JP2020109693A - 自律走行経路生成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】外部の環境に基づいて走行経路を補正可能であって、再度の設定が不要な構成の自律走行経路生成システムを提供する。【解決手段】自律走行経路生成システムは、経路生成部と、記憶部と、外部環境情報取得部と、補正情報算出部と、補正経路生成部と、を備える。経路生成部は、走行経路を生成する。記憶部は、経路生成部が生成した走行経路を記憶する。外部環境情報取得部は、走行領域内における外部環境情報を取得する。補正情報算出部は、外部環境情報取得部が取得した外部環境情報に基づいて、走行経路を補正するための補正情報を算出する。補正経路生成部は、補正情報に基づいて走行経路を補正した補正経路を生成し、記憶部に記憶する。補正情報算出部は、外部環境取得部によって特定される特定対象の位置情報から特定対象の移動方向を算出する。補正経路生成部は、特定対象の移動方向とは異なる方向に迂回する迂回路を含む補正経路を生成する。【選択図】図8
Description
本発明は、作業車両を自律走行させるための走行経路を生成する自律走行経路生成システムに関する。
従来から、作業車両を自律走行させるための走行経路を生成する自律走行経路生成システムが知られている。特許文献1は、この種のシステムを備える無人農作業装置を開示する。この特許文献1の無人農作業装置は、位置移動手段と、農作業手段と、GPS受信手段と、自動制御手段とを備えた構成となっている。
上記特許文献1の無人農作業装置において、位置移動手段は、駆動系と操舵系から構成される。農作業手段は耕耘装置等により構成される。GPS受信手段は、GPS衛星の送信電波から自機の位置を算出する。自動制御手段は、予め入力された農作業エリアから自動的に割り出した走行経路とGPS受信手段から得られた自己の位置とを照合して、位置の修正を行うように位置移動手段を制御するとともに、予め入力された農作業エリアを作業するように農作業手段を制御する。
上記特許文献1の無人農作業装置は、進行方向の障害物を検出する障害物センサを更に備え、進行方向に障害物があれば、自動制御手段が障害物を回避するように又は停止するように位置移動手段及び農作業手段を制御する。即ち、自動制御手段は、障害物センサが検出した障害物の大きさ、距離から、障害物を回避する走行経路を算出し、新たな走行シナリオを作成する構成となっている。
しかし、上記特許文献1の構成では、障害物を回避する走行経路を算出して、算出した走行経路に沿って走行することは記載されているが、算出した走行経路の他の取扱いについては記載されていない。従って、特許文献1の構成では、同じ経路を走行する度に、障害物を検出して走行経路を修正する処理を毎回行う必要がある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、外部の環境に基づいて走行経路を補正可能であって、再度の設定が不要な構成の自律走行経路生成システムを提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の自律走行経路生成システムが提供される。即ち、予め定められた走行領域において作業車両を自律走行させるための走行経路を生成する。自律走行経路生成システムは、経路生成部と、記憶部と、外部環境情報取得部と、補正情報算出部と、補正経路生成部と、位置情報算出部と、を備える。前記経路生成部は、前記走行経路を生成する。前記記憶部は、前記経路生成部が生成した前記走行経路を記憶する。前記外部環境情報取得部は、前記作業車両に設けられ、前記走行領域内における外部環境情報を取得する。前記補正情報算出部は、前記外部環境情報取得部が取得した前記外部環境情報に基づいて、前記走行経路を補正するための補正情報を算出する。前記補正経路生成部は、前記補正情報算出部が算出した前記補正情報に基づいて前記走行経路を補正した補正経路を生成し、前記記憶部に記憶する。前記位置情報算出部は、前記作業車両の位置を算出する。前記補正情報算出部は、前記外部環境取得部によって特定される特定対象の位置情報から前記特定対象の移動方向を算出する。前記補正経路生成部は、前記特定対象の移動方向とは異なる方向に迂回する迂回路を含む前記補正経路を生成する。
これにより、作業車両に設けられた外部環境情報取得部で取得された外部環境情報に基づいて走行経路が補正される。従って、予め生成された走行経路を現在の環境等に基づいて補正できる。また、補正経路を記憶部に記憶することで、次回以降に走行経路を補正する手間をなくすことができる。
前記の自律走行経路生成システムにおいては、前記補正経路生成部は、前記特定対象の移動方向とは反対方向に迂回する前記迂回路を含む前記補正経路を生成することが好ましい。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下では、図面の各図において同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略することがある。また、同一の符号に対応する部材等の名称が、簡略的に言い換えられたり、上位概念又は下位概念の名称で言い換えられたりすることがある。
本発明は、予め定められた圃場内で1台又は複数台の作業車両を走行させて、圃場内における農作業の全部又は一部を実行させるときに、作業車両を自律走行させるための走行経路を生成する自律走行経路生成システムに関する。本実施形態では農作業を行うトラクタを作業車両の一例として説明するが、作業車両としては、農作業以外の作業(土木作業等)を行うトラクタ、田植機、コンバイン、土木・建築作業装置、除雪車等の乗用型作業機、及び、歩行型作業機も含まれる。本明細書において自律走行とは、トラクタが備える制御部(ECU)によりトラクタが備える走行に関する構成が制御されて予め定められた経路に沿ってトラクタが走行することを意味し、自律作業とは、トラクタが備える制御部によりトラクタが備える作業に関する構成が制御されて予め定められた経路に沿ってトラクタが作業を行うことを意味する。これに対して、手動走行・手動作業とは、トラクタが備える各構成がユーザにより操作され、走行・作業が行われることを意味する。
以下の説明では、自律走行・自律作業されるトラクタを「無人(の)トラクタ」又は「ロボットトラクタ」と称することがあり、手動走行・手動作業されるトラクタを「有人(の)トラクタ」と称することがある。圃場内において農作業の一部が無人トラクタにより実行される場合、残りの農作業は有人トラクタにより実行される。単一の圃場における農作業を、無人トラクタ及び有人トラクタで実行することを、農作業の協調作業、追従作業、随伴作業等と称することがある。本明細書において無人トラクタと有人トラクタの違いは、ユーザによる操作の有無であり、各構成は共通であるものとする。即ち、無人トラクタであってもユーザが搭乗(乗車)して操作することが可能であり(即ち有人トラクタとして使用することができ)、或いは有人トラクタであってもユーザが降車して自律走行・自律作業させることが可能である(即ち、無人トラクタとして使用することができる)。なお、農作業の協調作業としては、「単一圃場における農作業を、無人車両及び有人車両で実行すること」に加え、「隣接する圃場等の異なる圃場における農作業を同時期に無人車両及び有人車両で実行すること」が含まれてもよい。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自律走行経路生成システム99が生成した走行経路に沿って走行するロボットトラクタ1の全体的な構成を示す側面図である。図2は、ロボットトラクタ1の平面図である。図3は、自律走行経路生成システム99に備えられる無線通信端末60を示す図である。図4は、ロボットトラクタ1及び無線通信端末60の制御系の主要な構成を示すブロック図である。
自律走行経路生成システム99は、図1に示す無線通信端末60に備えられている。この無線通信端末60は、ロボットトラクタ1の走行及び作業を制御する制御部4(図4を参照)と無線通信することにより、ロボットトラクタ1に対して自律走行・自律作業に関する所定の信号を出力することができる。無線通信端末60が制御部4に出力する信号としては、自律走行・自律作業の経路に関する信号や自律走行・自律作業の開始信号、停止信号、終了信号等が考えられるが、これらに限定されない。
初めに、ロボットトラクタ(以下、単に「トラクタ」と称する場合がある。)1について、主として図1及び図2を参照して説明する。
トラクタ1は、圃場領域内を自律走行する車体部としての走行機体2を備える。走行機体2には、図1及び図2に示す作業機3が着脱可能に取り付けられている。この作業機3としては、例えば、耕耘機(管理機)、プラウ、施肥機、草刈機、播種機等の種々の作業機があり、これらの中から必要に応じて所望の作業機3を選択して走行機体2に装着することができる。走行機体2は、装着された作業機3の高さ及び姿勢を変更可能に構成されている。
トラクタ1の構成について、図1及び図2を参照して説明する。トラクタ1の走行機体2は、図1に示すように、その前部が左右1対の前輪7,7で支持され、その後部が左右1対の後輪8,8で支持されている。
走行機体2の前部にはボンネット9が配置されている。このボンネット9内にはトラクタ1の駆動源であるエンジン10や燃料タンク(不図示)等が収容されている。このエンジン10は、例えばディーゼルエンジンにより構成することができるが、これに限るものではなく、例えばガソリンエンジンにより構成してもよい。また、駆動源としてエンジン10に加えて、又は、代えて電気モータを採用してもよい。
ボンネット9の後方には、ユーザが搭乗するためのキャビン11が配置されている。このキャビン11の内部には、ユーザが操向操作するためのステアリングハンドル12と、ユーザが着座可能な座席13と、各種の操作を行うための様々な操作装置と、が主として設けられている。ただし、作業車両は、キャビン11付きのものに限るものではなく、キャビン11を備えないものであってもよい。
上記の操作装置としては、図2に示すモニタ装置14、スロットルレバー15、主変速レバー27、複数の油圧操作レバー16、PTOスイッチ17、PTO変速レバー18、副変速レバー19、及び作業機昇降スイッチ28等を例として挙げることができる。これらの操作装置は、座席13の近傍、又はステアリングハンドル12の近傍に配置されている。
モニタ装置14は、トラクタ1の様々な情報を表示可能に構成されている。スロットルレバー15は、エンジン10の出力回転数を設定するための操作具である。主変速レバー27は、トラクタ1の走行速度を無段階で変更するための操作具である。油圧操作レバー16は、図略の油圧外部取出バルブを切換操作するための操作具である。PTOスイッチ17は、トランスミッション22の後端から突出した図略のPTO軸(動力取出軸)への動力の伝達/遮断を切換操作するための操作具である。即ち、PTOスイッチ17がON状態であるときPTO軸に動力が伝達されてPTO軸が回転し、作業機3が駆動される一方、PTOスイッチ17がOFF状態であるときPTO軸への動力が遮断されてPTO軸が回転せず、作業機3が停止される。PTO変速レバー18は、作業機3に入力される動力の変更操作を行うものであり、具体的にはPTO軸の回転速度の変速操作を行うための操作具である。副変速レバー19は、トランスミッション22内の走行副変速ギア機構の変速比を切り換えるための操作具である。作業機昇降スイッチ28は、走行機体2に装着された作業機3の高さを所定範囲内で昇降操作するための操作具である。
図1に示すように、走行機体2の下部には、トラクタ1のシャーシ20が設けられている。当該シャーシ20は、機体フレーム21、トランスミッション22、フロントアクスル23、及びリアアクスル24等から構成されている。
機体フレーム21は、トラクタ1の前部における支持部材であって、直接、又は防振部材等を介してエンジン10を支持している。トランスミッション22は、エンジン10からの動力を変化させてフロントアクスル23及びリアアクスル24に伝達する。フロントアクスル23は、トランスミッション22から入力された動力を前輪7に伝達するように構成されている。リアアクスル24は、トランスミッション22から入力された動力を後輪8に伝達するように構成されている。
図4に示すように、トラクタ1は、走行機体2の動作(前進、後進、停止及び旋回等)及び作業機3の動作(昇降、駆動及び停止等)を制御するための制御部4を備える。制御部4は、図示しないCPU、ROM、RAM、I/O等を備えて構成されており、CPUは、各種プログラム等をROMから読み出して実行することができる。制御部4には、トラクタ1が備える各構成(例えば、エンジン10等)を制御するためのコントローラ、及び、他の無線通信機器と無線通信可能な無線通信部46等がそれぞれ電気的に接続されている。
上記のコントローラとして、トラクタ1は少なくとも、エンジンコントローラ51、車速コントローラ52、操向コントローラ53、及び昇降コントローラ54を備える。それぞれのコントローラは、制御部4からの電気信号に応じて、トラクタ1の各構成を制御することができる。
エンジンコントローラ51は、エンジン10の回転数を制御するものである。具体的には、エンジン10には、当該エンジン10の回転数を変更させる図略のアクチュエータを備えたガバナ装置41が設けられている。エンジンコントローラ51は、ガバナ装置41を制御することで、エンジン10の回転数を制御することができる。
車速コントローラ52は、トラクタ1の車速を制御するものである。具体的には、トランスミッション22には、例えば可動斜板式の油圧式無段変速装置である変速装置42が設けられている。車速コントローラ52は、変速装置42の斜板の角度を図略のアクチュエータによって変更することで、トランスミッション22の変速比を変更し、所望の車速を実現することができる。
操向コントローラ53は、ステアリングハンドル12の回動角度を制御するものである。具体的には、ステアリングハンドル12の回転軸(ステアリングシャフト)の中途部には、操向アクチュエータ43が設けられている。この構成で、予め定められた経路をトラクタ1が無人車両として走行する場合、制御部4は、当該経路に沿ってトラクタ1が走行するようにステアリングハンドル12の適切な回動角度を計算し、得られた回動角度となるように操向コントローラ53に制御信号を出力する。操向コントローラ53は、制御部4から入力された制御信号に基づいて操向アクチュエータ43を駆動し、ステアリングハンドル12の回動角度を制御する。
昇降コントローラ54は、作業機3の昇降を制御するものである。具体的には、トラクタ1は、作業機3を走行機体2に連結している3点リンク機構の近傍に、油圧シリンダ等からなる昇降アクチュエータ44を備えている。この構成で、昇降コントローラ54は、制御部4から入力された制御信号に基づいて昇降アクチュエータ44を駆動して作業機3を適宜に昇降動作させることにより、所望の高さで作業機3により農作業を行うことができる。この制御により、作業機3を、退避高さ(農作業を行わない高さ)及び作業高さ(農作業を行う高さ)等の所望の高さで支持することができる。
なお、上述したエンジンコントローラ51等の複数のコントローラは、制御部4から入力される信号に基づいてエンジン10等の各部を制御していることから、制御部4が実質的に各部を制御していると把握することができる。
上述のような制御部4を備えるトラクタ1は、ユーザがキャビン11内に搭乗して各種操作をすることにより、当該制御部4によりトラクタ1の各部(走行機体2、作業機3等)を制御して、圃場内を走行しながら農作業を行うことができるように構成されている。加えて、本実施形態のトラクタ1は、ユーザがトラクタ1に搭乗しなくても、無線通信端末60により出力される所定の制御信号に基づいて自律走行及び自律作業させることが可能となっている。
具体的には、図4等に示すように、トラクタ1は、自律走行・自律作業を可能とするための各種の構成を備えている。例えば、トラクタ1は、測位システムに基づいて自ら(走行機体2)の位置情報を取得するために必要な測位用アンテナ6等の構成を備えている。このような構成により、トラクタ1は、測位システムに基づいて自らの位置情報を取得して、圃場上を自律的に走行することが可能となっている。
次に、自律走行を可能とするためにトラクタ1が備える構成について詳細に説明する。具体的には、本実施形態のトラクタ1は、図4等に示すように、測位用アンテナ6、無線通信用アンテナ45、無線通信端末60、カメラ47、及び記憶部48等を備える。また、これらに加えて、トラクタ1には、走行機体2の姿勢(ロール角、ピッチ角、ヨー角)を特定することが可能な慣性計測ユニット(IMU)が備えられていてもよい。
測位用アンテナ6は、例えば衛星測位システム(GNSS)等の測位システムを構成する測位衛星からの信号を受信するものである。図1に示すように、測位用アンテナ6は、トラクタ1のキャビン11のルーフ92の上面に配置されている。測位用アンテナ6で受信された測位信号は、図4に示す位置検出部としての位置情報算出部49に入力される。位置情報算出部49は、トラクタ1の走行機体2(厳密には測位用アンテナ6)の位置情報を、例えば緯度・経度情報として算出する。当該位置情報算出部49で検出された位置情報は、制御部4に入力されて、自律走行に利用される。
なお、本実施形態ではGNSS−RTK法を利用した高精度の衛星測位システムが用いられているが、これに限られるものではなく、高精度の位置座標が得られる限りにおいて他の測位システムを用いてもよい。例えば、相対測位方式(DGPS)、又は静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS)を使用することが考えられる。
無線通信用アンテナ45は、ユーザが操作する無線通信端末60からの信号を受信したり、無線通信端末60への信号を送信したりするものである。図1に示すように、無線通信用アンテナ45は、トラクタ1のキャビン11が備えるルーフ92の上面に配置されている。無線通信用アンテナ45で受信した無線通信端末60からの信号は、図4に示す無線通信部46で信号処理された後、制御部4に入力される。また、制御部4等から無線通信端末60に送信する信号は、無線通信部46で信号処理された後、無線通信用アンテナ45から送信されて無線通信端末60で受信される。
カメラ47はトラクタ1の前方を撮影することで動画又は画像を検出する。図1及び図2には示していないが、カメラ47はトラクタ1のルーフ92に取り付けられている。カメラ47で撮影された動画データは、無線通信部46により、無線通信用アンテナ45から無線通信端末60に送信される。動画データを受信した無線通信端末60は、その内容をディスプレイ62に表示する。
また、カメラ47が撮影した動画又は画像は、制御部4又は無線通信端末60(例えば制御部61)で画像解析される。これにより、圃場における外部環境情報、例えば、トラクタ1の周囲に存在する特定対象(例えば、畝又は溝等の圃場表面形状、石等の障害物圃場の端部)の位置、大きさ等が検出される。また、取得した画像又は動画のうち特定対象が占める範囲(特定対象の大きさ)、特定対象が表示される位置等に基づいて、特定対象の位置(特定対象が存在する方向及び特定対象までの距離)が検出される。なお、特定対象の検出結果に応じて行われる処理については後述する。
記憶部48は、トラクタ1を自律走行させる経路である走行経路(パス)を記憶したり、走行中のトラクタ1(厳密には、測位用アンテナ6)の位置の推移(走行軌跡)を記憶したりする。その他にも、記憶部48は、トラクタ1を自律走行・自律作業させるために必要な様々な情報を記憶している。記憶部48は、例えば、フラッシュメモリ(フラッシュディスク及びメモリーカード等)、ハードディスク、又は光ディスク等の不揮発性メモリである。
無線通信端末60は、図3に示すように、タブレット型のパーソナルコンピュータとして構成されている。ユーザは、無線通信端末60のディスプレイ62に表示された情報を参照して確認することができる。また、ユーザは、ディスプレイ62の近傍に配置されたハードウェアキー66、及びディスプレイ62を覆うように配置された図示しないタッチパネル等を操作して、トラクタ1の制御部4に、トラクタ1を制御するための制御信号(例えば、緊急停止信号等)を送信することができる。なお、無線通信端末60はタブレット型のパーソナルコンピュータに限るものではなく、これに代えて、例えばノート型のパーソナルコンピュータで構成することも可能である。あるいは、前述の協調作業を行うために有人のトラクタを無人のトラクタ1に付随して走行させる場合、有人側のトラクタに搭載されるモニタ装置を無線通信端末とすることもできる。
このように構成されたトラクタ1は、無線通信端末60を用いるユーザの指示に基づいて、圃場上の走行経路に沿って自律的に走行しつつ、作業機3による農作業を行うことができる。
具体的には、ユーザは、無線通信端末60を用いて各種設定を行うことにより、農作業を行う直線状又は折れ線状の走行路と、当該走行路の端同士を繋ぐ円弧状の旋回路(トラクタ1が旋回を行う旋回路)と、を交互に繋いだ一連の経路としての走行経路(自律走行経路、パス)を生成することができる。そして、このようにして生成した走行経路の情報を、トラクタ1の制御部4に電気的に接続された記憶部48に入力(転送)して所定の操作をすることにより、当該制御部4によりトラクタ1を制御して、当該トラクタ1を走行経路に沿って自律的に走行させながら作業機3により農作業させることができる。
以下では、主として図4を参照して、自律走行経路生成システム99を備える無線通信端末60の構成についてより詳細に説明する。
本実施形態の無線通信端末60は、制御部61と、ディスプレイ(表示部)62と、通信部63と、表示制御部64と、記憶部65と、を備える。更に、無線通信端末60は、走行経路を生成及び補正するための構成として、圃場外周設定部71、障害物外周設定部72、作業領域設定部(走行領域設定部)73、開始終了位置設定部74、作業方向設定部(走行方向設定部)75、及び経路生成部76、補正情報算出部77、補正経路生成部78等を備える。
具体的には、無線通信端末60の制御部61は、トラクタ1の制御部4と同様に、図示しないCPU、ROM、RAM、I/O等を備えたコンピュータとして構成されており、CPUは、各種プログラム等をROMから読み出して実行することができる。また、前記ROMには、トラクタ1に自律走行・自律作業を行わせるための適宜のプログラムが記憶されている。そして、上記したソフトウェアとハードウェアの協働により、無線通信端末60を、表示制御部64、記憶部65、圃場外周設定部71、障害物外周設定部72、作業領域設定部73、開始終了位置設定部74、作業方向設定部75、経路生成部76、補正情報算出部77、及び補正経路生成部78等として動作させることができる。
表示制御部64は、ディスプレイ62に表示する表示用データを作成し、表示内容を適宜に制御する。例えば、表示制御部64は、ユーザにより所定の操作が行われたとき、図5に示す圃場情報入力画面80をディスプレイ62に表示させる。図5は、無線通信端末60に表示される、トラクタ1が走行する圃場に関する情報を入力するための画面の一例を示す図である。
この圃場情報入力画面80では、トラクタ1が走行する圃場に関する情報を入力することができる。具体的には、圃場情報入力画面80には、圃場の形状を図形で(グラフィカルに)示す平面表示部81が配置されている。また、圃場情報入力画面80において、「圃場外周の位置」の欄及び「障害物の外周の位置」の欄には、「記録開始」及び「やり直し」のボタンがそれぞれ配置されている。また、圃場情報入力画面80において、「作業開始位置・作業終了位置」、「作業方向」のそれぞれの欄には、「指定」及び「やり直し」のボタンが配置されている。
なお、圃場情報入力画面80におけるボタンは、何れもディスプレイ62に表示される仮想的なボタンとして構成され、当該ボタンの表示領域に相当するタッチパネルの位置をユーザが指で触れることによって操作することができる。
記憶部65は、ユーザが無線通信端末60のタッチパネルを操作することにより入力した圃場に関する情報等を記憶するとともに、生成された走行経路の情報等を記憶することができる。
圃場外周設定部71は、トラクタ1が自律走行を行う対象となる圃場の外周の位置を設定するものである。具体的には、ユーザが圃場情報入力画面80において「圃場外周の位置」の「記録開始」ボタンを操作すると、無線通信端末60が圃場外周記録モードに切り換わる。この圃場外周記録モードにおいて、トラクタ1を圃場の外周に沿って1回り周回させると、そのときの測位用アンテナ6の位置情報の推移が圃場外周設定部71で記録されて、当該圃場外周設定部71で圃場の形状が設定(取得)される。これにより圃場の位置及び形状を設定することができる。また、「やり直し」ボタンを操作することで、圃場外周の位置の記録(設定)を再び行うことができる。
障害物外周設定部72は、トラクタ1が自律走行を行う対象の圃場内に配置される障害物の外周領域を設定するものである。具体的には、ユーザが圃場情報入力画面80において「障害物の外周の位置」の「記録開始」ボタンを操作すると、無線通信端末60が障害物外周記録モードに切り換わる。この障害物外周記録モードにおいて、トラクタ1を障害物の外周領域の角部に配置させてそのときの測位用アンテナ6の位置情報を障害物外周設定部72で記録すると、当該障害物外周設定部72で障害物を多角形(例えば、長方形)で囲んだ形状が設定(取得)される。この多角形は、例えば、各角部を結ぶ線分が交わらないようにいわゆる閉路グラフにより特定した多角形として算出することができる。これにより、障害物の外周領域の位置及び形状を設定することができる。なお、障害物外周設定部72で設定される障害物の外周領域は、障害物を取り囲む中空状の多角形の領域であり、その内縁と外縁との間の距離は、トラクタ1(作業機3)の車幅と同じかそれよりも若干広くなっている。
作業領域設定部73は、トラクタ1が自律走行を行う対象の圃場内に配置される、自律的に走行しながら農作業を行う作業領域(走行領域)の位置を設定するものである。具体的に説明すると、本実施形態の無線通信端末60においては、圃場情報入力画面80とは別の入力画面(図略)において、枕地の幅と、非耕作地の幅と、を設定可能に構成されている。そして、枕地及び非耕作地からなる非作業領域が、上記の設定内容と、圃場外周設定部71で設定された圃場の位置及び形状と、に基づいて定められるとともに、圃場の領域から非作業領域を除いた領域が作業領域として定められる。なお、走行領域は、トラクタ1等の作業車両を少なくとも走行させるための領域であり、具体的には、トラクタ1に作業を行わせながら走行させるための領域だけでなく、トラクタ1に作業を行わせずに走行させるための領域も含む概念である。
開始終了位置設定部74は、トラクタ1が自律走行を開始する地点である開始地点と、自律走行を終了する地点である終了地点と、を設定するものである。具体的には、ユーザが圃場情報入力画面80において「開始地点・終了地点の位置」の「指定」ボタンを操作すると、平面表示部81に、作業領域設定部73で設定した作業領域のデータが地図データに重ね合わされて表示される。この状態で、ユーザが作業領域の輪郭の近傍の任意の点を選択することで、選択した点の位置情報を開始地点及び終了地点として開始終了位置設定部74で設定(記録)することができる。なお、「やり直し」のボタンの機能については、上記と同様である。
作業方向設定部75は、トラクタ1が作業領域において農作業を行いながら走行する方向(走行路の方向)を設定するものである。具体的には、ユーザが圃場情報入力画面80において「作業方向」の「指定」ボタンを操作すると、平面表示部81に、作業領域設定部73で設定した作業領域の形状が地図データに重ね合わされて表示される。この状態で、ユーザが、例えば作業領域を指定するときに指定した複数の点の中から2点を選択することで、当該2点を結んだ直線の方向を作業方向(走行方向)として作業方向設定部75で設定(記録)することができる。なお、作業方向を指定する際に選択する点は2点に限られず、2点以上の複数点であってもよい。これにより作業領域の輪郭に沿った、より正確な作業方向を指定することが可能である。また、「やり直し」ボタンの機能については、上記と同様である。
経路生成部76は、圃場内においてトラクタ1が自律的に走行する走行経路を生成する。上述したとおり、この走行経路には、直線状又は折れ線状の走行路と、円弧状の旋回路と、が交互に含まれる。経路生成部76は、圃場外周設定部71で設定された圃場外周の位置、作業領域設定部73で設定された開始終了位置設定部74で設定された開始地点及び終了地点の位置、並びに作業方向設定部75で設定された走行方向(作業方向)の情報を取得して、これらの情報に基づいて自動的に走行経路を生成する。この走行経路は、基本的には、直線状又は折れ線状の走行路が作業領域に含まれ、旋回路が圃場内の作業領域以外の領域(非作業領域)に含まれるように生成される。ただし、圃場内に障害物が存在する場合には、経路生成部76は、障害物を回避するように走行経路を生成する。これについては、後に詳述する。経路生成部76が生成した走行経路は、記憶部65に記憶される。
ユーザは、無線通信端末60を適宜操作して、経路生成部76で生成された走行経路の情報をトラクタ1の記憶部48に入力(転送)する。その後、ユーザはトラクタ1に搭乗して運転することで、トラクタ1を走行経路の開始地点に配置する。続いて、ユーザがトラクタ1から降車して無線通信端末60を操作し、自律走行及び自律作業の開始を指示する。これにより、トラクタ1が当該走行経路に沿って走行するように、制御部4がトラクタ1の走行及び農作業を制御する。
補正情報算出部77は、カメラ47が取得した特定対象(例えば、畝又は溝等の圃場表面形状、石等の障害物、圃場の端部)の検出結果に基づいて、走行経路を補正するための補正情報を算出する。補正経路生成部78は、補正情報算出部77が算出した補正情報に基づいて、走行経路を補正した補正経路を生成する。なお、補正情報算出部77及び補正経路生成部78が行う詳細な処理は後述する。
次に、カメラ47が検出した外部環境情報に基づいて畝の位置を検出し、走行経路を自動補正する処理について図6から図11を参照して説明する。ここで、自動補正とは、無線通信端末60が走行経路を補正した補正経路を生成することをいい、加えて記憶部65に記憶されている走行経路を補正経路に更新することを含めてもよい。
初めに、圃場に形成された畝に沿ってトラクタ1が作業を行う際に設定される走行経路Pについて説明する。図7に示すように、走行経路Pは、走行路P1〜P4と、旋回路W1〜W3と、で構成されている。走行路P1〜P4は、圃場に形成された畝の中央を通るように形成された直線状の経路である。旋回路W1は、走行路P1と走行路P2を接続する円弧状の経路である。旋回路W2は、走行路P2と走行路P3を接続する円弧状の経路である。旋回路W3は、走行路P3と走行路P4を接続する円弧状の経路である。
ここで、図8に示すように、開始地点側の畝の位置(詳細には畝の中央位置)が圃場の端部側(終了地点の反対側)にズレている場合を考える。この場合において、記憶部65には、図7に示す走行経路Pが記憶されているとする。従って、走行経路Pを補正せずに走行すると、トラクタ1が畝の中央を通過しないため、トラクタ1による作業が適切に行われなくなる可能性がある。この点、本実施形態の無線通信端末60は、図6に示すフローチャートに基づいて処理を行うことで、畝の位置ズレを考慮して走行経路Pを補正可能である。
初めに、無線通信端末60は、カメラ47が検出した画像(動画であっても良い、以下同じ)を解析することで、畝を検出したか否かの判断を行う(ステップS101)。例えば、畝が形成されている部分は他の部分よりも高くなっているため、無線通信端末60は、カメラ47が検出した画像に基づいて、畝が形成されている部分と、畝が形成されていない部分と、を区別することができる。以上のようにして、無線通信端末60は、畝を検出する。図8に示す例では、例えばトラクタ1の自律走行及び自律作業の開始が指示されたタイミングや、トラクタ1が開始地点に到着したタイミング又はその少し前のタイミングにおいて、無線通信端末60が開始地点側の端部の畝を検出する。
ステップS101にて畝を検出したと判断した場合、無線通信端末60は、カメラ47で検出した畝の中央位置(実際の畝の中央位置)を検出する(ステップS102)。畝の中央位置とは、畝の幅方向(短手方向)の中央の位置である。無線通信端末60は、カメラ47が検出した画像に基づいて、トラクタ1から畝までの距離を算出する。これにより、トラクタ1に対する畝の相対位置を検出できる。また、トラクタ1の絶対位置は、位置情報算出部49により検出可能である。無線通信端末60は、トラクタ1に対する畝の相対位置と、トラクタ1の絶対位置と、に基づいて、畝の絶対位置(即ち走行経路上における畝の位置)を検出できる。無線通信端末60は、絶対位置を求めた畝の幅方向の中央を特定することで、畝の中央位置(絶対位置)を算出する。図8に示す例では、無線通信端末60は、開始地点側の端部の畝の中央位置を検出する。
次に、無線通信端末60は、登録した走行経路と、畝の中央位置と、が閾値以上異なるか否か判断する(ステップS103)。無線通信端末60は、記憶部65に記憶している走行経路(詳細には走行経路のうち今回検出した畝を通る走行路)と、ステップS102で検出した畝の中央位置と、を比較することで、両者のズレ量を算出する。図8に示す例では、畝は幅方向に平行にズレて形成されているため、畝の長手方向にわたってズレ量は一定である。
また、ステップS103における閾値は任意であるが、例えば以下の条件を満たす値であることが好ましい。即ち、本実施形態ではGNSS−RTK法を利用した高精度の衛星測位システムが用いられているが、微量(2〜3cm程度)の測定誤差は生じ得る。従って、閾値は、トラクタ1の位置の測定誤差より大きい値(例えば、2cm以上、3cm以上、4cm以上)であることが好ましい。また、トラクタ1の作業を阻害しないズレ量に基づいて閾値を定めてもよい。また、閾値は、オペレータが無線通信端末60を操作することで変更可能であってもよい。
無線通信端末60は、登録した走行経路と、畝の中央位置と、のズレ量(相違)が閾値より小さいと判断した場合(ステップS103でNoの場合)、この畝については補正経路を生成せずにステップS101の処理に戻る。一方、無線通信端末60は、登録した走行経路と、畝の中央位置と、が閾値以上異なると判断した場合(ステップS103でYesの場合)、トラクタ1が自律走行中であれば自律走行の停止信号をトラクタ1へ送信して、トラクタ1を一時停止させる(ステップS104)。トラクタ1が自律走行中でなければステップS105に進む。
次に、無線通信端末60は、走行経路の自動補正についてオペレータの許可があるか否か判断する(ステップS105)。無線通信端末60は、走行経路の自動補正を許可する旨の設定が事前に行われていた場合、オペレータの許可があると判断する。走行経路の自動補正の許可が事前に設定されていない場合、無線通信端末60は、ディスプレイ62に所定の内容を表示して、オペレータに自動補正の許可を求める。
無線通信端末60は、例えば、「走行経路の自動補正を許可する」及び「走行経路の自動補正を許可しない」をディスプレイ62に表示する。「走行経路の自動補正を許可する」がオペレータに選択された場合、例えば、「1つの走行路を自動補正」及び「全ての走行路を自動補正」が表示される。「1つの走行路を自動補正」がオペレータにより選択された場合、無線通信端末60は、1本の走行路(図8における走行路P1)を自動補正し、他の走行路(図8における走行路P2〜P4)は自動補正しない。また、「全ての走行路を自動補正」がオペレータにより選択された場合、無線通信端末60は、全ての走行路(図8における走行路P1〜P4)を自動補正する。
なお、「走行経路の自動補正を許可しない」がオペレータにより選択された場合、無線通信端末60は、「走行経路を手動補正する」、「走行経路を補正せずに作業を続行する」、「作業を中止する」等の選択肢が表示される。
無線通信端末60(詳細には補正情報算出部77)は、走行経路の自動補正についてオペレータの許可があると判断した場合(ステップS105でYesの場合)、トラクタ1の位置情報及び畝の中央位置等に基づいて補正情報を算出する(ステップS106)。上述したように、無線通信端末60は、位置情報算出部49が検出したトラクタ1の絶対位置と、トラクタ1に対する畝の相対位置と、に基づいて、実際の畝の絶対位置(即ち走行経路上の実際の畝の位置)を検出できる。
補正情報とは、走行経路を補正するための情報であり、具体的には、走行経路のオフセット量、オフセット方向、走行経路の角度変更量等である。図8に示す例では、畝は幅方向に平行にズレて形成されているため、走行経路のオフセット量及びオフセット方向が補正情報に相当する。なお、複数本の経路を補正する場合、経路毎に補正情報が算出される。無線通信端末60は、ステップS103で求めた、走行経路と、畝の中央位置と、のズレ量をオフセット量とする。また、無線通信端末60は、畝の実際の中央位置に対して走行経路がズレている方向をズレ方向とする。
次に、無線通信端末60(詳細には補正経路生成部78)は、ステップS106で算出した補正情報に基づいて補正経路を生成し、記憶部65に記憶されている走行経路を更新する(ステップS107)。図8に示すように実際の畝の位置がズレている場合、図9に示すように補正経路が生成される。なお、図9では、1本の走行路を自動補正する旨が選択された場合に生成される補正経路が示されている。図9に示す例では、無線通信端末60は、走行路P1を補正した補正経路である走行路P11を生成する。また、無線通信端末60は、旋回路W1を補正した補正経路である旋回路W11を生成する。図9に示す走行路P11の生成方法としては例えば走行路P1の始点及び終点の位置を上記補正情報に基づいてオフセットさせ、オフセット後の始点及び終点を接続する経路を走行路P11として生成する。つまり、補正経路生成部78は、予め生成された走行路P1の位置(走行路P1として幅情報が含まれる場合には中央位置)及び検出した畝の中央位置に基づいて算出される補正情報に基づいて、当該走行路P1の始点及び終点をオフセットさせ、オフセット後の始点及び終点に基づいて走行路P1とは異なる新たな走行路P11を補正経路として生成することが可能である。
次に、無線通信端末60は、トラクタ1の走行を再開し、ステップS107で更新した走行経路に沿ってトラクタ1を走行させる(ステップS108)。その後も無線通信端末60は、畝を検出したか否かの判断を行い(ステップS101)、畝を検出した場合は、ステップS102以降の処理を行う。このように連続して上記の処理を行うことで、走行路P2〜P4と実際の畝の中央位置がズレている場合であっても、当該走行路P2〜P4を補正できる。
次に、複数本の畝が傾斜するようにズレている場合について、図6、図10及び図11を参照して説明する。
図10では、予め生成した走行経路に対して実際の畝(カメラ47で検出した畝)が傾斜している。ここで、カメラ47は、トラクタ1の直近の畝の画像だけでなく、更に前方の畝の画像も撮影する。従って、無線通信端末60は、この画像を解析することで、直近だけでなく更に前方の畝の位置を算出可能である。従って、ステップS103において、無線通信端末60は、トラクタ1の直近だけでなく更に前方において、登録した走行経路と、カメラ47で検出した畝の中央位置と、のズレ量を算出可能である。なお、ステップS103では、走行経路と畝の中央位置との位置ズレに基づいて判断を行っているが、これに代えて、走行経路の方向と、畝が形成される方向と、のズレ角に基づいて判断を行ってもよい。
図10に示す例では、走行経路に対して畝が傾斜しているため、ステップS106において、無線通信端末60(補正情報算出部77)は、補正情報として、走行経路の角度変更量を算出する。上述したように、無線通信端末60は、カメラ47が検出した画像に基づいて畝が形成される方向を検出できる。従って、走行経路の方向と、畝が形成される方向と、を比較することで、走行経路の角度変更量を算出する。
また、図10に示す例では、全ての畝が走行経路に対して傾斜しているため、オペレータがステップS105において「走行経路の自動補正を許可する」を選択し、更に「全ての走行路を自動補正」を選択したとする。従って、無線通信端末(詳細には補正経路生成部78)60は、ステップS108において、走行路P1〜P4について、ステップS106で求めた角度変更量に基づいて、補正経路としての、走行路P11、走行路P21、走行路P31、走行路P41、旋回路W11、旋回路W31(図11を参照)を生成して記憶部65に記憶されている走行経路を更新する。
以下、走行路P11を例に補正経路の生成方法について説明するが、他の補正経路についても同様に生成可能である。図11に示すように、走行路P1の始点と畝の中央位置とが一致しているものの、畝が形成されている方向がズレている場合における走行路P11の生成方法としては例えば走行路P1の始点は維持したまま、終点の位置を上記補正情報(角度変更量)及び走行路P1の経路長に基づいて算出される値(例えば、経路長×tan(角度変更量))だけオフセットさせ、上記始点及びオフセット後の終点を接続する経路を走行路P11として生成する。つまり、補正経路生成部78は、畝の形成方向に基づいて算出される補正情報に基づいて、当該走行路P1の終点をオフセットさせ、始点及びオフセット後終点に基づいて走行路P1とは異なる新たな走行路P11を補正経路として生成することが可能である。
なお、図9及び図11を組み合わせて補正経路を生成することも可能であることはいうまでもない。即ち、畝の中心位置が走行経路の位置に対してズレており、且つ、畝の形成方向がズレている場合、前者のズレに基づいて算出される補正情報に基づいて走行路の始点をオフセットするとともに、前者及び後者のズレに基づいて算出される補正情報に基づいて走行路の終点をオフセットして、オフセット後の始点及び終点を接続する経路を走行路P11として生成することが可能である。
次に、カメラ47が検出した外部環境情報に基づいて障害物の位置及び大きさを検出し、走行経路を自動補正する処理について図12から図14を参照して説明する。以下の説明においても、図7に示す走行経路Pが予め記憶部65に記憶されているものとする。以下、図12のフローチャートを参照して、障害物を検出した場合に走行経路を補正する処理について説明する。
初めに、無線通信端末60は、カメラ47が検出した画像を解析することで、障害物を検出したか否かの判断を行う(ステップS201)。例えば、障害物(石、ゴミ、別の作業車両)が形成されている部分は他の部分と色及び大きさが異なるため、無線通信端末60は、カメラ47が検出した画像に基づいて、障害物を検出可能である。図13に示す例では、トラクタ1が走行路P1に沿って走行している間に、障害物を検出する。
ステップS201にて障害物を検出したと判断した場合、無線通信端末60は、畝の場合と同様に、カメラ47で検出した障害物の位置及び大きさを検出する(ステップS202)。障害物の大きさとは、障害物の幅、高さ、奥行きの少なくとも1つである。例えば、障害物の高さによっては、障害物の奥行きが検出できない。この場合、無線通信端末60は、障害物の幅と高さを検出する。また、障害物の高さは走行経路と関連が低いので、障害物の高さの検出を省略してもよい。
次に、無線通信端末60は、検出した障害物が登録済みか否かを判断する(ステップS203)。ステップS203の判断は、記憶部65に登録(記憶)されている障害物の情報と、ステップS202で検出した障害物の位置及び大きさと、を比較することで行われる。より詳説すれば検出した障害物が登録済みであるか否かは、検出した障害物が存在する領域が登録済みの障害物の領域の少なくとも一部と重複している場合、登録済みであると判断し、登録済みの障害物の領域に重複していない場合、登録済みでないと判断する。
無線通信端末60は、検出した障害物が登録されている場合(ステップS203でYesの場合)、登録済みの障害物と検出した障害物の位置又は大きさが閾値以上異なるか否か判断する(ステップS204)。この閾値は、ステップS103と同様に、衛星測位システムの誤差、又は、トラクタ1の作業を阻害するか否かに基づいて決定することが好ましい。
無線通信端末60は、登録済みの障害物と検出した障害物の位置及び/又は大きさが閾値以上異なる場合(ステップS204でYesの場合)、自律走行の停止信号をトラクタ1へ送信して、トラクタ1を一時停止させる(ステップS205)。なお、無線通信端末60は、登録済みの障害物と検出した障害物の位置及び/又は大きさのズレ量が閾値より小さい場合(ステップS204でNoの場合)、この障害物については補正経路を生成せずにステップS201の処理に戻る。より詳説すれば、検出した障害物が存在する領域が登録済みの障害物の領域と一致し、或いは、内包される場合、並びに、検出した障害物が存在する領域が登録済みの障害物の領域の一部と重複する場合であって、例えば、重複しない領域の大きさが閾値以上である場合には、ステップS205に進む。
また、無線通信端末60は、検出した障害物が登録されていない場合(ステップS203でNoの場合)、自律走行の停止信号をトラクタ1へ送信して、トラクタ1を一時停止させる(ステップS205)。図13に示す例では、登録されていない障害物が検出されたとする。なお、未登録の障害物を検出した場合であっても、当該障害物が閾値以上(例えばトラクタ1の作業を阻害しない程度に)小さい場合は、ステップS201の処理に戻ってもよい。
次に、無線通信端末60は、走行経路の自動補正についてオペレータの許可があるか否か判断する(ステップS206)。この判断は、基本的には、図6のステップS105と同様である。ただし、障害物はオペレータが手作業で除去できる可能性がある。従って、オペレータは、障害物を除去した後に、「走行経路を補正せずに作業を続行する」を選択することで、登録した走行経路に沿って作業を継続できる。また、障害物の形状によっては、走行路がオーバーラップする(又は予め設定された許容オーバーラップ量を超える)補正経路が生成される場合も考えられる。この場合、無線通信端末60は、オーバーラップに関する許可をオペレータに求める。
無線通信端末60(詳細には補正情報算出部77)は、走行経路の自動補正についてオペレータの許可があると判断した場合(ステップS206でYesの場合)、トラクタ1の位置情報、障害物の位置及び大きさ等に基づいて補正情報を算出する(ステップS207)。上述したように、無線通信端末60は、位置情報算出部49が検出したトラクタ1の絶対位置と、トラクタ1に対する障害物の相対位置と、に基づいて、実際の障害物の絶対位置(即ち走行経路上の実際の障害物の位置)を検出できる。ここで補正情報は、検出した障害物が登録済みの障害物である場合、登録済みの障害物の領域を補正した補正後の領域が、登録済みの障害物の領域及び検出した障害物の存在する領域を内包する領域となるように補正するための情報である。これに対して、検出した障害物が登録済みの障害物でない場合、新たに登録すべき障害物の領域として当該領域が、検出した障害物の存在する領域を内包する領域となるように補正する(新たに登録する)ための情報である。
次に、無線通信端末60(詳細には補正経路生成部78)は、ステップS207で算出した補正情報に基づいて補正経路を生成し、記憶部65に記憶されている走行経路を更新する(ステップS208)。図13及び図14に示す例では、無線通信端末60は、走行路P1、走行路P2、旋回路W1を補正し、手前で旋回する補正経路である、走行路P11、走行路P21、旋回路W11を生成する。
以下、補正経路の生成方法について説明する。検出した障害物が登録済みの障害物であった場合、補正情報に基づいて前記補正情報が自律走行・自律作業に影響を与える走行路を特定する。例えば、走行路P1を走行中に検出した障害物が登録済みの障害物よりもトラクタ1の走行方向に対してズレている場合、当該ズレに基づく補正情報は走行路P1に影響を与えるものであると特定され、トラクタ1の走行方向に対して垂直方向にズレている場合、当該ズレに基づく補正情報は走行路P1に隣接する走行路P2に影響を与えるものであると特定される。そして、特定された走行路の始点及び終点うち、障害物の周囲に設けられている終点を、補正情報に基づいてオフセットすることで始点及びオフセット後の終点に基づいて新たな走行路を補正経路として生成する。
一方、検出した障害物が登録済みの障害物でない場合、上記と同様に、補正情報に基づいて前記補正情報が自律走行・自律作業に影響を与える走行路を特定する。そして、特定された走行路の始点及び終点の内、終点を、補正情報に基づいて圃場端から障害物の周囲に変更し、始点及び変更後の終点に基づいて新たな走行路を補正経路として生成する。
次に、無線通信端末60は、トラクタ1の走行を再開し、ステップS208で更新した走行経路に沿ってトラクタ1を走行させる(ステップS209)。その後も無線通信端末60は、障害物を検出したか否かの判断を行い(ステップS201)、障害物を検出した場合は、ステップS202以降の処理を行う。このように連続して上記の処理を行うことで、圃場に未登録の障害物が複数ある場合であっても、走行経路を補正できる。
なお、無線通信端末60はステップS208において、検出された障害物が登録済みの障害物である場合、補正経路を生成することに加えて、ユーザに対して障害物外周設定部72による障害物の再登録又は補正情報に基づく障害物の登録変更を提案することが望ましく、かつ、検出された障害物が登録済みの障害物でない場合、補正経路を生成することに加えて、ユーザに対して障害物外周設定部72による障害物の新規登録又は補正情報に基づく障害物の新規登録を提案することが望ましい。
以上に説明したように本実施形態の自律走行経路生成システム99は、経路生成部76と、記憶部65と、カメラ47と、補正情報算出部77と、補正経路生成部78と、を備える。経路生成部76は、走行経路を生成する。記憶部65は、経路生成部76が生成した走行経路を記憶する。カメラ47は、トラクタ1に設けられ、作業領域内における外部環境情報(特定対象(畝又は障害物等)の位置及び大きさ等)を取得する。補正情報算出部77は、カメラ47が取得した外部環境情報に基づいて、走行経路を補正するための補正情報を算出する。補正経路生成部78は、補正情報算出部77が算出した補正情報に基づいて走行経路を補正した補正経路を生成し、記憶部65に記憶する。
これにより、トラクタ1に設けられたカメラ47で取得された外部環境情報に基づいて走行経路が補正される。従って、予め生成された走行経路を現在の環境等に基づいて補正できる。また、補正経路を記憶部65に記憶することで、次回以降に走行経路を補正する手間をなくすことができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態では、外部環境情報により特定される特定対象として、畝及び障害物を挙げて説明したが、他の特定対象(溝又は圃場の端部)であっても良い。例えば、圃場の外周の位置を設定する場合、上述のように、トラクタ1を圃場の外周に沿って1回り周回させる。このとき、無線通信端末60は、カメラ47に基づいて、圃場の端部を検出可能である。無線通信端末60は、登録された圃場の端部と、検出した圃場の端部と、のズレ量が閾値以上である場合に、圃場外周の設定を補正し、当該圃場外周の影響を受ける場合は、走行経路も補正する。
上記の実施形態では、外部環境情報取得部としてカメラ47を例に挙げて説明したが、外部環境情報取得部はレーダ装置であっても良い。また、上記の実施形態において記憶部65が記憶する情報の少なくとも一部を記憶部48に記憶してもよい。同様に、記憶部48が記憶する情報の少なくとも一部を記憶部65に記憶してもよい。
上記の実施形態では、自律走行経路生成システム99を構成する経路生成部76と、記憶部65と、補正情報算出部77と、補正経路生成部78とは、無線通信端末60側に備えられているものとしたが、これに限るものではない。即ち、これらの一部又は全部がトラクタ1側又は別の機器に備えられていてもよい。
上記実施形態では、補正情報算出部77が外部環境情報取得部(例えばカメラ47)が取得した情報に基づいて補正情報を算出し、補正情報算出部77により算出された補正情報に基づいて補正経路生成部78が補正経路を生成することとしたが、補正情報は補正情報算出部77により算出されたものでなくてもよく、ユーザが外部入力装置(例えばディスプレイ62)を操作することによって入力した補正値であってもよい。ユーザがトラクタ1の自律走行・自律作業を開始させようとするときや、カメラ47により走行経路と畝の中央位置の位置ズレが検出されたときにおいて、ディスプレイ62を操作して補正値を入力可能とすることで、ユーザの望む態様で位置ズレを補正した補正経路を生成することが可能である。なお、ユーザが適切な補正値を入力可能とすべく、表示制御部64は、補正情報算出部77は算出した補正情報に基づいて推奨される補正値をディスプレイ62に表示することとすればよい。また、無線通信端末60は、ユーザにより入力された補正値が、上記推奨される補正値を逸脱している場合には、警告を行って補正値の修正を求めることとしてもよい。
また、複数列の走行路のうち、特定の走行路について補正経路が生成された場合、当該特定の走行路を含み、トラクタ1により自律走行・自律作業が行われていない走行路(以下、走行予定走行路と称する)を、上記補正経路の生成に伴って補正することとしてもよいし、当該特定の走行路のみ補正し、他の経路を補正しないこととしてもよい。前者の場合、例えば特定の走行路をNcmだけ開始位置側にオフセットした補正経路が生成された場合、走行予定走行路も同様にNcmだけ開始位置側にオフセットした補正経路が生成される。一方、後者の場合、例えば特定の走行路をNcmだけ開始位置側にオフセットした補正経路が生成されても、走行予定走行路は補正されずに維持される。この場合、特定の走行路の次にトラクタ1により自律走行・自律作業が行われる次の走行路の始点は変更されないため、特定の走行路の終点と次の走行路の始点を接続する旋回路が別途生成される。
上記実施形態では、検出した障害物が登録済みの障害物であるか否かを判断することとしたが、登録済みでない障害物とは、作業領域内に存在する静的な(自らの意思又は風等の自然現象で移動しない)障害物のみならず、動的な(自らの意思又は風等の自然現象で移動する)障害物であってもよい。動的な障害物としては人間や動物が挙げられる。図12のステップS207において補正情報算出部77は、トラクタ1の位置情報、障害物の位置及び大きさ等に基づいて補正情報を算出することとしたが、特に、登録済みでない障害物が動的な障害物である場合、補正情報には更に、当該障害物の経時的な位置変化を特定可能な情報が含まれる。経時的な位置変化を特定可能な情報は、動的な障害物の移動方向及び移動速度を示す情報が含まれていてもよく、また、トラクタ1と動的な障害物の位置(離間距離)及び移動速度に基づいて算出されるトラクタ1が動的な障害物と接触するまでの時間(以下、時間t1)が経過した際における動的な障害物の位置情報が含まれていてもよい。なお、障害物が動的であるか静的であるかは、カメラ47が検出した動画又は複数の画像に基づいて、例えば障害物の位置変化を捕捉することによって特定可能である。
障害物が動的な障害物である場合、無線通信端末60は、上記時間t1が経過した時点においてトラクタ1と動的な障害物が接触するか否かを判断し、接触しないと判断した場合、補正情報に基づく補正経路を生成しない。一方、上記時間t1が経過した時点においてトラクタ1と動的な障害物が接触すると判断した場合、補正情報に基づく補正経路を生成する。補正経路としては、上記時間t1が経過した時点においてトラクタ1と動的な障害物が接触しない経路とされる。従って、登録済みでない障害物が静的な障害物である場合、特定された走行路の始点及び終点の内、終点を変更して補正経路を生成することとしたが、動的な障害物である場合、始点及び終点を変更せず、時間t1経過後に動的な障害物を回避する迂回路を含む補正経路が生成される。動的な障害物を迂回する場合、当該迂回路には動的な障害物との接触を回避するための旋回路が含まれるが、その旋回方向は、動的な障害物の移動方向とは反対の方向であることが望ましい。
なお、動的な障害物は常に一定の動きをするとは限らず、経時的に異なる動きとなることがある。その場合適宜、動的な障害物との接触を回避する補正経路を生成することとすればよいが、トラクタ1がそのまま移動を続行した場合に、動的な障害物との接触が避けられない、或いは、動的な障害物の移動方向が短時間で連続して変更されるなど接触の回避が困難であると判断した場合、トラクタ1を停止させることとしてもよい。その場合、トラクタ1が停止した位置から終点までの補正経路を生成することとすればよい。
1 トラクタ(ロボットトラクタ、無人トラクタ)
47 カメラ(外部環境情報取得部)
65 記憶部
76 経路生成部
77 補正情報算出部
78 補正経路生成部
99 自律走行経路生成システム
47 カメラ(外部環境情報取得部)
65 記憶部
76 経路生成部
77 補正情報算出部
78 補正経路生成部
99 自律走行経路生成システム
Claims (2)
- 予め定められた走行領域において作業車両を自律走行させるための走行経路を生成する自律走行経路生成システムであって、
前記走行経路を生成する経路生成部と、
前記経路生成部が生成した前記走行経路を記憶する記憶部と、
前記作業車両に設けられ、前記走行領域内における外部環境情報を取得する外部環境情報取得部と、
前記外部環境情報取得部が取得した前記外部環境情報に基づいて、前記走行経路を補正するための補正情報を算出する補正情報算出部と、
前記補正情報算出部が算出した前記補正情報に基づいて前記走行経路を補正した補正経路を生成し、前記記憶部に記憶する補正経路生成部と、
前記作業車両の位置を算出する位置情報算出部と、
を備え、
前記補正情報算出部は、前記外部環境情報取得部によって特定される特定対象の位置情報から前記特定対象の移動方向を算出し、
前記補正経路生成部は、前記特定対象の移動方向とは異なる方向に迂回する迂回路を含む前記補正経路を生成することを特徴とする自律走行経路生成システム。 - 請求項1に記載の自律走行経路生成システムであって、
前記補正経路生成部は、前記特定対象の移動方向とは反対方向に迂回する前記迂回路を含む前記補正経路を生成することを特徴とする自律走行経路生成システム。
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- 2020-03-25 JP JP2020053563A patent/JP2020109693A/ja active Pending
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