JP2020131641A - 刷版の誤装着検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多量の試し印刷を行うことなく、印刷機に取り付けられた刷版が正しく装着されたものか否かを検出することができる刷版の誤装着検出装置を提供すること。【解決手段】刷版が印刷機の適正な位置に装着されたものか否かを検出する刷版の誤装着検出装置について、印刷機に設けた印刷機情報表示部を撮像する撮像手段Aと、刷版に設けた刷版情報表示部を撮像する撮像手段Bと、少なくとも前記撮像手段Bで撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cと、撮像された印刷機情報表示部及び撮像された刷版情報表示部を並記して表示する識別情報同時表示手段Dと、を有する刷版の誤装着検出装置として構成した。【選択図】図1
Description
本発明は、印刷を行う刷版が印刷機の適正な位置に装着されたものか否かを検出する刷版の誤装着検出装置に関する。
刷版交換直後の印刷物の状態は、試し刷り後の印刷物を作業員が実際にその目で目視して確認することが最も確実で間違いの無い方法である。しかしながら、新聞輪転印刷機に代表されるように、複数の印刷機に複数の刷版が取り付けられて印刷される場合には、刷版の付け間違いが生じ易く、実際の印刷物を確認していたのでは、それまでに多くの時間や多くの損紙が出ることに加えて、不良品が読者に配送される危険性もある。
本発明者らは、この問題に対して検討し、既に刷版の誤装着を防ぐための技術を開発してきており、例えば、特許第3622424号公報(特許文献1)や、特許第3572843号公報(特許文献2)等に記載がある。
本発明は、前記技術のさらなる改良を目的として研究を続けたことで生まれたものであり、多量の試し印刷を行うことなく、印刷機に取り付けられた刷版が正しく装着されたものか否かを検出することができる刷版の誤装着検出装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成を有する。即ち本発明は、刷版が印刷機の適正な位置に装着されたものか否かを検出する刷版の誤装着検出装置について、印刷機に設けた印刷機情報表示部を撮像する撮像手段Aと、刷版に設けた刷版情報表示部を撮像する撮像手段Bと、少なくとも前記撮像手段Bで撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cと、撮像された印刷機情報表示部及び撮像された刷版情報表示部を並記して表示する識別情報同時表示手段Dと、を有する刷版の誤装着検出装置である。
印刷機に設けた印刷機情報表示部を撮像する撮像手段Aと、刷版に設けた刷版情報表示部を撮像する撮像手段Bとを設けたため、印刷機情報表示部に表示されている印刷機情報表示と、刷版情報表示部に表示されている刷版情報表示とを画像として取り込むことができる。
また、少なくとも前記撮像手段Bで撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cを設けたため、より確実に印刷機情報表示部や刷版情報表示部を撮像することができる。
また、少なくとも前記撮像手段Bで撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cを設けたため、より確実に印刷機情報表示部や刷版情報表示部を撮像することができる。
さらに、撮像された印刷機情報表示部及び撮像された刷版情報表示部を並記して表示する識別情報同時表示手段Dを有するため、印刷機情報表示部に表示されていた印刷機情報の表示(印刷機情報表示)と、刷版情報表示部に表示されていた刷版情報の表示(刷版情報表示)とを並記することができ、印刷機情報表示部と刷版情報表示部とが離れていても、印刷機情報表示と刷版情報表示を一度に認識することができる。
撮像手段Aと撮像手段Bは、同一の撮像手段ABであるものとすることができる。撮像手段Aと撮像手段Bとを同一の撮像手段ABとすれば、撮像手段Aと撮像手段Bとを別々に設ける必要がない。
そして、少なくとも撮像手段Bで撮像するタイミングが、印刷機情報表示部と刷版情報表示部とを同一スクリーン上又は同一プリント上に表示可能な位置に印刷機情報表示部と刷版情報表示部が位置するときとすることができる。
少なくとも撮像手段Bで撮像するタイミングが、印刷機情報表示部と刷版情報表示部とを同一スクリーン上又は同一プリント上に表示可能な位置に印刷機情報表示部と刷版情報表示部が位置するときとしたため、印刷機情報と刷版情報とが一致するか否かを容易に検出することができる。
少なくとも撮像手段Bで撮像するタイミングが、印刷機情報表示部と刷版情報表示部とを同一スクリーン上又は同一プリント上に表示可能な位置に印刷機情報表示部と刷版情報表示部が位置するときとしたため、印刷機情報と刷版情報とが一致するか否かを容易に検出することができる。
そして、これらの構成要素を備える刷版の誤装着検出装置であるから、印刷機に取り付けられた刷版が正しく装着されたものか否か等を目視によって簡単に検出することができる。
さらに本発明は、前記印刷機情報表示部と前記刷版情報表示部とから印刷機情報表示と刷版情報表示を抽出する画像認識手段Gと、前記印刷機情報表示と前記刷版情報表示とを照合し、印刷機情報と刷版情報とが一致するか否かを判定する識別情報照合手段Sと、をさらに有する刷版の誤装着検出装置として構成できる。
前記印刷機情報表示部と前記刷版情報表示部とから印刷機情報表示と刷版情報表示を抽出する画像認識手段Gを有するため、識別情報同時表示手段Dが並記した印刷機情報表示部と刷版情報表示部から印刷機情報表示と刷版情報表示とを目視によらず機械により認識し抽出することができる。これにより撮像された画像から、文字や記号、図形等の画像情報を得ることができる。
また、前記印刷機情報表示と前記刷版情報表示とを照合し、印刷機情報と刷版情報とが一致するか否かを判定する識別情報照合手段Sを有するため、元データが必要なく自動化された簡単なシステムからなる刷版の誤装着検出装置である。
前記印刷機情報表示部と前記刷版情報表示部とから印刷機情報表示と刷版情報表示を抽出する画像認識手段Gを有するため、識別情報同時表示手段Dが並記した印刷機情報表示部と刷版情報表示部から印刷機情報表示と刷版情報表示とを目視によらず機械により認識し抽出することができる。これにより撮像された画像から、文字や記号、図形等の画像情報を得ることができる。
また、前記印刷機情報表示と前記刷版情報表示とを照合し、印刷機情報と刷版情報とが一致するか否かを判定する識別情報照合手段Sを有するため、元データが必要なく自動化された簡単なシステムからなる刷版の誤装着検出装置である。
画像認識手段Gは、印刷機情報表示部に表示された印刷機情報表示、及び刷版情報表示部に表示された刷版情報表示を、それらの背景色との色の相違から印刷機情報表示及び刷版情報表示として認識する色認識を行うものとすることができる。
画像認識手段Gが、印刷機情報表示部に表示された印刷機情報表示、及び刷版情報表示部に表示された刷版情報表示を、それらの背景色との色の相違から印刷機情報表示及び刷版情報表示として認識する色認識を行うものとしたため、画像データである印刷機情報表示部や刷版情報表示部から、簡単に印刷機情報表示や刷版情報表示を抽出することができる。
画像認識手段Gが、印刷機情報表示部に表示された印刷機情報表示、及び刷版情報表示部に表示された刷版情報表示を、それらの背景色との色の相違から印刷機情報表示及び刷版情報表示として認識する色認識を行うものとしたため、画像データである印刷機情報表示部や刷版情報表示部から、簡単に印刷機情報表示や刷版情報表示を抽出することができる。
識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれの形状を対比して照合するものとすることができる。
識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれの形状を対比して照合するため、予め登録された文字や記号、図形の元データとの対比を省略することができる。これにより処理速度が上がり、また、元データの登録が不要となる。
識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれの形状を対比して照合するため、予め登録された文字や記号、図形の元データとの対比を省略することができる。これにより処理速度が上がり、また、元データの登録が不要となる。
識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれを構成する文字や記号、図形の順序を対比して照合することができる。
識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれを構成する文字や記号、図形の順序を対比して照合するため、予め登録された文字や記号、図形の元データとの対比を省略することができる。これにより処理速度が上がり、また、元データの登録が不要となる。
識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれを構成する文字や記号、図形の順序を対比して照合するため、予め登録された文字や記号、図形の元データとの対比を省略することができる。これにより処理速度が上がり、また、元データの登録が不要となる。
本発明の刷版の装着確認装置によれば、多量の試し印刷を行うことなく、印刷機に取り付けられた刷版が正しく装着されたものか否か等を検出することができる。
実施形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の部位、材料、機能、作用効果等については、重複説明を省略する。
第1実施形態:
新聞輪転印刷機のように、複数の印刷機10に複数の刷版20が装着されるような場合には、版胴2の長手方向に複数の区画領域が形成されており、この各区画領域にそれぞれ別の刷版20が取り付けられることになる。図1には、新聞輪転印刷機等の印刷機10(図では複数の印刷機10のうちの一の印刷機10を示す)に本発明の刷版の誤装着検出装置1aを使用する場合の模式図を示す。刷版の誤装着検出装置1aは、所定の刷版20が、所定の印刷機10の所定の位置に取り付けられているかどうかを検出する装置である。刷版の誤装着検出装置1aは、印刷機10又は印刷機10の周囲に設けた印刷機情報表示部11と、刷版20に設けた刷版情報表示部21とを撮像する撮像手段ABと、この撮像手段ABで撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cと、撮像された印刷機情報表示部11と撮像された刷版情報表示部21を並記して表示する識別情報同時表示手段Dと、を備えている。
新聞輪転印刷機のように、複数の印刷機10に複数の刷版20が装着されるような場合には、版胴2の長手方向に複数の区画領域が形成されており、この各区画領域にそれぞれ別の刷版20が取り付けられることになる。図1には、新聞輪転印刷機等の印刷機10(図では複数の印刷機10のうちの一の印刷機10を示す)に本発明の刷版の誤装着検出装置1aを使用する場合の模式図を示す。刷版の誤装着検出装置1aは、所定の刷版20が、所定の印刷機10の所定の位置に取り付けられているかどうかを検出する装置である。刷版の誤装着検出装置1aは、印刷機10又は印刷機10の周囲に設けた印刷機情報表示部11と、刷版20に設けた刷版情報表示部21とを撮像する撮像手段ABと、この撮像手段ABで撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cと、撮像された印刷機情報表示部11と撮像された刷版情報表示部21を並記して表示する識別情報同時表示手段Dと、を備えている。
印刷機10又は印刷機10の周囲に設けた印刷機情報表示部11は、刷版20を装着する印刷機10の位置情報等を示す部位で、代表的には印刷機10の位置情報等の印刷機情報13が文字や記号、図形等による印刷機情報表示12として示されている。印刷機情報表示12は場合によりバーコードやその他の識別符号が示されるものであっても良い。印刷機情報表示部11とは、印刷機情報表示12がなされた部位とその近傍を含む概念である。
一方、刷版20には刷版情報表示部21が形成されている。刷版情報表示部21は、該当する刷版20をどの印刷機10のどの位置にとりつけるべきか等を示す部位であり、代表的にはそれらの刷版情報23が文字や記号、図形等による刷版情報表示22として示されている。刷版情報表示22は場合によりバーコードやその他の識別符号が示されるものであっても良い。刷版情報表示部21とは、刷版情報表示22がなされた部位とその近傍を含む概念である。
印刷機情報表示部11に表示された印刷機情報表示12と、刷版情報表示部21に表示された刷版情報表示22とが照合され、それらが一致すれば、適正な刷版20が適正な印刷機10の区画領域に取り付けられたものとわかるが、それらが不一致であれば、刷版20の取付けミスが起こっていることがわかる。
印刷機情報表示部11は、印刷機10の周囲としては、版胴2の外周近くに印刷ユニットカバーを設けたり、刻印プレート3(図1)を設けたりしてそれらの表面に形成することができ、あるいは、版胴2に刷版20を取り付けてもなお露出する版胴2の外周面(図示せず)に設けることもできる。
一方、刷版情報表示部21は、刷版20の画線部又は非画線部に設けることができる。画線部に刷版情報表示部21が形成される場合は、実際の印刷工程で印刷に影響が出ないように、本刷りのときまでには消失することが好ましい。即ち、水、光、熱で分解するようなインキ、例えば親水性インキをインキジェットプリンタ等で刷版20の表面に形成することで得ることができる。この技術は技術文献として例示した特許第3622424号公報(特許文献1)や特許第3572843号公報(特許文献2)などで詳述している。一方、刷版情報表示部21を非画線部に設ける場合には、刷版20の端縁部(図示せず)などに設けることができる。
このように、印刷機情報表示部11や刷版情報表示部21は印刷機10やその周辺、刷版20の様々な部位に設けることができるが、それらの部位は撮像装置ABによって撮像可能な範囲である必要があり、撮像装置ABの解像度と設置位置、あるいは撮像装置ABの可動範囲に依存する。また反対に、撮像装置ABの解像度や設置位置等は、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21の設置位置に依存する。
本実施形態では、印刷機情報表示12がなされた印刷機情報表示部11を撮像する撮像手段Aと、刷版情報表示22がなされた刷版情報表示部21を撮像する撮像手段Bを一の撮像手段ABからなるものとしており、一例として一のCCDカメラを利用できる。CCDカメラは、印刷機10の近くで印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とを撮影できる位置に設置する。
撮像時決定手段Cは、撮像手段ABであるCCDカメラで印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21の静止画を撮像するタイミングを決定する装置等であり、例えばエンコーダを利用することができる。印刷機10に刷版20を取り付けた後に、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21の位置が離れている場合には、CCDカメラに印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21が同時に映らない場合が多い。そのため、版胴2を回転させ、印刷機情報表示部11の付設位置に対して、回転する刷版情報表示部21が近づき、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とが一度にCCDカメラで撮像できるようなタイミングで静止画が得られれば、印刷機情報表示12と刷版情報表示22の照合がし易い。あるいはまた、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とを別々に撮像する場合であっても、印刷機情報表示部11の配置位置に比べて相対移動する刷版情報表示部21を撮像する際には、CCDカメラで撮像できる範囲内に刷版情報表示部21が回転移動してきた際に静止画を撮像する必要がある。なお、撮像時決定手段Cによって決定されたタイミングにCCDカメラによって静止画を撮像するように制御手段Tによって制御される。なお制御手段TはICチップのようなものであって良く、またコンピュータ等によるものであっても良い。
識別情報同時表示手段Dは、撮像された印刷機情報表示部11と、撮像された刷版情報表示部21とを並記して表示するものである。具体的な一例としては、撮像された印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21を表示するモニタやディスプレイであり、あるいは撮像された印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とを出力するプリンタ等である。
ここで、並記とは隣り合わせに配置する場合のみならず、互いに方向が別々に配置するような場合であっても良く、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21の両者が同一スクリーン上又は同一プリント上に含まれる場合が挙げられる。しかしながら、印刷機情報表示12と刷版情報表示22との照合を目視で行う場合には、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21がそれぞれ別スクリーン上又は別プリント上に表示されても両者が同時に目視できるものであれば良く、また、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21がそれぞれ別プリントとして出力されても両者が同時に目視できるものであれば良い。但し、視認性や、簡便性の観点から同一スクリーン上又は同一プリント上に表示することが好ましい。
こうした構成からなる刷版の誤装着検出装置1aの作用について説明する。作業者は各印刷機10の区画領域ごとに必要な刷版20を従来からの方法に従って装着する。そして、版胴2を10回転以内程度に軽く動かすと、撮像時決定手段Cが適当なタイミング導き、撮像装置ABが印刷機情報表示部11及び刷版情報表示部21の静止画を撮像する。そして、識別情報同時表示手段Dが、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とを並記した静止画として表示する。作業者は印刷機情報表示部11の印刷機情報表示12と、刷版情報表示部21の刷版情報表示22とを一目で対比して参照することができ、印刷機情報表示12と刷版情報表示22が一致するか否かを瞬時に判定し、印刷機情報13と刷版情報23の一致、不一致を検出することができる。
第1実施形態の変形例:
撮像装置ABは、取り付けられる刷版20ごとに設けることが好ましいが、複数の刷版20の刷版情報表示部21や、印刷機10に設けた複数の印刷機情報表示部11を撮像できる撮像装置ABを用いるものとしても良い。また、一の撮像装置ABで、複数の刷版20の刷版情報表示部21や印刷機10の複数の印刷機情報表示部11を撮像できるように、その撮像装置ABを移動させたり角度を変えたりする撮像装置移動装置を利用するものであっても良い。
撮像装置ABは、取り付けられる刷版20ごとに設けることが好ましいが、複数の刷版20の刷版情報表示部21や、印刷機10に設けた複数の印刷機情報表示部11を撮像できる撮像装置ABを用いるものとしても良い。また、一の撮像装置ABで、複数の刷版20の刷版情報表示部21や印刷機10の複数の印刷機情報表示部11を撮像できるように、その撮像装置ABを移動させたり角度を変えたりする撮像装置移動装置を利用するものであっても良い。
撮像装置ABのように印刷機情報表示部11及び刷版情報表示部21の両者を撮像する装置に代えて、印刷機情報表示部11を撮像する撮像装置Aと、刷版情報表示部21を撮像する撮像装置Bとを別に設けるものであっても良い。撮像装置Aと撮像装置Bとを別に設ける場合でも、識別情報同時表示手段Dが撮像装置Aから得られた印刷機情報表示部11と、撮像装置Bから得られた刷版情報表示部21とを並記して表示することで、作業者は印刷機情報表示12と刷版情報表示22とを一目で対比して参照することができ、印刷機情報表示12と刷版情報表示22が一致するか否かを瞬時に判定することができる。撮像装置Aと撮像装置Bとを別々に設ける場合には、撮像時決定手段Cは撮像手段A及撮像手段Bの双方の撮像タイミングを決定するが、印刷機情報表示部11は通常、動かない部分に形成されるため、撮像装置Aについては撮像するタイミングを決定する必要がなく、撮像装置Bのみの撮像タイミングを決定すれば良い場合が多い。
第1実施形態で説明した刷版の誤装着検出装置1aによれば、この誤装着検出装置1aだけで付け間違いを検出することができる。そのため、刷版20及び版胴2を管理するメインシステムにアクセスする必要がなく、システム構成が容易であり、システムの管理、維持等も容易である。
第2実施形態:
本実施形態として説明する刷版の誤装着検出装置1bは、第1実施形態として説明した刷版の誤装着検出装置1aに加え、別の手段を備えるものである。
即ち、刷版の誤装着検出装置1bは、印刷機10又は印刷機10の周囲に設けた印刷機情報表示部11と、刷版20に設けた刷版情報表示部21とを撮像する撮像手段ABと、この撮像手段ABの撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cと、撮像された印刷機情報表示部11と撮像された刷版情報表示部21を並記して表示する識別情報同時表示手段Dと、を備える刷版の後装置検出装置1aに加え、図2のブロック図で示すように、前記印刷機情報表示部11と前記刷版情報表示部21とから印刷機情報表示12と刷版情報表示22を抽出する画像認識手段Gと、前記印刷機情報表示12と前記刷版情報表示22とを照合し、印刷機情報13と刷版情報23とが一致するか否かを判定する識別情報照合手段Sと、を備えている。
本実施形態として説明する刷版の誤装着検出装置1bは、第1実施形態として説明した刷版の誤装着検出装置1aに加え、別の手段を備えるものである。
即ち、刷版の誤装着検出装置1bは、印刷機10又は印刷機10の周囲に設けた印刷機情報表示部11と、刷版20に設けた刷版情報表示部21とを撮像する撮像手段ABと、この撮像手段ABの撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cと、撮像された印刷機情報表示部11と撮像された刷版情報表示部21を並記して表示する識別情報同時表示手段Dと、を備える刷版の後装置検出装置1aに加え、図2のブロック図で示すように、前記印刷機情報表示部11と前記刷版情報表示部21とから印刷機情報表示12と刷版情報表示22を抽出する画像認識手段Gと、前記印刷機情報表示12と前記刷版情報表示22とを照合し、印刷機情報13と刷版情報23とが一致するか否かを判定する識別情報照合手段Sと、を備えている。
画像認識手段Gは、撮像装置ABであるCCDカメラで読み取り、識別情報同時表示手段Dにより表示された印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21を含む画像信号から、印刷機情報表示12と刷版情報表示22とを識別するものである。即ち、上記CCDカメラによる撮像から文字や記号、図形等で表された印刷機情報表示12や刷版情報表示22を、その背景等と区別した画像信号として識別するものである。
例えば、識別情報同時表示手段Dが、図3で示すような一スクリーン上に、撮像手段ABによって撮像された印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とを並記して表示する場合に、一スクリーン内に表示された撮像情報の全体から文字や記号、図形等をそれ以外の部分とは異なるものと認識する必要がある。目視によればそうした区別は容易でも、コンピュータによる場合は種々の文字認識やパターン認識の手法を用いることになる。ここでもそうした公知の手法を用いることができるが、画像認識手段Gでは、印刷機情報表示部11に表示された印刷機情報表示12や、刷版情報表示部21に表示された刷版情報表示22を、それらの背景色との色の相違から印刷機情報表示12と刷版情報表示22として認識する、色認識を行うことが好ましい。印刷機情報表示12や刷版情報表示22を背景と明確に区別でき、印刷機情報表示12や刷版情報表示22を識別し易いからである。
例えば、印刷機10又はその周囲に設けた印刷機情報13は赤色で表示して印刷機情報表示12を形成し、その周囲となる背景は黒色としておく。また、刷版20の表面は刷版20の通常の色であるのに対して、刷版情報23はそれとは異なるインキにて刷版情報表示22を形成しておく。そうすると、印刷機情報表示部11からは印刷機情報13が赤色の印刷機情報表示12として、その周囲の黒色と区別して認識される。一方、刷版情報表示部21からは、刷版情報23が、刷版20の表面色(例えば青色)とは異なった色(例えば緑色)からなる刷版情報表示22として表示され、刷版20の表面色(例えば青色)と区別して認識される。
ところで、印刷機情報13と刷版情報23とを照合する場合において、図4で示すように従来の方法によれば、刷版20から得られる刷版情報表示22はバーコードなどによるデジタル情報であって、文字や記号、図形等を画像情報として認識するものではなく、また、照合する印刷機情報13も既に元データとしてメモリ等に蓄積されているデジタルデータであった。そのため、取得するデータは簡単にデジタル入力できる情報に限られ、照合するデータも予め登録されているデジタルデータに限られていた。
しかしながら、そうした従来技術と異なり、画像認識手段Gによる一手法では、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とから印刷機情報表示12と刷版情報表示22を通常の画像認識や文字認識の手法により抽出する。そして、印刷機情報13と刷版情報23の双方が文字や記号、図形等からなる画像情報である場合には、図5で示すように、印刷機情報13及び刷版情報23の双方に対して、文字や記号、図形等の元データを予め登録し、準備しておき、その元データとの間で抽出した画像情報の特徴点や特徴量との類似点を比較して、読み取られた印刷機情報13や刷版情報23が、既存の元データ上のどの文字や記号、図形等に最も一致するかを選定(第1段階照合)する。そして、識別情報照合手段Sは、そこで一致するとされた印刷機情報13に対する元データと、刷版情報23に対する元データとを照合(第2段階照合)する。こうして、最後に印刷機情報11と刷版情報21の一致、不一致を検出することができる。
しかしながら好ましい識別情報照合手段Sによれば、前記画像認識手段Gで画像情報として得られた印刷機情報表示12と、同じく画像認識手段Gで画像情報として得られた刷版情報表示22とを直接照合することを特徴とすることができる。次にこの照合の仕方が異なる2種の識別情報照合手段S1,S2について説明する。
第1の識別情報照合手段S1:
第1の識別情報照合手段S1は、画像認識手段Gにより印刷機情報表示12として認識された文字や記号、図形等の形状と、画像認識手段Gにより刷版情報表示22として認識された文字や記号、図形等の形状とを対比し、互いに対になる形状以外の形状が存在するか否かで照合する。例えば、印刷機情報表示12も刷版情報表示22も互いに「2号機表Y」であった場合には、画像認識手段Gによって印刷機情報表示12として認識された赤色からなる「2号機表Y」という各文字の形状と、同じく画像認識手段Gによって刷版情報表示22として認識された緑色からなる「2号機表Y」という各文字の形状とが対比され、赤色の「2」の文字と、緑色の「2」の文字とがそれぞれの形状から一致すると認識され、同様に、「号」、「機」、・・・が一致すると認識されて、余分な形状が存在しないことをもって、印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致すると判断する。ここで、余分な形状が存在すれば印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致しないと判断する。
第1の識別情報照合手段S1は、画像認識手段Gにより印刷機情報表示12として認識された文字や記号、図形等の形状と、画像認識手段Gにより刷版情報表示22として認識された文字や記号、図形等の形状とを対比し、互いに対になる形状以外の形状が存在するか否かで照合する。例えば、印刷機情報表示12も刷版情報表示22も互いに「2号機表Y」であった場合には、画像認識手段Gによって印刷機情報表示12として認識された赤色からなる「2号機表Y」という各文字の形状と、同じく画像認識手段Gによって刷版情報表示22として認識された緑色からなる「2号機表Y」という各文字の形状とが対比され、赤色の「2」の文字と、緑色の「2」の文字とがそれぞれの形状から一致すると認識され、同様に、「号」、「機」、・・・が一致すると認識されて、余分な形状が存在しないことをもって、印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致すると判断する。ここで、余分な形状が存在すれば印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致しないと判断する。
第2の識別情報照合手段S2:
第2の識別情報照合手段S2は、画像認識手段Gにより印刷機情報表示12として認識された文字や記号、図形等の順序と、画像認識手段Gにより刷版情報表示22として認識された文字や記号、図形等の形状の順序とを対比し、その順序が互いに等しいか否かで照合する。上記の例で、印刷機情報表示12として、「2」→「号」→「機」→「表」→「Y」の順序が認識され、刷版情報表示22としても同様の順序が認識されたならば印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致すると判断する。一方、その順序に異なったものがあると認識されれば印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致しないと判断する。
第2の識別情報照合手段S2は、画像認識手段Gにより印刷機情報表示12として認識された文字や記号、図形等の順序と、画像認識手段Gにより刷版情報表示22として認識された文字や記号、図形等の形状の順序とを対比し、その順序が互いに等しいか否かで照合する。上記の例で、印刷機情報表示12として、「2」→「号」→「機」→「表」→「Y」の順序が認識され、刷版情報表示22としても同様の順序が認識されたならば印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致すると判断する。一方、その順序に異なったものがあると認識されれば印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致しないと判断する。
なお、上記の例では、印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが異なる色で表示された場合については色情報に基づき容易に色ごとに形状や順序を判断することが可能である。しかし、同色として認識された場合には、印刷機情報表示12に属する画像情報か、刷版情報表示22に属する画像情報かが色で区別できない。そこで、この場合は、第1の識別情報照合手段S1であれば、同じ形状の画像情報どうしを対としていき、余分な奇数個の画像情報が認識されなければ印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致すると判断し、余分な奇数個の画像情報が認識されれば印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致しないと判断することができる。また、第2の識別情報照合手段S2であれば、隣接する画像情報を結んでできる画像情報の列として同じものが2つできる場合には印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致すると判断でき、同じものができない場合には印刷機情報表示12と刷版情報表示22とが一致しないと判断できる。
こうした構成からなる刷版の誤装着検出装置1bの作用について説明する。識別情報同時表示手段Dが、印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21とを並記して表示するところまでは刷版の誤装着検出装置1aと同じである。その後、並記された印刷機情報表示部11と刷版情報表示部21について画像認識手段Gが、印刷機情報表示12と刷版情報表示22とをその周囲の背景等から識別する。そして、識別情報照合手段Sがこの印刷機情報表示12と刷版情報表示22とを照合し、両者が一致するものか否かを判定する。
上記実施形態は本発明の一例であり、公知の手段や方法をさらに備えるものであっても良く、本発明の趣旨を変更しない範囲で適宜、変更が可能である。
1a,1b 刷版の誤装着検出装置
2 版胴
3 刻印プレート
10 印刷機
11 印刷機情報表示部
12 印刷機情報表示
13 印刷機情報
20 刷版
21 刷版情報表示部
22 刷版情報表示
23 刷版情報
A,B,AB 撮像手段(CCDカメラ)
C 撮像時決定手段(エンコーダ)
D 識別情報同時表示手段
G 画像認識手段
S 識別情報照合手段
T 制御手段
2 版胴
3 刻印プレート
10 印刷機
11 印刷機情報表示部
12 印刷機情報表示
13 印刷機情報
20 刷版
21 刷版情報表示部
22 刷版情報表示
23 刷版情報
A,B,AB 撮像手段(CCDカメラ)
C 撮像時決定手段(エンコーダ)
D 識別情報同時表示手段
G 画像認識手段
S 識別情報照合手段
T 制御手段
Claims (7)
- 刷版が印刷機の適正な位置に装着されたものか否かを検出する刷版の誤装着検出装置において、
印刷機に設けた印刷機情報表示部を撮像する撮像手段Aと、
刷版に設けた刷版情報表示部を撮像する撮像手段Bと、
少なくとも前記撮像手段Bで撮像するタイミングを決定する撮像時決定手段Cと、
撮像された印刷機情報表示部及び撮像された刷版情報表示部を並記して表示する識別情報同時表示手段Dと、を有する刷版の誤装着検出装置。 - 前記印刷機情報表示部と前記刷版情報表示部とから印刷機情報表示と刷版情報表示を抽出する画像認識手段Gと、
前記印刷機情報表示と前記刷版情報表示とを照合し、印刷機情報と刷版情報とが一致するか否かを判定する識別情報照合手段Sと、をさらに有する請求項1記載の刷版の誤装着検出装置。 - 前記画像認識手段Gは、印刷機情報表示部に表示された印刷機情報表示、及び刷版情報表示部に表示された刷版情報表示を、それらの背景色との色の相違から印刷機情報表示及び刷版情報表示として認識する色認識を行う請求項2記載の刷版の誤装着検出装置。
- 前記識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれの形状を対比して照合する請求項2又は請求項3記載の刷版の誤装着検出装置。
- 前記識別情報照合手段Sが、印刷機情報表示と刷版情報表示のそれぞれを構成する文字や記号、図形の順序を対比して照合する請求項2又は請求項3記載の刷版の誤装着検出装置。
- 前記撮像手段Aと前記撮像手段Bが同一の撮像手段ABである請求項1〜請求項5何れか1項記載の刷版の誤装着検出装置。
- 少なくとも前記撮像手段Bで撮像する前記タイミングが、印刷機情報表示部と刷版情報表示部とを同一スクリーン上又は同一プリント上に表示可能な位置に印刷機情報表示部と刷版情報表示部が位置するときである請求項1〜請求項6何れか1項記載の刷版の誤装着検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019031081A JP2020131641A (ja) | 2019-02-22 | 2019-02-22 | 刷版の誤装着検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019031081A JP2020131641A (ja) | 2019-02-22 | 2019-02-22 | 刷版の誤装着検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020131641A true JP2020131641A (ja) | 2020-08-31 |
Family
ID=72261991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019031081A Pending JP2020131641A (ja) | 2019-02-22 | 2019-02-22 | 刷版の誤装着検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020131641A (ja) |
-
2019
- 2019-02-22 JP JP2019031081A patent/JP2020131641A/ja active Pending
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