JP2020129905A - 電力供給システムおよび温度制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気二重層キャパシタ(EDLC)が低温の環境下で使用される場合でも、直列接続するEDLCの使用数を増やすことなく、且つ劣化を避けつつ十分な出力電圧を得ること。【解決手段】低温時には、抵抗器などの発熱体を用いてEDLCを暖めて昇温する。EDLC内部の等価直列抵抗(ESR)が低温時に増大するのを防止して電圧降下の増大を阻止する。EDLC直列回路に接続されるバランス回路などに存在する抵抗体を利用してEDLCの充電時や放電時のエネルギーで発熱させ、EDLCを暖める。特性カーブC02のように中温域では充電電圧を平坦にして、且つ定格値(2.5[V])よりも電圧を下げてEDLCの劣化を抑制し寿命を延ばす。急傾斜特性部C02aで充電電圧が高くなっても、昇温により短時間で電圧が下がるので劣化は生じにくい。【選択図】図4
Description
本発明は、電気二重層キャパシタを有する電力供給システムおよびそれを制御するための温度制御方法に関する。
電気二重層キャパシタ(Electric double-layer capacitor:EDLC)は、電気二重層という物理現象を利用することで蓄電容量を高めた高性能のコンデンサである。したがって、比較的容量の小さいバッテリーの代替や、電源のバックアップなどの用途で電気二重層キャパシタを利用することが一般的に想定されている。
例えば、車両においては、搭載された車載バッテリーが事故などにより機能喪失した場合に備えて、バックアップ用の電源として電気二重層キャパシタを利用することが考えられる。
特許文献1のバックアップ電源システムは、電源異常時において制御機器への必要な電力の供給を可能としつつも、車両全体での消費電力量を抑えつつ、コスト、体積及び重量の増加を抑制するための技術を示している。すなわち、車両に搭載されたDC/DCコンバータからの電力供給を受けて車両のブレーキを作動させる電子制御ブレーキと、この電子制御ブレーキに供給する電圧の値が所定値を下回る電源異常時に、電力を供給するバックアップ電源とを備えている。また、バックアップ電源はキャパシタを有している。更に、キャパシタの充電電圧は、バックアップ電源の温度が低いほど高い電圧に設定されると共に、車両の速度が高いほど高い電圧に設定されることを示している。
電気二重層キャパシタは、それに含まれる等価直列抵抗(ESR)が低温になると上昇する。すなわち、この等価直列抵抗の抵抗値(R)と電流値(I)との積で表される内部の直流電圧降下(DC−IR)が、低温時に上昇する傾向がある。
電気二重層キャパシタの温度特性の例を図1に示す。図1において、横軸は温度(℃)を表す。縦軸は、温度が20[℃]における特性を基準(100%)とした直流電圧降下の変化率を表している。
したがって、低温時に電気二重層キャパシタから負荷に大電流を流すと、負荷に供給される出力電圧が通常よりも大幅に低下する。そのため、低温時でも大電流、且つ高い出力電圧を必要とする用途においては、より多くの電気二重層キャパシタを直列に接続して使用する必要がある。
例えば、2.4[V]の充電電圧で使用する電気二重層キャパシタを10個直列に接続すると、無負荷の状態では全体で(2.4×10=24[V])の出力電圧が得られる。しかし、負荷に電流を流すと電気二重層キャパシタの等価直列抵抗により電圧降下(I・R)の分だけ出力電圧が低下するので、特に低温時には十分な出力電圧を確保できない。したがって、低温時の出力電圧を上げるために、直列に接続する電気二重層キャパシタの個数を、例えば10個から必要な数だけ増やすことになる。
一方、特許文献1に示されているように、出力電圧の観点からでは、キャパシタの充電電圧をバックアップ電源の温度が低いほど高い電圧に設定することも効果的である。
しかしながら、電気二重層キャパシタは、2.5[V]以上の充電電圧で使うと劣化が早くなることが知られており、低温時であっても充電電圧の上昇を2.5[V]未満に抑制することが望ましい。そのため、電気二重層キャパシタの充電電圧を抑制し、負荷が必要とする出力電圧を得るには、より多くの電気二重層キャパシタを直列に接続しなければならない。しかし、電気二重層キャパシタの使用数を増やすことは、部品コストの観点から望ましくない。また、電源全体の体積や総重量も増加することになる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電気二重層キャパシタが低温の環境下で使用される場合であっても、互いに直列に接続する電気二重層キャパシタの使用数を増やすことなく、且つ劣化を避けつつ十分な出力電圧を得ることが可能な電力供給システムおよび温度制御方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電力供給システムおよび温度制御方法は、下記(1)〜(5)を特徴としている。
(1) 1つ以上の電気二重層キャパシタを有する電力供給システムであって、
前記電気二重層キャパシタの近傍に配置され、前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体と、
前記電気二重層キャパシタの温度を検知する温度測定部と、
前記温度測定部が検知した温度に応じて前記発熱体の発熱を制御する温度制御部と、
を備え、前記温度制御部は少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する、
ことを特徴とする電力供給システム。
(1) 1つ以上の電気二重層キャパシタを有する電力供給システムであって、
前記電気二重層キャパシタの近傍に配置され、前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体と、
前記電気二重層キャパシタの温度を検知する温度測定部と、
前記温度測定部が検知した温度に応じて前記発熱体の発熱を制御する温度制御部と、
を備え、前記温度制御部は少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する、
ことを特徴とする電力供給システム。
上記(1)の構成の電力供給システムによれば、電気二重層キャパシタが低温の環境下で使用される場合であっても、発熱体で加熱して温度を上げることができる。したがって、電気二重層キャパシタにおける等価直列抵抗の増大を抑制し、内部の電圧降下を低減できる。そのため、直列に接続する電気二重層キャパシタの数を増やさなくても、十分な出力電圧を負荷に供給できる。しかも、発熱体は前記電気二重層キャパシタの充電電流または放電電流のエネルギーで発熱するので、加熱のために付加する回路の構成を簡素化できる。例えば、複数の電気二重層キャパシタを直列接続した場合には、これらの電気二重層キャパシタのバランスを調整するためのバランス回路が必要になるが、バランス回路に含まれる抵抗器などを発熱体として流用すれば、追加する部品数を大幅に削減可能である。
(2) 前記温度制御部は、
特定温度よりも低温度の領域では、低温度になるに従い前記電気二重層キャパシタの充電電圧を増やすと共に、前記発熱体の発熱量を増やし、
前記特定温度よりも高温度の領域では、温度変化に対する前記電気二重層キャパシタの充電電圧の変化を抑制する、
ことを特徴とする上記(1)に記載の電力供給システム。
特定温度よりも低温度の領域では、低温度になるに従い前記電気二重層キャパシタの充電電圧を増やすと共に、前記発熱体の発熱量を増やし、
前記特定温度よりも高温度の領域では、温度変化に対する前記電気二重層キャパシタの充電電圧の変化を抑制する、
ことを特徴とする上記(1)に記載の電力供給システム。
上記(2)の構成の電力供給システムによれば、低温の環境下でも、より短時間で特定温度まで昇温し、電気二重層キャパシタにおける等価直列抵抗を低減できる。また、通常温度の環境下では、充電電圧の変化が抑制されるので、電気二重層キャパシタの劣化の計算に影響する誤差要因がなくなり、寿命をより正確に把握可能になる。
(3) 複数の前記電気二重層キャパシタが直列に接続された直列回路を備え、
前記直列回路における前記複数の前記電気二重層キャパシタのバランスを調整するバランス回路が、前記直列回路に並列に接続され、
前記バランス回路に含まれる抵抗体が、前記発熱体として使用される、
ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の電力供給システム。
前記直列回路における前記複数の前記電気二重層キャパシタのバランスを調整するバランス回路が、前記直列回路に並列に接続され、
前記バランス回路に含まれる抵抗体が、前記発熱体として使用される、
ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の電力供給システム。
上記(3)の構成の電力供給システムによれば、バランス回路に含まれる抵抗体を、発熱体として使用するので、電気二重層キャパシタを低温域で昇温するために必要な回路構成を簡素化し、追加する部品数を削減できる。
(4) 前記バランス回路が制御に利用する参照電圧を、前記電気二重層キャパシタの温度に応じて補償する温度補償部、を備えた、
ことを特徴とする上記(3)に記載の電力供給システム。
ことを特徴とする上記(3)に記載の電力供給システム。
上記(4)の構成の電力供給システムによれば、電気二重層キャパシタの温度に応じて、発熱体の発熱量を適切に調整し、所望の温度特性を得ることができる。例えば、低温の環境下で、電気二重層キャパシタにおける等価直列抵抗を低減できる特定温度まで短時間で昇温できる。
(5) 1つ以上の電気二重層キャパシタを有する電力供給システムにおいて、前記電気二重層キャパシタを制御するための温度制御方法であって、
前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体を前記電気二重層キャパシタの近傍に配置し、
前記電気二重層キャパシタの近傍の温度を検知し、
検知した前記電気二重層キャパシタの近傍の温度に応じて前記発熱体の発熱を制御すると共に、少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する、
ことを特徴とする温度制御方法。
前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体を前記電気二重層キャパシタの近傍に配置し、
前記電気二重層キャパシタの近傍の温度を検知し、
検知した前記電気二重層キャパシタの近傍の温度に応じて前記発熱体の発熱を制御すると共に、少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する、
ことを特徴とする温度制御方法。
上記(5)の構成の温度制御方法によれば、電気二重層キャパシタが低温の環境下で使用される場合であっても、発熱体で加熱して温度を上げることができる。したがって、電気二重層キャパシタにおける等価直列抵抗の増大を抑制し、内部の電圧降下を低減できる。そのため、直列に接続する電気二重層キャパシタの数を増やさなくても、十分な出力電圧を負荷に供給できる。しかも、発熱体は前記電気二重層キャパシタの充電電流または放電電流のエネルギーで発熱するので、加熱のために付加する回路の構成を簡素化できる。例えば、複数の電気二重層キャパシタを直列接続した場合には、これらの電気二重層キャパシタのバランスを調整するためのバランス回路が必要になるが、バランス回路に含まれる抵抗器などを発熱体として流用すれば、追加する部品数を大幅に削減可能である。
本発明の電力供給システムおよび温度制御方法によれば、電気二重層キャパシタが低温の環境下で使用される場合であっても、互いに直列に接続する電気二重層キャパシタの使用数を増やすことなく、十分な出力電圧を得ることが可能になる。すなわち、低温の環境下では、前記発熱体の加熱により電気二重層キャパシタが昇温され、等価直列抵抗が低減される。したがって、電圧降下が低減され、電気二重層キャパシタの使用数を増やすことなく十分な出力電圧を確保できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
<概要説明>
本発明の理解を容易にするために、具体的な実施形態を説明する前に、発明思想の概要を説明する。
本発明の理解を容易にするために、具体的な実施形態を説明する前に、発明思想の概要を説明する。
電気二重層キャパシタ(EDLC)を利用する場合には、図1に示すように、電気二重層キャパシタの内部に存在する等価直列抵抗(ESR)が温度に応じて大幅に変化する。特に、低温域では等価直列抵抗が急激に増大するので、この等価直列抵抗の抵抗値Rと負荷に流れる電流の値Iとの積で表される電圧降下(R・I)が増大し、電圧降下分だけ出力電圧Voutが低下する。つまり、出力電圧Voutは次式で表される。
Vout=V0−R・I
V0:電気二重層キャパシタの充電電圧
Vout=V0−R・I
V0:電気二重層キャパシタの充電電圧
ここで、低温時であっても負荷が必要とする十分高い出力電圧Voutを得るためには、充電電圧V0を上げなければならない。しかし、電気二重層キャパシタは2.5[V]以上の充電電圧で使用すると劣化が早くなるので、充電電圧V0は制限する必要がある。そのため、電気二重層キャパシタの等価直列抵抗を低減することが望ましい。そこで、本発明を実施する場合には、少なくとも等価直列抵抗が増大する低温域において、等価直列抵抗を減らすために電気二重層キャパシタ自体を暖めて昇温する。これにより、低温の環境下でも充電電圧V0を規定値以上に上げる必要がなくなり、劣化を抑制できる。そのため、本発明の実施形態に係る電力供給システムが適当な発熱体を備えるようにする。
一方、単一の電気二重層キャパシタが出力できる電圧は2.5[V]程度である。したがって、例えば負荷が12[V]程度の電圧を必要とする場合には、5個(5セル)の電気二重層キャパシタを直列に接続した直列回路を構成し、直列回路の出力に無負荷の状態で12.5[V](=2.5×5)の出力電圧が得られるようにする。
ところで、複数の電気二重層キャパシタを直列に接続した直列回路においては、それぞれの電気二重層キャパシタの静電容量(C)が均一であるとは限らない。例えばNセルの直列回路の両端に(2.5×N[V])の充電電圧を与えると、N個の各セルの電気二重層キャパシタには同じ容量の電荷(Q)がそれぞれ蓄積される。しかし、相対的に容量の小さいセルの電気二重層キャパシタに印加される電圧(Vc=Q/C)は2.5[V]を超え、劣化が早まることになる。これを防ぐために、電気二重層キャパシタの直列回路には、一般的に後述するバランス回路が接続される。
このようなバランス回路は、電気二重層キャパシタの充電などの動作に伴って電流が流れる抵抗器などの抵抗体を備えている。また、この抵抗体は電気二重層キャパシタの近傍に配置することができる。そこで、本発明の実施形態においては、バランス回路内の抵抗体に電流を流すことで、これを発熱体として利用し、電気二重層キャパシタを昇温する。
<基本的な構成のバランス回路の説明>
EDLC直列回路に接続される基本的な3種類のバランス回路の構成を図2(a)、図2(b)、および図2(c)にそれぞれ示す。
EDLC直列回路に接続される基本的な3種類のバランス回路の構成を図2(a)、図2(b)、および図2(c)にそれぞれ示す。
<単純な構成のバランス回路>
図2(a)は、単純な構成のバランス回路30Aを示している。図2(a)に示すように、EDLC直列回路10Aは、複数の電気二重層キャパシタ11、12、13、14、・・・(以下、電気二重層キャパシタ11〜14と記載)を互いに直列に接続して構成してある。EDLC直列回路10Aの高電位側および低電位側の各端子が電源ライン21、22を介して充電回路20と接続されている。
図2(a)は、単純な構成のバランス回路30Aを示している。図2(a)に示すように、EDLC直列回路10Aは、複数の電気二重層キャパシタ11、12、13、14、・・・(以下、電気二重層キャパシタ11〜14と記載)を互いに直列に接続して構成してある。EDLC直列回路10Aの高電位側および低電位側の各端子が電源ライン21、22を介して充電回路20と接続されている。
充電回路20がEDLC直列回路10Aに充電用の電力を供給することにより、EDLC直列回路10Aの各電気二重層キャパシタ11〜14に電荷が蓄積される。EDLC直列回路10Aの各電気二重層キャパシタ11〜14が蓄積した電荷を放出することにより、負荷に出力電力を供給できる。
バランス回路30Aは、互いに直列に接続された複数の抵抗器31A、32A、33A、34A、・・・(以下、抵抗器31A〜34Aと記載)で構成されている。また、抵抗器31A〜34Aは、それぞれ電気二重層キャパシタ11〜14の両端と並列に接続されている。
各抵抗器31A〜34Aの抵抗値は全て同一であり、図2(a)の例では620[Ω]の抵抗値を採用している。バランス回路30AをEDLC直列回路10Aと接続していない単独の状態では、各抵抗器31A〜34Aの端子間電圧も全て同一になる。すなわち、電源ライン21、22間の電圧Voに対して、N個直列の抵抗器31A〜34Aの端子間電圧は、いずれも(Vo/N)になる。
そして、各電気二重層キャパシタ11〜14の端子間電圧にばらつきがあると、これらのバランスを自動的に調整するようにバランス回路30Aが機能する。例えば、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧が(Vo/N)よりも低いと、バランス回路30A側から流れ込む電流により、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧が(Vo/N)に近づく方向に上昇する。また、電気二重層キャパシタ12の端子間電圧が(Vo/N)よりも高いと、電気二重層キャパシタ12からバランス回路30A側に放電するので、電気二重層キャパシタ12の端子間電圧が(Vo/N)に近づく方向に下降する。
図2(a)のバランス回路30Aは、比較的バランスを調整する能力が小さいが、各電気二重層キャパシタ11〜14の容量のばらつきが比較的小さい状況に適している。また、バランスを調整する際に、抵抗器31A〜34Aに電流が流れ、ジュール熱が発生する。したがって、抵抗器31A〜34Aを各電気二重層キャパシタ11〜14の近傍に配置しておけば、発生した熱により各電気二重層キャパシタ11〜14の温度を上げることができる。また、充電回路20の充電制御により、温度調整を行うことが可能である。つまり、抵抗器31A〜34Aを、本発明を実施するための発熱体として利用できる。
<アクティブ制御のバランス回路−1>
図2(b)は、アクティブ制御のバランス回路−1を示している。
図2(b)の構成においても、EDLC直列回路10Bは、複数の電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・を互いに直列に接続して構成してある。EDLC直列回路10Bの高電位側および低電位側の各端子が電源ライン21、22を介して充電回路20と接続されている。
図2(b)は、アクティブ制御のバランス回路−1を示している。
図2(b)の構成においても、EDLC直列回路10Bは、複数の電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・を互いに直列に接続して構成してある。EDLC直列回路10Bの高電位側および低電位側の各端子が電源ライン21、22を介して充電回路20と接続されている。
すなわち、充電回路20がEDLC直列回路10Bに充電用の電力を供給することにより、EDLC直列回路10Bの各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・に電荷が蓄積される。EDLC直列回路10Bの各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・が蓄積した電荷を放出することにより、負荷に出力電力が供給される。
図2(b)のバランス回路30Bは、電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の数と同数のN個の抵抗器31B、32B、33B、・・・(以下、抵抗器31B〜33Bと記載)、N個のスイッチ35、36、37、・・・(以下、スイッチ35〜37と記載)、およびマイクロコンピュータ(マイコン)38を備えている。
図2(b)の例では、比較的大きい電流を流せるように、各抵抗器31B〜33Bの抵抗値は6.2[Ω]に設定されている。
図2(b)の例では、比較的大きい電流を流せるように、各抵抗器31B〜33Bの抵抗値は6.2[Ω]に設定されている。
スイッチ35〜37は、半導体スイッチやリレーのようにオンオフ制御が可能な部品であり、マイクロコンピュータ38の制御出力によりオンオフする。抵抗器31B〜33B、およびスイッチ35〜37は直列に接続されている。これらの抵抗器とスイッチとで構成されるそれぞれの直列回路が、電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・と並列に接続されている。
つまり、スイッチ35は、電気二重層キャパシタ11の端子間に抵抗器31Bを並列に接続するか否かを切り替える。同様に、スイッチ36は、電気二重層キャパシタ12の端子間に抵抗器32Bを並列に接続するか否かを切り替える。スイッチ37は、電気二重層キャパシタ13の端子間に抵抗器33Bを並列に接続するか否かを切り替える。
また、マイクロコンピュータ38のN個のアナログ入力ポート(ADC)が、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の端子間電圧を測定できるように接続されている。すなわち、マイクロコンピュータ38は、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の端子間電圧を検出し、必要に応じてスイッチ35〜37を個別にオンオフして、EDLC直列回路10Bのバランス調整を行うことができる。
例えば、各電気二重層キャパシタ11、12、13の端子間電圧が所定電圧(2.5[V]など)を超えると、マイクロコンピュータ38が該当する系統のスイッチ35〜37をオンにして、抵抗器31B〜33Bを各電気二重層キャパシタ11、12、13と並列に接続する。例えば、スイッチ35がオンになると、電源ライン21から電気二重層キャパシタ11に供給される充電電流の一部または全部を、電気二重層キャパシタ11の代わりに抵抗器31Bに流すことができる。これにより、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧が所定電圧を超えるのを防止できる。
抵抗器31B〜33Bが各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・に並列に接続された状態になると、抵抗器31B〜33Bのそれぞれに電流が流れて発熱する。したがって、抵抗器31B〜33Bを電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の近傍に配置しておくことで、電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の温度を上げることができる。
<アクティブ制御のバランス回路−2>
図2(c)は、アクティブ制御のバランス回路−2を示している。
図2(c)の構成においても、EDLC直列回路10Cは、複数の電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・を互いに直列に接続して構成してある。EDLC直列回路10Cの高電位側および低電位側の各端子が電源ライン21、22を介して充電回路20と接続されている。
図2(c)は、アクティブ制御のバランス回路−2を示している。
図2(c)の構成においても、EDLC直列回路10Cは、複数の電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・を互いに直列に接続して構成してある。EDLC直列回路10Cの高電位側および低電位側の各端子が電源ライン21、22を介して充電回路20と接続されている。
すなわち、充電回路20がEDLC直列回路10Cに充電用の電力を供給すると、EDLC直列回路10Cの各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・に電荷が蓄積される。EDLC直列回路10Cの各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・が蓄積した電荷を放出することにより、負荷に出力電力が供給される。
図2(c)のバランス回路30Cは、電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の数と同数のN個のシャントレギュレータ31C、32C、33C、・・・(以下、シャントレギュレータ31C〜33Cと記載)を備えている。これらのシャントレギュレータ31C〜33Cは、互いに直列に接続され、それぞれ各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・と並列に接続されている。
各シャントレギュレータ31C〜33Cとしては、ツェナーダイオードと似たような定電圧特性を有する集積回路(IC)として市販されている部品を利用できる。
各シャントレギュレータ31C〜33Cは、各々の端子間電圧が共通の所定電圧Vr(例えば2.5[V])を超えると、電流を流してそれ以上電圧が上昇しないように制御する。
そして、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の端子間電圧にばらつきがあると、これらのバランスを自動的に調整するようにバランス回路30Cが機能する。例えば、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧が所定電圧Vrよりも高くなると、電気二重層キャパシタ11に流れる充電電流の一部又は全部が、バランス回路30Cのシャントレギュレータ31Cに流れるため、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧が所定電圧Vrに制限されるように電圧上昇が抑制される。
各シャントレギュレータ31C〜33Cの端子間電圧が所定電圧Vrを超えて電流が流れるときに、この電流により内部の抵抗体が発熱する。したがって、各シャントレギュレータ31C〜33Cを電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の近傍に配置することにより、電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の温度を上げることができる。シャントレギュレータ31C〜33Cの発熱量は、充電回路20の充電制御により調整できる。
<実施形態の電力供給システム>
図3は、本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成例である。この電力供給システムはバランス回路40を含んでいる。図3のバランス回路40は、図2(c)に示したバランス回路30Cに相当する現実的な構成例を表している。
図3は、本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成例である。この電力供給システムはバランス回路40を含んでいる。図3のバランス回路40は、図2(c)に示したバランス回路30Cに相当する現実的な構成例を表している。
図3に示す電力供給システムは、充電回路20、EDLC直列回路10C、およびバランス回路40を備えている。バランス回路40は、EDLCのセル毎にそれぞれ用意された個別制御回路41、42、43、・・・と、マイクロコンピュータ45、サーミスタ46、および参照電圧発生回路47とを備えている。
個別制御回路41は、電気二重層キャパシタ11の充電電流を制御してその端子間電圧を調整する。また、個別制御回路42が電気二重層キャパシタ12の充電電流を制御してその端子間電圧を調整する。また、個別制御回路43が電気二重層キャパシタ13の充電電流を制御してその端子間電圧を調整する。
参照電圧発生回路47は、電源ラインL01に現れる電圧を分圧して、各個別制御回路41、42、43、・・・が利用する参照電圧を生成する。
個別制御回路41は、シャントレギュレータIC01、抵抗器R11、R21、パワートランジスタQ01、および抵抗回路R01を備えている。他の個別制御回路42、43も個別制御回路41と同様の構成要素を備えている。
個別制御回路41は、シャントレギュレータIC01、抵抗器R11、R21、パワートランジスタQ01、および抵抗回路R01を備えている。他の個別制御回路42、43も個別制御回路41と同様の構成要素を備えている。
シャントレギュレータIC01については、例えばテキサスインスツルメンツ社製の集積回路「TL−431」を利用することができる。このシャントレギュレータIC01は、アノード端子「A」、カソード端子「k」、参照電圧入力端子「Ref」を有している。そして、「Ref」端子の電位が、「A」端子に比べて1.24[V]以上になると、「k」端子から「A」端子に電流が流れる回路特性を有している。つまり、シャントレギュレータIC01の「Ref」−「A」間の電圧が1.24[V]以上になるのを制限する。
シャントレギュレータIC01の「k」−「A」間の電流に応じた電圧が抵抗器R11の端子間に発生し、この電圧が抵抗器R21を介してパワートランジスタQ01のベース端子に印加され、この電圧の大小に応じてパワートランジスタQ01のオンオフが決定される。
つまり、シャントレギュレータIC01の「Ref」−「A」間の電圧が1.24[V]未満の場合はパワートランジスタQ01がオフになり、「Ref」−「A」間の電圧が1.24[V]以上になるとパワートランジスタQ01がオンになる。
抵抗回路R01は、パワートランジスタQ01と直列に接続されているので、パワートランジスタQ01がオンになると、抵抗回路R01に電流が流れる。抵抗回路R01は、抵抗値が2.5[Ω]の2つの抵抗器を直列接続した回路として構成してある。
したがって、パワートランジスタQ01がオンになると、電気二重層キャパシタ11に流れる充電電流の一部または全部が、パワートランジスタQ01を経由して抵抗回路R01に流れる。これにより、電気二重層キャパシタ11の充電時の端子間電圧の上昇が抑制される。
シャントレギュレータIC01の「Ref」−「A」間の電圧Vrefは、以下に示すように参照電圧発生回路47の2つの抵抗器(12.4、12.6[kΩ])の抵抗値の比で定まる分圧比と電源ラインL01−L02間の電位差Vxとで決定される。
Vref=Vx・(12.4k/(12.4k+12.6k))
Vx=Vref・(12.4k+12.6k)/12.4k=2.5[V]
Vref=Vx・(12.4k/(12.4k+12.6k))
Vx=Vref・(12.4k+12.6k)/12.4k=2.5[V]
つまり、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧が2.5[V]以上にならないように、バランス回路40内の個別制御回路41が制御する。
但し、充電回路20の出力から供給される充電電流の大きさが0.5[A]以上になると、抵抗回路R01に流れる電流によって(5[Ω]×0.5[A]=2.5[V])以上の電圧が抵抗回路R01の端子間に発生する。したがって、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧も2.5[V]以上になる可能性がある。
但し、充電回路20の出力から供給される充電電流の大きさが0.5[A]以上になると、抵抗回路R01に流れる電流によって(5[Ω]×0.5[A]=2.5[V])以上の電圧が抵抗回路R01の端子間に発生する。したがって、電気二重層キャパシタ11の端子間電圧も2.5[V]以上になる可能性がある。
そこで、マイクロコンピュータ45は、電気二重層キャパシタ11の充電時の端子間電圧を2.5[V]未満に維持するために、充電回路20を制御して充電電流の最大値が0.5[A]を超えないようにする。
また、バランス回路40の抵抗回路R01に電流が流れると、この電流によって抵抗回路R01が発熱する。したがって、抵抗回路R01を電気二重層キャパシタ11の近傍に配置することにより、電気二重層キャパシタ11の温度を上げることができる。
上記の個別制御回路41と同様に、個別制御回路42および43は、それぞれ電気二重層キャパシタ12および13の充電時の端子間電圧を2.5[V]未満に維持することができる。また、個別制御回路42の抵抗回路R02は電気二重層キャパシタ12の温度を上げることができ、個別制御回路43の抵抗回路R03は電気二重層キャパシタ13の温度を上げることができる。
サーミスタ46は、EDLC直列回路10Cの近傍に配置され、電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の温度を検出することができる。マイクロコンピュータ45は、サーミスタ46の出力する信号をアナログ入力ポートで読み取り、アナログ/デジタル変換(ADC)して温度を計測することができる。
マイクロコンピュータ45は、図1に示した電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の等価直列抵抗−温度特性を考慮して、等価直列抵抗が常に小さく維持されるように制御する。例えば、サーミスタ46で計測した電気二重層キャパシタ温度を監視して、事前に定めた規定温度(例えば−10[℃])未満の場合には、規定温度になるまで昇温の制御を実施する。
具体的には、EDLC直列回路10Cの各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・を充電回路20が供給する充電電流で充電する際に、満充電になった後も充電動作を継続する。これにより、余分な充電電流がバランス回路40内の抵抗回路R01、R02、R03、・・・に流れるので、抵抗回路R01、R02、R03、・・・がそれぞれ発熱し、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の温度が上がる。また、温度が規定温度に比べて非常に低い場合には、充電電流の制限値や電圧の制限値を一時的に通常よりも大きくすることにより、より短時間で昇温することもできる。
したがって、図3の電力供給システムを低温の環境下で使用する場合であっても、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の等価直列抵抗の増大を防止できる。つまり、EDLC直列回路10Cの電力を負荷に供給する際に、EDLC内部の電圧降下(I・R)を抑制できるので、EDLCの使用数を増やさなくても十分な出力電圧を負荷に供給できる。
<具体的な充電温度特性の代表例>
単一の電気二重層キャパシタを充電する際の温度と充電電圧との関係に関する5つの特性カーブC01、C02、C03、C04、およびC05を図4に示す。図4において、横軸は温度[℃]、縦軸は充電電圧[V]を表している。
単一の電気二重層キャパシタを充電する際の温度と充電電圧との関係に関する5つの特性カーブC01、C02、C03、C04、およびC05を図4に示す。図4において、横軸は温度[℃]、縦軸は充電電圧[V]を表している。
図4に示した特性カーブC01は、一般的に想定される充電制御における特性である。すなわち、電気二重層キャパシタの劣化が早まるのを避けるために、通常時の充電電圧を定格電圧の2.5[V]に設定する。また、高温域では劣化が早まるので、60[℃]の点で2.3[V]の充電電圧になるように、40[℃]以上の温度領域では、温度が高くなるにつれて直線的に充電電圧を低下させる。
図4に示した各特性カーブC02、C03は、特性カーブC01よりも好ましい結果を得るために本発明の実施形態で採用することが想定される特性である。
図4の例では、特性カーブC02は、折れ点P1(温度0[℃])よりも低い温度領域に割り当てた急傾斜特性部C02aと、折れ点P1よりも高い温度領域に割り当てた平坦特性部C02bとを有している。急傾斜特性部C02aは、温度が低くなるにつれて一定の傾きで充電電圧が急激に上昇するように定めてある。また、平坦特性部C02bは、定格電圧(2.5[V])よりも十分に低い2.35[V]の一定の充電電圧になるように定めてある。
図4の例では、特性カーブC02は、折れ点P1(温度0[℃])よりも低い温度領域に割り当てた急傾斜特性部C02aと、折れ点P1よりも高い温度領域に割り当てた平坦特性部C02bとを有している。急傾斜特性部C02aは、温度が低くなるにつれて一定の傾きで充電電圧が急激に上昇するように定めてある。また、平坦特性部C02bは、定格電圧(2.5[V])よりも十分に低い2.35[V]の一定の充電電圧になるように定めてある。
つまり、電気二重層キャパシタの等価直列抵抗が増大する低温の領域(0[℃]未満)では急傾斜特性部C02aに従った制御特性となり、等価直列抵抗がほぼ一定で且つ十分小さい温度領域(0[℃]以上)では平坦特性部C02bに従った制御特性となる。
したがって、例えば温度が−20[℃]のように低い時には、急傾斜特性部C02aにより充電電圧が通常の特性カーブC01よりも高くなる。これにより、図3に示したバランス回路40の抵抗回路R01、R02、R03、・・・に比較的大きな電流が流れる。つまり、短時間で電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・を0[℃]まで昇温し、等価直列抵抗を減らすことができる。
低温域では、充電電圧が高いので電気二重層キャパシタの劣化が早まる。しかし、抵抗回路R01、R02、R03、・・・の発熱により短時間で電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の温度が0[℃]まで上昇するので、寿命に及ぼす影響は比較的小さい。また、低温域では、充電電圧を通常より上げることにより、等価直列抵抗による電圧降下分を補償し、負荷に対して十分に高い出力電圧を確保できる。加熱により電気二重層キャパシタの温度が0[℃]以上に上がった場合には、電気二重層キャパシタに蓄積された電荷を放電し、電気二重層キャパシタの電圧を下げるように制御する。
また、温度が0〜50[℃]程度の中温領域では、平坦特性部C02bにより、充電電圧が通常の特性カーブC01よりも低くなる。これにより、電気二重層キャパシタの劣化を通常よりも更に抑制できる。しかも、このような中温領域はシステムの通常の使用範囲であり遭遇確率が高いので、電気二重層キャパシタの寿命を延ばすのに役立つ。更に、充電電圧が平坦(変化がない)であるため、寿命を計算する際の誤差要因を減らすことができる。
また、温度が60[℃]以上の高温域では、平坦特性部C02bにより、充電電圧が通常の特性カーブC01よりも高くなり、電気二重層キャパシタの劣化が早まる。しかし、遭遇確率の高い中温域で充電電圧を下げることにより全体として十分な余裕を確保してあるので、高温域における劣化の影響は吸収できる。高温域でも充電電圧の変化がないので、誤差要因がなく寿命の計算も容易になる。
図4中の特性カーブC03は、特性カーブC02を指数関数曲線で近似的に表したものである。つまり、特性カーブC02のように折れ点P1を境界として制御特性を切り替えるのではなく、低温域から高温域までの広い温度範囲に亘って連続的に制御を実施する場合に特性カーブC03を用いることが想定される。特性カーブC03を採用する場合にも、特性カーブC02と同様の効果が得られる。
図4に示した特性カーブC04は、低温域から高温域までの広い温度範囲に亘って連続的に制御を実施する場合に、望ましい特性を直線近似で表現したものである。特性カーブC04を採用する場合には、特性カーブC01と特性カーブC02の中間的な制御結果となる。つまり、特性カーブC04の場合は、低温域では特性カーブC01よりも早く昇温することができるが、特性カーブC02よりは昇温に時間がかかる。また、特性カーブC04の場合は、中温域では特性カーブC01よりも劣化を抑制できるが、特性カーブC02よりは劣化しやすい。また、特性カーブC04の場合は、高温域では特性カーブC01よりも劣化しやすく、特性カーブC02よりは劣化しにくい。
図4に示した特性カーブC05は、特性カーブC04の変形例であり、温度が60[℃]を超えた領域における寿命のリスクを重視して、寿命を延ばすために、曲線を用いて補正した特性を表している。つまり、特性カーブC05を採用した場合には、温度が60[℃]を超えた領域において、充電電圧を下げることにより、特性カーブC01と同程度に劣化を抑制できる。
<部品配置例>
図5(a)および図5(b)は、複数個の電気二重層キャパシタを搭載した2種類のバックアップ電源装置における回路基板上の部品配置例である。
図5(a)および図5(b)は、複数個の電気二重層キャパシタを搭載した2種類のバックアップ電源装置における回路基板上の部品配置例である。
図5(a)に示したバックアップ電源装置は、10個(10セル)の電気二重層キャパシタEDLCを直列に接続した直列回路や、そのバランスを調整するバランス回路、すなわち図3に示した構成と同様の電気回路を備えている。したがって、図5(a)のバックアップ電源装置は、無負荷の状態で例えば(2.5×10=25[V])程度の電圧を出力できる。
なお、負荷に電流が流れる場合には、電気二重層キャパシタEDLC内部の等価直列抵抗の抵抗値と電流値との積に相当する電圧降下分(R・I)だけ、負荷に供給される電圧が低下する。しかし、電気二重層キャパシタEDLCの温度低下を防止することで、セル数を増やさなくても出力電圧の低下を防止できる。
同様に、図5(b)のバックアップ電源装置は、16個の電気二重層キャパシタEDLCを直列に接続した直列回路、およびバランス回路を備えている。したがって、図5(b)のバックアップ電源装置は、無負荷の状態で例えば(2.5×16=40[V])程度の電圧を出力できる。
図5(a)に示したように、10個の電気二重層キャパシタEDLCは、互いに隣接した位置に並べて配置してある。したがって、これらの電気二重層キャパシタEDLCは周囲環境の温度がほぼ同じ状況で使用される。また、例えば各抵抗回路R01、R02、R03、・・・の発熱により1つ以上の電気二重層キャパシタEDLCの温度が上昇する時には、熱伝導や対流の影響で他の電気二重層キャパシタEDLCの温度も上昇する。図3に示したサーミスタ46は、いずれかの電気二重層キャパシタEDLCの近傍に配置される。
<シャントレギュレータの構成例>
好ましい温度補償制御を行うために必要なシャントレギュレータの構成例を図6に示す。また、図6に示した回路における温度と電圧との関係の例を図7に示す。
好ましい温度補償制御を行うために必要なシャントレギュレータの構成例を図6に示す。また、図6に示した回路における温度と電圧との関係の例を図7に示す。
図6に示した電気回路は、図4に示した特性カーブC02と同等の動作を実現するための構成例であり、図3に示したシャントレギュレータIC01、および抵抗器R11の箇所に相当する回路の変形例である。例えば、図6に示したトランジスタQ1の出力の端子Teが図3に示した抵抗器R21を介してパワートランジスタQ01のベース端子と接続される。また、図6の端子Tpが、EDLC直列回路10Cの1つの電気二重層キャパシタ11の高電位側端子と接続される。なお、図6に示したトランジスタQ1およびその周辺の回路のうち、EDLC直列回路10Cの最下段の電気二重層キャパシタEDLCと接続される箇所については図6とは多少異なる構成になる。
図6に示した電気回路は、直流電圧源V1、V2、演算増幅器U1、U2、U3、トランジスタQ1、温度補償用ダイオードD1〜D4、抵抗器R1〜R9を含んでいる。直流電圧源V1、V2の出力電圧は、それぞれ約2[V]、5[V]である。直流電圧源V4は、EDLC直列回路10C内の電気二重層キャパシタ11等の1つのセルに相当する。
温度補償用ダイオードD1〜D4については、例えばローム社製のDAN217UMのように、端子間の順方向電圧が温度に応じて大きく変動する半導体デバイスを用いる。温度補償用ダイオードD1およびD2は、充電時の適切な温度補償を実現できるように接続されている。また、温度補償用ダイオードD3およびD4は、放電時の適切な温度補償を実現できるように接続されている。
充電時の参照電圧Vref−1、放電時の参照電圧Vref−2、充電時の出力電圧Vout−1、放電時の出力電圧Vout−2、充電時の個別参照電圧Vpe−1、および放電時の個別参照電圧Vpe−2の温度特性が図7に示されている。
図6に示した回路において、個別参照電圧Vpeが高くなると、図3に示したEDLC直列回路10Cのうち1つのセル(電気二重層キャパシタ11)に接続されているパワートランジスタQ01がオンになり、充電電流の一部分または全体が抵抗回路R01に流れる。
図7に示したように、充電時の参照電圧Vref−1が温度変化と無関係に一定の電圧であっても、充電時の出力電圧Vout−1は、低温域では充電時の参照電圧Vref−1よりも大きくなり、図4に示した特性カーブC02と同じように変化する。Vref−1、Vout−1の電圧の違いは、温度補償用ダイオードD1、D2の温度特性により発生する。
充電時の個別参照電圧Vpe−1は、充電時の出力電圧Vout−1に基づいて演算増幅器U2およびトランジスタQ1により生成される。放電時の個別参照電圧Vpe−2は、放電時の出力電圧Vout−2に基づいて演算増幅器U2およびトランジスタQ1により生成される。図7に示すように、充電時の個別参照電圧Vpe−1は充電時の出力電圧Vout−1に対して0.4[V]程度高いレベルになる。また、放電時の個別参照電圧Vpe−2は放電時の出力電圧Vout−2に対して0.2[V]程度高いレベルになる。なお、温度補償用ダイオードD1のアノード側の駆動電圧(3)については、放電時の方が高い電圧になる。
<温度制御方法>
本発明の温度制御方法を実施する場合には、例えば図3に示すように、電気二重層キャパシタ(EDLC)の充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体(抵抗回路R01、R02、R03)を前記電気二重層キャパシタの近傍に配置する。また、図3に示したサーミスタ46や、図6に示した温度補償用ダイオードD1〜D4を用いて前記電気二重層キャパシタの近傍の温度を検知する。また、例えば図3に示したマイクロコンピュータ45や、図6に示した回路が、前記電気二重層キャパシタの近傍の温度に応じて前記発熱体の発熱を制御すると共に、例えば図4に示した特性カーブC02、C03のように、少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進するように制御する。
本発明の温度制御方法を実施する場合には、例えば図3に示すように、電気二重層キャパシタ(EDLC)の充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体(抵抗回路R01、R02、R03)を前記電気二重層キャパシタの近傍に配置する。また、図3に示したサーミスタ46や、図6に示した温度補償用ダイオードD1〜D4を用いて前記電気二重層キャパシタの近傍の温度を検知する。また、例えば図3に示したマイクロコンピュータ45や、図6に示した回路が、前記電気二重層キャパシタの近傍の温度に応じて前記発熱体の発熱を制御すると共に、例えば図4に示した特性カーブC02、C03のように、少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進するように制御する。
<電力供給システムおよび温度制御方法の利点>
図3に示した電力供給システムにおいては、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・が低温の環境で使用される場合に、マイクロコンピュータ45が抵抗回路R01、R02、R03、・・・の発熱を利用して昇温するので、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の内部における等価直列抵抗を減らすことができる。したがって、電圧降下(I・R)の増大が抑制される。つまり、使用する電気二重層キャパシタEDLCの数を増やさなくても、十分に高い電圧を負荷に供給できる。
図3に示した電力供給システムにおいては、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・が低温の環境で使用される場合に、マイクロコンピュータ45が抵抗回路R01、R02、R03、・・・の発熱を利用して昇温するので、各電気二重層キャパシタ11、12、13、・・・の内部における等価直列抵抗を減らすことができる。したがって、電圧降下(I・R)の増大が抑制される。つまり、使用する電気二重層キャパシタEDLCの数を増やさなくても、十分に高い電圧を負荷に供給できる。
しかも、EDLC直列回路10Cのバランス調整に必要なバランス回路40に含まれる抵抗回路R01、R02、R03、・・・を発熱体として利用する場合には、特別な熱源を付加する必要がなく、部品数の増加を抑制できる。
また、例えば図4に示した特性カーブC02の平坦特性部C02bのように、中温域では充電電圧を通常の特性カーブC01の定格値(例えば2.5[V])よりも下げる(例えば2.3[V])ことにより、電気二重層キャパシタEDLCの劣化を抑制し寿命を延ばすことができる。
また、例えば図4に示した特性カーブC01、C04、C05のように、高温域では中温域よりも充電電圧を下げる(例えば2.1[V])ことにより、放電状態での電気二重層キャパシタEDLCの劣化を抑制できる。
なお、電気二重層キャパシタEDLCの昇温に用いる発熱体については、バランス回路40内の抵抗器以外に、充電回路20内部の発熱素子を利用したり、DC/DCコンバータのような電源回路内の部品を利用してもよい。
ここで、上述した本発明の実施形態に係る電力供給システムおよび温度制御方法の特徴をそれぞれ以下[1]〜[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 1つ以上の電気二重層キャパシタ(11、12、13、・・・)を有する電力供給システムであって、
前記電気二重層キャパシタの近傍に配置され、前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体(R01、R02、R03、・・・)と、
前記電気二重層キャパシタの温度を検知する温度測定部(サーミスタ46、温度補償用ダイオードD1〜D4)と、
前記温度測定部が検知した温度に応じて前記発熱体の発熱を制御する温度制御部(マイクロコンピュータ45)と、
を備え、前記温度制御部は少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する(特性カーブC02、C03)、
ことを特徴とする電力供給システム。
[1] 1つ以上の電気二重層キャパシタ(11、12、13、・・・)を有する電力供給システムであって、
前記電気二重層キャパシタの近傍に配置され、前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体(R01、R02、R03、・・・)と、
前記電気二重層キャパシタの温度を検知する温度測定部(サーミスタ46、温度補償用ダイオードD1〜D4)と、
前記温度測定部が検知した温度に応じて前記発熱体の発熱を制御する温度制御部(マイクロコンピュータ45)と、
を備え、前記温度制御部は少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する(特性カーブC02、C03)、
ことを特徴とする電力供給システム。
[2] 前記温度制御部は、
特定温度よりも低温度の領域(急傾斜特性部C02a)では、低温度になるに従い前記電気二重層キャパシタの充電電圧を増やすと共に、前記発熱体の発熱量を増やし、
前記特定温度よりも高温度の領域(平坦特性部C02b)では、温度変化に対する前記電気二重層キャパシタの充電電圧の変化を抑制する、
ことを特徴とする上記[1]に記載の電力供給システム。
特定温度よりも低温度の領域(急傾斜特性部C02a)では、低温度になるに従い前記電気二重層キャパシタの充電電圧を増やすと共に、前記発熱体の発熱量を増やし、
前記特定温度よりも高温度の領域(平坦特性部C02b)では、温度変化に対する前記電気二重層キャパシタの充電電圧の変化を抑制する、
ことを特徴とする上記[1]に記載の電力供給システム。
[3] 複数の前記電気二重層キャパシタが直列に接続された直列回路(EDLC直列回路10A、10B、10C)を備え、
前記直列回路における前記複数の前記電気二重層キャパシタのバランスを調整するバランス回路(30A、30B、30C、40)が、前記直列回路に並列に接続され、
前記バランス回路に含まれる抵抗体(抵抗回路R01、R02、R03)が、前記発熱体として使用される、
ことを特徴とする上記[1]または[2]に記載の電力供給システム。
前記直列回路における前記複数の前記電気二重層キャパシタのバランスを調整するバランス回路(30A、30B、30C、40)が、前記直列回路に並列に接続され、
前記バランス回路に含まれる抵抗体(抵抗回路R01、R02、R03)が、前記発熱体として使用される、
ことを特徴とする上記[1]または[2]に記載の電力供給システム。
[4] 前記バランス回路が制御に利用する参照電圧を、前記電気二重層キャパシタの温度に応じて補償する温度補償部(温度補償用ダイオードD1〜D4)、を備えた、
ことを特徴とする上記[3]に記載の電力供給システム。
ことを特徴とする上記[3]に記載の電力供給システム。
[5] 1つ以上の電気二重層キャパシタ(11、12、13、・・・)を有する電力供給システムにおいて、前記電気二重層キャパシタを制御するための温度制御方法であって、
前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体(抵抗回路R01、R02、R03、・・・)を前記電気二重層キャパシタの近傍に配置し、
前記電気二重層キャパシタの近傍の温度を検知し、
検知した前記電気二重層キャパシタの近傍の温度に応じて前記発熱体の発熱を制御すると共に、少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する(特性カーブC02、C03)、
ことを特徴とする温度制御方法。
前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体(抵抗回路R01、R02、R03、・・・)を前記電気二重層キャパシタの近傍に配置し、
前記電気二重層キャパシタの近傍の温度を検知し、
検知した前記電気二重層キャパシタの近傍の温度に応じて前記発熱体の発熱を制御すると共に、少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する(特性カーブC02、C03)、
ことを特徴とする温度制御方法。
10A,10B,10C EDLC直列回路
11,12,13,14 電気二重層キャパシタ
20 充電回路
21,22 電源ライン
30A,30B,30C,40 バランス回路
31A,32A,33A,34A 抵抗器
31B,32B,33B 抵抗器
31C,32C,33C シャントレギュレータ
35,36,37 スイッチ
38,45 マイクロコンピュータ
41,42,43 個別制御回路
46 サーミスタ
47 参照電圧発生回路
L01,L02,L03,L04 電源ライン
Q01,Q02,Q03 パワートランジスタ
R01,R02,R03 抵抗回路
R11,R12,R13,R21,R22,R23 抵抗器
IC01,IC02,IC03 シャントレギュレータ
C01,C02,C03,C04,C05 特性カーブ
C02a 急傾斜特性部
C02b 平坦特性部
D1,D2,D3,D4 温度補償用ダイオード
Q1 トランジスタ
U1,U2,U3 演算増幅器
EDLC 電気二重層キャパシタ
Tp,Te 端子
Vout 出力電圧
Vpe 個別参照電圧
Vref 参照電圧
Vout−1 充電時の出力電圧
Vout−2 放電時の出力電圧
Vpe−1 充電時の個別参照電圧
Vpe−2 放電時の個別参照電圧
Vref−1 充電時の参照電圧
Vref−2 放電時の参照電圧
11,12,13,14 電気二重層キャパシタ
20 充電回路
21,22 電源ライン
30A,30B,30C,40 バランス回路
31A,32A,33A,34A 抵抗器
31B,32B,33B 抵抗器
31C,32C,33C シャントレギュレータ
35,36,37 スイッチ
38,45 マイクロコンピュータ
41,42,43 個別制御回路
46 サーミスタ
47 参照電圧発生回路
L01,L02,L03,L04 電源ライン
Q01,Q02,Q03 パワートランジスタ
R01,R02,R03 抵抗回路
R11,R12,R13,R21,R22,R23 抵抗器
IC01,IC02,IC03 シャントレギュレータ
C01,C02,C03,C04,C05 特性カーブ
C02a 急傾斜特性部
C02b 平坦特性部
D1,D2,D3,D4 温度補償用ダイオード
Q1 トランジスタ
U1,U2,U3 演算増幅器
EDLC 電気二重層キャパシタ
Tp,Te 端子
Vout 出力電圧
Vpe 個別参照電圧
Vref 参照電圧
Vout−1 充電時の出力電圧
Vout−2 放電時の出力電圧
Vpe−1 充電時の個別参照電圧
Vpe−2 放電時の個別参照電圧
Vref−1 充電時の参照電圧
Vref−2 放電時の参照電圧
Claims (5)
- 1つ以上の電気二重層キャパシタを有する電力供給システムであって、
前記電気二重層キャパシタの近傍に配置され、前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体と、
前記電気二重層キャパシタの温度を検知する温度測定部と、
前記温度測定部が検知した温度に応じて前記発熱体の発熱を制御する温度制御部と、
を備え、前記温度制御部は少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する、
ことを特徴とする電力供給システム。 - 前記温度制御部は、
特定温度よりも低温度の領域では、低温度になるに従い前記電気二重層キャパシタの充電電圧を増やすと共に、前記発熱体の発熱量を増やし、
前記特定温度よりも高温度の領域では、温度変化に対する前記電気二重層キャパシタの充電電圧の変化を抑制する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。 - 複数の前記電気二重層キャパシタが直列に接続された直列回路を備え、
前記直列回路における前記複数の前記電気二重層キャパシタのバランスを調整するバランス回路が、前記直列回路に並列に接続され、
前記バランス回路に含まれる抵抗体が、前記発熱体として使用される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。 - 前記バランス回路が制御に利用する参照電圧を、前記電気二重層キャパシタの温度に応じて補償する温度補償部、を備えた、
ことを特徴とする請求項3に記載の電力供給システム。 - 1つ以上の電気二重層キャパシタを有する電力供給システムにおいて、前記電気二重層キャパシタを制御するための温度制御方法であって、
前記電気二重層キャパシタの充電電流および放電電流の少なくとも一方のエネルギーを利用して発熱する発熱体を前記電気二重層キャパシタの近傍に配置し、
前記電気二重層キャパシタの近傍の温度を検知し、
検知した前記電気二重層キャパシタの近傍の温度に応じて前記発熱体の発熱を制御すると共に、少なくとも低温度の領域において、高温度の領域よりも前記発熱体の発熱量を増やして前記電気二重層キャパシタの温度上昇を促進する、
ことを特徴とする温度制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019021580A JP2020129905A (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 電力供給システムおよび温度制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019021580A JP2020129905A (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 電力供給システムおよび温度制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020129905A true JP2020129905A (ja) | 2020-08-27 |
Family
ID=72174912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019021580A Pending JP2020129905A (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 電力供給システムおよび温度制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020129905A (ja) |
-
2019
- 2019-02-08 JP JP2019021580A patent/JP2020129905A/ja active Pending
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