JP2020114580A - 制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備える合流式下水処理システムにおいて、膜の目詰まりを抑制することができる制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムを提供することである。【解決手段】実施形態の制御装置は、膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備え、合流式下水処理場に流入する被処理水を浄化する水処理システムに用いられる制御装置である。制御装置は、測定データ取得部と、制御部と、を持つ。測定データ取得部は、前記水処理システムに流入する被処理水の水質又は流量に関する測定データを取得する。制御部は、前記分解手段において活性汚泥と混合された被処理水の一部を前記分解手段の外部に移送する移送部の動作を、前記測定データが示す前記被処理水の水質又は流量に基づいて制御する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来、下水処理場における汚水処理方式の一つとして活性汚泥法が広く知られている。活性汚泥法は、処理対象の汚水(以下「被処理水」という。)に含まれる汚濁物質を、活性汚泥中の微生物の働きを利用して分解及び除去する汚水処理方式である。活性汚泥法では、微生物によって汚濁物質が分解された被処理水から活性汚泥をはじめとする固形物を分離することにより清浄な処理済み水(以下「処理水」という。)が得られる。ここで、被処理水から固形物を分離する方法には、重力によって沈降した固形物を分離する方法と、濾過膜によって固形物を分離する方法とがある。後者の方法で固形物を分離する活性汚泥法は濾過膜分離活性汚泥法(MBR:Membrane Bio Reactor)と呼ばれる。濾過膜は、その使用に伴って目詰まりを起こす。そして、濾過膜の目詰まりは、濾過原液に含まれる固形物の濃度が高い又は濾過量が多いほど進行することが知られている。
一方で、下水処理場には生活排水等の汚水と雨水とが同じ流路で流入する合流式下水処理場と、汚水と雨水とが異なる流路で流入する分流式下水処理場とがある。分流式下水処理場では、汚水は浄化処理が施された上で公共用水域に放流される一方、雨水はそのまま放流される。また、合流式下水処理場では、所定の流量以下で流入する被処理水は高度処理が施された上で放流される一方、それを超えて流入する被処理水は簡易処理のみが施されて放流される。これは、合流式下水処理場に流入する被処理水(汚水及び雨水)の量が晴天時と雨天時とで変動するためであり、下水処理場に流入する被処理水の量を許容範囲内に維持するためである。
このような合流式下水処理場にMBRを適用した場合、被処理水の流入量が増加する雨天時等には、最大限の処理能力の発揮が求められる一方で、濾過膜の目詰まりによる処理の停止も避けなければならない。濾過膜の目詰まりは下水処理場の処理能力の低下を招き、その回復のためには濾過膜の洗浄を行う必要がある。しかしながら、濾過膜の洗浄には被処理水の浄化処理を一時的に停止する必要があり、停止中に処理可能であったはずの被処理水は簡易処理のみで公共用水域に放流されることになる。簡易処理のみで放流される水の量が増加することは公共用水域の水質低下を招く可能性がある。また、濾過膜の目詰まりが急激に進行した場合には想定外の時期に濾過不能となることも考えられ、その場合には被処理水が下水処理場内に滞留してしまい、被処理水の流路や下水処理場内での溢水リスクが高まる。このような背景により、MBRを適用した従来の合流式下水処理場では、雨天時における濾過膜の目詰まりの進行を抑制することが課題となっている。
特開2017−225918号公報 特開2011−147868号公報 特開2001−310186号公報
本発明が解決しようとする課題は、膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備える合流式下水処理システムにおいて、膜の目詰まりを抑制することができる制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
実施形態の制御装置は、膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備え、合流式下水処理場に流入する被処理水を浄化する水処理システムに用いられる制御装置である。制御装置は、測定データ取得部と、制御部と、を持つ。測定データ取得部は、前記水処理システムに流入する被処理水の水質又は流量に関する測定データを取得する。制御部は、前記分解手段において活性汚泥と混合された被処理水の一部を前記分解手段の外部に移送する移送部の動作を、前記測定データが示す前記被処理水の水質又は流量に基づいて制御する。
第1の実施形態における水処理システム100の構成の具体例を示す図。 第1の実施形態における制御装置3の機能構成の具体例を示すブロック図。 第1の実施形態の最初沈澱池1及び生物反応槽2におけるMLSS濃度の濃度勾配の変化を模式的に示す図。 、第1の実施形態において制御装置3が濃度調整水の返送量を調整する処理の流れを示すフローチャート。 第2の実施形態における水処理システム100aの構成の具体例を示す図。 第2の実施形態における制御装置3aの機能構成の具体例を示すブロック図。
以下、実施形態の制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における水処理システム100の構成の具体例を示す図である。水処理システム100は、濾過膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備え、合流式下水処理場に流入する下水(汚水及び雨水が混合した水)を濾過膜分離活性汚泥法(MBR:Membrane Bioreactor)によって処理するシステムである。より具体的には、水処理システム100は、生物反応槽内で被処理水の一部を循環させる循環式硝化脱窒法MBRを想定したシステムである。循環式硝化脱窒法MBRは、被処理水中の窒素やリンの除去を可能にする、いわゆる高度処理を実現する水処理システムの形態の一つである。例えば、水処理システム100は、最初沈澱池1、生物反応槽2及び制御装置3を備える。
最初沈澱池1は、水処理システム100の処理対象となる水(以下「被処理水」という。)を貯える貯水池である。最初沈澱池1には、合流式下水処理場に流入する下水のうち高度処理の対象となる下水が被処理水として流入する。合流式下水処理場では、所定の流量以下で流入する下水が高度処理設備(すなわち水処理システム100)に送られ、所定の流量を超えて流入する下水は図示しない簡易処理設備に送られる。高度処理設備に送られた下水は高度な浄化処理(一般に「高度処理」と呼ばれる。)が施された上で公共用水域に放流される一方で、簡易処理設備に送られた下水は簡易な浄化処理(一般に「簡易処理」と呼ばれる。)が施された後に公共用水域に放流される。
一般に、最初沈澱池1は、約2時間分の流入水量を貯留可能な容量を持つ。最初沈澱池1では、比較的大きな固形物が沈澱して被処理水から分離され、その上澄み水が生物反応槽2に送られる。
生物反応槽2では、被処理水と活性汚泥とが混和される。生物反応槽2では、活性汚泥中の微生物の働きによって被処理水に含まれる汚濁物質が分解される。汚濁物質が分解された被処理水は濾過膜によって活性汚泥から分離され処理水として公共用水域に放流される。
具体的には、生物反応槽2は、無酸素槽21、好気槽22、及び好気槽22内の被処理水に浸漬して設置される濾過膜ユニット23を備える。
無酸素槽21は、最初沈澱池1から送られてくる被処理水を空気が供給されない状態で貯留する貯水槽である。無酸素槽21に送られた被処理水は、所定時間の滞留の後に好気槽22に送られる。一般に、無酸素槽21における被処理水の滞留時間は3時間程度に設計される。このため、無酸素槽21は、一般に約3時間分の流入量を貯留可能な容量に設計される。
好気槽22は、無酸素槽21から送られてくる被処理水を空気が供給される状態で貯留する貯水槽である。好気槽22に送られた被処理水は、所定時間の滞留の後に濾過膜ユニット23に送られる。好気槽22の容量も、無酸素槽21と同様に、一般に約3時間分の流入量を貯留可能な容量に設計される。
その一方で、循環式硝化脱窒法MBRでは、好気槽22内の被処理水の一部が無酸素槽21に戻される。これは、被処理水中の窒素分を除去する目的で行われ、無酸素槽21に戻される被処理水は一般に「硝化液」と呼ばれる。
具体的には、好気槽22では、被処理水に空気が供給されることで活性汚泥中の硝化菌が活性化し、硝化菌の活性化により被処理水中の硝化反応が促進される。この硝化反応により、被処理水中のアンモニアが硝酸に酸化される。一方、無酸素槽21では、被処理水に空気が供給されないことで活性汚泥中の脱窒菌が活性化し、脱窒菌の活性化により被処理水中の脱窒反応が促進される。この脱窒反応により、硝酸が窒素ガスに還元され、大気中に放出される。このような硝化−脱窒反応において、硝化液は無酸素槽21に硝酸を供給する媒体として機能し、生物反応槽2における硝化−脱窒反応を促進する。これにより、被処理水中の窒素分が除去される。
さらに、実施形態の水処理システム100では、好気槽22内の被処理水の一部が所定の条件下で生物反応槽2の外部に移送される。以下、生物反応槽2の外部に移送される被処理水を「濃度調整水」という。硝化液の循環は生物反応槽2の内部で行われるため、生物反応槽2内の活性汚泥の総量を変化させない。これに対して、濃度調整水は生物反応槽2の外部に送られるため、生物反応槽2内の活性汚泥の総量を減少させる。また、被処理水は無酸素槽21に所定時間滞留した後に好気槽22に送られるため、濃度調整水の移送を行うと好気槽22の活性汚泥量が低下する。ここに、最初沈澱池1から新たな被処理水が送られることで好気槽22の活性汚泥濃度が低下する。このように、濃度調整水は好気槽22の活性汚泥濃度を低下させる作用を持つ。
第1の実施形態の水処理システム100では、濃度調整水の移送先として最初沈澱池1を用いる。一般に、最初沈澱池は生物反応槽の容量の数分の1程度の容量を持つため、濃度調整水を最初沈澱池1に返送することにより、生物反応槽2の活性汚泥濃度を希釈することができる。好気槽22の被処理水の一部を硝化液として無酸素槽21に返送するか、又は濃度調整水として最初沈澱池1に返送するかは、返送流路に設けられた流量調整弁V1及びV2の開閉を制御することによって切り替え可能である。なお、流量調整弁V1及びV2の両方を同時に開状態とすることで、硝化液の循環と、濃度調整水の返送とを同時に行うことも可能である。また、硝化液及び濃度調整水の流量は、ポンプ221の出力又は流量調整弁V1及びV2の開度を制御することによって調整可能である。
なお、図1に示す水処理システム100では、硝化液の循環と、濃度調整水の返送とを1つのポンプ221で兼ねているが、各用途のポンプはそれぞれ異なるポンプとして設けられてもよい。また、好気槽22には、上記のポンプ221のほかにも、生物反応槽2内で増殖及び蓄積される余剰分の活性汚泥(以下「余剰汚泥」という。)を引き抜く汚泥引き抜きポンプ(図示せず)が設置される。この余剰汚泥の引き抜きは循環式硝化脱窒法MBRにおいて一般的に行われる操作であり、濾過膜ユニット23における濾過膜の目詰まりに大きく影響する好気槽22活性汚泥濃度を適切な濃度に維持するための操作である。汚泥引き抜きポンプによって引き抜かれた余剰汚泥は図示しない外部工程(例えば汚泥廃棄工程など)に送られる。汚泥引き抜きポンプは、その用途専用のポンプとして設けれられてもよいし、外部工程への流路に流量調整弁を設けることでポンプ221と兼用されてもよい。
濾過膜ユニット23は、好気槽22内の被処理水を濾過することにより被処理水から活性汚泥を分離する装置である。濾過膜ユニット23は、活性汚泥が分離された被処理水を処理水として放流する。濾過膜ユニット23は、1つ以上の濾過膜モジュール231を備え、各濾過膜モジュール231に被処理水(濾過原液)を供給する。濾過膜ユニット23は、各濾過膜モジュール231によって被処理水から分離された処理水を集水して放流する。
なお、濾過膜モジュール231に用いられる濾過膜は、被処理水から処理水を分離することができるものであればどのような種類の濾過膜であってもよい。例えば、濾過膜モジュール231は、精密濾過膜(MF濾過膜)を用いたものであってもよいし、限外濾過膜(UF濾過膜)を用いたものであってもよいし、ナノ濾過膜(NF濾過膜)を用いたものであってもよいし、逆浸透濾過膜(RO濾過膜)を用いたものであってもよい。
また、濾過膜ユニット23が複数の濾過膜モジュール231を備える場合、各濾過膜モジュール231の位置関係や接続関係などは特定の態様に限定されない。例えば、濾過膜ユニット23は、1つ以上の濾過膜モジュール231を、被処理水の流れに対して直列的に配置したものであってもよいし、並列的に配置したものであってもよい。また、濾過膜ユニット23は、必ずしも好気槽22内に設置される必要はない。例えば、濾過膜ユニットは、好気槽内の後段に設けられた濾過膜処理専用の水槽(膜槽ともいう。)内に設置される場合もある。
制御装置3は、ポンプ221の動作を制御することにより、生物反応槽2を循環させる硝化液の流量(以下「循環量」という。)を調節する機能を有する。具体的には、制御装置3は、好気槽22におけるMLSS(Mixed Liquor Suspended Solids)濃度に基づいて、ポンプ221による硝化液の循環量を制御する。ここで、MLSS濃度とは、試料(ここでは被処理水)中の浮遊物質(MLSS)の濃度であり、一般に生物反応槽2内の活性汚泥量の管理指標として用いられる値である。この制御のため、好気槽22にはMLSS濃度計222が設置される。
一方、硝化液の循環は、好気槽22内の活性汚泥濃度を低下させ、無酸素槽21内の活性汚泥濃度を上昇させるため、生物反応槽2の活性汚泥濃度の濃度勾配はより均一化される方向に変化する。これに応じて、生物反応槽2におけるDO(Dissolved Oxygen:溶存酸素)濃度の濃度勾配もより均一化される方向に変化する。そのため、硝化液の循環量を過度に多くしてしまうことは、無酸素槽21における脱窒反応に悪影響を及ぼす可能性がある。そこで、制御装置3は、MLSS濃度に加え、無酸素槽21のDO値(又はDO値に相関するpH)を考慮して硝化液の循環量を決定してもよい。ただし、この場合、無酸素槽21のDO値(又はpH)を測定するDO計(又はpH計)が必要になる。一方で、活性汚泥量の指標値であるORP(Oxidation-Reduction Potential:酸化還元電位)値もDO値に相関することが知られており、活性汚泥法をベースとする水処理システムには活性汚泥量の管理のためにORP計が備えられていることが多い。そのため、無酸素槽21にORP計211を備えた水処理システム100において、制御装置3はMLSS濃度計222及びORP計211の測定値に基づいて硝化液の循環量を決定してもよい。
また一方で、制御装置3は、生物反応槽2から最初沈澱池1に返送される濃度調整水の流量を調節する機能を有する。この濃度調整水の返送は、好気槽22内の活性汚泥濃度を低下させるため、濾過膜の目詰まりを抑制できる一方で汚濁物質の分解能力(以下「処理能力」という。)を低下させてしまう。そのため、濃度調整水の返送は、処理能力の低下を許容できる範囲内で行われる必要がある。
例えば、好気槽22内の活性汚泥濃度が低下する状況として、降雨によって発生する雨水により汚水が希釈される場合が考えられる。分流式下水処理場では汚水が雨水によって希釈されることがないため流入する被処理水の汚濁物質濃度が天候によって変化することはないが、合流式下水処理場では汚水と雨水とが同じ流路で送られるため、雨天時において被処理水の汚濁物質濃度が低下する。このため、合流式下水処理場では、雨天時において汚濁物質濃度が低下する分だけ処理能力の低下を許容することができる。
そこで、第1の実施形態の制御装置3は、最初沈澱池1に流入する被処理水の水質を監視し、汚濁物質濃度が所定の条件(以下「濃度調整条件」という。)を満たした場合に濃度調整水の返送を開始する。この制御のため、最初沈澱池1の流入部には流入する被処理水の水質を測定する水質計11が設置される。
また、生物反応槽2において分解すべき汚濁物質の量は、最初沈澱池1に流入する被処理水の水質及び流入量に応じて変化する。すなわち、許容することができる処理能力の低下は、最初沈澱池1に流入する被処理水の流入量及び水質によっても変化する。そのため、制御装置3は、最初沈澱池1に流入する被処理水の流入量及び水質に基づいて、濃度調整水の返送によって希釈される生物反応槽2のMLSS濃度の目標値(以下「制御目標濃度」という。)を決定する。この制御のため、最初沈澱池1の流入部には流入する被処理水の流量を測定する流量計12が設置される。なお、最初沈澱池1に流入する被処理水の流量は、被処理水が流れる管渠の水位に基づいて算出されてもよい。
なお、濾過膜ユニット23は、好気槽22の下流側に配置されるため、濾過膜の目詰まりには好気槽22の下流側のMLSS濃度が大きく影響する。そのため、濃度調整水は、好気槽22の下流側から引き抜かれて最初沈澱池1に戻される。
図2は、第1の実施形態における制御装置3の機能構成の具体例を示すブロック図である。制御装置3は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、プログラムを実行する。制御装置3は、プログラムの実行によって通信部31、記憶部32、測定データ取得部33及び制御部34を備える装置として機能する。なお、制御装置3の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
通信部31は、ORP計211、MLSS濃度計222、水質計11、流量計12、流量調整弁V1、流量調整弁V2及びポンプ221と通信する通信インタフェースである。通信部31は、有線通信インタフェースであってもよいし、無線通信インタフェースであってもよい。
記憶部32は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部32は、制御装置3の動作に必要な各種情報を記憶する。
測定データ取得部33は、通信部31を介してORP計211、MLSS濃度計222、水質計11及び流量計12の測定データを取得する。測定データ取得部33は、取得した各測定データを記憶部32に保存する。測定データ取得部33は、測定データの取得及び保存を繰り返し実行することにより、測定データを記憶部32に蓄積する。
制御部34は、ORP計211又はMLSS濃度計222の測定データに基づいて硝化液の循環量を調節する。具体的には、制御部34は、測定データに基づいて、好気槽22における被処理水のMLSS濃度、又は無酸素槽21における被処理水のORP値を観測し、観測されたMLSS濃度又はORP値に基づいて硝化液の循環量を決定する。例えば、硝化液の循環量は、循環量とMLSS濃度又はORP値との対応関係を示す既定の情報に基づいて決定されてもよいし、MLSS濃度又はORP値を入力として循環量を出力する数式モデルを用いて決定されてもよい。
また、制御部34は、水質計11及び流量計12の測定データに基づいて濃度調整水の返送量を調節する。具体的には、制御部34は、測定データに基づいて濃度調整条件が満たされたか否かを判定する。また、制御部34は、濃度調整条件が満たされた場合には、濃度調整水の返送によって実現されるべき生物反応槽2の制御目標濃度を決定し、その制御目標濃度に応じた濃度調整水の流量(以下「返送量」という。)を決定する。例えば、制御目標濃度は、制御目標濃度と、最初沈澱池1に流入する被処理水の水質(以下「流入水質」という。)又は流量(以下「流入流量」という。)との対応関係を示す既定の情報に基づいて決定されてもよいし、流入水質又は流入流量を入力として循環量を出力する数式モデルを用いて決定されてもよい。また、返送量は、決定された制御目標濃度や、生物反応槽2のMLSS濃度を制御目標濃度に到達させる時間等に応じて決定されるとよい。
制御部34は、このように決定した硝化液の循環量又は濃度調整水の返送量を実現する制御指示値をポンプ221、流量調整弁V1又は流量調整弁V2の各機器について決定する。例えば、ポンプ221について決定される制御指示値は吐出流量であり、流量調整弁V1及びV2について決定される制御指示値は弁の開度である。制御部34は、決定した制御指示値を通知する制御信号を通信部31を介してポンプ221、流量調整弁V1又は流量調整弁V2に出力する。なお、硝化液の循環量を調節するためのポンプ221の制御周期と、濃度調整水の返送量を調節するためのポンプ221の制御周期とは、同じ周期であってもよいし、異なる周期であってもよい。また、硝化液の循環量の調節と、濃度調整水の返送量の調節とは、異なるタイミングで行われてもよいし、同じタイミングで行われてもよい。
図3は、第1の実施形態の最初沈澱池1及び生物反応槽2におけるMLSS濃度の濃度勾配の変化を模式的に示す図である。図3に示すグラフの縦軸は最初沈澱池1及び生物反応槽2における被処理水のMLSS濃度を表し、横軸は最初沈澱池1及び生物反応槽2における被処理水の位置を表す。横軸は、被処理水の流れ方向(図1における横方向)の位置を表す。ここで、直線L1は通常時(例えば晴天時)における濃度勾配を示し、直線L2は通常時の状態において濃度調整水が最初沈澱池1に返送された場合における濃度勾配を示す。直線L1と直線L2との交点Pは、最初沈澱池1と生物反応槽2との境界に対応する。
一般に、循環式硝化脱窒法MBRでは、無酸素槽における分解反応(脱窒反応)に必要な有機物の多くは、硝化液として好気槽から返送される被処理水中の活性汚泥によって供給される。また、無酸素槽及び好気槽では、硝化液の循環による活性汚泥の移動に加え、分解反応(硝化反応及び脱窒反応)によって活性汚泥が生成される。これらのことから、循環式硝化脱窒法MBRでは、MLSS濃度の分布は原理的に生物反応槽内で一様にならず、例えば直線L1に示すような濃度勾配が存在することになる。直線L1が示すように、循環式硝化脱窒法MBRでは、一般に生物反応槽の上流部(具体的には無酸素槽の上流部)から下流部(具体的には好気槽の下流部)にかけてMLSS濃度が高くなる。一方、最初沈澱池1では分解反応が進まないためMLSSが増殖することもない。そのため、最初沈澱池1におけるMLSS濃度は変化せずその分布は一様となる。
このような濃度勾配を持つ最初沈澱池及び生物反応槽において、生物反応槽から最初沈澱池に濃度調整水を返送すると、図3の直線L2に示すように、生物反応槽のMLSS濃度は低下し、最初沈澱池のMLSS濃度が上昇する。これは、MLSS濃度の高い生物反応槽の被処理水がMLSS濃度の低い最初沈澱池の被処理水によって希釈されることを意味する。例えば、最初沈澱池1における被処理水の滞留時間が2時間であり、生物反応槽2における被処理水の滞留時間が6時間(=無酸素槽21の3時間+好気槽22の3時間)であるとすれば、生物反応槽2のMLSS濃度は最大で元の3/4(=2/(2+6))程度にまで低下する。そのため、生物反応槽の被処理水を最初沈澱池に戻すことによって濾過膜の目詰まりの進行を遅らせることができる。
図4は、第1の実施形態において制御装置3が濃度調整水の返送量を調整する処理の流れを示すフローチャートである。まず、制御部34が、判定タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS101)。判定タイミングは、濃度調整水の返送が必要か否かを判定するタイミングである。判定タイミングの間隔は、濃度調整水の返送を開始してから生物反応槽2の被処理水が目標のMLSS濃度に希釈されるまでの時間遅れや、最初沈澱池1における被処理水の滞留時間、生物反応槽2における被処理水の滞留時間等に応じて適切に設定されるとよい。
判定タイミングが到来していない場合(ステップS101−NO)、制御部34は、判定タイミングが到来するまでステップS101の判定処理を繰り返し実行する。一方、判定タイミングが到来した場合(ステップS101−YES)、制御部34は、記憶部32に蓄積されている水質計11の測定データに基づいて、濃度調整条件が満たされたか否かを判定する(ステップS102)。
具体的には、制御部34は、最初沈澱池1に流入する被処理水に含まれる汚濁物質の濃度が所定の閾値以下であるか否かを判定する。濃度調整条件が満たされていない場合(ステップS102−NO)、制御部34は、処理をステップS101に戻し、次の判定タイミングの到来を待機する。一方、濃度調整条件が満たされた場合(ステップS102−YES)、制御部34は、水質計11の測定データ及び流量計12の測定データに基づいて好気槽22の制御目標濃度を決定する(ステップS103)。制御部34は、決定した制御目標濃度に応じた制御指示値でポンプ221、流量調整弁V1及び流量調整弁V2を動作させることにより、濃度調整水の返送を開始させる(ステップS104)。
続いて、制御部34は、好気槽22のMLSS濃度が制御目標濃度に達したか否かを判定する(ステップS104)。MLSS濃度が制御目標濃度に達していない場合(ステップS104−NO)、制御部34は、MLSS濃度が制御目標濃度に到達するまでステップS104の判定処理を繰り返し実行する。一方、MLSS濃度が制御目標濃度に達した場合(ステップS104−YES)、制御部34は、濃度調整水の返送を終了する(ステップS105)とともに、ステップS101に処理を戻して次の判定タイミングの到来を待機する。
このように構成された実施形態の水処理システム100では、制御装置3が最初沈澱池1の流入水質の変化を観測し、被処理水に含まれる汚濁物質の濃度が所定の閾値以下にまで希釈された場合に、生物反応槽2の被処理水の一部を濃度調整水として最初沈澱池1に返送する。このような構成を備えることにより、制御装置3は、必要な処理能力を維持しつつ、濾過膜の目詰まりを抑制することができる。
具体的には、合流式下水処理場に流入する被処理水は主に降雨によって増加する。雨天時には、雨水によって希釈された汚水が最初沈澱池1に流入するため、水処理システム100が単位時間当たりに処理すべき汚濁物質の量が少なくなる。すなわち、雨天時には、汚水が希釈された分だけ処理能力の低下を許容することができる。そこで、雨天時には、許容可能な処理能力の低下分に相当する活性汚泥を濃度調整水として最初沈澱池1に返送することにより、必要な処理能力を維持しつつ、濾過膜の目詰まりを抑制することができる。
また、活性汚泥中の微生物の生存に必要な酸素量は生物反応槽2内のMLSS濃度に依存するため、濃度調整水の返送によって生物反応槽2内のMLSS濃度を低下させれば、微生物の生存に必要な酸素量も低下する。これは、すなわち、被処理水に酸素を供給するブロワ等の曝気機構(図示せず)の動作に必要なエネルギー量を少なくすることができることを意味する。そのため、雨天時に、活性汚泥を濃度調整水として最初沈澱池1に返送することにより、濾過膜の目詰まりを抑制するとともに、消費エネルギー量を削減することも可能になる。
なお、処理能力の低下がある程度許容される状況としては、雨天時に増加する雨水によって汚水が希釈される場合が主に想定されるが、濃度調整水の返送は、他の要因で処理能力の低下が許容される場合において実施されてもよい。
(変形例)
制御部34は、最初沈澱池1の流入流量に基づいて濃度調整条件が満たされたか否かを判定してもよい。例えば、制御部34は、流入流量が所定の閾値を超えた場合に濃度調整条件が満たされたと判定してもよい。また、制御部34は、流入流量と流入水質との組み合わせで濃度調整条件が満たされたか否かを判定してもよい。例えば、制御部34は、流入流量と流入水質とのそれぞれについて設定された判定式のいずれか一方又は両方が満たされた場合に濃度調整条件が満たされたと判定してもよいし、流入流量及び流入水質を入力とする一つの判定式が満たされた場合に濃度調整条件が満たされたと判定してもよい。
また、制御部34は、流入流量に基づいて生物反応槽2の制御目標濃度を決定してもよい。例えば、制御部34は、最初沈澱池1の流入流量と制御目標濃度との対応関係を示す既定の情報に基づいて制御目標濃度を決定してもよいし、流入流量を入力として制御目標濃度を出力するモデル式を用いて制御目標濃度を決定してもよい。また、制御部34は、流入流量と流入水質とを用いて制御目標濃度を決定してもよい。
また、降雨時には最初沈澱池1に流入する雨水が増大することにより、生物反応槽2に流入する被処理水の温度変化が大きくなることが予想される。一方で、被処理水の温度変化は活性汚泥中の微生物の働き(すなわち汚濁物質の処理能力)に影響を与え、被処理水の動粘度を高めて濾過抵抗を増大させる可能性がある。そのため、制御部34は、最初沈澱池1に流入する被処理水の温度に基づいて生物反応槽2の制御目標濃度を決定してもよい。
一般に、降雨初期では、流出する雨水の汚濁物質濃度が高くなることが知られている。この現象は一般にファーストフラッシュと呼ばれ、最初沈澱池1に流入する被処理水の水質を一時的に大きく変動させるため、適切な制御目標濃度の決定を阻害する可能性がある。そのため、制御部34は、降雨初期のファーストフラッシュによる水質変動を除外して生物反応槽2の制御目標濃度を決定してもよい。例えば、制御部34は、ファーストフラッシュの時定数が考慮された水質変動モデルを用いて生物反応槽2の制御目標濃度を決定してもよい。
制御装置3は、濃度調整水の返送を行っているときに、濃度調整条件が満たされなくなった時点で濃度調整水の返送を終了してもよい。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態における水処理システム100aの構成の具体例を示す図である。水処理システム100aは、制御装置3に代えて制御装置3aを備える点で第1の実施形態の水処理システム100と異なる。また、制御装置3aは、濃度調整条件の判定に降雨データを用いる点で第1の実施形態における制御装置3と異なる。降雨データは関連区域における降雨の状況を示すデータであり、関連区域は区域内の降雨状況が最初沈澱池1に流入する雨水の流量に影響し得る区域である。例えば、降雨データは、雨量計によって測定された関連区域の雨量を示すデータであってもよいし、気象レーダや降雨強度計等によって取得された関連区域の降雨強度を示すデータであってもよい。この降雨データの取得のため、制御装置3aは、降雨データを提供する外部システム4と通信可能に接続される。その他の構成は第1の実施形態と同様であるため、同様の構成には図1と同じ符号を付すことにより説明を省略する。
図6は、第2の実施形態における制御装置3aの機能構成の具体例を示すブロック図である。制御装置3aは、降雨データ取得部35をさらに備える点、制御部34に代えて制御部34aを備える点で第1の実施形態の制御装置3と異なる。その他の構成は第1の実施形態と同様であるため、同様の構成には図2と同じ符号を付すことにより説明を省略する。
降雨データ取得部35は、通信部31を介して外部システム4から降雨データを取得する。降雨データ取得部35は、取得した降雨データを記憶部32に保存する。降雨データ取得部35は、降雨データの取得及び保存を繰り返し実行することにより、降雨データを記憶部32に蓄積する。
制御部34aは、降雨データを用いて濃度調整条件を判定する点で第1の実施形態における制御部34と異なる。例えば、制御部34aは、降雨データの示す関連区域の雨量又は降雨強度が所定の閾値を超過した場合に濃度調整条件が満たされたと判定する。なお、濃度調整条件は、雨量又は降雨強度の直近の観測値に基づいて判定されてもよいし、過去の所定期間における観測値の統計値に基づいて判定されてもよい。
このように構成された第2の実施形態の制御装置3aは、関連区域の降雨状況を示す降雨データに基づいて濃度調整条件を判定することにより、溢水リスクが高まる雨天時において、濾過膜の目詰まりによる浄化処理の停止又は処理能力の低下を抑制することが可能となる。
(変形例)
制御部34aは、最初沈澱池1の流入流量又は流入水質と、関連区域の降雨状況との組み合わせで濃度調整条件が満たされたか否かを判定してもよい。例えば、制御部34aは、流入流量又は流入水質と、関連区域の降雨状況とのそれぞれについて設定された判定式のいずれか一方又は両方が満たされた場合に濃度調整条件が満たされたと判定してもよいし、流入流量又は流入水質と、関連区域の降雨状況とを入力とする一つの判定式が満たされた場合に濃度調整条件が満たされたと判定してもよい。
以下、第1の実施形態及び第2の実施形態に共通の変形例について説明する。
生物反応槽2のMLSS濃度を低下させることができれば、濃度調整水の移送先は必ずしも最初沈澱池1でなくてもよい。例えば、水処理システム100は、濃度調整水の移送先となる専用の貯水槽又は貯水池を備えてもよい。最初沈澱池1を移送先とした場合、濃度調整水が最初沈澱池1の被処理水によって希釈されてしまうため、例えば降雨終了後に生物反応槽2のMLSS濃度を通常時のMLSS濃度に回復させるのに時間がかかる。これに対して、専用の貯水槽又は貯水池を濃度調整水の移送先とする場合、濃度調整水が希釈されることがないため、移送した濃度調整水を生物反応槽2に戻すことによって、生物反応槽2のMLSS濃度を通常時のMLSS濃度に回復させるのにかかる時間を短縮することができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、最初沈澱池に流入する被処理水の水質又は流量に関する測定データを取得する測定データ取得部と、生物反応槽において活性汚泥と混合された被処理水の一部を生物反応槽の外部に移送する移送部の動作を、最初沈澱池に流入する被処理水の水質又は流量に基づいて制御する制御部と、を持つことにより、濾過膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備える合流式下水処理システムにおいて、濾過膜の目詰まりを抑制することができる。
なお、上記実施形態における生物反応槽2は分解手段の一例である。また、上記実施形態における膜ユニット23は、濾過膜による固液分離手段の一例である。また、上記実施形態における最初沈澱池1は分解手段の前段に設けられた貯水槽の一例である。また、上記実施形態におけるポンプ221、流量調整弁V1及びV2は移送部の一例である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100,100a…水処理システム、1…最初沈澱池、11…水質計、12…流量計、2…生物反応槽、21…無酸素槽、211…ORP(Oxidation-Reduction Potential)計、22…好気槽、221…ポンプ、222…MLSS(Mixed Liquor Suspended Solids)濃度計、23…濾過膜ユニット、231…濾過膜モジュール、3,3a…制御装置、31…通信部、32…記憶部、33…測定データ取得部、34,34a…制御部、35…降雨データ取得部、4…外部システム、V1,V2…流量調整弁

Claims (10)

  1. 膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備え、合流式下水処理場に流入する被処理水を浄化する水処理システムに用いられる制御装置であって、
    前記水処理システムに流入する被処理水の水質又は流量に関する測定データを取得する測定データ取得部と、
    前記分解手段において活性汚泥と混合された被処理水の一部を前記分解手段の外部に移送する移送部の動作を、前記測定データが示す前記被処理水の水質又は流量に基づいて制御する制御部と、
    を備える制御装置。
  2. 前記制御部は、前記移送部に被処理水の移送を行わせるか否かを前記水質又は前記流量に基づいて判定する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記水質又は流量に基づいて前記分解手段における被処理水の活性汚泥濃度の目標値を決定し、前記分解手段における被処理水の活性汚泥濃度が前記目標値となるように前記移送部を制御する、
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記水処理システムに流入する被処理水の流量に影響しうる関連区域の降雨状況に関する降雨データを取得する降雨データ取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記移送部に被処理水の移送を行わせるか否かを前記関連区域の降雨状況に基づいて判定する、
    請求項1に記載の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記水質、前記流量又は前記降雨状況に基づいて前記分解手段における被処理水の活性汚泥濃度の目標値を決定し、前記分解手段における被処理水の活性汚泥濃度が前記目標値となるように前記移送部を制御する、
    請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記制御部は、前記水処理システムに流入する被処理水の温度に基づいて前記活性汚泥濃度の目標値を決定する、
    請求項3又は5に記載の制御装置。
  7. 前記移送部は、前記分解手段に流入した被処理水の一部を、前記分解手段の前段に設けられた貯水槽に返送する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記移送部は、前記分解手段に流入した被処理水の一部を、専用に設けられた貯水槽に移送する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備え、合流式下水処理場に流入する被処理水を浄化する水処理システムに用いられる制御装置の制御方法であって、
    前記水処理システムに流入する被処理水の水質又は流量に関する測定データを取得するステップと、
    前記分解手段において活性汚泥と混合された被処理水の一部を前記分解手段の外部に移送する移送部の動作を、前記測定データが示す前記被処理水の水質又は流量に基づいて制御するステップと、
    を有する制御方法。
  10. 膜による固液分離手段と活性汚泥による汚濁物質の分解手段とを備え、合流式下水処理場に流入する被処理水を浄化する水処理システムに用いられる制御装置として機能するコンピュータに、
    前記水処理システムに流入する被処理水の水質又は流量に関する測定データを取得するステップと、
    前記分解手段において活性汚泥と混合された被処理水の一部を前記分解手段の外部に移送する移送部の動作を、前記測定データが示す前記被処理水の水質又は流量に基づいて制御するステップと、
    を実行させるためのコンピュータプログラム。
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