以下に、本願にかかる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(第1の実施形態)
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、第1の実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。図1は、第1の実施形態にかかる情報処理の一例を示す図である。第1の実施形態にかかる情報処理は、図1に示す情報処理装置100によって行われる。
図1の説明に先立って、図2を用いて、第1の実施形態にかかる情報処理システムについて説明する。図2は、第1の実施形態にかかる情報処理システム1の構成例を示す図である。第1の実施形態にかかる情報処理システム1は、図2に示すように、端末装置10と、保険会社装置40と、カード会社装置80と、情報処理装置100とを含む。端末装置10、保険会社装置40、カード会社装置80、情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の保険会社装置40や、複数台のカード会社装置80や、複数台の情報処理装置100が含まれてよい。
また、図2の例では不図示であるが、第1の実施形態にかかる情報処理システム1には、施設(例えば、宿泊施設)の事業主(施設事業主)に属する端末装置である施設装置も含まれてよい。
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。例えば、端末装置10は、ユーザの操作に応じて、宿泊予約サービスを提供するサイト(以下、「予約サイトY1」と表記する場合がある)にアクセスし、宿泊予約に関する各種の情報制御を行う。後述するが、予約サイトY1は情報処理装置100によって提供されるため、端末装置10は、情報処理装置100にアクセスすることで、情報処理装置100から受信した各種情報の表示制御等を行う。なお、本実施形態では、端末装置10には、予約サイトY1に対応するアプリケーションがインストールされており、ユーザは初期設定として、自身の個人情報を登録済みであるものとする。
保険会社装置40は、保険会社HYに属するサーバ装置である。例えば、保険会社装置40は、顧客との保険契約に関する各種情報を蓄積するとともに、保険契約に関する各種制御を行う。一例を示すと、保険会社装置40は、保険料および保険金の算出を行う。保険料は、契約者が保険会社に支払うお金である。なお、本実施形態では、保険料には、それが指す金額(すなわち、保険料金額)の概念も含まれているものとする。また、保険金は、保険会社から被保険者(受取人)に支払われるお金である。同様に、本実施形態では、保険金には、それが指す金額(すなわち、保険金額)の概念も含まれているものとする。
カード会社装置80は、カード会社に属するサーバ装置である。例えば、カード会社装置80は、決済に関する各種制御を行う。一例を示すと、カード会社装置80は、ユーザが予約サイトY1にて事前決済を指定した場合には、情報処理装置100との間で決済処理を行う。
ここで、第1の実施形態にかかる情報処理が行われるにあたっての前提について説明する。宿泊予約を例に挙げると、例えば、ユーザは宿泊予約の申し込みを完了させた後、急な用事の発生、悪天候、体調不良等の不測の事態が起こってしまうことで、宿泊予約をキャンセルしなければならないことがある。このような場合、ユーザは、例えば、キャンセルポリシーに従ってキャンセル料を支払うことになる。一例を示すと、チェックイン日の7日前までのキャンセルであれば申込金額の10%、チェックイン日の1日前から6日前までの間でのキャンセルであれば申込金額の50%、チェックイン日当日のキャンセルであれば申込金額の100%をキャンセル料として支払う支払義務を課す、といったキャンセルポリシーに従って、キャンセル料を支払う。
不測の事態とはいえ、サービス(かかる例では、宿泊サービス)を受けることなく、支払いが課せられることは、ユーザにとって経済的および精神的に痛手である。そこで、このような事態に備えて、キャンセル料の少なくとも一部を補償する保険サービス(キャンセル料の少なくとも一部を保険金として、被保険者に支払う保険サービス)が存在する。かかる保険はキャンセル保険等と呼ばれることがある。
ユーザは、このような保険サービスを受けたい場合、例えば、宿泊予約サイトとは別に、この保険サービスを提供しているサイトへとアクセスし、各種個人情報等を入力し自身が保険契約を交わす必要があり面倒である。このため保険サービスを受けたいが、諦めるといったユーザも存在する可能性がある。また、経済的な側面から保険料を支払うには抵抗があるといったユーザも存在する可能性がある。
そこで、面倒な作業での申し込みを必要とせず、また、保険料支払い問題についても解決できるようなサービスが求められる。例えば、予約申し込みにおいてユーザが獲得できる電子ポイントの代わりに予約をキャンセルした場合のキャンセル料を補填する保険金をユーザが受け取れるようにできれば、予約申し込みに対するキャンセル保険の適用の利便性を高められるといった前提がある。
以上のような前提および問題点を踏まえて、第1の実施形態にかかる情報処理装置100は、第1の実施形態にかかる情報処理を行う。具体的には、情報処理装置100は、所定のサービスで取り引きを行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントまたは電子マネーである電子特典であって取り引きに対応する電子特典、および、特典としての保険金であってユーザが取り引きをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。なお、電子特典が電子ポイントである場合には、電子特典を示す電子特典情報は、例えば、かかる電子ポイントに対応する金額に応じたポイント数を示す。また、電子特典が電子マネーである場合には、電子特典を示す電子特典情報は、例えば、かかる電子マネーに対応する金額、または、この金額に応じたポイント数を示す。以下の第1の実施形態では、電子特典を電子ポイントとして説明するが、この電子ポイントは電子マネーに置き換えることができる。また、電子ポイントのポイント数は、電子マネーに対応する金額、あるいは、電子マネーに対応する金額に応じたポイント数、といったように置き換えることができる。
例えば、情報処理装置100は、保険金情報として、ユーザが取り引きをキャンセルした場合に電子ポイントの代わりに特典として受け取ることのできる保険金に関する保険金情報を提示する。また、例えば、情報処理装置100は、取り引きの申し込みを行うタイミングにおいて、電子ポイント、および、保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態でポイント情報と、保険金情報とを提示する。また、例えば、情報処理装置100は、保険金情報として、所定のサービスを提供する事業主であって、取り引きがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険に加入する事業主によって支払われる保険料に基づき算出される保険金に関する保険金情報を提示する。
以下、第1の実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。本実施形態では、情報処理装置100は、事業主Yによって管理されるものとする。また、情報処理装置100は、予約サイトY1を提供するため、予約サイトY1は事業主Yにより運営されるサイトと言い換えることができる。予約サイトY1にて提供される宿泊予約サービスは、所定のサービスの一例である。予約サイトY1での予約申し込みに係る一連の取り引きは、所定のサービスでの取り引きの一例である。予約サイトY1では、予約申し込みが完了した後、当該予約申し込みをキャンセルする場合には、チェックイン日から遡る日数に関係なく、一律50%(申し込み金額の50%)がキャンセル料として課せられるものとする。また、図1の例では、端末装置10の利用者をユーザU1とする。また、ユーザU1の「U1」は、ユーザ氏名とともに、ユーザを識別する識別情報も兼ねているものとする。
まず、端末装置10は、ユーザU1の操作に応じて情報処理装置100にアクセスし、予約サイトY1内のページP1を表示している。ページP1では、ある宿泊施設における宿泊プランの1つであるプランPL1が紹介されている。この場合、プランPL1もサービスの一例と解することができる。予約サイトY1では、例えば、これまでのユーザの利用状況に応じて、ユーザには会員ランクが付与される。図1に示すページP1の例では、ユーザU1の会員ランクはレギュラー(レギュラー会員)である。なお、会員ランクには、レギュラー以外にもプラチナ、シルバー、ブロンズ等が存在する。また、図1に示すページP1の例では、プランPL1への申し込み金額が「20,000円」である。また、図1に示すページP1には、ユーザに対して予約に関する各種情報設定を行わせるページP2へ進むためのボタンBT1が含まれる。
このような状態において、ユーザU1がボタンBT1を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT1が押下された旨の情報(BT1押下情報)を情報処理装置100に送信する(ステップS1)。BT1押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報が含まれる。
情報処理装置100は、BT1押下情報を受信すると、ユーザU1への特典を算出する算出処理を実行する(ステップS2)。ユーザU1への特典としては、プランPL1への予約申し込みを行うことに応じてユーザU1が受け取ることのできる電子ポイントと、プランPL1への予約申し込み完了後、ユーザU1が当該予約申し込みをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金とが存在する。なお、プランPL1への予約申し込み完了後とは、プランPL1への予約申し込みに係る事前決済(カード決済)完了後とも言い換えることができるものとする。また、図1の例では、電子ポイントのポイント名(サービス名)を「Y2ポイント」とするとともに、例えば、単に電子ポイント(あるいは、Y2ポイント)を算出するといった場合、電子ポイントのポイント数を算出する概念を含むものとする。同様に、例えば、単に保険金を算出するといった場合、保険金額を算出する概念を含むものとする。
まず、電子ポイントの算出例を示す。例えば、情報処理装置100は、プランPL1への申し込み金額と、ユーザU1の会員ランクに応じたポイント付与率(会員ランクに応じた倍率の一例)に基づいて、電子ポイントを算出する。ここで、レギュラー会員の場合、ポイント付与率「1%」とすることが情報処理装置100に対して予め設定されているものとする。そうすると、情報処理装置100は、申し込み金額「20,000円」×付与率「0.01」により、電子ポイント「200pt」を算出する。このようなことから、情報処理装置100が算出する電子ポイントの値(ポイント数)は、申し込み金額やユーザによって異なる。
次に、保険金の算出例を示す。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の会員ランクの会員ランクに応じた割合に基づいて、保険金を算出する。また、例えば、情報処理装置100は、予約サイトY1を提供する事業主であって、プランPL1への申し込みがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険に加入する事業主(図1の例では、事業主Y)によって支払われる保険料に基づく割合に基づいて、保険金を算出する。キャンセル保険への加入に関するロジックについては後述する。
ここで、保険金は、保険料に基づき算出される。また、保険の性質上、保険金は損失額より多く支払われることはない。図1の例での損失額とはキャンセル料であり、申し込み金額「20,000円」に対応するキャンセル料は、申し込み金額の50%に基づき「10,000円」となる。したがって、情報処理装置100は、ユーザU1の会員ランク「レギュラー」、現在の保険料の状況、キャンセル料「10,000」に基づいて、保険会社HYに損失が発生しないよう、かつ、キャンセル料「10,000」を超えないような保険金を算出できる保険金割合であって、会員ランクに応じて変動する保険金割合を動的に決定する。そして、情報処理装置100は、決定した保険金割合に基づいて保険金を算出する。かかる例では、情報処理装置100は、保険金割合「50%」を決定したとすると、キャンセル料「10,000」×保険金割合「0.5」により、保険金「5,000円」を算出する。
なお、一例であるが、情報処理装置100は、ブロンズ会員のユーザには保険金割合「70%」、シルバー会員のユーザには保険金割合「80%」、プラチナ会員のユーザには保険金割合「90%」を算出したりする。なお、情報処理装置100が動的に保険金割合を決定する例を示したが、保険金割合は、例えば、事業主Yあるいは保険会社HYにより予め決定されていてもよい。また、情報処理装置100がステップS2において算出する保険金(図1の例では、5,000円)は、ユーザU1に支払うことができる上限額(限度額)である。
また、情報処理装置100は、電子ポイントに基づいて、保険金を算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、電子ポイントのN倍(Nは任意の数値)を保険金とするといった決め事に応じて保険金を算出してもよいし、電子ポイントに応じた保険金割合を決定することで、この保険金割合を用いて保険金を算出してもよい。つまり、情報処理装置100は、電子ポイントの値に依存するような保険金を算出してもよい。
次に、情報処理装置100は、ステップS2で算出された電子ポイント「200pt」(特典としての電子ポイント)、および、保険金「5,000円」(特典としての保険金)のうち、いずれか一方の受け取りをユーザU1が選択可能に制御されたコンテンツであるページP2を配信するための配信処理を行う(ステップS3)。繰り返すが、かかる保険金「5,000円」は、ユーザU1がプランPL1の申し込みをキャンセルした場合に電子ポイント「200pt」の代わりに受け取ることのできる保険金である。
例えば、情報処理装置100は、電子ポイント「200pt」を示す特典情報と、保険金「5,000円」を示す特典情報とを取得する。そして、情報処理装置100は、配信処理として、取得した特典情報に基づいて、ページP2を生成する。例えば、情報処理装置100は、図1に示すように、領域AR1において今回の申し込みにより獲得可能な電子ポイントが「200pt」である旨表示され、領域AR2において申し込みをキャンセルした場合に受け取り可能な保険金が「5,000円」である旨表示されるようなページP2を生成する。さらに詳細には、情報処理装置100は、電子ポイント「200pt」、および、保険金「5,000円」のうち、いずれか一方の受け取りをユーザU1に選択させるためのチェックボックスを各領域に含むページP2を生成する。また、ページP2には、ユーザに対して個人情報を入力させるページP3へ進むためのボタンBT2が含まれる。
例えば、ユーザU1は、ページP2において、領域AR1内の「Y2ポイントを受け取る」の横に設置されるチェックボックスにチェックマークを入力した場合、プランPL1の申し込みをキャンセルしても保険金「5,000円」を受け取ることはできない代わりに、確実に電子ポイント「200pt」を獲得することができる。一方、ユーザU1は、ページP2において、領域AR2内の「保険金を受け取る」の横に設置されるチェックボックスにチェックマークを入力した場合、プランPL1の申し込みをキャンセルしたときには、保険金「5,000円」を受け取ることはできるが電子ポイント「200pt」を受け取ることはできない。
説明を戻し、情報処理装置100は、配信処理として、生成したページP2を端末装置10に配信する。
ユーザU1は、ページP2において 、保険金「5,000円」の受け取りを選択したうえでボタンBT2を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT2が押下された旨の情報(BT2押下情報)を情報処理装置100に送信する(ステップS4)。BT2押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報や、ユーザU1による選択内容を示す選択情報が含まれる。
情報処理装置100は、BT2押下情報を受信すると、個人情報を入力させるページP3を配信するための配信処理を行う(ステップS5)。情報処理装置100は、配信処理として、図1に示すようなページP3を生成する。例えば、情報処理装置100は、個人情報の入力欄と、プランPL1の予約を確定させ決済処理を行わせるボタンBT3とを含むページP3を生成する。また、情報処理装置100は、配信処理として、生成したページP3を端末装置10に配信する。
このような状態において、ユーザU1がボタンBT3を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT3が押下された旨の情報(BT3押下情報)を情報処理装置100に送信する(ステップS6)。BT3押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報や、ユーザU1による入力内容を示す入力情報が含まれる。
情報処理装置100は、BT3押下情報を受信すると、事業主Yが保険会社HYのキャンセル保険に加入するための契約に関する処理である加入契約処理を実行する(ステップS7)。本実施形態では、サービスへの申し込み(予約サイトY1を介した宿泊予約の申し込み)がキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険を提供するのは保険会社HYであり、予約サイトY1を提供する事業主Yがこのキャンセル保険に加入する。つまり、本実施形態では、ユーザはキャンセル保険に加入する必要がないため、加入契約の際の面倒な手続きが不要となる。このようなことから、本実施形態では、キャンセル保険に加入する契約者は事業主Yであり、キャンセル保険の保険金を受け取る受取人、すなわち被保険者はユーザということになる。
また、事業主Yは、サービスへの申し込みが行われる毎に、保険会社HYとの間で、この申し込みに係る加入契約を結ぶ。つまり、事業主Yは、1取り引き(1申し込み)につき、保険会社HYとの間で、1加入契約を結ぶ。したがって、情報処理装置100は、ステップS7において、この加入契約に関する加入契約処理を実行する。図1の例では、ユーザU1がプランPL1への申し込みを行ったことに応じて、この1申し込みにつき、情報処理装置100は、事業主Yが保険会社HYのキャンセル保険に加入するための加入契約処理を実行する。
ここで、ユーザが取り引きへの申し込みの特典として電子ポイントではなく、保険金の受け取りを選択した場合には、ユーザに電子ポイントが付与されなくなる。図1の例では、ユーザU1がプランPL1への予約申し込みについて、電子ポイント「200pt」の受け取りではなく、キャンセル時に保険金「5,000円」の受け取りを選択したため、ユーザU1には電子ポイント「200pt」が付与されない。事業主Yは、自社の資金源の一部をユーザに付与する電子ポイントに利用するが、ユーザU1が保険金「5,000円」の受け取りを選択したことにより、自社の資金源の一部を電子ポイント「200pt」に利用する必要がなくなる。したがって、情報処理装置100は、電子ポイント「200pt」に対応する保険料として、例えば、保険料「200円」を保険会社HYの保険会社装置40に送金することにより、事業主YをプランPL1への予約申し込みに対応するキャンセル保険に加入させる、といった加入契約処理を行う。
また、ステップS2で説明したように、ユーザU1が受け取ることのできる保険金は、加入契約において事業主Yから保険会社HYに支払われる保険料に基づき算出されるため、本実施形態では、電子ポイントが保険金の原資となっている。具体的には、特典としてユーザに付与されるはずの電子ポイント用の資金が保険金の支払いにまわされるため、電子ポイントが保険金の原資となっている。ここで、一般的な保険では、保険金に基づき保険料が算出されている。しかしながら、本実施形態では、電子ポイントが保険料の原資になるため、保険料に基づき保険金が算出される。
次に、情報処理装置100は、プランPL1への予約申し込みにおける申し込み金額「20,000円」を決済する決済処理を行う(ステップS8)。例えば、情報処理装置100は、不図示のカード会社装置80との間で決済処理を行う。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の銀行口座から申し込み金額「20,000円」が引き落とされるよう決済処理を行う。
このような状態において、ユーザU1は、端末装置10を操作し、プランPL1への予約申し込みをキャンセルしたとする。かかる場合、端末装置10は、プランPL1への予約申し込みのキャンセルを要求するキャンセル要求を情報処理装置100に送信する。
情報処理装置100は、キャンセル要求を受信すると、プランPL1への予約申し込みを取り消すキャンセル処理を実行する(ステップS9)。例えば、情報処理装置100は、プランPL1への予約申し込みを取り消したうえで、予約サイトY1でのキャンセルポリシーに基づいて、キャンセル料を算出する。例えば、チェックイン日の7日前までのキャンセルであれば申し込み金額の10%をキャンセル料として課すことがキャンセルポリシーにて定められており、キャンセル要求を受信した現在日がチェックイン日の7日よりも前であれば、情報処理装置100は、キャンセル料「2,000円」を算出する。
上記の通り、本実施形態では、一律50%(申し込み金額の50%)がキャンセル料として課せられる。したがって、情報処理装置100は、キャンセル料「10,000円」を算出する。また、情報処理装置100は、ユーザU1がキャンセル時の保険金「5,000円」を受け取ることを選択していることにより、このキャンセル料「10,000円」に対して保険金「5,000円」を適用することで、最終的にユーザU1が支払うべきキャンセル料を算出する。かかる例では、ユーザU1は、キャンセル料「10,000円」から保険金「5,000円」を差し引いた差額「5,000円」を支払うことになる。このため、情報処理装置100は、キャンセル料「10,000円」に対して保険金「5,000円」を適用することで、キャンセル料「5,000円」を算出する。
ユーザU1は、現在、申し込み金額「20,000円」の決済を済んでいるが、保険金「5,000円」が適用された適用後のキャンセル料「5,000円」を支払いさえすればよい。このため、情報処理装置100は、申し込み金額「20,000円」から保険適用後のキャンセル料「5,000円」を差し引いた差額「15,000円」をユーザU1に返金する返金処理を行う。例えば、情報処理装置100は、カード会社装置80にアクセスし、差額「15,000円」をユーザU1に返金するよう要求する。このようにして、ユーザU1は、間接的に保険金「5,000円」を受け取ることができる。
なお、情報処理装置100は、装置側で保険金「5,000円」を動的に適用してしまうのではなく、つまり、保険適用後のキャンセル料「5,000円」を差し引いた差額「15,000円」をユーザU1に返金するのではなく、例えば、カード会社装置80に対して、申し込み金額「20,000円」全額をユーザU1に返金させるとともに、保険金「5,000」もユーザU1に送金させてもよい。また、かかる場合、情報処理装置100は、当初のキャンセル料「10,000円」を支払うようユーザに指示することができる。この場合、ユーザU1は、例えば、キャンセル料「10,000円」のうち「5,000円」分を保険金「5,000」で賄うことができる。
さて、これまで説明してきたように、情報処理装置100は、所定のサービスで取り引きを行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントであって取り引きに対応する電子ポイント、および、特典としての保険金であってユーザが取り引きをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態で、電子ポイントを示すポイント情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。また、キャンセル保険に加入契約するのは、申し込みを行ったユーザ本人ではなく、サービスを提供する事業主である。
例えば、人気の宿泊施設に部屋の空きを見つけた場合、この先の予定は不明であるが、とりあえず日程と部屋を予約しておきたい。しかしながら、予約申し込みをキャンセルしなければならなくなった場合、サービスを受けられない(宿泊できない)にも拘らずキャンセル料を支払うには抵抗があるため、容易な手続きでキャンセル料を補償して欲しい、といったユーザのニーズが存在する。このような場合、これまで説明してきた第1の実施形態にかかる情報処理により、情報処理装置100は、予約申し込みと同じタイミング、すなわち予約申し込みを行う段階で、面倒な手続きなしに、本来受け取れるはずの電子ポイントに代えて、この電子ポイントのポイント数に応じた額の保険金の受け取りをユーザに選択させることができる。この結果、情報処理装置100は、ユーザに対してキャンセル料が補償される安心感と、高い利便性とを与えることができるため、予約申し込みを促進させることができる。また、情報処理装置100は、予約申し込みの促進に伴い、事業主Yは、施設事業主の売上に貢献することができる。また、情報処理装置100は、事前予約を活性化させることもできる。また、情報処理装置100は、ユーザに前受金を支払わせることもないため、ユーザが予約を思いとどまってしまうことを防止することができる。また、このようなことから、情報処理装置100は、取り引き時のユーザの印象を悪化させることなく、かつ、取り引きがキャンセルされた場合にはキャンセル料を補填することができる。
なお、図1では、情報処理装置100は、事業主Yに属するサーバ装置である旨説明したが、情報処理装置100は、事業主Yおよびカード会社HYのいずれにも属さないサーバ装置であってもよい。
また、情報処理装置100が、キャンセル要求を受信すると予約申し込みを取り消すキャンセル処理を実行する旨説明したが(ステップS9)、ユーザに対してキャンセルの理由を求め、キャンセルの理由が所定の条件情報を満たすか否かに応じたキャンセル処理を実行してもよい。一例を示すと、キャンセルの理由が「チェックイン日、現地に台風発生予報のため」であり、条件情報に「悪天候事由」が定められている場合、情報処理装置100は、「チェックイン日、現地に台風発生」の可能性があるか否かを判定する。情報処理装置100は、「チェックイン日、現地に台風発生」の可能性があるとの判定結果を得た場合には、キャンセルの理由が所定の条件情報を満たすと判断し、予約申し込みを取り消すキャンセル処理を実行する。一方、情報処理装置100は、キャンセルの理由が所定の条件情報を満たさないと判断した場合、つまりユーザには予約申し込みをキャンセルする正当な理由が存在しないと判断した場合には、キャンセルを受け付ける一方で、例えば、申し込み金額全額の支払い義務をユーザに課す。なお、このような支払い義務をユーザに課すためには、例えば、キャンセルポリシーや、申し込みを受け付ける前段階(例えば、ページP1あるいはP2)にて、ユーザにこのことが通知されている必要がある。
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、図3を用いて、第1の実施形態にかかる情報処理装置100について説明する。図3は、第1の実施形態にかかる情報処理装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。例えば、情報処理装置100は、図1で説明した情報処理を行うサーバ装置である。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、サービス情報記憶部121と、申込情報記憶部122とを有する。
(サービス情報記憶部121について)
サービス情報記憶部121は、サービスに関する情報を記憶する。本実施形態では宿泊予約サービスを対象としているが、このような場合、サービス情報記憶部121は、各種宿泊プランに関する情報を記憶する。例えば、サービス情報記憶部121は、宿泊取設毎に、当該宿泊施設が提供している宿泊プランに関する情報を記憶する。ここで、図4に第1の実施形態にかかるサービス情報記憶部121の一例を示す。図4の例では、サービス情報記憶部121は、「プランID」、「プラン名」、「金額」、「詳細情報」といった項目を有する。
「プランID」は、宿泊プランを識別する識別情報を示す。「プラン名」は、宿泊プランの名称を示す。「金額」は、宿泊プランの申し込み金額を示す。「詳細情報」は、宿泊プランの詳細内容を示す。
すなわち、図4の例では、プランID「PL1」によって識別される宿泊プラン(プランPL1)の名称は「PNA1」であり、申し込み金額は「20,000円」であり、詳細情報は「PDA1」である例を示す。なお、図4の例では、説明を簡単にするために「名称」および「詳細情報」には概念的な記号を用いている。
(申込情報記憶部122について)
申込情報記憶部122は、予約申し込みに関する各種周辺情報を記憶する。ここで、図5に第1の実施形態にかかる申込情報記憶部122の一例を示す。図5の例では、申込情報記憶部122は、「ユーザID」、「会員ランク」、「保有ポイント」、「申込プラン」、「特典情報」、「選択情報」、「キャンセル情報」といった項目を有する。また、図5の例では、「特典情報」には、「ポイント数」および「保険金額」といった項目が含まれる。また、図5の例では、「選択情報」には、「ポイント」および「保険金」といった項目が含まれる。
「ユーザID」は、ユーザまたはユーザの端末装置10を識別する識別情報を示す。「会員ランク」は、予約サイトY1でのユーザの会員ランクを示す。「保有ポイント」は、ユーザが現在保有しているポイント数(Y2ポイントのポイント数)を示す。「申込プラン」は、ユーザが予約申し込みした対象の宿泊プランを示す。
「特典情報」は、取り引き(予約申し込み)を行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を示す。また、「ポイント数」は、特典としての電子ポイントであって、ユーザに申し込まれた宿泊プランの料金(申し込み金額)に対応する電子ポイントのポイント数を示す。例えば、「ポイント数」は、図1に示すステップS2の算出処理にて算出されたポイント数である。また、「保険金額」は、取り引き(予約申し込み)をキャンセルした場合に電子ポイントの代わりに特典として受け取ることのできる前記保険金であって、キャンセル料を補填する保険金の金額を示す。例えば、「保険金額」は、図1に示すステップS2の算出処理にて算出された保険金額である。
図1で説明したように、ユーザは、電子ポイント、および、保険金のうち、いずれか一方の受け取りを選択することができる。よって、「選択情報」は、電子ポイント、および、保険金のうち、ユーザがどちらの受け取りを選択したかを示す情報である。例えば、ユーザがページP2において、領域AR2内の「保険金を受け取る」の横に設置されるチェックボックスにチェックマークを入力した場合、つまり保険金の受け取りを選択した場合には、「選択情報」に対応する「ポイント」および「保険金」のうち、「保険金」の方に例えば所定の印(○マーク等)が入力される。
「キャンセル情報」は、予約申し込みがキャンセルされたか否かを示す情報である。例えば、図1に示すステップS9のキャンセル処理において、ユーザから予約申し込みのキャンセル要求が受信された場合には、「キャンセル情報」には所定の印(○マーク等)が入力される。
すなわち、図5の例では、ユーザID「U1」によって識別されるユーザ(ユーザU1)は、会員ランク「レギュラー」であり、保有ポイント「35pt」であり、申込プラン「プランPL1」である例を示す。また、図5の例では、ユーザU1が「プランPL1」への予約申し込みを行った場合には、その特典として電子ポイント「200pt」を受け取れる権利がある例を示す。また、図5の例では、ユーザU1が「プランPL1」への予約申し込みを行った状態で「プランPL1」をキャンセルした場合には、電子ポイント「200pt」の代わりに保険金「5,000円」を受け取れる権利がある例を示す。また、図5の例では、ユーザU1が「ポイント」および「保険金」のうち「保険金」の受け取り(キャンセル時に限る)を選択した例を示す。また、図5の例では、ユーザU1が「プランPL1」への予約申し込みをキャンセルした例を示す。
(制御部130について)
図3に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、受信部131と、算出部132と、取得部133と、サービス提供部134と、申込受付部135と、決済部136と、キャンセル処理部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(受信部131について)
受信部131は、ユーザ操作に応じて端末装置10から送信される各種情報を受信する。例えば、受信部131は、コンテンツに含まれる操作ボタンが押下された場合に、押下情報を端末装置10から受信する。図1の例では、受信部131は、B1押下情報、B2押下情報、B3押下情報を受信する。なお、受信部131は、例えば、端末装置10の識別情報(ユーザID)や、コンテンツでのユーザによる設定情報あるいは入力情報を含む押下情報を受信することができる。また、受信部131は、受信した情報を申込情報記憶部122に格納する。
(算出部132について)
算出部132は、電子特典に対応するポイント数または金額を算出する。例えば、算出部132は、電子ポイントのポイント数(または、電子マネーの金額)や保険金を算出する算出処理を行う。算出部132は、図1のステップS5で説明した算出処理を行う。具体的には、算出部132は、後述する取得部133により取得される特典情報として、取り引きに対応する電子ポイントを算出する。例えば、算出部132は、所定のサービスへの申し込み金額と、所定のサービスでのユーザの会員ランクに応じたポイント付与率に基づいて、電子ポイントを算出する。
また、算出部132は、所定のサービスでのユーザの会員ランクに応じた割合に基づいて、後述する取得部133により取得される特典情報として、保険金(保険金額)を算出する。例えば、算出部132は、所定のサービスを提供する事業主であって、取り引きがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険に加入する事業主によって支払われる保険料に基づく割合を決定する。そして、算出部132は、決定した割合に基づいて、保険金を算出する。
(取得部133について)
取得部133は、所定のサービスで取り引きを行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。例えば、取得部133は、上記のようにして算出部132により算出された特典情報、すなわち特典としての電子ポイントを示すポイント情報(電子特典に対応するポイント数)、および、特典としての保険金であってユーザが取り引きをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金を示す保険金情報を取得する。取得部133は、例えば、算出部132から直接、特典情報を取得することもできるし、算出部132により申込情報記憶部122に一旦格納された特典情報を申込情報記憶部122から取得することもできる。
(サービス提供部134について)
サービス提供部134は、取得部133により取得された特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントまたは電子マネーである電子特典であって前記取り引きに対応する電子特典、および、特典としての保険金であってユーザが取り引きをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。
具体的には、サービス提供部134は、保険金情報として、ユーザが取り引きをキャンセルした場合に電子特典の代わりに特典として受け取ることのできる保険金に関する保険金情報を提示する。また、サービス提供部134は、取り引きの申し込みを行うタイミングにおいて、電子特典、および、保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態でポイント情報と、保険金情報とを提示する。
また、サービス提供部134は、保険金情報として、所定のサービスを提供する事業主であって、取り引きがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険に加入する事業主によって支払われる保険料に基づき算出される保険金に関する保険金情報を提示する。また、サービス提供部134は、保険金情報として、ユーザによって取り引きが行われる度に、事業主がキャンセル保険に加入することで支払われる保険料に基づき算出される保険金に関する保険金情報を提示する。例えば、サービス提供部134は、保険金情報として、取り引きに対応する電子ポイントが原資となる保険料であって、事業主によって支払われる保険料に基づき算出される保険金に関する保険金情報を提示する。
一例としては、サービス提供部134は、図1で説明した配信処理を行う。例えば、サービス提供部134は、取得部133から特典情報を受信すると、電子特典、および、保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態で、この電子ポイントを示すポイント情報と、この保険金に関する保険金情報とが表示されるようなコンテンツ(ページP2)を生成する。そして、サービス提供部134は、生成したコンテンツを端末装置10に配信する。なお、図1の例では、サービス提供部134は、保険金額そのものが表示されるようなコンテンツを配信しているが、例えば、算出部132により算出された割合(申し込み金額の何%を保険金とするかを示す割合)が表示されるようなコンテンツを生成し、配信してもよい。また、上記の点から、サービス提供部134は、提示部に対応する処理部である。
(申込受付部135について)
申込受付部135は、取り引きへの申し込みを受け付ける。例えば、申込受付部135は、宿泊サービスにおける特定の宿泊プランへの予約申し込みを受け付ける。図1の例では、申込受付部135は、ユーザU1によりボタンBT3が押下されたことにより、宿泊プランであるプランPL1であって、このプランをキャンセルした場合には保険金を受け取れるよう選択がなされたプランPL1への予約申し込みを受け付ける。上記の通り、おボタンが押下された押下情報は受信部131により受信されるため、申込受付部135は、例えば、受信部131を介して予約申し込みを受け付けてもよいし、予約申し込みに関しては、端末装置10から直接受け付けてもよい。
(決済部136について)
決済部136は、取り引きに関する決済を行う。例えば、決済部136は、申込受付部135により取り引きへの申し込みが受け付けられた場合に、申し込み金額を決済する決済処理を行う。例えば、決済部136は、ユーザにより取り引きの事前決済(カード決済)が指定された場合には、決済処理を行う。例えば、決済部136は、図1で説明した決済処理を行う。
(キャンセル処理部137について)
キャンセル処理部137は、取り引きのキャンセルに関する処理を行う。例えば、キャンセル処理部137は、ユーザから取り引きのキャンセルを要求するキャンセル要求を受信した場合には、キャンセルポリシーやキャンセル時期に応じて定められている返金率に基づいてキャンセル料を算出する。そして、キャンセル処理部137は、申し込み金額からキャンセル料を差し引いた差額を返金する。また、キャンセル処理部137は、取り引きがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険金の受け取りをユーザが選択していた場合には、キャンセル料に保険金を適用することで適切な金額を返金する。例えば、キャンセル処理部137は、図1で説明したキャンセル処理を行う。
〔3.処理手順〕
次に、図6を用いて、第1の実施形態にかかる情報処理の手順について説明する。図6は、第1の実施形態にかかる情報処理手順を示すフローチャートである。なお、図6では、取り引きを宿泊プランへの予約申し込みとして説明する。以下のフローチャートでは、電子特典は電子ポイントであるものとして説明するが、電子マネーであってもよい。
まず、受信部131は、申込特典としての電子ポイント、および、申込特典としての保険金であってユーザが予約申し込みをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態に制御された選択用コンテンツ(図1の例では、ページP2)の配信要求を受信したか否かを判定する(ステップS101)。受信部131は、選択用コンテンツの配信要求を受信していない場合には(ステップS101;No)、受信するまで待機する。一方、算出部132は、選択用コンテンツの配信要求が受信された場合には(ステップS101;Yes)、電子ポイントおよび保険金を算出する算出処理を行う(ステップS102)。なお、受信部131は、例えば、図1の例では、BT1押下情報を受信した場合には、選択用コンテンツの配信要求を受信したと判定する。
また、取得部133は、算出部132による算出結果、すなわちポイント情報および保険金情報を取得しサービス提供部134へと出力する。サービス提供部134は、取得部133から受信した特典情報であるポイント情報および保険金情報に基づいて、配信要求に応じて選択用コンテンツを配信する配信処理を行う(ステップS103)。例えば、サービス提供部134は、申込特典としての電子ポイント、および、申込特典としての保険金であってユーザが予約申し込みをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態に制御された選択用コンテンツを生成する。そして、サービス提供部134は、生成した選択用コンテンツを配信要求元の端末装置10に配信する。
次に、受信部131は、ステップS103で配信された選択用コンテンツにおいて、電子ポイントおよび保険金のうち、いずれか一方の受け取りがユーザにより選択されたか否かを判定する(ステップS104)。受信部131は、選択されていない場合には(ステップS104;No)、選択されるまで待機する。一方、サービス提供部134は、選択された場合には(ステップS104;Yes)、申込用コンテンツ(図1の例では、ページP3)を配信する配信処理を行う(ステップS105)。なお、受信部131は、例えば、図1の例では、BT2押下情報を受信した場合には、申込用コンテンツの配信要求を受信したと判定する。
次に、申込受付部135は、宿泊プランへの予約申し込みを受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。申込受付部135は、予約申し込みを受け付けていない場合には(ステップS106;No)、受け付けるまで待機する。一方、申込受付部135は、予約申し込みを受け付けた場合には(ステップS106;Yes)、ステップS104においてユーザに選択された内容を示す選択情報に基づいて、ユーザに特典を付与する(ステップS107)。例えば、申込受付部135は、選択情報が電子ポイントの受け取りを示す場合には、ステップS102で算出部132により算出されたポイント数分の電子ポイントをユーザに付与する。
ここで、図6では不図示であるが、ステップS107において、決済部136は、申込受付部135により受け付けられた予約申し込みに対応する申し込み金額を決済する決済処理を行う。また、制御部130は、宿泊予約サービスを提供する事業主がキャンセル保険に加入するための加入契約処理を行う(ステップS108)。
また、このような状態において、キャンセル処理部137は、予約申し込みをキャンセルするキャンセル要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS109)。キャンセル処理部137は、キャンセル要求を受け付けていない場合には(ステップS109;No)、処理を終了する。一方、キャンセル処理部137は、キャンセル要求を受け付けた場合には(ステップS109;Yes)、ステップS104においてユーザに選択された内容を示す選択情報に基づいて、キャンセル処理を行う(ステップS110)。例えば、キャンセル処理部137は、選択情報がキャンセル時に保険金の受け取りを示す場合には、キャンセル料に保険金を適用することで適切な金額を返金するキャンセル処理を行う。
〔4.変形例〕
上記第1の実施形態にかかる情報処理装置100は、上記第1の実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
〔4−1.キャンセル状況に基づくポイント算出〕
上記第1の実施形態では、算出部132が、所定のサービスでのユーザの会員ランクに応じた倍率(例えば、ポイント付与率)に基づいて、申込の特典として付与される電子ポイントを算出する例を示した。しかし、算出部132は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況に基づいて、この電子ポイントを算出してもよい。例えば、算出部132は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況が閾値以上のキャンセル率を示す場合には、このキャンセル率に応じて、当該ユーザの会員ランクに応じたポイント付与率を下げる。そして、算出部132は、下げた後のポイント付与率を用いて電子ポイントを算出する。他の一例としては、算出部132は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況が閾値以上のキャンセル回数を示す場合には、このキャンセル回数に応じて、当該ユーザの会員ランクに応じたポイント付与率を下げる。そして、算出部132は、下げた後のポイント付与率を用いて電子ポイントを算出する。
取り引きがキャンセルされた場合、例えば、施設事業主(例えば、宿泊施設側)は、デメリットを受ける場合が多い。例えば、施設事業主は、予約申し込み金額の100%をキャンセル料として支払わせる場合であっても、チェックイン当日に向けてサービスの下準備を進めている場合があるが、この下準備が無駄になってしまう等のデメリットを受ける場合がある。情報処理装置100は、このデメリットの対価としてユーザにもペナルティ(通常よりも電子ポイントを下げる)を与えることができる。
〔4−2.キャンセル状況に基づく保険金算出〕
上記第1の実施形態では、算出部132が、所定のサービスでのユーザの会員ランクに応じた割合に基づいて、保険金を算出する例を示した。また、上記第1の実施形態では、算出部132が、電子ポイントのポイント数に依存する金額の保険金(電子ポイントのポイント数に応じた割合に基づく金額の保険金)を算出する例を示した。しかし、算出部132は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況に基づいて、保険金を算出してもよい。
例えば、算出部132は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況が閾値以上のキャンセル率を示す場合には、このキャンセル率に応じて、当該ユーザの会員ランクに応じた割合を下げる。そして、算出部132は、下げた後の割合を用いて電子ポイントを算出する。他の一例としては、算出部132は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況が閾値以上のキャンセル回数を示す場合には、このキャンセ回数に応じて、当該ユーザの会員ランクに応じた割合を下げる。そして、算出部132は、下げた後の割合を用いて電子ポイントを算出する。
取り引きがキャンセルされた場合、例えば、施設事業主(例えば、宿泊施設側)は、デメリットを受ける場合が多い。例えば、施設事業主は、予約申し込み金額の100%をキャンセル料として支払わせる場合であっても、チェックイン当日に向けてサービスの下準備を進めている場合があるが、この下準備が無駄になってしまう等のデメリットを受ける場合がある。情報処理装置100は、このデメリットの対価としてユーザにもペナルティ(通常よりも保険金を下げる)を与えることができる。
〔4−3.サービスについて〕
上記第1の実施形態では、宿泊予約の予約申し込みを取り引きの一例として説明してきた。具体的には、取得部133は、所定のサービスでの宿泊予約に応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得し、サービス提供部134は、取得部133により取得された特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントまたは電子マネーである電子特典であって宿泊予約に対応する電子特典、および、特典としての保険金であってユーザが宿泊予約をキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する例を示した。
しかし、第1の実施形態にかかる情報処置で対象とされる取り引きは、宿泊予約の予約申し込みに限定されない。例えば、取り引きは、EC(Electronic Commerce)サイトでの商品購入に係る一連の取り引きであってもよい。そして、このような場合、取り引きのキャンセルは、例えば、購入済みの商品の返品に対応する。したがって具体的には、取得部133は、ECサイト(所定のサービスの一例)での商品の購入申し込み(取り引きの一例)に応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。また、サービス提供部134は、取得部133により取得された特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントであって購入申し込みに対応する電子ポイント、および、特典としての保険金であってユーザが購入後の商品を配送して返品する場合の送料負担額(キャンセル料の一例)を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態で、電子ポイントを示すポイント情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。
このように、第1の実施形態にかかる情報処理装置100は、様々なサービスに対応して、キャンセル時のキャンセル料を補償する権利をユーザに与えることができるため、サービス利用時の安心感を様々な場面でユーザに与えることができる。
(第2の実施形態)
〔1.情報処理の一例〕
上記第1に実施形態では、情報処理装置100が、所定のサービスで取り引きを行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。そして、情報処理装置100が、取得した特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントであって取り引きに対応する電子ポイント、および、特典としての保険金であってユーザが取り引きをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方の受け取りをユーザが選択可能な状態で、電子ポイントを示すポイント情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する例を示した。
すなわち、上記第1の実施形態では、情報処理装置100が、所定のサービスで取り引きを行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。そして、情報処理装置100が、取得した特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントであって取り引きに対応する電子特典、および、特典としての保険金であってユーザが取り引きをキャンセルした場合に発生するキャンセル料を補償する保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子ポイントを示すポイント情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する例を示した。上記第1の実施形態では、キャンセル保険に加入契約するのは、申し込みを行ったユーザ本人ではなく、サービスを提供する事業主である例を示した。
しかし、第2の実施形態では、情報処理装置100に対応する情報処理装置200は、所定のサービスで取り引きを行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。そして、情報処理装置200は、取得した特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントまたは電子マネーである電子特典であって取り引きに対応する電子特典、および、取り引きに対応する所定の保険サービスでの保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。
このようなことから、第2の実施形態では、情報処理装置200は、所定のサービス(所定のサービスでの取り引き、ともいえる)に対応する保険サービスでの保険金であれば、第1の実施形態のようにキャンセル保険での保険金だけではなく、各種の保険サービスでの保険金をユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、この保険金に関する保険金情報とを提示する。
例えば、情報処理装置200は、保険金情報が提示される候補の保険サービスのうち、取り引き(所定のサービス)に対応する所定の保険サービスを保険金情報が提示される提示対象の保険サービスとして抽出(決定)する。そして、情報処理装置200は、抽出さした提示対象の保険サービスでの保険金に関する保険金情報を提示する。
この点について、具体的には、情報処理装置200は、取り引きに対応する所定の保険サービスの中に電子特典でユーザが加入可能な保険サービス(キャンセル以外の保険サービスの一例)が含まれる場合には、取り引きに対応する電子特典が示すポイント数または金額と、この電子特典でユーザが加入可能な保険サービスに設定される保険料との関係性が所定の条件を満たすか否かに応じて、この電子特典でユーザが加入可能な保険サービスを提示対象の保険サービスとして抽出する。
また、例えば、情報処理装置200は、複数の提示対象の保険サービスが抽出された場合には、複数の提示対象の保険サービスのうち、少なくともいずれか1つの保険サービスでの保険金、および、電子特典のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子特典情報と、保険金情報とを提示する。
以下では、図1の例をベースとした、図7を用いて、第2の実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。図7は、第2の実施形態にかかる情報処理の一例を示す図である。第2の実施形態にかかる情報処理は、図7に示す情報処理装置200によって行われる。
なお、第2の実施形態にかかる情報処理システムの構成例は、図2で説明した情報処理システム1に対応し、図2の例において、情報処理装置100が情報処理装置200に置き換わるものである。また、第1の実施形態で説明した内容と重複する点については、説明を簡略化あるいは省略する。
まず、端末装置10は、ユーザU1の操作に応じて情報処理装置200にアクセスし、予約サイトY1内のページP11を表示している。ページP11は、図1で説明したページP1に対応する。図7に示すページP11の例では、図1でも説明した通り、プランPL1への申し込み金額が「20,000円」である。また、図7に示すページP11には、ページP12へ進むためのボタンBT1が含まれる。
このような状態において、ユーザU1がボタンBT1を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT1が押下された旨の情報(BT1押下情報)を情報処理装置200に送信する(ステップS21)。BT1押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報が含まれる。
情報処理装置200は、BT1押下情報を受信すると、ユーザU1への特典を算出する算出処理を実行する(ステップS22)。例えば、情報処理装置200は、プランPL1への申し込み金額と、ユーザU1の会員ランクに応じたポイント付与率(会員ランクに応じた倍率の一例)に基づいて、電子ポイントを算出する。ここで、レギュラー会員の場合、ポイント付与率「1%」とすることが情報処理装置200に対して予め設定されているものとする。そうすると、情報処理装置200は、申し込み金額「20,000円」×付与率「0.01」により、電子ポイント「200pt」を算出する。
次に、情報処理装置200は、ページP12において、保険金に関する保険金情報が提示される提示対象の保険サービスを抽出(決定、または、選択ともいえる)する抽出処理を実行する(ステップS23)。まず、情報処理装置200は、保険金情報が提示される候補の保険サービスのうち、取り引きに対応する保険サービスを抽出する。保険金情報が提示される候補の保険サービスは、図9に示す保険情報記憶部223に記憶される。したがって、情報処理装置200は、取り引きに対応する保険サービス(に関する情報)を抽出する。なお、図7の例における取り引きとは、図1と同様に、宿泊予約サービスでの宿泊予約の申し込みである。
ここで、保険情報記憶部223について説明する。図9は、第2の実施形態にかかる保険情報記憶部223の一例を示す図である。保険情報記憶部223は、保険金情報が提示される候補の保険サービスに関する情報を記憶する。かかる保険サービスは、例えば、事業主Yと契約している保険会社の保険商品である。図9の例では、保険情報記憶部223は、「利用サービス」、「適用保険種別」、「保険ID」、「保険プラン」、「保険料」といった項目を有する。
「利用サービス」は、第2実施形態にかかる情報処理で対象とされているサービスであって、ユーザが利用する可能性のあるサービスを示す。図7の例では、「利用サービス」で示されているサービスのうち、ユーザが宿泊予約サービスを利用している。また、図9に示すように、「利用サービス」には、例えば、ショッピングサービス、レストラン予約サービス、各種チケット購入(予約)サービス、オークションサービス等が存在する。もちろん、「利用サービス」は、これらのサービスに限定されない。
「適用保険種別」は、対応する「利用サービス」に適用可能な保険サービスの種別を示す。例えば、利用サービス「宿泊予約サービス」には、国内旅行保険、海外旅行保険、キャンセル保険を適用可能であるが、購入商品の返品にかかる送料を補償する返品保険は「宿泊予約サービス」には適用不可能である。
「保険ID」は、対応する「適用保険種別」、「保険プラン」、「保険料」で示される保険サービスを識別する識別情報を示す。保険ID「JSV11」を例に挙げると、保険ID「JSV11」は、保険プラン「プランTY11」、保険料「200円」といった保障内容の国内旅行保険サービスを識別する識別情報を示す。なお、保険ID「JSV11」によって識別される保険サービスは、例えば、国内旅行保険JSV11、と言い換えることができるものとする。このため、例えば、図9の例において、保険ID「CSV11」によって識別される保険サービスは、例えば、キャンセル保険CSV11、と言い換えることができる。また、図9の例において、保険ID「HSV21」によって識別される保険サービスは、例えば、返品保険HSV21、と言い換えることができる。
「保険プラン」は、対応する「保険ID」によって識別される保険サービスでの保障プランを示す。例えば、「保険プラン」は、プラン名や保障内容である。図9の例では、保険プラン「プランTY11」は、保険料を安く抑えたいユーザ向けのプランであって、携行品損害補償額上限10万、といった内容の保険プランであるものとする。また、図9の例では、保険プラン「プランTY12」は、保険料と補償のバランスをとりたいユーザ向けのプランであって、携行品損害補償額上限20万、といった内容の保険プランであるものとする。また、図9の例では、保険プラン「プランTY13」は、補償を充実させたいユーザ向けのプランであって、携行品損害補償額上限30万、といった内容の保険プランであるものとする。また、図9の例では、保険プラン「プランTY21」は、返品時、1500円までの送料を補償といった内容の保険プランであるものとする。
「保険料」は、対応する保険サービスにユーザが加入する際にユーザが支払う保険料を示す。第2の実施形態では、ユーザが自身の保有するY2ポイント、あるいは、自身の保有する所定の電子マネーを保険料に充当することができる。
図7の説明に戻る。情報処理装置200は、保険金情報が提示される候補の保険サービスのうち、取り引きに対応する保険サービスを保険情報記憶部223から抽出する。図9の例では、利用サービス「宿泊予約サービス」に対応付けられる「適用保険種別」は、国内旅行保険、海外旅行保険、キャンセル保険である。このため、情報処理装置200は、国内専用の予約サイトY1に対応する保険サービス、すなわち予約サイトY1に適用可能な保険サービスとして、適用保険種別「国内旅行保険」に属する国内旅行保険JSV11、JSV12およびJSV13、適用保険種別「キャンセル保険」に属するキャンセル保険CSV21を抽出する。
ここで、国内旅行保険JSV11、JSV12およびJSV13(以下、「国内旅行保険JSV11〜JSV13」と表記する場合がある)は、Y2ポイントや所定の電子マネーをユーザU1が保険料に充当することにより、ユーザU1が加入可能な保険サービスである。なお、キャンセル保険CSV21は、第1の実施形態で説明したように、事業主Yが保険料を支払うことにより事業主Yが加入する保険サービスである。このため、キャンセル保険CSV21は、ユーザU1が加入可能な保険サービスではない。
このように、図7の例では、情報処理装置200が抽出した保険サービスであって、予約サイトY1に対応する保険サービスの中に、電子特典(例えば、Y2ポイント)でユーザU1が加入可能な保険サービスが含まれる。国内旅行保険JSV11〜JSV13、および、キャンセル保険CSV21のうち、Y2ポイントでユーザU1が加入可能な保険サービスは、国内旅行保険JSV11〜JSV13である。
かかる場合には、情報処理装置200は、ステップS23の抽出処理において、ユーザU1が受け取ることのできる権利のあるポイント数「200pt」と、国内旅行保険JSV11〜JSV13それぞれに設定される保険料との関係性が所定の条件を満たすか否かに応じて、Y2ポイントでユーザU1が加入可能な保険サービスである国内旅行保険JSV11〜JSV13を提示対象の保険サービスとして抽出する。
国内旅行保険JSV11を例に説明する。例えば、情報処理装置200は、所定の条件として、予約サイトY1に対応する電子特典が示すポイント数、すなわちY2ポイント「200pt」が、国内旅行保険JSV11に設定される保険料以上であるとの条件(条件1)を上記関係性が満たす場合には、国内旅行保険JSV11を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
あるいは、情報処理装置200は、所定の条件として、予約サイトY1に対応する電子特典が示すポイント数、すなわちY2ポイント「200pt」が、国内旅行保険JSV11に設定される保険料未満であり、かつ、Y2ポイント「200pt」と、国内旅行保険JSV11に設定される保険料との差額が所定額以内(例えば、50円以内)であるとの条件(条件2)を上記関係性が満たす場合には、国内旅行保険JSV11を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
ここで、図9の例では、国内旅行保険JSV11に設定される保険料は「200円」であり、Y2ポイント「200pt」であるため、1pt=1円と解釈すると、両社で金銭的価値が一致している。つまり、図9の例では、ポイント数「200pt」と、国内旅行保険JSV11に設定される保険料「200円」との関係性が、条件1および条件2の双方を満たしている。したがって、図7の例では、情報処理装置200は、国内旅行保険JSV11を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
次に、国内旅行保険JSV12を例に説明する。同様に、情報処理装置200は、所定の条件として、予約サイトY1に対応する電子特典が示すポイント数、すなわちY2ポイント「200pt」が、国内旅行保険JSV12に設定される保険料以上であるとの条件(条件1)を上記関係性が満たす場合には、国内旅行保険JSV12を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
あるいは、情報処理装置200は、Y2ポイント「200pt」が、国内旅行保険JSV12に設定される保険料未満であり、かつ、Y2ポイント「200pt」と、国内旅行保険JSV12に設定される保険料との差額が所定額以内(例えば、50円以内)であるとの条件(条件2)を上記関係性が満たす場合には、国内旅行保険JSV12を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
ここで、図9の例では、国内旅行保険JSV12に設定される保険料は「230円」であり、Y2ポイント「200pt」であるため、図9の例では、ポイント数「200pt」と、国内旅行保険JSV12に設定される保険料「230円」との関係性が、条件2を満たしている。したがって、図7の例では、情報処理装置200は、国内旅行保険JSV12を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
次に、国内旅行保険JSV13を例に説明する。同様に、情報処理装置200は、所定の条件として、予約サイトY1に対応する電子特典が示すポイント数、すなわちY2ポイント「200pt」が、国内旅行保険JSV13に設定される保険料以上であるとの条件(条件1)を上記関係性が満たす場合には、国内旅行保険JSV13を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
あるいは、情報処理装置200は、Y2ポイント「200pt」が、国内旅行保険JSV13に設定される保険料未満であり、かつ、Y2ポイント「200pt」と、国内旅行保険JSV13に設定される保険料との差額が所定額以内(例えば、50円以内)であるとの条件(条件2)を上記関係性が満たす場合には、国内旅行保険JSV13を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
ここで、図9の例では、国内旅行保険JSV13に設定される保険料は「350円」であり、Y2ポイント「200pt」であるため、図9の例では、ポイント数「200pt」と、国内旅行保険JSV12に設定される保険料「230円」との関係性が、条件1および条件2のいずれも満たしていない。したがって、図7の例では、情報処理装置200は、国内旅行保険JSV13を提示対象の保険サービスとして定めない。
このように、情報処理装置200は、獲得可能なY2ポイント「200pt」をそのまま保険料に充当可能、あるいは、獲得可能なY2ポイント「200pt」にいくらか上乗せするだけで保険料に充当可能な保険サービスを提示対象の保険サービスとして抽出する。これにより、ユーザは、例えば、保険サービスに加入する敷居が低くなる。このようなことから、情報処理装置200は、ユーザを保険サービスの利用へと効果的に誘導することかできるため取り引きの利便性を高めることができる。
なお、情報処理装置200は、キャンセル保険CSV11については、予約サイトY1に適用可能という点だけで提示対象の保険サービスとして抽出することができる。また、図7では不図示であるが、情報処理装置200は、キャンセル保険CSV11として抽出したことにより、プランPL1への申し込みがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険金であって、キャンセル保険CSV11での保険金を算出する算出処理を行う。かかる算出処理は、図1のステップS2で説明した算出処理に相当する。したがって、情報処理装置200は、キャンセル保険CSV11での保険金「5,000円」を算出する。
次に、情報処理装置200は、Y2ポイント「200pt」、および、国内旅行保険JSV11での保険金、国内旅行保険JSV12での保険金、キャンセル保険CSV11での保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザU1が選択可能に制御されたコンテンツであるページP12を配信するための配信処理を行う(ステップS24)。このように、情報処理装置200は、国内旅行保険JSV11での保険金、国内旅行保険JSV12での保険金、キャンセル保険CSV11といった複数の提示対象の保険サービスを抽出した場合には、複数の提示対象の保険サービスのうち、少なくともいずれか1つの保険サービスでの保険金を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子特典情報と、保険金情報とを提示する。
かかる例では、電子特典情報とは、ユーザU1がY2ポイント「200pt」を受け取る権利を有することを示す情報である。また、かかる例では、国内旅行保険JSV11に対応する保険金情報とは、国内旅行保険JSV11のプランTY11に加入した場合にはそれに対応する保険金を受け取る権利を有することを示す情報である。また、国内旅行保険JSV12に対応する保険金情報とは、国内旅行保険JSV12のプランTY12に加入した場合にはそれに対応する保険金を受け取る権利を有することを示す情報である。また、キャンセル保険CSV11に対応する保険金情報とは、プランPL1への申し込みがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険金「5,000円」を受け取る権利を有することを示す情報である。
例えば、情報処理装置200は、上記の様な電子特典情報と、保険金情報とを記憶部等から取得する。そして、情報処理装置200は、配信処理として、取得した電子特典情報および保険金情報に基づいて、ページP12を生成する。
例えば、情報処理装置200は、図7に示すように、領域AR21において今回の申し込みにより獲得可能なY2ポイントが「200pt」である旨表示され、領域AR22において国内旅行保険JSV11のプランTY11への加入申込可能である旨表示され、領域AR23において国内旅行保険JSV12のプランTY12への加入申込可能である旨表示され、プランPL1への申し込みをキャンセルした場合に受け取り可能な保険金が「5,000円」である旨表示されるようなページP12を生成する。
さらに詳細には、情報処理装置200は、Y2ポイント「200pt」、国内旅行保険JSV11での保険金、国内旅行保険JSV12での保険金、キャンセル保険CSV11での保険金のうち、いずれか1つを受け取る権利をユーザU1に選択させるためのチェックボックスを各領域に含むページP12を生成する。また、ページP12には、ユーザに対して個人情報を入力させるページP13へ進むためのボタンBT2が含まれる。つまり、ユーザU1は、Y2ポイント「200pt」の受け取り、国内旅行保険JSV11への加入申込、国内旅行保険JSV12への加入申込、キャンセル保険CSV11への加入申込(キャンセル保険CSV11での保険金「5,000円」の受け取りのうちの、いずれか1つしか選択することができない。
ユーザU1は、ページP12において、領域AR22内の「申し込む」の横に設置されるチェックボックスにチェックマークを入力したうえでボタンBT2を押下したとする。つまり、ユーザU1は、国内旅行保険JSV11での保険金を受け取る権利を選択したものとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT2が押下された旨の情報(BT2押下情報)を情報処理装置100に送信する(ステップS25)。BT2押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報や、ユーザU1による選択内容を示す選択情報が含まれる。
情報処理装置200は、BT2押下情報を受信すると、個人情報を入力させるページP13を配信するための配信処理を行う(ステップS26)。情報処理装置200は、配信処理として、図7に示すようなページP13を生成する。ページP13は、図1に示すページP3に対応する。そして、情報処理装置200は、生成したページP13を端末装置10に配信する。
このような状態において、ユーザU1がボタンBT3を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT3が押下された旨の情報(BT3押下情報)を情報処理装置200に送信する(ステップS27)。BT3押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報や、ユーザU1による入力内容を示す入力情報が含まれる。
情報処理装置200は、BT3押下情報を受信すると、保険会社HYの保険サービスである国内旅行保険JSV11に加入するための契約に関する処理である加入契約処理を実行する(ステップS28)。例えば、情報処理装置200は、ページP13を介してユーザU1から受け付けた個人情報を保険会社装置40に送信することにより加入契約処理を行う。また、情報処理装置200は、ユーザU1が獲得可能なY2ポイント「200pt」を、国内旅行保険JSV11の保険料「200円」に充当する加入契約処理を行う。なお、例えば、ユーザU1が、ステップS25において、キャンセル保険CSV11での保険金を受け取る権利を選択していた場合(領域AR24内のチェックボックスにチェックマーク)には、情報処理装置200は、ステップS28では、図1のステップS7で説明した加入契約処理を行う。
次に、情報処理装置200は、プランPL1への予約申し込みにおける申し込み金額「20,000円」を決済する決済処理を行う(ステップS29)。例えば、情報処理装置200は、不図示のカード会社装置80との間で決済処理を行う。例えば、情報処理装置200は、ユーザU1の銀行口座から申し込み金額「20,000円」が引き落とされるよう決済処理を行う。
ここで、例えば、ユーザU1が、ステップS25において、キャンセル保険CSV11での保険金を受け取る権利を選択していた場合には、情報処理装置200は、ユーザU1がプランPL1への予約申し込みをキャンセルするか否かを監視しておく。そして、情報処理装置200は、ユーザU1からキャンセル要求を受信すると、図1のステップS9で説明したキャンセル処理を実行する。
さて、これまで説明してきたように、第2の実施形態にかかる情報処理装置200は、所定のサービスで取り引きを行うことに応じてユーザが受け取ることのできる特典を示す特典情報を取得する。そして、情報処理装置200は、取得した特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントまたは電子マネーである電子特典であって取り引きに対応する電子特典、および、取り引きに対応する所定の保険サービスでの保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。
これにより、ユーザは、所定のサービスで取り引きで得られる電子特典をそのまま、取り引きに対応する保険サービスへと利用することができるため、保険サービスへの加入が円滑にある。したがって、ユーザは、保険サービスに加入する敷居が低くなる。このようなことから、情報処理装置200は、ユーザを保険サービスの利用へと効果的に誘導することかできるため取り引きの利便性を高めることができる。
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、図8を用いて、第2の実施形態にかかる情報処理装置200について説明する。図8は、第2の実施形態にかかる情報処理装置200の構成例を示す図である。図8に示すように、情報処理装置200は、通信部110と、記憶部220と、制御部230とを有する。例えば、情報処理装置200は、図7で説明した情報処理を行うサーバ装置である。以下の説明では、第1の実施形態にかかる情報処理装置100と同一符号が付されている処理部については、説明を簡略化または省略する。
(記憶部220について)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部220は、サービス情報記憶部121と、申込情報記憶部122と、保険情報記憶部223とを有する。保険情報記憶部223については、図9で説明した通りである。
(制御部230について)
制御部230は、CPUやMPU等によって、情報処理装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図8に示すように、制御部230は、受信部131と、算出部132と、取得部133と、サービス提供部134と、申込受付部135と、決済部136と、キャンセル処理部137と、抽出部238とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図8に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。また、このようなことから、第2の実施形態にかかる情報処理装置200は、第1の実施形態にかかる情報処理装置100がさらに保険情報記憶部223および抽出部238を有する装置といえる。
(算出部132について)
例えば、算出部132は、所定のサービスを提供する事業主であって、取り引きがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険に加入する事業主によって支払われる保険料に基づく割合を決定する。そして、算出部132は、決定した割合に基づいて、保険金を算出する。例えば、算出部132は、抽出部238により所定のサービスに対応する保険サービスとして、キャンセル保険が抽出された場合には、このキャンセル保険での保険金を算出する。
(サービス提供部134について(1))
サービス提供部134は、取得部133により取得された特典情報に基づいて、特典としての電子ポイントまたは電子マネーである電子特典であって取り引きに対応する電子特典、および、取り引きに対応する所定の保険サービスでの保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。
また、サービス提供部134は、電子特典、および、所定の保険サービスとして、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスでの保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子特典を示す電子特典情報と、保険金に関する保険金情報とを提示する。
(抽出部238について)
抽出部238は、サービス提供部134により保険金情報が提示される候補の保険サービスのうち、所定のサービスあるいは所定のサービスでの取り引きに対応する所定の保険サービスを、保険金情報が提示される提示対象の保険サービスとして抽出(決定、または、選択)する。また、サービス提供部134は、抽出部238により抽出された提示対象の保険サービスでの保険金に関する保険金情報を提示する。
抽出部238は、取り引きに対応する所定の保険サービスの中に電子特典でユーザが加入可能な保険サービスが含まれる場合には、取り引きに対応する電子特典が示すポイント数または金額と、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスに設定される保険料との関係性が所定の条件を満たすか否かに応じて、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスを提示対象の保険サービスとして抽出する。
例えば、抽出部238は、所定の条件として、取り引きに対応する電子特典が示すポイント数または金額が、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスに設定される保険料以上であるとの条件を上記関係性が満たす場合には、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスを提示対象の保険サービスとして抽出する。
また、例えば、抽出部238は、所定の条件として、取り引きに対応する電子特典が示すポイント数または金額が、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスに設定される保険料以下であり、かつ、取り引きに対応する電子特典が示すポイント数または金額と、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスに設定される保険料との差額が所定額以内であるとの条件を上記関係性が満たす場合には、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスを提示対象の保険サービスとして抽出する。
例えば、抽出部238は、図7のステップS23で説明した抽出処理を行う。
(サービス提供部134について(2))
サービス提供部134は、上記関係性が所定の条件を満たすことにより抽出部238に抽出された保険サービスであって、電子特典でユーザが加入可能な保険サービスでの保険金に関する保険金情報として、電子特典が示すポイント数または金額に対して差額をユーザが追加で支払うことによりユーザが当該保険サービスに加入可能となることを条件付ける加入条件情報を提示する。かかる加入条件情報は、例えば、図7に示す領域AR23内に表示される情報に相当する。
また、サービス提供部134は、抽出部238により複数の提示対象の保険サービスが抽出された場合には、複数の提示対象の保険サービスのうち、少なくともいずれか1つの保険サービスでの保険金を受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、電子特典情報と、保険金情報とを提示する。このようなことから、サービス提供部134は、図7に示すように、電子特典(Y2ポイント「200pt」)、複数の提示対象の保険サービス(国内旅行保険JSV11、国内旅行保険JSV12、キャンセル保険CSV11)それぞれでの保険金のうち、いずれか1つを受け取る権利をユーザが選択可能な状態で、Y2ポイント「200pt」に関する電子特典情報と、複数の提示対象の保険サービスそれぞれに関する保険金情報とを提示する。
〔3.処理手順〕
次に、図10を用いて、第2の実施形態にかかる情報処理の手順について説明する。図10は、第2の実施形態にかかる情報処理手順を示すフローチャートである。なお、図10では、取り引きを宿泊プランへの予約申し込みとして説明する。以下のフローチャートでは、電子特典は電子ポイントであるものとして説明するが、電子マネーであってもよい。
まず、受信部131は、申込特典としての電子ポイント、および、申込特典としての保険金であって、宿泊プランへの予約申し込みに対応する保険サービスでの保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態に制御された選択用コンテンツ(図7の例では、ページP12)の配信要求を受信したか否かを判定する(ステップS201)。受信部131は、選択用コンテンツの配信要求を受信していない場合には(ステップS201;No)、受信するまで待機する。一方、算出部132は、選択用コンテンツの配信要求が受信された場合には(ステップS201;Yes)、電子ポイントを算出する算出処理を行う(ステップS202)。
次に、抽出部238は、保険金情報が提示される候補の保険サービスのうち、宿泊プランへの予約申し込みに対応する所定の保険サービスを前保険金情報が提示される提示対象の保険サービスとして抽出する抽出処理を行う(ステップS203)。例えば、抽出部238は、候補の保険サービスに関する情報を記憶する保険情報記憶部223から、提示対象の保険サービスに関する情報を抽出する抽出処理を行う。ここでは、抽出部238は、提示対象の保険サービスとして、電子ポイントでユーザが加入可能な保険サービス、および、キャンセル保険を抽出したものとする。しかしながら、抽出部238は、例えば、利用サービスによっては、電子ポイントでユーザが加入可能な保険サービス、および、キャンセル保険のうち、いずれか一方の保険サービスのみしか抽出しない場合もある。
このような状態において、取得部133は、ステップS202で算出された電子ポイントを示すポイント情報(電子特典を示す電子特典情報の一例)、および、ステップS203で抽出された保険金情報を記憶部や処理部か等から取得しサービス提供部134へと出力する。サービス提供部134は、取得部133から受信した特典情報であるポイント情報および保険金情報に基づいて、配信要求に応じて選択用コンテンツを配信する配信処理を行う(ステップS204)。例えば、サービス提供部134は、電子ポイント、および、宿泊プランへの予約申し込みに対応する保険サービスでの保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザが選択可能な状態に制御された選択用コンテンツ(図7の例では、ページP12)を生成する。そして、サービス提供部134は、生成した選択用コンテンツを配信要求元の端末装置10に配信する。
次に、受信部131は、ステップS204で配信された選択用コンテンツにおいて、電子ポイント、電子ポイントでユーザが加入可能な保険サービスでの保険金、キャンセル保険での保険金のうち、いずれかを受け取る権利がユーザにより選択されたか否かを判定する(ステップS205)。受信部131は、選択されていない場合には(ステップS205;No)、選択されるまで待機する。一方、サービス提供部134は、選択された場合には(ステップS205;Yes)、申込用コンテンツ(図7の例では、ページP13)を配信する配信処理を行う(ステップS206)。
次に、申込受付部135は、宿泊プランへの予約申し込みを受け付けたか否かを判定する(ステップS207)。申込受付部135は、予約申し込みを受け付けていない場合には(ステップS207;No)、受け付けるまで待機する。一方、申込受付部135は、予約申し込みを受け付けた場合には(ステップS207;Yes)、ステップS205においてユーザに選択された内容を示す選択情報に基づいて、ユーザに特典を付与する(ステップS208)。例えば、申込受付部135は、選択情報が電子ポイントを受け取る権利が選択されたことを示す場合には、ステップS202で算出部132により算出されたポイント数分の電子ポイントをユーザに付与する。
また、制御部230は、選択情報が、電子ポイントでユーザが加入可能な保険サービスでの保険金、および、キャンセル保険での保険金のうちのいずれか一方を受け取る権利が選択されたことを示す場合には、加入契約処理を行う(ステップS209)。例えば、電子ポイントでユーザが加入可能な保険サービスでの保険金を受け取る権利が選択された場合には、制御部230は、電子ポイントをかかる保険サービスに充当する加入契約処理を行う。一方、例えば、キャンセル保険での保険金を受け取る権利が選択された場合には、制御部230は、宿泊予約サービスを提供する事業主がキャンセル保険に加入するための加入契約処理を行う。
〔4.変形例〕
上記第2の実施形態にかかる情報処理装置200は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置200の他の実施形態について説明する。
〔4−1.返品保険〕
第2の実施形態では、ユーザが利用するサービスが宿泊予約サービスであることに応じて、情報処理装置200が、宿泊予約サービスに適用可能な保険サービスとして、国内旅行保険、および、キャンセル保険を抽出し、これらの保険サービスでの保険金のうち、いずれか1つを受け取る権利を選択可能に提示する例を示した。しかし、ユーザが利用するサービスが、例えば、ショッピングサービスである場合には、情報処理装置200は、ショッピングサービスに適用可能な保険サービスとして、購入商品の返品にかかる送料を補償する返品保険での保険サービスを抽出する場合がある。この点について、図11の例を用いて説明する。図11は、第2の実施形態にかかる変形例の一例を示す図である。
図11の例では、ユーザU1は、ショッピングサイトYYにて商品の注文手続(購入手続)を行っている。ショッピングサイトYYは、情報処理装置200によって提供されるショッピングサービスである。ここで、図7の例と同様に、算出部132は、ステップS22の算出処理において、Y2ポイント「200pt」を算出したものとする。また、抽出部238は、ステップS23の抽出処理において、保険金情報が提示される候補の保険サービスのうち、ショッピングサービスに対応する保険サービスを保険情報記憶部223から抽出する。
図9の例では、利用サービス「ショッピングサービス」に対応付けられる「適用保険種別」は、返品保険である。このため、抽出部238は、ショッピングサイトYYに適用可能な保険サービスとして、適用保険種別「返品保険」に属する返品保険HSV21を抽出する。返品保険HSV21は、例えば、返品時、1500円までの送料を補償といった内容の保険プラン「プランTY21」を有する保険サービスである。
ここで、返品保険HSV21は、Y2ポイントや所定の電子マネーをユーザU1が保険料に充当することにより、ユーザU1が加入可能な保険サービスである。このように、図9の例では、情報処理装置200が抽出した保険サービスであって、ショッピングサイトYYに対応する保険サービスの中に、電子特典(例えば、Y2ポイント)でユーザU1が加入可能な保険サービスが含まれる。
かかる場合には、抽出部238は、ステップS23の抽出処理において、ユーザU1が受け取ることのできる権利のあるポイント数「200pt」と、返品保険HSV21に設定される保険料との関係性が所定の条件を満たすか否かに応じて、返品保険HSV21を提示対象の保険サービスとして抽出する。
例えば、抽出部238は、所定の条件として、ショッピングサイトYYに対応する電子特典が示すポイント数、すなわちY2ポイント「200pt」が、返品保険HSV21に設定される保険料以上であるとの条件(条件1)を上記関係性が満たす場合には、返品保険HSV21を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
あるいは、抽出部238は、所定の条件として、ショッピングサイトYYに対応する電子特典が示すポイント数、すなわちY2ポイント「200pt」が、返品保険HSV21に設定される保険料未満であり、かつ、Y2ポイント「200pt」と、返品保険HSV21に設定される保険料との差額が所定額以内(例えば、50円以内)であるとの条件(条件2)を上記関係性が満たす場合には、返品保険HSV21を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
ここで、図9の例では、返品保険HSV21に設定される保険料は「180円」であり、Y2ポイント「200pt」であるため、1pt=1円と解釈すると、Y2ポイント「200pt」が、返品保険HSV21に設定される保険料以上である。つまり、図9の例では、ポイント数「200pt」と、返品保険HSV21に設定される保険料「180円」との関係性が、条件1を満たしている。したがって、図11の例では、抽出部238は、返品保険HSV21を提示対象の保険サービスとして保険情報記憶部223から抽出する。
次に、サービス提供部134は、Y2ポイント「200pt」、および、返品保険HSV21での保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザU1が選択可能に制御されたコンテンツであるページP32を配信するための配信処理を行う。
かかる例では、電子特典情報とは、ユーザU1がY2ポイント「200pt」を受け取る権利を有することを示す情報である。また、かかる例では、返品保険HSV21に対応する保険金情報とは、返品保険HSV21のプランTY21に加入した場合にはそれに対応する保険金を受け取る権利を有することを示す情報である。例えば、取得部133は、上記の様な電子特典情報と、保険金情報とを記憶部等から取得する。そして、サービス提供部134は、配信処理として、取得された電子特典情報および保険金情報に基づいて、図11に示すページP32を生成する。
例えば、サービス提供部134は、図11に示すように、領域AR31において今回の注文手続により獲得可能なY2ポイントが「200pt」である旨表示され、領域AR22において返品保険HSV21のプランTY21への加入申込可能である旨表示されるようなページP32を生成する。
さらに詳細には、サービス提供部134は、Y2ポイント「200pt」、および、返品保険HSV21での保険金のうち、いずれか一方を受け取る権利をユーザU1に選択させるためのチェックボックスを各領域に含むページP32を生成する。また、ページP132には、ユーザに対して個人情報を入力させるページP33へ進むためのボタンBT32が含まれる。
このように、第2の実施形態にかかる情報処理装置200は、ユーザが利用する各種サービスに応じた保険サービスでの保険金を受け取る権利をユーザに選択させることができるとともに、かかる保険サービスへの加入に必要な保険料を、各種サービスの利用でユーザ獲得することのできる電子特典で賄わすことができる。このため、第2の実施形態にかかる情報処理装置200は、ユーザを保険サービスの利用へと効果的に誘導することにより取り引きの利便性を高めることができる。
〔4−2.保険サービスについて〕
例えば、情報処理装置200は、ショッピングサービスにおいて例えばスマートフォンが注文された場合には、ショッピングサービスに適用可能な保険サービスとして、画面割れや故障修理、盗難や紛失を補償するスマホ保険に関する情報を抽出することができる。また、情報処理装置200は、ショッピングサービスにおいて例えば家電製品が注文された場合には、メーカー保証に準拠する内容をメーカー保証期間(通常1年間)を含めた5年間保証する延長保証サービスに関する情報を抽出することができる。また、情報処理装置200は、ショッピングサービスだけでなく、例えば、オークションサービスでも、スマホ保険、延長保証を抽出することができる。また、情報処理装置200は、オークションサービスにおいて例えば中古家電が落札された場合には、修理費用保険も抽出することができる。
(その他)
〔1.ハードウェア構成〕
また、上記第1の実施形態にかかる情報処理装置100、および、第2の実施形態にかかる情報処理装置200は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図12は、情報処理装置200の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が第1の実施形態にかかる情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
また、例えば、コンピュータ1000が第2の実施形態にかかる情報処理装置200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。
〔2.その他〕
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。