JP2020100751A - レーザーマーキング用樹脂組成物、およびレーザーマーキング用シート - Google Patents
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Abstract
Description
<請求項1>
(A)熱可塑性樹脂100重量部に対し、(B)カーボンブラック、チタンブラック、金属酸化物、金属窒化物、および金属硫化物の群から選ばれた少なくとも1種のレーザー光エネルギー吸収剤(ただし、下記(C)〜(D)成分を除く)0.0005〜0.1重量部、(C)アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、スズドープ酸化亜鉛、およびケイ素ドープ酸化亜鉛の群から選ばれた少なくとも1種の複合金属酸化物0.05〜1.5重量部、ならびに(D)ケイ酸塩鉱物0.05〜1.5重量部を配合してなる、レーザーマーキング用樹脂組成物。
<請求項2>
(A)熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリ乳酸樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、およびアクリル樹脂の群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
<請求項3>
(B)レーザー光エネルギー吸収剤がカーボンブラックである請求項1または2記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
<請求項4>
(C)複合金属酸化物が、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、および/またはスズドープ酸化インジウム(ITO)である、請求項1〜3いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
<請求項5>
(D)ケイ酸塩鉱物が雲母である、請求項1〜4いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
<請求項6>
請求項1〜5いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物を、カレンダー加工もしくは溶融押し出ししてなる、レーザーマーキング用シート。
<請求項7>
請求項6記載のレーザーマーキング用シートの少なくとも一面に、請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂からなるシートを積層してなる、複層レーザーマーキング用シート。
<請求項8>
請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂からなるシートの少なくとも一面に、請求項6記載のレーザーマーキング用シートを積層してなる、複層レーザーマーキング用シート。
<請求項9>
請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂と、請求項1〜5いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物とを、溶融共押し出しする、請求項7または8に記載の複層レーザーマーキング用シートの製造方法。
<請求項10>
請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂からなるシートと、請求項1〜5いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物からなるシートとを、プレス成形することを特徴とする、請求項7または8に記載の複層レーザーマーキング用シートの製造方法。
以下、(A)熱可塑性樹脂、(B)レーザー光エネルギー吸収剤、(C)複合金属酸化物、(D)ケイ酸塩鉱物について説明する。
(A)熱可塑性樹脂としては、シート形成可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリ乳酸樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、アクリル樹脂などが挙げられる。
なかでも、ポリカーボネート、耐熱PETG〔ポリカーボネート/PETG(シクロヘキサンジメタノール共縮合PET)ポリマーアロイ〕、塩化ビニル系樹脂などが好ましい。
上記スチレン系樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、MBS(メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AAS(アクリルゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ACS樹脂(アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体)等が挙げられる。
中でも、上記改質剤としては、MBS樹脂、ABS樹脂を用いるのがより好ましく、この場合には少ない添加量でより一層機械的強度を向上させることができる。
上記安定剤としては、鉛系安定剤、錫系安定剤、カルシウムや亜鉛等の石鹸系安定剤等が挙げられるが、中でも錫系安定剤のマレート系、メルカプタイド系を用いるのが好ましい。
上記の安定剤は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部の含有量とする必要がある。0.5重量部未満では樹脂の安定化効果が十分に得られずシート状に加工するのが困難となる。一方、5重量部を超えると強度等の物性が低下する上に、添加量の増加に見合う安定化効果の向上が期待できず単にコスト増大を招来するだけである。中でも、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して1〜3重量部の含有量とするのが好ましい。
(B)レーザー光エネルギー吸収剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、金属酸化物、金属窒化物、および金属硫化物の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
ここで、平均粒子径とは、(B)レーザー光エネルギー吸収剤そのものを、JIS Z 8825レーザ回折解析法、JIS Z 8828 動的光散乱法、JIS Z 8815 ふるい分け試験法などの試験法で求めることができる値である。
さらに、(B)レーザー光エネルギー吸収剤が一次粒子の集合体から構成された材料である場合には、一次粒子径は20nm以上が好ましく、より好ましくは40nm以上である。一次粒子径が20nm未満だと着色力が高いくなるため、シートの色相が黒くなり、好ましくない。一次粒子の大きさは電子顕微鏡などで測定することができる。
ここで、一次粒子とは、水素結合やファンデルワールス力等の分子間相互力によって数万から百万以上の分子の会合体である単結晶粒子である。一次粒子は微小なため通常はその凝集体や融着体、若しくは該凝集体や融着体の凝集体として確認され、一次粒子の凝集体や融着体、若しくはこれらの凝集体の大きさがここでいう平均粒子径である。
カーボンブラックを例として示すと、カーボンブラックは最小構成単位であるアグリゲートと言われる一次粒子の融着体か、アグリゲートがさらに凝集したアグロメレートとして存在し、アグリゲートの大きさ若しくはアグロメレートの大きさがここでいう平均粒子径である。
金属硫化物としては、硫化亜鉛、硫化カドミニウムなどが挙げられる。さらに、金属窒化物としては窒化チタンなどが挙げられる。
このように、レーザー光エネルギー吸収剤としては、カーボンブラック、チタンブラック及び金属酸化物が好適に用いられ、各々単独または併用して用いられる。
(C)複合金属酸化物は、(B)レーザー光エネルギー吸収剤と組み合わせて使用することにより、レーザー光を効率良く発色させるという作用をなす。
詳細には、(B)レーザー光エネルギー吸収剤は、レーザー光で黒く発色するという性質に優れるが、材料自体が黒味を帯びているため、添加されたシート自体が黒くなるという欠点がある。一方、(C)複合金属酸化物は、(B)レーザー光エネルギー吸収剤に比べてシート自体を黒くする作用は小さいが、レーザー光による発色性に乏しい。
これら2種類の化合物を組み合わせることで、レーザー光による発色性(黒く発色する性質)に優れ、添加されたシートも黒色を帯びないものとすることができる。
アンチモンドープ酸化スズ(ATO)の具体例は、Nyacol Nano Technologies 社製のNYAOL SN903SDなどが挙げられる。
また、スズドープ酸化インジウム(ITO)の具体例としては、CIKナノテック社製の「ITO−R」などが挙げられる。
(D)ケイ酸塩鉱物は、本発明のレーザーマーキング用樹脂組成物において、レーザーマーキングの際に、照射部において発生するガスに起因する発泡を抑制するものである。
ここで、ケイ酸塩鉱物は、ケイ素原子は4個の酸素原子によって囲まれた四面体構造をとる。鉱物の種類によってこの四面体が連なる度合いは異なり、単独、対、クラスター、環状、鎖状、二本鎖状、層状、3次元網目状など多岐にわたる。ケイ酸塩鉱物はこのアニオン構造の違いによって分類される。
ネソケイ酸塩鉱物(四面体単体)(かんらん石類、ザクロ石類など)、
ソロケイ酸塩鉱物(四面体2量体)(ベスブ石、緑簾石類など)、
サイクロケイ酸塩鉱物(環状)(緑柱石、電気石類など)、
イノケイ酸塩鉱物(単鎖状)(輝石類など)、
イノケイ酸塩鉱物(2本鎖状)(角閃石類など)、
フィロケイ酸塩鉱物(層状)(雲母類や粘土鉱物など)、
テクトケイ酸塩鉱物(3次元網目状)(石英、長石類、沸石類など)
などに分けられる。
本発明では、(D)ケイ酸塩鉱物が、主として発泡抑制剤として用いられることから、特に層状である雲母類が好ましい。
ここで、雲母類(マイカ)としては、マスコバイト、フロゴバイト、バイオタイト、セリサイト等の天然雲母のほか、弗素金雲母、弗素四珪素雲母等の合成雲母が挙げられる。
カレンダー加工により本発明のシートを成形する場合、1層の場合は、本発明のレーザーマーキング用樹脂組成物を通常のカレンダー加工によりシート成形する。
次いで、これらを所定の寸法に打ち抜いて、プレス成形用のシートを作成する。
例えば、本発明に用いられる(A)熱可塑性樹脂シートを一層または二層と、これらの基材層の表裏に、本発明のレーザーマーキング用樹脂組成物からなるシートを積層してプレス成形すればよい。
あるいは、本発明のレーザーマーキング用樹脂組成物からなるシートを一層または二層と、これらの基材層の表裏に、本発明に用いられる(A)熱可塑性樹脂からなるシートを積層してプレス成形すればよい。
ホットメルト系接着剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸−無水マレイン酸共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、無水マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエチレン、等のポリオレフィン系ホットメルト系、ウレタン系接着剤、合成ゴム系ホットメルト系接着剤、ポリエステル系ホットメルト接着剤。ポリアミド系ホットメルト系接着剤、オレフィン系熱可塑性エラストマー系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂、ウレタン系熱可塑性エラストマー樹脂、エステル系熱可塑性エラストマー樹脂、アミド系熱可塑性エラストマー樹脂等を用いることができる。
これらのホットメルト系接着剤は、通常、目付量として、0.1〜100g/m2程度用いられる。
本発明において、レーザーマーキング用シート、例えば、3層の複層レーザーマーキングシートを得るには、各層の樹脂組成物を溶融共押出成形して積層する共押出法により積層することが望ましい。
具体的には、各層の樹脂組成物をそれぞれ配合し、あるいは必要に応じてペレット状にして、Tダイを共有連結した2層以上の多層Tダイ押出機の各ホッパーにそれぞれ投入し、温度150℃〜300℃の範囲で溶融して多層Tダイ共押出し、冷却ロール等で冷却固化して、多層積層体を形成することができる。なお、本発明の溶融共押出成形による複層レーザーマーキングシートは、上記方法に限定されることなく、公知の方法により形成することができる。
なお、実施例中における各種の評価は、次のようにして実施した。
<白カードの白色性>
カード表面のL値(コニカミノルタ社の色素計 CM−5を用いて測定した値)を測定して、評価した。
〇:L値が88以上
△:L値が87以上、88未満
×:L値が87未満
<発色性色目>
目視で観察した。
〇:良好(黒色に発色)
×:不良(茶色、灰色に発色)
<発色後の発泡>
目視で観察した。
〇:良好(フィルムに膨れがない状態)
×:不良(フィルムに膨れがある状態)
本発明の実施例および比較例に用いられる塩化ビニル系樹脂組成物を調製した。
配合処方は、表1のとおりである。
<基材シートの作製>
参考例1で調製された塩化ビニル系樹脂組成物(本発明の(A)成分に相当)100重量部に対し、酸化チタン10重量部を配合しカレンダー加工装置を用いて、加工温度180℃でカレンダー加工して、厚さ0.28mmの基材用シートを得た。これを、さらに、タテ32センチ、ヨコ48センチに裁断して、基材シート(以下「コアシート」と略称する)とした。
<表裏シートの作製>
次に、参考例1で調製した塩化ビニル系樹脂組成物100重量部に対し、カーボンブラック(三菱ケミカルホールディングス社製、#10、一次粒子径=75nm)を0.002重量部、アンチモンドープ酸化スズ被覆マイカ〔メルク社製、Iriotec 8825、アンチモンドープ酸化スズ/マイカ(重量比)=46/54〕0.5重量部を配合して、上記と同様にして、本発明のレーザーマーキング用樹脂組成物を調製し、さらに参考例1と同様にしてカレンダー加工し、厚さ0.1mmのレーザーマーキング用シートを作製した。これを、さらに、タテ32センチ、ヨコ48センチに裁断して、表裏層用シート(以下「OSシート」と略称する)を作成した。
次に、熱プレス成形により、本発明の複層レーザーマーキング用シートを作製した。
すなわち、熱プレス機の下型上に、まずクッション紙、SUS板、上記OSシート、コアシート2枚、OSシート、SUS板、クッション紙の順に載置し、次いで、熱プレス機の上型を置いて、プレス条件を温度145℃、面圧1.5MPa、保持時間10分で熱プレス成形することにより、本発明の複層レーザーマーキング用シート(カード)を得た。
<レーザー印字>
次に、上記のようにして得られた複層レーザーマーキング用シート(カード)に、下記のようなレーザー印字条件で、常法とおりのバーコードを印字した。
レーザー印字機:
キーエンス社製(ハイブリッドレーザーマーカ)、YVO4レーザー、波長1.064nm
印字条件;
周波数 5〜30kHz、出力 20〜32%、スキャンスピード 1,250mm/s、スポット可変(焦点) −20、印字回数1回
<評価>
レーザーマーキングの結果を表2に示す。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、塩化ビニル系樹脂組成物100重量部に対し、カーボンブラックを0.015重量部、アンチモンドープ酸化スズ被覆マイカ0.2重量部を配合して、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表2に示す。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、塩化ビニル系樹脂組成物100重量部に対し、カーボンブラックを0.035重量部、アンチモンドープ酸化スズ被覆マイカ0.8重量部を配合して、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表2に示す。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、塩化ビニル系樹脂組成物100重量部に対し、カーボンブラックの種類を変更(三菱ケミカルホールディングス社製、#40、一次粒子径=24nm)して、0.002重量部、アンチモンドープ酸化スズ被覆マイカ0.5重量部を配合して、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表2に示す。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、アンチモンドープ酸化スズ被覆マイカを使用せずに、アンチモンドープ酸化スズ(Nyacol Nano Technologies社製、NYACOL SN903SD)を用いる以外、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表3に示す。
比較例1の場合、(D)成分であるマイカを使用していないため、特に発色後に発泡がみられた。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、アンチモンドープ酸化スズ被覆マイカを使用せずに、三酸化ビスマス+三酸化ネオジム(東罐マテリアル・テクノロジー社製、42−920A)を用いる以外、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表3に示す。
比較例2の場合、(C)成分である複合金属酸化物、および(D)成分であるマイカを使用していないため、いずれの評価も芳しくなかった。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、アンチモンドープ酸化スズ被覆マイカを使用せずに、イミニウム色素(日本カーリット社製、CIR−RL)を用いる以外、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表3に示す。
比較例3の場合、(C)成分である複合金属酸化物、および(D)成分であるマイカを使用していないため、いずれの評価も芳しくなかった。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、カーボンブラック(三菱ケミカルホールディングス社製、#10のみを用いる以外、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表3に示す。
比較例4の場合、(C)成分である複合金属酸化物、および(D)成分であるマイカを使用していないため、いずれの評価も芳しくなかった。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、カーボンブラック(三菱ケミカルホールディングス社製、#10の配合量を多く使用する以外、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表3に示す。
比較例5の場合、(B)成分が多すぎて、白色性、発色後の発砲評価が悪かった。
実施例1のレーザーマーキング用樹脂組成物の調製において、(C)〜(D)成分の配合量を多く使用する以外、実施例1と同様にしてレーザーマーキング用樹脂組成物を作製し、同様にして複層レーザーマーキング用シートを得て、レーザーマーキング印字を行い評価した。
レーザーマーキングの結果を表3に示す。
比較例5の場合、(C)〜(D)成分が多すぎて、白色性、および発色性色相の評価が悪かった。
Claims (10)
- (A)熱可塑性樹脂100重量部に対し、(B)カーボンブラック、チタンブラック、金属酸化物、金属窒化物、および金属硫化物の群から選ばれた少なくとも1種のレーザー光エネルギー吸収剤(ただし、下記(C)〜(D)成分を除く)0.0005〜0.1重量部、(C)アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、スズドープ酸化亜鉛、およびケイ素ドープ酸化亜鉛の群から選ばれた少なくとも1種の複合金属酸化物0.05〜1.5重量部、ならびに(D)ケイ酸塩鉱物0.05〜1.5重量部を配合してなる、レーザーマーキング用樹脂組成物。
- (A)熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリ乳酸樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、およびアクリル樹脂の群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
- (B)レーザー光エネルギー吸収剤がカーボンブラックである請求項1または2記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
- (C)複合金属酸化物が、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、および/またはスズドープ酸化インジウム(ITO)である、請求項1〜3いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
- (D)ケイ酸塩鉱物が雲母である、請求項1〜4いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
- 請求項1〜5いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物を、カレンダー加工もしくは溶融押し出ししてなる、レーザーマーキング用シート。
- 請求項6記載のレーザーマーキング用シートの少なくとも一面に、請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂からなるシートを積層してなる、複層レーザーマーキング用シート。
- 請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂からなるシートの少なくとも一面に、請求項6記載のレーザーマーキング用シートを積層してなる、複層レーザーマーキング用シート。
- 請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂と、請求項1〜5いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物とを、溶融共押し出しする、請求項7または8に記載の複層レーザーマーキング用シートの製造方法。
- 請求項1記載の(A)熱可塑性樹脂からなるシートと、請求項1〜5いずれかに記載のレーザーマーキング用樹脂組成物からなるシートとを、プレス成形することを特徴とする、請求項7または8に記載の複層レーザーマーキング用シートの製造方法。
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