JP2020128356A - (メタ)アクリルシリコーン化合物の製造方法 - Google Patents
(メタ)アクリルシリコーン化合物の製造方法 Download PDFInfo
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Description
しかしこの片末端メタクリル変性シリコーンモノマー化合物は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)やN−ビニルピロリドン(NVP)といった、眼用レンズモノマーとして一般的に使用される親水性モノマーと相溶せず、該親水性モノマーと共重合して得られるポリマーは透明性に欠けるという欠点があった。
下記式(I)で表される(メタ)アクリルシリコーン化合物を製造する方法であって
下記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと
下記式(3)で表される(メタ)アクリレート化合物の、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンのモル量に対して1.4倍以上となる量とを
付加反応触媒の存在下で反応させて上記(メタ)アクリルシリコーン化合物(I)を含有する混合物を得る工程、及び、該工程により得た混合物を液液分離に付して上記式(メタ)アクリルシリコーン化合物(I)を分取する工程を含むことを特徴とする、前記製造方法を提供する。
本発明は、下記一般式(I)で表される(メタ)アクリルシリコーン化合物を高純度で製造する方法である。
本発明の製造方法は、下記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと
下記式(3)で表される(メタ)アクリレート化合物の、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンのモル量に対して1.4倍以上となる量とを
付加反応触媒の存在下で反応させて上記(メタ)アクリルシリコーン化合物(I)を含有する混合物を得る工程、及び、該工程により得た混合物を液液分離に付して上記式(メタ)アクリルシリコーン化合物(I)を分取する工程を含むことを特徴とする。
当該液液分離において、上記式(I)で表される(メタ)アクリレート化合物は低極性相(即ち、上記(A)に記載される溶媒)に溶解し、上記式(3)及び式(3’)で表される(メタ)アクリレート化合物は高極性相(即ち、上記(B)に記載される溶媒)に溶解する。従って、例えば、ヘキサン/アセトニトリルで液液分離する場合は、ヘキサン相を回収することにより、上記式(I)で表される(メタ)アクリレート化合物を得ることができる。
測定装置:東ソー社製HLC−8320GPC
カラム:TSKgel SuperH2500 6.0mmI.D.×15cm、3μm
TSKgel SuperHM−H 6.0mmI.D.×15cm、3μm
リファレンスカラム: TSKgel SuperH−RC
溶媒:テトラヒドロフラン
測定時間:14分
流速:0.6mL/分
注入量:50μL
検出器温度:40℃
カラム温度:40℃
サンプル温度:40℃
検出器:RI(示差屈折検出器)
また本実施例において核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)測定は、BRUKER社のAVANCE III/ULTRASHIELDTM400PLUSを用い、重クロロホルム中で測定した。
<高純度メタクリルシリコーン化合物の合成>
下記式(7)で示される片末端メタクリレート化合物(ビニル価343mmol/100g)233g(0.8mol、下記オルガノハイドロジェンポリシロキサンのモル量の1.6倍)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール72mg、ジメトキシエタン200g、およびトルエン400gをジムロート冷却管、温度計、滴下漏斗を備えた2Lフラスコに仕込み、65℃まで昇温した。塩化白金酸アルカリ中和物−ビニルシロキサン錯体触媒のトルエン溶液(白金含有量として0.5質量%)を0.48g添加し、滴下漏斗を用いて平均構造が下記式(8)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(Si−H濃度138mmol/100g、GC純度99.2%)362g(0.5mol)を約1時間かけて滴下した。
・ケイ素隣接メチル基由来水素 δ0.10ppm
・メタクリル二重結合由来水素 δ5.65ppm、6.15ppm
・メタクリル、メチル基由来水素 δ1.95ppm
・ケイ素隣接プロピレン基(シリコーン-ポリエーテル間)水素
δ0.50ppm、1.60ppm、3.40ppm
・ケイ素隣接ブチル基由来水素 δ0.50ppm、0.90ppm、1.30ppm
・ポリエーテル由来水素 δ3.50ppm〜3.80ppm
・Si−H/メタクリル付加体由来水素
δ0.55ppm、1.20ppm、2.60ppm
上記式(7)で示される片末端メタクリレート化合物(ビニル価343mmol/100g)175g(0.6mol、下記オルガノハイドロジェンポリシロキサンのモル量の1.2倍)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール72mg、ジメトキシエタン200gおよびトルエン400gをジムロート冷却管、温度計、滴下漏斗を備えた2Lフラスコに仕込み、65℃まで昇温した。塩化白金酸アルカリ中和物−ビニルシロキサン錯体触媒のトルエン溶液(白金含有量として0.5質量%)を0.43g添加し、滴下漏斗を用いて平均構造が上記式(8)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(Si−H濃度138mmol/100g、GC純度99.2%)362g(0.5mol)を約1時間かけて滴下した。
・ケイ素隣接メチル基由来水素 δ0.10ppm
・メタクリル二重結合由来水素 δ5.65ppm、6.15ppm
・メタクリル、メチル基由来水素 δ1.95ppm
・ケイ素隣接プロピレン基(シリコーン-ポリエーテル間)水素
δ0.50ppm、1.60ppm、3.60ppm
・ケイ素隣接ブチル基由来水素 δ0.50ppm、0.90ppm、1.30ppm
・ポリエーテル由来水素 δ3.50ppm〜3.80ppm
・Si−H/メタクリル付加体由来水素
δ0.55ppm、1.20ppm、2.60ppm
・アリル基由来
δ5.15ppm、5.25ppm、5.85ppm
・アリル基内部転移体由来
δ4.40ppm、4.75ppm、5.95ppm、6.25ppm
実施例1と同様にしてオルガノハイドロジェンポリシロキサンと片末端メタクリレート化合物を付加反応させた後、同様に活性炭処理をし、濾過後にトルエンとジメトキシエタンを減圧下ストリップすることによって無色透明の588gの生成物を得た。得られた生成物の構造を1H−NMRで解析したところ、生成物は主として下記式(9)、式(7)及び式(7’)で表される構造の化合物の混合物であった。
・ケイ素隣接メチル基由来水素 δ0.10ppm
・メタクリル二重結合由来水素 δ5.65ppm、6.15ppm
・メタクリル、メチル基由来水素 δ1.95ppm
・ケイ素隣接プロピレン基(シリコーン-ポリエーテル間)水素
δ0.50ppm、1.60ppm、3.60ppm
・ケイ素隣接ブチル基由来水素 δ0.50ppm、0.90ppm、1.30ppm
・ポリエーテル由来水素 δ3.50ppm〜3.80ppm
・Si−H/メタクリル付加体由来水素
δ0.55ppm、1.20ppm、2.60ppm
・アリル基由来
δ5.15ppm、5.25ppm、5.85ppm
・アリル基内部転移体由来
δ4.40ppm、4.75ppm、5.95ppm、6.25ppm
得られた生成物のTHF中のゲル浸透クロマトグラフを図2に示す。図2に示す通り、保持時間9分より後にピークを有する。これは前記式(7)および式(7’)で表される化合物のピークである。該生成物は式(7)および式(7’)で表される化合物を約23質量%含んでいた。
実施例1と同様にしてオルガノハイドロジェンポリシロキサンと片末端メタクリレート化合物を付加反応させた後、同様に活性炭処理をした。濾過後に内温120℃でトルエンとジメトキシエタン、未反応の上記式(7)で表される化合物、および副生物である上記式(7’)で表される化合物を減圧ストリップにより除去しようとしたところ、減圧ストリップ途中で増粘が確認されたため操作を中止した。式(7)及び式(7‘)で表される化合物は熱重合を起こすため、減圧ストリップによる留去はできない。該製造方法では上記式(9)で表される(メタ)アクリルシリコーン化合物を高純度で得ることは出来なかった。
下記式(10)で示される片末端メタクリレート化合物(ビニル価470mmol/100g)171g(0.8mol)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール65mg、ジメトキシエタン200g、およびトルエン400gをジムロート冷却管、温度計、滴下漏斗を備えた2Lフラスコに仕込み、65℃まで昇温した。塩化白金酸アルカリ中和物−ビニルシロキサン錯体触媒のトルエン溶液(白金含有量として0.5質量%)を0.43g添加し、滴下漏斗を用いて平均構造が下記式(8)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(Si−H濃度138mmol/100g、GC純度99.2%)362g(0.5mol)を約1時間かけて滴下した。
上記実施例1で得られた化合物、又は上記比較例4で得られた化合物と、HEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)とを、混合物全体に対してHEMAが50重量%となる量で混合した。実施例1で得られた化合物はHEMAに溶解し、透明な溶液が得られた。一方、比較例4で得られた化合物はHEMAに溶解せず、混合物は白濁した。
Claims (5)
- 下記式(I)で表される(メタ)アクリルシリコーン化合物を製造する方法であって
下記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと
下記式(3)で表される(メタ)アクリレート化合物の、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンのモル量に対して1.4倍以上となる量とを
付加反応触媒の存在下で反応させて上記(メタ)アクリルシリコーン化合物(I)を含有する混合物を得る工程、及び、該工程により得た混合物を液液分離に付して、上記式(メタ)アクリルシリコーン化合物(I)を分取する工程を含むことを特徴とする、前記製造方法。 - 上記式(I)で表される(メタ)アクリルシリコーン化合物が下記式(1)で表される化合物であり、または、該式(1)で表される化合物と、下記式(1’)で表される前記化合物の異性体との混合であり、
前記製造方法により得られる(メタ)アクリルシリコーン化合物において、
上記式(1)で表され特定の一のm、R1、R2、及びR3を有し、nは異なる値の混合でもよい化合物と、上記式(1’)で表され上記式(1)で表される化合物と同じm、R1、R2、及びR3を有し、nは異なる値の混合でもよい異性体との合計として92質量%以上を有する、請求項1又は2記載の製造方法。 - 前記液液分離に用いられる溶媒が、(A)ヘキサン、トルエン、及び酢酸エチルのいずれか、またはその混合物から選択される溶媒と、(B)任意の無機塩を含んでいてもよい水、メタノール、エタノール、プロパノール、及びアセトニトリルのいずれか、またはその混合物から選択される溶媒の組み合わせである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 上記請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法により得られる(メタ)アクリルシリコーン化合物において、前記式(3)で表される(メタ)アクリレートのアリル基と(メタ)アクリル基との両方に前記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが反応して得られる化合物の量が3質量%未満である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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JP2001055446A (ja) * | 1999-08-18 | 2001-02-27 | Chisso Corp | ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法 |
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