JP2020100533A - 水素製造装置、水素製造方法、及び作動プログラム - Google Patents

水素製造装置、水素製造方法、及び作動プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】バーナにおける補助燃料の消費量を抑制しつつ、短時間で目標の改質温度へ回復させることが可能で、かつ、バーナの排ガスの排出量も抑制できる水素製造装置を提供する。【解決手段】水素製造装置10は、改質器11、バーナ17、温度センサ43、PSA装置12、流量制御部62、及び制御部13を備えている。PSA装置12が外部に出力する製品水素以外のオフガスは、オフガス供給路61を通じてバーナ17に供給される。制御部13は、改質温度Tfpが低下した場合には、流量制御部62を制御して、PSA装置12から外部に出力される製品水素の水素出力量を減らして、製品水素の一部をオフガス供給路61に送出する。これにより、オフガス中の水素濃度が増加して、バーナ17の発熱量が上がり、改質温度Tfpが回復する。【選択図】図5

Description

本開示の技術は、水素製造装置、水素製造方法、及び作動プログラムに関する。
炭化水素を含む都市ガス又はLPG(Liquefied Petroleum Gas)等を原料ガスとして、水素を製造する水素製造装置が開発されている(特許文献1参照)。水素製造装置は、主として改質器と水素精製装置とで構成される。改質器は、改質部と、一酸化炭素変成部と、バーナとを有している。改質部は、約700〜約800℃程度の温度環境下において、原料ガスと水蒸気とを反応(水蒸気改質反応)させ、原料ガス中の炭化水素を水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを出力する。一酸化炭素変成部(以下、CO変成器という)は、改質部が出力する第1ガスと水蒸気とを反応させて、第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素とに変成して、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する。バーナは、改質器内を昇温する。
水素精製装置は、改質ガスの中から、水素以外の成分である不純物を除去して、不純物が除去された水素の一部を抽出して、水素を精製する。また、水素精製装置は、改質ガスから水素を抽出した後の不純物を含む残りのガスをオフガスとして出力する。
オフガスは、バーナの燃料となる炭化水素及び水素を含んでいるため、オフガスはバーナの燃料として使用される。バーナの燃料としては、オフガスに加えて補助燃料が使用される場合もある。補助燃料は、例えば原料ガスと同じ都市ガスである。
特許文献1に記載の水素製造装置においては、バーナの燃料としてオフガスと補助燃料の両方が使用されている。特許文献1においては、水素精製装置とバーナとがオフガス供給路で接続されており、オフガス供給路上には、オフガスを貯留するオフガスタンクが設けられる。また、オフガス供給路と補助燃料供給路とは合流されており、オフガスと補助燃料とが混合されてバーナに供給される。オフガス供給路と補助燃料供給路の合流部には、バルブが設けられており、このバルブの開閉量を制御することで、バーナへのオフガス等の供給量が制御される。
改質器内の温度(改質温度)が目標温度を下回ると、水蒸気改質反応が十分に進まず、改質ガス中の水素濃度が低下してしまう場合がある。そこで、特許文献1においては、バーナへのオフガス等の供給量を制御して、改質器内を目標温度に保つ改質温度制御を行っている(段落「0049」「0050」参照)。
特開2006−089305号公報
特許文献1においては、上述のとおり、改質温度を制御するために、オフガスタンクの後段のバルブの開度を調節することで、バーナへのオフガス等の供給量を制御している。したがって、特許文献1では、改質温度を上昇させる場合は、オフガスタンクから改質器に供給するオフガス中の各成分の割合は変化させずに、オフガス全体の供給量を増加させている。
しかしながら、オフガス中には、燃料として使用可能な炭化水素及び水素などの燃焼する成分の他に、二酸化炭素などの燃焼しない成分も含まれている。そのため、オフガス全体の供給量を単に増加させただけでは、燃焼する成分と同じ割合で燃焼しない成分も増加してしまうため、次のような問題があった。
すなわち、オフガス中に含まれる燃焼しない成分の割合が多いと、バーナの燃焼効率は低下し、改質温度を上昇させるのに時間がかかる。また、改質温度を上昇させるのに時間がかかると、バーナへのオフガスの供給量を増加させている時間が長くなるため、その分、排ガスの量が増えてしまう。もちろん、オフガスとは別に供給される補助燃料を増加させれば、バーナの燃焼効率は上がるが、補助燃料はバーナの燃焼にのみ消費されるため、オフガスを増加させる場合と比べて無駄が多い。
本開示の技術は、バーナにおける補助燃料の消費量を抑制しつつ、短時間で目標の改質温度へ回復させることが可能で、かつ、バーナの排ガスの排出量も抑制できる水素製造装置、水素製造方法、及び作動プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の水素製造装置は、炭化水素を含む原料ガスと水蒸気とを反応させることにより、水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを出力する改質部と、改質部が出力する第1ガスと水蒸気とを反応させて、第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素とに変成して、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する一酸化炭素変成部とを有する改質器と、改質器を昇温するバーナと、改質器が出力する改質ガスから水素以外の成分である不純物を除去して、水素を外部に出力する水素精製装置であって、不純物を含む残りのガスをオフガスとしてバーナに供給する水素精製装置と、水素精製装置が外部に出力すべき水素の出力量を減らして、オフガスをバーナに供給するオフガス供給路に、出力量の減少分を送出することが可能な水素出力量制御機構と、改質器の温度を測定する温度センサと、温度センサが測定した温度が予め設定された下限値未満になった場合に、水素出力量制御機構を制御して、バーナに供給するオフガス中の水素濃度を増加させる制御部と、を備えている。
制御部は、予め設定された上限値と下限値とで規定される目標温度の範囲内に温度がある場合は、オフガス中の水素濃度が、予め設定された基準値未満になるように、出力量制御機構を制御することが好ましい。
水素出力量制御機構は、水素精製装置が出力する水素を貯留するバッファタンクの後段に配置されており、バッファタンク内の水素の一部を、配管を通じて、オフガス供給路に送出することが好ましい。
水素精製装置は、圧力スイング吸着装置であることが好ましい。
バーナに供給される燃料はオフガスのみであってもよい。
バーナに対して、オフガスとは別に補助燃料を供給することが可能であり、補助燃料の供給量を制御する補助燃料供給量制御機構を有していることが好ましい。
制御部が水素濃度を増加させる制御を行う前後において、補助燃料の供給量は一定であることが好ましい。
制御部は、温度が下限値未満になった場合に、オフガス中の水素濃度を増加させる第1制御を行い、かつ、温度が、下限値未満の温度領域において予め設定された閾値未満になった場合には、補助燃料供給量制御機構を制御して、補助燃料を増加させる第2制御を行ってもよい。
オフガス供給路として、第1オフガス供給路と第2オフガス供給路とを有しており、第1オフガス供給路は、オフガスを一時的に貯留するオフガスタンクを経由する供給路であり、第2オフガス供給路は、オフガスタンクをバイパスする供給路であり、さらに、第1オフガス供給路と第2オフガス供給路とを選択的に切り替える切り替え機構を備えていることが好ましい。
改質器へ供給する原料ガスの供給量を制御する原料ガス供給量制御機構を備えており、制御部は、水素出力量制御機構の制御に加えて、原料ガス供給量制御機構も制御して、原料ガスを増加させる制御を行ってもよい。
本開示の水素製造方法は、炭化水素を含む原料ガスと水蒸気とを反応させることにより、水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを出力する改質部と、改質部が出力する第1ガスと水蒸気とを反応させて、第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素とに変成して、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する一酸化炭素変成部とを有する改質器と、改質器を昇温するバーナと、改質器が出力する改質ガスから水素以外の成分である不純物を除去して、水素を外部に出力する水素精製装置であって、不純物を含む残りのガスをオフガスとしてバーナに供給する水素精製装置と、水素精製装置が外部に出力すべき水素の出力量を減らして、オフガスをバーナに供給するオフガス供給路に、前記出力量の減少分を送出することが可能な水素出力量制御機構とを備えた水素製造装置を用いた水素製造方法において、温度センサを用いて改質器の温度を測定する温度測定ステップと、温度センサが測定した温度が予め設定された下限値未満になった場合に、水素出力量制御機構を制御して、バーナに供給するオフガス中の水素濃度を増加させる制御を行う制御ステップと、を備えている。
本開示の作動プログラムは、炭化水素を含む原料ガスと水蒸気とを反応させることにより、水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを出力する改質部と、改質部が出力する第1ガスと水蒸気とを反応させて、第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素とに変成して、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する一酸化炭素変成部とを有する改質器と、改質器を昇温するバーナと、改質器が出力する改質ガスから水素以外の成分である不純物を除去して、水素を外部に出力する水素精製装置であって、不純物を含む残りのガスをオフガスとしてバーナに供給する水素精製装置と、水素精製装置が外部に出力すべき水素の出力量を減らして、オフガスをバーナに供給するオフガス供給路に、前記出力量の減少分を送出することが可能な水素出力量制御機構とを備えた水素製造装置の作動プログラムにおいて、温度センサを用いて改質器の温度を測定する温度測定ステップと、温度センサが測定した温度が予め設定された下限値未満になった場合に、水素出力量制御機構を制御して、バーナに供給するオフガス中の水素濃度を増加させる制御を行う制御ステップと、をコンピュータに実現させる。
本開示の技術によれば、バーナにおける補助燃料の消費量を抑制しつつ、短時間で目標の改質温度へ回復させることが可能で、かつ、バーナの排ガスの排出量も抑制できる。
第1実施形態に係る水素製造装置の構成を示す図である。 改質温度制御の手順を示すフローチャートである。 通常状態の改質ガス及びオフガスの組成を示す図である。 改質温度を上昇させる場合のオフガス中の水素濃度を示す図である。 改質温度を上昇させる場合の制御メカニズムを説明する図である。 第2実施形態における改質温度制御の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態の水素製造装置の構成を示す図である。 第4実施形態における改質温度制御の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態における改質温度を上昇させる場合のオフガス中の水素濃度を示す図である。 第4実施形態における改質温度を上昇させる場合の制御メカニズムを説明する図である。 制御部をCPUで構成する場合の説明図である。
[第1実施形態]
図1において、水素製造装置10は、改質器11と、PSA(Pressure Swing Adsorption)装置12と、制御部13とを備える。改質器11は、改質部42とCO変成部46と、改質器11を昇温するためのバーナ17とを有している。
改質器11は、例えば、直径等のサイズが異なる複数の筒状体で構成された多重筒構造をしている。改質器11の内部には、複数の筒状体のそれぞれを構成する複数の筒状壁11A〜11Dが配置されている。
内側から1番目の筒状壁11Aの内部は、燃焼室21になっている。バーナ17は、改質器11の鉛直方向における上部に取り付けられており、炎が噴出する火口側の一部が燃焼室21内に進入するように、火口を下向きにした姿勢で配置される。バーナ17には、主燃料となるオフガスと、都市ガス等の補助燃料と、燃焼に必要な空気とが供給される。
バーナ17には、後述するPSA装置12から出力されるオフガスをバーナ17に供給するためのオフガス供給路61を構成する配管が接続されている。オフガス供給路61上には、オフガスタンク66と、流量制御部24とが配置されている。オフガスタンク66は、後述するようにオフガスを一時的に貯留する貯留部である。流量制御部24は、オフガスタンク66からバーナ17へ供給するオフガスの供給量を制御する。
流量制御部24は、例えばマスフローコントローラで構成される。マスフローコントローラは、周知のように、流体の流量を計測する流量計と、開度調節により、流体が流れる流路の断面積を変化させるバルブと、ソレノイドなどのバルブを駆動する駆動部と、制御回路とを備えている。流量制御部24は、制御部13と電気信号の送受信が可能なように配線で接続されている。流量制御部24は、制御部13からの制御信号に基づいて、オフガスの流量を制御する。例えば、流量制御部24に対しては、制御部13から制御信号として、オフガスの流量の目標値が送信される。流量制御部24において、制御回路は、受信した目標値と流量計の計測値とを比較して、計測値が目標値になるように、駆動部を通じてバルブの開度を調節することにより、オフガスの流量を制御する。
また、バーナ17には、補助燃料をバーナ17に供給する補助燃料供給路26を構成する配管が接続されている。補助燃料供給路26上には、バーナ17に供給する補助燃料の供給量を制御する流量制御部27が配置されている。流量制御部27は、流量制御部24と同様に、例えばマスフローコントローラで構成される。
流量制御部27の上流側には、図示しないポンプが設けられている。ポンプは、配管を通じて、都市ガス等の補助燃料の供給源と接続されており、補助燃料をバーナ17に送り込む。流量制御部27は、流量制御部24と同様に、制御部13の制御の下、適切な量の補助燃料がバーナ17に供給されるように、ポンプから供給される補助燃料の流量を制御する。
改質器11において、筒状壁11Aとその外側の筒状壁11Bの間は、バーナ17から排出される排ガスの排ガス流路28になっている。燃焼室21の下端において、燃焼室21と排ガス流路28は連通しており、排ガスは、燃焼室21から排ガス流路28に進入する。排ガスは、排ガス流路28を通って、排ガスポート28Aから改質器11の外部に排出される。
改質器11には、原料ガス供給ポート31と、水供給ポート32とが設けられている。
原料ガス供給ポート31及び水供給ポート32は、改質ガスの原料となる原料ガスと水とをそれぞれ改質器11に供給するポートである。水は、改質器11内において水蒸気改質反応を生じさせるために、原料ガスと混合される水蒸気の元になる改質用水である。改質用水としては純水が使用される。
原料ガス供給ポート31には、原料ガス供給路33を構成する配管が接続されている。原料ガス供給路33上には、改質器11に供給する原料ガスの供給量を制御する流量制御部34が配置されている。流量制御部34は、流量制御部24と同様に、例えばマスフローコントローラで構成される。
流量制御部34の上流側には、ポンプ35が設けられている。ポンプ35は、配管を通じて、都市ガス等の原料ガスの供給源と接続されており、原料ガスを改質器11に送り込む。流量制御部34は、流量制御部24と同様に、制御部13の制御の下、適切な量の原料ガスが改質器11に供給されるように、ポンプ35から供給される原料ガスの流量を制御する。流量制御部34は、原料ガス供給量制御機構の一例である。
水供給ポート32には、水供給路39を構成する配管が接続されている。水供給路39上には、水タンク36とポンプ37とが配置されている。水タンク36は、改質器11に供給する水を貯留する。ポンプ37は、水タンク36内の水を吸い上げて、改質器11に供給する。
ポンプ37は、制御部13と電気信号の送受信が可能なように配線で接続されている。制御部13は、ポンプ37の回転数及び駆動時間を制御することにより、水の供給量を制御する。ポンプ37は、水の供給量を制御する水供給量制御機構の一例である。なお、ポンプ37の後段に、流量制御部34と同様の流量制御部を設けて、それによって水の供給量を制御してもよい。
水タンク36には、外部からの水を供給する外部水供給部38が接続されている。外部水供給部38は、例えば、改質用に用意された純水を供給する供給源である。また、水タンク36には、外部水供給部38からの水が貯留される他、後述するように、改質ガスを冷却することにより、改質ガス中に含まれる水蒸気を液化した水が貯留される。
改質器11において、筒状壁11Bとその外側の筒状壁11Cの間は、第1流路41となっている。第1流路41には、上流側において、原料ガス供給ポート31と水供給ポート32とが接続されている。第1流路41の下流側には改質部42が設けられている。第1流路41内を流れる水は、バーナ17による加熱によって気化されて、水蒸気となる。第1流路41内において、水蒸気と原料ガスとが混合されて、改質部42に進入する。
改質部42は、例えばニッケル系触媒等の改質触媒層を有する。改質部42は、バーナ17の加熱により、約700℃〜約800℃に熱せられる。改質部42は、改質触媒層の存在下で、かつ、約700℃〜約800℃の温度環境下において、改質触媒層の内部に進入した原料ガスと水蒸気とを反応(水蒸気改質反応)させる。そして、原料ガスを水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを生成して、出力する。
第1流路41において、改質部42の下流側には、改質器11内の温度(改質温度)Tfpを測定する温度センサ43が設けられている。温度センサ43は、例えば、熱電対で構成される。
また、第1流路41は、改質部42の下流側で第2流路44と連通している。第2流路44は、筒状壁11Cとその外側の筒状壁11Dとの間に形成される。第2流路44には、改質部42から出力する第1ガスが流入する。第2流路44には、CO変成部46が設けられている。CO変成部46は、例えば鉄−クロム系触媒、銅−亜鉛系触媒、白金系等の変成触媒層を有する。CO変成部46は、変成触媒層の存在下において、改質部42が出力する第1ガスと水蒸気とを反応させて、第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素に変成する。そして、CO変成部46は、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する。
CO変成部46の下流側には、出力ポート47が設けられている。CO変成部46が出力する改質ガスは、出力ポート47から改質器11の外部へ出力される。
出力ポート47は、改質ガスをPSA装置12に向けて供給する改質ガス供給路48を構成する配管に接続されている。改質ガス供給路48上には、昇圧前分離部51、バッファタンク52、圧縮機53、昇圧後分離部54、及びバッファタンク56がこの順で配置されており、これらの各部の間は、改質ガス供給路48を構成する配管で接続されている。
昇圧前分離部51は、図示しない熱交換器の冷却水によって、改質ガスを冷却することで、改質ガスに含まれる水蒸気を凝縮して、水に戻す。これにより、改質ガスに含まれる水蒸気が改質ガスから分離される。水は、昇圧前分離部51の底部に貯留される。昇圧前分離部51は、配管によって水タンク36に接続されており、昇圧前分離部51に貯留された水は、水タンク36に回収される。上述のとおり、水タンク36に回収された水は、水供給路39を通じて改質器11に供給される。
昇圧前分離部51から出力される改質ガスは、バッファタンク52を経由して、圧縮機53に供給される。バッファタンク52は、圧縮機53の手前で改質ガスを一時的に貯留することで、圧縮機53の上流側における改質ガスの流量変動を抑制し、圧縮機53への改質ガスの供給量を安定させる。
圧縮機53は、後段のPSA装置12に高圧状態の改質ガスを供給するために、バッファタンク52から供給される改質ガスを圧縮する。圧縮機53から出力される高圧状態の改質ガスは、昇圧後分離部54に流入する。昇圧後分離部54は、昇圧前分離部51と同様に、改質ガスから水蒸気を分離し、水蒸気が液化した水を底部に貯留する。昇圧後分離部54も、配管によって水タンク36に接続されており、貯留された水は、水タンク36に回収される。上述のとおり、水タンク36に回収された水は、水供給路39を通じて改質器11に供給される。なお、改質ガスに加えて、排ガスに含まれる水蒸気を液化した水を水タンク36に回収してもよい。
昇圧後分離部54から出力される改質ガスは、バッファタンク56を経由して、PSA装置12に供給される。バッファタンク56は、PSA装置12の手前で改質ガスを一時的に貯留することで、PSA装置12の上流側における改質ガスの流量変動を抑制し、PSA装置12への改質ガスの供給量を安定させる。
PSA装置12は、改質ガスから水素以外の成分である不純物を除去して、製品となる水素(以下、製品水素という)を外部に出力する。PSA装置12は、水素を精製する水素精製装置の一例である。PSA装置12は、改質ガスから製品水素を除いた、不純物を主成分として含む残りのガスをオフガスとして出力する。
PSA装置12は、例えば、2つの吸着塔12A、12Bを有する2塔式である。各吸着塔12A、12Bには、例えば、ゼオライト系吸着剤、活性炭、シリカゲル等を組み合わせた吸着剤が充填されている。吸着剤において、改質ガス中の各成分(水素及び不純物)の吸着容量(単位吸着剤量当たりの吸着量)は、吸着塔内の圧力が大きいほど差が大きくなる。PSA装置12は、加圧環境下において、水素と不純物の吸着容量の差が大きくなることを利用して、水素よりも吸着されやすい不純物を優先的に吸着剤に吸着させることで、改質ガスから水素を分離して回収する。
各吸着塔12A、12Bの一端は、不純物が除去された製品水素を一時的に貯留するバッファタンク12Cにつながる配管が接続されており、他端は、バッファタンク56につながる配管と、オフガス供給路61を構成する配管とが接続されている。
各吸着塔12A、12Bは、加圧環境下で、改質ガス中の不純物を吸着剤に吸着させる吸着工程と、常圧まで減圧して不純物を吸着剤から脱着する脱着工程とを繰り返す。各吸着塔12A、12Bは、一方が吸着工程を実施しているときに、他方が脱着工程を実施するというように、交互に動作する。なお、各吸着塔12A、12Bが上記のような吸着工程と脱着工程とを交互に実施できるように、各吸着塔12A、12Bに接続される複数の流路を切り替えるための複数のバルブ(図示せず)が設けられている。
各吸着塔12A、12Bのうち、吸着工程を実施する吸着塔においては、バッファタンク56側とバッファタンク12C側のそれぞれにつながる流路のバルブが開放される。そして、吸着工程においては、バッファタンク56から改質ガスが塔内に供給されて、不純物が除去された製品水素がバッファタンク12Cに出力される。バッファタンク12C内の製品水素は、バッファタンク12Cから流量制御部62に流出する。
一方、各吸着塔12A、12Bのうち、脱着工程を実施する吸着塔においては、バッファタンク12Cにつながる流路のバルブとバッファタンク56につながる流路のバルブとが閉じられる。そして、オフガス供給路61につながる流路のバルブのみが開放される。これにより、吸着塔内の圧力が減圧されて、吸着塔内において加圧環境下で吸着剤に吸着されていた不純物がオフガス供給路61に流出する。
より詳細には、脱着工程においては、吸着工程を実施中の他方の吸着塔が出力する製品水素を、脱着工程途中の吸着塔内に逆流させて、吸着塔内に残留する不純物をオフガス供給路61に向けてパージするパージ処理が実施される。例えば、一方の吸着塔12Bにおいて脱着工程が実施されているとする。この場合は、吸着塔12Bにおいて、脱着工程の開始時に閉じられていたバッファタンク12C側のバルブが開放される。このタイミングでは、他方の吸着塔12Aは、吸着工程を実施中であるため、吸着塔12Aにおけるバッファタンク12C側のバルブも開放されている。そして、この状態では、バッファタンク12Cと、各吸着塔12A及び12Bとの間に配設される配管12Dを通じて、各吸着塔12A及び12B間が連通する。そのため、吸着塔12Aから出力された加圧状態の製品水素の一部が配管12Dを通じて、吸着塔12Bに流入する。
このように、他の吸着塔12Aが出力した製品水素を吸着塔12Bに逆流させることにより、吸着塔12B内に残留する不純物がオフガス供給路61に向けてパージされる。パージ処理が終了した吸着塔は、バッファタンク12C側のバルブが閉じられた状態で、吸着工程への準備段階として改質ガスの供給によって加圧が開始される。そして、予め設定された圧力まで加圧された後、バッファタンク12C側のバルブが開放されて吸着工程に移行する。
バッファタンク12Cの後段には、流量制御部62が設けられている。流量制御部62は、製品水素の出力量を制御する。流量制御部62は、例えば、流量制御部24と同様のマスフローコントローラで構成される。流量制御部62も、制御部13と電気信号の送受信が可能なように配線で接続されている。流量制御部62は、制御部13から出力量制御信号を受信して、受信した出力量制御信号に基づいて、製品水素の出力量を制御する。
流量制御部62には、製品水素を外部に出力する排出路63を構成する配管と、製品水素の一部をオフガス供給路61に戻す戻し流路64を構成する配管とが接続されている。流量制御部62が外部に出力すべき製品水素の出力量を減らすと、戻し流路64の配管を通じて、出力量の減少分に相当する製品水素がオフガス供給路61に送出される。
このように、流量制御部62と戻し流路64は、PSA装置12が外部に出力すべき製品水素の出力量を減らして、出力量の減少分をオフガス供給路61に送出することが可能な水素出力量制御機構の一例である。
オフガス供給路61は、PSA装置12から出力されるオフガスをバーナ17に供給する供給路である。オフガス供給路61上には、流量制御部24の前段に、オフガスタンク66が配置されている。オフガスタンク66は、PSA装置12から出力されるオフガスを一時的に貯留し、バーナ17の上流側におけるオフガスの流量変動を抑制し、バーナ17に供給されるオフガスの供給量を安定させる。
制御部13は、各流量制御部、ポンプ、圧縮機53、PSA装置12などの各部を含む水素製造装置10の全体を統括的に制御する。制御部13は、例えばマイクロコンピュータなどで構成される。制御部13は、改質器11の温度を制御する改質温度制御機能を有している。
具体的には、制御部13は、温度センサ43から改質温度Tfpを取得する。制御部13は、取得した改質温度Tfpに基づいて、改質温度Tfpが予め設定された目標温度の範囲(目標範囲)RG(図3参照)内に収まるように、改質温度Tfpを制御する。目標範囲RGは、予め設定された上限値と下限値TL(図2及び図4)で規定される。上限値は、例えば約700℃であり、下限値TLは例えば650℃である。
改質温度Tfpの制御は、バーナ17へ供給するオフガスの水素濃度を制御することにより行われる。制御部13は、流量制御部62に対して、出力量制御信号を送信し、製品水素の出力量を制御することにより、オフガスの水素濃度を制御する。
改質温度Tfpが目標範囲RGを下回ると、水蒸気改質反応が十分に進まず、改質器11において生成される改質ガス中の不純物の濃度が高くなるといった問題がある。そのため、制御部13は、改質温度Tfpが目標範囲RGの下限値TLを下回った場合は、バーナ17に供給するオフガスの水素濃度を増加させる制御を行って、改質温度Tfpを目標範囲RGに復帰させる。
PSA装置12に供給される改質ガスの供給量が一定の場合には、製品水素の出力量とオフガス中の水素濃度とは、一方を増やすと他方が減るというトレードオフの関係にある。すなわち、オフガス中の水素濃度が増えると、その分、製品水素の出力量は減る。改質温度Tfpが目標範囲RG内にある通常状態においては、外部への製品水素の出力量が予め設定された出力量以上確保されるように、制御部13は、流量制御部62を制御する。その結果として、通常状態においては、オフガス中の水素濃度が予め設定された基準値未満になるように制御される。
また、本例において、バーナ17にはオフガスとは別に補助燃料が供給される。制御部13は、改質温度Tfpを上昇させるために、オフガス中の水素濃度を増加させる制御を行うが、その制御の前後において、補助燃料の供給量を変化させない。すなわち、オフガス中の水素濃度を増加させる制御の前後において、補助燃料の供給量は一定であり、制御部13は、改質温度Tfpを上昇させるために、補助燃料の供給量を増加させる制御は行なわない。
以下、上記構成による作用について、図2から図4を参照しながら説明する。図2は、制御部13が行う改質温度Tfpの制御手順を示すフローチャートである。図3は、改質温度Tfpが目標範囲RG内にある通常状態におけるオフガスの水素濃度を説明する説明図である。図4は、改質温度Tfpが下限値TL未満の場合におけるオフガスの水素濃度を説明する説明図である。
水素製造装置10が稼働中は、改質器11に原料ガスと水が供給される。改質器11は、バーナ17によって、改質温度Tfpが約700℃〜約800℃程度になるように加熱される。この温度環境下で、改質部42において、原料ガスと水の水蒸気改質反応が生じて、第1ガスが生成され、CO変成部46において、第1ガスと水蒸気とが反応して、第2ガスが生成される。この第2ガスが改質ガスとして、改質器11の出力ポート47から改質ガス供給路48に出力される。
改質ガス供給路48において、改質ガスは、昇圧前分離部51において水蒸気が分離され、圧縮機53によって高圧状態にされる。さらに、改質ガスは、昇圧後分離部54において水蒸気が分離された後、PSA装置12に供給される。PSA装置12において、改質ガスから不純物が分離されて、製品水素が出力される。一方、改質ガスのうち、製品水素として出力されない残りのガスは、オフガスとして、オフガス供給路61に送出されて、バーナ17に供給される。
図2に示すように、制御部13は、水素製造装置10が稼働している間、改質温度Tfpが目標範囲RGに維持されるように改質温度制御を実行する。
ステップS1010において、制御部13は、温度センサ43から受信する改質温度Tfpに基づいて、改質温度Tfpが目標範囲RGの下限値TL未満であるか否かを判定する。改質温度Tfpが下限値TL以上であり、目標範囲RGに収まっている場合は(ステップS1010でN)、制御部13は、ステップS1030に進む。
ステップS1030においては、制御部13は、終了条件を満たすか否かを判定して、終了条件を満たしている場合(ステップS1030でY)は、水素製造装置10の稼働を終了する。終了条件とは、例えば、水素製造装置10の稼働を終了する指示がオペレータによって入力されたこと、水素製造装置10において異常事態が生じて、強制終了される状態になったことなどである。終了条件を満たしていない場合(ステップS1030でN)は、制御部13は、ステップS1010に戻る。
ステップS1010において、改質温度Tfpが下限値TL以上の場合(ステップS1010でN)には、オフガスの水素濃度は、図3に示すように制御される。
図3に示すように、PSA装置12に供給される改質ガスの組成は、例えば、改質ガス中に含まれる水素(H)の割合が80%で、一酸化炭素(CO)、メタン(CH)、及び二酸化炭素(CO)を含む不純物の割合が20%である。こうした組成の改質ガスがPSA装置12に供給されて、PSA装置12において、改質ガス中から製品水素が抽出されて出力される。改質温度Tfpが目標範囲RG内の場合を通常状態とすると、通常状態において改質ガスに含まれる水素のうち、外部に出力される製品水素の出力割合は、例えば、70%に設定される。この出力割合は、流量制御部62を制御することにより設定される。製品水素の出力割合が70%であるため、残りの製品水素はオフガスに含まれる。
製品水素の出力割合である70%とは、PSA装置12に供給される改質ガス全体ではなく、PSA装置12に供給される改質ガス中の水素の量を100%とした場合の値である。すなわち、図3の例に示すように、PSA装置12に供給される改質ガス中の水素の割合が80%の場合は、80%の水素の量を100%とした場合の割合である。そのため、PSA装置12に供給される改質ガス全体を100%とした場合の出力割合に換算すると、80%×0.7=56%となる。
したがって、通常状態の場合は、PSA装置12に供給される改質ガスの量を100%とすると、そのうち外部に出力される製品水素の出力量が56%で、水素と不純物を含んだオフガスの量が44%となる。44%のオフガスに含まれる不純物の割合は20%であり、残りの24%が水素である。したがって、本例では、通常状態におけるオフガス中の水素濃度は、24/44=54.5%である。
このように、制御部13は、通常状態においては、製品水素の出力量が標準値の56%に維持されるように、流量制御部62に対して出力量制御信号を送信する。その結果、通常状態におけるオフガス中の水素濃度は54.5%となる。
一方、図2に示すステップS1010において、改質温度Tfpが下限値TL未満になったと判定した場合は、制御部13は、ステップS1020に進み、製品水素の出力量を減らす制御を行う。これにより、オフガス中の水素濃度を増加させる。
具体的には、図4に示すように、改質温度Tfpが下限値TL未満になった場合は、制御部13は、流量制御部62に対して、製品水素の出力量を標準値よりも減らすように出力量制御信号を送信する。これにより、流量制御部62における製品水素の出力量が減り、出力量の減少分が戻し流路64を介してオフガス供給路61に送出される。
図4に示す例では、制御部13は、流量制御部62における製品水素の出力割合を、通常状態の70%から60%に減少させる。これにより、製品水素の出力量が、通常状態の56%から48%(80×0.6)に減少する。この製品水素の減少分はオフガスに含まれるため、オフガス全体の量が増加するとともに、オフガス中の水素濃度が増加する。
図4の例では、製品水素の出力量が、通常状態の56%から48%に減少するので、水素と不純物を含んだオフガス全体の量は52%に増加する。また、52%のオフガスに含まれる不純物の割合は、通常状態と同じ20%であり、残りの水素の割合が、通常状態の24%から32%に増加する。したがって、図4の例では、オフガス中の水素濃度が、32/52=61.5%となる。通常状態は54.5%なので、オフガス中の水素濃度も増加している。このように、オフガス全体の量が増加することに加えて、オフガス中の水素濃度が増加する。オフガス中の水素濃度が増加すると、オフガス中の燃焼する成分の割合が増加するため、バーナ17の発熱量が増加して、改質器11の改質温度Tfpが上昇する。
図5は、図1の構成図に、改質温度Tfpの制御メカニズムの説明を追加して、以上の改質温度制御を要約的に示した図である。図5に示すように、まず、(1)に示すように、改質器11において改質温度Tfpが低下して、下限値TL未満になる。この場合、制御部13は、(2)に示すように、製品水素の出力量を減らす制御を行う。そうすると、(3)に示すように、オフガス中の水素濃度が増えて、(4)に示すように、バーナ17の発熱量が増加する。これにより、(5)に示すように、改質温度Tfpが上昇する。
改質温度Tfpを上昇させる制御は、オフガス中の水素濃度を変化させずに、単にオフガス全体の量を増加させることによっても可能である。しかし、実施形態に係る水素製造装置10のように、オフガスの水素濃度を増加させると、バーナ17の単位時間当たりの発熱量が増加するため、オフガスの水素濃度を変化させずに行う制御と比較して、短時間で改質温度Tfpを上昇させることができる。このため、改質温度Tfpを目標範囲RGに短時間で回復させることができる。
また、短時間で目標範囲RGへ回復させることができるため、バーナ17の排ガスの増加も抑制できる。また、上記例では、バーナ17にオフガスとは別に補助燃料を使用しているが、その場合においても、改質温度Tfpの制御のために補助燃料を増加させていない。改質温度Tfpの制御のために、補助燃料の無駄な消費を抑制できる。
なお、本例において、改質温度Tfpが下限値TL未満になった場合の制御のみ説明したが、改質温度Tfpが上限値を超えた場合においては、例えば、次のような制御が行われる。
1つは、図4に示す例と反対に、製品水素の出力量を通常状態よりも増やすことにより、オフガス全体の量を減らし、かつ、オフガス中の水素濃度を減らす制御がある。例えば、図3に示すように、通常状態の製品水素の出力割合(改質ガス中の水素全体の中から製品水素を抽出する割合)が70%の場合は、これを80%に増やすといった制御である。オフガス中の水素濃度が減ると、バーナ17の発熱量が減り、改質温度Tfpは低下する。
もう1つは、上記実施形態で示したように、バーナ17にオフガスとは別に補助燃料を使用する場合は、補助燃料の供給量を減らす制御がある。制御部13は、流量制御部27を制御して、バーナ17への補助燃料の供給量を減らす。補助燃料の供給量が減ると、バーナ17の発熱量が減り、改質温度Tfpは低下する。
また、上記実施形態では、バーナ17にオフガスとは別に補助燃料を使用する例で説明したが、補助燃料を使用することなく、オフガスのみでバーナ17を燃焼させてもよい。こうすれば、補助燃料が不要となるため、水素製造装置10のエネルギー効率がより向上する。また、補助燃料を使用しない場合は、改質温度Tfpを上昇させるために補助燃料を増やすといった制御はできない。そのような場合に、オフガス中の水素濃度を増加させることにより改質温度Tfpを制御する本発明は、特に有用である。
また、上記実施形態では、製品水素の水素出力量制御機構の一例である流量制御部62は、PSA装置12が出力する製品水素を貯留するバッファタンク12Cの後段に配置されている。そして、バッファタンク12C内の製品水素の一部を、配管で構成される戻し流路64を通じて、オフガス供給路61に戻している。そのため、水素出力量制御機構が簡単な構成で済む。
なお、流量制御部62及び戻し流路64を、PSA装置12の筐体外に配置した例で説明したが、流量制御部62及び戻し流路64は、バッファタンク12Cの後段に配置されていればよく、バッファタンク12Cの後段であれば、PSA装置12の筐体内に配置されていてもよい。
また、上記実施形態において、水素精製装置の一例としてPSA装置12を使用している。そのため、次のようなメリットがある。PSA装置12は、上記例で示したとおり、脱着工程におけるパージ処理を行う際に、バッファタンク12C内の製品水素の一部を吸着塔に逆流させて、逆流させた製品水素を、パージする不純物とともにオフガスとして排出する。そのため、このパージ処理の時間を調整することにより、製品水素の出力量を制御することが可能である。例えば、パージ処理の時間を通常状態よりも長くすれば、バッファタンク12C内の製品水素の量が減り、外部への製品水素の出力量が減る。その分、オフガスとして排出される製品水素が増加するため、オフガスの水素濃度は上がる。反対に、パージ処理の時間を通常状態よりも短くすれば、外部への製品水素の出力量が増える。その分、オフガスとして排出される製品水素が減少して、オフガスの水素濃度が下がる。
このように、PSA装置12は、それ自体を、製品水素の出力量を制御する水素出力量制御機構として機能させることも可能である。そのため、水素精製装置としてPSA装置12を使用すれば、流量制御部62及び戻し流路64を設けなくても、本発明を実現することが可能である。
また、水素精製装置としては、PSA装置12の代わりに、膜分離方式の水素精製装置を使用することも可能である。ただし、上記のとおり、PSA装置12は、水素出力量制御機構を兼用することが可能であるため、PSA装置12を使用するメリットは大きい。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る水素製造装置10は、図6に示すように、改質温度Tfpが下限値TL未満になった場合において、2段階の制御を行う。第2実施形態に係る水素製造装置10の構成は、第1実施形態に係る水素製造装置10と同様であるので、説明を省略する。
図6に示すように、改質温度制御を実行する場合において、制御部13は、上記例と同様に、ステップS1010において改質温度Tfpが下限値TL未満になったかどうかを監視する。改質温度Tfpが下限値TL以上の場合(ステップS1010でN)は、制御部13は、ステップS1030に進み、終了条件を満足しない間は、ステップS1010に戻って、改質温度Tfpの監視を続ける。
一方、ステップS1010において、改質温度Tfpが下限値TL未満の場合(ステップS1010でY)は、制御部13は、ステップS1011に進み、改質温度Tfpが閾値TH未満か否かを判定する。閾値THは、下限値TL未満の温度領域において予め設定された閾値である。例えば、下限値TLが650℃の場合は、閾値THは650℃未満の温度に設定される。
制御部13は、改質温度Tfpが閾値TH以上の場合(ステップS1011でN)は、ステップS1020に進み、上記例と同様に、製品水素の出力量を減らして、オフガス中の水素濃度を増加させる第1制御を行う。一方、改質温度Tfpが閾値TH未満の場合(ステップS1011でY)は、ステップS1021に進み、補助燃料を増加させる第2制御を行う。補助燃料を増加させる制御は、例えば、流量制御部27を制御して、補助燃料を増加させることにより行われる。流量制御部27は、改質器11に対して供給する補助燃料の供給量を制御する補助燃料供給量制御機構の一例である。
このように、改質温度Tfpに応じて、第1制御と第2制御の2段階で制御してもよい。オフガスの水素濃度を増やす第1制御を行っても、改質温度Tfpが回復しない場合は、補助燃料を増やす第2制御により、改質温度Tfpを回復させることが可能となる。
[第3実施形態]
図7に示す第3実施形態に係る水素製造装置10は、PSA装置12からオフガスタンク66を経由することなく、改質器11にオフガスを供給可能な形態である。第3実施形態に係る水素製造装置10は、基本的な構成は第1実施形態に係る水素製造装置10と同様であるので、共通する部分については説明を省略し、相違点のみ説明する。
図7に示すように、第3実施形態に係る水素製造装置10は、オフガス供給路61として、第1オフガス供給路61Aと、第2オフガス供給路61Bとを有している。第1オフガス供給路61Aは、オフガスを一時的に貯留するオフガスタンク66を経由する供給路であり、第2オフガス供給路61Bは、オフガスタンク66をバイパスする供給路である。
さらに、オフガスタンク66の上流側において、オフガス供給路61が、第1オフガス供給路61Aと第2オフガス供給路61Bとに分岐する分岐点にはバルブ71が設けられている。また、オフガスタンク66の下流側において、第1オフガス供給路61Aと第2オフガス供給路61Bとの合流点にはバルブ72が設けられている。バルブ71、72は、例えば、三方弁である。バルブ71、72は、連動して動作して、第1オフガス供給路61Aと第2オフガス供給路61Bとを選択的に切り替える切り替え機構を構成する。バルブ71、72は、制御部13によって制御される。
通常は、第1オフガス供給路61Aに設定されており、PSA装置12からのオフガスは、オフガスタンク66を経由して、改質器11に供給される。第2オフガス供給路61Bは、例えば、より短時間で改質温度Tfpを回復したい場合に使用される。
すなわち、第1オフガス供給路61Aを使用して、PSA装置12から改質器11にオフガスを供給する場合は、PSA装置12から出力されるオフガス中の水素濃度を増加しても、水素濃度が増加したオフガスは、オフガスタンク66で一時的に貯留される。また、オフガスタンク66には、水素濃度が増加する前の通常状態のオフガスも貯留されている。そのため、PSA装置12が出力するオフガス中の水素濃度を増加しても、改質器11に供給されるオフガスの水素濃度はすぐには増加せず、タイムラグが生じる。
これに対して、第2オフガス供給路61Bを使用して、PSA装置12から改質器11にオフガスを供給する場合は、PSA装置12から出力されるオフガスは、オフガスタンク66をバイパスする分、改質器11に相対的に早く到達する。そのため、PSA装置12から出力されるオフガス中の水素濃度を増加させた場合、第1オフガス供給路61Aを使用する場合と比べてタイムラグが少なく、水素濃度が増加したオフガスを改質器11に短時間で改質器11に供給することができる。そのため、改質温度Tfpの回復も早い。このように第3実施形態は、改質温度Tfpの制御の応答性を上げる必要がある場合に有効である。
[第4実施形態]
図8から図10に示す第4実施形態に係る水素製造装置10は、改質温度制御について、上記各実施形態に係る水素製造装置10における製品水素の出力量の制御に加えて、原料ガス及び水の供給量の制御を追加したものである。第4実施形態に係る水素製造装置10の構成は、第1実施形態に係る水素製造装置10と同様であるので、相違点を中心に説明する。
制御部13は、改質温度制御において、流量制御部34の流量を制御することにより、原料ガスの改質器11への供給量を制御する。また、制御部13は、原料ガスの供給量を制御する場合において、原料ガスの供給量の制御に合わせて、水の供給量も制御する。制御部13は、ポンプ37の回転数及び駆動時間を制御することにより、水の改質器11への供給量を制御する。
図8に示すように、改質温度制御を実行する場合において、制御部13は、上記例のステップS1010と同様のステップS2010において改質温度Tfpが下限値TL未満に低下したかどうかを監視する。改質温度Tfpが下限値TL以上の場合(ステップS2010でN)は、制御部13は、上記例のステップS1030と同様のステップS2050に進み、終了条件を満足しない間は、ステップS2010に戻って、改質温度Tfpの監視を続ける。
一方、ステップS2010において、改質温度Tfpが下限値TL未満の場合(ステップS2010でY)は、制御部13は、ステップS2020に進み、改質器11への原料ガスの供給量を増やす。また、制御部13は、ステップS2030に進み、改質器11への水の供給量を増やす。さらに、制御部13は、ステップS2040に進み、上記各実施形態と同様に、製品水素の出力量を減らすように制御する。
ステップS2020からステップS2040について、具体的には、図9に示すように制御される。図9に示すように、改質温度Tfpが下限値TL未満になった場合は、制御部13は、流量制御部34とポンプ37とに対して、原料ガス及び水のそれぞれの供給量を増加させるように供給量制御信号を送信する。制御部13は、原料ガスの供給量を、例えば、通常状態を基準として1.2倍に増加させる。これに対応して、制御部13は、改質器11に供給される原料ガスと水のそれぞれの割合が変化しないように、水の供給量も、1.2倍に増加させる。
原料ガスと水の供給量を増加させることにより、図9に示すように、改質器11が生成する改質ガスの出力量は、図3に示す通常状態を100%とすると、120%となり、1.2倍に増加する。原料ガスと水の供給量の増加分は同じであるため、改質ガスに含まれる成分の割合も変化しない。
そのため、改質ガスに含まれる水素の量も、改質ガス全体が120%に増加するため、通常状態の80%を基準とすると、1.2倍に増加して、96%(80%×1.2)となる。
また、制御部13は、流量制御部62の出力割合を、通常状態の60%から50%に減少させることにより、製品水素の出力量を、通常状態の56%から48%(96%×0.5)に減少させる。
これにより、製品水素の出力量の減少分に加えて、原料ガスと水の増加による改質ガスの増加分が、戻し流路64を介してオフガス供給路61に送出される。
図9の例では、改質ガスは通常状態を基準に120%に増加される。この改質ガスから抽出される製品水素の出力量も、通常状態の56%から48%に減少するため、水素と不純物を含んだオフガス全体の量は通常状態の44%から72%に増加する。72%のオフガスに含まれる不純物の割合は、通常状態(20%)の1.2倍の24%であるので、残りの水素の割合が、通常状態の24%から48%に増加する。したがって、図9の例では、オフガス中の水素濃度が、48/64=75%となる。通常状態は54.5%なので、オフガス中の水素濃度が増加している。オフガス中の水素濃度が増加すると、オフガス中の燃焼する成分の割合が増加するため、バーナ17の発熱量が増加して、改質器11の改質温度Tfpが上昇する。
図10は、図1の構成図に、改質温度Tfpの制御メカニズムの説明を追加して、以上の改質温度制御を要約的に示した図である。図10に示すように、まず、(1)に示すように、改質器11において改質温度Tfpが低下して、下限値TL未満になる。この場合、制御部13は、(2)に示すように、原料ガスと水を増やす制御を行う。また、制御部13は、(3)に示すように、水素出力量も減らす。そうすると、(4)に示すように、オフガス中の水素濃度が増えて、(5)に示すように、バーナ17の発熱量が増加する。これにより、(6)に示すように、改質器11の改質温度Tfpが上昇する。
オフガスの水素濃度を増加させると、バーナ17の単位時間当たりの発熱量が増加するため、オフガスの水素濃度を変化させずに行う制御と比較して、短時間で改質温度Tfpを上昇させることができる。このため、改質温度Tfpを目標範囲RGに短時間で回復させることができる。
しかも、第4実施形態においては、製品水素の出力量の減少に加えて、原料ガスを増加させる制御を行っている。そのため、第1実施形態と比較して、オフガス中の水素濃度をより増加させることができる。そのため、製品水素の出力量を減少させる制御のみを行う場合と比べて、改質温度Tfpをより短時間で回復させることができる。
上記実施形態は、本発明の一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。例えば、図6に示す2段階制御の第2実施形態と図7に示すオフガスをバイパスさせる第3実施形態とを組み合わせることも可能である。また、図6に示す2段階制御の第2実施形態と、図8から10に示す第4実施形態とを組み合わせて、製品水素の出力量を減らしても、改質温度Tfpが回復しない場合に、原料ガスを増加させる制御を行うというように、製品水素の出力量と原料ガスの供給量で2段階制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、温度センサ43として熱電対を使用し、熱電対を改質器11内の改質部42の下流側に配置して改質温度Tfpを測定しているが、改質器11の外部、例えば、改質器11の筐体の外周面に温度センサを設けてもよい。改質器11の外部に温度センサを設ける場合は、外部の温度センサで測定される外部温度と改質部42の近くの改質温度Tfpとの相関関係を予め取得しておき、相関関係に基づいて外部温度から改質温度Tfpを間接的に測定する。この場合でも、なるべく、改質部42に近い位置の温度を測定することが好ましいため、外部の温度センサを設ける位置は、例えば、改質部42の下流側に位置する、改質器11の底部などが好ましい。
また、本発明は、上記実施形態で示した水素製造装置に加えて、水素製造装置によって実現される水素製造方法、及び水素製造装置において実行される制御をコンピュータによって実現する水素製造装置の作動プログラムにも及ぶ。
本開示の水素製造装置の制御をコンピュータによって実現する場合は、例えば、図11に示すように、制御部13は、ハードウェアであるCPU(Central Processing Unit)101と、ソフトウェアである作動プログラム104との協働によって実現される。作動プログラム104は、データストレージデバイス103内に格納されている。メモリ102は、CPU101が処理を実行するためのワークメモリである。CPU101は、作動プログラム104をメモリ102にロードして、作動プログラム104に記述されたステップを実行する。これにより、図2、図6又は図8に示す処理が実現される。
10 水素製造装置
11 改質器
11A 筒状壁
11B 筒状壁
11C 筒状壁
11D 筒状壁
12 PSA装置
12A、12B 吸着塔
12C バッファタンク
12D 配管
13 制御部
17 バーナ
21 燃焼室
24、27、34 流量制御部
26 補助燃料供給路
28 排ガス流路
28A 排ガスポート
31 原料ガス供給ポート
32 水供給ポート
33 原料ガス供給路
35、37 ポンプ
36 水タンク
38 外部水供給部
39 水供給路
41 第1流路
42 改質部
43 温度センサ
44 第2流路
46 CO変成部
47 出力ポート
48 改質ガス供給路
51 昇圧前分離部
52、56 バッファタンク
53 圧縮機
54 昇圧後分離部
61 オフガス供給路
61A 第1オフガス供給路
61B 第2オフガス供給路
62 流量制御部
64 戻し流路
63 排出路
66 オフガスタンク
71 バルブ
72 バルブ
101 CPU
102 メモリ
103 データストレージデバイス
104 作動プログラム
RG 目標範囲
TH 閾値
TL 下限値
Tfp 改質温度

Claims (12)

  1. 炭化水素を含む原料ガスと水蒸気とを反応させることにより、水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを出力する改質部と、前記改質部が出力する前記第1ガスと水蒸気とを反応させて、前記第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素とに変成して、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する一酸化炭素変成部とを有する改質器と、
    前記改質器を昇温するバーナと、
    前記改質器が出力する前記改質ガスから水素以外の成分である不純物を除去して、水素を外部に出力する水素精製装置であって、前記不純物を含む残りのガスをオフガスとして前記バーナに供給する水素精製装置と、
    前記水素精製装置が前記外部に出力すべき水素の出力量を減らして、前記オフガスを前記バーナに供給するオフガス供給路に、前記出力量の減少分を送出することが可能な水素出力量制御機構と、
    前記改質器の温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサが測定した前記温度が予め設定された下限値未満になった場合に、前記水素出力量制御機構を制御して、前記バーナに供給する前記オフガス中の水素濃度を増加させる制御部と、
    を備えている水素製造装置。
  2. 前記制御部は、予め設定された上限値と前記下限値とで規定される目標温度の範囲内に前記温度がある場合は、前記オフガス中の水素濃度が、予め設定された基準値未満になるように、前記水素出力量制御機構を制御する請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記水素出力量制御機構は、水素精製装置が出力する水素を貯留するバッファタンクの後段に配置されており、前記バッファタンク内の水素の一部を、配管を通じて、前記オフガス供給路に送出する請求項1又は2に記載の水素製造装置。
  4. 前記水素精製装置は、圧力スイング吸着装置である請求項1から3のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  5. 前記バーナに供給される燃料は前記オフガスのみである請求項1から4のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  6. 前記バーナに対して、前記オフガスとは別に補助燃料を供給することが可能であり、
    前記補助燃料の供給量を制御する補助燃料供給量制御機構を有している請求項1から4のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  7. 前記制御部が前記水素濃度を増加させる制御を行う前後において、前記補助燃料の供給量は一定である請求項6に記載の水素製造装置。
  8. 前記制御部は、前記温度が前記下限値未満になった場合に、前記オフガス中の水素濃度を増加させる第1制御を行い、
    かつ、前記温度が、前記下限値未満の温度領域において予め設定された閾値未満になった場合には、前記補助燃料供給量制御機構を制御して、前記補助燃料を増加させる第2制御を行う請求項6に記載の水素製造装置。
  9. 前記オフガス供給路として、第1オフガス供給路と第2オフガス供給路とを有しており、
    前記第1オフガス供給路は、前記オフガスを一時的に貯留するオフガスタンクを経由する供給路であり、前記第2オフガス供給路は、前記オフガスタンクをバイパスする供給路であり、
    さらに、前記第1オフガス供給路と第2オフガス供給路とを選択的に切り替える切り替え機構を備えている請求項1から8のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  10. 前記改質器へ供給する前記原料ガスの供給量を制御する原料ガス供給量制御機構を備えており、
    前記制御部は、前記水素出力量制御機構の制御に加えて、前記原料ガス供給量制御機構も制御して、前記原料ガスを増加させる制御を行う請求項1から9のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  11. 本開示の水素製造装置は、炭化水素を含む原料ガスと水蒸気とを反応させることにより、水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを出力する改質部と、前記改質部が出力する前記第1ガスと水蒸気とを反応させて、前記第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素とに変成して、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する一酸化炭素変成部とを有する改質器と、前記改質器を昇温するバーナと、前記改質器が出力する前記改質ガスから水素以外の成分である不純物を除去して、水素を外部に出力する水素精製装置であって、前記不純物を含む残りのガスをオフガスとして前記バーナに供給する水素精製装置と、前記水素精製装置が前記外部に出力すべき水素の出力量を減らして、前記オフガスを前記バーナに供給するオフガス供給路に、前記出力量の減少分を送出することが可能な水素出力量制御機構とを備えた水素製造装置を用いた水素製造方法において、温度センサを用いて前記改質器の温度を測定する温度測定ステップと、前記温度センサが測定した前記温度が予め設定された下限値未満になった場合に、前記水素出力量制御機構を制御して、前記バーナに供給する前記オフガス中の水素濃度を増加させる制御を行う制御ステップと、
    を備えている水素製造方法。
  12. 本開示の水素製造装置は、炭化水素を含む原料ガスと水蒸気とを反応させることにより、水素と一酸化炭素とに改質して、水素と一酸化炭素とを含む第1ガスを出力する改質部と、前記改質部が出力する前記第1ガスと水蒸気とを反応させて、前記第1ガス中の一酸化炭素の一部を、水素と二酸化炭素とに変成して、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含む第2ガスを改質ガスとして出力する一酸化炭素変成部とを有する改質器と、前記改質器を昇温するバーナと、前記改質器が出力する前記改質ガスから水素以外の成分である不純物を除去して、水素を外部に出力する水素精製装置であって、前記不純物を含む残りのガスをオフガスとして前記バーナに供給する水素精製装置と、前記水素精製装置が前記外部に出力すべき水素の出力量を減らして、前記オフガスを前記バーナに供給するオフガス供給路に、前記出力量の減少分を送出することが可能な水素出力量制御機構とを備えた水素製造装置の作動プログラムにおいて、温度センサを用いて前記改質器の温度を測定する温度測定ステップと、前記温度センサが測定した前記温度が予め設定された下限値未満になった場合に、前記水素出力量制御機構を制御して、前記バーナに供給する前記オフガス中の水素濃度を増加させる制御を行う制御ステップと、
    をコンピュータに実現させる作動プログラム。
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JP2008525301A (ja) * 2004-12-22 2008-07-17 アイダテック, エル.エル.シー. 圧力スイング吸着放出制御を介した加熱アセンブリ動作調整システム及び方法

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