JP2020131455A - 立体物造形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体物の内部に容易に空洞を形成することが可能な立体物造形方法を提供する。【解決手段】立体物造形方法は、作業面にインクの層を積層して積層体を形成する立体物造形方法であって、作業面上又は作業面に形成されたインクの層の最上層のうち所定領域を囲む範囲にインクの層を積層することで、インクで囲まれた空隙部を形成する空隙部形成工程と、空隙部を含むインクの層に新たなインクの層を積層する場合において、空隙部に面するインク上に新たなインクを配置する際、インクの一部を空隙部の外形形状が崩れない範囲の積層角度で空隙部の内側にはみ出した状態とすることで、上方に向けて空隙部の外周側から内側に張り出して空隙部を囲うオーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程とを含む。【選択図】図14

Description

本発明は、立体物造形方法に関する。
従来、三次元プリンタで造形材を積層して造形される立体物において、例えば軽量化や材料費の削減を図る等の目的のために、立体物の内部に空洞を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2017−071154号公報 特開2017−217889号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に開示された手法では、立体物に内部空洞を設けるために、積層体に凹部を形成し、凹部を蓋部材或いは固形物で塞いだ後、蓋部材或いは固形物の上に新たなインク層を積層するものである。この場合、例えば蓋部材或いは固形物を傾いて塞ぐと、インクを吐出するヘッドと干渉してしまうため、空洞を有する立体物の形成が困難となり、故障の原因にもなる。従って、凹部を蓋部材或いは固形物で塞ぐ工程は、自動でも手動であっても緻密な正確さが要求される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、空隙部を囲うオーバーハング部を容易に形成することが可能な立体物造形方法を提供することを目的とする。
本発明に係る立体物造形方法は、作業面にインクの層を積層して積層体を形成する立体物造形方法であって、前記作業面上又は前記作業面に形成された前記インクの層の最上層のうち所定領域を囲む範囲に前記インクの層を積層することで、前記インクで囲まれた空隙部を形成する空隙部形成工程と、前記空隙部を含む前記インクの層に新たな前記インクの層を積層する場合において、前記空隙部に面する前記インク上に新たな前記インクを配置する際、前記インクの一部を前記空隙部の外形形状が崩れない範囲の積層角度で前記空隙部の内側にはみ出した状態とすることで、上方に向けて前記空隙部の外周側から内側に張り出して前記空隙部を囲うオーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程とを含む。
本発明によれば、インク層の一部に空隙部を形成し、空隙部の外周側から空隙部の外形形状が崩れない範囲の積層角度で内側にオーバーハング部を形成することができる。これにより、空隙部を囲うオーバーハング部を容易に形成することができる。
また、上記の立体物造形方法において、前記オーバーハング部上に前記インクを配置して前記空隙部を塞ぐことで空洞部を形成する空洞部閉塞工程を更に含む。これにより、立体物の内部に容易に空洞部を形成することが可能となる。また、立体物の内部に凹部を設けて蓋部材或いは固形物で塞ぐことで空洞部を形成する手法に比べて、蓋部材或いは固形物が不要となり、空洞部の配置、容積等の設計の自由度が高まることになる。
また、上記の立体物造形方法において、前記オーバーハング部形成工程は、一部が前記空隙部の内側にはみ出した状態の前記インクの上に複数層の前記インクを重畳して配置することを含んでもよい。これにより、作業面とオーバーハング部の内側の壁面とのなす角度が大きくなるため、オーバーハング部の形状を崩すことなく、安定させることができる。
また、上記の立体物造形方法において、前記オーバーハング部形成工程は、前記作業面と前記オーバーハング部の内側の壁面とのなす角度が60°以上、90°以下となる層数で前記インクを重畳させてもよい。これにより、作業面とオーバーハング部の内側の壁面とのなす角度を十分大きくすることができるため、オーバーハング部の形状を崩すことなく、安定させることができる。
また、上記の立体物造形方法において、前記インクは、平面視でマトリクス状に所定のピッチで滴下され、前記オーバーハング部形成工程は、前記空隙部の内側に前記インクの滴下位置を1ピッチ分ずらして前記インクを滴下することで、前記インクの一部を前記空隙部の内側にはみ出した状態としてもよい。これにより、インクの一部を空隙部の内側にはみ出した状態を容易に実現することができる。
また、上記の立体物造形方法において、前記空隙部形成工程は、前記所定領域を囲む範囲に前記インクの層を複数層重畳させることを含んでもよい。これにより、空洞部を上下に広く形成できる。
また、上記の立体物造形方法において、前記空隙部形成工程は、前記空隙部を広げるように前記インクの層を重畳させることを含んでもよい。これにより、空洞部を平面方向に広く形成できる。
また、上記の立体物造形方法において、前記空隙部形成工程は、複数の前記空隙部を形成し、前記オーバーハング部形成工程及び前記空洞部形成工程の少なくとも一方は、複数の前記空隙部の間の部分を前記インクによる補強部として形成してもよい。これにより、立体物の内部に複数の空洞部を有する立体物の強度を確保することができる。
また、上記の立体物造形方法において、前記積層体は、造形材により形成される積層体、及び前記造形材を支持するサポート材により形成される積層体の少なくとも一方を含んでもよい。これにより、造形材及びサポート材を節約することができる。
本発明によれば、立体物の内部に容易に空洞を形成することが可能な立体物造形方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る立体物製造方法に用いられる立体物造形装置を示す模式図である。 図2は、吐出ユニットをインク滴の吐出面側から見た説明図である。 図3は、制御部の一例を示す機能ブロック図である。 図4は、実施形態に係る立体物製造方法において製造される立体物の断面構成の一例を示す図である。 図5は、空洞部の一例を示す断面図である。 図6は、空洞部の一例を示す斜視図である。 図7は、空洞部の他の例を示す斜視図である。 図8は、空洞部の他の例を示す断面図である。 図9は、空洞部の他の例を示す断面図である。 図10は、空洞部の他の例を示す断面図である。 図11は、空洞部の一例を示す斜視図である。 図12は、造形部内に空洞部を複数配置した場合の一例を示す図である。 図13は、図12におけるZX断面図である。 図14は、本実施形態に係る立体物製造方法の一例を示すフローチャートである。 図15は、立体物製造方法の製造過程を示す図である。 図16は、インクの形状の一例を示す図である。 図17は、仮想インク滴によりオーバーハング部を形成する場合の一例を示す図である。 図18は、三次元データに空洞データを付加する処理の一例を示すフローチャートである。 図19は、空洞データを編集する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る立体物造形方法の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係る立体物製造方法に用いられる立体物造形装置10を示す模式図である。図1に示す立体物造形装置10は、積層造形法により立体物5を造形する三次元プリンタである。この場合、積層造形法とは、例えば、複数の層を重ねて立体物5を造形する方法である。立体物5とは、例えば、三次元構造物のことである。立体物造形装置10において実行する立体物造形方法は、例えば、三次元構造物の形状情報とカラー画像情報とから三次元構造物を造形するカラー造形方法であってもよい。
また、以下に説明する点を除き、立体物造形装置10は、公知の立体物造形装置と同一、または同様の構成を有してよい。また、立体物造形装置10は、例えば、公知の平面への印刷装置であるインクジェットプリンタの構成の一部を変更した装置であってよい。例えば、立体物造形装置10は、紫外線硬化型インク(UVインク)を用いるインクジェットプリンタの一部を変更した装置であってよい。
本実施形態に係る立体物造形装置10は、吐出ユニット12と、主走査駆動部14と、立体物5を載置する載置台である造形台16と、制御部18と、を備えている。吐出ユニット12は、立体物5の材料となる液滴を吐出する部分であり、所定の条件に応じて硬化する樹脂である硬化性樹脂の液滴等を吐出し、硬化させることにより、立体物5を構成する各層を形成する。より具体的には、吐出ユニット12は、例えば、制御部18の指示に応じて液滴を吐出することにより、硬化性樹脂の層を形成する層形成動作と、層形成動作で形成された硬化性樹脂の層を硬化させる硬化動作とを複数回繰り返して行う。吐出ユニット12は、これらの動作を繰り返し行うことにより、硬化した硬化性樹脂の層を複数層重ねて形成する。
また、本実施形態に係る立体物造形装置10では、吐出ユニット12は、有色の紫外線硬化型インクのインク滴を吐出することにより、立体物5の表面或いは内部に対して着色を行い、着色された立体物5を造形する。また、吐出ユニット12は、立体物5の造形時において、図1に示すように、立体物5の周囲にサポート6を形成する。サポート6は、造形中の立体物5を支えるための積層構造物(サポート層)であり、立体物5の造形完了後に、水等により溶解除去される。
主走査駆動部14は、吐出ユニット12に主走査動作を行わせる駆動部である。なお、本実施形態において、吐出ユニット12に主走査動作を行わせるとは、例えば、吐出ユニット12が有するインクジェットヘッドに主走査動作を行わせることである。また、主走査動作とは、例えば、予め設定された主走査方向(図中のY方向)へ移動しつつ、インク滴を吐出する動作である。
主走査駆動部14は、キャリッジ22及びガイドレール24を有している。このうち、キャリッジ22は、造形台16と対向させて吐出ユニット12を保持する保持部である。即ち、キャリッジ22は、吐出ユニット12から吐出するインク滴の吐出方向が造形台16へ向かう方向になるように、吐出ユニット12を保持している。主走査動作時において、キャリッジ22は、吐出ユニット12を保持した状態で、ガイドレール24に沿 って移動する。ガイドレール24は、キャリッジ22の移動をガイドするレール部材であり、主走査動作時において、制御部18の指示に応じて、キャリッジ22を移動させる。
なお、主走査動作時における吐出ユニット12の移動は、立体物5に対する相対的な移動であってよい。そのため、立体物造形装置10の構成の変形例においては、例えば、吐出ユニット12の位置を固定して、造形台16を移動させることにより、立体物5側を移動させてもよい。
造形台16は、造形中の立体物5を上面である作業面16aに載置する載置台である。この造形台16は、作業面16aを上下方向(図中のZ方向)へ移動させる機能を有しており、制御部18の指示に応じて、立体物5の造形の進行に合わせて、作業面16aを移動させる。これにより、造形途中の立体物5における被造形面と、吐出ユニット12との間の距離(ギャップ)を適宜調整することが可能になっている。なお、この場合における立体物5の被造形面とは、吐出ユニット12による次の層が形成される面のことである。また、吐出ユニット12に対して造形台16を上下動させるZ方向への走査は、吐出ユニット12側をZ方向へ移動させることで行ってもよい。
制御部18は、立体物造形装置10の各部を制御する装置になっており、各種処理を実行するコントローラとして機能するCPU(Central Processing Unit)や、各種情報を記憶するメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を有している。制御部18は、造形すべき立体物5の形状情報や、カラー画像情報等に基づいて立体物造形装置10の各部を制御することにより、立体物5を造形するための動作の制御を行う。
なお、立体物造形装置10は、立体物5の造形や着色等に必要な各種構成をさらに備えてよい。例えば、立体物造形装置10は、吐出ユニット12に副走査動作を行わせる副走査駆動部等を備えてもよい。この場合、副走査動作とは、例えば、造形中の立体物5に対して相対的に、主走査方向と直交する副走査方向(図中のX方向)へ、吐出ユニット12におけるインクジェットヘッドを移動させる動作である。副走査駆動部は、例えば、副走査方向における長さが吐出ユニット12におけるインクジェットヘッドの造形幅よりも長い立体物5を造形する場合等に、必要に応じて吐出ユニット12に副走査動作を行わせる。より具体的には、副走査駆動部は、造形台16を副走査方向へ移動させる駆動部であってもよく、または、吐出ユニット12を保持するキャリッジ22と共にガイドレール24を副走査方向へ移動させる駆動部であってもよい。
図2は、吐出ユニットをインク滴の吐出面側から見た説明図である。吐出ユニット12は、複数の有色インク用ヘッド32y、32m、32c、32k(以下、複数の有色インク用ヘッド32y〜32kと記載する)、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、造形材用ヘッド34、サポート材用ヘッド40、複数の紫外線光源44、及び平坦化ローラユニット50を有している。
有色インク用ヘッド32y〜32k、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、及び造形材用ヘッド34は、インクジェット方式で硬化性樹脂の液滴を吐出する吐出手段である吐出ヘッドになっている。これらの有色インク用ヘッド32y〜32k、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、及び造形材用ヘッド34は、紫外線硬化型インクのインク滴を吐出するインクジェットヘッドになっており、副走査方向(X方向)における位置を揃えて、主走査方向(Y方向)へ並んで配設されている。
有色インク用ヘッド32y〜kは、互いに異なる色の有色のインクのインク滴をそれぞれ吐出するインクジェットヘッドになっている。この有色インク用ヘッド32y〜kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の紫外線硬化型インクのインク滴を吐出することが可能になっている。また、白インク用ヘッド36は、白色(W)の紫外線硬化型インクのインク滴を吐出するインクジェットヘッドになっている。
また、造形材用ヘッド34は、立体物5を形成するための流動性を有する造形材として用いる紫外線硬化型インクのインク滴を吐出するインクジェットヘッドになっている。この造形材用ヘッド34は、所定の色の造形用インク(MO)のインク滴を吐出することが可能になっている。造形用インクとしては、例えば、白色のインク、またはクリアインク等を用いてもよい。
また、クリアインク用ヘッド38は、紫外線硬化型のクリアインクのインク滴を吐出するインクジェットヘッドになっている。このクリアインクとは、透明(T)のインクである。このクリアインクは、紫外線硬化型の樹脂を含み、且つ、着色剤を含まないインクになっている。
また、サポート材用ヘッド40は、サポート6(図2参照)の材料(S)を含むインク滴を吐出するインクジェットヘッドになっている。この場合におけるサポート6の材料としては、紫外線硬化型インクであるとともに、立体物5の造形後に水で溶解可能な水溶性の材料を用いることが好ましい。なお、サポート6の材料としては、サポート6用の公知の材料を適宜用いてもよい。また、サポート材用ヘッド40は、有色インク用ヘッド32y〜k、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、及び造形材用ヘッド34に対し、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並んで配設される。
なお、有色インク用ヘッド32y〜k、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、造形材用ヘッド34、及びサポート材用ヘッド40としては、例えば、公知のインクジェットヘッドを好適に用いることができる。これらのインクジェットヘッドは、造形台16(図1参照)と対向する面に、複数のノズルが副走査方向へ並ぶノズル列を有する。この場合、それぞれのインクジェットヘッドにおけるノズル列は、並び方向が同一で、且つ、互いに平行になる。また、主走査動作時において、ノズルが並ぶ方向と直交する主走査方向へ移動しつつ、Z方向へインク滴をそれぞれ吐出する。
複数の紫外線光源44は、紫外線硬化型インクを硬化させる紫外線の光源であり、紫外LED(Light Emitting Diode)、メタルハライドランプ、水銀ランプ等が用いられる。複数の紫外線光源44のそれぞれは、間に有色インク用ヘッド32y〜k、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、造形材用ヘッド34、及びサポート材用ヘッド40を挟むように、吐出ユニット12における主走査方向の一端側及び他端側のそれぞれに配設される。本実施形態1に係る立体物造形装置10では、紫外線光源44としてUV1とUV2とが設けられており、UV1は、主走査方向(Y方向)における吐出ユニット12の左端側に配設されており、吐出ユニット12が造形台16に対して相対的に右方向へ主走査する際に点灯する。UV2は、主走査方向(Y方向)における吐出ユニット12の右端側に配設されており、吐出ユニット12が造形台16に対して相対的に左方向へ主走査する際に点灯する。尚、インクの紫外線による硬化感度によっては、UV1とUV2の両方が同時に点灯する場合があってもよく、また、UV1とUV2のいずれか一方のみ有して、他方は無くてもよい。
平坦化ローラユニット50は、立体物5の造形中に形成される紫外線硬化型インクの層を平坦化し、層の厚さを一定にするための構成である。平坦化ローラユニット50は、有色インク用ヘッド32y〜32k、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、造形材用ヘッド34、及びサポート材用ヘッド40の並びと、吐出ユニット12の他端側に配設される紫外線光源44であるUV2との間に配設される。これにより、平坦化ローラユニット50は、有色インク用ヘッド32y〜32k、白インク用ヘッド36、クリアインク用ヘッド38、造形材用ヘッド34、及びサポート材用ヘッド40の並びに対して、副走査方向の位置を揃えて、主走査方向へ並べて配設される。この平坦化ローラユニット50は、吐出ユニット12に対して上下方向に移動可能に吐出ユニット12に設けられており、下方向に移動した状態でインクの層に接触して、層の厚さを一定にする。平坦化ローラユニット50は、キャリッジ22と共に主走査方向(図中の左方向)へ移動して流動可能な状態の造形材における余剰造形材を掻き取るために、時計方向に回転するローラ部51と、ローラ部51により掻き取られた余剰造形材を回収する余剰造形材回収機構52(図1参照)と、を有している。
図3は、制御部18の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態では、制御部18の制御により、上記した立体物5の他に、例えば後述する造形部61、サポート部62及び空洞部63を有する立体物60(図4参照)を製造可能である。図3に示すように、制御部18は、三次元データ入力部181と、三次元データ出力部182と、入力操作部183と、処理部184と、演算部185と、選択部186と、空洞データ作成変更部187と、記憶部188と、表示部189とを有する。
三次元データ入力部181は、サーバーやパーソナルコンピュータ等の不図示の入力元からの三次元データが入力される。三次元データ入力部181に入力される三次元データには、空洞部63の位置、諸元(寸法、容積等)に関する空洞データは含まれていない。三次元データ出力部182は、処理部184で処理された三次元データが出力される。三次元データ出力部182から出力される三次元データは、空洞データが含まれている場合がある。入力操作部183は、例えば操作ボタン、マウス、キーボード等の入力装置が用いられ、所定の操作データを入力可能である。
処理部184は、三次元データ入力部181から入力される三次元データに、空洞部63の位置、諸元等に関する空洞データを付加した付加データを生成する。処理部184は、生成した付加データを三次元データ出力部182に出力する。
演算部185は、三次元データに空洞データを付加することが可能な付加可能領域の形状、寸法、体積等の諸元を演算する。選択部186は、演算部185で演算された付加可能領域の諸元に基づいて、記憶部188に記憶される空洞のパターンの中から三次元データに付加する空洞データを選択する。
空洞データ作成変更部187は、例えば入力操作部183からの入力結果に基づいて、記憶部188に記憶される新たな空洞データを作成する。また、空洞データ作成変更部187は、例えば入力操作部183からの入力結果に基づいて、記憶部188に記憶される空洞データの諸元を編集する。
記憶部188には、空洞データが複数記憶される。例えば、記憶部188には、予め設定される定形空洞データと、新たに生成される不定形空洞データとが記憶される。
表示部189は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置が用いられる。表示部189は、処理部184から出力されるデータを表示させることが可能である。例えば、表示部189は、処理部184により生成された三次元データ又は付加データを表示させることが可能である。
次に、立体物造形装置10を用いた実施形態に係る立体物製造方法について説明する。図4は、実施形態に係る立体物製造方法において製造される立体物60の断面構成の一例を示す図である。本実施形態において、立体物60は、例えば鳥の三次元形状であるが、これに限定されず、人物や車、建造物、飲食物等をモデルとする三次元形状等であってもよい。
図4に示すように、立体物60は、造形部61と、サポート部62と、空洞部63とを有する。造形部61は、造形材によって、例えば鳥の三次元形状が形成される。造形部61の表面は、例えば鳥の外観の色が有色インクによって形成されてもよい。サポート部62は、サポート材によって形成される。空洞部63は、造形内空洞部64と、サポート内空洞部65とを含む。造形内空洞部64は、造形部61の内部に形成される空洞部である。サポート内空洞部65は、サポート部62の内部に形成される空洞部である。以下、造形内空洞部64とサポート内空洞部65とを区別しない場合には、「空洞部」と表記する。
図5は、空洞部63の一例を示す断面図である。図5に示す空洞部63Aは、底面F1と、垂直面F2と、オーバーハング面F3とを有する。底面F1は、例えば作業面16aに平行な平面である。垂直面F2は、例えば作業面16a及び底面F1に垂直な平面である。垂直面F2は、図5における左右方向の両端に配置される。
オーバーハング面F3は、造形部61のオーバーハング部61Hによって形成される。オーバーハング部61Hは、造形部61のうち、上方に向けて空洞部63Aの内側に張り出す部分である。オーバーハング部61Hの内側の壁面がオーバーハング面F3である。オーバーハング面F3は、例えば作業面16aに平行な平面に対して空洞部63Aの内側に角度θだけ傾いた平面である。角度θは、例えば60°以上、90°以下とすることが好ましい。なお、オーバーハング面F3は、平面には限定されず、曲面を含んでもよい。この場合、曲面の接平面と作業面16aに平行な平面との間の角度が60°以上、90°以下となることが好ましい。
図6は、空洞部63Aの一例を示す斜視図である。図5に示す空洞部63Aは、例えばF1、F2、F3の5つの面と、図6に示すように、五角形のオーバーハングしない垂直(ZY面)の2面を有する構成と見ることができる。また、図7は、空洞部63Aの他の例を示す斜視図である。空洞部63Aは、例えば図7に示すように、上端にオーバーハングの円錐を有する円柱状の断面構成と見ることもできる。この場合のオーバーハングの角度θも60°以上、90°以下となることが好ましい。
図8は、空洞部63の他の例を示す断面図である。図8に示す空洞部63Bは、底面F1と、オーバーハング面F3とを有する。空洞部63Bは、空洞部63Aに対して、垂直面F2が設けられない構成である。この場合のオーバーハングの角度θも60°以上、90°以下となることが好ましい。
図9は、空洞部63の他の例を示す断面図である。図9に示す空洞部63Cは、底面F1と、垂直面F2と、オーバーハング面F3とを有する。空洞部63Cは、底面F1が作業面16aに平行な平面ではなく、造形部61の外形に沿って湾曲又は屈曲された形状であってもよい。この場合のオーバーハング面F3の角度θも60°以上、90°以下となることが好ましい。
図10は、空洞部63の他の例を示す断面図である。図10に示す空洞部63Dは、外側傾斜面F4と、オーバーハング面F3とを有する。この場合のオーバーハング面F3の角度θも60°以上、90°以下となることが好ましい。外側傾斜面F4は、空洞部63Dの下端から上方に向けて空洞部63Dの外側に傾いた平面である。なお、外側傾斜面F4は、平面に限定されず、曲面を含む構成であってもよい。図11は、空洞部63Dの一例を示す斜視図である。
図12は、造形部61内に空洞部63Dを複数配置した場合の一例を示す図である。図13は、図12におけるZX断面図である。なお、図12は、図13におけるZY断面図となっている。図12及び図13に示すように、空洞部63Dは、隣り合う空洞部63D同士の間で、一方のオーバーハング面F3と他方の外側傾斜面F4とが対向するように配置される。
造形部61には、複数の空洞部63Dの周囲に補強部61Pが形成される。補強部61Pは、隣り合う空洞部63D同士の間であって一方のオーバーハング面F3と他方の外側傾斜面F4との間の部分においては、板状に形成される。また、補強部61Pは、例えば図12に示す例において、空洞部63Dの断面形状の角部同士の間の部分においては、例えば梁状に形成される。このように、梁状の補強部61Pと板状の補強部61Pとが複数の空洞部63Dの間に形成される。なお、一方のオーバーハング面F3と他方の外側傾斜面F4との間に形成される板状の補強部61Pは、オーバーハング部61Hを構成する部分でもある。補強部61Pの形状は、板状又は梁状に限定されず、他の形状であってもよい。なお、サポート部62内に空洞部63を配置する場合であっても、同様の説明が可能である。
次に、上記の立体物60を製造するための具体的な方法を説明する。図14は、本実施形態に係る立体物製造方法の一例を示すフローチャートである。図15は、立体物製造方法の製造過程を示す図である。図14に示すように、本実施形態に係る立体物造形方法は、空隙部形成工程(ステップS10)と、オーバーハング部形成工程(ステップS20)と、空洞部形成工程(ステップS30)とを有する。
空隙部形成工程S10は、図15(A)に示すように、作業面16a上又は作業面16aに形成されたインクの最上層R0のうち所定領域ARを囲む範囲にインクの層R1を積層することで、インクで囲まれた空隙部66を形成する。空隙部形成工程S10は、所定領域ARを囲む範囲にインクの層を垂直(Z)方向に複数層重畳させてもよい。この場合、空洞部63を上下に広く形成できる。また、空隙部形成工程S10は、空隙部66を上方に向けて広げるようにインクの層を垂直(Z)方向に重畳させてもよい。この場合、空洞部63を平面方向に広く形成できる。
オーバーハング部形成工程S20は、図15(B)に示すように、空隙部66を含むインクの層R1に新たなインクの層R2を積層する場合において、空隙部66に面するインク上に新たなインクを配置する際、インクの一部を空隙部66の内側にはみ出した状態とすることで、上方に向けて空隙部66の外周側から内側に張り出すオーバーハング部61Hを形成する。
オーバーハング部形成工程S20は、一部が空隙部66の内側にはみ出した状態のインクの上に複数層のインクを重畳して配置することを含んでもよい。これにより、作業面16aとオーバーハング面F3とのなす角度が大きくなるため、オーバーハング部61Hの形状を安定させることができる。
また、オーバーハング部形成工程S20は、作業面16aとオーバーハング面F3とのなす角度θが60°以上、90°以下となる層数でインクを重畳させる。これにより、角度θを十分大きくすることができるため、オーバーハング部61Hの形状を安定させることができる。
また、インクは、平面視でマトリクス状に所定のピッチPvで滴下され、オーバーハング部形成工程S20は、空隙部66の内側にインクの滴下位置を1ピッチ分ずらしてインクを滴下することで、インクの一部を空隙部66の内側にはみ出した状態とする。これにより、インクの一部を空隙部66の内側にはみ出した状態を容易に実現することができる。
図16は、インクの形状の一例を示す図である。図16に示すように、例えば吐出ユニット12から例えば平面上に吐出されるインク滴70は、平面視において円形に形成される。また、このインク滴70は、側面視において示されるようにインク滴70の外周部分から中央部分に向けて上方に盛り上がった形状に形成される。
このようなインク滴70は、例えば平面視で正方形の仮想インク滴71として設定することができる。つまり、仮想インク滴71は、吐出ユニット12により吐出されるインク滴70のピッチ、すなわち解像度の逆数をPvとすると、
V=3Pv
を満たす長さVを一辺とする正方形のインク滴として設定することができる。例えばインク滴70を解像度600dpiで吐出する吐出ユニット12の場合、
Pv=(1インチ/600ドット)=42μm
V=126μm
である。また、この場合、仮想インク滴71の厚さtは、インク滴70の体積を仮想インク滴71の正方形の面積で割った値とすることができる。本実施形態では、例えば
t=18μm
とすることができる。
図17は、仮想インク滴71によりオーバーハング部61Hを形成する場合の一例を示す図である。本実施形態では、オーバーハング部61Hを形成する場合、インクを1ピッチ分、空隙部66側にはみ出すように配置する。作業面16aに平行な平面とオーバーハング面F3との角度θを60°以上とする場合、図17に示すように、空隙部66側にはみ出したインクの上に新たなインクを重畳して積層させるようにする。インクを重畳させる層数をN(ただし、Nは自然数)とすると、
tanθ=N・t/Pv
と表すことができる。
本実施形態では、例えばPv=42μm、t=18μmの場合、N=4層のときにθ≒60°となる。したがって、N≧4の場合、つまり4層以上インクを積層した状態で新たなインクを1ピッチ分空隙部66側にはみ出すように配置する、という動作を繰り返すことにより、θが概ね60°以上となるようなオーバーハング面F3を有するオーバーハング部61Hを形成することができる。なお、自然数Nの値は4以上に限定されず、例えばピッチPv、仮想インク滴71の一辺の長さV、厚さtの各値に応じて適宜設定することができる。
オーバーハング部形成工程S20を繰り返し行うことにより、空隙部66の上部の面積が小さくなっていく。そこで、空洞部形成工程S30を行う。空洞部形成工程S30は、図15(C)に示すように、オーバーハング部61H上にインクの層Rnを配置して空隙部66の上部を塞ぐ。空洞部63が形成された後、立体物60の外郭に到達するまで、造形部61を形成する。
上記した空隙部形成工程S10において、複数の空隙部66を形成しておき、オーバーハング部形成工程S20及び空洞部形成工程S30の少なくとも一方において、複数の空隙部66の間の部分をインクによる補強部61Pとして形成してもよい。これにより、立体物60の内部に複数の空洞部63を効率的に形成しつつ、立体物60の強度を確保することができる。
また、上記の立体物造形方法において、立体物60として、造形材により形成される積層体である造形部61、及びサポート材により形成される積層体であるサポート部62の少なくとも一方の内部に空洞部63を形成することができる。これにより、造形材及びサポート材を節約することができる。
次に、立体物60を造形するための三次元データ(付加データ)を生成する処理について説明する。図18は、三次元データに空洞データを付加する処理の一例を示すフローチャートである。図18に示すように、三次元データ入力部181に三次元データが入力された場合(ステップS101)、処理部184は、空洞データを付加するか否かの判定を行う(ステップS102)。ステップS102において、処理部184は、空洞データを付加するか否かを入力操作部183に入力するように案内する案内画面を表示部189に表示させる。その後、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、空洞データを付加するか否かの判定を行う。
空洞データを付加する場合(ステップS102のYes)、三次元データのうち造形部61に対応するデータに空洞データを付加するか否か(ステップS103)、また、サポート部62に対応するデータに空洞データを付加するか否か(ステップS104)を、それぞれ判定する。ステップS103、ステップS104では、ステップS102と同様に、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、空洞データを付加するか否かの判定を行う。
空洞データを付加する場合(ステップS103のYes、ステップS104のYes)、記憶部188に記憶される空洞データの中から付加する空洞データを選択する(ステップS105)。ステップS105では、例えば演算部185により付加可能領域の諸元を演算し、演算部185の演算結果に基づいて、選択部186が空洞データを選択する。
空洞データが選択された後、処理部184は、空洞データを自動配置するか否かの判定を行う(ステップS106)。ステップS106において、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、空洞データを自動配置するか否かの判定を行う。空洞データを自動配置しない場合(ステップS106のNo)、作業者が空洞データを手作業で配置する(ステップS107)。空洞データを自動配置する場合(ステップS106のYes)、処理部184は、選択された空洞データに基づいて、三次元データに空洞データを付加した付加データを生成する。その後、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、空洞データを付加する付加処理を終了するか否かを判定する(ステップS108)。
ステップS108において付加処理を終了すると判定した場合(ステップS108のYes)、又は、ステップ102若しくはステップS104において空洞データを付加しないと判定した場合(ステップS102のNo、ステップS104のNo)、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、造形動作を開始するか否かの判定を行う(ステップS109)。造形動作を行う場合(ステップS109のYes)、吐出ユニット12に対して造形動作を開始する旨の制御信号を出力する(ステップS110)。また、造形動作を行わない場合(ステップS109のNo)、造形動作を行わずに処理を終了する。
図19は、空洞データを編集する場合の処理の一例を示すフローチャートである。図19に示すように、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、記憶部188に記憶されない非定形の空洞データを新規に作成するか否かの判定を行う(ステップS201)。新規作成を行う場合(ステップS201のYes)、空洞データ作成変更部187は、例えば入力操作部183からの入力結果に基づいて、記憶部188に記憶される新規の空洞データを作成する(ステップS202)。新規の空洞データを作成した後、作成した空洞データを記憶部188に記憶するか否かを判定する(ステップS203)。記憶すると判定した場合(ステップS203のYes)、選択部186は、作成した空洞データを新規に記憶部188に記憶する(ステップS204)。記憶しないと判定した場合(ステップS203のNo)、ステップS201以降の処理を繰り返し行わせる。
新規作成を行わない場合(ステップS201のNo)、又はステップS204において新規の空洞データを記憶した後、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、記憶部188に記憶される既存の空洞データを変更するか否かの判定を行う(ステップS205)。変更を行うと判定された場合(ステップS205のYes)、空洞データ作成変更部187は、例えば入力操作部183からの入力結果に基づいて、記憶部188に記憶される空洞データの諸元を変更する(ステップS206)。空洞データの諸元を変更した後、処理部184は、入力操作部183の入力内容に基づいて、変更された空洞データを記憶部188に記憶するか否かを判定する(ステップS207)。記憶すると判定した場合(ステップS207のYes)、上書きするか否かを判定する(ステップS208)。上書きすると判定した場合(ステップS208のYes)、選択部186は、変更後の空洞データを記憶部188に上書きして記憶する(ステップS209)。上書きしないと判定した場合(ステップS208のNo)、選択部186は、変更後の空洞データを記憶部188に新規に記憶する(ステップS210)。
ステップS205において空洞データの変更を行わない場合(ステップS205のNo)、ステップS209において上書き記憶を行った場合、又はステップS210にて新規記憶を行った場合、処理を終了する。
以上のように、本発明によれば、インクの層R1の一部に空隙部66を形成し、空隙部66の外周側から内側にオーバーハング部61Hを形成することで、空隙部66を囲うオーバーハング部61Hを容易に形成することができる。
また、オーバーハング部61H上にインクを配置して空洞部63を塞ぐことで、内部に空洞部63を有する立体物60を容易に形成することができる。これにより、立体物60の内部に容易に空洞部63を形成することが可能となる。また、立体物の内部に凹部を設けて蓋部材で塞ぐことで空洞部を形成する手法に比べて、空洞部63の配置、容積等の設計の自由度が高まることになる。
また、上記の立体物造形方法において、オーバーハング部形成工程S20は、一部が空隙部66の内側にはみ出した状態のインクの上に複数層のインクを重畳して配置してもよい。これにより、作業面16aとオーバーハング面F3とのなす角度θが大きくなるため、オーバーハング部61Hの形状を安定させることができる。
また、上記の立体物造形方法において、オーバーハング部形成工程S20は、作業面16aとオーバーハング面F3とのなす角度θが60°以上、90°以下となる層数でインクを重畳させる。これにより、作業面16aとオーバーハング面F3とのなす角度θを十分大きくすることができるため、オーバーハング部61Hの形状を安定させることができる。尚、角度θについては、90°に近いほどオーバーハング面を安定に形成できるが、空隙のトータルの容積は少なくなり、インクの節約量が減る。逆に60°に近いほどオーバーハング面の形成が不安定になるが、空隙のトータルの容積は大きくなり、インクの節約量が増える。さらに、角度θはインクの物性にも依存し、例えば粘度や表面張力が大きいほど小さな角度でも、例えば50°でもオーバーハング面を安定に形成できる。
また、上記の立体物造形方法において、インクは、平面視でマトリクス状に所定のピッチPvで滴下され、オーバーハング部形成工程S20は、空隙部66の内側にインクの滴下位置を1ピッチ分ずらしてインクを滴下することで、インクの一部を空隙部66の内側にはみ出した状態とする。これにより、インクの一部を空隙部66の内側にはみ出した状態を容易に実現することができる。
また、上記の立体物造形方法において、空隙部形成工程S10は、所定領域ARを囲む範囲にインクの層R1を複数層重畳させることを含んでもよい。これにより、空洞部63を上下に広く形成できる。
また、上記の立体物造形方法において、空隙部形成工程S10は、空隙部66を広げるようにインクの層R1を重畳させることを含んでもよい。これにより、空洞部63を平面方向に広く形成できる。
また、上記の立体物造形方法において、空隙部形成工程S10は、複数の空隙部66を形成し、オーバーハング部形成工程S20及び空洞部形成工程S30の少なくとも一方は、複数の空隙部66の間の部分をインクによる補強部61Pとして形成してもよい。これにより、立体物60の内部に複数の空洞部63を効率的に形成しつつ、立体物60の強度を確保することができる。
また、上記の立体物造形方法において、立体物60は、造形材により形成される積層体である造形部61、及び造形材を支持するサポート材により形成される積層体であるサポート部62の少なくとも一方を含んでもよい。これにより、造形材及びサポート材を節約することができる。
また、上記の立体物造形方法において、紫外線硬化型インクを使用しての造形方法で説明したが、熱可塑性インク、すなわち加熱溶解して積層し、室温に戻ることで硬化するインクを使用しての造形方法であってもよい。これにより、紫外線光源が不要になる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
F1…底面、F2…垂直面、F3…オーバーハング面、F4…外側傾斜面、R0…最上層、R1,R2,Rn…層、S10…空隙部形成工程、S20…オーバーハング部形成工程、S30…空洞部形成工程、AR…領域、Pv…ピッチ、10…立体物造形装置、12…吐出ユニット、14…主走査駆動部、16…造形台、16a…作業面、18…制御部、22…キャリッジ、24…ガイドレール、32c,32k,32m,32y…有色インク用ヘッド、34…造形材用ヘッド、36…白インク用ヘッド、38…クリアインク用ヘッド、40…サポート材用ヘッド、44…紫外線光源、50…平坦化ローラユニット、51…ローラ部、52…余剰造形材回収機構、60…立体物、61…造形部、61H…オーバーハング部、61P…補強部、62…サポート部、63,63A,63B,63C,63D…空洞部、64…造形内空洞部、65…サポート内空洞部、66…空隙部,70…インク滴、71…仮想インク滴、181…三次元データ入力部、182…三次元データ出力部、183…入力操作部、184…処理部、185…演算部、186…選択部、187…空洞データ作成変更部、188…記憶部、189…表示部

Claims (9)

  1. 作業面にインクの層を積層して積層体を形成する立体物造形方法であって、
    前記作業面上又は前記作業面に形成された前記インクの層の最上層のうち所定領域を囲む範囲に前記インクの層を積層することで、前記インクで囲まれた空隙部を形成する空隙部形成工程と、
    前記空隙部を含む前記インクの層に新たな前記インクの層を積層する場合において、前記空隙部に面する前記インク上に新たな前記インクを配置する際、前記インクの一部を前記空隙部の外形形状が崩れない範囲の積層角度で前記空隙部の内側にはみ出した状態とすることで、上方に向けて前記空隙部の外周側から内側に張り出して前記空隙部を囲うオーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程と
    を含む立体物造形方法。
  2. 前記オーバーハング部上に前記インクを配置して前記空隙部を塞ぐことで空洞部を形成する空洞部形成工程
    を更に含む立体物造形方法。
  3. 前記オーバーハング部形成工程は、一部が前記空隙部の内側にはみ出した状態の前記インクの上に複数層の前記インクを重畳して配置することを含む
    請求項1又は請求項2に記載の立体物造形方法。
  4. 前記オーバーハング部形成工程は、前記作業面と前記オーバーハング部の内側の壁面とのなす角度が60°以上、90°以下となる層数で前記インクを重畳させる
    請求項3に記載の立体物造形方法。
  5. 前記インクは、平面視でマトリクス状に所定のピッチで滴下され、
    前記オーバーハング部形成工程は、前記空隙部の内側に前記インクの滴下位置を1ピッチ分ずらして前記インクを滴下することで、前記インクの一部を前記空隙部の内側にはみ出した状態とする
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の立体物造形方法。
  6. 前記空隙部形成工程は、前記所定領域を囲む範囲に前記インクの層を複数層重畳させることを含む
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の立体物造形方法。
  7. 前記空隙部形成工程は、前記空隙部を広げるように前記インクの層を重畳させることを含む
    請求項6に記載の立体物造形方法。
  8. 前記空隙部形成工程は、複数の前記空隙部を形成し、
    前記オーバーハング部形成工程及び前記空洞部形成工程の少なくとも一方は、複数の前記空隙部の間の部分を前記インクによる補強部として形成する
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の立体物造形方法。
  9. 前記積層体は、造形材により形成される積層体、及び前記造形材を支持するサポート材により形成される積層体の少なくとも一方を含む
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の立体物造形方法。
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