JP2020128327A - 水素製造方法および水素製造装置 - Google Patents

水素製造方法および水素製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱分解塔にて除熱する必要がなく、プロセス内にてエネルギーを有効利用することができる水素製造方法および水素製造装置を実現する。【解決手段】改質装置(4)に用いられた酸化カルシウムの一部を、熱分解装置(3)に供給するための供給路(33)と、改質装置(4)にて用いられた酸化カルシウムの一部を、燃焼装置5に供給するバイパス供給路(34)とを有する、酸化カルシウム供給路、を備えている水素製造装置を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、水素製造方法および水素製造装置に関する。
バイオマス原料をガス化する技術として、従来、三塔式流動床を用いる技術が知られている。
例えば、特許文献1に記載の技術は、吸熱反応が生じる熱分解塔および改質塔に、熱媒と、CO吸収材等として機能する酸化カルシウム(CaO)とを循環させることによって、部分燃焼を必要とせずに熱自立した、流動ガス化炉である。
当該流動ガス化炉は、燃焼塔、改質塔および熱分解塔を備えている。酸化カルシウムは、燃焼塔、次いで改質塔、最後に熱分解塔の順番にて、流動ガス化炉内を移動する。熱分解塔内の酸化カルシウムは、再び燃焼塔へと送られ、流動ガス化炉内における循環を繰り返す。
熱分解塔および改質塔が所望の温度にてバランスを保つためには、熱分解塔および改質塔の各々において、「反応熱量(吸熱量)=供給熱量(CaO顕熱)」という熱収支が成立する必要がある。
従来技術では、上述した熱収支を成立させるために、熱分解塔の温度を、層内熱交換または水噴霧等によって下げる必要があった。
特開2014−240472号公報
しかしながら、上述のような従来技術は、熱分解塔にて除熱されるエネルギー(蒸発潜熱)をプロセス内にて有効利用することができないという問題がある。
本発明の一態様は、熱分解塔にて除熱する必要がなく、プロセス内にてエネルギーを有効利用することができる水素製造方法および水素製造装置を実現することを目的とする。
本発明者らは、改質工程にて用いられた酸化カルシウムの一部を、熱分解工程にて熱分解される原料に供給するとともに、改質工程にて用いられた酸化カルシウムの一部を、燃焼工程にて燃焼される熱分解生成物にも供給すれば「反応熱量(吸熱量)=供給熱量(CaO顕熱)」という熱収支を成立させることができることに想到し、本発明を完成させた。
本発明の一態様に係る水素製造方法は、リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造方法であって、前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解工程と、前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼工程と、前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質工程と、前記改質工程に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解工程にて熱分解される前記原料に供給し、かつ、前記改質工程にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼工程にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する、酸化カルシウム供給工程と、を含む。
本発明の一態様に係る水素製造装置は、リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造装置であって、前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解装置と、前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼装置と、前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質装置と、前記改質装置に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解装置にて熱分解される前記原料に供給するための供給路と、前記改質装置にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼装置にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する供給路とを有する、酸化カルシウム供給路と、を備えている。
本発明の一態様によれば、熱分解装置にて除熱する必要がなく、プロセス内にてエネルギーを有効利用することができる。
例えば、本発明の一態様によれば、従来技術では熱分解装置にて除熱されていた熱を燃焼装置に送ることによって、燃焼装置の運転に必要な燃料の量を低減することができる。
例えば、本発明の一態様によれば、製造される水素の量を増加させることができる。
本発明の一実施形態に係る水素製造装置の構成の概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係る水素製造装置の構成の概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係る水素製造方法の処理の流れを示す図である。 従来の水素製造装置に設けられる冷却システムの構成の概略を示す図である。
以下、本発明の実施の形態の一例について詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されない。以下の各項目で記載した内容は、他の項目においても適宜援用できる。本発明は下記の各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。従って、異なる実施形態にそれぞれ開示されている技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。本明細書中に記載された学術文献および特許文献のすべてが、本明細書中において参考文献として援用される。
〔水素製造装置〕
本発明の一実施の形態における水素製造装置は、リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造装置であって、前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解装置と、前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼装置と、前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質装置と、前記改質装置に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解装置にて熱分解される前記原料に供給するための供給路と、前記改質装置にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼装置にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する供給路とを有する、酸化カルシウム供給路と、を備えている。
前記リン含有バイオマスとしては、例えば、下水処理場で発生する下水汚泥、し尿処理場で発生するし尿汚泥、肉骨粉、畜糞等のリン含有バイオマスが挙げられる。リン含有バイオマスに含まれるリンの形態としては、例えば、生体由来の有機性リン、リン酸態リン等が挙げられる。但し、リン含有バイオマスは、前記例示のリン含有バイオマスに限定されない。尚、以下の説明においては、リン含有バイオマスとして、下水汚泥やし尿汚泥である汚泥スラリーを例に挙げることとする。
本発明の一実施の形態における水素製造装置は、図1に示すように、脱水装置1、乾燥装置2、熱分解装置3、改質装置4、燃焼装置5、灰分分離装置6を備えている。尚、脱水装置1、乾燥装置2、灰分分離装置6は、本発明の水素製造装置にとって、任意の構成である。各装置は、リンの回収を連続的に行うことができるように、搬送機能を具備した装置(図示しない)で互いに連結されている。つまり、前記水素製造装置は、リンの回収を連続的に行うことができるように、複数の流動層装置から構成されている。但し、本発明の水素製造装置は、流動床式の回収装置に限定されない。
以下、本発明の一実施の形態における水素製造装置を構成する各装置に関して、図1および図2を参照しながら説明する。
<脱水装置1>
脱水装置1は、汚泥スラリー供給路21を通じて供給される汚泥スラリー(リン含有バイオマス)から水分を含む分離液を除去して脱水汚泥とした後、得られた脱水汚泥の少なくとも一部を、脱水汚泥供給路22を通じて乾燥装置2に供給する。脱水装置1は、脱水汚泥の一部を、乾燥装置バイパス(図示しない)を通じて熱分解装置3に供給することも可能である。また、脱水装置1は、水分を含む分離液を、分離液排出路(図示しない)を通じて外部に排出することも可能である。
脱水装置1は、汚泥スラリーから水分を含む分離液を除去することができる装置であればよく、例えば、ベルトプレス等の加圧式脱水機、または、遠心脱水機等の機械的脱水機が挙げられる。
脱水装置1は、汚泥スラリーに、無機カルシウム化合物供給路(図示しない)から供給される無機カルシウム化合物を混合する混合装置としての機能を兼ね備えているのが好ましい。従って、乾燥装置2に供給される脱水汚泥は、脱水汚泥と無機カルシウム化合物との混合物であり得る。
汚泥スラリーに無機カルシウム化合物を混合する時期は、汚泥スラリーから分離液を除去する前であってもよく、汚泥スラリーから分離液を除去する途中であってもよく、汚泥スラリーから分離液を除去した後であってもよく、さらに、これら時期を複数組み合わせてもよい。但し、以下に示すように、無機カルシウム化合物は脱水助剤として作用することから、分離液を除去する前に、汚泥スラリーに無機カルシウム化合物を混合することがより好ましい。
(無機カルシウム化合物)
無機カルシウム化合物は、リン酸三カルシウム「Ca(PO」のカルシウム源になると共に、汚泥スラリーの脱水を促進する脱水助剤としても作用する。従って、汚泥スラリーに無機カルシウム化合物を添加することにより、通常の脱水方法よりも脱水性を向上させることができる。
無機カルシウム化合物は、炭酸カルシウム「CaCO」、消石灰「Ca(OH)」、生石灰「CaO」、およびドロマイト「Ca・Mg(CO」からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。無機カルシウム化合物の粒径は、200μm〜500μmであることが好ましい。
無機カルシウム化合物は、脱水助剤として作用する他に、流動媒体、二酸化炭素吸収媒体、ガス化プロセスの熱源(顕熱媒体および二酸化炭素吸収反応熱)およびリン溶融防止剤等の複数の役割を果たす。さらに、無機カルシウム化合物は、高濃度の水素の製造にも寄与するという二次的な機能も併せ持つ。
前記無機カルシウム化合物は、水素製造装置に供給される全量が脱水装置1に供給されてもよく、その一部が、後述するように、熱分解装置3、改質装置4、燃焼装置5の何れに供給されてもよい。
汚泥スラリーに混合する無機カルシウム化合物の添加量W(モル/kg−乾燥重量(DS))は、量論的には下記式(1)の通りである。つまり、当該添加量Wは、汚泥スラリー中のリンおよび硫黄分を、リン酸三カルシウム「Ca(PO」および石膏「CaSO」として回収することができる量以上であればよい。
W(モル/kg−DS) ≧ (3/2)×P(モル/kg−DS) + S(モル/kg−DS) …(1)
従って、汚泥スラリーに混合する無機カルシウム化合物の添加量は、式(1)を満足する量であればよく、特に限定されない。具体的には、汚泥スラリー(リン含有バイオマス)乾燥重量1kg当たり、0.06kg〜0.8kg、より好ましくは0.1kg〜0.5kgの無機カルシウム化合物を混合すればよい。特に、汚泥スラリーに対して無機カルシウム化合物を過剰に混合することによって、リン化合物の溶融による焼却炉への付着およびそれに伴う焼却炉の閉塞をより効果的に防止することができる。
<乾燥装置2>
乾燥装置2は、脱水装置1から供給された脱水汚泥を加熱し、水分を蒸発させて乾燥汚泥とする。乾燥装置2は、蒸発させた水分を、乾燥水蒸気として、水蒸気供給路23を通じて熱交換器10に供給し得る。熱交換器10では、乾燥水蒸気の温度が所望の温度に調節され、過熱蒸気が生じる。尚、当該過熱蒸気の具体的な温度は、150℃〜300℃となる。
熱交換器10にて生じた過熱蒸気の一部は、過熱蒸気供給路24および過熱蒸気供給路25を経て、熱分解装置3へ供給され得る。また、熱交換器10にて生じた過熱蒸気の一部は、過熱蒸気供給路24および過熱蒸気供給路26を経て、乾燥装置2へ供給され得る。これにより、熱を有効活用することができる。尚、過熱蒸気供給路24、過熱蒸気供給路25、および、過熱蒸気供給路26からなる群から選択される少なくとも1つには、蒸気循環ファン7が設けられ得る。蒸気循環ファン7によって、過熱蒸気を目的とする構成へ供給することができる。
熱交換器10にて生じた過熱蒸気の一部は、過熱蒸気供給路27を経て、コンデンサ8へ供給され得る。コンデンサ8に供給された過熱蒸気は、コンデンサ8によって冷却されて凝縮し、除去水として、除去水排出路28を通じて排出され得る。
乾燥装置2は、水分が除去された乾燥汚泥を、乾燥汚泥供給路29を通じて熱分解装置3に供給する。また、乾燥装置2は、必要に応じて、乾燥汚泥の一部を、熱源用乾燥汚泥供給路30を通じて燃焼装置5に供給する。燃焼装置5に供給された乾燥汚泥は、熱源として燃焼され得る。
乾燥装置2は、乾燥汚泥を乾燥させることができる装置であればよく、方式は特に限定されない。なお、図1では、乾燥水蒸気を熱交換器10によって過熱蒸気として循環利用する直接加熱型乾燥機を採用した構成を例示している。しかしながら、本発明の一実施の形態における水素製造装置は、当該構成に限定されず、乾燥水蒸気を系外へ排出し、乾燥装置2として、熱媒としての水蒸気を循環利用する蒸気間接加熱型乾燥機を用いることも可能である。
<熱分解装置3>
熱分解装置3は、乾燥装置2から供給された乾燥汚泥を、水蒸気または過熱蒸気の存在下、400℃〜900℃、より好ましくは600℃〜800℃、より好ましくは700℃程度で加熱しながら、0.1時間〜2時間、より好ましくは0.5時間〜1時間滞留させることにより、熱分解する。当該熱分解によって、熱分解生成物および可燃性ガスが得られる。尚、熱分解装置3における加熱温度が750℃を超える場合、熱分解温度が高くなるに従って、酸化カルシウムによる二酸化炭素の吸収反応が生じ難くなる傾向を示すと共に、可燃性ガスの水素濃度が低下する傾向を示す。それ故に、可燃性ガスに含まれる水素の濃度を上げるという観点からは、熱分解装置3における熱分解温度は、上述した温度であることが好ましい。
熱分解装置3は、熱分解して得た熱分解生成物のうち、熱分解固体生成物を、熱分解固体生成物供給路31を通じて燃焼装置5に供給する。一方、熱分解装置3は、熱分解して得た熱分解生成物のうち、熱分解ガスである可燃性ガスを、可燃性ガス供給路32を通じて改質装置4に供給する。また、熱分解装置3には、改質装置4から、供給路33を通じて酸化カルシウム「CaO」が供給(循環)されると共に、必要に応じて、新たな無機カルシウム化合物の一部が供給される。供給路33を介した酸化カルシウムの循環の詳細については、後述する。
熱分解装置3は、乾燥汚泥を熱分解することができる装置であればよく、その構成は特に限定されない。
熱分解装置3においては、下記反応により熱分解が行われ、可燃性ガスが生成する。即ち、乾燥汚泥は、下記式(2)に示す反応によって、水蒸気または過熱蒸気の存在下で熱分解され、熱分解ガスと、熱分解固体生成物とに転換される。熱分解ガスは、水素「H」、一酸化炭素「CO」、二酸化炭素「CO」、硫化水素「HS」およびアンモニア「NH」、並びに、メタン「CH」、炭化水素系ガスおよびタール成分を含有する炭化水素系ガス「C」を主成分として含む。熱分解固体生成物は、炭(charcoal)および灰分を含む。
乾燥汚泥(C,H,O,N,S) + HO → 熱分解ガス(H,CO,CO,C,HS,NH) + C(charcoal) + 灰分 …(2)
ここで、灰分は、P,Si,Al,Fe,Mg,Ca,NaおよびK等を含有する化合物である。
また、炭(charcoal)の一部は、水蒸気または過熱蒸気と反応し、下記式(3)に示すように、二酸化炭素および水素に転換される。
C(charcoal) + 2HO → CO + 2H …(3)
さらに、熱分解ガスに含まれる一酸化炭素は、水蒸気または過熱蒸気と反応し、下記式(4)に示すように、二酸化炭素に転換される。
CO + HO → CO+ H …(4)
前記熱分解ガスに含まれる硫化水素の大部分は、乾燥汚泥中の無機カルシウム化合物や、主に加熱によって生じた酸化カルシウムと反応し、下記式(5)に示すように、硫化カルシウムとなり、固定化される。このように熱分解ガスに含まれる硫化水素の大部分が硫化カルシウムとなって固定化されることにより、結果的に熱分解ガス中の水素濃度が高まる。
CaO + HS → CaS + HO …(5)
そして、前記式(2)〜(4)に示す反応によって発生した二酸化炭素は、酸化カルシウムと反応し、下記式(6)に示すように、炭酸カルシウム「CaCO」となり、固定化される。式(6)に示す反応によって熱分解ガスから、二酸化炭素のみが酸化カルシウムに吸収されて引き抜かれるため、式(2)〜(4)に示す反応において右向きの平衡移動が起こり、結果的に高濃度の水素を含む可燃性ガスが生成される。
CaO + CO→ CaCO …(6)
一方、熱分解固体生成物の灰分に含まれるリンは、熱分解装置3内で、無機カルシウム化合物と反応してリン酸三カルシウム「Ca(PO」となる。本実施の形態においては、汚泥スラリーに混合する無機カルシウム化合物の添加量が極めて多く、熱分解装置3内(反応場)により多くのカルシウムが存在する。それゆえ、リンを、融点が1390℃の高融点リン化合物であるリン酸三カルシウムまで転換することができる。
従って、熱分解装置3における熱分解によって、前記乾燥汚泥から、リン酸三カルシウム、硫化カルシウム、炭(charcoal)、炭酸カルシウム、未反応の無機カルシウム化合物、および灰分等を含む固体成分である熱分解固体生成物が得られる。
前記リン酸三カルシウムは、リン鉱石資源の主成分であるため、鉱石資源として再利用することができる。また、リン酸三カルシウムの融点は1390℃と高いため、熱分解装置3および燃焼装置5における、リン化合物の溶融による焼却炉への付着およびそれに伴う焼却炉の閉塞を防止することができる。それゆえ、水素製造装置をより安定して連続運転することが可能となる。
<改質装置4>
改質装置4は、熱分解装置3から供給された可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質を行うことによって、当該可燃性ガスよりも水素濃度を高めた第二の可燃性ガスを製造し、当該第二の可燃性ガスを、可燃性ガス排出路35を通じて排出する。排出された第二の可燃性ガスは、熱交換器9によって冷却され、高濃度の水素を含むガスとして回収される。熱交換器9によって回収された熱は、燃焼用空気供給路39を介して燃焼装置5に供給され得る。これにより、熱を有効活用することができる。
改質装置4は、熱分解装置3から供給された可燃性ガスを、800℃〜1100℃、より好ましくは850℃〜1000℃、さらに好ましくは950℃程度で加熱しながら、0.5秒〜3.0秒、より好ましくは1.0秒〜2.5秒、滞留させることにより、水蒸気改質を行う。
また、改質装置4には、灰分分離装置6から、循環酸化カルシウム供給路37を通じて酸化カルシウム「CaO」が供給(循環)されると共に、必要に応じて、新たな無機カルシウム化合物が供給される。さらに、改質装置4は、供給路33を通じて熱分解装置3に、酸化カルシウムを供給(循環)すると共に、バイパス供給路34を通じて後述する燃焼装置5に、酸化カルシウムを供給(循環)する。供給路33、および、バイパス供給路34を介した酸化カルシウムの循環の詳細については、後述する。
改質装置4は、前記可燃性ガスを水蒸気改質することができる装置であればよく、その構成は特に限定されない。
前記改質装置4においては、下記反応により可燃性ガスの水蒸気改質が行われ、高濃度の水素が生成する。即ち、可燃性ガスは、水素および一酸化炭素、並びに、メタン「CH」、炭化水素系ガスおよびタール成分を含有する炭化水素系ガス「C」を含んでいる。可燃性ガスに含まれる炭化水素系ガスは、前記式(4)および下記式(7)に示すように、酸化カルシウムを触媒として、水蒸気改質によって水素および二酸化炭素に改質される。
+ HO → H+ CO …(7)
生成した二酸化炭素は、前記式(6)に示すように、酸化カルシウムに吸収される。これにより、可燃性ガスから、水素の濃度がさらに高められた第二の可燃性ガス、即ち、高濃度の水素を含むガスが得られる。第二の可燃性ガスは、高濃度の水素、CO、および前記式(7)において未反応のまま残留したCで構成される。尚、第二の可燃性ガスは、その一部をそのまま燃焼用ガスとして用いてもよいし、PSA等のガス分離装置を用いて高濃度水素のみを分離した後のCOおよびCを主成分とするオフガスを燃焼用ガスとして用いてもよい。これにより、外部から供給する燃焼用ガスの量を削減することができる。
<燃焼装置5>
燃焼装置5は、熱分解装置3から供給された熱分解固体生成物(熱分解生成物)を燃焼する。燃焼装置5は、燃焼して得た燃焼生成物のうち、燃焼固体生成物を、燃焼固体生成物供給路38を通じて灰分分離装置6に供給する。燃焼装置5には、燃焼用空気供給路39から熱交換器9を介して加熱された空気または酸素含有ガスが供給される。熱源となる燃焼用ガスは、燃焼用ガス供給路36を通じて外部から供給してもよいし、前記第二の可燃性ガスの一部、または前記オフガスを供給してもよい。また、燃焼装置5には、必要に応じて、新たな無機カルシウム化合物が供給され得る。
燃焼装置5は、熱分解装置3から供給された熱分解固体生成物を、850℃〜1200℃、より好ましくは900℃〜1150℃、さらに好ましくは1100℃程度で加熱しながら、0.1時間〜2.0時間、より好ましくは0.5時間〜1.0時間、滞留させることにより、燃焼する。
さらに、燃焼装置5には、必要に応じて、乾燥装置2から熱源用乾燥汚泥供給路30を通じて乾燥汚泥が供給され得る。当該乾燥汚泥は、燃焼装置5において前記燃焼用ガスの燃焼による熱量だけで熱分解固体生成物の燃焼を行うことが困難である場合に、熱源として燃焼され得る。乾燥汚泥を燃焼させることにより、外部から供給される燃焼用ガスの量を削減することができるので、エネルギーの使用量を削減することができる。
燃焼装置5は、前記熱分解固体生成物を燃焼させることができる装置であればよく、その構成は特に限定されない。
前記燃焼装置5においては、下記反応により燃焼固体生成物および燃焼ガスが生成する。即ち、下記式(8)に示すように、空気または酸素含有ガスによって、熱分解固体生成物に含まれる炭(charcoal)は燃焼して二酸化炭素になる。また、下記式(9)に示すように、熱分解固体生成物に含まれる炭酸カルシウムは酸化カルシウムになることにより再生される。また、下記式(10)に示すように、空気または酸素含有ガスによって、熱分解固体生成物に含まれる硫化カルシウムは石膏(硫酸カルシウム)「CaSO」となる。
C(charcoal) + O → CO …(8)
CaCO→ CaO + CO …(9)
CaS + 2O→ CaSO …(10)
前記式(8)および式(10)に示す反応は発熱反応であり、当該反応で生じた反応熱は、循環される酸化カルシウムの顕熱となって、熱分解装置3、改質装置4および燃焼装置5の熱源として利用され得る。
燃焼装置5においては、前記式(8)〜(10)に示す反応、および、必要に応じて乾燥装置2から供給された乾燥汚泥の燃焼によって、酸化カルシウム、リン酸三カルシウム、石膏および灰分等を含む固体成分である燃焼固体生成物が得られる。また、当該燃焼固体生成物と共に、高濃度の二酸化炭素が含まれた燃焼ガスが得られる。燃焼装置5は、燃焼して得た燃焼生成物のうち、燃焼ガスを、燃焼ガス排出路40を通じて排出し得る。
<灰分分離装置6>
灰分分離装置6は、燃焼装置5で得られた燃焼生成物からリン含有灰を分離する。例えば、灰分分離装置6は、燃焼装置5から供給された燃焼固体生成物から、酸化カルシウムを主成分として含む粒子と、リン酸三カルシウム、石膏および灰分等を含む固体成分であるリン含有灰(酸化カルシウム以外の燃焼固体生成物)とを分離する。そして、灰分分離装置6は、前記リン含有灰を、リン含有灰排出路41を通じて排出し得る。前記リン含有灰には、リン酸カルシウム化合物として、リン酸三カルシウム「Ca(PO」の他に、P,CaPO,Ca(PO,Ca,CaHPO等が含まれている。尚、リン含有灰は、酸化カルシウムを主成分として含む粒子よりも粒度が小さい。
一方、灰分分離装置6は、酸化カルシウムを主成分として含む粒子を、循環酸化カルシウム供給路37を通じて改質装置4に供給する。これにより、酸化カルシウムは、改質装置4、熱分解装置3、燃焼装置5および灰分分離装置6を循環し、繰り返し利用され、上述した複数の役割を果たす。
灰分分離装置6は、燃焼固体生成物を、酸化カルシウムを主成分として含む粒子と、それ以外の燃焼固体生成物とに分離することができる装置であればよく、例えばサイクロンが挙げられるものの、その構成は特に限定されない。
本実施の形態に係る水素製造装置は、リン酸三カルシウムを含むリン含有灰を回収してもよい。そのため、本実施の形態に係る水素製造装置は、リン含有灰排出路41から供給された、リン酸三カルシウムを含むリン含有灰に酸を添加して、リン酸三カルシウムと反応させ、リン酸およびリン酸二水素カルシウム等の溶解性リン酸化合物を製造するリン酸製造装置(図示しない)をさらに備えていてもよい。
<酸化カルシウム供給路(供給路33およびバイパス供給路34)>
図2を参照しながら、酸化カルシウムの循環について説明する。
灰分分離装置6は、燃焼装置5から供給された燃焼固体生成物から、酸化カルシウムを主成分として含む粒子と、リン酸三カルシウム、石膏および灰分等を含む固体成分であるリン含有灰(酸化カルシウム以外の燃焼固体生成物)とを分離する。酸化カルシウムを主成分として含む粒子は、循環酸化カルシウム供給路37を通じて改質装置4に供給される。
改質装置4は、供給路33を通じて熱分解装置3に酸化カルシウムを供給すると共に、バイパス供給路34を通じて燃焼装置5に酸化カルシウムを供給する。
後述する実施例にて示すように、バイパス供給路34が存在しない場合、熱分解装置3に対して過剰な熱が供給されることによって、熱分解装置3の温度が過剰に上昇する。その結果、酸化カルシウムによる二酸化炭素の吸収反応が生じ難くなると共に、可燃性ガスの水素濃度が低下する。一方、本発明の一実施の形態における水素製造装置は、バイパス供給路34を備えているが故に、熱分解装置3に対して過剰な熱が供給されることを防ぎ、これによって、熱分解装置3の温度が過剰に上昇することを防ぐことができる。その結果、本発明の一実施の形態における水素製造装置は、可燃性ガスの水素濃度を上昇させることができる。さらに、本発明の一実施の形態における水素製造装置は、燃焼装置5へバイパス供給路34を通じて余剰の熱を供給することによって、燃焼装置5を低コストにて運転することができる。
本実施の形態の水素製造装置の酸化カルシウム供給路は、燃焼装置5に供給される酸化カルシウムの量、および、熱分解装置3に供給される酸化カルシウムの量を調節するために、供給量調節装置50を備え得る。
例えば、バイパス供給路34には、バイパス供給路34を通じて燃焼装置5に供給される酸化カルシウムの量、および、供給路33を通じて熱分解装置3に供給される酸化カルシウムの量を調節するために、供給量調節装置50が設けられ得る。また、供給路33に、バイパス供給路34を通じて燃焼装置5に供給される酸化カルシウムの量、および、供給路33を通じて熱分解装置3に供給される酸化カルシウムの量を調節するために、供給量調節装置50が設けられてもよい。供給量調節装置50の具体的な構成は、限定されず、例えば公知のバルブ、または、ダンパーを用いることができる。
本実施の形態の水素製造装置(より具体的に、熱分解装置3)は、熱分解装置3の内部の温度(熱分解温度)を測定するための温度測定装置51を備え得る。温度測定装置51は、熱分解装置3の内部の温度を測定し得るものであればよく、具体的な構成は限定されない。温度測定装置51は、例えば、熱電対であり得る。
温度測定装置51によって測定された熱分解装置3の内部の温度に関する情報は、配線52を経て、供給量調節装置50に伝えられ得る。例えば、熱分解装置3の内部の温度が所定の温度よりも高い場合には、バイパス供給路34に設けられている供給量調節装置50は開かれ、および/または、供給路33に設けられている供給量調節装置50は閉じられ得る。一方、熱分解装置3の内部の温度が所定の温度よりも低い場合には、バイパス供給路34に設けられている供給量調節装置50は閉じられ、および/または、供給路33に設けられている供給量調節装置50は開かれ得る。
燃焼装置5へは、バイパス供給路34、および、熱分解固体生成物供給路31を通じて、酸化カルシウムが供給され得る。
〔水素製造方法〕
本発明の一実施の形態における水素製造方法は、リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造方法であって、前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解工程と、前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼工程と、前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質工程と、前記改質工程に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解工程にて熱分解される前記原料に供給し、かつ、前記改質工程にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼工程にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する酸化カルシウム供給工程と、を含む。
本発明の一実施の形態における水素製造方法は、上述した工程の他に、任意で、温度測定工程、供給量調節工程、脱水工程、乾燥工程、および、灰分分離工程からなる群から選択される少なくとも1つの工程を含んでいてもよい。
酸化カルシウム供給工程は、その工程の一部が熱分解工程に包含され、その工程の一部が改質工程に包含されてもよい。例えば、酸化カルシウム供給工程は、温度測定工程、および、供給量調節工程を有し、温度測定工程が熱分解工程に包含され、供給量調節工程が改質工程に包含されてもよい。
以下、本発明の一実施の形態における水素製造方法を構成する各工程に関して、図3を参照しながら説明する。但し、上述した水素製造装置において説明した内容と重複する内容に関しては、その説明を簡略化または省略することとする。
<脱水工程S1>
脱水工程S1は、リン含有バイオマスから水分を含む分離液を除去して脱水汚泥を作製する工程である。
脱水工程S1では、汚泥スラリー(リン含有バイオマス)に、上述した無機カルシウム化合物を混合してもよい。汚泥スラリー(リン含有バイオマス)と無機カルシウム化合物との混合、および、リン含有バイオマスからの分離液の除去を行う順序は、特に限定されないものの、分離液の除去の前に混合を行うことにより、通常の脱水方法よりも脱水性を向上させることができる。汚泥スラリーに混合する無機カルシウム化合物の添加量は、上述した通りである。
脱水工程S1では、汚泥スラリーと無機カルシウム化合物との混合物を脱水してもよい。即ち、汚泥スラリーと無機カルシウム化合物との混合物から水分を含む分離液を除去してもよい。分離液を除去した脱水汚泥は、後述する乾燥工程S2または熱分解工程S3に供され得る。
尚、汚泥スラリーと無機カルシウム化合物とを混合する具体的な混合方法、並びに、汚泥スラリーと無機カルシウム化合物との混合物を脱水する具体的な脱水方法は、特に限定されない。
脱水工程S1では、汚泥スラリーを脱水して、脱水汚泥の含水率を70重量%〜80重量%とすることが好ましく、70重量%〜75重量%とすることがさらに好ましい。これにより、補助燃料の使用量を削減することができる。
<乾燥工程S2>
乾燥工程S2は、水蒸気または過熱蒸気を用いて、脱水工程S1にて作製された脱水汚泥から水分を蒸発させて乾燥汚泥とする工程である。
乾燥工程S2では、脱水工程S1を経て得た脱水汚泥の少なくとも一部を取り出し、取り出した脱水汚泥に含まれる水分の少なくとも一部を蒸発させる。蒸発させた水分(乾燥水蒸気)の一部は、冷却されることによって凝縮し、除去水として排出され得る。蒸発させた水分(乾燥水蒸気)の残りは、乾燥工程S2および熱分解工程S3において熱源として利用され得る。
尚、原料を乾燥させる具体的な乾燥方法は、特に限定されない。乾燥工程S2では、乾燥汚泥の含水率を3重量%〜30重量%とすることが好ましく、5重量%〜20重量%とすることがより好ましく、10重量%〜15重量%とすることがさらに好ましい。
乾燥工程S2では、水分が除去されて乾燥された乾燥汚泥の一部を、燃焼工程S5に供給することも可能である。
<熱分解工程S3>
熱分解工程S3は、リン含有バイオマスを含む乾燥汚泥を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る工程である。
熱分解工程S3では、リン含有バイオマスを含む乾燥汚泥を、水蒸気または過熱蒸気の存在下、400℃〜900℃、より好ましくは600℃〜800℃、より好ましくは700℃程度で加熱しながら、0.1時間〜2時間、より好ましくは0.5時間〜1時間滞留させることにより、熱分解する。
熱分解工程S3においては、上述した反応により熱分解を行い、熱分解固体生成物、および、熱分解ガスである可燃性ガスを生成する。熱分解して得た熱分解固体生成物は、燃焼工程S5に供される。一方、熱分解して得た可燃性ガスは、改質工程S4に供される。また、熱分解工程S3においては、改質工程S4で用いられた酸化カルシウム「CaO」が供給(循環)されると共に、必要に応じて、新たな無機カルシウム化合物が供給され得る。
熱分解固体生成物に含まれるリン酸三カルシウムの融点は1390℃と高いため、熱分解工程S3および燃焼工程S5における、リン化合物の溶融による焼却炉への付着およびそれに伴う焼却炉の閉塞を防止することができる。それゆえ、水素製造方法をより安定して連続運転することが可能となる。
<改質工程S4>
改質工程S4は、可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する工程である。
改質工程S4では、熱分解工程S3で得られた可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質を行うことによって上述した反応を行い、当該可燃性ガスよりも水素濃度を高めた第二の可燃性ガスを製造する。第二の可燃性ガスは、その一部をそのまま燃焼用ガスとして用いてもよいし、PSA等のガス分離装置を用いて高濃度水素のみを分離した後のCOおよびCを主成分とするオフガスを燃焼用ガスとして用いてもよい。これにより、外部から供給する燃焼用ガスの量を削減することができる。製造した第二の可燃性ガスは、冷却され、高濃度の水素を含むガスとして回収され得る。第二の可燃性ガスから回収された熱は、燃焼工程S5に供給され得る。
改質工程S4では、熱分解工程S3を経て得た可燃性ガスを、800℃〜1100℃、より好ましくは850℃〜1000℃、さらに好ましくは950℃程度で加熱しながら、0.5秒〜3.0秒、より好ましくは1.0秒〜2.5秒、滞留させることにより、水蒸気改質を行う。
また、改質工程S4においては、灰分分離工程S6にて分離された酸化カルシウム「CaO」が供給(循環)されると共に、必要に応じて、新たな無機カルシウム化合物が供給され得る。さらに、改質工程S4で用いられた酸化カルシウムは、熱分解工程S3および燃焼工程S5に供給(循環)される。酸化カルシウムの循環の詳細については、後述する。
尚、前記可燃性ガスを水蒸気改質する具体的な改質方法は、特に限定されない。
<燃焼工程S5>
燃焼工程S5は、熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る工程である。
燃焼工程S5では、熱分解工程S3で得られた熱分解固体生成物を燃焼させることによって上述した反応を行い、燃焼生成物として、燃焼固体生成物および燃焼ガスを得る。燃焼固体生成物および燃焼ガスは、灰分分離工程S6に供給される。燃焼ガスには、高濃度の二酸化炭素が含まれる。燃焼工程S5においては、空気または酸素含有ガスと共に、熱源となる燃焼用ガスを外部から供給してもよいし、前記第二の可燃性ガスの一部または前記オフガスを供給してもよい。また、燃焼工程S5においては、必要に応じて、新たな無機カルシウム化合物が供給され得る。
燃焼工程S5では、熱分解工程S3を経て得た熱分解固体生成物を、850℃〜1200℃、より好ましくは900℃〜1150℃、さらに好ましくは1100℃程度で加熱しながら、0.1時間〜2.0時間、より好ましくは0.5時間〜1.0時間、滞留させることにより、燃焼する。
さらに、燃焼工程S5においては、必要に応じて、乾燥工程S2から、水分が除去されて乾燥された乾燥汚泥が供給され得る。当該乾燥汚泥は、燃焼工程S5において前記燃焼用ガスの燃焼による熱量だけで熱分解固体生成物の燃焼を行うことが困難である場合に、熱源として燃焼され得る。乾燥汚泥を燃焼させることにより、外部から供給される燃焼用ガスの量を削減することができるので、エネルギーの使用量を削減することができる。
尚、前記熱分解固体生成物を燃焼させる具体的な燃焼方法は、特に限定されない。
<灰分分離工程S6>
灰分分離工程S6は、燃焼工程S5で得られた燃焼生成物からリン含有灰を分離する工程である。
灰分分離工程S6では、燃焼工程S5で得られた燃焼固体生成物から、酸化カルシウムを主成分として含む粒子と、リン酸三カルシウム、石膏および灰分等を含む固体成分であるリン含有灰(酸化カルシウム以外の燃焼固体生成物)とを分離し得る。
酸化カルシウムを主成分として含む粒子は、改質工程S4に供給され得る。これにより、酸化カルシウムは、改質工程S4、熱分解工程S3、燃焼工程S5、および、灰分分離工程S6を循環し、繰り返し利用され、上述した複数の役割を果たす。
尚、燃焼固体生成物を、酸化カルシウムを主成分として含む粒子と、それ以外の燃焼固体生成物とに分離する具体的な分離方法は、特に限定されないものの、例えばサイクロンを用いた分離方法が好ましい。
本実施の形態に係る水素製造方法は、リン酸三カルシウムを含むリン含有灰を回収してもよい。そのため、本実施の形態に係る水素製造方法は、灰分分離工程S6で得られたリン酸三カルシウムを含むリン含有灰に酸を添加して、当該酸とリン酸三カルシウムとを反応させ、リン酸およびリン酸二水素カルシウム等の、溶解性リン酸化合物を製造するリン酸製造工程をさらに含んでいてもよい。
<酸化カルシウム供給工程>
酸化カルシウム供給工程は、改質工程S4に用いられた酸化カルシウムの一部を、熱分解工程S3にて熱分解される原料に供給し、かつ、改質工程S4にて用いられた酸化カルシウムの一部を、燃焼工程S5にて燃焼される熱分解生成物に供給する工程である。
酸化カルシウム供給工程は、(i)熱分解工程における熱分解温度を測定する温度測定工程と、(ii)前記熱分解温度に基づいて、熱分解工程S3にて熱分解される原料に供給する酸化カルシウムの量と、燃焼工程S5にて燃焼される熱分解生成物に供給する酸化カルシウムの量とを調節する供給量調節工程と、を包含してもよい。
酸化カルシウム供給工程は、その工程の一部が熱分解工程S3に包含され、その工程の一部が改質工程S4に包含されてもよい。例えば、温度測定工程が熱分解工程S3に包含され、供給量調節工程が改質工程S4に包含されてもよい。
温度測定工程によって測定された熱分解工程における熱分解温度に関する情報は、供給量調節工程に用いられ得る。例えば、熱分解温度が所定の温度よりも高い場合には、供給量調節工程にて、熱分解工程S3にて熱分解される原料に供給する酸化カルシウムの量を減少させ、燃焼工程S5にて燃焼される熱分解生成物に供給する酸化カルシウムの量を増加させ得る。一方、熱分解温度が所定の温度よりも低い場合には、供給量調節工程にて、熱分解工程S3にて熱分解される原料に供給する酸化カルシウムの量を増加させ、燃焼工程S5にて燃焼される熱分解生成物に供給する酸化カルシウムの量を減少させ得る。
後述する実施例にて示すように、酸化カルシウム供給工程が存在しない場合、熱分解工程S3に対して過剰な熱が供給されることによって、熱分解工程S3の熱分解温度が過剰に上昇する。その結果、酸化カルシウムによる二酸化炭素の吸収反応が生じ難くなると共に、可燃性ガスの水素濃度が低下する。一方、本発明の一実施の形態における水素製造方法は、酸化カルシウム供給工程を含むが故に、熱分解工程S3に対して過剰な熱が供給されることを防ぎ、これによって、熱分解工程S3の熱分解温度が過剰に上昇することを防ぐことができる。その結果、本発明の一実施の形態における水素製造方法は、可燃性ガスの水素濃度を上昇させることができる。さらに、本発明の一実施の形態における水素製造方法は、燃焼工程S5へ余剰の熱を供給することによって、燃焼工程S5を低コストにて行うことができる。
〔実施例〕
<水素製造装置の概略>
実施例1では、バイパス供給路を備えている水素製造装置(本発明に相当)について、熱分解装置における熱分解温度、および、H−rich gas発生量を試算した。
一方、比較例1では、バイパス供給路を備えておらず、かつ、図4に示すような冷却システムを有する熱分解装置を備えている水素製造装置(従来技術に相当)について、熱分解装置における熱分解温度、および、H−rich gas発生量を試算した。具体的に、熱分解装置100は、その内部に、酸化カルシウム102、および、冷却水供給路101が配置されている。冷却水供給路101内に水を通過させることによって、熱分解装置100の内部を冷却することができる。
<試算条件>
試算条件を表1および表2に示す。
具体的に、脱水汚泥スラリーを脱水装置にて脱水して、表1に示す脱水汚泥を得た。表1に示す低位発熱量は、JIS M 8814に準じる方法に従って算出した。表1に示す元素分析値は、CHN元素分析計を用いた方法に従って算出した。
前記脱水汚泥を直接加熱型の乾燥装置にて乾燥して、表1に示す乾燥汚泥を得た。当該乾燥汚泥を、表1に記載の温度にて運転している改質装置および燃焼装置へ、表2に記載している量にて供給した。
表2に示すように、実施例1では、78t/dの酸化カルシウムを水素製造装置内に循環させ、このうち56t/dの酸化カルシウムをバイパス供給路によって、改質装置から燃焼装置へ供給した。一方、比較例1では、63t/dの酸化カルシウムを水素製造装置内に循環させた。
Figure 2020128327
Figure 2020128327
<試算結果>
バイパス供給路を備えた実施例1の水素製造装置では、熱分解装置の温度が739℃にて安定化するととともに、大量のH−rich gasが発生した。
一方、バイパス供給路を備えていない比較例1の水素製造装置では、冷却システムを稼働させると、熱分解装置の温度が700℃に安定化するとともに、少量のH−rich gasしか発生しなかった。
バイパス供給路を備えていない比較例1の水素製造装置にて冷却システムを停止させると、熱分解装置の温度が810℃にて安定化するとともに、少量のH−rich gasしか発生しなかった。熱分解装置における加熱温度が750℃を超える場合、加熱温度が高くなるに従って、酸化カルシウムによる二酸化炭素の吸収反応が生じ難くなる傾向を示す。それ故に、バイパス供給路を備えていない比較例1の水素製造装置にて冷却システムを停止させると、少量のH−rich gasしか発生しなかったと考えられる。
〔まとめ〕
本発明には、以下の構成が包含されている。
<1>
リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造方法であって、
前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解工程と、
前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼工程と、
前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質工程と、
前記改質工程に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解工程にて熱分解される前記原料に供給し、かつ、前記改質工程にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼工程にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する酸化カルシウム供給工程と、を含む、水素製造方法。
<2>
前記熱分解工程における熱分解温度を測定する温度測定工程と、
前記熱分解温度に基づいて、前記熱分解工程にて熱分解される前記原料に供給する前記酸化カルシウムの量と、前記燃焼工程にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する前記酸化カルシウムの量とを調節する供給量調節工程と、を含む、<1>に記載の水素製造方法。
<3>
前記リン含有バイオマスから水分を含む分離液を除去して前記原料を作製する脱水工程を含む、<1>または<2>に記載の水素製造方法。
<4>
前記脱水工程と前記熱分解工程との間に、水蒸気または過熱蒸気を用いて前記原料から水分を蒸発させる乾燥工程を含む、<1>〜<3>の何れかに記載の水素製造方法。
<5>
前記燃焼工程で得られた前記燃焼生成物からリン含有灰を分離する灰分分離工程を含む、<1>〜<4>の何れかに記載の水素製造方法。
<6>
リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造装置であって、
前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解装置と、
前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼装置と、
前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質装置と、
前記改質装置に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解装置にて熱分解される前記原料に供給するための供給路と、前記改質装置にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼装置にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する供給路とを有する酸化カルシウム供給路と、を備えている、水素製造装置。
<7>
前記熱分解装置における熱分解温度を測定する温度測定装置と、
前記熱分解温度に基づいて、前記熱分解装置にて熱分解される前記原料に供給する前記酸化カルシウムの量と、前記燃焼装置にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する前記酸化カルシウムの量とを調節する供給量調節装置と、を備えている、<6>に記載の水素製造装置。
<8>
前記リン含有バイオマスから水分を含む分離液を除去して前記原料を作製する脱水装置を備えている、<6>または<7>に記載の水素製造装置。
<9>
前記原料から、水蒸気または過熱蒸気を用いて水分を蒸発させる乾燥装置を備えている、<6>〜<8>の何れかに記載の水素製造装置。
<10>
前記燃焼装置で得られた前記燃焼生成物からリン含有灰を分離する灰分分離装置を備えている、<6>〜<9>の何れかに記載の水素製造装置。
本発明の一実施の形態に係る水素製造方法および水素製造装置は、例えば、下水処理場で発生する下水汚泥、し尿処理場で発生するし尿汚泥、肉骨粉、畜糞等のリン含有バイオマスを原料とする水素の製造において好適に用いられる。
1 脱水装置(混合装置)
2 乾燥装置
3 熱分解装置
4 改質装置
5 燃焼装置
6 灰分分離装置

Claims (10)

  1. リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造方法であって、
    前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解工程と、
    前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼工程と、
    前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質工程と、
    前記改質工程に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解工程にて熱分解される前記原料に供給し、かつ、前記改質工程にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼工程にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する、酸化カルシウム供給工程と、を含む、水素製造方法。
  2. 前記熱分解工程における熱分解温度を測定する温度測定工程と、
    前記熱分解温度に基づいて、前記熱分解工程にて熱分解される前記原料に供給する前記酸化カルシウムの量と、前記燃焼工程にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する前記酸化カルシウムの量とを調節する供給量調節工程と、を含む、請求項1に記載の水素製造方法。
  3. 前記リン含有バイオマスから水分を含む分離液を除去して前記原料を作製する脱水工程を含む、請求項1または2に記載の水素製造方法。
  4. 前記脱水工程と前記熱分解工程との間に、水蒸気または過熱蒸気を用いて前記原料から水分を蒸発させる乾燥工程を含む、請求項1〜3の何れか1項に記載の水素製造方法。
  5. 前記燃焼工程で得られた前記燃焼生成物からリン含有灰を分離する灰分分離工程を含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の水素製造方法。
  6. リン含有バイオマスから水素を製造する水素製造装置であって、
    前記リン含有バイオマスを含む原料を水蒸気または過熱蒸気の存在下にて熱分解して、熱分解生成物および可燃性ガスを得る熱分解装置と、
    前記熱分解生成物を燃焼させて燃焼生成物を得る燃焼装置と、
    前記可燃性ガスから、酸化カルシウムを用いた水蒸気改質によって、前記可燃性ガスよりも水素濃度を高めた燃料ガスを製造する改質装置と、
    前記改質装置に用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記熱分解装置にて熱分解される前記原料に供給するための供給路と、前記改質装置にて用いられた前記酸化カルシウムの一部を、前記燃焼装置にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する供給路とを有する、酸化カルシウム供給路と、を備えている、水素製造装置。
  7. 前記熱分解装置における熱分解温度を測定する温度測定装置と、
    前記熱分解温度に基づいて、前記熱分解装置にて熱分解される前記原料に供給する前記酸化カルシウムの量と、前記燃焼装置にて燃焼される前記熱分解生成物に供給する前記酸化カルシウムの量とを調節する供給量調節装置と、を備えている、請求項6に記載の水素製造装置。
  8. 前記リン含有バイオマスから水分を含む分離液を除去して前記原料を作製する脱水装置を備えている、請求項6または7に記載の水素製造装置。
  9. 前記原料から、水蒸気または過熱蒸気を用いて水分を蒸発させる乾燥装置を備えている、請求項6〜8の何れか1項に記載の水素製造装置。
  10. 前記燃焼装置で得られた前記燃焼生成物からリン含有灰を分離する灰分分離装置を備えている、請求項6〜9の何れか1項に記載の水素製造装置。
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