本明細書中にあって持玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中(閉店より前の時間)のみ遊技に再度供することができるものを言う。貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降(閉店より後の時間)も遊技に再度供することができるものを言う。持玉は、一般遊技客および会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技に用いる遊技機の変更(いわゆる台移動)を行った場合などに使用する。貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用する。貯玉の使用には所定の手数料を課すこととしてもよい。
まず、本実施例に係る遊技管理システムの概念について説明する。図1は、本実施例に係る遊技管理システムの概念についての説明図である。遊技店には複数の遊技機20が設置されており、各遊技機20には各台装置である台間カード処理機10が併設される。
台間カード処理機10は、遊技客の操作に基づいて、遊技玉の貸出処理、持玉や貯玉の再プレイ処理、獲得した遊技玉を計数して持玉に加算する計数処理などの遊技玉に係る各種処理を行う。また、遊技客が遊技を終了する際に、遊技機に設けられた返却ボタンを操作すると、台間カード処理機10は、自装置が管理する持玉数をカードに関連付けたうえで排出する。
カード管理装置40は、遊技店内の複数の台間カード処理機10と通信可能であり、カードに持玉やプリペイド価値などを関連付けて管理する。プリペイド価値とは、遊技玉の貸出に使用可能な有価価値であり、入金によって加算され、玉貸によって減算される。
具体的には、台間カード処理機10が紙幣の投入を受け付けたならば、この紙幣の金額を含む入金通知データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値に金額に応じた数を加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算されたプリペイド価値に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
さらに、図1に示した遊技管理システムでは、キャッシュレス決済によってプリペイド価値の付与を行うことができる。台間カード処理機10は、キャッシュレス決済による入金を求める操作を受け付けると、決済IDと決済金額を含む決済データを生成する。決済IDは、決済を一意に識別するデータであり、例えば台間カード処理機10が決定すればよい。決済金額は、キャッシュレス決済による入金の金額を示し、例えば遊技客の指定によって決定すればよい。台間カード処理機10は、生成した決済データ、店データ及び台データを二次元コードに符号化し、表示する(s1)。店データは、遊技店を識別するデータであり、台データは台間カード処理機10を識別するデータである。
遊技客が携帯する端末装置110は、台間カード処理機10が表示した二次元コードをカメラにより撮像し、二次元コードを復号して読み取ることで、決済データ、店データ及び台データを取得する(s2)。
端末装置110は、決済データ、店データ及び台データを記憶する。端末装置110は、決済に使用する口座など決済に必要な情報を決済データに追加し、決済データと店データとを含む決済要求を決済装置100に送信することで、決済処理を行う(s3)。
決済要求を受信した決済装置100は、決済要求の決済データに示された口座から決済金額分を減算することで決済を実行し、決済完了を通知する。決済完了の通知は、要求元である端末装置110と、決済要求の店データに示された遊技店のカード管理装置40に対して行う。
具体的には、決済装置100は、端末装置110に決済IDを含む決済完了通知を行い(s4)、カード管理装置40に対して決済IDと決済金額とを含む決済完了通知を行う(s4a)。
端末装置110は、決済完了通知を受信すると、カード管理装置40に対して入金要求を送信する(s5)。入金要求の送信は、例えば遊技店に設けた無線通信網を用いて行えばよい。また、入金要求には、決済IDと台データとを含める。
カード管理装置40は、決済装置100から決済完了通知を受信し、端末装置110から入金要求を受信すると、入金処理及びプリペイド価値の付与を行う(s6)。具体的には、カード管理装置40は、同一の決済IDを有する決済完了通知と入金要求を受信した場合に、入金要求の台データによって台間カード処理機10を特定し、該台間カード処理機10について決済完了通知の決済金額分の入金処理を行い、プリペイド価値を付与する。その後、カード管理装置40は、入金完了とプリペイド価値付与を台間カード処理機10に通知する(s7)。
このように、遊技機20に併設された各台装置である台間カード処理機10は、決済に係る情報を示す決済データを二次元コードとして出力し、遊技客に携帯される端末装置110は、決済データを取得して決済処理を行う。そして、カード管理装置40は、決済処理がおこなわれた場合に、対応する各台装置を特定してプリペイド価値の付与を行う。かかる構成により、台間カード処理機10がそれぞれキャッシュレス決済を行うのではなく、端末装置110により行われたキャッシュレス決済に基づいてプリペイド価値の付与を行うことができる。このため、遊技店の負担を抑制しつつ、キャッシュレス決済に対応することが可能となる。
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10が設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、賞品管理装置60と、精算機80とが接続される。
遊技機20は、遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。始動口への玉の通過による抽選の結果は、抽選の結果を表示する特別図柄表示装置にて表示される。この特別図柄表示装置の抽選結果の表示は、所定時間の変動表示後、確定表示を行う態様で行なわれる。また、遊技盤面には、抽選の結果に基づいて所定の数字等の装飾図柄を可変表示する装飾図柄表示装置が設けられており、抽選の結果が大当りとなった場合に、例えば(7,7,7)などの揃い図柄を表示して報知を行なう。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域を設けることもできる。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するための入賞センサが設けられており、この入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに賞玉として付与する遊技玉の個数を記憶する賞玉メモリを有している。
したがって、打ち込んだ遊技玉の特定の入賞領域への通過が入賞センサにより検知されると、遊技機20は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技玉数とから、付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数の払出処理を行うことができる。また、打ち込んだ遊技玉は、入賞領域を通過したか否かにかかわらず、最終的に遊技盤面裏側から遊技機外部に排出される。遊技機外部に排出された遊技玉は、遊技機ごとに付設されたアウト玉検出装置によって検出されるようになっている。
台間カード処理機10は、入金の受付、遊技玉の貸し出し、カード管理装置40との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客により投入された紙幣を受け付けたならば、この紙幣の金額を含む入金通知データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値に金額に応じた数を加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算されたプリペイド価値に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。また、台間カード処理機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持玉数、貯玉数を含むデータを受信したならば、受信したプリペイド価値、持玉数、貯玉数を記憶する。そして、持玉数を記憶したならば、台間カード処理機10は、カード管理装置40に対して持玉減算要求データを送信することで、カード管理装置40が管理する持玉数をゼロにクリアする。
また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置に記憶した持玉数から所定数を減算し、減算した持玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯玉再プレイ要求データを送信することで、会員管理装置50が管理する貯玉数から所定数を減算させ、減算させた貯玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数を含む持玉加算要求データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持玉数を加算させた後、カード排出通知データをカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。
カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する装置である。カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、挿入されたカードのカードIDと台間カード処理機10の装置IDとを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉数を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知データに示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード管理装置40は、カード挿入通知データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉減算要求データを受信した場合には、持玉数をゼロクリアする。また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉加算要求データを受信した場合には、持玉加算要求データに含まれる持玉数をカード管理装置40が管理する持玉数に加算する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から玉貸要求データを受信したならば、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可データを台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯玉再プレイデータを出力したならば、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連付けて、貯玉数、ポイント数、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、カード挿入通知データに示されたカードIDに関連付けられた貯玉数及び暗証番号を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、貯玉再プレイ要求データに示されたカードIDに関連づけられた貯玉数から所定数を減算し、減算後の貯玉数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。なお、台間カード処理機10と会員管理装置50との通信は、カード管理装置40を介して行なわれる。
また、会員管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉数を賞品管理装置60に通知する。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉数及び持玉数を賞品に交換する賞品交換処理を行う。この賞品管理装置60には、カードからカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、一般カード又会員カードからカードIDを読み出した場合(若しくは、携帯端末等からカードIDに対応する識別データを読み出した場合)には、カードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDの持玉数を要求する。また、貯玉数を賞品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯玉数を要求する。
精算機80は、プリペイド価値が関連付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、その応答データを受信することにより、カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に応じて貨幣を払い出す。
次に、図2に示した遊技システムの玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、カード管理装置40に玉貸要求データを送信する。この玉貸要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データを含む。
カード管理装置40は、玉貸要求データを受信すると、玉貸要求データのカードIDに関連付けられたプリペイド価値から所定値を減算する。そして、カード管理装置40は玉貸許可データを送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可データを受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する遊技玉数の払出処理を行う。
次に、図2に示した遊技システムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた各レートの持玉数を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置40から受信した持玉数を記憶する。そして、カードID、レートを特定するデータ及び持玉数をゼロクリアする旨を示す持玉減算要求データをカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持玉減算要求データを受信したならば、カードIDにより特定される各レートの持玉数をゼロクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けて持玉再プレイを行う場合には、記憶した持玉数から所定数を減算し、対応する遊技玉数の払出処理を行う。払出処理を行う場合、遊技機が払出可能な単位(例えば25玉)の倍数については、遊技機に払出指示を送信することにより払出処理を行い、残り(例えば25玉未満)については自機のノズルユニット18aから払い出すことにより払出処理を行う。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、カード管理装置40に対して持玉加算要求データを送信する。この持玉加算要求データは、カード返却の対象となるカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、各レートの持玉数とを含む。
カード管理装置40は、持玉加算要求データを受け付けたならば、カードIDに関連付けられた各レートの持玉数に持玉加算要求データに含まれる持玉数を加算する。その後、台間カード処理機10は、カード管理装置40にカード排出通知データを送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示した遊技システムでの貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カード又は会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDを読み取ったならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10から受信したカード挿入通知データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該カード挿入通知データにより特定されたレートの貯玉数と、貯玉再プレイの可能数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイを行うことのできる玉数を示す。この貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数の倍数である。貯玉再プレイに上限が設定されていれば、貯玉数と上限の範囲内で最大の値が貯玉再プレイの可能数となる。なお、貯玉再プレイの可能数の代わりに貯玉再プレイが可能な回数を貯玉再プレイ度数として用いてもよい。貯玉再プレイ度数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数で貯玉数を除算した商にあたる。ただし、貯玉再プレイに上限が設定されている場合には、この上限により貯玉再プレイ度数は制限される。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉再プレイの可能数が1以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するか否かを判定する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40に貯玉再プレイ要求データを送信する。この貯玉再プレイ要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、記憶する貯玉数を更新し、貯玉再プレイの払出単位数分の遊技玉数の払出処理を行う。また、更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であるかを判定する。貯玉再プレイの可能数が0であれば、貯玉再プレイ操作を受付不可とする。更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受付可能とする。2回目以降の貯玉再プレイでは、暗証番号の確認は不要である。なお、暗証番号の確認を毎回行うようにしてもよい。また、ここでは会員管理装置50が貯玉の残高を減算した後、台間カード処理機10が遊技玉の払出処理を行う場合を例示したが、貯玉再プレイ要求に基づいて遊技玉の払出処理を行った後に、貯玉の残高を減算してもよい。貯玉再プレイ要求前の貯玉再プレイデータに、貯玉再プレイの可能数が示されており、貯玉再プレイ要求を受け付けた後に残高不足が判明する事態とはならないためである。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持玉数を確認し、ゼロより大きい持玉数が関連付けられたレコードが存在する場合には、該レコードの持玉数をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯玉数にカード管理装置40から通知された持玉数を加算する。その後、カード管理装置40は、該持玉数をゼロクリアする。
次に、図2に示した台間カード処理機10の外観について説明する。図3は、台間カード処理機10の外観を示す図である。なお、図3には、遊技機20に接続された台間カード処理機10の外観を台間カード処理機10として示している。また、併設される遊技機20は、破線で図示している。また、図3では、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、携帯端末やカードに関連付けられた電子マネーや硬貨を受け付ける機能を有するユニットを設けることもできる。
図3に示すように台間カード処理機10は、状態表示部11、紙幣挿入口12a、表示操作部13、カード挿入口14a、かざし部14b、ノズルユニット18a及び計数ユニット18bを有する。
状態表示部11は、例えば多色LEDで構成され、台間カード処理機10の装置の状態を所定色の点灯あるいは点滅で表示する。紙幣挿入口12aは、遊技玉の貸出に必要な各種紙幣の挿入口である。表示操作部13は、例えばフルカラーのタッチパネル式の液晶ディスプレイ等で構成され、操作ボタンの表示や操作ボタンによる入力操作を受け付けるデバイスである。表示操作部13は、図3では詳細な図示を省略しているが、対応する遊技機20側の長辺が台間カード処理機10に軸支されて付設された平板形状をなしており、台間カード処理機10の前面パネルと表示操作部13の表示面のなす角度を変更可能な構成となっている。
カード挿入口14aは、遊技客の所持するカードの挿入口である。かざし部14bは、会員登録に用いられた携帯端末をかざす部位であり、かざし部14bに携帯端末がかざされると、携帯端末から携帯端末の固有ID(例えばIDm)等のデータが読み取られる。ノズルユニット18aは、遊技玉を遊技機20に投出する機構である。ノズルユニット18aは、台間カード処理機10の前面に水平方向に回動可能に設けられた筒状のノズルからなり、ノズルの先端が遊技機の貯留部に位置することができるようになっている。ノズルには、台間カード処理機10が設置される島内の補給機構から遊技媒体の供給を受けた台間カード処理機内の玉供給装置から遊技媒体が供給されるようになっている。計数ユニット18bは、遊技機20の下皿から落下させた遊技玉を計数する機構である。計数ユニット18bは、遊技玉を受け入れる受皿部と、台間カード処理機10内の下部に設けられ遊技玉を計数センサにて計数する計数部と、受皿部から遊技媒体を計数部に通過させる計数通路部とからなる。受皿部と計数通路部は、所定の操作(例えば従業員のリモコン操作)に基づいて台間カード処理機10から一体で取り外し可能となっている。また、計数部はユニット構造になっており、計数部と受皿部、計数通路部を取り外すことにより、台間カード処理機10は計数機能のない運用が可能である。
次に、図2に示した台間カード処理機10の構成について説明する。図4は、図2に示した台間カード処理機10の構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12と、表示操作部13と、リーダライタ14と、かざし部14bと、通信部15と、記憶部16と、制御部17と、ノズルユニット18aと、計数ユニット18bとを有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、玉貸に使用可能なプリペイド価値、持玉数、貯玉数等の各種情報を受け付けたカード等から特定して表示する機能や、その他のカード等に関連しない情報を表示する機能と、玉貸操作等の各種操作の受付を行なう機能を備えるタッチパネル式の液晶ディスプレイ等の入出力装置である。表示操作部13は、前述の表示以外に、カードの収容枚数に関する過不足の表示や、上位装置との通信状態(オンライン・オフラインなど)の表示を行う機能も有している。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る装置である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。かざし部14bは、携帯端末等がかざされた場合に、近距離無線通信により携帯端末の固有ID(例えばIDm)等の各種情報を読み取るインタフェース部である。また、リーダライタ14は、遊技客の返却操作に応じて、カード収納部に収納されたカードにカードデータ16bに示される持玉やプリペイド価値等の価値データを関連付けて新たなカードとして発行する機能も有している。ただし、カードデータ16bに示されるプリペイド価値が0であって、持玉数が一定数(最低保持個数)に満たない場合には、返却操作があってもカードを返却しないように制御する。これは、少量の持玉を関連付けたカードが破棄されることにより、遊技店に損失が生じるのを抑止するための制御であって、内部に予め収納されているカードだけではなく、外部から受け付けたカード(ただし会員カードを除く)についても同様に適用される。一定数としては、例えば持玉数に玉1個あたりの貸出単価を乗算した値がカードの価額あるいは遊技店内の最低価格の賞品となるように設定することができるが、これに限らず、遊技店の方針によって自由に設定できる。また、返却操作があってもカードを返却しないように制御する場合に、記憶している持玉を払出処理することもできるが、カードが返却できない旨の表示及び/又は持玉の再プレイを促す表示を行ってもよい。
通信部15は、遊技機20及び島コントローラ30との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。ノズルユニット18aは、玉貸又は再プレイにより遊技玉を払い出す際に、その一部又は全ての払い出しに使用される。計数ユニット18bは、遊技玉を計数するユニットである。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a、カードデータ16b及び決済データ16cを記憶する。
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機の装置IDと、遊技種設定とを含む。台間カード処理機の装置IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別データである。遊技種設定は、台間カード処理機10に設定された遊技種等を示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」というように、レート毎に遊技種名を設定して管理する。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技種設定として記憶する。
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bは、カードID、プリペイド価値、持玉、貯玉、貯玉再プレイの可能数等を含む。持玉、貯玉については、遊技種(レート)ごとにデータが存在する。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。決済データ16cは、決済IDや決済金額など、決済に係るデータを示す。
制御部17は、台間カード処理機10の全体を制御する制御部であり、データ管理部17a、計数処理部17b、決済データ生成部17c、符号化処理部17d、決済データ出力処理部17e及び返金処理部17fを有する。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、自装置状態データ16aの装置IDと、カードデータ16bのカードIDとを含むカード挿入通知データをカード管理装置40に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置40から価値データ(プリペイド価値、持玉数及び貯玉数の少なくともいずれか)を含むデータを受信した場合に、受信した価値データによりカードデータ16bを更新する。データ管理部17aは、カードデータ16bに示されたプリペイド価値、持玉数及び貯玉数を適宜表示操作部13に表示制御する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知データをカード管理装置40に送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び装置IDを含む玉貸要求データをカード管理装置40に送信する。この玉貸要求データへの応答として玉貸許可データを受信したならば、データ管理部17aは、所定数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部17aは、遊技客により持玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードデータ16bに示された持玉数から所定数を減算し、対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉再プレイの可能数が1以上である場合には、表示操作部13に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受付可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。この貯玉再プレイ要求データへの応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉数を更新し、貯玉再プレイの払出単位数の遊技玉の払出処理を行う。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを条件に貯玉再プレイ要求データを送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客によりカード返却操作が行なわれた場合に、カードID、装置ID並びに持玉数を含む持玉加算要求データをカード管理装置40に送信して、カードデータ16bの持玉数をゼロにクリアした後、カード排出通知データをカード管理装置40に送信し、カードを排出する。
また、データ管理部17aは、会員カードを挿入された状態で遊技客により貯玉移行操作が行なわれたならば、カードデータ16bに示された持玉数を減算し、カード管理装置40経由で会員管理装置50に貯玉加算要求データを送信することで、持玉を貯玉に移行させる。なお、会員カードではなく、携帯端末を用いて貯玉移行を行うこともできる。具体的には、持玉数が所定数以上で、所定の操作が行われた後に携帯端末がかざし部14bにかざされたならば、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された持玉数を減算し、かざし部14bが読み取ったIDmを含む貯玉加算要求データを送信することで、持玉を貯玉に移行させる。
また、データ管理部17aは、ワゴンサービスにかかる処理を行うことができる。ワゴンサービスは、遊技店員が飲み物やタバコ等の商品をワゴンに入れて遊技店内を巡回し、遊技中の遊技客に販売するサービスである。かかるワゴンサービスでは、現金などによる支払いの他、持玉や貯玉による決済が可能である。持玉や貯玉でワゴンサービスの決済を行う場合、遊技店員が店員用端末(例えばリモコン端末)を通じて台間カード処理機10に対する指示を行って、台間カード処理機10をワゴンサービスの決済可能な状態にする。そして、対価として減算すべき持玉や貯玉の数量を特定可能な情報を台間カード処理機10に入力する。この入力処理は、台間カード処理機の表示操作部13あるいは店員用端末の操作部にて数値を入力することにより行われる。台間カード処理機10は、入力を受け付けると、ワゴンサービスに用いる従業員用記録媒体(例えばワゴンカード)の受け付け待ちとなる。そして、ワゴンカードを受け付けると、データ管理部17aは、入力された数量分の持玉や貯玉をカードデータ16bが示す数から減算し、従業員用記録媒体に関連付けて排出することになる。また、台間カード処理機10は、対価として減算すべき持玉や貯玉の数量を特定可能な情報の入力を受け付けることなく、従業員用記録媒体を受け付けた場合には、ワゴンサービスの決済を行うことなく従業員用記録媒体を返却する処理を行う。また、ワゴンサービスの決済中において、対価として減算すべき持玉や貯玉の数量を特定可能な情報の入力を受け付けている場合において、持玉や貯玉の再プレイ操作・記録媒体の返却操作を受け付けた場合には、再プレイ操作・返却操作を棄却するなどして制限するか、ワゴンサービスの決済をキャンセルするかの方法により、両処理が競合することを抑止する。
計数処理部17bは、計数ユニット18bに遊技玉が投入された場合に、計数ユニット18bに遊技玉の計数を行わせ、計数結果をカードデータ16bの持玉数に加算する処理を行う。
決済データ生成部17cは、決済に係る情報を示す決済データを生成する処理部である。決済データは、決済ID及び決済金額を含む。決済IDは、決済を一意に識別するデータである。決済金額は、キャッシュレス決済による入金の金額を示す。
決済データ生成部17cは、キャッシュレス決済による入金を求める操作を受け付けると、決済IDを決定し、遊技客に指定された入金の金額を決済金額として決済データ16cを生成し、記憶部16に格納する。
符号化処理部17dは、決済データ16c、店データ及び台データを二次元コードに符号化する処理部である。店データは、遊技店を識別するデータであり、台データは台間カード処理機10を識別するデータである。台データとしては、例えば自装置状態データ16aの装置IDを用いればよい。
決済データ出力処理部17eは、符号化処理部17dにより生成された二次元コードを表示操作部13に表示出力する。すなわち、決済データ出力処理部17eは、決済データ16cとともに、店データ及び台データを出力することになる。
返金処理部17fは、プリペイド価値をキャッシュレス決済で返金する処理部である。返金処理部17fは、キャッシュレス決済による返金を求める返金操作を受け付けたならば、カードデータ16bに示されたプリペイド価値に対応する金額を返金の決済金額とする。そして、決済IDを決定し、決済IDと返金の決済金額を含む返金の決済データを二次元コードに符号化して表示操作部13に表示するとともに、プリペイド価値をゼロにクリアする。遊技客は、端末装置110により二次元コードを読み取って返金の決済データを取得し、返金の決済処理を実行することで、クリアしたプリペイド価値分の返金を受けることができる。
次に、台間カード処理機10の記憶部16に記憶されるデータの一例について説明する。図5は、台間カード処理機10の記憶部16に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「3001」であり、台間カード処理機10の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「1001」である状態を示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、プリペイド価値が「2000度数」である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは1度数が1円相当である。また、カードデータ16bは、玉1の持玉数が「375玉」であり、玉2の持玉数が「500玉」であり、玉3の持玉数が「2000玉」である状態を示している。
また、カードデータ16bは、貯玉に関係するデータとして、暗証番号、貯玉再プレイ可能数、各遊技種の貯玉数を格納することができるが、図5(b)は一般カードを受け付けた状態であるため、これらのデータは該当なしを示す「−」となっている。なお、ここでは再プレイが可能な玉数を再プレイの可能数として格納する構成を示したが、再プレイの可能な回数を再プレイ度数として格納してもよい。また、図示していないが、カード管理装置40では、カードIDに対応付けて、持玉、貯玉、プリペイド価値以外にカードの有効/無効を示す「ロック」フラグのON/OFFも記憶しており、カードの盗難が発覚した場合に従業員操作によってONにされる。これらのデータもカードデータ16bに含まれて記憶されている。さらに、この「ロック」フラグは機能(「貯玉使用」、「乗入」等)別にも設定できるようになっており、例えば遊技客の要望により「乗入」の機能だけを「ロック」の対象として、誤操作を防ぐことに用いることもできる。なお、本明細書中で「乗入」とは、あるレートの遊技媒体数を他のレートの遊技媒体数に遊技媒体の単価の比率に基づいて換算して使用することを意味する。具体的な例では、4円レートに対応付けられた台間カード処理機10において、1円レートの玉数Xを使用して、X×(1円/4円)=X/4の玉数を払出処理することが例示できる。この「乗入」の機能は、店舗の運営方針により会員管理装置50で有効/無効を切り替えることができる。
図5(c)に示す決済データ16cは、決済を一意に特定する識別情報である決済IDが「A001」であり、金額が「10000」である状態を示している。
次に、図1に示した端末装置110の構成について説明する。図6は、図1に示した端末装置110の構成を示す機能ブロック図である。端末装置110は、例えばスマートフォンなどであり、表示操作部111、スピーカ112、カメラ113、通信部114、記憶部115及び制御部116などを有する。
表示操作部111は、例えばタッチパネルディスプレイのように表示出力や操作入力を行う入出力インタフェースである。スピーカ112は、音声出力を行う出力インタフェースである。カメラ113は、台間カード処理機10の表示操作部13に表示された二次元コードの撮像に用いられる撮像デバイスである。通信部114は、インターネット等の所定のネットワークを介してカード管理装置40や決済装置100などとデータ通信するための通信インタフェースである。
記憶部115は、不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、各種プログラムの他、ユーザデータ115a、決済管理データ115bなどを記憶する。ユーザデータ115aは、端末装置110の使用者に関する各種データであり、氏名、住所、メールアドレス、金融機関の口座などを含めることができる。決済管理データ115bは、キャッシュレス決済を管理するデータであり、台間カード処理機10から取得した各種情報に処理状況を対応付けている。
制御部116は、CPU(Central Processing Unit)などであり、記憶部115から所定のプログラムを読み出して実行することにより、復号処理部116aや決済処理部116bなどの機能を実現する。
復号処理部116aは、カメラ113が二次元コードを撮像した場合に、二次元コードを復号して決済データ、台データ及び店データを取得する処理部である。復号処理部116aは、復号により取得した決済データ、台データ及び店データに処理データを関連付けて決済管理データ115bに登録する。処理データは、二次元コードを読み取った日時を示す読取日時、決済装置100に対して決済要求を送信した日時を示す決済要求日時、決済装置100から決済完了の通知を受信した日時を示す決済完了日時、カード管理装置40に対して入金要求を行った日時を示す入金要求日時などを含む。なお、復号処理部116aによる登録の時点では、読取日時のみが登録されており決済要求日時、決済完了日時及び入金要求日時は決済処理部116bにより適宜登録される。
決済処理部116bは、決済データに基づいて決済処理を実行する処理部である。決済処理部116bは、決済管理データ115bが登録されると、決済に使用する口座など決済に必要な情報を決済データに追加し、決済データと店データとを含む決済要求を決済装置100に送信することで、決済処理を行う。
決済処理部116bは、決済要求を送信した時に、決済管理データ115bの決済要求日時を登録する。その後、決済装置100から決済完了の通知を受信したならば、決済処理部116bは、カード管理装置40に対して入金要求を送信する。具体的には、決済処理部116bは、決済管理データ115bの決済完了通知に含まれる決済IDに基づいて対応する決済管理データ115bを特定し、特定した決済管理データ115bの決済完了日時を登録する。そして、特定した決済管理データ115bの台データと決済IDを含む入金要求をカード管理装置40に対して送信して、決済管理データ115bの入金要求日時を登録する。この入金要求の送信は、例えば遊技店に設けた無線通信網を用いて行う。
なお、決済処理部116bは、返金に係る決済について決済要求を行ったときは、決済完了日時の登録後、表示操作部111への表示出力などで返金完了を報知し、処理を終了する。
ここで、決済に使用する口座の決定について説明する。決済に使用する口座は、例えばユーザデータ115aに格納された口座を用いればよい。使用可能な口座が複数存在する場合には、遊技客の選択操作によって決定しても良いし、使用する口座を予め設定してもよい。また、条件を設定して使用する口座を選択することも可能である。
次に、端末装置110の記憶部115に記憶されるデータの一例について説明する。図7は、端末装置110の記憶部115に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。
図7に示す決済管理データ115bは、決済データ、店データ、台データ及び処理データを対応付けている。また、決済データは、決済ID、口座、金額等を含む。処理データは、受付日時、決済日時、付与日時を含む。
図7では、決済データの決済IDが「A001」であり、金額が「10000」であり、口座が「B銀行C支店普通123456」である状態を示している。また、店データが「店舗ID:Y012」であり、台データが「装置ID:3001」である状態を示している。また、処理データの読取日時が「2019/01/10 13:31」であり、処理データの決済要求日時が「2019/01/10 13:32」であり、処理データの決済完了日時が「2019/01/10 13:33」であり、処理データの入金要求日時が「2019/01/10 13:34」である状態を示している。
次に、図2に示したカード管理装置40の構成について説明する。図8は、図2に示したカード管理装置40の構成を示す機能ブロック図である。図8に示すように、カード管理装置40は、表示部41、入力部42、外部ネットワーク通信部43、店舗ネットワーク通信部44、記憶部45及び制御部46を有する。
表示部41は、液晶ディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部42は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。外部ネットワーク通信部43は、遊技店外のネットワークを介してデータ通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部44は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ30、会員管理装置50、賞品管理装置60及び精算機80とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部45は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、遊技種設定データ45a、カード管理データ45b、装置管理データ45c及び決済処理データ45dを記憶する。
遊技種設定データ45aは、貸出レート及び表示名を遊技種に関連付けたデータである。カード管理データ45bは、プリペイド価値と、各遊技種の持玉数と、該カードが挿入されている台間カード処理機10の装置IDを示す使用先装置IDとをカードIDに関連付けたデータである。装置管理データ45cは、遊技店に配置された装置に関するデータである。この装置管理データ45cは、台間カード処理機の装置ID、台間カード処理機10のアドレス、設置場所、併設された遊技機の遊技機ID及び機種データを含む。
決済処理データ45dは、遊技店におけるキャッシュレス決済による入金とプリペイド価値の付与を管理するデータである。具体的には、決済処理データ45dは、決済ID、決済金額、台データ、決済完了通知日時、入金要求受信日時、価値付与日時を対応付けたデータである。
制御部46は、カード管理装置40の全体を制御する制御部であり、遊技種設定管理部46a、カード管理部46b、装置管理部46c及び価値付与部46dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、遊技種設定管理部46a、カード管理部46b、装置管理部46c及び価値付与部46dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
遊技種設定管理部46aは、遊技店において使用される遊技種と、レートと、表示名とを対応付けて遊技種設定データ45aとして管理する処理部である。
カード管理部46bは、カード管理データ45bの管理を行う処理部である。具体的には、カード管理部46bは、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信した場合には、カード挿入通知データに示されたカードIDの使用先装置IDを、同じくカード挿入通知データに示された装置IDとする。また、カード挿入通知データに示されたカードIDに関連付けられたプリペイド価値と各レートの持玉数とを価値データとして台間カード処理機10に通知する。また、挿入されたカードが会員カードである場合には、会員管理装置に対してカード挿入通知データを送信する。カード管理部46bは、台間カード処理機10から持玉減算要求データを受信した場合に、持玉減算要求データに示されたレートの持玉数をゼロにクリアする。
また、カード管理部46bは、台間カード処理機10からカードIDを含む玉貸要求データを受信した場合に、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値が所定値以上であるか否かを判定する。プリペイド価値が所定値以上である場合には、カード管理部46bは、カード管理データ45bに記憶されるプリペイド価値から所定値を減算して、台間カード処理機10に更新後のプリペイド価値を含む玉貸許可データを送信する。一方、プリペイド価値が所定値未満である場合には、カード管理部46bは、台間カード処理機10に玉貸不可データを通知する。
また、カード管理部46bは、台間カード処理機10から投入された貨幣の金額、カードID及び装置IDを含む入金通知データを受信したならば、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値に入金通知に示された金額分のプリペイド価値を加算する。
また、カード管理部46bは、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信した場合には、該貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に転送する。また、貯玉再プレイ要求データに対する会員管理装置50からの応答データについても、台間カード処理機10に転送する。
また、カード管理部46bは、持玉加算要求データを受信したならば、該当するレートの持玉数に持玉加算要求データに含まれる持玉数を加算する。また、カード管理部46bは、カード排出通知データを受信したならば、該カードIDの使用先装置IDを消去する。
また、カード管理部46bは、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応づけられた各レートの持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。また、カード管理部46bは、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応づけられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
装置管理部46cは、装置管理データ45cの管理を行う処理部である。装置管理部46cは、台間カード処理機10から取得した装置ID、台間カード処理機10のアドレス、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ45cの生成と更新とを行う。
価値付与部46dは、キャッシュレス決済に基づく入金とプリペイド価値の付与を行う処理部である。価値付与部46dは、決済装置100から決済完了通知を受信したならば、決済完了通知の決済IDと決済金額を決済処理データ45dに登録する。また、価値付与部46dは、端末装置110から入金要求を受信したならば、入金要求の決済IDと台データを決済処理データ45dに登録する。
そして、同一の決済IDを有する決済完了通知と入金要求の双方を受信したならば、価値付与部46dは、入金要求の台データによって台間カード処理機10を特定し、該台間カード処理機10について決済完了通知の決済金額分の入金処理を行い、プリペイド価値を付与する。その後、価値付与部46dは、入金完了とプリペイド価値付与を台間カード処理機10に通知する。
次に、図9に示したカード管理装置40の記憶部45が記憶するデータの一例について説明する。図9〜図10は、カード管理装置40の記憶部45に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。
図9(a)に示す遊技種設定データ45aは、遊技種名「玉1」に対し、レート「4円」及び表示名「4パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ45aは、遊技種名「玉2」に対し、レート「2円」及び表示名「2パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ45aは、遊技種名「玉3」に対し、レート「1円」及び表示名「1パチ」を関連付けている。
図9(b)に示すカード管理データ45bでは、カードID「1001」にプリペイド価値「2500」と、玉1の持玉数「1500」と、玉2の持玉数「2300」と、玉3の持玉数「0」とが関連付けられている。すなわち、カードID「1001」のカードは、台間カード処理機10に挿入されておらず、持玉の管理がカード管理装置40により行われている。
また、図9(b)に示すカード管理データ45bでは、カードID「1002」にプリペイド価値「500」、各レートの持玉数「0」、使用先装置ID「3004」が関連付けられている。すなわち、カードID「1002」のカードは、装置ID「3004」の台間カード処理機10に挿入されており、持玉数については台間カード処理機10に管理が移っている。このため、各レートの持玉数はゼロである。
また、図9(b)に示すカード管理データ45bでは、カードID「2002」にプリペイド価値「2000」、各レートの持玉数「0」、使用先装置ID「3001」が関連付けられている。すなわち、カードID「2002」のカードは、装置ID「3001」の台間カード処理機10に挿入されており、持玉については台間カード処理機10に管理が移っている。このため、各レートの持玉数はゼロである。
図9(c)に示す装置管理データ45cは、ID「3001」の台間カード処理機10のネットワーク上のアドレスが「AB.CD.EF.GH」であり、設置場所が「島1−1」であり、接続された遊技機20のIDが「P001」であり、遊技種が「玉3」であり、接続された遊技機20の機種が「EV01」である状態を示している。また、この遊技機20が使用中であることも示している。
図10(d)に示す決済処理データ45dは、決済ID、決済金額、台データ、決済完了通知日時、入金要求受信日時、価値付与日時を対応付けたデータである。図10(d)では、決済IDが「A001」であり、決済金額が「10000」であり、台データが「装置ID:3001」であり、決済完了通知日時が「2019/01/10 13:33」であり、入金要求受信日時が「2019/01/10 13:34」であり、価値付与日時が「2019/01/10 13:35」である状態を示している。
次に、キャッシュレス決済に係る処理手順について説明する。図11は、キャッシュレス決済に係る処理手順を示すフローチャートである。まず、台間カード処理機10の決済データ生成部17cは、キャッシュレス決済による入金を求める操作を受け付けると、決済IDを決定し、遊技客に指定された入金の金額を決済金額として決済データを生成する(ステップS101)。符号化処理部17dは、決済データ、店データ及び台データを二次元コードに符号化し(ステップS102)、決済データ出力処理部17eは、二次元コードを表示操作部13に表示出力する(ステップS103)。
端末装置110のカメラ113が台間カード処理機10の表示操作部13に表示された二次元コードを撮像すると、端末装置110の復号処理部116aは、二次元コードを読み取り(ステップS201)、読み取った二次元コードを復号して(ステップS202)、各データを取得し、記憶部115に格納する(ステップS203)。
決済処理部116bは、決済に使用する口座など決済に必要な情報を決済データに追加し、決済データと店データとを含む決済要求を決済装置100に送信することで、決済処理を行う(ステップS204)。その後、決済装置100から決済完了の通知を受信し(ステップS205)、決済処理部116bは、決済IDと台データを含む入金要求をカード管理装置40に送信する(ステップS206)。
カード管理装置40の価値付与部46dは、決済装置100から決済完了通知を受信し(ステップS301)、決済完了通知の決済IDと決済金額を決済処理データ45dに登録する。そして、同一の決済IDを有する決済完了通知と入金要求の双方を受信したならば、価値付与部46dは、決済完了通知と入金要求から台データを特定し(ステップS302)、特定した台データによって示される台間カード処理機10について決済完了通知の決済金額分の入金処理を行い、プリペイド価値を付与する(ステップS303)。その後、価値付与部46dは、入金完了とプリペイド価値付与を台間カード処理機10に通知し(ステップS304)、処理を終了する。
次に、キャッシュレス決済による返金処理について説明する。図12は、キャッシュレス決済による返金処理についての説明図である。台間カード処理機10の返金処理部17fは、キャッシュレス決済による返金を求める返金操作を受け付けたならば(s21)、カードデータ16bに示されたプリペイド価値に対応する金額を決済金額とする(s22)。そして、決済IDを決定し、決済IDと返金の決済金額を含む返金の決済データを二次元コードに符号化して表示操作部13に表示する(s23)とともに、プリペイド価値をゼロにクリアする。
その後、端末装置110が二次元コードを読み取って(s24)、返金の決済データを取得すると、端末装置110の決済処理部116bは、返金先の口座を選択し(s25)、返金の決済処理を実行する(S26)。
これまでの説明では、遊技店に無線通信網を設け、端末装置110が無線通信網経由でカード管理装置40に入金要求を送信する構成を例に説明を行ったが、入金要求の送信経路は適宜変更することができる。
図13は、台間カード処理機10を経由して入金要求をカード管理装置40に送信する構成についての説明図である。図13に示した構成では、台間カード処理機10は、決済データと店データを二次元コード化する(s1b)。すなわち、この構成では、台データを二次元コードに含めなくともよい。そして、端末装置110は、決済装置100から決済完了通知を受信すると(s4)、台間カード処理機10に決済IDを含む決済完了通知を送信する(s4b)。台間カード処理機10は、決済完了通知を受信すると、決済IDと台データとを含む入金要求をカード管理装置40に送信する(s5b)。なお、入金要求の送信元を台データとして用いるならば、台間カード処理機10は決済IDを含む入金要求を送信すればよい。その他の動作については、図1と同様であるので、説明を省略する。
また、これまでの説明では、カード管理装置40は、決済装置100からの決済完了通知と、端末装置110からの入金要求とを用いて入金処理を行う構成を中心に説明を行ったが、決済装置100からの決済完了通知は必ずしも必須ではない。
図14は、カード管理装置40が端末装置110からの入金要求に基づいて入金処理を行う構成についての説明図である。図14に示した構成では、台間カード処理機10は、決済データと台データを二次元コード化する(s1c)。すなわち、この構成では、店データを二次元コードに含めなくともよい。そして、端末装置110は、決済装置100から決済完了通知を受信すると(s4)、決済金額と台データとを含む入金要求をカード管理装置40に送信する(s5c)。カード管理装置40は、入金要求に示された台データと決済金額に基づいて入金処理とプリペイド価値の付与を行う(s6c)。その他の動作については、図1と同様であるので、説明を省略する。
図15は、カード管理装置40が台間カード処理機10からの入金要求に基づいて入金処理を行う構成についての説明図である。図15に示した構成では、台間カード処理機10は、決済データを二次元コード化する(s1d)。すなわち、この構成では、台データや店データを二次元コードに含めなくともよい。そして、端末装置110は、決済装置100から決済完了通知を受信すると(s4)、台間カード処理機10に決済IDを含む決済完了通知を送信する(s4d)。台間カード処理機10は、決済完了通知を受信すると、決済金額と台データとを含む入金要求をカード管理装置40に送信する(s5d)。なお、入金要求の送信元を台データとして用いるならば、台間カード処理機10は決済金額を含む入金要求を送信すればよい。その他の動作については、図14と同様であるので、説明を省略する。
次に、遊技客の操作の制限について説明する。台間カード処理機10は、カード返却などの特定の操作に対して暗証番号等を要求し、正しい暗証番号の受付を条件にカード返却を行うことができる。また、遊技客が離席する際に一時的に全ての操作を禁止する休憩モードに移行し、正しい暗証番号の受付を条件に休憩モードを解除することも可能である。
ここで、台間カード処理機10は、決済データを暗証番号の代わりとして制限の解除を行うことができる。決済データ生成部17cにより取得された決済データは、二次元コードとして表示操作部13に表示され、端末装置110に読み取られてキャッシュレス決済による入金に用いられる。このようにして使用済となった決済データ16cは、再度決済に使用にすることはできないが、使用済の決済データ16cを記憶部16に残しておくことで、その決済IDを暗証番号の代替として利用することができる。
すなわち、端末装置110で台間カード処理機10から二次元コードを読み取り、キャッシュレス決済を行った遊技客は、その二次元コードを端末装置110に表示し、台間カード処理機10に設けたカメラに翳して読み取らせることでカード返却や休憩モードの解除などを行うことになる。
図16は、二次元コードによる制限解除についての説明図である。図16では、まず、台間カード処理機10が決済IDと決済金額を含む決済データを生成し、決済データ、店データ及び台データを二次元コードに符号化し、表示する(s1)。端末装置110は、台間カード処理機10が表示した二次元コードをカメラにより撮像し、二次元コードを復号して読み取ることで、決済データ、店データ及び台データを取得する(s2)。
図16では、その後、台間カード処理機10は、操作の制限を開始している(s31)。そして、端末装置110が二次元コードを表示して(s32)、台間カード処理機10のカメラに翳すと、台間カード処理機10は二次元コードを読み取る(s33)。台間カード処理機10は、読み取った二次元コードを復号し、得られた決済IDと自装置が過去に生成した決済IDとが一致することを条件に、制限を解除する(s34)。
このように、操作の制限と解除を行う場合には、台間カード処理機10にカメラを設けるとともに、台間カード処理機10の制御部17に操作の制限を行う制限部と、二次元コードを読み取る読取部とを設ける構成とすればよい。
上述してきたように、本実施例では、遊技機20に併設された各台装置である台間カード処理機10が、決済に係る情報を示す決済情報としての決済データを出力し、遊技客に携帯される端末装置110が決済データを取得して決済処理を行い、決済処理がおこなわれた場合に、カード管理装置40などが対応する各台装置を特定して遊技媒体に係る価値であるプリペイド価値の付与を行う。かかる構成により、台間カード処理機10がそれぞれキャッシュレス決済を行うのではなく、端末装置110により行われたキャッシュレス決済に基づいてプリペイド価値の付与を行うことができる。このため、遊技店の負担を抑制しつつ、キャッシュレス決済に対応することが可能となる。
また、台間カード処理機10は、決済を識別する決済識別情報としての決済IDを含む決済データと、遊技店を識別する遊技店識別情報としての店データと、各台装置を識別する台識別情報としての台データを出力し、端末装置は、決済データと店データとを含んだ決済要求を決済装置に送信し、決済装置は、決済処理が行われた場合に、店データにより識別した遊技店の管理装置であるカード管理装置40に決済IDを通知し、端末装置110は、決済処理が行われた場合に、決済ID及び台データをカード管理装置40に通知し、カード管理装置40は、決済装置から通知された決済IDと、端末装置110から通知された決済ID及び台データとを用いて各台装置の特定を行う構成とすることができる。
また、台間カード処理機10は、各台装置を識別する台識別情報としての台データをさらに出力し、端末装置110は、決済処理が行われた場合に、前記台データを遊技店の管理装置であるカード管理装置40に通知し、カード管理装置40は、端末装置110から通知された台データを用いて各台装置の特定を行う構成とすることができる。
また、台間カード処理機10は、決済データを含む情報を符号化したコードを表示出力し、端末装置110は、コードを光学的に読み取って復号することで決済データを取得することができる。
また、台間カード処理機10が遊技客の操作を制限し、過去に出力されたコードを読み取った場合に制限を解除する構成とすることも可能である。
また、台間カード処理機10がプリペイド価値を減算し、減算したプリペイド価値分の返金に係る情報を示す返金データを出力することで、キャッシュレス決済による返金が可能となる。
また、端末装置110は、返金データを読み取って返金を受ける際に、複数の口座から返金先を選択することができる。
なお、上述の実施例では、キャッシュレス決済によってプリペイド価値の返金を行なう構成を例示したが、通信の異常など何らかの理由によりキャッシュレス決済による返金ができない場合には、プリペイド価値を関連付けたカードを返却し、精算機80で精算させるよう構成することも可能である。
また、上述の実施例では説明を省略したが、1枚のカードに関連付け可能なプリペイド価値に上限が設定されている場合には、現在のプリペイド価値と上限により定まる範囲内で入金の金額を設定すればよい。たとえば、上限が11000円、プリペイド価値の残高が3000円相当であれば、受付可能な入金の金額を8000円以下とすればよい。
また、本実施例では、台間カード処理機10でのプリペイド価値の購入にキャッシュレス決済を用いる場合について説明を行ったが、他の装置がキャッシュレス決済を行うよう構成してもよい。例えば、貨幣やデビット決済によりプリペイド価値を付与したカードを販売する券売機がキャッシュレス決済に対応する構成としてもよい。また、賞品管理装置60がキャッシュレス決済に対応する構成としてもよい。
また、キャッシュレス決済の利用について最低金額を設定し、最低金額未満の金額ではキャッシュレス決済の利用を制限してもよい。
また、本実施例では、二次元コードを利用してキャッシュレス決済に係る情報の受け渡しを行う構成を例に説明を行ったが、近距離無線通信などを用いてキャッシュレス決済に係る情報の受け渡しを行う構成としてもよい。
また、プリペイド価値に現金入金分とキャッシュレス決済分が混在する場合、精算機での精算を行うならば、現金入金分を現金で精算し、キャッシュレス決済分を口座返金とすることができる。もしくは、現金入金分とキャッシュレス決済分の双方を現金返金または口座返金としてもよい。また、現金入金分とキャッシュレス決済分どちらか一方のみを選択的に精算可能とすることもできる。また、現金入金分、キャッシュレス決済分のどちらか一方を精算不可に設定可能としてもよい。
また、上述の実施例では、遊技媒体数を関連づける媒体であるカードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティック、携帯端末等を用いる場合に本発明を適用することもできる。
また、上述の実施例では、遊技玉を遊技媒体として使用する場合を例に説明を行なったが、スロットマシン用のメダルを用いる場合にも適用可能である。
また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。