JP2020104883A - 二重殻タンク - Google Patents

二重殻タンク Download PDF

Info

Publication number
JP2020104883A
JP2020104883A JP2018245495A JP2018245495A JP2020104883A JP 2020104883 A JP2020104883 A JP 2020104883A JP 2018245495 A JP2018245495 A JP 2018245495A JP 2018245495 A JP2018245495 A JP 2018245495A JP 2020104883 A JP2020104883 A JP 2020104883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
inner tank
heat insulating
sedimentation
suppressing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018245495A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7178262B2 (ja
Inventor
吉田 祐一
Yuichi Yoshida
祐一 吉田
正志 新郷
Masashi Shingo
正志 新郷
大輔 神▲崎▼
Daisuke Kanzaki
大輔 神▲崎▼
今井 達也
Tatsuya Imai
達也 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2018245495A priority Critical patent/JP7178262B2/ja
Publication of JP2020104883A publication Critical patent/JP2020104883A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7178262B2 publication Critical patent/JP7178262B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

【課題】粒状断熱材によって内槽と外槽との間に断熱層を形成することと、内槽の収縮変形に起因するタンク頂部の断熱層の厚みの減少を抑制することとを両立し得る二重殻タンクを提供する。【解決手段】二重殻タンクは、液体を密閉した状態で貯蔵する貯蔵部が内部に形成された球殻形状の内槽と、内槽を所定間隔を隔てて覆う球殻形状の外槽と、内槽と外槽との間に設けられ、内周側が内槽の外壁と接続された円環形状の沈降抑制部材と、内槽の外壁、外槽の内壁、及び沈降抑制部材によって囲まれた空間に充填された粒状断熱材とを、備える。沈降抑制部材は、内槽の赤道以上の高さに位置する沈降防止面を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、外槽と内槽とを備える二重殻タンクの構造に関する。
従来から、低温液体を貯蔵するタンクとして、二重殻タンクが知られている。二重殻タンクは、一般的に、低温液体を実質的に収容する内槽と、この内槽を所定の間隔を隔てて外側から覆う外槽と、内槽と外槽との間に形成された断熱層とを備える。断熱層は、例えば、内槽と外槽との間に充填された粒状断熱材で形成され、粒状断熱材としてはパーライトが使用される。
二重殻タンクの建造時に、内槽と外槽とが完成してから、内槽が空の状態で内槽と外槽との間を埋めるように粒状断熱材が充填される。そのため、内槽に低温液体が供給されて内槽が熱収縮すると、内槽と外槽との間隔が広がって、内槽と外槽との間に充填されている粒状断熱材が沈降する。粒状断熱材が沈降すると、二重殻タンクのタンク頂部に粒状断熱材の存在しない空間が生じ、タンク頂部の断熱層の厚みが低減する。二重殻タンクにおいて断熱層の厚みが不十分な箇所が生じると、その箇所の断熱性が低下する。断熱性の低下により、タンク頂部に霜が付くおそれがある。また、断熱性の低下により内槽への入熱量が増加すると、低温液体のボイルオフガス量が増加し、内槽の圧力が過剰となるおそれがある。
そこで、特許文献1の二重殻タンクでは、内槽の半径方向に伸縮可能な伸縮材(グラスウール)で形成された内側の断熱層と、充填材(パーライト)で形成された外側の断熱層との内外二層からなる断熱層を備える。この二重殻タンクでは、内槽の熱収縮によって断熱層に生じる隙間が膨張した伸縮材によって充たされ、充填材の沈降が抑制される。
特開2013−238285号公報
とりわけ屋外に設置された二重殻タンクでは日射によるタンク頂部への入熱量を抑えることが肝要である。それにも関わらず、内槽と外槽との間の断熱層が粒状断熱材によって形成されると、前述のように粒状断熱材の沈降によってタンク頂部の断熱性が低下する。
上記特許文献1の二重殻タンクによれば、粒状断熱材(充填材)の沈降を抑制できるものの、パーライトと比較して高価なグラスウールを多用することからコストが嵩む。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、粒状断熱材によって内槽と外槽との間に断熱層を形成することと、内槽の収縮変形に起因するタンク頂部の断熱層の厚みの減少を抑制することとを両立し得る二重殻タンクを提供することにある。
本発明の一態様に係る二重殻タンクは、
液体を密閉した状態で貯蔵する貯蔵部が内部に形成された球殻形状の内槽と、
前記内槽を所定間隔を隔てて覆う球殻形状の外槽と、
前記内槽と前記外槽との間に設けられ、内周側が前記内槽の外壁と接続された円環形状の沈降抑制部材と、
前記内槽の外壁、前記外槽の内壁、及び前記沈降抑制部材によって囲まれた空間に充填された粒状断熱材とを、備え、
前記沈降抑制部材が、前記内槽の赤道以上の高さに位置する沈降防止面を有することを特徴とするものである。
上記二重殻タンクによれば、冷熱により内槽が収縮変形する際に、内槽の外壁に沿って当該内槽の下方へ向かう粒状断熱材の流れが沈降抑制部材によって阻害される。これにより、内槽の熱収縮に起因するタンク頂部の粒状断熱材の沈降量が抑えられ、タンク頂部の断熱層の厚みの変化を抑制することができる。よって、上記二重殻タンクによれば、内槽と外槽との間に粒状断熱材による断熱層を形成することと、内槽の収縮変形に起因するタンク頂部の断熱層の厚みの減少を抑制することとを両立することができる。
上記二重殻タンクにおいて、前記沈降防止面の外径と内径との差が、空の前記内槽の赤道における前記内槽と前記外槽との槽間距離の10%以上であってよい。
二重殻タンクの内槽と外槽との槽間距離は、内槽に液体水素が貯蔵された状態では、空の状態と比較して約110%にまで拡大することがある。そのため、沈降防止面の外径と内径との差が槽間距離の10%以上であれば、内槽が冷熱により収縮したときに内槽と粒状断熱材からなる断熱層との間に生じる空隙に沈降抑制部材で蓋をすることができる。これにより、タンク頂部における粒状断熱材の沈降抑制効果がより確実に得られる。
さらに、上記二重殻タンクにおいて、前記沈降抑制部材が、前記内槽と同じ材料から構成されていてよい。
これにより、内槽が収縮変形及び変形回復する際に、沈降抑制部材の内槽と接続されている部分を内槽に追従して変形させることができる。
また、上記二重殻タンクにおいて、前記沈降抑制部材が、内周側が前記内槽の外壁と接続され、外周側が前記外槽の内壁と接続され、且つ、前記内槽の半径方向への伸縮性を有する隔膜を含んでいてよい。
これにより、沈降抑制部材によってタンク頂部の粒状断熱材が充填された空間が区画され、内槽が収縮変形及び変形回復する際のタンク頂部の粒状断熱材の移動が抑制される。よって、内槽の収縮変形に起因するタンク頂部の断熱層の厚みの減少を抑制することができる。
更に、上記二重殻タンクが、前記内槽と前記外槽との間の空間を真空引きする真空ポンプを備え、前記隔膜に気体の通過を許容し前記粒状断熱材の通過を阻止する通気孔が設けられていてよい。
このように、内槽と外槽との間の空間が真空とされることによって断熱層の断熱性能が高められる。そして、隔膜に設けられた通気孔を通じて気体の流動が許容されるので、内槽と外槽との間は隔膜によって複数の空間に区画されているが、そのうち少なくとも1つの空間を真空ポンプと接続すれば複数の空間の全てを真空引きすることができる。
また、上記二重殻タンクにおいて、前記沈降抑制部材が、前記内槽の赤道の高さ位置に設けられた第1の沈降抑制部材と、前記内槽の赤道と頂部との間の高さ位置に設けられた第2の沈降抑制部材とを含んでいてよい。
これにより、上下二段の沈降抑制部材によって、粒状断熱材の沈降の抑制効果をより一層高めることができる。
本発明によれば、粒状断熱材によって内槽と外槽との間に断熱層を形成することと、内槽の収縮変形に起因するタンク頂部の断熱層の厚みの減少を抑制することとを両立し得る二重殻タンクを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る空の二重殻タンクの全体的な構成を示す断面図である。 図2は、図1に示す二重殻タンクの低温液体を貯蔵した状態の全体的な構成を示す断面図である。 図3は、第1実施形態の変形例1に係る二重殻タンクの全体的な構成を示す断面図である。 図4は、第1実施形態の変形例2に係る二重殻タンクの沈降抑制部材の部分拡大図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る二重殻タンクの全体的な構成を示す断面図である。
〔第1実施形態〕
次に、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る空の二重殻タンク1Aの全体的な構成を示す断面図であり、図2は、図1に示す二重殻タンク1Aの低温液体を貯蔵した状態の全体的な構成を示す断面図である。図2では、収縮前の内槽2が二点鎖線で示されている。
図1に示す二重殻タンク1Aは、液体水素、液体窒素、液化天然ガス等の低温液体を貯蔵するタンクである。二重殻タンク1Aは、図示されないスカートによって支持された状態で船体、車両、又は地上等に設置される。
二重殻タンク1Aは、内槽2と、内槽2を覆う外槽3と、内槽2と外槽3との間で断熱層を形成する粒状断熱材4と、粒状断熱材4の沈降を防止する沈降抑制部材5Aとを備える。
内槽2は、中空球殻形状を呈し、例えば、多数のSUS製パネルが溶接されて成る。内槽2の内部には、低温液体を密閉した状態で貯蔵する貯蔵部21が形成されている。内槽2は、タンク建造時の常温(図1、参照)と低温液体収容時の低温(図2、参照)との温度差による収縮変形及び変形回復を許容し得る。
外槽3は、内槽2よりも一回り大きい中空球殻形状を呈し、例えば、多数の鋼板が溶接されて成る。内槽2及び外槽3の球殻形状の概念には、真球殻に限定されず、一対の半球殻とそれらの間に設けられた短筒胴から成る縦長又は横長の球殻形(カプセル形)、卵殻形などが含まれる。外槽3の直径は、内槽2の直径よりも大きい。空の内槽2と外槽3とが同心状に配置され、外槽3は内槽2を所定の槽間間隔を隔てて覆っている。内槽2の赤道における槽間距離を、槽間距離D1で表す。内槽2が空の状態において、槽間距離D1は、1〜2m程度であってよい。内槽2は、内槽2の外壁と外槽3の内壁との間を接続する図示されないロッド等によって、外槽3に支持されている。
沈降抑制部材5Aは、内槽2と外槽3との間に設けられている。本実施形態に係る沈降抑制部材5Aは、内槽2の外壁から半径方向外側へ向けて放射状に延びる、円環形状(アニュラス形状)を呈する。
沈降抑制部材5Aの内周部分は、内槽2の外壁であって、内槽2の赤道以上の部分と接続されている。図1に示す沈降抑制部材5Aは、内槽2の外壁の赤道部分と接続されている。但し、図3に示すように沈降抑制部材5A’は内槽2の外壁の赤道部分よりも上方と接続されていてもよい。
上記の沈降抑制部材5Aは、沈降防止面50を有する。沈降防止面50は、内槽2の赤道以上の高さに位置する。沈降防止面50は、上向きの面であってよい。沈降防止面50(又は、沈降抑制部材5A)の外径と内径との差(図1のD2)は、空の内槽2の赤道における内槽2と外槽3との槽間距離D1の10%以上である。
粒状断熱材4は、内槽2の外壁、外槽3の内壁、及び沈降抑制部材5Aによって囲まれた空間に圧密状態で充填されている。粒状断熱材4は、例えば、粒状のパーライトである。但し、粒状断熱材4は、パーライト以外の公知の粒状断熱材が採用されてよい。
内槽2と外槽3との間において粒状断熱材4が充填された空間は、真空ポンプ6によって強制排気され、ほぼ真空状態とされている。このように粒状断熱材4が充填された空間がほぼ真空状態とされることで、断熱効果が更に高められる。
以上に説明した通り、本実施形態に係る二重殻タンク1Aは、低温液体を密閉した状態で貯蔵する貯蔵部21が内部に形成された球殻形状の内槽2と、内槽2を所定間隔を隔てて覆う球殻形状の外槽3と、内槽2と外槽3との間に設けられ、内周側が内槽2の外壁と接続された円環形状の沈降抑制部材5Aと、内槽2の外壁、外槽3の内壁、及び沈降抑制部材5Aによって囲まれた空間に充填された粒状断熱材4とを、備える。そして、沈降抑制部材5Aが、内槽2の赤道以上の高さに位置する沈降防止面50を有する。
上記構成の二重殻タンク1Aは、図2に示すように、内槽2に液体水素等の低温液体が供給されると、その冷熱により内槽2が収縮変形する。それに伴い、内槽2と粒状断熱材4からなる断熱層との間に空隙が生じる。沈降抑制部材5Aより下では、沈降抑制部材5Aによって上記の空隙への粒状断熱材4の流入が阻止(又は抑制)される。ここで、粒状断熱材4は圧密されているので、粒状断熱材4の多くは、砂のように粒子が個別に流動するのではなく、塊状となって移動する。そのため、沈降抑制部材5Aによって内槽2の外壁に沿った粒状断熱材4の流れが阻害されるだけでも、粒状断熱材4の沈降の抑制効果が得られる。
一方、沈降抑制部材5Aより上では、上記の空隙への粒状断熱材4が流入する。その結果、タンク頂部1tにおいて粒状断熱材4が沈降し、内槽2と外槽3との間に空隙が生じる。しかし、沈降抑制部材5Aが存在しない場合と比較して、タンク頂部1tにおける粒状断熱材4の沈降量を抑えることができる。
このように二重殻タンク1Aでは、内槽2の熱収縮に起因するタンク頂部1tの粒状断熱材4の沈降量が抑えられるので、タンク頂部1tの断熱層の厚みの減少を抑制することができる。よって、二重殻タンク1Aでは、内槽2と外槽3との間に粒状断熱材4による断熱層を形成することと、内槽2の収縮変形に起因するタンク頂部1tの断熱層の厚みの減少を抑制することとを両立することができる。
また、本実施形態に係る二重殻タンク1Aでは、沈降防止面50の外径と内径との差D2が、空の内槽2の赤道における内槽2と外槽3との槽間距離D1の10%以上である。
二重殻タンク1Aの内槽2に液体水素が貯蔵された状態において、内槽2の赤道における内槽2と外槽3との槽間距離D1’(図2、参照)は、空の状態の槽間距離D1(図1、参照)と比較して、約110%に拡大することがある。但し、槽間距離D1’と槽間距離D1との比は、内槽2の直径と外槽3の直径との関係、内槽2の液体水素の貯蔵量等に応じて異なる。沈降防止面50の外径と内径との差D2が槽間距離D1の10%以上であれば、内槽2が収縮したときに内槽2と粒状断熱材4からなる断熱層との間に生じる空隙に沈降抑制部材5Aで確実に蓋をすることができる。これにより、タンク頂部における粒状断熱材4の沈降抑制効果がより確実に得られる。
さらに、上記の沈降抑制部材5Aは、内槽2と同じ材料から構成されている。これにより、内槽2が収縮変形及び変形回復する際に、沈降抑制部材5Aの内槽2と接続されている部分を内槽2に追従して変形させることができる。
なお、図1に示す二重殻タンク1Aの沈降抑制部材5Aは、内槽2の赤道部分に設けられており、図3に示す二重殻タンク1A’の沈降抑制部材5A’は、内槽2の赤道より高い位置に設けられている。これらの沈降抑制部材5A,5A’が複合されてもよい。即ち、図4に示すように、二重殻タンク1A’’が、内槽2の赤道の高さ位置に設けられた第1の沈降抑制部材5Aと、内槽2の赤道と頂部との間の高さ位置に設けられた第2の沈降抑制部材5A’とを備えていてよい。
このように、二重殻タンク1A’’が上下二段の沈降抑制部材5A,5A’を備えることにより、内槽2が収縮した際に、第1の沈降抑制部材5A及び第2の沈降抑制部材5A’の双方で、内槽2と粒状断熱材4からなる断熱層との空隙に流れ込む粒状断熱材4を抑制することができる。これにより、タンク頂部1tにおける粒状断熱材4の沈降の抑制効果をより一層高めることができる。また、第1の沈降抑制部材5Aのみを設ける場合と比較して、第1の沈降抑制部材5Aに掛かる負荷を低減することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る二重殻タンク1Bの全体的な構成を示す断面図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の第1実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5に示す二重殻タンク1Bは、内槽2と、内槽2を覆う外槽3と、内槽2と外槽3との間で断熱層を形成する粒状断熱材4と、粒状断熱材4の沈降を防止する沈降抑制部材5Bと、内槽2と外槽3との間の空間を真空引きする真空ポンプ6を備える。
本実施形態に係る沈降抑制部材5Bは、内槽2と外槽3との間に設けられた隔膜55からなる。粒状断熱材4は、内槽2の外壁、外槽3の内壁、及び沈降抑制部材5Bによって囲まれた空間に圧密状態で充填されている。
隔膜55は、全体として円環形状(アニュラス形状)を呈し、内周側が内槽2の外壁と接続され、外周側が外槽3の内壁と接続されている。隔膜55には、気体の通過を許容し粒状断熱材4の通過を阻止する多数の通気孔55aが設けられている。
隔膜55は、内槽2の半径方向への伸縮性を有する。隔膜55の伸縮性は、隔膜55の素材によって実現されてよい。例えば、隔膜55は、PTFE等の耐低熱性及び伸縮性を有する樹脂シートや、金属製又は樹脂製メッシュシートなどで構成されていてよい。或いは、隔膜55の伸縮性は、隔膜55の構造によって実現されていてよい。例えば、隔膜55は、重なりあった複数のシート又は板材からなり、それらをスライドさせることより伸縮するように構成されていてよい。また、例えば、隔膜55はシートが蛇腹に成形されたものであってよい。
隔膜55は、内槽2と外槽3との間に設けられ、内槽2の赤道以上の高さに位置する沈降防止面50を有する。隔膜55は、内槽2の赤道以上の高さに設けられていればよいが、タンク頂部1tに近い位置に設けられていることが望ましい。また、隔膜55は、上記に加えて、内槽2の赤道より低い位置にも設けられていてもよい。
以上に説明した通り、本実施形態に係る二重殻タンク1Bは、低温液体を密閉した状態で貯蔵する貯蔵部21が内部に形成された球殻形状の内槽2と、内槽2を所定間隔を隔てて覆う球殻形状の外槽3と、内槽2と外槽3との間に設けられ、内周側が内槽2の外壁と接続された沈降抑制部材5Bと、内槽2の外壁、外槽3の内壁、及び沈降抑制部材5Bによって囲まれた空間に充填された粒状断熱材4とを、備える。そして、沈降抑制部材5Bが、内槽2の赤道以上の高さに位置する沈降防止面50を有する。更に、沈降抑制部材5Bが、内周側が内槽2の外壁と接続され、外周側が外槽3の内壁と接続され、且つ、内槽2の半径方向への伸縮性を有する隔膜55からなる。
上記二重殻タンク1Bでは、沈降抑制部材5Bによってタンク頂部1tの粒状断熱材4が充填された空間が区画され、内槽2が収縮変形及び変形回復する際に、タンク頂部1tの粒状断熱材4は沈降抑制部材5Bよりも下方へ移動することができないので、タンク頂部1tの粒状断熱材4の移動が抑制される。よって、内槽2の収縮変形に起因するタンク頂部1tの断熱層の厚みの減少を抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る二重殻タンク1Bは、内槽2と外槽3との間の空間を真空引きする真空ポンプ6を備えており、隔膜55には気体の通過を許容し粒状断熱材4の通過を阻止する通気孔55aが設けられている。
このように、内槽2と外槽3との間の空間が真空ポンプ6で真空引きされて真空とされることによって、断熱層の断熱性能が高められる。そして、隔膜55に設けられた通気孔55aを通じて気体の移動が許容されるので、内槽2と外槽3との間は隔膜55によって複数の空間に区画されているが、そのうち少なくとも1つの空間を真空ポンプ6と接続すれば複数の空間の全てを真空引きすることができる。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、沈降抑制部材5Bが、内槽2の赤道の高さ位置と、内槽2の赤道と頂部との間の高さ位置との双方に設けられてもよい。このように沈降抑制部材5Bによって内槽2と外槽3との間が細分化されることにより、、内槽2の熱収縮時に各区画において粒状断熱材4の移動が抑制される。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の思想を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。
1A,1A’,1A’’,1B :二重殻タンク
1t :タンク頂部
2 :内槽
3 :外槽
4 :粒状断熱材
5A,5A’,5B :沈降抑制部材
6 :真空ポンプ
21 :貯蔵部
50 :沈降防止面
55 :隔膜
55a :通気孔

Claims (6)

  1. 液体を密閉した状態で貯蔵する貯蔵部が内部に形成された球殻形状の内槽と、
    前記内槽を所定間隔を隔てて覆う球殻形状の外槽と、
    前記内槽と前記外槽との間に設けられ、内周側が前記内槽の外壁と接続された円環形状の沈降抑制部材と、
    前記内槽の外壁、前記外槽の内壁、及び前記沈降抑制部材によって囲まれた空間に充填された粒状断熱材とを、備え、
    前記沈降抑制部材が、前記内槽の赤道以上の高さに位置する沈降防止面を有する、
    二重殻タンク。
  2. 前記沈降防止面の外径と内径との差が、空の前記内槽の赤道における前記内槽と前記外槽との槽間距離の10%以上である、
    請求項1に記載の二重殻タンク。
  3. 前記沈降抑制部材が、前記内槽と同じ材料から構成されている、
    請求項1又は2に記載の二重殻タンク。
  4. 前記沈降抑制部材が、内周側が前記内槽の外壁と接続され、外周側が前記外槽の内壁と接続され、且つ、前記内槽の半径方向への伸縮性を有する隔膜を含む、
    請求項1に記載の二重殻タンク。
  5. 前記内槽と前記外槽との間の空間を真空引きする真空ポンプを更に備え、前記隔膜に気体の通過を許容し前記粒状断熱材の通過を阻止する通気孔が設けられている、
    請求項4に記載の二重殻タンク。
  6. 前記沈降抑制部材が、前記内槽の赤道の高さ位置に設けられた第1の沈降抑制部材と、前記内槽の赤道と頂部との間の高さ位置に設けられた第2の沈降抑制部材とを含む、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の二重殻タンク。
JP2018245495A 2018-12-27 2018-12-27 二重殻タンク Active JP7178262B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018245495A JP7178262B2 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 二重殻タンク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018245495A JP7178262B2 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 二重殻タンク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020104883A true JP2020104883A (ja) 2020-07-09
JP7178262B2 JP7178262B2 (ja) 2022-11-25

Family

ID=71447966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018245495A Active JP7178262B2 (ja) 2018-12-27 2018-12-27 二重殻タンク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7178262B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102568581B1 (ko) * 2022-08-26 2023-08-21 에스탱크엔지니어링(주) 액화수소 저장탱크

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07190297A (ja) * 1993-12-27 1995-07-28 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 二重殻貯槽の断熱装置
JPH07243590A (ja) * 1994-03-03 1995-09-19 Teisan Kk 断熱二重容器
JPH116600A (ja) * 1997-06-19 1999-01-12 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 低温タンク
JPH11278584A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Ishii Iron Works Co Ltd 二重殻貯槽の内槽支持構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07190297A (ja) * 1993-12-27 1995-07-28 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 二重殻貯槽の断熱装置
JPH07243590A (ja) * 1994-03-03 1995-09-19 Teisan Kk 断熱二重容器
JPH116600A (ja) * 1997-06-19 1999-01-12 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 低温タンク
JPH11278584A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Ishii Iron Works Co Ltd 二重殻貯槽の内槽支持構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102568581B1 (ko) * 2022-08-26 2023-08-21 에스탱크엔지니어링(주) 액화수소 저장탱크

Also Published As

Publication number Publication date
JP7178262B2 (ja) 2022-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5722793B2 (ja) 極低温液体貯蔵タンク
KR20120138756A (ko) 저온 탱크
JP7082662B2 (ja) 複数の領域を持つ密閉断熱タンク
WO2017146086A1 (ja) 低温液体タンク
JP2020104883A (ja) 二重殻タンク
JP2018194116A (ja) 低温液化ガス貯蔵タンク
CN212617593U (zh) 一种lng储罐及lng罐顶结构
TWI599738B (zh) 低溫液體槽
WO2021260946A1 (ja) 二重殻タンク
JP2021092316A (ja) 二重殻球形液体水素タンク
JP5641365B2 (ja) 液体ガスを貯蔵するための独立したタンク・システム
US3221916A (en) Design of an all plastic cryogenic storage chamber
JP7261007B2 (ja) 二重殻タンク
JP5041887B2 (ja) ポンツーン用袋体
JP5405670B2 (ja) 浮き体
TW202413839A (zh) 低溫液化氣體儲槽
WO2021260947A1 (ja) 二重殻タンク及び船舶
JP2002267099A (ja) 低温タンク及び低温液の貯蔵方法
JP7498848B2 (ja) 三重殻タンク
WO2023248480A1 (ja) 低温液化ガス貯蔵タンク
JP2020101241A (ja) 二重殻タンク
JP2023089850A (ja) 液化ガス貯蔵タンク
KR101375252B1 (ko) 육상 액체 화물 저장 탱크용 슬로싱 억제 장치
NO782205L (no) Innretning for understoettelse av tanker og liknende, saerlig for skip
WO2009054726A1 (en) Tank for transport and storage of liquid gas, with provisions for absorbing deformations due to temperature variations or internal loads

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7178262

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150