JP2020115464A - X線発生装置、x線装置、構造物の製造方法、及び構造物製造システム - Google Patents

X線発生装置、x線装置、構造物の製造方法、及び構造物製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】測定不良を抑制することができるX線発生装置、X線装置、構造物の製造方法、及び構造物製造システムを提供する。【解決手段】X線発生装置2は、電子線200を放出する電子源121と、電子線200が照射されることでX線を発生するターゲット130と、電子線200が電子源121からターゲット130に至る進路中の部材110、150とを備える。その部材110、150は、軽元素でかつ導電性を有する材料を少なくとも一部に含む。【選択図】図2

Description

本発明は、X線発生装置、X線装置、構造物の製造方法、及び構造物製造システムに関する。
被測定物の内部の情報を非破壊で取得する装置として、例えば下記特許文献に開示されているような、被測定物にX線を照射して、その被検物を透過した透過X線を検出する装置が知られている。
米国特許出願公開2009/0268869号公報
X線を発生するX線発生装置で、電子源から発生する電子がターゲットとは異なる場所に照射されると、結果的に測定不良が発生する可能性がある。
本発明の態様は、測定不良を抑制することができるX線発生装置、X線装置、構造物の製造方法、及び構造物製造システムを提供することを目的とする。
本発明の態様によれば、電子線を放出する電子源と、電子源からの電子線が通過する開口が形成された開口部と、開口を通過した電子線が照射されることでX線を発生するターゲットと、を備え、開口部におけるターゲットに対向する側の少なくとも一部は、電子線の照射により発生するX線の強度がターゲットよりも少ない材料を含む、X線発生装置が提供される。
本発明の態様によれば、上記態様のX線発生装置と、X線発生装置から射出されたX線を検出する検出器とを備える、X線装置が提供される。
本発明の態様によれば、構造物の形状に関する設計情報を作成する設計工程と、設計情報に基づいて構造物を作製する成形工程と、作製された構造物の形状を上記態様のX線装置を用いて計測する計測工程と、計測工程で得られた形状情報と設計情報とを比較する検査工程と、を有する、構造物の製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、構造物の形状に関する設計情報を作成する設計装置と、設計情報に基づいて構造物を作製する成形装置と、作製された構造物の形状を測定する上記態様のX線装置と、X線装置によって得られた構造物の形状に関する形状情報と設計情報とを比較する制御装置と、を含む、構造物製造システムが提供される。
本発明の態様によれば、電子源から発生する電子がターゲットとは異なる場所に照射されることによる、測定不良を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るX線装置の全体構成の一例を示す図である。 第1実施形態のX線発生装置の構成を示す断面図である。 図2の開口部の構造を示す断面図である。 第2実施形態のターゲットを示す図である。 第3実施形態のX線発生装置の構成を示す断面図である。 構造物製造システムの構成を示すブロック図である。 構造物製造システムによる処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては、実施形態を説明するため、一部分を大きく又は強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現する場合がある。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をZ軸方向、水平面内においてZ軸方向と直交する方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係るX線装置1の全体構成の一例を示す図である。本発明の実施形態に係るX線装置1は、被測定物SにX線XLを照射して、その被測定物Sを透過した透過X線を検出する。このX線装置1は、被測定物SにX線を照射し、その被測定物Sを通過したX線を検出して、その被測定物Sの内部の情報(例えば、内部構造)を非破壊で取得するX線CT検査装置を含む。本実施形態において、被測定物Sは、機械部品、電子部品等の産業用部品を含む。X線CT検査装置は、産業用部品にX線を照射して、その産業用部品を検査する産業用X線CT検査装置を含む。従って、本実施形態においては、測定される物体を被測定物としているが、これに限られず、検査するための被検物でも構わない。勿論、測定結果に基づいて、物体の大きさを計測しても構わない。
X線装置1は、被測定物SにX線XLを照射して、その被測定物Sを透過したX線を検出する。X線は、例えば波長1pm〜30nm程度の電磁波である。X線は、約50eVの超軟X線、約0.1〜2KeVの軟X線、約2〜20KevのX線、及び約20〜100KeVの硬X線の少なくとも一つを含む。
X線装置1は、図1に示すように、X線XLを射出するX線源としてのX線発生装置2と、被測定物Sを保持して移動可能なステージ装置3と、X線発生装置2から射出され、ステージ装置3に保持された被測定物Sを通過したX線XLの少なくとも一部を検出する検出器4と、X線装置1全体の動作を制御する制御装置5とを備える。なお、図1には図示していないが、X線装置1は、チャンバ部材によって内部空間が形成されている。X線発生装置2、ステージ装置3及び検出器4は、内部空間に配置される。また、図1に示す例では、被測定物Sは円柱形状の物体とされている。
X線発生装置2は、被測定物Sに向けてX線XLを照射する。X線発生装置2から発生するX線XLは所定波長のX線もしくは所定波長域のX線でも構わないし、例えば、被測定物Sによって、その所定波長および所定波長域が変化できるようにしても構わない。また、照射されるX線の光子の量を適宜調整できるようにしても構わない。波長及び波長域の変化、もしくは光子の量の調整は、測定される被測定物SのX線に対する吸収の特性に基づいても構わない。また、例えば、異なる二種類以上のX線スペクトルにより被測定物Sを検査するダブルエネルギーX線測定方法のように、被測定物Sの吸収の特性に限られず、波長及び波長域の変化、もしくは光子の量を調整しても構わない。X線発生装置2は、点X線源を含み、被測定物Sに円錐状のX線(いわゆるコーンビーム)を照射する。なお、X線発生装置2から射出されるX線XLの拡がる形状は円錐状に限られず、例えば扇状のX線(いわゆるファンビーム)でもよい。また、例えば線状のX線(いわゆるペンシルビーム)でもよい。
X線発生装置2は、Z方向に長手となるように設置されている。X線発生装置2の+Z側の先端には、射出口101が形成されている。射出口101は、被測定物Sに向けて開口している。射出口101は、その内側が空隙であってもよいし、X線XLの透過性が高い素材で閉じられてもよい。X線XLは、射出口101から+Z方向に向けて射出される。X線発生装置2から射出されたX線XLの少なくとも一部は、+Z方向に進行する。
ステージ装置3は、ステージ9と、不図示のステージ駆動機構とを備えている。ステージ9は、被測定物Sを保持して移動可能に設けられている。ステージ9は、被測定物Sを保持する不図示の保持部を有している。ステージ9は、不図示のステージ駆動機構により、例えばX方向、Y方向、及びZ方向に平行移動可能であり、θY方向に回転可能である。なお、被測定物SとX線発生装置2との相対距離を変化させる方法はこれに限られない。例えば、X線発生装置2を駆動させて、被測定物Sとの相対距離を変化させても構わない。勿論、X線発生装置2および被測定物Sを両方駆動させて、相対距離を変化せても構わない。勿論、後述する検出器4を駆動させても構わない。同様に、被測定物Sを固定して、被測定物Sの周囲で、X線発生装置2および検出器4を回転させても構わない。また、上述の実施形態では、X線発生装置2と被測定物Sと検出器4とのそれぞれの相対距離を、X方向、Y方向、及びZ方向に平行に変化可能としたがこれに限られず、少なくとも一つの方向に移動可能でもよいし、移動しなくても構わない。また、θY方向に回転可能としたが、θX方向、θY方向、及びθZ方向に回転可能でも構わない。またそのうち一つのθ方向に回転しても構わない。
検出器4とX線発生装置2との間にステージ9に載置される被測定物Sが配置される。これにより、X線発生装置2より発生するX線を検出器4で検出することができる。また、検出器4では、ステージ9に載置される被測定物Sを透過したX線を検出することができる。検出器4は、ステージ9よりも+Z側に配置される。検出器4は、例えば、X線装置1の所定の位置に固定されるが、移動可能でもよい。検出器4は、複数のシンチレータ部34と、複数の受光部35とを有している。検出器4は、XY平面に平行に形成された平面状の面4Aを有する。面4Aは、X線発生装置2からのX線XLが入射する面であり、−Z方向に向けられている。面4Aは、ステージ9に保持された被測定物Sと対向して配置される。面4Aには、被測定物Sを透過した透過X線を含むX線発生装置2からのX線XLが入射する。
複数のシンチレータ部34は、XY平面内においてアレイ状に配置されている。複数のシンチレータ部34は、それぞれ、X線が当たることによって、光を発生させるシンチレーション物質を含む。複数のシンチレータ部34は、それぞれ、面4Aに入射したX線XLの強度に応じた光を発生する。
検出器4は、複数のシンチレータ部34と受光部35とを備える。例えば、シンチレータ部34は入射するX線を可視光に変換し、変換された可視光を受光部35で受光する。受光部35は可視光を受光するとその可視光の強度に応じた信号を制御装置5に送信する。なお、本実施形態では、入射するX線を一度可視光に変換しているが、入射するX線を直接電気信号に変換しても構わない。また、シンチレータ部34と受光部35との間は適宜設計を変えることができる。例えば、シンチレータ部34で変換された可視光を、集光させるレンズを設けても構わない。また、光電子倍増管を設けても構わない。光電子倍増管は、光電効果により光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電管を含む。複数の受光部35は、それぞれ、シンチレータ部34において発生した光を受光して増幅し、増幅した光を電気信号に変換しても構わない。検出器4は、複数の素子(シンチレータ部34及び受光部35)のそれぞれで検出される、X線の強度に応じた信号を制御装置5に送信する。検出器4で得られる各素子からの信号を投影データという。
制御装置5は、X線発生装置2、ステージ装置3、及び検出器4の動作を統括的に制御する。すなわち、制御装置5は、X線発生装置2に制御信号を出力して、X線発生装置2にX線XLを被測定物Sに向けて射出させる。制御装置5は、ステージ装置3を制御することで、ステージ9を制御することができる。すなわち、制御装置5は、ステージ装置3に制御信号を出力する。制御信号を受信するステージ装置3は、図示しないステージ駆動装置を駆動させて、ステージ9の位置を変えることができ、ステージ9の位置が移動する。ステージ9の位置に伴い、ステージ9に載置される被測定物Sの位置が変わる。また、制御装置5は、検出器4に制御信号を出力して、検出器4に投影データを取得させる。
また、制御装置5は、検出器4から送信される被測定物Sの各位置における投影データを受信して取得する。制御装置5は、取得した投影データに対してフィルタ補正処理を行う。そして、制御装置5は、フィルタ補正処理後のデータに基づいて被測定物Sの画像を再構成する。
次に、X線装置1の動作の一例について説明する。被測定物Sの検出では、ステージ装置3のステージ9に保持された被測定物SがX線発生装置2と検出器4との間に配置される。制御装置5は、ステージ装置3に制御信号を出力して、被測定物Sを保持したステージ9の位置を調整する。そして、制御装置5は、X線発生装置2に制御信号を出力して、X線発生装置2からX線XLを射出させる。
X線発生装置2で発生したX線XLの少なくとも一部は、被測定物Sに照射される。被測定物SにX線XLが照射されると、その被測定物Sに照射されたX線XLの少なくとも一部は、被測定物Sを透過する。被測定物Sを透過した透過X線は、検出器4の面4Aに入射する。検出器4は、被測定物Sを透過した透過X線を検出する。検出器4は、被測定物Sを透過した透過X線に基づいて得られた被測定物Sの像(投影像、透過像)を検出する。検出器4は、被測定物Sの像を表す投影データを制御装置5に出力する。
制御装置5は、被測定物Sを保持したステージ9をθY方向に回転させながら、その被測定物SにX線XLを照射する。制御装置5は、X線発生装置2に対する被測定物Sの位置を変えることによって、被測定物SにおけるX線発生装置2からのX線XLの照射領域を変える。ステージ9の各位置(各回転角度)において被測定物Sを通過した透過X線は、検出器4によって検出される。すなわち、X線発生装置2からのX線XLの照射角度を変えた、複数の透過像を取得することができる。検出器4は、各位置における被測定物Sの像を表す投影データを取得する。制御装置5は、検出器4から投影データを取得し、取得した投影データに対して所定の処理(例えばフィルタ補正処理)を施す。そして、制御装置5は、所定の処理を施した投影データに基づいて、被測定物Sの内部構造の画像を算出する。なお、制御装置5は、検出器4から投影データを取得し、その取得した投影データに対する処理として、フィルタ補正処理に限られず、例えば、逆投影法、逐次近似法等が適用されても構わない。逆投影法及びフィルタ補正逆投影法に関しては、例えば、米国特許出願公開第2002/0154728号明細書に記載されている。また、逐次近似法に関しては、例えば、米国特許出願公開第2010/0220908号明細書に記載されている。
なお、本実施形態では、被測定物Sを保持したステージ9をθY方向に360°回転させて取得した画像を用いて再構成を行うが、再構成に用いる画像は、360°回転させ取得した画像に限られない。例えば、再構成に用いる画像は、180°回転させて取得した画像でもよい。また、再構成に用いる画像はこれに限られず、取得した画像で再構成し、再構成される像で検査が可能であれば、構わない。
なお、本実施形態では、被測定物Sを保持したステージ9を回転させるが、被測定物Sを固定し、X線発生装置2と検出器4とを回転させても構わない。勿論、被測定物Sを保持したステージを回転させるとともに、X線発生装置2と検出器4とを回転させても構わない。
図2は、第1実施形態のX線発生装置2の構成を示す断面図である。図2に示すように、X線発生装置2は、ハウジング100と、真空チューブ110と、電子銃120と、ターゲット130と、電磁レンズ141,145と、偏向装置142,144と、非点補正装置143と、開口部150と、真空ポンプ160と、を備える。
ハウジング100は、X線発生装置2の外観を構成する円筒形状の筐体である。ハウジング100は、その内部にX線発生装置2を構成する部材、すなわち、真空チューブ110、電子銃120、ターゲット130、電磁レンズ141,145、偏向装置142,144、非点補正装置143、開口部150及び真空ポンプ160を収容する。ハウジング100の一方の底面には、X線XLを射出するための射出口101が設けられている。なお、本実施形態では、ハウジング100の内部に真空ポンプ160が配置されているが、これに限られない。ハウジング100の外部に真空ポンプ160が配置されても構わない。ハウジング100の外部に配置される真空ポンプと、ハウジング100とを別に支持しても構わない。また、真空ポンプ160の振動および発生する磁場の影響を抑制することが望ましい。
真空チューブ110は円筒形状の管である。ハウジング100は円筒形状の筒である。本実施形態において、真空チューブ110の円筒形状の管の中心軸と、ハウジング100の円筒形状の管の中心軸とは平行であり、本実施形態では、それらの中心軸は一致している。真空チューブ110内部の一方の端部には電子銃120が配置され、真空チューブ110内部の他方の端部にはターゲット130が配置されている。真空チューブ110の内面は、電子銃120から放出される電子線200が通過する進路を形成する。すなわち、電子銃120から放出される電子は、真空チューブ110の内面を進行する。進行する電子は、ターゲット130に衝突する。したがって、本実施形態においては、電子銃120から放出された電子が、ターゲット130に衝突するまでの経路は、真空チューブ110の内面に囲まれた空間である。真空チューブ110の内面の所定箇所(図2に示す例では電磁レンズ141と非点補正装置143の間の位置)には、真空チューブ110の内部と導通する配管111が接続され、その配管111がターボ分子ポンプ等の真空ポンプ160と接続されている。この真空ポンプ160が真空チューブ110の内部の気体を排気することによって、真空チューブ110の内部が高真空状態に設定される。なお、真空チューブ110の形状は、円筒形状に限られない。また、ハウジング100の形状は、円筒形状に限られない。なお、本実施形態では、真空チューブ110の中心軸と、ハウジング100の中心軸とは、平行でなくても構わないし、同軸でなくても構わない。また、本実施形態においては、真空ポンプ160と接続される配管111の場所は、電磁レンズ141と非点補正装置143との間に限られない。例えば、電子源121と加速電極122との間に配管111を接続しても構わない。勿論、真空ポンプ160と接続される配管111の数は一つに限られず、複数設けても構わない。また、複数設ける場合に、一つの真空ポンプ160に接続しても構わないし、それぞれの配管111をそれぞれ別の真空ポンプ160に接続しても構わない。また、一つの配管111に接続される真空ポンプ160が複数あっても構わない。
電子銃120は、電子線200を放出する電子源121と、その電子源121から放出される電子線200にエネルギーを与える加速電極122と、を有する。電子源121はタングステンなどの材料で構成されたフィラメントを備える。このフィラメントに電流が流されることによりフィラメントが過熱されると、フィラメントから電子(熱電子)が放出される。加速電極122は、高圧電源(図示せず)から供給される加速電圧に基づいて電子源121のフィラメントから放出された電子線200を加速する。つまり、フィラメントを陰極とし、加速電極122を陽極として、フィラメントと加速電極122との間に加速電圧を印加することにより、フィラメントから射出された熱電子をターゲット130に向けて加速させ、ターゲット130に照射させる。
ターゲット130は、電子銃120からの電子線200の射出方向に配置される。ターゲット130は、加速電極122によって加速された電子の衝突によりX線XLを発生する。本実施形態においては、ターゲット130は、電子線200の照射面と反対の面からZ方向にX線XLを射出する透過型のターゲットである。X線XLは、例えば波長1pm〜30nm程度の電磁波である。X線XLは、約数10eVの超軟X線、約0.1〜2keVの軟X線、約2〜20keVのX線、及び約20〜100KeVの硬X線を含む。ターゲット130は、例えばタングステン(W)又はモリブデン(Mo)等の重金属を含む平行平板である。なお、本実施形態においては、ターゲット130に入射される電子の照射方向と、ターゲット130から発生するX線の被測定物Sに対する照射方向とが一致している。しかしながら、これに限られず、ターゲット130に入射される電子の照射方向と、ターゲット130から発生するX線の被測定物Sに対する照射方向とが一致していなくても構わない。例えば、反射型のX線発生装置でも構わない。なお、ターゲット130に入射する電子の照射方向は、例えば、ターゲット130に入射する電子の電子線の束の中心である。ターゲット130の入射する電子の照射方向は、後述する光軸AXである。また、ターゲットが固定されているが、ターゲットが駆動可能でも構わない。駆動可能なターゲットは、例えば、ターゲットが回転する。
図2に示すように、電磁レンズ141,145、偏向装置142,144及び非点補正装置143がZ方向に沿って真空チューブ110の周囲に配置されている。電磁レンズ141、145は、電子線200を集束されるコイルやレンズである。また、電磁レンズは、電場または磁場によって集束、結像させる装置である。電磁レンズ141,145は電子レンズとも称される。電磁レンズ141,145は、光軸AXを有している。光軸AXは、Z軸に平行に設定されている。電磁レンズ141は、電子銃120の近い位置に配置され、電子銃120からの電子線200を集束させる。電磁レンズ145は、ターゲット130に近い位置に配置され、開口部150を通過した電子線200をターゲット130に集束させて、ターゲット130の一部の領域(X線の発生領域)に電子線200を照射する。ターゲット130において電子線200が照射される領域の寸法(スポットサイズ)は、十分に小さい。これにより、実質的に点X線源が形成される。
なお、本実施形態において、ターゲット130の表面での電子線200が照射される領域(以下、照射領域という。)の寸法は、例えばμm単位の大きさである。照射領域の寸法は、0.1μm〜1cmの円のいずれの大きさであってもよい。また、照射領域のXY平面の形状は、円に限られない。例えば、楕円、長円、矩形等の多角形でも構わない。
偏向装置142,144は、電子銃120から射出された電子線200の進行方向を変える装置である。偏向装置142,144は、例えば、X方向の磁場を発生させる一対のコイルとY方向の磁場を発生させる一対のコイルとで構成され、X方向及びY方向の磁場によって電子線200をY方向及びX方向に所定量移動させる。偏向装置142は、電磁レンズ141の内側(真空チューブ110と電磁レンズ141の間)に配置されている。偏向装置144は、電磁レンズ141と偏向装置144の間に配置されている。偏向装置142,144は、アライナー又は偏向器とも称される。
非点補正装置143は、非点収差を補正する装置である。非点補正装置143は、例えば、2組の四極子レンズ(四極一対のコイルを四極子という。)を光軸AXを中心に45度回転させて配置され、それら四極子レンズに流す電流の大きさと比を変えることで補正量と補正方向を変える。非点補正装置143は、電磁レンズ141と偏向装置144の間に配置されている。非点補正装置143は、非点収差補正装置又はスティグメータとも称される。
開口部150は、電子線200の開き角(ターゲット130から電磁レンズ145を見込んだ角度)を制限する絞り(第1絞り)である。図2に示す例では、開口部150は、電磁レンズ145の直下(電磁レンズ145の主面に近い位置)に配置されている。開口部150は、アパーチャとも称される。開口部150を通過した電子線200はZ方向にターゲット130に到達し、ターゲット130における電子線200の照射領域に照射される。ターゲット130において発生したX線XLがZ方向に射出される。
次に、ターゲット以外の箇所からのX線の発生について図2を参照しつつ説明する。図2に示すように、電子源121から放出された電子線200は、加速電極122で加速されるとともに、電磁レンズ141で集束されて真空チューブ110内を+Z方向に進行する。電子線200の進行方向は偏向装置142,144によって調整され、電子線200の非点収差が非点補正装置143によって補正される。そして、電子線200は開口部150に到達し、電子線200の一部が開口部150を通過する。開口部150を通過した電子線200は、電磁レンズ145で集束されてターゲット130の照射領域に照射される。電子線200がターゲット130に照射されることで、ターゲット130おいてX線XLが発生し、そのX線XLが射出口101を介してZ方向に射出される。
電子線200が電子源121からターゲット130に至る進路(経路)を進行する過程において、電子線200の一部が直接、進路中の部材に衝突する。電子源121から発生する電子線200がターゲット130とは異なる部材と衝突する可能性がある。例えば、電子線200の一部がその電子線200の径を絞る開口部150に直接衝突する。また、電子線200の一部が進路を形成する真空チューブ110の内面に直接衝突することもある。この場合、電子線200の一部が開口部150や真空チューブ110の内面に直接衝突することにより、それらの箇所でX線が発生する可能性がある。
また、電子線200の一部が開口部150で反射され、その反射された電子線210(これを反射電子線という。)が真空チューブ110の内面に衝突する。また、電子線200の一部が真空チューブ110の内面で反射され、その反射された反射電子線210が真空チューブ110の内面に衝突することもある。また、電子線200の一部がターゲット130で反射され、その反射された反射電子線210が開口部150や真空チューブ110の内面に衝突する。さらに、反射電子線210が開口部150や真空チューブ110の内面で反射され、その反射された反射電子線210が開口部150や真空チューブ110の内面に衝突することもある。この場合、反射電子線210が開口部150や真空チューブ110の内面に衝突することにより、これらの箇所でX線が発生する。
電子線200や反射電子線210が部材と衝突すると、衝突した箇所でX線が発生する。X線が発生する箇所が、ターゲット130とは異なる箇所となると、X線発生装置2から発生するX線の発生場所が複数箇所となる。ターゲット130とは異なる発生箇所は、複数あり、所定領域内に複数ある場合にはその領域からX線が発生する。すなわち、その領域の面光源となる。また、ターゲット130とは異なる箇所からX線が発生するので、X線発生装置2から放射されるX線XLは、ターゲット130から放射されるX線XLに加えて、異なる箇所からのX線が発生する。また、ターゲット130以外の箇所の面光源で発生するために、X線XLの強度が放射方向によって不均一となってしまう。そのために、制御装置5により投影される画像の鮮鋭度が低下してしまう。例えば、被測定物Sの投影像において、検出器4とX線発生装置2との間に被測定物Sが配置され、被測定物Sを投影する被測定物Sの投影領域と、検出器4とX線発生装置2との間に被測定物Sが配置されない空気領域との境界部分の位置があいまいになってしまう。これは、被測定物Sに対して、検出器4は固定されているものの、Z軸方向に異なる位置に複数の光源が配置されることになることから、倍率の異なる複数の投影像が重なってしまうために発生する。勿論、被測定物Sに対して、検出器4は固定されているものの、X軸方向もしくはY軸方向の異なる位置に光源が固定されると、倍率は同じだとしても、そのX軸方向もしくはY軸方向に沿った、それぞれの位置で投影像が投影されるので、位置の異なる複数の投影像が重なってしまうために発生する。また、ターゲット130以外の箇所の面光源の箇所は一箇所だけではなく、複数の箇所で発生する可能性がある。勿論、ターゲット130以外の部分での箇所が一箇所であっても構わない。このように、投影像の境界位置があいまいなることで、その投影像を用いて再構成画像を作成すると、その再構成画像の境界も同様にぼやけてしまう可能性がある。その結果、投影像もしくは再構成画像により、寸法計測もしくは、良否判定をする場合に、測定不良が発生する可能性がある。なお、本実施形態においては、ターゲット130とは異なる箇所でのX線が発生する箇所を二次光源と称する。
この場合、シェーディング補正では、画像を鮮明にすることができない。シェーディング補正とは、輝度ムラ(輝度のばらつき)のある画像から輝度ムラを除去して一様な明るさの画像に補正する処理のことをいう。例えば、検出器4は、被測定物Sがステージ9上に存在しない状態において、X線発生装置2から射出される一様でないX線XLを各素子で検出する。制御装置5は、検出器4から送信される信号に基づいて画像を再構成し、再構成した画像の輝度ムラを認識する。制御装置5は、検出器4に制御信号を送信することにより、輝度ムラがなくなるように検出器4の各素子の感度(ゲイン)を素子ごとに調整する。このような処理により、一様な明るさの画像を得ることができる。
しかし、シェーディング補正は、輝度ムラがなくなるように画像全体の輝度を一様に補正する処理であって、2次光源による像を除去しているわけではない。すなわち、X線発生装置2には、X軸方向及び/又はY軸方向及び/又はZ軸方向で、ターゲット130とは異なる位置で光源は存在するために、取得される投影像は、異なる倍率及び又は異なる位置の投影像の重なりとなってしまう。従って、シェーディング補正では、2次光源の影響による不鮮明な画像を鮮明にすることができない。この対応策は、2次光源が形成されるのを防止するか、又は可能な限り2次光源からのX線の強度を弱くすることである。
そこで、本実施形態では、電子線200が電子源121からターゲット130に至る進路中の部材の少なくとも一部を、電子線200が照射されたときにX線の発生量が少ない材料(物質)で構成する。X線の発生量が少ないとは、ターゲット130から発生されるX線XLの強度に対して、上記した材料から発生されるX線の強度が例えば、1/10、1/100、1/1000である。この数値は一例であって、この数値の範囲に限定されない。得られる投影像の被測定領域と空気領域との境界が一義的に決まる程度に、ターゲット130から発生されるX線の強度に対して、ターゲット130以外から発生されるX線の強度が少ないことが望ましい。また、求められる測定精度に応じて、ターゲット130以外の異なる場所から発生するX線の照射強度の上限値を決めても構わない。このような構成により、構造を複雑にすることなく、ターゲット130以外の箇所からX線が発生するのを抑制することができる。その結果、電子線200の進路中に2次光源が形成されず、又は2次光源からのX線の強度を弱くすることができる。
電子線が照射されたときにX線の発生量が少ない材料としては、軽元素の材料(物質)つまり元素番号が小さく比重が小さい材料があげられる。例えば比重が3以上の材料はX線を発生させやすいので、比重が3以下の材料であるのが好ましい。ただし、比重が3以下という数値の範囲は一例であって、この数値の範囲に限定されない。また、進路中の部材の少なくとも一部は、X線の発生量が少ない軽元素の材料で、かつ、導電性を有する材料で構成される。導電性を有しない材料、例えば絶縁体の場合、その材料は電子線によって帯電する。帯電の影響により電子線が偏向されて像が歪んだり、収差を発生させてしまう。このような不具合を防止するために、進路中の部材の少なくとも一部は導電性を有する材料(導電性材料)で構成される。もしくは、帯電の影響により、ターゲット130上での集束位置が動いたり、収差が発生することにより集束領域の大きさが広がるという不具合が生じてしまう。用いる部材の導電性は、例えば、材料に用いられる元素のひとつを用いて特定しても構わない。また、部材が合金などのように複数の元素から含まれている場合には、その合金の導電性で判断しても構わないし、その複数の元素から一つの元素を選択してその部材の導電性としても構わない。導電性は、例えば、電気抵抗率で評価しても構わない。電気抵抗率の単位は、例えば、μΩ×cmを用いる。電気抵抗率は、例えば、0度の温度の場合の値を用いる。導電性を有する材料とは、1、2、3、4、5、6、7、8、9,10μΩ×cmよりも小さい電気抵抗率を有する材料である。もちろん、10、20、30、40、50,60、70、80、90、100μΩ×cmよりも小さい電気抵抗率を有する材料でも構わない。例えば、X線発生装置2において、電子線による像などから帯電の影響を見積もり、その見積もり結果に基づいて、必要とする帯電の影響から用いる部材の導電性材料の導電性を決定しても構わない。その影響を許容できる程度に、部材が帯電していれば、その部材は導電性を有するとしても構わない。
また、進路中の部材の少なくとも一部は真空チューブ110内の部材であるため、真空状態でガス放出量が少ない材料(物質)で構成される。真空状態で材料から放出されるガスの主な成分は水(水蒸気)である。材料表面からのガス放出量は、真空状態で使用可能な材料としての重要な指標であり、真空チューブ110内の真空度を高くしようとする程、よりガス放出量の少ない材料を選択する必要がある。
これらの条件を充たす材料(物質)としては、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの軽金属系の材料、炭化ケイ素(SiC;Silicon Carbide)などのセラミックス系の材料、パイログラファイト等のカーボン系の材料があげられる。なお、パイログラファイトは、炭化水素ガスを黒鉛や炭素繊維の基材に沈積させることにより製造する炭素材料である。熱分解黒鉛やパイロカーバイトとも呼ばれる。これらの材料は、軽元素でかつ導電性を有し、真空状態でガス放出量が少ない材料である。
また、進路中の部材の少なくとも一部は、軽元素でかつ導電性を有し、真空状態でガス放出量が少ない材料を少なくとも一部に含んでいればよい。例えば、アルミニウム合金やチタン合金であってもよい。また、進路中の部材の少なくとも一部は、上記材料(アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、炭化ケイ素、パイログラファイトなど)で構成される場合に限られず、上記材料又は上記材料を少なくも一部に含む材料で被覆されてもよい。例えば、進路中の部材の中の部材を例えば重金属のようなX線の遮蔽効果の高い材料で形成し、その部材を上記材料又は上記材料を少なくとも一部に含む材料で被覆する。この場合、X線の遮蔽効果が高い重金属などの部材と、X線の発生量が少ない軽元素の材料等による被覆とを組み合わせることにより、X線の発生の低減とX線の遮蔽とを実現することができる。
真空チューブ110内の電子線200の速さによって、電子線200がX線発生量の少ない材料内を進行する距離は変わる。従って、X線発生量の少ない材料の被覆の厚さは、加速電圧に基づく電子線200の加速エネルギーの大きさに応じた最適な厚さに設定される。また、X線発生装置2が照射可能な電子線200の加速エネルギーを調整可能な場合に、最も加速エネルギーの大きい場合に応じた最適な厚さに設定しても構わない。
進路中の部材の少なくとも一部は、電子源121からの電子線200が照射される可能性がある箇所、又はターゲット130若しくは部材で反射された反射電子線210が照射される可能性がある箇所とされる。例えば、部材の少なくとも一部は、電子線200,210が通過する進路を形成する真空チューブ(管)110の内面とされる。また、部材の少なくとも一部は、電子線200,210が通過する進路の途中に配置された開口部(第1絞り)150とされる。
図3は、図2の開口部150の構造を示す断面図である。図3に示すように、開口部150は、電子線200が通過する孔150Aが形成されている。また、開口部150は、重金属もしくは合金もしくは重金属の合金で構成された心材151で形成されるとともに、その心材151をアルミニウム、パイログラファイト等のX線発生量の少ない材料で被覆されている。このような構造により、心材151で電子線200やX線XLを遮蔽することで、電子線200やX線XLが開口部150を突き抜けてしまうのを防止することができる。また、心材151がX線発生量の少ない材料で被覆されているので、開口部150におけるX線XLの発生を低減させることができる。この場合に、用いる場所によっては、電子線200の照射により照射領域の温度が高くなり、用いる部材の融点よりも高い温度になってしまう可能性がある。その場合には、融点のより高い温度の部材を用いることが望ましい。また、電子線200の照射の可能性に応じて、用いる部材を適宜変更・調整しても構わない。
以上に説明したように、第1実施形態では、X線発生装置2は、電子線200を放出する電子源121と、電子線200が照射されることでX線を発生するターゲット130と、電子線200が電子源121からターゲット130に至る進路中の部材110,150と、を備え、部材110,150の少なくとも一部は、電子線200が照射されたときにX線の発生量が少ない材料で構成される。ターゲット130以外の箇所からX線が発生するのを抑制することができる。その結果、電子線の進路中にX線源としての2次光源が形成されず、又は2次光源からのX線の強度を弱くすることができる。したがって、投影像もしくは複数の投影像から再構成される画像の鮮鋭度の劣化を抑制することができる。したがって、X線装置1を用いて、寸法測定、良否判定などの、測定不良を抑制することができる。
また、第1実施形態では、材料は、軽元素でかつ導電性を有する材料を少なくとも一部に含む。このような構成によれば、X線の発生を抑制することができるとともに、部材の帯電による電子線の偏向や収差の発生を防止することができる。また、材料は、真空状態でガス放出量が少ない材料を少なくとも一部に含む。このような構成によれば、真空度の高い空間で使用される部材に適用することができる。
また、第1実施形態では、部材110,150の少なくとも一部は、電子源121からの電子線200が照射される可能性がある箇所、又はターゲット130若しくは部材110,150で反射された反射電子線210が照射される可能性がある箇所である。このような構成によれば、X線源としての2次光源が形成され得る箇所におけるX線の発生を低減させることができる。
また、部材110,150の少なくとも一部が、電子線200が通過する進路を形成する真空チューブ(管)110の内面である場合は、真空チューブ(管)110の内面で2次光源が形成されるのを効果的に防ぐことができる。また、部材110,150の少なくとも一部が、電子線200が通過する進路の途中に配置された開口部150である場合は、開口部150で2次光源が形成されるのを効果的に防ぐことができる。また、開口部150は、電子線200の開き角を制限する第1絞りである場合は、第1絞りは電子線200が直接当たる箇所であるので、2次光源の形成を最も効果的に防止することができる。
また、開口部150は重金属で形成され、その表面にX線発生量の少ない材料が被覆される。このような構成によれば、重金属で電子線200やX線を遮蔽することにより、電子線200やX線が開口部150を突き抜けてしまうのを防止することができる。また、重金属がX線発生量の少ない材料で被覆されているので、開口部150におけるX線の発生を低減させることができる。
<第2実施形態>
電子線200はターゲット130の照射領域以外の領域にも照射され、その領域でX線が発生してしまうおそれがある。そこで、第2実施形態では、ターゲット130の照射領域以外の領域をX線の発生量が少ない材料で被覆する。
図4は、第2実施形態のターゲットを示す図である。図4の下図はターゲットにおける電子線200の照射面側から見た図であり、上図は下図のAA断面図である。図4に示すように、ターゲット130は、電子線200の照射面における照射領域130A以外の領域をX線の発生量が少ない材料131で被覆されている。この材料131は、上記第1実施形態で説明した材料である。
このように、第2実施形態では、ターゲット130の照射面の一部(例えば照射領域130A以外の領域)を材料で被覆する。このような構成よれば、ターゲット130の照射面の一部においてX線の発生量を低減することができる。その結果、ターゲット130において2次光源が形成されず、又は2次光源からのX線の強度を弱くすることができる。
また、電子線200に限られず、反射電子線210に関しても同様である。反射電子線210が再度ターゲット130の照射面に入射する場合に、照射面が、電子源121から放出される電子線の照射領域とは異なる領域に照射されることにより、二次光源が発生することを抑制することができる。
また、電子線200の照射領域130A以外に、電子源121からの電子線が照射された場合でも、X線の発生量が少ない材料131で被覆されているために、X線の発生を抑制することができる。すなわち、X線発生装置において、所定位置以外の場所からのX線の発生を抑制することができる。
<第3実施形態>
上記した第1実施形態では、電子線200が通過する進路の途中に配置された絞りは開口部150だけであった。これに対し、第3実施形態では、電子線200が通過する進路の途中に複数の絞りを配置する。そして、それら複数の絞りをX線の発生量が少ない材料で構成する。
図5は、第3実施形態のX線発生装置2Aの構成を示す断面図である。なお、図5において、図2に示した構成と同一構成については同一符号を付すことで重複する説明を省略する。図5に示すX線発生装置2Aにおいては、真空チューブ110の内部で、電子銃120の下(つまり電子銃120に近い位置)に、真空チューブ110の内部の気体の移動を制限する開口部(絞り、第2絞り)170が形成されている。この開口部170は差動排気絞りとも称される。この開口部170によって真空チューブ110の内部の空間が、電子銃120が収容される第1空間SP1と、電子銃120が収容されていない第2空間SP2とに分けられる。
本実施形態においては、真空ポンプが2個配置されている。第1真空ポンプ160に接続される配管112は、SP1に接続されている。第1空間SP1において、電子源121と加速電極122との間に配管112が接続されている。第2空間SP2において、例えば、電磁レンズ141と非点補正装置143との間に配管112が接続されている。SP2に接続された配管112は、第2真空ポンプ160に接続されている。第1空間SP1は、電子銃120を含む。また、第1空間SP1は、加速電極122と開口部170との間の空間も含む。第1真空ポンプ160を駆動することによって、SP1の空気を排気することが可能である。第2真空ポンプ160を駆動することによって、SP2の空気を排気することが可能である。開口部170は、第1空間SP1と第2空間SP2との間の気体の移動を制限することが可能である。本実施形態においては、第1空間SP1の真空度が、第2空間SP2の真空度よりも高い。すなわち、第1空間SP1の真空が、第2空間のSP2よりも、より真空に近い。
図5に示す構成では、一般に、電子銃120からの電子線200が開口部170に当たらないように設計されるが、電子線200が開口部170に当たってしまう可能性もある。そこで、第3実施形態では、開口部170をX線の発生量の少ない材料で構成する。このような構成によれば、開口部170でX線源としての2次光源が形成されるのを効果的に防ぐことができる。この場合も、上記第1実施形態と同様に、開口部170をX線の発生量の少ない材料で構成する場合だけでなく、開口部170が上記材料を少なくとも一部に含む材料で構成されてもよい。また、開口部170を重金属などのX線遮蔽効果の高い材料で心材を構成し、その心材を上記材料又は上記材料を少なくとも一部に含む材料で被覆してもよい。
<構造物製造システム>
次に、上述したX線装置1を備えた構造物製造システムについて説明する。図6は、構造物製造システムSYSのブロック構成図である。構造物製造システムSYSは、測定装置としてのX線装置1と、成形装置720と、制御装置(検査装置)730と、リペア装置740とを備える。本実施形態においては、構造物製造システムSYSは、自動車のドア部分、エンジン部品、ギア部品、回路基板を備える電子部品などの成形品を作成する。
設計装置710は、構造物の形状に関する設計情報を作成し、作成した設計情報を成形装置720に送信する。また、設計装置710は、作成した設計情報を制御装置730の後述する座標記憶部731に記憶させる。ここで、設計情報とは、構造物の各位置の座標を示す情報である。成形装置720は、設計装置710から入力された設計情報に基づいて上記構造物を作製する。成形装置720の成形工程には、鋳造、鍛造、または切削等が含まれる。
X線装置1は、測定した座標を示す情報を制御装置730へ送信する。制御装置730は、座標記憶部731と、検査部732とを備える。座標記憶部731には、前述の通り、設計装置710により設計情報が記憶される。検査部732は、座標記憶部731から設計情報を読み出す。検査部732は、X線装置1から受信した座標を示す情報から、作成された構造物を示す情報(形状情報)を作成する。検査部732は、X線装置1から受信した座標を示す情報(形状情報)と座標記憶部731から読み出した設計情報とを比較する。検査部732は、比較結果に基づき、構造物が設計情報通りに成形されたか否かを判定する。換言すれば、検査部732は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する。検査部732は、構造物が設計情報通りに成形されていない場合、修復可能であるか否か判定する。修復できる場合、検査部732は、比較結果に基づき、不良部位と修復量を算出し、リペア装置740に不良部位を示す情報と修復量を示す情報とを送信する。
リペア装置740は、制御装置730から受信した不良部位を示す情報と修復量を示す情報とに基づき、構造物の不良部位を加工する。
図7は、構造物製造システムSYSによる処理の流れを示したフローチャートである。まず、設計装置710が、構造物の形状に関する設計情報を作製する(ステップS101)。次に、成形装置720は、設計情報に基づいて上記構造物を作製する(ステップS102)。次に、X線装置1は構造物の形状に関する座標を測定する(ステップS103))。次に制御装置730の検査部732は、X線装置1から作成された構造物の形状情報と、上記設計情報とを比較することにより、構造物が設計情報通りに作成された否かを検査する(ステップS104)。
次に、制御装置730の検査部732は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する(ステップS105)。作成された構造物が良品である場合(ステップS105:YES)、構造物製造システムSYSはその処理を終了する。一方、作成された構造物が良品でない場合(ステップS105:NO)、制御装置730の検査部732は、作成された構造物が修復できるか否か判定する(ステップS106)。
作成された構造物が修復できる場合(ステップS106:YES)、リペア装置740は、構造物の再加工を実施し(ステップS107)、ステップS103の処理に戻る。一方、作成された構造物が修復できない場合(ステップS106:NO)、構造物製造システムSYSはその処理を終了する。以上で、本フローチャートの処理を終了する。
以上により、上記の実施形態におけるX線装置1が構造物の座標を正確に測定することができるので、構造物製造システムSYSは、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システムSYSは、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能である。また、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。そのような変更または改良、省略した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記した実施形態や変形例の構成を適宜組み合わせて適用することも可能である。
図1に示すX線装置1は、X線発生装置2及び検出器4が固定され、ステージ装置3のステージ9が回転する構成であった。しかし、ステージ装置3のステージ9が回転せず、X線発生装置2及び検出器4がステージ9の周りを回転する構成でもよい。
また、制御装置5は、例えば自動計算機能を有するコンピュータで構成される。なお、X線装置1において、X線発生装置2、ステージ装置3及び検出器4と、制御装置5とが別構成であってもよい。この場合、X線発生装置2、ステージ装置3及び検出器4と、制御装置5とが無線又は有線で接続される。また、X線装置1は、他のコンピュータと無線又は有線で接続されてもよい。
また、ハウジング100の形状は円筒形状に限らず、他の形状(例えば角柱形状)であってもよい。また、図1等に示したターゲット130は透過型のターゲットであったが、反射型のターゲットでもよい。
また、電磁レンズ、偏向器及び非点補正装置の数や配置は図2及び図5に示した数や配置に限定されない。電磁レンズ、偏向器及び非点補正装置の数や配置はX線発生装置の機能などに応じて適宜決定される。また、電子線200の進路中の部材の少なくとも一部は、X線の遮蔽能力の優れるとともに、耐熱性に優れた材料で構成されることが好ましい。また、開口部(絞り)の数や配置も図2及び図5に示した数や配置に限定されず、X線発生装置の機能などに応じて適宜決定される。
なお、上述の実施形態では、X線装置1を例に挙げ、投影像および複数の投影像から再構成画像を作成していたが、これに限られない。X線発生装置2Aから発生されるX線を用い、被測定物Sに照射し、回折など投影に限られない物理現象を使用し、測定する装置でも構わない。
なお、本実施形態においては、真空チューブ110の円筒形状の内面の表面形状は平坦であるが、これに限られない。凹凸形状が設けられても構わない。勿論、凹凸形状を設けることで装置の構造がより複雑となる場合には、凹凸形状を設けなくても構わない。勿論、X線発生装置2において、電子源121から電子線200が照射される可能性がある箇所、又はターゲット130もしくは、例えば、円筒形状の内面で反射された反射電子線が照射される可能性がある箇所の一部分だけに凹凸形状を設けても構わない。例えば、真空チューブ110の円筒形状の内面は凹凸形状として、真空ポンプ160に接続される配管112は平坦としても構わない。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用したX線検出装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
1…X線装置、2…X線発生装置、110…真空チューブ(進路中の部材、管)、120…電子銃、121…電子源、122…加速電極、130…ターゲット、150…開口部(進路中の部材、絞り、第1絞り)、170…開口部(進路中の部材、絞り、第2絞り)、200…電子線、210…反射電子線、710…設計装置、720…成形装置、730…制御装置(検査装置)、SYS…構造物製造システム、S…被測定物、XL…X線

Claims (12)

  1. 電子線を放出する電子源と、
    前記電子源からの電子線が通過する開口が形成された開口部と、
    前記開口を通過した電子線が照射されることでX線を発生するターゲットと、を備え、
    前記開口部における前記ターゲットに対向する側の少なくとも一部は、前記電子線の照射により発生するX線の強度が前記ターゲットよりも少ない材料を含む、X線発生装置。
  2. 前記材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、炭化ケイ素、パイログラファイトのいずれか一つを含む、請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 前記開口部は、心材と、前記心材の少なくとも前記ターゲットに対向する側を被覆した前記材料から成る、請求項1または請求項2に記載のX線発生装置。
  4. 前記心材は重金属から成る、請求項3に記載のX線発生装置。
  5. 前記開口部は、前記材料から成る、請求項1または請求項2に記載のX線発生装置。
  6. 前記電子源から前記ターゲットまでの電子線の進路を囲う管を備え、
    前記管の内面の少なくとも一部に前記材料を含む、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  7. 前記ターゲットは、透過型のターゲットである、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  8. 前記ターゲットにおける前記電子源に対向する側の少なくとも一部は、前記材料で被覆されている、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のX線発生装置と、
    前記X線発生装置から射出されたX線を検出する検出器と、を備える、X線装置。
  10. 構造物の形状に関する設計情報を作成する設計工程と、
    前記設計情報に基づいて前記構造物を作製する成形工程と、
    作製された前記構造物の形状を請求項9に記載のX線装置を用いて計測する計測工程と、
    前記計測工程で得られた形状情報と前記設計情報とを比較する検査工程と、を有する、構造物の製造方法。
  11. 前記検査工程の比較結果に基づいて実行され、前記構造物の再加工を実施するリペア工程を有する、請求項10に記載の構造物の製造方法。
  12. 構造物の形状に関する設計情報を作成する設計装置と、
    前記設計情報に基づいて前記構造物を作製する成形装置と、
    作製された前記構造物の形状を測定する請求項9に記載のX線装置と、
    前記X線装置によって得られた前記構造物の形状に関する形状情報と前記設計情報とを比較する制御装置と、を含む、構造物製造システム。
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