JP2001310186A - 膜物理洗浄排水の濃縮方法 - Google Patents

膜物理洗浄排水の濃縮方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜物理洗浄排水の濁度濃度が大きく変動して
も、膜物理洗浄排水の濃縮を効果的にかつ確実に行うこ
とができる膜物理洗浄排水の濃縮方法を提供する。 【解決手段】 膜物理洗浄排水の濁度濃度値が所定値以
下になるように調節してから分離膜による濃縮を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜物理洗浄排水の
濃縮方法に関し、詳しくは、浄水場等で濁質をろ過処理
するために設置されている分離膜を物理洗浄した際に発
生する膜物理洗浄排水を濃縮するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】分離膜
を使用して原水中の濁質を分離除去する膜ろ過法は、シ
ンプルでコンパクトな装置構成で確実な固液分離を行え
るという利点を有しているため、小規模浄水施設で広く
実用化されつつある。しかし、分離膜に捕捉した濁質の
処理、すなわち、分離膜を物理的に洗浄する際に発生す
る洗浄排水(膜物理洗浄排水)の処理方式が未だ十分に
確立されていないという問題がある。
【0003】すなわち、従来の重力濃縮では、濃縮後の
水が上部の清澄域へ抜けることで濃縮が行われるが、汚
泥濃度が高くなると水の抜けが悪くなり、これが律速す
ることで濃縮に長い時間がかかるという問題がある。こ
れを解決して濃縮を効率よく行うために、従来は、ピケ
ットフェンス等のスラッジブランケット内で洗浄排水を
回転させることが行われてきたが、濃縮を短時間で行う
には不十分である。
【0004】また、膜物理洗浄排水を分離膜を使用して
濃縮することも、例えば特開平9−215979号公報
に記載された装置が提案されており、カオリンを用いた
人工原水では有効性が確認されているものの、河川水等
の実際の水道原水を処理する浄水場等で発生する膜物理
洗浄排水の濃縮については、未だ十分な検討がなされて
いなかった。すなわち、大雨等に起因する原水の濁度濃
度の大幅な変動や粒子径の変動に対する問題は未解決で
あった。
【0005】そこで本発明は、膜物理洗浄排水の濁度濃
度が大きく変動しても、膜物理洗浄排水の濃縮を効果的
にかつ確実に行うことができる膜物理洗浄排水の濃縮方
法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の膜物理洗浄排水の濃縮方法は、膜物理洗浄
排水を分離膜を使用して濃縮するにあたり、前記膜物理
洗浄排水を受ける洗浄排水槽に流入する膜物理洗浄排水
の濁度濃度を測定する濁度計測装置と、前記洗浄排水槽
に濁度調整用原水を供給する原水供給装置と、該原水供
給装置の原水供給量を制御する制御装置とを有し、該制
御装置は、前記濁度計測装置が出力する濁度濃度値に基
づいて前記洗浄排水槽内の濁度濃度が所定値になるよう
に前記原水供給装置による濁度調整用原水供給量を制御
することを特徴としている。
【0007】さらに、本発明の膜物理洗浄排水の濃縮方
法は、前記洗浄排水槽内の水を排出する排水装置を有
し、前記制御装置は、前記濁度計測装置が出力する濁度
の濃度値に基づいて前記洗浄排水槽内の濁度濃度が所定
値になるように、前記原水供給装置による濁度調整用原
水供給量と、前記排水装置による排水量とを制御するこ
とを特徴とし、前記制御装置は、前記膜物理洗浄排水の
濁度濃度値、洗浄排水槽への濁度調整用原水供給量及び
洗浄排水槽からの排水量を経時的に記憶する手段と、前
記濁度濃度値から濁度調整用原水供給量及び排水量を求
める手段と、洗浄排水槽の濁度濃度設定値と前記濁度調
整用原水供給量及び排水量との相関関係を求める手段
と、得られた相関関係と前記濁度濃度値とに基づいて前
記濁度調整用原水供給量及び排水量を求める手段とを有
していることを特徴としている。
【0008】また、本発明は、前記膜物理洗浄排水中の
微粒子数を測定する液体用粒子カウンタ計測装置と、前
記洗浄排水槽に凝集剤を供給する凝集剤供給装置とを有
し、前記制御装置は、液体用粒子カウンタ計測装置が出
力する微粒子数及び微粒子径に基づいて膜物理洗浄排水
中の微粒子が3μm以上の粗大粒子になるように凝集剤
供給装置による凝集剤供給量を制御することを特徴とし
ている。
【0009】さらに、前記制御装置は、膜物理洗浄排水
濃縮運転時の前記分離膜の差圧及び濃縮倍率を記憶する
手段と、分離膜のろ過運転を一時停止し、分離膜を収納
した膜濃縮水槽内の水を全量排出した後、分離膜をオフ
ライン物理洗浄する手段とを有していることを特徴とし
ている。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の膜物理洗浄排水の
濃縮方法を適用した濃縮装置の基本形態を示す系統図で
ある。この濃縮装置は、原水の固液分離を行って処理水
を取出す膜分離装置10に付設されるものであって、膜
分離装置10の膜物理洗浄排水を受ける洗浄排水槽11
と、分離膜12を設置した濃縮槽13と、分離膜12か
らの処理水を受ける処理水槽14と、濃縮槽13内に塩
素化合物、通常は次亜塩素酸ナトリウムを添加するため
の塩素供給槽15と、分離膜12のエアスクラビングを
行うための散気管16とを備えている。また、洗浄排水
槽11の底部には、沈殿汚泥の浮上を防止するための邪
魔板20が設けられている。
【0011】膜分離装置10を物理洗浄する際に発生す
る膜物理洗浄排水は、洗浄排水経路17から洗浄排水槽
11に流入して一時貯留された後、濃縮経路18の供給
ポンプ21によって濃縮槽13に送られる。濃縮槽13
では、吸引ろ過ポンプ22の吸引作用によって膜分離が
行われ、分離膜12を通過した処理水が処理水管12a
を通って処理水槽14に取出される。邪魔板20の通孔
を通って濃縮槽13の底部に降下濃縮した汚泥は汚泥排
出管13aから抜取られる。
【0012】分離膜12の洗浄は、エアポンプ23から
散気管16に圧縮空気を送って散気を行うエアスクラビ
ングと、処理水槽14内の処理水を逆洗ポンプ24によ
って分離膜内側に供給する逆洗とによって行われ、さら
に、必要に応じてシャワー洗浄等のオフライン物理洗浄
を行うようにしている。また、エアスクラビングを行う
際には、微生物の繁殖によるろ過抵抗を抑制するため、
必要に応じて適量の塩素化合物を塩素供給槽15から塩
素ポンプ25を介して濃縮槽13に供給するようにして
いる。
【0013】上述のようにして膜物理洗浄排水の濃縮を
行う際には、洗浄排水槽11に流入する膜物理洗浄排水
の濁度濃度に応じて膜分離装置10に向かう原水の一部
を濁度調整用原水供給経路19に分岐し、濁度調整用原
水として洗浄排水槽11に供給することにより、洗浄排
水槽11内の膜物理洗浄排水の濁度濃度が一定値以下に
なるように調節する。
【0014】図2は濁度濃度制御を行う制御系の第1形
態例を示す要部の系統図である。なお、以下の説明にお
いて、図1に示す濃縮装置の構成要素と同一の構成要素
には同一の符号を付して詳細な図示及び説明は省略す
る。
【0015】本形態例では、洗浄排水槽11内に流入し
た膜物理洗浄排水の濁度濃度を測定するための濁度計測
装置31と、前記濁度調整用原水供給経路19に設けた
原水供給装置32と、前記濁度計測装置31が出力する
濁度濃度値に基づいて前記原水供給装置32による濁度
調整用原水供給量を制御する制御装置33とを設け、洗
浄排水槽11内の膜物理洗浄排水の濁度濃度が一定値を
超えないように調節する。
【0016】濃縮対象となる膜物理洗浄排水の濁度濃度
は、膜分離装置10で処理する原水の状態によって変動
し、原水となる河川水等の濁度濃度が大雨等の影響で上
昇すると、これに伴って膜分離装置10に捕捉される濁
質量が多くなり、これによって膜物理洗浄排水の濁度濃
度も上昇する。このようにして膜物理洗浄排水の濁度濃
度が上昇すると、膜物理洗浄排水を濃縮する分離膜12
の目詰まりが早期に発生し、処理量が減少するだけでな
く、洗浄も頻繁に行ったり、薬液洗浄を行ったりしなけ
ればならなくなる。
【0017】例えば、原水の濁度濃度が1〜100度の
場合、膜物理洗浄排水の濁度濃度は16〜650度程度
の間を推移するが、膜物理洗浄排水の濁度濃度が400
度以下の場合は、膜物理洗浄排水の濃縮(ろ過)操作と
洗浄操作(逆洗及びエアスクラビング)とを定期的に繰
返すことにより、長期にわたって安定したろ過を継続す
ることができ、ろ過抵抗を、例えば1.72E+12m
−1以下に維持することができる。このとき、濃縮槽1
3においては、膜ろ過に伴って上下方向の濃度差が明確
に見られるようになり、濃縮界面が形成される。この濃
縮界面は、ろ過時間の経過に伴って低下し、ろ過時間
が、例えば20分経過すると、分離膜12の下端に達す
るようになる。
【0018】これにより、重力による槽下方への濃縮と
膜ろ過による濃縮とを同時に行うことができ、分離膜1
2上部の清澄域からも水を吸引することで濃縮槽13上
部からの膜物理洗浄排水の継ぎ足しを十分に行うことが
できるので、分離膜12下部の濃縮がより促進されるこ
とになり、効果的な濃縮が可能となる。
【0019】一方、膜物理洗浄排水の濁度濃度が上昇す
ると、例えば濁度濃度が420度を超える膜物理洗浄排
水が濃縮槽13に流入すると、分離膜12のろ過抵抗が
短期間で急激に上昇し、例えば1.86E+13m−1
まで上昇し、ろ過操作の継続が困難になって運転を中止
する必要が出てくる。このとき、濃縮槽13には濃縮界
面が見られず、濃縮率も、例えば通常時の約40倍から
約15倍に低下する。このようになると、分離膜12を
通常の洗浄操作で洗浄しただけではろ過能力の回復効果
は少なく、ろ過抵抗が高めの不安定な運転状態となって
しまう。このため、過酸化水素水等を用いた薬品洗浄を
行ってろ過能力を回復させる必要がある。
【0020】したがって、前述のように、濁度計測装置
31、原水供給装置32及び制御装置33を設け、制御
装置33により、濁度計測装置31が出力する濁度濃度
値に基づいて洗浄排水槽11内の濁度濃度が所定値以
下、例えば400度以下、好ましくは300度以下にな
るように、原水供給装置32からの濁度調整用原水供給
量を制御することにより、すなわち、濁度計測装置31
で測定した洗浄排水槽11内の膜物理洗浄排水の濁度濃
度値が400度を超える場合は、膜物理洗浄排水に比べ
て濁度濃度が低い原水により膜物理洗浄排水を希釈し、
濃縮槽13に送る膜物理洗浄排水の濁度濃度が400度
以下になるようにすることにより、分離膜12における
ろ過処理を長期間にわたって安定して行うことができ
る。なお、分離膜12として膜分離装置10に準じたも
のを使用することにより、分離膜12でろ過処理を行っ
た水は、飲料水基準を満足する水質が得られる。
【0021】図3は、本発明の第2形態例を示すもの
で、洗浄排水槽11に、洗浄排水槽11内の水を排出す
るための排水装置34を設け、該排水装置34からの排
水量を、前記濁度計測装置31が出力する濁度濃度値に
基づいて前記制御装置33で行うようにしたものであ
る。すなわち、洗浄排水槽11内の膜物理洗浄排水の濁
度濃度値が極めて高く、そのまま濁度調整用原水を加え
ただけでは十分に希釈できない場合は、洗浄排水槽11
から膜物理洗浄排水の一部を排出し、膜物理洗浄排水の
量を少なくして相対的に濁度調整用原水の割合を多くす
ることにより、洗浄排水槽11から濃縮槽13に送る膜
物理洗浄排水の濁度濃度値を例えば400度以下、好ま
しくは300度以下になるようにする。
【0022】このときの洗浄排水槽11からの排水量
は、濁度計測装置31で測定した濁度濃度値や洗浄排水
槽11の容量等に基づいて算出すればよい。洗浄排水槽
11から排出した水は、他の槽に一時貯留して洗浄排水
槽11に戻すようにしてもよく、浄水設備の最初沈殿池
等の適当な位置に戻して再処理するようにしてもよい。
【0023】そして、制御装置33において、濁度濃度
値、濁度調整用原水の供給量、洗浄排水槽11からの排
水量を経時的に記憶するとともに、濁度濃度値から濁度
調整用原水の供給量及び洗浄排水槽11からの排水量を
算出し、あらかじめ設定した濁度濃度値の基準値、例え
ば400度に対する濁度調整用原水の供給量及び洗浄排
水槽11からの排水量の相関関係を求め、この相関関係
と膜物理洗浄排水の濁度濃度値とに基づいて、必要な濁
度調整用原水の供給量及び洗浄排水槽11からの排水量
を算出することにより、膜物理洗浄排水の濁度濃度値が
大きく変動しても最適な濁度調整用原水の供給量及び洗
浄排水槽11からの排水量を求めることができ、効率の
よい運転を行うことができる。
【0024】図4は、本発明の第3形態例を示すもの
で、洗浄排水槽11に、膜物理洗浄排水中の微粒子数を
測定する液体用粒子カウンタ計測装置35と、凝集剤を
供給する凝集剤供給装置36とを設け、前記制御装置3
3により、前記液体用粒子カウンタ計測装置35が出力
する微粒子数及び微粒子径に基づいて凝集剤供給装置3
6からの凝集剤供給量を制御し、膜物理洗浄排水中の微
粒子が3μm以上の粗大粒子になるようにしたものであ
る。なお、濁度計測装置31及び原水供給装置32は、
前記各形態例と同様に設けられているが、ここでは図示
を省略する(以下、同様)。また、排水装置34を設け
ておくこともできる。
【0025】通常の膜物理洗浄排水では、膜分離装置1
0の膜から剥離した粒子が微細化せずに凝集したままの
粗大粒子が比較的多く、これは分離膜12でのろ過処理
の際に濃縮槽13の下部に降下して濃縮されるが、粒径
が3μm以下の粒子は、濃縮槽13下部への濃縮が全く
行われず、槽外へ排出されにくいことから、濃縮槽13
内に次第に蓄積していく。このような粒径3μm以下の
粒子は、分離膜12の膜面に付着してろ過抵抗を上昇さ
せる一因となる。
【0026】したがって、液体用粒子カウンタ計測装置
35で測定した微粒子数及び微粒子径に基づいて、凝集
剤供給装置36から凝集剤を供給して粒径3μm以下の
粒子を凝集させて粗大化させることにより、膜物理洗浄
排水や濁度調整用原水中の微粒子を効果的に濃縮分離す
ることができる。なお、凝集剤には、PAC等の通常の
凝集剤を使用することができる。
【0027】図5は、本発明の第4形態例を示すもの
で、膜差圧を測定する差圧測定装置37と、洗浄排水槽
11から排出される排水(最終汚泥)の濁度を測定する
排水濁度測定装置38とを設置し、分離膜12のろ過運
転を継続するか、洗浄を行うかの判定を行うようにした
ものである。
【0028】差圧測定装置37は、濃縮槽13に流入す
る膜物理洗浄排水の圧力37aと分離膜12から吸引し
た処理水の圧力37bとにより分離膜12における膜差
圧を算出するものであって、制御装置33は、膜差圧あ
るいは膜差圧から求めたろ過抵抗があらかじめ記憶した
設定値を超えたらろ過運転を中断して洗浄を行うように
する。
【0029】また、洗浄排水槽11の濁度計測装置31
で測定した膜物理洗浄排水の濁度濃度値と、排水濁度測
定装置38で測定した排水の濁度濃度値とから濃縮倍率
を算出するものであって、制御装置33は、濃縮倍率が
あらかじめ記憶した設定値を下回ったらろ過運転を中断
して洗浄を行うようにする。
【0030】さらに、制御装置33は、ろ過運転時にお
ける差圧(ろ過抵抗)や濃縮倍率に基づいて、塩素供給
槽15からの塩素化合物の供給を制御したり、エアポン
プ23からの空気供給量を制御したり、また、濃縮槽1
3から全量排水した後、薬品洗浄に代えてオフライン物
理洗浄を実施するようにして、最適な膜洗浄を行えるよ
うにする。このような制御を行うことにより、常に最適
な状態でろ過処理を行うことができるとともに、無駄な
洗浄操作を省略することができ、膜物理洗浄排水の濃縮
処理を高効率で行うことができる。
【0031】図6は、本発明の第5形態例を示すもの
で、散気管16の散気口16aを鉛直方向に対して適当
に傾斜した方向に向けて形成するとともに、散気管16
に洗浄排水管41を接続して散気管16内の洗浄を行え
るようにし、また、分離膜12に張り調整装置42を設
けて膜モジュールをたるみのない縦型懸垂状態に維持す
るようにしている。
【0032】上述のように、散気口16aを傾斜させて
設けることにより、槽内を降下する粒子(汚泥)が散気
管16内に入りにくくなり、散気管16の詰りが生じに
くくなる。また、洗浄排水管42の弁43を開いて管内
から排水することにより、散気管16内の汚泥を排出す
ることができる。これにより、エアスクラビング洗浄を
散気管16の全体から均一に行うことができ、分離膜1
2のろ過能力を効果的に回復させることができる。
【0033】また、分離膜12を常に縦型懸垂状態に維
持して分離膜12のたるみを無くすことにより、エアス
クラビング洗浄時の気泡の流れに偏りを生じることが無
くなり、これによっても分離膜12の洗浄を効果的に行
うことができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の膜物理洗
浄排水の濃縮方法によれば、膜分離装置で処理する原水
の状況が変動して膜物理洗浄排水の濁度濃度値が上昇し
ても、原水で希釈して濁度濃度値を所定値以下にするこ
とにより、膜物理洗浄排水の濃縮を効率よく行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の膜物理洗浄排水の濃縮方法を適用し
た濃縮装置の基本形態を示す系統図である。
【図2】 濁度濃度制御を行う制御系の第1形態例を示
す要部の系統図である。
【図3】 本発明の第2形態例を示す要部系統図であ
る。
【図4】 本発明の第3形態例を示す要部系統図であ
る。
【図5】 本発明の第4形態例を示す要部系統図であ
る。
【図6】 本発明の第5形態例を示す要部系統図であ
る。
【符号の説明】
10…膜分離装置、11…洗浄排水槽、12…分離膜、
13…濃縮槽、14…処理水槽、15…塩素供給槽、1
6…散気管、19…濁度調整用原水供給経路、20…邪
魔板、22…吸引ろ過ポンプ、23…エアポンプ、24
…逆洗ポンプ、31…濁度計測装置、32…原水供給装
置、33…制御装置、34…排水装置、35…液体用粒
子カウンタ計測装置、36…凝集剤供給装置、37…差
圧測定装置、38…排水濁度測定装置、41…洗浄排水
管、42…張り調整装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝沢 智 埼玉県浦和市大谷口5435番地2棟406号 (72)発明者 黄 建元 東京都中央区京橋1丁目3番3号 前澤工 業株式会社内 Fターム(参考) 4D006 KC03 KC13 KC14 KD24 KE01Q KE02Q KE11P PA02 PB08 PB15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜物理洗浄排水を分離膜を使用して濃縮
    するにあたり、前記膜物理洗浄排水を受ける洗浄排水槽
    に流入する膜物理洗浄排水の濁度濃度を測定する濁度計
    測装置と、前記洗浄排水槽に濁度調整用原水を供給する
    原水供給装置と、該原水供給装置の原水供給量を制御す
    る制御装置とを有し、該制御装置は、前記濁度計測装置
    が出力する濁度濃度値に基づいて前記洗浄排水槽内の濁
    度濃度が所定値になるように前記原水供給装置による濁
    度調整用原水供給量を制御することを特徴とする膜物理
    洗浄排水の濃縮方法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄排水槽内の水を排出する排水装
    置を有し、前記制御装置は、前記濁度計測装置が出力す
    る濁度の濃度値に基づいて前記洗浄排水槽内の濁度濃度
    が所定値になるように、前記原水供給装置による濁度調
    整用原水供給量と、前記排水装置による排水量とを制御
    することを特徴とする請求項1記載の膜物理洗浄排水の
    濃縮方法。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記膜物理洗浄排水の
    濁度濃度値、洗浄排水槽への濁度調整用原水供給量及び
    洗浄排水槽からの排水量を経時的に記憶する手段と、前
    記濁度濃度値から濁度調整用原水供給量及び排水量を求
    める手段と、洗浄排水槽の濁度濃度設定値と前記濁度調
    整用原水供給量及び排水量との相関関係を求める手段
    と、得られた相関関係と前記濁度濃度値とに基づいて前
    記濁度調整用原水供給量及び排水量を求める手段とを有
    していることを特徴とする請求項2記載の膜物理洗浄排
    水の濃縮方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の膜物理洗浄排
    水の濃縮方法において、前記膜物理洗浄排水中の微粒子
    数を測定する液体用粒子カウンタ計測装置と、前記洗浄
    排水槽に凝集剤を供給する凝集剤供給装置とを有し、前
    記制御装置は、液体用粒子カウンタ計測装置が出力する
    微粒子数及び微粒子径に基づいて膜物理洗浄排水中の微
    粒子が3μm以上の粗大粒子になるように凝集剤供給装
    置による凝集剤供給量を制御することを特徴とする膜物
    理洗浄排水の濃縮方法。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は、膜物理洗浄排水濃縮運
    転時の前記分離膜の差圧及び濃縮倍率を記憶する手段
    と、分離膜のろ過運転を一時停止し、分離膜を収納した
    膜濃縮水槽内の水を全量排出した後、分離膜をオフライ
    ン物理洗浄する手段とを有していることを特徴とする請
    求項1,2,3又は4記載の膜物理洗浄排水の濃縮方
    法。
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