下の場合、体型の代わりに発育度(発育度合)を判定してもよい。この場合、分析部102は、例えば管理対象者の身長及び体重と、管理対象者の年齢に対する標準身長及び標準体重との差異が小さいほど大きい値となり100点満点で発育度を表す数値を取得する。また分析部102は、管理対象者の属性に応じて判定基準を変更してもよい。例えば表皮温度に基づいて管理対象者の体調を判定する場合、分析部102は、15歳以下や20歳未満の管理対象者に対して、20歳以上の管理対象者と比較して、体調の良し悪しを判定する際の基準を下げてもよい。また分析部102は、15歳以下や20歳未満の管理対象者については、脈波等に基づいて睡眠時間を計測し、睡眠の質と共に睡眠時間に基づいて睡眠の状態を判定してもよい。更に分析部102は、管理対象者の年齢、性別、身長、体重等に応じた標準的な基準と比較して管理対象者の健康状態を判定するだけでなく、管理対象者の時系列的な変化に基づいて健康状態又は正常でない状態を判定してもよい。この場合、管理対象者毎に過去のデータに基づく判定基準を設定することができ、管理対象者毎の判定基準に基づいて健康状態又は正常でない状態を判定できる。また、管理対象者毎の過去のデータに基づいて、管理対象者毎に日々の変動や週毎の変動を抽出することができ、これらの変動に基づいて健康状態又は正常でない状態を判定できる。更に、管理対象者毎に月毎の変動、半年毎の変動、1年毎の変動を抽出することもでき、これらの変動に基づいて管理対象者毎に中長期的な変化から健康状態を判定できる。
画面生成部103は、健康情報DB12cに記憶された健康情報に基づいて、1つの世帯(同じ世帯)の管理対象者の健康状態を表示するための画面情報(表示情報)を生成する。画面生成部103は、例えばサーバ10の制御部11がネットワークNを介してユーザ端末40から健康情報の通知要求を取得した場合に、このユーザ(管理対象者)と同じ世帯の管理対象者の健康状態を表示するための画面情報を生成する。具体的には、画面生成部103は、健康情報を要求してきた管理対象者と同じ世帯の管理対象者の氏名、年齢及び顔画像を対象者DB12aから読み出し、これらの管理対象者の健康情報を健康情報DB12cから読み出す。画面生成部103は、DB12a,12cから読み出した各情報に基づいて、図8に示すように同じ世帯の管理対象者のそれぞれの健康状態を一覧表示する一覧画面を生成する。図8に示す一覧画面は、同じ世帯の全ての管理対象者について、それぞれの管理対象者の氏名、年齢及び顔画像を表示する。また図8に示す一覧画面は、各管理対象者の健康状態としてストレス、体調、体型又は発育度、睡眠、食事のそれぞれに関するスコア(指標値)を表示する。また画面生成部103は、健康情報DB12cから読み出した各管理対象者の健康情報に対する総合評価を例えば5段階で行い、判定した総合評価を各管理対象者の健康状態の表示領域に表示する。図8に示す例では、「佐藤花子」に対する総合評価は5段階の内で1番良い「絶好調」であり、「佐藤桃子」に対する総合評価は5段階の内で4番目の「不調」である。なお、画面生成部103は、例えば各管理対象者の健康状態を示すストレス、体調、体型・発育度、睡眠、食事のそれぞれのスコアに重み係数を加味して重み付け平均値を算出し、算出した重み付け平均値を5段階で評価することにより総合評価を行ってもよい。図8に示す画面では、「佐藤花子」及び「佐藤桃子」に関する健康状態を表示しているが、一覧画面には、この2人と同世帯の「佐藤太郎」及び「佐藤次郎」に関する健康状態も表示されている。例えば図8に示す画面において上下方向にスクロール操作を行うことにより、全ての管理対象者の健康情報を視認できるように構成されている。
画面送信部(出力部)104は、画面生成部103が生成した画面情報を通信部13から、健康情報を要求してきた管理対象者のユーザ端末40へ送信する。ユーザ端末40は、画面送信部104が送信した画面情報を受信し、受信した画面情報に基づいて図8に示すような一覧画面を表示部45(図10参照)に表示する。なお、画面生成部103及び画面送信部104は、ネットワークNを介してユーザ端末40から健康情報の通知要求を取得した場合に画面情報を生成してユーザ端末40へ送信する構成に限定されない。例えば、画面生成部103及び画面送信部104は、定期的に、又は分析部102が管理対象者の健康情報を健康情報DB12cに記憶した場合に、画面情報を生成して対応する管理対象者のユーザ端末40へ送信してもよい。この場合、各管理対象者のユーザ端末40の宛先情報は対象者DB12aに記憶しておく。
図8に示す一覧画面において、各管理対象者の健康情報の表示領域に「もっと見る」ボタンが表示されている。「もっと見る」ボタンは、一覧画面に表示された各管理対象者の詳細な健康情報を見たい場合に操作する操作ボタンである。一覧画面を表示するユーザ端末40において、いずれかの管理対象者に対する「もっと見る」ボタンが操作された場合に、ユーザ端末40は、「もっと見る」ボタンが操作されて選択された管理対象者の詳細な健康情報の通知要求をサーバ10に送信する。これにより、サーバ10の制御部(受付部)11は、ユーザ端末40から送信された詳細な健康情報の通知要求を取得する。そして、画面生成部103は、ユーザ端末40において「もっと見る」ボタンが操作されて選択された管理対象者の健康情報及び検知情報に基づいて、この管理対象者の健康状態の詳細を表示するための画面情報を生成する。ここでは、画面生成部103は、選択された管理対象者の氏名、年齢及び顔画像を対象者DB12aから読み出し、この管理対象者の検知情報を検知情報DB12bから読み出し、この管理対象者の健康情報を健康情報DB12cから読み出す。画面生成部103は、DB12a〜12cから読み出した各情報に基づいて、図9に示すように、選択された管理対象者の詳細な健康状態を表示する詳細画面を生成する。図9に示す詳細画面は、1人の管理対象者について氏名、年齢、顔画像、一覧画面で表示した総合評価を表示する。また図9に示す詳細画面は、この管理対象者の健康情報として体調、体型又は発育度に関するスコアを表示し、この管理対象者の検知情報として体温(表皮温度)、身長、体重、体脂肪率を時系列的に示すグラフを表示する。なお、管理対象者の健康情報としてストレス、睡眠、食事に関するスコアも詳細画面に表示されており、管理対象者の検知情報として脈波、発話音声又は発話量、食事画像又は摂取カロリー等も詳細画面に表示されている。例えば図9に示す画面において上下方向にスクロール操作を行うことにより、健康情報及び検知情報を視認できるように構成されている。
画面生成部103が詳細画面の画面情報を生成した場合も、画面送信部104は、画面生成部103が生成した画面情報を通信部13から、詳細画面を要求してきた管理対象者のユーザ端末40へ送信する。これにより、ユーザ端末40は、画面送信部104が送信した画面情報に基づいて、図9に示すような詳細画面を表示部45に表示する。ここでも、画面生成部103及び画面送信部104は、定期的に、又は分析部102が管理対象者の健康情報を健康情報DB12cに記憶した場合に、詳細画面を表示するための画面情報を生成して対応する管理対象者のユーザ端末40へ送信してもよい。なお、管理対象者の検知情報に含まれる各情報に対して、他の管理対象者(他の家族)に公開するか否かを設定できるように構成されてもよい。この場合例えば、エッジコンピュータ20及びサーバ10の検知情報DB22b,12bは、検知情報に含まれる各情報に対応して、公開/非公開を示す情報を記憶するように構成される。それぞれの管理対象者は例えば所定の登録画面を介して自身の検知情報の各情報に対して公開対象とすべきか非公開とすべきかの設定情報の入力を行う。エッジコンピュータ20の制御部21は、登録画面を介して入力された設定情報を入力部24又は通信部23を介して取得した場合に、取得した設定情報を検知情報に含まれる各情報に対応付けて検知情報DB22bに記憶する。なお、エッジコンピュータ20は、検知情報をサーバ10へ送信する際に、検知情報に含まれる各情報に対する設定情報もサーバ10へ送信し、サーバ10の制御部11は、取得した検知情報の各情報に対応付けて設定情報を検知情報DB12bに記憶する。これにより、管理対象者の検知情報の各情報に対して公開/非公開が設定される。画面生成部103は、詳細画面を生成する場合、選択された管理対象者の検知情報のうちで、公開対象に設定されている検知情報のみを検知情報DB12bから読み出し、読み出した検知情報(公開対象の情報)を用いて詳細画面を生成する。これにより、他の管理対象者に知られたくない検知情報を知られることなく、その他の検知情報に基づく健康状態を他の管理対象者に通知できる。
図10は、ユーザ端末40の構成例を示すブロック図である。ユーザ端末40は、制御部41、記憶部42、通信部43、入力部44、表示部45等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部41は、CPU、MPU又はGPU等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部41は、記憶部42に記憶してある制御プログラム42Pを適宜実行することにより、ユーザ端末40が行うべき種々の情報処理、制御処理等を行う。
記憶部42は、RAM、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD等を含む。記憶部42は、制御部41が実行する制御プログラム42P及び制御プログラム42Pの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部42は、制御部41が制御プログラム42Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。更に記憶部42には、ウェブサイトを閲覧するためのウェブブラウザ42a及びサーバ10から健康情報を取得するための健康管理アプリ(アプリケーションプログラム)42bが記憶されている。
通信部43は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して外部装置との間で情報の送受信を行う。入力部44は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部41へ送出する。表示部45は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部41からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部44及び表示部45は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
上述した構成のユーザ端末40において、制御部41は、健康管理アプリ42bを実行した場合、ユーザ端末40のユーザ(管理対象者)と同世帯の管理対象者の健康情報の通知をサーバ10に要求する。なお、健康管理アプリ42bは、この管理対象者の世帯IDを記憶しており、制御部41は、健康管理アプリ42bを実行した場合、この世帯IDと同世帯の管理対象者の健康情報の通知要求をサーバ10へ送信する。サーバ10は、ユーザ端末40から健康情報の通知要求を受信した場合に、この管理対象者と同じ世帯の管理対象者の健康状態を一覧表示するための画面情報を生成してユーザ端末40へ送信する。ユーザ端末40の制御部41は、サーバ10から受信した画面情報に基づいて、図8に示すような一覧画面を表示部45に表示する。図8に示すように一覧画面では、各管理対象者の健康状態に関する各項目がそれぞれの良否を表すスコア(指標値)で表示されている。よって、各管理対象者の健康状態がシンプルな指標値で表されるので、各管理対象者の健康状態を一目で把握できる。
なお、図8に示す一覧画面において「もっと見る」ボタンが入力部44を介して操作された場合、制御部41は、操作された「もっと見る」ボタンに対応する管理対象者に対する選択を受け付ける。そして制御部41は、選択された管理対象者の詳細な健康情報の通知要求をサーバ10に要求する。サーバ10は、ユーザ端末40から詳細な健康情報の通知要求を受信した場合、この管理対象者の詳細な健康状態を表示するための画面情報を生成してユーザ端末40へ送信する。ユーザ端末40の制御部41は、サーバ10から受信した画面情報に基づいて、図9に示すような詳細画面を表示部45に表示する。これにより、詳細な健康状態を確認する必要がある管理対象者については、詳細画面によって健康状態を詳細に把握できる。
以下に、上述した構成の管理システムにおいて、各装置が行う処理について説明する。図11は、エッジコンピュータ20による検知情報の蓄積処理の手順を示すフローチャートである。以下の処理は、エッジコンピュータ20の記憶部22に記憶してある制御プログラム22Pに従って制御部21によって実行される。
エッジコンピュータ20の制御部21は、住居に設けられた各機器31〜38のいずれかから出力される検知情報を接続部26により取得したか否かを判断している(S11)。制御部21は、検知情報を取得していないと判断した場合(S11:NO)、取得するまで待機する。制御部21は、検知情報を取得したと判断した場合(S11:YES)、取得した検知情報に基づいて、この検知情報がいずれの管理対象者の情報であるかを識別する(S12)。制御部21は、いずれの管理対象者の検知情報であるかを識別できた場合、特定した管理対象者の対象者IDに対応付けて、取得した検知情報を検知情報DB22bに記憶(蓄積)する(S13)。
なお、制御部21は、取得した検知情報をそのまま検知情報DB22bに記憶してもよいし、取得した検知情報に基づいて管理対象者の状態を解析して解析結果を検知情報DB22bに記憶してもよい。例えば、制御部21は、マイク35から取得した音声データに基づいて、管理対象者の発話量や頻出する単語等を検出し、検出結果を検知情報DB22bに記憶してもよい。また制御部21は、カメラ37から取得した撮像画像に基づいて、管理対象者の食事の品名、カロリー、栄養バランス等を検出し、検出結果を検知情報DB22bに記憶してもよい。
制御部21は、検知情報DB22bに記憶した検知情報を、この管理対象者の世帯ID及び対象者IDと共に通信部23からサーバ10へ送信し(S14)、処理を終了する。制御部21は、いずれかの機器31〜38から検知情報を取得する都度、ステップS12〜S14の処理を繰り返す。これにより、住居に設置された各機器31〜38によって検知された管理対象者に関する検知情報がエッジコンピュータ20に蓄積されると共にサーバ10へ送信される。
図12は、サーバ10による健康情報の蓄積処理の手順を示すフローチャートである。以下の処理は、サーバ10の記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pに従って制御部11によって実行される。
サーバ10の制御部11は、エッジコンピュータ20のいずれかから出力される管理対象者の検知情報を通信部13により取得したか否かを判断しており(S21)、取得していないと判断した場合(S21:NO)、取得するまで待機する。制御部11は、検知情報を取得したと判断した場合(S21:YES)、検知情報と共に取得した世帯ID及び対象者IDに対応付けて、取得した検知情報を検知情報DB12bに記憶する(S22)。これにより、エッジコンピュータ20の検知情報DB22bに記憶された管理対象者の検知情報が、サーバ10の検知情報DB12bにも記憶(蓄積)される。
制御部11は、検知情報DB12bに記憶した検知情報に基づいて、この管理対象者の健康状態を判定する(S23)。制御部11は例えば、検知情報DB12bに記憶した検知情報に基づいて、管理対象者のストレス、体調、体型、睡眠、食事に関する状態を判定し、判定結果として、それぞれの状態を示すスコア(健康情報)を取得する。そして制御部11は、取得した管理対象者の健康情報(ストレス、体調、体型、睡眠、食事に関する状態を示すスコア)を、この管理対象者の世帯ID及び対象者IDに対応付けて健康情報DB12cに記憶(蓄積)し(S24)、処理を終了する。制御部11は、いずれかのエッジコンピュータ20からいずれかの管理対象者の検知情報を取得する都度、ステップS22〜S24の処理を繰り返す。これにより、それぞれの住居に設置された各機器31〜38によって検知された管理対象者に関する検知情報がエッジコンピュータ20を介してサーバ10へ送信され、サーバ10にて蓄積される。またサーバ10は、蓄積される検知情報に基づいて各管理対象者の健康状態を判定し、判定結果(健康情報)がサーバ10にて蓄積される。
図13は、サーバ10による健康情報の提供処理の手順を示すフローチャートである。以下の処理は、ユーザ端末40の記憶部42に記憶してあるプログラム42P,42a,42bに従って制御部41によって実行されると共に、サーバ10の記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pに従って制御部11によって実行される。
ユーザ端末40の制御部41は、例えば入力部44を介して健康管理アプリ42bの実行指示を受け付けた場合、健康管理アプリ42bを起動する(S31)。健康管理アプリ42bを起動した制御部41は、健康管理アプリ42bに記憶してある世帯IDに基づいて、ユーザ端末40のユーザ(管理対象者)と同世帯の管理対象者の健康情報の通知要求をサーバ10に送信する(S32)。サーバ10の制御部11は、いずれかのユーザ端末40から健康情報の通知要求を受信した場合、受信した世帯IDに基づいて、この世帯の全管理対象者の健康情報を健康情報DB12cから読み出す(S33)。なお、このとき、制御部11は、この世帯の全管理対象者の氏名、年齢及び顔画像を対象者DB12aから読み出す。
制御部11は、DB12a,12cから読み出した各情報に基づいて、図8に示すように、この世帯の全管理対象者の健康情報(健康状態)を一覧表示する一覧画面を生成する(S34)。制御部11は、生成した一覧画面を表示するための画面情報を、健康情報を要求してきたユーザ端末40へ送信する(S35)。ユーザ端末40の制御部41は、サーバ10が送信した画面情報を受信し、受信した画面情報に基づいて図8に示すような一覧画面を表示部45に表示する(S36)。
制御部41は、表示中の一覧画面において「もっと見る」ボタンが入力部44を介して操作されたか否かに応じて、いずれかの管理対象者に対する詳細な健康情報の要求を受け付けたか否かを判断する(S37)。詳細な健康情報の要求を受け付けたと判断した場合(S37:YES)、制御部41は、一覧画面を介して選択された管理対象者の対象者IDに基づいて、この管理対象者の詳細な健康情報(詳細情報)の通知要求をサーバ10に送信する(S38)。サーバ10の制御部11は、ユーザ端末40から詳細な健康情報の通知要求を受信した場合、受信した対象者IDに基づいて、この管理対象者の検知情報及び健康情報(詳細情報)を検知情報DB12b及び健康情報DB12cからそれぞれ読み出す(S39)。なお、このとき、制御部11は、この管理対象者の氏名、年齢及び顔画像を対象者DB12aから読み出す。
制御部11は、DB12a〜12cから読み出した各情報に基づいて、図9に示すように、この管理対象者の詳細な健康情報(健康状態)を表示する詳細画面を生成する(S40)。制御部11は、生成した詳細画面を表示するための画面情報を、詳細な健康情報を要求してきたユーザ端末40へ送信する(S41)。ユーザ端末40の制御部41は、サーバ10が送信した画面情報を受信し、受信した画面情報に基づいて図9に示すような詳細画面を表示部45に表示する(S42)。なお、ステップS37で詳細な健康情報の要求を受け付けていないと判断した場合(S37:NO)、制御部41は処理を終了する。
上述した処理により、サーバ10は、ユーザ端末40からの要求に応じて、同じ世帯の全管理対象者に関する健康情報を一覧表示する一覧画面をユーザ端末40に提供できる。また、サーバ10は、ユーザ端末40からの要求に応じて、いずれかの管理対象者に関する詳細な健康情報を表示する詳細画面をユーザ端末40に提供できる。これにより、例えば家族の代表者(例えば父親又は母親)が自身のユーザ端末40を用いてサーバ10にアクセスすることにより、全家族の健康情報(健康状態)をまとめて把握することができる。よって、家族の代表者が定期的に全家族の健康状態を確認することにより、例えば子供の細かな体調変化、発育状態、不足しがちな栄養成分等を早期に発見することができる。従って、子供が自身の不調に気付かなかったり気付くのが遅かったり、自身の不調をうまく伝えられない場合であっても、子供の不調に早期に気付くことが可能であり、子供の不調を見逃す可能性を低減できる。
また家族の内の複数の代表者(例えば父親及び母親)が定期的に全家族の健康状態を確認する場合、子供の健康状態や発育状態を把握できるだけでなく、夫婦間(大人同士)においても互いの健康状態やストレス度合を把握する(見守る)ことができる。よって、例えば父親や母親が子供の体調不良を早期に把握して子供を医療機関に連れて行くだけでなく、例えば夫の健康状態が良くない場合に妻が夫に医療機関を受診するように促すことができる。また家族に高齢者が含まれる場合、高齢者の健康状態を把握できる。更に、家族の代表者は、客観的に判定された自身の健康状態も把握でき、必要に応じて医療機関の受診、健康診断の受診、食事のメニューの決定等を行うことができる。よって、全家族の健康状態を家族間で把握できるので、各家族において健康意識が高まることが期待でき、全家族の健康を家族で支え合うことができる。なお、各家族の健康状態に関する各情報に対して他の家族に公開するか否かを設定できる構成とした場合には、他の家族に知られたくない情報を非公開とすることができる。
本実施形態では、管理対象者が意識することなく、住居に設けられた各機器31〜38によって管理対象者に関する情報(検知情報)が収集される。よって、管理対象者は普段の生活を行えばよく心理的負担や身体的負担がないので、検知情報の収集及び検知情報に基づく健康状態の管理(監視)を継続して行うことができる。なお、住居内において洗面所は管理対象者が1人ずつ(1人で)使用する可能性が高い。よって、洗面所に設けられた機器31〜35によって取得した検知情報に基づいて、洗面所に居る1人の管理対象者を正確に特定(識別)できる可能性が高い。そこで、本実施形態のように、洗面所に管理対象者が居るときに、管理対象者に関する各種の情報を検知することにより、検知した検知情報がいずれの管理対象者の情報であるかを誤って識別することを抑制できる。
本実施形態の管理システムにおいて、サーバ10が管理対象者の健康情報を提供するユーザ端末40は、管理対象者のユーザ端末40である必要はなく、例えば別居している家族のユーザ端末40であってもよい。この場合、別居している家族がサーバ10にアクセスすることにより、サーバ10から別居中の家族(管理対象者)の健康情報を取得することができる。また、本実施形態の管理システムは、サーバ10が、ユーザ端末40からの要求に応じて一覧画面や詳細画面をユーザ端末40へ提供(送信)する構成に限定されない。例えば、サーバ10が定期的に、又は管理対象者の健康状態に異常を検出した場合に、一覧画面や詳細画面を対応する管理対象者のユーザ端末40へ提供(送信)する構成でもよい。例えばサーバ10は、いずれかのエッジコンピュータ20から受信して検知情報DB12bに記憶した検知情報に基づいて管理対象者の健康状態を判定した場合、又は判定した健康状態が所定条件を満たす場合に、一覧画面や詳細画面を提供する構成でもよい。なお、画面を提供すべき所定条件は、例えば体温(表皮温度)が所定温度(例えば38℃)以上である場合、ストレス度合が所定値以上である場合等、体調が良くないと判断できる条件(基準)を用いることができる。この場合、健康状態に異常が生じた場合に早期に管理対象者に通知できる。このような構成においても、通知先の端末として、別居している家族のユーザ端末40を登録しておくことにより、別居している家族に、管理対象者の健康状態の異常を通知できる。
本実施形態の管理システムにおいて、エッジコンピュータ20が各機器31〜38から取得した検知情報に基づいて、各検知情報を管理対象者毎に分類(識別)する処理を、サーバ10が行うように構成してもよい。この場合、エッジコンピュータ20の制御部21は、いずれかの機器31〜38から検知情報を取得した場合、取得した検知情報をサーバ10へ送信する。そして、サーバ10の制御部11は、エッジコンピュータ20から受信した検知情報に基づいて、いずれの管理対象者の情報であるかを識別し、識別された管理対象者の世帯ID及び対象者IDに対応付けて検知情報を検知情報DB12bに記憶する。このような構成においても、本実施形態と同様の効果が得られる。また、このような構成とした場合、サーバ10の制御部11は、エッジコンピュータ20から受信した検知情報に、マイク35によって取得した音声データが含まれれば、音声データから発話量や頻出する単語等を検出する処理を行い、検出結果を検知情報DB12bに記憶する。また、エッジコンピュータ20から受信した検知情報に、カメラ37によって取得した撮像画像が含まれる場合、制御部11は、撮像画像に基づいて、撮像された食事の品名、カロリー、栄養バランス等の栄養情報を検出する処理を行い、検出結果を検知情報DB22bに記憶する。なお、この場合にも、制御部11は、撮像画像に基づいて撮像された食事の品名、カロリー、栄養バランス等を検出する処理を、この処理を提供するクラウドサービスを利用して行ってもよい。
(実施形態2)
サーバ10が管理対象者の健康状態に異常を検出した場合に、異常を通知する通知画面を対応するユーザ端末40に提供する管理システムについて説明する。本実施形態の管理システムは、実施形態1の管理システムと同様の装置を含み、更に、ユーザ端末40と同様の構成を有する相談相手端末50を含む。本実施形態の管理システムは、ユーザ端末40のユーザが、家族である管理対象者の健康状態について医師や管理栄養士等の専門家に相談できるように構成されており、相談相手端末50は、相談相手である専門家が使用する端末である。なお、実施形態1の管理システムと同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、相談相手端末50はユーザ端末40と同様の構成を有するので説明を省略する。本実施形態の管理システムでは、ユーザ端末40の記憶部42及び相談相手端末50の記憶部がそれぞれチャットアプリ(アプリケーションプログラム)を記憶している。よって、ユーザ端末40と相談相手端末50との間でチャットアプリによるメッセージ(テキストデータ)の送受信が行えるように構成されている。
図14は、実施形態2のサーバ10が記憶する対象者DB12aの構成例を示す模式図である。図14に示す本実施形態の対象者DB(宛先記憶部)12aは、図6Aに示す実施形態1の対象者DB12aと同様の構成を有し、更に宛先情報列を有する。宛先情報列は、各管理対象者の健康状態に異常が生じた場合(正常でない場合)に通知すべきユーザ端末40の宛先情報を記憶する。対象者DB12aに記憶される宛先情報は、通信部13又は入力部14を介して追加、変更又は削除の指示を取得する都度、制御部11によって追加、変更又は削除される。なお、図14に示す例では、世帯IDが001の全管理対象者に対して同じ宛先情報が登録されているが、管理対象者毎に異なる宛先情報が登録されてもよい。また、管理対象者の属性毎に異なる宛先情報が登録される構成としてもよい。この場合、例えば管理対象者が所定年齢(例えば15歳又は20歳)以下であるか否かに応じて異なる宛先情報を登録できる。
本実施形態の管理システムにおいて、エッジコンピュータ20は図11に示す処理と同様の処理を行い、サーバ10は図12に示す処理と同様の処理を行う。これにより、本実施形態においても、住居に設けられた各機器31〜38が検知した管理対象者に関する検知情報がエッジコンピュータ20及びサーバ10で蓄積され、また検知情報に基づいて判定される管理対象者の健康情報がサーバ10に蓄積される。更に本実施形態の管理システムにおいて、ユーザ端末40及びサーバ10は図13に示す処理と同様の処理を行い、これにより、サーバ10は、ユーザ端末40からの要求に応じて管理対象者の健康情報をユーザ端末40に通知する。
図15は、実施形態2のサーバ10による通知処理の手順を示すフローチャート、図16及び図17は画面例を示す模式図である。以下の処理は、サーバ10の記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pに従って制御部11によって実行され、ユーザ端末40の記憶部42に記憶してあるプログラム42P,42a,42bに従って制御部41によって実行され、相談相手端末50の記憶部に記憶してある制御プログラムに従って制御部によって実行される。
サーバ10の制御部11は、所定のタイミングで管理対象者の健康情報を健康情報DB12cから読み出す(S51)。ここでの所定のタイミングは例えばサーバ10が図12に示す処理を行った後とすることができる。またサーバ10の制御部11が定期的に図15の処理を行う場合、所定のタイミングは所定時間が経過した後とすることができる。なお、制御部11が図12に示す処理を行った後にステップS51の処理を行う場合、制御部11は、図12中のステップS24で健康情報DB12cに記憶した管理対象者の健康情報を健康情報DB12cから読み出す。また、制御部11が定期的にステップS51の処理を行う場合、制御部11は、健康情報DB12cに記憶してある各管理対象者の健康情報を順に健康情報DB12cから読み出す。
制御部11は、読み出した健康情報が示す健康状態が正常であるか否かを判断する(S52)。例えば制御部11は、読み出したストレスに関するスコア(健康情報)が所定値以上であった場合に、この管理対象者の健康状態は正常ではない(異常が生じている)と判断する。また制御部11は、読み出した体調、体型・発育状態、睡眠、食事に関するスコア(健康情報)のいずれかが所定値未満であった場合に、この管理対象者の健康状態は正常ではない(異常が生じている)と判断する。なお、健康状態が正常であるか否かの判断基準は、通知すべき状態であるか否かを区分できる値であり、管理対象者の属性(例えば年齢)に応じて異なる基準値が設定されていてもよい。読み出した健康情報が示す健康状態が正常であると判断した場合(S52:YES)、制御部11は何も行わずに処理を終了する。なお、制御部11が定期的にステップS51の処理を行う場合、制御部11は、未処理の管理対象者の健康情報を健康情報DB12cから読み出し、読み出した健康情報が示す健康状態が正常であるか否かの判断を繰り返す(S52)。
読み出した健康情報が示す健康状態が正常でないと判断した場合(S52:NO)、制御部11は、正常でない健康状態を通知するための通知画面を生成する(S53)。ここでは制御部11は、正常でないと判断した健康状態(健康情報)に対応する管理対象者の検知情報を検知情報DB12bから読み出し、読み出した検知情報と正常でないと判断した健康情報とに基づいて、図16Aに示すような通知画面を生成する。図16Aに示す通知画面は、健康状態に異常が生じている管理対象者について氏名、年齢、顔画像及び健康情報に対する5段階での総合評価を表示する。また図16Aに示す通知画面は、正常でないと判断した健康状態に関するメッセージ(例えば「熱があります!」)を表示し、正常でないと判断した健康状態(ここでは体調)に関するスコアと、この健康状態に対応する検知情報(ここでは表皮温度)の時系列データを表示する。なお、図16Aに示す例では、表皮温度(体温)の時系列データは、横軸を日時とし縦軸を温度としたグラフで示されている。
制御部(宛先取得部)11は、生成した通知画面の宛先として、この管理対象者に対応付けて登録してある宛先情報を対象者DB12aから読み出し(S54)、読み出した宛先情報に基づいて、この管理対象者に設定された宛先(ユーザ端末40)に、通知画面を表示するための画面情報を送信する(S55)。ユーザ端末40の制御部41は、サーバ10が送信した画面情報を受信し、受信した画面情報に基づいて図16Aに示すような通知画面を表示部45に表示する(S56)。これにより、いずれかの管理対象者の健康状態に異常が生じた場合に、管理対象者に応じた宛先に通知することができ、通知を受けた人(例えば管理対象者の保護者や家族)は管理対象者の不調を早期に把握できる。なお、制御部41は、サーバ10から画面情報を受信した場合、通知画面を表示する前に画面情報の受信済を表示部45に表示して通知する構成であってもよい。この場合、ユーザ端末40において、画面情報の受信済を通知されたユーザ(通知を受ける人)が入力部44を介して通知画面の表示指示を行うことにより、制御部41が通知画面を表示部45に表示する構成とすることができる。
ここで、図16Aに示す通知画面には、「医師に相談する」ボタンが表示されており、「医師に相談する」ボタンは、通知画面によって管理対象者の不調(体調不良等)の通知を受けた人が、医療機関を受診すべきか否か等を医師に相談したい場合に入力部44を介して操作するボタンである。ユーザ端末40の制御部41は、表示中の通知画面において「医師に相談する」ボタンが入力部44を介して操作されたか否かに応じて、医師への相談の要求を受け付けたか否かを判断する(S57)。医師への相談の要求を受け付けたと判断した場合(S57:YES)、制御部41は、記憶部42に記憶してあるチャットアプリを起動し(S58)、図16Bに示すように所定の相談相手端末50との間でメッセージの送受信を行うためのチャット画面を表示部45に表示する(S59)。図16Bに示すチャット画面は、相談相手端末50との間で送受信したメッセージ(テキストデータ)を表示するためのメッセージ欄Mと、相談相手端末50に送信するメッセージを入力するための入力欄Iとを有する。なお、医師への相談の要求を受け付けていないと判断した場合(S57:NO)、制御部41は処理を終了する。
ユーザ端末40において表示中のチャット画面に対して入力部44を介して入力欄Iにメッセージが入力された場合、制御部41は、入力されたメッセージを受け付け、受け付けたメッセージを相談相手端末50へ送信する(S60)。なお、相談相手端末50の宛先情報は、例えば健康管理アプリ42bに登録されていてもよいし、サーバ10から受信した通知画面に設定されていてもよい。図16Cに示すチャット画面には、入力部44を介して入力されて相談相手端末50へ送信されたメッセージが表示されている。
相談相手端末50では、図16Cに示すチャット画面と同様のチャット画面が表示部に表示され、相談相手端末50の制御部は、ユーザ端末40が送信したメッセージを受信し、受信したメッセージをチャット画面中のメッセージ欄に表示する(S61)。これにより、相談相手端末50のユーザ(相談相手、ここでは医師)は、ユーザ端末40のユーザ(相談者)からの相談をチャットアプリを介して受け付けることができる。なお、図16Cに示すようにユーザ端末40に表示されるチャット画面では、相談者がユーザ端末40を用いて入力したメッセージはメッセージ欄Mの右寄りに表示され、相談相手が相談相手端末50を用いて入力したメッセージはメッセージ欄Mの左寄りに表示される。これに対して図示は省略するが、相談相手端末50に表示されるチャット画面では、相談者がユーザ端末40を用いて入力したメッセージはメッセージ欄の左寄りに表示され、相談相手が相談相手端末50を用いて入力したメッセージはメッセージ欄の右寄りに表示される。
相談相手は、相談相手端末50に表示中のチャット画面において、相談者からの相談に対する回答(回答メッセージ)を入力し、相談相手端末50の制御部は、入力されたメッセージを受け付け、受け付けたメッセージをユーザ端末40へ送信する(S62)。ユーザ端末40の制御部41は、相談相手端末50が送信したメッセージを受信し、受信したメッセージをチャット画面中のメッセージ欄Mに表示する(S63)。これにより、相談者は、ユーザ端末40によって入力した相談メッセージに対する回答メッセージを取得することができる。なお、ユーザ端末40及び相談相手端末50は、ステップS60〜S63の処理を繰り返すことにより、相談者と相談相手との間でメッセージを送受信することができ、相談者は医師等の相談相手に相談することができる。
図17はユーザ端末40に表示されるチャット画面の例を示しており、図17に示すチャット画面では、ユーザ端末40及び相談相手端末50の間で送受信された複数のメッセージが、画面の上方から順に時系列的に表示されている。なお、相談相手端末50は、相談対象の管理対象者(相談対象者)の健康情報や検知情報をサーバ10から取得できるように構成されており、医師等の相談相手は、相談者からの相談内容に応じて、相談対象者の情報をサーバ10から取得する。よって、相談相手は、相談対象者の健康状態を把握することができ、図17に示す例では相談対象者である「佐藤桃子」が3日間、高熱が続いている状態を確認し、小児科を受診することをアドバイスする回答メッセージを相談者に提供している。なお、相談相手は、相談相手端末50とは異なる端末を用いてサーバ10にアクセスして相談対象者の情報をサーバ10から取得する構成でもよい。この場合、相談相手は、相談相手端末50とは異なる端末を用いてサーバ10から相談対象者の情報を取得し、取得した情報に基づいて相談対象者の健康状態を確認した後、相談相手端末50を用いて回答メッセージをユーザ端末40へ送信する構成でもよい。なお、相談対象者の情報(健康情報や検知情報)は、相談相手がサーバ10にアクセスしてサーバ10から取得するほかに、ユーザ端末40が相談相手端末50へ送信する構成でもよい。この場合、相談相手は、チャットアプリによって相談者(ユーザ端末40)から送信されてきた情報に基づいて相談対象者の健康状態を確認できる。
また、相談相手端末50は、医療機関のサーバや端末(共に図示せず)にアクセスして医療機関の受診予約を行えるように構成されていてもよい。この場合、相談相手は相談相手端末50を用いて、例えば相談者(ユーザ端末40)の現在位置をユーザ端末40から取得し、取得した現在位置の近傍で受診可能な医療機関を検索し、検索できた場合、図17に示すように受診可能な医療機関を通知するメッセージを相談者に提供できる。また、相談者から医療機関の受診予約を依頼された場合、相談相手は相談相手端末50を用いて、検索した医療機関のサーバ又は端末にアクセスして受診予約を行い、予約が取れた場合に、図17に示すように予約が取れたことを通知するメッセージを相談者に提供する。これにより、本実施形態の管理システムでは、相談相手が相談者に代わって医療機関の受診予約を行い、また、受診予約を行う際に予約先の医療機関の医師等に相談対象者の状況を伝えることもできる。なお、相談相手は相談相手端末50を用いて、図17に示すように、予約が取れた医療機関の近傍の地図を相談者に提供してもよい。この場合、相談者が相談相手から提案されて予約を取った医療機関を初めて受診する場合であっても、相談者は相談対象者を医療機関に連れて行くことができる。ここでも相談相手は、相談相手端末50とは異なる端末を用いて医療機関のサーバ又は端末にアクセスして受診予約を行う構成でもよい。この場合、相談相手は、相談相手端末50とは異なる端末を用いて受診可能な医療機関の検索や医療機関の受診予約を行い、検索結果や予約結果を相談相手端末50を用いてユーザ端末40へ送信する構成でもよい。
上述した処理により、ユーザ端末40のユーザは、サーバ10から管理対象者の不調を通知されるだけでなく、通知された管理対象者に関する健康相談を所定の相談相手に行うことができる。よって、医療機関を受診すべきか否かを判断しかねる場合や日常生活において注意すべき点がある場合等に専門家にアドバイスを求めることができる。なお、相談者が相談相手に相談する際に、サーバ10に蓄積してある相談対象者の健康情報や検知情報を相談相手に公開するか否かを選択できるように構成してもよい。例えば、ユーザ端末40は、図16Aに示す通知画面において「医師に相談する」ボタンが操作された場合に、相談対象者の情報を相談相手に公開するか否かの選択を受け付ける受付画面を表示する。そしてユーザ端末40は、受付画面を介して情報の公開が選択された場合に、チャットアプリを起動し、図16Bに示すようなチャット画面を表示し、相談相手とのチャットを開始する。このような構成とすることにより、相談対象者(管理対象者)の情報が不用意に公開されることを回避できる。また、各管理対象者の健康情報や検知情報の各情報について、相談相手に公開するか否かを予め設定しておき、公開が設定された情報のみを相談相手に公開する構成とすることもできる。
本実施形態においても、実施形態1と同様の効果が得られる。また本実施形態では、サーバ10が各管理対象者の健康状態に異常を検出した場合に、管理対象者に設定された宛先に異常を通知するので、通知を受ける人は、ユーザ端末40を用いてサーバ10にアクセスすることなく管理対象者の不調を早期に把握できる。また、本実施形態では、管理対象者に関する健康相談を専門家に気軽に行うことができる。
本実施形態において、更に相談相手端末50は、例えば病児保育や病後児保育を行っている医療機関や施設のサーバや端末にアクセスして病児保育や病後児保育の予約を行えるように構成されていてもよい。この場合、相談者はユーザ端末40を用いてチャットアプリを介して病児保育や病後児保育の予約を相談相手(相談相手端末50)に要求する。相談相手は相談相手端末50を用いて、例えば相談者(ユーザ端末40)の現在位置の近傍で病児保育や病後児保育の予約が可能な医療機関や施設を検索し、検索できた医療機関や施設を通知するメッセージを相談者に提供する。また、相談者から病児保育や病後児保育の予約を依頼された場合、相談相手は相談相手端末50を用いて、検索した医療機関や施設のサーバ又は端末にアクセスして病児保育や病後児保育の予約を行い、予約が取れた場合に、予約が取れたことを通知するメッセージを相談者に提供する。このように、健康相談だけでなく病児保育や病後児保育の予約も相談相手(相談相手端末50)を介して行えるように構成することもできる。なお、相談内容や依頼された予約内容等に応じて複数の相談相手端末50を設け、ユーザ端末40からの相談や予約依頼を、複数の相談相手端末50に接続された相談サーバ(図示せず)にて受け付け、相談サーバが、受け付けた内容に応じてユーザ端末40とチャットを行う相談相手端末50を決定してもよい。この場合、ユーザ端末40では1つのチャット画面を介して健康相談及び病児保育や病後児保育の予約を行うことができ、相談内容や予約内容に応じた相談相手端末50からの回答を1つのチャット画面にて取得することができる。
(実施形態3)
ユーザ端末40のユーザがユーザ端末40を用いて相談相手端末50のユーザ(相談相手)に栄養相談等の種々の相談を行うことができる管理システムについて説明する。本実施形態の管理システムは、実施形態2の管理システムと同様の装置を有しており、ユーザ端末40のユーザが、自身を含む家族(管理対象者)の健康状態や栄養状態について医師や管理栄養士等の専門家に相談できるように構成されている。なお、実施形態2の管理システムと同様の構成については説明を省略する。
本実施形態の管理システムにおいて、ユーザ端末40及びサーバ10は図13に示す処理と同様の処理を行う。これにより、ユーザ端末40は、家族(管理対象者)の健康情報をまとめて表示する一覧画面や、いずれかの管理対象者の詳細な健康情報を表示する詳細画面をサーバ10から取得する。
図18は、実施形態3の詳細画面例を示す模式図である。図13中のステップS42で、ユーザ端末40の制御部41は、サーバ10から受信した画面情報に基づいて図18に示すような詳細画面を表示部45に表示する。図18に示す詳細画面は、図9に示す詳細画面と同様の構成を有し、1人の管理対象者の健康情報として食事に関するスコアと、この管理対象者の食事の撮像画像(検知情報)から検出された栄養バランスを示すレーダーチャートとを表示する。なお、表示される栄養バランスは、例えば直近の1回の食事で摂取した栄養バランスであってもよいし、直近の1日の食事で摂取した栄養バランスであってもよいし、直近の1週間の食事で摂取した栄養バランスであってもよい。また図18に示す詳細画面に、表示中の栄養バランスに対して不足している栄養成分や、不足している栄養成分を補えるメニューやレシピ等が表示されていてもよい。これにより、ユーザ端末40のユーザは、以降の食事のメニューを決める際の参考にすることができる。
図18に示す詳細画面には、「栄養相談する」ボタンが表示されており、「栄養相談する」ボタンは、ユーザ端末40のユーザが、詳細画面に表示された管理対象者の栄養に関する相談を専門家にしたい場合に入力部44を介して操作するボタンである。ユーザ端末40の制御部41は、表示中の詳細画面において「栄養相談する」ボタンが入力部44を介して操作されたか否かに応じて、栄養相談の要求を受け付けたか否かを判断しており、栄養相談の要求を受け付けたと判断した場合、制御部41及び相談相手端末50の制御部は図15中のステップS58〜S63と同様の処理を行う。即ち、ユーザ端末40の制御部41は、記憶部42に記憶してあるチャットアプリを起動し(S58)、図16Bに示すようなチャット画面を表示部45に表示する(S59)。ここでも、サーバ10に蓄積してある相談対象者の健康情報や検知情報を相談相手に公開するか否かを選択できるように構成してもよい。具体的には、図18に示す詳細画面において「栄養相談する」ボタンが操作された場合に、相談対象者の情報を相談相手に公開するか否かの選択を受け付ける受付画面を表示部45に表示する。そしてユーザ端末40は、受付画面を介して情報の公開が選択された場合に、チャットアプリを起動し、図16Bに示すチャット画面を表示する。
以降のステップS60〜S63の処理では、ユーザ端末40の制御部41及び相談相手端末50の制御部は、実施形態2と同様の処理を行い、チャットアプリを介してメッセージの送受信を行う。これにより、相談者(ユーザ端末40のユーザ)と相談相手(相談相手端末50のユーザ)との間でメッセージを送受信することができ、相談者は管理栄養士等の相談相手に栄養相談することができる。なお、相談相手端末50は、相談対象者の健康情報や検知情報(食事画像や食事画像から検出された栄養バランス)をサーバ10から取得できるように構成されており、相談相手は相談相手端末50を用いて、相談対象者の情報をサーバ10から取得できる。よって、相談相手は、相談対象者の栄養状態を把握することができ、栄養状態に応じたアドバイスを相談者に提供することができる。
本実施形態においても、実施形態1と同様の効果が得られる。また本実施形態では、各管理対象者の食事の栄養バランスをモニタリングすることができ、各管理対象者(ユーザ端末40のユーザ)はモニタリングの結果を把握でき、モニタリングの結果に応じたアドバイスを得ることができる。更にユーザ端末40のユーザは、管理対象者の栄養に関する相談を専門家に気軽に行うことができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。