JP2020125381A - 顔料分散体、及びそれを含有するインク - Google Patents
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Abstract
【課題】着色剤として酸化チタンを含有し、耐溶剤性の良好な分散液、及び高温における保存安定性が良好な、水性インクの提供。【解決手段】顔料と、顔料を分散する2種類以上の分散剤を含有する顔料分散体であり、上記2種類以上の分散剤は、それぞれ異なる化合物であり、且つ、いずれもブロックポリマーである顔料分散体により、上記の課題を解決できた。【選択図】なし
Description
本発明は、顔料分散体、その顔料分散体を含有するインク、そのインクを用いるインクジェット記録方法、及びそのインクが付着した記録メディアに関する。
インクジェットプリンタを用いる記録方法(インクジェット記録方法)は、インクの小液滴を発生させ、これを種々の記録メディア(紙、フィルム、布帛等)に付着させて記録を行う方法である。近年では産業用途としてのインクジェット印刷の需要も高まっている。
白インクは、透明な記録メディアに印刷を行うとき、最も多用されるインクである。白インクが含有する分散体には、高い耐溶剤性が求められている。また、白インクは隠蔽性を確保するために、他の色のインクと比較して、着色剤の含有量をより高くすることが必要となっている。このため、白色の顔料分散体、及びそれを含有する白インクには、着色剤の含有量が高くても、分散性が良好であるのと共に、高い耐溶剤性、及び良好な保存安定性が強く求められている。
白インクは、透明な記録メディアに印刷を行うとき、最も多用されるインクである。白インクが含有する分散体には、高い耐溶剤性が求められている。また、白インクは隠蔽性を確保するために、他の色のインクと比較して、着色剤の含有量をより高くすることが必要となっている。このため、白色の顔料分散体、及びそれを含有する白インクには、着色剤の含有量が高くても、分散性が良好であるのと共に、高い耐溶剤性、及び良好な保存安定性が強く求められている。
本発明は、耐溶剤性に優れ、高温における保存安定性が良好な、白色の顔料分散体、及びそれを含有するインクの提供を課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った。その結果、顔料と、顔料を分散する分散剤として、2種類以上のブロックポリマーを含有する分散体、及びそれを含有するインクが、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の1)〜10)に関する。
1)
顔料と、顔料を分散する2種類以上の分散剤を含有する顔料分散体であり、上記2種類以上の分散剤は、それぞれ異なる化合物であり、且つ、いずれもブロックポリマーである顔料分散体。
2)
上記の分散剤のうちの1種類である分散剤Aが、重量平均分子量15000〜29000のA−Bブロックポリマーであり、Aブロックを構成するモノマーが、脂肪族環状アルキル基、及びアリールアルキル基から選択される基を含有するメタクリレートであり、Bブロックを構成するモノマーが下記式(1)で表される2種類以上のモノマーである、上記1)に記載の顔料分散体。
1)
顔料と、顔料を分散する2種類以上の分散剤を含有する顔料分散体であり、上記2種類以上の分散剤は、それぞれ異なる化合物であり、且つ、いずれもブロックポリマーである顔料分散体。
2)
上記の分散剤のうちの1種類である分散剤Aが、重量平均分子量15000〜29000のA−Bブロックポリマーであり、Aブロックを構成するモノマーが、脂肪族環状アルキル基、及びアリールアルキル基から選択される基を含有するメタクリレートであり、Bブロックを構成するモノマーが下記式(1)で表される2種類以上のモノマーである、上記1)に記載の顔料分散体。
[式(1)中、R1は水素原子又はアルキル基を表し、R2は水素原子又はメチル基を表す。]
3)
上記の分散剤のうちの1種類である分散剤Bが、酸価、及びアミン価から選択される、少なくとも一方を有する上記1)に記載の顔料分散体。
4)
上記の分散剤AのAブロックを構成するモノマーがベンジルメタクリレートであり、
Bブロックを構成するモノマーが、式(1)で表されるモノマーのうち、
R1が水素原子、R2がメチル基で表されるモノマーと、
R1がC4アルキル基、R2がメチル基で表されるモノマーと、の2種類である上記2)に記載の顔料分散体。
5)
上記の分散剤Bが、A−Bブロックポリマーである上記3)に記載の顔料分散体。
6)
上記顔料が、無機顔料及び中空ポリマーである上記1)に記載の顔料分散体。
7)
上記顔料が、酸化チタンである上記1)に記載の顔料分散体。
8)
上記1)〜7)のいずれか一項に記載の顔料分散液の製造方法。
9)
上記1)〜7)のいずれか一項に記載の顔料分散液を含有するインク。
10)
上記9)のインクの液滴を、インクジェットプリンタから吐出させて記録メディアに付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
3)
上記の分散剤のうちの1種類である分散剤Bが、酸価、及びアミン価から選択される、少なくとも一方を有する上記1)に記載の顔料分散体。
4)
上記の分散剤AのAブロックを構成するモノマーがベンジルメタクリレートであり、
Bブロックを構成するモノマーが、式(1)で表されるモノマーのうち、
R1が水素原子、R2がメチル基で表されるモノマーと、
R1がC4アルキル基、R2がメチル基で表されるモノマーと、の2種類である上記2)に記載の顔料分散体。
5)
上記の分散剤Bが、A−Bブロックポリマーである上記3)に記載の顔料分散体。
6)
上記顔料が、無機顔料及び中空ポリマーである上記1)に記載の顔料分散体。
7)
上記顔料が、酸化チタンである上記1)に記載の顔料分散体。
8)
上記1)〜7)のいずれか一項に記載の顔料分散液の製造方法。
9)
上記1)〜7)のいずれか一項に記載の顔料分散液を含有するインク。
10)
上記9)のインクの液滴を、インクジェットプリンタから吐出させて記録メディアに付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
耐溶剤性に優れ、高温における保存安定性が良好な、白色の顔料分散体、及びそれを含有するインクを提供できた。
本明細書において、「C.I.」とは、カラーインデックスの略語である。
また、本明細書中、「%」及び「部」については、特に断りのない限り、実施例等も含めていずれも質量基準で記載する。
また、本明細書中、含有量を記載するときは、特に断りの無い限りインクの総質量に対する含有量を意味する。
なお、上記の顔料分散体、及びそれを含有するインクは、いずれも水を含有する水系インクである。
また、本明細書中、「%」及び「部」については、特に断りのない限り、実施例等も含めていずれも質量基準で記載する。
また、本明細書中、含有量を記載するときは、特に断りの無い限りインクの総質量に対する含有量を意味する。
なお、上記の顔料分散体、及びそれを含有するインクは、いずれも水を含有する水系インクである。
[顔料]
上記の顔料としては、有機顔料、及び無機顔料のいずれも使用することができる。その具体例としては、例えば、各種の「C.I.ピグメント」が挙げられる。上記の顔料分散体は、保存安定性が極めて良好であるため、顔料の中では分散することが困難な顔料が好ましく、中でも白顔料がより好ましい。
白顔料としては酸化チタン、及び各種の中空ポリマー(中空の樹脂)が挙げられる。白顔料としては、隠蔽性が良好なことから酸化チタンが好ましい。
上記の顔料としては、有機顔料、及び無機顔料のいずれも使用することができる。その具体例としては、例えば、各種の「C.I.ピグメント」が挙げられる。上記の顔料分散体は、保存安定性が極めて良好であるため、顔料の中では分散することが困難な顔料が好ましく、中でも白顔料がより好ましい。
白顔料としては酸化チタン、及び各種の中空ポリマー(中空の樹脂)が挙げられる。白顔料としては、隠蔽性が良好なことから酸化チタンが好ましい。
[酸化チタン]
上記酸化チタンは、顔料の一次粒子径が0.2μm〜0.4μmである。このような酸化チタンを用いることにより、高い隠蔽性を得ることができる。そのような酸化チタンであれば、硫酸法で製造したアナタース型、ルチル型酸化チタン、塩素法で製造したルチル型の酸化チタンであって、顔料表面を有機処理、アルミナ処理、ジルコニア処理、シリカ処理したものでも使用できる。
その具体例としては、例えば、石原産業株式会社製社製のタイペーク CR−50、CR−50−2、CR−57,CR−58、CR−58−2、CR−60、CR−60−2、CR−63、CR−Super70、CR−80、CR−90、CR−90−2、CR−93、CR−95、CR−97、CR−953、R−630、R−680、R−820、R−830、R−930、R−980、UT771、PFC105、PF―671、PF―690、PF−691、PF−711;テイカ株式会社製のJR−301、JR−403、JR−405、JR−600A、JR−600E、JR−603、JR−605、JR−701、JR−800、JR−805、JR−806、JR、JRNC、JA−1、JA−C、JA−3;堺化学工業株式会社製のA−190、R−25、R−21、R−32、R−7E、SR−1、R−62N、R−42,R−45M;ケマーズ社製のTi−Pure R−101、R−105、R−350、R−706、R−902+、R−960、Select TS−6300;KRONOS社製の2056、2064、2066、2090、2101、2160、2190、2300、2310、2360、2044、2047、2064、等が挙げられる
上記酸化チタンは、顔料の一次粒子径が0.2μm〜0.4μmである。このような酸化チタンを用いることにより、高い隠蔽性を得ることができる。そのような酸化チタンであれば、硫酸法で製造したアナタース型、ルチル型酸化チタン、塩素法で製造したルチル型の酸化チタンであって、顔料表面を有機処理、アルミナ処理、ジルコニア処理、シリカ処理したものでも使用できる。
その具体例としては、例えば、石原産業株式会社製社製のタイペーク CR−50、CR−50−2、CR−57,CR−58、CR−58−2、CR−60、CR−60−2、CR−63、CR−Super70、CR−80、CR−90、CR−90−2、CR−93、CR−95、CR−97、CR−953、R−630、R−680、R−820、R−830、R−930、R−980、UT771、PFC105、PF―671、PF―690、PF−691、PF−711;テイカ株式会社製のJR−301、JR−403、JR−405、JR−600A、JR−600E、JR−603、JR−605、JR−701、JR−800、JR−805、JR−806、JR、JRNC、JA−1、JA−C、JA−3;堺化学工業株式会社製のA−190、R−25、R−21、R−32、R−7E、SR−1、R−62N、R−42,R−45M;ケマーズ社製のTi−Pure R−101、R−105、R−350、R−706、R−902+、R−960、Select TS−6300;KRONOS社製の2056、2064、2066、2090、2101、2160、2190、2300、2310、2360、2044、2047、2064、等が挙げられる
[分散剤]
上記の分散剤としては、2種類以上の分散剤、すなわち分散剤A、及び分散剤Bを含有する。
上記の分散剤Aの重量平均分子量は通常15000〜29000、好ましくは16000〜28000、より好ましくは17000〜27000である。また、高分子分散剤はA−Bブロックポリマーである。
Aブロックを構成するモノマーが脂肪族環状アルキル基、及びアリールアルキル基から選択される基を含有するメタクリレート、好ましくはベンジルメタクリレート及びベンジルアクリレートから選択されるモノマー、より好ましくはベンジルメタクリレートである。
Bブロックを構成するモノマーが上記式(1)で表される2種類以上のモノマーである、A−Bブロックポリマーが好ましい。
また、Aブロックを構成するモノマーがベンジルメタクリレートであり、Bブロックを構成するモノマーが、式(1)で表されるモノマーのうち、R1が水素原子、R2がメチル基で表されるモノマーと、R1がC4アルキル基、R2がメチル基で表されるモノマーと、の2種類である、A−Bブロックポリマーがより好ましい。
そのようなA−Bブロックポリマーとしては、例えば、国際公開第2013/115071号ガゼットに開示された分散剤が挙げられる。
分散剤Aの酸価は通常80〜140mgKOH/g、好ましくは90〜130mgKOH/g、より好ましくは100〜120mgKOH/gである。酸価をこれらの範囲にすることにより、分散性、及び保存安定性を良好にできる。
上記の分散剤としては、2種類以上の分散剤、すなわち分散剤A、及び分散剤Bを含有する。
上記の分散剤Aの重量平均分子量は通常15000〜29000、好ましくは16000〜28000、より好ましくは17000〜27000である。また、高分子分散剤はA−Bブロックポリマーである。
Aブロックを構成するモノマーが脂肪族環状アルキル基、及びアリールアルキル基から選択される基を含有するメタクリレート、好ましくはベンジルメタクリレート及びベンジルアクリレートから選択されるモノマー、より好ましくはベンジルメタクリレートである。
Bブロックを構成するモノマーが上記式(1)で表される2種類以上のモノマーである、A−Bブロックポリマーが好ましい。
また、Aブロックを構成するモノマーがベンジルメタクリレートであり、Bブロックを構成するモノマーが、式(1)で表されるモノマーのうち、R1が水素原子、R2がメチル基で表されるモノマーと、R1がC4アルキル基、R2がメチル基で表されるモノマーと、の2種類である、A−Bブロックポリマーがより好ましい。
そのようなA−Bブロックポリマーとしては、例えば、国際公開第2013/115071号ガゼットに開示された分散剤が挙げられる。
分散剤Aの酸価は通常80〜140mgKOH/g、好ましくは90〜130mgKOH/g、より好ましくは100〜120mgKOH/gである。酸価をこれらの範囲にすることにより、分散性、及び保存安定性を良好にできる。
上記の分散剤Bとしては、ブロックポリマーであれば特に限定されない。好ましくはアクリル系共重合物である。
分散剤Bは、酸価、及びアミン価から選択される、いずれか一方を有する。その酸価としては0〜50mgKOH/g、アミン価は0〜50mgKOH/gである。そのような分散剤Bとしては、例えば、ビックケミー社製のDISPERBYK−2010、2012、2015等が挙げられる。
分散剤Bは、酸価、及びアミン価から選択される、いずれか一方を有する。その酸価としては0〜50mgKOH/g、アミン価は0〜50mgKOH/gである。そのような分散剤Bとしては、例えば、ビックケミー社製のDISPERBYK−2010、2012、2015等が挙げられる。
これらの分散剤は、顔料と混合した状態で使用することができる。また、顔料を分散剤で被覆した状態として使用することもできる。また、これらの両方を併用することもできる。本明細書において「被覆」とは、顔料表面の全てを分散剤で覆った状態、及び、顔料表面の一部を分散剤で覆った状態の両方を意味する。
顔料の総質量に対する分散剤の総質量の比は100/5〜100/25である。このような比とすることにより、高い耐溶剤性、及び安定性を有する分散体、及びそれを含有するインクが得られる。
顔料の総質量に対する分散剤の総質量の比は100/5〜100/25である。このような比とすることにより、高い耐溶剤性、及び安定性を有する分散体、及びそれを含有するインクが得られる。
上記の分散体が含有する粒子の平均粒子径(D50)は通常200nm〜350nm、好ましくは220nm〜320nmである。このような範囲とすることにより、分散安定性、及び吐出安定性が優れ、記録画像の隠蔽性を高くすることができる。本明細書において、平均粒子径とは、レーザ光散乱法を用いて測定した、液中の粒子の平均粒子径を意味する。
上記インクは、上記の顔料分散体に加えて、必要に応じてインク調製剤を含有することができる。インク調製剤としては、例えば、有機溶剤、防黴剤、防腐剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、酸化防止剤、及び界面活性剤等が挙げられる。有機溶剤を除くインク調製剤の総含有量は通常0%〜30%、好ましくは0%〜10%、より好ましくは0%〜5%程度である。
有機溶剤としては、水溶性有機溶剤、及び非水溶性有機溶剤が挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール又は第三ブタノール、トリメチロールプロパン等のC1−C6アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン又はN−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン、等の環式尿素類;アセトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン、エチレンカーボネート等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、分子量400、800、1540又はそれ以上のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール又はジチオジグリコール等のC2−C4アルキレン単位を有するモノ、オリゴ又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセリン、ジグリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのC1−C4アルキルエーテル;γ−ブチロラクトン又はジメチルスルホキシド;等が挙げられる。
インクの総質量中における、水溶性有機溶剤の総含有量は、通常0%〜55%、好ましくは5%〜40%、より好ましくは10%〜30%程度である。
水溶性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール又は第三ブタノール、トリメチロールプロパン等のC1−C6アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン又はN−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン、等の環式尿素類;アセトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン、エチレンカーボネート等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、分子量400、800、1540又はそれ以上のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール又はジチオジグリコール等のC2−C4アルキレン単位を有するモノ、オリゴ又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセリン、ジグリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのC1−C4アルキルエーテル;γ−ブチロラクトン又はジメチルスルホキシド;等が挙げられる。
インクの総質量中における、水溶性有機溶剤の総含有量は、通常0%〜55%、好ましくは5%〜40%、より好ましくは10%〜30%程度である。
非水溶性有機溶剤は、インクと層分離等を生じない範囲で含有することができる。その含有量は、他の成分の含有量により、一概に言うのは困難である。その目安としては通常0.1〜3%、好ましくは0.1〜2%程度である。非水溶性有機溶剤としては、例えば、ヒドロキシ基とアシロキシ基を有するC8−C16(好ましくはC8−12)アルキルが挙げられる。その具体例としては、例えばテキサノールが挙げられる。
防黴剤の具体例としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン又はその塩等が挙げられる。
防腐剤の例としては、例えば有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリールスルホン系、ヨードプロパギル系、ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系又は無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物の具体例としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられる。ピリジンオキシド系化合物の具体例としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられる。イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐防黴剤の具体例として、無水酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム、ロンザ社製のプロクセル GXL(S)、及びプロクセル XL−2(S)等が挙げられる。
pH調整剤としては、調製されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを例えば5〜11の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。その具体例としては、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム(アンモニア水);あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;ケイ酸ナトリウム、酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩;リン酸二ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。
キレート試薬の具体例としては、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム又はウラシル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
防錆剤の具体例としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール又はジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。
水溶性紫外線吸収剤の例としては、例えばスルホ化したベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物又はトリアジン系化合物が挙げられる。
水溶性高分子化合物の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン又はポリイミン等が挙げられる。
酸化防止剤の例としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。上記有機系の褪色防止剤の例としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類又は複素環類等が挙げられる。
上記インクは、アニオン界面活性剤以外の界面活性剤を含有することができる。界面活性剤の例としては、例えばカチオン、ノニオン、両性、シリコーン系、及びフッ素系の各界面活性剤が挙げられる。これらの中ではノニオン、及びシリコーン系から選択される界面活性剤が好ましい。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール(アルコール)系;日信化学株式会社製のサーフィノール 104、105PG50、82、420、440、465、485、オルフィン STG;ポリグリコールエーテル系(例えばSIGMA−ALDRICH社製のTergItol 15−S−7等);等が挙げられる。
これらの中では、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
これらの中では、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。その一例としては、BYK−345、BYK−348(ビックケミー社製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)、BYK−347(同、ポリエーテル変性シロキサン)、BYK−349、BYK−3455等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸系化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物等が挙げられる。その一例としては、DuPont社製のZonyl TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、Capstone FS−30、FS−31;オムノバ社製のPF−151N、PF−154N;DIC社製のF−114、F−410、F−444、EXP.TF−2066、EXP.TF−2148、EXP.TF−2149、F−430、F−477、F−552、F−553、F−554、F−555、F−556、F−557、F−558、F−559、F−561、F−562、R−40、R−41、RS−72−K、RS−75、RS−76−E、RS−76−NS、RS−77、EXP.TF−1540、EXP.TF−1760;ビックケミー社製のBYK−3440、BYK−3441等が挙げられる。
上記インクは、公知の方法により調製することができる。
その一例としてはカーボンブラックの分散液を調製し、その分散液に有機溶剤、及び必要に応じて各種のインク調製剤を加えて混和する方法が挙げられる。
分散液の調製方法としては、例えば、2−ブタノン等の有機溶剤に分散剤を溶解し、中和剤の水溶液を加えて乳化液を調製する。得られた乳化液にカーボンブラックを加えて分散処理を行い、液を得る。このようにして得られた液から有機溶剤と、一部の水を減圧留去することにより、カーボンブラックを含有する分散液を得ることができる。
分散処理は、例えば、上記の分散剤の溶液若しくは乳化液と、カーボンブラックとをサンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等に入れて、分散を行う。サンドミルを用いるときは、粒子径が0.01mm〜1mm程度のビーズを使用することができる。ビーズの充填率、分散時間、及びカーボンブラックの含有量等を調整することにより、分散処理の効率を調整することができる。
上記のようにして得られた分散液は、濾過及び/又は遠心分離をすることにより、含有する粒子の粒子径の大きさを、一定の範囲に揃えることができる。
その一例としてはカーボンブラックの分散液を調製し、その分散液に有機溶剤、及び必要に応じて各種のインク調製剤を加えて混和する方法が挙げられる。
分散液の調製方法としては、例えば、2−ブタノン等の有機溶剤に分散剤を溶解し、中和剤の水溶液を加えて乳化液を調製する。得られた乳化液にカーボンブラックを加えて分散処理を行い、液を得る。このようにして得られた液から有機溶剤と、一部の水を減圧留去することにより、カーボンブラックを含有する分散液を得ることができる。
分散処理は、例えば、上記の分散剤の溶液若しくは乳化液と、カーボンブラックとをサンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等に入れて、分散を行う。サンドミルを用いるときは、粒子径が0.01mm〜1mm程度のビーズを使用することができる。ビーズの充填率、分散時間、及びカーボンブラックの含有量等を調整することにより、分散処理の効率を調整することができる。
上記のようにして得られた分散液は、濾過及び/又は遠心分離をすることにより、含有する粒子の粒子径の大きさを、一定の範囲に揃えることができる。
上記インクをインクジェット記録に用いるときは、インクが含有する金属陽イオンの塩化物(例えば塩化ナトリウム)、硫酸塩(例えば硫酸ナトリウム)等の無機不純物の含有量の少ないものを用いるのが好ましい。無機不純物の含有量の目安は、おおよそ酸化チタンの総質量に対して1%以下程度であり、下限は分析機器の検出限界以下、すなわち0%とすることができる。無機不純物の少ないインクを得る方法としては、例えば、インクを逆浸透膜で精製する方法;酸化チタンをメタノール等のC1−C4アルコール及び水の混合溶媒中等で懸濁精製する方法;及び、イオン交換樹脂を用いて、インク中の無機不純物を交換吸着する方法等が挙げられる。
上記インクのpHは、保存安定性を向上させる目的で通常pH5〜pH11、好ましくはpH7〜pH10である。インクの表面張力は通常10〜50mN/m、好ましくは20〜40mN/mである。インクの粘度は通常30mPa・s以下、好ましくは20mPa・s以下、下限は0.1mPa・s程度である。
インクのpH、表面張力、及び粘度は、例えば上記のpH調整剤、界面活性剤等のインク調製剤で調整できる。
インクのpH、表面張力、及び粘度は、例えば上記のpH調整剤、界面活性剤等のインク調製剤で調整できる。
上記インクは、各種の分野において使用することができる。その一例としては、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録インク、繊維の捺染等が挙げられる。また、インクジェット記録が行える分野においては、インクジェットインクとして用いるのが好ましい。
上記インクジェット記録方法は、上記インクの液滴を記録信号に応じて吐出させ、記録メディアに付着させることにより記録を行う方法である。記録の際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて選択することができる。
記録方式は特に制限されず、公知の方法を使用できる。その一例としては、例えば、電荷制御方式;ドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式);音響インクジェット方式;サーマルインクジェット方式等が挙げられる。
上記の記録メディアは、上記インクにより着色され得る物質であれば、物質に特に制限はない。その一例としては、例えば、紙、フィルム、繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、及びカラーフィルター用基材等が挙げられる。
記録メディアは、インク受容層を有する記録メディアと、インク受容層を有さない記録メディアに大別される。
その一例としては、繊維;インク受容層を有する紙;及び、インク受容層を有さないインク難吸収性若しくはインク非吸収性の記録メディア等が挙げられる。
インク受容層を有する紙としては、インクジェット専用紙が挙げられる。
インク難吸収性の記録メディアとしては、例えば普通紙;グラビア印刷やオフセット印刷等に用いられるメディア;微塗工紙、アート紙、コート紙、マット紙、キャスト紙等の塗工紙が挙げられる。
インク非吸収性の記録メディアとしては塩化ビニルシート、高分子シート、ガラス、ゴム等が挙げられる。
これらの中では、インク受容層を有さないインク非吸収性の記録メディアが好ましい。
インク受容層は、例えば、記録メディアにカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工する方法;又は多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等のインク中の色素を吸収し得る無機微粒子をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工する方法等により設けることができる。
その一例としては、繊維;インク受容層を有する紙;及び、インク受容層を有さないインク難吸収性若しくはインク非吸収性の記録メディア等が挙げられる。
インク受容層を有する紙としては、インクジェット専用紙が挙げられる。
インク難吸収性の記録メディアとしては、例えば普通紙;グラビア印刷やオフセット印刷等に用いられるメディア;微塗工紙、アート紙、コート紙、マット紙、キャスト紙等の塗工紙が挙げられる。
インク非吸収性の記録メディアとしては塩化ビニルシート、高分子シート、ガラス、ゴム等が挙げられる。
これらの中では、インク受容層を有さないインク非吸収性の記録メディアが好ましい。
インク受容層は、例えば、記録メディアにカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工する方法;又は多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等のインク中の色素を吸収し得る無機微粒子をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工する方法等により設けることができる。
記録メディアが繊維のときは、ポリエステル、セルロース、ポリアミド、及び天然繊維よりなる群から選択される繊維、及びこれらの繊維を含有する混紡繊維が挙げられる。これらの繊維は、インク受容層を有することができる。インク受容層は、公知の方法で繊維に設けることができる。また、インク受容層を有する繊維は、例えば、布帛等の形で市販されている。
ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維が挙げられる。
セルロース繊維としては、綿、木綿、レーヨン、トリアセテート、ジアセテート等の繊維が挙げられる。
ポリアミド繊維としては、ナイロン繊維等が挙げられる。
天然繊維としては、絹、羊毛等が挙げられる。
ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維が挙げられる。
セルロース繊維としては、綿、木綿、レーヨン、トリアセテート、ジアセテート等の繊維が挙げられる。
ポリアミド繊維としては、ナイロン繊維等が挙げられる。
天然繊維としては、絹、羊毛等が挙げられる。
上記インクジェット記録方法で記録メディアに記録を行うときは、上記インクを含有するインクタンクをインクジェットプリンタの所定の位置に装填し、上記の記録方法で記録する。
上記インクを含有するインクタンク、及び、当該インクタンクを含有するインクジェットプリンタも、本発明の範囲に含まれる。
上記インクジェット記録方法は、必要に応じてイエロー、ブルー、レッド、グリーン、バイオレット、及びオレンジの各顔料、若しくは染料から選択される着色剤を含有するインクと併用し、フルカラー記録をすることもできる。
産業用インクジェットプリンタは、印刷速度を高速にする目的で、ラインヘッド型のインクジェットプリンタの構成で、シングルパスでの印刷も好ましく行われる。上記インクにより、そのような印刷条件においても塗工ムラがなく、耐擦過性に優れた印刷画像を得ることができる。
上記インクを含有するインクタンク、及び、当該インクタンクを含有するインクジェットプリンタも、本発明の範囲に含まれる。
上記インクジェット記録方法は、必要に応じてイエロー、ブルー、レッド、グリーン、バイオレット、及びオレンジの各顔料、若しくは染料から選択される着色剤を含有するインクと併用し、フルカラー記録をすることもできる。
産業用インクジェットプリンタは、印刷速度を高速にする目的で、ラインヘッド型のインクジェットプリンタの構成で、シングルパスでの印刷も好ましく行われる。上記インクにより、そのような印刷条件においても塗工ムラがなく、耐擦過性に優れた印刷画像を得ることができる。
上記した全ての成分は、そのうちの1種類を単独で含有することができるし、2種類以上を併用することもできる。
また、上記した全ての事項等について、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましく、より好ましいもの同士の組み合わせはさらに好ましい。好ましいものとより好ましいものとの組み合わせ、及び、より好ましいものとさらに好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
また、上記した全ての事項等について、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましく、より好ましいもの同士の組み合わせはさらに好ましい。好ましいものとより好ましいものとの組み合わせ、及び、より好ましいものとさらに好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
上記のインクで記録することにより、高隠蔽性の白色画像が得られる。
また、微小な液滴を形成することができ、インクが乾燥したときであっても再分散性が良好で、記録メディアへの濡れ性も良好な、画像ムラの少ないインクを得ることができる。
また、インクの保存安定性と共に、分散液中の酸化チタン微粒子の分散状態を安定化することができる。
また、その画像は、にじみがなく、擦過性も優れる。
また、微小な液滴を形成することができ、インクが乾燥したときであっても再分散性が良好で、記録メディアへの濡れ性も良好な、画像ムラの少ないインクを得ることができる。
また、インクの保存安定性と共に、分散液中の酸化チタン微粒子の分散状態を安定化することができる。
また、その画像は、にじみがなく、擦過性も優れる。
本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。また、各合成反応及び晶析等の操作は、特に断りのない限り、いずれも攪拌下に行った。
実施例で得た各分散液中の酸化チタンの含有量は、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて乾燥重量法により求めた。各分散体中の酸化チタンの含有量は、全固形分からの換算値として40%に調整した。
実施例で得た各分散液中の酸化チタンの含有量は、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて乾燥重量法により求めた。各分散体中の酸化チタンの含有量は、全固形分からの換算値として40%に調整した。
[合成例1]:分散剤Aの合成。
国際公開第2013/115071号の「[合成例3]ブロック共重合体Aの合成」に従い、重量平均分子量が24,300、PDIが1.49の分散剤138gを得た。得られた分散剤は、Aブロックを構成するモノマーがベンジルメタクリレートであり、Bブロックを構成するモノマーが、式(1)で表されるモノマーのうち、R1が水素原子、R2がメチル基で表されるモノマーと、R1がC4アルキル基としてn−ブチル基、R2がメチル基で表されるモノマーと、の2種類である。
国際公開第2013/115071号の「[合成例3]ブロック共重合体Aの合成」に従い、重量平均分子量が24,300、PDIが1.49の分散剤138gを得た。得られた分散剤は、Aブロックを構成するモノマーがベンジルメタクリレートであり、Bブロックを構成するモノマーが、式(1)で表されるモノマーのうち、R1が水素原子、R2がメチル基で表されるモノマーと、R1がC4アルキル基としてn−ブチル基、R2がメチル基で表されるモノマーと、の2種類である。
[実施例1]:分散体1の作製。
合成例1で得た分散剤(分散剤A)を5部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この溶液に、0.16gの水酸化アンモニウムと、2.5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2010)とを21部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間攪拌することで乳化液を調製した。これにC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、エバポレータで2−ブタノン及び水を減圧留去した後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は253.9nmであった。
[実施例2]:分散体2の作製。
合成例1で得た分散剤(分散剤A)を5部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この溶液に、0.16gの水酸化アンモニウムと、2.5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2012)とを21部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間攪拌することで乳化液を調製した。これにC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、エバポレータで2−ブタノン及び水を減圧留去した後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は250.8nmであった。
合成例1で得た分散剤(分散剤A)を5部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この溶液に、0.16gの水酸化アンモニウムと、2.5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2010)とを21部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間攪拌することで乳化液を調製した。これにC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、エバポレータで2−ブタノン及び水を減圧留去した後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は253.9nmであった。
[実施例2]:分散体2の作製。
合成例1で得た分散剤(分散剤A)を5部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この溶液に、0.16gの水酸化アンモニウムと、2.5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2012)とを21部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間攪拌することで乳化液を調製した。これにC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、エバポレータで2−ブタノン及び水を減圧留去した後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は250.8nmであった。
[比較例1]:比較用分散体1の作製。
合成例1で得た分散剤(分散剤A)を5部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この溶液に、0.16gの水酸化アンモニウムを、24部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間攪拌することで乳化液を調製した。これにC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。しかし、この分散により得られた混合物は、スラリーの濡れ性が悪いためか、スラリーの粘度が高い状態であり、分散体を得ることはできなかった。
合成例1で得た分散剤(分散剤A)を5部、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この溶液に、0.16gの水酸化アンモニウムを、24部のイオン交換水に溶解させた液を加え、1時間攪拌することで乳化液を調製した。これにC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。しかし、この分散により得られた混合物は、スラリーの濡れ性が悪いためか、スラリーの粘度が高い状態であり、分散体を得ることはできなかった。
[比較例2]:比較用分散体2の作製。
5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2010)を44部のイオン交換水に加え、1時間撹拌を行って液を得た。この液にC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は266.4nmであった。
[比較例3]:比較用分散体3の作製。
5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2012)を44部のイオン交換水に加え、1時間撹拌を行って液を得た。この液にC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は236.1nmであった。
5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2010)を44部のイオン交換水に加え、1時間撹拌を行って液を得た。この液にC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は266.4nmであった。
[比較例3]:比較用分散体3の作製。
5部の分散剤B(ビックケミー社製Disper BYK2012)を44部のイオン交換水に加え、1時間撹拌を行って液を得た。この液にC.I.Pigment White 6(石原産業株式会社製、CR−50−2)を50部加え、サンドグラインダーで分散を行った。分散は1500rpmの条件下で15時間分散させた。その後、イオン交換水45部を滴下し、ろ過して分散用ビーズを取り除いた後、固形分40.0%の白色顔料分散液を得た。水溶液中の固形分測定には株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。この時の平均粒子径は236.1nmであった。
上記のようにして得た各実施例、及び比較例の分散体について、以下の試験を実施した。試験結果を下記表1に示す。
[分散性試験]
ビーズミルにて分散が可能であったか否かを、下記2段階の基準で評価した。評価結果を下記表1に示す。
分散性評価基準:
分散ができた:A。
分散ができなかった:D。
[耐溶剤性試験]
上記の各実施例、及び比較例で得た分散体の粒度分布D90を測定し、「試験前のD90」の値を得た。その後、各実施例、及び比較例で得た分散体10部、ブチルジグリコール15部、及びイオン交換水を混合することにより、顔料含有量が10%の評価試験用のサンプルを調製した。得られたサンプルを、Nanotrac Wave EX150(マイクロトラック・ベル社製)にて粒度分布D90を測定した。この値を「試験後のD90」とする。。
試験前後の粒度分布の変化率を以下の式で算出し、変化率の大きさから、下記4段階の評価基準で評価した。粒度分布の変化率は小さい方が、耐溶剤性が優れている。
粒度分布の変化率(%)=
|(試験後のD90)−(試験前のD90)|/(試験前のD90)×100。
[評価基準]
A:変化率が±10%以内。
B:変化率が±10%より大きく、±15%以内。
C:変化率が±15%より大きく、±20%以内。
D:変化率が±20%より大きい。
ビーズミルにて分散が可能であったか否かを、下記2段階の基準で評価した。評価結果を下記表1に示す。
分散性評価基準:
分散ができた:A。
分散ができなかった:D。
[耐溶剤性試験]
上記の各実施例、及び比較例で得た分散体の粒度分布D90を測定し、「試験前のD90」の値を得た。その後、各実施例、及び比較例で得た分散体10部、ブチルジグリコール15部、及びイオン交換水を混合することにより、顔料含有量が10%の評価試験用のサンプルを調製した。得られたサンプルを、Nanotrac Wave EX150(マイクロトラック・ベル社製)にて粒度分布D90を測定した。この値を「試験後のD90」とする。。
試験前後の粒度分布の変化率を以下の式で算出し、変化率の大きさから、下記4段階の評価基準で評価した。粒度分布の変化率は小さい方が、耐溶剤性が優れている。
粒度分布の変化率(%)=
|(試験後のD90)−(試験前のD90)|/(試験前のD90)×100。
[評価基準]
A:変化率が±10%以内。
B:変化率が±10%より大きく、±15%以内。
C:変化率が±15%より大きく、±20%以内。
D:変化率が±20%より大きい。
表1から明らかなように、各実施例は、比較例に対して分散性に優れ、耐溶剤性が高いことが分かった。また、上記のとおり、比較例1は分散体が得られなかったため、耐溶剤性の評価は行わなかった。
また、比較用分散体の中では、比較例2の分散体の評価結果が比較的良好だった。このため、実施例1及び、比較例2の分散体を用いてインクを調製し、その保存安定性試験を実施した。。
また、比較用分散体の中では、比較例2の分散体の評価結果が比較的良好だった。このため、実施例1及び、比較例2の分散体を用いてインクを調製し、その保存安定性試験を実施した。。
[実施例3]:インクの調整。
実施例1で得られた分散液1を用い、表2に示す各成分を混合し、おおよそ1時間撹拌した後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、実施例3のインクを得た。各インク中の酸化チタンの含有量は10%に調整した。
実施例1で得られた分散液1を用い、表2に示す各成分を混合し、おおよそ1時間撹拌した後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、実施例3のインクを得た。各インク中の酸化チタンの含有量は10%に調整した。
[比較例4]:比較用インクの調整。
比較例2で得られた比較用分散体2を用い、表2に示す各成分を混合し、おおよそ1時間撹拌した後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、比較例4のインクを得た。各インク中の酸化チタンの含有量は10%に調整した。
比較例2で得られた比較用分散体2を用い、表2に示す各成分を混合し、おおよそ1時間撹拌した後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、比較例4のインクを得た。各インク中の酸化チタンの含有量は10%に調整した。
[保存安定性試験(1)]
上記の実施例3及び比較例4で得た各インクを、イオン交換水により600倍に希釈して試験サンプルを調製し、Nanotrac Wave EX150(マイクロトラック・ベル社製)にて粒度分布D90を測定した。この値を「試験前のD90」とする。各試験サンプル30gをそれぞれ容器に入れて密封し、60℃の恒温恒湿機で14日間静置した。各容器を室温に戻した後、上記と同様に粒度分布D90を測定し、「試験後のD90」を得た。
粒度分布の変化率は以下の式で算出した。変化率は小さい方が、保存安定性が優れており、変化率から以下の基準で評価した。
粒度分布の変化率(%)=
|(試験後のD90)−(試験前のD90)|/(試験前のD90)×100。
[評価基準]
A:変化率が±5%以内。
B:変化率が±5%より大きく、±10%以内。
C:変化率が±10%より大きく、±20%以内。
D:変化率が±20%より大きい。
上記の実施例3及び比較例4で得た各インクを、イオン交換水により600倍に希釈して試験サンプルを調製し、Nanotrac Wave EX150(マイクロトラック・ベル社製)にて粒度分布D90を測定した。この値を「試験前のD90」とする。各試験サンプル30gをそれぞれ容器に入れて密封し、60℃の恒温恒湿機で14日間静置した。各容器を室温に戻した後、上記と同様に粒度分布D90を測定し、「試験後のD90」を得た。
粒度分布の変化率は以下の式で算出した。変化率は小さい方が、保存安定性が優れており、変化率から以下の基準で評価した。
粒度分布の変化率(%)=
|(試験後のD90)−(試験前のD90)|/(試験前のD90)×100。
[評価基準]
A:変化率が±5%以内。
B:変化率が±5%より大きく、±10%以内。
C:変化率が±10%より大きく、±20%以内。
D:変化率が±20%より大きい。
[保存安定性試験(2)]
上記の実施例3、及び比較例4で得た各インクを、E型粘度計RE105L(東機産業株式会社製)にて粘度を測定した。この値を「試験前の粘度」とする。各試験サンプル30gをそれぞれ容器に入れて密封し、60℃の恒温恒湿機で14日間静置した。各容器を室温に戻した後、上記と同様に粘度を測定し、「試験後の粘度」を得た。
年度の変化率は以下の式で算出した。変化率は小さい方が、保存安定性が優れており、変化率から以下の基準で評価した。
粘度の変化率(%)=|(試験後の粘度)−(試験前の粘度)|/(試験前の粘度)×100。
[評価基準]
A:変化率が±5%以内。
B:変化率が±5%より大きく、±10%以内。
C:変化率が±10%より大きく、±20%以内。
D:変化率が±20%より大きい。
上記の実施例3、及び比較例4で得た各インクを、E型粘度計RE105L(東機産業株式会社製)にて粘度を測定した。この値を「試験前の粘度」とする。各試験サンプル30gをそれぞれ容器に入れて密封し、60℃の恒温恒湿機で14日間静置した。各容器を室温に戻した後、上記と同様に粘度を測定し、「試験後の粘度」を得た。
年度の変化率は以下の式で算出した。変化率は小さい方が、保存安定性が優れており、変化率から以下の基準で評価した。
粘度の変化率(%)=|(試験後の粘度)−(試験前の粘度)|/(試験前の粘度)×100。
[評価基準]
A:変化率が±5%以内。
B:変化率が±5%より大きく、±10%以内。
C:変化率が±10%より大きく、±20%以内。
D:変化率が±20%より大きい。
表3から明らかなように、実施例3は、比較例4に対して保存安定性が良好であることが分かった。
本発明の分散体は、分散体の耐溶剤性が良好であり、インクでの高温における保存安定性が良好である。また、これを含有する本発明のインクは、乾燥性に優れ透明基材上で有用な記録画像を得ることができる。このため、各種の記録用インク、特にインク受容層を有さない透明基材での向けのインクジェット記録用インクとして極めて有用である。
Claims (10)
- 顔料と、顔料を分散する2種類以上の分散剤を含有する顔料分散体であり、上記2種類以上の分散剤は、それぞれ異なる化合物であり、且つ、いずれもブロックポリマーである顔料分散体。
- 上記の分散剤のうちの1種類である分散剤Bが、酸価、及びアミン価から選択される、少なくとも一方を有する請求項1に記載の顔料分散体。
- 上記の分散剤AのAブロックを構成するモノマーがベンジルメタクリレートであり、
Bブロックを構成するモノマーが、式(1)で表されるモノマーのうち、
R1が水素原子、R2がメチル基で表されるモノマーと、
R1がC4アルキル基、R2がメチル基で表されるモノマーと、の2種類である請求項2に記載の顔料分散体。 - 上記の分散剤Bが、A−Bブロックポリマーである請求項3に記載の顔料分散体。
- 上記顔料が、無機顔料及び中空ポリマーである請求項1に記載の顔料分散体。
- 上記顔料が、酸化チタンである請求項1に記載の顔料分散体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の顔料分散液の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の顔料分散液を含有するインク。
- 請求項9のインクの液滴を、インクジェットプリンタから吐出させて記録メディアに付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019017170A JP2020125381A (ja) | 2019-02-01 | 2019-02-01 | 顔料分散体、及びそれを含有するインク |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023175818A1 (ja) * | 2022-03-17 | 2023-09-21 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクの製造方法、インクジェット記録用インクセット、画像形成方法及び画像形成装置 |
WO2023190162A1 (ja) * | 2022-03-31 | 2023-10-05 | 日本化薬株式会社 | インクジェットインク |
-
2019
- 2019-02-01 JP JP2019017170A patent/JP2020125381A/ja active Pending
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WO2023175818A1 (ja) * | 2022-03-17 | 2023-09-21 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクの製造方法、インクジェット記録用インクセット、画像形成方法及び画像形成装置 |
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