以下に、本願にかかる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態にかかる情報処理の一例を示す図である。実施形態にかかる情報処理は、図1に示す情報処理装置100によって行われる。
図1の説明に先立って、図2を用いて、実施形態にかかる情報処理システムについて説明する。図2は、実施形態にかかる情報処理システム1の構成例を示す図である。実施形態にかかる情報処理システム1は、図2に示すように、端末装置10と、保険会社装置40と、カード会社装置80と、情報処理装置100とを含む。端末装置10、保険会社装置40、カード会社装置80、情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の保険会社装置40や、複数台のカード会社装置80や、複数台の情報処理装置100が含まれてよい。
また、図2の例では不図示であるが、実施形態にかかる情報処理システム1には、施設(例えば、宿泊施設)の事業主(施設事業主)に属する端末装置である施設装置も含まれてよい。
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。例えば、端末装置10は、ユーザの操作に応じて、宿泊予約サービスを提供するサイト(以下、「予約サイトY1」と表記する場合がある)にアクセスし、宿泊予約に関する各種の情報制御を行う。後述するが、予約サイトY1は情報処理装置100によって提供されるため、端末装置10は、情報処理装置100にアクセスすることで、情報処理装置100から受信した各種情報の表示制御等を行う。なお、本実施形態では、端末装置10には、予約サイトY1に対応するアプリケーションがインストールされており、ユーザは初期設定として、自身の個人情報を登録済みであるものとする。
保険会社装置40は、保険会社HYに属するサーバ装置である。例えば、保険会社装置40は、顧客との保険契約に関する各種情報を蓄積するとともに、保険契約に関する各種制御を行う。一例を示すと、保険会社装置40は、保険料および保険金の算出を行う。保険料は、契約者が保障を得る対価として保険会社に支払うお金である。なお、本実施形態では、保険料には、それが指す金額(すなわち、保険料金額)の概念も含まれているものとする。また、保険金は、保険会社から被保険者(受取人)に支払われるお金である。同様に、本実施形態では、保険金には、それが指す金額(すなわち、保険金額)の概念も含まれているものとする。
カード会社装置80は、カード会社に属するサーバ装置である。例えば、カード会社装置80は、決済に関する各種制御を行う。一例を示すと、カード会社装置80は、ユーザが予約サイトY1にて事前決済を指定した場合には、情報処理装置100との間で決済処理を行う。
ここで、実施形態にかかる情報処理が行われるにあたっての1つ目の前提について説明する。宿泊予約を例に挙げると、宿泊予約の申し込みが行われた後この予約申し込みがキャンセルされても、例えば、チェックイン日の1日前までのキャンセルであれば、事前決済による申し込み金額の全額を返金する、といった料金プラン(プランX1とする)が存在する。一方、宿泊予約の申し込みが行われた後この予約申し込みがキャンセルされても、事前決済による申し込み金額を一切返金しない、といった料金プラン(プランX2とする)が存在する。
ここで、1つの宿泊プランXPの中に、プランX1およびプランX2といった2つの料金プランが存在するが、このような場合には、一般に、プランX1の方がプランX2よりも高い申し込み金額が設定される。例えば、プランX1では申し込み金額「40,000円」、プランX2では申し込み金額「30,000円」といった金額設定である。これは、プランX1では申し込みがキャンセルされた場合、条件を満たすキャンセル(例えば、チェックイン日の1日前までのキャンセル)であれば、申し込み金額の全額を返金しなければならないため、キャンセルされた場合の宿泊施設の損失を見越した料金設定がなされるためである。これに対して、プランX2では、申し込みがキャンセルされたとしても申し込み金額を一切返金しないため(宿泊施設に損失が発生しないため)、安めの料金設定がなされる。
そして、1つの宿泊プランXP(例えば、露天風呂付離れ客室101号のお部屋宿泊プラン)の中に、プランX1およびプランX2が存在すれば、ユーザは、申し込み金額は高いが当日キャンセルしなければならなくなる可能性もあるため、一旦プランX1への予約申し込みを行っておき、当日キャンセルしなくてよいことが明確になったタイミングで料金の安いプランX2に変更したいと考える。このような場合、ユーザは、プランX1をキャンセルしたうえで、プランX2への予約申し込みを1から行わなければならず面倒な作業を要求されるため、プランX1からプランX2への変更の簡略化を望むニーズがある。
また、プランX1をキャンセルするということは、結局のところ、宿泊プランXP自体への予約申し込みをキャンセルすることであるため、プランX1をキャンセルしたタイミングで、例えば、他のユーザが宿泊プランXPを予約してしまい宿泊プランXPが埋まってしまう(プランX2への予約申し込みができなくなる)といった事態も起こり得る。このため、ユーザは、プランX1をキャンセルしたうえで、プランX2への予約申し込みを行いたいが、宿泊プランXP自体が埋まってしまう恐れがありキャンセルには抵抗がある。このため、宿泊プランXPは、確保した状態で、料金プランだけプランX2からプランX1へと変更させたいといったニーズもある。
以上のような前提および問題点を踏まえて、実施形態にかかる情報処理装置100は、実施形態にかかる情報処理を行う。具体的には、情報処理装置100は、所定の取り引きにおける料金プランの1つである第1のプランであって、キャンセルを行う場合の条件として第1の条件が設定される第1のプランへの申し込みを受け付ける。そして、情報処理装置100は、第1のプランへの申し込みを受け付けた後に、第1のプランから、所定の取り引きにおける料金プランの1つである第2のプランであって、キャンセルを行う場合の条件として第1の条件とは異なる第2の条件が設定される第2のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。
より具体的には、情報処理装置100は、第1の条件として、ユーザによりキャンセルされた場合に購入金額の一部または全額がユーザに返金される条件が設定される第1のプランへの申し込みを受け付ける。そして、情報処理装置100は、第1の条件とは異なる第2の条件として、ユーザによりキャンセルされた場合に購入金額が返金されない条件が設定される第2のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。
ここで、実施形態にかかる情報処理が行われるにあたっての2つ目の前提について説明する。同様に宿泊予約を例に挙げる。例えば、ユーザは宿泊予約の申し込みを完了させた後、急な用事の発生、悪天候、体調不良等の不測の事態が起こってしまうことで、宿泊予約をキャンセルしなければならないことがある。このような場合、ユーザは、例えば、キャンセルポリシーに従ってキャンセル料を支払うことになる。一例を示すと、チェックイン日の7日前までのキャンセルであれば申込金額の10%、チェックイン日の1日前から6日前までの間でのキャンセルであれば申込金額の50%、チェックイン日当日のキャンセルであれば申込金額の100%をキャンセル料として支払う支払義務を課す、といったキャンセルポリシーに従って、キャンセル料を支払う。
不測の事態とはいえ、サービス(かかる例では、宿泊サービス)を受けることなく、支払いが課せられることは、ユーザにとって経済的および精神的に痛手である。そこで、このような事態に備えて、キャンセル料の少なくとも一部を補償する保険サービス(キャンセル料の少なくとも一部を保険金として、被保険者に支払う保険サービス)が存在する。かかる保険はキャンセル保険等と呼ばれることがある。
ユーザは、このような保険サービスを受けたい場合、例えば、宿泊予約サイトとは別に、この保険サービスを提供しているサイトへとアクセスし、各種個人情報等を入力し自身が保険契約を交わす必要があり面倒である。このため保険サービスを受けたいが、諦めるといったユーザも存在する可能性がある。また、経済的な側面から保険料を支払うには提供があるといったユーザも存在する可能性がある。
そこで、このようなことから面倒な作業での申し込みを必要とせず、また、保険料支払い問題についても解決できるようなサービスを求めるニーズがある。また、上記説明した宿泊プランXPの中に、プランX1およびプランX2だけでなく、キャンセル保険が適用される料金プラン(プランX3とする)が存在するとする。そうすると、ユーザは、一旦プランX1への予約申し込みを行っておき、当日キャンセルしなくてよいことが明確になったタイミングで保険の安心感があり、かつ、プランX1より料金の安いプランX3に変更したいと考える。このような場合、ユーザは、プランX1をキャンセルしたうえで、プランX3への予約申し込みを1から行わなければならず面倒な作業を要求されるため、プランX1からプランX3への変更の簡略化を望む可能性がある。
以上のような前提および問題点を踏まえて、実施形態にかかる情報処理装置100は、実施形態にかかる情報処理を行う。具体的には、情報処理装置100は、所定の取り引きにおける料金プランの1つである第1のプランであって、キャンセルを行う場合の条件として第1の条件が設定される第1のプランへの申し込みを受け付ける。そして、情報処理装置100は、第1のプランへの申し込みを受け付けた後に、第2のプラン、または、所定の取り引きにおける料金プランの1つである第3のプランであって、ユーザによりキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する第3のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。
以下、実施形態にかかる情報処理の一例について説明する。本実施形態では、情報処理装置100は、事業主Yによって管理されるものとする。また、情報処理装置100は、予約サイトY1を提供するため、予約サイトY1は事業主Yにより運営されるサイトと言い換えることができる。予約サイトY1での予約申し込みに係る一連の取り引きは、所定の取り引きの一例である。また、図1の例では、端末装置10の利用者をユーザU1とする。また、ユーザU1の「U1」は、ユーザ氏名とともに、ユーザを識別する識別情報も兼ねているものとする。
まず、端末装置10は、ユーザU1の操作に応じて情報処理装置100にアクセスし、予約サイトY1内のページP1を表示している。ページP1では、ある宿泊施設における宿泊プランの1つであるプランSV1が紹介されている。また、ページP1の領域AR1内には、プランSV1における料金プランの1つである料金プランPL11への予約申し込みに関する情報が表示されている。料金プランPL11は、チェックイン日の1日前までのキャンセルであれば、事前決済による申し込み金額の全額を返金する(実質、キャンセル料無料)の料金プランであり、第1のプランの一例である。また、ページP1の領域AR1内には、ユーザに対して個人情報を入力させるページP2へ進むためのボタンBT1が含まれる。
また、ページP1の領域AR2内には、料金プランPL11への申し込みを行った後であれば、料金プランPL12への変更が可能である旨表示されている。料金プランPL12は、予約申し込みがキャンセルされたとしても申し込み金額を一切返金しない料金プランであり、第2のプランの一例である。
また、ページP1の領域AR3内には、料金プランPL11への申し込みを行った後であれば、料金プランPL13への変更が可能である旨表示されている。料金プランPL13は、キャンセル時にはキャンセル料を補償する保険金をユーザが受け取ることのできる料金プランであり、第3のプランの一例である。予約サイトY1では、料金プランPL13への予約申し込み(料金プランPL13への変更申し込み)が完了した後、当該予約申し込みをキャンセルする場合には、チェックイン日から遡る日数に関係なく、一律20%(申し込み金額の20%)がキャンセル料として課せられるものとする。
また、図1に示すページP1の例では、料金プランPL11の申し込み金額が「40,000円」で最も高く、料金プランPL12の申し込み金額が「30,000円」で最も安く、料金プランPL13の申し込み金額が「35,000円」で料金プランPL11およびPL12との間の値段設定がなされている。このような値段設定がなされることで、例えば、ユーザは、ほぼキャンセルすることはないと思われるが、仮にキャンセルせざるを得なくなった場合、「30,000円」の支払いは経済的に厳しいため、料金プランPL12への変更には抵抗がある。しかし、ユーザは、キャンセルの可能性がわずかでもあるのであれば、「40,000円」よりは安く、かつ、キャンセル時に保険金が下りる料金プランPL13へ変更することでお得感と安心感とを得られる。
なお、予約サイトY1では、例えば、これまでのユーザの利用状況に応じて、ユーザには会員ランクが付与される。図1に示すページP1の例では、ユーザU1の会員ランクはレギュラー(レギュラー会員)である。なお、会員ランクには、レギュラー以外にもプラチナ、シルバー、ブロンズ等が存在する。
さて、このような状態において、ユーザU1がボタンBT1を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT1が押下された旨の情報(BT1押下情報)を情報処理装置100に送信する(ステップS1)。BT1押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報、および、料金プランPL11の識別情報が含まれる。
情報処理装置100は、BT1押下情報を受信すると、個人情報を入力させるページP2を配信するための配信処理を行う(ステップS2)。情報処理装置100は、配信処理として、図1に示すようなページP2を生成する。例えば、情報処理装置100は、個人情報の入力欄と、料金プランPL11の予約を確定させ決済処理を行わせるボタンBT2とを含むページP2を生成する。また、情報処理装置100は、配信処理として、生成したページP2を端末装置10に配信する。
このような状態において、ユーザU1がボタンBT2を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT2が押下された旨の情報(BT2押下情報)を情報処理装置100に送信する(ステップS3)。BT2押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報や、ユーザU1による入力内容を示す入力情報が含まれる。
情報処理装置100は、BT2押下情報を受信すると、料金プランPL11への予約申し込みにおける申し込み金額「40,000円」を決済する決済処理を行う(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、不図示のカード会社装置80との間で決済処理を行う。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の銀行口座から申し込み金額「40,000円」が引き落とされるよう決済処理を行う。なお、情報処理装置100は、BT2押下情報を受信することにより、ユーザU1による料金プランPL11への予約申し込みの受け付けを完了する。
次に、情報処理装置100は、キャンセル時にユーザU1が受け取ることのできる保険金を算出する算出処理を実行する(ステップS5)。具体的には、情報処理装置100は、料金プランPL13がキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険金であって、料金プランPL13をキャンセル時にユーザU1が受け取ることのできる保険金を算出する。例えば、情報処理装置100は、ユーザU1の会員ランクに応じた割合に基づいて、保険金を算出する。また、例えば、情報処理装置100は、予約サイトY1を提供する事業主であって、料金プランPL13への予約申し込みがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険に加入する事業主(図1の例では、事業主Y)によって支払われる保険料に基づく割合に基づいて、保険金を算出する。キャンセル保険への加入に関するロジックについては後述する。
ここで、保険金は、保険料から賄われる。例えば、保険金は、保険料に基づき情報処理装置100によって算出される。また、保険の性質上、保険金は損失額より多く支払われることはない。図1の例での損失額とはキャンセル料であり、申し込み金額「35,000円」に対応するキャンセル料は、申し込み金額の20%に基づき「7,000円」となる。したがって、情報処理装置100は、ユーザU1の会員ランク「レギュラー」、現在の保険料の状況、キャンセル料「7,000」に基づいて、保険会社HYに損失が発生しないよう、かつ、キャンセル料「7,000」を超えないような保険金を算出できる保険金割合であって、会員ランクに応じて変動する保険金割合を動的に決定する。そして、情報処理装置100は、決定した保険金割合に基づいて保険金を算出する。かかる例では、情報処理装置100は、保険金割合「50%」を決定したとすると、キャンセル料「7,000」×保険金割合「0.5」により、保険金「3,500円」を算出する。
なお、一例であるが、情報処理装置100は、ブロンズ会員のユーザには保険金割合「70%」、シルバー会員のユーザには保険金割合「80%」、プラチナ会員のユーザには保険金割合「90%」を算出したりする。なお、情報処理装置100が動的に保険金割合を決定する例を示したが、保険金割合は、例えば、事業主Yあるいは保険会社HYにより予め決定されていてもよい。また、情報処理装置100がステップS5において算出する保険金(図1の例では、3,500円)は、ユーザU1に支払うことができる上限額(限度額)である。
次に、情報処理装置100は、予約申し込みがキャンセルされたとしても申し込み金額を一切返金しない料金プランPL12、および、キャンセル時にはキャンセル料を補償する保険金(図1の例では、3,500円)をユーザU1が受け取ることのできる料金プランPL13のうち、いずれかのプランへの変更を受け付けるためのページP3を配信するための配信処理を行う(ステップS6)。このようなことから、ページP3は、ユーザによりキャンセルされた場合に購入金額が返金されない条件が設定される第2のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツの一例である。また、ページP3は、ユーザによりキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する第3のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツの一例でもある。
例えば、情報処理装置100は、ステップS5で算出した保険金額を示す保険金情報を取得する。そして、情報処理装置100は、配信処理として、取得した保険金情報に基づいて、ページP3を生成する。例えば、情報処理装置100は、図1に示すように、領域AR31において現在の予約申し込み状況(現在の予約申し込みされている料金プランPL11に関する情報)が表示され、領域AR32において料金プランPL11から料金プランPL12へと変更させるための情報が表示され、領域AR33において料金プランPL11から料金プランPL13へと変更させるための情報が表示されるようなページP3を生成する。例えば、領域AR33には、ステップS5で算出された保険金「3,500円」が表示される。また、領域AR32には、料金プランPL11から料金プランPL12への変更を申込むためのボタンBT32が含まれる。また、領域AR33には、料金プランPL11から料金プランPL13への変更を申込むためのボタンBT33が含まれる。
そして、情報処理装置100は、配信処理として、生成したページP3を端末装置10に配信する。
このような状態において、ユーザU1は、ページP3において、ボタンBT33を押下したとする。かかる場合、端末装置10は、ボタンBT33が押下された旨の情報(BT33押下情報)を情報処理装置100に送信する(ステップS7)。BT33押下情報には、例えば、端末装置10の識別情報や、ユーザU1による変更内容を示す変更情報が含まれる。
情報処理装置100は、BT33押下情報を受信すると、事業主Yが保険会社HYのキャンセル保険に加入するための契約に関する処理である加入契約処理を実行する(ステップS8)。本実施形態では、料金プランPL13への予約申し込みがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険を提供するのは保険会社HYであり、予約サイトY1を提供する事業主Yがこのキャンセル保険に加入する。例えば、事業主Yは、所定額の保険料を保険会社HYに対して支払うことによりキャンセル保険に加入する。つまり、本実施形態では、ユーザはキャンセル保険に加入する必要がないため、加入契約の際の面倒な手続きが不要となる。このようなことから、本実施形態では、キャンセル保険に加入する契約者は事業主Yであり、キャンセル保険の保険金を受け取る受取人、すなわち被保険者はユーザということになる。図1の例では、ユーザU1が被保険者でありキャンセル時には保険金「3,500円」を受け取る権利がある。
なお、情報処理装置100は、BT33押下情報を受信すると、料金プランPL11から料金プランPL13への変更申し込みを受け付ける。言い換えれば、情報処理装置100は、プランSV1であることはそのまま維持しつつ、料金プランPL11を取り消し、料金プランPL13への予約申し込みを受け付ける。このようなことから、ユーザU1は、料金プランPL11をキャンセルしたうえで、料金プランPL13への予約申し込みをし直すといった手間が省ける。また、不図示であるが、情報処理装置100は、料金プランPL13への変更申し込みを受け付けると、申し込み金額「35,000円」の決済処理を行うことができる。情報処理装置100は、現時点で、申し込み金額「40,000円」の決済を済ませているため、例えば、差額「5,000円」をユーザU1に返金する決済処理を行うことができる。
また、事業主Yは、料金プランPL13への変更申し込み(予約申し込み)が行われる毎に、保険会社HYとの間で、この申し込みに係る加入契約を結ぶ。つまり、事業主Yは、1取り引き(1申し込み)につき、保険会社HYとの間で、1加入契約を結ぶ。したがって、情報処理装置100は、ステップS8において、この加入契約に関する加入契約処理を実行する。図1の例では、ユーザU1が料金プランPL13への変更申し込みを行ったことに応じて、この1変更申し込みにつき、情報処理装置100は、事業主Yが保険会社HYのキャンセル保険に加入するための加入契約処理を実行する。
ここで、例えば、情報処理装置100は、料金プランPL11から料金プランPL13への変更申し込みが行われなかった場合、申し込み金額「40,000円」に対応する電子ポイントを算出し、算出した電子ポイントをユーザU1に対して付与する場合がある。例えば、ユーザU1の会員ランク(レギュラー)に対応する付与率が1%であるとすると、情報処理装置100は、申し込み金額「40,000円」×付与率「0.01」に基づく「400pt」をユーザU1に対して付与する場合がある。しかしながら、ユーザU1が料金プランPL13への変更申し込みを行ったことにより、ユーザU1には電子ポイント「400pt」が付与されなくなる。
事業主Yは、自社の資金源の一部をユーザU1に付与する電子ポイントに利用するが、ユーザU1が料金プランPL13への変更申し込みを行ったことにより、自社の資金源の一部を電子ポイント「400pt」に利用する必要がなくなる。したがって、情報処理装置100は、電子ポイント「400pt」に対応する保険料として、例えば、保険料「400円」を保険会社HYの保険会社装置40に送金することにより、事業主Yを料金プランPL13への変更申し込みに対応するキャンセル保険に加入させる、といった加入契約処理を行う。
このような状態において、ユーザU1は、端末装置10を操作し、料金プランPL13への予約申し込みをキャンセルしたとする。かかる場合、端末装置10は、料金プランPL13への予約申し込みのキャンセルを要求するキャンセル要求を情報処理装置100に送信する。
情報処理装置100は、キャンセル要求を受信すると、料金プランPL13への予約申し込みを取り消すキャンセル処理を実行する(ステップS9)。例えば、情報処理装置100は、料金プランPL13への予約申し込みを取り消したうえで、予約サイトY1でのキャンセルポリシーに基づいて、キャンセル料を算出する。例えば、チェックイン日の7日前までのキャンセルであれば申し込み金額の10%をキャンセル料として課すことがキャンセルポリシーにて定められており、キャンセル要求を受信した現在日がチェックイン日の7日よりも前であれば、情報処理装置100は、キャンセル料「3,500」を算出する。
上記の通り、本実施形態では、一律20%(申し込み金額の20%)がキャンセル料として課せられる。したがって、情報処理装置100は、キャンセル料「7,000」を算出する。また、情報処理装置100は、ユーザU1は料金プランPL13をキャンセル時には保険金「3,500円」を受け取ることができるため、このキャンセル料「7,000」に対して保険金「3,500円」を適用することで、最終的にユーザU1が支払うべきキャンセル料を算出する。かかる例では、ユーザU1は、キャンセル料「7,000」から保険金「3,500円」を差し引いた差額「3,500円」を支払うことになる。このため、情報処理装置100は、キャンセル料「7,000」に対して保険金「3,500円」を適用することで、キャンセル料「3,500円」を算出する。
ユーザU1は、現在、申し込み金額「35,000円」の決済が済んでいるが、保険金「3,500円」が適用された適用後のキャンセル料「3,500円」を支払いさえすればよい。このため、情報処理装置100は、申し込み金額「35,000円」から保険適用後のキャンセル料「3,500円」を差し引いた差額「31,500円」をユーザU1に返金する返金処理を行う。例えば、情報処理装置100は、カード会社装置80にアクセスし、差額「31,500円」をユーザU1に返金するよう要求する。このようにして、ユーザU1は、間接的に保険金「3,500円」を受け取ることができる。
なお、情報処理装置100は、装置側で保険金「3,500円」を動的に適用してしまうのではなく、つまり、保険適用後のキャンセル料「3,500円」を差し引いた差額「31,500円」をユーザU1に返金するのではなく、例えば、カード会社装置80に対して、申し込み金額「35,000円」全額をユーザU1に返金させるとともに、保険金「3,500」もユーザU1に送金させてもよい。また、かかる場合、情報処理装置100は、当初のキャンセル料「7,000円」を支払うようユーザに指示することができる。この場合、ユーザU1は、例えば、キャンセル料「7,000円」のうち「3,500円」分を保険金「3,500」で賄うことができる。
また、情報処理装置100は、ユーザU1から料金プランPL12への変更申し込みを受け付けた場合には、料金プランPL12の申し込み金額「30,000円」に基づく決済処理を行う。また、情報処理装置100は、ユーザU1から料金プランPL12のキャンセル要求を受信した場合には、料金プランPL12のキャンセル自体は受領するものの、申し込み金額「30,000円」の返金処理は行わない。
さて、これまで説明してきたように、情報処理装置100は、第1のプランへの申し込みを受け付けた後に、第2のプランおよび第3のプランのうち、いずれかのプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。また、第3のプランにおいて、キャンセル保険に加入契約するのは、申し込みを行ったユーザ本人ではなく、サービスを提供する事業主である。
例えば、ユーザは、キャンセルの可能性があるため、安全策をとってキャンセル時にも返金される料金プランPL11へ予約申し込みしておき、例えば、チェックイン日が近づきキャンセルすることないと確証が得られた場合には、プランSV1はそのままで料金の安い料金プランPL12へと変更することができる。さらにユーザは、面倒な手続きなしに簡単な作業で料金プランPL12へと変更することができる。このようなことから、実施形態にかかる情報処理装置100は、ユーザにとって利便性の高い取り引き申し込みを実現することができる。
例えば、ユーザは、キャンセルの可能性があるため、安全策をとってキャンセル時にも返金される料金プランPL11へ予約申し込みしておき、例えば、チェックイン日が近づきキャンセルすることないと確証が得られた場合には、プランSV1はそのままで料金の安い料金プランPL12へと変更しようと考える。また、ユーザは、キャンセルすることないと確証が得られたものの直前に不測の事態が起きてキャンセルせざるを得なくなるかもしれないと考える。このような場合、ユーザは、料金プランPL11よりも安く、かつ、キャンセル料が補償される料金プランPL12へと変更することができるため、例えば、安全志向のユーザにとっては料金プランPL12以外にも選択肢が増えて便利である。さらにユーザは、面倒な手続きなしに簡単な作業で料金プランPL13へと変更することができる。このようなことから、実施形態にかかる情報処理装置100は、ユーザにとって利便性の高い取り引き申し込みを実現することができる。
なお、図1では、情報処理装置100は、事業主Yに属するサーバ装置である旨説明したが、情報処理装置100は、事業主Yおよびカード会社HYのいずれにも属さないサーバ装置であってもよい。
また、情報処理装置100が、キャンセル要求を受信すると予約申し込みを取り消すキャンセル処理を実行する旨説明したが(ステップS9)、ユーザに対してキャンセルの理由を求め、キャンセルの理由が所定の条件情報を満たすか否かに応じたキャンセル処理を実行してもよい。一例を示すと、キャンセルの理由が「チェックイン日、現地に台風発生予報のため」であり、条件情報に「悪天候事由」が定められている場合、情報処理装置100は、「チェックイン日、現地に台風発生」の可能性があるか否かを判定する。情報処理装置100は、「チェックイン日、現地に台風発生」の可能性があるとの判定結果を得た場合には、キャンセルの理由が所定の条件情報を満たすと判断し、予約申し込みを取り消すキャンセル処理を実行する。一方、情報処理装置100は、キャンセルの理由が所定の条件情報を満たさないと判断した場合、つまりユーザには予約申し込みをキャンセルする正当な理由が存在しないと判断した場合には、キャンセルを受け付ける一方で、例えば、申し込み金額全額の支払い義務をユーザに課す。なお、このような支払い義務をユーザに課すためには、例えば、キャンセルポリシーや、申し込みを受け付ける前段階(例えば、ページP1あるいはP2)にて、ユーザにこのことが通知されている必要がある。
なお、実施形態にかかる情報処理では、情報処理装置100は、料金プランPL11から料金プランPL12、または、料金プランPL13のいずれかに予約申し込みが変更されたとしても、プランSV1自体はそのまま維持する。このため、図1の例では、ユーザU1は、料金プランPL13へと変更したとしても、例えば、「露天風呂付離れ客室101号」、「朝食・夕食有」といったサービスを受けることができる。
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態にかかる情報処理装置100について説明する。図3は、実施形態にかかる情報処理装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。例えば、情報処理装置100は、図1で説明した情報処理を行うサーバ装置である。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、サービス情報記憶部121と、申込情報記憶部122とを有する。
(サービス情報記憶部121について)
サービス情報記憶部121は、サービスに関する情報を記憶する。本実施形態では宿泊予約サービスを対象としているが、このような場合、サービス情報記憶部121は、各種宿泊プランに関する情報を記憶する。例えば、サービス情報記憶部121は、宿泊取設毎に、当該宿泊施設が提供している宿泊プランに関する情報を記憶する。ここで、図4に実施形態にかかるサービス情報記憶部121の一例を示す。図4の例では、サービス情報記憶部121は、「プランID」、「プラン名」、「基本料金プランID」、「キャンセル条件(1)」、「金額(1)」、「変更可能プラン」、「キャンセル条件(2)」、「金額(2)」といった項目を有する。
「プランID」は、宿泊プランを識別する識別情報を示す。「プラン名」は、宿泊プランの名称を示す。「基本料金プランID」は、対応する宿泊プランに含まれる料金プランの1つであり、変更を行う前に申し込めることのできる料金プランを識別する識別情報を示す。「キャンセル条件(1)」は、対応する基本料金プランの予約申し込みをキャンセルする際の条件を示す。具体的には、「キャンセル条件(1)」は、対応する基本料金プランの予約申し込みをキャンセルする際における返金の条件を示す。「金額(1)」は、対応する基本料金プランの申し込み金額を示す。
「変更可能料金プラン」は、対応する基本料金プランの予約申し込みを行った後に当該基本料金プランから変更することのできる料金プランを識別する識別情報を示す。また、「変更可能料金プラン」は、対応する宿泊プランに含まれる料金プランの1つである。図1の例では、変更可能プラン「PL12」および「PL13」が入力されているが、これは、料金プランPL11の予約申し込みを行った後に、料金プランPL11から変更することのできる料金プランが料金プランPL12およびPL13である例を示す。
「キャンセル条件(2)」は、対応する変更可能料金プランの予約申し込みをキャンセルする際の条件を示す。具体的には、「キャンセル条件(2)」は、対応する変更可能料金プランの予約申し込みをキャンセルする際における返金の条件を示す。「金額(2)」は、対応する変更可能料金プランの申し込み金額を示す。
すなわち、図4の例では、プランID「SV1」によって識別される宿泊プラン(プランSV1)の名称は「PNA1」であり、プランSV1には、料金プランPL11、PL12およびPL13が含まれる例を示す。また、図4の例では、料金プランPL11、PL12およびPL13のうち、基本料金プランである料金プランPL11には、「チェックイン日の1日前までのキャンセルでは全額返金」といったキャンセル条件が設定されており、申し込み金額は「40,000円」である例を示す。
また、図4の例では、料金プランPL11の予約申し込みを行った後に、料金プランPL11から変更することのできる料金プランである料金プランPL12には、「キャンセル時返金無し」といったキャンセル条件が設定されており、申し込み金額は「30,000円」である例を示す。また、図4の例では、料金プランPL11の予約申し込みを行った後に、料金プランPL11から変更することのできる料金プランである料金プランPL13には、「キャンセル時キャンセル保険適用」といったキャンセル条件が設定されており、申し込み金額は「35,000円」である例を示す。
(申込情報記憶部122について)
申込情報記憶部122は、予約申し込みに関する各種周辺情報を記憶する。ここで、図5に実施形態にかかる申込情報記憶部122の一例を示す。図5の例では、申込情報記憶部122は、「ユーザID」、「会員ランク」、「申込プラン」、「キャンセル保険金額」、「変更申込プラン」、「キャンセル情報」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザまたはユーザの端末装置10を識別する識別情報を示す。「会員ランク」は、予約サイトY1でのユーザの会員ランクを示す。「プランID」は、宿泊プランを識別する識別情報を示す。「申込プラン」は、変更を行う前にユーザが予約申し込みした料金プランを識別する識別情報を示す。したがって、「申込プラン」には、図4で説明した「基本料金プランID」が入力される。「キャンセル保険金額」は、対応する宿泊プランに含まれる料金プランのうち、キャンセル保険が適用される料金プランがキャンセルされた場合にユーザが受け取ることのできる保険金の金額を示す。
「変更申込プラン」は、対応する「申込プラン」から予約申し込みが変更された変更後の料金プランを識別する識別情報を示す。「キャンセル情報」は、変更後の料金プランの予約申し込みがキャンセルされたか否かを示す情報である。例えば、図1に示すステップS9のキャンセル処理において、ユーザから予約申し込みのキャンセル要求が受信された場合には、「キャンセル情報」には所定の印(○マーク等)が入力される。
すなわち、図5の例では、ユーザID「U1」によって識別されるユーザ(ユーザU1)は、会員ランク「レギュラー」である例を示す。また、図5の例では、ユーザU1が、プランSV1の料金プランの1つである料金プランPL11に予約申し込みした後に、プランSV1の料金プランの1つである料金プランPL13へと予約申し込みを変更した例を示す。また、図5の例では、ユーザU1が料金プランPL13の予約申し込みをキャンセルした場合には保険金「3,500円」を受け取り可能であることが算出された例を示す。また、図5の例では、ユーザU1が料金プランPL13への予約申し込みをキャンセルした例を示す。
(制御部130について)
図3に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、受信部131と、申込受付部132と、決済部133と、算出部134と、サービス提供部135と、変更受付部136と、キャンセル処理部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(受信部131について)
受信部131は、ユーザ操作に応じて端末装置10から送信される各種情報を受信する。例えば、受信部131は、コンテンツに含まれる操作ボタンが押下された場合に、押下情報を端末装置10から受信する。図1の例では、受信部131は、B1押下情報、B2押下情報、B3押下情報を受信する。なお、受信部131は、例えば、端末装置10の識別情報(ユーザID)や、コンテンツでのユーザによる設定情報あるいは入力情報を含む押下情報を受信することができる。また、受信部131は、受信した情報を申込情報記憶部122に格納する。
(申込受付部132について)
申込受付部132は、取り引きの申し込みを受け付ける。具体的には、申込受付部132は、所定の取り引きにおける料金プランの1つである第1のプランであって、キャンセルを行う場合の条件として第1の条件が設定される第1のプランへの申し込みを受け付ける。例えば、申込受付部132は、第1の条件として、ユーザによりキャンセルされた場合に購入金額の一部または全額がユーザに返金される条件が設定される第1のプランへの申し込みを受け付ける。図1の例では、申込受付部132は、料金プランPL11(第1のプラン)に対応するページP2においてボタンBT2が押下されたことを示すBT2押下情報が受信された場合には、料金プランPL11への予約申し込みを受け付ける。
(決済部133について)
決済部133は、取り引きに関する決済を行う。例えば、決済部133は、申込受付部132により第1のプランへの申し込みが受け付けられた場合に、申し込み金額を決済する決済処理を行う。例えば、決済部133は、ユーザにより取り引きの事前決済(カード決済)が指定された場合には、決済処理を行う。例えば、決済部133は、図1で説明した決済処理を行う。
(算出部134について)
算出部134は、キャンセル料を補償する保険金を算出する。例えば、算出部134は、所定の取り引きに関する電子商取引サービス(図1の例では、予約サイトY1)でのユーザの会員ランクに応じた割合に基づいて、保険金を算出する。例えば、算出部134は、キャンセル料を補償する保険金として、所定の取り引きに関する電子商取引サービスを提供する事業主であって、所定の取り引きがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険であるキャンセル保険に加入する事業主によって支払われる保険料に基づいて、保険金を算出する。例えば、算出部134は、保険金として、ユーザによって所定の取り引きが行われる度に、事業主がキャンセル保険に加入することで支払われる保険料に基づいて、保険金を算出する。例えば、算出部134は、図1で説明した算出処理を行う。
(サービス提供部135について)
サービス提供部135は、申込受付部132により第1のプランへの申し込みが受け付けられた後に、第1のプランから、所定の取り引きにおける料金プランの1つである第2のプランであって、キャンセルを行う場合の条件として第1の条件とは異なる第2の条件が設定される第2のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。例えば、サービス提供部135は、第1の条件とは異なる第2の条件として、ユーザによりキャンセルされた場合に購入金額が返金されない条件が設定される第2のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。より具体的には、サービス提供部135は、申込受付部132により第1のプランへの申し込みが受け付けられた後に、第2のプラン、または、所定の取り引きにおける料金プランの1つである第3のプランであって、ユーザによりキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する第3のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。
一例としては、サービス提供部135は、図1で説明した配信処理を行う。例えば、サービス提供部135は、算出部134から保険金を示す保険金情報を受信すると、保険金情報に基づいて、第2のプランである料金プランPL12、または、第3のプランである料金プランPL13への変更申し込みを受け付けるためのコンテンツであるページP3を生成する。そして、サービス提供部135は、生成したコンテンツを端末装置10に配信する。なお、サービス提供部135は、押下情報が受信されたことに応じて、ページP1やページP2の生成および配信も行う。また、このようなことからサービス提供部135は、提示部に対応する処理部である。
(変更受付部136について)
変更受付部136は、申込受付部132により第1のプランへの申し込みが受け付けられた後に、第2のプラン、または、第3のプランへの変更申し込みを受け付ける。図1の例では、変更受付部136は、ページP3のボタンBT32が押下されたBT32押下情報が受信された場合には、予約申し込みの申し込み先を料金プランPL11から料金プランPL12へと変更する変更申し込みを受け付ける。また、決済部133は、この変更申し込みに応じて、ユーザに返金するための決済処理を行う。
また、変更受付部136は、ページP3のボタンBT33が押下されたBT33押下情報が受信された場合には、予約申し込みの申し込み先を料金プランPL11から料金プランPL13へと変更する変更申し込みを受け付ける。また、決済部133は、この変更申し込みに応じて、ユーザに返金するための決済処理を行う。
(キャンセル処理部137について)
キャンセル処理部137は、取り引きのキャンセルに関する処理を行う。例えば、キャンセル処理部137は、ユーザから取り引きのキャンセルを要求するキャンセル要求を受信した場合には、キャンセルポリシーやキャンセル時期に応じて定められている返金率に基づいてキャンセル料を算出する。そして、キャンセル処理部137は、申し込み金額からキャンセル料を差し引いた差額を返金する。例えば、キャンセル処理部137は、第3のプランがキャンセルされた場合には、キャンセル料に保険金を適用することで適切な金額を返金する。例えば、キャンセル処理部137は、図1で説明したキャンセル処理を行う。
〔3.処理手順〕
次に、図6を用いて、実施形態にかかる情報処理の手順について説明する。図6は、実施形態にかかる情報処理手順を示すフローチャートである。なお、図6では、取り引きを宿泊プランへの予約申し込みとして説明する。
次に、申込受付部132は、宿泊プランに含まれる料金プランの1つである第1のプランへの予約申し込みを受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。申込受付部132は、予約申し込みを受け付けていない場合には(ステップS101;No)、受け付けるまで待機する。一方、決済部133は、申込受付部132により受け付けられた第1のプランへの予約申し込みに対応する申し込み金額を決済する決済処理を行う(ステップS102)。また、算出部134は、宿泊プランに含まれる料金プランの1つである第3のプランがキャンセルされた場合に発生するキャンセル料を補償する保険金の金額を算出する算出処理を行う(ステップS103)。
次に、サービス提供部135は、予約申し込みの申し込み先を第1のプランから第2のプラン、または、第3のプランへと変更させる変更申し込みを受け付けるための変更用コンテンツ(図1の例では、ページP3)を配信する配信処理を行う(ステップS104)。例えば、サービス提供部135は、算出部134による算出結果を用いて、変更用コンテンツ生成する。そして、サービス提供部135は、生成した変更用コンテンツを端末装置10に配信する。
このような状態において、変更受付部136は、予約申し込みの申し込み先を第1のプランから第2のプラン、または、第3のプランへと変更させる変更申し込みを受け付けたか否かを判定する(ステップS105)。変更受付部136は、変更申し込みを受け付けていない場合には(ステップS105;No)、ステップS108を行わせる。ステップS108については後述する。一方、制御部130は、変更受付部136により受け付けられた変更申し込みが示す変更内容に基づいて、宿泊予約サービスを提供する事業主がキャンセル保険に加入するための加入契約処理を行う(ステップS106)。例えば、制御部130は、変更内容が予約申し込みの申し込み先を第1のプランから第3のプランへと変更させる変更申し込みが受け付けられたことを示す場合には、加入契約処理を行う。なお、変更受付部136は、例えば、図1の例では、BT33押下情報が受信された場合には、予約申し込みを受け付けたと判定する。
次に、キャンセル処理部137は、予約申し込みをキャンセルするキャンセル要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS107)。具体的には、キャンセル処理部137は、現在予約申し込みされている料金プランの予約申し込みをキャンセルするキャンセル要求を受け付けたか否かを判定する。そして、キャンセル処理部137は、キャンセル要求を受け付けていない場合には(ステップS107;No)、処理を終了する。一方、キャンセル処理部137は、キャンセル要求を受け付けた場合には(ステップS107;Yes)、キャンセル要求対象の料金プランに基づいて、キャンセル処理を行う(ステップS108)。
例えば、キャンセル処理部137は、現在予約申し込みされている料金プランが第1のプランである場合(つまり、第2のプランまたは第3のプランへの変更申し込みが行われていない場合)には、第1のプランに対応するキャンセル条件(チェックイン日の1日前までのキャンセルであれば、申し込み金額の全額を返金)に基づいて、ユーザに返金するキャンセル処理を行う。
また、キャンセル処理部137は、現在予約申し込みされている料金プランが第2のプランである場合(つまり、第2のプランへの変更申し込みが行われている場合)には、第2のプランに対応するキャンセル条件(返金なし)に基づいて、キャンセル処理を行う。
また、キャンセル処理部137は、現在予約申し込みされている料金プランが第3のプランである場合(つまり、第3のプランへの変更申し込みが行われている場合)には、第3のプランに対応するキャンセル条件(キャンセル保険適用)に基づいて、第3のプランに対応するキャンセル料に対してステップS103で算出された保険金を適用することで、適切な金額を返金するキャンセル処理を行う。
〔4.変形例〕
上記実施形態にかかる情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
〔4−1.変更申し込み可能期間〕
上記実施形態では、サービス提供部135が、第1の条件とは異なる第2の条件として、ユーザによりキャンセルされた場合に購入金額が返金されない条件が設定される第2のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する例を示した。しかし、サービス提供部135は、所定期間の間において、第2のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示してもよい。言い換えれば、サービス提供部135は、申込受付部132により第1のプランへの申し込みが受け付けられた後に、第2のプランへの変更申し込みを受け可能な期間が条件として設定されたコンテンツを提示する。一例を示すと、サービス提供部135は、申込受付部132により第1のプランへの申し込みが受け付けられてから、チェックイン日の3日前までの期間の間、第2のプランへの変更申し込みを受け可能なコンテンツを提示する。
これにより、実施形態にかかる情報処理装置100は、チェックイン日直前の変更により施設事業主側にデメリットが生じることを防止することができる。
〔4−2.変更申し込み不可能期間〕
また、サービス提供部135は、キャンセル料が発生する発生期間に関する所定の条件が満たされた場合には第3のプランから他のプランへの変更が不可能とされる変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示してもよい。例えば、サービス提供部135は、第3のプランへの変更申し込みが受け付けられている状態でこの発生期間に入った場合には第3のプランから他のプランへの変更が不可能とされる変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する。この点について、図1の例を用いて説明する。
例えば、第3のプランの一例である料金プランPL13では、チェックイン日の14日前からチェックイン日の1日前までの期間(期間PEとする)中でのキャンセルについて50%のキャンセル料が課せられることが定められているとする。かかる場合、サービス提供部135は、料金プランPL13への変更申し込みとして、料金プランPL13への変更申し込みが受け付けられている状態で期間PEに入った場合には、例えば、料金プランPL13から料金プランPL12(第2のプランの一例)への変更が不可能とされるページP3(コンテンツの一例)を提示する。
この点を言い換えれば、サービス提供部135は、料金プランPL13への変更申し込みが受け付けられている状態で期間PEに入った場合においてユーザが料金プランPL13から料金プランPL12へと変更しようとした場合には、変更受付部136に対して変更申し込みを却下するよう制御する。一方、変更受付部136は、料金プランPL13への変更申し込みが受け付けられている状態で、例えば、ユーザが期間PEよりも前の期間で料金プランPL13から料金プランPL12への変更しようとした場合には、この変更申し込みを受け付けることができる。また、サービス提供部135は、そういうコンテンツを提示することができる。
これにより、実施形態にかかる情報処理装置100は、ユーザ側の都合で自由に料金の安いプランへ変更できないよう制御することができるため、施設事業主の損害が大きくなることを防ぐことができる。
〔4−3.キャンセル状況に基づく保険金算出〕
上記実施形態では、算出部134が、所定の取り引きに関する電子商取引サービスでの前記ユーザの会員ランクに応じた割合に基づいて、保険金を算出する例を示した。しかし、算出部134は、ユーザが所定の取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況に基づいて、保険金を算出してもよい。
例えば、算出部134は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況が閾値以上のキャンセル率を示す場合には、このキャンセル率に応じて、当該ユーザの会員ランクに応じた割合を下げる。そして、算出部134は、下げた後の割合を用いて電子ポイントを算出する。他の一例としては、算出部134は、ユーザが取り引きをこれまでにキャンセルしたキャンセル状況が閾値以上のキャンセル回数を示す場合には、このキャンセ回数に応じて、当該ユーザの会員ランクに応じた割合を下げる。そして、算出部134は、下げた後の割合を用いて電子ポイントを算出する。
取り引きがキャンセルされた場合、例えば、施設事業主(例えば、宿泊施設側)は、デメリットを受ける場合が多い。例えば、施設事業主は、予約申し込み金額の100%をキャンセル料として支払わす場合であっても、チェックイン当日に向けてサービスの下準備を進めている場合があるが、この下準備が無駄になってしまう等のデメリットを受ける場合がある。情報処理装置100は、このデメリットの対価としてユーザにもペナルティ(通常よりも保険金を下げる)を与えることができる。
〔4−4.サービスについて〕
上記実施形態では、宿泊予約の予約申し込みを取り引きの一例として説明してきた。具体的には、サービス提供部15が、申込受付部132により1つの宿泊プランに含まれる料金プランである第1のプランへの申し込みが受け付けられた後に、この宿泊プランに含まれる別の料金プランである第2のプラン、または、この宿泊プランに含まれる別の料金プランの1つである第3のプランへの変更申し込みを受け付けるためのコンテンツを提示する例を示した。
しかし、実施形態にかかる情報処置で対象とされる取り引きは、宿泊予約の予約申し込みに限定されない。例えば、取り引きは、EC(Electronic Commerce)サイトでの商品購入に係る一連の取り引きであってもよい。そして、このような場合、取り引きのキャンセルは、例えば、購入済みの商品の返品に対応する。そうすると、第1のプランは、購入後の商品を配送して返品する場合の送料(キャンセル料の一例)を店舗側が全額負担するといったプランになる。また、第2のプランは、購入後の商品を配送して返品する場合の送料(キャンセル料の一例)をユーザ側が全額負担するといったプランになる。また、第3のプランは、購入後の商品を配送して返品する場合の送料(キャンセル料の一例)に対応する保険金をユーザが受け取ることのできるプランとなる。また、この場合、第1のプランに対応する商品の価格が最も高く、第2のプランに対応する商品の価格が最も安く、第3のプランに対応する商品の価格が中間価格、といった値段設定がなされてもよい。
このように、実施形態にかかる情報処理装置100は、様々なサービスに対応して、キャンセル時のキャンセル料を補償する権利をユーザに与えることができるため、サービス利用時の安心感を様々な場面でユーザに与えることができる。
〔5.ハードウェア構成〕
また、上記実施形態にかかる情報処理装置100は、例えば図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図7は、情報処理装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔6.その他〕
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。