JP2020107551A - 燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】セル積層体の積層方向端部において良好なシール性を確保することができる燃料電池スタックを提供する。【解決手段】燃料電池スタック10は、発電セル12が複数積層されたセル積層体14を備える。セル積層体14は、発電セル12の積層方向の両端に位置する端部金属セパレータ30e、32eを有する。各端部金属セパレータ30e、32eには、ビードシール52、62が一体に形成されている。ビードシール52、62に対向する位置に、金属板80、90と弾性シール部材82、92とが重ねて配置されている。金属板80、90は、電気絶縁性を有する支持部材84、94により支持されるとともに、ビードシール52、62と弾性シール部材82、92との間に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、電解質膜・電極構造体と金属セパレータとを有する発電セルが複数積層されたセル積層体を備えた燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の一方の面にアノード電極が、他方の面にカソード電極が、それぞれ配設された電解質膜・電極構造体(MEA)を備えている。電解質膜・電極構造体は、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持されることにより、発電セルを構成している。発電セルが所定の数だけ積層した積層体を備えた燃料電池スタックが、例えば、燃料電池車両(燃料電池電気自動車等)に組み込まれている。
燃料電池スタックでは、セパレータとして金属セパレータが使用される場合がある。その際、金属セパレータには、酸化剤ガス及び燃料ガスである反応ガスや冷却媒体の漏れを防止するために、シール部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。シール部材は、フッ素系やシリコーン等の弾性ゴムシールが使用されており、コストが高騰するという問題がある。
そこで、例えば、特許文献2に開示されているように、弾性ゴムシールに代えて、金属セパレータにビードシールを形成する構成が採用されている。
特開2002−305006号公報 特開2015−191802号公報
本発明は、上述した従来技術に関連してなされたものであり、セル積層体の積層方向端部において良好なシール性を確保することができる燃料電池スタックを提供する。
本発明の一態様は、電解質膜・電極構造体と前記電解質膜・電極構造体の両側にそれぞれ配設された金属セパレータとを有する発電セルが複数積層されたセル積層体を備え、前記セル積層体は、前記発電セルの積層方向の両端に位置する端部金属セパレータを有し、各前記端部金属セパレータには、流体の漏れを防止するために前記積層方向の外側に向かって突出したビードシールが一体に形成されている燃料電池スタックであって、前記ビードシールに対向する位置に、金属板と弾性シール部材とが重ねて配置され、前記金属板は、電気絶縁性を有する支持部材により支持されるとともに、前記ビードシールと前記弾性シール部材との間に配置されている、燃料電池スタックである。
本発明の燃料電池スタックによれば、弾性シール部材よりも剛性が高くかつ支持部材により支持された金属板が、ビードシールと弾性シール部材との間に配置されるため、ビードシールの傾きを防止することができる。また、ビードシールが金属板で支持されるため、ビードシールの積層方向位置の変動をなくし、金属セパレータに過大な圧縮荷重が加えられることを抑制することができる。さらに、金属板及び端部金属セパレータは、いずれも金属製であり線膨張係数が互いに近いため、温度変化に伴う熱膨張時又は熱収縮時に金属板とビードシールとの接触位置がずれることを防止することができる。従って、ビードシールにおいて良好なシール性を確保することができる。
本発明に係る一実施形態に係る燃料電池スタックの斜視説明図である。 燃料電池スタックの一部分解概略斜視図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 燃料電池スタックの発電セルの分解斜視図である。 第1金属セパレータ(第1端部金属セパレータ)の正面説明図である。 第2金属セパレータ(第2端部金属セパレータ)の正面説明図である。 第1金属板の正面説明図である。 第1弾性シール部材の正面説明図である。 一方のインシュレータの正面説明図である。 他方のインシュレータの正面説明図である。
以下、本発明に係る燃料電池スタックについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係る燃料電池スタック10は、複数の発電セル12が水平方向(矢印A方向)に積層されたセル積層体14を備える。なお、複数の発電セル12は、重力方向(矢印C方向)に積層されていてもよい。燃料電池スタック10は、例えば、図示しない燃料電池電気自動車等の燃料電池車両に搭載される。
図2において、セル積層体14の積層方向(矢印A方向)一端には、ターミナルプレート16a、インシュレータ18a及びエンドプレート20aが外方に向かって、順次、配設される。セル積層体14の積層方向他端には、ターミナルプレート16b、インシュレータ18b及びエンドプレート20bが外方に向かって、順次、配設される。
図1に示すように、エンドプレート20a、20bは、横長(縦長でもよい)の長方形状を有するとともに、各辺間には、連結バー24が配置される。各連結バー24は、両端をエンドプレート20a、20bの内面にボルト26を介して固定され、複数の積層された発電セル12に積層方向(矢印A方向)の締め付け荷重を付与する。なお、燃料電池スタック10では、エンドプレート20a、20bを端板とする筐体を備え、筐体内にセル積層体14を収容するように構成してもよい。
図3及び図4に示すように、発電セル12は、樹脂フィルム付きMEA(電解質膜・電極構造体)28と、樹脂フィルム付きMEA28を両側から挟持する第1金属セパレータ30及び第2金属セパレータ32とを備える。
第1金属セパレータ30及び第2金属セパレータ32は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属薄板の断面を波形にプレス成形して構成される。第1金属セパレータ30と第2金属セパレータ32とは、外周を溶接、ろう付け、かしめ等により一体に接合され、接合セパレータ33を構成する。
発電セル12の長辺方向である矢印B方向(図4中、水平方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス入口連通孔34a、冷却媒体入口連通孔36a及び燃料ガス出口連通孔38bが矢印C方向に配列して設けられる。酸化剤ガス入口連通孔34aは、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給する。冷却媒体入口連通孔36aは、冷却媒体を供給する。燃料ガス出口連通孔38bは、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出する。
発電セル12の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガス入口連通孔38a、冷却媒体出口連通孔36b及び酸化剤ガス出口連通孔34bが、矢印C方向に配列して設けられる。燃料ガス入口連通孔38aは、燃料ガスを供給する。冷却媒体出口連通孔36bは、冷却媒体を排出する。酸化剤ガス出口連通孔34bは、酸化剤ガスを排出する。酸化剤ガス入口連通孔34a及び酸化剤ガス出口連通孔34bと燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bの配置は、本実施形態に限定されるものではない。要求される仕様に応じて、適宜設定すればよい。
図3に示すように、樹脂フィルム付きMEA28は、電解質膜・電極構造体28aと、電解質膜・電極構造体28aの外周部に接合された樹脂フィルム46とを備える。電解質膜・電極構造体28aは、電解質膜40と、電解質膜40の両側にそれぞれ配置されたカソード電極42及びアノード電極44とを有する。電解質膜40は、例えば、水分を含んだパーフルオロスルホン酸の薄膜である固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)である。固体高分子電解質膜は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用してもよい。電解質膜40は、カソード電極42及びアノード電極44よりも小さな平面寸法(外形寸法)を有する。
カソード電極42は、電解質膜40の一方の面40aに接合される第1電極触媒層42aと、第1電極触媒層42aに積層される第1ガス拡散層42bとを有する。第1電極触媒層42aは、第1ガス拡散層42bよりも小さな外形寸法を有するとともに、電解質膜40と同一未満の外形寸法に設定される。なお、第1電極触媒層42aは、電解質膜40と同一の外形寸法を有していてもよいし、第1ガス拡散層42bと同一の外形寸法を有してもよい。
アノード電極44は、電解質膜40の他方の面40bに接合される第2電極触媒層44aと、第2電極触媒層44aに積層される第2ガス拡散層44bとを有する。第2電極触媒層44aは、第2ガス拡散層44bよりも小さな外形寸法を有するとともに、電解質膜40と同一未満の外形寸法に設定される。なお、第2電極触媒層44aは、電解質膜40と同一の外形寸法を有していてもよいし、第2ガス拡散層44bと同一の外形寸法を有してもよい。
第1電極触媒層42aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が、第1ガス拡散層42bの表面に一様に塗布されて形成される。第2電極触媒層44aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が、第2ガス拡散層44bの表面に一様に塗布されて形成される。第1ガス拡散層42b及び第2ガス拡散層44bは、カーボンペーパ、カーボンクロス等からなる。
第1ガス拡散層42bの外周先端縁部と第2ガス拡散層44bの外周先端縁部との間には、枠形状(四角環状)を有する樹脂フィルム46が挟持される。樹脂フィルム46の内周端面は、電解質膜40の外周端面に近接又は当接する。
図4に示すように、樹脂フィルム46の矢印B方向の一端縁部には、酸化剤ガス入口連通孔34a、冷却媒体入口連通孔36a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。樹脂フィルム46の矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス入口連通孔38a、冷却媒体出口連通孔36b及び酸化剤ガス出口連通孔34bが設けられる。
樹脂フィルム46は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、又はm−PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)又は変性ポリオレフィンで構成される。なお、樹脂フィルム46を用いることなく、電解質膜40を外方に突出させてもよい。また、外方に突出した電解質膜40の両側に枠形状のフィルムを設けてもよい。
図4に示すように、第1金属セパレータ30の樹脂フィルム付きMEA28に向かう表面30aには、例えば、矢印B方向に延在する酸化剤ガス流路48が設けられる。
図5に示すように、酸化剤ガス流路48は、酸化剤ガス入口連通孔34a及び酸化剤ガス出口連通孔34bに流体的に連通する。酸化剤ガス流路48は、矢印B方向に沿って直線状に延在する複数本の凸部48aの間に設けられた直線状の流路溝48bを有する。なお、凸部48a及び流路溝48bは、積層方向からの平面視で波状に延在していてもよい。
酸化剤ガス入口連通孔34aと酸化剤ガス流路48との間には、複数個のエンボス部を有する入口バッファ部50aが設けられる。酸化剤ガス出口連通孔34bと酸化剤ガス流路48との間には、複数個のエンボス部を有する出口バッファ部50bが設けられる。
第1金属セパレータ30の表面30aには、プレス成形により第1ビードシール52が樹脂フィルム付きMEA28(図1)に向かって膨出成形される。
図3に示すように、第1ビードシール52は、先端に向かって先細りの断面形状を有する。第1ビードシール52の先端は、平坦形状である。ただし、第1ビードシール52の先端は、凸状のR形状であってもよい。
図5に示すように、第1ビードシール52は、複数の連通孔(酸化剤ガス入口連通孔34a等)を個別に囲む複数のビードシール53(以下、「連通孔ビード部53」という)と、酸化剤ガス流路48、入口バッファ部50a及び出口バッファ部50bを囲むビードシール54(以下、「外周側ビード部54」という)とを有する。連通孔ビード部53及び外周側ビード部54は、第1金属セパレータ30の厚さ方向から見た平面形状が波形状である。なお、連通孔ビード部53及び外周側ビード部54は、平面形状がストレート形状であってもよい。
複数の連通孔ビード部53は、第1金属セパレータ30の表面30aからMEA28に向かって突出するとともに、酸化剤ガス入口連通孔34a、酸化剤ガス出口連通孔34b、燃料ガス入口連通孔38a、燃料ガス出口連通孔38b、冷却媒体入口連通孔36a及び冷却媒体出口連通孔36bの周囲をそれぞれ個別に周回する。以下、複数の連通孔ビード部53のうち、酸化剤ガス入口連通孔34aを囲むものを「連通孔ビード部53a」と表記し、酸化剤ガス出口連通孔34bを囲むものを「連通孔ビード部53b」と表記する。
第1金属セパレータ30には、連通孔34a、34bの外周をそれぞれ周回する連通孔ビード部53a、53bの内側(連通孔34a、34b側)及び外側(酸化剤ガス流路48側)を連通するブリッジ部53rがそれぞれ設けられる。酸化剤ガス入口連通孔34aを囲む連通孔ビード部53aの、酸化剤ガス流路48側の辺部に、ブリッジ部53rが設けられる。酸化剤ガス出口連通孔34bを囲む連通孔ビード部53bの、酸化剤ガス流路48側の辺部に、ブリッジ部53rが設けられる。
ブリッジ部53rは、連通孔ビード部53a、53bの内側及び外側にそれぞれ複数本のトンネル53tを有する。トンネル53tは、プレス成形により、第1金属セパレータ30の表面30aから樹脂フィルム付きMEA28側に向かって突出成形される。トンネル53tの酸化剤ガス流路48側の先端部には、ガス流通用の孔が設けられている。
図3に示すように、第1ビードシール52の凸部先端面には、樹脂部材56が印刷又は塗布等により固着される。樹脂部材56は、プラスチック、例えば、ポリエステルが使用される。樹脂部材56はゴム材により構成されてもよい。なお、樹脂部材56は、外周側ビード部54及び連通孔ビード部53の平面形状を打ち抜いたシートを貼ることにより構成してもよい。また、樹脂部材56は、必要に応じて設ければよく、不要にすることもできる。
図4に示すように、第2金属セパレータ32の樹脂フィルム付きMEA28に向かう表面32aには、例えば、矢印B方向に延在する燃料ガス流路58が形成される。図6に示すように、燃料ガス流路58は、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bに流体的に連通する。燃料ガス流路58は、矢印B方向に沿って直線状に延在する複数本の凸部58aの間に設けられた直線状の流路溝58bを有する。なお、凸部58a及び流路溝58bは、積層方向からの平面視で波状に延在していてもよい。
燃料ガス入口連通孔38aと燃料ガス流路58との間には、複数個のエンボス部を有する入口バッファ部60aが設けられる。燃料ガス出口連通孔38bと燃料ガス流路58との間には、複数個のエンボス部を有する出口バッファ部60bが設けられる。
第2金属セパレータ32の表面32aには、プレス成形により第2ビードシール62が樹脂フィルム付きMEA28(図1)に向かって膨出成形される。
図3に示すように、第2ビードシール62は、先端に向かって先細りの断面形状を有する。第2ビードシール62の先端は、平坦形状である。ただし、第2ビードシール62の先端は、凸状のR形状であってもよい。
図6に示すように、第2ビードシール62は、複数の連通孔(燃料ガス入口連通孔38a等)を個別に囲む複数のビードシール63(以下、「連通孔ビード部63」という)と、燃料ガス流路58、入口バッファ部60a及び出口バッファ部60bを囲むビードシール64(以下、「外周側ビード部64」という)とを有する。連通孔ビード部63及び外周側ビード部64は、第2金属セパレータ32の厚さ方向から見た平面形状が波形状である。なお、連通孔ビード部63及び外周側ビード部64は、平面形状がストレート形状(ストレート形状を組み合わせた形状)であってもよい。
複数の連通孔ビード部63は、第2金属セパレータ32の表面32aからMEA28側に向かって突出するとともに、酸化剤ガス入口連通孔34a、酸化剤ガス出口連通孔34b、燃料ガス入口連通孔38a、燃料ガス出口連通孔38b、冷却媒体入口連通孔36a及び冷却媒体出口連通孔36bの周囲をそれぞれ個別に周回する。以下、複数の連通孔ビード部63のうち、燃料ガス入口連通孔38aを囲むものを「連通孔ビード部63a」と表記し、燃料ガス出口連通孔38bを囲むものを「連通孔ビード部63b」と表記する。
第2金属セパレータ32には、連通孔38a、38bの外周をそれぞれ周回する連通孔ビード部63a、63bの内側(連通孔38a、38b側)及び外側(燃料ガス流路58側)を連通するブリッジ部63rがそれぞれ設けられる。燃料ガス入口連通孔38aを囲む連通孔ビード部63aの、燃料ガス流路58側の辺部に、ブリッジ部63rが設けられる。燃料ガス出口連通孔38bを囲む連通孔ビード部63bの、燃料ガス流路58側の辺部に、ブリッジ部63rが設けられる。
ブリッジ部63rは、連通孔ビード部63a、63bの内側及び外側にそれぞれ複数本のトンネル63tを有する。トンネル63t、63tは、プレス成形により、第2金属セパレータ32の表面32aから樹脂フィルム付きMEA28側に向かって突出成形される。トンネル63tの燃料ガス流路58側の先端部には、ガス流通用の孔が設けられている。
図3に示すように、第2ビードシール62の凸部先端面には、樹脂部材56が印刷又は塗布等により固着される。樹脂部材56は、プラスチック、例えば、ポリエステルが使用される。樹脂部材56はゴム材により構成されてもよい。なお、樹脂部材56は、外周側ビード部64及び連通孔ビード部63の平面形状を打ち抜いたシートを貼ることにより構成してもよい。また、樹脂部材56は、必要に応じて設ければよく、不要にすることもできる。
図4に示すように、互いに接合される第1金属セパレータ30の面30bと第2金属セパレータ32の面32bとの間には、冷却媒体入口連通孔36aと冷却媒体出口連通孔36bとに流体的に連通する冷却媒体流路66が形成される。冷却媒体流路66は、表面に酸化剤ガス流路48が形成された第1金属セパレータ30の裏面形状と、表面に燃料ガス流路58が形成された第2金属セパレータ32の裏面形状とが重なり合って形成される。
図3に示すように、セル積層体14は、積層方向(矢印A方向)の両端に位置する第1端部金属セパレータ30e及び第2端部金属セパレータ32eを有する。第2端部金属セパレータ32eは、セル積層体14の積層方向の一端(インシュレータ18a及びエンドプレート20aが位置する側の端)に位置し、第1端部金属セパレータ30eは、セル積層体14の積層方向の他端(インシュレータ18b及びエンドプレート20bが位置する側の端)に位置する。
図3及び図5において、第1端部金属セパレータ30eは、樹脂フィルム付きMEA28の樹脂フィルム46における積層方向の一端側(インシュレータ18a及びエンドプレート20aが位置する側)を指向する面46aに接触する第1金属セパレータ30と同一構成である。そのため、第1端部金属セパレータ30eの詳細な説明については省略する。
図3及び図6において、第2端部金属セパレータ32eは、樹脂フィルム付きMEA28の樹脂フィルム46における積層方向の他端側(インシュレータ18b及びエンドプレート20bが位置する側)を指向する面46bに接触する第2金属セパレータ32と同一構成である。そのため、第2端部金属セパレータ32eの詳細な説明については省略する。
図2において、ターミナルプレート16a、16bは、電気導電性を有する材料から構成され、例えば、銅、アルミニウム又はステンレススチール等の金属で構成される。ターミナルプレート16a、16bの略中央には、積層方向外方に延在する端子部68a、68bが設けられる。
端子部68aは、絶縁性筒体70aに挿入されてインシュレータ18aの孔部72a及びエンドプレート20aの孔部74aを貫通してエンドプレート20aの外部に突出する。端子部68bは、絶縁性筒体70bに挿入されてインシュレータ18bの孔部72b及びエンドプレート20bの孔部74bを貫通してエンドプレート20bの外部に突出する。
インシュレータ18a、18bは、絶縁性材料、例えば、ポリカーボネート(PC)やフェノール樹脂等(プラスチック材)で形成される。インシュレータ18a、18bの中央部には、セル積層体14に向かって開口される凹部76a、76bが形成され、凹部76a、76bの底面には、孔部72a、72bが設けられる。
インシュレータ18a及びエンドプレート20aの矢印B方向の一端縁部には、酸化剤ガス入口連通孔34a、冷却媒体入口連通孔36a及び燃料ガス出口連通孔38bが設けられる。インシュレータ18a及びエンドプレート20aの矢印B方向の他端縁部には、燃料ガス入口連通孔38a、冷却媒体出口連通孔36b及び酸化剤ガス出口連通孔34bが設けられる。
図3に示すように、セル積層体14の積層方向一端部(エンドプレート20b側の端部)では、第1ビードシール52に対向する位置に、第1金属板80と第1弾性シール部材82とが重ねて配置されている。第1金属板80と第1弾性シール部材82とにより、第1シール部材83が構成される。第1弾性シール部材82の断面形状は円形に限定されず、例えば、四角形等の多角形であってもよく、その他の形状であってもよい。
第1金属板80は、電気絶縁性を有する支持部材84により支持されるとともに、第1ビードシール52と第1弾性シール部材82との間に配置されている。第1金属板80は、支持部材84に当接するとともに、支持部材84に対し、積層方向(矢印A方向)に対して垂直な方向に摺動可能である。第1ビードシール52の凸部と第1弾性シール部材82は、セル積層体14の積層方向から見て互いに重なる位置に設けられている。
第1金属板80は、第1端部金属セパレータ30eと同系統の金属材料からなる。第1端部金属セパレータ30e及び第1金属板80は、例えば、いずれもステンレス系材料からなる。第1金属板80は、第1端部金属セパレータ30eと同じ材料からなることが好ましいが、第1端部金属セパレータ30eと線膨張係数が略同一であれば、第1端部金属セパレータ30eと異なる組成の金属材料により構成されてもよい。
支持部材84には、第1弾性シール部材82を収容する溝84aが設けられている。溝84aは、第1ビードシール52に対向する位置に設けられている。第1金属板80は、溝84aを跨いで配置されている。第1弾性シール部材82は、第1金属板80と溝84aの底部との間に弾性圧縮状態で挟持されている。従って、第1弾性シール部材82は、第1金属板80と溝84aの底部とに密着して気密シールを形成している。
支持部材84は、溝84aが形成された凹部84bを有する。第1金属板80は、凹部84bに収容されている。第1金属板80の外周端80eと、当該外周端80eに対向する凹部84bの側壁面84bsとの間には、第1金属板80の熱膨張を許容するための隙間Gが設けられている。凹部84bは、ターミナルプレート16bを収容する凹部76bを全周にわたって囲んでいる。
第1ビードシール52の凸部と第1金属板80との間には、樹脂部材56が介装されている。樹脂部材56が第1金属板80に当接している。
支持部材84は、インシュレータ18bの一部を構成する。すなわち、支持部材84は、インシュレータ18bと一体に成形されている。なお、支持部材84は、インシュレータ18bとは別体に構成された部材(例えば、インシュレータ18bの外周を囲む枠状の部材)であってもよい。
セル積層体14の積層方向の他端部(エンドプレート20a側の端部)では、第2ビードシール62に対向する位置に、第2金属板90と第2弾性シール部材92とが重ねて配置されている。第2金属板90と第2弾性シール部材92とにより、第2シール部材93が構成される。
第2金属板90は、電気絶縁性を有する支持部材94により支持されるとともに、第2ビードシール62と第2弾性シール部材92との間に配置されている。第2金属板90は、支持部材94に当接するとともに、支持部材94に対し、積層方向(矢印A方向)に対して垂直な方向に摺動可能である。第2ビードシール62の凸部と第2弾性シール部材92は、セル積層体14の積層方向から見て互いに重なる位置に設けられている。
第2金属板90は、第2端部金属セパレータ32eと同系統の金属材料からなる。第2端部金属セパレータ32e及び第2金属板90は、例えば、いずれもステンレス系材料からなる。第2金属板90は、第2端部金属セパレータ32eと同じ材料からなることが好ましいが、第2端部金属セパレータ32eと線膨張係数が略同一であれば、第2端部金属セパレータ32eと異なる組成の金属材料により構成されてもよい。
支持部材94には、第2弾性シール部材92を収容する溝94aが設けられている。溝94aは、第2ビードシール62に対向する位置に設けられている。第2金属板90は、溝94aを跨いで配置されている。第2弾性シール部材92は、第2金属板90と溝94aの底部との間に弾性圧縮状態で挟持されている。従って、第2弾性シール部材92は、第2金属板90と溝94aの底部とに密着して気密シールを形成している。
支持部材94は溝94aが形成された凹部94bを有する。第2金属板90は、凹部94bに収容されている。第2金属板90の外周端90eと、当該外周端90eに対向する凹部94bの側壁面94bsとの間には、第2金属板90の熱膨張を許容するための隙間Gが設けられている。凹部94bは、ターミナルプレート16aを収容する凹部76aを全周にわたって囲んでいる。
第2ビードシール62の凸部と第2金属板90との間には、樹脂部材56が介装されている。樹脂部材56が第2金属板90に当接している。
支持部材94は、インシュレータ18aの一部を構成する。すなわち、支持部材94は、インシュレータ18aに一体に成形されている。なお、支持部材94は、インシュレータ18aとは別体に構成された部材(例えば、インシュレータ18aを囲む枠状の部材)であってもよい。
第1弾性シール部材82及び第2弾性シール部材92は、例えば、弾性を有する高分子材料(ゴム材)からなる。このような高分子材料としては、例えば、シリコンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。
図7に示すように、第1金属板80は、長方形状の外形形状を有するとともに、全体として第1金属セパレータ30の外周形状に沿った枠形状を有する。第1金属板80は、外周側ビード部54と複数の連通孔ビード部53とに対向する連続した一枚のプレートである。
第1金属板80の長手方向両端部には、複数の連通孔34a、34b、36a、36b、38a、38bにそれぞれ対向する複数の端部開口100が設けられている。第1金属板80の長手方向中央部(長手方向一方側の複数の端部開口100と長手方向他方側の複数の端部開口100との間)には、電解質膜・電極構造体28a(図3及び図4参照)の発電領域に対向する中央開口102が設けられている。積層方向から見て、第1金属板80は、外周側ビード部54の全体と複数の連通孔ビード部53の全体に重なるように構成されている。
図3において、第2金属板90は、第1金属板80と同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。
図8に示すように、第1弾性シール部材82は、第1金属板80の複数の端部開口100をそれぞれ囲む複数の連通孔シール部82aと、第1金属板80の互いに対向する長辺に沿って延在する一対の外側シール部82bとを有する。複数の連通孔シール部82aは、第1金属セパレータ30に設けられた複数の連通孔ビード部53にそれぞれ対向する位置に配置される。一対の外側シール部82bは、第1金属セパレータ30に設けられた外周側ビード部54のうち第1金属セパレータ30の長辺に沿って延在する部分に対向する位置に配置される。
第1金属板80の長手方向一方側において、互いに隣接する連通孔シール部82aは連結部82cにより連結されている。第1金属板80の長手方向他方側において、互いに隣接する連通孔シール部82aは連結部82cにより連結されている。一対の外側シール部82bは、一方側の複数の連通孔シール部82aと他方側の複数の連通孔シール部82aとにそれぞれ連結している。従って、第1弾性シール部材82は、複数の連通孔シール部82aと一対の外側シール部82bとを一体に有する部材である。
図10に示すように、第1弾性シール部材82を収容するためにインシュレータ18b(支持部材84)に設けられた溝84aは、第1弾性シール部材82(図8)の形状に沿って形成されている。
図3において、第2弾性シール部材92は、第1弾性シール部材82と同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。
図9に示すように、第2弾性シール部材92を収容するためにインシュレータ18a(支持部材94)に設けられた溝94aは、第2弾性シール部材92の形状に沿って形成されている。
このような燃料電池スタック10では、第1ビードシール52及び第2ビードシール62が弾性変形するように、各連結バー24をエンドプレート20a、20bの内面にボルト26を介して固定することによってセル積層体14に積層方向の締め付け荷重が付与されている。そのため、第1ビードシール52及び第2ビードシール62は、樹脂フィルム46を積層方向から挟持するように弾性変形している。すなわち、樹脂フィルム46には、第1ビードシール52の弾性力と第2ビードシール62の弾性力とが作用しているため、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体の漏れが防止される。
次に、このように構成される燃料電池スタック10の動作について説明する。
まず、図1に示すように、酸素含有ガス等の酸化剤ガス、例えば、空気は、エンドプレート20aの酸化剤ガス入口連通孔34aに供給される。水素含有ガス等の燃料ガスは、エンドプレート20aの燃料ガス入口連通孔38aに供給される。純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体は、エンドプレート20aの冷却媒体入口連通孔36aに供給される。
酸化剤ガスは、図4に示すように、酸化剤ガス入口連通孔34aから第1金属セパレータ30の酸化剤ガス流路48に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路48に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体28aのカソード電極42に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔38aから第2金属セパレータ32の燃料ガス流路58に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路58に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体28aのアノード電極44に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体28aでは、カソード電極42に供給される酸化剤ガスと、アノード電極44に供給される燃料ガスとが、第1電極触媒層42a及び第2電極触媒層44a内で電気化学反応により消費されて、発電が行われる。
次いで、カソード電極42に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔34bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、アノード電極44に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔38bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔36aに供給された冷却媒体は、第1金属セパレータ30と第2金属セパレータ32との間に形成された冷却媒体流路66に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体28aを冷却した後、冷却媒体出口連通孔36bから排出される。
この場合、本実施形態に係る燃料電池スタック10は、以下の効果を奏する。
図3に示すように、燃料電池スタック10では、第1弾性シール部材82よりも剛性が高くかつ支持部材84により支持された第1金属板80が、第1ビードシール52と第1弾性シール部材82との間に配置される。このため、全体が弾性材により構成されるシール部材を用いた場合と異なり、積層方向に圧縮荷重を受けた際、第1ビードシール52の傾きを防止することができる。第1弾性シール部材82が弾性変形することにより、支持部材84(インシュレータ18b)と第1金属板80の間がシールされる。また、第1ビードシール52が第1金属板80で支持されるため、第1ビードシール52の積層方向位置の変動をなくし、金属セパレータ30、32に過大な圧縮荷重が加えられることを抑制することができる。さらに、第1金属板80及び第1端部金属セパレータ30eは、いずれも金属製であり線膨張係数が互いに近いため、温度変化に伴う熱膨張時又は熱収縮時に第1金属板80と第1ビードシール52との接触位置がずれることを防止することができる。従って、第1ビードシール52において良好なシール性を確保することができる。
燃料電池スタック10では、第2弾性シール部材92よりも剛性が高くかつ支持部材94により支持された第2金属板90が、第2ビードシール62と第2弾性シール部材92との間に配置されるため、第2ビードシール62の傾きを防止することができる。第2弾性シール部材92が弾性変形することにより、支持部材94(インシュレータ18a)と第2金属板90の間がシールされる。また、第2ビードシール62が第2金属板90で支持されるため、第2ビードシール62の積層方向位置の変動をなくし、金属セパレータ30、32に過大な圧縮荷重が加えられることを抑制することができる。さらに、第2金属板90及び第2端部金属セパレータ32eは、いずれも金属製であり線膨張係数が互いに近いため、温度変化に伴う熱膨張時又は熱収縮時に第2金属板90と第2ビードシール62との接触位置がずれることを防止することができる。従って、第2ビードシール62において良好なシール性を確保することができる。
支持部材84には、第1弾性シール部材82を収容する溝84aが設けられ、第1金属板80は、溝84aを跨いで配置されているため、第1金属板80を安定して支持することができる。同様に、支持部材94には、第2弾性シール部材92を収容する溝94aが設けられ、第2金属板90は、溝94aを跨いで配置されているため、第2金属板90を安定して支持することができる。
第1金属板80は、第1端部金属セパレータ30eと同系統の金属材料からなるため、第1端部金属セパレータ30eと第1金属板80との線膨張差を小さくし、線膨張差の影響によるシール性低下を抑制することができる。同様に、第2金属板90は、第2端部金属セパレータ32eと同系統の金属材料からなるため、第2端部金属セパレータ32eと第2金属板90との線膨張差を小さくし、線膨張差の影響によるシール性低下を抑制することができる。
第1ビードシール52の凸部には樹脂部材56が設けられ、樹脂部材56が第1金属板80に当接しており、第1金属板80は、第1端部金属セパレータ30eと同系統の金属材料からなる。このため、第1ビードシール52の凸部からの樹脂部材56の剥がれを防止することができる。第2ビードシール62の凸部には樹脂部材56が設けられ、樹脂部材56が第2金属板90に当接しており、第2金属板90は、第2端部金属セパレータ32eと同系統の金属材料からなる。このため、第2ビードシール62の凸部からの樹脂部材56の剥がれを防止することができる。
上述した実施形態では、第1金属セパレータ30には、樹脂フィルム46に接触するようにセル積層体14の積層方向に向かって突出した第1ビードシール52が形成されている。また、第2金属セパレータ32には、樹脂フィルム46に接触するようにセル積層体14の積層方向に向かって突出した第2ビードシール62が形成されている。しかしながら、本発明では、電解質膜・電極構造体28aの外周部に樹脂フィルム46が設けられていなくてもよく、第1ビードシール52及び第2ビードシール62は、電解質膜・電極構造体28aの外周部に接触してもよい。
本実施形態では、第1金属セパレータ30及び第2金属セパレータ32の間に樹脂フィルム付きMEA28を挟持した発電セル12を構成し、各発電セル12間に冷却媒体流路66を形成する、所謂、各セル冷却構造を採用している。これに対して、例えば、3枚以上の金属セパレータと2枚以上の電解質膜・電極構造体(MEA)を備え、金属セパレータと電解質膜・電極構造体とを交互に積層したセルユニットを構成してもよい。その際、各セルユニット間には、冷却媒体流路が形成される、所謂、間引き冷却構造が構成される。
間引き冷却構造では、単一の金属セパレータの一方の面に燃料ガス流路が形成されかつ他方の面に酸化剤ガス流路が形成される。従って、一枚の金属セパレータが電解質膜・電極構造体間に配置される。
第1弾性シール部材82及び第2弾性シール部材92は、第1ビードシール52及び第2ビードシール62と同じように、積層方向からの平面視で波状に延在していてもよい。
本発明に係る燃料電池スタックは、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
上記実施形態は、電解質膜・電極構造体(28a)と前記電解質膜・電極構造体の両側にそれぞれ配設された金属セパレータ(30、32)とを有する発電セル(12)が複数積層されたセル積層体(14)を備え、前記セル積層体は、前記発電セルの積層方向の両端に位置する端部金属セパレータ(30e、32e)を有し、各前記端部金属セパレータには、流体の漏れを防止するために前記積層方向の外側に向かって突出したビードシール(52、62)が一体に形成されている燃料電池スタック(10)であって、前記ビードシールに対向する位置に、金属板(80、90)と弾性シール部材(82、92)とが重ねて配置され、前記金属板は、電気絶縁性を有する支持部材(84、94)により支持されるとともに、前記ビードシールと前記弾性シール部材との間に配置されている、燃料電池スタックを開示している。
前記支持部材には、前記弾性シール部材を収容する溝(84a、94a)が設けられ、前記金属板は、前記溝を跨いで配置されていてもよい。
前記支持部材は前記溝が形成された凹部(84b、94b)を有し、前記金属板は、前記凹部に収容されていてもよい。
前記支持部材は、前記セル積層体の前記積層方向の両側に配置されたインシュレータ(18a、18b)の一部であってもよい。
前記ビードシールの凸部と前記弾性シール部材は、前記積層方向から見て互いに重なる位置に設けられていてもよい。
前記ビードシールの凸部と前記金属板との間には、樹脂部材(56)が介装されていてもよい。
前記金属板は、前記端部金属セパレータと同系統の金属材料からなるものであってもよい。
前記ビードシールの凸部には樹脂部材が設けられ、前記樹脂部材が前記金属板に当接しており、前記金属板は、前記端部金属セパレータと同系統の金属材料からなるものであってもよい。
前記金属板及び前記端部金属セパレータは、いずれもステンレス系材料からなるものであってもよい。
前記端部金属セパレータには、前記電解質膜・電極構造体の電極面に沿って反応ガスを流す反応ガス流路(48、58)と、前記積層方向に貫通して前記流体を流す複数の連通孔(34a、34b、36a、36b、38a、38b)とが設けられ、前記ビードシールは、前記反応ガス流路を囲む外周側ビード部(54、64)と、前記複数の連通孔をそれぞれ囲む複数の連通孔ビード部(53、63)とを有し、前記金属板は、前記外周側ビード部と前記複数の連通孔ビード部とに対向する連続した一枚のプレートであってもよい。
前記金属板は、長方形状の外形形状を有し、前記金属板の長手方向両端部には、前記複数の連通孔にそれぞれ対向する複数の端部開口(100)が設けられ、前記金属板の長手方向中央部には、前記電解質膜・電極構造体の発電領域に対向する中央開口(102)が設けられていてもよい。
10…燃料電池スタック 12…発電セル
14…セル積層体 30e…第1端部金属セパレータ
32e…第2端部金属セパレータ 52…第1ビードシール
62…第2ビードシール 80…第1金属板
82…第1弾性シール部材 84、94…支持部材
90…第2金属板 92…第2弾性シール部材
第1金属セパレータ30の表面30aには、プレス成形により第1ビードシール52が樹脂フィルム付きMEA28(図)に向かって膨出成形される。
第2金属セパレータ32の表面32aには、プレス成形により第2ビードシール62が樹脂フィルム付きMEA28(図)に向かって膨出成形される。

Claims (11)

  1. 電解質膜・電極構造体と前記電解質膜・電極構造体の両側にそれぞれ配設された金属セパレータとを有する発電セルが複数積層されたセル積層体を備え、前記セル積層体は、前記発電セルの積層方向の両端に位置する端部金属セパレータを有し、各前記端部金属セパレータには、流体の漏れを防止するために前記積層方向の外側に向かって突出したビードシールが一体に形成されている燃料電池スタックであって、
    前記ビードシールに対向する位置に、金属板と弾性シール部材とが重ねて配置され、
    前記金属板は、電気絶縁性を有する支持部材により支持されるとともに、前記ビードシールと前記弾性シール部材との間に配置されている、燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記支持部材には、前記弾性シール部材を収容する溝が設けられ、
    前記金属板は、前記溝を跨いで配置されている、燃料電池スタック。
  3. 請求項2記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記支持部材は前記溝が形成された凹部を有し、
    前記金属板は、前記凹部に収容されている、燃料電池スタック。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記支持部材は、前記セル積層体の前記積層方向の両側に配置されたインシュレータの一部である、燃料電池スタック。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記ビードシールの凸部と前記弾性シール部材は、前記積層方向から見て互いに重なる位置に設けられている、燃料電池スタック。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記ビードシールの凸部と前記金属板との間には、樹脂部材が介装されている、燃料電池スタック。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記金属板は、前記端部金属セパレータと同系統の金属材料からなる、燃料電池スタック。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記ビードシールの凸部には樹脂部材が設けられ、前記樹脂部材が前記金属板に当接しており、
    前記金属板は、前記端部金属セパレータと同系統の金属材料からなる、燃料電池スタック。
  9. 請求項8記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記金属板及び前記端部金属セパレータは、いずれもステンレス系材料からなる、燃料電池スタック。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記端部金属セパレータには、前記電解質膜・電極構造体の電極面に沿って反応ガスを流す反応ガス流路と、前記積層方向に貫通して前記流体を流す複数の連通孔とが設けられ、
    前記ビードシールは、前記反応ガス流路を囲む外周側ビード部と、前記複数の連通孔をそれぞれ囲む複数の連通孔ビード部とを有し、
    前記金属板は、前記外周側ビード部と前記複数の連通孔ビード部とに対向する連続した一枚のプレートである、燃料電池スタック。
  11. 請求項10記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記金属板は、長方形状の外形形状を有し、
    前記金属板の長手方向両端部には、前記複数の連通孔にそれぞれ対向する複数の端部開口が設けられ、
    前記金属板の長手方向中央部には、前記電解質膜・電極構造体の発電領域に対向する中央開口が設けられている、燃料電池スタック。
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