JP2020109142A - ゴム組成物−金属複合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好なゴム−金属接着性及びより良好な耐熱性を有するゴム−金属接着界面を有する製品を製造するためのゴム組成物−金属複合体を提供する。【解決手段】繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている特定の鎖状又は環状のスルフィド化合物(A)、及びゴム成分を含むゴム組成物、並びに金属部材を含む、ゴム組成物−金属複合体。【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物−金属複合体に関する。
一般に、空気入りタイヤ、コンベアベルト等は、ゴムを補強し、強度、耐久性を向上させるため、スチールコードをゴム組成物で被覆した構造部材を使用している。このとき、スチールコードと被覆ゴムとの接着性が低いと構造部材の耐久性が悪化するおそれがある。
ゴムと金属部材との接着は、ゴムの加硫と、ゴムの金属部材への接着を同時に行う直接加硫接着法が知られている。これらの方法としては、例えば、マレイン酸金属塩のグラフト反応物を有する変性ゴムを用いて接着性を高める方法(特許文献1)や、スルフェンアミド系加硫促進剤を含有することにより、接着性を高める方法(特許文献2)が開示されている。
しかしながら、従来の方法ではいまだ金属部材との接着性が充分でない。また、接着性を高めようとすると加硫戻りが発生するなどして耐熱性が低下するという問題もある。特に大型自動車のタイヤでは、走行時の発熱が大きく、接着性と耐熱性の両立が求められている。
本発明の主たる目的は、良好なゴム−金属接着性、および、良好な耐熱性を有するゴム−金属接着界面、その界面を有する製品、およびその製品を製造するためのゴム組成物−金属複合体を提供することにある。
[項1]
式(I):
[式(I)中、Rは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基;炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)オキシアルキレン基;または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)チオアルキレン基(ここで、前記アルキレン基、前記(ポリ)オキシアルキレン基および前記(ポリ)チオアルキレン基は無置換であるまたは1以上の任意の置換基を有する)を示し、xは1〜8の整数を示す。]
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている鎖状または環状のスルフィド化合物(A)、およびゴム成分を含むゴム組成物、並びに
金属部材
を含む、ゴム組成物−金属複合体。
[項2]
スルフィド化合物(A)の量が、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜10質量部である項1に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項3]
ゴム組成物が硫黄を含む、項1または2に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項4]
硫黄の量が、スルフィド化合物(A)100質量部に対して200質量部以下である、請求項3に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項5]
スルフィド化合物(A)において、繰り返し単位(I)の量の合計100モル%に対して、x=3である繰り返し単位(I)の量が45モル%以上である、項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項6]
スルフィド化合物(A)は、式(I−2):
[式(I−2)中、それぞれのxは独立して2〜5の整数であり、R3はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基;炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)オキシアルキレン基;または、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)チオアルキレン基(ここで、前記アルキレン基、前記(ポリ)オキシアルキレン基および前記(ポリ)チオアルキレン基は無置換であるまたは1以上の任意の置換基を有する)であり、nは1〜5の整数である]
で表される環状のスルフィド化合物である、項1〜5のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項7]
項1〜6のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体の熱処理物。
[項8]
式(I):
[式(I)中、Rは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基;炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)オキシアルキレン基;または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)チオアルキレン基(ここで、前記アルキレン基、前記(ポリ)オキシアルキレン基および前記(ポリ)チオアルキレン基は無置換であるまたは1以上の任意の置換基を有する)を示し、xは1〜8の整数を示す。]
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている、鎖状または環状のスルフィド化合物(A)を含む、ゴム−金属接着性向上剤。
[項9]
項8に記載のゴム−金属接着性向上剤、および
ゴム成分
を含む、金属部材に対する接着性が向上したゴム組成物。
[項10]
金属部材に対して、1N/mm以上の接着強度を示すことができる、項9に記載のゴム組成物。
[項11]
項8に記載のゴム−金属接着性向上剤と、ゴム成分とを混合してゴム組成物を得る工程、
ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させて、ゴム組成物−金属複合体を得る工程および
ゴム組成物−金属複合体を熱処理して、ゴム−金属接着界面を得る工程、を含むゴム−金属接着界面の製造方法。
式(I):
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている鎖状または環状のスルフィド化合物(A)、およびゴム成分を含むゴム組成物、並びに
金属部材
を含む、ゴム組成物−金属複合体。
[項2]
スルフィド化合物(A)の量が、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜10質量部である項1に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項3]
ゴム組成物が硫黄を含む、項1または2に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項4]
硫黄の量が、スルフィド化合物(A)100質量部に対して200質量部以下である、請求項3に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項5]
スルフィド化合物(A)において、繰り返し単位(I)の量の合計100モル%に対して、x=3である繰り返し単位(I)の量が45モル%以上である、項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項6]
スルフィド化合物(A)は、式(I−2):
で表される環状のスルフィド化合物である、項1〜5のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体。
[項7]
項1〜6のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体の熱処理物。
[項8]
式(I):
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている、鎖状または環状のスルフィド化合物(A)を含む、ゴム−金属接着性向上剤。
[項9]
項8に記載のゴム−金属接着性向上剤、および
ゴム成分
を含む、金属部材に対する接着性が向上したゴム組成物。
[項10]
金属部材に対して、1N/mm以上の接着強度を示すことができる、項9に記載のゴム組成物。
[項11]
項8に記載のゴム−金属接着性向上剤と、ゴム成分とを混合してゴム組成物を得る工程、
ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させて、ゴム組成物−金属複合体を得る工程および
ゴム組成物−金属複合体を熱処理して、ゴム−金属接着界面を得る工程、を含むゴム−金属接着界面の製造方法。
本発明によれば、良好なゴム−金属接着性および良好な耐熱性を有する、ゴム−金属接着界面、その界面を有する製品、その製品を製造するためのゴム組成物−金属複合体を提供することができる。
<ゴム組成物−金属複合体>
本発明の実施形態におけるゴム組成物-金属複合体は、ゴム組成物と金属部材とを含む。ゴム組成物−金属複合体においては、ゴム組成物と金属部材とが少なくとも一部で接触している。例えば、ゴム組成物−金属複合体は、例えばゴム組成物に金属部材の少なくとも一部を埋設させたものであってよい。
本発明の実施形態におけるゴム組成物-金属複合体は、ゴム組成物と金属部材とを含む。ゴム組成物−金属複合体においては、ゴム組成物と金属部材とが少なくとも一部で接触している。例えば、ゴム組成物−金属複合体は、例えばゴム組成物に金属部材の少なくとも一部を埋設させたものであってよい。
[ゴム組成物]
本発明の実施形態におけるゴム組成物は、少なくともスルフィド化合物(A)およびゴム成分を含む。
(スルフィド化合物(A))
本発明の実施形態におけるゴム組成物は、少なくともスルフィド化合物(A)およびゴム成分を含む。
(スルフィド化合物(A))
本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)は、式(I):
[式(I)中、Rは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基;炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)オキシアルキレン基;または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状(ポリ)チオアルキレン基(ここで、前記アルキレン基、前記(ポリ)オキシアルキレン基および前記(ポリ)チオアルキレン基は無置換であるまたは1以上の任意の置換基を有する)を示し、xは1〜8の整数を示す。]
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている、鎖状または環状のスルフィド化合物(A)である。なお、スルフィド化合物(A)が、鎖状のスルフィド化合物である場合、該スルフィド化合物(A)の末端は水素原子または塩素原子であってよく、R側末端は-SCl基であってよい。スルフィド化合物(A)が環状のスルフィド化合物である場合、式(I)で示される繰り返し単位が連なって環状構造を形成してもよい。
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている、鎖状または環状のスルフィド化合物(A)である。なお、スルフィド化合物(A)が、鎖状のスルフィド化合物である場合、該スルフィド化合物(A)の末端は水素原子または塩素原子であってよく、R側末端は-SCl基であってよい。スルフィド化合物(A)が環状のスルフィド化合物である場合、式(I)で示される繰り返し単位が連なって環状構造を形成してもよい。
本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)は、実質的に式(I)の繰り返し単位からなってよく、式(I)の繰り返し単位である部分が、例えば85質量%以上、好ましくは95質量%以上であるスルフィド化合物(A)である。スルフィド化合物(A)は式(I)の繰り返し単位のみからなっていてもよい。
スルフィド化合物(A)が、鎖状である場合、スルフィド化合物(A)における式(I)で表される繰り返し単位の数は、1〜200であり、混合時の分散性の観点から好ましくは5〜150であり、より好ましくは10〜100である。スルフィド化合物(A)が、環状である場合、スルフィド化合物(A)における式(I)で表される繰り返し単位の数は、1〜50であり、混合時の分散性の観点から好ましくは1〜30、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜5である。
スルフィド化合物(A)の重量平均分子量は、50〜300000であってよい。スルフィド化合物(A)が鎖状であるとき、重量平均分子量は1000〜100000であってよく、好ましくは2000〜30000である。スルフィド化合物(A)が環状であるとき、重量平均分子量は50〜10000であってよく、50〜9000であってよく、例えば50〜8000である。
式(I)中、xは1〜8の整数であり、2〜7の整数が好ましく、2〜6の整数がより好ましく、2〜5がさらに好ましい。なお、各々の繰り返し単位における各々のxは、それぞれ互いに同一または異なっていてもよい。
スルフィド化合物(A)において、x=2、3または4である各繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、x=2である繰り返し単位は1〜40モル%であってよく、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは1〜10モル%である。
スルフィド化合物(A)において、x=2、3または4である各繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、x=3である繰り返し単位は45モル%以上であってよく、好ましくは55モル%以上、より好ましくは65モル%以上である。x=3である繰り返し単位の上限は、好ましくは100モル%以下、より好ましくは98モル%以下、さらに好ましくは95モル%以下である。
スルフィド化合物(A)において、x=2、3または4である各繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、x=4である繰り返し単位は1〜50モル%であってよく、好ましくは5〜40モル%、より好ましくは10〜35モル%である。
得られるゴム製品の力学特性向上の観点から、x=2である繰り返し単位、x=3である繰り返し単位およびx=4である繰り返し単位の少なくとも1つが前記組成比率であってよく、x=3である繰り返し単位が前記組成比率であることが好ましい。
式(I)で表されるスルフィド化合物(A)において、x=2、3または4である各繰り返し単位の合計を100モル%としたとき、x=1、5、6、7または8(特にx=5、6、7または8)である繰り返し単位の合計は、好ましくは10モル%以下であってよく、より好ましくは7モル%以下である。
スルフィド化合物(A)における各繰り返し単位の組成比率が前記のような範囲にある場合、耐熱性、耐老化性、および耐加硫戻り性の少なくとも1つが向上したゴム製品を得ることができる。なお、スルフィド化合物(A)における各繰り返し単位の組成比率は1H−NMRの測定により決定することができる。
式(I)中のRは、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基;炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基;または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状の(ポリ)チオアルキレン基であり、得られるゴム製品の力学特性の観点から炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基;または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基である。また、各々の繰り返し単位における各々のRは、それぞれ互いに、同一または異なっていてもよい。
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基における炭素数は、1〜12であり、ゴム製品により優れた力学特性を付与できる観点から、炭素数は1〜6が好ましく、3〜6がより好ましい。炭素数は2以上であってよい。なお、熱安定性の観点から、直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。
式(I)中の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基における、任意の置換基は、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、オキソ基、フェニル基等が挙げられる。
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基は、炭素数1〜12であり、ゴム製品により優れた力学特性を付与できる観点から、炭素数は1〜6が好ましい。炭素数は2以上であってよい。(ポリ)オキシアルキレン基の両末端は炭素原子であることが好ましい。本明細書において、「(ポリ)オキシアルキレン基」は、1個のオキシアルキレン(所謂、オキシアルキレン)、および1種またはそれ以上のオキシアルキレン基が2個以上連結した基(所謂、ポリオキシアルキレン)の両方を包含する。
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基は、好ましくは、−ClH2l−(OClH2l)m−である。式中、ClH2lは直鎖状または分岐鎖状であってよい。式中、lは、ClH2l単位毎にそれぞれ独立して、1〜5の整数である。即ち、(ポリ)オキシアルキレン基におけるそれぞれのClH2lは、(ポリ)オキシアルキレン基において同一または異なっていてもよい。例えば、(ポリ)オキシアルキレン基は、−CH2CH2−(OCH2)−(OCH2CH2)−等であってもよい。lは、製造上の観点から、好ましくは2〜4の整数である。mは好ましくは1〜4の整数である。
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基の具体例は次の通りである。
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH(CH3)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-O-CH(CH3)-
-CH(CH2CH3)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-O-CH(CH2CH3)-
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH(CH3)-O-CH2-CH(CH3)-
-CH(CH3)-CH2-O-CH(CH3)-CH2-
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH(CH3)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-O-CH(CH3)-
-CH(CH2CH3)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-O-CH(CH2CH3)-
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH(CH3)-O-CH2-CH(CH3)-
-CH(CH3)-CH2-O-CH(CH3)-CH2-
-CH2-CH2-O-CH2-CH2-
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基において、任意の置換基は、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、オキソ基、フェニル基等が挙げられる。
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状の(ポリ)チオアルキレン基は、炭素数1〜12であり、ゴム製品により優れた力学特性を付与できる観点から、炭素数は1〜6が好ましい。炭素数は2以上であってよい。(ポリ)チオアルキレン基の両末端は炭素原子であることが好ましい。本明細書において、「(ポリ)チオアルキレン基」は、1個のチオアルキレン(所謂、チオアルキレン)、および1種またはそれ以上のチオアルキレン基が2個以上連結した基(所謂、ポリチオアルキレン)の両方を包含する。
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状の(ポリ)チオアルキレン基は、好ましくは、−CpH2p−(SCpH2p)q−である。式中、CpH2pは、直鎖状または分岐鎖状であってよい。式中、pは、CpH2p単位毎にそれぞれ独立して、1〜5の整数である。即ち、(ポリ)チオアルキレン基におけるそれぞれのCpH2pは、(ポリ)チオアルキレン基において同一または異なっていてもよい。例えば、(ポリ)チオアルキレン基は、−CH2CH2−(SCH2)−(SCH2CH2)−等であってもよい。pは好ましくは2〜4の整数である。qは好ましくは1〜4の整数である。なお、(ポリ)チオアルキレン基はポリスルフィド結合を含まない。
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状の(ポリ)チオアルキレン基の具体例は次の通りである。
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH(CH3)-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-S-CH(CH3)-
-CH(CH2CH3)-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-S-CH(CH2CH3)-
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH(CH3)-S-CH2-CH(CH3)-
-CH(CH3)-CH2-S-CH(CH3)-CH2-
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH(CH3)-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-S-CH(CH3)-
-CH(CH2CH3)-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-S-CH(CH2CH3)-
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH2-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-CH2-
-CH2-CH(CH3)-S-CH2-CH(CH3)-
-CH(CH3)-CH2-S-CH(CH3)-CH2-
-CH2-CH2-S-CH2-CH2-
式(I)中のRにおける直鎖状または分岐鎖状(ポリ)チオアルキレン基の任意の置換基は、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、オキソ基、フェニル基等が挙げられる。
スルフィド化合物(A)における式(I)で表される繰り返し単位は、式(I−1):
[式(I−1)中、xは2、3または4であり、R1およびR2はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数2〜4のアルキレン基、または置換もしくは非置換の炭素数2〜4のオキシアルキレン基である。]
で表される繰り返し単位であってよい。したがって、スルフィド化合物(A)は式(I−1)で表される繰り返し単位を有する鎖状または環状スルフィド化合物を含むことができる。
で表される繰り返し単位であってよい。したがって、スルフィド化合物(A)は式(I−1)で表される繰り返し単位を有する鎖状または環状スルフィド化合物を含むことができる。
式(I−1)中、R1およびR2はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数2〜4のアルキレン基、または置換もしくは非置換の炭素数2〜4のオキシアルキレン基である。R1およびR2が前記の基であることにより、架橋後のゴム製品の耐久性が向上する。
本発明の実施形態において、前記R1およびR2は同一または異なってよく、結晶性の観点から、同一であることが好ましい。結晶性を高くすることにより、得られたスルフィド化合物(A)は粉状態になりやすく、作業性が向上しやすい。
前記R1およびR2は好ましくは、置換または非置換の炭素数2〜4のアルキレン基であり、より好ましくは非置換の炭素数2〜4のアルキレン基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
スルフィド化合物(A)は、式(I−2):
[式(I−2)中、それぞれのxは独立して2〜5の整数であり、R3はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基;炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)オキシアルキレン基;または、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)チオアルキレン基(ここで、前記アルキレン基、前記(ポリ)オキシアルキレン基および前記(ポリ)チオアルキレン基は無置換であるまたは1以上の任意の置換基を有する)であり、nは1〜5の整数である]
で表される環状のスルフィド化合物(A)であってもよい。
で表される環状のスルフィド化合物(A)であってもよい。
xはそれぞれ独立して2〜4であってよく、例えば3〜4である。
R3は好ましくは、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)オキシアルキレン基、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状の(ポリ)チオアルキレン基である。R3の炭素数は2〜4であってよく、例えば2である。R3の化学構造については、前述したRの化学構造を準用でき、前述したRと同様のアルキレン基、(ポリ)オキシアルキレン基、(ポリ)チオアルキレン基であってよい。
nは1〜4の整数であってよく、例えば1〜3の整数、好ましくは1または2である。
スルフィド化合物(A)は、式(I−2−2):
(式(I−2−2)中、それぞれのxは独立して2〜5の整数であり、R4およびR5はそれぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは1〜3の整数である。)
で表される環状のスルフィド化合物(A)であってもよい。
で表される環状のスルフィド化合物(A)であってもよい。
例えば、本発明の実施形態におけるゴム用添加剤に含まれるスルフィド化合物(A)は以下の五種の化合物からなる群から選択される少なくとも1種であってよい:
スルフィド化合物(A)が、式(I−2)で表される化合物である場合(すなわち、環状のスルフィド化合物(A))は結晶性に優れ室温において固体となりやすい。したがって、ゴム製品製造時に粉末として使用でき取扱いが容易であり、ゴム製造時の作業性を向上させることができる。環状のスルフィド化合物(A)の融点は、融点が110〜140℃の範囲であってよい。
結晶性および加硫特性の向上の観点から、環状のスルフィド化合物(A)はn=1である環状スルフィド化合物(A)を含むことが好ましい。環状スルフィド化合物(I)中、n=1である環状スルフィド化合物(A)の量は、30〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜100質量%である。環状スルフィド化合物(I)はn=1である化合物のみからなってもよい。
スルフィド化合物(A)(特に鎖状のスルフィド化合物(A))は、固体状(例えば粉末状)、半固形状、オイル状などであってよい。式(I−1)で表される繰り返し単位を有するスルフィド化合物(A)あるいは式(I−2)で表される環状スルフィド化合物(A)を選択することで、結晶性を高めることができ、スルフィド化合物(A)が固体状となりやすい。スルフィド化合物(A)の粘度は、0.1Pa・s以上であってよく、例えば10Pa・s以上であり、好ましくは100Pa・s以上である。スルフィド化合物(A)の粘度は、1000Pa・s以下であってよく、例えば300Pa・s以下である。スルフィド化合物(A)の粘度が上記範囲にあることで取扱い性および分散性に優れる。
本発明の実施形態において、式(I)で表される繰り返し単位を有するスルフィド化合物(A)の製造方法は、特に限定されない。例えば、二塩化硫黄および/または一塩化硫黄と塩素ガスを反応させ、中間生成物を調製し、この中間生成物と、メルカプト基含有化合物、特に、2個のメルカプト基を有するメルカプト基含有化合物(例えば、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、1,5-ペンタンジチオール等)を不活性な溶媒中で反応させることにより生成できる。例えば、二塩化硫黄および/または一塩化硫黄の添加量を調整することにより、式(I)で表される繰り返し単位を有するスルフィド化合物(A)における繰り返し単位の組成等を調節することができる。
前記不活性な溶媒は、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系有機溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系有機溶媒、アセトニトリル等が挙げられる。
本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)は、ゴム−金属接着性向上剤として機能することができる。ゴム−金属接着性向上剤としてのスルフィド化合物(A)およびゴム成分を含むゴム組成物は、金属部材に対する接着性(加硫後の接着性)が向上し得る。スルフィド化合物(A)はゴムの力学特性(例えば機械強度)向上剤としても使用できる。さらに、スルフィド化合物(A)は加硫剤(架橋剤)として機能することもでき、ゴムの力学特性(例えば機械強度)向上剤としても使用できる。
(ゴム成分)
ゴム成分としては、天然ゴム(NR)および/または合成ゴム(SR)が好ましく用いられる。合成ゴムは、好ましくはジエン系合成ゴムである。ジエン系合成ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらのゴム成分は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ゴム組成物中におけるゴム成分とは未加硫のゴム成分を意味してよい。
ゴム成分としては、天然ゴム(NR)および/または合成ゴム(SR)が好ましく用いられる。合成ゴムは、好ましくはジエン系合成ゴムである。ジエン系合成ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらのゴム成分は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ゴム組成物中におけるゴム成分とは未加硫のゴム成分を意味してよい。
(硫黄)
金属部材との接着をより強固にする観点から、ゴム組成物は、スルフィド化合物(A)およびゴム成分に加えて、硫黄を含有することができる。硫黄の種類は特に限定されないが、加硫に用いられる公知の硫黄が用いられてよい。
金属部材との接着をより強固にする観点から、ゴム組成物は、スルフィド化合物(A)およびゴム成分に加えて、硫黄を含有することができる。硫黄の種類は特に限定されないが、加硫に用いられる公知の硫黄が用いられてよい。
(その他の添加剤)
本発明の実施形態におけるゴム組成物は、上記成分に加えて、その他の添加剤を含むことができる。その他の添加剤は、当該技術分野において公知のものを使用でき、例えば、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤(加硫促進助剤)、老化防止剤、オゾン亀裂防止剤、耐熱性向上剤、可塑剤(軟化剤)、粘度調整剤、分子量調整剤、安定剤、加工助剤、充填材、反応性モノマーおよび発泡剤等などが含まれる。
本発明の実施形態におけるゴム組成物は、上記成分に加えて、その他の添加剤を含むことができる。その他の添加剤は、当該技術分野において公知のものを使用でき、例えば、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤(加硫促進助剤)、老化防止剤、オゾン亀裂防止剤、耐熱性向上剤、可塑剤(軟化剤)、粘度調整剤、分子量調整剤、安定剤、加工助剤、充填材、反応性モノマーおよび発泡剤等などが含まれる。
その他の添加剤における加硫剤は、例えば、繰り返し単位(I)を有するスルフィド化合物(A)以外の、硫黄化合物、オキシム類、ニトロソ化合物、ポリアミン、有機過酸化物等である。組み合わせて使用される加硫剤は、1種でまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
その他の添加剤における加硫促進剤は、例えば、グアニジン類、アルデヒド−アミン類、アルデヒド−アンモニア類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チオ尿素類、チウラム類、ジチオカルバメート類、ザンテート類等であってよい。加硫促進剤は、1種でまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
その他の添加剤における加硫助剤は、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、およびパルミチン酸等の炭素数12以上の長鎖脂肪酸、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、および酸化鉛等の金属酸化物等である。前記加硫助剤は、1種以上用いてもよい。特に長鎖脂肪酸と金属酸化物との組合せが好ましい。
その他の添加剤における老化防止剤は、例えば、アミン類、キノリン類、ヒドロキノン誘導体、モノフェノール類、ポリフェノール類、チオビスフェノール類、ヒンダート・フェノール類、亜リン酸エステル類等であってよい。老化防止剤は、1種でまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
その他の添加剤における可塑剤(軟化剤)は、例えば、パラフィン系軟化剤、ナフテン系軟化剤、芳香族系軟化剤などであってよい。可塑剤(軟化剤)は、1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
その他の添加剤における充填材は、例えば、シリカ、カーボンブラック等の無機充填材であってよい。シリカは、例えば、湿式沈殿法シリカ、乾式法シリカ等であってよく、湿式沈殿法シリカがより好ましい。カーボンブラックは、力学的性能を高め、加工性等を改善させるものであり、I2吸着量、CTAB比表面積、N2吸着量、DBP吸着量等の範囲を適宜選択した公知のカーボンブラックを使用することができる。カーボンブラックの種類としては、例えば、SAF、ISAF、ISAF−LS、HAF、HAF−HS、HAF−LS等の公知のものを適宜選択して使用することができる。耐摩耗性の観点から、ISAF、SAF、HAFが好ましい。充填材は、例えば、シリカを単独で用いてもよく、カーボンブラックとシリカとを組み合わせて用いてもよい。
(ゴム組成物の組成)
ゴム組成物中、本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜30質量部であってよく、好ましくは0.1〜20質量部であり、0.1〜10質量部がより好ましい。
ゴム組成物中、本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜30質量部であってよく、好ましくは0.1〜20質量部であり、0.1〜10質量部がより好ましい。
ゴム組成物中、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1〜10質量部であってよく、0.1〜4質量部が好ましく、0.5〜2質量部がより好ましい。上記範囲で硫黄を含有することで、熱老化性がより向上する。
ゴム組成物中、本発明の実施形態における硫黄の量は、スルフィド化合物(A)100質量部に対して、1000質量部以下であってよく、例えば500質量部以下であり、好ましくは200質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。また、ゴム組成物中、本発明の実施形態における硫黄の量は、スルフィド化合物(A)100質量部に対して、0.05質量部以上であってよく、例えば5質量部以上であり、好ましくは10質量部以上である。また、ゴム組成物中、本発明の実施形態における硫黄の量は、スルフィド化合物(A)100質量部に対して、例えば0.05〜1000質量部、好ましくは5〜500質量、より好ましくは10〜200質量部(例えば10〜100質量部)である。上記範囲で本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)および硫黄を含有することで、接着性がより優れ得る。従来製品では硫黄を含むことによりゴム製品表面における硫黄のブルーミング(粉ふき現象)が問題となるが、上記範囲でスルフィド化合物(A)および硫黄組み合わせて含むことで、ゴム製品表面における硫黄のブルーミングの発生を抑制することができる。
ゴム組成物中、その他の添加剤の量は、ゴム成分100質量部に対して、合計で0.1〜200質量部であってよく、例えば10〜160質量部であり、20〜120質量部が好ましい。
ゴム組成物中、その他の添加剤における加硫剤の量は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1〜15質量部であり、好ましくは0.3〜10質量部であり、より好ましくは、0.5〜7.5質量部である。
ゴム組成物中、その他の添加剤における加硫促進剤の量は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1〜15質量部であり、好ましくは0.3〜10質量部であり、より好ましくは、0.5〜7.5質量部である。
ゴム組成物中、その他の添加剤における加硫助剤の量は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1〜15質量部であり、好ましくは0.3〜10質量部であり、より好ましくは、0.5〜7.5質量部である。
ゴム組成物中、その他の添加剤における老化防止剤の量は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1〜10質量部であり、好ましくは0.3〜5質量部である。
ゴム組成物中、その他の添加剤における可塑剤(軟化剤)の量は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1〜15質量部であり、好ましくは0.3〜7.5質量部である。
ゴム組成物中、その他の添加剤における充填材の量は、ゴム成分100質量部に対して、例えば5〜150質量部であり、好ましくは10〜100質量部であり、より好ましくは30〜80質量部である。
本発明のゴム組成物は、繰り返し単位(I)を有するスルフィド化合物(A)と、天然ゴムおよび/または合成ゴム、および必要に応じて硫黄、その他添加剤を、公知の方法で混合して調製できる。本発明のゴム組成物は、好ましくは20〜100℃の範囲、より好ましくは20〜80℃の範囲で混練して調製される。前記温度範囲で混練することにより、架橋を伴うことなく調製できる。
[金属部材]
本発明のゴム組成物−金属複合体に用いられる金属部材は、例えば、鉄、鋼(ステンレス鋼)、鉛、アルミニウム、銅、黄銅、青銅、モネル金属合金、ニッケル、亜鉛等の金属を主成分とする金属材料である。金属部材の形状は、例えば、線状、板上、チェーン状等であるが、限定されない。
本発明のゴム組成物−金属複合体に用いられる金属部材は、例えば、鉄、鋼(ステンレス鋼)、鉛、アルミニウム、銅、黄銅、青銅、モネル金属合金、ニッケル、亜鉛等の金属を主成分とする金属材料である。金属部材の形状は、例えば、線状、板上、チェーン状等であるが、限定されない。
金属部材は、その表面にめっき層を有していてもよい。めっき層としては、例えば、亜鉛めっき層、銅めっき層、黄銅(真鍮・ブラス)めっき層等が挙げられ、これらの中でも、ゴム組成物との接着性、耐熱接着性の観点から、黄銅(真鍮)めっき層が好ましい。なお、黄銅(真鍮・ブラス)めっき層は、銅と亜鉛の割合が、通常、質量基準で60:40〜70:30である。めっき層の厚みは、黄銅(真鍮・ブラス)めっき層である場合、通常100〜300nmであるが、限定されない。
金属部材の具体例として、金属線が挙げられる。金属線は、スチール、すなわち、鉄を主成分とする線状の金属部材であってよい。金属線は、線径が0.1mm〜6.0mmであってよく、例えば0.1mm〜3.0mmであることがより好ましい。金属線の線径は、金属線の軸線に対して垂直の断面形状における外周上の二点間の最長の長さをいう。金属線の軸線に対して垂直の断面形状は、円状、楕円状、多角形状等であってよく、通常、円状である。金属線を、ゴム物品の補強のためのタイヤのカーカスやベルトにおけるスチールコードなどとして用いる場合には、該金属線の断面形状は円状であってよく、線径を0.1mm〜0.5mmであってよい。金属線を、タイヤのビードコアに用いる場合は、上記断面形状は円状であってよく、線径を1mm〜1.5mmとしてよい。また、金属線はその表面にめっき層を有していてもよい。
[ゴム組成物-金属複合体の製造方法]
ゴム組成物−金属複合体の製造方法としては、例えば、
スルフィド化合物(A)、ゴム成分、および必要に応じてその他の添加剤とを混合してゴム組成物を得る工程、
ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させて、ゴム組成物−金属複合体を得る工程、を含む。ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させることは、ゴム組成物に金属部材の一部または全部を埋設させることであってよい。
ゴム組成物−金属複合体の製造方法としては、例えば、
スルフィド化合物(A)、ゴム成分、および必要に応じてその他の添加剤とを混合してゴム組成物を得る工程、
ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させて、ゴム組成物−金属複合体を得る工程、を含む。ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させることは、ゴム組成物に金属部材の一部または全部を埋設させることであってよい。
<ゴム−金属接着界面を含有するゴム製品>
ゴム−金属接着界面を含有するゴム製品とは、ゴム部材と金属部材を有し、少なくとも一部でゴム−金属接着界面(ゴム部材と金属部材との間における接着界面)を有するものである。ゴム部材とは、ゴム組成物であってもよいし、ゴム組成物を熱処理することにより得られる加硫ゴムであってもよい。
ゴム−金属接着界面を含有するゴム製品とは、ゴム部材と金属部材を有し、少なくとも一部でゴム−金属接着界面(ゴム部材と金属部材との間における接着界面)を有するものである。ゴム部材とは、ゴム組成物であってもよいし、ゴム組成物を熱処理することにより得られる加硫ゴムであってもよい。
ゴム−金属接着界面におけるゴム部材と金属部材間の接着強度は、1N/mm以上であってよく、例えば2N/mm以上、好ましくは3N/mm以上、より好ましくは3.5N/mm以上(例えば5.5N/mm以上、6.5N/mm以上など)である。また、ゴム−金属接着界面におけるゴム部材と金属部材間の70℃の環境下で、144時間かけて熱老化させた後の接着強度は、0.5N/mm以上であってよく、例えば1N/mm以上、好ましくは2N/mm以上、より好ましくは3N/mm以上(例えば5N/mm以上、6N/mm以上など)である。なお、ここで接着強度とは、JIS K 6256−2−2013に従って測定された剥離強度を意味し、熱老化はJIS K 6257−1993に従って行う。加硫条件は実施例に記載した条件であってよい。
[ゴム−金属接着界面の形成方法]
ゴム−金属接着界面の形成方法は、例えば、
スルフィド化合物(A)と、ゴム成分とを混合してゴム組成物を得る工程、
ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させて、ゴム組成物−金属複合体を得る工程、および、
ゴム組成物−金属複合体を熱処理して、ゴム−金属接着界面を得る工程、を含む。
ゴム−金属接着界面の形成方法は、例えば、
スルフィド化合物(A)と、ゴム成分とを混合してゴム組成物を得る工程、
ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させて、ゴム組成物−金属複合体を得る工程、および、
ゴム組成物−金属複合体を熱処理して、ゴム−金属接着界面を得る工程、を含む。
本発明の実施形態におけるゴム−金属接着界面は、金属部材とゴム組成物とを接着させる工程を経て製造する。ゴム−金属接着界面を製造するために、例えば、ゴム組成物の加硫とゴム組成物−金属部材間における接着界面の形成を同時に行うことができる直接加硫接着法を用いればよい。
金属部材とゴム組成物とを接触させてゴム組成物−金属複合体を得て、得られたゴム組成物−金属複合体を熱処理することでゴム−金属接着界面を有する熱処理物を得ることができる。熱処理の際、ゴム組成物と金属部材を加圧することが好ましく、圧力は、1MPa〜30MPaであってよく、例えば2MPa〜5MPaである。温度は、120〜200℃であってよく、例えば130〜170℃である。熱処理時間は、例えば1分〜60時間である。
本発明の実施形態におけるゴム−金属接着界面を含有するゴム製品は、ゴム部材および金属部材を有する各種ゴム製品に使用できる。ゴム製品は、例えば、防振用ゴム、自動車の車両等に用いられるエンジンマウント、スタビライザブッシュ、サスペンションブッシュ等の防振材料など、コンピューターのハードディスクの制御ダンパー、洗濯機等の一般家電製品の制振ダンパー、建築・住宅分野における建築用制震壁、制震(制振)ダンパー等の制震(制振)装置および免震装置の用途、更には自動車部品等、タイヤ、履物、ホース、ベルト、空気バネ、滑り止めシート等の一般用および工業製品が含まれる。特に、本発明の実施形態におけるゴム−金属接着界面を含有するゴム製品は、例えば自動車用などのタイヤ、動伝達ベルト、コンベアベルトなどの工業用ベルト、ゴムクローラー、ホース等の各種ゴム製品や部品類に使用することができる。本発明の実施形態におけるゴム−金属接着界面を含有するゴム製品を、補強材(例えば、タイヤのプライ(カーカスプライ、ベルトプライ)、ビード部材などのタイヤ部材の補強材)として利用することができる。本発明の実施形態におけるゴム−金属接着界面を含有するゴム製品はゴム部材と金属部材との接着性、接着耐久性および耐熱性に優れるため、高負荷状態の利用でも製品寿命に優れる。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中「部」および「%」は、ことわりのない限り質量基準による。
[合成例1 下記式(i)で表される繰り返し単位を有するスルフィド化合物(A)の合成]
(式(i)中、xは1、2または3)
100mLの四つ口フラスコに、塩化硫黄80gと鉄粉0.02gを加え、液温を20℃まで冷却した。次いで、液温を20℃に保ちながら3時間かけて塩素ガス43gを吹込んだ。その後、反応液を同温度にて2時間攪拌した。攪拌後、反応液を濾過し、鉄粉を除去し、二塩化硫黄118gを得た。二塩化硫黄中の塩化硫黄は、GC(ガスクロマトグラフィー、島津製作所社製)での分析結果、20質量%であった。
100mLの四つ口フラスコに、塩化硫黄80gと鉄粉0.02gを加え、液温を20℃まで冷却した。次いで、液温を20℃に保ちながら3時間かけて塩素ガス43gを吹込んだ。その後、反応液を同温度にて2時間攪拌した。攪拌後、反応液を濾過し、鉄粉を除去し、二塩化硫黄118gを得た。二塩化硫黄中の塩化硫黄は、GC(ガスクロマトグラフィー、島津製作所社製)での分析結果、20質量%であった。
次に、1000mLの四つ口フラスコに、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル150g(1.1モル)とモノクロロベンゼン370gを加え、液温を20℃に冷却した。次いで、合成した二塩化硫黄112gを、液温を20℃に保ちながら、前記ビス(2−メルカプトエチル)エーテルとモノクロロベンゼンの混合物に、4時間かけて滴下した。得られた反応液の溶媒を、減圧留去により除去し、式(i)で表される繰り返し単位を有するスルフィド化合物(A)を得た。スルフィド化合物(A)の構造は、GPC、1H−NMRにより確認した。
上記工程により得られたスルフィド化合物(A)中の各繰り返し単位の組成比率は、式(i)で表される繰り返し単位を有するスルフィド化合物(A)におけるx=1、2または3である各繰り返し単位の組成比率の合計を100モル%としたとき、ジスルフィド(式(i)におけるx=1である繰返し単位)の組成比率が10モル%、トリスルフィド(式(i)におけるx=2である繰返し単位)の組成比率が75モル%、テトラスルフィド(式(i)におけるx=3である繰返し単位)の組成比率が15モル%であった。なお、各繰り返し単位の組成比率は1H−NMRにより確認した。
また、これにより得られたスルフィド化合物(A)の重量平均分子量は12000、数平均分子量は4000であった。重量平均分子量および数平均分子量はGPC (LC−10A system、島津製作所製)、カラムとして、Shodex KF804、KF803、KF802およびKF801(昭和電工株式会社製)を連結して用い、溶離液としてはテトラヒドロフランを用いた。測定はカラムオーブンの温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンを基準にして算出した。
[合成例2 下記式(ii)で表されるスルフィド化合物(A)の合成]
(式(ii)中、xは1、2または3)
100mLの四つ口フラスコに、塩化硫黄80gと鉄粉0.02gを加え、液温を20℃まで冷却した。次いで、液温を20℃に保ちながら3時間かけて塩素ガス43gを吹込んだ。その後、反応液を同温度にて2時間攪拌した。攪拌後、反応液を濾過し、鉄粉を除去し、二塩化硫黄118gを得た。二塩化硫黄中の塩化硫黄は、GC(ガスクロマトグラフィー、島津製作所社製)での分析結果、20質量%であった。
次に、1000mLの四つ口フラスコに、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド154g(1.0モル)とモノクロロベンゼン370gを加え、液温を0℃に冷却した。次いで、合成した二塩化硫黄と一塩化硫黄の混合物103gを、液温を0℃に保ちながら、前記ビス(2−メルカプトエチル)スルフィドとモノクロロベンゼンの混合物に、4時間かけて滴下した。得られた反応液の溶媒を、減圧留去により除去し、x=2である式(ii)で表される化合物とx=3である式(ii)で表される化合物の重量比が7:3の混合物であるスルフィド化合物(A)を得た。スルフィド化合物(A)の構造は、1H−NMRにより確認した。
[実施例1、2および比較例1、2]
合成例1、2で得られたスルフィド化合物(A)を、ゴム−金属接着性向上剤(加硫剤)として用いた。また、各サンプルにおけるゴム組成物の配合割合を、表1に示す。
なお、比較例1に示すビス[N,N−ジ(ベンジル)トリチオペルオキシカルバミド酸]ヘキサメチレンは、耐熱性架橋剤として周知の化合物である。
表中、「TBBS」は、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドの略号であり、「6PPD」は、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミンの略号である。
合成例1、2で得られたスルフィド化合物(A)を、ゴム−金属接着性向上剤(加硫剤)として用いた。また、各サンプルにおけるゴム組成物の配合割合を、表1に示す。
なお、比較例1に示すビス[N,N−ジ(ベンジル)トリチオペルオキシカルバミド酸]ヘキサメチレンは、耐熱性架橋剤として周知の化合物である。
表中、「TBBS」は、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドの略号であり、「6PPD」は、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミンの略号である。
(接着性の評価)
接着性の評価は、ゴム試験用試料を、JIS K 6299−2012に従って作製し、加硫接着によりゴム試験用材料と金属板の接着体を得た後に実施した。接着体について、JIS K 6256−2−2013に従って、ゴムと金属板との剥離強さを測定した。加硫接着条件は次のとおりである。
加硫接着条件(JIS K 6300−2−2001)
金属板:長さ58.60mm、幅23.35mmの真鍮(C2801)
前処理:メチルエチルケトンで金具表面を洗浄
成形温度:160℃
時間:7分
圧:40kg/cm2
ゴム材料と真鍮を金型に入れ加硫接着を実施
接着性の評価は、ゴム試験用試料を、JIS K 6299−2012に従って作製し、加硫接着によりゴム試験用材料と金属板の接着体を得た後に実施した。接着体について、JIS K 6256−2−2013に従って、ゴムと金属板との剥離強さを測定した。加硫接着条件は次のとおりである。
加硫接着条件(JIS K 6300−2−2001)
金属板:長さ58.60mm、幅23.35mmの真鍮(C2801)
前処理:メチルエチルケトンで金具表面を洗浄
成形温度:160℃
時間:7分
圧:40kg/cm2
ゴム材料と真鍮を金型に入れ加硫接着を実施
(接着耐久性の評価)
また、各サンプルの老化試験方法は、JIS K 6257−1993に従って測定した。サンプルの熱老化は、70℃の環境下で、144時間かけて行った。結果を表1に示す。本発明におけるゴム−金属接着性向上剤の添加により、接着性が向上していることがわかる。
また、各サンプルの老化試験方法は、JIS K 6257−1993に従って測定した。サンプルの熱老化は、70℃の環境下で、144時間かけて行った。結果を表1に示す。本発明におけるゴム−金属接着性向上剤の添加により、接着性が向上していることがわかる。
(耐熱性の評価)
耐熱性の評価は、ゴム加硫時の加硫特性から観測した。加硫試験機による加硫特性の試験方法は、JIS K 6300−2−2001に従って測定した。より詳細には、得られたゴム組成物をJIS K6300−2−2001に準拠し、レオメータとしてロータレス加硫試験機を使用し、所定の試験温度において、得られるトルクを縦軸、加硫時間を横軸にした加硫曲線を測定した。試験温度は、160℃とした。図1に実施例1および実施例2のゴム組成物の加硫曲線を示す。本発明の実施例においては弾性トルクの低下が見られず、本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)により、耐加硫戻り性が向上していることがわかる。
耐熱性の評価は、ゴム加硫時の加硫特性から観測した。加硫試験機による加硫特性の試験方法は、JIS K 6300−2−2001に従って測定した。より詳細には、得られたゴム組成物をJIS K6300−2−2001に準拠し、レオメータとしてロータレス加硫試験機を使用し、所定の試験温度において、得られるトルクを縦軸、加硫時間を横軸にした加硫曲線を測定した。試験温度は、160℃とした。図1に実施例1および実施例2のゴム組成物の加硫曲線を示す。本発明の実施例においては弾性トルクの低下が見られず、本発明の実施形態におけるスルフィド化合物(A)により、耐加硫戻り性が向上していることがわかる。
本発明の実施形態におけるゴム組成物−金属複合体は、各種ゴム製品に用いることができる。例えば、本発明の実施形態におけるゴム組成物−金属複合体は、接着性、接着耐久性および耐熱性に優れるため、比較的長期使用で使用されたり、高温な条件にさらされたりする製品などに好適に用いられる。
Claims (11)
- 式(I):
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている鎖状または環状のスルフィド化合物(A)、およびゴム成分を含むゴム組成物、並びに
金属部材
を含む、ゴム組成物−金属複合体。 - スルフィド化合物(A)の量が、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜10質量部である請求項1に記載のゴム組成物−金属複合体。
- ゴム組成物が硫黄を含む、請求項1または2に記載のゴム組成物−金属複合体。
- 硫黄の量が、スルフィド化合物(A)100質量部に対して200質量部以下である、請求項3に記載のゴム組成物−金属複合体。
- スルフィド化合物(A)において、繰り返し単位(I)の量の合計100モル%に対して、x=3である繰り返し単位(I)の量が45モル%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体。
- スルフィド化合物(A)は、式(I−2):
で表される環状のスルフィド化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム組成物−金属複合体の熱処理物。
- 式(I):
で表される繰り返し単位を有し、前記繰り返し単位の数は1〜200であり、各々の繰り返し単位はそれぞれ互いに同一または異なっている、鎖状または環状のスルフィド化合物(A)を含む、ゴム−金属接着性向上剤。 - 請求項8に記載のゴム−金属接着性向上剤、および
ゴム成分
を含む、金属部材に対する接着性が向上したゴム組成物。 - 金属部材に対して、1N/mm以上の接着強度を示すことができる、請求項9に記載のゴム組成物。
- 請求項8に記載のゴム−金属接着性向上剤と、ゴム成分とを混合してゴム組成物を得る工程、
ゴム組成物と金属部材とを少なくとも一部で接触させて、ゴム組成物−金属複合体を得る工程および
ゴム組成物−金属複合体を熱処理して、ゴム−金属接着界面を得る工程、を含むゴム−金属接着界面の製造方法。
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