以下、添付図面を参照して、医用レポート作成装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下、医用レポート作成装置を含む医用レポート作成システムを例に挙げて説明する。図1に示す医用レポート作成システムにおいては、各装置が1台ずつ示されているが、実際にはさらに複数の装置を含むことができる。
図1は、本実施形態に係る医用レポート作成装置100を含む医用レポート作成システムの構成の一例を示す図である。図1に示す医用レポート作成システムは、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)と、放射線部門情報管理システム(RIS:Radiology Information System)と、医用画像診断装置30と、医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)と、医用レポート作成装置100と、各種サーバとを備える。
HIS、RIS、医用画像診断装置30、PACS、医用レポート作成装置100、及び、各種サーバは、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)に接続され、所定の装置へ情報を送信すると共に、所定の装置から送信される情報を受信する。なお、HISは、院内LANに加え、外部のネットワークに接続してもよい。
HISは、病院内で発生する情報を管理するシステムである。HISは、HISサーバ10を含む。ここで、医療スタッフが病院内の各種業務を遂行するために使用される端末(HIS端末)についての記載は省略する。
HISサーバ10は、HISにおいて、病院内で発生する情報を管理する。病院内で発生する情報には、患者情報、及び検査オーダ情報等が含まれる。患者情報に含まれる各レコードは、項目として、患者ID、患者名(氏名)、年齢(生年月日)、性別、身長、体重、及び血液型等を有する。検査オーダ情報に含まれる各レコードは、項目として、検査を識別可能な検査ID、患者ID、入院又は外来を表す情報、検査コード、診療科目、検査部位、検査種類、及び検査予定日時等を有する。
検査IDは、検査オーダ情報が入力される際に発行され、例えば1つの病院内で検査オーダ情報を一意に特定するための識別子である。患者IDは、患者毎に付与され、例えば1つの病院内で患者を一意に特定するための識別子である。検査コードは、例えば1つの病院内で規定される、検査を一意に特定するための識別子である。診療科目は、例えば医療において診療の専門分野区分を示すものである。具体的には、診療科目は、内科、及び外科等である。検査部位には、脳、腎臓、肺、及び肝臓等が含まれる。検査種類には、X線検査、CT(Computed Tomography)検査、及びMRI(Magnetic Resonance Imaging)検査等が含まれる。
HISサーバ10は、例えば検査依頼医から検査オーダ情報が入力された場合、入力された検査オーダ情報と、当該検査オーダ情報により特定される患者情報とをRISに送信する。また、この場合、HISサーバ10は、当該患者情報をPACSに送信する。
RISは、放射線検査業務に係る検査予約情報を管理するシステムである。RISは、RISサーバ20を含む。ここで、例えば放射線技師等が放射線部門の各種業務を遂行するために使用される端末(RIS端末)についての記載は省略する。
RISサーバ20は、RISにおいて、放射線検査業務に係る情報を管理する。例えば、RISサーバ20は、HISサーバ10から送信される検査オーダ情報を受信し、受信した検査オーダ情報に各種設定情報を付加して集積し、集積した情報を検査予約情報として管理する。具体的には、RISサーバ20は、HISサーバ10から送信される患者情報及び検査オーダ情報を受信した場合、受信した患者情報及び検査オーダ情報に基づいて、医用画像診断装置30を動作させるために必要な検査予約情報を生成する。検査予約情報には、例えば、検査ID、患者ID、検査部位、及び、検査種類等の検査の実施に必要な情報が含まれる。
RISサーバ20は、生成した検査予約情報を医用画像診断装置30に送信する。
医用画像診断装置30は、患者を撮影等することにより検査を実施する装置である。医用画像診断装置30は、例えば、X線診断装置、X線コンピュータ断層撮影装置(X線CT装置)、磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)、核医学診断装置、及び超音波診断装置等を含む。なお、医用画像診断装置30は、モダリティ装置とも呼ぶ。
医用画像診断装置30は、例えばRISサーバ20から送信される検査予約情報に基づいて検査を実施する。そして、医用画像診断装置30は、検査の実施を表す検査実施情報を生成し、RISサーバ20に送信する。この場合、RISサーバ20は、医用画像診断装置30から検査実施情報を受信し、受信した検査実施情報を最新の検査実施情報としてHISサーバ10及び医用レポート作成装置100に出力する。HISサーバ10は、最新の検査実施情報を受信し、受信した検査実施情報を管理する。医用レポート作成装置100は、最新の検査実施情報を受信し、受信した検査実施情報に応じて、後述の医用レポートを作成する。検査実施情報には、検査予約情報(検査ID、患者ID、検査部位、及び、検査種類)、及び、検査の実施日等が含まれる。
また、医用画像診断装置30は、検査の実施において、被検体(患者)を撮影することにより、医用画像データを生成する。医用画像データは、例えばX線CT画像データ、X線画像データ、MRI画像データ、核医学画像データ、及び超音波画像データ等である。医用画像診断装置30は、生成した医用画像データを例えばDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した形式に変換する。すなわち、医用画像診断装置30は、付帯情報としてDICOMタグが付加された医用画像データを生成する。
付帯情報は、例えば、患者ID、検査ID、装置ID、画像シリーズID等を含み、DICOM規格に従って規格化されている。装置IDは、医用画像診断装置30を識別するための情報である。画像シリーズIDは、医用画像診断装置30による1回の撮影を識別するための情報であり、例えば、撮影された被検体(患者)の部位、画像生成時刻、スライス厚、スライス位置等を含む。例えば、CT検査やMRI検査を行うことにより、複数のスライス位置の各々における断層画像が医用画像データとして得られる。
医用画像診断装置30は、生成した医用画像データをPACSに送信する。PACSは、種々の医用画像データを管理するシステムである。PACSは、PACSサーバ40を含む。
PACSサーバ40は、例えば、HISサーバ10から送信された患者情報を受信し、受信した患者情報を管理する。また、PACSサーバ40は、例えば、医用画像診断装置30から送信された医用画像データを受信し、受信した医用画像データを患者情報に対応付けて管理する。そして、PACSサーバ40は、医用レポート作成装置100からの取得要求に応じた医用画像データを、医用レポート作成装置100に送信する。なお、PACSサーバ40に保存された医用画像データには、患者ID、検査ID、装置ID、画像シリーズID等の付帯情報が付加されている。このため、医用レポート作成装置100は、患者ID等を用いた検索を行うことで、必要な患者情報をPACSサーバ40から取得することができる。また、医用レポート作成装置100は、患者ID、検査ID、装置ID、画像シリーズID等を用いた検索を行うことで、必要な医用画像データをPACSサーバ40から取得することができる。
また、PACSサーバ40は、例えば、医用レポート作成装置100から送信された医用レポートと当該医用レポートに対応する検査実施情報とを受信し、受信した医用レポートと検査実施情報とを対応付けて管理する。医用レポートは、医用レポート作成装置100により作成される。なお、上述のように、PACSサーバ40に保存された医用レポートには、検査実施情報が対応付けられ、検査実施情報には、検査ID、患者ID、検査部位、検査種類、及び、検査の実施日等が含まれる。このため、医用レポート作成装置100は、患者ID、検査ID等を用いた検索を行うことで、必要な医用レポートをPACSサーバ40から取得することができる。
医用レポート作成装置100には、医用画像データに基づく画像(医用画像)や医用レポートを自身のディスプレイに表示させるためのビューア(ソフトウェア)がインストールされている。すなわち、医用レポート作成装置100は、PACSのビューア(以下、画像表示ビューアと記載する)として用いられる。
例えば、医用レポート作成装置100は、放射線科に配置され、読影医によって操作される。読影医は、医用レポート作成装置100に表示された医用画像等を用いて読影を行う。
例えば、検査種類がCT検査であり、検査部位が肺である場合、読影医は、医用レポート作成装置100に表示された医用画像を用いて、腫瘤のサイズを計測する。具体的には、読影医は、当該医用画像を用いて、原発巣の腫瘍の線分長(例えば、長径)を計測値として計測する。そして、読影医は、計測値(原発巣の腫瘍の長径の値)を含む所見等が記入された医用レポートを作成する。
例えば、検査種類がCT検査であり、検査部位が肝臓である場合、読影医は、医用レポート作成装置100に表示された医用画像を用いて、肝臓の画像の濃度を計測する。例えば、読影医は、当該医用画像を用いて、脂肪肝の判断に利用するために肝臓の画像のCT値を計測値として計測する。そして、読影医は、計測値(肝臓の画像のCT値)を含む所見等が記入された医用レポートを作成する。
ここで、図1に示す各種サーバとしては、臨床アプリケーションサーバ50、医学辞書サーバ60、検体検査サーバ70が挙げられ、医用レポートに記入される所見には、計測値(例えば、原発巣の腫瘍の長径の値)に加えて、他のパラメータが含まれる場合がある。
例えば、臨床アプリケーションサーバ50には、臨床アプリケーション(プログラム)が実装されていて、臨床アプリケーションは、医用レポート作成装置100により読み出し可能である。臨床アプリケーションは、計測値を基に計算を行い、その計算結果を臨床解析結果として取得する。例えば、読影医は、医用レポート作成装置100により読み出された臨床アプリケーションを用いて、計測値(原発巣の腫瘍の長径の値)を基に腫瘤の容積を算出し、算出した腫瘤の容積を臨床解析結果として取得する。そして、読影医は、計測値(原発巣の腫瘍の長径の値)と臨床解析結果(腫瘤の容積)とを含む所見等が記入された医用レポートを作成する。
例えば、医学辞書サーバ60は、医学辞書として、部位毎に計測値とカテゴリとを対応付ける情報を記憶していて、医学辞書は、医用レポート作成装置100により読み出し可能である。カテゴリとしては、例えば、癌のステージ等が挙げられる。例えば、読影医は、医用レポート作成装置100により読み出された医学辞書を参照して、計測値(原発巣の腫瘍の長径の値)に対応する癌のステージを決定する。そして、読影医は、計測値(原発巣の腫瘍の長径の値)と癌のステージとを含む所見等が記入された医用レポートを作成する。
例えば、検体検査サーバ70は、検体検査として、体重、血圧、脈拍、体温を含むバイタルデータや、血液検査の結果等の情報を、患者ID、検査ID等に対応付けて記憶している。このため、医用レポート作成装置100は、患者ID、検査ID等を用いた検索を行うことで、必要な検体検査を検体検査サーバ70から取得することができる。例えば、読影医は、医用レポート作成装置100を用いて、患者ID、検査ID等に対応する検体検査(例えば、体温)を取得する。そして、読影医は、計測値(原発巣の腫瘍の長径の値)と検体検査(体温)とを含む所見等が記入された医用レポートを作成する。
以下、本実施形態に係る医用レポート作成装置100の詳細について説明する。図2は、本実施形態に係る医用レポート作成装置100の構成の一例を示す図である。図2に示すように、医用レポート作成装置100は、入力インターフェース110と、ディスプレイ120、123と、通信インターフェース130と、記憶回路140と、処理回路150とを有する。
入力インターフェース110は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を有し、医用レポート作成装置100に対する各種操作の入力を操作者から受け付け、操作者から受け付けた指示や設定の情報を処理回路150に転送する。例えば、入力インターフェース110は、操作者から、医用画像データの取得要求や画像処理条件等を受け付ける。
ディスプレイ120、123は、操作者によって参照されるモニタであり、処理回路150による制御のもと、画像データを操作者に表示したり、入力インターフェース110を介して操作者から各種指示や各種設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。通信インターフェース130は、NIC(Network Interface Card)等であり、他の装置との間で通信を行う。
上述のように、読影医は、検査で取得された医用画像データ等を用いて読影を行い、医用レポートを作成する。例えば、読影医は、患者に対して経過観察のために今回検査を実施したときに医用レポート(今回の医用レポート)を作成する。ディスプレイ123は、例えば、今回の医用レポートを表示するための表示部である。ディスプレイ120は、例えば、患者に対して過去に検査を実施したときに作成された医用レポート(過去の医用レポート)のリストや、当該リストから選択された過去の医用レポートを表示するための表示部である。
記憶回路140は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置などである。
処理回路150は、医用レポート作成装置100の構成要素を制御する。例えば、処理回路150は、図2に示すように、情報取得機能151、レポート取得機能152、及び、レポート作成機能153を実行する。ここで、例えば、処理回路150の構成要素である情報取得機能151、レポート取得機能152、及び、レポート作成機能153が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路140に記録されている。処理回路150は、各プログラムを記憶回路140から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路150は、図2の処理回路150内に示された各機能を有することとなる。ここで、情報取得機能151、及び、レポート取得機能152は、取得部の一例である。レポート作成機能153は、作成部の一例である。
また、レポート作成機能153は、特定機能154、判定機能155、自動更新機能156、リンク処理機能157、通知処理機能158、保存処理機能159を含む。特定機能154は、特定部の一例である。判定機能155は、判定部の一例である。自動更新機能156は、自動更新部の一例である。リンク処理機能157は、リンク処理部の一例である。通知処理機能158は、通知処理部の一例である。保存処理機能159は、保存処理部の一例である。
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable GateArray:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。
以上、本実施形態に係る医用レポート作成装置100を含む医用レポート作成システムの全体構成について説明した。このような構成のもと、医用レポートの作成にかかる負荷を軽減するために、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、以下の処理を行う。まず、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、処理回路150は、過去に作成された医用レポートを取得する。そして、処理回路150は、過去の医用レポートに基づいて今回の医用レポートのテンプレートを作成し、当該テンプレートと共に、今回の医用レポートにおいて更新すべき更新対象を識別可能に表示部(例えば、ディスプレイ123)に表示させる。このように、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、今回の医用レポートにおいて更新すべき更新対象を識別可能に表示部に表示させるため、読影医は、今回の医用レポートにおいて更新対象を自身で判断する必要がなく、当該更新対象を自身で判断するときの読影医の負担が軽減される。すなわち、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、更新作業を効率化できる。また、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、今回の医用レポートを作成する際に、読影医による更新対象の見落としを防止することができる。
図3は、本実施形態に係る医用レポート作成装置100による処理の手順を示すフローチャートである。図4〜図7は、本実施形態に係る医用レポート作成装置100による処理を説明するための図である。
図3のステップS101は、処理回路150が記憶回路140から情報取得機能151に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。
ステップS101では、情報取得機能151は、最新の検査実施情報(検査ID、患者ID、検査部位、検査種類、及び、検査の実施日等)に含まれる患者IDを用いた検索を行うことで、患者情報(患者ID、患者名(氏名)、年齢(生年月日)、性別、身長、体重、及び血液型等)をPACSサーバ40から取得する。そして、図4に示すように、情報取得機能151は、取得した患者情報のうち、例えば、患者ID「P1111」、氏名「患者太郎」、生年月日「2000年1月1日生」、及び、性別「男」をディスプレイ123に表示させる。また、図4に示すように、情報取得機能151は、最新の検査実施情報のうち、例えば、検査の実施日「2018年10月11日」、及び、検査種類「CT検査」をディスプレイ123に表示させる。
図3のステップS102、S103は、処理回路150が記憶回路140からレポート取得機能152に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。
ステップS102では、レポート取得機能152は、最新の検査実施情報に含まれる患者IDを用いた検索を行うことで、複数の過去の医用レポートにそれぞれ対応付けられた複数の検査実施情報をPACSサーバ40から取得する。そして、図5に示すように、レポート取得機能152は、取得した複数の検査実施情報を複数の過去の医用レポートのリスト310としてディスプレイ120の表示領域121に表示させる。例えば、レポート取得機能152は、当該リスト310として、複数の検査実施情報の各々の検査の実施日、検査種類をディスプレイ120の表示領域121に表示させる。また、図5に示すように、レポート取得機能152は、リスト310から選択された過去の医用レポートをコピーするためのコピーボタン320をディスプレイ120の表示領域121に表示させる。
ステップS103では、レポート取得機能152は、リスト310から選択された過去の医用レポートをディスプレイ120の表示領域122に表示させる。例えば、図6に示すように、読影医は、入力インターフェース110(図2)を操作して、ディスプレイ120の表示領域121に表示されたリスト310が表す複数の検査実施情報のうちの1つの検査実施情報に対して、カーソル111を合わせてクリック操作を行う。この場合、当該1つの検査実施情報が選択される。例えば、選択された検査実施情報は、患者に対して今回の検査の直前に実施された検査を表し、ディスプレイ120の表示領域121には、検査の実施日「2018年5月11日」、及び、検査種類「CT検査」が表示されている。そして、図6に示すように、レポート取得機能152は、選択された検査実施情報に対応付けられた過去の医用レポート300をPACSサーバ40から取得し、取得した過去の医用レポート300をディスプレイ120の表示領域122に表示させる。
図6に示すように、過去の医用レポート300は、患者情報表示欄330、検査実施情報表示欄340、及び、登録情報表示欄350を含む。患者情報表示欄330には、患者情報のうち、例えば、患者ID「P1111」、氏名「患者太郎」、生年月日「2000年1月1日生」、及び、性別「男」が表示される。検査実施情報表示欄340には、選択された検査実施情報のうち、例えば、検査の実施日「2018年5月11日」、及び、検査種類「CT検査」が表示される。登録情報表示欄350には、過去の医用レポート300がPACSサーバ40に保存(登録)された登録日「2018年5月11日」、及び、過去の医用レポート300を作成した読影医(登録者)の氏名「○○」が表示される。
また、図6に示すように、過去の医用レポート300は、更に、所見表示欄360を含む。例えば、所見表示欄360には、読影医が医用画像等を用いて読影を行ったときの所見「原発巣の腫瘍の長径は9mmです。肺野全体、縦隔に転移しており、ステージT4です。」がテキストデータにより表示される。
また、図6に示すように、過去の医用レポート300は、更に、マルチメディアデータ表示欄370を含む。例えば、マルチメディアデータ表示欄370には、マルチメディアデータとして、患者に対する過去の検査時に生成されたキー画像380が表示される。キー画像380としては、あるスライス位置において病変部位が判り易く表されている断層画像や、あるスライス位置において特に注目すべき部位が表された断層画像等が挙げられ、医用レポート作成装置100によりPACSサーバ40から取得された医用画像データである。キー画像380として選択された医用画像データは、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式やビットマップ形式等の汎用の画像フォーマットに変換されて、過去の医用レポート300に貼り付けられた状態で表示される。
なお、マルチメディアデータ表示欄370には、1つのキー画像380が表示されているが、これに限定されない。例えば、マルチメディアデータ表示欄370には、スライス位置が異なる複数のキー画像が表示されてもよい。
また、マルチメディアデータ表示欄370には、マルチメディアデータとして、キー画像380が表示されているが、これに限定されない。例えば、マルチメディアデータ表示欄370には、キー画像380の他に、キー動画、医学的な文書が記述されたPDF(Portable Document Format)ファイルや、動画ファイル、音声ファイルなどのマルチメディアデータが表示されてもよい。これらのマルチメディアデータには、当該マルチメディアデータをPACSサーバ40から呼び出すためのリンク情報が与えられてもよい。例えば、リンク情報に対してクリック操作が行われた場合、当該マルチメディアデータがPACSサーバ40から呼び出され、画像表示ビューア、動画ビューア、PDFアプリケーションなどで表示される。
図3のステップS104〜S108は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。
ステップS104では、レポート作成機能153は、読影医が今回の医用レポートを作成する際に過去の医用レポート300のコピーを利用するか否かを監視する。具体的には、レポート作成機能153は、ディスプレイ120の表示領域122に過去の医用レポート300が表示された状態で、ディスプレイ120の表示領域121に表示されたコピーボタン320が操作されるか否かを監視する。
例えば、図7に示すように、読影医は、今回の医用レポートを作成する際に過去の医用レポート300のコピーを利用する場合(ステップS104;Yes)、入力インターフェース110(図2)を操作して、ディスプレイ120の表示領域121に表示されたコピーボタン320に対して、カーソル112を合わせてクリック操作を行う。この場合、ステップS105(更新対象提示処理)において、レポート作成機能153は、ディスプレイ120の表示領域122に表示された過去の医用レポート300をコピーして今回の医用レポート200のテンプレートを作成し、今回の医用レポート200のテンプレートと共に、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象を識別可能にディスプレイ123に表示させる。
図7に示すように、今回の医用レポート200のテンプレートは、患者情報表示欄230、及び、検査実施情報表示欄240を含む。患者情報表示欄230には、ステップS101で取得した患者情報が表示される。例えば、患者情報表示欄230には、ステップS101で取得した患者情報のうち、患者ID「P1111」、氏名「患者太郎」、生年月日「2000年1月1日生」、及び、性別「男」が表示される。検査実施情報表示欄240には、最新の検査実施情報が表示される。例えば、検査実施情報表示欄240には、最新の検査実施情報のうち、検査の実施日「2018年10月11日」、及び、検査種類「CT検査」が表示される。
また、図7に示すように、今回の医用レポート200のテンプレートは、更に、所見表示欄260を含む。所見表示欄260には、過去の医用レポート300の所見表示欄360により表示されたテキストデータである所見「原発巣の腫瘍の長径は9mmです。肺野全体、縦隔に転移しており、ステージT4です。」がコピーされた後に、当該所見(テキストデータ)に対して、更新対象を識別可能にしたデータが表示される。
具体的には、所見表示欄260に表示された所見の文字列「9mm」は、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象であり、当該文字列「9mm」には、更新対象を識別可能にしたリンク情報261が付加される。リンク情報261は、PACSサーバ40にリンクするためのリンク情報である。また、所見表示欄260の当該文字列「9mm」の近傍には、更新対象を識別可能にしたメッセージ262「要更新」が表示される。メッセージ262「要更新」は、当該文字列「9mm」を読影医に更新させるためのメッセージである。この処理の詳細については後述する。
また、所見表示欄260に表示された所見の文字列「ステージT4」は、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象であり、当該文字列「ステージT4」には、更新対象を識別可能にしたリンク情報263が付加される。リンク情報263は、医学辞書サーバ60にリンクするためのリンク情報である。また、所見表示欄260の当該文字列「ステージT4」の近傍には、更新対象を識別可能にしたメッセージ264「要更新」が表示される。メッセージ264「要更新」は、当該文字列「ステージT4」を読影医に更新させるためのメッセージである。この処理の詳細については後述する。
また、図7に示すように、今回の医用レポート200のテンプレートは、更に、マルチメディアデータ表示欄270を含む。マルチメディアデータ表示欄270には、過去の医用レポート300のマルチメディアデータ表示欄370により表示されたキー画像380がコピーされた後に、後述の自動更新により、当該キー画像380に代えて、患者に対する今回の検査時に生成されたキー画像280が表示される。また、マルチメディアデータ表示欄270の当該キー画像280内又はその近傍には、更新対象を識別可能にしたメッセージ281「要確認」が表示される。メッセージ281「要確認」は、当該キー画像280を読影医に確認させるためのメッセージである。この処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS102〜S105では、読影医がコピーボタン320を操作したときに、レポート作成機能153は、ディスプレイ120の表示領域122に表示された過去の医用レポート300をコピーしているが、これに限定されない。例えば、ステップS105において、レポート作成機能153は、最新の検査実施情報に含まれる検査ID、患者ID、検査部位、検査種類、及び、検査の実施日等を用いた検索を行うことで、自動的に、過去の医用レポート300をコピーしてもよい(以下、自動コピー処理と記載する)。自動コピー処理が実行される場合、ステップS102〜S104は実行されない。
例えば、レポート作成機能153は、最新の検査実施情報に含まれる検査ID、患者ID、検査部位、検査種類、及び、検査の実施日等を用いた検索を行うことで、過去の医用レポート300をPACSサーバ40から取得することができる。具体的には、上述のように、過去の医用レポートは、当該過去の医用レポートに対応する検査実施情報と共にPACSサーバ40に保存されている。このため、レポート作成機能153は、最新の検査実施情報に含まれる検査ID、患者ID、検査部位、検査種類、及び、検査の実施日等を用いた検索を行うことで、PACSサーバ40に保存された過去の医用レポートの中から、最新の検査実施情報に含まれる検査ID、患者ID、検査部位、検査種類に対応し、かつ、最新の検査実施情報に含まれる検査の実施日の直前に検査が実施されたときの医用レポート(過去の医用レポート300)をPACSサーバ40から取得することができる。そして、レポート取得機能152は、取得した過去の医用レポート300をコピーする。
ここで、読影医は、自動コピー処理の実行の有無を選択することもできる。例えば、ディスプレイ120の表示領域121には、自動コピー処理の実行を解除するチェック欄が表示され、読影医が入力インターフェース110を操作して当該チェック欄にチェックを入れた場合、レポート作成機能153は、自動コピー処理の実行を無効とする。
次に、ステップS106(更新・確認処理)において、レポート作成機能153は、読影医の操作により更新対象のみを更新することで、今回の医用レポート200を作成する。この処理の詳細については後述する。
そして、ステップS107(保存処理)において、レポート作成機能153は、読影医が入力インターフェース110を用いて保存指示を行った場合、所見表示欄260に表示された所見のデータ形式をテキストデータに変換して(すなわち、リンク情報を外して)、今回の医用レポートを作成する。なお、作成した今回の医用レポート200には、今回の医用レポート200をPACSサーバ40に保存(登録)する登録日「2018年10月11日」、及び、今回の医用レポート200を作成した読影医(登録者)の氏名「○○」を含む登録情報表示欄が新たに設けられる。そして、レポート作成機能153は、作成した今回の医用レポート200をPACSサーバ40に保存(登録)する。具体的には、レポート作成機能153は、作成した今回の医用レポート200と当該今回の医用レポート200に対応する検査実施情報とをPACSサーバ40に送信する。この場合、PACSサーバ40は、医用レポート作成装置100から送信された今回の医用レポート200と当該今回の医用レポート200に対応する検査実施情報とを受信し、受信した今回の医用レポート200と検査実施情報とを対応付けて管理する。この処理の詳細については後述する。
一方、読影医は、今回の医用レポートを作成する際に過去の医用レポート300のコピーを利用しない場合(ステップS104;No)、入力インターフェース110(図2)を操作して、ディスプレイ120の表示領域121に表示された新規作成ボタン(図示しない)に対して、カーソルを合わせてクリック操作を行う。この場合、ステップS108において、レポート作成機能153は、所見表示欄260及びマルチメディアデータ表示欄270が空欄の状態の今回の医用レポートのテンプレートを作成し、ディスプレイ123に表示させる。読影医は、所見表示欄260に所見の記入や、マルチメディアデータ表示欄270にキー画像の貼り付けなどを行って、今回の医用レポートを作成する。なお、作成した今回の医用レポート200には、今回の医用レポート200をPACSサーバ40に保存(登録)する登録日「2018年10月11日」、及び、今回の医用レポート200を作成した読影医(登録者)の氏名「○○」を含む登録情報表示欄が新たに設けられる。そして、レポート作成機能153は、読影医が入力インターフェース110を用いて保存指示を行った場合、作成した今回の医用レポートを保存する。具体的には、レポート作成機能153は、作成した今回の医用レポートと当該今回の医用レポートに対応する検査実施情報とをPACSサーバ40に送信する。この場合、PACSサーバ40は、医用レポート作成装置100から送信された今回の医用レポートと当該今回の医用レポートに対応する検査実施情報とを受信し、受信した今回の医用レポートと検査実施情報とを対応付けて管理する。
図8は、本実施形態における更新対象提示処理(ステップS105)の手順を示すフローチャートである。図9〜図13は、本実施形態における更新対象提示処理(ステップS105)を説明するための図である。
図8のステップS201は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の特定機能154に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。ステップS201では、特定機能154は、今回の医用レポート200のテンプレートに含まれるデータ(テキストデータ、マルチメディアデータ)の中から、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象を特定する。すなわち、特定機能154は、今回の医用レポート200のテンプレートの中に、計測値、臨床解析結果、カテゴリ、マルチメディアデータが含まれているか否かを特定する。
まず、特定機能154は、今回の医用レポート200のテンプレートの中に、計測値、臨床解析結果、カテゴリが含まれているか否かを特定する。例えば、特定機能154は、今回の医用レポート200のテンプレートにおいて、所見表示欄260内のテキストデータである所見「原発巣の腫瘍の長径は9mmです。肺野全体、縦隔に転移しており、ステージT4です。」の中に、計測値、臨床解析結果、カテゴリが含まれているか否かを特定する。ここで、計測値、臨床解析結果、カテゴリの記述の有無を検出する技術としては、自然言語処理による解析が挙げられる。特定機能154は、自然言語処理を行うことにより、ある文字列が病変部位の計測値を表す記述であるのか、あるいは、カテゴリを表す記述であるのか、といった情報等を特定することができる。
例えば、図9に示すように、特定機能154は、所見表示欄260内の所見の文字列「腫瘍の長径は9mm」により、「9mm」を腫瘍の計測値の記述として特定する。すなわち、特定機能154は、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象として、計測値「9mm」を特定する。
例えば、図9に示すように、特定機能154は、所見表示欄260内の所見の文字列「ステージT4です。」により、「ステージT4」をカテゴリ(癌のステージ)の記述として特定する。すなわち、特定機能154は、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象として、カテゴリ「ステージT4」を特定する。
次に、特定機能154は、今回の医用レポート200のテンプレートの中に、マルチメディアデータが含まれているか否かを特定する。この場合、特定機能154は、今回の医用レポート200のテンプレートにおいて、マルチメディアデータ表示欄270内のマルチメディアデータの有無を確認する。
例えば、図9に示すように、マルチメディアデータ表示欄270内にマルチメディアデータとしてキー画像380が張りつけられている。このため、特定機能154は、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象として、キー画像380を特定する。
なお、特定機能154は、テキストデータにおいて、計測値、臨床解析結果、カテゴリ等を更新対象としているが、これに限定されない。例えば、特定機能154は、テキストデータにおいて、「肥大している」や「縮小している」等の推移を表す記述を、更新対象としてもよい。
図8のステップS202は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の特定機能154に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。ステップS202では、特定機能154は、テーブルを参照して、特定した更新対象(計測値「9mm」、カテゴリ「ステージT4」、キー画像380)を更新するための更新手段を特定する。
具体的には、記憶回路140は、図10に示すテーブル141を備えている。テーブル141は、図10に示すように、更新対象の種類と、当該更新対象を更新する更新手段と、当該更新手段が自動更新可能か否かを表す自動更新可否情報と、当該更新手段へのリンク先(インターフェース情報)と、が対応付けられた情報を記憶する。
例えば、テーブル141は、更新対象の種類「腫瘍のサイズ(計測値)」と、当該更新対象を更新する更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」と、当該更新手段における自動更新可否情報「不可」と、当該更新手段へのリンク先(インターフェース情報)と、が対応付けられた情報を記憶する。例えば、テーブル141は、更新対象の種類「CT値(計測値)」と、当該更新対象を更新する更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」と、当該更新手段における自動更新可否情報「不可」と、当該更新手段へのリンク先(インターフェース情報)と、が対応付けられた情報を記憶する。例えば、特定機能154は、テーブル141を参照して、所見表示欄260内の所見の文字列「腫瘍の長径は9mm」から特定した更新対象(計測値「9mm」)を更新するための更新手段として、更新対象の種類「腫瘍のサイズ(計測値)」に対応する更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」を特定する。
例えば、テーブル141は、更新対象の種類「腫瘤の容積(臨床解析結果)」と、当該更新対象を更新する更新手段「B社のサーバ(臨床アプリケーションサーバ50)」と、当該更新手段における自動更新可否情報「不可」と、当該更新手段へのリンク先(インターフェース情報)と、が対応付けられた情報を記憶する。例えば、テーブル141は、更新対象の種類「癌のステージ(カテゴリ)」と、当該更新対象を更新する更新手段「C社のサーバ(医学辞書サーバ60)」と、当該更新手段における自動更新可否情報「不可」と、当該更新手段へのリンク先(インターフェース情報)と、が対応付けられた情報を記憶する。例えば、特定機能154は、テーブル141を参照して、所見表示欄260内の所見の文字列「ステージT4です。」から特定した更新対象(カテゴリ「ステージT4」)を更新するための更新手段として、更新対象の種類「癌のステージ(カテゴリ)」に対応する更新手段「C社のサーバ(医学辞書サーバ60)」を特定する。
例えば、テーブル141は、更新対象の種類「キー画像(マルチメディアデータ)」と、当該更新対象を更新する更新手段「A社のサーバ(PACSサーバ40)」と、当該更新手段における自動更新可否情報「可」と、当該更新手段へのリンク先(インターフェース情報)と、が対応付けられた情報を記憶する。例えば、テーブル141は、更新対象の種類「体温(検体検査)」と、当該更新対象を更新する更新手段「D社のサーバ(検体検査サーバ70)」と、当該更新手段における自動更新可否情報「可」と、当該更新手段へのリンク先(インターフェース情報)と、が対応付けられた情報を記憶する。例えば、特定機能154は、テーブル141を参照して、マルチメディアデータ表示欄270内のマルチメディアデータから特定した更新対象(キー画像380)を更新するための更新手段として、更新対象の種類「キー画像(マルチメディアデータ)」に対応する更新手段「A社のサーバ(PACSサーバ40)」を特定する。
図8のステップS203は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の判定機能155に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。ステップS203では、判定機能155は、テーブル141を参照して、今回の医用レポート200において特定した更新対象(計測値「9mm」、カテゴリ「ステージT4」、キー画像380)の自動更新が可能か否かを判定する。
例えば、テーブル141において、更新対象の種類「腫瘍のサイズ(計測値)」及び更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」に対応する自動更新可否情報は、「不可」を表している。この場合、判定機能155は、テーブル141を参照して、特定機能154が特定した更新対象(計測値「9mm」)の自動更新が可能ではないと判定する。
例えば、テーブル141において、更新対象の種類「癌のステージ(カテゴリ)」及び更新手段「C社のサーバ(医学辞書サーバ60)」に対応する自動更新可否情報は、「不可」を表している。この場合、判定機能155は、テーブル141を参照して、特定機能154が特定した更新対象(カテゴリ「ステージT4」)の自動更新が可能ではないと判定する。
例えば、テーブル141において、更新対象の種類「キー画像(マルチメディアデータ)」及び更新手段「A社のサーバ(PACSサーバ40)」に対応する自動更新可否情報は、「可」を表している。この場合、判定機能155は、テーブル141を参照して、特定機能154が特定した更新対象(キー画像380)の自動更新が可能であると判定する。
図8のステップS204は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の自動更新機能156に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。ステップS204では、判定機能155が、特定機能154が特定した更新対象(キー画像380)の自動更新が可能であると判定した場合、自動更新機能156は、当該更新対象(キー画像380)に対応する更新手段「A社のサーバ(PACSサーバ40)」を用いて、当該更新対象(キー画像380)を自動更新する。
例えば、自動更新機能156は、患者ID、検査ID、画像ID等を用いた検索を行うことで、今回の検査時に生成され、かつ、特定機能154が特定した更新対象(キー画像380)に対応するキー画像(医用画像データ)をPACSサーバ40から取得することができる。具体的には、上述のように、PACSサーバ40に保存された医用画像データには、患者ID、検査ID、画像ID等の付帯情報が付加されている。また、上述のように、画像IDは、例えば、撮影された被検体(患者)の部位、画像生成時刻、スライス厚、スライス位置等を含む。このため、自動更新機能156は、患者の患者ID、当該患者に対する今回の検査の検査ID、及び、当該患者に対する過去の検査時に生成されたキー画像380の画像ID等を用いた検索を行うことで、今回の検査時に生成された医用画像データの中から、過去の検査時に生成されたキー画像380のスライス位置に対応するスライス位置におけるキー画像(医用画像データ)をPACSサーバ40から取得することができる。
そして、図11に示すように、自動更新機能156は、特定機能154が特定した更新対象(キー画像380)を、PACSサーバ40から取得したキー画像280に更新する。すなわち、マルチメディアデータ表示欄270には、自動更新により、特定機能154が特定した更新対象(キー画像380)に代えて、患者に対して今回の検査時に生成されたキー画像280が表示される。
なお、自動更新機能156は、スライス位置に基づいて、過去の検査時に生成されたキー画像380から、今回の検査時に生成されたキー画像を取得しているが、これに限定されない。例えば、自動更新機能156は、キー画像380が表す部位の形状に基づいて、過去の検査時に生成されたキー画像380から、今回の検査時に生成されたキー画像を取得してもよい。
図8のステップS205は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153のリンク処理機能157に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。ステップS205では、判定機能155が、特定機能154が特定した更新対象の自動更新が可能ではないと判定した場合、リンク処理機能157は、当該更新対象に対応する更新手段をリンク先としてリンクするリンク情報を、当該更新対象に付加する。
例えば、判定機能155が、特定機能154が特定した更新対象(計測値「9mm」)の自動更新が可能ではないと判定している。この場合、図12に示すように、リンク処理機能157は、当該更新対象(計測値「9mm」)に対応する更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」をリンク先としてリンクするリンク情報261を、当該更新対象(計測値「9mm」)に付加する。すなわち、所見表示欄260に表示された所見の文字列「9mm」には、PACSサーバ40にリンクするためのリンク情報261が付加される。ここで、リンク処理機能157は、当該文字列「9mm」に下線を付したり、当該文字列「9mm」を黒文字から青文字に変更したりすることにより、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象(計測値「9mm」)を識別可能に所見表示欄260に表示させる。
例えば、判定機能155が、特定機能154が特定した更新対象(カテゴリ「ステージT4」)の自動更新が可能ではないと判定している。この場合、図12に示すように、リンク処理機能157は、当該更新対象(カテゴリ「ステージT4」)に対応する更新手段「C社のサーバ(医学辞書サーバ60)」をリンク先としてリンクするリンク情報263を、当該更新対象(カテゴリ「ステージT4」)に付加する。すなわち、所見表示欄260に表示された所見の文字列「ステージT4」には、医学辞書サーバ60にリンクするためのリンク情報263が付加される。ここで、リンク処理機能157は、当該文字列「ステージT4」に下線を付したり、当該文字列「ステージT4」を黒文字から青文字に変更したりすることにより、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象(カテゴリ「ステージT4」)を識別可能に所見表示欄260に表示させる。
図8のステップS206は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の通知処理機能158に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。ステップS206では、通知処理機能158は、リンク情報が付加された更新対象に対して、更新が必要である旨を表すメッセージを表示する。
例えば、図13に示すように、通知処理機能158は、リンク情報261が付加された更新対象(計測値「9mm」)に対して、更新が必要である旨を表すメッセージ262「要更新」を表示する。すなわち、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」の近傍には、当該文字列「9mm」を読影医に更新させるためのメッセージ262「要更新」が表示される。通知処理機能158は、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」の近傍にメッセージ262「要更新」を表示させることにより、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象(計測値「9mm」)を識別可能に所見表示欄260に表示させる。
例えば、図13に示すように、通知処理機能158は、リンク情報263が付加された更新対象(カテゴリ「ステージT4」)に対して、更新が必要である旨を表すメッセージ264「要更新」を表示する。すなわち、所見表示欄260の所見の文字列「ステージT4」の近傍には、当該文字列「ステージT4」を読影医に更新させるためのメッセージ264「要更新」が表示される。通知処理機能158は、所見表示欄260の所見の文字列「ステージT4」の近傍にメッセージ264「要更新」を表示させることにより、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象(カテゴリ「ステージT4」)を識別可能に所見表示欄260に表示させる。
例えば、図13に示すように、通知処理機能158は、自動更新された更新対象(キー画像280)に対して、確認が必要である旨を表すメッセージ281「要確認」を表示する。すなわち、マルチメディアデータ表示欄270の当該キー画像280内又はその近傍には、当該キー画像280を読影医に確認させるためのメッセージ281「要確認」が表示される。通知処理機能158は、マルチメディアデータ表示欄270の当該キー画像280内又はその近傍にメッセージ281「要確認」を表示させることにより、今回の医用レポート200において確認すべき更新対象(キー画像280)を識別可能にマルチメディアデータ表示欄270に表示させる。
図14は、本実施形態における更新・確認処理(ステップS106)の手順を示すフローチャートである。図15〜図17は、本実施形態における更新・確認処理(ステップS106)を説明するための図である。
図14のステップS301〜S304、S306〜S310は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の通知処理機能158に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。図14のステップS305は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153のリンク処理機能157に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。
ステップS301では、通知処理機能158は、更新に対するアクションが行われるか否かを監視する。更新に対するアクションとは、例えば、読影医が、入力インターフェース110(図2)を用いて、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」、「ステージT4」にそれぞれ付加されたリンク情報261、263、又は、当該文字列「9mm」、「ステージT4」の近傍にそれぞれ表示されたメッセージ262、264「要更新」に、カーソルを合わせてクリック操作を行うことである。
ステップS302では、通知処理機能158は、更新に対するアクションが行われない場合(ステップS301;No)、確認に対するアクションが行われるか否かを監視する。確認に対するアクションとは、例えば、読影医が、入力インターフェース110を用いて、マルチメディアデータ表示欄270のキー画像280内又はその近傍に表示されたメッセージ281「要確認」に、カーソルを合わせてクリック操作を行うことである。
ステップS303では、通知処理機能158は、確認に対するアクションが行われた場合(ステップS302;Yes)、メッセージ281「要確認」に代えて、読影医によるキー画像280の確認が完了した旨を表すメッセージを表示する。例えば、図15に示すように、読影医が入力インターフェース110を用いて、メッセージ281「要確認」にカーソル113を合わせてクリック操作を行う。この場合、通知処理機能158は、メッセージ281「要確認」に代えて、読影医によるキー画像280の確認が完了した旨を表すメッセージ281A「確認完了」を表示する。すなわち、マルチメディアデータ表示欄270の当該キー画像280内又はその近傍には、メッセージ281「要確認」に代えて、メッセージ281A「確認完了」が表示される。
なお、通知処理機能158は、確認に対するアクションが行われた場合に、メッセージ281「要確認」に代えて、メッセージ281A「確認完了」を表示しているが、これに限定されない。例えば、通知処理機能158は、確認に対するアクションが行われた場合に、メッセージを表示しなくてもよい。すなわち、メッセージ281「要確認」の表示を終了してもよい。
ステップS304では、通知処理機能158は、更新に対するアクションが行われた場合(ステップS301;Yes)、リンク情報に対するアクションが行われるか否かを監視する。リンク情報に対するアクションとは、例えば、読影医が、入力インターフェース110(図2)を用いて、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」、「ステージT4」にそれぞれ付加されたリンク情報261、263に、カーソルを合わせてクリック操作を行うことである。
ステップS305では、リンク処理機能157は、リンク情報に対するアクションが行われた場合(ステップS304;Yes)、当該リンク情報が表すリンク先(更新手段)にリンクする。例えば、読影医が、入力インターフェース110を用いて、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」に付加されたリンク情報261に、カーソルを合わせてクリック操作を行った場合、リンク処理機能157は、リンク情報261が表すリンク先(更新手段)にリンクする。そして、リンク処理機能157は、リンク情報261によりリンクされた更新手段を用いて、今回の医用レポート200においてリンク情報261が付加された更新対象(文字列「9mm」)を更新する操作を受け付ける。
具体的には、図16に示すように、読影医が、入力インターフェース110を用いて、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」に付加されたリンク情報261にカーソル114を合わせてクリック操作を行う。この場合、リンク処理機能157は、リンク情報261が表すリンク先である更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」にリンクする。
例えば、リンク処理機能157は、患者ID、検査ID、画像ID等を用いた検索を行うことで、今回の検査時に生成された医用画像データをPACSサーバ40から取得することができる。具体的には、上述のように、PACSサーバ40に保存された医用画像データには、患者ID、検査ID、画像ID等の付帯情報が付加されている。また、上述のように、画像IDは、例えば、撮影された被検体(患者)の部位、解剖学的位置情報、画像生成時刻、スライス厚、スライス位置等を含む。このため、リンク処理機能157は、患者の患者ID、当該患者に対する今回の検査の検査ID及び画像ID等を用いた検索を行うことで、今回の検査時に生成された医用画像データ(以下、今回検査時の医用画像データ)の中から、過去検査時の医用画像データにおいて原発巣を表す画像IDと同じ解剖学的位置情報を持つ今回検査時の医用画像データをPACSサーバ40から取得することができる。具体的には、読影医は、過去の検査時に生成された医用画像データのうち、原発巣を表す医用画像データにリンク情報「9mm」を与えておき、過去検査時の各画像IDと今回検査時の各画像IDとは、解剖学的位置情報(例えば、画像ID=123は、「肝臓のS2領域」など)を有する。これにより、リンク処理機能157は、今回検査時の医用画像データのうち、過去検査時と同じ解剖学的位置情報を有する医用画像データをPACSサーバ40から取得することができる。例えば、PACSサーバ40から取得した医用画像データはディスプレイ(ディスプレイ120又はディスプレイ123)上に表示される。これにより、リンク処理機能157は、更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」を用いて、今回の医用レポート200においてリンク情報261が付加された更新対象(文字列「9mm」)を更新する操作を受け付ける。
そして、読影医は、ディスプレイ上に表示された医用画像データに対して、入力インターフェース110を用いて、原発巣の腫瘍の長径を計測する。計測の結果、原発巣の腫瘍の長径が、過去(前回)の検査では「9mm」であったが、今回の検査においては「10mm」に変わったものとする。この場合、図16に示すように、読影医は、入力インターフェース110を用いて、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」を文字列「10mm」に更新する操作を行う。すなわち、今回の医用レポート200において、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」は、文字列「10mm」に更新される。
ステップS306では、通知処理機能158は、リンク情報に対するアクションが行われたときに(ステップS304;Yes)、リンク先にリンクされた場合(ステップS305)に、更新が行われたか否かを確認する。
ステップS307では、通知処理機能158は、更新が行われた場合(ステップS306;Yes)、メッセージ262、264「要更新」に代えて、読影医により更新対象の文字列「9mm」、「ステージT4」が更新された旨を表すメッセージを表示する。例えば、図16に示すように、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」が文字列「10mm」に更新される。この場合、通知処理機能158は、メッセージ262「要更新」に代えて、読影医により更新対象の文字列「9mm」が更新された旨を表すメッセージ262A「更新完了」を表示する。すなわち、所見表示欄260の所見の文字列「10mm」の近傍には、メッセージ262「要更新」に代えて、メッセージ262A「更新完了」が表示される。
なお、通知処理機能158は、リンク情報に対するアクションが行われた場合に、メッセージ262「要更新」に代えて、メッセージ262A「更新完了」を表示しているが、これに限定されない。例えば、通知処理機能158は、リンク情報に対するアクションが行われた場合に、メッセージを表示しなくてもよい。すなわち、メッセージ262「要更新」の表示を終了してもよい。
ステップS308では、通知処理機能158は、リンク情報に対するアクションが行われない場合、例えば、図17に示すように、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」の近傍に表示されたメッセージ262「要更新」にカーソルを合わせてクリック操作が行われた場合(ステップS304;No)、確認表示を行う。又は、通知処理機能158は、リンク情報に対するアクションが行われたときに(ステップS304;Yes)、リンク先にリンクされたが(ステップS305)、更新が行われなかった場合(ステップS306;No)、確認表示を行う。
この場合、図17に示すように、通知処理機能158は、リンク情報261が付加された更新対象(文字列「9mm」)に対して、更新が不要であるか否かを確認するメッセージ410「更新しなくてもいいですか?」を表示する。メッセージ410「更新しなくてもいいですか?」は、ポップアップ画面のように所見表示欄260上に重ねて表示される。当該メッセージ410は、更新が不要であることを確認するためのボタン411と、リンク情報261が表すリンク先にリンクするためのボタン412とを含む。
ステップS309では、通知処理機能158は、当該メッセージ410のボタン411、412の操作を監視する。
ステップS310では、通知処理機能158は、読影医が入力インターフェース110を用いて当該メッセージ410のボタン411を操作した場合(ステップS309;Yes)、メッセージ262、264「要更新」に代えて、読影医により更新対象の文字列「9mm」、「ステージT4」を確認したが更新されない旨を表すメッセージを表示する。例えば、計測の結果、原発巣の腫瘍の長径が、過去(前回)の検査では「9mm」であったが、今回の検査においても「9mm」であったものとする。そこで、図17に示すように、読影医が入力インターフェース110を用いて当該メッセージ410のボタン411にカーソル115を合わせてクリック操作を行う。この場合、通知処理機能158は、メッセージ262「要更新」に代えて、読影医により更新対象の文字列「9mm」を確認したが更新されない旨を表すメッセージ262B「確認完了」を表示する。すなわち、所見表示欄260の所見の文字列「9mm」の近傍には、メッセージ262「要更新」に代えて、メッセージ262B「確認完了」が表示される。
一方、読影医が入力インターフェース110を用いて当該メッセージ410のボタン412を操作した場合(ステップS309;No)、ステップS304以降が実行される。すなわち、リンク処理機能157は、リンク情報261が表すリンク先である更新手段「A社の画像表示ビューア(PACSサーバ40)」にリンクする。そして、リンク処理機能157は、当該更新手段を用いて、今回の医用レポート200においてリンク情報261が付加された更新対象(文字列「9mm」)を更新する操作を受け付ける。
図18は、本実施形態における保存処理(ステップS107)の手順を示すフローチャートである。図19は、本実施形態における保存処理(ステップS107)を説明するための図である。
図18のステップS401、S403は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の保存処理機能159に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。図18のステップS402は、処理回路150が記憶回路140からレポート作成機能153の通知処理機能158、リンク処理機能157に対応するプログラムを呼び出して実行されるステップである。
ステップS401では、保存処理機能159は、読影医が入力インターフェース110を用いて保存指示を行った場合、今回の医用レポート200のテンプレートにおいて未確認の文字列や画像があるか否かを確認する。
ステップS402では、通知処理機能158及びリンク処理機能157は、今回の医用レポート200のテンプレートにおいて未確認の文字列や画像がある場合(ステップS401;Yes)、確認表示処理を行う。例えば、更新・確認処理(ステップS106)において、読影医は、所見表示欄260の所見の文字列「ステージT4」に対して、更新に対するアクションを行っていない。具体的には、読影医は、入力インターフェース110を用いて、所見表示欄260の所見の文字列「ステージT4」に付加されたリンク情報263、又は、「ステージT4」の近傍に表示されたメッセージ264「要更新」に、カーソルを合わせてクリック操作を行っていない。
この場合、図19に示すように、通知処理機能158は、リンク情報263が付加された更新対象(文字列「ステージT4」)に対して、更新が不要であるか否かを確認するメッセージ420「更新しなくてもいいですか?」を表示する。メッセージ420「更新しなくてもいいですか?」は、ポップアップ画面のように所見表示欄260上に重ねて表示される。当該メッセージ420は、更新が不要であることを確認するためのボタン421と、リンク情報263が表すリンク先にリンクするためのボタン422とを含む。
例えば、読影医が、入力インターフェース110を用いて、所見表示欄260の所見の文字列「ステージT4」に付加されたリンク情報263にカーソルを合わせてクリック操作を行う。この場合、リンク処理機能157は、リンク情報263が表すリンク先である更新手段「C社のサーバ(医学辞書サーバ60)」にリンクする。そして、リンク処理機能157は、当該更新手段を用いて、今回の医用レポート200においてリンク情報263が付加された更新対象(文字列「ステージT4」)を更新する操作を受け付ける。そこで、読影医は、部位毎に計測値とカテゴリとを対応付ける医学辞書を医学辞書サーバ60から読み出し、読影医は、読み出した医学辞書を参照して、計測値(原発巣の腫瘍の長径の値)に対応する癌のステージを決定する。参照の結果、癌のステージが、過去(前回)の検査では「ステージT4」であったが、今回の検査においても「ステージT4」であるものとする。この場合、読影医は、所見表示欄260の所見の文字列「ステージT4」を更新していない。
したがって、図19に示すように、所見表示欄260上にメッセージ420「更新しなくてもいいですか?」が表示された場合、読影医は、入力インターフェース110を用いて、当該メッセージ420のボタン421にカーソル116を合わせてクリック操作を行う。通知処理機能158は、メッセージ264「要更新」に代えて、読影医により更新対象の文字列「ステージT4」を確認したが更新されない旨を表すメッセージ264A「確認完了」を表示する。すなわち、所見表示欄260の所見の文字列「ステージT4」の近傍には、メッセージ264「要更新」に代えて、メッセージ264A「確認完了」が表示される。
なお、読影医が入力インターフェース110を用いて当該メッセージ420のボタン422を操作した場合、リンク情報263が表すリンク先である更新手段「C社のサーバ(医学辞書サーバ60)」にリンクする。そして、リンク処理機能157は、当該更新手段を用いて、今回の医用レポート200においてリンク情報263が付加された更新対象(文字列「ステージT4」)を更新する操作を受け付ける。
ステップS403では、読影医が入力インターフェース110を用いて保存指示を行ったときに、今回の医用レポート200のテンプレートにおいて未確認の文字列や画像がない場合(ステップS401;No)、保存処理機能159は、所見表示欄260に表示された所見のデータ形式をテキストデータに変換して(すなわち、リンク情報261、263を外して)、今回の医用レポート200を作成する。又は、読影医が入力インターフェース110を用いて保存指示を行ったときに、ステップS402の実行により未確認の文字列や画像がない場合、保存処理機能159は、所見表示欄260に表示された所見のデータ形式をテキストデータに変換して(リンク情報261、263を外して)、今回の医用レポート200を作成する。
なお、作成した今回の医用レポート200には、今回の医用レポート200をPACSサーバ40に保存(登録)する登録日「2018年10月11日」、及び、今回の医用レポート200を作成した読影医(登録者)の氏名「○○」を含む登録情報表示欄が新たに設けられる。そして、保存処理機能159は、作成した今回の医用レポート200をPACSサーバ40に保存(登録)する。具体的には、保存処理機能159は、作成した今回の医用レポート200と当該今回の医用レポート200に対応する検査実施情報とをPACSサーバ40に送信する。この場合、PACSサーバ40は、医用レポート作成装置100から送信された今回の医用レポート200と当該今回の医用レポート200に対応する検査実施情報とを受信し、受信した今回の医用レポート200と検査実施情報とを対応付けて管理する。
以上の説明により、本実施形態に係る医用レポート作成装置100によれば、過去に作成された医用レポートを取得し、過去の医用レポート300に基づいて今回の医用レポート200のテンプレートを作成し、当該テンプレートと共に、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象(計測値「9mm」、カテゴリ「ステージT4」、キー画像)を識別可能にディスプレイ123に表示させる。このように、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、今回の医用レポート200において更新すべき更新対象を識別可能にディスプレイ123に表示させるため、読影医は、今回の医用レポート200において更新対象を自身で判断する必要がなく、当該更新対象を自身で判断するときの読影医の負担が軽減される。すなわち、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、更新作業を効率化できる。また、本実施形態に係る医用レポート作成装置100では、今回の医用レポート200を作成する際に、読影医による更新対象の見落としを防止することができる。
なお、本実施形態で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、本実施形態で説明した方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、医用レポートの作成にかかる負荷を軽減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。