JP2020111912A - 水域コンクリート構造物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1−1)全体構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るケーソン10を模式的に示す斜視図であり、図2は、ケーソン10の沖合側壁体14を拡大して示す拡大鉛直断面図である。
図2を参照しつつ、ステンレス鋼板22およびスタッド24について、さらに詳細に説明する。
本第1実施形態に係るケーソン10においては、ステンレス鋼板22が、沖合側壁体14の沖合側の外面およびフーチング12の沖合側突出部12Aの外面に強固に取り付けられた鋼コンクリート合成構造が形成されており、外力に対する抵抗性が大きくなっている。加えて、消波ブロックが衝突したり摺動したりする可能性のある部位である沖合側壁体14の沖合側の外面およびフーチング12の沖合側突出部12Aの外面は、ステンレス鋼板22によって保護されており、消波ブロックが、本第1実施形態に係るケーソン10のコンクリートの部分に直接的に接触することはない。
ステンレス鋼板22は、炭素鋼よりも高い耐食性を有しているので、淡水100中で用いる場合には、原則として電気防食を行うことは不要であるが、ケーソン10の鉄筋コンクリート部分の鉄筋等に対して電気防食を行ってもよい。なお、この補足事項は、後述する第2実施形態に係るケーソン30においても同様である。
本第1実施形態に係るケーソン10の沖合側壁体14においては、沖合側壁体14の沖合に面する外面にステンレス鋼板22がスタッド24によって取り付けられた、鋼コンクリート合成構造が形成されているが、沖合側壁体14の沖合に面する外面にステンレス鋼板22を取り付ける態様は、スタッド24による取り付け態様でなくてもよく、例えば図3に示すように、沖合側壁体14を貫通する貫通ボルト26およびナット26Bによって取り付けてもよい。
(2−1)全体構成
図4は、本発明の第2実施形態に係るケーソン30を模式的に示す斜視図であり、図5は、ケーソン30の沖合側壁体34を拡大して示す拡大鉛直断面図である。
本第2実施形態に係るケーソン30におけるステンレス鋼板22の効果は、第1実施形態に係るケーソン10におけるステンレス鋼板22の効果と同様であり、本第2実施形態に係るケーソン30は、沖合側壁体34の前面に消波ブロックが配置された状態の防波堤として使用される場合でも、消波ブロックの衝突や摺動に対する耐衝撃性および耐摩耗性が高められており、長期にわたる供用が可能である。
本第2実施形態に係るケーソン30の沖合側壁体34においては、沖合側壁体34の沖合に面する外面にステンレス鋼板22がスタッド24によって取り付けられて鋼コンクリート合成構造が形成されているが、沖合側壁体34の沖合に面する外面にステンレス鋼板22を取り付ける態様は、スタッド24のみによる取り付け態様でなくてもよく、例えば図6に示すように、さらに、沖合側壁体34を貫通する貫通ボルト44およびナット44Aによる補強的な取り付けを行ってもよい。貫通ボルト44の一端は内面鋼板40に溶接されており、貫通ボルト44は、ステンレス鋼板22と内面鋼板40とを連結する。
図7は、本発明の第3実施形態に係るケーソン50を模式的に示す斜視図である。
12、32…フーチング
12A、32A…沖合側突出部
14、34…沖合側壁体
14A、34A…コンクリート
14B、34B…水平鉄筋
14C、34C…鉛直鉄筋
16、36…岸側壁体
18…内部隔壁
20、38…上部コンクリート部材
22…ステンレス鋼板
24、42…スタッド
26、44…貫通ボルト
26A…頭部
26B、44A…ナット
40…内面鋼板
40A…ブラケット
52…犠牲陽極
60…消波ブロック設置領域
100…淡水
102…捨石マウンド
200…海水
Claims (13)
- 水面よりも下に存在する水中部位を有するコンクリート構造物であって、
前記水中部位に存在するコンクリート部材と、
前記コンクリート部材の外面のうちの少なくとも一部に設けられたステンレス鋼板と、
を有し、
前記コンクリート部材と前記ステンレス鋼板は合成構造を形成しており、
また、前記ステンレス鋼板は、炭素鋼よりも高い耐食性を有することを特徴とするコンクリート構造物。 - 前記ステンレス鋼板と前記コンクリート部材とで形成される前記合成構造には、前記コンクリート部材の内部に少なくとも一部が埋め込まれているずれ止めが含まれていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板は、ビッカース硬さが170以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板は、せん断強度が288N/mm2以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板の厚さは、3.2mm以上60mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板は、孔食指数が17以上38未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板は、二相ステンレス鋼であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板は、電気防食がなされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板は、電気防食がなされていて、前記二相ステンレス鋼の飽和カロメル電極に対する電位が−0.85Vよりも貴であることを特徴とする請求項7に記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板は、前記コンクリート部材の沖合に面する外面に設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のコンクリート構造物。
- 前記コンクリート部材は箱状の部材であり、
前記コンクリート部材の沖合側の壁体の内面に内面鋼板が設けられていることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート構造物。 - 前記内面鋼板は、前記壁体と接触する面にずれ止めが設けられていて、該ずれ止めは、前記壁体に埋め込まれていることを特徴とする請求項11に記載のコンクリート構造物。
- 前記ステンレス鋼板と前記内面鋼板とを連結する連結鋼材が、前記壁体を貫通するように設けられていることを特徴とする請求項11または12に記載のコンクリート構造物。
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2019
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