JP2020122755A - 振動検出装置、振動検出システムおよび振動検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、害獣が網柵に衝突する場合には検出のために十分な大きさの微振動が発生しづらい場合があり、当該技術では、衝突の発生以降の計測しかできない。このため、当該技術では、計測されるデータが不十分な場合があった。
一構成例として、振動検出装置において、前記演算部は、前記第1の通知を受けた後に、前記第2の通知を受ける前に所定の期間が経過した場合に、前記加速度のデータを前記レジスタから取得することを停止し、前記第1状態へ移行する、構成であってもよい。
一構成例として、振動検出装置において、前記演算部は、前記第1状態にあるときに前記第2の通知を受けた場合に、前記第2状態へ移行し、前記振動の終了よりも所定の第3時間だけ過去にある時点を、前記加速度のデータを前記レジスタから取得する再開の時点とする、構成であってもよい。
一構成例として、振動検出装置において、前記演算部は、前記終わりの時点以降に、前記第1状態へ移行する、構成であってもよい。
[振動検出システム]
図1は、本発明の一実施形態に係る振動検出システム1の概略的な構成を示す図である。
本実施形態では、振動検出システム1は、網柵に発生する振動を検出して、網柵を監視するシステムとして用いられている。
振動検出システム1は、N(Nは、1以上の整数)個の単位柵部11−1〜11−Nと、管理端末装置12を備える。本実施形態では、Nは複数であるとする。
本実施形態では、すべての単位柵部11−1〜11−Nが同じ構成である場合を示す。他の構成例として、複数の単位柵部11−1〜11−Nのそれぞれは、任意の構成であってもよい。
なお、本実施形態では、管理端末装置12は、管理装置の一例である。
本実施形態では、それぞれの支柱51−i、52−i、53−iは、同じ構造を有している。
3個の振動検出端末装置31−i、32−i、33−iのそれぞれは、網柵のそれぞれの箇所に設けられており、本実施形態では、3個の支柱51−i、52−i、53−iのそれぞれの上端に設けられている。
なお、本実施形態では、振動検出端末装置31−i、32−i、33−iのそれぞれは、振動検出装置の一例である。
中継機71−iは、それぞれの振動検出端末装置31−i、32−i、33−iと無線により接続される。
中継機71−iは、それぞれの振動検出端末装置31−i、32−i、33−iから送信される情報を受信し、受信された情報を無線により管理端末装置12に送信する。
管理端末装置12は、それぞれの中継機71−iから送信される情報を受信し、受信された情報を収集して管理する。すなわち、管理端末装置12は、網柵における振動に関する情報を管理する。
管理端末装置12は、収集された情報に基づいて、所定の処理を行う。管理端末装置12は、例えば、測定された加速度データの時間的な変化に基づいて、柵に対する害獣の衝突および柵の形状変化を検出する。
本実施形態では、すべての振動検出端末装置31−i、32−i、33−iは、同じ構成であり、同様な動作を行う。このため、以下では、振動検出端末装置31−1を代表させて説明する。
振動検出端末装置31−1は、加速度センサデバイス111と、演算部112と、通信部113と、電源部114を備える。
加速度センサデバイス111は、センサ部131と、レジスタ132を備える。
また、加速度センサは、例えば、三次元直交座標系であるXYZ座標におけるX、Y、Zのそれぞれの加速度を検出する。本実施形態では、X、Y、Zのうちの任意の1以上の検出値が閾値を超えた場合に、検出された加速度が当該閾値を超えたとする。同様に、本実施形態では、X、Y、Zのうちの任意の1以上の検出値が閾値未満である場合に、検出された加速度が当該閾値未満であるとする。なお、他の例として、X、Y、Zの検出値が組み合わされた総合的な値が、閾値との比較対象として用いられてもよい。
また、本実施形態では、加速度センサによって、一定の時間間隔ごとに、加速度が検出される。
本実施形態では、振動が無い状態からの振動の発生は、振動の開始に相当する。
他の例として、振動発生閾値と振動非検出閾値とが同じ値であってもよい。この場合、当該値が、振動が存在するか否かを判定するための閾値であると、捉えられる。
また、閾値(振動発生閾値、振動非検出閾値)および回数(振動発生閾値に関する回数、振動非検出閾値に関する回数)は、例えば、初期設定時に、演算部112から加速度センサデバイス111に設定される。
なお、演算部112では、スリープ状態は稼働状態と比べて低消費電力状態であり、稼働状態はスリープ状態よりも消費電力が大きい。演算部112のスリープ状態および稼働状態は、それぞれ、他の名称で呼ばれてもよく、あるいは、本実施形態と同様な消費電力の関係にある他の状態が用いられてもよい。
演算部112は、加速度センサデバイス111から振動の発生の通知を受けた場合に、レジスタ132に記憶されている所定の部分のデータを読み出して取得することを開始する。本実施形態では、演算部112は、振動の発生よりも所定の時間だけ過去にある時点を、加速度のデータをレジスタ132から取得する初めの時点とする。
また、演算部112は、加速度センサデバイス111から振動の終了の通知を受けた場合に、レジスタ132に記憶されている所定の部分のデータを取得することを終了する。本実施形態では、演算部112は、振動の終了よりも所定の時間だけ未来にある時点を、加速度のデータをレジスタ132から取得する終わりの時点とする。
ここで、通信部113は、例えば、演算部112と同様に、スリープ状態を有してもよい。この場合、通信部113は、例えば、加速度センサデバイス111からの信号によってスリープ状態から起動されて稼働状態になってもよく、あるいは、演算部112が起動されたときなどに、演算部112からの信号によってスリープ状態から起動されて稼働状態になってもよい。
なお、通信部113では、スリープ状態は稼働状態と比べて低消費電力状態であり、稼働状態はスリープ状態よりも消費電力が大きい。通信部113のスリープ状態および稼働状態は、それぞれ、他の名称で呼ばれてもよく、あるいは、本実施形態と同様な消費電力の関係にある他の状態が用いられてもよい。
電源部114は、例えば、電池である。
図3は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る振動発生前後の処理の一例を示す図である。
横軸は、時間を表している。時間T1、時間T2、時間T3、時間T4、時間T5の順に時間が進んでいるとする。
このとき、演算部112は、振動が発生した時間T3よりも所定の時間だけ過去である時間T2以降のデータをレジスタ132から取得する。そして、演算部112は、振動が終了したときの時間T4よりも所定の時間だけ経過した時間T5までのデータをレジスタ132から取得する。
演算部112は、レジスタ132から取得された時間T2から時間T5までの期間M1のデータを分析する。
また、振動が終了したときの時間よりも所定の時間だけ経過した時間(振動終了時と比べて取得対象とする最も新しいデータの相対的な時間)は、例えば、演算部112に設定されている。
加速度センサデバイス111において、振動の発生(振動の開始)を検出したか否かを判定する。
この判定の結果、加速度センサデバイス111において、振動の発生を検出したことを判定した場合には(ステップS1、YES)、ステップS2の処理へ移行する。
一方、この判定の結果、加速度センサデバイス111において、振動の発生を検出していないと判定した場合には(ステップS1、NO)、ステップS1の処理を繰り返す。
加速度センサデバイス111において、振動の発生を演算部112に通知する。そして、ステップS3の処理へ移行する。
加速度センサデバイス111において、振動の終了を検出したか否かを判定する。
この判定の結果、加速度センサデバイス111において、振動の終了を検出したことを判定した場合には(ステップS3、YES)、ステップS4の処理へ移行する。
一方、この判定の結果、加速度センサデバイス111において、振動の終了を検出していないと判定した場合には(ステップS3、NO)、ステップS3の処理を繰り返す。
加速度センサデバイス111において、振動の終了を演算部112に通知する。そして、本フローの処理を終了する。
演算部112において、振動の発生の通知があったか否かを判定する。
この結果、演算部112において、振動の発生の通知があったと判定した場合には(ステップS31:YES)は、ステップS32の処理へ移行する。この場合、演算部112は、例えば、スリープ状態にあったときには、稼働状態へ移行する。
一方、この結果、演算部112において、振動の発生の通知がなかったと判定した場合には(ステップS31:NO)は、ステップS31の処理を繰り返す。
演算部112において、データの取得を開始する。そして、ステップS33の処理へ移行する。
演算部112において、振動の終了の通知があったか否かを判定する。
この結果、演算部112において、振動の終了の通知があったと判定した場合には(ステップS33:YES)は、ステップS34の処理へ移行する。
一方、この結果、演算部112において、振動の終了の通知がなかったと判定した場合には(ステップS33:NO)は、ステップS33の処理を繰り返す。
演算部112において、データの取得を終了する。そして、ステップS35の処理へ移行する。
演算部112において、取得されたデータに基づいて、所定の処理を行う。そして、本フローの処理を終了する。その後、演算部112は、スリープ状態へ移行してもよい。
ここで、所定の処理としては、任意の処理であってもよく、例えば、取得されたデータの情報を中継機71−1に送信する処理、あるいは、取得されたデータについて分析等を行った結果の情報を中継機71−1に送信する処理などであってもよい。
他の例として、演算部112は、ステップS34の処理とステップS35の処理とを並列に行ってもよい。すなわち、演算部112は、データを取得する処理をしながら、同時に、既に取得されたデータの一部または全部について、順次、所定の処理を行ってもよい。具体例として、演算部112は、振動発生中であってデータを取得する処理が継続しているときにおいても、既に取得されたデータの情報を、逐次、中継機71−1に送信する処理を行ってもよい。このような構成では、例えば、演算部112によって取得されたデータを一時的に記憶するメモリ(演算部112のメモリ)のサイズが、1回の振動発生で取得されるであろうデータのすべてを記憶するサイズよりも小さいような場合に、特に有効である。ここで、1回の振動発生で取得されるであろうデータは、実際には変動し得るが、例えば、予想される最大のデータ、あるいは、過去の経験に基づく最大のデータなど、任意に設定されてもよい。
単位柵部11−1を代表させて、具体的な動作の例を示す。なお、他の単位柵部11−2〜11−Nについても同様である。
振動検出端末装置31−1の起動時に、電源部114から加速度センサデバイス111、演算部112、通信部113へ電力供給が開始されると、演算部112は加速度センサデバイス111への初期設定を行う。
当該初期設定では、例えば、センサ部131によって加速度を検出する時間間隔であるサンプリング間隔、加速度のデータに基づいて振動を検出する方式、加速度のデータに基づいて振動の発生を検出するための閾値および回数、加速度のデータに基づいて振動が非検出である(つまり、振動の終了を検出した)とする閾値および回数、振動の発生の検出を演算部112に通知することを有効化すること、加速度のデータをレジスタ132に一時的に保存することなどの設定が行われる。
当該初期設定の内容は、レジスタ132に記憶される。
加速度センサデバイス111は、計測された加速度のデータと基準値(基準値となる加速度のデータ)とを比較し、計測された加速度のデータから基準値を減算した結果(差分)が所定の閾値(振動発生閾値)を所定の回数(1以上であるC回)以上連続して超過した場合に、振動の発生を検出する。
振動の発生が検出された後、加速度センサデバイス111は、演算部112に割り込み通知のための信号を出力する。
ここで、振動検出端末装置31−1における振動発生閾値は、例えば、電源容量と要求される検出の感度との兼ね合いで決定される。
一例として、演算部112は、データの収集が終了した後に、通信部113をスリープ状態から稼働させる。そして、演算部112は、通信部113を介して、収集された加速度のデータに基づく情報を、中継機71−1に送信する。
他の例として、演算部112は、収集された加速度のデータが一定量に達したときに、通信部113をスリープ状態から稼働させる。そして、演算部112は、通信部113を介して、収集された加速度のデータに基づく情報を、中継機71−1に送信する。
ここで、送信される情報は、加速度センサデバイス111の識別番号、加速度のデータ、メッセージごとのシーケンス番号を含む。
これに応じて、演算部112は、振動の非検出が判定された後における所定の数L(Lは、例えば、1以上の整数)のサンプルまでのデータに基づく情報を送信する。そして、演算部112は、当該演算部112および通信部113をスリープ状態へ移行させる。
ここで、中継機71−1は、振動検出端末装置31−1からの通信を待ち受ける必要があり、相応の電力を消費する。このため、中継機71−1では、例えば、太陽光パネルなどを用いて長期の稼働を維持することができるように、電源容量が設計される。
ここで、管理端末装置12では、当該管理端末装置12の記憶部に、加速度センサデバイス111の識別番号と設置位置との対応情報が記憶されている。
例えば、衝突の判定では、所定の時間幅の範囲に存在する、複数の加速度センサデバイス111から収集された加速度のデータ(または、当該データが加工されたデータでもよい。)が用いられる。
管理端末装置12は、特定の地点の加速度センサデバイス111からの情報のみが存在する場合には、当該地点における衝突を検出する。一方、管理端末装置12は、広範囲の地点の加速度センサデバイス111からの情報が存在する場合には、強風などの環境要因による振動が疑われるため、加速度のデータの平均値あるいは分散などの特徴量を利用して異常検出の判定を行う。
例えば、柵形状変化の判定では、同一の加速度センサデバイス111から収集された情報(加速度の情報)が用いられる。
管理端末装置12は、各々の加速度のデータのうち、先頭のM個のサンプルを振動の発生の直前における加速度のデータとし、最後のL個のサンプルを振動の終了の直後における加速度のデータとし、これらに基づいて、振動の前後での傾斜差を算出する。管理端末装置12は、当該傾斜差が事前に定められた所定の閾値を超過した場合に、柵形状変化が発生したことを検出する。
山間部において、害獣の侵入を防護する柵のシステムとして、本実施形態に係る振動検出システム1が設置される場合の例を示す。
振動検出端末装置31−i〜33−iおよび中継機71−iとしては、それぞれ、複数台が適切な間隔で配置される。
それぞれの単位柵部11−iにおいて、害獣侵入防護柵は、4mごとに地面に突き立てられた高さ2mの支柱51−i〜53―iと、支柱51−i〜53―iの間に張られたポリエチレン製の網61−i〜62−iから構成されている。
すべての単位柵部11−1〜11−Nを合わせると、全長数百m〜数kmに及ぶ。本実施形態では、このような全長をN個に分割して、N個の単位柵部11−1〜11−Nが並べて配置されている。
ここで、支柱51−i〜53−iの上部と下部とで振動の仕方が異なるため、すべての振動検出端末装置31−i〜33−iは、地面から一定の高さに設置されることが望ましい。一例として、振動検出のし易さおよび通信感度を考慮して、すべての振動検出端末装置31−i〜33−iが、地面からの高さ1.8mの位置に設置されてもよい。
中継機71−iの設置間隔、すなわち柵(単位柵部11−i)の分割間隔は、例えば、振動検出端末装置31−i〜33−iと中継機71−iとの間の通信可能距離に依存する。一例として、近距離無線通信が使用される場合、通信可能距離は50〜100m程度であるため、柵(単位柵部11−i)が直線上にある場合、その分割間隔は100〜200m程度となり得る。なお、近年では、長距離通信に適したLPWA(Low Power, Wide Area)があり、規格にも依るが、数百m〜数km間の通信も可能である。
また、本実施形態では、支柱51−i、52−i、53−iに振動検出端末装置31−i、32−i、33−iが設けられる場合を示したが、他の例として、他の箇所に振動検出端末装置31−i、32−i、33−iが設けられてもよい。当該他の箇所は、例えば、網61−i、62−iなどであってもよい。
以上のように、本実施形態に係る振動検出システム1では、加速度センサによって検出されたデータを収集する場合に、振動の発生が検出されたときに、振動の発生前のデータを含めて収集する。このように、本実施形態に係る振動検出システム1では、振動の発生時に振動の発生前の加速度の情報を収集することで、振動の発生時および非振動時(振動の開始時およびそれよりも前の時間)における加速度の情報の伝達にかかる消費電力の低減を図ることができる。
本実施形態に係る振動検出システム1では、安価な加速度センサデバイス111を連続的に網柵に配置することで、網柵の監視を安価に実現することができる。
このように、本実施形態に係る振動検出システム1では、消費電力を低減させつつ、十分なデータを検出することができる。
なお、各種の閾値、時間あるいは期間などは、それぞれ、任意の値に設定されてもよい。
一構成例として、網柵(図1の例では、支柱51−i、52−i、53−iおよび網61−i、62−iから構成される網柵)に設けられて振動を検出する振動検出装置(図1の例では、振動検出端末装置31−i、32−i、33−i)であって、次のような構成とした。
すなわち、振動検出装置は、加速度を検出するセンサ(図1の例では、センサ部131のセンサ)を有し、センサによって検出された加速度に基づいて振動の発生(振動の開始)を検出する振動情報検出部(図1の例では、加速度センサデバイス111の機能)と、センサによって検出された加速度のデータを記憶するレジスタ(図1の例では、レジスタ132)と、レジスタに記憶された加速度のデータのうちの所定のデータを取得し、取得されたデータに関する処理を行う演算部(図1の例では、演算部112)と、を備える。
振動情報検出部は、振動の発生が検出された場合に演算部に第1の通知(振動の発生の通知)を行う。
演算部は、低消費電力状態である第1状態(本実施形態では、スリープ状態)にあるときに第1の通知を受けた場合に、第1状態よりも消費電力が大きい第2状態(本実施形態では、稼働状態)へ移行し、振動の発生よりも所定の第1時間だけ過去にある時点を、加速度のデータをレジスタから取得する初めの時点とする。
一構成例として、振動検出装置において、演算部は、上記した終わりの時点以降に、第1状態へ移行する。
すなわち、以上のような振動検出装置を複数備え、複数の振動検出装置がそれぞれの箇所に設けられる網柵と、振動検出装置によって得られる振動に関する情報を管理する管理装置(図1の例では、管理端末装置12)と、を備える。
すなわち、振動検出方法では、振動検出装置に備えられた振動情報検出部が、加速度を検出するセンサを有し、センサによって検出された加速度に基づいて振動の発生を検出する。振動検出装置に備えられたレジスタが、センサによって検出された加速度のデータを記憶する。振動検出装置に備えられた演算部が、レジスタに記憶された加速度のデータのうちの所定のデータを取得し、取得されたデータに関する処理を行う。
このような構成において、振動情報検出部は、振動の発生が検出された場合に演算部に第1の通知を行う。演算部は、低消費電力状態である第1状態にあるときに第1の通知を受けた場合に、第1状態よりも消費電力が大きい第2状態へ移行し、振動の発生よりも所定の第1時間だけ過去にある時点を、加速度のデータをレジスタから取得する初めの時点とする。
本実施形態では、第1実施形態と相違する点について詳しく説明し、第1実施形態と同様な点については詳しい説明を省略する。
また、本実施形態では、説明の便宜上、第1実施形態で使用された符号と同じ符号を使用して説明する。
図6は、本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る振動発生前後の処理の一例を示す図である。
横軸は、時間を表している。時間T11、時間T12、時間T13、時間T14、時間T15、時間T16、時間T17の順に時間が進んでいるとする。
このとき、演算部112は、振動が発生した時間T13よりも所定の時間だけ過去である時間T12以降のデータをレジスタ132から取得する。
そして、演算部112は、振動が発生した時間T13よりも所定の時間だけ経過した時間T14に、レジスタ132からのデータの取得を停止して、スリープ状態へ移行する。
また、演算部112は、振動が終了したときの時間T16よりも所定の時間だけ経過した時間T17までのデータをレジスタ132から取得する。
演算部112は、レジスタ132から取得された時間T12から時間T14までの期間M11のデータ、および、時間T15から時間T17までの期間M12のデータを分析する。
演算部112において、振動の発生の通知があったか否かを判定する。
この結果、演算部112において、振動の発生の通知があったと判定した場合には(ステップS51:YES)は、ステップS52の処理へ移行する。この場合、演算部112は、例えば、スリープ状態にあったときには、稼働状態へ移行する。
一方、この結果、演算部112において、振動の発生の通知がなかったと判定した場合には(ステップS51:NO)は、ステップS51の処理を繰り返す。
演算部112において、データの取得を開始する。そして、ステップS53の処理へ移行する。
演算部112において、振動の発生の通知を受けてから所定の時間が経過したか否かを判定する。
この判定の結果、演算部112において、振動の発生の通知を受けてから所定の時間が経過していないと判定した場合には(ステップS53:NO)、ステップS54の処理へ移行する。
一方、この判定の結果、演算部112において、振動の発生の通知を受けてから所定の時間が経過したと判定した場合には(ステップS53:YES)、ステップS55の処理へ移行する。
演算部112において、振動の終了の通知があったか否かを判定する。
この結果、演算部112において、振動の終了の通知があったと判定した場合には(ステップS54:YES)は、ステップS58の処理へ移行する。
一方、この結果、演算部112において、振動の終了の通知がなかったと判定した場合には(ステップS54:NO)は、ステップS53の処理を繰り返す。
演算部112において、データの取得を終了(本実施形態では、いったん停止)する。そして、ステップS56の処理へ移行する。
ここで、演算部112は、スリープ状態へ移行する。
演算部112において、振動の終了の通知があったか否かを判定する。
この結果、演算部112において、振動の終了の通知があったと判定した場合には(ステップS56:YES)は、ステップS57の処理へ移行する。この場合、演算部112は、スリープ状態から稼働状態へ移行する。
一方、この結果、演算部112において、振動の終了の通知がなかったと判定した場合には(ステップS56:NO)は、ステップS56の処理を繰り返す。
演算部112において、所定のデータの取得(本実施形態では、取得の再開)を行う。そして、ステップS58の処理へ移行する。
演算部112において、データの取得を終了する。そして、ステップS59の処理へ移行する。
演算部112において、取得されたデータに基づいて、所定の処理を行う。そして、本フローの処理を終了する。その後、演算部112は、スリープ状態へ移行してもよい。
ここで、所定の処理としては、任意の処理であってもよく、例えば、取得されたデータの情報を中継機71−1に送信する処理、あるいは、取得されたデータについて分析等を行った結果の情報を中継機71−1に送信する処理などであってもよい。
他の例として、演算部112は、ステップS58の処理とステップS59の処理とを並列に行ってもよい。なお、これについては、図5の例におけるステップS34〜ステップS35の処理について説明したのと同様である。
ここでは、第1実施形態とは異なる動作について詳しく説明し、同様な動作については詳しい説明を省略する。
本実施形態では、振動の発生が検出された後に、振動の終了が所定の期間にわたって検出されない場合に、演算部112がスリープ状態へ移行する。なお、演算部112とともに、通信部113もスリープ状態へ移行してもよい。
ここで、振動検出状態は、振動の発生の後に、振動が継続して、振動の終了が検出されない状態である。また、振動非検出状態は、振動の発生の後に、振動が終了した状態である。
以上のように、本実施形態に係る振動検出システム1では、振動の発生(振動の開始)から終了まで長期にわたる場合においても、演算部112(あるいは、演算部112および通信部113)がスリープ状態になることで、消費電力を低減することができる。また、このような場合においても、振動の終了時に演算部112によって加速度の情報を取得するため、十分なデータを取得することができる。
このように、本実施形態に係る振動検出システム1では、消費電力を低減させつつ、十分なデータを検出することができる。
なお、各種の閾値、時間あるいは期間などは、それぞれ、任意の値に設定されてもよい。
ここで、以上では、振動検出システム1において、演算部112(あるいは、演算部112および通信部113)は、振動の発生(振動の開始)から終了まで長期にわたる場合にスリープ状態になることと、振動の終了時に稼働状態となって加速度の情報を取得することとの両方を行う場合を示した。他の例として、演算部112(あるいは、演算部112および通信部113)は、振動の発生(振動の開始)から終了まで長期にわたる場合にスリープ状態になることを行うが、振動の終了時に稼働状態となることは行わない構成が用いられてもよい。このような構成においても、振動の発生(振動の開始)から終了まで長期にわたる場合に、演算部112がスリープ状態になるまでの情報を取得することができ、例えば、当該情報で十分に役立つ場合に有効である。
一構成例として、振動検出装置において、次のような構成とした。
演算部(図1の例では、演算部112)は、第1の通知(振動の発生の通知)を受けた後に、第2の通知(振動の終了の通知)を受ける前に所定の期間が経過した場合に、加速度のデータをレジスタから取得することを停止し、第1状態(本実施形態では、スリープ状態)へ移行する。
一構成例として、振動検出装置において、次のような構成とした。
演算部は、第1状態にあるときに第2の通知を受けた場合に、第2状態(本実施形態では、稼働状態)へ移行し、振動の終了よりも所定の第3時間だけ過去にある時点を、加速度のデータをレジスタから取得する再開の時点とする。
ここで、以上に示した実施形態に係る各装置(例えば、振動検出端末装置31−i、32−i、33−iなど)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録(記憶)して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティング・システム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、非一時的記録媒体である。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
Claims (7)
- 網柵に設けられて振動を検出する振動検出装置であって、
加速度を検出するセンサを有し、前記センサによって検出された加速度に基づいて振動の発生を検出する振動情報検出部と、
前記センサによって検出された前記加速度のデータを記憶するレジスタと、
前記レジスタに記憶された前記加速度のデータのうちの所定のデータを取得し、取得されたデータに関する処理を行う演算部と、を備え、
前記振動情報検出部は、前記振動の発生が検出された場合に前記演算部に第1の通知を行い、
前記演算部は、低消費電力状態である第1状態にあるときに前記第1の通知を受けた場合に、前記第1状態よりも消費電力が大きい第2状態へ移行し、前記振動の発生よりも所定の第1時間だけ過去にある時点を、前記加速度のデータを前記レジスタから取得する初めの時点とする、
振動検出装置。 - 前記振動情報検出部は、前記振動の発生が検出された後に、前記センサによって検出された加速度に基づいて前記振動の終了を検出し、前記振動の終了が検出された場合に前記演算部に第2の通知を行い、
前記演算部は、前記第2の通知を受けた場合に、前記振動の終了よりも所定の第2時間だけ未来にある時点を、前記加速度のデータを前記レジスタから取得する終わりの時点とする、
請求項1に記載の振動検出装置。 - 前記演算部は、前記第1の通知を受けた後に、前記第2の通知を受ける前に所定の期間が経過した場合に、前記加速度のデータを前記レジスタから取得することを停止し、前記第1状態へ移行する、
請求項2に記載の振動検出装置。 - 前記演算部は、前記第1状態にあるときに前記第2の通知を受けた場合に、前記第2状態へ移行し、前記振動の終了よりも所定の第3時間だけ過去にある時点を、前記加速度のデータを前記レジスタから取得する再開の時点とする、
請求項3に記載の振動検出装置。 - 前記演算部は、前記終わりの時点以降に、前記第1状態へ移行する、
請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の振動検出装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の振動検出装置を複数備え、
複数の前記振動検出装置がそれぞれの箇所に設けられる前記網柵と、
前記振動検出装置によって得られる前記振動に関する情報を管理する管理装置と、
を備える、振動検出システム。 - 網柵に設けられて振動を検出する振動検出装置における振動検出方法であって、
前記振動検出装置に備えられた振動情報検出部が、加速度を検出するセンサを有し、前記センサによって検出された加速度に基づいて振動の発生を検出し、
前記振動検出装置に備えられたレジスタが、前記センサによって検出された前記加速度のデータを記憶し、
前記振動検出装置に備えられた演算部が、前記レジスタに記憶された前記加速度のデータのうちの所定のデータを取得し、取得されたデータに関する処理を行い、
前記振動情報検出部は、前記振動の発生が検出された場合に前記演算部に第1の通知を行い、
前記演算部は、低消費電力状態である第1状態にあるときに前記第1の通知を受けた場合に、前記第1状態よりも消費電力が大きい第2状態へ移行し、前記振動の発生よりも所定の第1時間だけ過去にある時点を、前記加速度のデータを前記レジスタから取得する初めの時点とする、
振動検出方法。
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