JP2020120467A - モータ制御装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リプルの増大を抑えつつ、複数のモータのロータ位置の検知に要する時間の増大を抑える技術を提供する。【解決手段】モータ制御装置は、入力電圧に基づき、第1モータから第Nモータ(Nは2以上の整数)を含む複数のモータそれぞれの複数の励磁相を励磁する励磁手段と、第1モータから第Nモータそれぞれについて、励磁手段を制御して、複数の励磁相を順に励磁周期ごとに励磁期間ずつ励磁する検知励磁処理を行うことで、第1モータから第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する制御手段と、を備え、制御手段は、第1モータから第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する場合、第1モータから第Nモータの内の少なくとも1つのモータの検知励磁処理の開始タイミングを、他の1つのモータの検知励磁処理の開始タイミングより、励磁期間より短い期間だけ遅らせる。【選択図】図10

Description

本発明は、モータの制御技術に関する。
画像形成装置の回転部材の駆動源として、ホール素子を有さないセンサレス型のDCブラシレスモータが使用されている。センサレス型のDCブラシレスモータは、誘起電圧によりロータ位置を検知するが、停止中や低速回転中においては、誘起電圧が生じない、或いは、誘起電圧が小さく、ロータ位置を検知することができない。そのため、特許文献1は、ロータ位置によりコイルのインダクタンスが変化することを利用してロータ位置を検知する構成を開示している。
特開2015−104263号公報
特許文献1の構成は、コイルに励磁電流を流すことで、コイルのインダクタンスを判定してロータ位置を検知するものである。ここで、複数のモータのロータ位置を同じタイミングで検知しようとすると、それぞれのモータへの励磁電流が足し合わされ、各モータに励磁電流を供給する電源の電圧降下やリプルが大きくなる。電源の電圧降下やリプルの増加を防ぐため、各モータのロータ位置の検知を順に行うと、ロータ位置の検知時間が長くなる。
本発明は、リプルの増大を抑えつつ、複数のモータのロータ位置の検知に要する時間の増大を抑える技術を提供するものである。
本発明の一態様によると、モータ制御装置は、入力電圧に基づき、第1モータから第Nモータ(Nは2以上の整数)を含む複数のモータそれぞれの複数の励磁相を励磁する励磁手段と、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれについて、前記励磁手段を制御して、前記複数の励磁相を順に励磁周期ごとに励磁期間ずつ励磁する検知励磁処理を行うことで、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する場合、前記第1モータから前記第Nモータの内の少なくとも1つのモータの前記検知励磁処理の開始タイミングを、他の1つのモータの前記検知励磁処理の開始タイミングより、前記励磁期間より短い期間だけ遅らせることを特徴とする。
本発明によると、リプルの増大を抑えつつ、複数のモータのロータ位置の検知に要する時間の増大を抑えることができる。
一実施形態による画像形成装置の構成図。 一実施形態による画像形成装置の制御構成図。 一実施形態によるモータ制御部の構成図。 一実施形態によるモータの構成図。 一実施形態による励磁相と合成インダクタンスとの関係を示す図。 一実施形態による励磁電流と低圧電源の出力電圧の時間波形を示す図。 一実施形態による位置検知励磁処理の説明図。 一実施形態によるロータ位置の検知処理のフローチャート。 一実施形態による測定対象の説明図。 一実施形態による位置検知励磁処理の説明図。 一実施形態によるロータ位置の検知処理のフローチャート。 一実施形態による位置検知励磁処理の説明図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでするものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第一実施形態>
図1は、プリンタ、複写機、複合機、ファクシミリといった、本実施形態による、画像形成装置10を示している。画像形成装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナー像を重ね合わせてフルカラーの画像を形成する。図1において、参照符号の末尾のY、M、C及びKは、参照符号により示される部材が形成に関わるトナー像の色が、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックであることを示している。なお、以下の説明において、色を区別する必要がない場合には、末尾のY、M、CおよびKを除いた参照符号を使用する。感光体11は、画像形成時、図の時計回り方向に回転駆動される。帯電部12は、感光体11の表面を一様な電位に帯電させる。露光部13は、感光体11の表面を光で露光して感光体11に静電潜像を形成する。現像部の現像ローラ15は、現像バイアスを出力することで、感光体11の静電潜像をトナーで現像してトナー像として可視化する。一次転写部16は、一次転写バイアスにより、感光体11に形成されたトナー像を中間転写ベルト17に転写する。なお、各感光体11に形成されたトナー像を中間転写ベルト17に重ねて転写することでフルカラーの画像が中間転写ベルト17に形成される。
中間転写ベルト17は、駆動ローラ20により図の反時計回り方向に回転駆動される。これにより中間転写ベルト17に転写されたトナー像は、二次転写部19の対向位置へと搬送される。一方、カセット21に格納された記録材(シート)Pは、搬送路23に沿って搬送され、二次転写部19の対向位置へと搬送される。搬送路23には、記録材Pを搬送するためのローラが設けられている。二次転写部19は、二次転写バイアスにより中間転写ベルト17のトナー像を記録材Pに転写する。その後、記録材Pは、定着器24へと搬送される。定着器24は、記録材Pを加熱・加圧してトナー像を記録材Pに定着させる。トナー像の定着後、記録材Pは、画像形成装置の外部に排出される。
本実施形態においては、モータ151は、その駆動力を、不図示のギア機構を介して感光体11K、帯電部12K、現像ローラ15K、一次転写部16K、駆動ローラ20Kに伝達する。モータ152は、その駆動力を、不図示のギア機構を介して感光体11Y、11M、11C、帯電部12Y、12M、12C、現像ローラ15Y、15M、15C、一次転写部16Y、16M、16Cに伝達する。
図2は、画像形成装置の制御構成を示している。制御部40は、通信コントローラ210を介してホストコンピュータ220から形成する画像の画像データを受信すると画像形成を開始する。制御部40は、画像形成を開始すると、モータ制御部41を制御して、モータ151及び152を含む各モータ150を回転駆動し、感光体11等の回転部材の回転駆動制御や、記録材Pの搬送制御等を行う。また、制御部40は、露光部13を制御して感光体11に静電潜像を形成する。また、制御部40は、定着器24を制御して記録材Pにトナー像を定着させる。制御部40は、表示部200に画像形成装置の状態を表示する。なお、制御部40は、マイクロコンピュータ及びメモリを有する。メモリは、各種制御プログラムやデータを保持しており、マイクロコンピュータは、メモリに格納されている各種制御プログラムやデータ等に基づき画像形成装置10の各部を制御する。低圧電源120は、モータ151及びモータ152を含む各モータ150に電圧を印加する。
続いて、モータ151を制御するモータ制御部41の構成について図3を用いて説明する。モータ制御部41は、例えば、マイコン等で実現する処理部51を備えている。通信ポート52は、制御部40とシリアルデータ通信を行う。不揮発メモリ55は、処理部51がその処理に使用するデータ等を保持する保持部である。パルス幅変調(PWM)ポート58は、3相インバータ60の各スイッチング素子を駆動するためのPWM信号を出力する。3相インバータ60は、U相、V相及びW相の3つの相それぞれについて、ハイ側及びロー側の計6個のスイッチング素子を有する。このため、PWMポート58は、各スイッチング素子に対応する6つの端子、つまり、U−H、V−H、W−H、U−L、V−L及びW−Lを有する。3相インバータ60の各スイッチング素子は、例えば、FETであり、対応する端子から出力されるPWM信号により駆動される。3相インバータ60には低圧電源120から直流電圧が供給される。PWM信号により、3相インバータ60の各スイッチング素子をオン・オフすることで、モータ151の複数のコイル73(U相)、74(V相)及び75(W相)に励磁電流が流れる。この様に、3相インバータ60は、モータ151を励磁する励磁部として動作する。なお、スイッチング素子それぞれには、回生電流を流すための回生ダイオードが並列に接続される。また、各コイル73、74、75の励磁電流は、抵抗63で電圧に変換され、処理部51のADコンバータ53に、励磁電流を示す値として入力される。ADコンバータ53は、入力される電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換する。処理部51は、ADコンバータ53が出力するデジタル値に基づき励磁電流の値を判定する。この様に、抵抗63、ADコンバータ53及び処理部51は、励磁電流を測定する測定部として動作する。コンデンサ61は、低圧電源120のリプルを低下させるために設けられる。
モータ152は、モータ151と同様の構成を有し、その制御構成も同様である。つまり、モータ152に対応する3相インバータが設けられ、処理部51は、モータ152に対応する3相インバータにも、図3では省略するPWMポートからPWM信号を出力してモータ152を駆動する。なお、モータ152に対応する3相インバータと、モータ151に対応する3相インバータ60は、低圧電源120に対して並列に接続される。
続いて、モータ151の構造について図4を用いて説明する。モータ151は、6スロットのステータ71と、4極のロータ72を有し、ステータ71には3相(U、V、W)の各コイル73、74、75が設けられている。ロータ72は、永久磁石により構成され、N極とS極をそれぞれ2つ有する。ロータ72の回転位置は、励磁されている励磁相によって決まる。なお、本実施形態において、励磁相は、複数のコイル73、74及び75のうちの2つのコイルの順列で示される。つまり、本実施形態において、励磁相は、U−V、U−W、V−U、V−W、W−U、W−Vの計6つである。なお、本実施形態においては、X−Y相を励磁すると、X相がN極となり、Y相がS極となるものとする。したがって、U−V相を励磁すると、図4(A)に示す回転位置にてロータ72は停止する。また、U−W相を励磁すると、図4(B)に示す回転位置にてロータ72は停止する。
ここで、一般的に、コイル73、74、75の様なコイルは、電磁鋼板を積層したコアに銅線を巻いた構成となっている。また、電磁鋼板の透磁率は、外部磁界が有ると小さくなる。コイルのインダクタンスは、コアの透磁率に比例するため、コアの透磁率が小さくなると、コイルのインダクタンスも小さくなる。例えば、図4(A)のU相のコイル73には、ロータ72のS極のみが対向しているため、ロータ72のS極とN極の両方が対向しているW相のコイル75よりインダクタンスの低下率が大きくなる。また、インダクタンスの変化量は、励磁電流によって生じる磁界の方向と、外部磁界の方向が同じ方向か逆方向かによって異なる。具体的には、図4(A)の状態において、U相のコイル73を、対向するロータ72のS極により生じる磁界と同じ方向、つまり、U相をN極とする様に励磁電流を流すと、U相をS極とする方向に励磁電流を流した場合より、インダクタンスの低下量が大きくなる。この様に、ロータ72の停止位置と励磁相に応じて、検出されるインダクタンスは異なる。
図5は、ロータ72が停止している際の各励磁相の合成インダクタンスの一例を示している。なお、図5は、ロータ72がU−V相を励磁した場合に停止する位置にあるときの合成インダクタンスである。以下、X−Y相を励磁した場合にロータ72が停止する位置を"X−Y相の位置"と表現する。ロータ72は、U−V相の位置に停止しているため、U−V相を励磁した際の合成インダクタンスは、他の相を励磁した際の合成インダクタンスより小さくなる。したがって、各励磁相の合成インダクタンス(合成インピーダンス)の相対的な大小関係が判れば、ロータ72の位置が判定できる。
本実施形態では、各励磁相それぞれを順に励磁し、各励磁相を励磁した際の励磁電流により各励磁相のインダクタンスの相対的な大小関係を判定することでロータ位置を検知する。以下の説明において、ロータ位置を検知するために、各励磁相を所定の順序に従って順に励磁する処理を位置検知励磁処理と呼ぶものとする。なお、位置検知励磁処理において、各励磁相の励磁は、前半期間(以後、A期間と表記する)と後半期間(以後、B期間と表記する)に分割される。例えば、U−V相を励磁する場合、A期間においては、U−H端子から、デューティ50%のPWM信号を出力する。また、A期間においては、U−L端子からも、PWM信号を出力する。但し、U−H端子からのPWM信号がハイレベルの間、U−L端子からのPWM信号がローレベルとなり、U−H端子からのPWM信号がローレベルの間、U−L端子からのPWM信号がハイレベルとなる様にする。さらに、A期間において、V−L端子はハイレベル(デューティが100%)とし、その他の端子はローレベル(デューティが0%)とする。したがって、U−H端子からのPWM信号がハイレベルの間、低圧電源120から、U相のハイ側のスイッチング素子、コイル73(U相)、コイル74(V相)及びV相のロー側のスイッチング素子への方向の電流が流れる。また、U−H端子からのPWM信号がローレベルの間、U相のロー側のスイッチング素子、コイル73(U相)、コイル74(V相)及びV相のロー側のスイッチング素子への方向の電流(回生電流)が流れる。
A期間に続くB期間においては、V−H端子からデューティ50%のPWM信号を出力する。また、A期間と同様、B期間において、V−L端子からは、V−H端子とは論理が反転したPWM信号を出力する。なお、B期間において、U−L端子はハイレベル(デューティが100%)とし、その他の端子はローレベル(デューティが0%)とする。したがって、V−H端子からのPWM信号がハイレベルの間、U相のロー側のスイッチング素子、コイル73(U相)、コイル74(V相)及びV相のハイ側のスイッチング素子への方向の電流が流れる。また、V−H端子からのPWM信号がローレベルの間、U相のロー側のスイッチング素子、コイル73(U相)、コイル74(V相)及びV相のロー側のスイッチング素子への方向の電流(回生電流)が流れる。なお、A期間において励磁電流は増加し、B期間において励磁電流が減少する。A期間及びB期間の時間長は、ロータ72が回転しない期間を上限として、必要な検知精度に基づき決定される。本例では、それぞれ0.5msとする。
図6(A)は、1つのモータ151に対する位置検知励磁処理を行った場合の励磁電流を示している。PWM信号のデューティが一定の期間においては、励磁電流の大きさによりコイルのインダクタンスが変化する。したがって、励磁電流は、図6(A)に示す様に、A期間においては曲線的に増加し、B期間においては曲線的に減少する。処理部51は、各励磁相を励磁した際の励磁電流のピーク値を検知し、これにより、各励磁相の合成インダクタンスの低下率を判定して比較することでロータ72の位置を検知する。なお、励磁電流のピーク値が大きいことは、合成インダクタンスが小さいことを示している。
図6(B)は、1つのモータ151に対する位置検知励磁処理を行った際の低圧電源120の出力電圧を示している。図6(B)に示す様に、低圧電源120の出力電圧には、低圧電源120から出力される電流の変化によるリプルが生じる。このリプルを低減するための方法としては、例えば、低圧電源120が有するコンデンサの容量を増加させたり、モータ151と低圧電源120との間の配線を太くしてインピーダンスを下げたりする方法が考えられる。しかしながら、その様な方法では、モータ制御部41や低圧電源120のサイズが大きくなってしまう。特に、複数のモータのロータ位置を同時に検知しようとすると、低圧電源120から供給される電流が増えるため、低圧電源120の出力電圧のリプルも大きくなる。また、励磁電流の合計も増加するため、低圧電源120も、その出力が大きなものとする必要が生じる。
図7は、本実施形態による2つのモータ151及び152に対する位置検知励磁処理の説明図である。なお、以下の説明において、モータ151をモータ#1とも表記し、モータ152をモータ#2とも表記する。図7(A)及び(B)は、それぞれ、モータ#1及びモータ#2の励磁電流を示している。図7(A)及び(B)に示す様に、本実施形態では、モータ#2の励磁を、モータ#1に対して半周期だけ遅らせる。したがって、モータ#1のU−V相の励磁のA期間と、モータ#2のW−V相の励磁のB期間以外は、モータ#1のB期間とモータ#2のA期間が一致し、モータ#1のA期間とモータ#2のB期間が一致することになる。図7(C)及び(D)は、それぞれ、低圧電源120からモータ#1に供給される電流及び低圧電源120からモータ#2に供給される電流を示している。例えば、U−V相の励磁のB期間において、V相のハイ側のスイッチング素子がオンの間、コイル74に流れた電流は、V相のハイ側のスイッチング素子を介して低圧電源120に向けて流れるため、低圧電源120からの電流は負の値となる。図7(E)は、図7(C)及び図7(D)に示す電流を合計したものであり、実際の低圧電源120の出力電流を示している。図7(E)に示す様に、各モータへの出力電流が相殺しあい、低圧電源120の出力電流の変動は、図7(C)及び図7(D)に示す、各モータへの出力電流の変動より小さくなる。したがって、図7(F)に示す様に、低圧電源120の出力電圧のリプルも小さくなる。
図8は、処理部51が実行する、本実施形態による2つのモータ#1及び#2のロータ72の位置検知処理のフローチャートである。なお、図8のフローチャートにおいて"期間"とは、A期間及びB期間の総称である。S10で、処理部51は、モータ#1に対し、最初の励磁相のA期間の励磁を開始し、S11で、当該A期間が終了するまで待機する。A期間が終了すると、S12で、処理部51は、モータ#1に対しては、B期間の励磁を開始し、モータ#2に対しては、A期間の励磁を開始し、S13で、当該期間が終了するまで待機する。期間が終了すると、S14で、処理部51は、モータ#1の全励磁相の励磁が終了したかを判定する。モータ#1の全励磁相の励磁が終了していないと、処理部51は、S15で、モータ#1の励磁相を変更する。その後、処理部51は、S16で、モータ#1に対しては、A期間の励磁を開始し、モータ#2に対しては、B期間の励磁を開始し、S17で、当該期間が終了するまで待機する。期間が終了すると、S18で、処理部51は、モータ#2の励磁相を変更し、S12から処理を繰り返す。一方、S14で、モータ#1の全励磁相の励磁が終了していると、処理部51は、S19で、モータ#2に対し、最後の励磁相のB期間の励磁を開始し、S20で、当該B期間が終了するまで待機する。B期間が終了すると、処理部51は、図8の処理は終了する。その後、処理部51は、モータ#1及びモータ#2それぞれについて、各励磁相における励磁電流のピーク値に基づき、ロータ72の位置を判定する。
上記構成により、複数のモータのロータ位置を検知する場合における低圧電源120の電圧降下やリプルを低減できる。また、複数のモータのロータ位置の検知を並行して実行するため、1つのモータに対する検知処理が終了してから次のモータに対する検知処理を開始する方法と比較して検知時間を短縮することができる。
なお、本実施形態では、一方のモータのA期間と、他方のモータのB期間を、同じタイミングで開始しているが、開始タイミングは同時である必要はない。例えば、一方のモータのA期間と、他方のモータのB期間とに重複期間を設けることで、一方のモータのA期間と、他方のモータのA期間とが一致している場合と比較して低圧電源120の電圧降下やリプルを低減することができる。具体的には、モータ#1の第1励磁相の励磁を第1タイミングで開始し、モータ#1の第1励磁相の次に励磁する第2励磁相の励磁を第2タイミングで開始するものとする。この場合、モータ#2のある励磁相の励磁を、第1タイミングより後であり、かつ、第2タイミングより前の第3タイミングに開始する構成とすることができる。なお、図7は、モータ#1の第1励磁相の励磁がA期間からB期間に切り替わったときを第3タイミングとした場合を示している。
また、本実施形態では、A期間及びB期間において、PWM信号のデューティを一定としたが、A期間及びB期間それぞれにおいて、デューティを変化させることもできる。例えば、A期間及びB期間それぞれにおいて、PWM信号のデューティを正弦波状に変化させることができる。なお、PWM信号のデューティを正弦波状に変化させる場合、期間の開始時と終了時には、デューティを0とし、期間の中間においてデューティが最大となる様に変化させる。また、A期間及びB期間それぞれにおいて、PWM信号のデューティを三角波状や、台形波状に変化させることもできる。また、本実施形態は、3相の内の2相に励磁電流が流れる様にするものであったが、3相を同時に励磁することもできる。また、本実施形態では、各励磁相を連続して励磁するものであったが、励磁相の変更の際に、励磁しない期間を設けることもできる。
また、本実施形態では、励磁電流のピーク値を検知することでコイルのインダクタンスを判定し、これにより、ロータ位置を検知していた。つまり、本実施形態では、コイルのインダクタンスの変化に応じて変化する物理量として、所定時間だけ励磁した際の励磁電流のピーク値を使用していた。しかしながら、検知する物理量は、インダクタンスの変化に応じて変化するものであれば良く、励磁電流のピーク値に限定されない。例えば、インダクタンスは、励磁電流の変化の速さにより検知することができる。例えば、図9(A)に示す様に、A期間において、PWM信号を出力してから、電流値が所定の閾値Ith1に達するまでの時間D1を測定することで、励磁電流の変化の速さを検知することができる。また、図9(B)に示す様に、A期間において、PWM信号を出力した後、励磁電流が所定の閾値Ith2に達してから閾値Ith3に達するまでの時間D2を測定することで、励磁電流の変化の速さを検知することができる。さらに、図9(C)に示す様に、B期間において、PWM信号を出力した後、励磁電流が所定の閾値Ith4に達してから閾値Ith5に達するまでの時間D3を測定することで、励磁電流の変化の速さを検知することができる。
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態において、画像形成装置10は、3つ以上のモータのロータ位置の検知処理を並行して行う。まず、モータ#1、#2及び#3の3つのモータのロータ位置の検知処理を並行して行う場合について説明する。図10(A)〜(C)に示す様に、本実施形態では、モータ#2の位置検知励磁処理の開始タイミングを、モータ#1に対してA期間と同じ長さだけ遅らせ、モータ#3の位置検知励磁処理の開始タイミングを、モータ#2に対しA期間と同じ長さだけ遅らせる。また、励磁相を変更する際、励磁を行わない非励磁期間を設ける。非励磁期間の長さは、A期間及びB期間それぞれと同じである。つまり、3つのモータのうちの2つのモータが同時に励磁され、かつ、励磁される2つのモータの内の一方がA期間の間、他方をB期間とする。これにより、低圧電源120から2つのモータに出力される電流の変化が相殺しあい、低圧電源120の出力電流の変動は、図10(D)に示す様に、各モータへの出力電流の変動より小さくなる。したがって、図10(E)に示す様に、低圧電源120の出力電圧のリプルも小さくなる。
図11は、処理部51が実行する、本実施形態によるロータ72の位置検知処理のフローチャートである。S30で、処理部51は、モータ#1への励磁を開始し、S31において、A期間に対応する期間だけ待機する。なお、処理部51は、モータ#1への励磁を開始すると、図10(A)に示す様に、6つの励磁相の励磁を順に行う。なお、励磁相の切り替えの際には、非励磁期間を設ける。モータ#1への励磁の開始後、A期間に対応する期間が経過すると、S32で、処理部51は、モータ#2への励磁を開始し、S33において、A期間に対応する期間だけ待機する。なお、処理部51は、モータ#2への励磁を開始すると、図10(B)に示す様に、6つの励磁相の励磁を順に行う。なお、励磁相の切り替えの際には、非励磁期間を設ける。A期間に対応する期間が経過すると、S34で、処理部51は、モータ#3への励磁を開始し、S35において、モータ#3への励磁を開始する。なお、処理部51は、モータ#3への励磁を開始すると、図10(C)に示す様に、6つの励磁相の励磁を順に行う。なお、励磁相の切り替えの際には、非励磁期間を設ける。モータ#3への励磁を開始すると、処理部51は、モータ#3の全励磁相の励磁が完了するまでS35で待機する。モータ#3の全励磁相の励磁が完了すると、処理部51は、図11の処理を終了させ、モータ#1〜#3それぞれについて、各励磁相における励磁電流のピーク値に基づき、ロータ72の位置を判定する。
本実施形態では、3つのモータのA期間又はB期間を開始するタイミングをそれぞれ同時としている。しかしながら、本実施形態において、それぞれの開始タイミングは同時に限定されず、異なるタイミングであっても良い。
なお、3つのモータのロータの位置を並行して検知する方法を図10及び図11により具体的に説明したが、同様の方法により4つ以上のモータのロータ位置を並行して検知することができる。以下では、より一般化して、低圧電源120からの入力電圧で動作する複数のモータの内の、第1モータから第Nモータ(Nは2以上の整数)に対する位置検知励磁処理を並行して行う場合について説明する。
まず、各モータの位置検知励磁処理における励磁相の励磁の順番は任意である。つまり、各モータの位置検知励磁処理における励磁相の励磁の順番は、総て同じであっても、総て異なるものであっても、同じものと異なるものが混在しても良い。例えば、N個のモータの内の(N−1)個のモータについては同じ順序で励磁するが、1個のモータについては異なる順序とすることができる。なお、各励磁相は励磁期間だけ励磁される。励磁期間とは、A期間とB期間との和である。また、各励磁相は、励磁周期ごとに励磁が開始される。N=3である図10の例において、励磁周期は、励磁期間と非励磁期間との和である。図10の例においては、N=3であるため、非励磁期間は、A期間及びB期間それぞれと等しく、励磁期間の半分である。しかしながら、より一般的には、非励磁期間は、励磁期間の半分の期間に、(N−2)を乗じた期間とすることができる。なお、N=2である第一実施形態の図7の例において非励磁期間は0であり、励磁期間と励磁周期は等しい。
処理部51は、第1モータから第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する際、少なくとも1つのモータに対する位置検知励磁処理の開始タイミングを、他の少なくとも1つのモータに対する位置検知励磁処理の開始タイミングより遅らせる。なお、遅らせる期間は、励磁期間より短い期間とする。言い換えると、処理部51は、少なくとも1つのモータのB期間が、その他のモータのA期間と重複期間を有する様に制御する。これにより、第1モータから第Nモータそれぞれに対する位置検知励磁処理の開始タイミングを同じとすることと比較して、低圧電源120のリプルを抑えることができる。なお、例えば、少なくとも1つのモータのB期間が、その他のモータのA期間と一致する様にすることで、より低圧電源120のリプルを抑えることができる。
また、低圧電源120のリプルをさらに抑えるため、第1モータから第Nモータそれぞれの位置検知励磁処理の開始タイミングを異ならせる構成とすることができる。例えば、処理部51は、第kモータ(kは1からN−1までの整数)の位置検知励磁処理を開始した後に、第(k+1)モータの位置検知励磁処理を開始するものとする。このとき、処理部51は、第1モータの位置検知励磁処理を開始してから第Nモータの位置検知励磁処理を開始するまでの期間を、励磁周期未満とする。この構成により、総てのモータの位置検知励磁処理が終了するまでの時間が長くなることを防ぎながら、低圧電源120のリプルを抑えることができる。また、例えば、処理部51は、第kモータのB期間と第(k+1)モータのA期間とが重複期間を有する様に、第1モータから第Nモータそれぞれに対する位置検知励磁処理を開始する。この構成により、低圧電源120から各モータへの出力電流が効果的に相殺され、低圧電源120のリプルを抑えることができる。図10の例においては、第(k+1)モータの位置検知励磁処理の開始タイミングを、第kモータの位置検知励磁処理の開始タイミングよりA期間(=B期間)だけ遅らせている。なお、位置検知励磁処理における励磁期間は、総てのモータで同じであっても、モータ毎に異なるものであっても良い。同様に、励磁周期は、総てのモータで同じであっても、モータ毎に異なるものであっても良い。
本実施形態においては、各モータの励磁相を切り替える際に非励磁期間を設けている。非励磁期間により、励磁電流は略零の状態により近づく。励磁電流が流れている状態で次の励磁相の励磁を開始すると、当該測定における電流値に影響する。したがって本実施形態のように、非励磁期間の経過後に次の励磁相の励磁を開始することにより、励磁電流の検知精度を向上できる。その結果、コイルのインダクタンスの検知精度が高まり、ロータ位置検知の精度も高めることができる。または、励磁電流が略零になるまで待ち時間を設けている場合には、その待ち時間のときに他のモータのコイルを励磁しているため、全体としてロータ位置の検知時間を短縮できる。
以上、複数のロータの位置検知処理において、各モータの励磁電流が増加する期間と減少する期間が一致しない様に制御することで、低圧電源120のリプルを抑えることができる。
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。図12は、本実施形態における、モータ151及びモータ152に対する位置検知励磁処理の説明図である。なお、以下の説明においても、モータ151をモータ#1とも表記し、モータ152をモータ#2とも表記する。第一実施形態及び第二実施形態においては、複数のモータそれぞれの位置検知励磁処理におけるPWM信号の周波数を同じとする必要はなく、PWM信号を切り替えるタイミング(ハイレベルとローレベルとの切り替えタイミング)も同期させる必要はなかった。本実施形態においては、複数のモータそれぞれの位置検知励磁処理におけるPWM信号の周波数を同じとし、PWM信号を切り替えるタイミングについても同期させる。図12(A)〜図12(F)は、モータ#1の励磁のA期間、よって、モータ#2の励磁のB期間を示している。なお、モータ#1についてはX1−Y1相を励磁し、モータ#2についてはX2−Y2相を励磁しているものとする。また、図中の第1サブ期間は、ハイ側のスイッチング素子を駆動するPWM信号がハイレベルの期間に対応し、第2サブ期間は、ハイ側のスイッチング素子を駆動するPWM信号がローレベルである期間に対応する。したがって、第1サブ期間と第2サブ期間は交互に繰り返される。
モータ#1はA期間であるため、第1サブ期間の間、X1相のハイ側のスイッチング素子がオンとなり、モータ#1の励磁電流は増加する。一方、第2サブ期間の間、X1相のロー側のスイッチング素子がオンとなり、モータ#1の励磁電流は減少する。一方、モータ#2はB期間であるため、第1サブ期間及び第2サブ期間の両方においてモータ#2の励磁電流は減少する。しかしながら、第1サブ期間では、Y2相のハイ側のスイッチング素子がオンとなり、第2サブ期間では、Y2相のロー側のスイッチング素子がオンとなるため、第1サブ期間におけるモータ#2の励磁電流の減少速度は、第2サブ期間より大きくなる。したがって、モータ#1及びモータ#2の励磁電流は、それぞれ、図12(A)及び図12(B)の様に変化する。具体的には、モータ#1については、サブ期間毎に増加と減少を繰り返しながら、全体として励磁電流は増加する。一方、モータ#2については、常に励磁電流は減少するが、サブ期間毎に減少速度が変化する。
図12(C)及び図12(D)は、低圧電源120からモータ#1及びモータ#2に供給される電流を示している。低圧電源120からの実際の出力電流は、図12(C)及び図12(D)に示す電流を合計したものであり、図12(E)に示す通りとなる。図12(E)に示す様に、第一実施形態と同様に、複数のモータへの電流が相殺され、低圧電源120からの出力電流の変化が小さくなる。よって、図12(F)に示す様に、低圧電源120の出力電圧のリプルが抑えられる。
特に、本実施形態では、複数のモータそれぞれの励磁のためのPWM信号を同期させるため、モータ#1の励磁電流が増加する期間と、モータ#2の励磁電流がより大きく減少する期間が一致する。よって、PWM信号を非同期とする場合と比較して、低圧電源120の出力電流の変化をより抑えることができ、低圧電源120の電圧リプルをより低減することができる。
[その他の実施形態]
なお、上記各実施形態では、画像形成装置10の一構成要素であるためモータ制御部41と表記したが、モータ制御部41を1つの装置としてモータ制御装置とすることもできる。また、制御部40及びモータ制御部41を含む装置をモータ制御装置とすることもできる。また、上記実施形態において、モータ151、152は、感光体11といった、画像形成装置10の画像形成に関する回転部材を回転させるものであったが、記録材Pを搬送するためのモータに対しても本発明を適用できる。また、モータ151の構成は、図4に示す構成に限定されず、他の極数や相数のモータであっても良い。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
60:3相インバータ、51:処理部

Claims (18)

  1. 入力電圧に基づき、第1モータから第Nモータ(Nは2以上の整数)を含む複数のモータそれぞれの複数の励磁相を励磁する励磁手段と、
    前記第1モータから前記第Nモータそれぞれについて、前記励磁手段を制御して、前記複数の励磁相を順に励磁周期ごとに励磁期間ずつ励磁する検知励磁処理を行うことで、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する場合、前記第1モータから前記第Nモータの内の少なくとも1つのモータの前記検知励磁処理の開始タイミングを、他の1つのモータの前記検知励磁処理の開始タイミングより、前記励磁期間より短い期間だけ遅らせることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれのロータ位置を検知する際、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれの前記検知励磁処理の開始タイミングを異ならせることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、第kモータ(kは1からN−1までの整数)の前記検知励磁処理を開始した後に、第(k+1)モータの前記検知励磁処理を開始し、
    前記第1モータの前記検知励磁処理を開始してから前記第Nモータの前記検知励磁処理を開始するまでの期間は、前記励磁周期未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記励磁期間は、励磁電流が増加する第1期間と、当該第1期間に続き、前記励磁電流が減少する第2期間と、を含み、
    前記制御手段は、前記第kモータの前記第2期間と前記第(k+1)モータの前記第1期間とが重複期間を有する様に、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれに対する前記検知励磁処理を開始することを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記Nは2であり、
    前記励磁周期は、前記励磁期間に等しいことを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記第1期間と前記第2期間は等しく、
    前記制御手段は、第2モータの前記検知励磁処理の開始タイミングを、前記第1モータの前記検知励磁処理の開始タイミングより前記第1期間だけ遅らせることを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 前記励磁周期は、前記励磁期間と非励磁期間との和であり、
    前記非励磁期間は、前記励磁期間の半分の期間に(N−2)を乗じた期間であることを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  8. 前記第1期間と前記第2期間は等しく、
    前記制御手段は、前記第(k+1)モータの前記検知励磁処理の開始タイミングを、前記第kモータの前記検知励磁処理の開始タイミングより前記第1期間だけ遅らせることを特徴とする請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 前記複数の励磁相を励磁する順序は、前記第1モータから前記第Nモータそれぞれで同じであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  10. 前記第1モータから前記第Nモータの少なくとも1つのモータの前記複数の励磁相を励磁する順序は、他のモータとは異なることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  11. 入力電圧に基づき、複数のモータそれぞれの複数の励磁相を励磁する励磁手段と、
    前記複数のモータそれぞれについて、前記励磁手段を制御して、前記複数の励磁相の各励磁相を順に励磁期間ずつ励磁することで、前記複数のモータそれぞれのロータ位置を検知する制御手段と、を備え、
    前記励磁期間は、励磁電流が増加する第1期間と、当該第1期間に続き、前記励磁電流が減少する第2期間とを、含み、
    前記制御手段は、前記複数のモータそれぞれのロータ位置を検知する場合、前記複数のモータの内の第1モータの前記第2期間が、前記複数のモータの内の第2モータの前記第1期間と重複期間を有する様に前記励磁手段を制御することを特徴とするモータ制御装置。
  12. 前記第1期間と前記第2期間は等しく、
    前記制御手段は、前記第1モータの励磁が前記第2期間である間、前記第2モータの励磁が前記第1期間となる様に、前記励磁手段を制御することを特徴とする請求項11に記載のモータ制御装置。
  13. 前記第1期間は、前記励磁電流が増加する第1サブ期間と、前記励磁電流が減少する第2サブ期間と、を有し、
    前記第2期間は、前記励磁電流が減少する第3サブ期間と、前記第3サブ期間より前記励磁電流の減少速度が小さい第4サブ期間と、を有し、
    前記第1期間においては、前記第1サブ期間と前記第2サブ期間とが交互に繰り返されながら、前記第1期間の全体において前記励磁電流は増加し、
    前記第2期間においては、前記第3サブ期間と前記第4サブ期間とが交互に繰り返されることを特徴とする請求項12に記載のモータ制御装置。
  14. 前記制御手段は、前記第1モータの励磁の前記第3サブ期間と、前記第2モータの励磁の前記第1サブ期間が一致し、前記第1モータの励磁の前記第4サブ期間と、前記第2モータの励磁の前記第2サブ期間とが一致する様に、前記励磁手段を制御することを特徴とする請求項13に記載のモータ制御装置。
  15. 入力電圧に基づき、第1モータ及び第2モータを含む複数のモータそれぞれの複数の励磁相を励磁する励磁手段と、
    前記複数のモータそれぞれについて、前記励磁手段を制御して、前記複数の励磁相の各励磁相を順に励磁することで、前記複数のモータそれぞれのロータ位置を検知する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記複数のモータそれぞれのロータ位置を検知する場合、前記第1モータの前記複数の励磁相の内の第1励磁相の励磁を開始する第1タイミングより後であり、かつ、前記第1モータの前記第1励磁相の次に励磁する第2励磁相の励磁を開始する第2タイミングより前の第3タイミングにおいて、前記第2モータの前記複数の励磁相の内の1つの励磁相の励磁を開始することを特徴とするモータ制御装置。
  16. 前記複数の励磁相の各励磁相を励磁する励磁期間は、励磁電流が増加する第1期間と、当該第1期間に続き、前記励磁電流が減少する第2期間とを、含み、
    前記第3タイミングは、前記第1モータの前記第1励磁相の励磁が前記第1期間から前記第2期間に切り替わったときであることを特徴とする請求項15に記載のモータ制御装置。
  17. 前記制御手段は、前記複数の励磁相の各励磁相を励磁した際の励磁電流に基づき前記ロータ位置を検知することを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  18. 搬送路に沿ってシートを搬送するための回転部材と、
    前記搬送路を搬送される前記シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記回転部材又は前記画像形成手段を駆動する複数のモータと、
    前記複数のモータを制御する請求項1から17のいずれか1項に記載のモータ制御装置と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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