JP2020132527A - 固形粉末化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、経時における色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もち、粉体の光沢感にも優れる固形粉末化粧料を提供するものである。【解決手段】次の成分(A)〜(C)を含有する固形粉末化粧料を提供するものである。(A)下記の表面被覆処理剤(a)及び(b)により表面被覆された粉体(a)特定の両末端反応性ジオルガノポリシロキサン(b)特定のアミノ基含有シラン化合物(B)トリフロロプロピルシクロポリシロキサン(C)部分架橋型フッ素変性オルガノポリシロキサン重合物(D)(B)以外の25℃において液状油剤【選択図】なし

Description

本発明は、経時における色くすみのなさ、化粧膜の均一性、汗や皮脂、動きに対する化粧もち、粉体の光沢感にも優れる固形粉末化粧料に関するものである。
アイシャドウやパウダーファンデーションに代表される固形粉末化粧料は、粉体を主成分とし、適宜顔料や油剤等を混合した化粧料であり、使用方法が簡便かつ携帯性に優れるため、消費者に広く支持されている。しかしながら、粉体は無機化合物と有機化合物から構成されており、性質として汗にも皮脂にもなじみ易いため、顔の動きや外的刺激により化粧膜が崩れたり、汗や皮脂の分泌物により、粉が濡れることにより、明度が下がったり本来の色調が損なわれてしまう、色くすみが課題としてあった。また固形粉末化粧料は、油剤等を均一に分散させることが難しく、油剤の凝集により板状粉体の化粧膜への配向性が損なわれてしまい、粉体の光沢感が損なわれ、油剤の凝集により化粧膜の不均一になる場合があった。
このような課題を解決するため、例えば特許文献1のように、特定のシリコーン重合物とフッ素系化合物表被覆処理粉体とフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサンを含有することで粉末を固形状に成形する際の成型性が良好で、滑らかでさっぱりした感触を有し、優れた使用性と共に、撥水性・撥油性に富み、化粧持ちの良好な粉末固形化粧料を提供する試みがなされている。
また、例えば特許文献2のように、アミノ基を有するシラン化合物、チタン化合物、又はポリシロキサン化合物とフルオロアルキル基を有する化合物で表面処理した粉体を配合し、使用感触、特に肌への付着性やしっとり感に優れ、しかも化粧崩れしにくく、また粉体としての使用性も良好な化粧料用粉体を提供する試みが知られている。
加えて、さらに例えば特許文献3のように、アミノ変性シリコーン処理粉体と水酸基を含有するエステル油を含有することで化粧料の化粧持ちが優れ、取れがよく、塗布時の伸び広がりと膜の均一性にも優れ、さらに塗布後の化粧膜の発色が良好である固形粉末化粧料を提供する試みもなされている。
また、例えば特許文献4のように、二酸化チタン被覆マイカ及び粘着性油剤を含有することで、つやの付与、演色効果等のメークアップ効果及び使用性に優れた固形粉末化粧料を提供する試みもなされている。
特開2005−289831号公報 特開2004−315378号公報 特開2014−172880号公報 特開2010−126445号公報
しかしながら、特許文献1のように、フッ素系化合物被覆処理粉体とフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサンを用いた場合、肌への親和性が低いことにより、化粧膜の内側の汗や皮脂により、化粧膜が白浮きしてしまい、化粧もちが低下し、白浮による粉体の光沢感が損なわれる場合があった。
また、特許文献2のように、アミノ基を有する特定の化合物とフルオロアルキル基を有する化合物で同時に表面処理した粉体を用いた場合、親水性のアミノ基を付与することにより、フルオロアルキル基由来の撥水性が十分発揮せず、汗をかいた際に汗などにより、粉体の濡れが進行し、色くすみが生じる場合が見られた。またフルオロアルキル基とアミノ基の化合物は相溶性が低く、併用した表面処理粉体は、親水性の高いアミノ基を有する化合物とフルオロアルキル基が各々局在化した状態で表面処理される場合があり、その結果、不均一な表面処理となり、粉体間の凝集を引き起こし化粧膜の均一性が損なわれる場合があった。
特許文献3のアミノ変性シリコーン処理粉体と水酸基を含有するエステル油を用いた場合は、アミノ変性シリコーン処理粉体は撥水性が不十分であり、加えて高い極性を有する水酸基を含有したエステル油を用いているため、耐水性が弱く、汗等により化粧もちが低下する場合があった。
特許文献4のように酸化チタン被覆マイカ及び粘着性油剤を含有する化粧料は、粉体の光沢感は優れているものの、粘調性の油剤を用いており、粉体に均一に油剤を分散させることが困難な場合があり、化粧膜の均一性が損なわれる場合があり、また肌と粉体の結合力を高める油剤の凝集により、肌への粉の付着性が低下し、動きに対して化粧膜が崩れやすく化粧もちが低下する場合があった。
このように、固形粉末化粧料においては、色くすみのなさ、化粧膜の均一性、汗や皮脂、動きに対する化粧もちが高く、粉体の光沢感にも優れるものが待ち望まれている。
かかる実情に鑑み、本発明者は、鋭意検討した結果、特定の両末端反応性ジオルガノポリシロキサン及び特定のアミノ基含有シラン化合物により表面被覆された粉体を作製し、固形粉末化粧料に用いたときに、肌への付着性に優れ動きに対して化粧もち効果を付与することを見出し、加えてトリフロロプロピルシクロポリシロキサンが、その塗布膜を壊すことなく撥水撥油効果を付与し化粧もち効果や経時の汗皮脂に対する色くすみのなさを付与することを見出した。また表面処理された粉体に対して均一に分散することで化粧膜が均一性と表面処理粉体の光沢感が付与されることを見出した。加えて部分架橋型フッ素変性オルガノポリシロキサン重合物を含有することで、トリフロロプロピルシクロポリシロキサンに適度な粘性を付与し、粉体への油剤分散時の油剤の沈降を防止し、粉体との分散性をより高め、経時における色くすみのなさ、化粧膜の均一性、汗や皮脂、動きに対する化粧もち、粉体の光沢感にも優れる固形粉末化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の成分(A)〜(D)、
(A)下記の表面被覆処理剤(a)及び(b)により表面被覆された粉体
(a)下記一般式(1)で示される両末端反応性ジオルガノポリシロキサン
SiO−(R SiO)−SiR (1)
(式中、各Rは水酸基を表し、各Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Lは3〜10,000の何れかの整数を表す)
(b)下記一般式(2)で示されるアミノ基含有シラン化合物
SiX(3−m) (2)
(式中、Rは少なくとも1つのアミノ基を有する炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、mは0または1である)
(B)下記一般式(3)で表されるトリフロロプロピルシクロポリシロキサンを1〜25質量%
(式中pは4〜6の整数である)
(C)の部分架橋型フッ素変性オルガノポリシロキサン重合物、(D)の(B)以外の25℃において液状油剤を含有する固形粉末化粧料である。さらに、前記(D)中にシリコーン油を20〜80質量%含む請求項1記載の固形粉末化粧料であってもよく、前記(B)と(D)の質量割合が、(B)/〔(B)+(D)〕=0.1〜0.5であってもよく、前記成分(B)、(C)、(D)の質量割合が、(C)/〔(B)+(D)〕=0.01〜0.1であってもよい。さらに、前記成分(A)がマイカ、セリサイト、合成金雲母、タルク、ガラス末、シリカを母体とする板状粉体を処理したものであってもよい。
また、前記成分(A)〜(D)を含有し、非極性溶媒と混合してスラリー状とし、容器に充填した後に溶媒の一部又は全部を除去して得られる固形粉末化粧料の製造方法である。
本発明の固形粉末化粧料は、経時における色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もち、粉体の光沢感に優れる固形粉末化粧料を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において、質量%の記載を以下単に%のみ記載とする場合もあるが、質量%を意味するものとし、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明に使用される成分(A)の表面被覆された粉体とは、下記表面被覆処理剤(a)及び、下記表面被覆処理剤(b)を粉体に被覆することにより得られるものである。
本発明に用いられる表面被覆処理剤(a)は、両末端反応性ジオルガノポリシロキサンであり、下記一般式(1)で示される両末端ヒドロキシシリル基変性シリコーンである。
SiO−(R SiO)−SiR (1)
(式中、各Rは水酸基を表し、各Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Lは3〜10,000の何れかの整数を表す)
上記(a)の形態としては、特に限定されないが、本発明においては、水分散物または水エマルジョン(水中に分散した乳化物)の形態で用いることが、成分(A)のよりなめらかな軽い感触でしっとり感があり、肌への密着性に優れる効果を良好にする点で好ましい。該(a)の水中分散乳化物を調製する方法としては、通常公知の方法でよく、低分子環状シロキサンを出発原料として乳化重合する方法や、オイル状の両末端反応性ジオルガノポリシロキサンを乳化する方法等が例示される。
本発明に用いられる表面被覆処理剤(b)は、アミノ基含有シラン化合物であり、下記一般式(2)で示されるものである。
SiX(3−m) (2)
(式中、Rは少なくとも1つのアミノ基を有する炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜4アルコキシ基を表し、mは0または1である)
上記(b)の好ましい例としては、特に限定されないが、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を例示できる。
さらに、本発明に使用される成分(A)の好ましい様態としては、上記の表面被覆処理剤である(a)と(b)とを縮合反応させた、シリコーンの微三次元架橋構造を有する重合物(以下、「シリコーン微架橋物」と称する)により、表面を被覆された粉体である。該シリコーン微架橋物は、特に限定されないが、よりなめらかな軽い感触でしっとり感があり、肌への密着性に優れる等の点から、表面被覆されうる粉体と表面被覆処理剤(a)及び(b)との質量比が、(表面被覆されうる粉体):(表面被覆処理剤(a)及び(b))=100:0.01〜100:35であることが好ましく、100:0.1〜100:25であることが特に好ましい。
また、上記シリコーン微架橋物は、ゴム弾性すなわちゴム硬度を有しない重合体であることが好ましい。ゴム硬度を有しない重合体とは、ISO7619−1に規定されるデュロメータタイプAOによる測定法(軟質ゴム硬度測定)の測定値が10未満であり、より好ましくは5未満、さらに好ましくは0のものである。
さらに、上記シリコーン微架橋物のレオロジー特性は、特に限定されないが、肌への密着性に優れる等の点から、動的粘弾性測定(25℃、歪み率17%、剪断周波数4Hz)における複素弾性率が3,000〜100,000Pa、損失係数tanδ(損失弾性率G”/貯蔵弾性率G’)が1.0〜2.5であることが好ましい。より好ましくは、複素弾性率が10,000〜100,000Paであり、損失係数tanδが1.0〜2.0である。
前記シリコーン微架橋物のレオロジー特性は、以下のようにして測定することができる。
動的粘弾性測定装置:Rheosol−G3000(UBM社製)
測定治具:直径20mmのパラレルプレート
測定周波数:4Hz
測定温度:25±1.0℃
測定歪の設定:歪み率17%に設定し、自動測定モードにて測定を行う。
測定試料厚み(ギャップ):1.0mm
ここで剪断周波数を4Hzとしたのは、人にとって一般的な物理的動作速度の範囲であり、化粧料を肌へ塗布する際速度に近似している理由による。
本発明に使用される成分(A)において、表面被覆されうる粉体としては、通常の化粧料に用いられる粉体であれば、特に限定されず、無機粉体、有機粉体、金属石鹸粉末、光輝性粉体、色素粉体、これらの複合粉体等が挙げられ、その粒子形状(球状、針状、板状、不定形等)、粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)等を問わず、何れのものも使用することができるが、最終的に板状形状となるよう、単独でその形状を維持するものでも、複合化されていているものでもよい。
本発明に使用される成分(A)において表面被覆されうる板状粉体の無機粉体として、具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、ベンガラ、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、シリカ、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン酸化スズ被覆合成金雲母、酸化亜鉛被覆雲母、硫酸バリウム被覆雲母、酸化チタン被覆ガラス末、ガラス末、アルミ末等が挙げられ、必要に応じて1種又は2種以上を組合せてもちいることができ、板状形状の状態であれば複合化していてもよく、特に限定はしない。
本発明に使用される成分(A)において、表面被覆されうる板状粉体の有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリ乳酸パウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、結晶セルロースパウダー、酢酸セルロースパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー(4ナイロン、12ナイロン、6ナイロン等)、シリコーンパウダー、ポリエチレンテレフタレートパウダー、スチレン・アクリル酸共重合体パウダー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体パウダー、ビニル樹脂パウダー、尿素樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、フッ素樹脂パウダー、ケイ素樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、メラミン樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、ポリカーボネイト樹脂パウダー、微結晶繊維粉体パウダー、デンプン、ラウロイルリジン等が挙げられ、必要に応じて1種又は2種以上を組合せて用いることができ、複合化、積層していてもよく、板状形状の状態であれば先の無機粉体と、または有機粉体を、2種以上で複合化していてもよく、特に構造の限定はしない。
これらの中でも表面被覆されうる粉体として、粉体の光沢感と、化粧膜の均一性と化粧もちの観点から板状粉体を用いることが好ましく、粉体の表面特性は特に限定しないが、水酸基を有する表面であることが表面処理されやすくより好ましい。板状粉体の中でも無機粉体の場合、マイカ、セリサイト、合成金雲母、タルク、ガラス末、シリカを母体とする板状粉体を用いることがさらに好ましい。これらの板状粉体を母体とした板状の複合粉体を配合してもよく、金属酸化物を表面被覆している複合粉体でもよく、例えば、酸化チタンが被覆された光輝性を有するパール剤でもよい。例えば、市販品としては、SE−S−100S(処理された粉体はセリサイト)(三好化成社製)、SE−TA−13R、SE−TA−46R(処理された粉体はタルク)(三好化成社製)、MiyoSYN Fine−SE(処理された粉体は合成金雲母)(三好化成社製)、SE−MA−23(処理された粉体はマイカ)(三好化成社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、粉体の平均粒子径および平均厚みは、走査型電子顕微鏡(日本電子社製のJCM−6000Plusネオスコープ卓上走査電子顕微鏡)を用いて粒子径の測定を30個の粒子について観察し、画像解析装置(ルーゼックスAP、ニレコ社製)による測定により求めたメジアン径D50値である。
成分(A)の平均粒子径は、特に限定されないが、粉体の光沢感と、化粧膜の均一性と化粧もちの観点から、その下限値として、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは15μm以上、上限としては、好ましくは80μm以下、より好ましくは40μm以下、更に好ましくは25μm以下のものを用いる。この大きさより小さいと化粧もちは良いものの、肌表面で平滑に並びにくく、光を拡散しやすいため粉体の光沢感が出にくく、この大きさより大きすぎると、光沢感はでるものの、使用感もなめらかではなく化粧膜の均一性が出にくくなる。
本発明において、板状粉体とは、アスペクト比が8以上の粉体のことであり、アスペクト比は(平均粒子径)/(平均厚み)から算出された値である。成分(A)の粉体のアスペクト比は8以上であれば、特に限定されないが、化粧膜の均一性と粉体の光沢感に優れる等の観点から8〜600であることがより好ましく、15〜500がより好ましく、30〜400であることがさらに好ましい。アスペクト比が8より小さいと、粉体のスライド性が低下し、化粧膜の均一性が得られにくく、また粉体の光沢感が損なわれるため好ましくない。
本発明に使用される成分(A)において、これらの粉体に上記の表面被覆処理剤である(a)と(b)とを表面被覆する方法としては、特に限定されないが、例えば、表面被覆処理剤と粉体とを直接混合し(加熱して)被覆する乾式被覆方法、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン等の溶剤に表面被覆処理剤を溶解又は分散し、この溶液又は分散液に粉体を添加し、混合後、前記溶剤を乾燥等により除去、加熱、粉砕する湿式被覆方法、メカノケミカル方法等が挙げられる。
また、成分(A)は、国際公開2014/102863号パンフレットに記載された方法に基づいて得ることができる。例えば、粉体と上記シリコーン微架橋物をミキサー等で単純混合して被覆することも可能である。また、より好ましくは、in-situ法にて粉体の存在下でシリコーン微架橋物を粉体粒子表面に析出させた後、加熱することで、粒子表面にシリコーン微架橋物を固着する方法を用いることができる。この方法により、粉体粒子表面への被覆の均一性が高まり、より良好な軽い使用感で、肌への密着性により優れる、表面被覆された粉体を得ることができる。
本発明における成分(A)の含有量は、特に限定されないが、化粧もちと粉体の光沢感、化粧膜の均一性に優れる等の観点から、その下限値としては、好ましくは2質量%以上、より好ましくは7質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、上限値として、好ましくは50質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
本発明の成分(B)トリフロロプロピルシクロポリシロキサンは、下記一般式(3)で表され、有機基として分子中にトリフルオロプロピル基を含有する環状オルガノポリシロキサンである。
(式中pは4〜6の整数である)
具体的には、INCI名(International Nomenclature Cosmetic Ingredient labeling names)でトリフルオロプロピルシクロテトラシロキサン、トリフルオロプロピルシクロペンタシロキサン等があり、市販品としては、トリフルオロプロピルシクロテトラシロキサン、トリフルオロプロピルシクロペンタシロキサンの混合物であるKF−5002(信越化学工業社製)が挙げられる。
本発明における成分(B)は塗布膜の均一性を損なうことなく撥水撥油効果を付与し化粧もち効果や経時の汗皮脂に対する色くすみのなさを付与する。その含有量は、特に限定されないが、化粧もちと色くすみのなさに優れる等の観点から、その下限値としては、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上、更に好ましくは7%以上であり、上限値として、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下、更に好ましくは15%以下である。
本発明の固形粉末化粧料における成分(A)と成分(B)の含有質量比率は、特に限定されないが、色くすみのなさ、化粧もち、化粧膜の均一性等により優れる点から、(A)/(B)は、その下限値として、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは1.0以上であり、上限値として、好ましくは16.0以下、より好ましくは6.0以下、更に好ましくは3.0以下である。
本発明における成分(C)部分架橋型フッ素変性オルガノポリシロキサン重合物は、部分的に架橋結合を有する三次元構造を呈するシリコーン系エラストマーにフッ素置換アルキル基を導入した化合物であり、撥水撥油効果の付与による色くすみのなさに加え、固形粉末化粧料製造時において油剤に適度な粘性を付与することで、混合工程時に油剤の沈降を抑制し、分散性を向上させることができる。
成分(C)の部分架橋型フッ素変性オルガノポリシロキサン重合物は、下記一般式(4)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び下記一般式(5)で示されるオルガノポリシロキサンを白金化合物(例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体等)、又はロジウム化合物の存在下、室温又は加温下(約50℃〜120℃)で反応させればよい。反応を行なう際には無溶媒で行なってもよいし、必要に応じて有機溶媒を使用してもよい。有機溶媒としては具体的には、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン系溶剤等が挙げられる。しかしながら、化粧料用途として用いるためには、無溶媒、若しくはエタノール、2−プロパノールが好ましい。
R1SiO(4−a−b)/2 ・・・・(4)
R1R2SiO(4−c−d)/2 ・・・・(5)
(但し、式中R1はそれぞれ同じか又は異なってもよく、脂肪族不飽和結合を有しない、置換又は非置換の、炭素数1〜20の一価炭化水素基であって、その11〜60モル%がフッ素基置換一価炭化水素基である一価炭化水素基であり、R2は末端ビニル基を有する炭素数2〜10の一価炭化水素基であり、aは1.0〜2.3、bは0.001〜1.0、cは1.0〜2.3、dは0.001〜1.0であって、1.5≦a+b≦2.6、1.5≦c+d≦2.6を満たす。)
このような部分架橋型フッ素変性オルガノポリシロキサン重合物としては、例えば、INCI名で(トリフルオロプロピルジメチコン/トリフルオロプロピルジビニルジメチコン)クロスポリマーが挙げられる。これらは、有機溶媒に分散したものをもちいることができ、市販品としては、例えば、成分(A)であるトリフロロプロピルシクロポリシロキサンとの混合物であるKSG−51(固形分20%、信越化学工業社製)が挙げられる。
本発明における成分(C)の含有量は、特に限定されないが、適度な粘性が付与されて油剤の沈降が防止されるため均一に分散し、結果的に化粧膜の均一性と色くすみのなさを向上させることができる等の観点から、固形分換算値としてその下限値として、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上であり、上限値として、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.4質量%以下、更に好ましくは1.2質量%以下である。
本発明の固形粉末化粧料は更に成分(B)以外の成分(D)として25℃において液状の油剤を含有すると、粉体の光沢感と化粧膜の均一性が向上するため好ましい。25℃において液状の油剤とは、本発明に使用される成分(D)としては、25℃で液状の油剤であれば、特に限定されず用いることができる。例えば、動物油、植物油、合成油等の起源、を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、等が挙げられる。
具体的には、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル等のエステル油、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコノール等のシリコーン油類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油などが挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。成分(D)は、シリコーン骨格を有する成分(A)とフッ素系油剤であるシリコーン骨格を有する成分(B)の相溶性を向上させる特徴を有するものであることが好ましく、均一に成分(A)、(B)、(C)と混ざり合うものが好ましく、特にシリコーン油、トリ脂肪酸グリセリルが好ましい。
これらの中でも、粉体の光沢感と化粧膜の均一性向上する観点からシリコーン油を用いることが好ましい。25℃における動粘度が500mm2/s以下の液状油シリコーン油を用いることがより好ましく、25℃における動粘度が50mm2/s以下の液状油シリコーン油を用いることがさらに好ましく、その中でもジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンを用いることが特に好ましい。25℃における動粘度が小さいとより成分(A)、(B)、(C)の相溶性が高まりやすく化粧膜の均一性も高まり、粉体の光沢感も向上し、フェニル基を含有すると相溶性だけではなく屈折率が向上し、粉体の光沢感を向上させるため好ましい。
市販品としては、KF96A−6cs(動粘度25℃;約6mm2/s)、KF96A−10cs(動粘度25℃;約10mm2/s)、KF96A−20cs(動粘度25℃;約20mm2/s)、KF96A−100cs(動粘度25℃;約30mm2/s)、KF−56(動粘度25℃;約15mm2/s)、(以上、信越化学工業社製)等が挙げられる。
本発明における動粘度は、日本工業規格に規定される原油及び石油製品動粘度試験方法および粘度指数算出方法(JIS K2283)に準拠して行う。
成分(D)の油剤は、粉体の光沢感と化粧膜の均一性に優れる等の観点から、その下限値として、好ましくは3質量%以上、より好ましくは7質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、上限値として、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
本発明において、特に限定されないが、化粧もちと色くすみのなさに優れる等の観点から、成分(B)と25℃で液状油の油剤総量〔成分(B)+成分(D)〕の含有質量比(B)/〔(B)+(D)〕は、その下限値として、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.25以上であり、上限値として、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.6以下である。下限値を下回ると、色くすみが解消しにくく、上限値を超えると、価格が高く現実的ではない。
本発明において、特に限定されないが、化粧もちと化粧膜の均一性に優れる等の観点から、成分(C)と25℃で液状油の油剤総量(成分(B)+成分(D))の含有質量比(C)/〔(B)+(D)〕は、その下限値として、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上であり、上限値として、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.08以下、更に好ましくは0.06以下である。
また、本発明における固形粉末化粧料では、本発明を損なわない範囲において、上記成分(A)〜(D)の他に、通常化粧料に使用される任意成分として、粉体、油性成分、水性成分、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、糖類、防腐剤、香料等を含有することができる。
成分(B)〜(D)以外の油性成分としては、化粧料に通常使用される油性成分であれば、特に限定されず固形油、半固形油を含有させる事もできる。具体的にはカルナウバロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、セラックロウ、硬化油等の天然ロウ類、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等の合成ワックス、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸類、アジピン酸ジグリセリル混合脂肪酸エステル、ロジン酸ペンタエリトリット、フィトステロール脂肪酸エステル、ミツロウ、ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、水添ヒマシ油脂肪酸エステル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル等のエステル類等の25℃で固体から半固体状の油剤が挙げられる。特に好ましくは、ワセリン、ミツロウ、フィトステロール誘導体であり、配合することで、密着性が高まり、より化粧膜の均一性を向上させ、化粧持ちを向上させることができる。
粉体としては、前記表面被覆されうる粉体で挙げた粉体を本発明の効果を損なわない範囲で、未処理で使用することもでき、また、油剤やシリコーン、フッ素化合物等で表面被覆したものを使用することもできる。本発明における成分(A)を含む粉体の含有量は、特に限定されないが、粉体の光沢感と化粧もちに優れる観点から、その下限値として、好ましくは60質量%以上、より好ましくは、65質量%以上、更に好ましくは、70質量%以上であり、上限値として、好ましくは、90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは、80質量%以下である。
本発明において、特に限定されないが、化粧もちと色くすみのなさに優れる等の観点から、成分(A)と成分(A)を含む粉体総量の含有質量比(A)/(成分Aを含む粉体総量)は、その下限値として、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.1以上であり、上限値として、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下である。
水性成分としては、水及び水に可溶な成分であれば特に制限されず、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低級アルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられ、セルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム、ポリビニルアルコール、カルボシキビニルポリマー、アルキル付加カルボシキビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル、ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤類、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの無機または有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩等の陰イオン性界面活性剤類、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノイルアミン脂肪酸誘導体、アルキルアンモニウム塩、脂環式アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤類、リン脂質、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、ベンゾフェノン系としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−パラ−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[{4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−(1,3,5)−トリアジン、2−2‘−メチレン−ビス−{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3、−テトラメチルブチル)フェノール}等が挙げられ、PABA系としては、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸グリセリル、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジヒドロキシプロピル安息香酸エチル、2−{4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル}安息香酸ヘキシル等が挙げられ、サリチル酸系としてはサリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等、ジベンゾイルメタン系としては、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等、また、2−2‘−メチレン−ビス−{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3、−テトラメチルブチル)フェノール}等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
保湿剤としては、例えばタンパク質、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分として、その他ビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばクロルフェネシン、デヒドロ酢酸Na、アルカンジオール、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の固形粉末化粧料は、通常公知の方法で製造することができる。特に限定されず、例えば以下のような方法を挙げることができる。
(乾式成型法)成分(A)〜(C)及びその他の任意成分を均一分散した化粧料基剤を、金皿や樹脂皿等の容器に充填し、圧縮成型する方法。
(湿式成型法)成分(A)〜(C)及びその他の任意成分を均一分散した化粧料基剤を、水、エタノール、揮発性油や、非揮発性油等の溶媒と混合し、これを充填成型した後、溶媒を除去して成型する方法。
本発明の固形粉末化粧料では湿式成型法を用いて製造することで、本発明の効果を特に顕著に得ることができ、好ましい。
湿式成型法に用いられる溶媒としては、非揮発性、揮発性のいずれも用いることができるが、常圧における沸点が260℃以下の揮発性溶媒が好ましく、具体的には、極性の高い溶媒として水、もしくはエチルアルコール、イソプロピルアルコールのような低沸点アルコール、油性成分としては、非極性溶媒であることが好ましく、イソドデカン、イソヘキサデカン、軽質流動イソパラフィン等の低沸点炭化水素油、低重合度のジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の低沸点の鎖状もしくは環状シリコーン油、低沸点パーフルオロポリエーテル等の低沸点フッ素化合物等が挙げられ、これらは一種または二種以上を組み合わせて混合物として用いることができる。本発明においては、油剤の分散性が良く、化粧膜の均一性が向上するとの観点で、油性のものが好ましく用いられ、特にイソドデカン、軽質流動イソパラフィン等の揮発性有機溶媒が好ましく用いられる。これらの溶媒は、減圧吸引、加熱乾燥、加圧時に紙や不織布等の吸収体を用いた吸い取り除去、プレス型等に設けられた排出孔を通して除去する等の通常公知の方法を用いて除去することができる。本発明においては、溶媒の量が化粧料基剤100質量部に対し溶媒20〜120質量部が好ましく、更には30〜80質量部である。
本発明の固形粉末化粧料は、特に限定されないが、ボディパウダー、ファンデーション、頬紅、白粉、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、等に用いることができ、特に化粧膜の均一性と化粧もちに優れることから、頬紅もしくはアイシャドウに用いることが好適である。その使用方法は、直接化粧料を塗布する他、指や、パフ、スポンジチップ、筆等の小道具を用いて塗布する等のいずれの方法でも使用することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。
(成分(A)の製造方法)
1.シリコーン微架橋物サンプルの調製
サンプル1:
PP製300ml容器にて、イオン交換水100gにラウロイルメチルタウリンナトリウム0.1gを溶解後、(a)両末端反応性ジオルガノポリシロキサン(粘度30mPa・s)10gを、ホモミキサー6000rpm攪拌下に徐添する。常温にて10分間攪拌し、乳化して(a)の水系エマルジョンを得た。これをスターラーで攪拌しながら、(b)アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903:信越化学工業社製)の25wt%IPA溶液4gを添加する。次いで1N−NaOH水溶液にて、pHを10.5に調整して15分間攪拌した後、アルミ皿に移し、105℃で24時間、乾燥させてシリコーン微架橋物を得た。得られたシリコーン微架橋物の、デュロメータAOによる測定はNA(測定限界以下)、複素弾性率は23000Pa、tanδは1.091であった。
サンプル2:
(a)両末端反応性ジオルガノポリシロキサン(粘度30mPa・s)500gを容量2リットルのポリエチレンビーカーに仕込み、ラウロイルメチルタウリンナトリウム22.5gおよびイオン交換水50gをホモミキサーで5000rpmで攪拌しながら徐々に滴下して転相させた。増粘させた後、攪拌速度を7000rpmに上げて15分間攪拌し、イオン交換水を450g加えて希釈した。次いで、卓上加圧ホモジナイザー(APVゴーリン製)で70MPaにて1回乳化分散して、(a)の水エマルジョン(1)を得た。この水エマルジョン(1)を105℃で3時間乾燥して水を揮発除去した固形分について、GPCによるPS換算の分子量を求めたところ6000であった。固形分は51.0%であった。
PP製300ml容器にて、上記のエマルション(1)19.6gに、イオン交換水90.4gを加え、常温にて、ホモミキサーを用いて6000rpm、10分間攪拌した。これをスターラーで攪拌しながら、(b)アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903:信越化学工業社製)の25wt%IPA溶液4gを添加する。次いで1N−NaOH水溶液にて、pHを10.5に調整して15分間攪拌した後、アルミ皿に移し、105℃で24時間、乾燥させてシリコーン微架橋物を得た。得られたシリコーン微架橋物の、デュロメーターAOによる測定はNA(測定限界以下)、複素弾性率は39500Pa、tanδは1.187であった。
サンプル3:
容量2リットルのポリエチレンビーカーにオクタメチルシクロテトラシロキサン450gとイオン交換水500g、ラウロイルメチルタウリンナトリウム6.75gを仕込み、ホモミキサー撹拌2000rpmにより予備混合した後、クエン酸4gを添加して、70℃に昇温してホモミキサー5000rpmにより24時間乳化重合した。卓上加圧ホモジナイザー(APVゴーリン製)で50MPaにて1回乳化分散することにより高分子量の(a)の水エマルジョンを得た。次いで10%炭酸ナトリウムを加えてpH7に調整して(a)の水エマルジョン(2)を得た。この水エマルジョン(2)を105℃で3時間乾燥して水を揮発除去した固形分について、GPCによるPS換算の分子量を求めたところ10000であった。固形分は46.5%であった。
PP製300ml容器にて、上記のエマルション(2)21.5gに、イオン交換水88.5gを加え、常温にて、ホモミキサーを用いて6000rpm、10分間攪拌した。これをスターラーで攪拌しながら、(b)アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903:信越化学工業社製)の25wt%IPA溶液4gを添加する。次いで1N−NaOH水溶液にて、pHを10.5に調整して15分間攪拌した後、アルミ皿に移し、105℃で24時間、乾燥させてシリコーン微架橋物を得た。得られたシリコーン微架橋物の、デュロメーターAOによる測定はNA(測定限界以下)、複素弾性率は17500Pa、tanδは1.353であった。
(デュロメーターAOによる測定)
スチロール角型ケース(タテ36×ヨコ36×高さ14mm)に、シリコーン微架橋物を面より僅かに出るように仕込み、表面を平たんにして試験面とする。デュロメーターの加圧板を試験面上20mm位置に置き、試験面表面と加圧板が平行になるように維持された状態で、加圧板を試験片に押し当てて針の目盛りを読み取る。この操作を5回行い平均値を測定値とした。なお、測定により針が動かなかった場合はNA(Not Applicable)とした。
(動的粘弾性測定)
下記に示す条件によりG’(貯蔵弾性率)およびG”(損失弾性率)を求め複素弾性率とtanδを求めた。
粘弾性測定装置:Rheosol−G3000(UBM社製)
測定治具:直径20mmのパラレルプレート
測定周波数:4Hz
測定温度:25±1.0℃
測定歪の設定:歪み率17%に設定し、自動測定モードにて測定を行う。
測定試料厚み(ギャップ):1.0mm
2.表面被覆された粉体(A)の製造
製造例1:(表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/10)5%表面被覆マイカ
容量20リットルのPE製容器に、水7LとY−2300(ヤマグチマイカ社製 平均粒子径 19μm アスペクト比60)1kgを仕込み、ディスパーミキサー(プライムミクス社;AM−40)にて2000rpmで5分間分散した。前記の水エマルジョン(2)103gを添加して2500rpmにて5分間攪拌した。次いで、架橋剤としてアミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903;信越化学工業社製)5質量%水溶液を96g添加した。1N−NaOH水溶液にてpHを10.3に調整した後、3000rpmにて30分間攪拌反応させた。遠心脱水機にてろ過して7Lの水にて洗浄した後、脱水ケーキを乾燥機中120℃にて16時間乾燥した。この時ケーキ中に温度センサーを挿入して温度を記録したところ、115℃以上で7時間加熱されていた。乾燥したケーキをパルベライザーで粉砕して、5%表面被覆マイカを得た。
製造例2:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/10)0.1%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)とアミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ2.0gと1.8gに換えた以外は、製造例1に準じて、0.1%表面被覆マイカを得た。
製造例3:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/10)0.05%表面被覆マイカ
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量、それぞれ1.0gと0.9gに換えた以外は、製造例1に準じて、0.05%表面被覆マイカを得た。
製造例4:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/10)5%表面被覆セリサイト
粉体をセリサイトJA−1(ジャパンセリサイト社製、平均粒子径12μm、アスペクト比50)とした以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆セリサイトを得た。
製造例5:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/10)10%表面被覆雲母チタン
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ196gと182gに換えた以外は、粉体をTIMIRON STARLUSTER MP−115(メルク社製、平均粒子径20μm、アスペクト比300)とした以外は、製造例1に準じて、10%表面被覆雲母チタンを得た。
製造例6:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/0.1)5%表面被覆ガラス末
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ108gと1.0gに換え、粉体をマイクログラス シルキーフレークFT1040FY(日本板硝子社製 平均粒子径 40μm アスペクト比40)とした以外は、製造例1に準じて、15%表面被覆ガラス末を得た。
製造例7:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/35)5%表面被覆酸化チタン被覆ガラス末
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ80gと259gに換え、粉体をマイクログラス メタシャインMT1080RS(日本板硝子社製 平均粒子径 80μm アスペクト比80)とした以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆酸化チタン被覆ガラス末を得た。
製造例8:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/0.05)5%表面被覆合成金雲母
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ107gと0.5gに換え、粉体をPDM−20L(トピー工業 平均粒子径 20μm アスペクト比75)とした以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆合成金雲母を得た。
製造例9:((表面被覆処理剤(a)/表面被覆処理剤(b)=100/50)5%表面被覆タルク
製造例1の水エマルジョン(2)と、アミノプロピルトリエトキシシラン5質量%水溶液の仕込み量を、それぞれ72gと333gに換え粉体をタルクJA−46R (浅田製粉社製 平均粒子径9.5μm、アスペクト比50)とした以外は、製造例1に準じて、5%表面被覆タルクを得た。
実施例1〜28及び比較例1〜6:アイシャドウ
表1及び2に示すアイシャドウを調製し、色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もち、粉体の光沢感について下記の評価を実施し、下記判定基準により判定した。その結果も併せて表1及び2に示す。
*1:両末端反応性ジオルガノポリシロキサン(粘度30mPa・S)5%表面被覆マイカ(Y−2300 ヤマグチマイカ社製 平均粒子径 19μm アスペクト比70)
*2:KBE−903(信越化学工業社製)5% 表面被覆マイカ(Y−2300 ヤマグチマイカ社製 平均粒子径 19μm アスペクト比70)
*3:Dynasylan OCTEO(エボニックジャパン社製)5% 表面被覆マイカ(Y−2300 ヤマグチマイカ社製 平均粒子径 19μm アスペクト比70)
*4:Dynasylan F 8261(エボニックジャパン社製)5% 表面被覆マイカ(Y−2300 ヤマグチマイカ社製 平均粒子径 19μm アスペクト比70)
*5:Y−2300 (ヤマグチマイカ社製 平均粒子径 19μm アスペクト比70)
*6:CELLULOBEADS D−10 (大東化成社製 平均粒子径 10μm)
*7: コロロナシェナスパークル(平均子粒子径 47μm、アスペクト比350、BASF社製)
*8:XZ−300F (堺化学工業社製 平均粒子径 0.3μm)
*9:KF−5002 (信越化学工業社製)
*10:KSG−51 (固形分20%KF−5002分散物)(信越化学工業社製)
*11:KSG−16 (固形分25%ジメチコン6CS分散物)(信越化学工業社製)
*12:FOMBLIN HC/04(SOLVAY SPESIALTY CHEMICALS社製)
(製造方法)表1、表2
A.成分(1)〜(20)を均一に混合する。
B.Aに、成分(21)〜(29)を均一に混合したものを加えて、均一に分散し、粉砕後、化粧料基材を得た。
C.前記化粧料基材100部に表中(30)記載の溶剤を50部添加して混合し、スラリー状の混合物を得た。
D.前記混合物を丸型の金皿容器(直径3cm)に4.0g乗せ、プレス圧2.0kgf/cm2、プレス時間4秒、紙6枚の条件で2回圧縮し、溶剤を一部除去した。その後、70℃で10時間乾燥させ、溶剤を除去し、アイシャドウを得た。
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
a.色くすみのなさ
b.化粧膜の均一性
c.化粧もち
d.粉体の光沢感
評価項目a、b、c及びdについては、各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対評価基準にて7段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記判定基準により判定した。
a.色くすみのなさに関しては、各試料を肌に塗布し通常の生活を6時間してもらった後に塗布直後と比べ色くすみがない綺麗な化粧膜だったかb.化粧膜の均一性に関しては、各試料を肌に塗布した時に均一な化粧膜が得られたかどうか、c.パネルに通常の生活を6時間してもらった後に涙や汗、肌の動きにより化粧膜がくずれていないか、d.粉体の光沢感に関しては、各試料を肌に塗布した際に粉体の光沢感を感じられたかを評価した。
<絶対評価基準>
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
<判定基準>
(判定):(評点の平均点)
◎◎ :6点を超える :特別に良好
◎ :5点を超える6点以下 :非常に良好
○ :3.5点を超える5点以下:良好
△ :1点を超える3.5点以下:やや不良
× :1点以下 :不良
表1及び2の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜28のアイシャドウは、色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もち、粉体の光沢感、全ての項目において優れたアイシャドウであった。成分(A)の代わりにジメチコノールにて表面処理をした粉体を用いた比較例1は、肌への付着性が悪く、特に化粧もちに関して、満足することができなかった。成分(A)の代わりにアミノプロピルエトキシシランにて表面処理をした粉体を用いた比較例2およびトリエトキシカプリリルシランにて表面処理をした粉体を用いた比較例3は、成分(B)〜(C)との親和性が低く、油剤が凝集してしまい、特に化粧膜の均一性と色くすみのなさに関して満足することができなかった。
パーフルオロオクチルトリエトキシシランにて表面処理をした粉体を用いた比較例4は、肌への付着性が悪く、化粧もちに関して満足できず、また粉が白浮きしてしまい粉体の光沢感に関して満足することができなかった。成分(B)および成分(C)の代わりにポリパーフルオロメチルイソプロピルエーテルを用いた比較例5では、粉体との親和性が悪く、分散不良を起こしてしまい、色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もちに関して満足することが出来なかった。成分(B)および成分(C)の代わりにメチルポリシロキサンを用いた比較例6では、(C)がないため、充填溶剤(30)と(B)が分離し充填しにくく、撥水撥油性が低下し、化粧もち、色くすみのなさに関しても満足することが出来なかった。さらに、成分(B)しか油剤が入らない比較例7では、(C)がないため、充填溶剤(30)と(B)が分離し充填しにくく、色くすみのなさはあるが、化粧膜の均一性がないために、化粧もち、粉体の光沢感も得られなかった。
実施例29 頬紅
(成分) (%)
1.製造例1記載の表面被覆マイカ 30
2.シリコーン処理マイカ*13 残量
3.合成金雲母*14 10
4.トリエトキシカプリリルシラン処理赤酸化鉄*15 0.2
5.赤色226 0.5
6.タルク(平均粒子径 10μm) 5
7.酸化亜鉛*8 2
8.球状セルロース*16 2
9.球状シリカ*17 1
10.クロルフェネシン 0.2
11.トリイソステアリン酸ジグリセリル 1
12.リンゴ酸ジイソステアリル 1
13.重質流動イソパラフィン 0.5
14.スクワラン 1
15.ジメチルポリシロキサン 7
16.トリフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサン*9 10
17.トリフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサン架橋物
(固形分20%)*10 4
18.ローズマリー葉エキス 0.1
19.グリセリン 0.5
20.アボカド油 0.1
21.ミネラルオイル 0.2
22.トコフェロール 0.01

*13:Y−3000(ヤマグチマイカ社製 平均粒子径 23μm アスペクト比70)2%ジメチコン処理
*14: ミクロマイカ MK−200K(片倉コープアグリ社製 平均粒子径7μm、アスペクト比60)
*15:赤酸化鉄 2%トリエトキシカプリリルシラン処理
*16:CELLULOBEADS D−5 (大東化成工業社製 平均粒子径 5μm)
*17: サンスフェアNP−30 (AGCエスアイテック社製 平均粒子径 4μm)
(製造方法)
A.成分(1)〜(11)を均一に混合する。
B.Aに成分(12)〜(23)を均一に混合したものを加えて、均一に分散し、粉砕後、化粧料基材を得た。
C.これを樹脂皿容器にプレスにて圧縮充填し、頬紅を得た。
本実施例29の頬紅を、ブラシを用いて前記実施例1〜28の評価方法に従って評価及び判定を行った。その結果、色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もち、粉体の光沢感に関して優れた頬紅であった。
実施例30 白粉
(成分) (%)
1.製造例4記載の表面被覆セリサイト 10
2.製造例9記載の表面被覆タルク 15
3.シリコーン処理タルク*18 残量
4.雲母チタン*19 10
5.シリカ処理シリコーン処理微粒子酸化亜鉛*20 8
6.窒化ホウ素*21 5
7.球状ポリエチレン*22 5
8.球状セルロースパウダー*23 10
9.炭酸カルシウム*24 1
10.球状シリカ*25 2
11.ベンガラ 1
12.黄酸化鉄 2
13.黒酸化鉄 0.3
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
15.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 2
16.テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル 0.5
17.ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル 0.5
18.ジメチルポリシロキサン(6mPa・s) 3
19.トリフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサン*9 7
20.トリフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサン架橋物
(固形分20%)*10 7
21.スクワラン 0.2
22.ステアラニウムヘクライト*26 1
23.セルロースナノファイバー2%水溶液*27 0.2
24.コメヌカスフィンゴ糖脂質 0.1
25.オランダカラシエキス 0.1
26.水添レシチン 0.2

*18:JA−46R(浅田製粉社製 平均粒子径 9μm アスペクト比50)
*19:TIMIRON STARLUSTER MP−115(メルク社製、平均粒子径20μm、アスペクト比300)
*20:MZ−510HPSX (テイカ社製 平均粒子径 25nm)
*21:SHP−3 (水島合金鉄社製 平均粒子径 6μm アスペクト比10)
*22:ミペロン PM−200(三井化学製 平均粒子径 10μm)
*23:CELLULOBEADS D−30(大東化成工業社製 平均粒子径 30μm)
*24:PCチョーク (白石工業社製 平均粒子径 1μm)
*25:CHIFFONSIL P−3R(日揮触媒化成社製 平均粒子径 6μm)
*26:BENTONE 27V(エレメンティス社製)
*27:レオクリスタC−2SP(第一工業製薬社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(14)を均一に混合する。
B.Aに、成分(15)〜(26)を均一に混合したものを加えて、均一に分散し、粉砕後、化粧料基材を得た。
C.前記化粧料基材100部に表中記載の溶剤を70部添加して混合し、スラリー状の混合物を得た。
D.前記混合物を丸型の金皿容器(直径7cm)に10.0g乗せ、プレス圧2.0kgf/cm2、プレス時間4秒、紙6枚の条件で2回圧縮し、溶剤を一部除去した。その後、70℃で10時間乾燥させ、溶剤を除去し、白粉を得た。
本実施例30の白粉を、ブラシを用いて前記実施例1〜28の評価方法に従って評価及び判定を行った。その結果、色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もち、粉体の光沢感に関して優れた白粉であった。
実施例31 アイブロウ
(成分) (%)
1.製造例10記載の表面被覆タルク 20
2.製造例1記載の表面被覆マイカ 10
3.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理マイカ*4 残量
4.黒酸化鉄 10
5.ベンガラ 4
6.黄酸化鉄 6
7.酸化チタン*28 3
8.黒酸化鉄被覆雲母チタン 15
9.酸化亜鉛*8 2
10.ステアリン酸亜鉛*29 1
11.赤色226号 0.1
12.黄色4号 0.1
13.赤色202号 0.1
14.トリフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサン*9 15
15.トリフルオロアルキル基含有オルガノポリシロキサン架橋物
(固形分20%)*10 10
16.カルナバロウ 0.5
17.マイクロクリスタリンワックス 0.5
18.トリメチルシロキシケイ酸 1
19.パラフィン 0.3
20.ミツロウ 0.2
21.イソステアリン酸デキストリン 1
22.ダマスクバラ花エキス 0.2
23.レモン果実エキス 0.1
24.エタノール 0.1
25.精製水 0.2

*28 TIPAQUE CR−50(石原産業社製 平均粒子径 0.25μm )
*29 MZ−2(日油社製 平均粒子径 1.5μm)
(製造方法)
A.成分(1)〜(14)を均一に混合する。
B.Aに、成分(15)〜(26)を均一に混合したものを加えて、均一に分散し、粉砕後、化粧料基材を得た。
C.前記化粧料基材100部に表中記載の溶剤を40部添加して混合し、スラリー状の混合物を得た。
D.前記混合物を丸型の金皿容器(直径2cm)に2.0g乗せ、プレス圧2.0kgf/cm2、プレス時間4秒、紙6枚の条件で2回圧縮し、溶剤を一部除去した。その後、70℃で10時間乾燥させ、溶剤を除去し、白粉を得た。
本実施例31のアイブロウを、ブラシを用いて前記実施例1〜28の評価方法に従って評価及び判定を行った。その結果、色くすみのなさ、化粧膜の均一性、化粧もち、粉体の光沢感に関して優れたアイブロウであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(D)
    (A)下記の表面被覆処理剤(a)及び(b)により表面被覆された板状粉体を3〜50質量%
    (a)下記一般式(1)で示される両末端反応性ジオルガノポリシロキサン
    SiO−(R SiO)−SiR (1)
    (式中、各Rは水酸基を表し、各Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Lは3〜10,000の何れかの整数を表す)
    (b)下記一般式(2)で示されるアミノ基含有シラン化合物
    SiX(3−m) (2)
    (式中、Rは少なくとも1つのアミノ基を有する炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、mは0または1である)
    (B)下記一般式(3)で表されるトリフロロプロピルシクロポリシロキサンを1〜25質量%
    (式中pは4〜6の整数である)
    (C)部分架橋型フッ素変性オルガノポリシロキサン重合物
    (D)(B)以外の25℃において液状油剤
    を含有する固形粉末化粧料。
  2. 前記(D)中にシリコーン油を20〜80質量%含む請求項1記載の固形粉末化粧料。
  3. 前記(B)と(D)の質量割合が、(B)/〔(B)+(D)〕=0.1〜0.5である請求項1又は2の何れかに記載の固形粉末化粧料。
  4. 前記成分(B)、(C)、(D)の質量割合が、(C)/〔(B)+(D)〕=0.01〜0.1である請求項1〜3の何れかに記載の固形粉末化粧料。
  5. 前記成分(A)がマイカ、セリサイト、合成金雲母、タルク、ガラス末、シリカを母体とする板状粉体を処理したものである請求項1〜4の何れかに記載の固形粉末化粧料。
  6. 前記成分(A)〜(D)を含有し、さらに非極性溶媒と混合してスラリー状とし、容器に充填した後に、溶媒の一部又は全部を除去して得られる固形粉末化粧料の製造方法。
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