JP2020121810A - インテリジェントな燃料ディスペンサー - Google Patents

Abstract

【課題】インテリジェントな燃料ディスペンサーを提供する。【解決手段】燃料ディスペンサー１０５のエレクトロニクスモジュールは、無線モジュール１２０とプロセッサ１１５とを含み、プロセッサは、顧客アイデンティティの情報を特徴づけるデータを無線モジュールから受信することと、情報を遠隔プロセッサに送信することと、情報に合わせてカスタマイズされた業者のデータを、遠隔プロセッサから受信することと、燃料補給セッション中の複数の時点のうちのどの時点でディスプレイを介して業者のデータを顧客に提供するかを決定することと、決定された時点の間にディスプレイを介して業者のデータを顧客に提供することと、を行う。【選択図】図１

Description

開示の内容

〔関連出願の相互参照〕
本出願は、「Intelligent Fuel Dispensers」のタイトルで２０１６年４月２１日に出願された米国仮特許出願第６２／３２５，７９６号、「Transparent Fuel Dispenser」のタイトルで２０１６年５月２７日に出願された米国仮特許出願第６２／３４２，４１０号、および「Intelligent Fuel Dispensers」のタイトルで２０１６年６月１３日に出願された米国仮特許出願第６２／３４９，５１３号の優先権を主張し、これらの仮特許出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。

〔分野〕
本開示は、概してインテリジェントな燃料ディスペンサーに関する。

〔背景〕
小売石油産業では、燃料を顧客に分配するためにさまざまな種類の燃料ディスペンサーを利用する。燃料ディスペンサーは、一般的に、ポンプハンドルの取り外し、キーパッドの起動、またはペイメントカードの挿入を検出することによって、顧客が燃料補給セッションの開始を望んでいると決定する。燃料補給セッションを開始する各オプションは、一般的には、顧客が燃料ディスペンサーのインターフェースに触れることを必要とするが、燃料ディスペンサーのインターフェースは、汚れていて、毒素（例えば、燃料残留物など）、および／または細菌を有する場合がある。加えて、顧客がリピート客または常連客である場合、その顧客は、一般的に、燃料補給セッションの開始を希望するたびに、あらゆる燃料補給選択物（preferences）（例えば、燃料グレード、支払情報など）を再入力しなければならず、これは、反復的で、かつ／または時間がかかり得る。

したがって、改善された燃料ディスペンサーが依然として必要とされている。

〔概要〕
概して、インテリジェントな燃料ディスペンサーおよびそれを使用する方法を提供する。

一実施形態では、内部に配された燃料分配構成要素および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有するハウジングと、画像センサーと、画像センサーに動作可能に連結された、エレクトロニクスモジュール内のプロセッサと、を含む、燃料ディスペンサーを提供する。プロセッサは、画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信し、その画像を用いて、ハウジングの近くにいる顧客に関連する安全条件が満たされたかどうかを決定し、安全条件が満たされていないという決定に応じて、警報を誘起するように構成されている。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、プロセッサは、画像センサーからの別の画像を特徴づけるデータを受信し、その別の画像を用いて、顧客がハウジングの近くにいるかどうかを決定するように構成され得る。少なくともいくつかの実施形態では、別の画像は、顧客の視覚表示を含み得、プロセッサは、別の画像において顔部位を識別し得、プロセッサは、この別の画像を用いて、少なくとも１つの顔特徴を抽出し得る。燃料ディスペンサーは、抽出された少なくとも１つの顔特徴をリモートデータベースに送信して少なくとも１つの顔特徴が顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定する通信機構を、エレクトロニクスモジュール内に含み得るか、または、プロセッサは、少なくとも１つの顔特徴が顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定し得る。少なくともいくつかの実施形態では、別の画像は、顧客の視覚表示を含み得、プロセッサは、１つ以上の顔以外の身体特徴を決定し得、プロセッサは、その顔以外の身体特徴を用いて、年齢、身長、性別、および障害状況のうちの少なくとも１つを含む、顧客の特性を決定し得る。燃料ディスペンサーは、ディスプレイを含み得、プロセッサは、ディスプレイ内の少なくとも１つのグラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）要素を動的に再設定することができ、ＧＵＩ要素は、顧客の決定された特性を用いて決定される、再設定された場所および再設定されたサイズのうちの少なくとも１つを有し得る。少なくともいくつかの実施形態では、別の画像は、顧客の顔特徴、車両特徴、ナンバープレートの番号、および顧客の顔以外の身体特徴のうちの少なくとも１つを含み得る。少なくともいくつかの実施形態では、プロセッサは、別の画像に基づいて顧客のアイデンティティ情報を決定することができ、また、名前または一意識別子を含む顧客のアイデンティティを決定するため、アイデンティティ情報を遠隔プロセッサに提供することができる。

別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、プロセッサによって実行されるとオペレーションを行う、実行可能命令を記憶するメモリを含み得る。さらに別の実施例では、安全条件は、顧客が燃料ディスペンサーの近くで喫煙しているかどうかを含み得、この安全条件が満たされないことは、顧客が燃料ディスペンサーの近くで喫煙していることを含み得る。さらに別の実施例では、安全条件は、顧客が電気的に地に足をつけている（electrically ground）かどうかを含み得、安全条件が満たされないことは、顧客が電気的に地に足をつけていないことを含み得、プロセッサは、顧客が燃料をハウジングから分配する前に顧客が電気的に地に足をつけているかどうかを決定することができる。別の実施例では、安全条件は、顧客の車両のエンジンが動いているかどうかを含み得、安全条件が満たされないことは、エンジンが動いていることを含み得る。さらに別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプを含み得、また、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターを含み得る。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、内部に配された燃料分配構成要素および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有する、ハウジングを含む。エレクトロニクスモジュールは、画像センサーと、画像センサーに動作可能に連結され、車両の視覚表示を含む画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信する、画像プロセッサと、を含む。画像プロセッサは、画像を用いて顧客のアイデンティティ情報を決定するように構成され、画像プロセッサは、燃料ディスペンサーに、アイデンティティ情報を用いて、ある措置を実行させるように構成されている。

燃料ディスペンサーは、いくつものバリエーションを有し得る。例えば、燃料ディスペンサーは、少なくとも１つの車両特徴を用いて車両の型およびモデルを決定することができる。少なくともいくつかの実施形態では、少なくとも１つの車両特徴は、ナンバープレートの番号を含み得る。

別の実施例では、この措置は、アイデンティティ情報の決定に応じて、顧客の燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールをメモリから自動的に検索すること、および、燃料補給前選択スクリーンを、顧客の燃料補給選択物が追加されたディスプレイ上に自動的に表示させること、を含み得る。少なくともいくつかの実施形態では、燃料補給選択物は、燃料グレード、燃料種類、支払方法、ロイヤルティ報酬識別子（loyalty rewards identifier）、現在の購入に対してロイヤルティ報酬を適用するかどうか、洗車を購入するかどうか、のうちの少なくとも１つを含み得る。少なくともいくつかの実施形態では、燃料補給選択物は、少なくとも燃料種類を含み得、燃料ディスペンサーは、異なる燃料種類を分配するようにそれぞれが構成された複数のノズルを含み得、ノズルはそれぞれ、これに関連付けられたライトを有し得、画像プロセッサは、顧客が選択した燃料種類の確認を受信するように構成され得、画像プロセッサは、顧客により選択された燃料種類を分配するように構成されたノズルのうちの１つと関連付けられたライトのみを誘起するように構成され得る。少なくともいくつかの実施形態では、燃料選択物は、個別の挨拶に特徴を与え得る。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、グラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）ディスプレイ空間を含む、ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的にハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有する。エレクトロニクスモジュールは、画像センサーと、ディスプレイおよび画像センサーに動作可能に接続された少なくとも１つのデータプロセッサと、を含む。少なくとも１つのデータプロセッサは、画像センサーから画像を受信し、この画像は、顧客の少なくとも一部の視覚的描写を含む。少なくとも１つのデータプロセッサは、この画像から、顧客のジェスチャーを決定し、決定されたジェスチャーに基づいて、ＧＵＩディスプレイ空間上のレンダリングを修正する。ジェスチャーは、顧客が燃料ディスペンサーに触れない、タッチレスジェスチャーである。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、少なくとも１つのデータプロセッサは、決定されたジェスチャーに基づいて燃料分配の可能化（enablement）を誘起し得る。別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、ジェスチャーを分類することができる。さらに別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、画像から顧客のジェスチャーを決定することができる。さらに別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプを含み得、また、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターを含み得る。さらに別の実施例では、タッチレスジェスチャーは、手のジェスチャーであってよい。

別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、少なくとも１つのＧＵＩ要素をＧＵＩディスプレイ空間上にレンダリングし、決定されたジェスチャーに基づいてＧＵＩ要素を修正することができる。少なくともいくつかの実施形態では、ＧＵＩ要素の修正は、ＧＵＩ要素のサイズを大きくすること、およびＧＵＩ要素の場所を変更することのうちの少なくとも１つを含み得る。

さらに別の実施例では、ジェスチャーは、顧客の手の動作であってよい。少なくともいくつかの実施形態では、ジェスチャーを決定する少なくとも１つのデータプロセッサは、その動作の方向を決定する少なくとも１つのデータプロセッサを含み得る。

別の実施例では、ジェスチャーは、顧客の手のポーズであってよい。少なくともいくつかの実施形態では、このポーズは、親指を立てるしぐさ、親指を下げるしぐさ、および指を指すことのうちの１つを含み得る。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、内部に配された燃料分配構成要素、および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有するハウジングを含む。エレクトロニクスモジュールは、画像センサーと、画像センサーに動作可能に連結された画像プロセッサと、を含み、画像プロセッサは、画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信し、その画像を使用して顧客のアイデンティティ情報を決定し、燃料ディスペンサーに、アイデンティティ情報を用いて、ある措置を実行させる。

燃料ディスペンサーは、いくつものバリエーションを有し得る。例えば、画像は、顧客の視覚表示を含むことができ、画像プロセッサは、画像中の顔部位を識別することができ、画像プロセッサは、その画像を用いて少なくとも１つの顔特徴を抽出することができる。少なくともいくつかの実施形態では、エレクトロニクスモジュールは、抽出された少なくとも１つの顔特徴をリモートデータベースに送信して少なくとも１つの顔特徴が顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定する通信機構を含み得、かつ／または、エレクトロニクスモジュールは、少なくとも１つの顔特徴が顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定することができる。

別の実施例では、画像は、車両の視覚表示を含むことができ、画像プロセッサは、画像から少なくとも１つの車両特徴を識別することができる。少なくともいくつかの実施形態では、燃料ディスペンサーは、少なくとも１つの車両特徴、例えばナンバープレートを用いて、車両の型およびモデルを決定することができる。

さらに別の実施例では、画像は、顧客の視覚表示を含むことができ、画像プロセッサは、１つ以上の顔以外の身体特徴を決定することができ、画像プロセッサは、顔以外の身体特徴を使用して、年齢、身長、性別、および障害状態のうちの少なくとも１つを含む顧客の特性を決定することができる。少なくともいくつかの実施形態では、ハウジングは、これに取り付けられたディスプレイを有することができ、画像プロセッサは、ディスプレイの少なくとも１つのグラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）要素を動的に再設定することができ、ＧＵＩ要素は、顧客の決定された特性を使用して決定された、再設定された場所および再設定されたサイズのうちの少なくとも１つを有し得る。

さらに別の実施例では、アイデンティティ情報は、顧客の顔特徴、車両特徴、ナンバープレートの番号、および顧客の顔以外の身体特徴を含み得る。別の実施例では、画像プロセッサは、名前または一意識別子を含む顧客のアイデンティティを決定するため、アイデンティティ情報を遠隔プロセッサに提供することができる。さらに別の実施例では、画像プロセッサは、回路を含み得る。別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、画像プロセッサによって実行されるとオペレーションを実行する実行可能命令を含むメモリを含み得る。さらに別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含み得る。さらに別の実施例では、画像プロセッサは、画像を用いて、顧客が燃料ディスペンサーの近くで喫煙しているかどうかを決定することができる。さらに別の実施例では、燃料を分配する前に、画像プロセッサは、画像を用いて、顧客が電気的に地に足をつけているかどうかを決定することができる。別の実施例では、画像プロセッサは、画像を用いて、顧客の車両のエンジンが動いているかどうかを決定することができる。少なくともいくつかの実施形態では、画像プロセッサは、例えば、顧客が燃料ディスペンサーの近くで喫煙しているかどうか、顧客が電気的に地に足をつけているかどうか、および／または顧客の車両のエンジンが動いているかどうかを画像プロセッサが決定した際に、警報を開始させることができる。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、内部に配された燃料分配構成要素、および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有するハウジングを含む。エレクトロニクスモジュールは、無線モジュールと、無線モジュールと動作可能に通信している通信プロセッサと、を含み、通信プロセッサは、顧客のデバイスがその近くにあることを特徴づけるデータを無線モジュールから受信し、顧客のアイデンティティ情報を特徴づけるデータを顧客のデバイスから受信する。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、顧客のデバイスは、車両またはハンドヘルドのモバイルデバイスであってよい。別の実施例では、顧客のアイデンティティ情報は、一意識別子または固有の名前であってよい。

さらに別の実施例では、通信プロセッサは、アイデンティティ情報を遠隔プロセッサに送信し、既知の顧客のアイデンティティのデータベースを用いて、受信したアイデンティティ情報が既知の顧客のアイデンティティのうちの少なくとも１つと一致するかどうかを決定することができる。少なくともいくつかの実施形態では、通信プロセッサは、顧客と関連付けられた燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールを、遠隔プロセッサから受信することができる。

さらに別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、既知の顧客のアイデンティティのデータベースを用いて、少なくとも１つの顔特徴が顧客のアイデンティティに一致するかどうかを決定することができる。別の実施例では、通信プロセッサは、顧客と関連付けられた燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールを、顧客のデバイスから受信することができる。さらに別の実施例では、通信プロセッサは、回路を含み得る。さらに別の実施例では、燃料ディスペンサーは、通信プロセッサによって実行されるとオペレーションを実行する実行可能命令を記憶するメモリを含み得る。別の実施例では、無線モジュールは、トランシーバーを含むことができ、トランシーバーは、ブルートゥースプロトコル、セルラー式プロトコル、ＷＩＦＩプロトコル、および無線周波数識別（ＲＦＩＤ）プロトコルのうちの少なくとも１つを介して通信することができる。さらに別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含み得る。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的にハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有する。エレクトロニクスモジュールは、メモリと、少なくとも１つのデータプロセッサと、を含み、データプロセッサは、顧客の燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールを特徴づけるデータに、メモリからアクセスし、ディスプレイ上に、顧客の燃料補給選択物が追加された燃料補給前選択スクリーンをレンダリングする。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、燃料補給選択物は、燃料グレード、燃料種類、支払方法、ロイヤルティ報酬識別子、現在の購入に対してロイヤルティ報酬を適用するかどうか、洗車を購入するかどうか、のうちの少なくとも１つを含み得る。少なくともいくつかの実施形態では、燃料補給選択物は、少なくとも燃料種類を含み得、燃料ディスペンサーは、異なる燃料種類を分配するようにそれぞれが構成された複数のノズルを含み得、ノズルはそれぞれ、これに関連付けられたライトを有し得、少なくとも１つのデータプロセッサは、顧客が選択した燃料種類の確認を受信するように構成され得、少なくとも１つのデータプロセッサは、顧客により選択された燃料種類を分配するように構成されたノズルのうちの１つと関連付けられたライトのみを誘起するように構成され得る。

別の実施例では、燃料選択物は、個別の挨拶に特徴を与え得る。さらに別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、燃料補給セッション中に車両の燃料補給に関する情報を、顧客の車両のディスプレイ上にレンダリングするように構成され得る。さらに別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含み得る。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的にハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有する。エレクトロニクスモジュールは、無線モジュールと、少なくとも１つのデータプロセッサと、を含み、データプロセッサは、顧客のデバイスとの通信セッションを開始し、少なくとも１つの車両特性を顧客のデバイスから受信し、ディスプレイ上に、少なくとも１つの車両特性の特徴表示（characterization）をレンダリングする。

燃料ディスペンサーは、いくつものバリエーションを有し得る。例えば、データプロセッサは、受信した少なくとも１つの車両特性を用いて、車両がメンテナンスを必要とするかどうかを決定することができる。少なくともいくつかの実施形態では、少なくとも１つのデータプロセッサは、車両がメンテナンスを受けるという提案を特徴づけるデータをディスプレイ上にレンダリングすることができ、かつ／または少なくとも１つのデータプロセッサは、メンテナンスの種類を決定することができる。

別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、受信した少なくとも１つの車両特性を用いて、燃料費を決定することができる。さらに別の実施例では、少なくとも１つの車両特性は、マイル／ガロンを含み得る。さらに別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、燃料補給セッション中に車両の燃料補給に関する情報を、顧客の車両のディスプレイ上にレンダリングするように構成され得る。別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、回路を含み得る。さらに別の実施例では、燃料ディスペンサーは、少なくとも１つのデータプロセッサによって実行されるとオペレーションを行う、実行可能命令を記憶するメモリを含み得る。別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含み得る。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、グラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）ディスプレイ空間を含む、ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的にハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有する。エレクトロニクスモジュールは、画像センサーと、ディスプレイおよび画像センサーに動作可能に接続された少なくとも１つのデータプロセッサと、を含む。少なくとも１つのデータプロセッサは、画像センサーから画像を受信し、この画像は、顧客の少なくとも一部の視覚的描写を含む。少なくとも１つのデータプロセッサは、画像から、顧客のジェスチャーを決定し、決定されたジェスチャーに基づいて、ＧＵＩディスプレイ空間上のレンダリングを修正する。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、少なくとも１つのデータプロセッサは、決定されたジェスチャーに基づいて燃料分配の可能化を誘起し得る。

別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、ＧＵＩディスプレイ空間上に少なくとも１つのＧＵＩ要素をレンダリングすることができ、決定されたジェスチャーに基づいてＧＵＩ要素を修正することができる。少なくともいくつかの実施形態では、ＧＵＩ要素を修正することは、ＧＵＩ要素のサイズを大きくすること、および／またはＧＵＩ要素の場所を変更することを含み得る。

さらに別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、ジェスチャーを分類することができる。別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは、画像から顧客のジェスチャーを決定することができる。さらに別の実施例では、少なくとも１つのデータプロセッサは回路を含み得る。さらに別の実施例では、燃料ディスペンサーは、少なくとも１つのデータプロセッサによって実行されるとオペレーションを実行する実行可能命令を記憶するメモリを含み得る。別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含み得る。

さらに別の実施例では、ジェスチャーは、顧客が燃料ディスペンサーに触れない、タッチレスジェスチャーであってよい。少なくともいくつかの実施形態では、タッチレスジェスチャーは手のジェスチャーであってよい。

さらに別の実施例では、ジェスチャーは、顧客の手の動作であってよい。少なくともいくつかの実施形態では、ジェスチャーを決定する少なくとも１つのデータプロセッサは、その動作の方向を決定する少なくとも１つのデータプロセッサを含み得る。

別の実施例では、ジェスチャーは、顧客の手のポーズであってよい。少なくともいくつかの実施形態では、このポーズは、親指を立てるしぐさ、親指を下げるしぐさ、および指を指すことのうちの１つを含む。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的にハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有する。エレクトロニクスモジュールは、少なくとも１つのデータプロセッサを含み、データプロセッサは、顧客が見ることができるようにディスプレイ上に情報をレンダリングし、ディスプレイ上にレンダリングされた情報に応じて顧客から入力を受信し、その入力が所定のビデオトリガ（video trigger）を含むことを検出し、ディスプレイ上で再生可能な複数のビデオを含むビデオライブラリーにアクセスし、所定のビデオトリガと関連付けられたビデオのうちの１つを選択し、ビデオのうちの選択された１つをディスプレイ上で再生させるように構成されている。

燃料ディスペンサーは、いくつものバリエーションを有し得る。例えば、所定のビデオトリガは、要求に応じて援助するよう顧客による要請を含み得る。別の実施例では、所定のビデオトリガは、顧客が燃料ディスペンサーの使用中に問題に遭遇することを含み得る。さらに別の実施例では、所定のビデオトリガは、顧客が無効な入力を提供することを含む。別の実施例では、ビデオライブラリーは、燃料ディスペンサーにローカルに記憶されてよい。さらに別の実施例では、ビデオライブラリーは、燃料ディスペンサーから遠隔的に記憶されてもよい。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、ハウジングを含み、ハウジングは、ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的にハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有する。エレクトロニクスモジュールは、無線モジュールと、少なくとも１つのデータプロセッサと、を含み、データプロセッサは、顧客の車両と通信セッションを開始し、燃料ディスペンサーが燃料を車両に分配するのと同時に、車両に取り付けられたディスプレイ上に情報をレンダリングする。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、情報は、燃料分配の進捗情報を含み得る。別の実施例では、情報は、燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所に位置する店舗で販売される製品の広告を含み得る。さらに別の実施例では、少なくとも１つのプロセッサは、車両を識別する少なくとも１つの車両特性を車両から燃料ディスペンサーに受信することができる。

別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、画像センサーを含んでよく、また、画像センサーに動作可能に連結された画像プロセッサを含んでよく、画像プロセッサは、画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信し、その画像を用いて車両のアイデンティティ情報を決定する。少なくともいくつかの実施形態では、無線モジュールは、決定されたアイデンティティ情報に従って車両と通信することができ、画像は、車両の視覚表示を含み得、画像プロセッサは、その画像から少なくとも１つの車両特徴を識別することができ、かつ／または燃料ディスペンサーは、少なくとも１つの車両特徴、例えば、ナンバープレートを用いて、車両の型およびモデルを決定することができる。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、内部に配された燃料分配構成要素、および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有するハウジングを含む。エレクトロニクスモジュールは、生体認証リーダーと、生体認証リーダーに動作可能に連結されたプロセッサと、を含み、プロセッサは、生体認証データを生体認証リーダーから受信し、その生体認証データを用いて顧客のアイデンティティ情報を決定し、アイデンティティ情報を用いて燃料ディスペンサーに、ある措置を実行させる。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、生体認証リーダーは、指紋、虹彩パターン照合（eye pattern verification）、掌紋、ＤＮＡ、掌形認証、および静脈パターンのうちの少なくとも１つを読み取るように構成され得る。別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、生体認証データをリモートデータベースに送信して、生体認証データが顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定する、通信機構を含み得る。さらに別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、生体認証データが顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定することができる。

別の実施例では、顧客の決定されたアイデンティティ情報に基づいて、年齢、身長、性別、および障害状態のうちの少なくとも１つを含む顧客の特性を識別し得る。少なくともいくつかの実施形態では、ハウジングは、これに取り付けられたディスプレイを有することができ、プロセッサは、ディスプレイの少なくとも１つのグラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）要素を動的に再設定することができ、ＧＵＩ要素は、顧客の決定された特性を用いて決定された再設定された場所および再設定されたサイズのうちの少なくとも１つを有し得る。

さらに別の実施例では、プロセッサは、名前または一意識別子を含む顧客のアイデンティティを決定するため、顧客の決定されたアイデンティティ情報を遠隔プロセッサに提供することができる。別の実施例では、プロセッサは、回路を含み得る。さらに別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、プロセッサによって実行されるとオペレーションを行う、実行可能命令を含むメモリを含み得る。さらに別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含み得る。

別の実施形態では、燃料ディスペンサーは、燃料分配構成要素が内部に配された燃料分配構成要素モジュールを有するハウジングを含み、ハウジングは、燃料分配構成要素モジュールとは別個であり、かつ、燃料分配構成要素を用いた燃料分配の支払いを容易にする電子機器が内部に配された、エレクトロニクスモジュールを有している。燃料ディスペンサーは、顧客に情報を示すように構成されたディスプレイも含む。ディスプレイは、エレクトロニクスモジュールの上部からエレクトロニクスモジュールの下部まで延びる。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、燃料ディスペンサーは、顧客からの入力を無線で受信するように構成されたリーダー（例えば、ＮＦＣタップリーダー（NFC tap reader）または生体認証リーダー）と、リーダーに動作可能に連結されたプロセッサと、を含んでよく、プロセッサは、リーダーからデータを受信し、そのデータを用いて顧客のアイデンティティ情報を決定し、アイデンティティ情報に基づいてディスプレイに情報を表示させる。少なくともいくつかの実施形態では、燃料ディスペンサーは、ディスプレイおよびリーダーを除き、顧客と対話するように構成されたいかなる電子構成要素も有していない。

別の実施例では、燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器からディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含み得る。さらに別の実施例では、エレクトロニクスモジュールは、燃料に対する顧客の支払いを処理するのに必要なすべての電子構成要素を燃料ディスペンサーの中に含んでよい。

別の実施形態では、燃料を分配するように構成された燃料分配構成要素を有するハウジングと、ハウジングに装着され、情報をユーザーに表示するように構成されたディスプレイと、ハウジング内部に配され、車両の燃料タンクに残っている燃料の量に関する情報を含む情報を、オンボードの診断システムから無線で入手するように構成された、通信モジュールと、ハウジング内部に配され、車両のオンボードの診断システムから受信した情報を処理するように構成され、車両の燃料タンクに残っている燃料の量に対応する情報を、ユーザーに対してディスプレイにリアルタイムで提供させるように構成された、プロセッサと、を含む、燃料ディスペンサーを提供する。

燃料ディスペンサーは、いくつもの方法で変えることができる。例えば、通信モジュールは、オンボードの診断システムから直接情報を無線で入手すること、およびオンボードの診断システムからの情報をクラウドから無線で入手することのうちの少なくとも１つを行うように構成され得る。別の実施例では、プロセッサは、ディスプレイに、燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所に位置する店舗で販売される製品の広告をユーザーに対して提供させるように構成され得る。さらに別の実施例では、プロセッサは、車両の中のディスプレイに、車両の燃料タンクに残っている燃料の量に対応する情報を、リアルタイムでユーザーに対して提供させるように構成され得る。さらに別の実施例では、プロセッサは、車両の中のディスプレイに、燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所に位置する店舗で販売される製品の広告をユーザーに対して提供させるように構成され得る。

１つ以上のコンピューティングシステムの１つ以上のデータプロセッサによって実行されると、少なくとも１つのデータプロセッサに本明細書のオペレーションを実行させる、命令を記憶する、非一時的なコンピュータプログラム製品（例えば、物理的に具体化されたコンピュータプログラム製品）を提供する。同様に、１つ以上のデータプロセッサと、１つ以上のデータプロセッサに連結されたメモリとを含み得る、コンピュータシステムも提供する。メモリは、少なくとも１つのプロセッサに、本明細書に記載するオペレーションのうちの１つ以上を実行させる命令を一時的または永続的に記憶し得る。加えて、方法は、単一のコンピューティングシステム内部にあるか、または２つ以上のコンピューティングシステム間で分配されている、１つ以上のデータプロセッサによって実行され得る。このようなコンピューティングシステムは、接続され得、ネットワーク（例えば、インターネット、無線広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、有線ネットワークなど）を通じた接続を含むがこれに制限されない１つ以上の接続を介する、複数のコンピューティングシステムのうちの１つ以上の間での直接接続を介する、などして、データおよび／またはコマンドもしくは他の命令などを交換し得る。

本明細書に記載する主題の１つ以上のバリエーションの詳細は、添付図面および以下の説明に記載する。本明細書に記載する主題の他の特徴および利点は、説明および図面から、また特許請求の範囲から、明らかとなるであろう。

本発明は、添付図面と併せて理解する以下の詳細な説明から、さらに十分に理解されるであろう。

〔詳細な説明〕
特定の例示的な実施形態をこれから説明して、本明細書に開示するデバイスおよび方法の構造、機能、製造、および使用の原理の全般的理解を提供する。これらの実施形態の１つ以上の実施例が添付図面に例示されている。当業者は、本明細書で具体的に説明され添付図面に例示されるデバイスおよび方法が、非限定的な例示的な実施形態であること、ならびに本発明の範囲が特許請求の範囲によってのみ定められることを理解するであろう。例示的な一実施形態と関連して例示または説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような修正およびバリエーションは、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。

さらに、本開示では、実施形態の同様の名前の構成要素は、概して、類似の特徴を有し、よって、特定の実施形態において、同様の名前の構成要素それぞれの各特徴は、必ずしも詳述しない。さらに、線形または円形の寸法が、開示されるシステム、デバイス、および方法の説明で使用される範囲で、このような寸法は、このようなシステム、デバイス、および方法と共に使用され得る形状の種類を制限しないことを意図している。当業者は、このような線形および円形の寸法に等価なものが、任意の幾何学的形状について、容易に決定され得ることを認識するであろう。システムおよびデバイス、ならびにそれらの構成要素のサイズおよび形状は、少なくとも、システムおよびデバイスが使用される被験者の解剖学的構造、システムおよびデバイスと共に使用される構成要素のサイズおよび形状、ならびにシステムおよびデバイスが使用される方法および処置によって決まり得る。さまざまな図面中の同様の参照符号は、同様の要素を示す。

本開示は、概して、顧客のアイデンティティおよび／または他の特性を決定し、かつ決定された顧客のアイデンティティおよび／または他の特性に基づいてカスタマイズされた燃料補給セッションを提供することができる、インテリジェントな燃料ディスペンサーに関する。少なくともいくつかの実施形態では、燃料ディスペンサーは、顧客が燃料ディスペンサーとの物理的接触を最小限にして燃料補給セッションを完了することを可能にする、タッチレスまたはノータッチ（no-touch）インターフェースを含む。

少なくともいくつかの実施形態では、インテリジェントな燃料ディスペンサーは、例えば、以下のうちの任意の１つ以上を可能にし得るオペレーションを実行することができる、画像センサーおよびデータプロセッサを含むエレクトロニクスモジュールを含む：
（ａ）顧客の画像を取得し、顔認識を用いてその画像から顧客のアイデンティティを決定する；
（ｂ）顧客の車両の画像を取得し、車両のアイデンティティ特性（例えば、ナンバープレートの番号、車両の型／モデル／年式など）を決定する；
（ｃ）顧客の画像を取得し、その画像から顧客の顔以外の特徴を決定し、顧客の特性（例えば、年齢、体重、身長、障害状態など）を決定する；
（ｄ）顧客の画像を取得し、その画像から、安全性に関連し得る顧客の行動を決定する、例えば、顧客が喫煙している、地に足をつけている、車両のエンジンをかけている、走り去ろうとしている（nearing a drive-off）かどうか、などを決定する；
（ｅ）顧客のアイデンティティ特性を用いて、対応する所定の顧客のプロフィールを検索して、その顧客のプロフィールに基づいて燃料補給経験を向上させる；
（ｆ）顧客のプロフィールを用いて、燃料補給前選択（例えば、選択物）を事前に追加する；
（ｇ）顧客の車両と対話して、燃料ディスペンサーによって、車両情報（例えば、マイル／ガロン、オイル交換の必要性、燃料費、車両の燃料タンクに現在入っている燃料の量、車両の燃料タンクに現在入っている燃料の量に基づいた、車両の燃料タンクを満たすのに必要な燃料の量、など）を表示する；
（ｈ）顧客のプロフィールを用いて、燃料ディスペンサーを介して（例えば、そのディスプレイスクリーン上に）対象を絞った広告を提示する；
（ｉ）顧客の画像を取得し、ジェスチャーに基づくインターフェース（タッチレス）を提供する；
（ｊ）ユーザープロフィール、ユーザーのアイデンティティ、顔以外の特徴、車両の特徴、障害状態などに基づいて、燃料ディスペンサーのディスプレイを動的に再設定する。

燃料ディスペンサーによって取得された顧客および／または顧客の車両の画像は、静止画像またはビデオ画像であってよい。

図１は、小売燃料分配システム１００の一実施形態を示すシステムブロック図である。小売燃料分配システム１００は、顧客のアイデンティティを決定し、カスタマイズされた燃料補給経験を提供することができる、燃料ディスペンサー１０５を含む。燃料ディスペンサー１０５は、顧客と対話するためにタッチレスジェスチャーに基づくインターフェースを提供することもできる。

燃料ディスペンサー１０５は、画像センサー１１０と、データプロセッサ１１５と、無線モジュール１２０と、有線通信モジュール１２５と、を含む。画像センサー１１０は、デジタルスチルカメラまたはビデオカメラを含み得るが、他の光学センサーも可能である。プロセッサ１１５は、少なくとも１つのコンピューティングシステムの一部を形成する１つ以上のプロセッサを含み得る。一実施形態では、プロセッサ１１５は、少なくとも画像プロセッサおよび通信プロセッサを含む。画像プロセッサは、画像センサー１１０から１つ以上の画像を受信し、その画像を用いて顧客のアイデンティティ情報を決定することができる。アイデンティティ情報は、例えば、顧客の顔特徴、車両特徴、ナンバープレートの番号、顔以外の身体特徴などを含み得る。

無線モジュール１２０は、燃料ディスペンサー１０５を、顧客の車両１３０および／またはこの実施形態では顧客のモバイルデバイス１３５である顧客の端末と、動作可能に接続し得る。無線モジュール１２０は、例えば、ブルートゥースプロトコル、セルラー式プロトコル、ＷＩＦＩプロトコル、近距離無線通信（ＮＦＣ）、および／または無線周波数識別（ＲＦＩＤ）プロトコルを介して通信するトランシーバーを含み得る。有線通信モジュール１２５は、小売ステーションネットワーク１４０を介して、燃料ディスペンサー１０５を、リモートユーザープロフィールサーバー１４５ならびに／または広告およびメディアコンテンツ提供サーバー１５０と動作可能に接続する。小売ステーションネットワーク１４０は、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）を通じて、複数の燃料ディスペンサー１０５を互いに接続することができる。

図１および図２に示すように、燃料ディスペンサー１０５は、入力／出力モジュール２０５を含み、入力／出力モジュール２０５は、画像センサー１１０、無線モジュール１２０、有線通信モジュール１２５、およびディスプレイ２１０を含み得る。プロセッサ１１５は、図３にも示されている画像プロセッサ２１５と、通信プロセッサ２２０と、を含み得る。燃料ディスペンサー１０５はメモリ２２５を含む。

画像プロセッサ２１５は、例えば、顧客が燃料ディスペンサー１０５の近くにおり、かつ／また画像センサー１１０の視界内にいることを燃料ディスペンサー１０５が検出した際に、画像センサー１１０から画像を受信し得る。画像は、例えば、顧客のもの（例えば、顧客の視覚表示を含み得る）、および／または顧客の車両のものであってよい。画像プロセッサ２１５は、画像入力モジュール３０５によって画像を受信し得る。部位識別子モジュール３１０が、顔部位識別子３１５、車両部位識別子３２０、および／または身体部位識別子３２５を含み得、これらは、画像を分析して、顧客の顔、身体、および／または車両が存在する画像の部位を決定する。

これらの部位のうちの１つ以上を用いて、特徴抽出装置３３０が、顧客の顔、身体、および／または車両に関する１つ以上の画像特徴を決定し得る。例えば、顔特徴は、肌のきめ；目、鼻、頬骨、および顎の相対位置、サイズ、および／または形状、などを含み得る。身体特徴は、身長、体重、髪の色、体形などを含み得る。車両特徴は、形状、色、ナンバープレートの番号、製造業者／型／モデルのステッカー（decal）などを含み得る。

少なくともいくつかの実施形態では、画像プロセッサ２１５は、車両分類子３４０、顔以外の身体分類子３４５、および／または安全性分類子３５０を有する、局所分類子３３５を含む。車両分類子３４０は、車両特徴に基づいて顧客の車両の特性を分類する（または決定する）ことができる。これらの特性は、例えば、ナンバープレートの番号、車両の型、車両用燃料の必要なグレードおよび／または種類、ならびに車両モデルを含み得る。

顔以外の身体分類子３４５は、顔以外の身体特徴に基づいて顧客のアイデンティティを直接導き出さない、顧客の特性を分類する（または決定する）ことができる。例えば、顔以外の身体分類子３４５は、顧客の身長、体重、年齢、性別、障害状態（例えば、車椅子に乗っているか、または車椅子に乗っていないなど）などを決定することができる。

安全性分類子３５０は、安全性に関連していて抽出された特徴に基づく顧客の行動を分類する（または決定する）ことができる。例えば、安全性分類子３５０は、顧客が喫煙しているかどうか、顧客が燃料分配前に地に足をつけているかどうか、車両エンジンが燃料補給中にかかっているかどうか、および顧客が「走り去ろう」としているかどうか（これは、燃料の代金を支払わずに燃料小売店を立ち去ることを含み得る）を決定することができる。他の決定は、例えば、温度、圧力、湿度、燃料の漏れ、開いたパネル（open panels）、ディスペンサーの邪魔（intrusion）、電力異常、ウォッチドッグタイマの時間切れ、およびソフトウェア例外などの、環境、機械、電気および／または論理命令の条件を含み得る。安全性分類子３５０の決定に基づいて、警報３５５が生成され得る。警報３５５は、ディスペンサー１０５の場所にいる係員への警告（例えば、信号、音、光など）、ディスペンサー１０５から発せられる可聴音、検出された問題が是正されるまで燃料を分配することができないことを示す、ディスペンサー１０５のディスプレイ２１０上の警告などを含み得る。警報３５５を生成することは、是正措置を実行させることを含み得、例えば、（例えば、ディスペンサー１０５に関する機械的、電気的、および／または論理的問題が安全性分類子３５０により検出された場合に）燃料ディスペンサー１０５を再起動し、（例えば、燃料補給前もしくは燃料補給中に顧客が喫煙している、燃料を分配する前に顧客が地に足をつけていない、燃料補給中に車両エンジンがかかっているなどの安全でない状態が安全性分類子３５０によって検出されるか、または手作業での干渉なしに解決することができない、ディスペンサー１０５に関する機械的、電気的、および／もしくは論理的問題が検出された場合に）燃料ディスペンサー１０５の電源を切り、（例えば、ディスペンサー１０５に関する機械的、電気的、および／もしくは論理的問題を是正するために）燃料ディスペンサー１０５用の命令をダウンロードし、かつ／または（例えば、燃料補給設備にある１つ以上の他の燃料ディスペンサーの安全な機能に影響し得る安全でない状態が安全性分類子３５０によって検出された場合に）燃料ディスペンサー１０５を含む燃料補給設備の他の構成要素のための通知を生成する。

少なくともいくつかの実施形態では、顔の特徴は、以下でさらに十分に説明するように、ディスペンサーの通信モジュール（無線モジュール１２０および／または有線通信モジュール１２５）によって、リモートユーザープロフィールサーバー１４５へと運ばれる。

再び図１を参照すると、燃料ディスペンサー１０５は、顧客を既知の顧客のアイデンティティと一致させるために、顔特徴、例えば、感知した画像を、リモートユーザープロフィールサーバー１４５に送信することができる。リモートユーザープロフィールサーバー１４５は、顔特徴を受信し、既知の顧客の特徴を含むデータベース１５５（１つ以上のデータベースを含み得る）にアクセスすることができる。データベース１５５は、小売燃料ディスペンサー１０５を以前に訪れたことがあるか、または燃料ディスペンサー１０５を提供する設備と関連付けられた顧客報酬プログラムに以前に登録されていて、そのプログラムに関連して顔の画像を提供している、顧客の特徴を含み得る。データベース１５５はまた、固有のアイデンティティ（例えば、名前または一意識別子）を既知の顔特徴と、例えば表において、関連付けることができる。リモートユーザープロフィールサーバー１４５は、受信した顔特徴をデータベース１５５の特徴と比較して、一致するものを見つけることができる。いったん一致するものが見つかったら、リモートユーザープロフィールサーバー１４５は、関連付けられた顧客識別子を使用して、ユーザープロフィールデータベース１６０に質問することができる。ユーザープロフィールデータベース１６０は、（１つ以上のデータベースを含み得る）特徴データベース１５５に、既知の各顧客のユーザープロフィールを含むことができる。ユーザープロフィールは、燃料補給選択物（例えば、好まれる燃料グレード、燃料種類、支払方法、ロイヤルティ報酬識別子、現在の購入に対してロイヤルティ報酬を適用するかどうか、洗車を購入するかどうか、など）を含み得る。ユーザープロフィールおよび／またはアイデンティティは、リモートユーザープロフィールサーバー１４５から燃料ディスペンサー１０５に送信され得る。

ユーザープロフィールおよび／またはアイデンティティは、通信プロセッサ２２０によって受信され得、メモリ２２５に記憶され得る。ユーザープロフィールは、カスタマイズされた燃料補給経験を提供するよう、通信プロセッサ２２０によって使用され得る。例えば、ユーザープロフィールにアクセスすることができ、燃料ディスペンサー１０５は、顧客の選択物で構成され得る。これは、ディスプレイ２１０上に、ユーザープロフィールで特定されたような顧客の燃料補給選択物を追加された選択物選択スクリーンをレンダリングすることを含み得る。少なくともいくつかの実施形態では、燃料ディスペンサー１０５は、ディスプレイ２１０上に個別の挨拶をレンダリングすることができる。

少なくともいくつかの実施形態では、アイデンティティ情報は、通信プロセッサ２２０によって受信され得る。アイデンティティ情報は、顧客の名前または一意識別子を含み得る。このアイデンティティ情報は、ユーザープロフィールをリモートユーザープロフィールサーバー１４５から得るために通信プロセッサ２２０によって使用され得る。少なくともいくつかの実施形態では、アイデンティティ情報は、例えば、顧客の顔特徴、車両特徴、ナンバープレートの番号、顔以外の身体特徴などを含み得る。

少なくともいくつかの実施形態では、ユーザーのアイデンティティが、広告およびメディアコンテンツ提供サーバー１５０に提供され得、これは、カスタマイズされた広告または対象を絞った広告およびコンテンツを燃料ディスペンサー１０５に提供して、例えばその広告およびコンテンツをディスプレイ２１０上に表示することによって、燃料補給中に顧客に提供することができる。例えば、いったんユーザーのアイデンティティが決定されたら、広告は、動的に決定され提供され得る。

広告は、遠隔の業者によって事前に特定され得る。遠隔の業者は、商品および／またはサービスの任意の適切な販売者であってよい。例えば、業者は、耐久性のある商品（例えば、車両の部品、おもちゃなど）、いたみやすい商品（例えば、食品、飲料など）、無形財（例えば、ソフトウェア、デジタルメディアなど）、またはサービス（例えば、オイル交換、洗車など）を販売することができる。遠隔の業者は、通信ネットワークを通じて、自社の商品および／またはサービスに関するデータを燃料ディスペンサーに送信することができるように、任意の適切なコンピュータシステム（例えば、サーバーおよびデータベース）を含み得る。遠隔の業者は、燃料ディスペンサーで積極的に、対話形式で、かつ／または受動的に動作して、自社の商品および／またはサービスを市場に出し、かつ／または販売することができる。例えば、遠隔の業者は、指定された時間または事象において、マーチャンダイジングコンテンツ（広告および価格データ）を燃料ディスペンサーにダウンロードすることができ、または、遠隔の業者は、要求があり次第、マーチャンダイジングコンテンツを燃料ディスペンサーにダウンロードすることができる。少なくともある実施形態では、遠隔の業者は、ウェブ・ポータルを維持してよく、これを通じて、燃料ディスペンサーがコンテンツをダウンロードすることができる。本明細書で論じるように、遠隔の業者は、遠隔の業者が広告および／または他のコンテンツを提供する燃料ディスペンサーを含む小売燃料補給設備に位置していない点で、遠隔である。よって、遠隔の業者は、小売燃料補給設備の近隣に位置し得る。当然、業者のうちの１つ以上は、小売燃料補給設備から（例えば、州または国を横切って）遠く離れて位置してもよい。

動的な広告は、説明および価格情報と共に、商品および／またはサービスのリストを含み得る。広告は、燃料ディスペンサーにおいて提示されるテキスト、グラフィック、音および／またはビデオを含み得る。

ユーザープロフィールおよび／またはユーザーのアイデンティティ情報を用いて、燃料ディスペンサーは、業者のデータをいつ提示するかを決定することができる。例えば、燃料ディスペンサーは、燃料補給セッションのある時点で（例えば、燃料が分配されている間、または、燃料分配が完了した後で）、データを（例えば、そのディスプレイ上に）提示することができる。燃料ディスペンサーはその後、（例えば、提示されたデータに関するユーザー入力を検出することによって）顧客が業者のデータに興味を示しているかどうかを決定することができる。燃料ディスペンサーが業者のデータへのユーザーの興味を検出すると、燃料ディスペンサーは、商品および／またはサービスに関する追加情報を提示し、顧客が商品および／またはサービスを注文したがっているかどうかを決定することができる。商品またはサービスに関する追加情報は、テキスト説明、画像、音、および／またはビデオを含み得る。

顧客が商品および／またはサービスを注文したい場合、燃料ディスペンサーは、注文データ（例えば、量、価格、および配達情報）を取得することができ、または、注文データは、顧客のユーザープロフィールに含まれるか、もしくはこれから推測され得る。燃料ディスペンサーは、支払データを取得することもでき、または、支払いデータは、ユーザープロフィールに含まれるか、もしくはこれから推測され得る。燃料ディスペンサーは、支払データが十分に完全であるかどうかを評価することもできる。支払データが許容可能である場合、燃料ディスペンサーはその後、注文および支払情報に関する、適切な遠隔の業者宛のメッセージを作成し、顧客宛の領収書を作成することができる。適切な業者は次に、商品および／またはサービスの配達の手配を行うことができる。

燃料ディスペンサーから注文できる商品の一例はピザである。燃料ディスペンサーの顧客は、燃料ディスペンサーに入力を提供することにより、例えば、燃料ディスペンサーのディスプレイと対話し、かつ／またはクレジットカードもしくは他の支払メカニズムを介して支払データを燃料ディスペンサーに提供することにより、自分の車両に燃料補給している間に、例えばピザを注文することができる。次に、顧客は、目的地（例えば、自宅）に向かう途中でピザを受け取るか、または、目的地（例えば、職場）にピザを配達してもらうことができる。他の例は、燃料ステーションの業者、カタログ販売、インターネットの小売店、または従来の小売店から商品を注文することを含む。

少なくともいくつかの実施形態では顧客との対話を促進するため、ユーザープロフィールは、顧客関連データを含み得る。顧客関連データは、例えば、顧客識別子（例えば、クレジットカード番号、個人識別番号（ＰＩＮ）、電話番号、無線周波数識別子（ＲＦＩＤ）番号、またはロイヤルティプログラム番号）と関連付けられ得る。顧客関連データは、燃料補給セッションに関する情報（例えば、燃料の種類、燃料ディスペンサーのディスプレイの表示言語、燃料ディスペンサーの音声設定、または支払選択物（例えば、特定のクレジットカード、特定のデビットカード、従業員の（staffed）支払端末で現金支払いなど））、燃料補給設備でのサービスに関するデータ（例えば、洗車、空気ポンプ、もしくは水のホース）、または顧客に関するデータ（例えば、住所および好む支払種類）であってよい。少なくともいくつかの実施形態では、顧客関連データは、顧客にとって興味深いであろう他の情報を識別するのに使用され得る。例えば、特定の種類の商品（例えば、ドリンク、新聞、もしくは食品）またはオファー（例えば、クーポンもしくは広告）が、顧客関連データに基づいて顧客に提示され得る。この提示は、例えば、燃料補給設備店舗での顧客の過去の購入傾向に基づいていてよい。顧客関連データは、顧客のアイデンティティを用いてユーザープロフィールから、および／またはリモートサーバーから、取得することができる。

再び図１および図２を参照すると、少なくともいくつかの実施形態では、ユーザープロフィール（例えば、顧客の選択物）、車両特性（ナンバープレートの番号、車両の型、車両のモデルなど）、および顔以外の身体特性（例えば、顧客の身長、体重、年齢、性別、障害状態など）のうちの１つ以上が、ディスプレイ２１０上にレンダリングされたグラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）を動的に並べ替えるのに使用され得る。例えば、顧客が障害を持っていて車椅子に乗っていると燃料ディスペンサー１０５が決定した場合、ＧＵＩは、重要度がより高いＧＵＩ要素が、ディスプレイ上で下側にレンダリングされるように（よって、障害のある個人が読み取り、かつ／またはタッチスクリーンを介して触れることが容易になる）ように並べ替えることができる。ＧＵＩ要素の動的な並べ替えは、場所およびサイズのうちの１つを再設定することを含み得る。

少なくともいくつかの実施形態では、ユーザープロフィールは、ディスプレイ２１０上のカラーテーマを変えるのに使用され得る。例えば、ユーザープロフィールは、ユーザーが事前選択したカラーテーマを示すことができ、ディスプレイ２１０は、そのカラースタイルを使用して情報を既に表示していない場合は、その事前選択したカラーテーマに切り替わることができる。別の実施例では、ユーザープロフィールは、ユーザーが色盲であることを示すことができ、ディスプレイ２１０は、白黒テーマまたはグレースケールテーマなど、高コントラストのカラーテーマに切り替わって、色盲のユーザーに対するディスプレイ２１０のすべての部分の可視性を助長することができる。

少なくともいくつかの実施形態では、燃料ディスペンサー１０５は、顧客の車両１３０および／またはモバイルデバイス１３５から直接ユーザープロフィールを受信することができる。顧客の車両１３０およびモバイルデバイス１３５はそれぞれ、互いにおよび／または燃料ディスペンサー１０５の無線モジュール１２０と通信している無線モジュール１６５、１７０（それぞれ）を含み得る。車両１３０と燃料ディスペンサー１０５との間の通信は、車両１３０のオンボード診断（ＯＢＤ）機構、例えば、車両１３０がＯＢＤＩＩポートを含む（１９９６年以降に製造された車はＯＢＤＩＩポートを有する）ＯＢＤＩＩテクノロジーを使用し得る。ユーザープロフィール１７５のコピーが、顧客の車両（例えば、ユーザープロフィールが少なくとも１つのコンピューティングシステムのメモリに記憶されている、少なくとも１つのコンピューティングシステムの一部を形成する少なくとも１つのデータプロセッサを有するスマート車両）に含まれ得、かつ／または、ユーザープロフィール１８０のコピーが、顧客のモバイルデバイス１３５（例えば、そのメモリ）に含まれ得る。（例えば、画像センサー１１０および／または無線モジュール１２０を介して）顧客が近くにいることを燃料ディスペンサー１０５が検出すると、無線モジュール１２０は、顧客の車両１３０および／またはモバイルデバイス１３５との通信セッションを開始し、顧客のユーザープロフィールを検索することができる。いったんユーザープロフィールが顧客の車両１３０またはモバイルデバイス１３５から直接受信されたら、カスタマイズされた燃料補給経験が前述のとおり提供され得る。

少なくともいくつかの実施形態では、燃料ディスペンサー１０５は、車両特性またはメトリクスを、顧客の車両１３０から直接受信することができる。例えば、車両１３０は、運転性能および診断を監視することができ、これらは、燃料補給セッション中にディスプレイ２１０上に表示されるよう、燃料ディスペンサー１０５に提供され得る。燃料ディスペンサー１０５は、顧客の車両１３０から車両の物理的特性１８５を受信することができる。物理的特性１８５は、車両１３０が達成したマイル／ガロン、燃料費、車両１３０をメンテナンスする必要があるかどうか、メンテナンスの種類、現在車両の燃料タンクにある燃料の量、現在車両の燃料タンクにある燃料の量に基づく、車両の燃料タンクを満たすのに必要な燃料の量などを含み得る。少なくともいくつかの実施形態では、燃料費、現在車両の燃料タンクにある燃料の量に基づく、車両の燃料タンクを満たすのに必要な燃料の量、ならびに／または車両１３０をメンテナンスする必要があるかどうか、およびメンテナンスの種類は、受信した物理的特性１８５から、燃料ディスペンサー１０５により決定され得る。燃料ディスペンサー１０５は、受信および／または決定された特性のうちの特性を、ディスプレイ２１０上にレンダリングし得る。例えば、車両の燃料タンクを満たすのに必要な燃料の量は、特定のグレードの燃料を用いてタンクを満たす予測費用によって、ディスプレイ２１０上に示され得る。別の実施例では、車両の燃料計が、ディスプレイ２１０上に示されて、車両がディスペンサー１０５によって燃料補給される際に計器のリアルタイムの変化を示すことができ、これによって、燃料補給セッションの残り時間を示すことができる。

少なくともいくつかの実施形態では、燃料ディスペンサー１０５は、タッチレスインターフェースを提供し得る。タッチレスインターフェースを提供することにより、顧客は、触れることで顧客に運ばれる場合があるほこり、毒素（例えば、燃料残留物など）、および／または細菌が付着しているかもしれない燃料ディスペンサー１０５に触れるのを最小限にするか、または避けることができる。画像センサー１１０は、顧客の画像を取得することができる。この画像から、顧客のジェスチャーが分類され（または決定され）得、ディスプレイ２１０のグラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）ディスプレイ空間は、そのジェスチャーに基づいて修正され得る。あるいは、またはさらに、燃料ディスペンサー１０５は、顧客のモーションデータを取得し得る、１つ以上のモーションセンサーを含み得る、モーションセンサー（例えば、Ｋｉｎｅｃｔモーションセンサー、Ｌｅａｐ Ｍｏｔｉｏｎモーションセンサーなど）を含み得る。顧客のモーションデータから、顧客のジェスチャーが分類され（または決定され）得、ディスプレイ２１０のＧＵＩディスプレイ空間が、そのジェスチャーに基づいて修正され得る。

例えば、「親指を立てるしぐさ」のジェスチャーは、肯定的な反応を示し得、燃料補給を開始させることができる。ジェスチャーは、例えば、ディスプレイ２１０上の支払スクリーンでＧＵＩ要素を選択する（例えば、「はい」、「いいえ」、または「キャンセル」を選択する）ことにより、ＧＵＩと対話することができる。少なくともいくつかの実施形態では、ジェスチャーは、ＧＵＩ内部でのズーミング（１つ以上のＧＵＩ要素のサイズを拡大させる）またはＧＵＩ要素の並べ替え（１つ以上のＧＵＩ要素の場所を変更させる）を提供することができる。

図４は、燃料分配のための方法４００の一実施形態を示すプロセスフロー図である。工程４０５で、画像センサーを有する燃料ディスペンサー（例えば、図１の燃料ディスペンサー１０５または本明細書に記載するその他の燃料ディスペンサーのうちのいずれか）が、（前述したとおり、１つ以上の画像を含み得、また静止画像および／またはビデオ画像を含み得る）画像を取得することができる。燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、工程４１０で、画像内部で顔、身体、および車両の部位を識別することができる。工程４１５で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、画像内の特徴を分析することによって、画像から顧客行動を識別し得る。工程４２０で、顧客行動に基づき、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、顧客が喫煙しているか、地に足をつけているか、車両エンジンをかけているか、または走り去ろうとしているかどうか、を決定し得る。工程４３０で、顧客が喫煙している、地に足をつけていない、車両エンジンをかけている、および／または走り去ろうとしていると決定されたら、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、警報を開始することができる。

工程４３５で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、画像（例えば、画像の顔部位）から顔特徴を抽出し、工程４４０で、その特徴をリモートサーバーに送信して、既知の顧客のアイデンティティと一致させることができる。顔特徴が既知の顧客のアイデンティティに一致したら、関連付けられた顧客のプロフィールとアイデンティティとは、工程４４５で、リモートサーバーから燃料ディスペンサーによって受信され得る。

工程４５０で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、画像（例えば、画像の身体部位）から顔以外の身体特徴を抽出し得る。抽出された顔以外の身体特徴を用いて、工程４５５で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、年齢、体重、身長、障害状態などといった顧客の特性を決定し得る。

工程４６０で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、画像（例えば、画像の車両部位）から車両特徴を抽出し得る。抽出された車両特徴を用いて、工程４６５で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、ナンバープレート、車両の型、および車両のモデルを決定し得る。

工程４７０で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、顧客のプロフィール、アイデンティティ、特性、および／または車両の特性に従って、ディスプレイおよび／または燃料ディスペンサーの選択物または構成を修正し得る。

図４に示すように、工程４１５（顧客行動を識別する）、工程４３５（顔特徴を抽出する）、工程４５０（顔以外の身体特徴を抽出する）、および工程４６０（車両特徴を抽出する）のそれぞれは、燃料ディスペンサーによる（例えば、そのプロセッサによる）独立した決定である。したがって、燃料ディスペンサーは、工程４１５、４３５、４５０、４６０のすべてを実行するか、またはそのサブセットのみ（例えば、工程４１５、４３５、４５０、４６０のうちの１つ、２つ、もしくは３つのみ）を実行するように、構成され得る。

図５は、燃料分配のための方法５００の別の実施形態を示すプロセスフロー図である。工程５０５で、燃料ディスペンサー（例えば、図１の燃料ディスペンサー１０５、または本明細書に記載するその他の燃料ディスペンサーのうちのいずれか）は、車両および／またはモバイルデバイスなどの顧客端末の近さを検出し得る。工程５１０で、燃料ディスペンサーは、車両および／または顧客端末と、ディスペンサーの無線通信モジュールを介して、通信セッションを開始し得る。工程５１５で、燃料ディスペンサーは、車両および／または顧客端末から、マイル／ガロン、オイル交換の必要性、燃料費などを含む車両特性を受信し得る。工程５２０で、燃料ディスペンサーは、これらの車両特性を顧客に対して表示することができ（例えば、ディスペンサーのプロセッサは、特性を、ディスペンサーのディスプレイ上に示させることができ）、工程５２５で、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、メンテナンスが必要かどうか、およびメンテナンスの種類を決定し得る。

工程５３０では、燃料ディスペンサー（例えば、そのプロセッサ）は、車両および／または顧客端末からユーザープロフィールを受信し得る。工程５３５で、燃料ディスペンサーは、ディスプレイおよび／または選択物および／または構成を修正し得る（例えば、そのプロセッサが修正を誘起し得る）。

図６は、本明細書に記載するさまざまな実施形態のうちのいずれかについて記載されたように構成および使用され得る燃料ディスペンサー６００の別の実施形態のシステムブロック図である。燃料ディスペンサー６００は、ハウジング６０５を含み、ハウジングは、ディスプレイ６３５、画像センサー６４０、および燃料貯蔵器６２５（ハウジング６０５の外部にあってよい）からノズル６１０へと燃料を供給する燃料ポンプ６２０（ハウジング６０５の外部にあってよい）を含む燃料分配構成要素、ならびに燃料ポンプ６２０によって供給された燃料の量を測定する燃料メーター６３０を有する。ディスペンサーは、燃料を分配するノズル６１０、および燃料をノズル６１０に送達するホース６１５のうちの１つ以上を含むこともできる。ディスプレイ６３５は、グラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）ディスプレイ空間を含み得る。燃料ディスペンサー６００は、燃料コントローラ６４５を含むこともできる。

燃料ディスペンサー６００は、単一または複数のホース構成を有し得る。その構成に応じて、燃料ディスペンサー６００は、１つ以上の製品（例えば、ガソリンおよびディーゼル、ガソリンのみ、など）を分配し得る。燃料ディスペンサー６００は、設備コントローラおよび店舗のインターフェースユニットと協働して動作し、燃料を分配することができる。そうする際に、燃料ディスペンサー６００は、（例えば、前述したように画像センサーを用いて、入力装置の起動またはノズル６１０の取り外しを検出することによって）顧客がいるときを認識して、設備コントローラに通知することができ、設備コントローラは、次に、顧客から支払情報を入手し、顧客を認証し、燃料分配を開始させることができる。燃料ディスペンサー６００は、分配された燃料の量を設備コントローラに伝達でき、設備コントローラは、顧客が燃料を分配し終えると売買取引を完了させることができる。しかしながら、燃料ディスペンサー６００は、特定のタスクについて、かつ／または特定の期間にわたり、設備コントローラおよび／または店舗のインターフェースユニットから独立して動作し得る。

燃料コントローラ６４５は、燃料ディスペンサー６００からの燃料の分配を制御する。燃料コントローラ６４５は、燃料分配作業を行うのに必要なディスペンサー６００の油圧要素を制御し得る。例えば、燃料コントローラ６４５は、顧客の要請があり次第、例えば、無鉛ガソリン用の代表的な８７、８９、９３だけではない、カスタムオクタン（custom octanes）を提供することができる油圧ブレンダーを制御し得る。別の実施例では、燃料コントローラ６４５は、燃料貯蔵タンクまたは燃料貯蔵器６２５内の水中で使える燃料ポンプ６２０と、燃料制御弁とを制御して、計量および報告用サブシステムを介して燃料流動情報を監視することができる。燃料コントローラ６４５は、グレードごとに燃料分配合計の体積を追跡し、販売／体積ディスプレイ上で販売進捗表示を駆動し、エラーを監視することができる。燃料コントローラ６４５は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせにおいて実行され得る。

図７および図８は、本明細書に記載するさまざまな実施形態のうちのいずれかについて記載されたように構成および使用され得る燃料ディスペンサー７００の別の実施形態を示す。燃料ディスペンサー７００の中間部分のみが示され、例えば、燃料ディスペンサーの上部および下部は省略されている。燃料ディスペンサー７００は、ハウジング７０２と、ハウジング７０２に取り付けられたディスプレイ７０４と、ハウジング７０２内部に配された電子機器（不図示）（例えば、プロセッサ、メモリ、無線モジュールなど）と、（例えば、カードリーダーを含むことによって、燃料補給セッションで供給された燃料の量を示すことによって、異なるグレードの燃料の価格を示すことによって、画像センサーを含むことによって、モーションセンサーを含むことによって、などして）支払および／または燃料補給を容易にする情報パネル７０６と、ハウジング７０２に取り付けられかつ／またはハウジング７０２内に配された燃料分配構成要素（不図示）（例えば、ポンプ、燃料メーター、ノズル、ホースなど）と、を含む。ディスプレイ７０４は、ＧＵＩディスプレイ空間を含み、柔軟なタッチスクリーンである。

図９および図１０は、本明細書に記載するさまざまな実施形態のうちのいずれかについて記載されたように構成および使用され得る燃料ディスペンサー８００のさらに別の実施形態を示す。燃料ディスペンサー８００の中間部分の部分的な部分のみが示されており、例えば、燃料ディスペンサーの上部、後部、および下部は省略されている。燃料ディスペンサー８００は、ハウジング８０２と、ハウジング８０２に取り付けられたディスプレイ８０４と、ハウジング８０２内部に配された電子機器（不図示）（例えば、画像センサー、プロセッサ、メモリ、無線モジュールなど）と、支払および／または燃料補給を容易にする情報パネル８０６と、ハウジング８０２に取り付けられかつ／またはハウジング８０２内に配された燃料分配構成要素（不図示）（例えば、ポンプ、燃料メーター、ノズル、ホースなど）と、を含む。

ディスプレイ８０４は、ＧＵＩディスプレイ空間を含む。この例示された実施形態のディスプレイ８０４は、３２インチの４Ｋ高解像度（ＨＤ）モニターであるが、他のサイズおよび種類のディスプレイが可能である。ディスプレイ８０４は、図１１〜図１７に最もよく示されるように、情報パネル８０６によって部分的に覆われており、図１４は、ディスプレイ８０４の可視領域の上縁および下縁を示している。ディスプレイ８０４の可視領域は、この例示された実施形態では、約４００×５１０ｍｍであるが、他の可視領域が可能である。例示的な実施形態では、ディスプレイ８０４の可視領域の下縁と地面との間の距離Ｄ（図１３を参照）は約８５０ｍｍであるが、他の距離が可能である。この距離が約８５０ｍｍであることで、さまざまな身長の顧客に対して、また顧客が自分の足で立っているか車椅子に座っているかに関わらず、ディスプレイ８０４上での画像、テキスト、ビデオなどの最適な位置づけを容易にし得る。ハウジング８０２に取り付けられたディスプレイ８０４は、角度をなして（この例示された実施形態では、図１３に示すように１１°で）傾斜している。この傾斜は、顧客のモーションデータを収集するために最適な位置にディスペンサーのモーションセンサー８０８、８１０、８１２を装着するのを容易にし得る。

図９〜図１７に示すように、ディスペンサー８００は、Ｋｉｎｅｃｔモーションセンサーの形態の第１のモーションセンサー８０８と、それぞれがＬｅａｐ Ｍｏｔｉｏｎモーションセンサーの形態の第２のモーションセンサー８１０および第３のモーションセンサー８１２と、を含む。他の実施形態では、Ｋｉｎｅｃｔモーションセンサーのみを使用し得るか、Ｌｅａｐ Ｍｏｔｉｏｎモーションセンサーのみ（もしくはそれらのうち一方のみ）を使用し得るか、または、他の種類のモーションセンサーを使用し得る。２つ以上のモーションセンサーを設けることで、故障の場合に冗長性をもたらし、かつ／または感知した動作の照合を可能にすることができる。１つのみのモーションセンサーを設けると、費用効果を高くすることができる。

第１のモーションセンサー８０８は、ディスプレイ８０４の上部の非可視領域で、情報パネル８０６のところに装着され、地面に垂直な平面に対して垂直に見えるように装着される。第１のモーションセンサー８０８は、図１６および図１７に示すように、地面から距離Ｄ７（図１６を参照）で、ディスプレイ８０４の面から距離Ｄ８（図１７を参照）で、また、ディスプレイ８０４の可視領域の上縁より上の距離Ｄ９で、装着される。この例示された実施形態では、距離Ｄ７は約１５５０ｍｍであり、距離Ｄ８は約６５ｍｍであり、距離Ｄ９は約２００ｍｍであるが、他の距離が可能である。Ｋｉｎｅｃｔモーションセンサーの例は、その標準的な構成から修正されて、図１７で最もよく示されているように、これが取り付けられるディスプレイ８０４のクリアランスを可能にする。

第２のモーションセンサー８１０は、情報パネルの下部より下で、かつディスプレイ８０４の可視領域より上に、ディスプレイ８０４の面から距離Ｄ２で、ハウジング８０２に装着される。この例示された実施形態では距離Ｄ２は約６０ｍｍである（図１４を参照）が、他の距離が可能である。第２のモーションセンサー８１０は、ディスプレイ８０４の可視領域の上縁より上の距離Ｄ３で、かつディスプレイ８０４の可視領域の下縁（ディスプレイ８０４の下縁でもある）より上の距離Ｄ４で、ディスプレイ８０４の面に対して、角度をなして（この例示された実施形態では、図１４に示すように１２０°で）装着されている。この例示された実施形態では、距離Ｄ３は約５０ｍｍであり、距離Ｄ４は約５６０ｍｍである（図１４を参照）が、他の距離が可能である。

第３のモーションセンサー８１２は、図１５に示すように、ディスプレイ８０４の面から距離Ｄ５で、かつディスプレイ８０４の可視領域の下縁から距離Ｄ６で、ディスプレイ８０４の面に対して直角に装着されている。この例示された実施形態では、距離Ｄ５は約２５ｍｍであり、距離Ｄ６は約４０ｍｍであるが、他の距離が可能である。

図１８〜図２０は、燃料分配のための方法の別の実施形態を示すプロセスフロー図である。この方法は、本明細書に記載する燃料ディスペンサーのうちのいずれであってもよい、燃料ディスペンサーのディスプレイに関して図示されている。この方法は５つのステージを含む。

ステージ１（「アイドル」ステージ）では、ディスプレイは、ディスプレイのデフォルトビューであり、燃料補給セッションがアクティブでないときに示される、アイドルスクリーンを示す。アイドルスクリーンは、燃料ディスペンサーを提供する販売および／または燃料補給設備もしくは会社を楽にするようにループで再生するプロモーションビデオを示す。ディスプレイは、エネルギー節約のため暗くする。燃料ディスペンサーのすぐ近くにいるがその燃料ディスペンサーを活発に使用していない、例えば他の燃料ディスペンサーを使用している顧客の顧客経験を向上させるための、音声は再生されない。

ステージ２（「顧客識別」ステージ）は、例えば、画像センサーを介して顔を検出し、かつ／またはモーションセンサーを介して顧客の動作および燃料ディスペンサーに対する顧客の近さを検出することによって、本明細書で論じるように、顧客が燃料ディスペンサーの近くにいることを燃料ディスペンサーが検出するのに応じて、自動的に誘発される。顧客が燃料ディスペンサーの近くにいることを燃料ディスペンサーが検出するのに応じて、ディスプレイは、アイドルスクリーンから、顧客のアイデンティティを照合するためにＰＩＮの入力を求める顧客照合スクリーンへと切り替わる。ディスプレイは、顧客が燃料ディスペンサーの近くにいることを燃料ディスペンサーが検出するのに応じて明るくなってよく、かつ／またはスクリーン上の要素は、顧客にとっての視認性を向上させるために拡大し、次第に明るくなることができる。ＰＩＮに加えて、またはその代りに、顧客照合スクリーンは、パターンの入力、顧客が以前に回答している「秘密」の質問に対する答え、生体認証（例えば、指紋照合、虹彩パターン照合、掌紋照合、ＤＮＡ照合、掌形認証照合、静脈パターン照合など）、ＮＦＣタップなどといった、別の種類の照合を要求し得る。顧客照合スクリーンは、顧客のイニシャルの形で、顧客が認識した本人確認のヒントを含むが、完全または部分的なユーザーＩＤ、顧客が以前に選んだアバター画像の表示などといった、他のヒントが可能である。入力したＰＩＮが正しくない場合（または、その他の要求された入力情報が正しくない場合）、顧客は、この特定の顧客に合わせてカスタマイズされていないディスプレイを介して、デフォルトの顧客経験を経験し得る。顧客は、デフォルトの顧客経験に戻る前に正しい情報を入力する機会を２回以上与えられ得る。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客の決定された障害状態および／または身長に応じて顧客照合スクリーン上の要素の場所を自動調節することができる。言い換えれば、顧客照合スクリーンは、各顧客について同じ情報を含み得るが、情報がディスプレイ上に現れる場所は、燃料ディスペンサーを用いる特定の顧客に基づいて動的に並べ替えられ得る。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客が、例えば、ジェスチャーおよび／または燃料ディスペンサーと無線通信している顧客端末（例えば、燃料ディスペンサーと通信するように構成されたアプリがインストールされたモバイルデバイス）への入力を介して、顧客照合スクリーン上で要求された情報に答えて、燃料ディスペンサーにハンズフリー入力を提供することができるように、タッチレスで入力を受け取るように構成され得る。

顧客が要求に応じてアシスタンス（ヘルプ／ビデオチャット）にアクセスできるようにオプションが顧客照合スクリーン上で利用可能である。アシスタンスは、顧客照合スクリーンを使用するデモンストレーションのための事前録画されたビデオメッセージおよび／またはアマゾンの「Ｍａｙｄａｙ」の技術的アシスタンスに似た、ライブチャットアシスタンスにアクセスするオプションを含む。ライブチャットは、遠隔の顧客サービスエージェントと、または現場のエージェント（例えば、燃料補給所の現場の店舗にいる係員）と、行うことができる。ビデオメッセージは、再生後に自動的に消え、ディスプレイは、再び顧客照合スクリーンを示す。

ステージ３（「燃料補給前」ステージ）は、例えば、正しいＰＩＮが入力されたこと、適切なＮＦＣタップが行われたことなどに応じて、照合された情報がステージ２で入力されるのに応じて、自動的に誘発される。照合された情報の入力に応じて、ディスプレイは、顧客照合スクリーンから、本明細書で論じるように検索された、記憶された顧客の燃料補給選択物（例えば、支払方法、グレード選択、グレードの微調整、燃料アドオンなど）を示す、燃料補給選択物スクリーンに切り替わる。燃料補給選択物スクリーンにより、ユーザーは、顧客の現在の選択物、例えば、今回は洗車しない、いつもより高いグレードを選ぶ、利用可能な燃料グレードの特定の燃料ブレンドを所望する、顧客のデフォルトの支払選択とは異なる形態の支払を所望するなど、に鑑みて、燃料補給選択物のいずれかを修正することができる。燃料補給選択物スクリーンは、本明細書で論じるように決定され得る、顧客の燃料補給経験に関する情報（例えば、車両情報（診断など）、燃料補給費用見積など）も示す。燃料補給選択物スクリーンは、顧客がロイヤルティプログラムの要件により割引を受ける資格がある場合、割引を履行するオプションを含む、顧客に関連したロイヤルティ情報も示す。

燃料補給選択物スクリーン上では、顧客照合スクリーン上にあったヒントが、個別化を通じて顧客経験を改善するために顧客のアバター画像に移行する。燃料補給選択物スクリーンは、個別化を通じて顧客経験を改善するために個別の挨拶も含む。

顧客照合スクリーンに関して前述したのと同様に、顧客が要求に応じてアシスタンス（ヘルプ／ビデオチャット）にアクセスできるように、オプションが燃料補給選択物スクリーン上で利用可能である。

燃料補給選択物スクリーンは、燃料補給の開始を誘発する「開始」選択オプションを含む。「開始」の選択は、顧客が表示された燃料補給選択物を受け入れたことを示す。顧客の燃料補給選択物は、燃料補給選択物スクリーンにあらかじめロードされているので、顧客は、燃料がディスペンサーから分配され得る前に選択物を入力しなくても、燃料補給を迅速かつ単純に開始することができる。燃料補給が開始され得る前に情報が典型的には一連の工程で入力される、従来の燃料補給経験とは逆に、この燃料ディスペンサーは「一工程」での燃料分配を可能にする。

燃料ディスペンサーは、支払情報の入力のためのカードリーダーが完全になくてよく、代わりに、あらかじめ記憶された顧客の支払情報、現場の店舗での係員への支払、および／または顧客端末を介した支払情報の入力に頼ることができる。よって、燃料ディスペンサーは、カードリーダーハードウェアを含む必要がないので、より安全かつ／または小さいものとすることができる。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客が、（例えば、「開始」を選択するための「親指を立てるしぐさ」のジェスチャー、スワイプに最も近い燃料補給選択物を修正するためのディスプレイスクリーン付近でのスワイプ、など）燃料補給選択物スクリーン上で要求された情報に答えて、燃料ディスペンサーにハンズフリー入力を提供することができるように、タッチレスで入力を受け取り、かつ／または表示された燃料補給選択物を修正するように構成され得る。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客の決定された障害状態および／または身長に応じて燃料補給選択物スクリーン上の要素の場所を自動調節することができる。言い換えれば、燃料補給選択物スクリーンは、各顧客について同じ情報を含み得るが、情報がディスプレイ上に現れる場所は、燃料ディスペンサーを用いる特定の顧客に基づいて動的に並べ替えられ得る。

ステージ４（「燃料補給」ステージ）は、顧客が燃料補給選択物スクリーン上で「開始」を選択したことに応じて、自動的に誘発される。「開始」の選択に応じて、ディスプレイは、燃料補給選択物スクリーンから、燃料が燃料ディスペンサーから分配されている間に現在の燃料補給セッションに関連する情報を示す、燃料補給スクリーンへと切り替わる。燃料は、（ユーザーがカスタマイズされた経験を受けているか、またはデフォルトの経験を受けているかに関わらず）ステージ３が完了するまで、燃料ディスペンサーから分配されることはできない。

燃料補給スクリーンは、さまざまな異なる種類の情報のいずれかまたはすべてを示すことができる。燃料補給スクリーンは、コンビニエンス・ストア（Ｃ−ストア）の広告、「フラッシュ」ディール、対象を絞った取引、マップ、燃料の購入にアイテムを追加するオプション、および燃料補給の残り時間のうちの１つ以上に加えて利用可能な、ステーション選択オプションを備えたＩｏＴＶ（ｉｎＯｖａｔｉｏｎ ＴＶメディア・プラットフォーム）メディアを示し得る。燃料補給スクリーンは、コンビニエンス・ストア（Ｃ−ストア）の広告、「フラッシュ」ディール、対象を絞った取引、マップ、燃料の購入にアイテムを追加するオプション、および燃料補給の残り時間のうちの１つ以上に加えて、本明細書で論じるように検索された、車両の状態および診断を含む、車両情報を示し得る。燃料補給スクリーンは、コンビニエンス・ストア（Ｃ−ストア）の広告、「フラッシュ」ディール、対象を絞った取引、マップ、燃料の購入にアイテムを追加するオプション、および燃料補給の残り時間のうちの１つ以上に加えて、地方の交通状況および／または地方の気象状況を含む交通および／または気象情報を示し得る。燃料補給スクリーンは、コンビニエンス・ストア（Ｃ−ストア）の広告、「フラッシュ」ディール、対象を絞った取引、マップ、燃料の購入にアイテムを追加するオプション、および燃料補給の残り時間のうちの１つ以上に加えて、顧客のための特別なまたはパートナー取引（例えば、「今月はオイル交換すべきです、今購入すれば５ドル引きです」などといった割引のオファー）を含む、ロイヤルティ／特別情報を示し得る。

燃料補給スクリーンに示された、Ｃ−ストアの広告、「フラッシュ」ディール、対象を絞った取引、および燃料の購入にアイテムを追加するオプションのうちの任意の１つ以上は、例えば、顧客の以前の購入、顧客が選択した以前の広告などを含み得る、検索された顧客のユーザープロフィールに基づいて、顧客に対象を絞ることができる。よって、ディスプレイは、顧客にとってより個人的なものとなり得、かつ／または、追加購入をもたらす可能性が高くなり得る。

顧客照合スクリーンについて論じたのと同じように、顧客が要求に応じてアシスタンス（ヘルプ／ビデオチャット）にアクセスできるようにオプションが燃料補給スクリーン上で利用可能である。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客が、例えば、取引を受け入れる、アシスタンスにアクセスするなど、燃料補給スクリーン上で要求された情報に答えて、燃料ディスペンサーにハンズフリー入力を提供することができるように、タッチレスで入力を受け取るように構成され得る。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客の決定された障害状態および／または身長に応じて燃料補給スクリーン上の要素の場所を自動調節することができる。言い換えれば、燃料補給スクリーンは、各顧客について同じ情報を含み得るが、情報がディスプレイ上に現れる場所は、燃料ディスペンサーを用いる特定の顧客に基づいて動的に並べ替えられ得る。

ステージ５（「燃料補給後」ステージ）は、燃料ディスペンサーのノズルが燃料ディスペンサーのノズル掛けにいつ戻されたかを検出することにより検出され得る、燃料補給の終了に応じて、自動的に誘発される。燃料補給の終了に応じて、ディスプレイは、燃料補給スクリーンから、顧客の燃料購入および任意の他の追加購入の概要を示す燃料補給後スクリーンへと切り替わる。燃料補給後スクリーンは、箇条書きにした購入概要、顧客が（１つ星から５つ星に基づいて）燃料補給所を評価するオプション、ソーシャルメディア共有誘因、ＳＭＳ（テキストメッセージ）領収書オプション、Ｅメール領収書オプション、領収書情報オプション（例えば、領収書に車両のオドメーター設定を含める、領収書に分配した燃料グレードを含めるなど）、および概要を消してディスプレイをアイドルスクリーンに戻すための「終了」選択オプションを示す。燃料ディスペンサーは、領収書を印刷するオプションを全く含まなくてよく、これにより、紙を補充する必要がないので燃料ディスペンサーの維持が容易になり、かつ／または、印刷された領収書を顧客が忘れてしまうことがないので、顧客情報を安全に保つのを助けることができる。

顧客照合スクリーンに関して前述したのと同様に、顧客が要求に応じてアシスタンス（ヘルプ／ビデオチャット）にアクセスできるように、オプションが燃料補給後スクリーン上で利用可能である。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客が、例えば、領収書を要求する、アシスタンスにアクセスするなど、燃料補給後スクリーン上で要求された情報に答えて、燃料ディスペンサーにハンズフリー入力を提供することができるように、タッチレスで入力を受け取るように構成され得る。

本明細書で論じるように、燃料ディスペンサーは、顧客の決定された障害状態および／または身長に応じて燃料補給後スクリーン上の要素の場所を自動調節することができる。言い換えれば、燃料補給後スクリーンは、各顧客について同じ情報を含み得るが、情報がディスプレイ上に現れる場所は、燃料ディスペンサーを用いる特定の顧客に基づいて動的に並べ替えられ得る。

燃料分配のための方法の別の実施形態を、図２１Ａ〜図３０に関して以下で説明する。この方法は、論じるのに都合が良いように燃料ディスペンサーの前側にあるディスプレイについて説明するが、燃料ディスペンサーの後ろ側にあるディスプレイ（図２１Ａでは隠れている）でも同様に実行され得る。方法は、図２１Ａに示す燃料ディスペンサーについて説明するが、本明細書に記載する燃料ディスペンサーのうちのいずれを用いて実行されてもよい。図２１Ａ〜図３０のさまざまな図のディスプレイ上に示されたグラフィックス、テキスト、画像、ビデオなどが異なるようにすること（例えば、異なる言語である、情報を２つ以上の言語で含む、異なるアイコン記号を含む、グラフィックスの代わりにテキストで情報を示す、テキストの代わりにグラフィックスで情報を示すなど）および／またはディスプレイ上に異なる形で並べられること（例えば、ディスプレイ上の異なる場所にある広告、ディスプレイの上部ではなくディスプレイの下部に示された燃料補給の進捗など）が可能である。

図２１Ｂは、ディスプレイが電力を受信する前および／または燃料の分配開始の準備ができたものとして燃料ディスペンサーが起動される前の、オフ構成にあるディスプレイを示す。

図２２は、アイドル構成にあるディスプレイ、例えば、前述したように、ディスプレイのデフォルトのビューであり、燃料補給セッションがアクティブでないときに示されるアイドルスクリーンを示す。顧客は、顧客の手をディスプレイの前に置くことで示されるように、燃料ディスペンサーに近づいている。顧客のジェスチャーに応じて、ディスプレイは、アイドル構成から、図２３に示す起動構成に変化する。この例示された実施形態のジェスチャーは、右から左へのスワイプ動作を含む、ディスプレイの前での手の動きを含む、タッチレスジェスチャーである。ジェスチャーの他の例は、別の方向へ手をスワイプさせるタッチレスジェスチャー、および手をスクリーンに触れるタッチジェスチャーを含む。

顧客は、顔認識を用いて燃料ディスペンサーにより識別される。顧客のアイデンティティを決定するために、燃料ディスペンサーによって、例えばその１つ以上のセンサーによって、認識され得る顔の点の一実施形態を図２４に示す。顧客は、図２４に示すように、顧客のジェスチャーを検出することによって顧客が燃料ディスペンサーのところにいることが決定されるのに応じて、識別される。別の実施形態では、顧客認識は、ジェスチャーが燃料ディスペンサーによって検出される前に開始してよく、例えば、顧客の顔が燃料ディスペンサーの感知範囲内に入ると開始し得る。

顔認識（および／または前述したような別の方法）を用いた顧客の識別に続いて、ディスプレイは、図２５に示すような燃料補給選択物スクリーンを示す。燃料補給選択物スクリーンは、顧客に特異的な情報を含み、例えば、顧客を特定の選択物と関連付けるデータベースのルックアップから追加された情報を含む。燃料補給選択物スクリーンがディスプレイ上に示される前に、顧客照合スクリーンが、セキュリティ上の理由から、顧客のアイデンティティを照合するように、前述したとおり、ディスプレイ上に示され得る。

顧客は、前述したとおり、所望する場合は表示された燃料補給選択物のうちのいずれかを修正し得る。図２６は、顧客が燃料グレード、ならびにエンジンクリーナーおよびマイレージブースターのオプションのアドオンに関する変更を行うのを可能にする燃料補給選択物更新スクリーンの一実施形態を示す。燃料補給選択物更新スクリーンは、顧客が燃料補給選択物スクリーン上の燃料グレードに触れること、または燃料グレードを示すディスプレイの領域で顧客が（例えば、指をさすことによって、前で指を振ることなどによって）タッチレスでジェスチャーをすることなどによる、燃料補給選択物スクリーン上での顧客のジェスチャーに応じて、ディスプレイ上に示され得る。燃料補給選択物更新スクリーンは、誤った燃料補給を防ぐため、（前述したとおり、燃料ディスペンサーによって識別され得る）顧客の車両に適合する燃料グレードのみを示し得る。

表示された燃料補給選択物に満足したら、顧客は、この例示された実施形態では図２５に示すようにディスプレイの下部にある親指を立てるしぐさのアイコンである、「開始」オプションを選択して、燃料補給の開始を誘発し得る。「開始」の選択に応じて、ディスプレイは、燃料補給選択物スクリーンから燃料補給スクリーンに切り替わり、その一実施形態を図２７に示す。図２７のディスプレイは、燃料補給の進捗情報、製品広告、および燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所の地域の、または顧客が特定した場所の交通情報を示す。ディスプレイにより、顧客は、交通（図２７）、テレビ（図２８）（ガソリンスタンドＴＶ（ＧＳＴＶ））、燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所の地域の、または顧客が特定した場所の気象情報、および前述したとおり燃料ディスペンサーが識別するような顧客の車両に関する車両情報を含む、表示される種々の情報コンテンツを選択することができる。テレビの内容は、図２８に示すように顧客がチャンネルで選択することができる。テレビの内容は、タッチジェスチャーまたはタッチレスジェスチャーのいずれかによるものであってよい。燃料補給スクリーンの別の実施形態が図２９に示され、ここでは、ディスプレイは、燃料補給の進捗情報、および顧客が燃料補給セッションを始めたのに応じて顧客のアカウントに自動的に適用されている「フラッシュ」ディール用のクーポン形態の店内製品のオファーを示す。顧客は、燃料補給所、または別の提携している燃料補給所の店舗に入ることができ、クーポンは、この実施例では２４時間である、オファーにおいて特定された「フラッシュ」期間以内に、オファーされた商品の購入に使用され得る。

燃料補給の終了に応じて、ディスプレイは、燃料補給スクリーンから燃料補給後スクリーンに切り替わり、その一実施形態を図３０に示す。

燃料分配のための方法の別の実施形態を、図３１〜図３５に関して以下で説明する。方法は、図２１Ａで説明した燃料ディスペンサーと同様であるが、顧客の生体識別特徴、この場合は血管スキャンのために掌を読み取るように構成された生体認証リーダー９０４を含む、燃料ディスペンサー９００に関して説明される。しかしながら、この方法は、前述した燃料ディスペンサーのうちのいずれを用いて行ってもよい。方法は、論じるのに都合が良いように燃料ディスペンサー９００の前側にあるディスプレイ９０２について説明するが、燃料ディスペンサー９００の後ろ側にあるディスプレイ上（図３１では隠れている）でも同様に実行され得る。図３１〜図３５のさまざまな図のディスプレイ９０２上に示されたグラフィックス、テキスト、画像、ビデオなどが異なるようにすること（例えば、異なる言語である、情報を２つ以上の言語で含む、異なるアイコン記号を含む、グラフィックスの代わりにテキストで情報を示す、テキストの代わりにグラフィックスで情報を示すなど）および／またはディスプレイ９０２上に異なる形で並べられること（例えば、ディスプレイ９０２上の異なる場所にある広告、ディスプレイ９０２の上部ではなくディスプレイ９０２の下部に示された燃料補給の進捗など）が可能である。

静脈パターン一致のために掌を読み取るように構成された生体認証リーダー９０４は、さまざまな構成のうちのいずれを有してもよい。生体認証リーダー９０４は、日本東京の富士通から入手可能であるＰａｌｍＳｅｃｕｒｅ（登録商標）を含み得るが、他の構成が可能である。生体認証リーダー９０４は、ディスプレイ９０２の右側でディスプレイ９０２を囲むフレーム９０６に取り付けられるが、生体認証リーダー９０４は、フレーム９０６上の他の場所に、または、フレーム９０６以外の場所でディスペンサー９００に、取り付けられてもよい。

図３１は、ディスプレイ９０２が電力を受信する前および／または燃料の分配開始の準備ができたものとして燃料ディスペンサー９００が起動される前の、オフ構成にあるディスプレイ９０２を示す。

図３２は、生体認証リーダー９０４を用いて顧客のアイデンティティの照合を求める、ディスプレイ９０２上の顧客照合スクリーンを示す。顧客照合スクリーンは、タッチスクリーンである、ディスプレイ９０２上のスタートボタンをタップし、掌を生体認証リーダー９０４の前に置くように顧客に指示する。スタートボタンをタップすると、スキャンを開始するよう生体認証リーダー９０４に信号が伝達される。顧客が自分のアイデンティティを照合するために生体認証リーダー９０４の前に掌を置くことは、顧客のアイデンティティを照合するためのディスペンサー９００へのタッチレス入力の例である。

顧客が登録ユーザーである場合、リーダー９０４が読み取った生体情報（biometrics）は、顧客の読み取られた生体識別情報が、燃料ディスペンサー９００にアクセス可能なデータベース（例えば、ディスペンサー９００に搭載されたメモリ、無線通信によってディスペンサー９００が利用できるリモートサーバーにあるメモリなど、ディスペンサー９００外部のメモリなど）に記憶された生体認証データと比較可能であるので、照合可能である。顧客がまだ登録ユーザーでない場合、リーダー９０４が読み取った生体情報は、顧客の生体識別情報が燃料ディスペンサー９００にアクセス可能なデータベースに記憶されていないので、照合することができない。顧客照合スクリーンは、顧客がディスプレイ９０２上のボタンをタップすることにより、登録ユーザーになることができるオプションを含む。しかしながら、顧客は、さらに、または代わりに、生体認証リーダー９０４が、記憶された顧客生体認証データのいずれとも一致しないことが分かった顧客データを読み取った後で、登録ユーザーになるよう、ディスプレイ９０２によって促され得る。

顧客の照合に応じて、ディスプレイ９０２は、顧客照合スクリーンから、図３３に示す燃料補給選択物スクリーンに切り替わる。燃料補給選択物スクリーンは、ディスペンサー９００において利用可能な３つの燃料を示し、燃料のうちの顧客が選択したものを反転表示させることにより、その燃料を示す（ディーゼルおよび無鉛の陰影のないボックスと比較して、ディーゼル＋の陰影付きのボックス）。燃料補給選択物スクリーンは、顧客に関連するロイヤルティ情報も示す。

図３４に示すように、（例えば、タッチスクリーンディスプレイ９０２上の燃料のボックスをタップすることにより）顧客が燃料のうちの１つを選択することで、新しい支払方法を変更もしくは入力する、住所情報を更新するなどの、アカウント設定を顧客が調節するためのオプションの、ディスプレイ９０２上での表示を誘発し、また、これに隣接する照らされた光が当たっているノズルを持ち上げることにより、燃料補給の開始方法についての命令の表示を誘発する。ノズルは、顧客が選択した燃料を分配するように構成される。図３４Ａは、顧客が燃料のうちの１つを選択する前に照らされている利用可能な燃料グレードのそれぞれのためのノズルに隣接したライトの実施形態を示す。別の実施形態では、利用可能な燃料グレードのそれぞれのためのノズルに隣接したライトはすべて、顧客が燃料のうちの１つを選択する前は照らされていなくてよい。図３４Ｂは、顧客がノズルを持ち上げる前に、この例示された実施形態ではディーゼル＋である、顧客が選択した燃料に対応して照らされたライトの１つを示す。

顧客がノズルをそのノズル掛けから外すと、燃料補給の開始が誘発され、ディスプレイ９０２を、燃料補給選択物スクリーンから、図３５に示す燃料補給スクリーンに切り替える。ノズルをノズル掛けから外すことは、ノズルの取り外しを感知するセンサー（例えば、圧力センサー、モーションセンサーなど）によるなど、当業者が認識するであろう、さまざまな方法で、検出され得る。燃料補給スクリーンは、ディスペンサー９００に関するビデオ情報、気象、最新ニュース、エンターテイメント（音楽、ＴＶなど）、および車両情報を含む他の種類の情報を見るため、顧客が選択可能なオプションと共に情報を顧客に示す。

燃料ディスペンサー１０００の別の実施形態が図３６Ａ〜図３６Ｄに示されている。ディスペンサー１０００は、概して、本明細書の燃料ディスペンサーの他の実施形態と同じように構成されており、同様に使用され、例えば、図１８〜図２０に関して説明した方法、図２１Ａ〜図３０に関して説明した方法、および図３１〜図３５に関して説明した方法、のいずれかなどの、燃料分配のための方法において使用され得る。

ディスペンサー１０００は、この例示された実施形態では、前方ディスプレイ１００２と、後方ディスプレイ１００４と、前方ディスプレイ１００２と関連付けられた第１のノズル１００６および第１のホース１００８と、後方ディスプレイ１００４と関連付けられた第２のノズルおよび第２のホース（例示を明確にするため図３６Ａ〜図３６Ｄからは省略されている）と、を含む。図３６Ａおよび図３６Ｂは、前方ディスプレイ１００２が電力を受信する前および／または第１のノズル１００６からの燃料の分配を開始する準備ができたものとして燃料ディスペンサー１０００が起動される前の、オフ構成にある前方ディスプレイ１００２を示す。後方ディスプレイ１００４の面は、図３６Ａおよび図３６Ｂでは隠れているが、同様に、後方ディスプレイ１００４が電力を受信する前および／または第２のノズルからの燃料の分配を開始する準備ができたものとして燃料ディスペンサー１０００が起動される前の、オフ構成にある。図３６Ｃおよび図３６Ｄは、前方ディスプレイ１００２が電力を受信した後および／または第１のノズル１００６からの燃料の分配を開始する準備ができたものとしてディスペンサー１０００が起動された後の、オン構成にある前方ディスプレイ１００２を示す。後方ディスプレイ１００４の面は、図３６Ｃおよび図３６Ｃでは隠れているものの、オフ構成にあるが、前方ディスプレイ１００２および後方ディスプレイ１００４の両方は、ディスプレイ１００２、１００４の両方がディスペンサー１０００の前および後ろで顧客により使用されているときに、オン構成であってよい。前方ディスプレイ１００２および後方ディスプレイ１００４はそれぞれ、この例示された実施形態では、タッチスクリーンである。

この例示された実施形態のディスペンサー１０００は、ＮＦＣタップリーダー１０１０を有し、ＮＦＣタップリーダー１０１０は、顧客の携帯電話もしくは他のモバイルデバイスなど、ＮＦＣ能力を有して構成された適切なデバイスの近くにあること（例えばそれにより「タップされる」こと）によって、顧客と関連付けられたＮＦＣを読み取るように構成される。ディスペンサー１０００の後部は、後方ディスプレイ１００４と関連付けられた第２のＮＦＣタップリーダー（図面では隠れている）を有する。他の実施形態では、燃料ディスペンサーは、前および／または後ろに、別の種類のリーダー、例えば、生体認証リーダー、ブルートゥースタップリーダーなどを有し得る。

この例示された実施形態では、ディスペンサー１０００は、いかなる支払構成要素または燃料情報（例えば、価格、利用可能な燃料グレードなどの）構成要素も含まない。代わりに、燃料の、また任意の他の商品および／またはサービスの支払いは、（第１のノズル１００６を使用しているディスペンサー１０００の前にいる顧客については）前方ディスプレイ１００２のみを、または（第２のノズルを使用しているディスペンサー１０００の後ろにいる顧客については）後方ディスプレイ１００４のみを、使用して達成され得る。よって、ディスペンサー１０００には、キーパッド、ボタン、プリンタ、およびグレード選択ボタンなどの物理的構成要素がなくてよく、代わりに、別個の構成要素の必要性を排除するようにディスプレイ１００２、１００４に組み込まれる、物理的構成要素の特徴を有し得る。言い換えれば、ディスペンサーの電子機器部分の前向き部分全体、およびディスペンサーの電子機器部分の後ろ向き部分全体のそれぞれは、ディスプレイスクリーン（例えば、前側の前方ディスプレイ１００２、および後ろ側の後方ディスプレイ１００４）の形態であってよく、顧客と通信するためのＮＦＣタップリーダー１０１０（もしくは１つ以上の他のリーダー）を除き、いかなる物理的ボタンまたは他のハードウェア構成要素も、ディスペンサー１０００上に存在しなくてよい。ディスペンサー１０００が、支払構成要素および燃料情報構成要素なしのディスプレイを含む電子機器部分を有して構成されることは、物理的および／もしくは電子的改ざんまたは権限のないアクセスから保護する必要のある構成要素が少ないので、ディスペンサー１０００のセキュリティを助長することができ、すべての燃料補給および他の購入情報ならびにすべての媒体を同じ場所で（例えば、ディスプレイ上に）提供することによって顧客経験を改善することができ、かつ／あるいは、一緒に組み立てられ得る構成要素が少ないので、製造を容易にし得る。

本明細書で論じるように、前方ディスプレイ１００２および後方ディスプレイ１００４はそれぞれ、音および／またはビデオの形態で情報を顧客に提示するように構成され得る。提示される情報は、音および／またはビデオに要約されることができるあらゆる情報であってよい。例えば、情報は、製品の販売を促進するのに使用する音とビデオとをシンクロさせたコマーシャルを提示することができる。情報は、音およびビデオの連続したストリーム、連続して繰り返す音およびビデオの所定のループ、または一度再生して停止する音およびビデオの所定のループなど、任意のストリーミングフォーマットで構成され得る。シンクロされた情報は、１つの場所または複数の場所にある複数の燃料ディスペンサーにわたってシンクロされてよい。情報は、１つの燃料ディスペンサーに個別化されてもよい。情報は、連続して再生され得るか、または、ある事象によって、例えば顧客と燃料ディスペンサー１０００との対話によって、再生するよう誘発され得る。別の実施例では、情報は、図３６Ｃおよび図３６Ｄで前方ディスプレイ１００２上に示される燃料補給後スクリーンなどの燃料補給後スクリーンを含み得、これらの図では、前方ディスプレイ１００２は、分配された燃料の総費用、分配された燃料の総体積、個別のメッセージ（この実施例では、その日が顧客の誕生日であることを示す、顧客のあらかじめ記憶されたアイデンティティ情報に基づいて、「お誕生日おめでとうございます。特別な日になりますように」）、および顧客のアバター画像を示す。よって、燃料価格情報は、第２のディスプレイ上など、別個の燃料情報領域ではなく、他の情報と共にディスプレイ上に統合され得る。情報の他の例は、アイドルスクリーン、顧客照合スクリーン、燃料補給選択物スクリーン、および燃料補給スクリーンを含む。

この例示された実施形態におけるディスペンサー１０００は、奥まったフレーム１０１２を含み、奥まったフレーム１０１２は、例えば、フレーム１０１２の後ろでディスペンサー１０００の内側にある１つ以上のライトを介して照らされるように構成される。フレーム１０１２は、フレーム１０１２全体が照らされるように構成されるよう、ディスペンサー１０００の周りでつながっていてよく、あるいは、フレーム１０１２の一部のみ（例えば、フレーム１０１２の下部のＵ字型部分）が、照らされるように構成され得る。フレーム１０１２は、異なる明るさで、例えば、ディスペンサー１０００がアイドリング状態であるときには第１の明るさレベルで、顧客がディスペンサー１０００に近いことを検出するのに応じてディスペンサー１０００がアイドリング状態から動くときには第１の明るさレベルより明るい第２の明るさレベルで、燃料補給が開始すると第２の明るさレベルより明るい第３の明るさレベルで、燃料補給が終了すると第３の明るさレベルより明るい第４の明るさレベルで、照らされ得る。よって、顧客は、フレーム１０１２の明るさによって、燃料補給セッションの進捗を視覚的に知らされることができる。フレーム１０１２は、異なる色で、例えば、ディスペンサー１０００がアイドリング状態であるときには第１の色で、顧客がディスペンサー１０００に近いことを検出するのに応じてディスペンサー１０００がアイドリング状態から動くときには第１の色とは異なる第２の色で、燃料補給が開始すると第１および第２の色とは異なる第３の色で、燃料補給が終了すると第１、第２、および第３の色とは異なる第４の色で、照らされるように構成され得る。よって、顧客は、フレーム１０１２の色によって、燃料補給セッションの進捗を視覚的に知らされることができる。少なくともディスペンサー１０００がアイドリング状態であるときのフレーム１０１２の色は、燃料補給所のブランドの色で照らされることによって、ブランディングを反映し得る。

少なくともいくつかの実施形態では、燃料補給所のロゴが、ブランディングを促進するためにフレーム１０１２上に示されてもよい。このロゴは、フレームに装着される、フレームにペイントされる、ステッカーとしてフレームに付着されることなどによって、フレーム１０１２上に常に示され、常時ブランディングを可能にすることができる。ロゴは、フレームの照明によって背面から照らされてもよい。

この例示された実施形態で見られるのと同じように、図３６Ｂに示すとおり、フレーム１０１２は、テクスチャをつけられてよい。この例示された実施形態におけるテクスチャは、斜め線のパターンである。フレーム１０１２がテクスチャをつけられることにより、反射性を減らすのを助けることができ、これにより、フレーム１０１２の照明変化が容易になり得る。

燃料補給スクリーンを燃料ディスペンサーのディスプレイ上に示す代わりに、またはそれに加えて、燃料補給スクリーンは、顧客の車両内部のディスプレイ上に示され得る。よって、顧客は、例えば悪天候を避けるため、燃料補給中に車両内にいてよく、かつ／または車両の中で待っている顧客の仲間が、燃料補給の進捗を知ることができ、これによってそのタイミングを知ることができる。燃料補給スクリーンが燃料ディスペンサーのディスプレイおよび車両のディスプレイの両方に示されることにより、車両の内外の人が燃料補給スクリーンを見ることができるため、より多くの人が広告および他の情報を見ることができ、したがって、燃料補給所でより多くの購入が助長され得る。燃料ディスペンサーは、前述したような、いくつかの方法のうちのいずれかで、顧客の車両を識別することができる。燃料ディスペンサーは、顧客の車両の種類が分かると、あらかじめプログラムされた情報を使って適切な方法で車両と無線通信し、燃料補給スクリーンを車両のディスプレイ上にレンダリングさせることができる。図３７は、図２４で識別した顧客について顧客の車両の内部のディスプレイに示された燃料補給スクリーンの一実施形態を示す。燃料補給スクリーンは、燃料補給の進捗、顧客識別情報、およびロイヤルティ情報を示す。図３８は、顧客の車両の内部のディスプレイ上に示された燃料補給スクリーンの別の実施形態を示す。この燃料補給スクリーンは、燃料補給所の店舗の中で購入することができる商品の広告を示す。図３７および図３８のさまざまな図のディスプレイ上に示されたグラフィックス、テキスト、画像、ビデオなどが異なるようにすることおよび／またはディスプレイ上に異なる形で並べられることが可能である。

本明細書に記載する燃料ディスペンサーは、燃料ディスペンサーのディスプレイを介して、顧客にバーチャルアシスタンスを提供するように構成され得る。バーチャルアシスタンスは、一般的に、顧客がディスプレイ上の「ヘルプ」機能を選択した場合、顧客が誤った情報（例えば、誤ったＰＩＮ、無効なＥメールアドレスなど）を提供した場合、および／または顧客が無効な選択を行った（例えば、ジェスチャーがディスペンサーから離れすぎて検出できず、そのため、顧客からの入力の要求が行われてから所定の期間以内に燃料ディスペンサーがいかなる入力も受信しない；ディスプレイ上の複数のボタンに同時に触れ、そのため、ボタンのうちのどれを顧客が選択しようとしたのか分からない、などの）場合、ビデオヘルプを含み得る。ビデオヘルプは、ディスプレイ上のビデオではない（例えば、文字および／または静止画像もしくはグラフィックスの）ヘルプよりも分かりやすく、かつ／または顧客が理解しやすい。ビデオヘルプは、実際の人間またはバーチャルな人間のビデオであってよい。ビデオヘルプが実際の人間であると、ビデオヘルプが、さらに分かりやすくなる。ビデオヘルプは、各ビデオで同じ実際の人間またはバーチャルな人間のものであってよく、これにより、親しみやすさがわく。

燃料ディスペンサーは、燃料ディスペンサーがさまざまな出来事に応じて適切に選択および再生するように構成され得るビデオヘルプファイルの外部データベースもしくはライブラリを記憶し、かつ／またはそれらにアクセスすることができる。例えば、ビデオは、顧客が要求に応じてアシスタンスにアクセスするのに応じてディスプレイ上で再生され得る。ビデオは、顧客がどのようなアシストをしてほしいか、顧客に尋ねることができる。それに応じて、顧客は、スクリーン上に示される複数の選択のうちの１つを行ってよく、かつ／または燃料ディスペンサーが音入力を受信するように構成されている場合は口頭の返答を提供することができる。

別の実施例では、顧客が燃料ディスペンサーの使用中に問題に直面したのに応じて、製品（例えば、燃料、食品、飲料、洗車など）の特別なオファーまたはクーポンを提供するビデオが再生され得る。例えば、購入するため要求された製品がその時点で燃料補給所の店舗で利用可能でない場合、その製品を将来購入する際の割引が顧客のアカウントに適用されており、将来の購入に自動的に適用されることを示すビデオが再生され得る。別の実施例では、選択されたグレードの燃料がその時点で利用可能でない場合、燃料補給用ではないどんな燃料グレードを顧客が選んでも割引がその購入に自動的に適用されることを示すビデオが再生され得る。

さらに別の実施例では、顧客がディスプレイ上で無効な選択を行ったのに応じて、なぜその選択が許容できないのかを説明するためにビデオがディスプレイ上で再生され得る。例えば、顧客が、（燃料ディスペンサーにより識別されるような、および／または顧客のプロフィールに記憶されているような）顧客の車両と適合しない燃料種類（例えば、ディーゼルなど）またはブレンド（例えば、特定のエタノールブレンドなど）を選択した場合、その選択が顧客の車両と適合しないことを示すビデオが再生され得る。顧客は次に、許容可能な入力を提供し、かつ／または（例えば、顧客が、顧客のあらかじめ記憶された顧客プロフィールにある車両ではない、レンタカーに燃料補給しているために）燃料ディスペンサーの自動検出をオーバーライドするため、再び選択するオプションを得られる。

さまざまな実施形態を詳細に前述してきたが、他の修正または追加が可能である。例えば、単一のインテリジェントな燃料ディスペンサーを前述したが、複数のインテリジェントな燃料ディスペンサーが協働して動作することができる。例えば、燃料ディスペンサーが障害状態（例えば、燃料の漏れ、または流体がパンの中にあること）を検出した場合、燃料ディスペンサーは、１つ以上の他の燃料ディスペンサーと共に適切な応答を調整し得る。協働の必要性を誘発し得る他の状態としては、（例えば、診断機能を実行するよう）遠隔デバイスからメッセージを受信すること、中央コンピュータと通信できなくなること、走り去る状況の可能性を検出すること、およびユーザーインターフェースデバイスの故障が含まれる。協働する燃料ディスペンサーが実行し得る動作の例としては、（支払いをせずに）走り去る状況の可能性が検出されたり、燃料の漏れが検出されたりした場合などに、燃料ディスペンサーにより制御される画像取り込み設備を用いて種々の有利な地点から画像データを取り込むこと；機能不良の燃料ディスペンサーにユーザーインターフェースの機能性を提供すること；燃料が漏れるかまたはあふれた可能性が検出された場合などに、燃料分配を一時停止させるシャットダウン状態を起動させること；処理障害が生じた場合などに燃料ディスペンサーのコントローラをリブートすること；および、データが失われた場合に情報の回復をもたらすため、複数の燃料ディスペンサーにデータを余剰に記憶させること、が含まれる。協働した動作は、個別の存在物としての燃料ディスペンサーに、またはグループとしての２つ以上の燃料ディスペンサーに、いくつかのサービスのうちのいずれかを提供するのに使用され得る。

協働した動作のための適切な燃料ディスペンサーは、あらかじめ指定され得る。例えば、燃料を分配している車両の画像を取り込む必要があると燃料ディスペンサーが決定した場合、そのような画像を取り込むことができる１つ以上の燃料ディスペンサーのアイデンティティを既に有していてよい。別の例としては、車両が燃料ディスペンサーから遠ざかったと燃料ディスペンサーが決定し、また、分配された燃料に対する支払を受けていないと決定した場合、走り去る状況の可能性を記録するために措置を講じることができる。走り去る状況の可能性を検出する燃料ディスペンサーは、例えば、問題の事象および／または顧客および／または車両の画像を取り込もうとして、撮像設備に対する制御を有する他の燃料ディスペンサーにメッセージを送ることができる。その要請は、特定の角度で画像を記録する特定のカメラの時間遅延を特定して、例えば、ドライバーおよび／または車両に関する識別情報を取り込む可能性を高めることができる。

一般用車両（例えば、自動車および／またはトラック）用の小売ガソリンおよび／またはディーゼル燃料を販売することができる、例示的な小売燃料補給設備を本明細書で説明したが、他の実施形態が、市販、卸売り、または個人的な燃料分配の導入など、他の燃料分配適用で使用され得る。分配される燃料は、例えば、自動車、航空機、および／または海上船舶用であってよい、

本主題は、顧客および顧客の車両の特性を識別することに関して説明してきたが、他の実施形態が可能である。例えば、燃料ディスペンサーは、燃料ディスペンサー周辺の物理的状態の画像をさらに、または代わりに取り込むことができる。例えば、地面に関する画像は、燃料の漏れが起こっているかどうかを決定するのに有用であり得、燃料ディスペンサー自体の画像は、燃料ディスペンサーが不適切にアクセスされているかどうか（例えば、権限のない人によって開いたアクセスパネル、車両もしくは他の物体により衝突され開いたハウジングなど）を決定するのに有用となり得る。燃料ディスペンサー周辺の物理的状態の撮像は、燃料ディスペンサーおよびその環境の追加画像データを提供する、他の燃料ディスペンサーの撮像システムで達成され得る。燃料ディスペンサーは、この撮像を調整し得る。画像データは、燃料ディスペンサーにおいてローカルに記憶され、かつ／または例えば、サービスプロバイダのコンピュータなど、遠隔サイトに送信され得る。

インテリジェントな燃料ディスペンサーは、顧客サービスを提供するのにさらに使用され得る。例えば、撮像システムは、燃料ディスペンサーの近くの領域を撮像することができ、燃料ディスペンサーの機能に詳しい店舗の係員または他の人間は、顧客を助けることができる。

本明細書に記載する主題の１つ以上の態様または特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計された特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および／またはそれらの組み合わせにおいて実現され得る。これらのさまざまな態様または特徴は、記憶システム、少なくとも１つの入力デバイス、および少なくとも１つの出力デバイスからデータおよび命令を受信し、かつこれらにデータおよび命令を送信するように連結された、特殊用途もしくは汎用であり得る少なくとも１つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能および／または解釈可能な１つ以上のコンピュータプログラムにおける実施形態を含み得る。プログラマブルシステムまたはコンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバーを含み得る。クライアントおよびサーバーは、一般的に互いから離れており、典型的には、通信ネットワークを通じて対話する。クライアントとサーバーとの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、互いにクライアント‐サーバー関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。

これらのコンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、またはコードとも呼ばれ得るが、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含み、ハイレベルなプロシージャ言語、オブジェクト指向プログラミング言語、関数型プログラミング言語、論理型プログラミング言語で、かつ／またはアセンブリ／マシン言語で、実行され得る。本明細書で使用される、用語「機械可読媒体」は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含む、プログラマブルプロセッサに機械命令および／またはデータを提供するのに使用される、例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、およびプログラマブルロジックデバイス（ＰＬＤ）などの、任意のコンピュータプログラム製品、器具および／またはデバイスを指す。用語「機械可読信号」は、機械命令および／またはデータをプログラマブルプロセッサに提供するのに使用される任意の信号を指す。機械可読媒体は、例えば、非一時的ソリッドステートメモリまたは磁気ハードドライブまたは任意の等価な記憶媒体などのように、そのような機械命令を非一時的に記憶することができる。機械可読媒体は、代わりにまたはさらに、例えば、プロセッサキャッシュまたは１つ以上の物理的プロセッサコアと関連付けられた他のランダムアクセスメモリなどのように、そのような機械命令を一時的に記憶することができる。

ユーザーとの対話を提供するため、本明細書に記載する主題の１つ以上の態様または特徴は、例えば、情報をユーザーに表示するためのブラウン管（ＣＲＴ）または液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）または発光ダイオード（ＬＥＤ）モニターなどのディスプレイデバイス、ならびに、ユーザーがコンピュータに入力を提供することができる、例えばマウスもしくはトラックボールなどの、キーボードおよびポインティングデバイスなどを有する、コンピュータ上で実行され得る。他の種類のデバイスを使用して、ユーザーとの対話を提供することもできる。例えば、ユーザーに提供されたフィードバックは、例えば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、または触覚的フィードバックなど、任意の形態の感覚上のフィードバックであってよく；ユーザーからの入力は、音入力、音声入力、または触覚入力を含むがこれらに制限されない、任意の形態で受信され得る。他の可能な入力デバイスは、タッチスクリーンまたは他のタッチセンスデバイス、例えば単一点もしくは多点抵抗性もしくは容量性トラックパッド、声認識ハードウェアおよびソフトウェア、光学スキャナ、光学ポインタ、デジタル画像取り込みデバイスおよび関連する翻訳ソフトウェア、などを含むがこれらに制限されない。

前述の説明および特許請求の範囲において、「のうちの少なくとも１つ」または「のうちの１つ以上」などの語句は、要素または特徴の結合リストが後に続き得る。用語「および／または」も、２つ以上の要素または特徴のリストに現れ得る。使用される文脈で黙示的または明示的に否定されない限り、そのような語句は、列挙された要素または特徴のいずれかを個別的に、あるいは、列挙された要素または特徴のいずれかがその他の列挙された要素または特徴のいずれかと組み合わせられたものを意味することを意図している。例えば、語句「ＡおよびＢのうちの少なくとも１つ」、「ＡおよびＢのうちの１つ以上」、および「Ａおよび／またはＢ」はそれぞれ、「Ａ単独、Ｂ単独、またはＡとＢを一緒に」を意味することを意図している。３つ以上のアイテムを含むリストにも同様の解釈が意図されている。例えば、語句「Ａ、Ｂ、およびＣのうちの少なくとも１つ」、「Ａ、Ｂ、およびＣのうちの１つ以上」、および「Ａ、Ｂ、および／またはＣ」はそれぞれ、「Ａ単独、Ｂ単独、Ｃ単独、ＡとＢとを一緒に、ＡとＣとを一緒に、ＢとＣとを一緒に、またはＡとＢとＣとを一緒に」を意味することを意図している。加えて、前記および特許請求の範囲での用語「に基づいて」の使用は、「少なくとも部分的に基づいて」いることを意味することが意図されており、列挙されていない特徴または要素も許容可能である。

本明細書に記載する主題は、所望の構成に応じて、システム、器具、方法、および／または品物で実現され得る。前記の説明に記載した実施形態は、本明細書に記載する主題と一致するすべての実施形態を表すわけではない。代わりに、それらは、説明した主題に関連する態様と一致する単にいくつかの実施例である。いくつかのバリエーションを詳細に前述したが、他の修正または追加が可能である。特に、さらなる特徴および／またはバリエーションが、本明細書に記載するものに加えて提供され得る。例えば、前述した実施形態は、開示された特徴のさまざまな組み合わせおよびサブコンビネーションならびに／または前記に開示したいくつかのさらなる特徴の組み合わせおよびサブコンビネーションを対象とし得る。加えて、添付図面に描き、かつ／または本明細書で説明した論理の流れは、所望の結果を達成するために、必ずしも図示した特定の順序または連続した順序を必要としない。他の実施形態が、特許請求の範囲内に含まれ得る。

〔実施の態様〕
（１） 燃料ディスペンサーにおいて、
内部に配された燃料分配構成要素および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有するハウジングを備え、前記エレクトロニクスモジュールは、
画像センサー、および、
車両の視覚表示を含む、前記画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信する、前記画像センサーに動作可能に連結された画像プロセッサを含み、前記画像プロセッサは、前記画像を用いて顧客のアイデンティティ情報を決定するように構成され、前記画像プロセッサは、前記燃料ディスペンサーに、前記アイデンティティ情報を用いて、ある措置を実行させるように構成されている、燃料ディスペンサー。
（２） 実施態様１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料ディスペンサーは、少なくとも１つの車両特徴を用いて前記車両の型およびモデルを決定する、燃料ディスペンサー。
（３） 実施態様２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つの車両特徴は、ナンバープレートの番号を含む、燃料ディスペンサー。
（４） 実施態様１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記措置は、前記アイデンティティ情報の決定に応じて、前記顧客の燃料補給選択物を含む顧客プロフィールをメモリから自動的に検索すること、および、前記顧客の前記燃料補給選択物を追加されたディスプレイ上に燃料補給前選択スクリーンを自動的に示させること、を含む、燃料ディスペンサー。
（５） 実施態様４に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料補給選択物は、燃料グレード、燃料種類、支払方法、ロイヤルティ報酬識別子、現在の購入に対してロイヤルティ報酬を適用するかどうか、および洗車を購入するかどうか、のうちの少なくとも１つを含む、燃料ディスペンサー。

（６） 実施態様５に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料補給選択物は、少なくとも燃料種類を含み、前記燃料ディスペンサーは、異なる燃料種類を分配するようにそれぞれが構成された複数のノズルを含み、前記ノズルはそれぞれ、それと関連付けられたライトを有し、前記画像プロセッサは、前記顧客の選択した燃料種類の確認を受信するように構成され、前記画像プロセッサは、前記顧客により選択された前記燃料種類を分配するように構成された前記ノズルのうちの１つと関連付けられた前記ライトのみを誘起するように構成されている、燃料ディスペンサー。
（７） 実施態様４に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料選択物は、個別の挨拶を特徴づける、燃料ディスペンサー。
（８） 実施態様１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記措置は、燃料補給セッション中に前記車両の燃料補給に関連する情報を、前記車両のディスプレイに示させることを含む、燃料ディスペンサー。
（９） 燃料ディスペンサーにおいて、
内部に配された燃料分配構成要素および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有するハウジングと、
画像センサーと、
前記画像センサーに動作可能に連結された、前記エレクトロニクスモジュール内のプロセッサと、
を含み、前記プロセッサは、
前記画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信し、
前記画像を使用して、前記ハウジングの近くにいる顧客と関連付けられた安全条件が満たされたかどうかを決定し、
前記安全条件が満たされていないという決定に応じて、警報を誘起する、
ように構成されている、燃料ディスペンサー。
（１０） 実施態様９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記プロセッサは、前記画像センサーからの別の画像を特徴づけるデータを受信し、前記顧客が前記ハウジングの近くにいるかどうかを、前記別の画像を用いて決定するように構成されている、燃料ディスペンサー。

（１１） 実施態様１０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記別の画像は、前記顧客の視覚表示を含み、
前記プロセッサは、前記別の画像において顔部位を識別し、
前記プロセッサは、前記別の画像を用いて、少なくとも１つの顔特徴を抽出する、燃料ディスペンサー。
（１２） 実施態様１１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
抽出された前記少なくとも１つの顔特徴をリモートデータベースに送信して前記少なくとも１つの顔特徴が顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定する、前記エレクトロニクスモジュール内の通信機構をさらに含む、燃料ディスペンサー。
（１３） 実施態様１１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記プロセッサは、前記少なくとも１つの顔特徴が顧客のアイデンティティと一致するかどうかを決定する、燃料ディスペンサー。
（１４） 実施態様１０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記別の画像は、前記顧客の視覚表示を含み、
前記プロセッサは、１つ以上の顔以外の身体特徴を決定し、
前記プロセッサは、前記顔以外の身体特徴を用いて、年齢、身長、性別、および障害状態のうちの少なくとも１つを含む前記顧客の特性を決定する、燃料ディスペンサー。
（１５） 実施態様１４に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
ディスプレイをさらに含み、
前記プロセッサは、前記ディスプレイの少なくとも１つのグラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）要素を動的に再設定し、
前記ＧＵＩ要素は、前記顧客の決定された前記特性を用いて決定される、再設定された場所および再設定されたサイズのうちの少なくとも１つを有する、燃料ディスペンサー。

（１６） 実施態様１０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記別の画像は、前記顧客の顔特徴、車両特徴、ナンバープレートの番号、および前記顧客の顔以外の身体特徴のうちの少なくとも１つを含む、燃料ディスペンサー。
（１７） 実施態様１０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記プロセッサは、前記別の画像に基づいて前記顧客のアイデンティティ情報を決定し、名前または一意識別子を含む前記顧客のアイデンティティを決定するため前記アイデンティティ情報を遠隔プロセッサに提供する、燃料ディスペンサー。
（１８） 実施態様９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記エレクトロニクスモジュールは、実行可能命令を含むメモリを含み、前記実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、オペレーションを行う、燃料ディスペンサー。
（１９） 実施態様９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記安全条件は、前記顧客が前記燃料ディスペンサーの近くで喫煙しているかどうかを含み、前記安全条件が満たされないことは、前記顧客が前記燃料ディスペンサーの近くで喫煙していることを含む、燃料ディスペンサー。
（２０） 実施態様９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記安全条件は、前記顧客が電気的に地に足をつけているかどうかを含み、前記安全条件が満たされないことは、前記顧客が電気的に地に足をつけていないことを含み、
前記プロセッサは、前記顧客が前記ハウジングから燃料を分配する前に前記顧客が電気的に地に足をつけているかどうかを決定する、燃料ディスペンサー。

（２１） 実施態様９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記安全条件は、前記顧客の車両のエンジンが動いているかどうかを含み、前記安全条件が満たされないことは、前記エンジンが動いていることを含む、燃料ディスペンサー。
（２２） 実施態様９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器から前記ディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、前記ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含む、燃料ディスペンサー。
（２３） 燃料ディスペンサーにおいて、
ハウジングを含み、前記ハウジングは、前記ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、グラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）ディスプレイ空間を含む、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的に前記ハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有し、前記エレクトロニクスモジュールは、
画像センサー、ならびに、
前記ディスプレイおよび前記画像センサーに動作可能に接続された少なくとも１つのデータプロセッサを含み、前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記画像センサーから画像を受信し、前記画像は、顧客の少なくとも一部の視覚的描写を含み、前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記画像から、前記顧客のジェスチャーを決定し、決定された前記ジェスチャーに基づいて、前記ＧＵＩディスプレイ空間上のレンダリングを修正し、前記ジェスチャーは、前記顧客が前記燃料ディスペンサーに触れないタッチレスジェスチャーである、燃料ディスペンサー。
（２４） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記決定されたジェスチャーに基づいて燃料分配の可能化を誘起する、燃料ディスペンサー。
（２５） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、少なくとも１つのＧＵＩ要素を前記ＧＵＩディスプレイ空間上にレンダリングし、前記決定されたジェスチャーに基づいて前記ＧＵＩ要素を修正する、燃料ディスペンサー。

（２６） 実施態様２５に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記ＧＵＩ要素を修正することは、前記ＧＵＩ要素のサイズを大きくすること、および前記ＧＵＩ要素の場所を変更することのうちの少なくとも１つを含む、燃料ディスペンサー。
（２７） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記ジェスチャーを分類する、燃料ディスペンサー。
（２８） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記画像から前記顧客の前記ジェスチャーを決定する、燃料ディスペンサー。
（２９） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器から前記ディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、前記ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含む、燃料ディスペンサー。
（３０） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記タッチレスジェスチャーは、手のジェスチャーである、燃料ディスペンサー。

（３１） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記ジェスチャーは、前記顧客の手の動作である、燃料ディスペンサー。
（３２） 実施態様３１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記ジェスチャーを決定する前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記動作の方向を決定する前記少なくとも１つのデータプロセッサを含む、燃料ディスペンサー。
（３３） 実施態様２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記ジェスチャーは、前記顧客の手のポーズである、燃料ディスペンサー。
（３４） 実施態様３３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記ポーズは、親指を立てるしぐさ、親指を下げるしぐさ、および指を指すことのうちの１つを含む、燃料ディスペンサー。
（３５） 燃料ディスペンサーにおいて、
燃料分配構成要素が内部に配された燃料分配構成要素モジュールを有するハウジングであって、前記ハウジングは、前記燃料分配構成要素モジュールとは別個であり、かつ前記燃料分配構成要素を用いた燃料分配の支払いを容易にする電子機器が内部に配された、エレクトロニクスモジュールを有する、ハウジングと、
顧客に情報を示すように構成されたディスプレイであって、前記ディスプレイは、前記エレクトロニクスモジュールの上部から前記エレクトロニクスモジュールの下部まで延びる、ディスプレイと、
を含む、燃料ディスペンサー。

（３６） 実施態様３５に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
顧客から入力を無線受信するように構成されたリーダーと、
前記リーダーからデータを受信し、前記データを用いて顧客のアイデンティティ情報を決定し、前記アイデンティティ情報に基づいて前記ディスプレイに情報を示させる、前記リーダーに動作可能に連結されたプロセッサと、
をさらに含む、燃料ディスペンサー。
（３７） 実施態様３６に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記リーダーは、ＮＦＣタップリーダーを含む、燃料ディスペンサー。
（３８） 実施態様３６に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記リーダーは、生体認証リーダーを含む、燃料ディスペンサー。
（３９） 実施態様３６に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料ディスペンサーは、前記ディスプレイおよび前記リーダーを除いて、前記顧客と対話するように構成されたいかなる電子構成要素も有していない、燃料ディスペンサー。
（４０） 実施態様３５に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器から前記ディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、前記ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含む、燃料ディスペンサー。

（４１） 実施態様３５に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記エレクトロニクスモジュールは、前記燃料に対する顧客の支払いを処理するのに必要なすべての電子構成要素を前記燃料ディスペンサーの中に含む、燃料ディスペンサー。
（４２） 燃料ディスペンサーにおいて、
内部に配された燃料分配構成要素および少なくとも部分的に内部に配されたエレクトロニクスモジュールを有するハウジングを含み、前記エレクトロニクスモジュールは、
無線モジュール、および、
前記無線モジュールと動作可能に通信している通信プロセッサ、を含み、前記通信プロセッサは、顧客のデバイスがその近くにあることを特徴づけるデータを前記無線モジュールから受信し、顧客のアイデンティティ情報を特徴づけるデータを前記顧客のデバイスから受信する、燃料ディスペンサー。
（４３） 実施態様４２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記顧客のデバイスは、車両またはハンドヘルドのモバイルデバイスである、燃料ディスペンサー。
（４４） 実施態様４２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記顧客の前記アイデンティティ情報は、一意識別子または固有の名前である、燃料ディスペンサー。
（４５） 実施態様４２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記通信プロセッサは、前記アイデンティティ情報を遠隔プロセッサに送信し、既知の顧客のアイデンティティのデータベースを用いて、受信した前記アイデンティティ情報が前記既知の顧客のアイデンティティのうちの少なくとも１つと一致するかどうかを決定する、燃料ディスペンサー。

（４６） 実施態様４５に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記通信プロセッサは、前記顧客と関連付けられた燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールを、前記遠隔プロセッサから受信する、燃料ディスペンサー。
（４７） 実施態様４２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記通信プロセッサは、前記顧客と関連付けられた燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールを、前記顧客のデバイスから受信する、燃料ディスペンサー。
（４８） 実施態様４２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記無線モジュールは、トランシーバーを含み、前記トランシーバーは、ブルートゥースプロトコル、セルラー式プロトコル、ＷＩＦＩプロトコル、および無線周波数識別（ＲＦＩＤ）プロトコルのうちの少なくとも１つを介して通信する、燃料ディスペンサー。
（４９） 実施態様４２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器から前記ディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、前記ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含む、燃料ディスペンサー。
（５０） 燃料ディスペンサーにおいて、
ハウジングを含み、前記ハウジングは、前記ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的に前記ハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有し、前記エレクトロニクスモジュールは、
無線モジュール、および、
顧客と関連付けられたデバイスと通信セッションを開始し、前記デバイスから、前記顧客と関連付けられた車両の少なくとも１つの特性を受信し、前記ディスプレイ上に、前記車両の前記少なくとも１つの特性の特徴表示をレンダリングする、少なくとも１つのデータプロセッサ、を含む、燃料ディスペンサー。

（５１） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記データプロセッサは、受信した前記少なくとも１つの車両特性を用いて、前記車両がメンテナンスを必要とするかどうかを決定する、燃料ディスペンサー。
（５２） 実施態様５１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記車両がメンテナンスを受けるという提案を特徴づけるデータを、前記ディスプレイ上にレンダリングする、燃料ディスペンサー。
（５３） 実施態様５１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、メンテナンスの種類を決定する、燃料ディスペンサー。
（５４） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、受信した前記少なくとも１つの車両特性を用いて、燃料費を決定する、燃料ディスペンサー。
（５５） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つの車両特性は、マイル／ガロンを含む、燃料ディスペンサー。

（５６） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、燃料補給セッション中に前記車両の燃料補給に関する情報を、前記顧客の車両のディスプレイ上にレンダリングするように構成されている、燃料ディスペンサー。
（５７） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記通信セッションの開始に応じて自動的に前記デバイスから前記少なくとも１つの特性を受信し、前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記通信セッションの開始に応じて自動的に前記特徴表示を前記ディスプレイ上にレンダリングする、燃料ディスペンサー。
（５８） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記デバイスは、モバイルデバイスである、燃料ディスペンサー。
（５９） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記デバイスは、車両である、燃料ディスペンサー。
（６０） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記データプロセッサは、前記デバイスが前記データプロセッサの動作範囲内にあることに応じて自動的に前記通信セッションを開始する、燃料ディスペンサー。

（６１） 実施態様５０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器から前記ディスペンサーを通じて燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、前記ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含む、燃料ディスペンサー。
（６２） 燃料ディスペンサーにおいて、
ハウジングを含み、前記ハウジングは、前記ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的に前記ハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有し、前記エレクトロニクスモジュールは、
無線モジュール、および、
顧客の車両と通信セッションを開始し、前記燃料ディスペンサーが燃料を前記車両に分配するのと同時に前記車両に取り付けられたディスプレイ上に情報をレンダリングする、少なくとも１つのデータプロセッサ、を含む、燃料ディスペンサー。
（６３） 実施態様６２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記情報は、燃料分配の進捗情報を含む、燃料ディスペンサー。
（６４） 実施態様６２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記情報は、前記燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所に位置する店舗で販売される製品の広告を含む、燃料ディスペンサー。
（６５） 実施態様６２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つのプロセッサは、前記車両を識別する少なくとも１つの車両特性を前記車両から前記燃料ディスペンサーへ受信する、燃料ディスペンサー。

（６６） 実施態様６２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記エレクトロニクスモジュールは、画像センサーと、前記画像センサーに動作可能に連結された画像プロセッサと、を含み、前記画像プロセッサは、前記画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信し、前記画像を用いて前記車両のアイデンティティ情報を決定する、燃料ディスペンサー。
（６７） 実施態様６６に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記無線モジュールは、決定された前記アイデンティティ情報に従って前記車両と通信する、燃料ディスペンサー。
（６８） 実施態様６６に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記画像は、車両の視覚表示を含み、前記画像プロセッサは、前記画像から少なくとも１つの車両特徴を識別する、燃料ディスペンサー。
（６９） 実施態様６８に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記燃料ディスペンサーは、前記少なくとも１つの車両特徴を用いて前記車両の型およびモデルを決定する、燃料ディスペンサー。
（７０） 実施態様６９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
前記少なくとも１つの車両特徴は、ナンバープレートの番号を含む、燃料ディスペンサー。

（７１） 燃料ディスペンサーにおいて、
燃料を分配するように構成された燃料分配構成要素を有するハウジングと、
前記ハウジングに装着され、情報をユーザーに表示するように構成されたディスプレイと、
前記ハウジング内部に配され、車両の燃料タンクに残っている燃料の量に関する情報を含む情報を、オンボードの診断システムから無線で入手するように構成された、通信モジュールと、
前記ハウジング内部に配され、前記車両のオンボードの診断システムから受信した前記情報を処理するように構成され、前記車両の燃料タンクに残っている燃料の量に対応する情報を、ユーザーに対して前記ディスプレイにリアルタイムで提供させるように構成された、プロセッサと、
を含む、燃料ディスペンサー。
（７２） 実施態様７１に記載のディスペンサーにおいて、
前記通信モジュールは、前記オンボードの診断システムから直接前記情報を無線で入手すること、および、前記オンボードの診断システムからの前記情報をクラウドから無線で入手することのうちの少なくとも１つを行うように構成されている、ディスペンサー。
（７３） 実施態様７１に記載のディスペンサーにおいて、
前記プロセッサは、前記ディスプレイに、前記燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所に位置する店舗で販売される製品の広告を、ユーザーに対して提供させるように構成されている、ディスペンサー。
（７４） 実施態様７１に記載のディスペンサーにおいて、
前記プロセッサは、前記車両の中のディスプレイに、前記車両の前記燃料タンクに残っている燃料の量に対応する情報を、リアルタイムでユーザーに対して提供させるように構成されている、ディスペンサー。
（７５） 実施態様７１に記載のディスペンサーにおいて、
前記プロセッサは、前記車両の中のディスプレイに、前記燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所に位置する店舗で販売される製品の広告を、ユーザーに対して提供させるように構成されている、ディスペンサー。

小売燃料分配システムの一実施形態を示すシステムブロック図である。 図１のシステムの燃料ディスペンサーのシステムブロック図である。 画像プロセッサの一実施形態のシステムブロック図である。 燃料分配のための方法の一実施形態を示すプロセスフロー図である。 燃料分配のための別の方法の一実施形態を示すプロセスフロー図である。 燃料ディスペンサーの別の実施形態のシステムブロック図である。 燃料ディスペンサーの一実施形態の部分斜視図である。 図７の燃料ディスペンサーの正面図である。 燃料ディスペンサーの別の実施形態の部分正面図である。 図９の燃料ディスペンサーの斜視図である。 図９の燃料ディスペンサーのディスプレイおよびセンサーの正面図である。 図１１の燃料ディスペンサーのディスプレイおよびセンサーの斜視図である。 図１１の燃料ディスペンサーのディスプレイおよびセンサーの側面図である。 図１１の燃料ディスペンサーのディスプレイおよびセンサーの別の側面図である。 図１１の燃料ディスペンサーのディスプレイおよびセンサーのさらに別の側面図である。 図１１の燃料ディスペンサーのディスプレイおよびセンサーの別の正面図である。 図１１の燃料ディスペンサーのディスプレイおよびセンサーのさらに別の側面図である。 燃料分配のための方法の別の実施形態の第１の部分を示すプロセスフロー図である。 図１８の方法の第２の部分を示すプロセスフロー図である。 図１８の方法の第３の部分を示すプロセスフロー図である。 ハウジングを含み、ハウジングの前側および後ろ側のそれぞれに、ディスプレイ、ノズル掛け、およびノズル掛けに取り外し可能に設置され、燃料の供給部に連結されたホースに取り付けられた、ノズルを含む、燃料ディスペンサーの一実施形態の斜視図である。 前側のディスプレイがオフ構成にある、図２１Ａの燃料ディスペンサーの前側の一部の斜視図である。 顧客の手がディスプレイの前に位置している、アイドル構成にある図２１Ａのディスプレイの斜視図である。 顧客の手のジェスチャーの後で起動構成にある、図２２のディスプレイの斜視図である。 図２２の顧客の顔認識の一実施形態のレンダリングである。 図２４の顔認識によって認識された顧客に特有の情報を追加された図２３のディスプレイの斜視図である。 燃料補給セッションのために燃料選択情報を顧客に示す、図２５のディスプレイの斜視図である。 顧客による燃料情報の選択の後の図２６のディスプレイの斜視図であり、ディスプレイは、燃料補給セッションの燃料進捗情報、交通情報、および製品広告を示している。 顧客による燃料情報の選択の後の図２６のディスプレイの斜視図であり、ディスプレイは、燃料補給セッションの燃料進捗情報、テレビ、および製品広告を示している。 顧客による燃料情報の選択の後の図２６のディスプレイの斜視図であり、ディスプレイは、燃料補給セッションの燃料進捗情報、および、顧客が燃料補給セッションを開始したのに応じて顧客のアカウントに自動的に適用されているクーポンの形態での店内製品のオファーを示している。 燃料補給セッションにおける燃料補給の完了の後の図２６のディスプレイの斜視図であり、ディスプレイは、個別の感謝の言葉、一般的な感謝の言葉、どこで領収書が発行されたか、また、購入された商品およびその費用の識別を含む領収書情報、顧客が獲得したロイヤルティ報酬情報、製品広告、ならびに顧客が自分の燃料補給経験を評価する機会を示している。 生体認証リーダーおよびディスプレイを含む燃料ディスペンサーの一実施形態の一部の斜視図である。 顧客照合スクリーンが表示されている図３１のディスプレイの斜視図である。 燃料補給選択物スクリーンが表示されている図３１のディスプレイの斜視図である。 顧客が燃料種類を選択した後の、図３３のディスプレイ上の燃料補給選択物スクリーンの斜視図である。 ライトがディスペンサーの各ノズルで照らされている、図３３の燃料ディスペンサーの一部の斜視図である。 ライトがノズルのうちの１つで照らされている、図３４の燃料ディスペンサーの一部の斜視図である。 燃料補給スクリーンが表示されている図３４のディスプレイの斜視図である。 前方ディスプレイがオフ構成にある、燃料ディスペンサーの別の実施形態の斜視図である。 図３６Ｂの燃料ディスペンサーの一部の斜視図である。 前方ディスプレイがオン構成にある、図３６Ａの燃料ディスペンサーの正面図である。 図３６Ｃの燃料ディスペンサーの斜視図である。 顧客による燃料情報の選択の後で、図２１Ａの燃料ディスペンサーから受信した図２６の燃料補給セッションに関する情報を示しているディスプレイを含む、顧客の車両の内部の一部の斜視図である。 店内製品の広告を示す図３７のディスプレイの斜視図である。

Claims (26)

1. 燃料ディスペンサーにおいて、
   前記燃料ディスペンサーのハウジングを含み、前記ハウジングは、前記ハウジング内に配された燃料分配構成要素を有し、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的に前記ハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有し、前記燃料ディスペンサーの前記エレクトロニクスモジュールは、
   顧客のデバイスが前記燃料ディスペンサーの近くにあることを前記燃料ディスペンサーが決定するのに応じて、前記顧客のデバイスと通信セッションを開始し、その後、前記顧客のデバイスから顧客のアイデンティティ情報を特徴づけるデータを検索する、無線モジュール、および、
   前記無線モジュールと、そして前記ディスプレイと動作可能に通信しているプロセッサ、を含み、前記プロセッサは、
   前記顧客のアイデンティティ情報を特徴づける前記データを前記無線モジュールから受信することと、
   前記アイデンティティ情報を遠隔プロセッサに送信することと、
   前記アイデンティティ情報に合わせてカスタマイズされた業者のデータを、前記遠隔プロセッサから受信することと、
   燃料補給セッション中の複数の時点のうちのどの時点で、前記ディスプレイを介して前記業者のデータを前記顧客に提供するかを決定することであって、前記複数の時点は、前記燃料ディスペンサーから燃料を分配する間の時点、および前記燃料ディスペンサーから燃料を分配した後の時点を含む、ことと、
   決定された前記時点の間に前記ディスプレイを介して前記業者のデータを前記顧客に提供することと、を行う、燃料ディスペンサー。
2. 請求項１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
   前記顧客のデバイスは、車両またはハンドヘルドのモバイルデバイスである、燃料ディスペンサー。
3. 請求項１又は２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
   前記顧客の前記アイデンティティ情報は、一意識別子または固有の名前である、燃料ディスペンサー。
4. 請求項１〜３のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
   前記プロセッサは、前記アイデンティティ情報を前記遠隔プロセッサに送信し、既知の顧客のアイデンティティのデータベースを用いて、受信した前記アイデンティティ情報が前記既知の顧客のアイデンティティのうちの少なくとも１つと一致するかどうかを決定し、
   前記業者のデータは、一致した前記既知の顧客のアイデンティティに合わせてカスタマイズされる、燃料ディスペンサー。
5. 請求項４に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
   前記プロセッサは、前記顧客と関連付けられた燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールを、前記遠隔プロセッサから受信し、
   前記プロセッサは、前記燃料ディスペンサーからの燃料の分配中の前記時点の間に前記燃料補給選択物を実行させる、燃料ディスペンサー。
6. 請求項１〜５のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
   前記プロセッサは、前記顧客と関連付けられた燃料補給選択物を含む顧客のプロフィールを、前記顧客のデバイスから受信し、
   前記プロセッサは、前記燃料ディスペンサーからの燃料の分配中の前記時点の間に前記燃料補給選択物を実行させる、燃料ディスペンサー。
7. 請求項１〜６のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
   前記無線モジュールは、トランシーバーを含み、前記トランシーバーは、ブルートゥースプロトコル、セルラー式プロトコル、ＷＩＦＩプロトコル、および無線周波数識別（ＲＦＩＤ）プロトコルのうちの少なくとも１つを介して通信する、燃料ディスペンサー。
8. 請求項１〜７のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
   前記燃料分配構成要素は、燃料貯蔵器から前記燃料ディスペンサーを通じて前記燃料を供給するように構成された燃料ポンプと、前記燃料ポンプによって供給された燃料の量を測定するように構成された燃料メーターと、を含む、燃料ディスペンサー。
9. 燃料ディスペンサーにおいて、
   前記燃料ディスペンサーのハウジングを含み、前記ハウジングは、前記ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的に前記ハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有し、前記燃料ディスペンサーの前記エレクトロニクスモジュールは、
   無線モジュール、および、
   少なくとも１つのデータプロセッサ、を含み、前記少なくとも１つのデータプロセッサは、
   顧客と関連付けられたデバイスと通信セッションを開始することと、
   前記デバイスから、前記顧客と関連付けられた車両の少なくとも１つの特性を受信することであって、前記車両の前記少なくとも１つの特性は、燃料が前記燃料ディスペンサーから前記車両に分配され始める前の燃料タンク内の燃料の量を示す、ことと、
   燃料が前記燃料ディスペンサーから前記車両に分配され始める前に、燃料が前記燃料ディスペンサーから前記車両に分配され始める前の前記燃料タンク内の燃料の前記量の特徴表示を前記ディスプレイ上にレンダリングをすることと、
   燃料補給セッションにおいて前記燃料が前記燃料ディスペンサーから前記車両に分配されるにつれてリアルタイムで前記ディスプレイ上の前記特徴表示の前記レンダリングの変化をさせることであって、前記変化は、前記車両の前記燃料タンクのリアルタイムの充填レベルに基づく、ことと、を行う、燃料ディスペンサー。
10. 請求項９に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記データプロセッサは、受信した前記少なくとも１つの特性を用いて、前記車両がメンテナンスを必要とするかどうかを決定する、燃料ディスペンサー。
11. 請求項１０に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記車両がメンテナンスを受けるという提案を特徴づけるデータを、前記ディスプレイ上にレンダリングする、燃料ディスペンサー。
12. 請求項１０又は１１に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記少なくとも１つのデータプロセッサは、メンテナンスの種類を決定する、燃料ディスペンサー。
13. 請求項９〜１２のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記少なくとも１つのデータプロセッサは、受信した前記少なくとも１つの特性を用いて、燃料費を決定する、燃料ディスペンサー。
14. 請求項９〜１３のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記通信セッションの開始に応じて自動的に前記デバイスから前記少なくとも１つの特性を受信し、前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記通信セッションの開始に応じて自動的に前記特徴表示を前記ディスプレイ上にレンダリングする、燃料ディスペンサー。
15. 請求項９〜１４のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記デバイスは、モバイルデバイスである、燃料ディスペンサー。
16. 請求項９〜１５のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記デバイスは、車両である、燃料ディスペンサー。
17. 燃料ディスペンサーにおいて、
    前記燃料ディスペンサーのハウジングを含み、前記ハウジングは、前記ハウジングに取り付けられた燃料分配構成要素を有し、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、少なくとも部分的に前記ハウジング内に配されたエレクトロニクスモジュールと、を有し、前記燃料ディスペンサーの前記エレクトロニクスモジュールは、
    無線モジュール、
    顧客の車両と通信セッションを開始し、前記燃料ディスペンサーが燃料を前記車両に分配し始める前に前記車両のディスプレイ上に情報のレンダリングをする、少なくとも１つのデータプロセッサ、
    画像センサー、および、
    前記画像センサーに動作可能に連結されていて、前記画像センサーからの画像を特徴づけるデータを受信し、かつ前記画像を用いて前記車両のアイデンティティ情報を決定する、画像プロセッサ、を含み、
    前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記燃料ディスペンサーが燃料を前記車両に分配するにつれてリアルタイムで前記車両の前記ディスプレイ上の前記情報の前記レンダリングの変化をさせ、前記変化は、前記車両の決定された前記アイデンティティ情報に基づく、燃料ディスペンサー。
18. 請求項１７に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記情報は、燃料分配の進捗情報を含む、燃料ディスペンサー。
19. 請求項１７又は１８に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記情報は、前記燃料ディスペンサーが位置する燃料補給所に位置する店舗で販売される製品の広告を含む、燃料ディスペンサー。
20. 請求項１７〜１９のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記少なくとも１つのデータプロセッサは、前記車両を識別する少なくとも１つの車両特性を前記車両から前記燃料ディスペンサーへ受信する、燃料ディスペンサー。
21. 請求項１７〜２０のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記無線モジュールは、決定された前記アイデンティティ情報に従って前記車両と通信する、燃料ディスペンサー。
22. 請求項１７〜２１のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記アイデンティティ情報は、少なくとも１つの車両特徴を含み、前記決定されたアイデンティティ情報は、前記車両の型およびモデルを含む、燃料ディスペンサー。
23. 請求項２２に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記少なくとも１つの車両特徴は、ナンバープレートの番号を含む、燃料ディスペンサー。
24. 請求項２２又は２３に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記燃料ディスペンサーは、前記車両の決定された前記型およびモデルから、燃料タンクのサイズを決定し、
    前記変化は、少なくとも前記燃料タンクの決定された前記サイズに基づく、燃料ディスペンサー。
25. 請求項１〜８のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記プロセッサは、前記燃料ディスペンサーから燃料を分配する間の前記時点中に前記業者のデータの第１のサブセットを提供し、前記燃料ディスペンサーから燃料を分配した後の前記時点中に前記業者のデータの第２の異なるサブセットを提供する、燃料ディスペンサー。
26. 請求項９〜１６のいずれか一項に記載の燃料ディスペンサーにおいて、
    前記車両の前記少なくとも１つの特性は、前記燃料タンクのサイズを示し、
    前記少なくとも１つのデータプロセッサは、燃料が前記燃料ディスペンサーから前記車両に分配され始める前の前記燃料タンク内の燃料の量、前記燃料タンクのサイズ、および前記燃料補給セッションにおいて前記燃料ディスペンサーから前記車両に分配された燃料の量に基づいて、前記車両の燃料タンクの前記リアルタイムの充填レベルを決定する、燃料ディスペンサー。

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