JP2022083536A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】対向車両の挙動を考慮してスムーズな旋回動作を行う。【解決手段】車両制御装置は、外界認識部44と行動計画生成部45とを備える。行動計画生成部45は、第1方向に延在する第1走行車線と第2方向に延在する第2走行車線とが交差する交差点を、対向車線を横断せずに第1走行車線から第2走行車線に移動する行動計画を生成するとき、外界認識部44により、対向車線から第2走行車線へ移動中の第1対向車両と第1対向車両に続けて対向車線から第2走行車線へ移動しようとする第2対向車両とが認識されると、第1対向車両および第2対向車両との衝突余裕時間をそれぞれ算出するTTC算出部451と、第1対向車両および第2対向車両との衝突余裕時間の差に基づいて自車両が第1対向車両の移動後かつ第2対向車両の移動前に第1走行車線から第2走行車線に移動するときのタイミングを決定する移動タイミング決定部452と、を有する。【選択図】図4
Description
本発明は、交差点における車両の走行を制御する車両制御装置に関する。
この種の装置として、従来、左側通行の道路において車両が交差点を右折するときに、対向車線を走行する対向車両との衝突余裕時間を予測し、衝突余裕時間に基づいて交差点を右折するときの車両の走行速度を制御するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
ところで、交差点で右折動作を開始している対向車両と、その対向車両に続けて右折動作を開始する対向車両との間において、自車両が交差点を左折するとき、単に自車両と各対向車両との衝突余裕時間を予測して左折動作を行ったのでは、対向車両の挙動によってはスムーズな左折動作を行うことが難しいおそれある。
本発明の一態様である車両制御装置は、予め定められた行動計画にしたがって自車両が走行するように走行用アクチュエータを制御する車両制御装置である。車両制御装置は、対向車線を走行する対向車両を含む自車両の周囲の他車両を認識する認識部と、認識部により認識された他車両の挙動に応じて行動計画を生成する行動計画生成部と、を備える。行動計画生成部は、第1方向に延在する第1走行車線と第2方向に延在する第2走行車線とが交差する交差点を、対向車線を横断せずに第1走行車線から第2走行車線に移動する行動計画を生成するとき、認識部により、対向車線から第2走行車線へ移動中の第1対向車両と第1対向車両に続けて対向車線から第2走行車線へ移動しようとする第2対向車両とが認識されると、第1方向に略直交する方向における自車両と第1対向車両および第2対向車両との衝突余裕時間をそれぞれ算出する算出部と、算出部により算出された自車両と第1対向車両との第1衝突余裕時間と、自車両と第2対向車両との第2衝突余裕時間との差に基づいて、自車両が第1対向車両の移動後かつ第2対向車両の移動前に第1走行車線から第2走行車線に移動するときのタイミングを決定する決定部と、を有する。
本発明によれば、対向車両の挙動を考慮してスムーズな旋回動作を行うことができる。
以下、図1~図8を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る車両制御システムは、自動運転機能を有する車両(自動運転車両)に適用される。図1は、本実施形態に係る車両制御システムが適用される自動運転車両100(単に車両または自車両と呼ぶこともある)の走行系の概略構成を示す図である。車両100は、ドライバによる運転操作が不要な自動運転モードでの走行だけでなく、ドライバの運転操作による手動運転モードでの走行も可能である。なお、本実施形態では、アクセル操作、ブレーキ操作および操舵の全ての操作が不要な運転モードを自動運転モードと呼ぶ。
図1に示すように、車両100は、エンジン1と、変速機2とを有する。エンジン1は、スロットルバルブ11を介して供給される吸入空気とインジェクタ12から噴射される燃料とを適宜な割合で混合し、点火プラグ等により点火して燃焼させ、これにより回転動力を発生する内燃機関(例えばガソリンエンジン)である。なお、ガソリンエンジンに代えてディーゼルエンジン等、各種エンジンを用いることもできる。吸入空気量はスロットルバルブ11により調節され、スロットルバルブ11の開度は、電気信号により作動するスロットル用アクチュエータの駆動によって変更される。スロットルバルブ11の開度およびインジェクタ12からの燃料の噴射量(噴射時期、噴射時間)はコントローラ40(図2)により制御される。
変速機2は、エンジン1と駆動輪3との間の動力伝達径路に設けられ、エンジン1からの回転を変速し、かつエンジン1からのトルクを変換して出力する。変速機2で変速された回転は駆動輪3に伝達され、これにより車両100が走行する。なお、エンジン1の代わりに、あるいはエンジン1に加えて、駆動源としての走行用モータを設け、電気自動車やハイブリッド自動車として車両100を構成することもできる。
変速機2は、例えば複数の変速段に応じて変速比を段階的に変更可能な有段変速機である。なお、変速比を無段階に変更可能な無段変速機を、変速機2として用いることもできる。図示は省略するが、トルクコンバータを介してエンジン1からの動力を変速機2に入力してもよい。変速機2は、例えばドグクラッチや摩擦クラッチなどの係合要素21を備え、油圧制御装置22が油圧源から係合要素21への油の流れを制御することにより、変速機2の変速段を変更することができる。油圧制御装置22は、電気信号により駆動する制御弁を有し、制御弁の駆動に応じて係合要素21への圧油の流れを変更することで、適宜な変速段を設定できる。
図2は、本実施形態に係る車両制御装置10の全体構成を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、車両制御装置10は、コントローラ40と、コントローラ40にそれぞれ電気的に接続された外部センサ群31と、内部センサ群32と、入出力装置33と、測位センサ34と、地図データベース35と、ナビゲーション装置36と、通信ユニット37と、走行用アクチュエータ(以下、単にアクチュエータと呼ぶ)ACとを主に有する。
外部センサ群31は、車両100の周辺情報である外部状況を検出する複数のセンサの総称である。例えば外部センサ群31には、車両100の全方位の照射光に対する散乱光を測定して車両100から周辺の障害物までの距離を測定するライダ、電磁波を照射し反射波を検出することで車両100の周辺の他車両や障害物等を検出するレーダが含まれる。また例えば外部センサ群31には、車両100に搭載され、CCDやCMOS等の撮像素子を有して車両100の周辺(前方、後方および側方)を撮像するカメラや、車両100の周辺からの音の信号を入力するマイクロホン(以下、単にマイクと称する)などが含まれる。外部センサ群31により検出された信号および外部センサ群31に入力された信号はコントローラ40に送信される。
内部センサ群32は、車両100の走行状態や車内の状態を検出する複数のセンサの総称である。例えば内部センサ群32には、車両100の車速を検出する車速センサ、車両100の前後方向の加速度および左右方向の加速度(横加速度)をそれぞれ検出する加速度センサ、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ、車両100の重心の鉛直軸回りの回転角速度を検出するヨーレートセンサ、スロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサなどが含まれる。手動運転モードでのドライバの運転操作、例えばアクセルペダルの操作、ブレーキペダルの操作、ステアリングの操作等を検出するセンサも内部センサ群32に含まれる。内部センサ群32による検出信号はコントローラ40に送信される。
入出力装置33は、ドライバから指令が入力されたり、ドライバに対し情報が出力されたりする装置の総称である。例えば入出力装置33には、操作部材の操作によりドライバが各種指令を入力する各種スイッチ、ドライバが音声で指令を入力するマイク、ドライバに表示画像を介して情報を提供する表示部、ドライバに音声で情報を提供するスピーカなどが含まれる。各種スイッチには、自動運転モードおよび手動運転モードのいずれかを指令する手動自動切換スイッチ(SW)が含まれる。
手動自動切換スイッチは、例えばドライバが手動操作可能なスイッチとして構成され、スイッチ操作に応じて、自動運転機能を有効化した自動運転モードまたは自動運転機能を無効化した手動運転モードへの切換指令を出力する。手動自動切換スイッチの操作によらず、所定の走行条件が成立したときに、手動運転モードから自動運転モードへの切換、あるいは自動運転モードから手動運転モードへの切換を指令することもできる。すなわち、手動自動切換スイッチが自動的に切り換わることで、モード切換を手動ではなく自動で行うこともできる。
測位センサ34は、例えばGPSセンサであって、GPS衛星から送信された測位信号を受信し、受信した信号に基づいて車両100の絶対位置(緯度、経度など)を測定する。なお、測位センサ34には、GPSセンサだけでなく準天頂軌道衛星から送信される電波を利用して測位するセンサも含まれる。測位センサ34からの信号(測定結果を示す信号)はコントローラ40に送信される。
地図データベース35は、ナビゲーション装置36に用いられる一般的な地図情報を記憶する装置であり、例えばハードディスクにより構成される。地図情報には、道路の位置情報、道路形状(曲率など)の情報、交差点や分岐点の位置情報が含まれる。なお、地図データベース35に記憶される地図情報は、コントローラ40の記憶部42に記憶される高精度な地図情報とは異なる。
ナビゲーション装置36は、ドライバにより入力された目的地までの道路上の目標経路を探索するとともに、目標経路に沿った案内を行う装置である。目的地の入力および目標経路に沿った案内は、入出力装置33を介して行われる。目標経路は、測位センサ34により測定された車両100の現在位置と、地図データベース35に記憶された地図情報とに基づいて演算される。
通信ユニット37は、インターネット回線などの無線通信網を含むネットワークを介して図示しない各種サーバと通信し、地図情報および交通情報などを定期的に、あるいは任意のタイミングでサーバから取得する。取得した地図情報は、地図データベース35や記憶部42に出力され、地図情報が更新される。取得した交通情報には、渋滞情報や、信号が赤から青に変わるまでの残り時間等の信号情報が含まれる。
アクチュエータACは、車両100の走行動作に関する各種機器を作動するための機器
である。アクチュエータACには、図1に示すエンジン1のスロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を調整するスロットル用アクチュエータ、係合要素21への油の流れを制御して変速機2の変速段を変更する変速用アクチュエータ、ブレーキ装置を作動するブレーキ用アクチュエータ、およびステアリング装置を駆動する操舵用アクチュエータなどが含まれる。
である。アクチュエータACには、図1に示すエンジン1のスロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を調整するスロットル用アクチュエータ、係合要素21への油の流れを制御して変速機2の変速段を変更する変速用アクチュエータ、ブレーキ装置を作動するブレーキ用アクチュエータ、およびステアリング装置を駆動する操舵用アクチュエータなどが含まれる。
コントローラ40は、電子制御ユニット(ECU)により構成される。なお、エンジン制御用ECU、変速機制御用ECU等、機能の異なる複数のECUを別々に設けることができるが、図2では、便宜上、これらECUの集合としてコントローラ40が示される。コントローラ40は、CPU等の演算部41と、ROM,RAM,ハードディスク等の記憶部42と、図示しないその他の周辺回路とを有するコンピュータを含んで構成される。
記憶部42には、車線の中央位置の情報や車線位置の境界の情報等を含む高精度の詳細な地図情報が記憶される。より具体的には、地図情報として、道路情報、交通規制情報、住所情報、施設情報、電話番号情報等が記憶される。道路情報には、高速道路、有料道路、国道などの道路の種別を表す情報、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の3次元座標位置、車線のカーブの曲率、車線の合流ポイントおよび分岐ポイントの位置、道路標識、中央分離帯の有無等の情報が含まれる。交通規制情報には、工事等により車線の走行が制限または通行止めとされている情報などが含まれる。記憶部42には、変速動作の基準となるシフトマップ(変速線図)、各種制御のプログラム、プログラムで用いられる閾値等の情報も記憶される。
演算部41は、自動走行に関する機能的構成として、自車位置認識部43と、外界認識部44と、行動計画生成部45と、走行制御部46とを有する。
自車位置認識部43は、測位センサ34で受信した車両100の位置情報および地図データベース35の地図情報に基づいて、地図上の車両100の位置(自車位置)を認識する。なお、自車位置認識部43は、記憶部42に記憶された地図情報(建物の形状などの情報)と、外部センサ群31が検出した車両100の周辺情報とを用いて自車位置を認識してもよく、これにより自車位置を高精度に認識することができる。例えば、自車位置認識部43は、記憶部42に記憶された地図情報と、外部センサ群31のカメラにより撮像された車両100の周囲の画像データとを用いて自車位置を認識することができる。また、道路上や道路脇の外部に設置されたセンサで自車位置を測定可能であるとき、そのセンサと通信ユニット37を介して通信することにより、自車位置を高精度に認識することもできる。
外界認識部44は、ライダ、レーダ、カメラ等の外部センサ群31からの信号に基づいて車両100の周囲の外部状況を認識する。外界認識部44は、例えば車両100の周辺を走行する周辺車両(前方車両や後方車両)の位置や速度や加速度、車両100の周囲に停車または駐車している周辺車両の位置、および他の物体の位置や状態などを認識する。他の物体には、標識、信号機、道路の境界線や停止線、建物、ガードレール、電柱、看板、歩行者、自転車等が含まれる。他の物体の状態には、信号機の色(赤、青、黄)、歩行者や自転車の移動速度や向きなどが含まれる。
行動計画生成部45は、例えばナビゲーション装置36で演算された目標経路と、自車位置認識部43で認識された自車位置と、外界認識部44で認識された外部状況とに基づいて、現時点から所定時間先までの車両100の走行軌道(目標軌道)を生成する。目標経路上に目標軌道の候補となる複数の軌道が存在するときには、行動計画生成部45は、その中から法令を順守し、かつ効率よく安全に走行する等の基準を満たす最適な軌道を選択し、選択した軌道を目標軌道とする。そして、行動計画生成部45は、生成した目標軌道に応じた行動計画を生成する。
行動計画には、現時点から所定時間T(例えば5秒)先までの間に単位時間Δt(例え
ば0.1秒)毎に設定される走行計画データ、すなわち単位時間Δt毎の時刻に対応付けて設定される走行計画データが含まれる。走行計画データは、単位時間毎の車両100の位置データと車両状態のデータとを含む。位置データは、例えば道路上の2次元座標位置を示す目標点のデータであり、車両状態のデータは、車速を表す車速データと車両100の向きを表す方向データなどである。走行計画は単位時間毎に更新される。
ば0.1秒)毎に設定される走行計画データ、すなわち単位時間Δt毎の時刻に対応付けて設定される走行計画データが含まれる。走行計画データは、単位時間毎の車両100の位置データと車両状態のデータとを含む。位置データは、例えば道路上の2次元座標位置を示す目標点のデータであり、車両状態のデータは、車速を表す車速データと車両100の向きを表す方向データなどである。走行計画は単位時間毎に更新される。
行動計画生成部45は、現時点から所定時間T先までの単位時間Δt毎の位置データを時刻順に接続することにより、目標軌道を生成する。このとき、目標軌道上の単位時間Δt毎の各目標点の車速(目標車速)に基づいて、単位時間Δt毎の加速度(目標加速度)を算出する。すなわち、行動計画生成部45は、目標車速と目標加速度とを算出する。なお、目標加速度を走行制御部46で算出するようにしてもよい。
行動計画生成部45は、目標軌道を生成する際に、まず走行態様を決定する。具体的には、前方車両に追従する追従走行、前方車両を追い越すための追い越し走行、走行車線を変更する車線変更走行、高速道路や有料道路の本線に合流する合流走行、走行車線を逸脱しないように車線を維持するレーンキープ走行、定速走行、減速走行または加速走行等の走行態様を決定する。そして、走行態様に基づいて目標軌道を生成する。
走行制御部46は、自動運転モードにおいて、行動計画生成部45で生成された目標軌道に沿って車両100が走行するように各アクチュエータACを制御する。すなわち、単位時間毎の目標点Pを車両100が通過するように、スロットル用アクチュエータ、変速用アクチュエータ、ブレーキ用アクチュエータ、および操舵用アクチュエータなどをそれぞれ制御する。
より具体的には、走行制御部46は、自動運転モードにおいて道路勾配などにより定まる走行抵抗を考慮して、行動計画生成部45で算出された単位時間毎の目標加速度を得るための要求駆動力を算出する。そして、例えば内部センサ群32により検出された実加速度が目標加速度となるようにアクチュエータACをフィードバック制御する。すなわち、車両100が目標車速および目標加速度で走行するようにアクチュエータACを制御する。なお、手動運転モードでは、走行制御部46は、内部センサ群32により取得されたドライバからの走行指令(アクセル開度等)に応じて各アクチュエータACを制御する。
ところで、図3に示すように、左側通行の道路を走行中の車両100が交差点ISを左折するときに、交差点ISを右折しようとする対向車両(対向車線を走行する車両)V1,V2が存在するときがある。このとき、行動計画生成部45は、車両100と車両V1との衝突余裕時間および車両100と車両V2との衝突余裕時間に基づいて決定したタイミングで車両100が左折するように、車両100の目標軌道を設定する。以下、衝突余裕時間をTTC(Time to Collision)と呼ぶ場合がある。
しかしながら、車両V1と車両V2との間に車両100が合流するように、すなわち車両V1が右折した後かつ車両V2が右折する前に車両100が左折するように、車両100の目標軌道を設定するとき、車両100が左折するタイミングを適切に決定しないと、車両100がスムーズに左折できなくなるだけでなく、車両V1と車両V2がスムーズに右折できなくなる。そこで、このような問題を解消するため、本実施形態では、車両制御装置10を以下のように構成する。
以下、車両100が交差点を左折する前に走行している車線、すなわち図3の車線LN1を第1走行車線と呼び、車両100が左折して進入する車線、すなわち図3の車線LN2を第2走行車線と呼ぶ。また、第1走行車線が延在する方向、すなわち図3の車線LN1が延在する方向(図3の左方向)を第1方向と呼び、第2走行車線が延在する方向(図3の下方向)を第2方向と呼ぶ。
図4は、図2のコントローラ40の構成、主に行動計画生成部45の構成をより詳細に示すブロック図である。図4に示すように、行動計画生成部45は、機能的構成として、
TTC算出部451と、移動タイミング決定部452とを有する。
TTC算出部451と、移動タイミング決定部452とを有する。
TTC算出部451は、車両100が交差点を左折するとき、外界認識部44により、対向車線に交差点を右折中の第1対向車両と、その車両に続けて交差点を右折しようとする第2対向車両とが認識されると、車両100と第1対向車両との衝突余裕時間と、車両100の第2対向車両との衝突余裕時間とを算出する。
図5は、図3の時点(以下、時点t0とする)よりも後の時点(以下、時点t1とする)における交差点ISの状態の一例を示す図である。以下、図5の車両V1のように交差点ISを第2方向に旋回しながら走行する対向車両を、「交差点を右折中の対向車両」と定義する。一方、図5の車両V2のように交差点IS内において右折用停止線RSの手前で徐行している対向車両や、右折用停止線RSで停止している対向車両を、「交差点を右折しようとする対向車両」と定義する。なお、右側のウィンカ(方向指示器)を作動させながら対向車線の右折レーンを走行する車両を、交差点を右折しようとする対向車両と定義してもよい。
なお、交差点内に右折用停止線が存在しない場合や対向車両が右折用停止線を跨いで停止している場合には、外界認識部44により右折用停止線が認識されない場合がある。そのような場合には、第2方向への旋回角度が所定角度以上であって且つ車速が所定速度以上である対向車両を、右折中の対向車両と認識し、第2方向への旋回角度が所定程度未満である対向車両を、右折しようとしている対向車両と認識してもよい。上記所定角度は、例えば、右折用停止線の一般的な角度(第1方向に対する角度)に基づいて設定される。上記所定速度は、徐行に相当する速度以下の値に設定される。なお、第2方向への旋回角度は、外部センサ群31のカメラにより撮像される対向車両の画像データに基づいて算出してもよいし、車車間通信網等を介して対向車両から取得される情報に基づいて算出してもよい。
移動タイミング決定部452は、TTC算出部451により算出された車両100と第1対向車両との衝突余裕時間と、車両100と第2対向車両との衝突余裕時間との差に基づいて、第1対向車両の右折後かつ第2対向車両の右折前に車両100が交差点を左折するときのタイミングを決定する。より詳細には、移動タイミング決定部452は、交差点を右折中の第1対向車両の後方且つ交差点を右折しようとしている第2対向車両の前方に車両100の先端部が進入するように、車両100が交差点を左折するときの目標軌道を生成する。
ここで、車両100と第1対向車両との衝突余裕時間と、車両100と第2対向車両との衝突余裕時間との差について説明する。以下、この差を衝突余裕時間差またはTTC差と呼ぶ。
TTC差は、第1方向と略直交する方向(以下、横方向と呼ぶ)における衝突余裕時間の差であり、より具体的には、車両100と車両V1の横方向の衝突余裕時間(第1衝突余裕時間)TTC1と、車両100と車両V2の横方向の衝突余裕時間(第2衝突余裕時間)TTC2との差である。衝突余裕時間TTC1,TTC2はそれぞれ、次式(I)(II)により算出される。
TTC1=(YV1-Ycp1)/(VV1-Vcp1) ・・・(I)
TTC2=(YV2-Ycp2)/(VV2-Vcp2) ・・・(II)
TTC1=(YV1-Ycp1)/(VV1-Vcp1) ・・・(I)
TTC2=(YV2-Ycp2)/(VV2-Vcp2) ・・・(II)
上記の式において、YV1およびYV2はそれぞれ、車両V1および車両V2の横方向における位置を表す。VV1およびVV2はそれぞれ、車両V1および車両V2の横方向の走行速度を表す。Ycp1は、交差点における車両100の目標軌道と車両V1の予測軌道とが交差する地点(第1予測交差地点)の横方向の位置を表す。Ycp2は、交差点における車両100の目標軌道と車両V2の予測軌道とが交差する地点(第2予測交差地点)の横方向の位置を表す。Vcp1およびVcp2はそれぞれ、第1予測交差地点および第2予測交差地点における車両100の横方向の走行速度を表す。
なお、TTC算出部451は、外界認識部44により認識された車両V1および車両V2の位置や走行速度、走行ルートに基づき車両V1および車両V2の交差点における軌道を予測する。また、TTC算出部451は、記憶部42に記憶された高精度な地図情報から得られる交差点の道路情報に基づいて予測交差地点(第1予測交差地点および第2予測交差地点)を補正する。
図6Aおよび図6Bは、TTC差を説明するための図である。図中の横軸は時間であり、縦軸は横方向のTTCである。図6Aおよび図6Bには、車両100と車両V1,V2が、図3の時点t0の状態から図5の時点t1の状態に移行するときの衝突余裕時間TTC1,TTC2が示されている。
時点t0よりも前の時点においては、車両V1と車両V2はともに右折レーンを走行中であり右折動作を開始していないので、衝突余裕時間TTC1,TTC2は互いに同じ値で一定である。時点t0で車両V1が右折動作を開始すると衝突余裕時間TTC1は徐々に小さくなる。一方、右折動作を開始していない車両V2の衝突余裕時間TTC2は一定のままである。時点t1で、車両V1に続けて車両V2が右折動作を開始すると衝突余裕時間TTC2も徐々に小さくなる。そのとき、車両V2が車両V1に追従するように交差点を右折すると、図6Aに示すように衝突余裕時間TTC1,TTC2の値は、TTC差を一定としたまま下降する。一方、車両V2が、車両100が余裕をもって左折できるように、右折用停止線の手前で停止するような挙動をすると、図6Bに示すように、衝突余裕時間TTC1の値のみが下降するため、TTC差の単位時間当たりの変化率が増加する。
図7Aおよび図7Bは、車両100が交差点ISを左折するときのタイミングを示す図である。TTC差の単位時間当たりの変化率が図6Bに示すように増加するとき、移動タイミング決定部452は、図7Aに示すように、車両V1と車両V2との間の中間地点MPよりも車両V2に近い位置で車両100の先端部が進入するように、車両100の目標軌道を生成する。これにより、車両V2が、車両100が余裕をもって左折できるように右折用停止線の手前で停止するような挙動をしたとき、車両100は、その挙動に応じて交差点をゆっくり左折する。一方、TTC差の単位時間当たりの変化率が図6Aに示すように一定のときまたは減少するとき、移動タイミング決定部452は、図7Bに示すように、中間地点MPよりも車両V1に近い位置で車両100の先端部が進入するように、車両100の目標軌道を生成する。これにより、車両V2が車両V1に追従するように交差点ISを右折するとき、車両100は、車両V1のすぐ後ろに合流するように左折する。
このように、車両100が車両V1と車両V2との間に合流して交差点を左折するときの合流位置を、TTC差の単位時間当たりの変化率に基づいて決定することで、車両100は、車両V2の挙動を考慮したよりスムーズでより安全な左折動作を行うことができる。
なお、移動タイミング決定部452は、TTC差が所定値未満であるとき、TTC差の変化率によらずに、車両V1と車両V2との間の中間地点MPよりも車両V1に近い位置で車両の先端部に進入するように、車両100の目標軌道を生成してもよい。所定値は、例えば、中間地点MPよりも車両V2に近い位置で車両100の先端部を進入させたときに車両100と車両V2との衝突を回避することが可能なTTC差の最小値に基づいて決定される。なお、所定値には、上記最小値が設定されてもよいし、上記最小値にマージンを付加した値が設定されてもよいし、その他の値が設定されてもよい。
図8は、予め記憶されたプログラムに従い、図4のコントローラ40のCPUで実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、例えば、コントローラ40に電源が投入されると開始され、所定周期で繰り返される。
まず、ステップS11で、車両100が交差点を左折するか否かを判定する。ステップS11は肯定されるまで繰り返される。具体的には、行動計画に左折の要求が含まれる場合に車両100が交差点を左折すると判定する。なお、ナビゲーション装置36で演算された目標経路と自車位置認識部43により認識された自車位置とに基づいて、車両100が交差点を左折するか否かを判定してもよい。
ステップS11で肯定されると、ステップS12で、交差点を右折中の第1対向車両を認識したか否かを判定する。ステップS12で否定されると、処理は終了する。この場合、行動計画に従って通常の左折動作が行われる。
ステップS12で肯定されると、ステップS13で、第1対向車両に続けて交差点を右折しようとする第2対向車両を認識したか否かを判定する。ステップS13で否定されると、処理は終了する。この場合、第1対向車両に続いて第2走行車線に進入するように左折動作が行われる。
ステップS13で肯定されると、ステップS14で、車両100と第1対向車両との衝突余裕時間TTC1、および、車両100と第2対向車両との衝突余裕時間TTC2を所定時間(単位時間)毎に算出する。ステップS15で、TTC差、すなわち衝突余裕時間TTC1と衝突余裕時間TTC2の差が増加したか否かを判定する。より詳細には、TTC差の単位時間当たりの変化率が増加したか否かを判定する。
ステップS15で肯定されると、ステップS16で、第1対向車両と第2対向車両との間の中間地点よりも第2対向車両に近い位置で車両100の先端部が進入するように、車両100が交差点を左折するときの目標軌道を生成する。これにより、図7Aに示すようなタイミングで車両100の左折動作が行われる。
ステップS15で否定されると、ステップS17で、第1対向車両と第2対向車両との間の中間地点よりも第1対向車両に近い位置で車両100の先端部が進入するように、車両100が交差点を左折するときの目標軌道を生成する。これにより、図7Bに示すようなタイミングで車両100の左折動作が行われる。
本発明の実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)車両制御装置10は、予め定められた行動計画にしたがって自車両(車両100)が走行するように走行用アクチュエータACを制御する。車両制御装置10は、対向車線を走行する対向車両(図3の車両V1,V2)を含む自車両の周囲の他車両を認識する外界認識部44と、外界認識部44により認識された他車両の挙動に応じて行動計画を生成する行動計画生成部45と、を備える。行動計画生成部45は、第1方向(図3の左方向)に延在する第1走行車線(図3の車線LN1)と第2方向(図3の下方向)に延在する第2走行車線とが交差する交差点(図3の車線LN2)を、対向車線を横断せずに第1走行車線から第2走行車線に移動する行動計画を生成するとき、外界認識部44により、対向車線から第2走行車線へ移動中の第1対向車両(図5の車両V1)と第1対向車両に続けて対向車線から第2走行車線へ移動しようとする第2対向車両(図5の車両V2)とが認識されると、第1方向に略直交する方向(図3の上下方向)における自車両と第1対向車両および第2対向車両との衝突余裕時間をそれぞれ算出するTTC算出部451と、TTC算出部451により算出された自車両と第1対向車両との衝突余裕時間TTC1と、自車両と第2対向車両との衝突余裕時間TTC2との差(TTC差)に基づいて、自車両が第1対向車両の移動後かつ第2対向車両の移動前に第1走行車線から第2走行車線に移動するときのタイミングを決定する移動タイミング決定部452と、を有する。
(1)車両制御装置10は、予め定められた行動計画にしたがって自車両(車両100)が走行するように走行用アクチュエータACを制御する。車両制御装置10は、対向車線を走行する対向車両(図3の車両V1,V2)を含む自車両の周囲の他車両を認識する外界認識部44と、外界認識部44により認識された他車両の挙動に応じて行動計画を生成する行動計画生成部45と、を備える。行動計画生成部45は、第1方向(図3の左方向)に延在する第1走行車線(図3の車線LN1)と第2方向(図3の下方向)に延在する第2走行車線とが交差する交差点(図3の車線LN2)を、対向車線を横断せずに第1走行車線から第2走行車線に移動する行動計画を生成するとき、外界認識部44により、対向車線から第2走行車線へ移動中の第1対向車両(図5の車両V1)と第1対向車両に続けて対向車線から第2走行車線へ移動しようとする第2対向車両(図5の車両V2)とが認識されると、第1方向に略直交する方向(図3の上下方向)における自車両と第1対向車両および第2対向車両との衝突余裕時間をそれぞれ算出するTTC算出部451と、TTC算出部451により算出された自車両と第1対向車両との衝突余裕時間TTC1と、自車両と第2対向車両との衝突余裕時間TTC2との差(TTC差)に基づいて、自車両が第1対向車両の移動後かつ第2対向車両の移動前に第1走行車線から第2走行車線に移動するときのタイミングを決定する移動タイミング決定部452と、を有する。
これにより、自車両が対向車線を横断せずに第1走行車線から第2走行車線へ旋回して移動するときに、対向車両の挙動を考慮したスムーズな旋回動作を行うことができる。
(2)TTC算出部451は、第1方向と略直交する方向における自車両と第1対向車両および第2対向車両との衝突余裕時間TTC1,TTC2をそれぞれ所定時間毎に算出する。移動タイミング決定部452は、TTC算出部451により算出された衝突余裕時間TTC1と衝突余裕時間TTC2との差(TTC差)の単位時間あたりの変化率が増大するとき、第1対向車両と第2対向車両との中間地点(図7Aの中間地点MP)より第2対向車両側の位置で自車両の先端部が進入するように第1走行車線から第2走行車線に移動するときのタイミングを決定する。これにより、車両V2が、車両100が余裕をもって左折できるように右折用停止線の手前で停止するような挙動をしたとき、車両100は、その挙動に応じて交差点をゆっくり左折するように左折動作を行う。また、移動タイミング決定部452は、TTC算出部451により算出された衝突余裕時間TTC1と衝突余裕時間TTC2との差(TTC差)の単位時間あたりの変化率が一定であるかまたは減少するとき、第1対向車両と第2対向車両との中間地点(図7Bの中間地点MP)より第1対向車両に近い位置で自車両の先端部が進入するように第1走行車線から第2走行車線に移動するときのタイミングを決定する。これにより、車両V2が車両V1に追従するように交差点ISを右折するとき、車両100は、車両V1のすぐ後ろに合流して左折するように左折動作を行う。このように、車両100は、第2対向車両の挙動を考慮したよりスムーズでより安全な左折動作を行うことができる。
(3)TTC算出部451は、第1対向車両および第2対向車両の交差点における軌道を予測し、予測した軌道と自車両の交差点における目標軌道とが交差する予測交差地点を基準にして、衝突余裕時間TTC1と衝突余裕時間TTC2とを算出する。これにより、対向車両の予測軌道に基づいた衝突余裕時間が算出されるので、交差点において車両100が第1対向車両の右折後かつ第2対向車両の右折前に左折するときのタイミングを精度よく決定することができる。
(4)TTC算出部451は、記憶部42から地図情報を取得し、取得した地図情報から得られる交差点の道路情報に基づいて、予測交差地点を補正する。これにより、衝突余裕時間TTC1,TTC2をより精度よく算出することができる。また、車両100が車両V1と車両V2との間に合流して交差点を左折するときの合流位置をより精度よく決定することができる。
なお、上記実施形態では、外界認識部44が、外部センサ群31からの信号に基づいて対向車線を走行する対向車両を含む自車両の周囲の他車両を認識するようにしたが、認識部の構成は上述したものに限らない。認識部は、不図示の通信ネットワーク(車車間通信網や路車間通信網)を介して周辺車両から送信される周辺車両の位置情報や車両情報(走行速度や走行ルートなどを含む情報)を受信し、それらの情報に基づいて車両100の周囲の外部状況を認識してもよい。
また、上記実施形態では、TTC算出部451が、第1対向車両および第2対向車両の交差点における軌道を予測し、予測した軌道と自車両の交差点における目標軌道とが交差する地点を予測交差地点に設定したが、算出部の構成は上述したものに限らない。算出部は、予測交差地点を含む情報を、不図示の通信ネットワーク(車車間通信網や路車間通信網)を介して対向車両から取得してもよい。
また、上記実施形態では、移動タイミング決定部452が、TTC算出部451により算出された衝突余裕時間TTC1と衝突余裕時間TTC2との差(TTC差)に基づいて、自車両が第1対向車両の移動後かつ第2対向車両の移動前に第1走行車線から第2走行車線に移動するときのタイミングを決定するようにしたが、決定部の構成は上述したものに限らない。決定部は、路車間通信システムの路側機から通信ユニット37を介して衝突余裕時間TTC1と衝突余裕時間TTC2とが取得可能な場合には、路側機から取得した衝突余裕時間TTC1と衝突余裕時間TTC2に基づいて上記タイミングを決定してもよい。
また、上記実施形態では、TTC算出部451が、予測交差地点を補正するときに、記憶部42から取得した地図情報から交差点の道路情報を取得するようにしたが、取得部の構成は上述したものに限らない。取得部は、路車間通信システムの路側機から通信ユニット37を介して交差点の道路情報を取得してもよい。
また、上記実施形態では、図3等を用いて第1走行車線と第2走行車線とが略直交する交差点を例に用いたが、第1走行車線と第2走行車線とが交差する角度は略直角に限らない。第1走行車線と第2走行車線とが交差する角度が30度や45度の交差点でも同様にして、車両100が交差点を右折する第1対向車両と第2対向車との間に左折して合流するように、車両100の左折のタイミングを決定することができる。
また、上記実施形態では、図3等を用いて車両100が左側通行の道路の交差点を左折するときのタイミングについて説明したが、右側通行の道路の交差点でも同様にして、車両100が交差点を左折する第1対向車両と第2対向車との間に合流して右折するときのタイミングを決定することができる。
また、上記実施形態では、図3等を用いて横断歩道が設けられた交差点を例に用いたが、本発明は、横断歩道がない交差点や歩道橋が設置された交差点にも適用可能である。すなわち、本発明は、車両100が第1走行車線から第2走行車線に移動可能な交差点であれば種々の交差点に適用可能である。
さらに、上記実施形態では、車両制御装置10を自動運転車両に適用したが、車両制御装置10は、自動運転車両以外の車両にも適用可能である。例えば、ADAS(Advanced driver-assistance systems)を備える手動運転車両にも車両制御装置10を適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の一つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
10 車両制御装置、40 コントローラ、43 自車位置認識部、44 外界認識部、45 行動計画生成部、46 走行制御部、100 車両、451 TTC算出部、452 移動タイミング決定部
Claims (5)
- 予め定められた行動計画にしたがって自車両が走行するように走行用アクチュエータを制御する車両制御装置であって、
対向車線を走行する対向車両を含む前記自車両の周囲の他車両を認識する認識部と、
前記認識部により認識された前記他車両の挙動に応じて前記行動計画を生成する行動計画生成部と、を備え、
前記行動計画生成部は、
第1方向に延在する第1走行車線と第2方向に延在する第2走行車線とが交差する交差点を、前記対向車線を横断せずに前記第1走行車線から前記第2走行車線に移動する前記行動計画を生成するとき、前記認識部により、前記対向車線から前記第2走行車線へ移動中の第1対向車両と前記第1対向車両に続けて前記対向車線から前記第2走行車線へ移動しようとする第2対向車両とが認識されると、前記第1方向に略直交する方向における前記自車両と前記第1対向車両および前記第2対向車両との衝突余裕時間をそれぞれ算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記自車両と前記第1対向車両との第1衝突余裕時間と、前記自車両と前記第2対向車両との第2衝突余裕時間との差に基づいて、前記自車両が前記第1対向車両の移動後かつ前記第2対向車両の移動前に前記第1走行車線から前記第2走行車線に移動するときのタイミングを決定する決定部と、を有することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項1に記載の車両制御装置において、
前記算出部は、第1衝突余裕時間と第2衝突余裕時間をそれぞれ所定時間毎に算出し、
前記決定部は、前記算出部により算出された第1衝突余裕時間と第2衝突余裕時間との差の単位時間あたりの変化率が増大するとき、前記第1対向車両と前記第2対向車両との中間地点より前記第2対向車両に近い位置で前記自車両の先端部が進入するように前記第1走行車線から前記第2走行車線に移動するときのタイミングを決定することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項2に記載の車両制御装置において、
前記決定部は、前記算出部により算出された第1衝突余裕時間と第2衝突余裕時間との差の単位時間あたりの変化率が一定であるかまたは減少するとき、前記第1対向車両と前記第2対向車両との中間地点より前記第1対向車両に近い位置で前記自車両の先端部が進入するように前記第1走行車線から前記第2走行車線に移動するときのタイミングを決定することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項2または請求項3に記載の車両制御装置において、
前記算出部は、前記第1対向車両および前記第2対向車両の交差点における軌道を予測し、予測した軌道と前記自車両の交差点における目標軌道とが交差する予測交差地点を基準にして、第1衝突余裕時間と第2衝突余裕時間とを算出することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項4に記載の車両制御装置において、
前記行動計画生成部は、地図情報を取得する取得部をさらに有し、
前記算出部は、前記取得部により取得された地図情報から得られる交差点の道路情報に基づいて、予測交差地点を補正することを特徴とする車両制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2020194897A JP2022083536A (ja) | 2020-11-25 | 2020-11-25 | 車両制御装置 |
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JP2022083536A true JP2022083536A (ja) | 2022-06-06 |
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JP2020194897A Pending JP2022083536A (ja) | 2020-11-25 | 2020-11-25 | 車両制御装置 |
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Country | Link |
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-
2020
- 2020-11-25 JP JP2020194897A patent/JP2022083536A/ja active Pending
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