〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
<ゲーム概要>
ゲームシステム1によって実行されるゲーム(以下、本ゲーム)は、ユーザが、自身が所有する様々な種類のゲーム媒体を利用して進行させ、クリアまたは勝利を目指すゲームである。ゲーム媒体は、例えば、ゲーム内でカード、キャラクタ、アイテムなどの有形物を模すように構成されたデジタルデータであり、本実施形態では、一例として、ゲーム媒体は、キャラクタである。キャラクタは、例えば、抽選または配布などの処理を経てユーザに付与され、ユーザがゲーム内で利用可能に所有することができる。
本ゲームは、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームであってよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。
また、本ゲームは、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
本ゲームは、一例として、パズルゲームである。図3は、ユーザ端末100の表示部152に表示されるパズル画面500の一具体例を示す図である。図4は、ユーザ端末100の表示部152に表示されるキャラクタの紹介画面550の一具体例を示す図である。
本パズルゲームは、一例として、以下のように進行する。図3に示すように、パズル画面500において、パズル要素を配置する領域を含む盤面501に、例えばパズル要素502など、複数種類のパズル要素を配置する。そして、盤面501におけるパズル要素の配置が変更されることよって同一のパズル要素503が所定数以上連続して配置された場合に、該連続して配置されたパズル要素503の少なくとも1つを盤面501から除去する。そして、除去されたパズル要素に応じて成績を決定する。
本パズルゲームでは、一例として、ゲームシステム1は、射出台504から1つのパズル要素505を射出して盤面501に向かって移動させることにより、盤面501におけるパズル要素502の配置を変更させる。
本ゲームでは、一例として、ゲームシステム1は、所定数以上連続して配置された同一のパズル要素503を、盤面501から得点位置506に向かって落下させ、得点位置506に到達させたパズル要素を、表示部152に表示されたパズル画面500の表示領域外に移動させることにより除去する。
とりわけ、本ゲームでは、盤面501に配置されるパズル要素は、ゲーム媒体としてユーザが所有し得るキャラクタに対応する。一例として、キャラクタを格納した風船がパズル要素として盤面501に配置される。本ゲームでは、盤面501に配置されるキャラクタの種類は、ユーザが所有している所有キャラクタの中から2種類以上選ばれる。
なお、盤面501には、キャラクタを格納する風船に加えて、パズルを有利に進めるためのアイテムが格納された風船、および、何も格納されていない空の風船などがパズル要素として配置されてもよい。
ゲームシステム1は、図3に示すパズル画面500を表示する前に、例えば、図4に示す紹介画面550を表示部152に表示してもよい。紹介画面550は、これから始まるステージの盤面501に配置されるキャラクタをユーザに紹介するための画面である。
一例として、盤面501に配置される5種類のキャラクタのうち、少なくとも4種類が所有キャラクタから選ばれる。残りの1種類は、例えば、ユーザが所有しているか所有していないかに拘わらず、プレイされるステージのテーマに沿って選ばれてもよい。
本ゲームでは、ステージの成績は、少なくとも、除去されたキャラクタの数と、キャラクタごとに設定されているスコア551とに基づいて決定される。スコアは、キャラクタの得点単価である。例えば、除去されたキャラクタのスコアと、除去されたキャラクタの数とに基づいて、加算される得点が決定され、ステージのプレイ終了時の合計得点に基づいて、そのステージの成績が決定される。
以上のとおり、本パズルゲームでは、ユーザは、パズルを解いてステージをクリアすることを楽しむことに加えて、所有キャラクタに設定されているスコアが上がるように所有キャラクタを育成することを楽しむこともできる。
<ゲームサイクル>
図5は、本パズルゲームのゲームサイクルの一例を説明する図である。本パズルゲームは、一例として、パズルパート、クリア報酬としての第1抽選パート、育成パート、および、アイテムを消費することで実施可能な第2抽選パートの4つのプレイパートを含む。本ゲームは、図示しないその他のプレイパートを含んでいてもよい。
パズルパートは、ステージごとに用意されたパズルを解いてステージをクリアするパートである。パズルパートでは、上述したとおり、図3に示すようなパズル画面500がユーザに提示され、ユーザは、パズル画面500に配置された各種のオブジェクトを操作して、出されたお題を解くことにより、ステージのクリアを目指す。お題は、例えば、射出台504から1つのパズル要素を射出できる回数が定められている中で、所定の得点に到達すること、および、所定のパズル要素を規定個数除去すること、などである。1つのステージは、お題を解いてステージをクリアする、ステージのクリアに失敗する、または、ユーザがリタイアを選択することなどによって終了する。
本実施形態では、ユーザがリタイアした場合を除き、パズルパートにおいて1つのステージを最後までプレイすると、プレイ報酬がユーザに付与される。プレイ報酬は、例えば、盤面501に配置された各所有キャラクタを育成するパラメータの増分であってもよいし、後述の育成パートにおいて所有キャラクタの育成のために使用可能な仮想通貨であってもよい。
本実施形態では、さらに、ユーザがステージをクリアした場合には、クリア報酬がユーザに付与される。クリア報酬は、一例として、第1抽選パートをプレイする権利である。さらに、ユーザが、ステージを初めてクリアした場合には、初回クリア報酬として、アイテムが付与されてもよい。アイテムは、後述する第2抽選パートにおいてアイテム消費抽選を実施するために消費されたり、育成パートにおいてキャラクタを育成するために消費されたりする。
クリア報酬としての第1抽選パートは、ユーザがゲームをプレイする上で有益なゲーム媒体をいくつかの種類の中から1つ決定してユーザに付与するパートである。一例として、第1抽選パートにおいて、抽選が実施されることにより、プレイ券、仮想通貨、および、キャラクタ抽選カプセルの中から、ユーザに付与するクリア報酬がランダムで決定される。
プレイ券は、ユーザが1つのステージをプレイするために必要となるゲーム媒体である。ユーザが1つのステージをプレイするときに、1つのプレイ券が消費される。ユーザが、プレイ券を所持できる上限が予め定められており、消費されたプレイ券は、時間の経過に伴って自動的に上限まで補充されてもよい。また、プレイ券は、上述のようにクリア報酬としてユーザに付与されることによって補充されてもよい。
仮想通貨は、育成パートにおいて、所有キャラクタを育成するためのパラメータの増分と引き換えに消費される。また、仮想通貨は、プレイ券との交換のために消費されてもよい。
キャラクタ抽選カプセルは、一例として、キャラクタが1個当選する抽選を1回実施できる権利である。第1抽選パートにおいて、キャラクタ抽選カプセルに基づいて実施される抽選を、以下では、クリア報酬抽選と称する。第1抽選パートにおいて、キャラクタ抽選カプセルが当選した場合には、ゲームシステム1は、キャラクタ抽選カプセルに対応する母集団に基づいてクリア報酬抽選をさらに実施し、当選したキャラクタ1個をユーザに付与する。当選してユーザに所有されたキャラクタは、パズルパートにおいて盤面にパズル要素として配置するのに使用されたり、育成パートにおいて、育成の対象となったりする。
育成パートは、ユーザがゲームをプレイする過程で所有した所有キャラクタを育成するパートである。一例として、ユーザは、仮想通貨を消費してキャラクタのレベルを上げることによって、キャラクタに設定されているスコアを増やすことができる。また、別の例では、ユーザは、アイテムを消費してキャラクタの補強回数を増やすことによって、キャラクタのスコアを増やすとともに、キャラクタが固有に持っているスキルの性能を高めることができる。スキルと補強回数については後に詳述する。
育成されたキャラクタ、すなわち、スコアが増加し、スキルの性能が高められたキャラクタが、パズルパートにおいて盤面501に配置されるキャラクタとして採用されると、ユーザは、より有利にパズルをプレイすることができる。
第2抽選パートは、所定数のアイテムと引き換えに抽選を実施して、ユーザに所有させるキャラクタを所定個決定するパートである。第2抽選パートにおいて、アイテムと引き換えに実施される抽選を、以下では、アイテム消費抽選と称し、上述のクリア報酬抽選と区別する。第2抽選パートにおいて、ユーザよりアイテム消費抽選の実施が指示された場合には、ゲームシステム1は、指示されたアイテム消費抽選に対応する母集団に基づいてアイテム消費抽選を実施し、当選した所定個のキャラクタをユーザに付与する。付与されたキャラクタは、クリア報酬抽選で当選したキャラクタと同様に、パズルパートおよび育成パートで使用される。
なお、図示しないが、本パズルゲームは、アイテム購入パートを含んでいてもよい。アイテム購入パートでは、ユーザは、本ゲームを提供する運営団体に対して料金を支払い、本ゲーム内で上述のように使用できるアイテムを購入することができる。
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100が実行するゲームプログラムである。ゲームプログラム231は、サーバ200が実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラムを実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム231を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
制御部210は、ゲームプログラム231の記述に応じて、進行支援部211、販売処理部212、および、抽選実行部213として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
進行支援部211は、ユーザ端末100と通信し、ユーザ端末100が、本ゲームに含まれる各種のプレイパートを進行させるための支援を行う。例えば、上述の各プレイパートのいずれが実行されているのかに応じて、そのときにユーザ端末100が参照すべき情報を適宜提供する。
販売処理部212は、ユーザ端末100の購入処理部112と通信し、販売処理を実行する。一例として、販売処理部212は、購入処理部112と協働して、上述のアイテム購入パートを実行する。具体的には、販売処理部212は、ユーザから本ゲームを提供する運営団体に対して支払われた料金と引き換えに、要求されたサービスを該ユーザに提供する。詳細には、販売処理部212は、購入処理部112とのやりとりを通じて、ユーザから運営団体に対して料金が支払われる、あるいは支払われたことを確認し、購入処理部112から指定されたサービスを、ユーザがゲーム内で享受できるようにユーザ端末100に対して供給する。より具体的には、販売処理部212は、支払われた料金に対応する個数のアイテムをユーザに関連付けてゲーム情報132として記憶部220に記憶する。
抽選実行部213は、ユーザ端末100の抽選進行部113と通信し、抽選進行部113からの要求にしたがって抽選を実行する。一例として、抽選実行部213は、複数のゲーム媒体で構成される母集団の中から、所定の規則にしたがって、ユーザに所有させる所定数のゲーム媒体を選択する。抽選実行部213は、例えば、母集団の中から、所定数のキャラクタを所定の確率にしたがって選択する。一例として、抽選実行部213は、抽選進行部113からの指示にしたがって、上述のクリア報酬抽選、または、アイテム消費抽選を実施する。
なお、抽選実行部213は、必要に応じて、上述の母集団から所定の条件を満たすゲーム媒体を複数抽出して集合を生成し、複数のゲーム媒体から構成される該集合の中からユーザに所有させる所定数のキャラクタを選択してもよい。
本実施形態では、一例として、確率は、選択対象である集合を構成する各キャラクタに均一に設定されている。別の実施形態では、集合におけるキャラクタごとに異なる確率が設定されていてもよい。
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、パズル進行部111、購入処理部112、抽選進行部113、および、キャラクタ管理部114として機能する。
なお、制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
さらに、制御部110は、図示しない操作受付部、および、表示制御部などとしても機能する。操作受付部は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。例えば、操作受付部は、上述の入力操作の、入力部151における入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部は、例えば、タッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。表示制御部は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、制御部110の各部によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部は、制御部110の各部によって生成された映像を含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部は、グラフィカルユーザインターフェース(以下、GUI)を、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
パズル進行部111は、進行支援部211と通信して、パズルパートおよび第1抽選パートを進行させる。
購入処理部112は、ユーザが、本ゲームを提供する運営団体に対して、料金を支払うための購入処理を実行する。購入処理部112が購入処理を実行することにより、ユーザは、ゲーム内で提供されるサービスの対価を運営団体に支払うことができ、該サービスを享受することができる。例えば、購入処理部112は、販売処理部212と通信して、上述のアイテム購入パートを進行させる。
抽選進行部113は、第1抽選パートにおいて、キャラクタ抽選カプセルが当選した場合に、抽選実行部213と通信して、クリア報酬抽選を進行させる。また、抽選進行部113は、抽選実行部213と通信して、第2抽選パートを進行させる。具体的には、抽選進行部113は、第2抽選パートにおいて、アイテム消費抽選を進行させる。
キャラクタ管理部114は、ユーザが所有するキャラクタを管理する。例えば、キャラクタ管理部114は、新規に獲得されたキャラクタをユーザの所有キャラクタとしてメモリに記録したり、すでにユーザに所有されているキャラクタに設定されている各種のパラメータを更新したりする。
なお、図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
例えば、キャラクタ管理部114は、サーバ200の制御部210が備えていてもよい。
<処理概要>
本実施形態では、サーバ200は、ゲームプログラム231に基づいて、ゲーム媒体、例えば、キャラクタのゲーム内価値を高める機会を豊富にユーザに提供するために、以下のステップを実行するように構成されている。具体的には、サーバ200は、ゲームプログラム231に基づくゲームにおいて、該ゲームのユーザが利用可能に所有している1以上の所有ゲーム媒体の少なくとも一部をメモリ21から参照するステップと、参照された所有ゲーム媒体を、該ユーザが所有していないゲーム媒体である非所有ゲーム媒体よりも高い確率で、ユーザに所有させるゲーム媒体として選択するステップと、を実行する構成である。ゲーム媒体は、例えば、キャラクタである。
例えば、上述の選択するステップにて、サーバ200は、所有ゲーム媒体を非所有ゲーム媒体より多く含む集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を所定数選択してもよい。さらに、選択するステップにて、サーバ200は、所有ゲーム媒体からなる集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を選択してもよい。さらに、選択するステップにて、サーバ200は、ユーザが実施する第1の入力操作によって指定された所有ゲーム媒体からなる集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を選択してもよい。第1の入力操作の具体例については図9を参照して後に詳述する。
<抽選の概要>
実施形態1に係るアイテム消費抽選は、一例として、所有キャラクタをユーザに指定させ、指定された所有キャラクタが排出される抽選である。ユーザは、所有キャラクタの中から例えば5個を指定し、アイテムを消費して、抽選の実施を指示する。サーバ200の抽選実行部213は、アイテムと引き換えに、5個の指定された所有キャラクタが均等な割合で排出される抽選を実施する。この実施形態1に係るアイテム消費抽選は、例えば、「選べる抽選」などの呼称を付けてユーザに提示され、常設のアイテム消費抽選と区別される。常設のアイテム消費抽選は、図示しないが、例えば、S、AおよびBランクのキャラクタがそれぞれ既定の確率で、所有キャラクタか非所有キャラクタかに拘わらず排出される抽選である。
一例として、本実施形態では、「選べる抽選」は、常設のアイテム消費抽選で必要なアイテム個数より少ない個数にて実施できるものとし、その代わりに、1日の実施回数に制限が設けられているものとする。例えば、「選べる抽選」は、常設であればアイテムが25個必要なところ、アイテム10個にて、1日1回にかぎり実施できるものとする。
このような「選べる抽選」によれば、ユーザが希望する5個のキャラクタのゲーム内価値を集中して高められる機会をユーザに提供することができる。また、制限回数を設けつつ、常設の抽選よりも少ないアイテム個数にて実施できるようにすることで、ゲームバランスを崩さずに、育成などキャラクタの価値を高める機会をユーザに豊富に提供することができる。
とりわけ、本ゲームパズル内で、5種類のキャラクタを用いてステージをクリアしたときの合計得点をユーザ間で競うようなイベントが開催される場合、ユーザは、このようなイベントに備えて、効果的に所有キャラクタを補強し、育成することが可能となる。
<データ構造>
(管理テーブル)
図6は、管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。管理テーブルは、ユーザが所有している所有キャラクタを一元管理するためのテーブルである。管理テーブルは、サーバ200において、ユーザごとに、記憶部220に記憶されている。ユーザ端末100とサーバ200とにおいて、管理テーブルは共有されており、記憶部220において、ユーザに関連付けられている管理テーブルと同じ管理テーブルは、該ユーザが使用しているユーザ端末100の記憶部120にも記憶されていてもよい。
管理テーブルは、一例として、キャラクタID、キャラクタ名、希少度、レベル、スコア、スキル、スキルレベル、補強回数、特選キャラクタフラグの各項目を有する。
キャラクタIDの項目には、ゲームシステム1においてキャラクタを一意に識別するための識別情報が格納される。キャラクタIDとキャラクタとは1対1で対応している。本実施形態では一例として、ゲームシステム1は、1のユーザが、同じキャラクタを複数体所有することがないように構築されている。したがって、ゲームシステム1では、キャラクタIDが同じキャラクタが複数体1のユーザによって所有されないように、キャラクタIDに基づいた管理が行われる。
キャラクタ名の項目には、本パズルゲームに登場するキャラクタの名称が格納される。キャラクタ名は、ユーザが識別可能ように、一例として、仮名文字および英字などで構成されていることが好ましい。キャラクタIDとキャラクタ名とは1対1で対応している。
希少度の項目には、キャラクタに設定されている希少度が格納される。希少度は、キャラクタのゲーム内での価値を等級で表したものである。本実施形態では、一例として、パズルゲームにおいてユーザに有利な効果をもたらすキャラクタ、すなわち、能力の高いキャラクタほど、上級の希少度が設定されている。本実施形態では、希少価値の高い等級から順に、「S」、「A」、および「B」のアルファベットで示された希少度が設定される。なお、希少度は、例えば、キャラクタの入手困難性、より具体的には、キャラクタが当たる抽選における当選確率、ステージ、クエストおよびミッションなどのクリア報酬として入手される場合の課題の難易度、または、有償で入手する場合の価格などと相関があってもよい。一般に、高価な、または、入手困難性が高いキャラクタほど、上級の希少度が設定されている。
レベルの項目には、キャラクタの現在のレベルが格納される。レベルは、キャラクタの熟練度または強さを示す指標であり、レベルが高いキャラクタほどパズルゲーム内で有利にふるまうことができる。スコアは、レベルと相関関係にあり、レベルが上がる度にスコアも増分される。レベルは、パズルのプレイ報酬としてキャラクタに付与される経験値が、所定値まで溜まることにより上がる。具体的には、ユーザがキャラクタを使用してパズルのステージをプレイし、そのプレイ結果が所定の条件を満足したこと応じて、パズル進行部111は、経験値をキャラクタに関連付けて増分する。本実施形態では、プレイされたステージにおいて盤面に配置するキャラクタとして採用されたキャラクタの経験値を増分する。パズル進行部111は、経験値の増加量を、ユーザがステージをクリアしたかクリアに失敗したかに応じて異ならせてもよい。
ユーザ端末100またはサーバ200のキャラクタ管理部114は、キャラクタの経験値が所定値に到達した場合に、該キャラクタのレベルを1つ上げる。さらに、キャラクタ管理部114は、レベルが1つ上がったことに伴い、スコアを規定数増分する。キャラクタ管理部114は、変更後のレベルおよびスコアを、図6に示す管理テーブルに反映させる。
スコアの項目には、キャラクタに設定されている現在のスコアが格納される。スコアは、キャラクタがパズルゲームにおいて盤面から除去されたときに加算される得点の単価である。ユーザのステージの成績として、盤面から除去されたキャラクタのスコアの積算値が計上される。よって、キャラクタに設定されているスコアは、高いほどステージで得られる得点を高くすることができるので、ゲームを有利に進行させることが可能である。
スキルの項目には、キャラクタに関連付けられたスキルが格納される。スキルとは、盤面におけるパズル要素の配置をユーザに有利なように変更させる特殊効果のことである。本実施形態では、一例として、スキルは、ステージの進行が所定の発動条件を満たす場合に、キャラクタが発動させることが可能な特殊能力として実装されている。なお、図6においては、スキルの項目には、発明の理解を助けるために、スキルの発動によって盤面に作用する特殊効果の説明が記載されている。実際には、例えば、ゲームシステム1が特殊効果の内容を一意に識別するためのスキルIDまたはパズル進行部111が該スキルの特殊効果を盤面にもたらすための具体的な命令文が格納されていてもよい。
スキルレベルの項目には、キャラクタのスキルレベルが格納される。スキルレベルは、キャラクタが持つスキルの性能の高さを表すパラメータである。スキルレベルが高いほど、すなわち、スキルの性能が高いほど、上述の特殊効果をユーザにとってより有利に発動させることができ、パズルをより有利に進行させることができる。一例として、スキルの性能が上がると、盤面にもたらされる特殊効果の有利さの程度が高められたり、スキルの発動条件が緩和されたりする。
本実施形態では、スキルレベルは、例えば、後述する補強回数を増加させることにより、上昇させることができる。本実施形態では、スキルレベルには、3つの段階が設けられているが、これは一例に過ぎず、2つ以上の任意の段階が設けられていればよい。
補強回数の項目には、キャラクタに適用された補強の処理の回数が格納される。本実施形態において、補強の処理とは、キャラクタに固有の補強素材であるゲーム媒体を消費して、該キャラクタに設定されている各種のパラメータを上昇させる処理である。
本実施形態では、キャラクタに固有の補強素材としてのゲーム媒体は、キャラクタと同一のキャラクタである。本実施形態では、ユーザがすでに所有しているキャラクタと同一のキャラクタが重複してユーザに付与された場合、キャラクタ管理部114は、キャラクタに設定されている各種のパラメータの上限を引き上げる、いわゆる限界突破の処理に代えて、補強の処理を実行する。
本実施形態では、キャラクタ管理部114は、一例として、補強の処理として、補強回数のパラメータを増加させる。そして、キャラクタ管理部114は、補強回数が所定回数に到達した場合に、スキルレベルを1段階上昇させる。本実施形態では、一例として、補強回数のパラメータは、補強の処理によってのみ増加させることができるパラメータであり、スキルレベルは、補強回数の増加によってのみ上昇させることがパラメータである。すなわち、本実施形態では、スキルレベルは、補強素材として重複したキャラクタを使用した場合に、上昇させることができる。これにより、重複して付与されたキャラクタのゲーム内価値を格段に高めることができる。
なお、キャラクタ管理部114は、補強回数の増加に伴って、スコアを上昇させてもよい。一例として、キャラクタ管理部114は、補強回数が1つ増加した場合のスコアの上昇幅を、レベルが1つ上がった場合よりも、大きくすることが好ましい。これにより、重複して付与されたキャラクタのゲーム内価値を格段に高めることができる。
特選キャラクタフラグの項目には、キャラクタが、特選キャラクタとして指定されているか否かのフラグが格納される。特選キャラクタは、所有キャラクタのうち、ユーザがお気に入りのキャラクタとして指定したキャラクタを指す。
本実施形態では、一例として、ユーザは、特選キャラクタを、所有キャラクタの中から1個指定することができる。本実施形態では、パズル進行部111は、特選キャラクタ以外の所有キャラクタについては、盤面に配置するキャラクタをランダムで選択するところ、特選キャラクタについては必ず選択するように構成されている。
ユーザは、お気に入りのキャラクタを特選キャラクタとして指定し、多くのパズルで盤面に登場させることにより、該お気に入りのキャラクタを集中して育成することができる。また、ユーザは、スコアが高いキャラクタを特選キャラクタに指定することにより、ステージにおいて高得点を収めやすくなる。
さらに、本実施形態では、パズル進行部111は、ステージの進行状況が所定の発動条件を満たした場合に、特選キャラクタのスキルを発動し、当該スキルの特殊効果を盤面にもたらす。したがって、ユーザは、ステージのクリアに有効と思われるスキルを有するキャラクタを特選キャラクタに指定して、スキルを発動させることにより、パズルを有利に進めることができる。このように、ユーザは、ステージに施されたギミックに合ったスキルを持つキャラクタを特選キャラクタとして指定するなど、特選キャラクタの指定を戦略的に楽しむことができる。
本実施形態では、抽選によって、ユーザに所有させるキャラクタが選択されると、キャラクタ管理部114または抽選実行部213は、図6に示す管理テーブルに、ユーザに付与したキャラクタの情報を反映させる。
当選したキャラクタが、ユーザがすでに所有している所有キャラクタと同一のキャラクタである場合には、キャラクタ管理部114は、補強の処理を実行する。具体的には、キャラクタ管理部114は、管理テーブルにおいて、該所有キャラクタの補強回数、スコア、および、必要に応じてスキルレベルを更新する。また、当選したキャラクタが、ユーザが所有していない新規のキャラクタ、すなわち、非所有キャラクタである場合には、キャラクタ管理部114は、該新規のキャラクタを管理テーブルに登録する。これらの補強の処理、または、登録によって、ユーザにキャラクタが付与されたことになり、ユーザは、補強されたキャラクタをパズルで使用したり、新たなキャラクタをパズルで使用したりすることができる。
(抽選テーブル)
図7は、抽選テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図7に示す抽選テーブルは、抽選実行部213が、実施形態1に係るアイテム消費抽選を実行する場合に参照する抽選テーブルの一例である。
抽選テーブルは、抽選実行部213によって生成され、サーバ200の記憶部220に記憶される。抽選テーブルは、抽選実行部213が、ユーザに所有させるキャラクタを選択するときに、抽選実行部213によって記憶部220から読み出される。
抽選テーブルは、一例として、複数のキャラクタで構成される集合と、必要に応じて集合を構成する各キャラクタの当選確率とを含む。
集合は、一例として、キャラクタIDの項目と、キャラクタ名の項目とを含む。集合は、キャラクタを一意に識別するための識別情報として、キャラクタIDおよびキャラクタ名の少なくともいずれか一方の項目を有している。
本実施形態では、アイテム消費抽選において、集合に含まれる各キャラクタは、均等な割合で排出されるものである。したがって、当選確率は、集合を構成するキャラクタ数に応じてキャラクタ間で均一であると決まっている。そのため、抽選テーブルにおいて、当選確率の項目は、省略されても構わない。
図示の例では、抽選実行部213は、ユーザによって5個の所有キャラクタが指定されたことにしたがって、該5個の所有キャラクタからなる集合について、抽選テーブルを生成する。当選確率は、5個のキャラクタ間で均一である。抽選実行部213は、具体的には、5個のキャラクタの当選確率を一律20%に設定する。
抽選実行部213は、図7に示す抽選テーブルに基づいて、抽選を実行する。すなわち、ユーザに所有させるキャラクタを、集合を構成する5個の所有キャラクタの中からランダムで選択する。
<処理フロー>
図8は、実施形態1に係るゲームシステム1の各装置が実施する抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101では、ユーザ端末100の抽選進行部113は、ユーザから、選択対象の集合を構成するキャラクタを指定するための第2の入力操作を、図示しない操作受付部を介して受け付ける。一例として、ユーザは、入力部151を操作して、自身が所有するキャラクタの中から、選択対象の集合を構成するキャラクタを所定数指定する。例えば、ユーザは、所望の所有キャラクタを5体指定してもよい。
ステップS102では、抽選進行部113は、抽選の実施を指示する入力操作を受け付ける。例えば、ユーザは、抽選の実施を指示するボタンをタップしてもよい。
ステップS103では、抽選進行部113は、抽選を実施するために必要な所定個のキャラクタの指定が完了しているか否かを判定する。指定されているキャラクタに不足がある場合には、ステップS103のNOからステップS104に進む。所定個のキャラクタが不足なく指定されている場合にはステップS103のYESからステップS105に進む。
なお、別の実施形態では、指定されているキャラクタに不足がある間、ステップS102における抽選の実施を指示する入力操作をユーザが実施できないようにしてもよい。例えば、上述のボタンを無効化してもよい。
ステップS104では、抽選進行部113は、例えば、抽選を実施するために必要な所定個のキャラクタの指定が完了していない旨の通知を表示部152に表示する。そして、ステップS101に戻り以降の処理を繰り返す。
ステップS105では、抽選進行部113は、ユーザに指定された所定個のキャラクタと抽選の実施を要求するメッセージとを含むリクエストを、サーバ200に送信する。なお、リクエストに含まれる所定個のキャラクタとは、それらのキャラクタを一意に識別するキャラクタIDまたはキャラクタ名などであってもよい。本パズルゲームにおいて、抽選にいくつかの種類がある場合には、抽選進行部113は、実施を要求する抽選の種類を指定する情報をリクエストに含める。
ステップS106では、サーバ200の抽選実行部213は、ユーザに指定されたキャラクタを記憶部220から参照する。例えば、抽選実行部213は、要求元のユーザ端末100のユーザに関連付けて記憶されているゲーム情報132に含まれている管理テーブルから、受信したリクエストに含まれているキャラクタIDに対応するキャラクタを参照する。
ステップS107では、抽選実行部213は、参照したキャラクタに基づいて、選択対象の集合を生成する。抽選実行部213は、例えば、指定されたキャラクタから構成される集合を生成する。別の実施形態では、抽選実行部213は、指定されたキャラクタ以外のキャラクタ、例えば、ユーザが所有していない非所有キャラクタを上述の集合に含めてもよい。この場合、抽選実行部213は、指定された所有キャラクタを、それ以外のキャラクタよりも多く含むように該集合を生成する。
ステップS108では、抽選実行部213は、ステップS107で生成された集合の中から、ユーザに所有させるキャラクタを選択する。抽選実行部213は、一例として、上述の集合に含まれている各キャラクタの当選確率が均等になるように抽選を実施し、ユーザに所有させるキャラクタを1個当選させる。
ステップS109では、抽選実行部213は、抽選結果を要求元のユーザ端末100に通知する。例えば、抽選実行部213は、抽選結果として、当選したキャラクタIDを含むレスポンスを、ユーザ端末100に返信する。
ステップS110では、サーバ200のキャラクタ管理部114は、当選したキャラクタをユーザに所有させる。具体的には、キャラクタ管理部114は、当選したキャラクタが所有キャラクタである場合に、当選したキャラクタに基づいて、ユーザに関連付けられている管理テーブルにおいて、所有キャラクタのパラメータを更新する。
ステップS111では、ユーザ端末100の抽選進行部113は、抽選結果を表示部152に表示させる。抽選進行部113は、例えば、当選したキャラクタの絵柄を含むゲーム画面を表示部152に表示させる。
ステップS112では、ユーザ端末100のキャラクタ管理部114は、当選したキャラクタをユーザに所有させる。具体的には、抽選進行部113は、当選したキャラクタが所有キャラクタである場合、管理テーブルにおいて、該所有キャラクタのパラメータを更新する。
本実施形態では、当選したキャラクタが、ユーザが所有していない新規のキャラクタである場合、キャラクタ管理部114は、該当選した新規のキャラクタを、管理テーブルに登録する。
<画面例>
図9は、実施形態1に係るアイテム消費抽選の実施をユーザが指示するための指示画面600の具体例を示す図である。抽選進行部113は、図示しない表示制御部を制御して、指示画面600を生成し、表示部152に表示させる。抽選進行部113は、例えば、指示画面600を、図8に示すステップS101が実行される前に表示部152に表示させる。
指示画面600は、ユーザが「選べる抽選」をプレイするために必要な各種のUI部品を含む。具体的には、例えば、指示画面600は、ユーザが抽選の実施を指示するためのボタン601と、選択対象の集合をユーザに見せるための抽選箱602と、集合の中身、すなわち、抽選箱の中に入れる所有キャラクタをユーザに指定させるためのキャラクタのリスト603とを含む。さらに、指示画面600は、現在ユーザに所持されているアイテムの個数をユーザに提示するためのアイテム個数604を含んでいてもよい。
抽選箱602には、5個の枠が配置されている。リスト603には、各所有キャラクタに対応するアイコンが配置されている。本実施形態では、例えば、抽選進行部113は、第1の入力操作、例えば、リスト603内のアイコンを抽選箱602の枠内にドラッグアンドドロップする入力操作をユーザから受け付けると、該アイコンに対応する所有キャラクタを、集合を構成するキャラクタとして特定する。
なお、リスト603において、ユーザによって特選キャラクタに指定されているキャラクタのアイコンは、他の所有キャラクタのアイコンとは異なる表示対象にて表示されることが好ましい。例えば、「特選キャラクタ」のロゴマークを特選キャラクタのアイコンに付与することが考えられる。ユーザは、例えば、後述する第2の入力操作によって、特選キャラクタを指定したり、該指定を変更したりすることができる。
例えば、ボタン601は、ユーザの入力操作にしたがって、抽選箱602の5つの枠に、5個のキャラクタが配置された場合に押下可能なように表示される。ボタン601は、抽選箱602において指定されている所有キャラクタが5個未満のとき、および、1日1回すでに「選べる抽選」が実施済みであるときには、押下できないように表示される。
ボタン601が有効である場合に、ユーザによる第3の入力操作が実施されると、例えば、ボタン601がユーザによってタップされると、抽選進行部113は、抽選箱602に配置されている5個の所有キャラクタのキャラクタIDと、抽選の種類が「選べる抽選」であることを示す情報と、ユーザの識別情報とを少なくとも含むリクエストを生成して、サーバ200に送信する。サーバ200は、ユーザの第3の入力操作がユーザ端末100にて受け付けられたことに応じて、そのときのユーザの所有キャラクタに基づいて抽選を実施する。
このような指示画面600を操作することにより、ユーザは、自分が指定した所有キャラクタのいずれかが当たる「選べる抽選」を、1日1回割引されたアイテム個数にてプレイすることができる。
サーバ200の抽選実行部213が上述のリクエストに基づいて抽選を実施している間、抽選進行部113は、抽選が実施されている間の演出を表示部152に表示させてもよい。
図10の(A)は、抽選結果をユーザに提示するための第1結果画面700の具体例を示す図である。図10の(B)は、所有キャラクタが重複して当選した場合に、補強処理の実行結果をユーザに提示するための第2結果画面750の具体例を示す図である。抽選進行部113は、例えば、第1結果画面700および第2結果画面750を、図8に示すステップS111にて、表示部152に表示させる。
第1結果画面700は、抽選によって当選したキャラクタの情報をユーザに提示するための各種のUI部品を含む。具体的には、例えば、第1結果画面700は、当選したキャラクタの画像701と、キャラクタ名702と、各種パラメータ703と、キャラクタの希少度704とを含んでいる。
このような第1結果画面700により、ユーザは、自分が指示した抽選が実行された結果、どのようなキャラクタを獲得したのかを容易に理解することができる。
抽選進行部113は、すでに所有済みのキャラクタが重複して当選した場合には、第1結果画面700の表示に続いて、第2結果画面750を表示させることが好ましい。
第2結果画面750は、重複したキャラクタを補強素材として活用したことによる補強処理の結果をユーザに提示するための各種のUI部品を含む。具体的には、例えば、第2結果画面750は、キャラクタの画像701に加えて、各種パラメータ、具体的には、補強回数751と、スコア752と、スキルレベル753とを含む。
このような第2結果画面750には、ユーザは、補強処理が実行された結果、当選したキャラクタにつき、補強回数が増加したこと、これに伴い、スキルレベルが上昇した場合には、スキルレベルが上昇したこと、および、スコアが上昇したことを把握することができる。これにより、ユーザの、重複したキャラクタを引き当てた喪失感は緩和され、むしろ、キャラクタの補強がなされたことによる充足感をユーザに与えることができる。
〔実施形態2〕
<処理概要>
本実施形態では、サーバ200は、選択するステップにて、所有ゲーム媒体のそれぞれが選択される確率を、非所有ゲーム媒体のそれぞれが選択される確率より高く設定した集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を所定数選択する。
一例として、サーバ200は、選択するステップにて、非所有ゲーム媒体が選択される確率を0%に設定し、所有ゲーム媒体が選択される確率を0%より高く設定してもよい。
さらに、サーバ200は、選択するステップにて、所定の希少度のゲーム媒体の中からユーザに所有させるゲーム媒体を選択してもよい。所定の希少度は、例えば、Sランクのみであってもよいし、SランクおよびAランクであってもよい。
<抽選の概要>
実施形態2に係るアイテム消費抽選は、一例として、所定のランク以上の希少度が設定された所有キャラクタが排出される抽選である。例えば、ユーザが所有するSランクの所有キャラクタが排出される抽選を、アイテムと引き換えに提供する。抽選実行部213は、ユーザが所有するキャラクタが登録された管理テーブルを参照し、所有キャラクタの当選確率が非所有キャラクタの当選確率よりも高くなるように当選確率が設定された抽選テーブルを生成する。
実施形態2に係るアイテム消費抽選は、具体的には、例えば、抽選実行部213は、ユーザが所有するSランクの所有キャラクタのみが排出される抽選を実施する。この実施形態2に係るアイテム消費抽選は、例えば、「Sだけ抽選」などの呼称を付けてユーザに提示され、常設のアイテム消費抽選および「選べる抽選」と区別される。
本実施形態では、一例として、「Sだけ抽選」も、「選べる抽選」と同様に、1日1回限定で、常設の抽選よりも少ないアイテム個数にて抽選が実施されるものとする。
さらに、本実施形態では、一例として、「Sだけ抽選」においては、特選キャラクタは、他のSランクの所有キャラクタと比較して最も高い確率で排出されるように当選確率が設定される。
また、本実施形態では、「Sランクのキャラクタを4個以上所有していること」という条件を、「Sだけ抽選」を実施できる条件として、ユーザに課す。
このような「Sだけ抽選」によれば、ユーザのお気に入りの特選キャラクタのゲーム内価値を集中して高められる機会をユーザに提供することができる。また、制限回数を設けつつ、常設の抽選よりも少ないアイテム個数にて実施できるようにすることで、ゲームバランスを崩さずに、育成などキャラクタの価値を高める機会をユーザに豊富に提供することができる。
とりわけ、本パズルゲーム内で、最高得点をユーザ間で競うようなイベントが開催される場合、ユーザは、このようなイベントに備えて、高得点を期待できるお気に入りの1体を集中的に補強し、育成することが可能となる。
なお、Sランクのキャラクタを一定数以上所有しているユーザに限って「Sだけ抽選」を提供することで、特選キャラクタだけを確実に補強できるような利用を抑制し、何が当たるか分からないという抽選本来の興趣性を維持し、ゲームバランスを健全に保つことができる。また、特選キャラクタが外れた場合であっても、その他のSランクの所有キャラクタも補強され、Sランクの所有キャラクタが全体的に底上げされていくため、ユーザが狙っていなかった意外なキャラクタが育成されて思いのほか強くなるなど、育成に関して抽選ならではの意外性を楽しむことができる。
<データ構造>
(抽選テーブル)
図11は、抽選テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図11に示す抽選テーブルは、抽選実行部213が、実施形態2に係るアイテム消費抽選を実行する場合に参照する抽選テーブルの一例である。
抽選テーブルは、抽選実行部213によって生成され、サーバ200の記憶部220に記憶される。抽選テーブルは、抽選実行部213が、ユーザに所有させるキャラクタを選択するときに、抽選実行部213によって記憶部220から読み出される。
抽選テーブルは、一例として、複数のキャラクタで構成される母集団と、母集団を構成する各キャラクタの当選確率とを含む。さらに、本実施形態では、必要に応じて、抽選テーブルは、特選キャラクタフラグの有無をキャラクタごとに格納するための項目を含んでいてもよい。
母集団は、一例として、キャラクタIDの項目と、キャラクタ名の項目とを含む。母集団は、キャラクタを一意に識別するための識別情報として、キャラクタIDおよびキャラクタ名の少なくともいずれか一方の項目を有している。
まず、抽選実行部213は、要求された「Sだけ抽選」について、あらかじめ作成されている母集団を記憶部220から読み出す。「Sだけ抽選」の母集団は、本パズルゲームで提供されるSランクのキャラクタのすべてで構成されていてもよい。
そして、抽選実行部213は、読み出した母集団に基づいて抽選テーブルを生成する。具体的には、抽選実行部213は、ユーザの所有キャラクタが選択される確率を、非所有キャラクタが選択される確率より高く設定する。一例として、抽選実行部213は、非所有キャラクタが選択される確率を0%に設定し、所有キャラクタが選択される確率をそれより高く設定する。例えば、抽選実行部213は、母集団に特選キャラクタが含まれている場合には、特選キャラクタの当選確率を最も高く設定し、残りのパーセンテージをそれ以外の所有キャラクタに配分してもよい。例えば、図示の例では、抽選実行部213は、特選キャラクタの当選確率を30%に設定し、残りの70%を、それ以外の所有キャラクタの当選確率に均等に配分する。抽選実行部213は、必要に応じて、母集団から、当選確率が0%より高いキャラクタを抽出して、選択対象の集合を生成してもよい。
別の実施形態では、抽選実行部213は、非所有キャラクタが選択される確率を0%に設定することなく、非所有キャラクタのレコードを抽選テーブルから削除してもよい。また、別の実施形態では、抽選実行部213は、非所有キャラクタが選択される確率を0%より高く設定してもよく、この場合、抽選実行部213は、所有キャラクタが選択される確率を、非所有キャラクタが選択される確率よりもさらに高く設定する。
抽選実行部213は、以上のようにして生成した抽選テーブルに基づいて、抽選を実行する。すなわち、抽選実行部213は、ユーザに所有させるキャラクタを、各キャラクタに設定された当選確率にしたがって、選択対象の集合を構成するキャラクタの中から選択する。これにより、ユーザに、所有キャラクタが当選しやすい抽選をプレイさせることが可能となる。
<処理フロー>
図12は、実施形態2に係るゲームシステム1の各装置が実施する抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、抽選進行部113は、抽選の実施を指示する入力操作をユーザから受け付ける。例えば、ユーザは、表示部152に表示された、抽選の実施を指示するボタンをタップしてもよい。
ステップS202では、抽選進行部113は、抽選の実施を要求するメッセージを含むリクエストを、サーバ200に送信する。本パズルゲームにおいて、抽選にいくつかの種類がある場合には、抽選進行部113は、実施を要求する抽選の種類を指定する情報をリクエストに含める。
ステップS203では、サーバ200の抽選実行部213は、ユーザが所有しているキャラクタを記憶部220から参照する。例えば、抽選実行部213は、要求元のユーザ端末100のユーザに関連付けて記憶されているゲーム情報132に含まれている管理テーブルを参照する。
ステップS204では、抽選実行部213は、要求された抽選で使用する母集団を読み出す。母集団は、要求された抽選において、あらかじめ定められている。本実施形態では、一例として、母集団は、特定の希少度、例えば、Sランクが設定されたキャラクタからなるように定められていてもよい。また、母集団には、ユーザが所有していないキャラクタが含まれていてもよい。別の実施形態では、抽選実行部213は、あらかじめ定められている母集団から、要求元のユーザが所有していない非所有キャラクタを除き、所有キャラクタのみで構成された集合を生成してもよい。
ステップS205では、抽選実行部213は、ステップS204にて取得した母集団、または、該母集団から生成された選択対象の集合について、ステップS203にて参照された所有キャラクタが選択される確率を、非所有キャラクタが選択される確率より高く設定する。抽選実行部213は、例えば、所有キャラクタに非所有キャラクタより高い重みづけを行い各キャラクタの当選確率を配分することができる。 一例として、抽選実行部213は、非所有キャラクタの当選確率を0%に設定して、所有キャラクタの当選確率を均一に設定してもよい。別の実施形態では、集合が所有キャラクタのみで構成されている場合には、抽選実行部213は、各キャラクタの当選確率を均一にしてもよい。あるいは、集合に特選キャラクタが含まれている場合には、特選キャラクタの当選確率を最も高く設定し、残りのパーセンテージをそれ以外の各キャラクタに配分してもよい。
ステップS206では、抽選実行部213は、ステップS205で確率が設定された抽選テーブルに基づいて、選択対象の集合の中から、ユーザに所有させるキャラクタを選択する。抽選実行部213は、一例として、図11に示す抽選テーブルにおいて設定された確率にしたがって抽選を実施し、ユーザに所有させるキャラクタを1体選択する。
ステップS207では、抽選実行部213は、抽選結果を要求元のユーザ端末100に通知する。例えば、抽選実行部213は、抽選結果として、当選したキャラクタのIDを含むレスポンスを、ユーザ端末100に返信する。
ステップS208では、サーバ200のキャラクタ管理部114は、当選したキャラクタをユーザに所有させる。具体的には、キャラクタ管理部114は、当選したキャラクタが所有キャラクタである場合に、当選したキャラクタに基づいて、ユーザに関連付けられている管理テーブルにおいて、所有キャラクタのパラメータを更新する。
ステップS209では、ユーザ端末100の抽選進行部113は、抽選結果を表示部152に表示させる。抽選進行部113は、例えば、当選したキャラクタの絵柄を含むゲーム画面を表示部152に表示させる。
ステップS210では、ユーザ端末100のキャラクタ管理部114は、当選したキャラクタをユーザに所有させる。具体的には、キャラクタ管理部114は、当選したキャラクタが所有キャラクタである場合、管理テーブルにおいて、該所有キャラクタのパラメータを更新する。
本実施形態では、当選したキャラクタが、ユーザが所有していない新規のキャラクタである場合、キャラクタ管理部114は、該当選した新規のキャラクタを、管理テーブルに登録する。
<画面例>
図13は、実施形態2に係るアイテム消費抽選の実施をユーザが指示するための指示画面800の具体例を示す図である。抽選進行部113は、図示しない表示制御部を制御して、指示画面800を生成し、表示部152に表示させる。抽選進行部113は、例えば、指示画面800を、図12に示すステップS201が実行される前に表示部152に表示させる。
指示画面800は、ユーザが「Sだけ抽選」をプレイするために必要な各種のUI部品を含む。具体的には、例えば、指示画面800は、ユーザが抽選の実施を指示するためのボタン801と、現在指定されている特選キャラクタの情報802と、特選キャラクタを指定するUIを呼び出すためのボタン803と、抽選を実施できる条件をユーザに提示するための情報804とを含む。特選キャラクタの情報802は、特選キャラクタの画像および特選キャラクタのキャラクタ名の少なくとも一方を含んでいる。画像は、アイコンでもよいし、3D画像でもよいし、静止画でもよいし、動画でもよい。さらに、指示画面800は、現在ユーザに所持されているアイテムの個数をユーザに提示するためのアイテム個数805を含んでいてもよい。
例えば、ボタン801は、ユーザの所有キャラクタが、「Sだけ抽選」の実施条件を満たす場合に、具体的には、Sランクのキャラクタをユーザが4体以上所有する場合に押下可能なように表示される。ボタン801は、ユーザが所有しているSランクのキャラクタが4体未満のとき、および、1日1回すでに「Sだけ抽選」が実施済みであるときには、押下できないように表示される。
キャラクタの情報802は、現在ユーザが指定している特選キャラクタを示す情報である。上述のとおり、本実施形態に係る「Sだけ抽選」においては、特選キャラクタの当選確率が特に高く設定されているため、ユーザは、当選させたいキャラクタを特選キャラクタに指定して「Sだけ抽選」を実施する。
情報802の近傍には、特選キャラクタを指定するUIを呼び出すためのボタン803が設けられており、ユーザは、「Sだけ抽選」を実施する直前に、所望のキャラクタを特選キャラクタに指定したり、変更したりすることができる。ボタン803で呼び出されるUIは、例えば、図9に示すリスト603と、リスト603の中からキャラクタのアイコンを指定したあとに、該キャラクタを特選キャラクタとして確定させるための図示しない確定ボタンとを含む。ユーザによって、リスト603の中からキャラクタのアイコンを指定され、図示しない確定ボタンがタップされたこと(第2の入力操作)により、特選キャラクタが変更されると、抽選進行部113は、情報802を、新たに指定された特選キャラクタの情報に差し替える。また、キャラクタ管理部114は、管理テーブルにおいて、TRUEのフラグを、新たに指定されたキャラクタのレコードに移動させて管理テーブルを更新する。管理テーブルの更新内容は、ユーザ端末100のローカルに記憶されている管理テーブルだけでなく、サーバ200に記憶されているユーザの管理テーブルにおいても反映される。
ボタン801が有効である場合に、ユーザによって第3の入力操作が実施されると、例えば、ボタン801がユーザによってタップされると、抽選進行部113は、抽選の種類が「Sだけ抽選」であることを示す情報と、ユーザの識別情報とを少なくとも含むリクエストを生成して、サーバ200に送信する。なお、特選キャラクタの変更に伴う管理テーブルの更新内容が、サーバ200の管理テーブルにおいて反映されるまでにタイムラグが生じ得る場合には、抽選進行部113は、さらに、特選キャラクタのIDをリクエストに含めることが好ましい。
このような指示画面800を操作することにより、ユーザは、自分が所有するSランクのキャラクタのいずれかが当たる「Sだけ抽選」を、1日1回割引されたアイテム個数にてプレイすることができる。
サーバ200の抽選実行部213が上述のリクエストに基づいて抽選を実施している間、抽選進行部113は、抽選が実施されている間の演出を表示部152に表示させてもよい。
抽選進行部113は、サーバ200から抽選結果を受信すると、図12のステップS209にて、例えば、図10の(A)に示す第1結果画面700を表示部152に表示させる。当選したキャラクタが重複している場合には、抽選進行部113は、さらに、図10の(B)に示す第2結果画面750を表示部152に表示させる。
〔作用効果〕
上述の各実施形態の構成によれば、ユーザは、所有キャラクタが当選しやすい抽選をプレイすることが可能となる。所有キャラクタと同一のキャラクタが当選した場合には、当選したキャラクタは、補強素材として、所有キャラクタの補強に利用される。
このように、キャラクタのゲーム内価値を高める機会が豊富にユーザに提供される。ユーザは、手持ちのキャラクタを円滑に育成することが可能となり、キャラクタを用いてゲームを有利に進めることが可能となる。結果として、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。
ゲームシステム1が、所有キャラクタが当選しやすい抽選を実施することが可能な構成を有することによって、パズルゲームにおいては特に顕著な効果がもたらされる。
盤面に配置された同一のキャラクタをつなげて除去するというパズルゲームにおいて、盤面に配置する複数種類のキャラクタは、ユーザの所有キャラクタから選択される。したがって、このようなパズルゲームでは、同一のキャラクタを、重複して複数体所持することに意味を持たせられない。よって、抽選でキャラクタが重複して当選した場合、ユーザの喪失感を埋めるには相当の補てんが必要となるという課題が生じる。
そこで、本パズルゲームでは、同一のキャラクタ同士を重複合成することを、ゲーム内の重要な育成要素として位置付ける。すなわち、キャラクタが重複することのゲーム内価値を例えば以下のようにして高める。一例として、重複合成する回数の上限を大幅に増やし、重複合成によるキャラクタのパラメータの伸び代を大きくする。また、重複合成によってのみ高められるパラメータを設ける。
具体的には、重複合成の回数について、一般的なゲームにおいて、重複合成、いわゆる限界突破の処理は、せいぜい4〜6回程度に制限されている。多くのゲームでは、これ以上重複したキャラクタが当選しても、限界突破の処理を施すことができず、結局育成が頭打ちになり、ユーザの喪失感を埋めるには不十分であった。
これに対して、本実施形態における重複合成、すなわち、補強の処理は、例えば、100回程度可能にする。その分、キャラクタの育成の伸び代は大きくなる。結果として、同一のキャラクタが当選した場合に、喪失感を緩和するどころか、むしろ、キャラクタを補強することができる充足感または満足感をユーザに抱かせることが可能となる。
また、本パズルゲームでは、パズルゲームの性質上、同一のキャラクタを複数個ユーザに所有させることに意味を持たせられないため、重複して獲得されたキャラクタは先に所有されている所有キャラクタの補強の処理に自動的に適用される。
本実施形態では、キャラクタが重複することのゲーム内価値を一層高めるために、重複したキャラクタを用いた補強の処理でないと高められないパラメータをキャラクタに設けている。
具体的には、パズルを有利に進めるスキルをキャラクタ固有に設定し、そのスキルの性能の高さ、すなわち、スキルレベルを複数段階に分ける。上述したとおり、スキルレベルは、補強回数を増加させることでのみ可能となる。
これにより、ユーザは、キャラクタを補強してスキルの性能を向上させようとして、むしろ、お気に入りのキャラクタを重複して当てたいと望むようになり、所有キャラクタが当選しやすい抽選を提供することがユーザに喜ばれることとなる。結果として、同一のキャラクタが当選した場合に、喪失感を緩和するどころか、むしろ、キャラクタを補強することができる充足感または満足感をユーザに抱かせることが可能となる。
〔実施形態3〕
本パズルゲームでは、上述したとおり、各実施形態のアイテム消費抽選に加えて、アイテムを消費せずとも、パズルのステージをクリアするだけで、クリア報酬として引けるクリア報酬抽選が提供される。クリア報酬抽選は、アイテムを消費せずとも引くことができる抽選であるので、アイテムを消費して引くアイテム消費抽選と比較して、母集団のゲーム内価値が低くなることが普通である。
例えば、クリア報酬抽選では、Sランクのキャラクタが当選する確率がアイテム消費抽選よりも低く設定されることが考えられる。また、特定のSランクのキャラクタは、アイテム消費抽選でしか排出されないように設定されることが考えられる。また、特定のSランクのキャラクタは、期間限定で排出されるように設定されることが考えられる。
ユーザに、様々なキャラクタを重複して入手することにより育成要素をさらに楽しんでもらうために、これらの抽選について、以下のような改良を加えることが考えられる。
アイテム消費抽選は、アイテムと引き換えにプレイできる抽選であるので、どのユーザも気軽にプレイできるものではない。アイテム消費抽選でしか入手できないキャラクタがあったり、クリア報酬抽選ではなかなか当選しないキャラクタがあったりすると、クリア報酬抽選しかプレイできないユーザは、育成対象となる新たなキャラクタを多数取り揃えることができず、そもそも、育成を楽しむ機会が与えられない。一方で、アイテム消費抽選と同じようにクリア報酬抽選でもSランクのキャラクタが頻繁に排出されるようにしてしまうと、アイテム消費抽選の価値がなくなり、ユーザは、アイテムを消費してまでアイテム消費抽選をプレイしようとは思わなくなるという問題が生じる。
<処理概要>
そこで、本実施形態では、サーバ200は、ゲームプログラム231に基づいて、上述の問題を解決するために、以下のステップを実行するように構成されている。具体的には、サーバ200は、選択するステップにて、ユーザがゲームをプレイして所定の条件をクリアした場合に、ユーザに所有させるゲーム媒体を選択する第1の選択処理と、ユーザがゲーム内で価値を有する有価媒体を所定量支払った場合に、ユーザに所有させるゲーム媒体を選択する第2の選択処理とを実施する。第1の選択処理は、例えば、クリア報酬抽選であり、第2の選択処理は、例えば、アイテム消費抽選である。有価媒体は、本パズルゲームでは、例えば、ダイヤなど他のゲーム内価値と交換が可能なアイテムである。ここで、サーバ200は、上述の選択するステップにて、第2の選択処理において選択可能なゲーム媒体を、ユーザが所有していない場合には、第1の選択処理においても選択可能とし、第2の選択処理において選択可能なゲーム媒体を、ユーザが所有している場合には、第1の選択処理において選択不可とする。
さらに、サーバ200は、以下のステップを実行するように構成されていてもよい。具体的には、サーバ200は、選択するステップにて、ユーザが所有している所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体が、該ユーザに所有させるゲーム媒体として選択された場合に、選択された同一のゲーム媒体と引き換えに、すでに所有されている所有ゲーム媒体のゲーム内価値が高まるように該所有ゲーム媒体を補強するステップと、選択するステップにて選択されたゲーム媒体をユーザに所有させるステップと、を実行する。サーバ200は、所有させるステップにて、第2の選択処理において非所有ゲーム媒体が選択された場合に、第1の選択処理において選択された非所有ゲーム媒体よりも、第2の選択処理において選択された非所有ゲーム媒体の方が、補強するステップにおいて適用された補強の程度が高い状態で、該非所有ゲーム媒体をユーザに所有させることが好ましい。
以上のサーバ200の構成について、以下、具体例を用いて詳細に説明する。
抽選実行部213は、クリア報酬抽選からは、ユーザが所有していない非所有キャラクタに限り、Sランクのキャラクタが排出されるように集合を生成する。すなわち、抽選実行部213は、クリア報酬抽選からは、Sランクの所有キャラクタが重複して当選しないように集合を生成する。
一方、抽選実行部213は、アイテム消費抽選からは、Sランクの所有キャラクタが重複して当選するように、むしろ、実施形態1および2のようにSランクの所有キャラクタが重複して当選しやすいように集合を生成する。
上述の構成によれば、クリア報酬抽選しかプレイできないユーザにも、新規でSランクの所有キャラクタを獲得する機会が与えられ、ユーザは、育成を楽しむ機会を得ることができる。一方で、アイテム消費抽選でのみ、Sランクの所有キャラクタが排出されるようにすることで、重複がキャラクタ育成の鍵となるゲームにおいて、特に、アイテム消費抽選の価値を高めることができる。
さらに、抽選実行部213は、クリア報酬抽選において新規のキャラクタが当選した場合には、当該キャラクタを、補強回数「0回」の状態でユーザに付与する。一方、抽選実行部213は、アイテム消費抽選において新規のキャラクタが当選した場合には、当該キャラクタを、補強回数「1回」の状態でユーザに付与する。
上述の構成によれば、クリア報酬抽選からさまざまな種類のSランクのキャラクタが排出されるとしても、アイテム消費抽選の価値が損なわれることはなく、むしろ、より一層高められる。
なお、常設のアイテム消費抽選のみで、所有キャラクタに補強の処理を100回程度も適用させるのは、Sランクのキャラクタの当選確率は高くないので、非常に難しい。キャラクタの育成が捗らなければ、アイテム消費抽選を回す動機付けも損なわれる。
そこで、本実施形態では、さらに、抽選実行部213は、常設のアイテム消費抽選に加えて、1日1回限定で、割引価格にて、「選べる抽選」および「Sだけ抽選」の少なくともいずれか一方をユーザに提供する。
これにより、ユーザは、より手軽に、所有キャラクタを重複して入手しやすくなり、補強の処理を円滑に進めることが可能となる。このように、育成の手立てが豊富にユーザに提供されることにより、ユーザは育成を楽しむことができ、結果として、ゲームの興趣性がより一層向上する。
<処理フロー>
図14は、実施形態3に係るゲームシステム1のサーバ200が実施する抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、抽選実行部213は、ユーザ端末100の抽選進行部113から、抽選の実施を要求するリクエストを受信する。リクエストには、ユーザを識別する情報、抽選の種類を特定する情報、および、必要に応じて、集合に含めるキャラクタを指定する情報が含まれる。
ステップS302では、抽選実行部213は、要求された抽選の種類が、クリア報酬抽選か、アイテム消費抽選かを判定する。クリア報酬抽選が要求された場合、抽選実行部213は、ステップS302のYESからステップS303に進む。アイテム消費抽選が要求された場合、抽選実行部213は、ステップS302のNOからステップS307に進む。
ステップS303では、抽選実行部213は、要求元のユーザ端末100のユーザの管理テーブルを参照してユーザの所有キャラクタを把握する。抽選実行部213は、Sランクの所有キャラクタが当選しないように抽選を実施する。例えば、抽選実行部213は、母集団からSランクの所有キャラクタを除いた集合を生成してもよいし、抽選テーブルにおいて、Sランクの所有キャラクタの当選確率を0%に設定してもよい。
抽選実行部213は、Sランクの所有キャラクタを含まない集合から、ユーザに所有させるキャラクタを選択する。あるいは、抽選実行部213は、抽選テーブルにおいて設定された上述の当選確率にしたがって、ユーザに所有させるキャラクタを選択する。なお、抽選実行部213は、AランクおよびBランクのキャラクタについては、ユーザが所有しているかいないかに拘わらず、ユーザに所有させるキャラクタとして選択してもよい。
ステップS304では、抽選実行部213は、選択したキャラクタがユーザの所有キャラクタと同一のキャラクタであるか、ユーザが所有していない新規のキャラクタであるかを判定する。抽選実行部213は、当選させたキャラクタが新規のキャラクタである場合、ステップS304のYESからステップS305に進む。抽選実行部213は、当選させたキャラクタが所有キャラクタである場合、ステップS304のNOからステップS306に進む。
ステップS305では、キャラクタ管理部114は、新規のキャラクタを補強回数「0(回)」の状態でユーザに所有させる。抽選実行部213は、抽選結果を要求元のユーザ端末100に返信する。
ステップS306では、キャラクタ管理部114は、所有キャラクタの補強回数を1つ増分し、必要に応じて、補強回数に応じて該所有キャラクタのスキルレベルおよびスコアを上昇させる。
ステップS307では、抽選実行部213は、要求されたアイテム消費抽選を実施する。アイテム消費抽選は、例えば、常設のアイテム消費抽選、「選べる抽選」または「Sだけ抽選」である。
抽選実行部213は、常設のアイテム消費抽選が要求された場合、常設のアイテム消費抽選に対応付けてあらかじめ生成されている母集団の抽選テーブルを読み出し、該抽選テーブルにしたがってユーザに所有させるキャラクタを選択する。該抽選テーブルにおける母集団には、少なくともSランクの所有キャラクタが含まれており、さらに、ランクを問わず所有キャラクタも非所有キャラクタも含まれていてもよい。
抽選実行部213は、「選べる抽選」が要求された場合、図8に示すとおり、指定された所有キャラクタに基づいて集合を生成し、該集合からユーザに所有させるキャラクタを選択する。
抽選実行部213は、「Sだけ抽選」が要求された場合、図12に示すとおり、Sランクのキャラクタの母集団を読み出して、非所有キャラクタの当選確率を0%に設定した抽選テーブルを生成し、該抽選テーブルにしたがって、ユーザに所有させるキャラクタを選択する。抽選実行部213は、当選確率を0%に設定したキャラクタが除かれた集合を生成し、該集合の中からユーザに所有させるキャラクタを、当選確率にしたがって選択してもよい。
ステップS308では、抽選実行部213は、選択したキャラクタがユーザの所有キャラクタと同一のキャラクタであるか、ユーザが所有していない新規のキャラクタであるかを判定する。抽選実行部213は、当選させたキャラクタが新規のキャラクタである場合、ステップS308のYESからステップS309に進む。抽選実行部213は、当選させたキャラクタが所有キャラクタである場合、ステップS308のNOからステップS310に進む。
ステップS309では、抽選実行部213は、新規のキャラクタを補強回数「1(回)」の状態でユーザに所有させる。抽選実行部213は、抽選結果を要求元のユーザ端末100に返信する。ここでユーザに付与される新規のキャラクタのスコアは、補強の処理が1回の適用されたときと同様に上昇されている。
ステップS310では、抽選実行部213は、所有キャラクタの補強回数を1つ増分し、必要に応じて、補強回数に応じて該所有キャラクタのスキルレベルおよびスコアを上昇させる。
〔変形例〕
実施形態1に係る「選べる抽選」においても、選択対象の集合に特選キャラクタが含まれている場合には、抽選実行部213は、該特選キャラクタの当選確率を、他の指定された所有キャラクタの当選確率よりも高く設定してもよい。
実施形態2に係るアイテム消費抽選において、SランクだけでなくAランクおよびBランクの所有キャラクタが集合に含まれていてもよい。この場合、抽選実行部213は、希少度が高い所有キャラクタほど選択される確率が高くなるように当選確率を設定する。
実施形態2に係る「Sだけ抽選」では、Sランクのキャラクタを多数所有しているほど、目当てのキャラクタ、例えば、特選キャラクタが当選しにくくなることが起こり得る。そこで、例えば、「Sだけ抽選」について、抽選10回分のアイテム個数で、11回まとめて抽選できる抽選形態を提供してもよい。この場合、抽選実行部213は、11回目の抽選において、目当ての特選キャラクタを100%当選させるように構成されていてもよい。
「選べる抽選」および「Sだけ抽選」を実施するとき、抽選実行部213は、所有キャラクタの補強度数に基づいて、選択される確率を設定する。補強度数は、キャラクタに適用された補強の程度の高さを示す値であり、本実施形態では、一例として、キャラクタに適用された補強処理の回数を、補強度数としてキャラクタごと記憶する。抽選実行部213は、母集団に含まれる各所有キャラクタの補強回数を参照し、補強回数に応じて当選確率を設定するように構成されていてもよい。
例えば、抽選実行部213は、補強回数が少ないほど当選確率を高く設定してもよい。これにより、所有キャラクタを均等に育成して、所有キャラクタ全体の底上げを図ることができる。あるいは、例えば、抽選実行部213は、補強回数が多いほど当選確率を高く設定してもよい。これにより、特定の、ユーザがお気に入りの所有キャラクタを集中して育成することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、進行支援部211、販売処理部212および抽選実行部213)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、パズル進行部111、購入処理部112、抽選進行部113およびキャラクタ管理部114)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
(項目1) ゲームプログラム(131、231)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10、20)およびメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100およびサーバ200の少なくとも一方)により実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて、該ゲームのユーザが利用可能に所有している1以上の所有ゲーム媒体(所有キャラクタ)の少なくとも一部をメモリから参照するステップ(S106、S203)と、参照された所有ゲーム媒体を、該ユーザが所有していないゲーム媒体である非所有ゲーム媒体(非所有キャラクタ)よりも高い確率で、ユーザに所有させるゲーム媒体として選択するステップ(S107〜S108、S204〜S206)と、を実行させる。
上述の構成によれば、ユーザが所有している所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体が選択されやすくなり、ユーザに付与されやすくなる。これにより、所有ゲーム媒体のゲーム内価値を高める機会を豊富にユーザに提供することができ、結果として、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
(項目2) (項目1)において、選択するステップでは、所有ゲーム媒体を非所有ゲーム媒体より多く含む集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を所定数選択してもよい。これにより、集合の中から均等な割合でユーザに所有させるゲーム媒体が選択される場合に、所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体が非所有ゲーム媒体よりも高い確率で選択される抽選を実現することができる。
(項目3) (項目2)において、選択するステップでは、所有ゲーム媒体からなる集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を選択してもよい。これにより、所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体がユーザに所有させるゲーム媒体として確実に選択される抽選を実現することができる。
(項目4) (項目3)において、選択するステップでは、ユーザの第1の入力操作によって指定された所有ゲーム媒体からなる集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を選択してもよい。これにより、ユーザが所望する所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体がユーザに所有させるゲーム媒体として確実に選択される抽選を実現することができる。
(項目5) (項目1)において、選択するステップでは、所有ゲーム媒体のそれぞれが選択される確率を、非所有ゲーム媒体のそれぞれが選択される確率より高く設定した集合の中からユーザに所有させるゲーム媒体を所定数選択してもよい。
これにより、集合の中身において、所有ゲーム媒体よりも非所有ゲーム媒体の種類が多数である場合であっても、所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体が非所有ゲーム媒体よりも高い確率で選択される抽選を実現することができる。
(項目6) (項目5)において、選択するステップでは、非所有ゲーム媒体が選択される確率を0%に設定し、所有ゲーム媒体が選択される確率を0%より高く設定してもよい。これにより、所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体がユーザに所有させるゲーム媒体として確実に選択される抽選を実現することができる。
(項目7) (項目6)において、メモリには、ゲーム媒体の、ゲーム内での価値を示す希少度がゲーム媒体に関連付けて記憶されており、選択するステップでは、所定の希少度のゲーム媒体の中からユーザに所有させるゲーム媒体を選択してもよい。これにより、所定の希少度の所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体がユーザに所有させるゲーム媒体として確実に選択される抽選を実現することができる。
(項目8) (項目6)において、メモリには、ゲーム媒体の、ゲーム内での価値を示す希少度がゲーム媒体に関連付けて記憶されており、選択するステップでは、希少度が高い所有ゲーム媒体ほど選択される確率が高くなるように該確率を設定してもよい。これにより、所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体がユーザに所有させるゲーム媒体として確実に選択される中において、さらに、希少度が高い所有ゲーム媒体ほど選択されやすい抽選を実現することができる。
(項目9) (項目1)から(項目8)までのいずれか1項目において、メモリには、ユーザが所有する所有ゲーム媒体のうちの少なくとも1個が、ユーザが実施する第2の入力操作によって指定された所有ゲーム媒体として記憶されており、選択するステップでは、指定された所有ゲーム媒体を、その他の所有ゲーム媒体よりも高い確率でユーザに所有させるゲーム媒体として選択してもよい。これにより、ユーザが所有している所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体が選択されやすくなる上、さらに、ユーザが第2の入力操作によって指定した所有ゲーム媒体が、特に選択されやすい抽選を実現することができる。
(項目10) (項目1)から(項目9)までのいずれか1項目において、選択するステップは、ユーザがゲームをプレイして所定の条件をクリアした場合に、ユーザに所有させるゲーム媒体を選択する第1の選択処理(S303)と、ユーザがゲーム内で価値を有する有価媒体(アイテム)を所定量支払った場合に、ユーザに所有させるゲーム媒体を選択する第2の選択処理(S307)とを実施し、選択するステップでは、第2の選択処理において選択可能なゲーム媒体を、ユーザが所有していない場合に、第1の選択処理においても選択可能とし、ユーザが所有している場合に、第1の選択処理において選択不可としてもよい。
上述の構成によれば、有価媒体を多く所持していないために、第2の選択処理を実施させることができないユーザに対しても、第2の選択処理で入手可能なゲーム媒体を新規に獲得する機会が与えられ、該ユーザが育成を楽しむきっかけとすることができる。一方で、所有ゲーム媒体については、第2の選択処理でのみ獲得可能とすることにより、有価媒体を支払って実施させる第2の選択処理の価値が損なわれることを防止する。特に、同一のゲーム媒体を重複して獲得することがゲーム媒体の育成の鍵となるようなゲームにおいては、第2の選択処理の価値を高めることができる。
(項目11) (項目10)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、選択するステップにて、ユーザが所有している所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体が、該ユーザに所有させるゲーム媒体として選択された場合に、選択された同一のゲーム媒体と引き換えに、すでに所有されている所有ゲーム媒体のゲーム内価値が高まるように該所有ゲーム媒体を補強するステップ(S306、S310)と、選択するステップにて前記非所有ゲーム媒体が、前記ユーザに所有させるゲーム媒体として選択された場合に、選択された前記非所有ゲーム媒体をユーザに所有させるステップ(S305、S309)と、を実行させ、所有させるステップでは、第2の選択処理において、非所有ゲーム媒体が選択された場合に、第1の選択処理において選択された非所有ゲーム媒体よりも、第2の選択処理において選択された非所有ゲーム媒体の方が、補強するステップにおいて適用された補強の程度が高い状態で、該非所有ゲーム媒体をユーザに所有させてもよい。
上述の構成によれば、第1の選択処理からさまざまな種類のゲーム媒体が獲得され得るとしても、第2の選択処理の価値が損なわれることがなくなり、むしろ、第2の選択処理の価値がより一層高められる。結果として、第2の選択処理をプレイするようにユーザを動機付けることが可能となる。
(項目12) (項目1)から(項目9)までのいずれか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、選択するステップにて、ユーザが所有している所有ゲーム媒体と同一のゲーム媒体が、該ユーザに所有させるゲーム媒体として選択された場合に、選択された同一のゲーム媒体と引き換えに、すでに所有されている所有ゲーム媒体のゲーム内価値が高まるように該所有ゲーム媒体を補強するステップ(S306、S310)を実行させ、メモリには、所有ゲーム媒体に適用された補強の程度の高さを示す補強度数(補強回数)が、所有ゲーム媒体に関連付けて記憶されており、選択するステップでは、所有ゲーム媒体の補強度数に基づいて、選択される確率を設定してもよい。
(項目13) (項目12)において、選択するステップでは、所有ゲーム媒体の補強度数が低いほど、選択される確率を高く設定すること、または、所有ゲーム媒体の補強度数が高いほど、選択される確率を高く設定すること、を実施してもよい。
例えば、補強度数が低いほど確率を高く設定した場合には、ユーザは、所有ゲーム媒体を均等に育成して、所有ゲーム媒体全体の底上げを図ることができる。あるいは、例えば、補強度数が高いほど確率を高く設定した場合には、ユーザは、特定の、例えば、ユーザのお気に入りの所有ゲーム媒体を集中して育成することができる。
(項目14) (項目1)から(項目13)までのいずれか1項目において、参照するステップでは、ゲーム媒体の選択を指示するユーザの第3の入力操作が受け付けられたことに応じて、所有ゲーム媒体を参照してもよい。これにより、ユーザが自分の意思で抽選を実施すると決めたときに、その時点で該ユーザが所有している所有ゲーム媒体が選択されやすい抽選を実現することができる。
(項目15) (項目1)から(項目14)までのいずれか1項目において、選択するステップでは、複数の所有ゲーム媒体で構成される集合の中から、ユーザに所有させるゲーム媒体を選択する。これにより、抽選の遊戯性を維持しつつ、ゲーム媒体の価値を高める機会を豊富にユーザに提供することが可能となる。
(項目16) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが(項目1)に記載の各ステップを実行する方法である。(項目16)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
(項目17) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムを記憶するメモリ(メモリ21、記憶部220)と、該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(サーバ200)の動作を制御するプロセッサ(プロセッサ20、制御部210)とを備える。(項目17)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。