JP2020118620A - 磁性体検査装置および磁性体検査方法 - Google Patents

磁性体検査装置および磁性体検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁性体の傷みの個数を取得することが可能な磁性体検査装置および磁性体検査方法を提供する。【解決手段】この磁性体検査装置100は、ワイヤロープW(磁性体)の全磁束の変化を検知する検知コイル30を含み、検知信号を出力する検知部3と、ワイヤロープWに断線Dpが生じた場合の検知信号の波形Wdを示す断線Dpのモデル波形Wmを記憶する記憶部23と、モデル波形Wmと検知信号とに基づいて、少なくともワイヤロープWに重畳した断線Dpの個数に関する情報を取得する制御部22とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、磁性体検査装置および磁性体検査方法に関し、特に、磁性体の磁束を検知する磁性体検査装置および磁性体検査方法に関する。
従来、磁性体の磁束を検知する磁性体検査装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ワイヤロープの漏洩磁束を検知する検知コイルと、検知コイルにより取得した検知信号に基づいてワイヤロープの状態を検知する制御部とを備えるワイヤロープの監視システム(ワイヤロープ検査装置)が開示されている。具体的には、上記特許文献1に記載されているワイヤロープ検査装置は、検知信号の強度が閾値を超えたか否かによって、ワイヤロープ(磁性体)に傷みが生じたか否かの判定を行っている。
ここで、ワイヤロープ(磁性体)において、局所的に複数の傷みが発生した場合、その部分における機械的強度が低下するため、傷みの個数が少ない場合でも、ワイヤロープ(磁性体)の交換が必要となる場合がある。したがって、ワイヤロープ(磁性体)検査においては、検知信号の強度のみならず、傷みの個数を取得するニーズがある。
国際公開第2007/116884号
しかしながら、上記特許文献1に記載されたワイヤロープ検査装置では、検知信号の強度が閾値を超えたか否かによってワイヤロープ(磁性体)の傷みを判定している。したがって、閾値を超えた検知信号が、1つの傷みに基づく検知信号か複数の傷みの集合に基づく検知信号かを区別することができず、ワイヤロープ(磁性体)の傷みの個数を取得することができないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、磁性体の傷みの個数を取得することが可能な磁性体検査装置および磁性体検査方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本願発明者が鋭意検討した結果、磁性体に複数の傷みが重畳した場合の検知信号の波形の形状を、1つの傷みが生じた場合の検知信号の波形を基に作成したモデル波形を重ね合わせることにより模擬することができるという新たな知見を得た。この発明の第1の局面による磁性体検査装置は、この新たな知見を利用して、磁性体の傷みの個数を取得するものである。すなわち、この発明の第1の局面による磁性体検査装置は、磁性体の全磁束の変化を検知する検知コイルを含み、検知信号を出力する検知部と、磁性体に傷みが重畳した場合の検知信号の波形を示す傷みのモデル波形を記憶する記憶部と、モデル波形と、検知信号とに基づいて、少なくとも磁性体に重畳した傷みの個数に関する情報を取得する制御部とを備える。なお、本発明におけるモデル波形とは、1つの傷みが生じた場合の検知信号の波形に基づく信号波形の図形のみならず、信号波形を示す関数(数式)をも含む概念である。
この発明の第1の局面による磁性体検査装置では、上記のように構成することによって、モデル波形と検知信号とにより、磁性体に重畳した傷みの個数を取得することができる。その結果、磁性体に重畳した傷みの個数を取得することが可能な磁性体検査装置を提供することができる。また、モデル波形を重ね合わせることにより、磁性体に複数の傷みが重畳した際の検知信号の波形のモデルを生成することが可能となるので、検知信号とモデル波形とを比較することにより、磁性体に重畳した傷みの個数を取得することができる。なお、本明細書において、「磁性体に重畳した傷みの個数」とは、モデル波形に基づく個数を意味する。具体的には、1本の素線に断線が生じた場合の信号強度を予め取得しておき、取得した信号強度のモデル波形を生成する。生成したモデル波形は、素線断線が1本の信号強度であるため、磁性体の検知信号の信号強度と、モデル波形の信号強度とに基づいて、磁性体に重畳した傷みの個数を取得することができる。
上記第1の局面による磁性体検査装置において、好ましくは、制御部は、モデル波形の信号強度に対する検知信号の信号強度の違いに基づいて、磁性体の同一領域に重畳した傷みの個数を取得するように構成されている。このように構成すれば、検知信号の信号強度に基づいて、傷みの個数を取得することが可能となるので、たとえば、検知信号が閾値を超えたか否かで磁性体に傷みが生じているか否かを検知する場合と比較して、検知信号が閾値を超えた領域内における磁性体の傷みの個数を正確に把握することができる。その結果、磁性体の同一領域に重畳している痛みの個数を正確に把握することが可能となるので、磁性体の交換時期を正確に把握することができる。
上記第1の局面による磁性体検査装置において、好ましくは、磁性体の検知信号を検知した際の検知部の位置情報を取得する位置情報取得部をさらに含み、制御部は、モデル波形と、検知信号と、位置情報とに基づいて、少なくとも磁性体に重畳した複数の傷みの分布情報を取得するように構成されている。このように構成すれば、磁性体の傷みの分布情報に基づいて、磁性体の傷みの個数と局在などを把握することができる。その結果、磁性体における部分的な機械的強度の低下などを把握することが可能となり、磁性体の交換時期を把握することができる。
この場合、好ましくは、モデル波形は、磁性体において、検知信号が検知された際の前記検知部の位置情報と、検知信号の強度とによるモデル関数に基づく波形のモデルである。このようなモデル波形を用いれば、モデル波形における傷みが生じた位置および傷みが生じた位置における検知信号の強度を変更することにより、重ね合わせの基準となる波形のパターンを、位置および強度を種々異ならせて増加させることが可能となるので、さまざまなパターンのモデル波形を取得することができる。その結果、さまざまなパターンのモデル波形の中から、検知信号の波形と最もマッチするモデル波形を取得することが可能となるので、磁性体の傷みの分布情報を取得する精度を向上させることができる。
上記モデル波形を用いる構成において、好ましくは、モデル波形は、磁性体において複数の傷みが離れて重畳した場合のモデル関数を加算して得られた関数に基づく波形のモデルである。このように構成すれば、さまざまな位置に傷みが生じた場合のモデル関数を加算することにより、さまざまなパターンの傷みの重畳に対応することが可能なモデル波形を容易に構築することができる。
上記第1の局面による磁性体検査装置において、好ましくは、制御部は、取得した検知信号の波形の形状と、モデル波形の形状との近似度に基づいて、磁性体の傷みの個数を取得するように構成されている。このように構成すれば、近似度を取得することにより、検知信号の波形と最も類似したモデル波形を取得することができる。その結果、検知信号の波形と最も類似したモデル波形の波形から磁性体の傷みの個数を取得することが可能となるので、検知信号から磁性体の傷みの個数を取得することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、検知信号の波形とモデル波形とを、最小二乗法によって解析することにより、磁性体の傷みの個数を取得するように構成されている。このように構成すれば、最小二乗法によって検知信号の波形とモデル波形の波形との近似度を容易に取得することができる。その結果、磁性体の傷みの個数を容易に取得することができる。
上記第1の局面による磁性体検査装置において、好ましくは、検知コイルは、1対の差動コイルを含み、制御部は、1対の差動コイルの各々が検知した検知信号の差分値を取得するとともに、取得した差分値とモデル波形とに基づいて、少なくとも磁性体の傷みの個数を取得するように構成されている。このように構成すれば、差動コイルにより雑音(ノイズ)が相殺されて雑音(ノイズ)が少ない検知信号が得られるとともに、その雑音の少ない検知信号の波形に基づいて磁性体の傷みの個数を取得することができるので、磁性体の傷みの個数をより精度よく取得することができる。
上記第1の局面による磁性体検査装置において、好ましくは、検知部による検知信号の検知を行うよりも前に、磁性体の磁化の向きを整える磁界印加部をさらに備える。このように構成すれば、検知部において磁性体の全磁束の変化を検知する前に、磁界印加部によって磁性体の磁化の向きを整えることが可能となり、磁性体の磁化の向きのバラつきに起因して生じるノイズの影響を抑制することができる。その結果、ノイズの影響が抑制されるので、磁性体に生じた個々の傷みを精度よく検知することが可能となり、磁性体の傷みの個数をより一層精度よく取得することができる。
この発明の第2の局面による磁性体検査方法は、検知コイルを含む検知部によって検知された磁性体の全磁束の変化に基づく検知信号データを取得するステップと、検知信号データの波形を示すモデル波形と、検知信号データとに基づいて、少なくとも磁性体に重畳した傷みの個数に関する情報を取得するステップとを備える。
この発明の第2の局面による磁性体検査方法では、上記のように構成することにより、第1の局面による磁性体検査装置と同様に、本願発明者による新たな知見に基づいて、磁性体の傷みの個数を取得することが可能な磁性体検査方法を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、磁性体の傷みの個数を取得することが可能な磁性体検査装置および磁性体検査方法を提供することができる。
第1実施形態による磁性体検査装置の構成を示す概略図である。 第1実施形態による磁性体検査装置により検査されるワイヤロープが使用されるエレベータを示した模式図である。 第1実施形態による磁性体検査装置の検知部および磁界印加部の構成を説明するための図である。 第1実施形態による磁性体検査装置の制御的な構成を示すブロック図である。 差動コイルにより1つの断線が生じた磁性体(ワイヤロープ)を計測した場合の検知信号の波形を示す図である。 1つの断線が生じた磁性体(ワイヤロープ)を計測した場合の検知信号のモデル波形の波形を示す図である。 断線数および断線が生じた位置を変更した場合のモデル波形の波形を示す図である。 磁性体検査装置が磁性体を検査する際の磁性体の離散化を説明するための模式図である。 磁性体検査装置が磁性体(ワイヤロープ)の断線の分布を取得する処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第2実施形態による磁性体(ワイヤロープ)の素線の断線箇所を説明するための模式図である。 第2実施形態による同一領域における磁性体の断線の数を取得する構成を説明するための模式図(A)および模式図(B)である。 第2実施形態のよる磁性体検査装置が磁性体(ワイヤロープ)の同一領域における断線の数を取得する処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の第1変形例による異なる種類の傷みが重畳した磁性体(ワイヤロープ)を計測した場合の検知信号の波形を示す図である。 第1実施形態の第2変形例による磁性体検査装置の構成を示す概略図である。 第2実施形態の変形例による断線位置が異なる複数の磁性体(ワイヤロープ)の検知信号の加算を説明するための模式図(A)および模式図(B)である。 第2実施形態の変形例による複数の磁性体(ワイヤロープ)の断線が同一領域内に位置する場合の検知信号の加算を説明するための模式図(A)および模式図(B)である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図8を参照して、第1実施形態による磁性体検査装置100の構成について説明する。
(磁性体検査装置の構成)
図1に示すように、磁性体検査装置100は、検査対象物であるワイヤロープWの傷みを検査するように構成されている。磁性体検査装置100は、磁性体検査部1と、解析部2とを含む。磁性体検査部1は、検知部3と、位置情報取得部46とを含む。解析部2は、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、表示部24とを備えている。磁性体検査部1および解析部2の詳細な構成については後述する。なお、第1実施形態では、磁性体検査装置100は、ワイヤロープWの傷みとして、ワイヤロープWの素線Ws(図10参照)の断線Dpを検知するように構成されている。磁性体検査装置100がワイヤロープWの素線Wsの断線Dpを検知する詳細な構成については後述する。
図2に示す例は、磁性体検査装置100が、ワイヤロープWの表面に沿ってワイヤロープWの延びる方向(X方向)に相対移動しながら、ワイヤロープWを検査する例である。図2に示す例では、ワイヤロープWは、たとえば、エレベータEに使用されている。エレベータEは、カゴ部E1と、ワイヤロープWを巻き上げてカゴ部E1を昇降させる巻上機E2と、カゴ部E1(ワイヤロープW)の位置を検知する位置センサE3とを備えている。エレベータEでは、ワイヤロープWが巻上機E2により移動されるため、磁性体検査装置100を固定した状態で、ワイヤロープWの移動に伴って、検査が行われる。ワイヤロープWは、磁性体検査装置100の位置において、X方向に延びるように配置されている。
磁性体検査装置100には、通信部47を介して解析部2が接続されている。
図3に示すように、磁性体検査装置100は、検知コイル30によりワイヤロープWの磁界(全磁束)の変化を検知するように構成されている。
(ワイヤロープの構成)
ワイヤロープWは、X方向に延びる長尺材からなる磁性体である。ワイヤロープWは、磁性を有する素線材料が編みこまれる(たとえば、ストランド編みされる)ことにより形成されている。ワイヤロープWは、劣化による切断が起こるのを防ぐために、状態(傷等の有無)を監視されている。そして、劣化が所定量より進行したワイヤロープWは、交換される。
(磁界印加部の構成)
図3に示すように、磁界印加部5は、検知部3による検知信号の検知を行うよりも前に、ワイヤロープWの磁化の向きを整えるように構成されている。磁界印加部5は、磁石51および52を含む第1磁界印加部と、磁石53および54を含む第2磁界印加部とを含んでいる。第1磁界印加部(磁石51および52)は、検知部3に対して、ワイヤロープWの延びる方向の一方側(X1方向側)に配置されている。また、第2磁界印加部(磁石53および54)は、検知部3に対して、ワイヤロープWの延びる方向の他方側(X2方向側)に配置されている。
(検知部の構成)
検知部3は、ワイヤロープWの全磁束の変化を検知する検知コイル30を含み、検知信号を出力するように構成されている。検知コイル30は、受信コイル11および12を有する1対の差動コイル34を含む。検知コイル30(差動コイル34)と、励振コイル33とは、図3に示すように、ワイヤロープWの延びる方向を中心軸として、ワイヤロープWの延びる方向(X方向)に沿うようにそれぞれ複数回巻回されている。また、検知コイル30および励振コイル33は、ワイヤロープWの延びるX方向に沿って円筒形となるように形成される導線部分を含むコイルである。したがって、検知コイル30および励振コイル33の巻回される導線部分の形成する面は、ワイヤロープWの延びる方向(X方向)と略直交している。ワイヤロープWは、検知コイル30および励振コイル33の内部を通過する。また、検知コイル30は、励振コイル33の内側に設けられている。なお、検知コイル30および励振コイル33の配置はこれに限られない。受信コイル11および12のうち受信コイル11は、X1方向側に配置されている。また、受信コイル11および12のうち受信コイル12は、X2方向側に配置されている。
検知コイル30は、ワイヤロープWの全磁束の変化を検知するように構成されている。具体的には、検知コイル30は、一対の受信コイル11および12によって、検査対象物であるワイヤロープWのX方向の磁界の変化を検知するように構成されている。すなわち、検知コイル30は、励振コイル33により磁界が印加されたワイヤロープWに対して、X方向の全磁束の変化を検知する。また、検知コイル30は、検知したワイヤロープWのX方向の磁界の変化を出力するように構成されている。また、検知コイル30は、励振コイル33によって発生する磁界の略全てが検知可能に(入力される様に)配置されている。
励振コイル33は、ワイヤロープWの磁化の状態を励振させる。具体的には、励振コイル33に励振交流電流が流されることにより、励振コイル33の内部において、励振交流電流に基づいて発生する交流磁界が印加されることにより、ワイヤロープWの磁化の状態を励振するように構成されている。
ワイヤロープWに欠陥(傷等)が存在する場合は、欠陥(傷等)のある部分でワイヤロープWの全磁束(磁界に透磁率と面積とを掛けた値)が、欠損(傷等)がない部分と比較して小さくなる。その結果、たとえば、受信コイル11が、欠陥(傷等)のある場所に位置する場合、受信コイル12を通る磁束量が受信コイル11と比較して変化するため、検知コイル30による検知電圧の差の絶対値(検知信号の差分値)が大きくなる。一方、欠陥(傷等)のない部分での検知信号は略ゼロとなる。このように、検知コイル30において、欠陥(傷等)の存在をあらわす明確な信号(S/N比の良い信号)が検知される。これにより、電子回路部4は、検知信号の値に基づいてワイヤロープWの欠陥(傷等)の存在を検出することが可能である。
(磁性体検査部の構成)
図4に示すように、磁性体検査部1は、検知部3と、電子回路部4とを備えている。検知部3は、検知コイル30と、励振コイル33とを含んでいる。電子回路部4は、検査制御部41と、受信I/F42と、記憶部43と、励振I/F44と、電源回路45と、位置情報取得部46と、通信部47とを含んでいる。また、磁性体検査装置100は、磁界印加部5(図3参照)を備えている。
図4に示す電子回路部4の検査制御部41は、磁性体検査装置100の各部を制御するように構成されている。具体的には、検査制御部41は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、メモリ、AD変換器などを含んでいる。
検査制御部41は、検知コイル30が検知した全磁束に基づいて、検知信号を取得するように構成されている。また、検査制御部41は、1対の差動コイル34の各々が検知した検知信号を受信して、通信部47を介して解析部2に出力するように構成されている。また、検査制御部41は、励振コイル33を励振させる制御を行うように構成されている。
また、検査制御部41は、位置情報取得部46を介して、ワイヤロープWにおける検知部3(検知コイル40)の位置情報を取得するように構成されている。第1実施形態では、位置情報として、検知部3(検知コイル40)がワイヤロープWの全磁束を検知した位置および、離散化した位置x(図8参照)を取得する。検査制御部41は、たとえば、エレベータEの位置センサE3から検知部3の位置情報を取得するように構成されている。また、磁性体検査装置100自体に検知部3の位置を検知する位置センサ(図示せず)が設けられていてもよい。なお、位置xは、特許請求の範囲の「検知部の位置情報」の一例である。
記憶部43は、検査制御部41により、ワイヤロープWの検知信号を検知した際の位置情報と、検知コイル30(差動コイル34)が検知したワイヤロープWの検知信号とを関連付けた検知情報を記憶するように構成されている。記憶部43は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State drive)などにより構成することが可能である。また、検査制御部41は、通信部47を介して、検知情報を解析部2に送信するように構成されている。
受信I/F42は、検査制御部41の制御の下、検知コイル30からの全磁束に基づく信号(電圧値)を受信して、検査制御部41に送信するように構成されている。具体的には、受信I/F42は、増幅器を含んでいる。また、受信I/F42は、検知コイル30の全磁束に基づく信号を増幅して、検査制御部41に送信するように構成されている。
励振I/F44は、検査制御部41の制御の下、励振コイル33に対する電力の供給を制御するように構成されている。具体的には、励振I/F44は、検査制御部41からの制御信号に基づいて、電源回路45から励振コイル33への電力の供給を制御する。
位置情報取得部46は、検査制御部41の制御の下、検知部3のワイヤロープWの検知信号を検知した際の検知部3の位置情報を取得するように構成されている。位置情報取得部46は、エレベータEの位置センサE3が取得した検知部3の位置情報を取得するように構成されている。たとえば、シリアル通信ポートを含む。
(ワイヤロープの断線の分布情報の取得に関する構成)
第1実施形態では、磁性体検査装置100は、解析部2によってワイヤロープWに生じた断線Dp(断線Dpの分布情報)を取得するように構成されている。解析部2には、通信部21を介して磁性体検査装置100が接続されている。通信部21は、制御部22の制御の下、磁性体検査部1によって取得されたワイヤロープWの検知情報を受信するように構成されている。通信部21は、たとえば、シリアル通信ポートを含む。
制御部22は、CPUおよびメモリなどから構成されており、記憶部23に格納された各種プログラムを実行することにより、解析部2の制御部22として機能するように構成されている。また、制御部22は、1対の差動コイル34の各々が検知した検知信号の差分値を取得するように構成されている。また、制御部22は、受信したワイヤロープWの検知情報に基づいて、ワイヤロープWの素線Wsの断線Dpの分布情報を取得するように構成されている。制御部22がワイヤロープWの断線Dpの分布情報を取得する詳細な構成については後述する。
記憶部23は、制御部22が実行する各種プログラムを記憶している。また、記憶部23は、ワイヤロープWに断線Dpが生じた際の検知信号の波形を示す断線Dpのモデル波形Wmを記憶するように構成されている。記憶部23は、たとえば、HDDまたはSSDなどを含む。
表示部24は、制御部22が取得したワイヤロープWに生じた断線Dp(断線Dpの分布情報)を表示するように構成されている。表示部24は、たとえば、液晶モニタなどを含む。
図5は、ワイヤロープWに1つの断線Dpが生じた場合の検知信号の波形Wdの模式図である。本発明の発明者は、ワイヤロープWに断線Dpが重畳した場合の検知信号の波形Wdの形状が、1つの断線Dpが生じた場合の検知信号の波形Wdから取得したモデル波形Wmを重ね合わせることにより取得することができるという知見を得た。そこで、本発明の発明者は、図5に示す1つの断線Dpが生じた際の検知信号の波形Wdに基づいて、図6に示すような波形を示すモデル波形Wmを構築した。モデル波形Wmの詳細については後述する。なお、図5に示す波形Wdのグラフおよび図6に示すモデル波形Wmのグラフは、縦軸が信号強度を示す軸であり、横軸が検知コイル30の検知位置を示す軸である。
ワイヤロープWに断線Dpが生じた場合のモデル波形Wmは、図7に示すように形状が変化する。図7に示す例は、ワイヤロープWにおいて、断線Dpが1か所、3か所、4か所、6か所、12か所、および2か所発生した場合の例である。ワイヤロープWに生じた断線Dpが1か所、3か所、4か所、6か所、12か所および2か所の場合、モデル波形Wmの形状は、それぞれ、波形Wm1、波形Wm2、波形Wm3、波形Wm4、波形Wm5、波形Wm6に示す形状となる。なお、図7に示すモデル波形Wmのグラフは、縦軸が信号強度を示す軸であり、横軸が検知コイル30の検知位置を示す軸である。
図7に示す例では、便宜上、各検知信号の波形Wdの強度を実際の強度から変更して図示している。すなわち、グラフf2に示す位置に断線Dpが3か所発生した場合のモデル波形Wm2は、グラフf1に示す位置に断線Dpが1か所発生した場合のモデル波形Wm1に対して、信号強度を1/3にして図示している。また、グラフf3〜グラフf6に示す位置に断線Dpが4か所、6か所、12か所、および2か所の場合は、それぞれ、グラフf1のモデル波形Wm1に対して、信号強度を1/4、1/6、1/6および1/2にして図示している。
ワイヤロープWの複数か所に近接して断線Dpが重畳した場合の検知信号の波形Wdと、断線Dpの個数に応じた波形が加算されたモデル波形Wmとを比較することにより、ワイヤロープWの断線Dpの分布情報を取得することができる。たとえば、図7に示すように、3つの検知信号が加算されたモデル波形Wm2と近似度の高い検知信号の波形Wdが得られた場合、ワイヤロープWに断線Dpが3か所生じている(重畳している)ことがわかる。また、12個の波形が加算されたモデル波形Wmの波形Wd6と近似度の高い、検知信号の波形Wdが得られた場合、ワイヤロープWに断線Dpが12か所連続して近接して生じている(重畳している)ことがわかる。
そこで、第1実施形態では、制御部22は、あらかじめ構築されたワイヤロープWに断線Dpが生じた際の検知信号の波形を示すモデル波形Wmを用いることにより、ワイヤロープWに生じた断線Dp(断線Dpの分布情報)を取得する。具体的には、制御部22は、モデル波形Wmと、検知信号とに基づいて、少なくともワイヤロープWに生じた断線Dpを取得するように構成されている。より具体的には、制御部22は、モデル波形Wmと、検知信号と、位置情報とに基づいて、少なくともワイヤロープWに重畳した断線Dpの分布情報を取得するように構成されている。制御部22は、検知信号として、差動コイル34が取得した検知信号の差分値を用いるように構成されている。断線Dpの分布および個数に応じて、検知信号の波形Wdの形状は異なるため、制御部22が用いるモデル波形Wmは、ワイヤロープWに1つの断線Dpが生じた際の検知信号の波形Wdを重ね合わせの基準波形とする波形のモデルとなるように構築される。
なお、第1実施形態では、図8に示すように、磁性体検査装置100は、ワイヤロープWを所定の間隔Rごとに検査することを想定して構成されている。制御部22は、所定の間隔RごとにワイヤロープWから検知された検知信号を用いて断線Dpの分布情報を取得する。また、制御部22は、所定の間隔Rにおいて、ワイヤロープWを所定の数分だけ離散化し、離散化した各区画xにおける検知信号に基づいて断線Dpが生じているか否かを取得する。図8に示す例では、所定の間隔Rを10等分に離散化した例を示している。すなわち、図8に示す例では、所定の間隔Rを区画x1〜区画x10の10等分に離散化し、各区画xにおいて断線Dpがあるか否かを検査する。
断線Dpが1か所の場合のモデル波形Wmを以下に示す式(1)とすると、複数か所に断線Dpが重畳した場合のモデル波形Wmは、以下の式(2)によって示すことができる。
Figure 2020118620
ここで、h(x)は、断線Dpが1か所の場合のモデル波形Wmである。また、H(x)は、断線Dpが複数か所の場合のモデル波形Wmである。また、xは、ワイヤロープWにおける検知コイル30の位置である。また、xは、離散化したワイヤロープWにおける、断線Dp(傷み)が生じた位置(区画)である。また、Mは、断線Dp(傷み)が生じた位置における検知信号の強度である。なお、h(x)およびH(x)は、それぞれ、特許請求の範囲の「モデル関数」の一例である。
ここで、第1実施形態では、h(x)として、以下の式(3)を用いる。なお、式(3)は、断線Dpが1か所の場合の検知信号の波形Wd1に基づいて取得したモデル関数である。
Figure 2020118620
式(3)に示すように、モデル波形Wmは、ワイヤロープWにおいて、検知信号が検知された際の検知部3(検知コイル30)の位置xと、検知信号の強度Mとによるモデル関数に基づく波形のモデルである。
また、上記式(2)に示すように、モデル波形Wmは、ワイヤロープWにおいて複数の断線Dpが離れて重畳した場合のモデル関数を加算して得られた関数に基づく波形のモデルである。すなわち、モデル波形Wmは、各区画xにおけるモデル関数を、区画xの数分加算して得られた関数に基づく波形のモデルである。
第1実施形態では、制御部22は、取得した検知信号の波形Wdの形状と、モデル波形Wmの形状との近似度に基づいて、ワイヤロープWの断線Dpを取得するように構成されている。具体的には、制御部22は、検知信号の波形Wdとモデル波形Wmとを、最小二乗法によって解析することにより、ワイヤロープWの断線Dpを取得するように構成されている。制御部22は、以下に示す式(4)を誤差関数とし、誤差関数の二乗が最小となる検知信号の強度Mを取得することにより、ワイヤロープWの断線Dpを取得する。
Figure 2020118620
ここで、r(x)は、誤差関数である。また、y(x)は、検知信号の実測値である。
制御部22は、誤差関数の二乗が最小となるモデル波形Wmの強度Mを取得することにより、ワイヤロープWにおいて断線Dp(傷み)の分布情報を取得することができる。
(ワイヤロープの断線の分布情報取得処理)
次に、図9を参照して、磁性体検査装置100がワイヤロープWの断線Dpの分布情報を取得する処理の流れについて説明する。
ステップS1において、制御部22は、検知コイル30を含む検知部3が検知したワイヤロープWの全磁束の変化に基づいて、検知信号データを取得する。その後、処理はステップS2へ進む。
ステップS2において、制御部22は、記憶部23に記憶されたワイヤロープWの検知信号を検知した際の検知部3の位置情報を取得する。その後、処理はステップS3へ進む。
ステップS3において、制御部22は、検知信号データの波形Wdを示すモデル波形Wmと、検知信号データと、位置情報とに基づいて、少なくともワイヤロープWの断線Dp(傷み)の分布情報を取得し処理を終了する。
なお、第1実施形態では、制御部22は、取得したワイヤロープWの断線Dp(傷み)の分布情報を表示部24に表示するように構成されている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、磁性体検査装置100は、ワイヤロープWの全磁束の変化を検知する検知コイル30を含み、検知信号を出力する検知部3と、ワイヤロープWに断線Dp(傷み)が生じた際の検知信号の波形Wdを示す断線Dpのモデル波形Wmを記憶する記憶部23と、モデル波形Wmと、検知信号とに基づいて、少なくともワイヤロープWに重畳した断線Dpを取得する制御部22とを備える。これにより、モデル波形Wmと検知信号の波形Wdとにより、ワイヤロープWに重畳した断線Dpを取得することができる。その結果、ワイヤロープWに重畳した断線Dpを取得することが可能な磁性体検査装置100を提供することができる。また、モデル波形Wmを重ね合せることにより、ワイヤロープWの様々な位置に断線Dpが生じた際の検知信号の波形Wdのモデルを生成することが可能となるので、検知信号とモデル波形Wmとを比較することにより、ワイヤロープWに重畳した断線Dpを取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ワイヤロープWの検知信号を検知した際の検知部3の位置情報を取得する位置情報取得部46をさらに含み、制御部22は、モデル波形Wmと、検知信号と、位置情報とに基づいて、少なくともワイヤロープWに重畳した断線Dpの分布情報を取得するように構成されている。これにより、ワイヤロープWの断線Dpの分布情報に基づいて、ワイヤロープWの断線Dpの局在などを把握することができる。その結果、ワイヤロープWにおける部分的な機械的強度の低下などを把握することが可能となり、ワイヤロープWの交換時期を把握することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、モデル波形Wmは、ワイヤロープWにおいて検知信号が検知された際の検知部3の位置情報(位置x)と検知信号の強度Mとによるモデル関数に基づく波形のモデルである。このようなモデル波形Wmを用いることにより、モデル波形Wmにおける断線Dpが生じた位置xおよび断線Dpが生じた位置における検知信号の強度Mを変更することにより、重ね合わせの基準となる波形のパターンを、位置および強度を種々異ならせて増加させることが可能となるので、さまざまなパターンのモデル波形Wmを取得することができる。その結果、さまざまなパターンのモデル波形Wmの中から、検知信号の波形Wdと最もマッチするモデル波形Wmを取得することが可能となるので、ワイヤロープWの断線Dpの分布情報を取得する精度を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、モデル波形Wmは、ワイヤロープWにおいて複数の断線Dpが離れて重畳した場合のモデル関数を加算して得られた関数に基づく波形のモデルである。これにより、さまざまな位置に断線Dp(傷み)が重畳した場合のモデル関数を加算することにより、さまざまなパターンの検知信号に対応することが可能なモデル波形Wmを容易に構築することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部22は、取得した検知信号の波形Wdの形状と、モデル波形Wmの形状との近似度に基づいて、ワイヤロープWの断線Dpを取得するように構成されている。これにより、近似度を取得することにより、検知信号の波形と最も類似したモデル波形Wmを取得することができる。その結果、検知信号の波形と最も類似したモデル波形WmからワイヤロープWの断線Dpを取得することが可能となるので、検知信号から磁性体の断線Dpを取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部22は、検知信号の波形Wdとモデル波形Wmとを、最小二乗法によって解析することにより、ワイヤロープWの断線Dpを取得するように構成されている。これにより、最小二乗法によって検知信号の波形Wdとモデル波形Wmとの近似度を容易に取得することができる。その結果、ワイヤロープWの断線Dpを容易に取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検知コイル30は、1対の差動コイル34を含み、制御部22は、1対の差動コイル34の各々が検知した検知信号の差分値を取得するとともに、取得した差分値とモデル波形Wmとに基づいて、少なくともワイヤロープWの断線Dpを取得するように構成されている。これにより、差動コイル34により雑音(ノイズ)が相殺されて雑音(ノイズ)が少ない検知信号が得られるとともに、その雑音の少ない検知信号の波形Wdに基づいて磁性体の断線Dpを取得することができるので、ワイヤロープWの断線Dpをより精度よく取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検知部3による検知信号の検知を行うよりも前に、ワイヤロープWの磁化の向きを整える磁界印加部5をさらに備える。これにより、検知部3においてワイヤロープWの全磁束の変化を検知する前に、磁界印加部5によってワイヤロープWの磁化の向きを整えることが可能となり、ワイヤロープWの磁化の向きのバラつきに起因して生じるノイズの影響を抑制することができる。その結果、ノイズの影響が抑制されるので、ワイヤロープWに生じた個々の断線Dpを精度よく検知することが可能となり、ワイヤロープWの断線Dpをより一層精度よく取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、磁性体検査方法は、検知コイル30を含む検知部3によって検知されたワイヤロープWの全磁束の変化に基づく検知信号データを取得するステップS1と、ワイヤロープWの検知信号データを検知した際の検知部3の位置情報を取得するステップS2と、検知信号データの波形Wdを示すモデル波形Wmと、検知信号データと、位置情報とに基づいて、少なくともワイヤロープWの断線Dpを取得するステップS3とを備える。これにより、ワイヤロープWの断線Dpを取得することが可能な磁性体検査方法。
[第2実施形態]
次に、図1、図10および図11を参照して、第2実施形態による磁性体検査装置200(図1参照)について説明する。複数の断線Dpが離れて重畳したワイヤロープWを検査する第1実施形態とは異なり、第2実施形態では、磁性体検査装置200は、ワイヤロープWの同一領域SAに重畳した断線Dpを取得するように構成されている。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
図1に示すように、第2実施形態では、磁性体検査装置200は、制御部25を備えている。制御部25は、ワイヤロープWの同一領域SA(図10参照)に重畳した断線Dpの個数を取得するように構成されている。
図10は、ワイヤロープWの同一領域SAに複数の断線Dpが重畳した場合の模式図である。第2実施形態では、磁性体検査装置200は、ワイヤロープWの同一領域SAにおいて、ワイヤロープWの複数の素線Wsに断線Dpが生じた場合のワイヤロープWを検査する。具体的には、図10に示すように、磁性体検査装置200は、3本の素線Wsのそれぞれの断線Dpが、同一領域SAにおいて生じているワイヤロープWの検査を行う。なお、第2実施形態では、簡単のため、それぞれの素線Wsの断線Dpから検知される検知信号の信号強度は、モデル波形Wmの信号強度と同一であるとする。
図11(A)は、1本の素線Wsに1つの断線Dpが生じた場合のモデル波形Wmの検知信号を表すグラフf1である。また、図11(B)は、3本の素線Wsのそれぞれの断線Dpが、同一領域SAにおいて重畳しているワイヤロープWの検知信号の波形Wd7を示すグラフf7である。
本発明の発明者は、同一領域SAにおいて複数の断線Dpが重畳している場合、検知信号が加算されるという知見を得た。具体的には、本発明の発明者は、同一領域SAにおいて複数の断線Dpが重畳している場合の検知信号の振幅A2は、断線Dpの個数に応じて、モデル波形Wmの振幅A1の整数倍となるという知見を得た。本発明の発明者は、上記知見に基づいて、モデル波形Wmの信号強度に対して、検知信号の信号強度の違いを取得することにより、同一領域SAにおける断線Dpの個数を取得できることを見出した。図11(B)に示す例では、同一領域SAに3つの断線Dpが重畳しているため、検知信号の振幅A2は、モデル波形Wmの振幅A1の3倍となる例である。
制御部25は、モデル波形Wmの信号強度に対する検知信号の信号強度の違いに基づいて、ワイヤロープWの同一領域SAに重畳した断線Dpの個数を取得するように構成されている。第2実施形態では、制御部25は、モデル波形Wmの振幅A1と、検知信号の振幅A2との比率に基づいて、ワイヤロープWの同一領域SAに重畳した断線Dpの個数を取得するように構成されている。なお、制御部25は、モデル波形Wmの振幅A1と、検知信号の振幅A2との比率以外に基づいて、ワイヤロープWの同一領域SAに重畳した断線Dpの個数を取得するように構成されていてもよい。たとえば、制御部15は、モデル波形Wmの振幅A1と、検知信号の振幅A2と差に基づいて、ワイヤロープWの同一領域SAに重畳した線Dpの個数を取得するように構成されていてもよい。
次に、図12を参照して、磁性体検査装置200がワイヤロープWの同一領域SAに重畳した断線Dpの個数を取得する処理の流れについて説明する。なお、第1実施形態と同様のステップの説明については省略する。
ステップS1において、制御部25は、ワイヤロープWの検知信号データを取得する。その後、処理はステップS4へ進む。
ステップS4において、制御部25は、モデル波形Wmの信号強度に対する検知信号の信号強度の違いに基づいて、ワイヤロープWの同一領域SAに重畳した断線Dpの個数を取得し、処理を終了する。
なお、第2実施形態におけるその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、上記のように、制御部25は、モデル波形Wmの信号強度に対する検知信号の信号強度の違いに基づいて、ワイヤロープWの同一領域SAに重畳した断線Dpの個数を取得するように構成されている。これにより、検知信号の信号強度に基づいて、断線Dpの個数を取得することが可能となるので、たとえば、検知信号が閾値を超えたか否かによって、ワイヤロープWに断線Dpが生じているか否かを検知する場合と比較して、検知信号が閾値を超えた領域内におけるワイヤロープWの断線Dpの個数をを正確に把握することができる。その結果、ワイヤロープWに重畳している断線Dpの個数をを正確に把握することが可能となるので、ワイヤロープWの交換時期を正確に把握することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)において検査される磁性体がワイヤロープWである例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、磁性体検査装置100(200)において検査される磁性体は、ワイヤロープW以外の磁性体であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)が磁界印加部5を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。磁性体検査装置100(200)は、磁界印加部5を備えていなくてもよい。しかし、磁界印加部5を備えない構成の場合、雑音(ノイズ)の影響によりワイヤロープWの断線Dp(傷み)の検知精度が低下するため、磁性体検査装置100(200)は、磁界印加部5を備える構成の方が好ましい。
また、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)が、エレベータEに設けられたワイヤロープWの検査を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、磁性体検査装置100(200)は、クレーン、吊り橋、ロボットなどに用いられたワイヤロープWの検査に使用されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)をワイヤロープWに対して固定した状態で、ワイヤロープWをX方向に移動させながらワイヤロープWの磁束の測定を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、吊り橋に使用されるワイヤロープWのように、ワイヤロープW自体が移動しない場合には、ワイヤロープWを磁性体検査装置100(200)に対してX方向に移動させながら、磁性体検査装置100(200)によるワイヤロープWの磁束の計測を行ってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、検知部3が一対の受信コイル11および12を有する差動コイル34を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検知部3が単一のコイルにより構成された検知コイル30を含んでいてもよい。単一のコイルにより構成された検知コイル30によりワイヤロープW(磁性体)の磁束を検知する場合には、以下に示す式(5)によるモデル波形Wmによって、磁性体の断線Dpを取得すればよい。
Figure 2020118620
なお、Nは断線Dp(傷み)が生じた位置における検知信号の強度である。
また、上記第1および第2実施形態では、制御部22が最小二乗法によって検知信号を解析する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部22は、最尤推定法によって検知信号を解析するように構成されていてもよい。また、たとえば、図7に示すような検知信号の波形Wdの全パターン(離散化した区間における断線Dpの有無の全組み合わせ)の波形を記憶部23に記憶しておき、制御部22は、検知信号の波形Wdと、記憶部23に記憶されたそれぞれの波形とをパターンマッチングすることにより、ワイヤロープWの断線Dp(傷み)の分布情報を取得するように構成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、制御部22がワイヤロープWの傷みとして、断線Dpを取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部22は、ワイヤロープWの傷みとして、異物付着の分布情報を取得するように構成されていてもよい。ワイヤロープWに異物が付着した場合、図13に示すように、検知信号の波形Wdは、波形Wdfとなる。すなわち、ワイヤロープWに異物が付着した場合の検知信号の波形Wdfは、ワイヤロープWに断線Dpが生じた場合の検知信号の波形Wdとは互いに異なる極性を示す。したがって、検知信号の波形Wdの形状に応じて、異なる種類の傷みを検知することができる。なお、図13に示す例は、便宜上、検知信号の波形Wd(Wdf)を、ノイズを含まない理想的な状態で習得した波形で図示している。
また、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)が解析部2に検知情報を送信する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図14に示すように、磁性体検査部1は、クラウドCL上のサーバSvに検知情報を送信するように構成されていてもよい。磁性体検査部1がサーバSv上に検知情報を送信する場合、サーバSvによってワイヤロープWの断線Dpを取得するように構成すればよい。ユーザは、各自のパソコンPを用いてクラウドCL上のサーバSvにアクセスすることにより、ワイヤロープWの断線Dpを取得すればよい。
また、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)が解析部2を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。磁性体検査装置100(200)は、解析部2を備えなくてもよい。たとえば、磁性体検査装置100(200)が解析部2を備えない場合、検査制御部41において、ワイヤロープWの断線Dpを取得するように構成すればよい。
また、上記第1および第2実施形態では、検知部3が励振コイル33を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ワイヤロープWと磁性体検査装置100(200)とが相対移動する構成であれば、検知部3は励振コイル33を備えていなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、制御部22(25)が、差動コイル34の検知信号に基づいて差分値を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検査制御部41が、差動コイル34の検知信号に基づいて差分値を取得するように構成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)が、解析部2に対して、ワイヤロープWの断線Dpを検知した際の位置情報と、検知コイル30(差動コイル34)が検知したワイヤロープWの全磁束とを関連付けた検知情報を送信する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、磁性体検査装置100(200)は、検査制御部41において検知信号を取得し、検知信号と位置情報とを関連付けた検知情報を解析部2に送信するように構成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、磁性体検査装置100(200)が位置情報取得部46を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。検知信号の波形WdからワイヤロープWの断線Dpの個数のみを取得する場合には、位置情報取得部46を備えていなくてもよい。
また、上記2実施形態では、1本のワイヤロープWの同一領域SAに重畳した複数の断線Dpを検知した場合に、検知信号が加算される構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、磁性体検査装置200は、複数のワイヤロープWに生じた断線Dpの検知に用いてもよい。複数のワイヤロープWを検知する場合においても、加算された検知信号を得ることができる。図15(A)に示すように、2本のワイヤロープW(ワイヤロープW1およびW2)に生じた断線Dp(断線Dp1およびDp2)を一度に検知した場合、得られる検知信号の波形Wd9は図15(B)に示すグラフf8のようになる。グラフf8に示すように、複数のワイヤロープWに生じた断線Dpを一度に検知した場合、それぞれの断線Dpの位置において、振幅A3および振幅A4のピークが出現する。なお、図15(B)に示す例は、断線Dp2の検知信号の振幅A4が、断線Dp1の検知信号の振幅A3の2倍の大きさ(強度)となる例である。
図16(A)は、複数のワイヤロープW(ワイヤロープW1およびW2)に生じた断線Dp(断線Dp1およびDp2)の位置が同一領域SA内となる場合の例である。複数のワイヤロープWに生じた断線Dpの位置が同一領域SA内にとなる場合、得られる検知信号の波形Wd10は、図16(B)に示すグラフf9のように加算される。したがって、複数のワイヤロープWにおける断線Dpの位置が同一領域SA内となる場合でも、検知信号が加算されるため、複数のワイヤロープWをまとめて検査した場合でも、同一領域SAにおける断線Dpの個数を取得することができる。
また、上記第2実施形態では、磁性体検査装置200が、それぞれの断線Dpの検知信号の強度が等しい場合における検知信号の加算を検知する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図15(B)に示すように、磁性体検査装置200は、断線Dp1の検知信号の振幅A3と、断線Dp2の検知信号の振幅A4とが異なる場合でも加算された検知信号を検知することができる。図16(A)に示すように、断線Dp1と断線Dp2とが同一領域SA内にある場合、図16(B)に示すグラフf9のように、得られる検知信号の波形Wd10の振幅A5は、断線Dp1の検知信号の振幅A3と、断線Dp2の検知信号の振幅A4とが加算された大きさ(強度)となる。
また、上記第2実施形態では、磁性体検査装置200がワイヤロープWの素線Wsの断線Dpの個数を検知する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、磁性体検査装置200は、ワイヤロープWの一方表面上の傷および他方表面の傷など、素線Wsの断線Dp以外のワイヤロープWの傷みの個数を検知するように構成されていてもよい。
3 検知部
5 磁界印加部
22、25 制御部
23 記憶部
30 検知コイル
34 差動コイル
41 検査制御部(制御部)
46 位置情報取得部
100、200 磁性体検査装置
Dp 断線(磁性体の傷み)
(x)、H(x) モデル関数
傷みが重畳した位置における検知信号の強度
検知部の位置情報
W ワイヤロープ(磁性体)
Wd 検知信号の波形
Wm モデル波形

Claims (10)

  1. 磁性体の全磁束の変化を検知する検知コイルを含み、検知信号を出力する検知部と、
    前記磁性体に1つの傷みが生じた場合の前記検知信号の波形に対応する傷みのモデル波形を記憶する記憶部と、
    前記モデル波形と、前記検知信号とに基づいて、少なくとも前記磁性体に重畳した傷みの個数に関する情報を取得する制御部とを備える、磁性体検査装置。
  2. 前記制御部は、前記モデル波形の信号強度に対する前記検知信号の信号強度の違いに基づいて、前記磁性体の同一領域に重畳した傷みの個数を取得するように構成されている、請求項1に記載の磁性体検査装置。
  3. 前記磁性体の前記検知信号を検知した際の前記検知部の位置情報を取得する位置情報取得部をさらに含み、
    前記制御部は、前記モデル波形と、前記検知信号と、前記位置情報とに基づいて、少なくとも前記磁性体に重畳した傷みの分布情報を取得するように構成されている、請求項1または2に記載の磁性体検査装置。
  4. 前記モデル波形は、前記磁性体において前記検知信号が検知された際の前記検知部の前記位置情報と、前記検知信号の強度とによるモデル関数に基づく波形のモデルである、請求項3に記載の磁性体検査装置。
  5. 前記モデル波形は、前記磁性体において複数の傷みが離れて重畳した場合の前記モデル関数を加算して得られた関数に基づく波形のモデルである、請求項4に記載の磁性体検査装置。
  6. 前記制御部は、取得した前記検知信号の波形の形状と、前記モデル波形の形状との近似度に基づいて、前記磁性体の傷みの個数を取得するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁性体検査装置。
  7. 前記制御部は、前記検知信号の波形と前記モデル波形とを、最小二乗法によって解析することにより、前記磁性体の傷みの個数を取得するように構成されている、請求項6に記載の磁性体検査装置。
  8. 前記検知コイルは、1対の差動コイルを含み、
    前記制御部は、前記1対の差動コイルの各々が検知した前記検知信号の差分値を取得するとともに、取得した前記差分値と前記モデル波形とに基づいて、少なくとも前記磁性体の傷みの個数を取得するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁性体検査装置。
  9. 前記検知部による前記検知信号の検知を行うよりも前に、前記磁性体の磁化の向きを整える磁界印加部をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁性体検査装置。
  10. 検知コイルを含む検知部によって検知された磁性体の全磁束の変化に基づく検知信号データを取得するステップと、
    前記検知信号データの波形を示すモデル波形と、前記検知信号データとに基づいて、少なくとも前記磁性体に重畳した傷みの個数に関する情報を取得するステップとを備える、磁性体検査方法。
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