JP2020117483A - 内臓不快感の予防又は治療剤 - Google Patents

内臓不快感の予防又は治療剤 Download PDF

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Abstract

【課題】内臓不快感を予防又は治療できる医薬等を提供することを課題とする。【解決手段】シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療剤、医薬組成物、医療機器、食品又は飲料を提供する。シリコン微粒子を、経口投与又は皮膚もしくは粘膜上に留置することにより、内臓不快感を予防又は治療でき、その予防及び/又は治療効果は優れたものである。内臓不快感には、内臓痛、嘔吐、悪心、腹鳴、及び下痢等が含まれる。シリコン微粒子は水と接して水素を発生し得るシリコンを含有する微粒子である。【選択図】図6

Description

本発明は、内臓不快感の予防又は治療に関する。
腹痛、悪心、嘔吐、下痢、腹鳴等の内臓不快感は、多くの人々を悩ませる症状であり、これら症状を改善することにより生活の質は大きく改善される。これら症状は、ストレス、疲労、不規則な生活、内臓の炎症、薬の副作用等の種々の原因により発症する。
抗がん剤治療は、がんの増殖抑制や腫瘍の縮小化など有用ながん治療法の一つであるが、悪心・嘔吐、下痢や貧血などが生じることがある。特に悪心・嘔吐は患者の生活の質を著しく低下させるため、その制御は非常に重要である。嘔吐反射は、抗がん剤が小腸及び延髄背側部嘔吐中枢を刺激し、セロトニンやサブスタンスPを介して起こる。抗がん剤の種類によって嘔吐の頻度が異なり、シスプラチンなどは高度催吐性リスク(90%以上の催吐頻度)に分類される。治療薬としては、セロトニン3受容体拮抗剤(オンダンセトロン、パロノセトロンなど)、ドーパミンD2受容体拮抗剤(ドンベリドンなど)、ステロイド(デキサメタゾンなど)、NK1受容体拮抗剤(アプレピタント、ホスアプレピタントなど)等の制吐剤が挙げられる。
活性酸素は、生命維持に必要である一方、生体を構成する細胞を酸化して損傷させることが知られている。活性酸素は、スーパーオキシドアニオンラジカル、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素を含むが、ヒドロキシルラジカルはきわめて酸化力が高いラジカルであり、生体内で発生すると近接する物質、例えば、DNA、脂質、タンパク質等を酸化し、臓器に損傷を与えることが知られている。ヒドロキシルラジカルは、このような作用により、癌、生活習慣病等のさまざまな病気、及び老化を引き起こすとされている。
体内で生成したヒドロキシルラジカルを消滅させる物質として水素が知られている。水素がヒドロキシルラジカルと反応して生成するのは水であり、生体に有害な物質を生成しない。そこで、体内のヒドロキシルラジカルを消滅させる水素を含有する水素水については多くの報告がある。
ところが、飽和水素濃度は室温で1.6ppmであり、1リットルの水素水中に含まれる水素量は飽和状態でも気体換算で18ml(ミリリットル)にすぎない。また、水素は分子サイズが小さく水素水中の水素は容器を通過して空気中に拡散し、水素水中の溶存水素量を維持することは難しい。また、たとえ高濃度の水素水を摂取したとしても、胃等の上部消化管において水素水中の水素の多くがガス化してしまい、呑気症状(いわゆる「げっぷ」)を引き起こすこともある。したがって、水素水を摂取するという方法では、体内のヒドロキシルラジカルと反応させるために十分な量の水素を体内に取り込むことは容易ではない。さらに、水素が吸収され各器官に輸送されても、その濃度は1時間程度で水素水摂取前の濃度に戻る。また、日常生活の中で気体の水素を吸引することは難しい。
シリコン(ケイ素、Si)は半導体材料等、幅広い分野で使用されているものである。本願発明者等は、シリコン微粒子と水との反応性を種々検討してきた。
本願発明者等は、シリコン微粒子は水と接して水素を発生し得えることを見いだした。反応は、以下の式で示される。
Si+2HO→SiO+2H
また、pHが5未満の水との接触ではこの反応はほとんど進行せず、pH7以上の水に接したときは、反応が進行し、pH8以上で反応がより速く進行することを見いだした。また、シリコン微粒子を表面処理することにより、上記反応が好適に進むことを見いだした。さらに、シリコン微粒子は水と接触している間、持続的に20時間以上にわたり水素を発生し続け、条件によっては、シリコン微粒子1gで水素を400ml以上発生することを見いだした(特許文献1〜6、非特許文献1)。水素400mlは飽和水素水22リットルに含まれる水素に相当する。
特開2016−155118号公報 特開2017−104848号公報 国際公開2017/130709号公報 国際公開2018/037752号公報 国際公開2018/037818号公報 国際公開2018/037819号公報
松田真輔ほか、シリコンナノ粒子による水の分解と水素濃度、第62回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集、2015、11a−A27−6
本発明は、内臓不快感の予防又は治療のための医薬、医療機器、食品、又は飲料等を提供することを課題とする。
本発明者等は、シリコン微粒子が内臓不快感を予防及び/又は治療することができることを見出し、本発明を完成した。
1.シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療剤。
2.前記内臓不快感が、内臓痛、嘔吐、悪心、腹鳴、及び下痢からなる群から選択される少なくとも1つである、前項1に記載の予防又は治療剤。
3.前記内臓不快感が、悪心又は嘔吐である、前項1に記載の予防又は治療剤。
4.前記悪心又は嘔吐が、抗がん剤投与に伴う悪心又は嘔吐である、前項3に記載の予防又は治療剤。
5.前記内臓不快感が、内臓痛である、前項1に記載の予防又は治療剤。
6.前記シリコン微粒子が、水と接して水素を発生し得るシリコンを含有する微粒子である、前項1〜5のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
7.前記シリコン微粒子が、シリコン微細粒子及び/又は該シリコン微細粒子の凝集体である、前項1〜6のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
8.前記シリコン微細粒子が、シリコン単体からなる微細粒子であって、その表面に酸化シリコン膜が形成されている微細粒子である、前項7に記載の予防又は治療剤。
9.前記シリコン微細粒子が、シリコン単体の塊もしくは粒子が粉砕された微細粒子である、前項7又は8に記載の予防又は治療剤。
10.前記シリコン微粒子が多孔質シリコン粒子である、前項1〜6のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
11.前記シリコン微粒子が、親水化処理されたシリコン微粒子である、前項1〜10のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
12.前記親水化処理が、過酸化水素水処理である、前項11に記載の予防又は治療剤。
13.シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療用医薬組成物。
14.前項1〜12のいずれか1に記載の予防又は治療剤を含有する医療機器。
15.前項1〜12のいずれか1に記載の予防又は治療剤を含有する食品又は飲料。
本発明の予防又は治療剤は、内臓不快感を予防及び/又は治療することができる。その予防効果及び治療効果は非常に優れている。
本発明の予防又は治療剤が含有するシリコン微粒子は、水素を発生することができる微粒子である。水素発生反応にはOHイオンが触媒的に働くため、アルカリ性下で水素が効率的に20時間以上持続して水素を発生する。一方、通常ヒトの腸内の食物の滞留時間は20時間以上である。
経口投与された本発明の予防又は治療剤は、腸内で長時間にわたって水素を発生し続け、体内に水素を配給し続けることができる。また、皮膚上もしくは粘膜上に本発明の予防又は治療剤を長時間留置すると、長時間にわたって体内に水素を配給し続けることができると考えられる。このように水素を配給し続けることにより体内の抗酸化力が向上し、その向上した抗酸化力が維持されると考えられる。
水素水や気体の水素では、長時間にわたり連続的に体内に水素を配給し続けることができなかったが、本発明の予防又は治療剤は長時間にわたり連続的に体内に水素を配給し続けることができる。さらに本発明の予防又は治療剤には顕著な効果があることから、水素水にはない作用があるとも考えられる。
本発明の予防又は治療剤による予防及び治療は、内臓不快感の原因療法の1つになり得る。原因療法は効果に優れ安全性にも優れている。また、本発明の予防又は治療剤は、ヒドロキシルラジカルと反応して生成する生成物が水であることからも安全性に優れている。内臓不快感の症状が軽減され、又は予防されることで、患者の生活の質が改善され、また、抗がん剤治療を継続することができる。本発明は、内臓不快感の原因療法を見出し、今後の内臓不快感の予防・治療やがん治療に大いに貢献するものである。
また、本発明の予防又は治療剤は、水素水のように投与前に水素が拡散してしまうことがない。この性質は製品の品質保持に貢献し、製造者、販売者及び利用者の利便性に貢献する。
図1は、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影された、シリコン微粒子(シリコン結晶子及びその凝集体の混合物)の写真である(実施例2)。 図2は、実施例2で得られたシリコン微粒子を36℃、pH8.2の水に接触させることによって発生したシリコン微粒子1gあたりの水素量(累積量)を示すグラフである。 図3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影された、シリコン微粒子(シリコン結晶子の凝集体)の写真である(実施例3)。 図4は、シリコン微粒子を8週間投与した正常SDラットの血漿の抗酸化力(BAPテスト)の結果を示すグラフである。Conはコントロール群、Siはシリコン微粒子投与群を示す。 図5は、抗がん剤服用モデルマウスの延髄背側部の嘔吐中枢の蛍光免疫染色結果を示す写真である。赤い蛍光シグナルは、神経活性マーカーであるc−Fos陽性細胞を示す。図面の写真はグレースケールでシグナルが見やすいように色調反転され、赤いシグナルは黒い点で示されている。(a)は通常食が与えられた抗がん剤服用モデルマウスであり、(b)はシリコン微粒子含有食が与えられた抗がん剤服用モデルマウスである。 図6は、抗がん剤服用モデルマウスの延髄背側部の嘔吐中枢のc−Fos免疫染色結果写真にて陽性細胞数を計測した結果を示すグラフである。縦軸はc−Fos陽性細胞数である。 図7は、嘔吐中枢領域である延髄背側部の蛍光免疫染色写真を示す。白色のシグナルは神経活性マーカー因子であるc−Fos陽性細胞を示す。Conはコントロールのモデルマウスの延髄背側部、Siはシリコン微粒子投与のモデルマウスの延髄背側部である。APは最後野、ccは中心管及び12Nが舌下神経核を示す。円は内臓不快感や内臓痛に反応する迷走神経背側運動核と孤束核の位置を示す。なお、図面の写真はグレースケールのため、緑色の蛍光シグナルは、白色シグナルで示されている。 図8は、扁桃体の蛍光免疫染色写真を示す。白色のシグナルは神経活性マーカー因子であるc−Fos陽性細胞を示す。Conはコントロールのモデルマウスの扁桃体、Siはシリコン微粒子投与のモデルマウスの扁桃体である。上下の2枚の上段は、同一マウスの左側扁桃体であり下段は右側扁桃体である。BLAは扁桃体基底外側核を示す。矢印は内臓痛など痛みに反応する扁桃体中心核を指し示している。なお、図面の写真はグレースケールのため、緑色の蛍光シグナルは、白色シグナルで示されている。 図9は、硫黄関連化合物に基づいた多変量解析を行った結果、10種類の硫黄関連化合物によってコントロール群とシリコン微粒子投与群を区別することができることを示すグラフである。Conはコントロール群、Siはシリコン微粒子投与群を示す。
本発明の予防又は治療剤に含まれるシリコン微粒子は、シリコンを含有する微粒子であって、水と接して水素を発生し得るシリコンを含有する微粒子であればよい。
前記の「水と接して水素を発生し得るシリコンを含有する微粒子」(水素発生能を有するシリコン微粒子)とは、36℃、pH8.2の水に接したときに、持続的に水素を発生し、24時間でシリコン微粒子1グラムあたり10ml以上の水素を発生することができるシリコン微粒子を意味する。好ましくは、20ml以上、40ml以上、80ml以上、150ml以上、200ml以上、300ml以上である。
本発明の予防又は治療剤に含まれるシリコン微粒子は、好ましくはシリコン微細粒子、該シリコン微細粒子の凝集体、及び/又は、多孔質シリコン粒子(ポーラスシリコン粒子)である。
本発明の予防又は治療剤の有効成分は、好ましくは、シリコン微細粒子、該シリコン微細粒子の凝集体、及び、多孔質シリコン粒子からなる群から選択される少なくとも1種の粒子である。すなわち、好ましい有効成分としては、シリコン微細粒子単独でもよく、シリコン微細粒子の凝集体単独でもよく、多孔質シリコン粒子単独でもよい。また有効成分として2種以上のシリコン微粒子を含んでいてもよい。本発明の予防剤又は治療剤は、好ましくは、シリコン微細粒子及び/又は該シリコン微細粒子の凝集体を含有する。より好ましくは、シリコン微細粒子の凝集体を主成分とする。
本発明におけるシリコン微粒子は、シリコン単体からなる微粒子であることが好ましいが、シリコン単体は、大気に曝露した場合、表面が酸化され酸化シリコン膜が生成する。よって、本発明におけるシリコン微粒子は、表面に酸化シリコン膜が形成されている微粒子であることが好ましい。本発明における好ましいシリコン微粒子は、シリコン単体からなる微細粒子であって、その表面に酸化シリコン膜が形成さているシリコン微細粒子、該シリコン微細粒子の凝集体、及び多孔質のシリコン単体からなる粒子であって、その表面に酸化シリコン膜が形成されている多孔質シリコン粒子からなる群から選択される少なくとも1種の粒子である。
シリコン微粒子中のシリコンの含有量は、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20%重量以上、さらに好ましくは50%重量以上、最も好ましくは70重量%以上である。
前記シリコン単体とは、高純度シリコンある。本明細書において、高純度シリコンとは、シリコンの純度が99%以上、好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.99%以上のシリコンである。
シリコン微粒子の形に制限はない。不定形、多角形、球、楕円形、円柱状等が挙げられる。
前記シリコン微粒子は、結晶性を有する結晶シリコン微粒子であり得る。また、結晶性を有しないアモルファスシリコン微粒子であり得る。結晶性を有している場合、単結晶でも多結晶でもよい。好ましくは、結晶シリコン微粒子であり、より好ましくは単結晶シリコン微粒子である。
前記アモルファスシリコン微粒子は、プラズマCVD法やレーザーアブレーション法等で形成されるアモルファスシリコン微粒子であり得る。
本発明におけるシリコン微粒子の表面に形成される前記酸化シリコン膜は、大気に曝され自然に酸化されて形成された酸化シリコン膜であり得る。また、硝酸等の酸化剤による化学酸化等の公知の方法により、人為的に形成された酸化シリコン膜であり得る。
前記酸化シリコン膜の厚さは、シリコン単体からなる微粒子が安定し、効率的な水素発生を可能にする厚さであればよい。例えば0.3nm〜3nm、0.5nm〜2.5nm、0.7〜2nm、0.8nm〜1.8nm、1.0〜1.7nmである。酸化シリコン膜は、シリコン単体からなる微粒子の表面のシリコンが酸素と結合して、SiO、SiO、Si、SiO等の酸化物を含む膜である。SiO、SiO、Si等は水素発生反応を促進する。
前記シリコン微細粒子は、結晶性を有する結晶シリコン微細粒子であり得る。また、結晶性を有しないアモルファスシリコン微細粒子であり得る。結晶性を有している場合、単結晶でも多結晶でもよい。好ましいシリコン微細粒子は、結晶シリコン微細粒子であり、より好ましくは単結晶シリコン微細粒子(以下、シリコン結晶子ともいう)である。
前記シリコン微細粒子は、単結晶シリコン微細粒子、多結晶シリコン微細粒子及びアモルファスシリコン微細粒子からなる群から選択される少なくとも2つが混合された微細粒子であり得る。
本発明におけるシリコン微細粒子は、シリコン微細粒子が製造された後に自然に又は人為的に酸化シリコン膜が形成されたシリコン微細粒子であり得る。より好ましいシリコン微細粒子は、シリコン結晶子の表面に酸化シリコン膜が形成されている微細粒子である。
本発明におけるシリコン微細粒子は、シリコン単体(高純度シリコン)の塊が粉砕された粒子又はシリコン単体の粒子が粉砕された粒子であり得る。シリコン単体の塊もしくは粒子が粉砕されてシリコン微細粒子が製造されると、そのシリコン微細粒子の表面が自然酸化されて酸化シリコン膜が形成される。
本発明におけるシリコン微細粒子の粒子径(微細粒子がシリコン結晶子である場合は結晶子径)は、好ましくは、0.5nm以上100μm以下であり、より好ましくは1nm以上50μm以下、より好ましくは1.5nm以上10μm以下、より好ましくは、2nm以上5μm以下、より好ましくは、2.5nm以上1μm以下、5nm以上500nm以下、7.5nm以上200nm以下、10nm以上100nm以下である。粒子経が500nm以下であれば、好適な水素の発生速度及び水素発生量が得られ、200nm以下であればさらに好適な水素の発生速度及び水素発生量が得られる。
本発明におけるシリコン微細粒子の凝集体は、前記シリコン微細粒子の凝集体である。自然に形成されたものでも、人為的に形成されたものでもよい。好ましくは、酸化シリコン膜が形成されたシリコン微細粒子が凝集した凝集体である。自然に形成された凝集体は、消化管内で凝集したままであると考えられる。好ましい凝集体は、内部に空隙を有し水分子が凝集体に浸入して内部の微細粒子と反応できる構造を有する。自然に形成された凝集体の水素発生速度は、凝集体サイズに依存しないことより、該凝集体は、内部に空隙を有し水分子が凝集体に浸入して内部の微細粒子と反応できる構造を有する。
シリコン微細粒子の凝集体の大きさに特に制限はない。好ましいシリコン微細粒子の凝集体の粒子径は、10nm以上500μm以下である。より好ましくは、50nm以上100μm以下である、さらに好ましくは100nm以上50μm以下である。凝集体は微細粒子の表面積を保持するように形成され得、高い水素発生能を実現するために十分な表面積を有し得る。
本発明におけるシリコン微細粒子の凝集体を構成するシリコン微細粒子の粒子径は、好ましくは、0.5nm以上100μm以下であり、より好ましくは1nm以上50μm以下、より好ましくは1.5nm以上10μm以下、より好ましくは、2nm以上5μm以下、より好ましくは、2.5nm以上1μm以下、5nm以上500nm以下、7.5nm以上200nm以下、10nm以上100nm以下である。シリコン凝集体を構成するシリコン微細粒子は、結晶シリコン微細粒子であってもアモルファスシリコン微細粒子であってもよい。好ましい凝集体は、結晶子径1nm以上10μm以下のシリコン結晶子の凝集体である。好ましくは、表面に酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子が凝集した凝集体である。
本発明の予防又は治療剤は、好ましくは結晶子径1nm〜1μm、より好ましくは結晶子径1nm以上100nm以下のシリコン結晶子であって、その表面に酸化シリコン膜が形成されている結晶子、及び/又はその凝集体を含有する。好ましくは、表面に酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子の凝集体を主成分として含有する。
多孔質シリコン粒子(ポーラスシリコン粒子)は、シリコン粒子の多孔質体であり得る。またシリコン微細粒子が凝集され加工された多孔質体であってもよい。前記多孔質シリコン粒子は、好ましくは、多孔質のシリコン単体からなる粒子であって、表面に酸化シリコン膜が形成されている粒子である。
前記多孔質シリコン粒子は、結晶性を有する多孔質シリコン粒子であり得る。また、結晶性を有しないアモルファス多孔質シリコン粒子であり得る。結晶性を有している場合、単結晶でも、多結晶でもよい。
多孔質シリコン粒子に存在する空隙の大きさに制限はないが、通常は1nm〜1μmであり得、多孔質シリコン粒子は高い水素発生能を実現するために十分な表面積を有する。多孔質シリコン粒子の大きさに特に制限はない。好ましくは200nm〜400μmであり得る。
シリコン微細粒子の凝集体及び多孔質シリコン粒子は、全体としての粒子径が大きく、かつ表面積が大きい粒子であるため、経口投与用には好適な粒子である。粒子が大きければ消化管、特に腸管の細胞膜及び細胞間を通過せず、体内にシリコン微粒子が吸収されず安全性の観点から優れている。
本発明におけるシリコン微粒子は、親水化処理されたシリコン微粒子が好ましい。親水化処理されたシリコン微粒子は、表面と水の接触効率がよくなり、水素発生反応が促進され、多くの水素を発生することができる。親水化処理の方法は、特に限定されず、公知の親水化処理方法を用いればよい。例えば、過酸化水素水処理、硝酸処理が挙げられる。好ましくは過酸化水処理である。親水化処理は、粒子表面の酸化シリコン膜のSiH基を除去して水酸基を粒子表面に付加する処理が好ましい。該粒子表面とは、シリコン微細粒子の表面、多孔質シリコン粒子の表面、及びシリコン微細粒子の凝集体を形成するシリコン微細粒子の表面である。
過酸化水素水処理の具体的方法は、例えば、シリコン微粒子を過酸化水素水中に浸漬して撹拌する。過酸化水素の濃度は1〜30%が好ましく、より好ましくは1.5〜20%であり、さらに好ましくは2〜15%、2.5〜10%、最も好ましくは3〜5%である。浸漬して撹拌する時間は、5〜90分が好ましく、より好ましくは10〜80分、さらに好ましくは、20〜70分である。最も好ましくは30〜60分である過酸化水素水処理することによりシリコン微粒子の親水性を向上させることができるが、処理時間が長くなるとシリコン微粒子からの水素発生反応が進行してシリコン微粒子の酸化膜の厚みに影響を与える。過酸化水素水処理時の過酸化水素水の温度は20〜60℃が好ましく、より好ましくは、25〜50℃、より好ましくは30〜40℃、最も好ましくは35℃である。
本発明の予防又は治療剤に含まれるシリコン微細粒子の粒子サイズ分布、シリコン単体からなる微細粒子の粒子サイズ分布もしくは結晶子サイズ分布に特に制限はない。多分散であってもよい。特定範囲の粒子サイズもしくは結晶子サイズを持つシリコン微細粒子を含有する製剤であってもよい。また、シリコン微細粒子の凝集体のサイズ分布に特に制限はない。
本発明のシリコン微粒子の製造方法に特に制限はないが、シリコン含有粒子を目的とする粒子径まで物理的に粉砕することによって製造することができる。物理的粉砕法の好適な例は、ビーズミル粉砕法、遊星ボールミル粉砕法、衝撃波粉砕法、高圧衝突法、ジェットミル粉砕法、又はこれらを2種以上組み合わせた粉砕法である。また、公知の化学的方法を採用することも可能である。製造コスト又は、製造管理の容易性の観点から、好適な粉砕法は、物理的粉砕法である。シリコン単体の微細粒子からなる微粒子は、大気に曝露することにより、表面が酸化され酸化シリコン膜が形成される。また、粉砕した後に過酸化水素水や硝酸等の酸化剤による化学酸化等の公知の方法により、人為的に酸化シリコン膜を形成させてもよい。
シリコン含有粒子をビーズミル装置を用いて目的とする粒子径にまで粉砕して製造する場合、適宜、ビーズの大きさ及び/又は種類を変えることにより、目的とする粒子の大きさ又は粒度分布を得ることができる。
出発材料のシリコン含有粒子は、高純度シリコン粒子であれば制限はない。例えば、市販の高純度シリコン粒子粉末が挙げられる。出発材料のシリコン含有粒子は単結晶でも多結晶でも、アモルファスでもよい。
本発明は、内臓不快感の予防又は治療剤である。内臓不快感の予防又は治療剤には、内臓不快感を予防する剤、内臓不快感を治療する剤、及び内臓不快感を予防及び治療する剤が含まれる。
本発明の予防又は治療剤は、内臓不快感に係る1つ以上の症状について、発症の予防、症状の改善、症状の憎悪の抑制、症状の再発防止、症状の早期回復等の効果を奏する。
本明細書において内臓不快感には、内臓痛、嘔吐、悪心、下痢、腹鳴等を含む。本発明の予防又は治療剤は、内臓痛、嘔吐、悪心、腹鳴、及び下痢からなる群から選択される少なくとも1つの予防又は治療剤であり得る。内臓痛には、腹痛(上部腹痛、側部腹痛等)、背部痛、肩痛等が含まれる。好適には悪心又は嘔吐の予防又は治療剤であり得る。また、好適には内臓痛の予防又は治療剤であり得、さらに好適には腹痛の予防又は治療剤であり得る。
延髄背側部の迷走神経背側運動核と孤束核は、内臓不快感、内臓痛及び消化管運動に関与している。迷走神経背側運動核と孤束核は内臓痛などの内臓知覚に関与する脳内領域である。扁桃体中心核は内臓痛等の痛みに関与している。嘔吐中枢は嘔吐や悪心に関与している。本発明の予防又は治療剤は、迷走神経背側運動核、孤束核、扁桃体中心核、嘔吐中枢の活性化を抑制することができる。
消化管の異常活動が引き起こされている疾病では、内臓痛、嘔吐、悪心、下痢、腹鳴が主症状であり、これらの症状を改善することにより患者の生活の質は大きく改善される。
本発明の予防又は治療剤は炎症性疾患に伴う内臓不快感の予防又は治療剤であり得る。好適には消化管の炎症性疾患に伴う内臓不快感の予防又は治療剤であり得る。消化管の炎症性疾患では、内臓痛(腹痛等)と下痢が主症状であるところ、本発明におけるシリコン粒子を投与することにより、患者の苦痛は大きく改善される。より具体的には本発明の予防又は治療剤は炎症性腸疾患に伴う内臓不快感の予防又は治療剤であり得る。また、本発明の予防又は治療剤は、炎症性腸疾患に伴う内臓痛の予防又は治療剤であり得る。本発明の予防又は治療剤は、炎症性腸疾患に伴う腹痛の予防又は治療剤であり得る。
本発明の予防又は治療剤は、抗がん剤投与に伴う内臓不快感の予防又は治療剤であり得る。抗がん剤投与に伴う内臓不快感には、嘔吐、悪心、下痢、内臓痛等が含まれる。本発明の予防又は治療剤は、抗がん剤投与に伴う悪心又は嘔吐の予防又は治療剤であり得る。嘔吐や悪心が副作用として現れやすい抗がん剤としては、白金製剤、アルキル化剤、カンプトテシン系トポイソメラーゼ阻害薬、アントラサイクリン系抗がん性抗生物質等が知られている。本発明の予防又は治療剤は、好適には、白金製剤投与に伴う悪心又は嘔吐の予防又は治療剤であり得る。
本発明におけるシリコン微粒子は、in vitroでは、長時間(20時間以上)にわたり水素を発生し続ける性質を持つ。本発明の一実施形態の製剤では、シリコン微粒子がpH7以上の水と接触すると水素を発生し、pH8以上でより多くの水素を発生する。一方、pH5以下では水素をほとんど発生しない性質を有する。
本発明におけるシリコン微粒子を経口投与した場合には、上記のような性質により、胃では水素をほとんど発生しないと考えらえるが、腸内で水素を発生する。正常マウスに本発明におけるシリコン微粒子を投与すると大腸の一部である盲腸において水素発生が確認され、同条件で正常マウスに通常食を与えても、水素は検出限界以下であった。腸内の食物の滞留時間は、通常ヒトでは20時間以上であることより、本発明の予防又は治療剤は、経口投与されることにより腸内で長時間にわたって水素を発生し続け、体内に水素を配給することができると考えられる。
また皮膚又は粘膜上にシリコン微粒子を長時間留置することにより経皮又は経粘膜で体内に水素を長時間にわたって配給することができると考えられる。
また、ラットにシリコン微粒子を投与した後に、血漿の抗酸化力を評価(BAPテスト)したところ、シリコン微粒子投与群で抗酸化力が有意に高くなったことが確認されている。
内臓不快感が予防及び/又は治療される作用機序の一つは、本発明におけるシリコン微粒子が長時間にわたり水素を発生し続け、発生した水素が、血中や各器官に輸送され、水素がヒドロキシルラジカルと選択的に反応することによると考えられる。また、血液中の抗酸化力が向上していることから、血液中で生成された抗酸化物質によるものと考えられる。さらに、酸化ストレスが関与する疾患モデル動物を用いた研究において水素水と比較して顕著な効果を示すことから、水素水にはない別の作用があることが考えられる。例えば、シリコン微粒子と水との反応によって腸内で生じる発生初期状態の水素を、コバルト等の金属元素を含むタンパク質が捕獲するまたは水素原子が電子を供与する結果還元力が強くなったタンパク質が各器官に輸送され、ヒドロキシラジカルと反応し、それを消滅させる機序が考えられる。
本発明の予防又は治療剤の予防又は治療対象は、ヒト及び非ヒト動物である。好ましい非ヒト動物として、ペットや家畜等が挙げられる。
本発明におけるシリコン微粒子は、その1種又は2種以上がそのままヒトや非ヒト動物に投与されてもよいが、必要に応じて、許容される添加剤又は担体と混合され、当業者に周知の形態に製剤化されて投与され得る。そのような添加剤又は担体としては、例えば、pH調整剤(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、クエン酸等)、賦形剤(例えば、マンニトール、ソルビトールの如き糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプンの如きデンプン誘導体;又は、結晶セルロースの如きセルロース誘導体等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムの如きステアリン酸金属塩;又はタルク等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、又はポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウムの如きセルロース誘導体等)、防腐剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンの如きパラオキシ安息香酸エステル類;又はクロロブタノール、ベンジルアルコールの如きアルコール類等)が挙げられる。これら添加剤及び担体は、単独又は2種以上を混合してシリコン微粒子に配合され得る。好ましい添加剤としては、pHを8以上に調整可能なpH調整剤が挙げられる。好ましいpH調整剤としては、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。
本発明の予防又は治療剤の投与経路に特に制限はないが、好ましい投与経路として、経口、経皮、経粘膜(口腔、直腸、膣等)が挙げられる。
経口投与用製剤としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤(ドライシロップ剤)、経口ゼリー剤などが挙げられる。経皮投与用又は経粘膜投与用製剤としては、貼付剤、軟膏剤等が挙げられる。
錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び散剤等は、腸溶性製剤とすることができる。例えば、錠剤、顆粒剤、散剤に腸溶性のコーティングを施す。腸溶性コーティング剤としては、胃難溶性腸溶性コーティング剤を用いることができる。カプセル剤は腸溶性カプセルに、本発明のシリコン微粒子を充填することにより、腸溶性にすることができる。また、水素の発生速度は、シリコン微粒子の粒子径や粒度分布の調整により調整することができる。
本発明の予防又は治療剤は、上記の剤形に製剤化した後、ヒト又は非ヒト動物に投与され得る。
本発明の予防又は治療剤中のシリコン微粒子の含有量は特に制限はないが、例えば、0.1〜100重量%、1〜99重量%、5〜95%が挙げられる。
本発明におけるシリコン微粒子の投与量及び投与回数は、投与対象、その年齢、体重、性別、目的(予防用か治療用か等)、症状の重篤度、剤形、投与経路等の条件によって適宜変化しうる。ヒトに投与する場合、シリコン微粒子の好ましい投与量は、例えば、1日当たり、約0.1mg〜10g、好ましくは約1mg〜5g、より好ましくは約1mg〜2g投与される。また、投与回数は、1日当たり1回又は複数回、又は数日に1回であってもよい。例えば、1日当たり1〜3回、1〜2回、又は1回であってよい。
本発明のシリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療剤は、医薬品、医薬部外品、医療機器、衛生用品、食品、飲料に利用することができる。
本願はまた、シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療用医薬組成物の発明に係るものである。本願はまた、前記シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療剤を含有する医薬組成物の発明に係るものである。本発明における医薬組成物は、医薬部外品に該当するような作用が緩やかな組成物も含む。本発明の医薬組成物の実施形態は、上述の予防又は治療剤に係る発明の実施形態を挙げることができる。
本願はまた、前記シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療剤を含有する医療機器の発明に係るものである。また、前記シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療用医療機器の発明に係るものである。本発明における医療機器とは、ヒト若しくは非ヒト動物の疾病の治療もしくは予防に使用されることが目的とされている用具や器具等である。医療機器として、例えばマスクが挙げられる。本発明のマスクを装着することにより、気管又は肺に直接水素を供給することができる。また、他の例として、絆創膏が挙げられる。
本願はまた、前記シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療剤を含有する食品又は飲料の発明に係るものである。また、前記シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療用食品又は飲料の発明に係るものである。本発明の食品又は飲料の好ましい例としては、健康食品、機能性表示食品、特定保健用食品等が挙げられる。食品又は飲料の形態に制限はない。例えば、既存の食品や飲料に混合した混合物の形態や製剤化した形態が挙げられる。例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、ゼリー等が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
高純度シリコン粉末(高純度化学研究所社製、粒度分布<φ5μm(但し、結晶粒子径が1μm超のシリコン粒子)、純度99.9%)200gを、99.5wt%のエタノール溶液4L(リットル)中に分散させ、φ0.5μmのジルコニア製ビーズ(容量750ml)を加えて、ビーズミル装置(アイメックス株式会社製、横型連続式レディーミル(型式、RHM−08))を用いて、4時間、回転数2500rpmで粉砕(一段階粉砕)を行って微細化した。
微細化されたシリコン粒子を含むエタノール溶液は、ビーズミル装置の粉砕室内部に設けられたセパレーションスリットにより、ビーズと分離された後、減圧蒸発装置を用いて30℃〜35℃に加熱された。エタノール溶液を蒸発させることによって、微細化されたシリコン粒子(結晶子)が得られた。
上記方法により得られた、微細化されたシリコン粒子(結晶子)は、主として、結晶子径が1nm以上100nm以下であり、ほとんどの結晶子が凝集体を形成していた。また、結晶子は酸化シリコン膜に被覆されており、酸化シリコン膜の厚さは約1nmであった。このシリコン結晶子をX線回折装置(リガク電機製スマートラボ)によって測定した結果、体積分布において、モード径が6.6nm、メジアン径が14.0nm、平均結晶子径が20.3nmであった。得られた酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子及びその凝集体の混合物は、本発明の有効成分であるシリコン微粒子の一実施形態である。
<実施例2>
実施例1で得られたシリコン結晶子及びその凝集体を、ガラス容器中で、過酸化水素水(3wt%)と混合し、35℃で30分間撹拌した。過酸化水素水で処理されたシリコン結晶子及びその凝集体を、公知の遠心分離処理装置を用いて、固液分離処理によって過酸化水素水を除いた。さらにその後、得られたシリコン結晶子及びその凝集体とエタノール溶液(99.5wt%)とを混合し、十分に撹拌した。エタノール溶液と混合されたシリコン結晶子及びその凝集体を、公知の遠心分離処理装置を用いて、固液分離処理によって揮発性の高いエタノール溶液を除いてから十分に乾燥させた。得られた過酸化水素水処理された、酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子及びその凝集体の混合物は、本発明の有効成分であるシリコン微粒子の一実施形態である。得られたシリコン微粒子の電子走査顕微鏡(SEM)写真を図1に示す。なお、得られたシリコン結晶子の凝集体の水素発生速度は、凝集体サイズに依存しなかった。
実施例2で得られたシリコン微粒子(シリコン結晶子及びその凝集体)の水素発生量を測定した。シリコン微粒子10mgを容量100mlのガラス瓶(硼ケイ酸ガラス厚さ1mm程度、ASONE社製ラボランスクリュー管瓶)に入れた。炭酸水素ナトリウムでpH8.2に調整した水をこのガラス瓶に入れて、液温を36℃の温度条件において密閉し、該ガラス瓶内の液中の水素濃度を測定した。水素濃度の測定には、ポータブル溶存水素計(東亜DKK株式会社製、型式DH−35A)を用いた。シリコン微粒子1gあたりの水素発生量を図2に示す。
<実施例3>
実施例2と同様の方法で、実施例1で得られたシリコン微粒子(シリコン結晶子及びその凝集体)を過酸化水素水で処理しエタノール溶液と混合し撹拌した。エタノール溶液と混合されたシリコン微粒子をスプレードライヤ(ADL311S‐A、ヤマト科学製)を用いて乾燥させた。得られたシリコン結晶子の凝集体は、本発明の有効成分であるシリコン微粒子の一実施形態である。得られたシリコン微粒子(シリコン結晶子の凝集体)の電子走査顕微鏡(SEM)写真を図3に示す。
<実施例4>
実施例1と同様に一段階粉砕を行った。一段階粉砕に用いたφ0.5μmのジルコニア製ビーズ(容量750ml)は、ビーズミル粉砕室内部において、自動的にシリコン結晶子を含む溶液から分離された。得られたシリコン結晶子を含む溶液に、0.3μmのジルコニア製ビーズ(容量750ml)を加えて4時間、回転数2500rpmでシリコン結晶子をさらに粉砕(二段階粉砕)して微細化した。
ビーズは、上述のとおりシリコン結晶子を含む溶液から分離され、得られたシリコン結晶子を含むエタノール溶液は、実施例1と同様に減圧蒸発装置を用いて40℃に加熱された。エタノールは蒸発し、二段階粉砕されたシリコン結晶子が得られた。このように二段階粉砕された酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子も本発明の有効成分であるシリコン微粒子の一実施形態である。
<実施例5>
実施例2で得られた過酸化水素水処理された酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子及びその凝集体の混合物を、市販のカプセル3号に充填し、カプセル製剤を得た。本カプセル製剤は過酸化水素水処理された酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子の凝集体を主成分とし、さらに過酸化水素水処理された酸化シリコン膜が形成されているシリコン結晶子を含有する。
<試験例>
I.シリコン微粒子含有食の調製
通常飼料(オリエンタル酵母工業株式会社製、型番AIN93M)に、実施例2で製造されたシリコン微粒子(シリコン結晶子及びその凝集体)を2.5wt%になるように混合した。さらにクエン酸水溶液(pH4)を、該シリコン微粒子と該飼料との総量に対して約0.5wt%の量で加え、公知の混錬装置を用いて混錬し、シリコン微粒子含有食を得た。
II.シリコン微粒子の薬理作用
A.抗酸化力の向上
SDラット(6週齢)を入手した。シリコン微粒子投与群には、上記シリコン微粒子含有食を与え、コントロール群には、通常の飼料(通常食)(オリエンタル酵母工業株式会社製、型番AIN93M)を与えた。8週間投与後に採血し、血漿の抗酸化力の評価(BAPテスト)(フリーラジカル解析装置 FREE Carrio Duo)を行った。結果を図4に示す。シリコン微粒子投与群で有意に抗酸化力が高くなったことが示された。
B.抗がん剤服用モデルマウスにおける薬理試験
C57BL/6Jマウス(雄、7週齢)を日本SLCより入手した。抗がん剤であるシスプラチンを生理食塩水に懸濁し、300μl(0.9mg)をマウスの腹腔に投与することによって、抗がん剤服用モデルマウス(悪心・嘔吐症状を呈する)を作製した。このモデルマウスのコントロール群には、通常食(オリエンタル酵母工業株式会社製、型番AIN93M)をシスプラチン投与7日前から与えた(N=8)。このモデルマウスのシリコン微粒子投与群には、上記シリコン微粒子含有食をシスプラチン投与7日前から与えた(N=8)。
延髄背側部の嘔吐中枢の神経活性化を、以下のようにc−Fosの発現を指標に評価した。シスプラチン投与した翌日(16時間以上)にモデルマウスを4%パラホルムアルデヒド固定液によってかん流固定し、凍結標本を作製した。30μm厚の凍結切片を作製し、anti−c−Fos抗体(1000倍希釈:アブカム社)を用いて蛍光免疫染色法にて、脳組織中のc−Fos陽性細胞(活性神経細胞)を同定した。図5に延髄背側部の蛍光免疫染色結果を示す。赤い蛍光シグナルはc−Fos陽性細胞を示す。通常食のマウス(図5(a))は多くのc−Fos陽性細胞が観察され、シスプラチンの影響により、延髄背側部の嘔吐中枢の活性化が観察されているのに対して、シリコン微粒子含有食のマウス(図5(b))では、陽性細胞数が少なく嘔吐中枢の活性が有意に抑制されていた。
c−Fos免疫染色結果写真にてc−Fos陽性細胞数を計測した。1個体に付き3枚の切片における陽性細胞数を計測し、その平均をその個体の陽性細胞数とした。8個体のマウスの平均をその群の陽性細胞数とした。結果を図6に示す。シリコン微粒子により嘔吐中枢の活性化が大きく抑制されていた。
C.炎症性腸疾患モデルマウスにおける薬理試験
C−1.炎症性腸疾患モデルマウスの作製
C57Bl6/Jマウス(雄7週齢、体重24〜25g)を日本SLCより入手した。シリコン微粒子投与群には、上記シリコン微粒子含有食を与え、コントロール群には、通常の飼料(通常食)(オリエンタル酵母工業株式会社製、型番AIN93M)を与えた。各食餌開始の日(0d)の翌日(1d)より、シリコン微粒子投与群及びコントロール群に、5%デキストラン硫酸ナトリウム(以下、DSS)(MP Bio社)の自由飲水を開始し、炎症性腸疾患モデルマウスを作製した。このモデルは、炎症性腸疾患の標準モデルである。内臓不快感や内臓痛に関与する神経活動を評価した。
C−2.内臓痛や内臓不快感に関与する神経細胞活性化の抑制
内臓痛や内臓不快感に関与する神経細胞の活動を解析するために、延髄背側部と扁桃体の神経活性化をc−Fos発現を指標に評価した。DSS投与後5日目(5d)に、4%パラホルムアルデヒド含有0.1Mリン酸緩衝液でかん流固定を行った。30%ショ糖含有0.1Mリン酸緩衝液にて氷晶防止処理を行った後に粉末状のドライアイスにて凍結した。
ミクロトーム(クリオスタット)にて30μm厚の切片を作製し、浮遊法にて蛍光免疫染色を行った。3%牛血清アルブミンタンパク質(BSA)及び0.3%Triton−X含有0.01Mリン酸緩衝液でブロッキング処理を行った後、一次抗体、抗c−Fos抗体(Rabbit polyclonal antibody)(アブカム社)を1000倍希釈でブロッキング溶液に懸濁した。この一次抗体反応液中で一晩サンプルを反応させた。0.01Mリン酸緩衝液で洗浄後、2次抗体、Alexa Fluor(登録商標)488結合抗ウサギIgG抗体(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社)を0.01Mリン酸緩衝液で500倍に希釈した二次抗体反応液中で、サンプルを1時間遮光して反応させた。0.01Mリン酸緩衝液で洗浄後、サンプルを封入して蛍光顕微鏡にて観察した。
図7に延髄背側部の蛍光免疫染色写真を示す。白色のシグナルはc−Fos陽性細胞を示す。図7のConはコントロールのモデルマウスの延髄背側部、Siはシリコン微粒子投与のモデルマウスの延髄背側部である。図中の12Nは舌下神経核、APは最後野及びCCは中心管を示す。円は内臓不快感や内臓痛に反応する迷走神経背側運動核と孤束核の位置を示す。通常食のマウスでは多くのc−Fos陽性細胞が観察されるのに対し、シリコン微粒子含有食のマウスでは陽性細胞が少なく迷走神経背側運動核と孤束核の活性が有意に抑制されていた。したがってシリコン微粒子により内臓不快感や内臓痛(腹痛)が抑制されることが示された。なお、図面はグレースケールのため、緑色の蛍光シグナルは白色シグナルで示されている。
図8に扁桃体の蛍光免疫染色写真を示す。白色のシグナルはc−Fos陽性細胞を示す。図8のConはコントロールのモデルマウスの扁桃体、Siはシリコン微粒子投与のモデルマウスの扁桃体、上下の2枚の上段は、同一マウスの左側扁桃体であり下段は右側扁桃体である。矢印は内臓痛など痛みに反応する扁桃体中心核を指し示している。通常食のマウスでは、扁桃体中心核にc−Fos陽性細胞が観察され、内臓痛の反応が観測された。一方シリコン微粒子含有食投与マウスでは、c−Fos陽性細胞が観察されず扁桃体中心核の活性が抑制されていた。したがってシリコン微粒子により内臓痛が抑制されることが示された。なお、写真中のBLAは扁桃体基底外側核の位置を示す。なお、図面はグレースケールのため、緑色の蛍光シグナルは白色のシグナルで示されている。
D.硫黄関連化合物に基づいた多変量解析
D−1 サンプル調製
C57BL/6Jマウス(雄、7週齢)を日本SLCより入手した。シリコン微粒子投与群には、上記シリコン微粒子含有食を、コントロール群には、通常の飼料(通常食)(オリエンタル酵母工業株式会社製、型番AIN93M)を各群5匹ずつ1週間与えた。各々のマウスについて、深麻酔下で大腸を摘出し、盲腸、結腸及び直腸の3つに分けた。腸管内包物を取り出した各部位の一部(約2cm)をまとめて、重量を計測した。計測後、粉末状ドライアイスにて急速凍結し、マウス1匹の大腸サンプルとする。1群5匹の総計10匹の凍結大腸サンプルは、サルファーインデックス分析(株式会社ユーグレナ)に用いた。後日同様にサンプル調製を行い、1群5匹の総計10匹の凍結大腸サンプルを調製し、同様にサルファーインデックス分析(株式会社ユーグレナ)に用いた。
D−2 分析前処理
1回目のサンプル調製で得られた同群の凍結マウス大腸サンプル(5つ)を合わせ、内部標準化合物を含むメタノール抽出液を添加し(1 ml /g(臓器))、ペッスルですり潰した。その後、遠心分離を行い、上清100μlをサンプルとした。遠心後のサンプル上清100μlに対して硫黄化合物標識試薬等を添加し(計130μl)、懸濁した。遠心分離した上清(87μl)を遠心型エバポレーターで乾固した。水60μlに再懸濁後遠心分離した上清5μlをサルファーインデックス分析用サンプルとした。2回目のサンプル調製で得られたサンプルも同様に処理しサルファーインデックス分析用サンプルを得た。サルファーインデックス分析に用いたサンプルは、シリコン微粒子投与群は2サンプル(5匹からの混合サンプルが2つ)、コントロール群も2サンプル(5匹からの混合サンプルが2つ)である。
D−3 サルファーインデックス分析
調製したサンプルに含まれる硫黄化合物は、サルファーインデックスメソッドを用いてLC MSMS 8040(島津製作所製)で分析を行った。具体的には、表1及び表2の測定対象化合物種うち、内部標準化合物(No. 53; Camphorsulfonate)およびチオール基修飾剤(No. 40; Monobromobimane)を除く、全61種の硫黄関連化合物種で相対定量を実施した。相対定量には、得られたマスクロマトグラムのピーク面積(内標化合物で標準化)を用いた。大腸サンプルにおいて計35種の化合物が検出された。検出された硫黄関連化合物データに基づく多変量解析に基づく、サンプル間の類似度のマッピング解析(Rソフトveganパッケージを活用)を行った。
D−4 多変量解析
上記D-3で検出された35種類の硫黄関連化合物に基づき各サンプルについて多変量解析を行った結果、シリコン微粒子投与群とコントロール群は下記の10の化合物によって区別することができた。シリコン微粒子投与群及びコントロール群の下記10化合物による多変量解析結果(各2つのサンプルの解析結果の平均値)を図9に示す。
グルタチオンモノスルフィド(ラベル化)
システニルグリシン(ラベル化)
チオ硫酸イオン(ラベル化)
ヒポタウリン
5-グルタミルシステイン(ラベル化)
システインモノスルフィド(ラベル化)
S-スルホシステイン
亜硫酸イオン(ラベル化)
セリン
タウリン
上記化合物の中には、生体内で抗酸化作用に関わるグルタチオンモノスルフィドやシステインモノスルフィドなどが含まれており、シリコン製剤の抗酸化作用の一端を担っていると考えられる。水素ではその様な報告がされていないので、本発明の予防又は治療剤特有の抗酸化作用の一つである可能性がある。
以上の結果より、本発明におけるシリコン微粒子は内臓不快感に対して高い予防効果及び高い治療効果を発揮することが明らかになった。
本発明は、内臓不快感の原因療法の1つになり得、今後の医療や健康増進に大いに貢献する。

Claims (15)

  1. シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療剤。
  2. 前記内臓不快感が、内臓痛、嘔吐、悪心、腹鳴、及び下痢からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の予防又は治療剤。
  3. 前記内臓不快感が、悪心又は嘔吐である、請求項1に記載の予防又は治療剤。
  4. 前記悪心又は嘔吐が、抗がん剤投与に伴う悪心又は嘔吐である、請求項3に記載の予防又は治療剤。
  5. 前記内臓不快感が、内臓痛である、請求項1に記載の予防又は治療剤。
  6. 前記シリコン微粒子が、水と接して水素を発生し得るシリコンを含有する微粒子である、請求項1〜5のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
  7. 前記シリコン微粒子が、シリコン微細粒子及び/又は該シリコン微細粒子の凝集体である、請求項1〜6のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
  8. 前記シリコン微細粒子が、シリコン単体からなる微細粒子であって、その表面に酸化シリコン膜が形成されている微細粒子である、請求項7に記載の予防又は治療剤。
  9. 前記シリコン微細粒子が、シリコン単体の塊もしくは粒子が粉砕された微細粒子である、請求項7又は8に記載の予防又は治療剤。
  10. 前記シリコン微粒子が多孔質シリコン粒子である、請求項1〜6のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
  11. 前記シリコン微粒子が、親水化処理されたシリコン微粒子である、請求項1〜10のいずれか1に記載の予防又は治療剤。
  12. 前記親水化処理が、過酸化水素水処理である、請求項11に記載の予防又は治療剤。
  13. シリコン微粒子を含有する内臓不快感の予防又は治療用医薬組成物。
  14. 請求項1〜12のいずれか1に記載の予防又は治療剤を含有する医療機器。
  15. 請求項1〜12のいずれか1に記載の予防又は治療剤を含有する食品又は飲料。
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