JP2020104763A - 自動運転車両システム - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運転モードで走行中にドライバによるブレーキ誤操作の可能性がある場合に、適切な態様でブレーキ力を付与する。【解決手段】自動運転車両システムは、ブレーキ操作検出器322により検出された減速操作に対するドライバの意思の合致率を算出する合致率算出部52と、算出された合致率が所定値以上であるとき、減速操作に応じてブレーキ用アクチュエータ51を制御するブレーキ制御部461とを備える。ブレーキ制御部461は、算出された合致率が所定値未満である場合、行動計画に応じた第1減速指令値が、ブレーキ操作検出器322により検出されたドライバの減速操作による第2減速指令値より大きいとき、行動計画に応じてブレーキ用アクチュエータ51を制御する一方、第1減速指令値が第2減速指令値以下のとき、減速操作に応じてブレーキ用アクチュエータ51を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、自動運転車両システムに関する。
従来より、自動運転モードで走行中にドライバのオーバーライド操作が検出されると、自動運転モードから手動運転モードに切り換えるようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置では、自動運転モードで走行中にドライバによりブレーキ操作がなされると、手動運転モードに切り換わる。
特許文献1:特開2012−51441号公報
ところで、自動運転モードで走行中においては、ドライバは比較的自由な乗車姿勢をとるために、誤ってブレーキ操作がなされるおそれがある。この場合にオーバーライド操作がなされたと認識されて、上記特許文献1記載の装置のように手動運転モードに切り替えられると、不所望な結果をもたらすおそれがある。
本発明の一態様は、自動運転車両システムであって、走行用アクチュエータと、ドライバによる車両の減速操作を検出する減速操作検出部と、減速操作検出部により検出された減速操作に対するドライバの意思の合致する程度を推定する意思合致推定部と、車両の行動計画を生成する行動計画生成部と、意思合致推定部により推定された合致の程度が所定値以上であるとき、減速操作検出部により検出された減速操作に応じて走行用アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部とを備える。アクチュエータ制御部は、意思合致推定値部により推定された合致の程度が所定値未満である場合には、行動計画生成部により生成された行動計画に応じた第1減速指令値が、減速操作検出部により検出されたドライバの操作による第2減速指令値より大きいとき、行動計画生成部により生成された行動計画に応じてアクチュエータを制御する一方、第1減速指令値が前記第2減速指令値以下のとき、減速操作検出部により検出された減速操作に応じて走行用アクチュエータを制御する。
本発明によれば、自動運転モードで走行中にドライバによるブレーキ誤操作の可能性がある場合に、適切な態様でブレーキ力を付与することができる。
本発明の実施形態に係る自動運転車両システムが適用される自動運転車両の走行系の概略構成を示す図。 本発明の実施形態に係る自動運転車両システムの全体構成を概略的に示すブロック図。 図2の自動運転車両システムに含まれる制動制御装置の要部構成を示すブロック図。 図3のコントローラで実行される処理の一例を示すフローチャート。
以下、図1〜図4を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る自動運転車両システムは、自動運転機能を有する車両(自動運転車両)に適用される。図1は、本実施形態に係る自動運転車両システムが適用される自動運転車両200(単に車両または自車両と呼ぶこともある)の走行系の概略構成を示す図である。車両200は、ドライバによる運転操作が不要な自動運転モードでの走行だけでなく、ドライバの運転操作による手動運転モードでの走行も可能である。なお、本実施形態では、アクセル操作、ブレーキ操作および操舵の全ての操作が不要な運転モードを自動運転モードと呼ぶ。自動運転モード以外の運転モードを非自動運転モードと呼ぶこともある。非自動運転モードには、手動運転モードが含まれる。
図1に示すように、車両200は、エンジン1と、変速機2とを有する。エンジン1は、スロットルバルブ11を介して供給される吸入空気とインジェクタ12から噴射される燃料とを適宜な割合で混合し、点火プラグ等により点火して燃焼させ、これにより回転動力を発生する内燃機関(例えばガソリンエンジン)である。なお、ガソリンエンジンに代えてディーゼルエンジン等、各種エンジンを用いることもできる。吸入空気量はスロットルバルブ11により調節され、スロットルバルブ11の開度は、電気信号により作動するスロットル用アクチュエータ13の駆動によって変更される。スロットルバルブ11の開度およびインジェクタ12からの燃料の噴射量(噴射時期、噴射時間)はコントローラ40(図2)により制御される。
変速機2は、エンジン1と駆動輪3との間の動力伝達径路に設けられ、エンジン1からの回転を変速し、かつエンジン1からのトルクを変換して出力する。変速機2で変速された回転は駆動輪3に伝達され、これにより車両200が走行する。なお、エンジン1の代わりに、あるいはエンジン1に加えて、駆動源としての走行用モータを設け、電気自動車やハイブリッド自動車として車両200を構成することもできる。車両200は、ブレーキ装置4の作動によりブレーキ力が付与されて、減速および停止する。ブレーキ装置4は、例えば油圧力によって作動するディスクブレーキにより構成される。
変速機2は、例えば複数の変速段に応じて変速比を段階的に変更可能な有段変速機である。なお、変速比を無段階に変更可能な無段変速機を、変速機2として用いることもできる。図示は省略するが、トルクコンバータを介してエンジン1からの動力を変速機2に入力してもよい。変速機2は、例えばドグクラッチや摩擦クラッチなどの係合要素21を備え、油圧制御装置22が油圧源から係合要素21への油の流れを制御することにより、変速機2の変速段を変更することができる。油圧制御装置22は、電気信号により駆動する制御弁を有し、制御弁の駆動に応じて係合要素21への圧油の流れを変更することで、適宜な変速段を設定できる。
図2は、本発明の実施形態に係る自動運転車両システム100の全体構成を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、自動運転車両システム100は、コントローラ40と、コントローラ40にそれぞれ電気的に接続された外部センサ群31と、内部センサ群32と、入出力装置33と、GPS受信機34と、地図データベース35と、ナビゲーション装置36と、通信ユニット37と、走行用アクチュエータACとを主に有する。
外部センサ群31は、車両200の周辺情報である外部状況を検出する複数のセンサの総称である。例えば外部センサ群31には、車両200の全方位の照射光に対する散乱光を測定して車両200から周辺の障害物までの距離を測定するライダ、電磁波を照射し反射波を検出することで車両200の周辺の他車両や障害物等を検出するレーダ、車両200に搭載され、CCDやCMOS等の撮像素子を有して車両200の周辺(前方、後方および側方)を撮像するカメラなどが含まれる。外部センサ群31による検出信号はコントローラ40に送信される。
内部センサ群32は、車両200の走行状態や車内の状態を検出する複数のセンサの総称である。例えば内部センサ群32には、車両200の車速を検出する車速センサ、車両200の前後方向の加速度および左右方向の加速度(横加速度)をそれぞれ検出する加速度センサ、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ、車両200の重心の鉛直軸回りの回転角速度を検出するヨーレートセンサ、スロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ、車内を撮影するカメラなどが含まれる。手動運転モードでのドライバの運転操作、例えばアクセルペダルの操作、ブレーキペダルの操作、ステアリングの操作等を検出するセンサも内部センサ群32に含まれる。内部センサ群32による検出信号はコントローラ40に送信される。
入出力装置33は、ドライバから指令が入力されたり、ドライバに対し情報が出力されたりする装置の総称である。例えば入出力装置33には、操作部材の操作によりドライバが各種指令を入力する各種スイッチ、ドライバが音声で指令を入力するマイク、ドライバに表示画像を介して情報を提供する表示部、ドライバに音声で情報を提供するスピーカなどが含まれる。各種スイッチには、自動運転モードおよび手動運転モードのいずれかを指令する手動自動切換スイッチが含まれる。
手動自動切換スイッチは、例えばドライバが手動操作可能なスイッチとして構成され、スイッチ操作に応じて、自動運転機能を有効化した自動運転モードまたは自動運転機能を無効化した手動運転モードへの切換指令を出力する。手動自動切換スイッチの操作によらず、所定の走行条件が成立したときに、手動運転モードから自動運転モードへの切換、あるいは自動運転モードから手動運転モードへの切換を指令することもできる。すなわち、手動自動切換スイッチが自動的に切り換わることで、モード切換を手動ではなく自動で行うこともできる。例えば自動運転モード時において、ドライバのアクセルペダル、ブレーキペダル、ステアリングホイール等の操作、すなわちオーバーライド操作がなされると、手動運転モードへの切換を指令する。
GPS受信機34は、複数のGPS衛星からの測位信号を受信し、これにより車両200の絶対位置(緯度、経度など)を測定する。GPS受信機34からの信号はコントローラ40に送信される。
地図データベース35は、ナビゲーション装置36に用いられる一般的な地図情報を記憶する装置であり、例えばハードディスクにより構成される。地図情報には、道路の位置情報、道路形状(曲率など)の情報、交差点や分岐点の位置情報が含まれる。なお、地図データベース35に記憶される地図情報は、コントローラ40の記憶部42に記憶される高精度な地図情報とは異なる。
ナビゲーション装置36は、ドライバにより入力された目的地までの道路上の目標経路を探索するとともに、目標経路に沿った案内を行う装置である。目的地の入力および目標経路に沿った案内は、入出力装置33を介して行われる。目標経路は、GPS受信機34により測定された車両200の現在位置と、地図データベース35に記憶された地図情報とに基づいて演算される。
通信ユニット37は、インターネット回線などの無線通信網を含むネットワークを介して図示しない各種サーバと通信し、地図情報および交通情報などを定期的に、あるいは任意のタイミングでサーバから取得する。取得した地図情報は、地図データベース35や記憶部42に出力され、地図情報が更新される。取得した交通情報には、渋滞情報や、信号が赤から青に変わるまでの残り時間等の信号情報が含まれる。
アクチュエータACは、車両200の走行動作に関する各種機器を作動するための機器である。アクチュエータACには、図1に示すエンジン1のスロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を調整するスロットル用アクチュエータ13、係合要素21への油の流れを制御して変速機2の変速段を変更する変速用アクチュエータ、ブレーキ装置4へのブレーキ作動油の流れを制御してブレーキ装置4を作動するブレーキ用アクチュエータ、およびステアリング装置を駆動する操舵用アクチュエータなどが含まれる。
コントローラ40は、電子制御ユニット(ECU)により構成される。なお、エンジン制御用ECU、変速機制御用ECU等、機能の異なる複数のECUを別々に設けることができるが、図2では、便宜上、これらECUの集合としてコントローラ40が示される。コントローラ40は、CPU等の演算部41と、ROM,RAM,ハードディスク等の記憶部42と、図示しないその他の周辺回路とを有するコンピュータを含んで構成される。
記憶部42には、車線の中央位置の情報や車線位置の境界の情報等を含む高精度の詳細な地図情報が記憶される。より具体的には、地図情報として、道路情報、交通規制情報、住所情報、施設情報、電話番号情報等が記憶される。道路情報には、高速道路、有料道路、国道などの道路の種別を表す情報、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の3次元座標位置、車線のカーブの曲率、車線の合流ポイントおよび分岐ポイントの位置、道路標識等の情報が含まれる。交通規制情報には、工事等により車線の走行が制限または通行止めとされている情報などが含まれる。記憶部42には、変速動作の基準となるシフトマップ(変速線図)、各種制御のプログラム、プログラムで用いられる閾値等の情報も記憶される。
演算部41は、自動走行に関する機能的構成として、自車位置認識部43と、外界認識部44と、行動計画生成部45と、走行制御部46とを有する。
自車位置認識部43は、GPS受信機34で受信した車両200の位置情報および地図データベース35の地図情報に基づいて、地図上の車両200の位置(自車位置)を認識する。記憶部42に記憶された地図情報(建物の形状などの情報)と、外部センサ群31が検出した車両200の周辺情報とを用いて自車位置を認識してもよく、これにより自車位置を高精度に認識することができる。なお、道路上や道路脇の外部に設置されたセンサで自車位置を測定可能であるとき、そのセンサと通信ユニット37を介して通信することにより、自車位置を高精度に認識することもできる。
外界認識部44は、ライダ、レーダ、カメラ等の外部センサ群31からの信号に基づいて車両200の周囲の外部状況を認識する。例えば車両200の周辺を走行する周辺車両(前方車両や後方車両)の位置や速度や加速度、車両200の周囲に停車または駐車している周辺車両の位置、および他の物体の位置や状態などを認識する。他の物体には、標識、信号機、道路の境界線や停止線、建物、ガードレール、電柱、看板、歩行者、自転車等が含まれる。他の物体の状態には、信号機の色(赤、青、黄)、歩行者や自転車の移動速度や向きなどが含まれる。
行動計画生成部45は、例えばナビゲーション装置36で演算された目標経路と、自車位置認識部43で認識された自車位置と、外界認識部44で認識された外部状況とに基づいて、現時点から所定時間先までの車両200の走行軌道(目標軌道)を生成する。目標経路上に目標軌道の候補となる複数の軌道が存在するときには、行動計画生成部45は、その中から法令を順守し、かつ効率よく安全に走行する等の基準を満たす最適な軌道を選択し、選択した軌道を目標軌道とする。そして、行動計画生成部45は、生成した目標軌道に応じた行動計画を生成する。
行動計画には、現時点から所定時間(例えば5秒)先までの間に単位時間(例えば0.1秒)毎に設定される走行計画データ、すなわち単位時間毎の時刻に対応付けて設定される走行計画データが含まれる。走行計画データは、単位時間毎の車両200の位置データと車両状態のデータとを含む。位置データは、例えば道路上の2次元座標位置を示す目標点のデータであり、車両状態のデータは、車速を表す車速データと車両200の向きを表す方向データなどである。走行計画は単位時間毎に更新される。
行動計画生成部45は、現時点から所定時間(例えば5秒)先までの単位時間毎の位置データを時刻順に接続することにより、目標軌道を生成する。このとき、目標軌道上の単位時間毎の各目標点の車速(目標車速)に基づいて、単位時間毎の加速度(目標加速度)を算出する。すなわち、行動計画生成部45は、目標車速と目標加速度とを算出する。なお、目標加速度を走行制御部46で算出するようにしてもよい。
行動計画生成部45は、目標軌道を生成する際に、まず走行態様を決定する。具体的には、前方車両に追従する追従走行、前方車両を追い越すための追い越し走行、走行車線を変更する車線変更走行、走行車線を逸脱しないように車線を維持するレーンキープ走行、定速走行、減速走行または加速走行等の走行態様を決定する。そして、走行態様に基づいて目標軌道を生成する。例えば走行態様が追従走行に決定されると、車速に応じて前方車両との間の車間距離を適切に制御するように、行動計画生成部45が目標軌道を含む走行計画データを生成する。
走行制御部46は、自動運転モードにおいて、行動計画生成部45で生成された目標軌道に沿って車両200が走行するように各アクチュエータACを制御する。すなわち、単位時間毎の目標点を車両200が通過するように、スロットル用アクチュエータ13、変速用アクチュエータ、ブレーキ用アクチュエータ、および操舵用アクチュエータなどをそれぞれ制御する。
より具体的には、走行制御部46は、自動運転モードにおいて道路勾配などにより定まる走行抵抗を考慮して、行動計画生成部45で算出された単位時間毎の目標加速度を得るための要求駆動力を算出する。そして、例えば内部センサ群32により検出された実加速度が目標加速度となるようにアクチュエータACをフィードバック制御する。すなわち、自車両が目標車速および目標加速度で走行するようにアクチュエータACを制御する。なお、手動運転モードでは、走行制御部46は、内部センサ群32により取得されたドライバからの走行指令(アクセル開度等)に応じて各アクチュエータACを制御する。
コントローラ40は、入出力装置33(手動自動切換スイッチ)からの切換指令に応じて運転モードを切り換える。すなわち、手動自動切換スイッチの操作に応じて、あるいは手動自動切換スイッチの操作によらずに運転モードを切り換える。例えば、自動運転モードで走行中に、アクセルペダル、ブレーキペダル、ステアリングハンドル等(これらを走行用操作部材と呼ぶ)が操作されると、つまりドライバによりオーバーライド操作がなされると、手動自動切換スイッチの操作によらずに運転モードを手動運転モードに切り換える。
オーバーライド操作は、走行用操作部材の単なる操作ではなく、例えば走行用操作部材の操作量が所定値以上となる操作である。オーバーライド操作がなされると、運転モードを手動運転モードに切り換え、走行制御部46は、走行用操作部材の操作に応じてアクチュエータACを駆動する。例えば、自動運転モードで走行中に、ブレーキペダルの操作により所定値以上の減速度が指令されると、手動運転モードに切り換えてブレーキペダルの操作に応じてブレーキ用アクチュエータを駆動する。
ところで、自動運転モードで走行中は、ドライバは走行用操作部材を操作せずに、比較的自由な乗車姿勢をとる。したがって、ドライバが例えば運転席近くの物を取るために乗車姿勢を変化させたとき、誤って走行用操作部材(例えばブレーキペダル)を操作するおそれがある。この場合に、自動運転車両システム100が、ドライバによるオーバーライドがなされたと判定して手動運転モードに切り換えると、車両200が急制動し、挙動が不安定となる。これを防止するために、ブレーキペダルの操作が誤操作であるか否かを判定し、誤操作と判定されると、その操作を無効化するように自動運転車両システム100を構成することが考えられる。しかしながら。このような構成を実現するためには、ドライバの意思を精度よく推定する必要があるため、誤操作か否かを精度よく判定することは難しい。以上を考慮し、本実施形態では、以下のように自動運転車両システム100を構成する。
本実施形態に係る自動運転車両システム100は、自動運転モードで走行し、かつ、ブレーキペダルが操作されたときに、ブレーキ用アクチュエータの駆動を制御する制動制御装置を有する。図3は、この制動制御装置50の概略構成を示すブロック図である。
図3に示すように、コントローラ40には、手動自動切換スイッチ331と、距離検出器311と、車速センサ321と、ブレーキ操作検出器322と、カメラ323と、ブレーキ用アクチュエータ51と、スピーカ332とが接続される。
手動自動切換スイッチ331とスピーカ332とは、それぞれ図2の入出力装置33の一部を構成し、手動自動切換スイッチ331からコントローラ40に運転モードの切換指令が出力され、コントローラ40からスピーカ332に制御信号が出力される。距離検出器311は、例えば図2の外部センサ群31の一部であるライダ、レーダおよびカメラのいずれかによって構成され、車両200と後方車両との車間距離を検出し、検出信号をコントローラ40に出力する。
ブレーキ操作検出器322は、ドライバによるブレーキペダルの操作量を検出し、検出信号をコントローラ40に出力する。カメラ323は、運転席の前方にドライバの顔面に向けて設けられ、ドライバの顔面の動画(顔画像)を常時撮影するとともに、顔画像に含まれる瞳孔を検出し、これによりドライバの視線を検出する。複数のカメラ323を設けるとともに、複数のカメラ323により視線を検出してもよい。ブレーキ操作検出器322とカメラ323とは、車速センサ321とともに、図2の内部センサ群32の一部を構成する。ブレーキ用アクチュエータ51は、ブレーキ装置4の駆動用の油圧シリンダへのブレーキ作動油の流れを制御する制御弁などにより構成され、制御弁の駆動によりブレーキ装置4が作動する。ブレーキ用アクチュエータ51は、図2のアクチュエータACの一部を構成する。
コントローラ40は、機能的構成として、行動計画生成部45と、合致率算出部52と、接近度合い検出部53と、ブレーキ制御部461と、報知制御部54とを有する。ブレーキ制御部461は、図2の走行制御部46の一部を構成する。
合致率算出部52は、ブレーキ操作検出器322によりドライバのブレーキ操作が検出されたときに、そのブレーキ操作に対するドライバの意思の合致する程度(合致率α)を算出する。合致率αは、ブレーキ操作とドライバの意思とが完全に合致したとき、つまりブレーキ操作がドライバの意思によってなされたことが確実であると判断されたときに、100%となる。したがって、合致率αの大きさに応じて、ブレーキ操作がドライバの意思によるものであるか否かを判定できる。すなわち。合致率αが高いほど、ブレーキ操作に対するドライバの意思の合致する程度が高い、つまりブレーキ操作が正常なものであると推定できる。
合致率αの算出にあたっては、合致率算出部52は、カメラ323により取得された画像信号に基づいてドライバの視線の方向を検出し、視線方向に応じて合致率αを算出する。例えばブレーキ操作時の視線方向が前方であるとき、ブレーキ操作は、前方を注視したドライバの意思によってなされたと判断され、この場合に算出される合致率αは、例えば100%である。一方、ブレーキ操作時にドライバの視線の方向が前方でないときには、視線の方向が前方以外である時間が長いほど、算出される合致率αは小さい値になる。
なお、合致率算出部52は、カメラ323の画像信号に基づいてドライバの乗車姿勢を検出し、乗車姿勢が通常の運転姿勢から大きく乖離しているときに、合致率αを小さい値に算出してもよい。カメラ323等によりドライバがステアリングホイールを把持している状態が検出されると、ドライバが手動運転の準備を完了しているものとして、合致率αを大きい値に算出してもよい。視線方向が前方以外である場合であっても、例えば車内の空調装置の操作パネルやナビゲーション装置の操作部等、視線の方向が特定の方向であるときには、ドライバの視線方向が一時的に前方以外になったと判断できる。この場合には、視線方向が特定の方向以外のときと比べて、算出される合致率αを大きい値にしてもよい。すなわち、視線の方向が前方を向いているか否かだけでなく、ドライバのブレーキ操作の意思に影響を及ぼす種々のパラメータを用いて合致率αを算出してもよい。
接近度合い検出部53は、車両200に対する後方車両の接近度合いβを検出する。具体的には、車速センサ321と距離検出器311とからの信号に基づいて、車両200に対する後方車両の相対車速を算出し、相対車速を、接近度合いβを表すパラメータとして用いる。例えば後方車両の車速が車両200の車速よりも速く、その差(相対車速)が大きいほど、接近度合いβを大きくする。なお、接近度合い検出部53は、道路形状(傾斜の程度やカーブの程度)等、他のパラメータを考慮して接近度合いβを検出してもよい。
ブレーキ制御部461は、自動運転モード時にブレーキ操作検出器322によりブレーキ操作が検出されると、合致率算出部52により算出された合致率αに応じて目標ブレーキ力を算出し、ブレーキ力が目標ブレーキ力となるようにブレーキ用アクチュエータ51に制御信号を出力して、ブレーキ装置4の作動を制御する。具体的には、算出された合致率αが所定値α1(例えば90%)以上であるときには、ブレーキ操作がドライバの意思に基づく正常な操作であると判定し、ブレーキ操作検出器322により検出された減速操作に応じてブレーキ用アクチュエータ51を制御する。この場合のブレーキ装置4により発生するブレーキ力は、手動運転モード時のブレーキ力に相当し、これを手動ブレーキ力Fdと呼ぶ。
一方、算出された合致率αが所定値α1未満である場合には、ドライバのブレーキペダルの操作が誤操作である蓋然性が高いものの、誤操作であるとの断定はできない。この場合、ブレーキ制御部461は、行動計画生成部45により算出された目標加速度(目標減速度)を用いて、自動運転モード時のブレーキ力Fs(自動ブレーキ力と呼ぶ)を算出する。自動ブレーキ力Fsは目標加速度がマイナスであるときに0より大きくなり、目標加速度がマイナスでないときには0になる。次いで、ブレーキ制御部461は、算出された自動ブレーキ力Fsが手動ブレーキ力Fdよりも大きいとき(Fs>Fd)、自動ブレーキ力Fsを目標ブレーキ力として、ブレーキ装置4が自動ブレーキ力Fsを発生するようにブレーキ用アクチュエータ51を制御する。
これに対し、合致率算出部52により算出された合致率αが所定値α1未満で、かつ、自動ブレーキ力Fsが手動ブレーキ力Fd以下であるとき(Fs≦Fd)、ブレーキ制御部461は、後方車両の接近度合いβに応じてブレーキ制御を行う。この場合、ブレーキ制御部461は、まず接近度合い検出部53により検出された接近度合いβが所定値β1以上か否かを判定する。この判定は、仮にブレーキ操作検出器322による検出値に応じた手動ブレーキ力Fdが車両200に作用したときに、後方車両との間に少なくとも衝突を回避し得る所定の車間距離を確保できるか否かの判定であり、ブレーキ制御部461は、手動ブレーキ力Fdに応じて所定値β1を設定する。例えば、手動ブレーキ力Fdが大きければ接近度合いβが小さくても車間距離は減少するため、手動ブレーキ力Fdが大きいほど所定値β1を大きい値に設定する。
接近度合いβが所定値β1以上(β≧β1)であるとき、車両200に手動ブレーキ力Fd相当のブレーキ力が作用すると、車両200と後方車両との間の十分な車間距離を確保できないおそれがある。このため、ブレーキ制御部461は、接近度合いβに応じて後方車両との十分な車間距離を確保し得るブレーキ力Fe、つまり手動ブレーキ力Fdよりも小さいブレーキ力(抑制ブレーキ力と呼ぶ)を目標ブレーキ力として算出する。抑制ブレーキ力Feは、接近度合いβが大きいほど小さい値となる。そして、ブレーキ制御部461は、ブレーキ装置4が抑制ブレーキ力Feを発生するようにブレーキ用アクチュエータ51を制御する。
この場合、ブレーキ制御部461は、ブレーキの作動、非作動を繰り返す等、車両200にショックが発生するようにブレーキ用アクチュエータ51を制御する。これによりドライバはブレーキ装置4の作動状態を認識することができる。したがって、ブレーキ操作を誤操作している場合に、誤操作を即座に取りやめることができる。なお、変速機2をダウンシフトする等、変速段を制御することで、車両200にショックを与えるようにしてもよい。すなわち、変速機用アクチュエータを制御することで、ブレーキ作動状態をドライバに報知するようにしてもよい。
一方、接近度合いβが所定値β1未満(β<β1)であるとき、車両200に手動ブレーキ力Fdが作用しても、後方車両との十分な車間距離を確保し得る。この場合、ブレーキ制御部461は、手動ブレーキ力Fdが所定値Fd1以上であるか否かを判定する。手動ブレーキ力Fdが所定値Fd1未満(Fd<Fd1)であるとき、ブレーキ制御部461は、手動ブレーキ力Fdが目標ブレーキ力として作用するようにブレーキ用アクチュエータ51を制御する。これに対し、手動ブレーキ力Fdが所定値Fd1以上(Fd≧Fd1)であるとき、ブレーキ制御部461は、ブレーキ力が手動ブレーキ力Fdの値まで徐々に、または段階的に増加するように、つまりブレーキ力が漸増するようにブレーキ用アクチュエータ51を制御する。これにより車両200の挙動が不安定となることを抑制できる。
報知制御部54は、合致率算出部52により算出された合致率αが所定値α1未満で、かつ、自動ブレーキ力Fsが手動ブレーキ力Fd以下であるとき、スピーカ332に制御信号を出力し、スピーカ332から音声(例えば警報音)を出力させる。これによりドライバはブレーキ装置4の作動状態を容易に認識することができ、ブレーキ操作が誤操作である場合に、誤操作を取りやめることができる。なお、報知制御部54は、ナビゲーション装置36等のモニタに制御信号を出力し、ブレーキ装置4の作動状態をモニタの表示を介してドライバに報知するようにしてもよい。
図4は、図3のコントローラ40のCPUで実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、例えば手動自動切換スイッチ331により自動運転モードが指令されると開始され、所定の周期で繰り返される。
まず、ステップS1で、ブレーキ操作検出器322からの信号に基づいて、ドライバのブレーキペダルの操作により指令される手動ブレーキ力Fdを検出する。次いで、ステップS2で、カメラ323からの信号に基づいてドライバの視線の方向を検出する。次いで、ステップS3で、ブレーキ操作がなされ、かつ、視線方向が前方であるか否か、すなわちブレーキ操作が正常であるか否かを判定する。より具体的には、視線方向に基づいてブレーキ操作に対するドライバの意思の合致する程度(合致率α)を算出するとともに、合致率αが所定値α1以上であるか否かを判定する。ステップS3で肯定されるとステップS4に進み、手動ブレーキ力Fdを目標ブレーキ力として算出するとともに、ブレーキ用アクチュエータ51に制御信号を出力し、ブレーキ装置4により手動ブレーキ力Fdを発生させる。
これに対し、ステップS3で否定されるとステップS5に進み、行動計画生成部45により算出された目標加速度を用いて、自動運転モードで指令される自動ブレーキ力Fsを算出する。なお、行動計画生成部で生成された行動計画が減速走行でないときには、自動ブレーキ力Fsは0となる。次いで、ステップS6で、ステップS5で算出された自動ブレーキ力FsがステップS1で検出された手動ブレーキ力Fdよりも大きいか否かを判定する。ステップS6で肯定されるとステップS7に進み、自動ブレーキ力Fsを目標ブレーキ力として算出するとともに、ブレーキ用アクチュエータ51に制御信号を出力し、ブレーキ装置4により自動ブレーキ力Fsを発生させる。
一方、ステップS6で否定されるとステップS8に進み、距離検出器311と車速センサ321とからの信号に基づいて後方車両の車両200に対する接近度合いβを検出する。次いで、ステップS9で、接近度合いβが所定値β1以上であるか否かを判定する。ステップS9で否定されるとステップS10に進み、手動ブレーキ力Fdが所定値Fd1以上であるか否かを判定する。ステップS10で肯定されるとステップS11に進み、否定されるとステップS4に進む。ステップS11では、手動ブレーキ力Fdを目標ブレーキ力として算出するとともに、ブレーキ力の漸増により手動ブレーキ力Fdが発生するように、ブレーキ用アクチュエータ51に制御信号を出力する。次いで、ステップS12に進み、スピーカ332に制御信号を出力し、スピーカ332から音声を出力させる。
これに対し、ステップS9で肯定されるとステップS13に進み、手動ブレーキ力Fdよりもブレーキ力を抑制した抑制ブレーキ力Fe、すなわち接近度合いβに応じて後方車両との十分な車間距離を確保し得る抑制ブレーキ力Feを算出する。次いで、ステップS14で、抑制ブレーキ力Feを目標ブレーキ力として算出するとともに、ブレーキ用アクチュエータ51に制御信号を出力して、ブレーキ装置4により抑制ブレーキ力Feを発生させ、ステップS12に進む。
本実施形態に係る自動運転車両システム100の動作の一例をより具体的に説明する。自動運転モードで走行中に、ドライバによりブレーキ操作がなされたとき、視線方向が前方であれば、ドライバの意思による正常なブレーキ操作であると判断できる。したがって、この場合には、ブレーキ操作に応じた手動ブレーキ力Fdがブレーキ装置4により付与される(ステップS4)。
一方、視線方向が前方以外であれば、ブレーキ操作がドライバの誤操作である可能性がある。この場合、自動ブレーキ力Fsが手動ブレーキ力Fdよりも大きいとき、自動ブレーキ力Fsが優先され、自動ブレーキ力Fsが付与される(ステップS7)。これにより、ブレーキ操作が誤操作であるとしても、車両200の周囲の状況に応じて適切にブレーキ力を付与することができる。これに対し、自動ブレーキ力Fsが手動ブレーキ力Fd以下のときは、後方車両の接近度合いβに応じて以下のようにブレーキ力が制御される。
すなわち、後方車両の接近度合いβが所定値β1以上のとき、手動ブレーキ力Fdを作用させると、後方車両と車両200との十分な車間距離を確保できないおそれがある。したがって、この場合には、手動ブレーキ力Fdよりも小さい抑制ブレーキ力Feが付与される(ステップS14)。このとき、車両200にショックを与えるようにブレーキ力Feを付与するとともに、スピーカ332から音声を出力する(ステップS12)。これによりドライバはブレーキ装置4の作動状態を容易に認識することができ、ドライバがブレーキペダルを誤操作しているとき、誤操作を即座に取りやめることができる。
一方、後方車両の接近度合いβが所定値β1未満のとき、手動ブレーキ力Fdが所定値Fd1未満であれば、手動ブレーキ力Fdが即座に付与される(ステップS4)。これに対し、手動ブレーキ力Fdが所定値Fd1以上であれば、ブレーキ力が徐々に増加する(ステップS11)。これにより急ブレーキによって車両200の挙動が不安定になることを防止できる。この場合もスピーカ332から音声が出力されるため、ドライバはブレーキ装置4の作動状態を容易に認識できる。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態に係る自動運転車両システム100は、ブレーキ用アクチュエータ51と、ドライバによる車両のブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出器322と、ブレーキ操作検出器322により検出されたブレーキ操作に対するドライバの意思の合致する程度(合致率α)を算出する合致率算出部52と、車両200の行動計画を生成する行動計画生成部45と、合致率算出部52により算出された合致率αが所定値α1以上であるとき、ブレーキ操作検出器322により検出されたブレーキ操作に応じてブレーキ用アクチュエータ51を制御するブレーキ制御部461と、を備える(図3)。ブレーキ制御部461は、合致率αが所定値α1未満であるとき、行動計画生成部45により生成された行動計画に応じた自動ブレーキ指令値(自動ブレーキ力Fs)が、ブレーキ操作検出器322により検出された手動ブレーキ指令値(手動ブレーキ力Fd)より大きいと、自動ブレーキ指令値に応じてブレーキ用アクチュエータ51を制御する一方、自動ブレーキ指令値が手動ブレーキ指令値以下のとき、ブレーキ操作に応じてブレーキ用アクチュエータ51を制御する(図4)。
これにより、ブレーキ操作が誤操作の可能性が高いとき(α<α1)、行動計画に応じた自動ブレーキ力Fsとブレーキ操作に応じた手動ブレーキ力Fdとのうち、大きい方のブレーキ力が付与される。したがって、ブレーキ誤操作の可能性が高い場合であっても、適切な態様でブレーキ力を付与することができる。
(2)ブレーキ制御部461は、合致率算出部52により算出された合致率αが所定値α1未満で、かつ、自動ブレーキ指令値(自動ブレーキ力Fs)が手動ブレーキ指令値(手動ブレーキ力Fd)以下であるときに、ブレーキ操作検出器322により手動ブレーキ力Fdが所定値Fd1以上となるブレーキ操作が検出されたときのブレーキ力の増加の割合が、ブレーキ操作検出器322により所定値Fd1未満の手動ブレーキ力Fdとなるブレーキ操作が検出されたときのブレーキ力の増加の割合よりも小さくなるように、ブレーキ用アクチュエータ51を制御する(図4)。これにより、ドライバの視線方向が前方になく、ドライバが運転姿勢をとっていない可能性が高い状態において、ブレーキ操作による手動ブレーキ力Fbが大きい場合には、その手動ブレーキ力Fbまでブレーキ力が徐々に増加するようになるため、車両200の挙動が不安定になることを抑制できる。
(3)自動運転車両システム100は、後方車両の接近度合いβを検出する接近度合い検出部53をさらに備える(図3)。ブレーキ制御部461は、合致率算出部52により算出された合致率αが所定値α1未満で、かつ、自動ブレーキ指令値(自動ブレーキ力Fs)が手動ブレーキ指令値(手動ブレーキ力Fd)以下である場合に、接近度合い検出部53により検出された後方車両の接近度合いβが所定値β1以上であるとき、接近度合いβが所定値β1未満のときよりも、減速指令値を小さくする。これにより、後方車両の接近度合いβが大きいときに付与されるブレーキ力(抑制ブレーキ力Fe)が減少するため、車両200の制動時に後方車両との間に十分な車間距離を確保できる。
上記実施形態は種々の形態に変更することができる。以下、変形例について説明する。上記実施形態では、アクチュエータ制御部としてのブレーキ制御部461がブレーキ用アクチュエータ51を制御して減速力を付与するようにしたが、アクチュエータ制御部が他の走行用アクチュエータを制御して減速力を付与するようにしてもよい。上記実施形態では、ブレーキ操作検出器322により車両200の減速操作を検出するようにしたが、減速操作検出部の構成はいかなるものでもよい。上記実施形態では、合致率算出部52により、ブレーキ操作に対するドライバの意思の合致する程度として合致率αを算出するようにしたが、減速操作に対するドライバの意思の合致する程度を推定するのであれば、意思合致推定部の構成はこれに限らない。
上記実施形態では、ブレーキ操作に対するドライバの意思の合致率αが所定値α1未満であるときに、行動計画生成部45により生成された行動計画に応じた自動減速指令値、すなわち手動ブレーキ力Fdに対応した第1減速度の大きさを表す第1減速指令値と、ブレーキ操作検出器322により検出されたドライバの操作による手動減速指令値、すなわち自動ブレーキ力Fsに対応した第2減速度の大きさを表す第2減速指令値との大小に応じてブレーキ制御を行うようにしたが、少なくともこのようなブレーキ制御を行うのであれば、ブレーキ制御部461としてのアクチュエータ制御部の構成はいかなるものでもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
4 ブレーキ装置、40 コントローラ、45 行動計画生成部、50 制動制御装置、51 ブレーキ用アクチュエータ、52 合致率算出部、53 接近度合い検出部、100 自動運転車両システム、311 距離検出器、321 車速センサ、322 ブレーキ操作検出器、323 カメラ、461 ブレーキ制御部

Claims (3)

  1. 走行用アクチュエータと、
    ドライバによる車両の減速操作を検出する減速操作検出部と、
    前記減速操作検出部により検出された減速操作に対するドライバの意思の合致する程度を推定する意思合致推定部と、
    車両の行動計画を生成する行動計画生成部と、
    前記意思合致推定部により推定された合致の程度が所定値以上であるとき、前記減速操作検出部により検出された減速操作に応じて前記走行用アクチュエータを制御し、前記意思合致推定部により推定された合致の程度が前記所定値未満である場合には、前記行動計画生成部により生成された行動計画に応じた第1減速指令値が、前記減速操作検出部により検出されたドライバの操作による第2減速指令値より大きいとき、前記行動計画生成部により生成された行動計画に応じて前記走行用アクチュエータを制御する一方、前記第1減速指令値が前記第2減速指令値以下のとき、前記減速操作検出部により検出された減速操作に応じて前記走行用アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部と、を備えることを特徴とする自動運転車両システム。
  2. 請求項1に記載の自動運転車両システムにおいて、
    前記アクチュエータ制御部は、前記意思合致推定部により推定された合致の程度が前記所定値未満で、かつ、前記第1減速指令値が前記第2減速指令値以下であるときに、前記減速操作検出部により所定程度以上の減速操作が検出されたときの減速度の増加の割合が、前記減速操作検出部により前記所定程度未満の減速操作が検出されたときの減速度の増加の割合よりも小さくなるように、前記走行用アクチュエータを制御することを特徴とする自動運転車両システム。
  3. 請求項1または2に記載の自動運転車両システムにおいて、
    後方車両の接近度合いを検出する接近度合い検出部をさらに備え、
    前記アクチュエータ制御部は、前記意思合致推定部により推定された合致の程度が前記所定値未満で、かつ、前記第1減速指令値が前記第2減速指令値以下である場合に、前記接近度合い検出部により検出された後方車両の接近度合いが所定値以上であるとき、後方車両の接近度合いが前記所定値未満のときよりも、減速指令値を小さくすることを特徴とする自動運転車両システム。
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