JP2020117468A - 14−ブロモアンスラサイクリンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】14−ブロモアンスラサイクリンの、安全かつ効率のよい製造方法の提供。【解決手段】次の反応スキームに従い、13−カルボニルのケタール化、N−ブロモ化合物による14位ブロモ化、脱ケタール化工程を含み、これらの工程をワンポットで実施する14−ブロモアンスラサイクリンの製造方法。取扱いに注意を要する臭素を用いることなく、また粉体取扱い工程を経ずに14−ブロモアンスラサイクリンを製造することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、13−メチルアンスラサイクリンから14−ブロモアンスラサイクリンの製造方法に関し、より具体的には、13−ケタール−13−メチルアンスラサイクリンのメチル基のブロモ化を介する14−ブロモアンスラサイクリンの製造方法に関する。
14−ブロモアンスラサイクリンは、式(1):
Figure 2020117468
で一般的に表される化合物(式中、R1〜R21については後述する。以下、「化合物(1)」(本発明における式Iの化合物に相当する。)ともいう。)であり、アンスラサイクリン系抗がん剤であるドキソルビシン、ピラルビシンおよびエピルビシンなどの14−ヒドロキシアンスラサイクリンの合成中間体である。例えば、これらの典型的な化合物としては、式(2)で表される14−ブロモダウノルビシン(以下、「化合物(2)」ともいう。)、式(3)で表される14−ブロモピラルビシン、および14−ブロモエピルビシンを挙げることができる。
Figure 2020117468
さらに、14−ブロモアンスラサイクリンは、アンスラサイクリンとペプチドやタンパク質などの生体高分子から構成されるコンジュゲートを合成するための重要な中間体としても使用される(特許文献1参照)。
化合物(1)の特定の化合物の製造方法は梅澤らにより報告(非特許文献1、特許文献2)されており、例えば化合物(2)は下記反応スキーム1に示すようにダウノルビシン(以下「化合物(5)」ともいう。)の塩酸塩から14−ブロモダウノルビシン−13−ジメチルアセタール(以下、「化合物(6)」ともいう。)を経て2段階で製造される。
反応スキーム1:14―ブロモアンスラサイクリンの合成
Figure 2020117468
まず化合物(5)の塩酸塩を無水メタノールに溶解し、オルトギ酸トリメチルおよびジオキサンを加える。次いで、臭素の塩化メチレン溶液を添加して25℃で反応する。反応液を乾燥エーテル中にあけ、生じた沈殿を遠心分離器により圧縮し、上澄みを捨てる。沈殿を乾燥エーテルで2回洗い、さらにアセトンを加えて25℃で1時間かきまぜる。反応液を再度遠沈処理し、沈殿物をエーテルで2回洗い、次いで乾燥すると、化合物(2)の塩酸塩が得られる。
特表2006−504657号公報 特開昭56−156300号公報
Bulletin of the Chemical Society of Japan,59(1986),p423−431
上述の14−ブロモアンスラサイクリンの製造方法は、主として、次の(ア)および(イ)の点で必ずしも満足できる方法ではなかった。(ア)取扱いに注意を要する臭素を用いる。(イ)変異原性を有するまたはその可能性のあるアンスラサイクリン化合物をろ過で精製することから、当該化合物を粉体として取り扱う必要があった。したがって、本発明の目的は、取扱いに注意を要する臭素を用いることなく、また粉体取扱い工程を経ずに14−ブロモアンスラサイクリンを製造することである。
上記課題を解決すべく、本発明者らは従来の14−ブロモアンスラサイクリン製造方法について多面的に検討してきた。その結果、N−ブロモスクシンイミド(NBS)を、上述した従来の製造方法の臭素に代えて用い、かつ、反応処理条件に一定の改変を加えることにより、出発原料たる式IIで表される化合物から最終目的化合物たる式Iで表される化合物を高い収率で得ることができ、各工程の目的生成物を溶液状態で取り扱うことができることを見出した。また、NBSは、同様な臭素化作用を有することが知られているN−ブロモ化合物に代替できることも見出した。
したがって、本明細書は、下記の主たる技術的特徴または態様の発明を開示する。
態様1: 式I:
Figure 2020117468
で表される化合物、またはその薬理学上許容される塩もしくはそれらの溶媒和物の製造方法であって、
(a)式II:
Figure 2020117468
で表される化合物を、式CR23(OR223で表されるオルトエステルと、式R22OHで表されるアルカノールとを混合することにより、
式III:
Figure 2020117468
で表されるケタールを生成する工程、
(b)工程(a)で生成した式IIIのケタールを含む反応混合物と、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−ブロモアセトアミド(NBA)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBH)およびジブロモイソシアヌル酸(DBI)から選ばれるN−ブロモ化合物とを混合することにより、式IV:
Figure 2020117468
で表されるブロモ化ケタールを生成する工程、
(c)工程(b)で生成した式IVで表される化合物を含む反応混合物と酸と水とを混合することにより、式IVで表される化合物を式Iで表される化合物に変換する工程、
(d)工程(c)の脱ケタール化反応混合物と、前記式Iの化合物を溶解できる抽出有機溶媒とを混合して得られる混合物から式Iで表される化合物を含有する有機層を分離する工程、かつ
(e)工程(d)で分離された有機層から式Iで表される化合物を有機溶液の状態で取得する工程、
を含む、前記方法。
上記各式中の変動可能なR1〜R23基は次に定義されるとおりである。
Figure 2020117468
上記表中、
置換基であるR14〜R19は、炭素数3から6のシクロアルキル基でもよく、
シクロアルキル基のCH基はNに置換されてもよく、
第2級炭素はNH、O、Sに置換されてもよく、
シクロアルキル基の水素のうちの1つは、メトキシ基に置換されてもよく、
また、置換基R16またはR17と置換基R18およびR19から選ばれるいずれかが1つまたは2つの炭素を介して結合してもよい。
態様2: 態様1に記載の製造方法であって、N−ブロモ化合物がNBSであることを特徴とする、方法。
態様3: 態様1または2に記載の製造方法であって、工程(a)におけるアルカノールを含む溶媒が、有機スルホン酸をさらに含むことを特徴とする、製造方法。
態様4: 態様3に記載の製造方法であって、有機スルホン酸がパラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、メタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルから選ばれることを特徴とする、製造方法。
態様5: 態様3または4に記載の製造方法であって、工程(b)を実施する前に、工程(a)に由来する反応混合物を有機アルカリで中和する工程をさらに含むことを特徴とする、製造方法。
態様6: 態様5に記載の製造方法であって、有機アルカリがトリ−C1〜C3−アルキルアミン、アミジン、グアニジン、アニリンおよびピリジンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
態様7: 態様1ないし6のいずれかに記載の製造方法であって、工程(b)を非プロトン性極性有機溶媒を含む溶媒中で実施することを特徴とする、製造方法。
態様8: 態様7に記載の製造方法であって、非プロトン性有機溶媒が、テトラヒドロフラン、ジオキサン、およびジメトキシエタンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
態様9: 態様1ないし7のいずれかに記載の製造方法であって、工程(c)における酸が臭化水素酸であることを特徴とする、製造方法。
態様10: 態様9に記載の製造方法であって、臭化水素酸が臭化水素酸のアルカリ金属塩含有水溶液に含まれる溶液として加えられることを特徴とする、製造方法。
態様11: 態様10に記載の製造方法であって、前記アルカリ金属塩が臭化水素酸カリウムまたは臭化水素酸ナトリウムであることを特徴とする、製造方法。
態様12: 態様1ないし10のいずれかに記載の製造方法であって、工程(d)を実施する前に、工程(c)に由来する反応混合物に塩基を加えることをさらに含むことを特徴とする、製造方法。
態様13: 態様12に記載の製造方法であって、前記塩基が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリ−C1〜C3アルキル−アミン、アミジン、グアニジン、アニリンおよびピリジンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
態様14: 態様1ないし10のいずれかに記載の製造方法であって、工程(d)における前記抽出有機溶媒がC4〜C6−アルキルケトンであることを特徴とする、製造方法。
態様15: 態様14に記載の製造方法であって、前記C4〜C6−アルキルケトンがメチルエチルケトン、メチルブチルケトン、エチルブチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびエチルイソブチルケトンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
態様16: 態様1ないし14のいずれかに記載の製造方法であって、式Iで表される化合物がC4〜C6−アルキルケトンの溶液状態で提供される、製造方法。
開示事項の詳細な説明
本明細書において使用される技術用語等は、別に定義しない限り当該技術分野において慣用されている意味内容を有するものとして使用されている。
上記の各式中の変動可能なR1〜R23基の定義において、置換基それ自体またはその一部を構成する、OH、NH2、NH、H、OおよびNは、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ基、水素原子、酸素原子および窒素原子を意味し、また、置換基それ自体もしくは基の一部を構成するCn2n+1および、これらの基に続く、例えば、n=1〜5は、炭素原子数1〜5を有するアルキル基を意味する。また、かようなアルキル基は、鎖状または分岐鎖状であることができ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ヘプチル、4−メチルブチル、3−メチルブチル、2−エチルプロピル等を例示することができる。n=1〜3は、上記の具体的な基の中、炭素原子数1〜3の基である。限定されるものでないが、これらの基の中、炭素原子数1または2であり、鎖状のアルキル基であるものが、本明細書に開示される製造方法において、都合よく用いられる。さらに、本製造方法で用いられる化合物の一部を構成するC1〜C3−アルキルやC4〜C6−アルキルケトンにいうCn(nは各正数を意味する。)はそれぞれ、炭素数n
の上記に例示したアルキルであることができる。これらの基を一部に有するトリ−C1〜C3−アルキルやC4〜C6−アルキルケトンにおける各アルキル基は同一または異なっていることができる。なお、OCH265はベンジルオキシを意味する。
本明細書に開示される方法は、限定されるものでないが、概括的には次の反応スキーム2のように表すことができる。なお、以下の説明または記述中、各式中の変動可能なR1〜R23基は、別に定義しないかぎり、上記に定義したとおりである。
反応スキーム2
Figure 2020117468
[各工程について]
上記の反応スキーム2における、処理(i)および(ii)は態様1における、工程(a)に、処理(iii)は同工程(b)に、処理(iv)は同工程(c)に対応する。
特許文献1や特許文献2に記載の従来の14−ブロモアンスラサイクリンの製造方法では、臭素を用いる臭素化とアンスラサイクリンにおける13−ケトン官能基のケタール化が同時に起こる。一方、一般的に臭素に代わるより安全な臭素化試薬としてNBSが一般的な有機合成の技術分野で周知である(例えば、Tetrahedron 70(240)3949−3961)。
しかし上述の従来方法において、単に臭素に代えNBSを用いた場合、上記反応スキーム1における化合物(6)の生成は確認できたものの、化合物(5)からの変換率は臭素を用いる場合に比べ著しく低い。そこで、反応スキーム1における各反応について考察し、検討を行った結果、化合物(5)に対応する式IIの化合物をまず、アルカノールR22OH、特に、メタノール中で有機スルホン酸、特に、パラトルエンスルホン酸(またはトシル酸)の存在下でオルトエステルCR23(OR223、特に、オルトギ酸トリメチルと反応させ、反応スキーム2における式(7)(または式IIとも表示する。)の化合物に対応する13−ジメチルケタール体(式III参照)、特に、ダウノルビシン−13−ジメチルケタールを反応中間体として生成させた後に、N−ブロモ化合物を加える臭素化反応を行うと、式(IV)で表される化合物、特に、化合物(6)の収率が増加することが確認できた。さらに臭素化の前に酸を有機アルカリ、特に、トリエチルアミンで中和して、また臭素化反応をテトラヒドロフラン、ジオキサン、およびジメトキシエタンなどの非プロトン性極性溶媒を含む混合溶媒中で行うと、収率がさらに向上し、臭素の場合に匹敵する収率で化合物(6)が得られることが確認できた。
こうして、本明細書が開示する方法では、工程(a)と工程(b)は独立して、工程(a)に次いで工程(b)が行われる。
本明細書の開示方法では、上記において「特に」として挙げた化合物等に限定されることなく、前述の態様に概括的に記載された範囲内の化合物を用い、各反応体および/または溶媒を混合し、所期の反応を進行することができる。かような混合また、他の工程で混合という場合は、これらの処理は、別に特記しない限り、混合される反応体および/または溶媒等は添加の順に制限されることなく実施できる。当該方法では、仮に反応混合物に固体等が含まれるとしても、目的のケタール体(式IIIで表される。)を、固体等として単離することなく、溶液状態のままで次のブロモ化を行うことができる。さらに、前記有機スルホン酸としては、限定されるものでないが、パラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、メタンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル等の有機スルホン酸を挙げることができる。また、ブロモ化は、限定されるものでないが、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−ブロモアセトアミド(NBA)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBH)およびジブロモイソシアヌル酸(DBI)から選ばれるN−ブロモ化合物を単独または組み合わせて用いることにより実施できる。
工程(a)において、式IIの化合物と式CR23(OR223のオルトエステルと式R22OHで表されるアルカノールとを混合反応させるが、式IIの化合物とオルトエステルの使用割合は、モル比で、1対1ないし8、好ましくは1対2ないし6、より好ましくは1対3ないし5であり、式IIの化合物と有機スルホン酸の使用割合は、モル比で、1対0.01ないし1、好ましくは1対0.05ないし0.5、より好ましくは1対0.1ないし0.3であり、反応温度は0ないし30℃、好ましくは5ないし15℃、より好ましくは8ないし12℃であり、反応時間は、0.5ないし24時間、好ましくは1ないし12時間、より好ましくは2ないし6時間を選ぶことができる。オルトエステルの使用割合、有機スルホン酸の使用割合、反応時間に関して、より好ましいとして挙げた条件下では収率が向上するという利点がある。
工程(a)の後、工程(b)に先立って、工程(a)の反応液中の有機スルホン酸を塩基で中和すると、工程(b)における臭素化物の収率を高めることができる。かような塩基としては有機塩基、例えば、トリ−C1〜C3−アルキルアミン(ここで、トリ−C1〜C3−アルキルは同一または異なっていてもよく、例えば、トリエチルアミン、イソプロピルエチルアミン等であることができる。)、ピリジン、グアニジン、アミジンおよびアニリン等を挙げることができ、これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
工程(b)において、上記のように調製された反応液にN−ブロモ化合物、限定されるものでないが、例えばNBSを加える。これにより、工程(a)と工程(b)における、それぞれ目的の生成物(式IIおよび式IIIの化合物)を溶液状態のまま取り扱うことが容易になり、これらの工程をワンポットで実施することが容易になる。式IIまたはIIIに対してN−ブロモ化合物は、モル比で、1対1ないし6、好ましくは1対1ないし4、より好ましくは1対1ないし2である。また工程(b)を行う溶媒は、工程(a)のアルカノールと、テトラヒドロフラン、ジオキサン、もしくはジメトキシエタンなどの溶媒から成る混合溶媒を挙げることができる。本溶媒は、工程(a)のアルカノールに対して、容積比で、1対0.2ないし4、好ましくは1対0.5ないし3、より好ましくは1対1ないし2とすることができる。なお、これらの非プロトン性有機溶媒を加えた後にN−ブロモ化合物を加えてもよく、N−ブロモ化合物をこれらの非プロトン性有機溶媒に溶かして、溶液として加えてもよい。反応温度は0ないし50℃、好ましくは、10ないし40℃、より好ましくは20ないし30℃であり、反応時間は0.5ないし24時間、好ましくは1ないし12時間、より好ましくは2ないし6時間を選ぶことができる。N−ブロモ化合物のモル比、反応温度、および反応時間に関して、より好ましい条件下で行うと収率が向上する利点がある。
工程(c)は、工程(b)で得られる式IVの化合物の脱ケタール化反応であり、一般的に、この反応は常法にしたがって、酸触媒の存在下で水とケタールを反応させることにより実施できる。しかし、工程(b)の反応後の反応液に、特許文献2のように、アセトンと臭化水素酸水溶液を加えて脱ケタール化を試みたところ、反応スキーム1の化合物(6)から化合物(2)への添加では、化合物(2)の14−ブロモが14−クロロに転化した副生成物が得られ、目的の化合物(2)を、必ずしも高収率で得ることはできなかった。そこで本発明者らは研究を重ね、このような短所は、工程(b)で得られる臭素化反応溶液に臭化水素酸と臭化水素酸金属塩を加えて反応を行うことで解消でき、高収率で式(I)の化合物を得ることができることを見出した。さらに臭化水素酸金属塩が存在すると、反応後に有機溶媒を加えるだけで、反応液が14−ブロモ体を含む有機層と水層の2層に分離し、14−ブロモ体の有機溶媒抽出(工程(d))が可能となり粉体取扱い工程を回避できることも見出した。かような金属塩としては、アルカリ金属塩、例えば、臭化水素酸カリウム、臭化水素酸ナトリウム等がある。したがって、本明細書に開示する方法では、当該脱ケタール化反応は、酸として臭化水素酸を含む臭化ナトリウム水溶液を使用して行うのが望ましい。この工程(c)も、工程(a)および工程(b)とともにワンポットで実施することができる。
式IIの化合物と臭化水素酸の使用割合は、モル比で、1対0.01ないし100、好ましくは1対0.1ないし50、より好ましくは1対1ないし10であり、式IIの化合物と臭化水素酸金属塩の使用割合は、モル比で、1対20ないし150、好ましくは1対50ないし130、より好ましくは1対70ないし120である。臭化水素酸金属塩を溶かす水の量は、臭化水素酸金属塩1gに対して0.1ないし10mL、好ましくは0.5ないし5mL、より好ましは1ないし3mLであり、反応温度は、−10ないし50℃、好ましくは0ないし40℃、より好ましくは10ないし30℃であり、反応時間は、0.2ないし48時間、好ましくは0.5ないし24時間、より好ましくは1ないし12時間である。臭化水素酸のモル比、臭化水素酸金属塩のモル比、反応温度、反応時間に関して、より好ましい条件下では反応の収率が向上するという利点がある。
工程(d)において、工程(c)で最終的に得られる反応混合物に、式Iの化合物を溶解でき、水に非混和性の抽出有機溶媒を混合して得られる混合物を、必要があれば10℃程度に冷やすかまたは室温で、式Iの化合物を含有する有機層を、場合により固形物を含む水性層から分離する。本来ならば14−ブロモアンスラサイクリンの塩は、上記の水に非混和性の有機溶媒に溶けにくいが、工程(a)および工程(b)で使用する溶媒との混合溶媒中では溶けて、分液抽出が可能となり粉体取扱いを回避できることを見出した。この工程ではより具体的には、塩基、特に、炭酸水素ナトリウムの水溶液を反応混合物に加えて撹拌し、次いで前記有機溶媒を加えてさらに撹拌し、静置して有機層と水性層を分液した後、有機層を分離する。同様な分液、分離操作を水性層に対して数回行ってもよい。適量の塩基を加えることにより、14−ブロモアンスラサイクリンの収率が向上するという利点がある。臭化水素酸と塩基の使用割合は、モル比で1対0.01ないし10、好ましくは1対0.05ないし5、より好ましくは1対0.1ないし2である。前記有機溶媒は、当該分液を可能にするものであれば限定されないが、C4〜C6−アルキルケトン、例えば、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、エチルブチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびエチルイソブチルケトン等であることができる。その使用量は、式Iの化合物の溶解性や反応混合物中の水の量等を考慮し、最適量を決定すればよい。この工程は、工程(a)、工程(b)、工程(c)とともにワンポットで実施することができるが、必要に応じて、分液専用の処理層に反応混合物を移して行ってもよい。
工程(e)において、工程(d)で分液された式Iの化合物を含有する有機層を分離または取得する。この取得操作は、デカンターまたは当該技術分野で常用されている適当な溶液吸引ポンプを用いて実施できる。
こうして得られる有機層は、適当であるならそのまま、また、必要に応じて濃縮および/または別の有機溶媒を加え、溶液中に含有されている式Iの化合物を次の反応に供することができる。上記工程を経ることにより、式Iの化合物は臭化水素酸塩の形態で得られる。
実施例1.14−ブロモダウノルビシンの合成
ダウノルビシン塩酸塩7.9g(14.0mmol)を室温にてメタノール 63mLを加えて溶解し、溶液を10℃でオルトギ酸トリメチル 6.2mL(56.7mmol)を加えた後に、p−トルエンスルホン酸1水和物 599mgを加え、3時間溶液を攪拌した。反応溶液にトリエチルアミン 0.44mLとジオキサン 4mLの混合液を加えた後、22℃まで加熱した。
次いでNBS 3g(16.9mmol)をジオキサン 108mLに溶かして得られるNBS−ジオキサン溶液を加えて90分攪拌した後、溶液の温度を10℃まで冷却した。
臭化ナトリウム 72.3gを水 112mLに溶解させて得られる水溶液に臭化水素酸7.2mLを加え攪拌し、反応液と混合して約16時間攪拌した。
反応後、炭酸水素ナトリウム 5.8gを水 90mLに溶解させて得られる水溶液と反応液を混合して、25℃まで昇温した後、メチルエチルケトン 800mLにて有機層と水層を分離し、14−ブロモダウノルビシン臭化水素酸塩メチルエチルケトン溶液を得た(10.1mmol、収率72%)。
比較例:
公知の条件下で臭素に代えNBSを用いた例

ダウノルビシン塩酸塩 0.79g(1.40mmol)をメタノール 6.3mLとジオキサン 11mLを加え攪拌し、溶解を確認した後に溶液を9℃まで冷却した。オルトギ酸トリメチル0.4mLを加えた後に、NBS 299mgを加え、9℃で溶液を攪拌したところ、105分後に14−ブロモダウノルビシン−13−ジメチルケタールの変換率は4.6%であった。

Claims (16)

  1. 式I:
    Figure 2020117468
    で表される化合物、またはその薬理学上許容される塩もしくはそれらの溶媒和物の製造方法であって、
    (a)式II:
    Figure 2020117468
    で表される化合物を、式CR23(OR223で表されるオルトエステルと、式R22OHで表されるアルカノールとを混合することにより、
    式III:
    Figure 2020117468
    で表されるケタールを生成する工程、
    (b)工程(a)で生成した式IIIで表されるケタールを含む反応混合物と、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−ブロモアセトアミド(NBA)、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBH)及びジブロモイソシアヌル酸(DBI)から選ばれるN−ブロモ化合物とを混合することにより、式IV:
    Figure 2020117468
    で表されるブロモ化ケタールを生成する工程、
    (c)工程(b)で生成した式IVで表されるブロモ化ケタールを含む反応混合物と酸と水とを混合することにより、式IVで表される化合物を式Iで表される化合物に変換する工程、
    (d)工程(c)で得られる反応混合物と、前記式Iで表される化合物を溶解できる抽出有機溶媒とを混合して得られる混合物から式Iで表される化合物を含有する有機層を分離する工程、かつ
    (e)工程(d)で分離された有機層から式Iで表される化合物を有機溶液の状態で取得する工程、
    を含む、前記方法。

    上記各式中の変動可能なR1〜R23基は次に定義されるとおりである。
    Figure 2020117468
    上記表中、
    置換基であるR14〜R19は、炭素数3から6のシクロアルキル基でもよく、
    シクロアルキル基のCH基はNに置換されてもよく、
    第2級炭素はNH、O、Sに置換されてもよく、
    シクロアルキル基の水素のうちの1つは、メトキシ基に置換されてもよく、
    また、置換基R16またはR17と置換基R18およびR19から選ばれるいずれかが1つまたは2つの炭素を介して結合してもよい。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、N−ブロモ化合物がNBSであることを特徴とする、製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法であって、工程(a)におけるアルカノールを含む溶媒が、有機スルホン酸をさらに含むことを特徴とする、製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法であって、有機スルホン酸がパラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、メタンスルホン酸及びトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルから選ばれることを特徴とする、製造方法。
  5. 請求項3または4に記載の製造方法であって、工程(b)を実施する前に、工程(a)に由来する反応混合物を有機アルカリで中和する工程をさらに含むことを特徴とする、製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法であって、有機アルカリがトリ−C1〜C3アルキル−アミン、アミジン、グアニジン、アニリン及びピリジンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の製造方法であって、工程(b)を非プロトン性極性有機溶媒を含む溶媒中で実施することを特徴とする、製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法であって、非プロトン性有機溶媒が、テトラヒドロフラン、ジオキサン、及びジメトキシエタンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
  9. 請求項1ないし7のいずれかに記載の製造方法であって、工程(c)における酸が臭化水素酸であることを特徴とする、製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法であって、臭化水素酸が臭化水素酸のアルカリ金属塩含有水溶液に含まれる溶液として加えられることを特徴とする、製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法であって、前記アルカリ金属塩が臭化水素酸カリウムまたは臭化水素酸ナトリウムであることを特徴とする、製造方法。
  12. 請求項1ないし10のいずれかに記載の製造方法であって、工程(d)を実施する前に、工程(c)に由来する反応混合物に塩基を加えることをさらに含むことを特徴とする、製造方法。
  13. 請求項12に記載の製造方法であって、前記塩基が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリ−C1〜C3アルキル−アミン、アミジン、グアニジン、アニリン及びピリジンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
  14. 請求項1ないし10のいずれかに記載の製造方法であって、工程(d)における前記抽出有機溶媒がC4〜C6−アルキルケトンであることを特徴とする、製造方法。
  15. 請求項14に記載の製造方法であって、前記C4〜C6−アルキルケトンがメチルエチルケトン、メチルブチルケトン、エチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン及びエチルイソブチルケトンから選ばれることを特徴とする、製造方法。
  16. 請求項1ないし14のいずれかに記載の製造方法であって、式Iで表される化合物がC4〜C6−アルキルケトンの溶液状態で提供される、製造方法。
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