JP2020122756A - 検出装置、検出方法および光学シート母材 - Google Patents

検出装置、検出方法および光学シート母材 Download PDF

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拓也 大山
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哲史 西野
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Abstract

【課題】例えば欠陥部位を検出することができ、高い品質の光学シート母材を安定して提供することができる検出装置、検出方法および光学シート母材を提供すること。【解決手段】本発明の検出装置は、入射光に対して光学的に機能する光学機能層を備える光学シート母材上で、透過率が、正常な透過率との差が閾値を超える部位を検出する検出部と、前記光学シート母材に、前記検出部が検出した前記部位の位置を示すマーカーを付与するマーカー付与部と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、検出装置、検出方法および光学シート母材に関する。
例えば、視野のコントラストを高めたり、防眩等の目的で、入射光から特定の波長域を吸収する光学シートが知られている(例えば、特許文献1参照)。この光学シートは、眼鏡やサングラス、サンバイザー等に貼着して用いられる。
特許文献1に記載の光学シートは、例えば、樹脂材料と、樹脂材料中に含有され、可視光領域の光のうち、特定の波長の光を吸収する染料(光吸収剤)とを含むものである。この光学シートの製造方法としては、例えば、溶融した樹脂材料中に染料を配合し、その状態で押出し成形を行い、その後冷却することにより、シート状に成形される。そして、このシート(光学シート母材)は、所定の形状に打ち抜かれ、その打ち抜かれた部分が光学シートとして用いられる。
このような光学シートでは、例えば、光吸収剤が過剰に凝集してしまったりして、その部分の光透過率が所望の値よりも低くなることがある。この部分が欠陥部位であり、この欠陥部位は、目視では発見しにくい場合があるため、欠陥部位を有する光学シートを発見することができないまま使用されることがある。
このように、従来では、高い品質の光学シートまたは光学シート母材を安定して提供することができているとは言い難い。
WO2014/115705
本発明の目的は、例えば欠陥部位を検出することができ、高い品質の光学シート母材を安定して提供することができる検出装置、検出方法および光学シート母材を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 入射光に対して光学的に機能する光学機能層を備える光学シート母材上で、透過率が、正常な透過率との差が閾値を超える部位を検出する検出部と、
前記光学シート母材に、前記検出部が検出した前記部位の位置を示すマーカーを付与するマーカー付与部と、を備えることを特徴とする検出装置。
(2) 前記光学シート母材は、その厚さ方向に打ち抜いて用いられるものであり、
前記マーカー付与部は、前記光学シート母材のうち、打ち抜き予定部位に前記部位が位置していた場合、前記光学シート母材の平面視で、前記打ち抜き予定部位と重なる位置に前記マーカーを付与する上記(1)に記載の検出装置。
(3) 前記マーカー付与部は、前記光学シート母材の平面視において、前記部位の全域を包含するように前記マーカーを付与する上記(2)に記載の検出装置。
(4) 前記光学シート母材のうち、前記打ち抜き予定部位とは異なる位置に前記部位が位置していた場合、前記マーカーの付与を省略する上記(2)または(3)に記載の検出装置。
(5) 前記マーカー付与部は、色材を付与することにより前記マーカーを付与する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の検出装置。
(6) 前記検出部は、透過型の光学センサーである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の検出装置。
(7) 前記検出部および前記マーカー付与部の作動を制御する制御部を備える上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の検出装置。
(8) 入射光に対して光学的に機能する光学機能層を備える光学シート母材上で、透過率が、正常な透過率との差が閾値を超える部位を検出する検出工程と、
前記光学シート母材に、前記検出部が検出した前記部位の位置を示すマーカーを付与するマーカー付与工程と、を有することを特徴とする検出方法。
(9) 入射光に対して光学的に機能する光学機能材を含む光学機能層を備え、所定部位を厚さ方向に打ち抜かれた部分が光学シートとして用いられる光学シート母材であって、
透過率が、正常な透過率との差が閾値を超える部位の位置を示すマーカーが付されていることを特徴とする光学シート母材。
本発明によれば、例えば欠陥部位を検出することができ、高い品質の光学シート母材を安定して提供することができる。
光学シートを備えるサングラスの斜視図である。 光学シートを備えるサンバイザーの斜視図である。 図1に示す光学部品の断面図である。 本発明の光学シート母材の斜視図である。 本発明の検出装置(第1実施形態)の概略側面図である。 欠陥部位を示す拡大平面図である。 図5に示す検出装置が備える制御部の制御動作を示すフローチャートである。 図1に示す光学部品を製造する光学部品製造装置を模式的に示した断面図である。 光学シート(変形例)を備える光学部品の断面図である。 本発明の検出装置(第2実施形態)が備える制御部の制御動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の検出装置、検出方法および光学シート母材を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、光学シートを備えるサングラスの斜視図である。図2は、光学シートを備えるサンバイザーの斜視図である。図3は、図1に示す光学部品の断面図である。図4は、本発明の光学シート母材の斜視図である。図5は、本発明の検出装置(第1実施形態)の概略側面図である。図6は、欠陥部位を示す拡大平面図である。図7は、図5に示す検出装置が備える制御部の制御動作を示すフローチャートである。図8は、図1に示す光学部品を製造する光学部品製造装置を模式的に示した断面図である。
なお、図1、図2、図3、図5(図8についても同様)では、上側を「上方」または「上」と言い、下側を「下方」または「下」とも言う。また、本明細書で参照する図面では、厚さ方向の寸法を誇張して図示しており、実際の寸法とは大きく異なる。
図1〜図3に示す光学シート1は、光学シート1は、図1に示すサングラス(光学部品10)や、図2に示すサンバイザー(光学部品10’)に用いられる。
図1に示すように、サングラス(光学部品10)は、使用者の頭部に装着されるフレーム2と、フレーム2に固定された光学シート付レンズ3(光学部品)とを備えている。なお、本明細書中においては、「レンズ」とは、集光機能を有するもの、集光機能を有していないものの双方を含む。
図1に示すように、フレーム2は、使用者の頭部に装着されるものであり、リム部21と、ブリッジ部22と、使用者の耳に掛けられるテンプル部23と、ノーズパッド部24とを有している。各リム部21は、リング状をなしており、内側に光学シート付レンズ3が装着される部分である。
ブリッジ部22は、各リム部21を連結する部分である。テンプル部23は、つる状をなし、各リム部21の縁部に連結されている。このテンプル部23は、使用者の耳に掛けられる部分である。ノーズパッド部24は、サングラス(光学部品10)を使用者の頭部に装着した装着状態において、使用者の鼻と当接する部分である。これにより、装着状態を安定的に維持することができる。
なお、フレーム2の形状は、使用者の頭部に装着することができるものであれば、図示のものに限定されない。
光学部品は、レンズ4(基材)と、レンズ4の表側(装着状態における人の目とは反対側)の面に積層された光学シート1と、を有する。これにより、前述した光学シート1の利点を享受しつつ、サングラスとしての機能を発揮することができる。
図2に示すように、サンバイザー(光学部品10’)は、使用者の頭部に装着されるリング状の装着部5と、装着部5の前方に設けられたツバ6とを有している。ツバ6は、光透過性部材7(基材)と、光透過性部材7の上面に設けられた光学シート1とを有する。これにより、前述した光学シート1の利点を享受しつつ、サンバイザーとしての機能を発揮することができる。
なお、レンズ4および光透過性部材7の構成材料としては、光透過性を有していれば特に限定されず、各種樹脂材料や各種ガラス等が挙げられるが、光学シート1のポリカーボネートと同種のポリカーボネートであるのが好ましい。これにより、レンズ4または光透過性部材7と、光学シート1との密着性を高めることができる。
以下、光学シート1について詳細に説明する。なお、以下では、レンズ4(基材)上に積層した場合について代表的に説明する。
図3に示すように、光学シート1は、特定波長吸収層11を有している。この特定波長吸収層11は、ポリカーボネートを主材として、光吸収剤と、紫外線吸収剤と、を含んでいる。
<ポリカーボネート>
ポリカーボネートとしては、特に限定されず、各種のものを用いることができるが、中でも、芳香族系ポリカーボネートであることが好ましい。芳香族系ポリカーボネートは、その主鎖に芳香族環を備えており、これにより、光学シート1の強度をより優れたものとすることができる。
この芳香族系ポリカーボネートは、例えば、ビスフェノールとホスゲンとの界面重縮合反応、ビスフェノールとジフェニルカーボネートとのエステル交換反応等により合成される。
ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールAや、下記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノール(変性ビスフェノール)等が挙げられる。
Figure 2020122756
(式(1)中、Xは、炭素数1〜18のアルキル基、芳香族基または環状脂肪族基であり、RaおよびRbは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基であり、mおよびnは、それぞれ0〜4の整数であり、pは、繰り返し単位の数である。)
なお、前記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノールとしては、具体的には、例えば4,4’−(ペンタン−2,2−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ペンタン−3,3−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ブタン−2,2−ジイル)ジフェノール、1,1’−(シクロヘキサンジイル)ジフェノール、2−シクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,3−ビスシクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、ポリカーボネートとしては、ビスフェノールに由来する骨格を有するビスフェノール型ポリカーボネートを主成分とするのが好ましい。かかるビスフェノール型ポリカーボネートを用いることにより、光学シート1は、さらに優れた強度を発揮するものとなる。
このようなポリカーボネートの粘度平均分子量Mvは、20000以上30000以下であるのが好ましく、23000以上28000以下であるのがより好ましく、24000以上27500以下であるのがさらに好ましい。これにより、光学シート1の強度を十分に高めることができる。また、ポリカーボネートの溶融状態において、流動性を十分に高めることができる。これにより、光学シート1を、例えば、押し出し成形により製造する際、溶融状態のポリカーボネートと光吸収剤を十分に混合した状態で押出し成形を行うことができる。よって、成形後に光吸収剤が過剰に凝集した状態となるのを防止することができる。さらに、ポリカーボネートの粘度平均分子量Mvが20000以上30000以下であるため、十分な強度を有するものとなる。以上より、光学シート1は、光吸収剤が凝集するのを防止するとともに、十分な強度を有する。
なお、ポリカーボネートの粘度平均分子量Mvが小さすぎると、成形後に十分な強度が得られない。一方で、ポリカーボネートの粘度平均分子量Mvが大きすぎると、溶融状態において、流動性を十分に高めることができないことがある。このため、溶融状態のポリカーボネートと光吸収剤との混合が不十分になる。
また、ポリカーボネートは、JIS K7210に準拠して測定されるメルトフローレート(MFR)が、3g/10min以上30g/10min以下であるのが好ましく、15g/10min以上25g/10min以下であるのがより好ましい。これにより、溶融状態において、ポリカーボネートの流動性を十分に高めることができる。よって、例えば、押し出し成形により光学シート1を製造する際、溶融状態のポリカーボネートと光吸収剤とを十分に混合した状態で押出し成形を行うことができる。
また、ポリカーボネートは、吸水率が、0.02%以上0.2%以下のものであるのが好ましく、0.04%以上0.15%以下のものであるのがより好ましい。これにより、溶融状態のポリカーボネートと光吸収剤とを十分に混合した状態で押出し成形を行うことができる。よって、光吸収剤が過剰に凝集するのを防止することができる。
なお、本明細書中での吸水率は、アクアトラック3E(ブラベンダー社製)にて測定した値とされる。
また、特定波長吸収層11中のポリカーボネートの含有量は、87wt%以上99.949wt%以下であるのが好ましく、90wt%以上99.87wt%以下であるのがより好ましい。これにより、本発明の効果をより確実に発揮することができる。
<光吸収剤>
光吸収剤は、特定の波長の光を吸収するものである。本明細書中では、「光を吸収する」とは、可視光領域が420nm〜780nmの最大吸収波長の値をλ1とし、λ1より20nm低波長側の値をλ2、20nm高波長側の値をλ3とした場合、吸光度λ1/λ2あるいは吸光度λ1/λ3が、1.0以上であることを言う。
光吸収剤としては、350nm以上780nm以下の波長域の光のうち、特定の波長域の光を吸収するものであれば特に限定されないが、例えば、キノリン系色素、アントラキノン系色素、ぺリレン系色素、ポリメチン色素、ポルフィリン錯体色素、フタロシアニン色素等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
キノリン系色素としては、例えば、2−メチルキノリン、3−メチルキノリン、4−メチルキノリン、6−メチルキノリン、7−メチルキノリン、8−メチルキノリン、6−イソプロピルキノリン、2,4−ジメチルキノリン、2,6−ジメチルキノリン、4,6,8−トリメチルキノリン等のアルキル置換キノリン化合物、2−アミノキノリン、3−アミノキノリン、5−アミノキノリン、6−アミノキノリン、8−アミノキノリン、6−アミノ−2−メチルキノリン等のアミノ基置換キノリン化合物、6−メトキシ−2−メチルキノリン、6,8−ジメトキシ−4−メチルキノリン等のアルコキシ基置換キノリン化合物、6−クロロキノリン、4,7−ジクロロキノリン、3−ブロモキノリン、7−クロロ−2−メチルキノリン等のハロゲン基置換キノリン化合物等が挙げられる。
このようなキノリン系色素を配合することにより、特定波長吸収層11に入射する光のうち、波長域が350nm以上550nm以下の光を吸収することができる。なお、400nm以上550nm以下の波長域に吸収ピークを有しているのが好ましい。
アントラキノン系色素としては、例えば、(1)2−アニリノ−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(2)2−(o−エトキシカルボニルアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(3)2−(p−エトキシカルボニルアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(4)2−(m−エトキシカルボニルアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(5)2−(o−シアノアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(6)2−(p−シアノアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(7)2−(m−シアノアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(8)2−(o−ニトロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(9)2−(p−ニトロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(10)2−(m−ニトロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(11)2−(p−ターシャルブチルアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(12)2−(o−メトキシアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(13)2−(2,6−ジイソプロピルアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(14)2−(2,6−ジクロロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(15)2−(2,6−ジフルオロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(16)2−(3,4−ジシアノアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(17)2−(2,4,6−トリクロロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(18)2−(2,3,5,6−テトラクロロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(19)2−(2,3,5,6−テトラフルオロアニリノ)−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(20)3−(2,3,4,5−テトラフルオロアニリノ)−2−ブトキシ−1,4−ジフルオロアントラキノン、(21)3−(4−シアノ−3−クロロアニリノ)−2−オクチルオキシ−1,4−ジフルオロアントラキノン、(22)3−(3,4−ジシアノアニリノ)−2−ヘキシルオキシ−1,4−ジフルオロアントラキノン、(23)3−(4−シアノ−3−クロロアニリノ)−1,2−ジブトキシ−4−フルオロアントラキノン、(24)3−(p−シアノアニリノ)−2−フェノキシ−1,4−ジフルオロアントラキノン、(25)3−(p−シアノアニリノ)−2−(2,6−ジエチルフェノキシ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(26)3−(2,6−ジクロロアニリノ)−2−(2,6−ジクロロフェノキシ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(27)3−(2,3,5,6−テトラクロロアニリノ)−2−(2,6−ジメトキシフェノキシ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(28)2,3−ジアニリノ−1,4−ジフルオロアントラキノン、(29)2,3−ビス(p−ターシャルブチルアニリノ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(30)2,3−ビス(p−メトキシアニリノ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(31)2,3−ビス(2−メトキシ−6−メチルアニリノ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(32)2,3−ビス(2,6−ジイソプロピルアニリノ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(33)2,3−ビス(2,4,6−トリクロロアニリノ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(34)2,3−ビス(2,3,5,6−テトラクロロアニリノ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(35)2,3−ビス(2,3,5,6−テトラフルオロアニリノ)−1,4−ジフルオロアントラキノン、(36)2,3−ビス(p−シアノアニリノ)−1−メトキシエトキシ−4−フルオロアントラキノン、(37)2−(2,6−ジクロロアニリノ)−1,3,4−トリクロロアントラキノン、(38)2−(2,3,5,6−テトラフルオロアニリノ)−1,3,4−トリクロロアントラキノン、(39)3−(2,6−ジクロロアニリノ)−2−(2,6−ジクロロフェノキシ)−1,4−ジクロロアントラキノン、(40)2−(2,6−ジクロロアニリノ)アントラキノン、(41)2−(2,3,5,6−テトラフルオロアニリノ)アントラキノン、(42)3−(2,6−ジクロロアニリノ)−2−(2,6−ジクロロフェノキシ)アントラキノン、(43)2,3−ビス(2−メトキシ−6−メチルアニリノ)−1,4−ジクロロアントラキノン、(44)2,3−ビス(2,6−ジイソプロピルアニリノ)アントラキノン、(45)2−ブチルアミノ−1,3,4−トリフルオロアントラキノン、(46)1,4−ビス(n−ブチルアミノ)−2,3−ジフルオロアントラキノン、(47)1,4−ビス(n−オクチルアミノ)−2,3−ジフルオロアントラキノン、(48)1,4−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)−2,3−ジフルオロアントラキノン、(49)1,4−ビス(シクロヘキシルアミノ)−2,3−ジフルオロアントラキノン、(50)1,4−ビス(シクロヘキシルアミノ)−2−オクチルオキシ−3−フルオロアントラキノン、(51)1,2,4−トリス(2,4−ジメトキシフェノキシ−3−フルオロアントラキノン、(52)2,3−ビス(フェニルチオ)−1−フェノキシ−4−フルオロアントラキノン、(53)1,2,3,4−テトラ(p−メトキシフェノキシ)−アントラキノン等が挙げられる。
このようなアントラキノン系色素を配合することにより、特定波長吸収層11に入射する光のうち、波長域が450nm以上600nm以下の光を吸収することができる。なお、500nm以上600nm以下の波長域に吸収ピークを有しているのが好ましい。
ぺリレン系色素としては、例えば、N,N’−ジメチルペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ジエチルペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−エトキシフェニル)−ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−クロロフェニル)−ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド等が挙げられるが、特に好ましいものとして、N,N’−ビス(3,5−ジメチルフェニル)−ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド等が挙げられる。
このようなぺリレン系色素を配合することにより、特定波長吸収層11に入射する光のうち、波長域が400nm以上800nm以下の光を吸収することができる。なお、600nm以上780nm以下の波長域に吸収ピークを有しているのが好ましい。
ポリメチン色素としては、ストレプトシアニンまたは開鎖シアニン、ヘミシアニン、閉鎖シアニン、メロシアニン等が挙げられる。
このようなポリメチン色素を配合することにより、特定波長吸収層11に入射する光のうち、波長域が400nm以上700nm以下の光を吸収することができる。なお、450nm以上550nm以下の波長域に吸収ピークを有しているのが好ましい。
ポルフィリン錯体色素としては、テトラアザポルフィリン金属錯体、テトラアリールポルフィリン、オクタエチルポルフィリン等が挙げられる。
このようなポルフィリン錯体色素を配合することにより、特定波長吸収層11に入射する光のうち、波長域が500nm以上700nm以下の光を吸収することができる。なお、550nm以上600nm以下の波長域に吸収ピークを有しているのが好ましい。
フタロシアニン色素としては、CoPc−4−スルホン酸ナトリウム塩、コバルトPcテトラカルボン酸、オクタヒドロキシNiPc等が挙げられる。
このようなフタロシアニン色素を配合することにより、特定波長吸収層11に入射する光のうち、波長域が550nm以上750nm以下の光を吸収することができる。なお、550nm以上600nm以下の波長域に吸収ピークを有しているのが好ましい。
以上のような光吸収剤を配合することにより、特定の波長域の光を吸収することができる。よって、例えば、使用者は、装着状態において、物や人の輪郭をはっきりと認識することができ、安全性を高めることができる。
特定波長吸収層11中の光吸収剤(各光吸収剤の合計)の含有量は、0.001wt%以上5wt%以下であるのが好ましく、0.003wt%以上4wt%以下であるのがより好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。含有量が少なすぎると、光吸収剤としての効果が十分に得られないおそれがある。一方、含有量が多すぎると、光吸収剤が凝集し易くなる傾向を示す。
<紫外線吸収剤>
紫外線吸収剤は、紫外線(波長域が100nm以上420nm以下の光)を吸収するものである。
紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特に、トリアジン系化合物が好ましく用いられる。これにより、特定波長吸収層11(ポリカーボネートおよび光吸収剤)の紫外線による劣化を防止または抑制することができ、光学シート1の耐候性を高めることができる。
トリアジン系化合物としては、2−モノ(ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン化合物や2,4−ビス(ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン化合物、2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン化合物が挙げられ、具体的には、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3−5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−エトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−プロポキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニルプロピルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−エトキシカルボニルエチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−(1−(2−エトキシヘキシルオキシ)−1−オキソプロパン−2−イルオキシ)フェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−エトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ブトキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−プロポキシエトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−メトキシカルボニルプロピルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−エトキシカルボニルエチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−(1−(2−エトキシヘキシルオキシ)−1−オキソプロパン−2−イルオキシ)フェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。また、トリアジン系紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、「チヌビン1577」「チヌビン460」「チヌビン477」(BASFジャパン製)、「アデカスタブLA−F70」(ADEKA製)等が挙げられる。
特定波長吸収層11が、上述したような100nm以上420nm以下の波長域の光を吸収する紫外線吸収剤をさらに含むことにより、特定波長吸収層11に入射する光のうち、波長域が100nm以上420nm以下の光を吸収することができる。これにより、特定波長吸収層11(ポリカーボネートおよび光吸収剤)の紫外線による劣化を防止または抑制することができ、光学シート1の耐候性を高めることができる。
特定波長吸収層11中の紫外線吸収剤の含有量は、0.05wt%以上8wt%以下であるのが好ましく、0.07wt%以上6wt%以下であるのがより好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。含有量が少なすぎると、紫外線吸収剤としての効果が十分に得られないおそれがある。一方、含有量が多すぎると、紫外線吸収剤が凝集し易くなる傾向を示す。
ここで、特定波長吸収層11中の紫外線吸収剤の含有量は、特定波長吸収層11中の光吸収剤の含有量よりも多いのが好ましい。これにより、光学シート1は、可視光のうち、特定の波長域の光を吸収することができるとともに、紫外線を吸収することができる。特に、光吸収剤は、比較的紫外線により劣化しやすいが、この劣化を防止することができる。また、特定波長吸収層11中の紫外線吸収剤の含有量は、特定波長吸収層11中の光吸収剤の含有量よりも多いため、光吸収剤が紫外線により劣化するのをより確実に防止することができる。
特定波長吸収層11中の光吸収剤の含有量Aと、特定波長吸収層11中の紫外線吸収剤の含有量Bとの比A/Bは、0.000125以上0.625以下であるのが好ましく、0.00015以上0.4以下であるのがより好ましい。これにより、本発明の効果がより顕著に得られる。
このような特定波長吸収層11の厚さは、特に限定されないが、0.05mm以上1.5mm以下であるのが好ましく、0.3mm以上0.7mm以下であるのがより好ましい。これにより、取扱い性を高めることができるとともに、光学部品全体として無駄に厚くなるのを防止することができる。
また、特定波長吸収層11は、延伸して製造されたものであってもよく、延伸せずに製造されたものであってもよいが、その延伸度が10%以下であるのが好ましく、5%以下であるのがより好ましい。これにより、延伸時に色ムラ、光吸収剤のムラ、紫外線吸収剤のムラが生じるのを防止または抑制することができる。
また、ポリカーボネートの融点をT1とし、光吸収剤の融点T2としたとき、T1<T2を満足するのが好ましい。これにより、溶融状態のポリカーボネートと光吸収剤とを混合する際、光吸収剤が熱により変質または変色するのを防止することができる。
また、ポリカーボネートの融点をT1とし、紫外線吸収剤の融点T3としたとき、T1<T3を満足するのが好ましい。これにより、溶融状態のポリカーボネートと紫外線吸収剤とを混合する際、紫外線吸収剤が熱により変質または変色するのを防止することができる。
なお、ポリカーボネートの融点T1は、250℃以上400℃以下であるのが好ましく、270℃以上350℃以下であるのがより好ましい。
光吸収剤の融点T2は、300℃以上400℃以下であるのが好ましく、330℃以上360℃以下であるのがより好ましい。また、紫外線吸収剤の融点T3は、310℃以上370℃以下であるのが好ましく、340℃以上360℃以下であるのがより好ましい。融点T1〜T3を上記数値範囲とすることにより、上記効果をより確実に発揮することができる。
なお、光吸収剤は、上記で挙げた色素とは異なる色素であってもよい。この色素としては、特に限定されないが、例えば、顔料、染料等が挙げられ、これらを単独または混合して使用することができる。また、前述したようなものと混合して使用することができる。
顔料としては、特に限定されないが、例えば、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、縮合アゾイエロー、ペンゾイミダゾロンイエロー、ジニトロアニリンオレンジ、ペンズイミダゾロンオレンジ、トルイジンレッド、パーマネントカーミン、パーマネントレッド、ナフトールレッド、縮合アゾレッド、ベンズイミダゾロンカーミン、ベンズイミダゾロンブラウン等のアゾ系顔料、アントラピリミジンイエロー、アントラキノニルレッド等のアントラキノン系顔料、銅アゾメチンイエロー等のアゾメチン系顔料、キノフタロンイエロー等のキノフタロン系顔料、イソインドリンイエロー等のイソインドリン系顔料、ニッケルジオキシムイエロー等のニトロソ系顔料、ペリノンオレンジ等のペリノン系顔料、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレット、キナクリドンレッド等のキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンマルーン等のペリレン系顔料、ジケトピロロピロールレッド等のピロロピロール系顔料、ジオキサジンバイオレット等のジオキサジン系顔料のような有機顔料、カーボンブラック、ランプブラック、ファーネスブラック、アイボリーブラック、黒鉛、フラーレン等の炭素系顔料、黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸塩系顔料、カドミウムイエロー、カドミウムリトポンイエロー、カドミウムオレンジ、カドミウムリトポンオレンジ、銀朱、カドミウムレッド、カドミウムリトポンレッド、硫化等の硫化物系顔料、オーカー、チタンイエロー、チタンバリウムニッケルイエロー、べんがら、鉛丹、アンバー、褐色酸化鉄、亜鉛鉄クロムブラウン、酸化クロム、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトアルミニウムクロムブルー、鉄黒、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅クロムブラック、銅クロムマンガンブラック等の酸化物系顔料、ビリジアン等の水酸化物系顔料、紺青等のフェロシアン化物系顔料、群青等のケイ酸塩系顔料、コバルトバイオレット、ミネラルバイオレット等のリン酸塩系顔料、その他(例えば硫化カドミウム、セレン化カドミウム等)のような無機顔料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
染料としては、特に限定されないが、例えば、金属錯体色素、シアン系色素、キサンテン系色素、アゾ系色素、ハイビスカス色素、ブラックベリー色素、ラズベリー色素、ザクロ果汁色素、クロロフィル色素、テトラアゾポルフィリン化合物等のポルフィリン系化合物、メロシアニン染料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような光学シート1は、図4に示す光学シート母材1Aから、所定の部位を所望の形状(図示の構成では、円形)に、厚さ方向に打ち抜いて製造されたものである。光学シート母材1Aは、上述したような特定波長吸収層11を有するシートである。光学シート母材1Aの形状は、特に限定されないが、図示の構成では、平面視で矩形をなしている。また、光学シート母材1Aは、図示の構成では、複数か所打ち抜かれることにより、複数の光学シート1が得られる程度の大きさである。
なお、図4では、光学シート母材1Aの打ち抜く予定の部分(以下、「打ち抜き予定部位10A」と言う)を破線で示している。図示の構成では、打ち抜き予定部位10Aは、8個に設定されている。
ここで、光学シート母材1Aには、欠陥部位30Aが存在していることがある。この欠陥部位30Aとしては、例えば、光吸収剤が過剰に凝集して形成された部分、異物が混入した部分、汚れが付着した部分等が挙げられ、正常な透過率(所望の透過率)との差が3%以上の部分のことを言う。なお、正常な透過率(所望の透過率)との差が3%以上であると、欠陥部位30Aが視認し易くなってしまい、このような欠陥部位30Aが存在する光学シート1は、不良品とする。すなわち、欠陥部位30Aが、打ち抜き予定部位10Aに存在していると、得られた光学シート1は、不良品となる。
光学シート母材1Aは、その平面視で、打ち抜き予定部位10Aと重なる位置に存在する欠陥部位30Aの位置を示すマーカー20Aが付されている。これにより、光学シート母材1Aを打ち抜いて光学シート1を製造する際、マーカー20Aが付されている打ち抜き予定部位10Aの打ち抜きを省略するか、または、打ち抜いた後にその部分を破棄することにより、光学シート1は、欠陥部位30Aが省略された良品のみとなる。よって、高い品質の光学シート1を安定して提供することができる。
なお、マーカー20Aは、光学シート母材1Aの平面視で、欠陥部位30Aの全域を包含している。これにより、マーカー20Aを避けて打ち抜けば、図4に示す打ち抜き予定部位10Aよりも小さい形状の光学シートが得られ、その光学シートは、良品となる。
マーカー20Aの色は、目視で識別可能であれば特に限定されないが、光学シート母材1Aの正常な透過率の部分の色に対して、色差ΔEが5よりも大きい色であるのが好ましい。これにより、マーカー20Aを視認し易くすることができる。
また、マーカー20Aとしては、前記のような着色部に限定されず、例えば、打痕、ひっかき傷等の変形部や、貫通孔等であってもよい。
このように光学シート母材1Aは、入射光に対して光学的に機能する光学機能材を含む光学機能層を備え、所定部位を厚さ方向に打ち抜かれた部分が光学シート1として用いられるものであり、透過率が正常な透過率との差が閾値を超える欠陥部位30の位置を示すマーカー20Aが付されている。これにより、光学シート母材1Aを打ち抜いて光学シート1を製造する際、マーカー20Aが付されている打ち抜き予定部位10Aの打ち抜きを省略するか、または、打ち抜いた後にその部分を破棄することにより、光学シート1は、欠陥部位30Aが省略された良品のみとなる。よって、高い品質の光学シート1を安定して提供することができる。
次に、光学シートの製造方法および光学部品の製造方法について説明する。以下では、押出法を用いて光学シートを製造する場合を一例に説明する。
(光学シートの製造方法)
まず、本製造方法に用いる光学シート製造装置について説明する。
図5は、本発明の検出装置(第1実施形態)の概略側面図である。図6は、欠陥部位を示す拡大平面図である。なお、図5には、互いに直交する3つの軸であるX軸、Y軸およびZ軸を図示しており、各矢印が指す方向を「+」と言い、その反対側を「−」と言う。
図5に示す光学シート製造装置100は、シート供給部200と、シート成形部300と、検出装置8と、搬送部9と、を有している。すなわち、検出装置8は、光学シート製造装置100に組み込まれている。これにより、光学シート製造装置100によって光学シート1を製造する過程において、欠陥部位30Aを検出し、マーカー20Aを付与することができる。
シート供給部200は、本実施形態では、押出機210と、押出機210の溶融樹脂吐出部に配管を介して接続されたTダイ220とで構成されている。このTダイ220により、溶融状態または軟化状態の帯状の光学シート母材1Aがシート成形部300に供給される。
Tダイ220は、押出法で溶融状態または軟化状態の光学シート母材1Aを帯状のシートとした状態で押し出す押出成形部である。Tダイ220には、前述した光学シート1を構成する構成材料が溶融状態で装填されており、この溶融状態の材料をTダイ220から押し出すことで、帯状をなす光学シート母材1Aが連続的に送り出される。
シート成形部300は、タッチロール310と、冷却ロール320と、後段冷却ロール330とを有している。これらのロールは、それぞれ図示しないモータ(駆動手段)により、それぞれ単独回転するように構成されており、光学シート母材1Aは、これらのロールの回転により、冷却されることで、連続的に送り出されるようになっている。このシート成形部300に、光学シート母材1Aを連続的に送り込むことにより、光学シート母材1Aの表面が平坦化されるとともに、光学シート母材1Aが所望の厚さに設定されて冷却される。そして、この冷却された光学シート母材1Aは、搬送部9によって+X軸方向に搬送され、その後、例えば、図示しない巻心にロール状に巻き取られる。
図5に示すように、検出装置8は、検出部81と、マーカー付与部82と、制御部83と、入力部84と、を有している。検出部81およびマーカー付与部82は、シート成形部300と搬送部9との間に配置されている。
検出部81は、発光部811と受光部812とを有する透過型の光学センサーである。発光部811および受光部812は、シート成形部300と搬送部9との間で搬送されている光学シート母材1Aをその厚さ方向、すなわち、Z軸方向に介して対向配置されている。
発光部811は、Y軸方向に並んで配置された複数の発光素子を有している。また、受光部812は、Y軸方向に並んで配置された複数の受光素子を有している。本実施形態では、各発光素子および各受光素子は、少なくとも光学シート母材1Aの幅よりも長くなるように、各素子が密接して配置されている。
発光部811(各発光素子)および受光部812(各受光素子)は、それぞれ制御部83と電気的に接続されており、その作動が制御される。また、発光部811が照射した光Lの光量の情報および受光部812が受光した光Lの光量の情報が、制御部83に送信される。
このように検出部81が透過型の光学センサーであることにより、安価で、かつ、簡単な制御により欠陥部位30Aを検出することができる。
なお、検出部81は、透過型の光学センサーとして説明したが、本発明ではこれに限定されず、例えば、反射型の光学センサーや、撮像素子であってもよい。また、発光部811および受光部812は、図示の素子よりも少ない数で、かつ、Y軸方向に走査する構成であってもよい。
マーカー付与部82は、検出部81よりも+X軸側、すなわち、光学シート母材1Aの搬送方向の下流側に設けられている。マーカー付与部82は、インクQを吐出する複数のインクジェットヘッド821を有している。各インクジェットヘッド821は、少なくとも光学シート母材1Aの幅よりも長くなるように、各素子が密接してY軸方向に並んで配置されている。
なお、マーカー付与部82は、上記のようなインクジェット方式に限定されず、例えば、マジック等の着色部材と、この着色部材を保持する移動可能な保持部とを有する構成とすることもできる。保持部をマジックごと昇降および/または水平移動させることにより光学シート母材1Aにマーカーを付与する構成であってもよい。この場合、装置の簡略化を図ることができるとともに、制御も容易となる。
マーカー付与部82は、各インクジェットヘッド821がそれぞれ制御部83と電気的に接続されており、その作動が制御される。このように、マーカー付与部82は、インクQ(色材)を付与することによりマーカー20Aを付与するものである。これにより、簡単な構成で視認し易いマーカー20Aを精度よく付与することができる。また、光学シート母材1A自身の色に応じて、マーカー20Aの色を適宜選択して変更することができる。
制御部83は、CPU(Central Processing Unit)831と、メモリー832とを有している。
CPU831は、メモリー832に記憶されている各種モジュールや、各種プログラム等を実行する。
メモリー832は、例えば不揮発性半導体メモリーの一種であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等で構成されている。メモリー832には、各種モジュールや、後述するような各種プログラム等が記憶されている。
また、メモリー832には、打ち抜き予定部位10Aの位置、大きさが記憶される。打ち抜き予定部位10Aの位置、大きさの情報は、例えば、入力部84から作業者が入力することにより適宜更新される。
また、メモリー832は、検出部81の検出結果が一時的に記憶される領域を有している。
このように、検出装置8は、検出部81およびマーカー付与部82の作動を制御する制御部83を備える。これにより、後述するような制御を行うことができる。
入力部84は、例えば、液晶の操作パネル等で構成されており、使用者(作業者)が図示しないボタン等を操作することにより、検出装置8の各種設定を行うことができる。
搬送部9は、マーカー付与部82よりも、光学シート母材1Aの搬送方向下流側に設けられた2つの搬送ローラー91および搬送ローラー92を有している。各搬送ローラー91、92は、光学シート母材1Aを厚さ方向、すなわち、Z軸方向に介して配置されており、回転することにより光学シート母材1Aを挟持して搬送することができる。
なお、各搬送ローラー91、92のうちの少なくとも一方は、モーターが内蔵された主動ローラーである。また、他方は、モーターが省略された従動ローラーであってもよい。主動ローラーは、制御部83と電気的に接続され、その作動が制御される。
次に、制御部83の制御動作(本発明の検出方法)について説明する。
図7は、図5に示す検出装置が備える制御部の制御動作を示すフローチャートである。
なお、以下では、光学シート母材1Aを押し出し、シート状に成形した後のステップから説明する。
まず、ステップS101において、検出部81を作動させて欠陥部位30Aの検出を開始する。すなわち、発光部811の各発光素子から光Lを照射させて、各受光素子に光Lを受光させる(検出工程)。
次いで、ステップS102において、打ち抜き予定部位10A内に欠陥部位30Aがあるか否かを判断する。
まず、発光素子から出射した際の光Lの光量および受光素子が受光した光Lの光量の差分から透過率を算出する。そして、その透過率が正常な透過率との差が閾値を超えていた場合、その部位を欠陥部位30Aとみなす。
そして、例えば、搬送ローラー91に内蔵されたロータリーエンコーダーのエンコーダー値からX軸方向での位置を特定する。そして、各受光素子のうち、どの受光素子からの情報かに基づいてY軸方向での位置を特定する。
このような制御を、各受光素子ごとに、時間的に連続して行うことにより、欠陥部位30Aの位置、大きさを特定することができる。
また、例えば、図6に示すような形状の欠陥部位30Aが光学シート母材1Aに存在していた場合、図6中ハッチングで示す領域を欠陥部位30Aとみなす。なお、図6中のマス目は、受光素子の最小解像度のピクセルを示している。
そして、メモリー832には、打ち抜き予定部位10Aの位置、大きさが記憶されているため、特定した欠陥部位30Aの位置と比較して、打ち抜き予定部位10A内に欠陥部位30Aがあるか否かを判断する。
ステップS102において、打ち抜き予定部位10A内に欠陥部位30Aがあると判断した場合、マーカー付与部82を駆動して、搬送されてきた光学シート母材1Aにマーカー20Aを付与する(ステップS103)(マーカー付与工程)。
本実施形態では、マーカー付与部82は、光学シート母材1Aのうち、打ち抜き予定部位10Aに欠陥部位30Aが位置していた場合、光学シート母材1Aの平面視で、打ち抜き予定部位10Aと重なる位置、すなわち、打ち抜き予定部位10A内にマーカー20Aを付与する。これにより、マーカー20Aが付されている部分が、欠陥部位30Aが存在する打ち抜き予定部位10Aであると認識することができる。
また、本ステップでは、ステップS102で欠陥部位30Aとみなした全てのピクセルに向ってインクを吐出する。マーカー付与部82は、光学シート母材1Aの平面視において、欠陥部位30A(部位)の全域を包含するようにマーカー20Aを付与する。これにより、光学シート母材1Aの表面のうち、欠陥部位30Aに対応した位置にマーカー20Aが形成される。よって、平面視で、打ち抜き予定部位10Aのうちマーカー20Aが付与されていない部分は、確実に欠陥部位30Aではない正常な部分となる。すなわち、打ち抜き予定部位10A内にマーカー20Aが存在していたとしても、そのマーカー20Aを避けて小さい形で打ち抜けば正常な光学シートとして用いることができる。
なお、ステップS102において、打ち抜き予定部位10A内に欠陥部位30Aが無いと判断した場合、マーカー20Aを付与せず(ステップS104)、すなわち、インクQを吐出せずにステップS105に移行する。
すなわち、光学シート母材1Aのうち、打ち抜き予定部位10Aとは異なる位置に欠陥部位30Aが位置していた場合、マーカー20Aの付与を省略する。これにより、インクQの消費量を抑制することができる。
なお、マーカー20Aが付与される位置としては、上記に限定されず、例えば、欠陥部位30Aの外側、すなわち、欠陥部位30Aから外れた位置(例えば、近傍)であってもよい。また、マーカー20Aは、欠陥部位30Aの全域を包含していなくてもよい。また、個の場合、マーカー20Aの形状は、特に限定されず、円形、三角形、それ以上の多角形、楕円形、星形、矢印形状等、いかなる形状であってもよい。
次いで、ステップS105において、製造および検出が完了したか否かを判断する。この判断は、例えば、予め設定された製造条件(例えば、製造する光学シート母材1Aの長さ)等に基づいて行われる。ステップS105において、完了したと判断した場合、プログラムの実行を終了する。また、ステップS105において、完了していないと判断した場合、ステップS102に戻り、以下のステップを順次繰り返す。
以上説明したように、検出装置8は、入射光に対して光学的に機能する特定波長吸収層11(光学機能層)を備える光学シート母材1A上で、透過率が、正常な透過率との差が閾値(所定値)を超える欠陥部位30A(部位)を検出する検出部81と、光学シート母材1Aに、検出部81が検出した欠陥部位30Aの位置を示すマーカー20Aを付与するマーカー付与部82と、を備える。これにより、光学シート母材1Aを打ち抜いて光学シート1を製造する際、マーカー20Aが付されている打ち抜き予定部位10Aの打ち抜きを省略するか、または、打ち抜いた後にその部分を破棄することにより、光学シート1は、欠陥部位30Aが省略された良品のみとなる。よって、高い品質の光学シート1を安定して提供することができる。
次に、光学部品の製造方法について説明する。
(光学部品の製造方法)
まず、本製造方法に用いる光学部品製造装置について説明する。
図8に示す光学部品製造装置400は、樹脂供給部500と、金型600とを有している。樹脂供給部500には、前述したポリカーボネートが充填されている。金型600は、キャビティー610と、キャビティー610の内外を連通する供給口620と、を有する。また、金型600は、上部材630と下部材640とで構成され、これらを組立てた組立状態において、光学部品製造装置400を画成する金型600が構成される。
以上のような光学部品製造装置400を用いた光学シート製造装置の製造方法により、本実施形態の光学部品が製造される。
光学部品の製造方法は、光学シート配置工程と、レンズ材料供給工程とを有している。
まず、上部材630と下部材640とを分解した状態において、下部材640の底面641に光学シート母材1Aを所定の大きさ、形状に打ち抜いた後の光学シート1を配置する(光学シート配置工程)。なお、底面641は、湾曲凹面となっており、これにより、レンズ4に湾曲面を形成することができる。また、光学シート1は、可撓性を有しているため、底面641の形状に倣って配置される。
次いで、上部材630と下部材640とを組立状態とし、供給口620を介して、溶融または軟化した状態のレンズ材料を流し込む(レンズ材料供給工程)。そして、溶融または軟化した状態のレンズ材料を冷却することにより、光学シート1とレンズとが積層された積層体を得ることができる。
なお、前記では、いわゆるシートインサート法を一例に挙げて説明したが、本発明ではこれに限定されず、例えば、成形されたレンズに接着剤を介して光学シート1を積層する構成であってもよい。
<変形例>
図9は、光学シート(変形例)を備える光学部品の断面図である。
以下、この図を参照して光学シートおよび光学部品の変形例について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図9に示すように、本変形例の光学シート1は、特定波長吸収層11と、偏光膜12と、保護層13と、接着剤層14と、接着剤層15と、接着剤層16とを有する。本実施形態の光学シート1では、レンズ4側から、接着剤層14、特定波長吸収層11、接着剤層15、偏光膜12、接着剤層16および保護層13の順で積層されている。
偏光膜12は、入射光(偏光していない自然光)から、所定の一方向に偏光面をもつ直線偏光を取出す機能を有している。これにより、光学シート1を介して目に入射する入射光は、偏光されたものとなる。
偏光膜12の偏光度は、特に限定されないが、例えば、50%以上100%以下であるのが好ましく、80%以上100%以下であるのがより好ましい。また、偏光膜12の可視光線透過率は、特に限定されないが、例えば、10%以上80%以下であるのが好ましく、20%以上50%以下であるのがより好ましい。
このような偏光膜12の構成材料としては、上記機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、部分ホルマール化ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン価物等で構成された高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着、染色させ、一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。
これらの中でも、偏光膜12は、ポリビニルアルコール(PVA)を主材料とした高分子フィルムに、ヨウ素または二色性染料を吸着、染色させ、一軸延伸したものが好ましい。ポリビニルアルコール(PVA)は透明性、耐熱性、染色剤であるヨウ素または二色性染料との親和性、延伸時の配向性のいずれもが優れた材料である。したがって、PVAを主材料とする偏光膜12は、耐熱性に優れたものとなるとともに、偏光機能に優れたものとなる。
なお、上記二色性染料としては、例えばクロラチンファストレッド、コンゴーレッド、ブリリアントブルー6B、ベンゾパープリン、クロラゾールブラックBH、ダイレクトブルー2B、ジアミングリーン、クリソフェノン、シリウスイエロー、ダイレクトファーストレッド、アシッドブラックなどが挙げられる。
この偏光膜12の厚さは、特に限定されず、例えば、5μm以上60μm以下であるのが好ましく、10μm以上40μm以下であるのがより好ましい。
接着剤層14、接着剤層15および接着剤層16を構成する接着剤(または粘着剤)としては、特に限定されず、例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。
中でも、ウレタン系接着剤が好ましい。これにより、接着剤層14、接着剤層15および接着剤層16の透明性、接着強度、耐久性をより優れたものとしつつ、形状変化に対する追従性を特に優れたものとすることができる。
保護層13は、偏光膜12を保護する層であり、例えば、ポリカーボネート等の硬質樹脂で構成されている。
このような変形例によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、さらに、偏光機能を有するものとなる。
<第2実施形態>
図10は、本発明の検出装置(第2実施形態)が備える制御部の制御動作を示すフローチャートである。
以下、この図を参照して本発明の検出装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、制御部が行う制御動作が異なること以外は、前記第1実施形態と同様である。以下、図10に示すフローチャートに基づいて図4および図5を参照しつつ制御動作を説明する。
まず、ステップS201において、検出部81を作動させて欠陥部位30Aの検出を開始する。すなわち、発光部811の各発光素子から光Lを照射させて、各受光素子に光Lを受光させる(検出工程)。
次いで、ステップS202において、欠陥部位30Aがあるか否かを判断する。
まず、発光素子から出射した際の光Lの光量および受光素子が受光した光Lの光量の差分から透過率を算出する。そして、その透過率が正常な透過率との差が閾値を超えていた場合、その部位を欠陥部位30Aとみなす。
そして、例えば、搬送ローラー91に内蔵されたロータリーエンコーダーのエンコーダー値からX軸方向での位置を特定する。そして、各受光素子のうち、どの受光素子からの情報かに基づいてY軸方向での位置を特定する。
このような制御を、各受光素子ごとに、時間的に連続して行うことにより、欠陥部位30Aの位置を特定することができる。
また、例えば、図6に示すような形状の欠陥部位30Aが光学シート母材1Aに存在していた場合、図6中ハッチングで示す領域を欠陥部位30Aとみなす。
ステップS202において、欠陥部位30Aがあると判断した場合、マーカー付与部82を駆動して、搬送されてきた光学シート母材1Aにマーカー20Aを付与する(ステップS203)(マーカー付与工程)。
また、本実施形態では、検出した欠陥部位30Aと重なる位置にマーカー20Aを付与する。例えば、マーカー20Aの大きさ、形状としては、特に限定されないが、例えば、φ=5mmの略円形とすることができる。
また、このようなマーキング方法の場合、前述したように、マジック等の着色部材と、この着色部材を保持する移動可能な保持部とを有する構成とし、保持部をマジックごと昇降および/または水平移動させる構成が有効である。
なお、ステップS202において、欠陥部位30Aが無いと判断した場合、マーカー20Aを付与せず(ステップS204)、すなわち、インクQを吐出せずにステップS205に移行する。
次いで、ステップS205において、製造および検出が完了したか否かを判断する。この判断は、例えば、予め設定された製造条件(例えば、製造する光学シート母材1Aの長さ)等に基づいて行われる。ステップS205において、完了したと判断した場合、プログラムの実行を終了する。また、ステップS205において、完了していないと判断した場合、ステップS201に戻り、以下のステップを順次繰り返す。
なお、本実施形態では、マーカー20Aの付与を行い、その後、光学シート母材1Aの打ち抜きを行い、得られた光学シート1において、マーカー20Aが付されている光学シート1を破棄することにより、高い品質の光学シート1を安定して提供することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、さらに簡単な制御でマーカー20Aを付与することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、前述したものに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、光学シートを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
また、光学シートは、前述した構成に加え、任意の構成物が付加されていてもよい。
より具体的には、例えば、光学シートは、表面を保護する保護層や、中間層、レンズとしての度数を調整する度数調整層等を備えていてもよい。
また、前記各実施形態では、特定波長吸収層として、可視光のうちの特定波長を吸収する特定波長吸収層として説明したが、本発明ではこれに限定されず、例えば、可視光を反射する光反射材を含む層であってもよく、赤外線、紫外線等を吸収する層であってもよい。
1 光学シート
1A 光学シート母材
2 フレーム
3 光学シート付レンズ
4 レンズ
5 装着部
6 ツバ
7 光透過性部材
8 検出装置
81 検出部
811 発光部
812 受光部
82 マーカー付与部
821 インクジェットヘッド
83 制御部
831 CPU
832 メモリー
84 入力部
9 搬送部
91 搬送ローラー
92 搬送ローラー
10 光学部品
10' 光学部品
10A 打ち抜き予定部位
20A マーカー
30A 欠陥部位
11 特定波長吸収層
12 偏光膜
13 保護層
14 接着剤層
15 接着剤層
16 接着剤層
21 リム部
22 ブリッジ部
23 テンプル部
24 ノーズパッド部
100 光学シート製造装置
200 シート供給部
210 押出機
220 Tダイ
300 シート成形部
310 タッチロール
320 冷却ロール
330 後段冷却ロール
400 光学部品製造装置
500 樹脂供給部
600 金型
610 キャビティー
620 供給口
630 上部材
640 下部材
641 底面
Q インク
L 光

Claims (9)

  1. 入射光に対して光学的に機能する光学機能層を備える光学シート母材上で、透過率が、正常な透過率との差が閾値を超える部位を検出する検出部と、
    前記光学シート母材に、前記検出部が検出した前記部位の位置を示すマーカーを付与するマーカー付与部と、を備えることを特徴とする検出装置。
  2. 前記光学シート母材は、その厚さ方向に打ち抜いて用いられるものであり、
    前記マーカー付与部は、前記光学シート母材のうち、打ち抜き予定部位に前記部位が位置していた場合、前記光学シート母材の平面視で、前記打ち抜き予定部位と重なる位置に前記マーカーを付与する請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記マーカー付与部は、前記光学シート母材の平面視において、前記部位の全域を包含するように前記マーカーを付与する請求項2に記載の検出装置。
  4. 前記光学シート母材のうち、前記打ち抜き予定部位とは異なる位置に前記部位が位置していた場合、前記マーカーの付与を省略する請求項2または3に記載の検出装置。
  5. 前記マーカー付与部は、色材を付与することにより前記マーカーを付与する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の検出装置。
  6. 前記検出部は、透過型の光学センサーである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の検出装置。
  7. 前記検出部および前記マーカー付与部の作動を制御する制御部を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載の検出装置。
  8. 入射光に対して光学的に機能する光学機能層を備える光学シート母材上で、透過率が、正常な透過率との差が閾値を超える部位を検出する検出工程と、
    前記光学シート母材に、前記検出部が検出した前記部位の位置を示すマーカーを付与するマーカー付与工程と、を有することを特徴とする検出方法。
  9. 入射光に対して光学的に機能する光学機能材を含む光学機能層を備え、所定部位を厚さ方向に打ち抜かれた部分が光学シートとして用いられる光学シート母材であって、
    透過率が、正常な透過率との差が閾値を超える部位の位置を示すマーカーが付されていることを特徴とする光学シート母材。
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