JP2020129042A - 擬似窓構造および擬似窓モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1に開示された視聴覚システムでは、匂いを有する複数の空気流を衝突させ、表示画面の前方に向かう空気流を形成する。この視聴覚ステムでは、各空気流の衝突位置を変更することができるので、空気流が搬送する匂いが衝突位置で発生しているかのように視聴者に知覚させることができる。
特許文献1に記載の技術によって得られる効果は、匂いの発生源が表示画像の一部に写っている場合に限定される。匂いの種類も、表示画像中で匂いの発生源が容易に特定されるような強めの匂いに限られる。
さらに、特許文献1に記載の送風装置では、表示画面の一部から視聴者に向かう指向性が強く狭い範囲で流れる空気流が形成される。しかし、このような空気流は、窓から流れ込む自然な風とは異なるため、表示画像の種類によっては、不自然さが感じられるという問題がある。
例えば、室内に開放感やリラクゼーション効果をもたらす目的で擬似窓を形成するという用途が考えられる。この場合、表示画像としては、屋外の自然環境画像が用いられることが多い。このような場面においては、指向性の強い空気流よりも、窓枠全体から入る爽やかなそよ風であったり、軽く風鈴を鳴らすような微風であったりすることがより相応しい。特許文献1に記載の技術は、こうした用途には利用できないという問題がある。
本発明の第1の実施形態の擬似窓構造について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の擬似窓構造の一例を示す模式的な正面図である。図2は、図1におけるA−A断面図である。図3は、本発明の第1の実施形態の擬似窓構造の一例を示す分解斜視図である。図4は、本発明の第1の実施形態の擬似窓構造における制御系の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、壁体2の厚さはLhである。壁体2には、厚さ方向に開口部Oが貫通している。開口部Oの形状は特に限定されない。例えば、開口部Oは、矩形、多角形、円形、楕円形、長円形などであってもよい。
以下では、図1に示すように、一例として、開口部Oが横長の矩形状に形成されている場合の例で説明する。図1に示す例では、開口部Oは、X方向において互いに対向しY方向に延びる縦方向内面2aと、Y方向において互いに対向しX方向に延びる横方向内面2bと、によって形成されている。縦方向内面2aの長さL2aと、横方向内面2bの長さL2b(ただし、L2b>L2a)とは、必要に応じて適宜の長さとされる。
以下では、縁表面2cを有する壁体2の表面を背面、厚さ方向において背面と対向する表面を正面と称する。
ディスプレイパネル3は、表示部3b、駆動回路3c、およびカバー3dを備える。特に図示しないが、ディスプレイパネル3は、スピーカをさらに備えていてもよい。
周縁表示部Deは、表示画面3aにおいて中心表示部Dcの外周を囲繞する矩形の帯状の領域である。縦方向内面2aに沿う周縁表示部DeのX方向の幅(短手幅)はLexである。横方向内面2bに沿う周縁表示部DeのY方向の幅(短手幅)はLeyである。
周縁表示部Deの幅Lex、Leyは、少なくとも、正面側から開口部Oを斜め45°程度の角度で見たときに表示画面3aの外縁が見えない程度に設定される。例えば、周縁表示部Deと縁表面2cとの対向距離をLw(図2参照)とすると、Lex>Lw、Ley>Lwである。
Lwが小さすぎると、奥行き感を知覚しにくいため、臨場感が低減してしまうおそれがある。Lwが大きすぎると、擬似窓構造1自体の奥行き方向の設置スペース、表示画面3aの面積などを増大させなくてはならず、省スペースになりにくいおそれがある。
周縁表示部Deと縁表面2cとの隙間は、後述する送風装置4、5の送風路としても用いられるため、Lwの大きさが小さすぎたり、大きすぎたりすると、適正な風速や整流が行えなくなるおそれもある。
例えば、Lwは、水平方向(X方向)の開口部Oの幅であるL2bの30分の1以上であることがより好ましく、15分の1以上であることがさらに好ましい。
映像の種類は、擬似窓構造1の用途に応じて選ぶことができる。例えば、擬似窓構造1が屋外に開く窓を模擬する場合には、窓の外側の風景が選ばれる。映像は、コンピュータグラフィックスでもよいし、実写映像でもよい。
例えば、映像の種類としては、野外風景、宇宙空間映像、仮想的な隣室映像などであってもよい。特に、好ましい映像としては、例えば、植物が揺れるなどして風が吹いていることが分かる映像が挙げられる。ただし、全体に遠景であったり、近景でもそよ風程度では揺れない物が写っていたりする場合には、静止画が用いられてもよい。
特に仮想的な隣室映像が用いられる場合、隣室が存在し擬似窓が隣室に通じている印象が得られる点で閉鎖的空間の印象が緩和されるため、開放感を与えられる。隣室映像には、例えば、人物、動物等の映像が含まれてもよい。
カバー3dは、表示部3bの裏面側から、表示部3bおよび駆動回路3cを覆う筐体である。
例えば、ディスプレイパネル3がさらにスピーカを備える場合、制御部100から音声信号がスピーカに供給されてもよい。
送風装置4は、横方向内面2bに平行な姿勢で、ディスプレイパネル3の上端部に沿って配置されている。図2に示すように、送風装置4における壁体2側の側面は、壁体2の背面に当接している。このため、送風装置4は、開口部Oの上側の横方向内面2bよりも上側に位置する縁表面2cと周縁表示部Deとの間の隙間の上にまたがって配置されている。
送風装置4は、縁表面2cと周縁表示部Deとの間の隙間を通して、下方に空気流W4を送風可能である。
ダクト4bは、下方に開口4d(送風口)を有する略直方体の箱状に形成されている。開口4dは、X方向に延びており、平面視の形状はX方向に細長い帯状である。ダクト4bは、縁表面2cと周縁表示部Deとの間の隙間を、少なくとも横方向内面2bの長さ以上の範囲で上方から覆っている。
整風部材4cは、開口4d内に設けられている。ただし、整風部材4cは、開口4dに面していれば開口4dの外部(下方)に配置されてもよい。
整風部材4cは、ダクト4b内においてX方向に流れる空気流を下方に向けるとともに、空気流がX方向に分散して吹き出すように空気流を整える。
例えば、整風部材4cとしては、Y方向に延びる多数の管路が密集したメッシュ板、ハニカム板、多孔質板などが用いられてもよい。整風部材4cに達する空気流は、ファン4aから遠ざかるにつれて風圧が低下する。しかし、整風部材4cにおける流路抵抗を適宜調整することによって、X方向における風量分布を均等化することができる。
例えば、整風部材4cとしては、X方向に交差する姿勢で配置された複数の整風板がX方向に隙間をあけて配置された構成であってもよい。この場合、各整風板は、吹き出し方向、X方向の風量分布を調整するために、適宜の曲率を有する湾曲板、適宜傾斜して配置された平板などが用いられてもよい。
ファン4aは、ダクト4bの長手方向の端部から、ダクト4bの内部に送風する。ファン4aの種類は、ダクト4bの端部から送風できれば、特に限定されない。例えば、ファン4aは、軸流ファン、遠心ファン、ブロアファンなどが用いられてもよい。
図4に示すように、ファン4aは、制御部100と通信可能に接続されている。ファン4aの動作は、制御部100からの制御信号に基づいて制御される。
送風装置5は、縁表面2cと周縁表示部Deとの間の隙間を通して、上方に空気流W5を送風可能である。
ダクト5bは、上方に開口5d(送風口)を有する点がダクト4bと異なる。開口5dは、開口4dと同様の形状を有し、開口4dとX方向に対向している。
整風部材5cは、開口5d内に設けられている。ただし、整風部材5cは、開口5dに面していれば開口5dの外部(上方)に配置されてもよい。
整風部材5cは、ダクト5b内においてX方向に流れる空気流を上方に向けるとともに、空気流がX方向に分散して吹き出すように空気流を整える。整風部材5cは、整風部材4cと同様の構成が用いられる。
ファン5aは、ダクト5bの長手方向の端部から、ダクト5bの内部に送風する。ファン5aは、ファン4aと同様の構成が用いられる。
図4に示すように、ファン5aは、制御部100と通信可能に接続されている。ファン5aの動作は、制御部100からの制御信号に基づいて制御される。
このため、ディスプレイパネル3の外縁部に沿う縁表面2cと周縁表示部Deとの間の隙間は、ダクト4b、5bおよびカバー部材6、7のいずれかによって、X方向およびY方向に塞がれている。
さらに、本実施形態では、制御部100は、ディスプレイパネル3に映像信号を供給する。このため、制御部100は、映像データの記憶装置または映像データの記憶媒体の再生装置を含んでいる。
例えば、映像が野外風景であって、風の変化に応じて映像内に物が揺動する動画の場合に、制御部100には、物の揺動量が増える場面では送風量を増加させ、物の揺動量が低下する場面では送風量を低減するといった、映像の変化と送風量とが同期するような制御データが用いられてもよい。
例えば、映像が海岸の景色など、揺れるものがなくても風が吹いている考えられる場面を表示する場合には、映像と関係なく送風量が変化されてもよい。さらに、風の揺らぎを有する映像の場合に、映像と同期させることなく、人工的な揺らぎを有する送風を行う制御データが用いられてもよい。
制御データは、ファン4a、5aの送風量をそれぞれ独立に変更するデータであってもよい。この場合、ファン4a、5aの送風量の相違により、X方向における空気流Wの吹き出し中心が移動するため、変化に富んだ送風が可能である。擬似窓構造1には、開口部Oの前を通る人の位置、身長などを検知する人体検知センサ(図示略)がさらに設けられていてもよい。このような構成によれば、制御部100は、人体検知センサの出力に応じて送風を制御することが可能である。例えば、人体検知センサによって、人が近づいたときに送風が行われたり、送風強度が変更されたりしてもよい。例えば、人体検知センサによって検知される人の動きに合わせて空気流Wの吹き出し中心が変更されてもよい。
例えば、制御部100は、人体検知センサによって、身長を検知可能になってり場合に、ファン4a、5aの送風量を制御して、空気流Wの吹き出し中心を人が空気流Wを知覚しやすい部位,例えば、顔、首等の上半身などに合わせてもよい。この場合、背が低い大人であっても、背が低い子供や老人であっても、空気流Wを感じやすくなる。
例えば、後述する他の実施形態のように、空気流Wに香り付けがなされる場合には、空気流Wの吹き出し中心を人の顔に合わせることがより好ましい。
擬似窓構造1において、制御部100の制御が開始されると、少なくとも制御部100が供給する映像信号によって、ディスプレイパネル3に映像が表示される。
ディスプレイパネル3は、縁表面2cと対向する周縁表示部Deを有するため、開口部Oの前から斜め方向に見ても映像が途切れない。このため、開口部Oの前にいる人に、開口部Oから見えない領域にもさらに映像に拡がっているような印象を与えることができる。
ディスプレイパネル3は、壁体2の背面からLwだけ離間しているため、開口部Oよりも奥側に映像が表示される。この結果、開口部Oよりも前方の位置から開口部O越しに見えることで、平面映像であっても映像に奥行きが感じられる。
ファン4aが回転すると、ダクト4bの内部においてX方向への空気の流れが形成される。ダクト4b内の圧力が高まることで、ダクト4b内の空気流は整風部材4cを通して開口4dに吹き出す。これにより、図2に示すように、開口4dから下方に吹き出す空気流W4が形成される。
整風部材4cに、X方向に分布する適宜の流路抵抗が設定されることによって、X方向における空気流W4の吹き出し量を均すことができる。これにより、空気流W4は、開口4dの一部に偏ることなく、開口4dの全体から吹き出す。
空気流W4の層流化を促進し、空気流W4の流速を上げるには、送風路の断面積を低減し、送風路の長さを長くすることがより好ましい。送風路の長さは、例えば、開口4dから横方向内面2bまでの縁表面2cのY方向の長さL2cである。本実施形態では、L2cは、Leyと略等しい。
この場合、空気流W4、W5は、対称面で互いに衝突するため、空気流W4、W5の流れは、開口部Oを通して正面側に向かう。
このようにして、空気流W4、W5は、開口部Oから正面側に向かって全体的に吹き出す空気流Wを形成する。このとき、開口部Oは、縦方向内面2aおよび横方向内面2bで囲まれたL2a×L2bの矩形断面を有する長さLhの流路を形成している。
開口部Oの断面面積は開口4d、5dの各断面積よりも大きいので、空気流Wの流速は、開口4d、5dにおける空気流W4,W5の流速に比べて低下する。
空気流Wは、開口部OにおけるY方向の中心部では、上述のように空気流W4、W5の衝突によって略正面に向って流れる。
これに対して、開口部Oの内縁部の近くの空気流Wは、横方向内面2bに沿って流れる。このため、Y方向の開口幅に相当するL2aに応じて、長さLhをある程度長くすることによって、空気流Wの流れ方向を略正面に向けやすくなる。例えば、Lhが短すぎると、横方向内面2bの近くを流れる空気流Wが側方に拡散してしまうため、開口部Oの正面側の風量が低下してしまう。
例えば、Lhは、L2aの2分の1倍から15分の1倍にすることがより好ましい。
LhがL2aの15分の1倍未満であると、開口部Oの中心から流れる空気流Wの風量に比べて、正面に向かう空気流Wの風量が少なすぎるおそれがある。この場合、空気流Wは正面以外の方向に分散してしまい、十分な風を正面で感じさせることが難しくなるおそれがある。
LhがL2aの2分の1倍を超えると、開口部Oの奥行きが大きくなりすぎるため、窓の形状として不自然さが感じられてしまう。さらに、壁体2が厚くなりすぎてしまう。
このようにして、開口部Oからは、ディスプレイパネル3に表示された映像に応じて、空気流Wが吹き出す。空気流Wの風量が動的に変化することによって、映像に示される環境から風が吹き込んだと感じられるため、臨場感等の効果が付与される。例えば、映像が野外風景の場合、擬似窓構造1の前にいる人に、あたかも擬似窓構造1が野外に向かって開放されているかのような擬似感覚を与えることできる。
本発明の第2の実施形態の擬似窓構造について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態の擬似窓構造の一例を示す模式的な正面図である。図6は、図5におけるB−B断面図である。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図5に示すように、窓枠部8の内周面8a、8bは、それぞれ縦方向内面2a、横方向内面2bに整列している。このため、壁体2Aの正面側には、窓枠部8の内周面8a、8bによって開口部O8が形成されている。開口部O8の開口形状は開口部Oと一致している。
したがって、擬似窓構造1Aでは第1の実施形態と同様の映像表示および空気流Wの送風が行えるので、擬似窓構造1Aは、第1の実施形態の擬似窓構造1と同様な作用を備える。
特に、本実施形態によれば、壁体2Aが薄い場合でも、窓枠部8の奥行き寸法を調整することによって、空気流Wの風量分布が良好な流路を形成することができる。
さらに、窓枠部8の外周部の形状を適宜形状に形成することで、単に壁体2Aに開口部Oが形成されている場合に比べて、より装飾性に富んだ擬似窓を形成することができる。
本発明の第3の実施形態の擬似窓構造について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態の擬似窓構造の主要部の構成例を示す模式的な斜視図である。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
送風装置4Bは、第1の実施形態における送風装置4と同様、横方向内面2bに平行な姿勢で、ディスプレイパネル3の上端部に沿って配置されている。本実施形態におけるダクト4bの壁体2およびディスプレイパネル3に対する位置関係は、第1の実施形態と同様である。
図4に示すように、ファン9は、制御部100と通信可能に接続されている。ファン9の動作は、制御部100からの制御信号に基づいて第1の実施形態と同様に制御される。
送風装置4Bでは、ファン9が回転すると、ダクト4bに吸気口4eを通して周囲の空気が吸い込まれる。例えば、吸気口4eには、防塵フィルタなどの適宜の濾過フィルタが設けられてもよい。
擬似窓構造1Bの全体の図示は省略しているが、送風装置5Bは、第1の実施形態における送風装置5と同様、横方向内面2bに平行な姿勢で、ディスプレイパネル3の下端部に沿って配置されている。本実施形態におけるダクト5bの壁体2およびディスプレイパネル3に対する位置関係は、第1の実施形態と同様である。
図7における送風装置5Bは、擬似窓構造1Bにおける送風装置4Bの配置向きに合わせて描かれているため、擬似窓構造1BにおいてはY方向において図示と反対の向きに配置される。
送風装置5Bでは、ファン9が回転すると、ダクト5bに吸気口5eを通して周囲の空気が吸い込まれる。例えば、吸気口5eには、防塵フィルタなどの適宜の濾過フィルタが設けられてもよい。
したがって、擬似窓構造1Bでは第1の実施形態と同様の映像表示および空気流Wの送風が行えるので、擬似窓構造1Bは、第1の実施形態の擬似窓構造1と同様な作用を備える。
特に、ファン9がクロスフローファンであるため、整風部材4c、5cに向かう空気流の流量がX方向において均等になる。このため、整風部材4c、5cの管路、整風板等もX方向において均等に設けられればよい。
このため、第1の実施形態に比べると、開口4d、5dから吹き出す空気流W4、W5の風量をX方向において均等化する場合の風損が低減される。この結果、空気流W4、W5の送風量の調整範囲がより広くなるため、空気流Wの強弱を付けやすくなる。
ファン9が用いられることによって、L2bが長い開口部Oにおいても、X方向に均等な送風を行うことが容易となる。
さらに、一定の風量を得るためのファン9の回転数をより低減できるため、送風時の騒音の発生を低減できる。
なお、ファン9として、クロスフローファンと似た形状のラインフローファンが用いられてもよい。この場合、吸気口がX方向にわたって形成されることがクロスフローファンとは異なるが、クロスフローファンと同様に、X方向に延びる送風口からはX方向にわたって均一な送風が可能になる。
特に、本実施形態によれば、開口部OのX方向の幅が広くなっても、開口部Oから吹き出す空気流WのX方向の偏りを低減しやすい。
本発明の第4の実施形態の擬似窓構造について説明する。
図8は、本発明の第4の実施形態の擬似窓構造の一例を示す分解斜視図である。図9は、本発明の第4の実施形態の擬似窓構造における制御系の構成を示すブロック図である。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
例えば、香り蒸気発生器10としては、香り蒸気を発生させるための香料を含む液体または固体を加熱することによって、香り蒸気を発生させる構成が用いられてもよい。この場合、香り蒸気発生器10は、図示略のヒータを備えている。
例えば、香り蒸気発生器10は、揮発性または昇華性の香料が容器に収容され、容器にはシャッタまたは開閉弁などからなる開閉機構が設けられた構成が用いられてもよい。この場合、シャッタまたは開閉弁は、モータ、電磁クラッチなどの駆動源によって開閉される。この構成では、容器内の蒸気圧に応じて容器内に香り蒸気が発生する。開閉機構が開放されると香り蒸気が外部に流出して容器内の蒸気圧が下がる。これにより、容器内では、流出した分の香り蒸気が新たに発生する。
香り蒸気発生器10は、ファン4aの吸気口およびファン5aの吸気口にそれぞれ配置されている。
香り蒸気の種類は、ディスプレイパネル3で表示される映像に相応しい香りであれば特に限定されない。例えば、香り蒸気は、映像に登場する物から発する香りと同じであるか、または類似する香りを有していてもよい。例えば、香り蒸気は、映像に登場する物と直接的な関係がなくても、映像のイメージに相応しい適宜の香りを有していてもよい。
図9に示すように、香り蒸気発生器10は、制御部100Cと通信可能に接続されている。香り蒸気発生器10の動作は、制御部100Cからの制御信号に基づいて制御される。
映像データに応じて香り蒸気を発生させる制御データは、予め記憶されているか、または、制御部100Cに予め記憶された制御式などに基づいて生成される。
制御部100Cから香り蒸気発生器10に香り蒸気を発生させる制御信号が送出されると、香り蒸気発生器10が香り蒸気を発生させる。例えば、香り蒸気発生器10がヒータによる加熱によって香り蒸気を発生させる場合には、ヒータによる加熱が行われる。例えば、香り蒸気発生器10がシャッタまたは開閉弁を備える場合には、シャッタまたは開閉弁が開放される。
香り蒸気は、ファン4a、5aの各吸気口から吸い込まれ、空気流W4、W5と混合される。この結果、空気流Wにも香り蒸気が混じるため、空気流Wに香りが付けられる。
さらに擬似窓構造1Cによれば、制御部100Cの制御信号に応じて、空気流Wに香り蒸気発生器10が発生する香り蒸気が混合される。この結果、空気流Wに当たる人が、香り蒸気の香りを知覚できる。
特に、本実施形態によれば、空気流Wに香りを混ぜることができるので、臨場感をさらに向上することができる。本実施形態によれば、空気流Wは、開口部Oから全体的に吹き出す。このため、映像中の特定位置に配置された特定物が発する強い香りよりも、例えば、映像中に現れる草木類が醸す香りのように、映像が示す環境中に漂っているような香りが用いられるとさらに効果的である。
本発明の第5の実施形態の擬似窓構造について説明する。
図10は、本発明の第5の実施形態の擬似窓構造の一例を示す分解斜視図である。
以下、第1および第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。
開口部Pは、X方向において互いに対向しY方向に延びる縦方向内面20aと、Y方向において互いに対向しX方向に延びる横方向内面20bと、によって形成されている。縦方向内面20aの長さは、第1の実施形態における横方向内面2bと同様のL2bである。横方向内面20bの長さは、第1の実施形態における縦方向内面2aと同様のL2aである。
このため、開口部Pは、厚さ方向から見て開口部Oが90°回転されたのと同様の矩形開口である。開口部Pの開口断面は、Y方向に長い矩形である。
壁体20の背面において、開口部Pの周囲には縁表面20cが形成されている。縁表面20cは、厚さ方向から見て第1の実施形態における縁表面2cが90°回転されたのと同様の範囲に形成されている。
表示画面3aは、第1の実施形態と同様に、中心表示部Dcと周縁表示部Deとに分けられる。
送風装置11は、送風装置4と同様、ダクト4bと、整風部材4cと、開口4dと、を備える。ただし、送風装置11におけるダクト4bは、送風装置4におけるよりも長い。送風装置11における開口4dは、X方向において図示右側に向いている以外は、送風装置4における開口4dと同様である。
ファン11aは、吸気方向と送風方向とが、互いに直交するファンが用いられている。ファン11aの送風口は、送風装置11の図示上側の端部に接続されている。破線矢印で示すように、ファン11aは、X方向において図示左側から吸気し、Y方向において図示下方に向かって送風する。
このため、送風装置11は、縁表面20cと周縁表示部Deとの間の隙間を通して、X方向における図示左側に空気流W11を送風可能である。
整風部材5cおよび開口5dは、第1の実施形態における整風部材5cおよび開口5dと同様に構成される。送風装置12のダクト5bの長さは、送風装置11のダクト4bと同様である。
送風装置12における整風部材5c、開口5d、およびファン12aは、ダクト4b、整風部材4c、開口4d、およびファン11aを、開口部Pの中心軸線を中心として180°回転移動したのと同様の位置に配置されている。
このため、送風装置11、12の開口4d、5dは、それぞれY方向に延び、X方向において互いに対向している。本実施形態は、送風装置11、12の各送風口(開口4d、5d)が延びる方向(第2方向)がY方向であり、各送風口の対向方向(第1方向)がX方向である場合の例になっている。
このため、送風装置12は、縁表面20cと周縁表示部Deとの間の隙間を通して、X方向における図示右側に空気流W12を送風可能である。
送風装置12における吸気口と送風口との間には、香り蒸気発生器10が連結されている。これにより、空気流W12に香り蒸気が混合可能である。
ダクト13bは、図示下方に開口13d(吸気口)を有する略直方体の箱状に形成されている。開口13dは、X方向に延びており、平面視の形状はX方向に細長い帯状である。ダクト13bは、送風装置11、12の間で、図示上方において縁表面20cと周縁表示部Deとの間の隙間をY方向から塞いでいる。
ダクト13bのX方向の端部(図示右側の端部)には、ファン11aの吸気口が接続されている。このため、ファン11aが回転すると、ダクト13b内には、開口13dからファン11aの吸気口に向かう空気流A13が形成される。
フィルタ13cは、開口13dに面して設けられている。フィルタ13cは、空気流A13を濾過する。例えば、フィルタ13cは、空気流A13中の埃などを除去する防塵フィルタでもよい。例えば、フィルタ13cは、空気流A13中の臭い成分を除去する脱臭フィルタでもよい。フィルタ13cとしては、防塵と脱臭とを兼ねるフィルタが用いられてもよい。
ダクト14は、図示上方に開口14d(吸気口)を有する略直方体の箱状に形成されている。開口14dは、X方向に延びており、平面視の形状はX方向に細長い帯状である。ダクト14bは、送風装置11、12の間で、図示下方において縁表面20cと周縁表示部Deとの間の隙間をY方向から塞いでいる。
ダクト14bのX方向の端部(図示左側の端部)には、ファン12aの吸気口が接続されている。このため、ファン12aが回転すると、ダクト14b内には、開口14dからファン12aの吸気口に向かう空気流A14が形成される。
フィルタ14cは、フィルタ13cと同様の部材からなる。ただし、フィルタ14cは、開口14dに面して設けられている。このため、フィルタ14cは、空気流A14を濾過する。
本実施形態の擬似窓構造1Dによれば、第1の実施形態と同様、閉鎖的空間に設けられていても開放的な空間に連通する窓と同様の開放感が得られる。
例えば、ファン11a、12aが、壁体20と、壁体20の背面側の他の壁体等との間の狭いスペースに密閉状態で配置される場合、吸気装置13、14を有しないとファン11a、12aの配置スペースが負圧になりやすい。これにより、ファン11a、12aの送風能力が低下したり、ファン11a、12aの回転数が増大したりするおそれがある。送風能力が低下すると、所望の空気流Wの送風量が得られなくなる。回転数が増大すると騒音が大きくなり、空気流Wが人工的な送風であることが発覚しやすくなる。
しかし、本実施形態では、空気流Wを形成する空気は、壁体20の正面側から取り込まれる空気流A13、A14であるため、壁体20の背面側が狭いスペースであっても負圧が形成されない。この結果、送風能力の低下や騒音の発生が抑制される。
擬似窓構造1Dによれば、壁体20の背面側の省スペース、密閉化が可能である。
特に壁体20の背面側では、ディスプレイパネル3、送風装置11、12、および吸気装置13、14の外側では、空気流が循環しないので、壁体20の背面側が清浄でない環境でも擬似窓構造1Dを構築できる。
縦長の開口部Pでは、上下方向(Y方向)に対向するように各送風装置を配置すると、上方からの空気流と下方からの空気流とは互いに衝突するまでに拡散されやすい。このため、正面に吹き出す空気流に風量のムラが生じ易い。
しかし、擬似窓構造1Dによれば、送風装置11、12の各送風口を開口部Pの短手となるX方向に対向させている。このため、送風装置11、12をY方向に対向させる場合に比べて、空気流Wの風量のムラを抑制できる。
本発明の第6の実施形態の擬似窓構造について説明する。
図11は、本発明の第6の実施形態の擬似窓構造の一例を示す分解斜視図である。図12は、本発明の第6の実施形態の擬似窓構造の一例を示す水平方向の断面図である。
以下、第1および第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。
送風装置4Eは、縦方向内面2aに平行な姿勢で、ディスプレイパネル3のX方向における図示右端部に沿って配置されている。送風装置4Eにおける吸気口4e、開口4dは、それぞれ図示上方、左方に向けられている。送風装置4Eと開口部Oとの間には、ディスプレイパネル3の周縁表示部De(図示略)に対向する縁表面2cが形成されている。
送風装置4Eは、ファン9が回転すると、開口4dからX方向において図示左側に空気流W4Eの送風が可能である。
送風装置5Eは、縦方向内面2aに平行な姿勢で、ディスプレイパネル3のX方向における図示左端部に沿って配置されている。送風装置5Eにおける吸気口5e、開口5dは、それぞれ図示下方、右方に向けられている。送風装置5Eと開口部Oとの間には、ディスプレイパネル3の周縁表示部De(図示略)に対向する縁表面2c(図示略)が形成されている。
送風装置5Eの吸気口5eの一部には、送気管10aが連通している。送気管10aは、香り蒸気発生器10と連通しており、香り蒸気発生器10で発生した香り蒸気を吸気口5eに供給可能である。
送風装置5Eは、ファン9が回転すると、開口5dからX方向において図示右側に空気流W5Eの送風が可能である。香り蒸気発生器10が香り蒸気を発生すると、空気流W5Eには、香り蒸気が混合される。
しかし図12に示すように、送風装置4Eのファン9が回転し、空気流W4E(図11参照)が開口4dから吹き出されると、背面カバー15の内部が負圧になるので、壁体2の正面側から横方向内面2bに沿って空気流Aoが吸気される。空気流Aoは、背面カバー15の内部で移動可能であるため、例えば、送風装置4Eの吸気口4eから送風装置4E内に吸気される。給気された空気流Aoは、ファン9によって整風部材4cを通過し、開口4dからX方向に送風される。
図11に示すように、同様にして、送風装置5Eは吸気口5eから空気流Aoを吸気し、開口5dから空気流W5EをX方向に送風する。空気流W4E、W5Eは、第1の実施形態と同様にして、開口部Oから壁体2の正面側に吹き出す空気流Wを形成する。
さらに、擬似窓構造1Eによれば、香り蒸気発生器10で発生する香り蒸気が、送気管10aと吸気口5eを通して、空気流W5Eに混合されるので、香り蒸気を空気流Wに混合させることができる。
本実施形態の擬似窓構造1Eによれば、第1の実施形態と同様、閉鎖的空間に設けられていても開放的な空間に連通する窓と同様の開放感が得られる。
さらに、本実施形態では、第5の実施形態と同様、壁体2の背面側では、背面カバー15の外部に空気流が循環しないので、壁体2の背面側が清浄でない環境でも、擬似窓構造1Eを構築できる。
さらに、開口部Oが背面側から背面カバー15で覆われているので、壁体2の背面側の騒音を遮断しやすい。ディスプレイパネル3がスピーカを有する場合には、背面カバー15を音声の反射板として用いることも可能である。この場合、音声が背面側に拡散しにくいので、開口部Oを通して効率よく音声が正面側に伝播する。
本発明の第7の実施形態の擬似窓構造について説明する。
図13は、本発明の第7の実施形態の擬似窓構造の一例を示す模式的な正面図である。図14は、本発明の第7の実施形態の擬似窓構造における制御系の構成を示すブロック図である。図15は、本発明の第7の実施形態の擬似窓構造の主要部の構成を示す模式的な斜視図である。図16は、本発明の第7の実施形態の擬似窓構造における香り供給器の構成例を示す模式的な斜視図である。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図15に示すように、ファン4aは、吸気口から外部の空気を吸気し、送風口から容積可変ダクト4f内に空気流w1を送風する。
容積可変ダクト4fの構成は、後述する香り蒸気発生器16の体積よりも大きな可変容積を有していれば特に限定されない。例えば、容積可変ダクト4fは、例えば、軟質フィルム、エラストマーなどからなる袋状の成形体が用いられてもよい。ただし、容積可変ダクト4fにおいては全体が軟質の材料で形成されていなくてもよい。例えば、容積可変ダクト4fは、容積一定の硬質部と、容積可変な軟質部とが組み合わされてもよい。例えば、軟質部は蛇腹構造などを有していてもよい。
以下では、図15に示すように、容積可変ダクト4fがX方向に長い軟質フィルム製のチューブからなる場合の例で説明する。
容積可変ダクト4fの吸気開口はX方向の端部(X方向において図示左側の端部)に形成されており、ファン4aの送風口に連結されている。容積可変ダクト4fにおいて吸気開口と反対側の端部は閉じられている。
容積可変ダクト4fの送気開口はY方向において図示下方の側面に形成されており、後述する送風ダクト部4gに接続されている。
開口部4hの開口形状は、第1の実施形態におけるダクト4bの開口4dと同様である。図示は省略するが、開口部4hの内部には、第1の実施形態と同様の整風部材4cが配置されている。
送風ダクト部4gは、第1の実施形態におけるダクト4bと同様にして、壁体2の背面とディスプレイパネル3との間に配置されている。
図15に示す例では、香り蒸気発生器16は、3種類の香り蒸気に対応して、第1発生器16A、第2発生器16B、および第3発生器16Cを備える。
図15では、第1発生器16A、第2発生器16B、および第3発生器16Cは、一例として、壁体2の厚さ方向において並列に配置されている。しかし、第1発生器16A、第2発生器16B、および第3発生器16Cの配置はこれには限定されない。
第1発生器16A、第2発生器16B、および第3発生器16Cの各構成は、香り蒸気の発生源以外は同様なので、以下では、第1発生器16Aの例で説明する。
第1発生器16Aは、図示略の筐体の内部に、吸気ファン16a、第1圧力損失フィルタ16b、香料含浸材18、および第2圧力損失フィルタ16cを備える。例えば、吸気ファン16a、第1圧力損失フィルタ16b、香料含浸材18、および第2圧力損失フィルタ16cは、X方向においてファン4aに近い方からこの順に配置される。
吸気ファン16aと第1圧力損失フィルタ16bとの間には、空気流w1が滞留可能な第1室16dが形成されている。第1圧力損失フィルタ16bと第2圧力損失フィルタ16cとの間には、香料含浸材18を収容可能な第2室16eが形成されている。
第1圧力損失フィルタ16bは、圧力損失を与えることにより、空気流w1の透過流量、透過量を規制する部材である。第1圧力損失フィルタ16bは、多数の開孔を有する多孔質材料が用いられる。
香料含浸材18は、多孔質基材に液体香料が含浸されて構成される。液体香料としては、開口部Oから吹き出す空気流Wに付ける香り蒸気を発生できれば、特に限定されない。ただし、第1発生器16A、第2発生器16B、および第3発生器16Cに設けられる各香料含浸材18に含まれる液体香料は互いに異なる。
本実施形態では、香料含浸材18の基材は、X方向に細長い平面視矩形状のフェルトからなる。香料含浸材18は、第2室16e内においてY方向において互いに間をあけた状態で、重なり合って配置されている。
第2圧力損失フィルタ16cは、圧力損失を与えることにより、第2圧力損失フィルタ16cを透過した空気流の容積可変ダクト4f内への透過流量を規制する部材である。第2圧力損失フィルタ16cは、第1圧力損失フィルタ16bと同様、多数の開孔を有する多孔質材料や、微細な貫通孔を多数有する金属板やテフロン(登録商標)などのフッ素樹脂材料などが用いられる。ただし、第2圧力損失フィルタ16cにおける圧力損失性能は、吸気ファン16aが停止されたときに、第2室16e内の香り蒸気が容積可変ダクト4f内に過剰に放散されない大きさに設定される。具体的には、第2室16eが大気圧になったときに、香り蒸気の感知可能な濃度を考慮して実質的に第2室16e内に封止される程度に設定される。
押圧バー17aは、容積可変ダクト4fを壁体2の背面との間に挟み、容積可変ダクト4fを壁体2の背面に向かって押圧する棒状部材である。押圧バー17aは、X方向に延びている。押圧バー17aは、壁体2の厚さ方向から見て、香り蒸気発生器16と重ならない位置に設けられている。
押圧バー駆動部17bは、押圧バー17aを、壁体2の背面に向かって往復駆動する。押圧バー駆動部17bの構成は、押圧バー17aを壁体2の背面に向かって往復駆動できれば、特に限定されない。
図14に示すように、押出送風器17は、制御部100Fと通信可能に接続されている。押出送風器17の動作は、制御部100Fからの制御信号に基づいて制御される。
制御部100Fの具体的な制御動作については、香り蒸気発生器16および押出送風器17の動作説明とともに説明する。
図17は、本発明の第7の実施形態における送風装置の動作例を示すタイミングチャートである。図17の横軸は時間である。以下では、横軸における時刻をtn(nは自然数)で表す場合、i<j(i、jは自然数)であれば、ti<tjである。
第1の実施形態と同様、ファン4aは、連続運転されてもよいし、間欠運転されてもよいが、簡単のため、ファン4aが連続的に定常運転されている例で説明する。
ファン4aの定常回転によって、容積可変ダクト4f内には、一定の空気流w1が生じているが、吸気ファン16aが停止していると空気流w1は、香り蒸気発生器16内にほとんど流入しない。
容積可変ダクト4f内には、ファン4aの定常回転によって、一定風量f1の空気流w1が送風されている(曲線204参照)。
このとき、香り蒸気発生器16の各吸気ファン16aが停止されているので、曲線205に示すように、容積可変ダクト4f内の香り蒸気濃度は0である。
第2室16e内では、空気流w1が流入することで、香料含浸材18からの蒸発量が増加する。空気流w1は、香り蒸気を含んだ空気流w2として第2圧力損失フィルタ16cを透過し、容積可変ダクト4f内に流出し始める。
このため、時刻t1から容積可変ダクト4f内には、空気流w2の流量に応じて香り蒸気が流入する。一方、香り蒸気が混合された空気流W16は、開口部Oから壁体2の正面に流れていくが、時刻t2において、容積可変ダクト4f内の香り蒸気濃度が平衡し、香り蒸気濃度が最大値になる。この平衡状態は、時刻t2から、吸気ファン16aが停止される時刻t5まで続く。時刻t5において、吸気ファン16aが停止されると、空気流w2の流入量が0になるため、香り蒸気濃度は漸次減少する。例えば、図17の例では、時刻t5から時刻t7までに、香り蒸気濃度は最大値から0まで減少する。
これにより、押圧バー駆動部17bの駆動によって、時刻t2から時刻t4までの間に押圧バー17aが壁体2の背面に向かって一往復する。
押圧バー17aの押し込み量は、時刻t2から時刻t3に向かって0から最大値まで増大する。これにより、容積可変ダクト4fが壁体2の背面と押圧バー17aとの間に挟まれて、容積が最大値から最小値まで減少する。この間に、空気流W16の風量は、容積可変ダクト4fの容積の減少に伴って押し出される空気の風量がf1に加わってf2(ただし、f2>f1)まで増大する。
押圧バー17aの押し込み量は、時刻t3から時刻t4に向かって最大値から0まで減少する。この間、容積可変ダクト4fは、押圧バー17aに拘束されないため、容積の増大が自由になる。これにより、容積可変ダクト4fの容積は最小値から最大値まで漸次増大する。例えば、曲線203で示されるように、容積可変ダクト4fの容積は、時刻t3から時刻t6までの間に、最大値まで戻る。
一方、空気流W16の風量は、容積可変ダクト4f内に流入する空気の一部が容積可変ダクト4fを膨らませるために使われるため、時刻t3から急激に低下し、f2からf0(ただし、f0<f1)まで減少する。
さらに、擬似窓構造1Fは、送風装置4Fを備えるので、第4の実施形態などと同様、香り蒸気発生器16の吸気ファン16aを回転させることで、開口部Oから吹き出す空気流に香り蒸気を混合できる。
特に、送風装置4Fは、容積可変ダクト4fに香り蒸気が混合した空気が満たされており、押出送風器17によって、容積可変ダクト4f内の香り蒸気が混合した空気を短時間に開口部Oから放出することが可能である。これにより、開口部Oに漂う香りを押出送風器17が動作するタイミングで強めることができる。このため、恒常的に香り蒸気を空気流に混合する場合に比べて、動的に強弱が付いた香りを含んだ空気流を送風することができる。
本発明の第8の実施形態の擬似窓モジュールについて説明する。
図18は、本発明の第8の実施形態の擬似窓モジュールの構成例を示す模式的な分解斜視図である。
擬似窓モジュール30は、背面ユニット30Aと、正面ユニット30Bと、第2の実施形態と同様の制御部100と、を備える。
以下、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
例えば、開口部Qは、擬似窓モジュール30を装着するために壁体21に追加工事された貫通孔でもよい。この場合、正面ユニット30Bによって正面から覆われる部位は、開口部Qの内周面に凹凸などの工事跡が残っていてもよい。
以下では、一例として、開口部Qは、X方向において互いに対向しY方向に延びる縦方向内面21aと、Y方向において互いに対向しX方向に延びる横方向内面21bと、によって形成されている。
図18に示す例では、カバー部材6、7に対応する部分は、側面カバー31からなる。 側面カバー31は、一対の側面部31aと、複数の固定部31bと、を備える。
一対の側面部31aは、それぞれカバー部材6、7と同様の形状を有している。各側面部31aは、第2の実施形態における、送風装置4、5およびディスプレイパネル3に対するカバー部材6、7の接続関係と同様の位置関係において、本実施形態における送風装置4、5およびディスプレイパネル3と接合されている。
固定部31bは、各側面部31aからX方向における外側に延びる板状部からなる。固定部31bには、厚さ方向に取付孔31cが貫通している。固定部31bは、各側面部31aのY方向の端部にそれぞれ1つずつ形成されている。このため、固定部31bは、図示された3個と、隠れているため図示できない1個と、の計4個からなる。
各固定部31bは、取付孔31cに挿通可能なネジ、ボルトなどによって壁体21の背面に固定可能である。
正面ユニット30Bは、はめ込み枠33、固定部32、および窓枠34(窓枠部)を備える。
はめ込み枠33の内周面は、背面ユニット30Aから吹き出される空気流を壁体21の正面側に流すための開口部Rを形成している。
開口部Rは、壁体21への固定したときに、X方向において互いに対向しY方向に延びる縦方向内面32aと、Y方向において互いに対向しX方向に延びる横方向内面32bと、によって形成されている。
各縦方向内面32a、各横方向内面32bは、後述する窓枠34の内部に貫通している。本実施形態では、第2の実施形態における開口部Oに対応して、縦方向内面32aの長さはL2a、横方向内面32bの長さはL2bである。さらに、縦方向内面2a、横方向内面2bの奥行き方向の長さはLhである。
固定部32は、開口部Rの中心軸線に沿うはめ込み枠33の長さはL2Aである。ただし、はめ込み枠33の長さは、L2A未満でもよい。
固定部32の壁体21への固定方法は特に限定されない。例えば、壁体21の正面側または背面側からビス、ボルトなどによって固定されてもよい。例えば、固定部32は、壁体21の正面または開口部Qの内周面との接着によって固定されてもよい。
図18には、一例として、窓枠34は、はめ込み枠33と同様の矩形枠である。この場合、壁体21上の固定部32も正面から見えて、擬似窓モジュール30における窓枠部の一部を構成している。このため、固定部32において正面側の表面には、窓枠34の外周部とともに、適宜の装飾が施されてもよい。
擬似窓モジュール30によれば、擬似窓構造1Aと同様の作用を備えるので、第2の実施形態と同様、閉鎖的空間に設けられていても開放的な空間に連通する窓と同様の開放感が得られる。
特に、擬似窓モジュール30によれば、正面ユニット30Bを交換することもできるため、窓枠部の外観を容易に変更することができる。
例えば、第1の実施形態におけるダクト4b、5bにおいて、壁体2と当接する部位が、縁表面2cを覆うようにX方向に延ばされていてもよい。この場合、ダクト4b、5bは薄い板材からなるため、板材表面から周縁表示部までの間に対向距離Lwを確保することは容易である。このように縁表面2cがダクト4b、5bの一部で覆われることによって、縁表面2cに汚れが付着したり、匂いが付着したりすることを防止できる。さらに、隙間を通して流れる空気流W4、W5に縁表面2cの汚れ、匂い等が混じることも防止できる。
このような構成によれば、例えば、縁表面2cが平滑面でない場合にも、ダクト4b、5bの一部によって平滑な流路が形成できるので、空気流W4、W5の流れが円滑になる。
しかし、送風装置の吸気、送風への影響が少ない場合には、一部に空気の流通が可能な隙間が残されていてもよい。例えば、第1の実施形態等において、カバー部材6、7は省略されてもよい。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述の第1、第3〜第7の実施形態の擬似窓構造において、第2の実施形態における窓枠部8が付加されてもよい。
2、2A、20、21 壁体
2a、20a 縦方向内面
2b、20b 横方向内面
2c、20c 縁表面
3 ディスプレイパネル(表示体、映像表示パネル)
3a 表示画面
3b 表示部
3c 駆動回路
4、5、4B、4E、4F、5B、5E、5F、11、12 送風装置
4a ファン(空気供給器)
4b、5b ダクト
4c、5c 整風部材
4d、4h、5d 開口(送風口)
4e,5e 吸気口
4f 容積可変ダクト(空気収容部材)
4g 送風ダクト部
5a、9、11a、12a ファン
6、7 カバー部材
8 窓枠部
10、16 香り蒸気発生器(香り供給器)
13、14 吸気装置
13d、14d 開口(吸気口)
15 背面カバー(筐体)
17 押出送風器(押圧器)
30 擬似窓モジュール
30A 背面ユニット
30B 正面ユニット
31 側面カバー
100、100C、100F 制御部
Dc 中心表示部
De 周縁表示部
O、O8、P、Q 開口部
W、w1、w2、W4、W4E、W5、W5E、W11、W12、W16 空気流
Claims (12)
- 開口部が形成された壁体と、
前記開口部よりも広い範囲を覆うことができる表示画面を有し、前記壁体の厚さ方向において前記壁体から離間して配置されており、前記表示画面が、前記厚さ方向において前記開口部と重なる中心表示部と、前記開口部に沿って前記開口部を周回する前記壁体の縁表面と前記厚さ方向において対向する周縁表示部と、からなる表示体と、
前記縁表面と前記周縁表示部との間の隙間を通して、前記縁表面に沿う第1方向において前記開口部を挟んで互いに対向する方向に送風可能であり、前記縁表面に沿って前記第1方向と直交する第2方向に延びる帯状の送風口を有する一対の送風装置と、
を備える、擬似窓構造。 - 前記厚さ方向において前記壁体よりも前記表示体と反対側に突出し、前記開口部に沿って設けられた窓枠部をさらに備える、
請求項1に記載の擬似窓構造。 - 前記周縁表示部の短手幅は、前記隙間の距離よりも長い、
請求項1または2に記載の擬似窓構造。 - 前記隙間を前記第2方向において塞ぐカバー部材をさらに備える、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の擬似窓構造。 - 前記隙間を通して、前記第2方向において前記開口部を挟んで互いに対向する方向に吸気可能であり、前記第1方向に延びる帯状の吸気口を有する一対の吸気装置をさらに備える、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の擬似窓構造。 - 前記一対の送風装置におけるそれぞれの前記送風口と、前記表示体と、を、前記壁体との間で囲繞する筐体をさらに備える、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の擬似窓構造。 - 前記表示体は、映像表示パネルからなる、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の擬似窓構造。 - 前記一対の送風装置の少なくとも一方は、
前記送風口に連通され、容積可変に設けられた空気収容部材と、
前記空気収容部材に空気を供給する空気供給器と、
前記空気収容部材の容積を低減するために前記空気収容部材を押圧することによって、前記空気収容部材の前記空気を前記送風口から吹き出させる押圧器と、
を備える、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の擬似窓構造。 - 前記一対の送風装置の少なくとも一方は、前記送風口から送風される空気流に香り蒸気を供給する香り供給器を備える、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の擬似窓構造。 - 前記一対の送風装置の少なくとも一方は、前記送風口から送風される空気流に香り蒸気を供給する香り供給器を備え、
前記香り供給器は、
前記空気収容部材内の前記空気に前記香り蒸気を混合して、前記空気収容部材に戻す、
請求項8に記載の擬似窓構造。 - 開口部が形成された壁体に擬似窓を形成する擬似窓モジュールであって、
前記開口部よりも広い範囲を覆うことができる表示画面を有し、前記壁体の厚さ方向において前記壁体から離間して配置可能とされており、前記表示画面が、前記厚さ方向において前記開口部と重なる中心表示部と、前記開口部に沿って前記開口部を周回する前記壁体の縁表面と前記厚さ方向において対向する周縁表示部と、からなる表示体と、
前記縁表面と前記周縁表示部との間の隙間を通して、前記縁表面に沿う第1方向において前記開口部を挟んで互いに対向する方向に送風可能であり、前記縁表面に沿って前記第1方向と直交する第2方向に延びる帯状の送風口を有する一対の送風装置と、
を備える、擬似窓モジュール。 - 前記壁体における前記開口部の内部、および前記壁体において前記表示体および前記送風装置が固定された表面の少なくとも一方に配置可能とされ、前記開口部に沿う窓枠を形成する窓枠部をさらに備える、
請求項11に記載の擬似窓モジュール。
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JP7293699B2 (ja) | 2023-06-20 |
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