JP2020107765A - 抵抗器及びそのケース - Google Patents

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大宇 川崎
Taiu Kawasaki
大宇 川崎
溝尻 芳行
Yoshiyuki Mizojiri
芳行 溝尻
悟 柘植
Satoru Tsuge
悟 柘植
真啓 神戸
Masahiro Kambe
真啓 神戸
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【課題】抵抗器に接続されているリード線がばらけないように取りまとめることを低コストで容易に行え、また抵抗器の取り出し展開時などにリード線を絡み合いにくくできる抵抗器及びそのケースを提供すること。【解決手段】両端に第1,第2のリード線80−1,2を接続した抵抗素子50と、第1,第2のリード線80−1,2とは別の第3のリード線80−3と、抵抗素子50と第1,第2,第3のリード線80−1,2,3を収納する収納部11を有するケース10とを具備する。第1,第2,第3のリード線80−1,2,3をケース10の突出面(側面)10e,10fから突出させる。ケース10を各リード線80−1,2,3の突出面10e,10fとは異なる側面10b又は10dから投影した際(矢印M方向から見た際)に、抵抗素子50の両端を結ぶ中心線L1と、第3のリード線80−3の両端を結ぶ中心線L3とを互いに交差しない位置に設置する。【選択図】図7

Description

本発明は、給湯器の凍結防止ヒータ用の抵抗器などとして用いて好適な抵抗器及びそのケースに関するものである。
従来、例えば給湯器の通水パイプの凍結防止のため、前記通水パイプにヒータ用の抵抗器を取り付ける場合がある。即ち、給湯器の通水パイプに前記抵抗器を取り付けておき、外気温度或いは通水パイプの温度が所定値以下になったときに前記抵抗器に通電して発熱させ、通水パイプ内の水の凍結を防止する。この種の抵抗器は、例えば図12に示すように、複数(図では3個)の抵抗器301をリード線330で直列に接続して構成されている。ここで、各抵抗器301は、セラミックケース303内に図示しない抵抗素子(固定抵抗器)を収納し、抵抗素子の両端に接続された一対のリード線330をセラミックケース303の両端から外部に引き出し、さらに抵抗素子を収納したセラミックケース303の収納部に充填材305を充填して構成されている。そして隣接する抵抗器301間は、前記リード線330によって直列に接続されている。また先端(図12に向かって左端)の抵抗器301の先端から突出する側の長尺なリード線330は折り返され、各抵抗器301間を接続するリード線330に沿うように配置されている。そして、折り返されたリード線330は、各抵抗器301の間において、各抵抗器301間を連結するリード線330と結束バンド350によって連結され、これによって折り返されたリード線330がばらけないように取りまとめている。このように結束バンド350を用いてリード線330がばらけないように取りまとめるのは、各抵抗器301を通水パイプに取り付ける際に、折り返した長尺のリード線330が絡み付いて作業の障害にならないようにするためであり、また通水パイプに各抵抗器301を取り付けた後に、前記折り返した長尺のリード線330を別途固定する作業負担をなくすためでもある。
実開平7−29804号公報
しかしながら、結束バンド350を用いてリード線330を結束する構成にすると、以下のような問題があった。
(1)結束バンド350を用いるため、その分のコストがかかる。
(2)結束バンド350によってリード線330を結束するための工程が必要になる。
(3)結束バンド350によって結束された一式の抵抗器301群は、例えばリード線330を屈曲させるなどして収納箱に収納され、使用時にこの収納箱から取り出されて展開されるが、この取り出しの際に、前記結束バンド350がリード線330などに当接することで絡み合い、リード線330の展開作業を阻害する虞がある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、抵抗器に電気的に接続されているリード線がばらけないように取りまとめることを低コストで容易に行うことができ、また抵抗器の取り出し展開時などにリード線が絡み合いにくくて取り扱い作業性を向上させることができる抵抗器及びそのケースを提供することにある。
本発明は、両端にそれぞれ第1,第2のリード線を接続した抵抗素子と、前記第1,第2のリード線とは別の第3のリード線と、上面に開口が形成され、前記抵抗素子と第1,第2,第3のリード線を収納する収納部を有するケースと、前記収納部に充填される充填材と、を具備し、前記第1,第2のリード線と前記第3のリード線を前記ケースの上面を囲む側面の内の一対の対向する側面からそれぞれ突出させ、前記ケースを、前記上面を囲む側面の内の前記各リード線の突出面とは異なる側面から投影した際に、前記抵抗素子の両端を結ぶ中心線と、前記第3のリード線のケース内部における両端を結ぶ中心線とを、互いに交差しない位置に設置したことを特徴としている。
本発明によれば、簡単な構成で、第1,第2のリード線のみならず、抵抗素子に直接接続されていない第3のリード線も容易且つ確実に、ケースの収納部内に収納し保持することができる。
これによって、例えばこのケースの収納部に収納した抵抗素子に接続されて当該ケースの外部に引き出した第1又は第2のリード線(または当該リード線に電気的に接続された他のリード線)を第3のリード線として再び保持するような構成とする場合、結束バンドなどを用いなくても、低コストに前記第3のリード線をケース自体に容易に強固に保持して取りまとめることができる。
また結束バンドなどを用いなくても、ケース自体に第3のリード線を保持させることができるので、この抵抗器の取り出し展開時などに当該第3のリード線が絡み合いにくくなり、取り扱い作業性を向上させることができる。
また第3のリード線は、ケースの収納部内に収納された上で充填材が充填されるので、例えばこの第3のリード線をケースの外周面に設けた溝に挿入することで固定するような場合に比べ、第3のリード線をより確実にケースに保持することができる。
また、ケースを、上面を囲む側面の内の各リード線の突出面とは異なる側面から投影した際に、抵抗素子の両端を結ぶ中心線と、第3のリード線のケース内部における両端を結ぶ中心線が互いに交差しない位置に設置されるので、ケースをその開口側から投影した際に、第3のリード線の少なくとも一部を抵抗素子に重複するように配置することが可能となり、幅寸法の小型化(薄型化)を図ることが可能となる。
また本発明は、上記特徴に加え、前記ケースを、前記上面を囲む側面の内の前記各リード線の突出面とは異なる側面から投影した際に、前記抵抗素子の両端を結ぶ中心線と、前記第3のリード線のケース内部における両端を結ぶ中心線とを、平行に設置したことを特徴としている。
本発明によれば、抵抗器のケースの外部に引き出される第1,第2のリード線と第3のリード線とを容易に平行な状態に維持することができる。これによってケースの外部に引き出されたリード線がさらに絡み合いにくくなり、取り扱い作業性を向上させることができる。
また本発明は、抵抗素子を収納する収納部を有するケースにおいて、前記収納部は少なくとも、前記抵抗素子を収納する抵抗素子収納部と、前記抵抗素子若しくはその両端に接続される第1,第2のリード線の上又は下に設置され、前記第1,第2のリード線とは別の第3のリード線を収納する第3リード線収納部と、を具備して構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、ケースに設けた収納部に、抵抗素子収納部と第3リード線収納部とを設けるという簡単な構成で、抵抗素子及びこれに接続する第1,第2のリード線のみならず、抵抗素子に直接接続されていない第3のリード線も容易且つ確実に、ケースの収納部内に収納し保持することができる。
また結束バンドなどを用いなくても、ケース自体に第3のリード線を保持させることができるので、このケースを用いた抵抗器の取り出し展開時などに、当該第3のリード線が絡み合いにくくなり、取り扱い作業性を向上させることができる。
また第3リード線収納部は、ケースの収納部に収納した抵抗素子若しくは第1,第2のリード線の上又は下に設置されるので、ケースの幅寸法の小型化を図ることができる。
また本発明は、上記特徴に加え、前記収納部の内底面には、前記抵抗素子収納部に収納する抵抗素子の両端を結ぶ中心線方向への当該抵抗素子の移動を規制する規制部が設けられていることを特徴としている。
これによって、抵抗素子の両端を結ぶ中心線方向の抵抗素子の位置決めを容易に行うことができる。
本発明によれば、抵抗器に電気的に接続されているリード線がばらけないように取りまとめることを低コストで容易に行うことができる。また抵抗器の取り出し展開時などにリード線が絡み合いにくくできて取り扱い作業性を向上させることができる。
抵抗器1をリード線80によって複数個連結した状態を示す斜視図である。 抵抗器1の拡大斜視図である。 抵抗器1の分解斜視図である。 ケース10を示す図であり、図4(a)はケース10の斜視図、図4(b)は図4(a)のA−A断面図、図4(c)はケース10の平面図である。 抵抗器1の製造方法説明図(斜視図)である。 抵抗器1の製造方法説明図(平面図)である。 抵抗器1の製造方法説明図(図5のB−B断面図)である。 抵抗器1の製造方法説明図(図5のC−C断面図)である。 抵抗器1−2の断面図(充填材60は省略)である。 抵抗器1−3の断面図(充填材60は省略)である。 抵抗器1−4の断面図(充填材60は省略)である。 従来の抵抗器301の一使用例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る抵抗器1をリード線80(抵抗器1に接続された位置に応じて第1,第2,第3のリード線80−1,2,3となる)によって複数個連結した状態を示す斜視図、図2は1つの抵抗器1の拡大斜視図、図3は図2に示す抵抗器1の分解斜視図である。これらの図に示すように、抵抗器1は、ケース10に設けた収納部11内に抵抗素子50などを収納した上で、この収納部11内に充填材60を充填固化し、さらにリード線80(第1,第2,第3のリード線80−1,2,3)が突出する、ケース10の上面10aを囲む4つの側面10b,10d,10e,10fの内の一対の対向する側面(突出面)10e,10fの部分に封止部材65を塗布して構成されている。なお以下の説明において、「上」とは収納部11の内部からケース10の上面10aに形成された開口13側を向く方向をいい、「下」とはその反対方向をいい、「長手方向」とは抵抗素子50の第1,第2のリード線80−1,80−2を接続する両端面を結ぶ方向をいうものとする。
図4は、ケース10を示す図であり、図4(a)はケース10を図3とは異なる方向から見た斜視図、図4(b)は図4(a)のA−A断面図、図4(c)はケース10の平面図である。同図に示すように、ケース10は、四角柱状のセラミックス製であって、その天面(上面)10a側に略矩形凹状の収納部11を設けて構成されている。ケース10の底面10cはこの抵抗器1によって加熱される図示しない被加熱体を当接する被装着面となっている。
収納部11は、抵抗素子50及びこの抵抗素子50の両端にそれぞれ接続される第1,第2のリード線80−1,80−2と、前記第1,第2のリード線80−1,80−2とは別の第3のリード線80−3を収納できる寸法形状に形成されており、図4(b)に示すようにその横断面は略矩形状である。ケース10の対向する一対の側面10e,10fには、その上辺から切り欠かれるように、凹状(略U字状)のリード線挿入部15,17が設けられている。各リード線挿入部15,17は、収納部11に連通している。各リード線挿入部15,17の幅寸法は、下記するリード線80の外形寸法よりも少し小さい寸法に形成されている。
また図4(c)に点線で示すように、収納部11の内部は、長手方向に向かって、2つの空間、即ち、一方の側の抵抗素子収納部11Aと、もう一方の側のリード線収納部11Bとを有している。リード線収納部11Bは、図4(b)に示すように、さらに下側の第1,第2リード線収納部11Baと、上側の第3リード線収納部11Bbとを有している。そして前記リード線挿入部15,17は、リード線収納部11Bの左右両端側に対向する位置に設けられている。両リード線挿入部15,17は、2本のリード線80を上下に重ねて挿入できる深さを有している。収納部11の内底面の左右両側面10e,10f側には、内底面の高さを少し高くすることで段部を形成し、この段部の側面を規制部19,21としている。両規制部19,21の離間距離K1は、抵抗素子50の長手方向の長さ寸法(下記する両キャップ51,51の端面間の長さ寸法)よりも少し大きい寸法に形成されている。
抵抗素子(固定抵抗器)50は、図3に示すように、円柱状の絶縁棒の外周に抵抗線を巻き付け、その両端に金属製のキャップ51,51を被せ、その際、第1,第2のリード線80−1,80−2から引き出した電線81,81をキャップ51、51に挟み込み、この状態でキャップ51,51の外周側面をかしめて構成されている。なお抵抗素子50の構造がこの実施形態の構造に限定されないことは言うまでもない。
ところでこの例では、図1に示すように、抵抗器1は複数個(図では3個)、複数本のリード線80(抵抗器1に接続された位置に応じて第1,第2のリード線80−1,2となる)によって直列に接続されており、一方端側の抵抗器1(図1では右端のもの)の第2のリード線80−2の長さを長く延長し、この長く延長したリード線80の部分を、1本の第3のリード線80−3としている。
そして抵抗器1を製造するには、図3に示すように、各ケース10の開口13から収納部11内に抵抗素子50を収納し、その際、抵抗素子50の両端に接続された第1,第2のリード線80−1,2をそれぞれケース10のリード線挿入部15,17に圧入する。
次に、前記延長した側のリード線80を、折返し部T(図1参照)で上側に180°折り返し、前記第1、第2のリード線80−1,2に沿うように配置することで、この第3のリード線80−3を各ケース10の前記リード線挿入部15,17に圧入する。
このときの状態を、図5の斜視図、図6の平面図、図7の断面図(図5のB−B断面図)、図8の断面図(図5のC−C断面図)に示す。これらの図に示すように、抵抗素子50は収納部11の抵抗素子収納部11Aに位置し、第1,第2のリード線80−1,2は第1,第2リード線収納部11Baに位置し、第3のリード線80−3は第3リード線収納部11Bbに位置する。また抵抗素子50のキャップ51,51の両先端面に対向するように規制部19,21の面が位置し、抵抗素子50の長手方向の位置決めが行われている。またこのとき、図7に示すように、ケース10を、上面10aを囲む4つの側面10b,10d,10e,10fの内の各リード線80−1,2,3の突出面(側面)10e,10fとは異なる側面10b又は10dから投影(側面10b又は10dに垂直な方向から投影、以下同様)した際(矢印M方向から見た際)に、抵抗素子50の両端を結ぶ中心線L1と、第3のリード線80−3のケース10内部における両端を結ぶ中心線L3とは、互いに交差しない位置(この例では中心線L1よりも中心線L3の方が高い位置、特にこの例では平行)に設置されている。
次に、図1,図2に示すように、抵抗素子50を収納した収納部11内に充填材60を充填して抵抗素子50を密封し固化する。充填材60としては、例えば耐熱シリコンセメントなどの絶縁材料を用いる。これによって、抵抗素子50を連結した側の第1,第2のリード線80−1,2と、折り返して前記第1,第2のリード線80−1,2に沿わせた第3のリード線80−3は、上下に接近した位置で各抵抗素子50の長手方向に沿う方向に(平行に)配置される。これによって、第1,第2のリード線80−1,80−2のケース10外部への引出方向と第3のリード線80−3のケース10外部への引出方向は同一方向になる。特にこの例では、第1,第2のリード線80−1,2と第3のリード線80−3とが、ケース10の内部ばかりでなく、外部においても上下に重なっている。このように、ケース10の収納部11内に第3リード線収納部11Bbを設けるという簡単な構成で、結束バンドなどの他の部材を用いることなく、第3のリード線80−3を容易且つ確実且つ強固にケース10から外れることなく保持することができる。また結束バンドなどを用いなくてもよいので、これら抵抗器1の取り出し展開時などに第3のリード線80−3が絡み合いにくくなり、取り扱い作業性を向上させることができる。
次に、図2に示すように、ケース10の両突出面10e,10fの、それぞれリード線挿入部15,17からリード線80をケース10の外部に引き出した部分に、防水用の封止部材65を塗布する。封止部材65としては、例えばシリコン樹脂(シリコンゴム)を用いる。これによって、各リード線80の周囲を伝ってケース10内へ浸入しようとする液体を確実に封止することができる。第1,第2のリード線80−1,2と第3のリード線80−3は接近しているので、両者に対する封止部材65の塗布は、一度の操作で容易に行うことができる。これによって、抵抗器1が完成する。なお上記組立手順はその一例であり、他の各種異なる組立手順を用いて組み立てても良いことはいうまでもない。
以上のようにして組み立てられた抵抗器1は、例えば給湯器用の熱交換器の通水パイプの外周面に、その底面(被装着面)10cを当接するように装着し、図示しない固定金具などを用いて取り付けられる。このとき各抵抗器1は、狭い隙間を通して通水パイプに装着させる場合があるが、そのような場合でも、折り返した長尺の第3のリード線80−3は、ケース10の収納部11内に確実に挿入・固定され保持されているので、抵抗器1の前記第3のリード線80−3を折り返した折返し部Tの側を先端側として通水パイプの狭いスペースに挿入して行くことで、長尺の第3のリード線80−3がその周囲の部材に干渉することなく、スムーズにその取付位置まで移動することができる。
また図1に示すように、リード線80全体の両端部を容易に同一方向に揃えて引き出すことができるので、このリード線80の通電用の電源への接続を容易に行うことができる。
なおこの抵抗器1においては、上述のように、ケース10を、上面10aを囲む側面10b,10d,10e,10fの内の各リード線80−1,2,3の突出面10e,10fとは異なる側面10b又は10dから投影した際に、抵抗素子50の両端を結ぶ中心線L1と、第3のリード線80−3のケース10内部における両端を結ぶ中心線L3とを、互いに交差しない位置に設置したので、例えばこの抵抗器1におけるリード線80−3の配置位置を変更して、ケース10をその開口13側から投影した際に、第3のリード線80−3の少なくとも一部を抵抗素子50に重複する位置(例えば下記する図10や図11に示すような、抵抗素子50の上側又は下側の位置)に配置することが可能となり、その場合は、幅寸法(図7の幅寸法N)の小型化(薄型化)を図ることが可能となる。
また上述のように、ケース10を側面10b又は10dから投影した際に、抵抗素子50の中心線L1と、第3のリード線80−3の中心線L3とを平行に設置したので、ケース10の外部に引き出された第1、第2のリード線80−1,2と第3のリード線80−3とを容易に平行な状態に維持することができる。これによってケース10の外部に引き出したリード線80−1,2,3がさらに絡み合いにくくなり、取り扱い作業性を向上させることができる。
そしてリード線80全体の両端部間に通電を行えば、各抵抗素子50が加熱され、その熱がケース10の底面10cを介して通水パイプに伝熱され、通水パイプの凍結を防止する。
ところで上記実施形態では、図1に示すように、一端側(図1の右端側)の抵抗器1から引き出した第2のリード線80−2を折返し部Tで折り返してそれよりも先端側の部分を第3のリード線80−3としたが、前記折返し部Tで折り返さず、当該折返し部Tの部分を切断した状態とし、当該折返し部Tで切断した第2のリード線80−2と第3のリード線80−3の先端部を図示しないコネクタに接続する構成などとしても良い。要は、第3のリード線80−3は、抵抗素子50の両端に接続された第1,第2のリード線80−1,2のケース10内に収納されている部分とは別のリード線であればどのようなリード線であってもよい。
図9は、本発明の他の実施形態に係る抵抗器1−2の断面図(但し充填材60の記載は省略)である。即ち、前記図7に相当する図である。同図に示す抵抗器1−2において、前記図1〜図8に示す実施形態にかかる抵抗器1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図8に示す実施形態と同じである。
同図に示す抵抗器1−2において、上記抵抗器1と相違する点は、ケース10のリード線挿入部15,17の深さを、上記抵抗器1の場合に比べて深くし、また第3のリード線80−3を下側、第1,第2のリード線80−1,2を上側として、これらリード線80−1,2,3をケース10のリード線挿入部15,17に圧入した点である。この場合も、ケース10を側面10b又は10dから投影した際(矢印M方向から見た際)に、抵抗素子50の両端を結ぶ中心線L1と、第3のリード線80−3のケース10内部における両端を結ぶ中心線L3とは、互いに交差しない位置(この例では中心線L1よりも中心線L3の方が低い位置)であって、且つ平行に設置されている。この抵抗器1−2においても、上記抵抗器1と同様の作用効果が発揮される。
図10は、本発明のさらに他の実施形態に係る抵抗器1−3の断面図(但し充填材60の記載は省略)である。同図に示す抵抗器1−3において、前記図1〜図9に示す実施形態にかかる抵抗器1,1−2と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図9に示す実施形態と同じである。
同図に示す抵抗器1−3において、上記抵抗器1と相違する点は、第1,第2のリード線80−1,2(図10では第2のリード線80−2のみ点線で示す)を、抵抗素子50のキャップ51の端面に溶接などによって取り付けることで、抵抗素子50の中心線L1と、第1,第2のリード線80−1,2のケース10内部における両端を結ぶ中心線L2とを一致させている点と、リード線挿入部15,17(図10ではリード線挿入部17のみ示す)を両突出面(側面)10e,10f(図10では突出面10fのみ示す)の中央に設けた点と、抵抗素子50の真下の位置に第3のリード線80−3を配置して第3のリード線80−3を下側、第1,第2のリード線80−1,2を上側として、これら第1,第2,第3のリード線80−1,2,3をケース10のリード線挿入部15,17に圧入した点とである。
またこのケース10の収納部11には、抵抗素子50を収納する抵抗素子収納部11Aと、抵抗素子50(同時に第1,第2のリード線80−1,2)の下に設置される第3のリード線80−3を収納する第3リード線収納部11Bbとが具備されている。
またこの抵抗器1−3の場合も、ケース10を各リード線80−1,2,3の突出面10e,10fとは異なる側面10b又は10dから投影した際に、抵抗素子50の中心線L1と、第3のリード線80−3の中心線L3とを、互いに交差しない位置で平行に設置している。
この抵抗器1−3においても、上記抵抗器1と同様の作用効果が発揮される。さらにこの抵抗器1−3の場合、上記抵抗器1よりもその幅寸法Nの小型化(薄型化)を図ることができ、狭いスペースへの抵抗器1−3の挿入をさらに容易に行うことができる。
図11は、本発明のさらに他の実施形態に係る抵抗器1−4の断面図(但し充填材60の記載は省略)である。同図に示す抵抗器1−4において、前記図1〜図10に示す実施形態にかかる抵抗器1,1−2,1−3と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図10に示す実施形態と同じである。
同図に示す抵抗器1−4において、上記抵抗器1−3と相違する点は、抵抗素子50の真上の位置に第3のリード線80−3を配置することで、第3のリード線80−3を上側、第1,第2のリード線80−1,2を下側とした点である。またこれに伴って、ケース10の収納部11の抵抗素子収納部11Aの上側に、第3リード線収納部11Bbを設置している。
この抵抗器1−4の場合も、ケース10を側面10b又は10dから投影した際に、抵抗素子50の両端を結ぶ中心線L1と、第3のリード線80−3の中心線L3とを、互いに交差しない位置で平行に設置している。この抵抗器1−4においても、上記抵抗器1−3と同様の作用効果が発揮される。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記実施形態では、収納部11の内底面に一対の段部からなる規制部19,21を設けたが、例えばケース10の収納部11のリード線挿入部15を設けた一方の内壁面自体を抵抗素子50の中心線L1方向への移動を規制する規制部とし、もう一方には上記段部からなる規制部21を設ける構成としても良い。また、上記規制部19,21の代わりに、ケース10の収納部11のリード線挿入部15,17を設けた対向する内壁面の一方又は両方から突起を突出させてその先端面を規制部としても良い。
また上記実施形態では、抵抗素子50の中心線L1と、第3のリード線80−3の中心線L3とを平行に設置したが、各リード線80−1,2,3の突出面10e,10fとは異なる側面10b又は10dから投影した際に互いに交差しない位置であれば、平行でなくてもよい。また上記実施形態では、抵抗器1を複数個リード線80によって直列に接続したが、1個の抵抗器1に対して本発明を適用しても良い。また本発明に係る抵抗器1は、ヒータ用の抵抗器に限定されず、ヒータ用以外の各種用途に用いる抵抗器に適用しても良い。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
1,1−2,1−3,1−4 抵抗器
10 ケース
10b,10d 突出面とは異なる側面
10e,10f 突出面(側面)
11 収納部
11A 抵抗素子収納部
11B 第1,第2リード線収納部
11C 第3リード線収納部
13 開口
15 リード線挿入部
17 リード線挿入部
19 規制部
21 規制部
50 抵抗素子
60 充填材
80(80−1,2,3) リード線
80−1 第1のリード線
80−2 第2のリード線
80−3 第3のリード線
L1 抵抗素子の両端を結ぶ中心線
L2 第1,第2のリード線のケース内部における両端を結ぶ中心線
L3 第3のリード線のケース内部における両端を結ぶ中心線

Claims (4)

  1. 両端にそれぞれ第1,第2のリード線を接続した抵抗素子と、
    前記第1,第2のリード線とは別の第3のリード線と、
    上面に開口が形成され、前記抵抗素子と第1,第2,第3のリード線を収納する収納部を有するケースと、
    前記収納部に充填される充填材と、
    を具備し、
    前記第1,第2のリード線と前記第3のリード線を前記ケースの上面を囲む側面の内の一対の対向する側面からそれぞれ突出させ、
    前記ケースを、前記上面を囲む側面の内の前記各リード線の突出面とは異なる側面から投影した際に、前記抵抗素子の両端を結ぶ中心線と、前記第3のリード線のケース内部における両端を結ぶ中心線とを、互いに交差しない位置に設置したことを特徴とする抵抗器。
  2. 請求項1に記載の抵抗器であって、
    前記ケースを、前記上面を囲む側面の内の前記各リード線の突出面とは異なる側面から投影した際に、前記抵抗素子の両端を結ぶ中心線と、前記第3のリード線のケース内部における両端を結ぶ中心線とを、平行に設置したことを特徴とする抵抗器。
  3. 抵抗素子を収納する収納部を有するケースにおいて、
    前記収納部は少なくとも、
    前記抵抗素子を収納する抵抗素子収納部と、
    前記抵抗素子若しくはその両端に接続される第1,第2のリード線の上又は下に設置され、前記第1,第2のリード線とは別の第3のリード線を収納する第3リード線収納部と、
    を具備して構成されていることを特徴とするケース。
  4. 請求項3に記載のケースであって、
    前記収納部の内底面には、前記抵抗素子収納部に収納する抵抗素子の両端を結ぶ中心線方向への当該抵抗素子の移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とするケース。
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