JP2020133079A - 多層板紙およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、加温分散処理した古紙パルプを用いて多層板紙を製造する技術を提供することである。【解決手段】本発明によって、85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造した古紙パルプを含み、破裂強度試験機を用いて測定した層間剥離強度が1560kPa以下である多層板紙が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、多層板紙およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、加温分散処理した古紙パルプを用いた多層板紙の製造技術に関する。
近年、古紙パルプが洋紙、板紙に広く使用されるようになり、古紙の入手が困難となってきている。そのため、雑誌古紙のような下級古紙を原料として古紙パルプを調製し、資源として再利用することが行われている。また、従来使用されていなかった石膏ボード由来の古紙や、ラベル・シール、梱包テープ等に含まれる接着剤や雑誌背糊のホットメルトなど粘着性を有する雑誌古紙を古紙パルプ原料として使用可能とするための提案がなされている。
例えば、特許文献1には、精選工程をしてから脱水濃縮工程を行うことによって、石膏ボードを原料として古紙パルプを製造することが提案されている。また、特許文献2には、選別が不十分な古紙原料から、粘着異物の少ない古紙パルプを製造する技術が提案されている。
一般に感熱発泡カプセルや昇華性インクを含む古紙は、感熱発泡カプセルや昇華性インクを除去することが難しいため、公益財団法人・古紙再生促進センターによって、古紙パルプを製造するための古紙原料としては禁忌品に分類されている。
感熱発泡カプセルは、点字などの立体コピーに用いられるものであり、感熱発泡カプセルを含む古紙は、印刷工場などから排出されることはもちろん、感熱発泡カプセルおよびそのプリンターのいずれも一般に市販されているため一般家庭からの排出もゼロではない。感熱発泡カプセルは、カプセル発泡前の状態では目視選別は不可能であり、その分別は極めて困難である。そして、古紙パルプに感熱発泡カプセルが混入すると、抄紙機の乾燥工程などにおける熱で感熱発泡カプセルが膨張して紙表面に大きな突起物が発生し、紙に重大な欠点を生じることになる。例えば、多層抄きの白板紙、ライナー、中芯原紙等の板紙やその他多層紙において、表層や裏層に配合せず中層のみに配合しても紙の表面に突起部が生じて不具合となる。
また昇華インクは、例えば昇華転写紙・捺染紙などに用いられるインクであり、加熱によって布などの被印刷物に転写される。そして昇華転写紙や捺染紙に含まれる昇華インクが古紙パルプに混入すると、昇華性斑点の原因になり得る。すなわち、昇華性インクが紙に混入すると、抄造直後は判別できないが、経時変化によりインクが昇華して斑点(昇華性斑点)の原因となってしまう。例えば、前記した板紙やその他多層紙の中層のみに配合したとしても、経時的に昇華斑点が表層もしくは裏層の表面に浮き上がってきて、外観が不具合となる。
特許文献3には、古紙中の昇華転写紙、微生物、微生物転換物、発泡シートおよび粘着異物からなる異物を分析し、その結果に応じて対象古紙を原料として用いないこととするか、あるいは対象古紙(古紙の山)から昇華転写紙を除去した後に、原料として用いることが提案されている。また、特許文献4には、感熱発泡カプセルや昇華性インクを含む古紙から古紙パルプを製造するために、85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散することが提案されている。
特開2009−057645号公報 特開2013−159865号公報 特開2016−056488号公報 特開2018−009263号公報
上述したように、本出願人は、感熱発泡カプセルや昇華性インクなどを含む古紙を原料とする場合であっても、ホットディスパーザーなどを用いて85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散することによって高品質な古紙パルプが得られることを見出した(特許文献4)。
ところが、ホットディスパーザーなどを用いて加温分散処理した古紙パルプを多層板紙に使用すると、いわゆる罫割れトラブルが生じ易くなることが見出された。板紙の罫割れトラブルとは、板紙を折り曲げたりする際に折り曲げられる板紙の表側のライナーが破断することをいい、罫線割れとも言われる。軽度な場合は板紙の表層がひび割れ状となり、重度な場合は板紙の全層が割れてしまうこともある。板紙の罫割れトラブルが生じると、手直しや修復ができないため商品価値がなくなり、不良品として処分することになってしまう。
板紙の罫割れトラブルには、板紙表層の強度に関係すると考えられるが、単に板紙表層の強度を高めればよい訳ではなく、表層のしなやかさや下層との組み合わせなど種々の要因を総合的に勘案して対策を図る必要がある。また、罫割れトラブルは、冬場の乾燥期に多く発生するトラブルであり、板紙の含水率や伸びが罫割れトラブルと関連するとの考えもある。
板紙の罫割れトラブルに関しては、いくつかの対策が提案されている。例えば、特開2005−264404号公報には、板紙表層に使用するパルプ原料のフリーネスを250〜600mlに調整するとともに板紙表層の坪量を20〜35g/mにすることによって、罫割れの少ない板紙を製造することが提案されている。また、特開2006−176921号公報には、古紙パルプが50%以上配合され白ライナーについて、表層および表下層に澱粉を主体とする紙力増強剤を添加し、表層および表下層の灰分を15%以上とすることによって、罫割れトラブルの発生を抑制することが提案されている。さらに、特開2001−262496号公報には、炭素数8〜24の直鎖および/または分枝状の炭化水素基を少なくとも1つ以上有する両性界面活性剤を添加することによって板紙の罫割れトラブルを抑制する技術が提案されている。
しかし、加温分散処理した古紙パルプを用いた場合に生じ易くなる罫割れトラブルについては、本発明者らが始めて見出した現象であり、有効な対応策は一切知られていない。
このような状況に鑑み、本発明の課題は、加温分散処理した古紙パルプを用いて製造される多層板紙について、罫割れトラブルを抑制する技術を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討したところ、加温分散処理された古紙パルプから製造された多層板紙について、多層板紙の層間剥離強度を一定の数値以下にすることによって罫割れトラブルを効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
これに限定される訳ではないが、本発明は下記の態様を包含する。
(1) 85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造した古紙パルプを含み、破裂強度試験機を用いて測定した層間剥離強度が1560kPa以下である多層板紙。
(2) 坪量が、100g/m以上700g/m以下である、(1)に記載の多層板紙。
(3) 4層以上10層以下の紙層を有する、(1)または(2)に記載の多層板紙。
(4) 顔料塗工層を有する塗工白板紙である、(1)〜(3)のいずれかに記載の多層板紙。
(5) 破裂強度試験機を用いて測定した層間剥離強度が1560kPa以下である多層板紙の製造方法であって、85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造した古紙パルプを含む紙料から多層板紙を抄造する工程を備える上記方法。
(6) ホットディスパーザーを使用して前記加温分散を行う、(5)に記載の方法。
本発明によれば、雑誌古紙などの古紙原料から加温分散処理で得られた古紙パルプを用いて製造される多層板紙について、罫割れトラブルを効果的に抑制することができる。本発明によってこのような優れた効果が生じる理由の詳細は明らかでなく、本発明は以下の推測に拘束されるものではないが、加温分散処理によってパルプ繊維の微細化が進み、微細繊維が板紙中で絡み合いやすくなったことが罫割れトラブルと関係していると考えられ、そのようなタイプの罫割れトラブルに対して層間剥離強度を一定の数値以下に維持することが有効であると推測される。
また、本発明によれば、感熱発泡カプセルや昇華インキが含まれ得るような古紙原料を用いて高品質な多層板紙を製造できるため、環境保護の観点からも本発明は優れたものである。
本発明に係る多層板紙は、85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造した古紙パルプを含み、破裂強度試験機を用いて測定した層間剥離強度が1560kPa以下である。
加温分散処理した古紙パルプ
本発明に係る多層板紙は、85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造した古紙パルプを含む。
(古紙原料)
本発明においては古紙パルプの原料として、雑誌古紙をはじめとする古紙を使用することができる。一般に古紙は、新聞古紙、段ボール古紙、雑誌古紙、上質系古紙などに分類されるところ、本発明の古紙原料は特に限定はされず、種々の古紙原料を使用することができる。雑誌古紙としては、紙を含む基材に印刷が施されたものであれば特に制限なく使用でき、例えば、紙にフィルムなどを付したものに印刷を施した印刷物、塗工紙に印刷を施した印刷物、非塗工紙に印刷を施した印刷物などを含んでいてもよい。具体的には、例えば、新聞用紙、中質紙、上質紙、塗工紙、微塗工紙、感熱記録紙、ノーカーボン紙、色上質紙、PPC用紙(トナー印刷用紙)、紙器、シール・ラベル、帳票、段ボール、白板紙などを含む古紙に本発明を適用でき、光沢のある印刷物やOPニスやUVクリアコート等の表面加工処理した印刷物であってもよい。
古紙パルプの原料となる古紙としては、印刷を施していない古紙であってもよく、印刷を施した古紙であってもよいが、印刷古紙の場合は、あらゆる印刷方式で印刷した古紙を用いることができる。印刷物に施された印刷の方式としては、例えば、フレキソ印刷などの凸版印刷、グラビア印刷などの凹版印刷、オフセット印刷などの平版印刷、スクリーン印刷(シルク印刷)などの孔版印刷、静電気を利用した静電印刷(トナー印刷)、UVインキやハイブリッドUVインキ、高感度UVインキを用いたUV印刷、パソコン用プリンターなどに広く用いられるインクジェット印刷やレーザー印刷などを挙げることができる。また、印刷されたインキ(インク)についても特に制限はなく、各種印刷方式で用いられる色材が印刷された印刷物を用いることができる。特に本発明においては、感熱発泡インキや昇華インキを含む古紙を古紙原料としても用いても優れた古紙パルプを製造することが可能である。
本発明において古紙パルプとは、古紙から製造したパルプを意味し、脱墨してあっても脱墨していなくてもよい。多層板紙(多層抄きの板紙)の場合、古紙から剥離したインキが、板紙の表層(裏層)の表面に見えなければ、品質上の問題とはならないので、多層抄紙の中層に使用する場合は、脱墨しない場合もある。
また、本発明において脱墨パルプ(DIP)とは、古紙から製造したパルプのうち、印刷インキなどを除去して再生されたパルプを意味する。一般に脱墨パルプは、印刷物を離解してスラリーとしつつ、機械的応力、脱墨剤などの薬品を用いてインキを除去することによって得られる。原料となる印刷物としては、例えば、新聞紙、チラシ、雑誌、書籍、事務用紙、封書、感熱紙、ノーカーボン紙、段ボール、白板紙、その他複写機、OA機器から生ずる印刷紙などが含まれる。粘着剤、接着剤、粘着テープ、雑誌の背糊などの粘着物、樹脂などのコーティングやラミネートを含む印刷物も本発明の印刷物として用いることができる。また、印刷物は、灰分と呼ばれる無機粒子を含有してもよい。灰分は無機粒子全般を指し、紙の製造時に内添された、もしくは、塗工された填料、顔料など紙を灰化した際に残存する物質である。例えば、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、二酸化チタン等が挙げられるが、これらに限定するものではない。
本発明に係る古紙パルプについて、脱墨する場合には、公知の脱墨装置や脱墨剤を使用することができる。脱墨工程で用いる装置の例としては、例えば、フローテーターなどを挙げることができる。脱墨剤の例としては、公知の界面活性剤、例えば、脂肪酸塩、高級アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸などのアルキレンオキシド付加物などの非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、および、有機溶剤、タンパク質、酵素、天然高分子、合成高分子などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。単一成分からなるものであっても2種以上の成分の混合物であっても脱墨剤として使用できることは当然である。例えば、脱墨パルプを製造する一つの態様において、アルカリ性薬品や界面活性剤などを添加して古紙の離解を行う離解処理、機械的シェアとアルカリ条件下でインキをパルプから剥離するインキ剥離処理、パルプから分離されたインキを除去するフローテーション処理および/または洗浄処理、などを実施することができる。また、例えば、パルプを脱水して18〜35重量%のパルプ濃度に調整した後、アルカリ性薬品や界面活性剤などを添加してパルプからインキをさらに剥離させたり(アルカリ浸漬処理や熟成処理)、再度のフローテーション処理や洗浄処理によってパルプからインキを除去したりしてもよい。また、除塵工程(異物除去工程)を設けて異物を除去してもよい。
本発明においては、脱墨工程以外で、パルプ繊維に付着しているインキを機械的なシェアを与えることにより剥離する工程のことを「脱インキ工程」といい、剥離されたインキを系外に除去する工程のことを「インキ除去工程」ということもある。
(加温分散処理)
古紙パルプのスラリーは、一般的な離解処理によって調製すればよい。すなわち、古紙原料を水中に離解してスラリー状にすればよく、離解処理には通常パルパーと称される離解機が用いられる。パルパーとしては、例えば、乾燥固形分濃度3〜5質量%で処理する低濃度パルパー、乾燥固形分濃度5〜18質量%で処理する中濃度パルパー、乾燥固形分濃度18〜25質量%で処理する高濃度パルパーなどが挙げられる。その他にも、本発明においては、ニーディングパルパーなど公知の装置を制限なく使用することができる。
本発明の好ましい態様において、例えば、中濃度パルパーを用いて、古紙原料から固形分濃度が5〜18質量%のパルプスラリーを調製することができる。また、離解処理時の温度に関しては、特に制限はないものの、例えば、5℃以上60℃以下としてもよく、好ましくは6℃以上50℃以下、より好ましくは7℃以上40℃以下としてもよい。
本発明に係る古紙パルプは、85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造する。加温分散処理は、例えば、ホットディスパーザー、コニディスク、デフレーカー、ファイナー、コニファイナー、トップファイナー、コニカルフレーカー、パワーファイナー、リファイナー、ダブルディスクリファイナー、ビーター、ニーダー、ディスパーザー、ニュータイゼンなどの装置を用いて行うことができ、85℃以上の温度に加温してパルプスラリーに対して機械的な分散処理を施す。感熱発泡インキや昇華インキなどの禁忌品の処理効果、効率性、省エネルギー性などを考慮すると、88℃以上130℃以下で処理を行うことが望ましく、90℃以上120℃以下がより望ましく、93℃以上110℃以下がさらに望ましい。85℃以上に加温して機械的な分散処理を施すと、禁忌品由来の斑点を効果的に減少させやすくなる。
なお、昇華性インクを含む雑誌古紙から古紙パルプを製造する場合は、スラリーの分散工程における温度が常温以上(約20℃程度以上)であっても、古紙パルプに含まれる斑点が減少するが、スラリーを加温分散する工程が85℃以上であると斑点低減効果が高くなるので望ましい。
また、赤色の未離解片等有色で目立つ異物を含む雑誌古紙から古紙パルプを製造する場合は、スラリーの分散工程における温度が常温以上であっても、古紙パルプに含まれる異物の個数を低減させることができる。例えば、φ100μmm以上の赤色の未離解片等由来のダートを60%以上減少させたり、φ500μmm以上のダートを80%以上減少させたりすることができるが、スラリーを加温分散する工程が85℃以上であると異物の低減効果が高くなるので望ましい。
本発明に係る加温分散工程では、古紙スラリーを加温するとともに機械的な分散処理が施される。この加温分散工程においては、感熱発泡インキや昇華インクなどの異物が微細化される。
本発明に係る加温分散工程においては、古紙スラリーの濃度は15質量%以上40質量%以下であることが好ましく、20質量%以上39質量%以下がより好ましく、25質量%以上38質量%以下がより好ましく、28質量%以上36質量%以下がさらに好ましい。
(異物除去工程)
本発明においては、離解工程後の古紙スラリーに含まれる異物を取り除く目的で、クリーナーなどを用いた異物除去を行ってもよい。一般的なクリーナーは円錐形状であり、遠心分離の原理により、砂や金属粒等のパルプ繊維よりも比重の大きい異物を除去することができる。生産性、離解性の観点から、望ましくは異物除去工程における原料濃度は乾燥固形分濃度で1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、1質量%以上8質量%以下であることがより好ましいので、必要に応じて、水で希釈あるいは濃縮してから異物除去工程を行ってもよい。
本発明においては、クリーナーを用いた異物除去の他に、スクリーンなどを用いた除塵工程を設けてもよい。除塵工程は、公知の装置を用いて行うことができ、例えば、粗選スクリーンや精選スクリーンを用いることができる。
粗選スクリーンとしては、例えば、所定の開口面積で開口する孔やスリットが形成されたバスケット型のものが使用される。粗選スクリーンは後述の精選スクリーンとスクリーン目穴の大きさが異なり、粗選スクリーンでは丸穴スクリーン(1.5〜2.5mmΦ)や、スリットスクリーン(0.18〜0.25mmスリット)が用いられる。
精選スクリーンとしては、除塵効果を向上させる観点から、スリット幅は、0.10mm以上0.25mm以下であることが好ましい。スリット幅の上限は、0.20mmがより好ましく、0.15mmがさらに好ましく、0.13mmが特に好ましい。精選スクリーンのスリット幅が広すぎると、粘着異物含有量を充分に低減させることが困難となる。また、スリット幅が狭すぎると古紙パルプの歩留まりが低下する。
除塵工程は複数回行ってもよいが、精選除塵工程の回数が多すぎると古紙パルプの歩留まりが低下するので、1〜3回とすることが好ましい。精選除塵工程を数回行う場合は、続けておこなうことが好ましい。
(希釈工程/脱水工程)
本発明においては、古紙スラリーを希釈あるいは脱水(濃縮)する工程を設けることができる。
希釈工程では、古紙スラリーを処理に適した濃度まで希釈することができる。使用する設備にもよるが、例えば、希釈工程後のスラリーの乾燥固形分濃度は0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上4.0質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上3.0質量%以下であることがさらに好ましいが、スラリー濃度の下限を1.0質量%や1.5質量%としてもよい。スラリーの乾燥固形分濃度が0.5質量%以上であると、異物除去などを効率的に実施できる場合がある。希釈工程後のスラリーの乾燥固形分濃度が5質量%以下であることにより、スクリーンのつまりを防止できる。希釈工程では、脱水濃縮工程で成長した粘着異物を再度微細化しないように、異物の含まれていない清浄な水を使用することが好ましい。
また、本発明においては脱水濃縮工程を設けることもでき、例えば、原料スラリーの固形分濃度が8〜40%になるように脱水濃縮を行う。前記設備としては、スクリュープレス等の加圧脱水機が挙げられる。脱水濃縮工程では、スラリーの乾燥固形分濃度が高くなるように脱水濃縮するが、例えば、8質量%以上としたり、10質量%以上、さらには15質量%以上に濃縮したりすることができる。ただし、過度に高濃度に脱水濃縮することは、技術的に困難であるだけでなく、脱水濃縮を行うための電力消費量が過大となるので、好ましくない。したがって、脱水濃縮工程後のスラリーの乾燥固形分濃度は、40質量%以下とすることがより好ましく、35質量%以下とすることがより好ましく、30質量%以下とすることがさらに好ましい。
また脱水濃縮工程でスラリーを濃縮する装置としては、特に制限はないが、スクリュープレス等の加圧脱水機を使用することが好ましい。一軸型スクリュープレスとしては、相川鉄工製のV45LM−H型、バルメット、AFT社製のオプティマム・スクリュー・プレス等がある。またツインプレス、ツインワイヤー方式の脱水機としては、株式会社石垣のツインスクリュープレス、丸石製作所のツインワイヤープレス等がある。
脱水濃縮工程においては、スラリーに高分子凝集剤を添加してもよい。これにより、機械力のみでは十分に絞りきれない低濃度のスラリーであっても、通常の加圧脱水機で目標の乾燥固形分濃度まで比較的瞬時に上げられるようになる。高分子凝集剤を添加する場合は、脱水機で処理する前、または脱水機での処理中に添加する。脱水機での処理を行う前に、スラリー中のパルプ等が高分子凝集剤に充分浸ることが好ましい。高分子凝集剤の添加率は、スラリーの乾燥固形分濃度や設備にもよるが、スラリーの乾燥固形分に対して、0.005質量%以上0.05質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上0.04質量%以下であることがより好ましい。添加率が低い場合は、充分な濃縮効果が得られない。添加率が高過ぎると、脱水濃縮工程後のスラリーの乾燥固形分濃度が、目標とする乾燥固形分濃度を超えてしまうおそれがあり、また、過剰に生産コストが掛かるので、実用的ではない。
高分子凝集剤としては、脱水濃縮工程で目標濃度まで乾燥固形分濃度を上げられれば特に制約は無いが、アクリル酸エステル系のカチオン性高分子凝集剤が最も効率よく乾燥固形分濃度を上げられるため好ましい。カチオン性ポリアクリル酸エステルとしては、例えば、MTアクアポリマー製のC−525MやC−500N、栗田工業製のハイホルダー725やハイフォームK162などが挙げられる。
(洗浄工程)
本発明においては、古紙パルプを洗浄する工程を設けてもよい。パルプ洗浄処理を施すことによって、灰分などを低減することができ、一般的には、DNTウォッシャー、コンパクトウォッシャー、フォールウォッシャー、バリオスプリット、SPフィルター、DPコスモ、ギャップウォッシャーなどによる洗浄によって加温分散工程で微細化させた異物を洗い流すことができる。
パルプ洗浄処理は、乾燥固形分濃度が低いほど向上するため、パルプ洗浄処理の前には、スラリーを希釈することが好ましい。パルプ洗浄処理の前のスラリーの乾燥固形分濃度は、0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましく、1質量%以上4質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上3質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の古紙パルプの製造方法のフローは、特に制限されないが、例えば、パルパーによる離解工程、高濃度クリーナーによる異物除去工程、粗選スクリーンによる除塵工程、フラクショネーターによる分級工程(加温分散処工程におけるホットディスパーザーなどの負荷を低減する効果等を考慮して、行う場合と行わない場合あり)、精選スクリーンによる除塵工程、スクリュープレスによるによる脱水(濃縮)工程、ホットディスパーザーによる加温分散処理工程とすることが挙げられる。また上記フローのなかに適宜洗浄工程を導入してもよく、上記各工程は省略してもよいし、順番を入れ替えても良い。
多層板紙の製造
本発明においては、上記したようにして加温分散処理した古紙パルプを用いて多層板紙を製造する。抄紙方法は特に制限されず、一般に公知の方法によって多層板紙を製造することができる。本発明によれば、雑誌古紙などの古紙原料を用いているにもかかわらず、罫割れトラブルの発生が抑制された多層板紙を製造することができ、本発明は、資源の有効活用の点からも極めて優れている。
本発明に係る多層板紙は、適切な範囲の層間剥離強度が求められる。層間剥離強度の上限としては1560kPa以下であり、好ましくは1500kPa以下、より好ましくは1450kPa以下、さらに好ましくは1400kPa以下である。層間剥離強度の下限値は800kPa以上が好ましく、900kPa以上がより好ましく、1000kPa以上がさらに好ましく、1100kPa以上としてもよい。多層板紙の層間剥離強度をこのような範囲に調整すると、多層板紙の罫割れトラブルを抑制することができる。層間剥離強度が高過ぎる場合、折加工の際に折り内側での圧縮変動が少なく、表層へ過度な引張負荷がかかり、罫割れが発生するリスクが高まる。また、層間剥離強度が低過ぎる場合、UV印刷などの高粘度インクを用いた印刷方法を施した際に、ブランケットからの紙離れ時に紙表面で層間剥離が発生するリスクが高まる。
本発明において層間剥離強度の調整方法は特に限定されず、原料となるパルプ種類、原料パルプの濾水度、各層の坪量、層間に添加する澱粉量等を適宜調整すればよく、またこれらを組み合わせてもよい。例えば、層ごとに種類や濾水度の異なる原料パルプを用いたり、表層側の坪量を裏層側よりも大きくしたりすることによって、多層板紙の層間剥離強度を低くすることができる。また、原料パルプの濾水度を高くしたり、層間へ塗布するバインダーを削減したりすることで、層間剥離強度を低くすることができる。
本発明に係る多層板紙は、流れ方向(MD方向)と幅方向(CD方向)の異方性を一定の範囲に調整することが好ましい。一般に、抄紙機を用いて製造した紙は、MD方向とCD方向で引張強度が大きく異なる。一方で、罫割れトラブルは、折り加工時に表層へ引張強度が過度にかかることで発生するため、多層板紙の引張強度を高めることが望ましい。そのため、MD方向およびCD方向のいずれの折り加工にも耐えうる紙を得るためには、MD方向およびCD方向のいずれの引張強度も一定以上に保つことが必要となる。そのため、縦横比を一定の範囲に調整することが有効である。圧縮強度であれば、MD方向の圧縮強度とCD方向の圧縮強度の比(MD方向の圧縮強度/CD方向の圧縮強度)が1.34以下であることが好ましい。引張強度であれば、MD方向の引張強度とCD方向の引張強度の比(MD方向の引張強度/CD方向の引張強度)が2.12以下であることが好ましい。テーパー剛度であれば、MD方向のテーパー剛度とCD方向のテーパー剛度の比(MD方向のテーパー剛度/CD方向のテーパー剛度)が2.20以下であることが好ましい。
また、本発明に係る多層板紙は、加工時における良好な滑り性を得るために、静摩擦係数が0.50以下とすることができ、0.48以下としてもよい。静摩擦係数が高すぎると、印刷面が擦れて汚れが発生し、また、滑りが悪く重送などの搬送不良が生じ易くなる。ただし、静摩擦係数が低すぎると、箱を積載した際の荷崩れなどのトラブルが発生してしまう可能性があるため、下限としては0.10以上程度が好ましく、0.30以上としてもよい。静摩擦係数は、例えば、プレカレンダー処理、塗工層を設けた後のカレンダー処理(仕上げ処理)条件、塗工層の処方や層構成、塗工量等を適宜調整すればよく、これらを組み合せてもよい。
本発明の抄紙方法においては、加温分散処理した古紙パルプのみを用いて抄紙しなければならないわけでなく、他のパルプを任意の比率で配合した紙料から紙を製造すればよい。
本発明において併用するパルプとしては、例えば、脱墨パルプ(DIP)、針葉樹または広葉樹クラフトパルプ(NKPまたはLKP)、針葉樹または広葉樹を用いた機械パルプ、例えば、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)等、段ボールを離解した古紙パルプ、塗工紙や塗工原紙、その他の紙を含む損紙を離解してなるコートブローク、及び、これらのパルプの2種以上の混合物を併用して抄紙してもよい。
また本発明においては、紙を抄造する際に薬品や填料を添加してもよい。添加する薬品としては、ロジンエマルションや中性ロジン、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸、スチレン/アクリル共重合体などのサイズ剤、カチオン性や両イオン性、アニオン性のポリアクリルアミド、ポリビニルアミン、ポリアクリル酸を含む樹脂、グアーガムなどの乾燥紙力増強剤、カチオン性や両イオン性、アニオン性の変性澱粉、ポリアミドアミンエピクロロヒドリン、カルボキシメチルセルロースなどの湿潤紙力増強剤、濾水性向上剤、着色剤、染料、蛍光染料、凝結剤、嵩高剤、歩留剤などが挙げられる。また、填料としては、一般に無機填料及び有機填料と呼ばれる粒子であれば良く、特に限定はない。具体的には、無機填料として、炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、合成炭酸カルシウム)、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クレー(カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン)、タルク、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、二酸化チタン、ケイ酸ナトリウムと鉱酸から製造されるシリカ(ホワイトカーボン、シリカ/炭酸カルシウム複合体、シリカ/二酸化チタン複合体)、白土、ベントナイト、珪藻土、硫酸カルシウム、脱墨工程から得られる灰分を再生して利用する無機填料および再生する過程でシリカや炭酸カルシウムと複合体を形成した無機填料などが上げられる。炭酸カルシウム−シリカ複合物としては、炭酸カルシウムおよび/または軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物以外に、ホワイトカーボンのような非晶質シリカを併用しても良い。この中でも、中性抄紙やアルカリ抄紙における代表的な填料である炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物が好ましく使用される。
本発明に係る多層板紙の具体例としては、例えば、高級白板紙・特殊白板紙・白ボール等を含む白板紙、ライナー、中芯原紙、紙管原紙、建材用原紙、紙器用原紙等を挙げることができる。本発明により、斑点となる異物が微細化され、外観において特に良好な製品が得られることから、白板紙を製造するために、特に好適に本発明を適用することができる。白板紙のうちでは特に、印刷箱(医薬品、化粧品、石鹸、タバコ、キャラメル、カレー等)に適している。また本発明の製造方法で得られた古紙パルプは、多層抄きの板紙の表層、中層、裏層の少なくともいずれかの層に適宜配合することができる。
本発明に係る多層板紙は、白色度の低いパルプ(低白パルプ)を使用して製造することができる。既に述べたように、加熱分散処理した古紙パルプ以外のパルプ配合は特に制限されず、種々のパルプが使用できる。
本発明の原紙表層における古紙パルプの配合量は、全パルプ中90重量部以上、さらに好ましくは95重量%以上とできる。全量古紙パルプでもよい。また、使用する古紙パルプのISO白色度は、コストの面などから、65%以下が好ましく、さらに好ましくは60%以下である。また、低白色度の古紙パルプとしては、雑誌古紙パルプが好ましく、さらに白色度の低い未晒の古紙パルプを使用してもよい。加熱分散処理した古紙パルプを使用しうることは当然である。
本発明に係る多層板紙には、顔料塗工を施すことができる。例えば4層抄きの場合、顔料を塗工する面の最表層を表層、2層目を表下層、最裏面を裏層、それ以外を中層と言う。また、中層を構成する層を、顔料塗工する面から数えて3層目、4層目と言うこともある。これらの層のパルプ配合は、それぞれ異なってもよいし、すべての層のパルプを同じものとして複数層重ねることもできる。
本発明に係る多層板紙は、何層抄きであっても特に制限されないが、例えば、2層以上10層以下であることが好ましく、3層以上9層以下であることがより好ましい。各層の坪量は特に制限されないが、顔料塗工層と接する表層の坪量は、例えば、20g/m以上100g/m以下であり、20g/m以上70g/m以下としてもよく、25g/m以上50g/m以下であってもよい。
本発明の原紙には、填料が内添されていてもよい。かかる填料としては特に限定されるものではないが、例えば、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミネーティッドカオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、非晶質シリカ、亜硫酸カルシウム、石膏、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、製紙スラッジ、脱墨フロスからの再生無機粒子等の無機填料、尿素―ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、プラスチック微小中空粒子などの有機填料、さらには古紙やブロークに含まれている填料を単独もしくは適宜2種類以上組み合わせて使用される。原紙への上記填料の配合割合(原紙灰分)は、10重量%以上であることが好ましい。
また、目的とする品質に合わせて原紙層で凝集助剤、紙力増強剤、色味付け染・顔料、サイズ剤を使用できる。また、抄紙時の操業性を向上させるために、歩留り向上剤、濾水向上剤、消泡剤を適宜用いることができる。
本発明における多層板紙の抄紙方法は特に限定されず、トップワイヤー等を含む長網抄紙機、オントップフォーマー、ギャップフォーマー、丸網抄紙機、長網抄紙機と丸網抄紙機を併用した板紙抄紙機、ヤンキードライヤーマシン等を用いて行うことができる。抄紙時のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでもよいが、中性またはアルカリ性が好ましい。抄紙速度は、特に限定されない。多層板紙の坪量(米坪)は、好ましくは100g/m以上700g/m以下程度であり、より好ましくは150g/m以上600g/m以下とすることができ、さらに好ましくは200g/m以上500g/m以下、300g/m以上400g/m以下としてもよい。
本発明において多層板紙を乾燥させる方法は制限されない。例えば、蒸気加熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の方法が単独、もしくは併用して用いられる。
(顔料塗工)
本発明においては、多層板紙に顔料塗工層を設けてもよい。顔料塗工層は、公知の方法によって設けることができる。
好ましい態様において、顔料塗工層をカーテン塗工によって設けることができる。カーテン塗工では、1種もしくは2種類以上の塗工液から1つのカーテン膜を形成させ、該カーテン膜に原紙を通して原紙上に1層もしくは2層以上のカーテン塗工層を形成する。当該カーテン塗工層は、塗工白板紙の最外層である最外塗工層を含むことが好ましい。顔料塗工層が2層以上の場合、当該最外塗工層を上塗り塗工層、当該上塗り塗工層を形成する塗工液を上塗り塗工液とも言う。また、原紙に隣接する塗工層を下塗り塗工層、当該下塗り塗工層を形成する塗工液を下塗り塗工液とも言う。なお、各塗工層を形成する塗工液は、すべて異なる塗工液でも、同一の塗工液を2層以上に使用しても良い。
本発明においては、カーテン塗工と他の塗工方式を組み合わせることも可能であり、例えば、ブレード塗工などを行った後にカーテン塗工を行ってもよいし、カーテン塗工の後にブレード塗工などを行っても良い。また、下層塗工部を乾燥せずに上層塗工を行うウェットオンウェット塗工を行っても良い。
本発明では、顔料や接着剤などの必要な成分と水とを混合して塗工液を調整する。塗工液の調製においては、ミキサー等の通常の混合手段を用いてよい。塗工液に含有される各成分等については以下に説明する。
本発明における塗工液に含有する顔料は特別なものである必要はなく、公知の白色顔料を使用することができる。従来の公知の顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミネーティッドカオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、非晶質シリカ、亜硫酸カルシウム、石膏、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、製紙スラッジ、脱墨フロスからの再生無機粒子等の無機填料、尿素―ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、プラスチック微小中空粒子などの有機填料などを使用することが可能である。
本発明においては、顔料塗工層にカオリンを含有することが好ましい。最外顔料塗工層におけるカオリンの含有割合は、顔料100重量部中、5重量部以上、60重量部以下とすることが好ましく、さらに好ましくは、10重量部以上、50重量部以下である。また、隠蔽性や白色性向上のためには、顔料塗工層のいずれか一層に軽質炭酸カルシウムを含有することが好ましく、さらに好ましくは、最外顔料塗工層が軽質炭酸カルシウムを含有することが好ましい。含有される炭酸カルシウムの割合は、顔料100重量部中、20重量部以上含有することが好ましく、さらに好ましくは50重量部以上である。
接着剤は特に制限されず、塗工紙用に従来から用いられている接着剤を使用できる。接着剤の例には、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、およびアクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の通常の塗工紙用接着剤が含まれる。接着剤は、1種類以上を適宜選択して使用できる。
本発明における各塗工層を形成する塗工液の顔料と接着剤の配合比率は、所望の顔料塗工液が得られる範囲で適宜調整される。通常、固形分比率で、顔料100重量部に対し、接着剤5重量部以上、30重量部以下の範囲で含有することが好ましく、さらに好ましくは8重量部以上、20重量部以下である。5重量部より少ないと、塗工層強度が弱くなってしまい、紙粉が発生する、印刷強度が劣るなどの問題がある。また、30重量部より多いと、塗工層中の顔料粒子間の空隙が接着剤で満たされ、塗工層の光散乱性が劣るため、不透明度が劣る、コストが高くなるなどの問題がある。
本発明の各塗工層を形成する塗工液には、顔料と接着剤の他に、必要に応じて、分散剤、粘性改良剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、蛍光染料、着色染料、着色顔料、界面活性剤、pH調整剤、カチオン性樹脂、アニオン性樹脂、紫外線吸収剤、金属塩など、通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤を適宜使用できる。
顔料塗工液の固形分濃度は、58重量%以上が好ましく、62重量%以上がより好ましい。固形分が58重量%より低いと、塗工液の原紙への過剰な浸透により塗工紙の品質が低下することがある。一方、固形分濃度の上限は特に制限されないが、送液性等を考慮すると、75重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。
本発明における各塗工液の塗工量の合計は、片面あたり乾燥固形分で2g/m以上50g/m以下が好ましい。このような塗工量であると、紙基材表面の凹凸を十分に覆うことができ、印刷インクの受理性や隠蔽性を向上させることができるだけでなく、塗工時の乾燥性の悪化による操業性の低下、後加工工程において罫線部での割れが発生といった問題も回避できる。塗工層が多層で構成されている場合も、片面あたり2g/m以上50g/m以下の塗工量とすることが好適である。また、各塗工層の塗工量は、5g/m以上とすることが好ましく、10g/m以上とすることがより好ましい。また、塗工層の塗工量は、40g/m以下とすることが好ましく、30g/m以下がより好ましい。
本発明においては、剛度向上やカール抑制などのために、多層板紙にクリア塗工層を設けてもよい。クリア塗工液には、必要に応じて、従来から公知のバインダーを用いることができ、分散剤、粘性改良剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、蛍光染料、着色染料、着色顔料、界面活性剤、pH調整剤、カチオン性樹脂、アニオン性樹脂、紫外線吸収剤、金属塩など、通常の塗工液に配合される各種助剤を適宜使用できる。クリア塗工層の塗工量は、特に制限されないが、一般的に片面あたり固形分で0.1g/m以上5.0g/m以下程度である。
クリア塗工層の塗工方法や乾燥させる方法は制限されない。例えば、公知のサイズプレス装置、例えば、2ロールタイプ、3ロールタイプ、ゲートロールタイプ、フィルム転写タイプ、カレンダータイプや、カーテンコーター、スプレーコーター、ブレードコーターなどのコーター(塗工機)を使用して塗布した後に、蒸気加熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の乾燥工程を単独、もしくは併用して用いてもよいし、乾燥工程を経なくてもよい。
本発明の多層板紙は、必要に応じて表面処理工程等で平滑処理してもよい。好ましい態様において、製造後の紙水分が3質量%以上10重量%以下、より好ましくは4質量%以上8重量%以下程度になるように調整して仕上げられる。平滑化処理には、通常のスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトニップカレンダー、熱カレンダー、シューカレンダー等の平滑化処理装置を用いることができる。これらを組み合わせてもよい。本発明の多層板紙では特に、金属ロールと弾性ロールを備えたソフトニップカレンダーによる平滑化処理を含むことが好ましい。平滑化処理装置は、オンマシンやオフマシンで適宜用いられ、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も適宜調整されるが、加圧ニップ数は、紙厚を維持しつつ、表面の平滑性を向上させるためにも、ニップ数として2ニップ以上6ニップ以下の多段で行うことが好ましい。また、温度は80℃以上300℃以下程度、好ましくは90℃以上250℃以下、線圧は4kN/m以上200kN/m以下程度、好ましくは4.5kN/m以上100kN/m以下である。
本発明では、原紙の平滑化を主たる目的として、原紙上に塗工層を設ける前にプレカレンダー処理を施してもよい。プレカレンダー処理は、金属ロールと金属ロールで原紙を挟む方式、金属ロールと樹脂ロールで原紙を挟む方式のいずれで行ってもよい。ロール間で原紙が締め付けられることによりニップされる。本発明では、自在な温度設定が可能でありロール自体を発熱する誘導発熱機構およびロール表面全体の温度を均一化するヒートパイプ機構を備えるロール(以下、「誘導発熱ロール」ということがある)を用いることが好ましい。このようなロールとしては、トクデン社製「ジャケットロール(登録商標)」などが例示できる。誘導発熱ロールは、ロール内部に誘導発熱方式の熱源を有し、所望のロール表面温度を正確に制御する。誘導発熱方式としては誘導コイルが挙げられる。また誘導発熱ロールは、ロール表面全体の温度を均一化するヒートパイプ機構を備える。ヒートパイプ機構としては、ロール表面近傍に円周面に沿って設けられたジャケット室が挙げられる。プレカレンダー処理の条件は特に限定されないが、例えば80℃以上300℃以下で線圧4kN/m以上100kN/m以下程度とすることができる。より好ましくは、温度は90℃以上250℃以下、線圧は4.5kN/m以上50kN/m以下である。プレカレンダー工程に供する原紙は、ドライヤパートを出た紙匹とすることができる。この紙匹は表面が粗いが、本工程により表面を滑らかにし、かつ組織を緻密にして所定の紙厚にすることができるため、白色ムラが改善すると考えられる。
また、塗工速度は特に制限されないが、一般的には100m/分以上800m/分以下程度である。塗工速度が過度に高速になると、クレーターが生じる傾向にある。
本明細書においては、特記しない限り、数値範囲はその端点を含むものとし、濃度などは重量基準で記載している。
以下に具体例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の具体例に限定されるものではない。
評価方法
(1)坪量:JIS P 8124に準じて測定した。
(2)紙厚および密度:JIS P 8118に準じて測定した。
(3)白色度:JIS P8148に準じて測定した。
(4)圧縮強度:JIS P 8126:2005に従って測定した。
(5)引張強度:JIS P 8113:2006に従って測定した。
(6)テーパー剛度:JIS P 8125:2000に従って測定した。
(7)層間剥離強度
JIS P 8131に準拠した破裂強さ試験機(日本テイ・エム・シー、D−111)を用いて、TAPPI UM 522に基づいて多層板紙の層間剥離強度を測定した。具体的には、両面テープを貼り付けた多層板紙のサンプルをドーナツ状に切り抜き、環状円板と孔なし金属板で挟んでから加圧し、多層板紙が剥離する際の最大圧力を測定した。
(8)罫割れ試験
折り曲げた際に罫割れ発生の有無を分かり易くするため、罫線(折れ罫)の入る部分にあらかじめ油性ペンで色付けを行った上で、罫線入れ抜き器を用いてサンプルにスジ加工を施した(凹みの深さ0.4mm、長さ50mm、幅1.5mm)。次いで、凹みが外側になるようにサンプルを折り曲げ、折り曲げた状態でプレス器を用いて60秒間加圧した(圧力:3kgf/cm)。加圧後、折り曲げ部の断面、原紙層間の剥離状態、罫割れの有無を、顕微鏡を用いて観察した。
加温分散処理した古紙パルプの製造
雑誌古紙から加温分散処理を利用して古紙パルプを製造した。
パルパー(ADP−5型低濃度パルパー、相川鉄工製)を用いて常温で15分間離解し、乾燥固形分濃度8%のパルプスラリーを得た。このパルプスラリーを高濃度クリーナー(A強力型高濃度クリーナー、相川鉄工製)で処理し、異物を除去した。次いで、水で乾燥固形分濃度が約1.7%となるまで希釈してから0.15mmスリットスクリーン(粗選スクリーン)を用いて除塵した。
除塵後のパルプスラリーを、スリット幅が0.10mmのスリットを有するバスケットを備えたフラクショネーターに投入して長繊維画分と短繊維画分に分級した。次いで、長繊維画分を洗浄した後、ホットディスパーザー入口濃度で乾燥固形分濃度が32%になるように脱水濃縮してからホットディスパーザー(コニディスクCD22型、相川鉄工製)を用いて加温分散処理し(処理温度:100℃)、多層板紙の製造に用いた。
実験1:多層板紙の製造と評価(1)
7層抄きの多層塗工白板紙(設定坪量:約270g/m)を、下記の手順にしたがって製造した。
表層(1層目)に針葉樹クラフトパルプ100%、表下層(2層目)に(加温分散処理をしていない)脱墨した古紙パルプ100%、中層(3層目〜6層目)に前述の雑誌古紙から加温分散処理工程を経て得られた古紙パルプ100%、裏層(7層目)に雑誌古紙から加温分散処理工程を経ずに得られた古紙パルプ100%を使用して、7層抄きで板紙原紙を製造した。各層をそれぞれ抄造して抄き合わせ、プレス、乾燥処理を行って、多層板紙原紙を得た(原紙坪量:約251g/m、原紙白色度:54%)。抄紙速度は約300m/分であり、各層の坪量は下表のとおりである。なお、2層目〜7層目の紙料には、対パルプ固形重量で0.1〜0.3重量%の濾水性向上剤を配合した。また、1層目〜5層目の間に層間バインダーをスプレーし、剥離強度の異なる原紙を製造した(層間バインダーの合計塗布量:2.4〜3.5g/m)。
次いで、多層板紙原紙の表層の上に顔料塗工層を設けて塗工白板紙を得た(設定塗工量:約19g/m)。顔料塗工層は、顔料として炭酸カルシウムを使用し、顔料100重量部に対して15重量部のラテックス(バインダー)を使用した。
実験2:多層板紙の製造と評価
7層抄きの多層塗工白板紙(設定坪量:約315g/m)を、実験1と同様にして製造した。ただし、各層の坪量は下記のとおりである。
実験3:多層板紙の製造と評価
7層抄きの多層塗工白板紙(設定坪量:約600g/m)を、実験1と同様にして製造した。ただし、各層の坪量は下記のとおりである。
本発明に基づいて層間剥離強度を1560kPa以下となるよう調整した多層板紙を製造することで、曲げ加工を行っても層間剥離および罫割れが発生しにくい、優れた多層板紙が得られた。本発明の多層板紙を用いることによって、製函適性を保ったまま強度および美粧性に優れた箱を製造することができる。
また、本発明に基づいて層間剥離および罫割れを抑制することによって、顔料塗工液に使用しているバインダーや層間バインダーなど、表面の強度アップのために使用していた各種薬品の使用量を削減でき、より安価で優れた多層板紙を製造することができる。

Claims (6)

  1. 85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造した古紙パルプを含み、破裂強度試験機を用いて測定した層間剥離強度が1560kPa以下である多層板紙。
  2. 坪量が、100g/m以上700g/m以下である、請求項1に記載の多層板紙。
  3. 4層以上10層以下の紙層を有する、請求項1または2に記載の多層板紙。
  4. 顔料塗工層を有する塗工白板紙である、請求項1〜3のいずれかに記載の多層板紙。
  5. 破裂強度試験機を用いて測定した層間剥離強度が1560kPa以下である多層板紙の製造方法であって、
    85℃以上の温度で古紙スラリーを加温分散して製造した古紙パルプを含む紙料から多層板紙を抄造する工程を備える、上記方法。
  6. ホットディスパーザーを使用して前記加温分散を行う、請求項5に記載の方法。
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