JP2020121688A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐ショックバースト性能を確保することを前提に、たとえタイヤ内腔に帯状吸音材を導入した場合であっても、優れた高速耐久性能を発揮することのできる、空気入りタイヤの提供。【解決手段】センター陸部22のタイヤ幅方向両側に位置する2本の周方向主溝14、16の4つのタイヤ幅方向端点E1、E2、E3、E4のうち、これらの陸部との境界となる2点を含む少なくとも3点を通り、タイヤ径方向内側に中心を有する円弧をトレッド面の第1輪郭線L1とした場合、センター陸部22のタイヤプロファイルラインが、トレッド面の第1輪郭線L1に対してタイヤ径方向内側に突出している。【選択図】図1

Description

本発明は、耐ショックバースト性能と高速耐久性能とを両立させた空気入りタイヤに関する。
エクストラロードタイヤは、空気圧を比較的高くした状態で使用されるため、走行中にタイヤが大きなショックを受け、例えばカーカスの破壊による損傷(ショックバースト)が生ずるおそれがある。このため、エクストラロードタイヤには、耐ショックバースト性能を確保することが要求される。
耐ショックバースト性能を確保するには、走行中に最も負荷のかかる領域である、タイヤ赤道面を含むその近傍領域(タイヤ幅方向センター領域)に補強層を設けることが考えられる。例えば、ベルト層のタイヤ径方向外側のタイヤ幅方向全域にフルカバー層を設けた上で、フルカバー層のタイヤ径方向外側のタイヤ幅方向センター領域にセンターカバー層を設ける手段が知られている(特許文献1)。このような構成を採用することで、タイヤ幅方向センター領域をベルト層のタイヤ径方向外側において局所的に補強し、耐ショックバースト性能を確保することができる。
特開2017−137032号公報
しかしながら、センターカバー層を設けることで、センター領域のトレッドゲージが増大する。これは、特に空気圧を比較的高くした状態で使用するエクストラロードタイヤで顕著に現れ、このトレッドゲージが増大した部位に過度に負荷がかかる結果、タイヤ接地長が増大するとともに、その他の部分との接地圧が著しく異なることで、優れた高速耐久性能を発揮できないおそれがある。
また、特許文献1に開示された技術のように、特に、タイヤ内腔に帯状吸音材を導入した場合には、この帯状吸音材が高速走行時に蓄熱することに起因して、帯状吸音材やこれに近接配置されたゴム層が劣化し、ひいては優れた高速耐久性能を発揮できないおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、耐ショックバースト性能を確保することを前提に、たとえタイヤ内腔に帯状吸音材を導入した場合であっても、優れた高速耐久性能を発揮することのできる、空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部に設けられた少なくとも3本の周方向主溝によって、少なくとも2つのセンター陸部が区画形成され、
上記トレッド部において、ベルト層のタイヤ径方向外側に配置されて上記ベルト層をその全幅にわたって覆う少なくとも1枚のフルカバー層と、上記フルカバー層のタイヤ径方向外側に配置されて上記ベルト層のタイヤ幅方向中央領域を局所的に覆う少なくとも1枚のセンターカバー層とを有し、
インナーライナのタイヤ径方向内側に帯状吸音材が形成され、
上記センター陸部のタイヤ幅方向両側に位置する2本の上記周方向主溝の4つのタイヤ幅方向端点のうち、これらの陸部との境界となる2点を含む少なくとも3点を通り、タイヤ径方向内側に中心を有する円弧をトレッド面の第1輪郭線とした場合に、
上記センター陸部のタイヤプロファイルラインが、上記トレッド面の第1輪郭線に対してタイヤ径方向内側に突出している。
本発明に係る空気入りタイヤでは、センター陸部のタイヤプロファイルラインに改良を加えている。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、耐ショックバースト性能を確保することを前提に、たとえタイヤ内腔に帯状吸音材を導入した場合であっても、優れた高速耐久性能を発揮することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を示すタイヤ子午断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤを示すタイヤ側方断面図である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から5)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施の形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CL(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面CLとは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を示すタイヤ子午断面図である。また、同図に示す空気入りタイヤは、正規リムに組んで空気圧180kPa以上350kPa以下を付与し、正規荷重の50%以上95%以下の荷重を加えた状態を示すものである。なお、空気入りタイヤの子午断面図とは、タイヤ赤道面と垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状を示す図である。
ここで、正規リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、又はETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、又はETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」をいう。
図1に示す空気入りタイヤ1は、トレッド部10を有している。トレッド部10は、ゴム材(トレッドゴム)等からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側に位置するとともに、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。このトレッド部10の表面は、空気入りタイヤ1を装着する車両(図示せず)が走行した際に路面と接触する面であるトレッド表面12として形成されている。
トレッド表面12には、図1に示すように、少なくとも3本の、同図では4本の周方向主溝14、16、18、20によって、少なくとも2つの、同図では3つの陸部22、24、26が区画形成されている。
ここで、周方向主溝とは、溝幅(最大幅)が7.5mm以上8.5mm以下であり、かつ、溝深さ(最大溝深さ)が7.0mm以上8.5mm以下である溝をいう。
また、周方向主溝が3本の場合(図示せず)は、タイヤ幅方向中央部に位置する2つの陸部がセンター陸部に該当し、それらのタイヤ幅方向外側で最も近い陸部がセカンド陸部に該当する。また、周方向主溝が4本の場合(図1に示す場合)は、タイヤ幅方向中央部に位置する2つの陸部22がセンター陸部に該当し、それらのタイヤ幅方向外側で最も近い陸部24、26がセカンド陸部に該当する。さらに、周方向主溝が5本の場合(図示せず)は、タイヤ幅方向中央部に位置する2つの陸部がセンター陸部に該当し、それらのタイヤ幅方向外側で最も近い陸部がセカンド陸部に該当する。なお、センター陸部、セカンド陸部のいずれも、いわゆるリブであっても、またいわゆるブロックであってもよい。
また、本実施の形態に係る空気入りタイヤでは、図1に示すように、タイヤ径方向内側から外側に向かって、順に、インナーライナ28、カーカス層30、ベルト層32(ベルト32aから32c)、ベルトカバー層34(フルカバー層34a及びセンターカバー層34b)、トレッドゴム層36が設けられている。
即ち、ベルト層32のタイヤ径方向外側には、ベルト層32をその全幅にわたって覆う少なくとも1枚の、図1においては1枚のフルカバー層34aが配置されている。また、フルカバー層34aのタイヤ径方向外側には、ベルト層32のタイヤ幅方向中央領域を局所的に覆う少なくとも1枚の、同図では1枚のセンターカバー層34bが配置されている。
さらに、本実施の形態に係る空気入りタイヤでは、図1に示すように、インナーライナ28のタイヤ径方向内側に帯状吸音材38が形成されている。帯状吸音材38は、連続気泡を有する多孔質材料から構成され、その多孔質構造に基づく所定の吸音特性を有している。帯状吸音材38を構成する多孔質材料としては、例えば発泡ウレタンを用いることができる。この帯状吸音材38は、タイヤ内面のトレッド部10に対応する領域に、例えば、接着剤40を介してインナーライナ28に接着されている。接着剤40としては例えば両面テープを用いることができる。
このような前提の下、本実施形態に係る空気入りタイヤにおいては、図1に示すように、センター陸部22のタイヤ幅方向両側に位置する2本の周方向主溝14、16の4つのタイヤ幅方向端点E1、E2、E3、E4のうち、センター陸部22との境界となる2点E2、E3を含む少なくとも3点を通り、タイヤ径方向内側に中心を有する円弧(同図に示す場合には端点E1〜E4の全て通る円弧)をトレッド面の第1輪郭線L1とした場合に、センター陸部22のタイヤプロファイルラインが、トレッド面の第1輪郭線L1に対してタイヤ径方向内側に突出している。
(作用等)
本実施の形態に係る空気入りタイヤでは、図1に示すように、フルカバー層34aのタイヤ径方向外側に、ベルト層32のタイヤ幅方向中央領域を局所的に覆うセンターカバー層34bを設けることで、走行時に最も負荷のかかる領域であるタイヤ幅方向センター領域を局所的に補強して、耐ショックバースト性能を確保することができる(作用1)。
また、本実施の形態に係る空気入りタイヤでは、図1に示すように、センター陸部22のタイヤプロファイルラインを、トレッド面の第1輪郭線L1に対してタイヤ径方向内側に突出させることで、走行時におけるセンター陸部22のタイヤ径方向外側へのせり出しを抑制し、タイヤ接地長の増大を抑制することができる。これにより、センター陸部22とセカンド陸部24、26との接地圧の差を抑制することができ、ひいては、優れた高速耐久性能を発揮することができる(作用2)。
以上により、本実施の形態に係る空気入りタイヤは、センター陸部のタイヤプロファイルラインに改良を加えることで、耐ショックバースト性能を確保することを前提に(上記作用1)、たとえタイヤ内腔に帯状吸音材を導入した場合であっても、優れた高速耐久性能を発揮することができ(上記作用2)、ひいては耐ショックバースト性能と高速耐久性能とを高いレベルで両立することができる。
なお、以上に示す、本実施形態の空気入りタイヤは、図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様に、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部及びトレッド部を有する。そして、当該空気入りタイヤは、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層(図1における符号30の部材)と、該カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成された、ベルト層等(図1における符号32の部材)と、を備える。
また、本実施の形態の空気入りタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施の形態の空気入りタイヤを製造する場合には、特に、加硫用金型の内壁に、所望の周方向主溝や陸部に対応する凸部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から5を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、図1において、センターカバー層34bの厚さが0.10mm以上0.40mm以下の場合は、センター陸部22の突出量が0.05mm以上0.20mm以下であり、センターカバー層34bの厚さが0.40mm以上1.00mm以下の場合は、センター陸部22の突出量が0.25mm以上0.5mm以下であり、センターカバー層34bの厚さが1.00mm以上1.50mm以下の場合は、センター陸部22の突出量が0.50mm以上0.75mm以下であること(付加的形態1)が好ましい。
本実施の形態では、センターカバー層34bの厚さと、センター陸部22のタイヤ径方向内側への突出量を連動させること、即ち、センターカバー層34bの厚さ増大に伴い、センターカバー層34bのタイヤ径方向直上のトレッドゴム厚さを小さくしている。これにより、センターカバー層34bの厚さとそのタイヤ径方向直上のトレッドゴム厚さとの和を常にほぼ一定に確保し、タイヤ赤道面CL付近における局所的な補強効果を効率的に得ることで、耐ショックバースト性能をさらに高いレベルで確保することができる。
これに対し、センターカバー層34bの厚さに対してセンター陸部22の突出量を過度に大きくすることなく、センターカバー層34bのタイヤ径方向直上においてトレッドゴム厚さを十分に確保して、せん断剛性を高め、ひいては耐ショックバースト性能をさらに改善することができる。
(付加的形態2)
基本形態又は基本形態に付加的形態1を付加した形態においては、図1において、センター陸部22よりもタイヤ幅方向外側に位置し、かつセンター陸部22と隣り合うセカンド陸部24(26)のタイヤ幅方向両側に位置する2本の周方向主溝14、18(16、20)の4つのタイヤ幅方向端点E5、E6、E1、E2(E3、E4、E7、E8)のうち、これらの陸部24(26)との境界となる2点E6、E1(E4、E7)を含む少なくとも3点を通り、タイヤ径方向内側に中心を有する円弧(同図における場合には全ての点E5、E6、E1、E2(E3、E4、E7、E8)を通る円弧)をトレッド面の第2輪郭線L2(L2)とした場合に、セカンド陸部24、26のタイヤプロファイルラインが、トレッド面の第2輪郭線L2、L2に対してタイヤ径方向外側に突出していること(付加的形態2)が好ましい。
セカンド陸部24(26)のタイヤプロファイルラインを、トレッド面の第2輪郭線L2(L2)に対してタイヤ径方向外側に突出させることで、走行時におけるセンター陸部22のタイヤ径方向外側へのせり出しを抑制し、ひいてはタイヤ接地長の増大をさらに抑制することができる。また、このような構成により、センター陸部22とセカンド陸部24(26)との接地圧の差をより一層抑制することができる。その結果、このような構成によれば、優れた高速耐久性能を高いレベルで発揮することができる。
(付加的形態3)
基本形態又は基本形態に付加的形態1及び付加的形態2の少なくともいずれかを付加した形態においては、図1に示すように、センター陸部22の第1輪郭線L1に対するタイヤ径方向内側への突出量P1と、セカンド陸部24(26)の第2輪郭線L2(L2)に対するタイヤ径方向外側への突出量P2との比P1/P2が、0.50以上0.70以下であること(付加的形態3)が好ましい。
比P1/P2を0.50以上とすることで、走行時におけるセンター陸部22のタイヤ径方向外側へのせり出しをさらに抑制し、ひいてはタイヤ接地長の増大をさらに一層抑制することができる。また、このような構成により、センター陸部22とセカンド陸部24(26)との接地圧の差をさらに一層抑制することができる。その結果、このような構成によれば、優れた高速耐久性能をさらに高いレベルで発揮することができる。
これに対し、両突出量の比P1/P2を0.70以下とすることで、センターカバー層34bのタイヤ径方向直上のトレッドゴム厚さを十分に確保し、タイヤ赤道面CL付近における局所的な補強効果を効率的に得ることで、耐ショックバースト性能をさらに高いレベルで確保することができる。
なお、上記比P1/P2が0.55以上0.65以下である場合には、上記効果がそれぞれさらに高いレベルで奏されるため、さらに好ましい。
(付加的形態4)
基本形態又は基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれかを付加した形態においては、図1に示すセンターカバー層34bが、ナイロンとアラミドを撚り合わせた有機繊維コードを含むこと(付加的形態4)が好ましい。センターカバー層34bが、比較的伸度の高いナイロンと比較的強度の高いアラミドを撚り合わせた有機繊維コードを含むことで、スチールコードを使用した場合と比べて、接地長が過大となることを抑制することができるとともに、トレッド部の撓みを抑制して発熱を低減することができ、ひいては効率的に高速耐久性能を改善することができる。
(付加的形態5)
基本形態又は基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれかを付加した形態においては、図1に示す帯状吸音材38は、タイヤ周方向の少なくとも1箇所で不連続であること(付加的形態5)が好ましい。
図3は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤを示すタイヤ側方断面図である。同図は、図1に示す空気入りタイヤ1のインナーライナ―28よりもタイヤ径方向内側の部分についてのみ示すものであり、接着剤40を介して帯状吸音材38がタイヤ内腔に取り付けられている。同図に示すところによれば、帯状吸音材38には、タイヤ周方向の1箇所が不連続となっており、この部分が間欠部42となっている。
帯状吸音材38をタイヤ周方向の少なくとも1箇所で不連続として、間欠部42を形成することで、タイヤに空気を充填し荷重が加わった転動状態において、帯状吸音材38のインナーライナへの接着面におけるせん断ひずみを緩和することができる。これにより、帯状吸音材38とインナーライナ28との間における発熱を抑え、さらに優れた高速耐久性能を発揮することができる。
(供試タイヤの作製)
タイヤサイズが275/40R21 107Yであって、図1に示す各構成要素(インナーライナ28、カーカス層30、ベルト層32(ベルト32aから32c)、ベルトカバー層34(フルカバー層34a及びセンターカバー層34b)、トレッドゴム層36及び帯状吸音材38)を含み、同図に示すセンター陸部22及びセカンド陸部24(26)を有する空気入りタイヤであって、さらに、以下の表1、2に示す諸条件を満たす従来例、比較例1、2及び実施例1から7の各空気入りタイヤを作製した。
ここで、下記表1、2中、P1とは、図1中、センター陸部22に関し、トレッド面の輪郭線(図2の点線)からのタイヤプロファイルライン(図2の実線)までのタイヤ径方向内側への最大突出量であり、P2とは、図1中、セカンド陸部24(26)に関し、トレッド面の輪郭線(図2の点線)からのタイヤプロファイルライン(図2の実線)までのタイヤ径方向外側への最大突出量である。
Figure 2020121688
Figure 2020121688
(耐ショックバースト性能の評価)
このよう作製した各供試タイヤを、リムサイズ21×9.5Jのホイール(ETRTO標準リム)に組み付け、空気圧を220kPa(Reinforced/Extra Load Tires)とし、プランジャー径19±1.6mmのプランジャーを負荷速度(プランジャーの押し込み速度)50.0±1.5m/分の条件でトレッド中央部に押し付けるタイヤ破壊試験(JIS K 6302に準拠)を行い、タイヤ強度(タイヤの破壊エネルギー)を測定した。そして、この測定された破壊エネルギーの実数値(単位:J)を、従来例を基準(100)とした指数に換算して評価した。この評価は、数値が大きいほど破壊エネルギーが大きく、耐ショックバースト性に優れることを意味する(表3、4)。
(高速耐久性能の評価)
次に、上記の各供試タイヤを室内ドラム試験機(ドラム半径854mm)にセットし、空気圧を360kPaとするとともに荷重を7.26kNとした状態で速度50km/時で30分間の予備走行を行い、その後荷重を4kNとした状態で速度を260km/時から10分当たり10km/時だけ速度を徐々に上げていった際の、タイヤ破壊時の速度を測定した。ここで、タイヤ破壊時とは、タイヤを構成するゴムとコードとの間や、ゴムとゴムとの間が剥離して損傷したことが確認された時点をいう。そして、この測定した速度に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほどタイヤ破壊時の速度が大きく、高速耐久性能が優れていることを示す(表3、4)。
Figure 2020121688
Figure 2020121688
表1から4によれば、本発明の技術的範囲に属する(センター陸部のタイヤプロファイルラインが、トレッド面の第1輪郭線に対してタイヤ径方向内側に突出している)実施例1から実施例7の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない、従来例の空気入りタイヤよりも、耐ショックバースト性能と高速耐久性能との両立が高いレベルで図られていることが判る。
1 空気入りタイヤ
10 トレッド部
12 トレッド表面
14、16、18、20 周方向主溝
22 センター陸部
24、26 セカンド陸部
28 インナーライナ
30 カーカス層
32 ベルト層
32a、32b、32c ベルト
34 ベルトカバー層
34a フルカバー層
34b センターカバー層
36 トレッドゴム層
38 帯状吸音材
40 接着剤
42 間欠部
CL タイヤ赤道面
E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8 タイヤ幅方向端点
L1 第1輪郭線
L2 第2輪郭線
X、Y、Z タイヤ幅方向領域

Claims (6)

  1. トレッド部に設けられた少なくとも3本の周方向主溝によって、少なくとも2つのセンター陸部が区画形成され、
    前記トレッド部において、ベルト層のタイヤ径方向外側に配置されて前記ベルト層をその全幅にわたって覆う少なくとも1枚のフルカバー層と、前記フルカバー層のタイヤ径方向外側に配置されて前記ベルト層のタイヤ幅方向中央領域を局所的に覆う少なくとも1枚のセンターカバー層とを有し、
    インナーライナのタイヤ径方向内側に帯状吸音材が形成された空気入りタイヤであって、
    前記センター陸部のタイヤ幅方向両側に位置する2本の前記周方向主溝の4つのタイヤ幅方向端点のうち、これらの陸部との境界となる2点を含む少なくとも3点を通り、タイヤ径方向内側に中心を有する円弧をトレッド面の第1輪郭線とした場合に、
    前記センター陸部のタイヤプロファイルラインが、前記トレッド面の第1輪郭線に対してタイヤ径方向内側に突出していること、を特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記センターカバー層の厚さが0.10mm以上0.40mm以下の場合は、前記センター陸部の突出量が0.05mm以上0.20mm以下であり、前記センターカバー層の厚さが0.40mm以上1.00mm以下の場合は、前記センター陸部の突出量が0.25mm以上0.50mm以下であり、前記センターカバー層の厚さが1.00mm以上1.50mm以下の場合は、前記センター陸部の突出量が0.50mm以上0.75mm以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記センター陸部よりもタイヤ幅方向外側に位置し、かつ、前記センター陸部と隣り合うセカンド陸部のタイヤ幅方向両側に位置する2本の前記周方向主溝の4つのタイヤ幅方向端点のうち、これらの陸部との境界となる2点を含む少なくとも3点を通り、タイヤ径方向内側に中心を有する円弧をトレッド面の第2輪郭線とした場合に、
    前記セカンド陸部のタイヤプロファイルラインが、前記トレッド面の第2輪郭線に対してタイヤ径方向外側に突出している、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記センター陸部の第1輪郭線に対する突出量と、前記セカンド陸部の第2輪郭線に対する突出量との比が、0.50以上0.70以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記センターカバー層が、ナイロンとアラミドを撚り合わせた有機繊維コードを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記帯状吸音材は、タイヤ周方向の少なくとも1箇所で不連続である、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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