JP2020129915A - 充放電装置およびそれを用いた電力管理システム - Google Patents

充放電装置およびそれを用いた電力管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】バッテリの電力を有効に利用しやすくする充放電装置およびそれを用いた電力管理システムを提供する。【解決手段】HEMS100に用いられる充放電装置50は、電動自動車10に備えられるバッテリ11の温度を取得するバッテリコントローラ14と通信して、バッテリコントローラ14からバッテリ11の温度を取得する電池温度取得部60と、バッテリ11の温度に基づいて、バッテリ11の充電制御を行う充放電コントローラ60と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、充放電装置およびそれを用いた電力管理システムに関する。
従来、特許文献1のように、電気自動車と住宅との双方間で電力供給をするとともに、電気自動車が走行する電力を確保しつつ、電気自動車のバッテリの電力を住宅に供給するシステムが知られている。
特許第3985390号公報
近年、電気自動車が家庭に普及してきており、電気自動車のバッテリの容量は比較的大きいため、分散型の電力資源を遠隔、統合制御し、あたかも一つの発電所のように機能する仮想発電所として電気自動車のバッテリを活用することが期待されている。例えば、この仮想発電所としての電気自動車のバッテリは、過剰な電力の貯蔵先となり、不足する電力を補うための電源になる。
この仮想発電所として電気自動車のバッテリを活用するため、分散型の電力資源の一つである家庭の電気自動車のバッテリを効率よく充放電制御するホームエネルギーマネジメントシステムが求められている。しかし、電気自動車のバッテリの充放電は、バッテリの温度によってバッテリの特性が変化するために効率よくされないことがある。
例えば、電気自動車が高速走行するとき、バッテリの放電により生じる発熱によって、バッテリの温度が高くなる。また、電気自動車が走行後にバッテリを充電するとき、バッテリの充電により生じる発熱によって、バッテリの温度がさらに高くなる。バッテリの温度が比較的高い場合に、バッテリを充放電すると、バッテリの充放電に寄与しない副反応によって生じる物質がバッテリ内に堆積されやすくなり、バッテリの充放電に寄与するイオンの移動がしにくくなる。バッテリの充放電に寄与するイオンの移動がしにくくなると、バッテリの充放電に寄与する主反応が進みにくくなる。これにより、バッテリの充電において、バッテリの残量がバッテリの充電可能な最大容量になるまで、バッテリが充電されないことがある。また、バッテリの放電においては、バッテリの放電電力が低下することがある。
また、例えば、外気温度が比較的低いときには、バッテリの温度が低くなる。バッテリの温度が比較的低い場合に、バッテリを充放電すると、バッテリの充放電に寄与するイオンの移動がしにくくなる。バッテリの充放電に寄与するイオンの移動がしにくくなると、バッテリの充放電に寄与する主反応が進みにくくなる。これにより、バッテリの充電において、バッテリの残量がバッテリの充電可能な最大容量になるまで、バッテリが充電されないことがある。また、バッテリの放電においては、バッテリの放電電力が低下することがある。
このように、バッテリの温度が高い場合や低い場合に、バッテリの残量が最大容量になるまでバッテリが充電されないことやバッテリの放電電力が低下することがある。バッテリの残量が最大容量になるまでバッテリが充電されないと、ホームエネルギーマネジメントシステムにおいて、電気自動車のバッテリから住宅に供給される電力が不足しやすくなる。電気自動車のバッテリから住宅に供給される電力が不足すると、電気自動車のバッテリの電力を住宅外に供給する余裕がなくなる。電気自動車のバッテリの電力を住宅外に供給する余裕がなくなると、仮想発電所としての電気自動車のバッテリは、住宅外で不足する電力を補えないことがある。したがって、バッテリの温度が考慮されていない特許文献1の電力マネジメントシステムでは、仮想発電所やホームエネルギーマネジメントシステムにおいて電気自動車のバッテリの電力を有効に利用できないことがある。
本発明は、上記点に鑑みて、バッテリの電力を有効に利用しやすくする充放電装置およびそれを用いた電力管理システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、電動車両(10)に備えられるバッテリ(11)の温度(Tb)を取得するバッテリ制御部(14)と通信して、バッテリ制御部からバッテリの温度を取得する電池温度取得部(S201)と、バッテリの温度に基づいて、バッテリの充電制御を行う充放電制御部(S203)と、を備える充放電装置である。
上記目的を達成するため、請求項7に係る発明は、バッテリ(11)と、バッテリの温度(Tb)に応じた検出信号を出力する電池温度センサ(13)とを有する電動車両(10)と、バッテリの温度を取得する電池温度取得部(S201)と、バッテリの温度に基づいて、バッテリの充電制御を行う充放電制御部(S203)とを有するコントローラ(60、70)と、を備える電力管理システムである。
上記構成により、バッテリの温度が充電に適した温度範囲内であるときに、バッテリを充電させることができる。バッテリの温度が充電に適した温度範囲内である場合に、バッテリが充電するとき、バッテリの充電に寄与するイオンに移動がしやすくなるため、バッテリの充電に寄与する主反応が進みやすくなる。このため、バッテリの充電において、バッテリの残量がバッテリの充電可能な最大容量になるまで、バッテリが充電されないことが抑制される。これにより、電力管理システムにおいて、電気自動車のバッテリから建物に供給される電力の不足が抑制される。このため、電気自動車のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じやすくなる。電気自動車のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じると、仮想発電所としての電気自動車のバッテリは、建物外で不足する電力を補いやすくなる。したがって、電気自動車のバッテリの電力が有効に利用されやすくなる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
本実施形態の充放電装置が用いられる電力管理システムの構成図。 本実施形態の充放電装置が用いられる電力管理システムの処理を説明するためのフローチャート。 本実施形態の充放電装置の充放電制御を説明するためのフローチャート。 本実施形態の充放電装置の充電制御を説明するためのサブフローチャート。 本実施形態の充放電装置の充電制御を説明するためのサブフローチャート。 本実施形態の充放電装置の放電制御を説明するためのサブフローチャート。 本実施形態の充放電装置の充放電制御を説明するためのタイムチャート。
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の充放電装置50は、電力管理システムに対応するホームエネルギーマネジメントシステム、すなわち、HEMS100に用いられる。まず、HEMS100について説明する。なお、HEMSは、Home Energy Management Systemの略である。
HEMS100は、電動車両に対応する電気自動車10と建物に対応する住宅30との双方間で電力供給を行いつつ、住宅30の機器41−43にて消費される電力量を管理する。具体的には、図1に示すように、HEMS100は、複数の電気自動車10、車両サーバ21およびインターネット等の通信ネットワーク22を含む。また、HEMS100は、住宅30、系統電力源48、系統電力線49、充放電装置50、電池温度取得部およびコントローラに対応するHEMSコントローラ70、リモコン端末81、ならびに、情報サーバ82を含む。
電気自動車10は、バッテリ11、インレット12、電池温度センサ13、バッテリ制御部に対応するバッテリコントローラ14、ナビゲーションシステム15およびデータコントローラ16等を備えている。なお、図の記載の煩雑さを避けるため、図1において、1台の電気自動車10のみを記載している。
バッテリ11は、充放電可能な二次電池であり、例えば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池である。このバッテリ11は、図示しない電気自動車10の車輪を回転させるモータに用いられており、バッテリ11の容量は、比較的大きくなっている。
インレット12は、後述の充放電装置50に接続される。また、後述するように、インレット12は、充放電装置50のコネクタ部52と接続される反対側では、バッテリコントローラ14の接続切替部144を介して、バッテリ11かバッテリコントローラ14のバッテリコンバータ145のいずれかに接続される。
電池温度センサ13は、バッテリ11の電池温度Tbに応じた検出信号をバッテリコントローラ14に出力する。
バッテリコントローラ14は、電池温度センサ13から電池温度Tbを取得しつつ、バッテリ11の電池残量SOCを推定して、バッテリ11の状態を監視する。また、バッテリコントローラ14は、このバッテリ11の状態をデータコントローラ16に送信する。さらに、バッテリコントローラ14は、充放電装置50からの信号に基づいて、バッテリ11の充放電制御を行う。具体的には、バッテリコントローラ14は、バッテリ通信部141、バッテリ記憶部142、バッテリ演算部143、接続切替部144およびバッテリコンバータ145を有する。
バッテリ通信部141は、後述のデータコントローラ16と通信するためのインターフェースと、インレット12を介して、充放電装置50と通信するためのインターフェースとを有する。
バッテリ記憶部142は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリおよびRAM等の揮発性メモリを含む。バッテリ記憶部142は、バッテリ演算部143が実行するプログラムおよび予め登録されている電気自動車10の車両識別番号IDを記憶している。
バッテリ演算部143は、CPUを含み、バッテリ記憶部142に記憶されているプログラムに基づいて、処理を実行する。具体的には、バッテリ演算部143は、バッテリ11の電池残量SOCを推定する。例えば、バッテリ演算部143は、図示しない電圧測定器によって測定されたバッテリ11の開放電圧OCVに基づいて、バッテリ11の電池残量SOCを推定する。また、バッテリ演算部143は、バッテリ通信部141を介して、バッテリ記憶部142に記憶された車両識別番号ID、電池温度Tbおよび電池残量SOCをデータコントローラ16に送信する。さらに、バッテリ演算部143は、後述するように、インレット12およびバッテリ通信部141を介して、充放電装置50から送信される信号に基づいて、接続切替部144およびバッテリコンバータ145を制御する。
接続切替部144は、トランジスタ等のスイッチを備えており、バッテリ演算部143からの信号に基づいて、インレット12の接続先をバッテリ11かバッテリコンバータ145に切り替える。
バッテリコンバータ145は、バッテリ演算部143からの信号に基づいて、バッテリコンバータ145に供給された交流電力を直流電力に変換する。また、バッテリコンバータ145は、バッテリ演算部143からの信号に基づいて、バッテリ11からの直流電力を交流電力に変換する。なお、図において、バッテリコンバータ145の所在を明確にするため、バッテリコンバータ145をAC/DCと記載している。
ナビゲーションシステム15は、図示しないGPS受信機、目的地設定部および通信部等を有しており、電気自動車10の現在地から目的地までの経路探索や経路案内を行う。また、ナビゲーションシステム15は、ナビゲーションシステム15の通信部を介して、GPS受信機によって取得された電気自動車10の現在地、および、電気自動車10の乗員によって設定された目的地をデータコントローラ16に送信する。
データコントローラ16は、バッテリ通信部141を介して、バッテリ演算部143から送信された車両識別番号ID、電池温度Tbおよび電池残量SOCを取得する。また、データコントローラ16は、ナビゲーションシステム15の通信部を介して、ナビゲーションシステム15から送信された電気自動車10の現在地および目的地を取得する。そして、データコントローラ16は、これらの取得した車両識別番号ID、電池温度Tb、電池残量SOC、電気自動車10の現在地および目的地を車両サーバ21に送信する。
車両サーバ21は、データコントローラ16から送信された車両識別番号ID、電池温度Tb、電池残量SOC、電気自動車10の現在地および目的地を蓄積する。そして、車両サーバ21は、通信ネットワーク22を介して、これらの蓄積した車両識別番号ID、電池温度Tb、電池残量SOC、電気自動車10の現在地および目的地を後述の情報サーバ82に送信する。
住宅30は、分電盤31、宅内電力線32、電力負荷に対応する複数の機器41−43、電力量計44−47およびルータ33を備えている。
分電盤31は、系統電力線49を介して、系統電力源48から送電された交流電力の供給を受ける。そして、分電盤31は、宅内電力線32を介して、系統電力源48からの交流電力を機器41−43および充放電装置50に供給する。また、分電盤31は、接続切替部144、バッテリコンバータ145、インレット12および充放電装置50を介して、電気自動車10のバッテリ11から送電された交流電力の供給を受ける。そして、分電盤31は、宅内電力線32を介して、この電気自動車10のバッテリ11からの交流電力を機器41−43に供給する。
機器41−43は、例えば、空調装置、冷蔵庫または給湯装置等である。機器41−43は、分電盤31からの交流電力によって動作する。また、図示はしないが、機器41−43は、後述のHEMSコントローラ70と通信するためのインターフェースを有している。
電力量計44−47は、分電盤31内に配置されており、機器41−43および充放電装置50に繋がる宅内電力線32にそれぞれ接続されている。電力量計44−46は、分電盤31から機器41−43に供給される電力量をそれぞれ計測する。電力量計47は、分電盤31から充放電装置50を介してバッテリ11に供給される電力量、および、バッテリ11から充放電装置50を介して分電盤31に供給される電力量を計測する。また、電力量計44−47は、図示はしないが、ルータ33を介して、HEMSコントローラ70と通信するためのインターフェースを有しており、これらの計測した各電力量をHEMSコントローラ70に送信する。
ルータ33は、通信ネットワーク22、電力量計44−47、充放電装置50およびHEMSコントローラ70の間のデータ通信を中継するゲートウェイである。
充放電装置50は、住宅30の外部に配置されており、HEMSコントローラ70からの信号、ユーザの操作内容、電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の充放電制御を行う。ここでは、バッテリ11の充放電制御とは、バッテリ11の充電制御および放電制御の双方を示すものとする。
具体的には、充放電装置50は、宅内電力線32に繋がる交流電力線51、電気自動車10の台数に対応する数のコネクタ部52およびコネクタ切替部53を備えている。また、充放電装置50は、AC/DCコンバータ54、DC/DCコンバータ55、ならびに、電池温度取得部および充放電制御部に対応する充放電コントローラ60を備えている。
コネクタ部52は、複数の電気自動車10の各インレット12に接続されて、インレット12と電力の授受を行う。具体的には、コネクタ部52は、ACコネクタ521、ACケーブル522、DCコネクタ523およびDCケーブル524を1組として有する。また、コネクタ部52は、電気自動車10の数に対応する組数を有する。なお、図の記載の煩雑さを避けるため、図1において、1組のコネクタ部52のみを記載する。また、図1において、ACコネクタ521およびDCコネクタ523を区別するため、図中のACコネクタ521は、ACと記載され、図中のDCコネクタ523は、DCと記載されている。
ACコネクタ521は、インレット12と接続可能であり、ACケーブル522を介して、ACスイッチ531に接続されている。また、ACコネクタ521およびACケーブル522は、インレット12を介して、バッテリ通信部141と後述の充放電コントローラ60の充放電通信部63とが通信するための通信線を含む。
DCコネクタ523は、インレット12と接続可能であり、DCケーブル524を介して、DCスイッチ532に接続されている。また、DCコネクタ523およびDCケーブル524は、インレット12を介して、バッテリ通信部141と後述の充放電コントローラ60の充放電通信部63と通信するための通信線を含む。
コネクタ切替部53は、充放電コントローラ60からの信号に基づいて、交流電力線51、DC/DCコンバータ55およびコネクタ部52の導通状態を切り替える。具体的には、コネクタ切替部53は、トランジスタ等のACスイッチ531およびDCスイッチ532を備えている。
ACスイッチ531は、充放電コントローラ60からの信号に基づいて、交流電力線51とACケーブル522との導通状態を切り替える。ACコネクタ521がインレット12に接続されて、ACスイッチ531がオンされたとき、ACコネクタ521、ACケーブル522、ACスイッチ531、交流電力線51および宅内電力線32を介して、インレット12と分電盤31とが導通する。
DCスイッチ532は、充放電コントローラ60からの信号に基づいて、DCケーブル524とDC/DCコンバータ55との導通状態を切り替える。DCコネクタ523がインレット12に接続されて、DCスイッチ532がオンされたとき、DCコネクタ523、DCケーブル524、DCスイッチ532、DC/DCコンバータ55、AC/DCコンバータ54、交流電力線51および宅内電力線32を介して、インレット12と分電盤31とが導通する。
AC/DCコンバータ54は、充放電コントローラ60からの信号に基づいて、分電盤31から宅内電力線32および交流電力線51を介して供給される交流電力を直流電力に変換する。このAC/DCコンバータ54によって変換された直流電力は、DC/DCコンバータ55に供給される。DC/DCコンバータ55は、充放電コントローラ60からの信号に基づいて、このAC/DCコンバータ54によって変換された直流電力を調整する。このDC/DCコンバータ55によって調整された直流電力は、DCスイッチ532およびDCケーブル524を介して、DCコネクタ523に供給される。なお、ここでは、DC/DCコンバータ55は、このAC/DCコンバータ54によって変換された直流電力の電圧がバッテリ11の定格電圧と適合するように、この直流電力を調整する。
また、DC/DCコンバータ55は、充放電コントローラ60からの信号に基づいて、バッテリ11から接続切替部144、インレット12、DCコネクタ523、DCケーブル524およびDCスイッチ532を介して供給される直流電力を調整する。そして、このDC/DCコンバータ55によって調整された直流電力は、AC/DCコンバータ54に供給される。AC/DCコンバータ54は、充放電コントローラ60からの信号に基づいて、このDC/DCコンバータ55によって調整された直流電力を交流電力に変換する。そして、このAC/DCコンバータ54によって変換された交流電力は、交流電力線51および宅内電力線32を介して、分電盤31に供給される。
充放電コントローラ60は、インレット12を介して、バッテリ通信部141と通信し、バッテリ記憶部142に記憶された車両識別番号ID、電池温度Tbおよび電池残量SOCを取得する。また、充放電コントローラ60は、後述のHEMSコントローラ70と通信し、HEMSコントローラ70から送信された信号を取得する。そして、充放電コントローラ60は、HEMSコントローラ70から送信された信号、ユーザの操作内容、バッテリ記憶部142に記憶された電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の充放電制御を行う。具体的には、充放電コントローラ60は、充放電表示部61、充放電操作部62、充放電通信部63、充放電記憶部64および充放電演算部65を有する。
充放電表示部61は、充放電演算部65からの画像信号に基づく画像を表示する。例えば、充放電表示部61は、充放電装置50の操作画面を表示する。
充放電操作部62は、タッチパネル等であり、ユーザの操作内容を示す信号を生成する。この充放電操作部62によって生成されたユーザの操作内容を示す信号は、充放電演算部65に送信される。
ここでは、充放電操作部62によって生成されるユーザの操作内容は、複数の電気自動車10のうちのどのバッテリ11を充電させるかである。また、充放電操作部62によって生成されるユーザの操作内容は、電気自動車10のバッテリ11を充電させるときの状態である充電モードの設定である。この充電モードには、AC充電モードおよびDC充電モードの2つがある。AC充電モードでは、ACコネクタ521がインレット12に接続されて、電気自動車10のバッテリ11が充電される。DC充電モードでは、DCコネクタ523がインレット12に接続されて、電気自動車10のバッテリ11が充電される。なお、AC充電モードおよびDC充電モードによる充電制御については、後述する。
また、充放電操作部62によって生成されるユーザの操作内容は、電気自動車10のバッテリ11を放電させるか否かである。さらに、充放電操作部62によって生成されるユーザの操作内容は、電気自動車10のバッテリ11を放電させるときの状態である放電モードの設定である。この放電モードには、AC放電モードおよびDC放電モードの2つがある。AC放電モードでは、ACコネクタ521がインレット12に接続されて、電気自動車10のバッテリ11が放電する。DC放電モードでは、DCコネクタ523がインレット12に接続されて、電気自動車10のバッテリ11が放電する。なお、AC放電モードおよびDC放電モードによる放電制御については、後述する。
充放電通信部63は、コネクタ部52およびインレット12を介して、バッテリ通信部141と通信するためのインターフェースを有する。また、充放電通信部63は、ルータ33を介して、後述のHEMSコントローラ70のHEMS通信部73と通信するためのインターフェースを有する。
充放電記憶部64は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリおよびRAM等の揮発性メモリを含む。充放電記憶部64は、充放電演算部65が実行するプログラムを記憶している。
充放電演算部65は、CPUを含み、充放電記憶部64に記憶されているプログラムに基づいて、処理を実行する。具体的には、充放電演算部65は、後述するように、HEMSコントローラ70から送信された信号、ユーザの操作内容、充放電記憶部64に記憶される電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、バッテリ11の充放電制御を行う。
HEMSコントローラ70は、住宅30内に配置されており、図示しない電力会社や電力会社と住宅30との仲介をするアグリゲータからの要求およびユーザの操作内容に基づいて、機器41−43および充放電装置50を制御する。また、HEMSコントローラ70は、ユーザに向けて電力量計44−47によって計測された電力量を表示させる。さらに、HEMSコントローラ70は、後述の情報サーバ82にデータを蓄積させるために、電力量計44−47によって計測された電力量を情報サーバ82に送信する。具体的には、HEMSコントローラ70は、HEMS表示部71、HEMS操作部72、HEMS通信部73、HEMS記憶部74およびHEMS演算部75を有する。
HEMS表示部71は、HEMS演算部75からの画像信号に基づく画像を表示する。例えば、HEMS表示部71は、機器41−43および充放電装置50の操作画面および電力量計44−47によって計測された電力量を表示する。
HEMS操作部72は、タッチパネル等であり、ユーザの操作内容を示す信号を生成する。このHEMS操作部72によって生成されたユーザの操作内容を示す信号は、HEMS演算部75に送信される。
ここでは、HEMS操作部72で生成されるユーザの操作内容は、空調装置、冷蔵庫、給湯装置等である機器41−43の設定変更、および、充放電操作部62で生成されるユーザの操作内容と同様の内容である。なお、充放電操作部62で生成されるユーザの操作内容とは、上記のように、複数の電気自動車10のうちのどのバッテリ11を充電させるかであり、電気自動車10のバッテリ11を放電させるか否かである。また、充放電操作部62で生成されるユーザの操作内容とは、上記のように、充電モードの設定および放電モードの設定である。
HEMS通信部73は、機器41−43と通信するためのインターフェースと、ルータ33を介して、電力量計44−47および充放電通信部63と通信するためのインターフェースとを有する。
HEMS記憶部74は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリおよびRAM等の揮発性メモリを含む。HEMS記憶部74は、HEMS演算部75が実行するプログラムを記憶している。
HEMS演算部75は、CPUを含み、HEMS記憶部74に記憶されているプログラムに基づいて、処理を実行する。具体的には、HEMS演算部75は、後述するように、電力会社やアグリゲータからの要求およびユーザの操作内容に基づいて、機器41−43および充放電装置50を制御する。また、HEMS演算部75は、ユーザに向けて、電力量計44−47によって計測された電力量をHEMS表示部71に表示させる。さらに、HEMS演算部75は、ルータ33および通信ネットワーク22を介して、電力量計44−47によって計測された電力量を情報サーバ82に送信する。
リモコン端末81は、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、携帯端末、据え置き型パーソナルコンピュータ等の通信装置である。リモコン端末81は、充放電操作部62およびHEMS操作部72にて生成されるユーザの操作内容と同様の内容を示す信号を生成する。このリモコン端末81によって生成されたユーザの操作内容を示す信号は、通信ネットワーク22を介して、情報サーバ82に送信される。
情報サーバ82は、通信ネットワーク22を介して、車両サーバ21から送信された車両識別番号ID、電池温度Tb、電池残量SOC、ならびに、電気自動車10の現在地および目的地を蓄積する。また、情報サーバ82は、ルータ33および通信ネットワーク22を介して、HEMS演算部75から送信された電力量を蓄積する。さらに、情報サーバ82は、リモコン端末81から送信されたユーザの操作内容を、通信ネットワーク22、ルータ33およびHEMS通信部73を介して、HEMS演算部75に送信する。
以上のように、本実施形態のHEMS100は、構成されている。次に、図2のフローチャートを参照して、HEMS100の制御周期毎に行われるHEMSコントローラ70の処理について説明する。
ステップS101において、HEMSコントローラ70のHEMS演算部75は、ルータ33およびHEMS通信部73を介して、機器41−43の状態を取得する。ここでは、HEMS演算部75は、電力量計44−47によって計測された電力量を取得する。その後、処理は、ステップS102に移行する。
ステップS102において、HEMS通信部73がルータ33を介して充放電通信部63と通信することにより、HEMS演算部75は、充放電装置50のコネクタ部52がインレット12に接続されている全ての電気自動車10のバッテリ11の状態を取得する。ここでは、HEMS演算部75は、充放電記憶部64によって記憶された車両識別番号ID、電池温度Tbおよび電池残量SOCを取得する。その後、処理は、ステップS103に移行する。
ステップS103において、HEMS演算部75は、通信ネットワーク22およびルータ33を介して、電力会社およびアグリゲータから送信された動作モード変更要求を示す信号を受信したか否かを判定する。ここでは、電力会社およびアグリゲータからの動作モード変更要求は、例えば、電力会社およびアグリゲータから住宅30に要求される目標電力削減量である。HEMS演算部75がこの目標電力削減量を示す信号を受信したとき、処理は、ステップS104に移行する。また、HEMS演算部75がこの目標電力削減量を示す信号を受信しなかったとき、処理は、ステップS106に移行する。
ステップS104において、HEMS演算部75は、ステップS103にて受信した電力会社およびアグリゲータからの動作モード変更要求に対応可能か否かを判定する。ここでは、HEMS演算部75は、例えば、ステップS103にて受信した目標電力削減量と、住宅30にて対応可能な電力削減量とを比較する。なお、住宅30にて対応可能な電力削減量は、例えば、機器41−43の設定変更およびバッテリ11の充放電による電力量に基づいて、HEMS演算部75によって推定される。
HEMS演算部75は、この推定した電力削減量が目標電力削減量以上であるとき、ステップS103にて受信した電力会社およびアグリゲータからの電力削減要求に対応可能であると判定する。その後、処理は、ステップS105に移行する。また、HEMS演算部75は、この推定した電力削減量が目標電力削減量未満であるとき、ステップS103にて受信した電力会社およびアグリゲータからの電力削減要求に対応不可能であると判定する。その後、処理は、ステップS106に移行する。
ステップS105において、HEMS演算部75は、HEMS通信部73を介して、ステップS103にて受信した動作モード変更要求に対応するための信号を機器41−43に送信する。また、HEMS演算部75は、HEMS通信部73、ルータ33および充放電通信部63を介して、ステップS103にて受信した電力削減要求に対応するための信号を充放電演算部65に送信する。ここでは、HEMS演算部75は、ステップS104にて推定した電力削減量を達成するための機器41−43の設定を変更させる信号を機器41−43に送信する。このように、HEMSコントローラ70は、電力会社およびアグリゲータから送信された動作モード変更要求に対応して、電力の使用量を調整するよう電力の消費パターンを変化させるデマンドレスポンスにも使用される。そして、ステップS105にてHEMSコントローラ70は、電力会社およびアグリゲータから送信された動作モード変更要求に対応した後、処理は、ステップS108に移行する。
ステップS103かステップS104のいずれかを経由したステップS106において、HEMS演算部75は、HEMS操作部72にて生成されたユーザの操作内容を示す信号を受信したか否かを判定する。また、HEMS演算部75は、リモコン端末81から情報サーバ82、通信ネットワーク22、ルータ33およびHEMS通信部73を介して送信されたユーザの操作内容を示す信号を受信したか否かを判定する。このHEMS操作部72かリモコン端末81にて生成されたユーザの操作内容を示す信号をHEMS演算部75が受信したとき、処理は、ステップS107に移行する。また、このHEMS操作部72かリモコン端末81にて生成されたユーザの操作内容を示す信号をHEMS演算部75が受信しなかったとき、処理は、ステップS108に移行する。
ステップS107において、HEMS演算部75は、ステップS106にて受信したHEMS操作部72かリモコン端末81にて生成されたユーザの操作内容に対応するための信号を機器41−43および充放電装置50に送信する。ここでは、HEMS演算部75は、HEMS通信部73を介して、ステップS106にて受信したHEMS操作部72かリモコン端末81にて生成されたユーザの操作内容に対応するための信号を機器41−43に送信する。また、HEMS演算部75は、HEMS通信部73、ルータ33および充放電通信部63を介して、ステップS106にて受信したHEMS操作部72かリモコン端末81にて生成されたユーザの操作内容に対応するための信号を充放電演算部65に送信する。その後、処理は、ステップS108に移行する。
ステップS105−S107のいずれかを経由したステップS108において、HEMS演算部75は、ステップS101にて取得した電力量計44−47の電力量をHEMS表示部71に表示させる。また、HEMS演算部75は、HEMS通信部73、ルータ33および通信ネットワーク22を介して、ステップS101にて取得した電力量計44−47の電力量を情報サーバ82に送信する。情報サーバ82は、このHEMS演算部75から送信された電力量を蓄積する。その後、処理は、ステップS101に戻る。このように、HEMS100は、制御周期毎に、ステップS101からステップS108までの処理を繰り返す。
続いて、図3のフローチャートを参照して、本実施形態の充放電装置50による電気自動車10のバッテリ11の充放電制御について説明する。充放電装置50では、充放電記憶部64に記憶されているプログラムを充放電演算部65が実行することで、電気自動車10のバッテリ11の充放電制御が行われる。
具体的には、充放電演算部65は、ステップS104にてHEMS演算部75によって推定された電力削減量を達成するため、ステップS105にてHEMS演算部75から送信された信号に基づいて、バッテリ11の充放電制御を行う。また、充放電演算部65は、ステップS107にてHEMS演算部75から送信されたユーザの操作内容に基づいて、バッテリ11の充放電制御を行う。さらに、充放電演算部65は、充放電操作部62にて生成されたユーザの操作内容に基づいて、バッテリ11の充放電制御を行う。また、充放電演算部65は、電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、バッテリ11の充放電制御を行う。
ステップS201において、充放電コントローラ60の充放電演算部65は、充放電装置50のコネクタ部52がインレット12に接続されている全ての電気自動車10のバッテリ11の状態を取得する。具体的には、充放電演算部65は、充放電通信部63がコネクタ部52およびインレット12を介してバッテリ通信部141と通信することにより、バッテリ記憶部142に記憶された車両識別番号ID、電池温度Tbおよび電池残量SOCを取得する。
また、充放電演算部65は、電気自動車10のバッテリ11の充放電の設定を取得する。具体的には、充放電演算部65は、ステップS104にてHEMS演算部75によって推定された電力削減量を達成するためのステップS105にてHEMS演算部75から送信された信号を取得する。さらに、充放電演算部65は、充放電通信部63がルータ33を介してHEMS通信部73と通信することにより、ステップS107にてHEMS演算部75から送信されたユーザの操作内容を取得する。また、充放電演算部65は、充放電操作部62にて生成されたユーザの操作内容を取得する。なお、ステップS107にてHEMS演算部75から送信されたユーザの操作内容および充放電操作部62にて生成されたユーザの操作内容は、上記のように、複数の電気自動車10のうちのどのバッテリ11を充電させるかである。また、ステップS107にてHEMS演算部75から送信されたユーザの操作内容および充放電操作部62にて生成されたユーザの操作内容は、上記のように、電気自動車10のバッテリ11を放電させるか否かである。さらに、ステップS107にてHEMS演算部75から送信されたユーザの操作内容および充放電操作部62にて生成されたユーザの操作内容は、上記のように、充電モードの設定および放電モードの設定である。
続いて、ステップS202において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得した電気自動車10のバッテリ11の充放電の設定に基づいて、電気自動車10のバッテリ11を充電させるか否かを判定する。ステップS201にて充放電演算部65によって取得された充放電の設定がバッテリ11を充電させるものであったとき、処理は、ステップS203に移行する。また、ステップS201にて充放電演算部65によって取得された充放電の設定がバッテリ11の充電させないとき、処理は、ステップS204に移行する。
ステップS203において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定、電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、バッテリ11の充電制御を行う。以下では、まず、ステップS201にて充放電演算部65によって取得されたバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードに基づく充電制御について説明する。この充電モードには、上記のように、AC充電モードおよびDC充電モードの2つがある。なお、ステップS201にて充放電演算部65によって取得された電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づく充放電演算部65の充電制御については、後述する。
充電モードがAC充電モードであるとき、ユーザによりACコネクタ521がインレット12に接続されて、バッテリ11の充電が行われる、所謂、普通充電が行われる。このとき、図1に示すように、充放電演算部65は、充放電通信部63、ACケーブル522、ACコネクタ521、インレット12およびバッテリ通信部141を介して、充電の設定がAC充電モードを示す信号をバッテリ演算部143に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、バッテリ演算部143は、充電の設定がAC充電モードであると認識する。バッテリ演算部143は、充電の設定がAC充電モードであると認識すると、インレット12の接続先をバッテリコンバータ145にさせる信号を接続切替部144に送信する。このバッテリ演算部143からの信号によって、接続切替部144は、インレット12の接続先をバッテリコンバータ145に切り替える。この接続切替部144の切り替えによって、ACコネクタ521、インレット12およびバッテリコンバータ145が導通する。
また、充放電演算部65は、ACスイッチ531をオンさせ、DCスイッチ532をオフさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、ACスイッチ531がオンされて、交流電力線51とACケーブル522とが導通する。また、この充放電演算部65からの信号によって、DCスイッチ532がオフされて、DC/DCコンバータ55とDCケーブル524とが非導通になる。
このとき、分電盤31からの交流電力は、宅内電力線32、交流電力線51、ACスイッチ531、ACケーブル522、ACコネクタ521、インレット12および接続切替部144を介して、バッテリコンバータ145に供給される。
そして、バッテリ演算部143は、バッテリコンバータ145を駆動させるための信号をバッテリコンバータ145に送信する。このバッテリ演算部143からの信号によって、バッテリコンバータ145は、分電盤31からの交流電力を直流電力に変換する。このバッテリコンバータ145によって変換された直流電力は、バッテリ11に供給される。このバッテリ11に供給される電力によって、バッテリ11が充電される。
これに対して、充電モードがDC充電モードであるとき、ユーザによりDCコネクタ523がインレット12に接続されて、バッテリ11の充電が行われる、所謂、急速充電が行われる。このとき、充放電演算部65は、充放電通信部63、DCケーブル524、DCコネクタ523、インレット12およびバッテリ通信部141を介して、充電の設定がDC充電モードを示す信号をバッテリ演算部143に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、バッテリ演算部143は、充電の設定がDC充電モードであると認識する。バッテリ演算部143は、充電の設定がDC充電モードであると認識すると、インレット12の接続先をバッテリ11にする信号を接続切替部144に送信する。このバッテリ演算部143からの信号によって、接続切替部144は、インレット12の接続先をバッテリ11に切り替える。この接続切替部144の切り替えによって、DCコネクタ523、インレット12およびバッテリ11が導通する。
また、充放電演算部65は、ACスイッチ531をオフさせ、DCスイッチ532をオンさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、ACスイッチ531がオフされて、交流電力線51とACケーブル522とが非導通になる。また、この充放電演算部65からの信号によって、DCスイッチ532がオンされて、DC/DCコンバータ55とDCケーブル524とが導通する。
このとき、宅内電力線32、交流電力線51、AC/DCコンバータ54、DC/DCコンバータ55、DCスイッチ532、DCケーブル524、DCコネクタ523、インレット12および接続切替部144を介して、分電盤31とバッテリ11とが導通する。
さらに、充放電演算部65は、AC/DCコンバータ54およびDC/DCコンバータ55を駆動させる信号をAC/DCコンバータ54およびDC/DCコンバータ55に送信する。AC/DCコンバータ54は、この充放電演算部65の信号によって、宅内電力線32および交流電力線51を介して、分電盤31から供給される交流電力を直流電力に変換する。このAC/DCコンバータ54によって変換された直流電力は、DC/DCコンバータ55に供給される。DC/DCコンバータ55は、このAC/DCコンバータ54によって変換された直流電力を調整する。このDC/DCコンバータ55によって調整された直流電力は、DCスイッチ532、DCケーブル524、DCコネクタ523、インレット12および接続切替部144を介して、バッテリ11に供給される。このバッテリ11に供給される電力によって、バッテリ11が充電される。
このようにして、ステップS203では、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードに基づいて、充電制御を行う。その後、処理は、ステップS204に移行する。
図3に示すように、ステップS204において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に基づいて、電気自動車10のバッテリ11を放電させるか否かを判定する。ステップS201にて充放電演算部65によって取得された電気自動車10のバッテリ11の充放電の設定が電気自動車10のバッテリ11を放電させるものであったとき、処理は、ステップS205に移行する。また、ステップS201にて充放電演算部65によって取得された電気自動車10のバッテリ11の充放電の設定が電気自動車10のバッテリ11を放電させないとき、処理は、ステップS201に戻る。
ステップS205において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定、電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、バッテリ11の放電制御を行う。以下では、まず、ステップS201にて充放電演算部65によって取得されたバッテリ11の充放電の設定に対応する放電モードに基づく放電制御について説明する。上記のように、この放電モードには、AC放電モードおよびDC放電モードの2つがある。なお、ステップS201にて充放電演算部65によって取得された電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づく充放電演算部65の放電制御については、後述する。
放電モードがAC放電モードであるとき、ユーザによりACコネクタ521がインレット12に接続されて、バッテリ11の放電が行われる。このとき、図1に示すように、充放電演算部65は、充放電通信部63、ACケーブル522、ACコネクタ521、インレット12およびバッテリ通信部141を介して、放電の設定がAC放電モードを示す信号をバッテリ演算部143に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、バッテリ演算部143は、放電の設定がAC放電モードであると認識する。バッテリ演算部143は、放電の設定がAC放電モードであると認識すると、インレット12の接続先をバッテリコンバータ145にさせる信号を接続切替部144に送信する。このバッテリ演算部143からの信号によって、接続切替部144は、インレット12の接続先をバッテリコンバータ145に切り替える。この接続切替部144の切り替えによって、ACコネクタ521、インレット12およびバッテリコンバータ145が導通する。
また、充放電演算部65は、ACスイッチ531をオンさせ、DCスイッチ532をオフさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、ACスイッチ531がオンされて、交流電力線51とACケーブル522とが導通する。また、この充放電演算部65からの信号によって、DCスイッチ532がオフされて、DC/DCコンバータ55とDCケーブル524とが非導通になる。
このとき、バッテリコンバータ145、接続切替部144、インレット12、ACコネクタ521、ACケーブル522、ACスイッチ531、交流電力線51および宅内電力線32を介して、バッテリ11と分電盤31とが導通する。
そして、バッテリ演算部143は、バッテリコンバータ145を駆動させる信号をバッテリコンバータ145に送信する。このバッテリ演算部143の信号によって、バッテリコンバータ145は、バッテリ11から供給される直流電力を交流電力に変換する。この変換された交流電力は、接続切替部144、インレット12、ACコネクタ521、ACケーブル522、ACスイッチ531、交流電力線51および宅内電力線32を介して、分電盤31に供給される。この分電盤31に供給された交流電力は、機器41−43に供給される。機器41−43は、この分電盤31から供給された交流電力によって、動作する。
放電モードがDC放電モードであるとき、ユーザによりDCコネクタ523がインレット12に接続されて、バッテリ11の放電が行われる。このとき、充放電演算部65は、充放電通信部63、DCケーブル524、DCコネクタ523、インレット12およびバッテリ通信部141を介して、放電の設定がDC放電モードを示す信号をバッテリ演算部143に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、バッテリ演算部143は、放電の設定がDC放電モードであると認識する。バッテリ演算部143は、放電の設定がDC放電モードであると認識すると、インレット12の接続先をバッテリ11にする信号を接続切替部144に送信する。このバッテリ演算部143からの信号によって、接続切替部144は、インレット12の接続先をバッテリ11に切り替える。この接続切替部144の切り替えによって、DCコネクタ523、インレット12およびバッテリ11が導通する。
また、充放電演算部65は、ACスイッチ531をオフさせ、DCスイッチ532をオンさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、ACスイッチ531がオフされて、交流電力線51とACケーブル522とが非導通になる。また、この充放電演算部65からの信号によって、DCスイッチ532がオンされて、DC/DCコンバータ55とDCケーブル524とが導通する。
このとき、接続切替部144、インレット12、DCコネクタ523、DCケーブル524、DCスイッチ532、DC/DCコンバータ55、AC/DCコンバータ54、交流電力線51および宅内電力線32を介して、バッテリ11と分電盤31とが導通する。
さらに、充放電演算部65は、AC/DCコンバータ54およびDC/DCコンバータ55を駆動させる信号をAC/DCコンバータ54およびDC/DCコンバータ55に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、DC/DCコンバータ55は、接続切替部144、インレット12、DCコネクタ523、DCケーブル524およびDCスイッチ532を介して、電気自動車10のバッテリ11から供給される直流電力を調整する。このDC/DCコンバータ55によって調整された直流電力は、AC/DCコンバータ54に供給される。AC/DCコンバータ54は、このDC/DCコンバータ55によって調整された直流電力を交流電力に変換する。このAC/DCコンバータ54によって変換された交流電力は、交流電力線51および宅内電力線32を介して、分電盤31に供給される。この分電盤31に供給された交流電力は、機器41−43に供給される。機器41−43は、この分電盤31から供給された交流電力によって、動作する。
このようにして、ステップS205では、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する放電モードに基づいて、放電制御を行う。その後、処理は、ステップS201に戻る。
次に、図4および図5のサブフローチャートを参照して、電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づくステップS203の電気自動車10のバッテリ11の充電制御の詳細について説明する。
ステップS301において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に基づいて、複数の電気自動車10におけるバッテリ11のうちのどのバッテリ11を充電するかを選択する。ここでは、例えば、充放電演算部65は、充放電操作部62、HEMS操作部72およびリモコン端末81のいずれかにて生成されたユーザの操作内容に対応する充放電の設定に基づいて、どのバッテリ11を充電するかを選択する。なお、以下では、便宜上、ステップS301にて選択されたバッテリ11の電池温度Tbを選択電池温度Tb_Cとする。ステップS301にて選択されたバッテリ11の電池残量SOCを選択電池残量SOC_Cとする。そして、ステップS301にて選択されなかったバッテリ11の電池温度Tbを他車電池温度Tb_Oとする。ステップS301にて選択されなかったバッテリ11の電池残量SOCを他車電池残量SOC_Oとする。
続いて、ステップS302において、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であるか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cが充電に適した温度範囲内であるか否かを判定する。例えば、充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるか否かを判定することで、選択電池温度Tb_Cが充電に適した温度範囲内であるか否かを判定する。なお、下限温度Tb_low_limおよび第1上限温度Tb_upp_lim1は、予め設定される温度であり、例えば、バッテリ11の温度に関わるバッテリ11の内部抵抗、電池残量SOCおよび放電電圧等の特性に基づいて設定される。
選択電池温度Tb_Cが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であると判定する。その後、処理は、ステップS303に移行する。また、選択電池温度Tb_Cが下限温度Tb_low_lim以下か、第1上限温度Tb_upp_lim1以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態でないと判定する。その後、処理は、ステップS308に移行する。
ステップS303において、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11よりも、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であるかを判定する。具体的には、充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cと他車電池温度Tb_Oとを比較して、選択電池温度Tb_Cが他車電池温度Tb_O未満であるか否かを判定する。
選択電池温度Tb_Cが他車電池温度Tb_O未満であるとき、選択電池温度Tb_Cは、他車電池温度Tb_Oよりも、バッテリ11の充電により生じる発熱に伴う温度上昇によって、後述の第2上限温度Tb_upp_lim2に到達しにくい。したがって、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11よりも、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であると判定する。その後、処理は、ステップS304に移行する。また、選択電池温度Tb_Cが他車電池温度Tb_O以上であるとき、選択電池温度Tb_Cは、他車電池温度Tb_Oよりも、バッテリ11の充電により生じる発熱に伴う温度上昇によって、第2上限温度Tb_upp_lim2に到達しやすい。したがって、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11よりも、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態でないと判定する。その後、処理は、ステップS313に移行する。
ステップS304において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードに基づいて、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11を充電させる。
上記で説明したように、バッテリ11を充電させるとき、充放電演算部65は、充電モードをAC充電モードかDC充電モードのいずれかにするための信号を生成する。この充放電演算部65によって生成された信号は、コネクタ切替部53に送信される。コネクタ切替部53は、この充放電演算部65からの信号に基づいて、ACスイッチ531およびDCスイッチ532のオンオフを切り替える。また、この充放電演算部65によって生成された信号は、充放電通信部63、コネクタ部52およびバッテリ通信部141を介して、バッテリ演算部143に送信される。バッテリ演算部143は、この充放電演算部65からの信号に基づいて、インレット12の接続先をバッテリ11かバッテリコンバータ145に切り替える。このとき、分電盤31とバッテリ11が導通する。そして、分電盤31から電力は、交流電力から直流電力に変換されて、バッテリ11に供給される。この分電盤31から供給される電力によって、ステップS301にて充放電演算部65により選択されなかった電気自動車10のバッテリ11が充電される。
続いて、ステップS305において、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が満充電になったか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、選択電池残量SOC_Cが満充電閾値SOC_full以上であるか否かを判定する。なお、満充電閾値SOC_fullは、バッテリ11の使用環境やバッテリ11の特性等に基づいて予め設定される。
選択電池残量SOC_Cが満充電閾値SOC_full未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が満充電になっていないと、判定する。その後、処理は、ステップS306に移行する。また、選択電池残量SOC_Cが満充電閾値SOC_full以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が満充電になったと判定する。その後、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させるために、処理は、ステップS307に移行する。
ステップS306において、充放電演算部65は、ステップS304におけるバッテリ11の充電により生じた発熱によって、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適さない状態になったか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるか否かを判定する。なお、第2上限温度Tb_upp_lim2は、第1上限温度Tb_upp_lim1よりも高く設定されている。
選択電池温度Tb_Cが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適さない状態になったと、判定する。その後、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させるために、処理は、ステップS307に移行する。また、選択電池温度Tb_Cが第2上限温度Tb_upp_lim2未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS304に戻って、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11の充電が継続される。
ステップS305かステップS306のいずれかを経由したステップS307において、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させる。
具体的には、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードに基づいて、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させる。例えば、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードがAC充電モードであるとき、ACスイッチ531をオフさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、ACスイッチ531がオフされて、分電盤31からバッテリ11へ供給される電力が遮断される。また、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードがDC充電モードであるとき、DCスイッチ532をオフさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、DCスイッチ532がオフされて、分電盤31からバッテリ11へ供給される電力が遮断される。その後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。
図5に示すように、ステップS302を経由したステップS308において、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11は、充電に適した状態ではない。そこで、充放電演算部65は、充電させるバッテリ11として、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であるか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、他車電池温度Tb_Oが充電に適した温度範囲内にあるか否かを判定する。例えば、充放電演算部65は、他車電池温度Tb_Oが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるか否かを判定することで、他車電池温度Tb_Oが充電に適した温度範囲内にあるか否かを判定する。
他車電池温度Tb_Oが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS309に移行する。また、他車電池温度Tb_Oが下限温度Tb_low_lim以下か第1上限温度Tb_upp_lim1以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態でないと、判定する。その後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。
ステップS309において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードに基づいて、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11を充電させる。
上記で説明したように、上記のステップS304と同様に、充放電演算部65は、充電モードをAC充電モードかDC充電モードのいずれかにするための信号を生成する。この充放電演算部65によって生成された信号は、コネクタ切替部53に送信される。コネクタ切替部53は、この充放電演算部65の信号に基づいて、ACスイッチ531およびDCスイッチ532のオンオフを切り替える。また、この充放電演算部65によって生成された信号は、充放電通信部63、コネクタ部52およびバッテリ通信部141を介して、バッテリ演算部143に送信される。バッテリ演算部143は、この充放電演算部65の信号に基づいて、インレット12の接続先をバッテリ11かバッテリコンバータ145に切り替える。このとき、分電盤31とバッテリ11が導通する。そして、分電盤31から電力は、交流電力から直流電力に変換されて、バッテリ11に供給される。この分電盤31から供給される電力によって、ステップS301にて充放電演算部65により選択されなかった電気自動車10のバッテリ11が充電される。
続いて、ステップS310において、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が満充電になったか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、他車電池残量SOC_Oが満充電閾値SOC_full以上であるか否かを判定する。
他車電池残量SOC_Oが満充電閾値SOC_full未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が満充電になっていないと、判定する。その後、処理は、ステップS311に移行する。また、他車電池残量SOC_Oが満充電閾値SOC_full以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が満充電になったと、判定する。その後、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させるために、処理は、ステップS312に移行する。
ステップS311において、充放電演算部65は、ステップS309におけるバッテリ11の充電により生じた発熱によって、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適さない状態になったか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、他車電池温度Tb_Oが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるか否かを判定する。
他車電池温度Tb_Oが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適さない状態になったと、判定する。その後、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させるために、処理は、ステップS312に移行する。また、他車電池温度Tb_Oが第2上限温度Tb_upp_lim2未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態が維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS309に戻って、ステップS301にて充放電演算部65が選択しなかった電気自動車10のバッテリ11の充電が継続される。
ステップS310かステップS311のいずれかを経由したステップS312において、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させる。例えば、ステップS307と同様に、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する充電モードに基づいて、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11の充電を停止させる。その後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。
図3に示すように、ステップS303を経由したステップS313において、充放電演算部65は、ステップS308と同様に、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であるか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、他車電池温度Tb_Oが下限温度Tb_low_limを超えているか否かを判定することで、他車電池温度Tb_Oが充電に適した温度範囲内にあるか否かを判定する。
他車電池温度Tb_Oが下限温度Tb_low_limを超えているとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS314に移行する。
また、他車電池温度Tb_Oが下限温度Tb_low_lim以下であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態でないと、判定する。このとき、ステップS301にて充放電演算部65が選択しなかった電気自動車10のバッテリ11よりも、ステップS301にて充放電演算部65が選択した電気自動車10のバッテリ11のほうが充電に適した状態である。したがって、その後、処理は、ステップS304に移行する。ステップS304では、上記で説明したように、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11を充電させる。そして、ステップS304−S307を経由した後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。
ステップS313を経由したステップS314において、充放電演算部65は、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が満充電であるか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、他車電池残量SOC_Oが満充電閾値SOC_full以上であるか否かを判定する。
他車電池残量SOC_Oが満充電閾値SOC_full未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が満充電ではないと、判定する。このとき、他車電池温度Tb_Oが下限温度Tb_low_limを超え、選択電池温度Tb_C以下である。したがって、ステップS301にて充放電演算部65が選択した電気自動車10のバッテリ11よりも、ステップS301にて充放電演算部65が選択しなかった電気自動車10のバッテリ11のほうが充電に適した状態である。よって、その後、処理は、ステップS309に移行する。そして、ステップS309では、上記で説明したように、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11を充電させる。そして、ステップS309−S312を経由した後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。
また、他車電池残量SOC_Oが満充電閾値SOC_full以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が満充電であると、判定する。このとき、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11を充電させる必要がなく、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11が充電に適した状態である。したがって、その後、処理は、ステップS304に移行する。ステップS304では、上記で説明したように、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11を充電させる。そして、ステップS304−S307を経由した後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。
このようにして、充放電演算部65は、電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の充電制御を行う。
次に、図6のサブフローチャートを参照して、電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づく、ステップS205の電気自動車10のバッテリ11の放電制御の詳細について説明する。
ステップS401において、充放電演算部65は、複数の電気自動車10のうちのどのバッテリ11を放電させるかを選択する。具体的には、充放電演算部65は、複数の電気自動車10のバッテリ11のうち、電池温度Tbが最も低いバッテリ11を選択する。なお、以下では、便宜上、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の電池温度Tbを選択最低温度Tb_minとする。
続いて、ステップS402において、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11が放電に適した状態であるか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minが放電に適した温度範囲内にあるか否かを判定する。例えば、充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるか否かを判定することで、選択最低温度Tb_minが放電に適した温度範囲内にあるか否かを判定する。
選択最低温度Tb_minが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11が放電に適した状態であると、判定する。その後、処理はステップS403に移行する。また、選択最低温度Tb_minが下限温度Tb_low_lim以下か、第1上限温度Tb_upp_lim1以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11が放電に適した状態でないと、判定する。その後、ステップS205の放電制御が終了し、処理は、ステップS201に戻る。
ステップS403において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に対応する放電モードに基づいて、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11を放電させる。
上記で説明したように、バッテリ11を放電させるとき、充放電演算部65は、充電モードをAC放電モードがDC放電モードにするための信号を生成する。この充放電演算部65によって生成された信号は、コネクタ切替部53に送信される。コネクタ切替部53は、この充放電演算部65の信号に基づいて、ACスイッチ531およびDCスイッチ532のオンオフを切り替える。また、この充放電演算部65によって生成された信号は、充放電通信部63、コネクタ部52およびバッテリ通信部141を介して、バッテリ演算部143に送信される。バッテリ演算部143は、この充放電演算部65の信号に基づいて、インレット12の接続先をバッテリ11かバッテリコンバータ145に切り替える。
このとき、バッテリ11と分電盤31とが導通する。そして、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の放電電力は、直流電力から交流電力に変換されて、分電盤31に供給される。この分電盤31に供給された交流電力は、機器41−43に供給される。機器41−43は、この分電盤31から供給された交流電力によって、動作する。
続いて、ステップS404において、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の電池残量SOCが不足しているか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の電池残量SOCが要充電閾値SOC_th以下であるか否かを判定する。ここで、要充電閾値SOC_thは、バッテリ11の使用環境やバッテリ11の特性等に基づいて予め設定される。なお、以下では、便宜上、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の電池残量SOCを選択電池残量SOC_Cと適宜記載する。
選択電池残量SOC_Cが要充電閾値SOC_thを超えているとき、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の電池残量SOCが十分あると、判定する。その後、処理は、ステップS405に移行する。また、選択電池残量SOC_Cが要充電閾値SOC_th以下であるとき、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の電池残量SOCが不足していると、判定する。その後、ステップS401にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の放電を停止させるために、処理は、ステップS406に移行する。
ステップS405において、充放電演算部65は、ステップS403におけるバッテリ11の放電により生じる発熱によって、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11が放電に適さない状態になったか否かを判定する。具体的には、充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるか否かを判定する。
選択最低温度Tb_minが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるとき、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11が放電に適さない状態になったと、判定する。その後、ステップS401にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の放電を停止させるために、処理は、ステップS406に移行する。また、選択最低温度Tb_minが第2上限温度Tb_upp_lim2未満であるとき、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11が放電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS403に戻って、ステップS401にて充放電演算部65によって選択された電気自動車10のバッテリ11の放電が継続する。
ステップS404かステップS405のいずれかを経由したステップS406において、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の放電を停止させる。
具体的には、充放電演算部65は、ステップS201にて取得した充放電の設定に対応する放電モードに基づいて、ステップS401にて選択した電気自動車10のバッテリ11の放電を停止させる。例えば、充放電演算部65は、ステップS201にて取得した充放電の設定に対応する放電モードがAC充電モードであるとき、ACスイッチ531をオフさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、ACスイッチ531がオフされて、バッテリ11から分電盤31へ供給される電力が遮断される。また、充放電演算部65は、ステップS201にて取得した充放電の設定に対応する放電モードがDC充電モードであるとき、DCスイッチ532をオフさせる信号をコネクタ切替部53に送信する。この充放電演算部65からの信号によって、DCスイッチ532がオフされて、バッテリ11から分電盤31へ供給される電力が遮断される。
このようにして、充放電演算部65は、ステップS101にて充放電記憶部64に記憶された電池温度Tbおよび電池残量SOCに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の放電制御を行う。
ここで、一事例における充放電装置50の充放電演算部65による電気自動車10のバッテリ11の充放電制御について、図7のタイムチャートを参照して説明する。この事例では、充放電演算部65による電気自動車10のバッテリ11の充放電制御の説明をわかりやすくするため、電気自動車10の数を2台とし、充放電装置50のコネクタ部52の数を2組とする。
以下では、2つの電気自動車10を区別するため、2つの電気自動車10のうちの一方の電気自動車10を第1電気自動車V1と記載し、2つの電気自動車10のうちの他方の電気自動車10を第2電気自動車V2と記載する。また、この事例では、第1電気自動車V1が高速走行をして、時刻x0にて住宅30に到着した状況を想定している。なお、時刻x0において、第2電気自動車V2は、住宅30の外を低速走行しており、住宅30に到着していない。
また、タイムチャートにおける説明のため、便宜上、第1電気自動車V1のバッテリ11の電池温度Tbを第1電池温度Tb1とする。第1電気自動車V1のバッテリ11の電池残量SOCを第1電池残量SOC1とする。第2電気自動車V2のバッテリ11の電池温度Tbを第2電池温度Tb2とする。第2電気自動車V2のバッテリ11の電池残量SOCを第2電池残量SOC2とする。さらに、2組の充放電装置50のコネクタ部52を区別するため、2組のコネクタ部52のうちの一方のコネクタ部52を第1コネクタ部C1と記載し、2つのコネクタ部52のうちの他方のコネクタ部52を第2コネクタ部C2と記載する。また、タイムチャートにおいて、第1電池温度Tb1および第1電池残量SOC1を実線で記載しており、第2電池温度Tb2および第2電池残量SOC2を一点鎖線で記載している。そして、タイムチャートにおいて、コネクタ部52が電気自動車10のインレット12に接続されている状態をONと記載している。また、コネクタ部52が電気自動車10のインレット12に接続されていない状態をOFFと記載している。
時刻x0に、第1電気自動車V1が住宅30に到着しており、ユーザによって、第1コネクタ部C1が第1電気自動車V1のインレット12に接続される。第1コネクタ部C1が第1電気自動車V1のインレット12に接続されたため、第1コネクタ部C1および第1電気自動車V1のインレット12を介して、充放電通信部63と第1電気自動車V1のバッテリ通信部141とが通信する。これにより、充放電演算部65は、第1電気自動車V1のバッテリ記憶部142に記憶された車両識別番号ID、第1電池温度Tb1および第1電池残量SOC1を取得し続ける。
また、時刻x0までの第1電気自動車V1の高速走行によって、第1電気自動車V1のバッテリ11が放電していたので、第1電池残量SOC1は、要充電閾値SOC_th未満になっている。そこで、ユーザは、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させるために、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のいずれかを操作する。このユーザの操作により、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のうち操作された装置は、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる操作内容を生成する。そして、ステップS201にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる操作内容を取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65は、電気自動車10のバッテリ11を充電させると判定する。その後、処理は、ステップS301に移行する。ステップS301にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に基づいて、充電する電気自動車10のバッテリ11として、第1電気自動車V1のバッテリ11を選択する。このとき、選択電池温度Tb_Cは、第1電池温度Tb1になる。その後、処理は、ステップS302に移行する。
さらに、時刻x0までの第1電気自動車V1の高速走行によって、第1電気自動車V1のバッテリ11の放電によって生じた発熱量が比較的大きくなっている。このため、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1は、第1上限温度Tb_upp_lim1を超えている。したがって、ステップS302にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態でないと、判定する。その後、処理は、ステップS308に移行する。
また、時刻x0では、第2電気自動車V2が住宅30に到着していないため、第2コネクタ部C2は、第2電気自動車V2のインレット12に接続されていない。ここで、充放電演算部65は、充放電装置50のコネクタ部52がインレット12に接続されていないときの電池温度Tbを、第1上限温度Tb_upp_lim1および第2上限温度Tb_upp_lim2を超える値とみなす。これにより、他車電池温度Tb_Oに対応する第2電池温度Tb2は、第2上限温度Tb_upp_lim2を超える値になる。したがって、ステップS308にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11が充電に適した状態でないと、判定する。その後、ステップS203の充電制御が終了して、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を放電させないと判定する。その後、処理は、ステップS201に戻る。
よって、時刻x0では、第1電池温度Tb1が第1上限温度Tb_upp_lim1を超えているため、第1電気自動車V1のバッテリ11が充電されない。そこで、第1電池温度Tb1が十分に低下する時刻x1まで、第1電気自動車V1のバッテリ11を外気によって冷却させる。このとき、充放電演算部65は、上記で説明したように、ステップS201、ステップS202、ステップS301、ステップS308、ステップS204の処理を繰り返す。
時刻x0から時刻x1までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。このとき、ステップS201、ステップS202、ステップS301、ステップS308およびステップS204の処理が繰り返されており、第1電気自動車V1のバッテリ11は、充電されない。第1電気自動車V1のバッテリ11が充電されないので、第1電池残量SOC1は、一定である。また、第1電池温度Tb1が外気温度Tamよりも高いので、第1電気自動車V1のバッテリ11は、外気によって冷却される。第1電気自動車V1のバッテリ11が冷却されるため、第1電池温度Tb1は、低下していく。なお、外気温度Tamは、電気自動車10外の雰囲気温度であり、下限温度Tb_low_limから第1上限温度Tb_upp_lim1までの範囲の温度である。
また、時刻x0から時刻x1までの期間において、第2電気自動車V2が住宅30に未だ到着していないため、第2コネクタ部C2は、第2電気自動車V2のインレット12に接続されていない。
時刻x1に、第1電池温度Tb1は、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電にとって十分低い温度となり、下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満になる。時刻x0での第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させるためのユーザの操作内容が維持されていることにより、ステップS201にて、充放電演算部65が第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる操作内容を再取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65が第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させると判定する。その後、処理は、ステップS301に移行する。ステップS301にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に基づいて、充電する電気自動車10のバッテリ11として、第1電気自動車V1のバッテリ11を選択する。このとき、選択電池温度Tb_Cは、第1電池温度Tb1になる。その後、処理は、ステップS302に移行する。
時刻x1では、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1が下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満である。このため、ステップS302にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS303に移行する。
また、時刻x1では、第2電気自動車V2が住宅30に未だ到着していないため、第2コネクタ部C2は、第2電気自動車V2のインレット12に接続されていない。これにより、他車電池温度Tb_Oに対応する第2電池温度Tb2は、第1上限温度Tb_upp_lim1を超える値と、充放電演算部65によってみなされる。このため、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1は、他車電池温度Tb_Oに対応する第2電池温度Tb2よりも低い。したがって、ステップS303にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS304に移行する。ステップS304にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に対応する充電モードの設定に基づいて、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる。
時刻x1から時刻x2までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。この期間において、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_full未満である。したがって、ステップS305にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が満充電になっていないと、判定する。その後、処理は、ステップS306に移行する。
また、時刻x1から時刻x2までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電により生じる発熱によって、第1電池温度Tb1が高くなるが、第2上限温度Tb_upp_lim2未満である。したがって、ステップS306にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS304に戻って、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された第1電気自動車V1のバッテリ11の充電が継続される。
このようにして、時刻x1から時刻x2までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11は、充電され続ける。第1電気自動車V1のバッテリ11が充電され続けて、第1電池温度Tb1が上昇し、第1電池残量SOC1が増加していく。なお、時刻x1から時刻x2までの期間において、第2電気自動車V2が住宅30に未だ到着しておらず、第2コネクタ部C2は、第2電気自動車V2のインレット12に接続されていない。
時刻x2に、第2電気自動車V2が住宅30に到着する。そして、ユーザによって、第2コネクタ部C2が第2電気自動車V2のインレット12に接続される。第2コネクタ部C2が第2電気自動車V2のインレット12に接続されたため、第2コネクタ部C2および第2電気自動車V2のインレット12を介して、充放電通信部63と第2電気自動車V2のバッテリ通信部141とが通信する。これにより、充放電演算部65は、第2電気自動車V2のバッテリ記憶部142に記憶された車両識別番号ID、第2電池温度Tb2および第2電池残量SOC2を取得し続ける。
また、時刻x2までの第2電気自動車V2の低速走行により、第2電気自動車V2のバッテリ11が放電していたので、第2電池残量SOC2は、要充電閾値SOC_th未満になっている。
さらに、時刻x2までの第2電気自動車V2の低速走行により、第2電気自動車V2のバッテリ11の放電によって生じた発熱量が比較的小さくなっている。このため、第2電池温度Tb2は、外気の温度と同等であり、下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満である。
時刻x2から時刻x3までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。この期間において、第1電池残量SOC1は、満充電閾値SOC_full未満である。したがって、ステップS305にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が満充電になっていないと、判定する。その後、処理は、ステップS306に移行する。
また、時刻x2から時刻x3までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電により生じる発熱によって、第1電池温度Tb1が高くなるが、第2上限温度Tb_upp_lim2未満である。したがって、ステップS306にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS304に戻って、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された第1電気自動車V1のバッテリ11の充電が継続される。
このようにして、時刻x2から時刻x3までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11は、充電され続ける。第1電気自動車V1のバッテリ11が充電され続けて、第1電池温度Tb1が上昇し、第1電池残量SOC1が増加していく。
また、時刻x2から時刻x3までの期間において、第2電気自動車V2のインレット12には、第2コネクタ部C2が接続されたままである。この期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11が充放電されないため、第2電池残量SOC2は、時刻x2の値のままである。また、第2電池温度Tb2は、外気の温度と同等であり、時刻x2の値のままである。
時刻x3では、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_full未満である。したがって、ステップS305にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が満充電になっていないと、判定する。その後、処理は、ステップS306に移行する。
また、時刻x3では、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電により生じる発熱によって、第1電池温度Tb1が第2上限温度Tb_upp_lim2以上になる。第1電池温度Tb1が第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるため、ステップS306にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適さない状態になったと、判定する。その後、処理は、ステップS307に移行する。ステップS307にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11の充電を停止させる。その後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を放電させないと判定する。その後、処理は、ステップS201に戻る。
そして、時刻x0での第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させるためのユーザの操作内容が維持されていることにより、ステップS201にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる操作内容を再取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる操作内容を取得しているので、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させると判定する。その後、処理は、ステップS301に移行する。ステップS301にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に基づいて、充電する電気自動車10のバッテリ11として、第1電気自動車V1のバッテリ11を選択する。このとき、選択電池温度Tb_Cは、第1電池温度Tb1になる。その後、処理は、ステップS302に移行する。
時刻x3では、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1は、第2上限温度Tb_upp_lim2以上である。したがって、ステップS302にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態でないと、判定する。その後、処理は、ステップS308に移行する。
また、時刻x3では、他車電池温度Tb_Oに対応する第2電池温度Tb2は、時刻x2の値のまま、外気温度Tamと同等であり、下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満である。したがって、ステップS308にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS309に移行する。ステップS309にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に対応する充電モードの設定に基づいて、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させる。よって、時刻x3では、第1電気自動車V1のバッテリ11から第2電気自動車V2のバッテリ11に充電先が切り替わる。
時刻x3から時刻x4までの期間において、第2電気自動車V2のインレット12には、第2コネクタ部C2が接続されたままである。この期間において、第2電池残量SOC2は、満充電閾値SOC_full未満である。したがって、ステップS310にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11が満充電になっていないと、判定する。その後、処理は、ステップS311に移行する。
また、時刻x3から時刻x4までの期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11の充電により生じる発熱によって、第2電池温度Tb2が高くなるが、第2上限温度Tb_upp_lim2未満である。したがって、ステップS311にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11が充電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS309に戻って、ステップS301にて充放電演算部65によって選択されなかった第2電気自動車V2のバッテリ11の充電が継続される。
このようにして、時刻x3から時刻x4までの期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11は、充電され続ける。第2電気自動車V2のバッテリ11が充電され続けて、第2電池温度Tb2が上昇し、第2電池残量SOC2が増加していく。
また、時刻x3から時刻x4までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。この期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11が充放電されないため、第1電池残量SOC1は、時刻x3の値のままである。また、第1電池温度Tb1が外気温度Tamよりも高いので、第1電気自動車V1のバッテリ11は、外気によって冷却される。第1電気自動車V1のバッテリ11が冷却されるため、第1電池温度Tb1は、低下していく。なお、第2電池温度Tb2が上昇し、第1電池温度Tb1が低下するので、時刻x3から時刻x4までの期間の途中、第2電池温度Tb2は、第1電池温度Tb1よりも高くなっている。
時刻x4に、第2電池残量SOC2が満充電閾値SOC_fullになる。したがって、ステップS310にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11が満充電になったと、判定する。その後、処理は、ステップS312に移行する。ステップS312にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11の充電を停止させる。その後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を放電させないと判定する。その後、処理は、ステップS201に戻る。
そして、時刻x0での第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させるためのユーザの操作内容が維持されていることにより、ステップS201にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる操作内容を再取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる操作内容を取得しているので、第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させると判定する。その後、処理は、ステップS301に移行する。ステップS301にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に基づいて、充電する電気自動車10のバッテリ11として、第1電気自動車V1のバッテリ11を選択する。このとき、選択電池温度Tb_Cは、第1電池温度Tb1になる。その後、処理は、ステップS302に移行する。
時刻x4では、第1電気自動車V1のバッテリ11が外気によって冷却されていたため、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1は、下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満になっている。したがって、ステップS302にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態であると判定する。その後、処理は、ステップS303に移行する。
また、時刻x4では、第2電気自動車V2のバッテリ11の充電により生じる発熱によって、第2電池温度Tb2は、高くなっている。これにより、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1は、他車電池温度Tb_Oに対応する第2電池温度Tb2よりも低くなっている。したがって、ステップS303にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS304に移行する。ステップS304にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に対応する充電モードの設定に基づいて、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11を充電させる。よって、時刻x4では、第2電気自動車V2のバッテリ11から第1電気自動車V1のバッテリ11に充電先が切り替わる。
時刻x4から時刻x5までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。この期間において、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_full未満である。したがって、ステップS305にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が満充電になっていないと、判定する。その後、処理は、ステップS306に移行する。
また、時刻x4から時刻x5までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電により生じる発熱によって、第1電池温度Tb1が高くなるが第2上限温度Tb_upp_lim2未満である。したがって、ステップS306にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS304に戻って、ステップS301にて充放電演算部65によって選択された第1電気自動車V1のバッテリ11の充電が継続される。
このようにして、時刻x4から時刻x5までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11は、充電され続ける。第1電気自動車V1のバッテリ11が充電され続けて、第1電池温度Tb1が上昇し、第1電池残量SOC1が増加していく。
また、時刻x4から時刻x5までの期間において、第2電気自動車V2のインレット12には、第2コネクタ部C2が接続されたままである。この期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11が充放電されないため、第2電池残量SOC2は、時刻x4の値のままである。また、第2電池温度Tb2が外気温度Tamよりも高いので、第2電気自動車V2のバッテリ11は、外気によって冷却される。第2電気自動車V2のバッテリ11が冷却されるため、第2電池温度Tb2は、低下していく。なお、第1電池温度Tb1が上昇し、第2電池温度Tb2が低下するので、時刻x4から時刻x5までの期間の途中、第1電池温度Tb1は、第2電池温度Tb2よりも高くなっている。
時刻x5に、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_fullになる。したがって、ステップS305にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が満充電になったと、判定する。その後、処理は、ステップS307に移行する。ステップS307にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11の充電を停止させる。その後、ステップS203の充電制御が終了し、処理は、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を放電させないと判定する。その後、処理は、ステップS201に戻る。
そして、ユーザは、時刻x0でのユーザの操作内容を解除するため、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のいずれかを操作する。このユーザの操作により、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のうち操作された装置は、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電を停止させる操作内容を生成する。そして、ステップS201にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電を停止させる操作内容を取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を充電させないと判定する。その後、処理は、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を放電させないと判定する。その後、処理は、ステップS201に戻る。
時刻x5から時刻x6までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。第2電気自動車V2のインレット12には、第2コネクタ部C2が接続されたままである。充放電演算部65のステップS201、ステップS202およびステップS204が繰り返されて、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11は、充放電されない。また、第1電池温度Tb1および第2電池温度Tb2は、外気温度Tamよりも高くなっているので、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11が外気によって冷却される。第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11が冷却されるため、第1電池温度Tb1および第2電池温度Tb2は、低下していく。
時刻x6に、ユーザは、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させるために、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のいずれかを操作する。このユーザの操作により、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のうち操作された装置は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を生成する。そして、ステップS201にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を充電させないと判定する。その後、処理は、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得しているので、電気自動車10のバッテリ11を放電させると判定する。その後、処理は、ステップS401に移行する。
時刻x6では、第2電池温度Tb2は、第1電池温度Tb1よりも低くなっている。これにより、選択最低温度Tb_minは、第2電池温度Tb2になる。したがって、ステップS401にて、充放電演算部65は、放電させる電気自動車10のバッテリ11として、第2電気自動車V2のバッテリ11を選択する。その後、処理は、ステップS402に移行する。
また、時刻x6では、選択最低温度Tb_minに対応する第2電池温度Tb2が下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満である。したがって、ステップS402にて、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した第2電気自動車V2のバッテリ11が放電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS403に移行する。ステップS403にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に対応する放電モードの設定に基づいて、ステップS401にて選択した第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる。このとき、第2電気自動車V2のバッテリ11の放電電力は、上記で説明したように、直流電力から交流電力に変換されて、住宅30の分電盤31に供給される。分電盤31に供給された交流電力は、機器41−43に供給される。機器41−43は、この分電盤31から供給された交流電力によって、動作する。
時刻x6から時刻x7までの期間において、第2電気自動車V2のインレット12には、第2コネクタ部C2が接続されたままである。この期間において、第2電池残量SOC2は、要充電閾値SOC_thを超えている。したがって、ステップS404にて、充放電演算部65は、第2電池残量SOC2が十分あると、判定する。その後、処理は、ステップS405に移行する。
また、時刻x6から時刻x7までの期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11の放電により生じる発熱によって、第2電池温度Tb2が高くなるが、第2上限温度Tb_upp_lim2未満である。したがって、ステップS405にて、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した第2電気自動車V2のバッテリ11が放電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS403に戻って、第2電気自動車V2のバッテリ11の放電が継続する。
このようにして、時刻x6から時刻x7までの期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11が放電し続ける。そして、第2電気自動車V2のバッテリ11の放電電力は、住宅30の分電盤31に供給され続ける。時刻x6から時刻x7までの期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11が放電し続けるので、第2電池温度Tb2が上昇し、第2電池残量SOC2が減少していく。
また、時刻x6から時刻x7までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。この期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11が充放電されないため、第1電池残量SOC1は、時刻x5の値のままである。また、第1電池温度Tb1が外気温度Tamよりも高いので、第1電気自動車V1のバッテリ11は、外気によって冷却される。第1電気自動車V1のバッテリ11が冷却されるため、第1電池温度Tb1は、低下していく。なお、第2電池温度Tb2が上昇し、第1電池温度Tb1が低下するので、時刻x6から時刻x7までの期間の途中、第2電池温度Tb2は、第1電池温度Tb1よりも高くなっている。
時刻x7に、第2電池残量SOC2が要充電閾値SOC_thになる。したがって、ステップS404にて、充放電演算部65は、第2電池残量SOC2が不足していると、判定する。その後、処理は、ステップS407に移行する。ステップS407にて、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した第2電気自動車V2のバッテリ11の放電を停止させる。その後、ステップS205の放電制御が終了して、処理は、ステップS201に戻る。
そして、時刻x6での第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させるための操作内容が維持されていることにより、ステップS201にて、充放電演算部65は、電気自動車10のバッテリ11を放電させる操作内容を再取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を充電させないと判定する。その後、処理は、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得しているので、電気自動車10のバッテリ11を放電させると判定する。その後、処理は、ステップS401に移行する。
時刻x7では、第1電気自動車V1のバッテリ11が外気によって冷却されていて、第2電気自動車V2のバッテリ11が放電していたため、第1電池温度Tb1は、第2電池温度Tb2よりも低くなっている。したがって、選択最低温度Tb_minは、第1電池温度Tb1になる。よって、ステップS401にて、充放電演算部65は、放電させる電気自動車10のバッテリ11として、第1電気自動車V1のバッテリ11を選択する。その後、処理は、ステップS402に移行する。
また、時刻x7では、選択最低温度Tb_minに対応する第1電池温度Tb1が下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満である。したがって、ステップS402にて、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が放電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS403に移行する。ステップS403にて、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したユーザの操作内容に対応する放電モードの設定に基づいて、ステップS401にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11を放電させる。このとき、第1電気自動車V1のバッテリ11の放電電力は、上記のように、直流電力から交流電力に変換されて、住宅30の分電盤31に供給される。分電盤31に供給された交流電力は、機器41−43に供給される。機器41−43は、この分電盤31から供給された交流電力によって、動作する。
時刻x7から時刻x8までの期間において、第1電気自動車V1のインレット12には、第1コネクタ部C1が接続されたままである。この期間において、第1電池残量SOC1は、要充電閾値SOC_thを超えている。したがって、ステップS404にて、充放電演算部65は、第1電池残量SOC1が十分あると、判定する。その後、処理は、ステップS405に移行する。
また、時刻x7から時刻x8までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11の放電により生じる発熱によって、第1電池温度Tb1が高くなるが、第2上限温度Tb_upp_lim2未満である。したがって、ステップS405にて、充放電演算部65は、ステップS401にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態に維持されていると、判定する。その後、処理は、ステップS403に戻って、第2電気自動車V2のバッテリ11の放電が継続する。
このようにして、時刻x7から時刻x8までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11が放電し続ける。そして、第1電気自動車V1のバッテリ11の放電電力は、住宅30の分電盤31に供給され続ける。時刻x7から時刻x8までの期間において、第1電気自動車V1のバッテリ11が放電し続けるので、第1電池残量SOC1が減少していく。
また、時刻x7から時刻x8までの期間において、第2電気自動車V2のインレット12には、第2コネクタ部C2が接続されたままである。この期間において、第2電気自動車V2のバッテリ11が充放電されないため、第2電池残量SOC2は、時刻x7の値のままである。また、第2電池温度Tb2が外気温度Tamよりも高いので、第2電気自動車V2のバッテリ11は、外気によって冷却される。第2電気自動車V2のバッテリ11が冷却されるため、第2電池温度Tb2は、低下していく。なお、第1電池温度Tb1が上昇し、第2電池温度Tb2が低下するので、時刻x7から時刻x8までの期間の途中、第1電池温度Tb1は、第2電池温度Tb2よりも高くなっている。
時刻x8に、第1電池残量SOC1が要充電閾値SOC_thになる。したがって、ステップS404にて、充放電演算部65は、第1電池残量SOC1が不足していると、判定する。その後、処理は、ステップS407に移行する。ステップS407にて、充放電演算部65は、ステップS401に選択した第1電気自動車V1のバッテリ11の放電を停止させる。その後、ステップS205の放電制御が終了して、処理は、ステップS201に戻る。
そして、ユーザは、時刻x6でのユーザの操作内容を解除するため、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のいずれかを操作する。このユーザの操作により、HEMS操作部72、リモコン端末81および充放電操作部62のうち操作された装置は、電気自動車10の放電を停止させる操作内容を生成する。そして、ステップS201にて、充放電演算部65は、電気自動車10の放電を停止させる操作内容を取得する。その後、処理は、ステップS202に移行する。ステップS202にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を充電させないと判定する。その後、処理は、ステップS204に移行する。ステップS204にて、充放電演算部65は、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11を放電させる操作内容を取得していないので、電気自動車10のバッテリ11を放電させないと、判定する。その後、処理は、ステップS201に戻る。そして、ステップS201、ステップS202およびステップS204が繰り返されて、第1電気自動車V1および第2電気自動車V2のバッテリ11の充放電が終了する。
上記の事例では、ユーザが充電させるバッテリ11を選択している。これに対して、ユーザが充電したい電気自動車10のバッテリ11の優先順位がなく、充電させるバッテリ11を自動で選択したい場合がある。
そこで、ユーザが第1電気自動車V1か第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させる優先順位がなく、充電させるバッテリ11を自動で選択したい場合、充放電演算部65は、充電に適したバッテリ11を選択できる。具体的には、充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cが他車電池温度Tb_O未満であるとき、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11を充電させる。また、充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cが他車電池温度Tb_O以上であるとき、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11を充電させる。
例えば、タイムチャートの時刻x8に、第1電気自動車V1か第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させるために、充放電演算部65は、仮に、第1電気自動車V1のバッテリ11を選択する。このとき、選択電池温度Tb_Cは、第1電池温度Tb1になる。
時刻x8では、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1が下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満である。このため、ステップS302にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS303に移行する。
また、時刻x8では、選択電池温度Tb_Cに対応する第1電池温度Tb1が他車電池温度Tb_Oに対応する第2電池温度Tb2よりも高い。したがって、ステップS303にて、充放電演算部65は、第2電気自動車V2のバッテリ11よりも、ステップS301にて選択した第1電気自動車V1のバッテリ11が充電に適した状態でないと判定する。その後、処理は、ステップS313に移行する。
さらに、時刻x8では、他車電池温度Tb_Oに対応する第2電池温度Tb2は、下限温度Tb_low_limを超えている。したがって、ステップS313にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった第2電気自動車V2のバッテリ11が充電に適した状態であると、判定する。その後、処理は、ステップS314に移行する。
また、時刻x8では、第2電池残量SOC2は、要充電閾値SOC_thである。したがって、ステップS314にて、充放電演算部65は、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11が満充電ではないと、判定する。その後、処理は、ステップS309に移行する。そして、第2電気自動車V2のバッテリ11の充電が行われる。第2電気自動車V2のバッテリ11が充電されて、第2電池温度Tb2が上昇し、第2電池残量SOC2が増加していく。また、第1電気自動車V1のバッテリ11は、外気により、冷却されて、第1電池温度Tb1は、低下する。このように、ユーザが第1電気自動車V1か第2電気自動車V2のバッテリ11を充電させる優先順位がなく、充電させるバッテリ11を自動で選択したい場合、充放電演算部65は、充電に適したバッテリ11を選択できる。
以上のように、充放電演算部65は、電池温度Tbに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の充放電制御を行う。そして、以下では、本実施形態の充放電装置50によって、電気自動車10のバッテリ11の電力を有効に利用されていることについて説明する。
本実施形態の充放電装置50では、充放電コントローラ60の充放電演算部65が電池温度Tbに基づいて、バッテリ11の充放電制御を行う。これにより、電池温度Tbが充放電に適した温度範囲内であるときに、バッテリ11を充放電させることができる。電池温度Tbが充放電に適した温度範囲内である場合に、バッテリ11が充放電するとき、バッテリ11の充放電に寄与するイオンに移動がしやすくなるため、バッテリ11の充放電に寄与する主反応が進みやすくなる。このため、バッテリ11の充電において、電池残量SOCがバッテリ11の最大容量になるまで、バッテリ11が充電されないことが抑制される。また、バッテリ11の放電においては、バッテリ11の放電電力が低下することが抑制される。
これにより、HEMS100において、電気自動車10のバッテリ11から住宅30に供給される電力の不足が抑制される。このため、電気自動車10のバッテリ11の電力を住宅30外に供給する余裕が生じやすくなる。電気自動車10のバッテリ11の電力を住宅30外に供給する余裕が生じると、仮想発電所としての電気自動車10のバッテリ11は、住宅30外で不足する電力を補いやすい。したがって、電気自動車10のバッテリ11の電力が有効に利用されやすくなる。
また、本実施形態の充放電装置50では、以下[1]−[3]に説明するような効果も奏する。
[1]充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cに対応する電池温度Tbが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるとき、バッテリ11を充電させる。充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cに対応する電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2未満であるとき、バッテリ11を充電させる。充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cに対応する電池温度Tbが下限温度Tb_low_lim以下であるとき、バッテリ11の充電を禁止する。充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cに対応する電池温度Tbが第1上限温度Tb_upp_lim1以上であるとき、バッテリ11の充電を禁止する。充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cに対応する電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるとき、バッテリ11の充電を禁止する。
また、充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minに対応する電池温度Tbが下限温度Tb_low_limを超え、第1上限温度Tb_upp_lim1未満であるとき、バッテリ11を放電させる。充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minに対応する電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2未満であるとき、バッテリ11を放電させる。充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minに対応する電池温度Tbが下限温度Tb_low_lim以下であるとき、バッテリ11の放電を禁止する。充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minに対応する電池温度Tbが第1上限温度Tb_upp_lim1以上であるとき、バッテリ11の放電を禁止する。充放電演算部65は、選択最低温度Tb_minに対応する電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2以上であるとき、バッテリ11の放電を禁止する。これにより、電池温度Tbが充放電に適した温度範囲内であるときに、バッテリ11を充放電させることができ、上記と同様の効果を奏する。
[2]充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cが他車電池温度Tb_O未満であるとき、ステップS301にて選択した電気自動車10のバッテリ11を充電させる。また、充放電演算部65は、選択電池温度Tb_Cが他車電池温度Tb_O以上であるとき、ステップS301にて選択しなかった電気自動車10のバッテリ11を充電させる。
タイムチャートの時刻x8のように、充放電演算部65は、電池温度Tbが比較的低い電気自動車10のバッテリ11を優先して充電させる。これにより、バッテリ11の電池温度Tbは、バッテリ11の充電により生じる発熱に伴う温度上昇によって、第2上限温度Tb_upp_lim2に到達しにくくなる。このため、電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2を超えることによって、バッテリ11の充電が中断されることが抑制される。
また、タイムチャートの時刻x3から時刻x4までの期間に示すように、電池温度Tbが比較的低い第2電気自動車V2のバッテリ11を優先して充電させている間に、電池温度Tbが比較的高い第1電気自動車V1のバッテリ11を冷却させることができる。これにより、第1電池温度Tb1がバッテリ11の充電に適した温度範囲内になり、第2電気自動車V2のバッテリ11の充電完了直後に、第1電気自動車V1のバッテリ11の充電が行える。このため、電気自動車10が複数台ある場合において、複数のバッテリ11が効率よく充電される。複数のバッテリ11が効率よく充電されると、HEMS100において、電気自動車10のバッテリ11から住宅30に供給される電力が不足しやすくなることがより抑制される。電気自動車10のバッテリ11から住宅30に供給される電力が不足しやすくなることがより抑制されるため、電気自動車10のバッテリ11の電力を住宅30外に供給する余裕がよりできやすくなる。
[3]充放電演算部65は、複数台の電気自動車10のバッテリ11のうち、電池温度Tbが最も低いバッテリ11を放電させる。
電池温度Tbが比較的低い電気自動車10のバッテリ11を優先して放電させることで、バッテリ11の電池温度Tbは、バッテリ11の放電によって生じる発熱に伴う温度上昇によって、第2上限温度Tb_upp_lim2に到達しにくくなる。これにより、電池温度Tbが高くなることに伴うバッテリ11の放電電力の低下が抑制される。
また、タイムチャートの時刻x6から時刻x7までの期間に示すように、電池温度Tbが比較的低い第2電気自動車V2のバッテリ11を優先して放電させている間に、電池温度Tbが比較的高い第1電気自動車V1のバッテリ11を冷却させることができる。これにより、第1電池温度Tb1がバッテリ11の放電に適した温度範囲内になり、第2電気自動車V2のバッテリ11の放電完了直後に、第1電気自動車V1のバッテリ11の放電が行える。このため、電気自動車10が複数台ある場合において、複数のバッテリ11が効率よく放電される。複数のバッテリ11が効率よく放電されると、HEMS100において、電気自動車10のバッテリ11から住宅30に供給される電力が不足しやすくなることがより抑制される。したがって、上記[2]と同様の効果を奏する。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に対して、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
本開示に記載の各取得部、各制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の各取得部、各制御部およびその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の各取得部、各制御部およびその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
(1)上記実施形態では、充放電装置50のコネクタ部52の数は、電気自動車10の台数に対応している。これに対して、充放電装置50が備えるコネクタ部52を1組にして、充放電装置50の台数を電気自動車10の台数に対応させてもよい。
(2)電気自動車10のバッテリ11の普通充電か急速充電かによって、電池温度Tbの上昇が異なる。このため、バッテリ11の充電により生じる発熱によって、バッテリ11の電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2に到達しやすいことがある。そこで、充放電コントローラ60は、電池温度Tbに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の普通充電か急速充電のいずれかを決定してもよい。具体的には、充放電コントローラ60は、電池温度Tbが所定温度よりも高いとき、バッテリ11の充電の設定を普通充電に決定する。また、充放電コントローラ60は、電池温度Tbが所定温度以下であるとき、バッテリ11の充電の設定を急速充電に決定する。なお、この所定温度は、バッテリ11の充電に伴う温度上昇に基づいて設定され、実験やシミュレーション等により設定される。
電池温度Tbに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の普通充電か急速充電のいずれかが決定されることで、バッテリ11の電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2に到達しにくくできる。これにより、電池温度Tbが第2上限温度Tb_upp_lim2を超えることによって、バッテリ11の充電が中断されることが抑制されて、上記[2]と同様の効果を奏する。
(3)上記実施形態では、ステップS301において、充放電演算部65は、ステップS201にて取得したバッテリ11の充放電の設定に基づいて、複数の電気自動車10のうちのどのバッテリ11を充電するかを選択する。これに対して、充放電演算部65は、複数の電気自動車10のバッテリ11のうち、電池温度Tbが最も低いバッテリ11を選択してもよい。
(4)上記実施形態では、ステップS402において、選択最低温度Tb_minが下限温度Tb_low_lim以下か、第1上限温度Tb_upp_lim1以上であるとき、ステップS205の放電制御が終了し、処理は、ステップS201に戻る。これに対して、選択最低温度Tb_minが下限温度Tb_low_lim以下であるとき、電気自動車10のバッテリ11の放電が停滞することを防止するために、ステップS401に戻ってもよい。ステップS401に戻ったとき、複数の電気自動車10のバッテリ11のうち、電池温度Tbが2番目に低いバッテリ11を選択してもよい。
(5)上記実施形態では、電動車両を電気自動車としたが、プラグインハイブリッド自動車であってもよい。
(6)上記実施形態では、充放電演算部65は、下限温度Tb_low_lim、第1上限温度Tb_upp_lim1および第2上限温度Tb_upp_lim2を用いて、バッテリ11が充電に適した状態であるか否かを判定している。また、充放電演算部65は、下限温度Tb_low_lim、第1上限温度Tb_upp_lim1および第2上限温度Tb_upp_lim2を用いて、バッテリ11が放電に適した状態であるか否かを判定している。これに対して、充放電演算部65は、第1上限温度Tb_upp_lim1および第2上限温度Tb_upp_lim2のみを用いて、バッテリ11が充電に適した状態であるか否かを判定してもよい。同様に、充放電演算部65は、第1上限温度Tb_upp_lim1および第2上限温度Tb_upp_lim2のみを用いて、バッテリ11が放電に適した状態であるか否かを判定してもよい。
(7)上記実施形態では、充放電制御部に対応する充放電コントローラ60が電池温度Tbに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の充放電制御を行っている。これに対して、HEMSコントローラ70が電池温度Tbに基づいて、充放電コントローラ60を遠隔操作して、電気自動車10のバッテリ11の充放電制御を行ってもよい。また、HEMSコントローラ70は、電池温度Tbに基づいて、電池温度Tbに基づいて、電気自動車10のバッテリ11の普通充電か急速充電のいずれかを決定して、充放電コントローラ60を遠隔操作してもよい。充放電コントローラ60を遠隔操作して、電気自動車10のバッテリ11の充放電制御を行っても、上記と同様の効果を奏する。
(まとめ)
第1の観点によれば、充放電装置は、電動車両に備えられるバッテリの温度を取得するバッテリ制御部と通信して、バッテリ制御部からバッテリの温度を取得する電池温度取得部と、バッテリの温度に基づいて、バッテリの充電制御を行う充放電制御部と、を備える。これにより、バッテリの充電において、電池残量がバッテリの最大容量になるまで、バッテリが充電されないことが抑制される。電池残量がバッテリの最大容量になるまで、バッテリが充電されないことが抑制されるので、電力管理システムにおいて、電動車両のバッテリから建物に供給される電力の不足が抑制される。このため、電動車両のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じやすくなる。電動車両のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じると、仮想発電所としての電動車両のバッテリは、建物外で不足する電力を補いやすくなる。したがって、電動車両のバッテリの電力が有効に利用されやすくなる。
また、第2の観点によれば、充放電制御部は、バッテリの温度が上限温度未満であるとき、バッテリの充電をさせる。これにより、電池温度が充電に適した温度範囲内であるときに、バッテリを充電させることができる。
また、第3の観点によれば、充放電制御部は、複数台の電動車両のうち、バッテリの温度が最も低いバッテリを充電させる。これにより、電池温度が充電に適した範囲を超えることによって、バッテリの充電が中断されることが抑制される。このため、電動車両が複数台ある場合において、複数のバッテリが効率よく充電される。
また、第4の観点によれば、充放電制御部は、バッテリの温度に基づいて、バッテリの放電制御を行う。これにより、バッテリの放電電力が低下することが抑制される。バッテリの放電電力が低下することが抑制されると、電力管理システムにおいて、電動車両のバッテリから建物に供給される電力の不足が抑制される。このため、電動車両のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じやすくなる。電動車両のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じると、仮想発電所としての電動車両のバッテリは、建物外で不足する電力を補いやすくなる。したがって、電動車両のバッテリの電力が有効に利用されやすくなる。
また、第5の観点によれば、充放電制御部は、バッテリの温度が上限温度未満であるとき、バッテリを放電させる。これにより、電池温度が充電に適した温度範囲内であるときに、バッテリ11を放電させることができる。
また、第6の観点によれば、充放電制御部は、複数台の電動車両のうち、バッテリの温度が最も低いバッテリを放電させる。これにより、電池温度が比較的低い電動車両のバッテリを優先して放電させることで、バッテリの電池温度は、バッテリの放電によって生じる発熱に伴う温度上昇によって、上限温度に到達しにくくなる。これにより、電池温度が高くなることに伴うバッテリの放電電力の低下が抑制される。
また、第7の観点によれば、電力管理システムは、バッテリと、バッテリの温度に応じた検出信号を出力する電池温度センサとを有する電動車両と、バッテリの温度を取得する電池温度取得部と、バッテリの温度に基づいて、バッテリの充電制御を行う充放電制御部とを有するコントローラと、を備える。これにより、バッテリの充電において、電池残量がバッテリの最大容量になるまで、バッテリが充電されないことが抑制される。電池残量がバッテリの最大容量になるまで、バッテリが充電されないことが抑制されるので、電力管理システムにおいて、電動車両のバッテリから建物に供給される電力の不足が抑制される。このため、電動車両のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じやすくなる。電動車両のバッテリの電力を建物外に供給する余裕が生じると、仮想発電所としての電動車両のバッテリは、建物外で不足する電力を補いやすくなる。したがって、電動車両のバッテリの電力が有効に利用されやすくなる。
10 電動車両
11 バッテリ
14 バッテリ制御部(バッテリコントローラ)
30 建物(住宅)
41、42、43 電力負荷(機器)
60 充放電制御部(充放電コントローラ)
70 コントローラ(HEMSコントローラ)

Claims (7)

  1. 電動車両(10)に備えられるバッテリ(11)の温度(Tb)を取得するバッテリ制御部(14)と通信して、前記バッテリ制御部から前記バッテリの温度を取得する電池温度取得部(S201)と、
    前記バッテリの温度に基づいて、前記バッテリの充電制御を行う充放電制御部(S203)と、
    を備える充放電装置。
  2. 前記充放電制御部は、前記バッテリの温度が上限温度(Tb_upp_lim1、Tb_upp_lim2)未満であるとき、前記バッテリの充電をさせる請求項1に記載の充放電装置。
  3. 前記充放電制御部は、複数台の前記電動車両のうち、前記バッテリの温度が最も低い前記バッテリを充電させる請求項1または2に記載の充放電装置。
  4. 前記充放電制御部は、前記バッテリの温度に基づいて、前記バッテリの放電制御を行う請求項1ないし3のいずれか一項に記載の充放電装置。
  5. 前記充放電制御部は、前記バッテリの温度が上限温度(Tb_upp_lim1、Tb_upp_lim2)未満であるとき、前記バッテリを放電させる請求項4に記載の充放電装置。
  6. 前記充放電制御部は、複数台の前記電動車両のうち、前記バッテリの温度が最も低い前記バッテリを放電させる請求項4または5に記載の充放電装置。
  7. バッテリ(11)と、前記バッテリの温度(Tb)に応じた検出信号を出力する電池温度センサ(13)とを有する電動車両(10)と、
    前記バッテリの温度を取得する電池温度取得部(S201)と、前記バッテリの温度に基づいて、前記バッテリの充電制御を行う充放電制御部(S203)とを有するコントローラ(60、70)と、
    を備える電力管理システム。
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