JP2020128544A - シール材 - Google Patents

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吉昭 上田
Yoshiaki Ueda
吉昭 上田
裕明 安田
Hiroaki Yasuda
裕明 安田
奥田 智昭
Tomoaki Okuda
智昭 奥田
彰宏 永田
Akihiro Nagata
彰宏 永田
武広 浜村
Takehiro Hamamura
武広 浜村
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【課題】帯電防止性能が安定で且つ識別性も優れるシール材を得る。【解決手段】シール材は、未架橋の架橋性フッ素ゴムと、イオン液体と、架橋剤と、を含有するシール材用ゴム材料の前記架橋性フッ素ゴムが架橋したJIS L1094:2014に規定されるA法(半減期測定法)に準じて測定される半減期が2.0秒以下であるゴム組成物で形成されている。【選択図】なし

Description

本発明は、シール材に関する。
フッ素ゴム製のシール材において、その帯電防止のために導電性材料を含有させることが知られている。例えば、特許文献1には、フッ素ゴムにアセチレンブラックやケッチェンブラック等の導電性添加剤を配合したゴム組成物で形成されたシール材が開示されている。
特開2007−137977号公報
アセチレンブラックやケッチェンブラック等の導電性添加剤を配合したゴム組成物の場合、導電性添加剤の分散状態により電気特性が安定しない、金属不純物を多く含むことからクリーン度を要求される半導体製造装置や食品関連の用途には使用しにくいという問題があった。また、黒色の為に識別が要求される用途にも使用することができないという問題もあった。
本発明の課題は、帯電防止性能が安定で且つ識別性も優れるシール材を得ることである。
本発明は、未架橋の架橋性フッ素ゴムと、イオン液体と、架橋剤とを含有するシール材用ゴム材料の前記架橋性フッ素ゴムが架橋したJIS L1094:2014に規定されるA法(半減期測定法)に準じて測定される半減期が2.0秒以下であるゴム組成物で形成されたシール材である。
本発明によれば、イオン液体を含有しているので、得られるシール材では、安定した帯電防止性能とともに、優れた識別性を得ることができる。
以下、実施形態について詳細に説明する。
実施形態に係るシール材用ゴム材料は、シール材、特に、エッチング装置やプラズマCVD装置のようなプラズマを使用する半導体製造装置に使用されるOリング等のシール材の製造に好適に用いられるものである。
実施形態に係るシール材用ゴム材料は、未架橋の架橋性フッ素ゴムと、イオン液体と、架橋剤とを含有する。
架橋性フッ素ゴムとしては、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)の重合体(PTFE)、ビニリデンフルオライド(VDF)の重合体(PVDF)、ビニリデンフルオライド(VDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体(二元系FKM)、ビニリデンフルオライド(VDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)とテトラフルオロエチレン(TFE)との共重合体(三元系FKM)、テトラフルオロエチレン(TFE)とプロピレン(Pr)との共重合体(FEP)、ビニリデンフルオライド(VDF)とプロピレン(Pr)とテトラフルオロエチレン(TFE)との共重合体、エチレン(E)とテトラフルオロエチレン(TFE)との共重合体(ETFE)、エチレン(E)とテトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)との共重合体、ビニリデンフルオライド(VDF)とテトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)との共重合体、テトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)との共重合体(FFKM)、ビニリデンフルオライド(VDF)とパーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)との共重合体等が挙げられる。架橋性フッ素ゴムは、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましく、三元系FKMを用いることがより好ましい。架橋性フッ素ゴムは、パーオキサイド架橋する場合、分子中にヨウ素や臭素を有することが好ましい。
イオン液体とは、カチオン成分及びアニオン成分で構成される塩であって、融点が100℃以下のものをいう。
イオン液体のカチオン成分としては、例えば、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム、1-メチル-3-メチルイミダゾリウム、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウム、1-オクチル-3-メチルイミダゾリウム、1-メチル-2,3-ジメチルイミダゾリウム、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウム、1-ヘキシル-2,3-ジメチルイミダゾリウム、1-オクチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムなどのイミダゾリウム系カチオン;1-オクチル-4-メチル-ピリジニウム、1-メチル-ピリジニウム、1-ブチル-ピリジニウム、1-ヘキシル-ピリジニウムなどのピリジニウム系カチオン;トリブチルメチルアンモニウムなどの脂肪族アミン系カチオン;ピラゾリウム系カチオン等が挙げられる。
アニオン成分としては、例えば、ビスフルオロスルホニルイミド、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビストリフルオロブタンスルホニルイミドなどのビスフルオロスルホニルイミド系アニオン;テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロボレート、トリフルオロメタンスルホネートなどのフッ素化スルホン酸系アニオン;トリフルオロ酢酸などのフッ素化カルボン酸系アニオン;チオシアネート系アニオン;ジシアナミド系アニオン;テトラシアノボレート系アニオン等が挙げられる。
イオン液体は、これらのカチオン成分の1種又は2種以上と、アニオン成分の1種又は2種以上を含むことが好ましい。イオン液体のカチオン成分は、イミダゾリウム系カチオン、ピリジニウム系カチオン、脂肪族アミン系カチオンが好ましい。イオン液体のカチオン成分は、イミダゾリウム系カチオンでは、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムが好ましく、ピリジニウム系カチオンでは、1-オクチル-4-メチル-ピリジニウムが好ましく、脂肪族アミン系カチオンでは、トリブチルメチルアンモニウムが好ましい。イオン液体のアニオン成分は、ビスフルオロスルホニルイミド系アニオンが好ましく、そのうち、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、ビストリフルオロブタンスルホニルイミドがより好ましい。
実施形態に係るシール材用ゴム材料におけるイオン液体の含有量は、架橋性フッ素ゴム100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上10質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上5質量部以下である。
架橋剤は、パーオキサイド架橋系であればパーオキサイド、ポリオール架橋系であればポリオール、アミン架橋系であればアミンがそれぞれ用いられるが、実施形態に係るシール材用ゴム材料は、パーオキサイド架橋系であって、架橋剤としてパーオキサイドを含有することが好ましい。
架橋剤のパーオキサイドとしては、例えば、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α-ビス(t-ブチルパーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゼン、t-ブチルパーオキシマレイン酸、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t-ブチルパーオキシベンゾエイト等が挙げられる。架橋剤のパーオキサイドは、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましく、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサンを用いることがより好ましい。
実施形態に係るシール材用ゴム材料における架橋剤のパーオキサイドの含有量は、架橋性フッ素ゴム100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上10質量部以下、より好ましくは1質量部以上5質量部以下である。
実施形態に係るシール材用ゴム材料は、架橋助剤を更に含有していてもよい。架橋助剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N’-m-フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5-トリス(2,3,3-トリフルオロ-2-プロペニル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリオン)、トリス(ジアリルアミン)-S-トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N-ジアリルアクリルアミド、1,6-ジビニルドデカフルオロヘキサン、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’-テトラアリルフタルアミド、N,N,N’,N’-テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6-トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5-ノルボルネン-2-メチレン)シアヌレート、トリアリルホスファイト等が挙げられる。架橋助剤は、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましく、トリアリルイソシアヌレートを用いることがより好ましい。
実施形態に係るシール材用ゴム材料における架橋助剤の含有量は、架橋性フッ素ゴム100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下である。
実施形態に係るシール材用ゴム材料は、架橋性フッ素ゴム以外のゴム成分であるシリコーンゴム等を含有していてもよい。また、実施形態に係るシール材用ゴム材料は、製造するシール材の用途によっては、カーボンブラックやシリカなどの補強材、可塑剤、加工助剤、加硫促進剤、老化防止剤等を含有していてもよい。但し、プラズマ雰囲気下でのパーティクルの発生が問題となる半導体製造装置で用いられるシール材を製造する場合には、カーボンブラック、シリカ、金属酸化物等の粉状乃至粒状の無機充填材の含有量は、架橋性フッ素ゴム100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、最も好ましくは0質量部(配合しない)である。さらに、プラズマ雰囲気下でのパーティクルの発生が問題となる半導体製造装置で用いられるシール材の場合、架橋性フッ素ゴムには、アルケニル基を2以上有するパーフルオロエラストマーを配合した架橋性フッ素ゴム組成物を使用することが好適である。
実施形態に係るシール材用ゴム材料は、オープンロールなどの開放式のゴム混練機、或いは、ニーダーなどの密閉式のゴム混練機を用いて製造することができる。
以上の構成の実施形態に係る未架橋ゴム組成物によれば、イオン液体を含有しているので、得られるシール材では、安定した帯電防止性能とともに、優れた識別性を得ることができる。
次に、実施形態に係るシール材用ゴム材料を用いたシール材の製造方法の一例について説明する。
シール材の製造では、まず、実施形態に係るシール材用ゴム材料の所定量を、所定の成形温度に予熱した金型のキャビティに充填し、次いで型締めした後、その状態で、所定の成形圧力で所定の成形時間だけ保持して一次熱架橋させる。この成形は、プレス成形であってもよく、また、射出成形であってもよい。成形温度は、例えば150℃以上180℃以下である。成形圧力は、例えば0.1MPa以上25MPa以下である。成形時間は、例えば3分以上20分以下である。
続いて、金型を型開きして成形品を取り出した後、それを、炉内を所定の加熱温度に予熱した加熱炉に入れ、その状態で、所定の加熱時間だけ保持して二次熱架橋させる。加熱温度は、例えば200℃以上300℃以下である。加熱時間は、例えば1時間以上48時間以下である。
そして、加熱炉から成形品を取り出した後、必要に応じて、それに対して放射線を照射して放射線架橋させる。放射線としては、例えば、α線、β線、γ線、電子線、イオン等が挙げられる。放射線は、これらのうちの電子線又はγ線を用いることが好ましい。放射線の照射線量は、耐プラズマ性を高める観点から、好ましくは10kGy以上100kGy以下、より好ましくは30kGy以上80kGy以下である。
このようにして、実施形態に係るシール材用ゴム材料の架橋性フッ素ゴムが架橋したゴム組成物で形成されたシール材が得られる。
シール材を形成するゴム組成物の体積抵抗率は、好ましくは1.0×1013Ω・cm以下、より好ましくは1.0×1012Ω・cm以下である。これらの表面抵抗率及び体積抵抗率は、JISK6271−1:2015に基づき測定されるものである。
シール材を形成するゴム組成物の帯電性試験の半減期は、好ましくは2.0秒以下、より好ましくは1.0秒以下である。この帯電性試験の半減期は、JISL1094:2014に規定されるA法(半減期測定法)に準じて測定されるものである。
シール材を形成するゴム組成物の圧縮永久ひずみは、好ましくは30.0%以下である。この圧縮永久ひずみは、JISK6262:2013に基づき、試験時間72時間及び試験温度150℃として測定されるものである。
(ゴム組成物)
以下の実施例1〜15並びに比較例1〜11のゴム組成物を作製した。それぞれの構成については表1〜4にも示す。
<実施例1>
架橋性フッ素ゴムAパーオキサイド架橋用の三元系FKM(テクノフロンP459 SOLVAY社製)に、この架橋性フッ素ゴムA100質量部に対して、イオン液体Aの1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・ビストリフルオロメタンスルホニルイミド(EMI-N111 三菱マテリアル社製)1.0質量部、架橋剤のパーオキサイドの2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(パーヘキサ25B 日油社製)1.5質量部、及び架橋助剤のトリアリルイソシアヌレート(タイク 日本化成社製)4.0質量部を配合して混練した未架橋ゴム組成物を調製した。続いて、この未架橋ゴム組成物を、成形温度165℃、成形圧力5MPa、及び成形時間15分としてプレス成形して一次熱架橋させた後、加熱温度200℃及び加熱時間4時間で二次熱架橋させてシート状のゴム組成物を得た。そして、このシート状のゴム組成物に対して、照射線量30kGyのγ線を照射して放射線架橋させた。このγ線を照射して作製したシート状のゴム組成物を実施例1とした。
<実施例2〜9>
イオン液体Aに代えて、それぞれイオン液体Bの1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・ビストリフルオロブタンスルホニルイミド(EMI-N441 三菱マテリアル社製)、イオン液体Cの1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム・ビストリフルオロメタンスルホニルイミド(BMI-N111 三菱マテリアル社製)、イオン液体Dの1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム・ビストリフルオロブタンスルホニルイミド(BMI-N441 三菱マテリアル社製)、イオン液体Eの1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・ビスフルオロスルホニルイミド(エレクセルAS−110 第一工業製薬社製)、イオン液体Fの1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・ビストリフルオロメタンスルホニルイミド(エレクセルAS−210 第一工業製薬社製)、イオン液体Gの1-オクチル-4-メチルピリジウム・ビスフルオロスルホニルイミド(エレクセルAS−804 第一工業製薬社製)、イオン液体H(エレクセルMP−457 第一工業製薬社製)、及びイオン液体Iのトリブチルメチルアンモニウム・ビストリフルオロメタンスルホニルイミド(FC−4400 スリーエムジャパン社製)を用いたことを除いて、実施例1と同様の操作で作製したシート状のゴム組成物を実施例2〜9とした。
Figure 2020128544
<実施例10〜13>
イオン液体Cの配合量を、架橋性フッ素ゴムA100質量部に対して、それぞれ0.1質量部、0.5質量部、1.5質量部、及び2.0質量部としたことを除いて、実施例3と同様の操作で作製したシート状のゴム組成物を実施例10〜13とした。
Figure 2020128544
<比較例1>
イオン液体Aを配合していないことを除いて、実施例1と同様の操作で作製したシート状のゴム組成物を比較例1とした。
<比較例2〜9>
イオン液体Aに代えて、架橋性フッ素ゴムA100質量部に対して、それぞれ高分子型帯電防止剤A(ペレスタットHC250 三洋化成工業社製)5.0質量部、高分子型帯電防止剤B(ペレクトロンPVL 三洋化成工業社製)5.0質量部、高分子型帯電防止剤C(ペバックスMV1074SP01 アルケマ社製)10質量部、高分子型帯電防止剤D(ペバックスMH2030 アルケマ社製)10質量部、高分子型帯電防止剤E(エンティラSD100 三井・デュポン・ポリケミカル社製)15質量部、高分子型帯電防止剤F(エンティラMK400 三井・デュポン・ポリケミカル社製)15質量部、及びLi塩含有帯電防止剤(サンコノールTBX−8310 三光化学工業社製)10質量部、Li塩含有帯電防止剤5.0質量部を用いたことを除いて、実施例1と同様の操作で作製したシート状のゴム組成物を比較例2〜9とした。
Figure 2020128544
<実施例14及び15>
架橋性フッ素ゴムBのパーオキサイド架橋用の三元系FKM(ダイエルG-912 ダイキン工業社製)に、この架橋性フッ素ゴムB100質量部に対して、イオン液体A5.0質量部、架橋剤のパーオキサイド1.5質量部、架橋助剤4.0質量部、及び粉状の無機充填材の疎水性シリカ(アエロジルR972 エボニック社製)10質量部を配合して混練した未架橋ゴム組成物を用いたことを除いて、実施例1と同様の操作で作製したシート状のゴム組成物を実施例14とした。また、イオン液体Aに代えて、イオン液体Cを用いたことを除いて、実施例14と同様の操作で作製したシート状のゴム組成物を実施例15とした。
<比較例11>
イオン液体Aを配合していないことを除いて、実施例14と同様の操作で作製したシート状のゴム組成物を比較例11とした。
Figure 2020128544
(試験・評価方法)
<表面抵抗率及び体積抵抗率>
実施例1〜15並びに比較例1〜11のそれぞれのゴム組成物について、JISK6271:2008に基づいて体積抵抗率を測定した。そして、体積抵抗率については、1.0×1012Ω・cm以下のものをAA、1.0×1012Ω・cmを越えて1.0×1013Ω・cm以下のものをA、1.0×1013Ω・cmを越えるものをBと評価した。
<帯電性試験>
実施例1〜8及び10〜15並びに比較例1〜2、4、8〜9、及び11のそれぞれのゴム組成物について、JISL1094:2014に規定されるA法(半減期測定法)に準じて帯電性試験を行って半減期を測定した。そして、半減期について、1.0秒以下のものをAA、1.0秒を越えて2.0秒以下のものをA、2.0秒を越えるものをBと評価した。
<圧縮永久ひずみ>
実施例1〜13並びに比較例1〜5及び8〜9のそれぞれについて、JISK6262:2013に基づき、試験時間72時間及び試験温度150℃として圧縮永久ひずみの測定を行った。そして、圧縮永久ひずみについて、30.0%以下のものをA、30.0%を越えるものをBと評価した。
(試験結果)
試験結果を表1〜4に示す。これらの結果によれば、架橋性フッ素ゴムにイオン液体を配合すれば、粉状乃至粒状の帯電防止剤を用いなくても、圧縮永久ひずみを損なわずに帯電防止を図ることができることが分かる。また、優れた識別性を得ることもできる。
本発明は、シール材の技術分野について有用である。

Claims (1)

  1. 未架橋の架橋性フッ素ゴムと、イオン液体と、架橋剤と、を含有するシール材用ゴム材料の前記架橋性フッ素ゴムが架橋したJIS L1094:2014に規定されるA法(半減期測定法)に準じて測定される半減期が2.0秒以下であるゴム組成物で形成されたシール材。
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