JP2020098699A - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アンモニアによる腐食を抑制する。【解決手段】燃料電池システム100は、燃料極112、および、空気極114を少なくとも有する燃料電池本体110と、空気極114に空気を供給する空気供給部132と、アンモニアの分解を促進する触媒が配され、アンモニアを含む燃料ガスと、空気極114から排気されたカソードオフガスとを熱交換させる燃料熱交換器160と、燃料熱交換器160によって熱交換された燃料ガスを燃料極112に供給する燃料供給部120と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法に関する。
近年、都市ガスに代えてアンモニアを燃料として発電する燃料電池システムが検討されている。例えば、特許文献1には、燃料電池本体と、アンモニアの供給源と燃料電池本体とを接続する供給路と、供給路に設けられた変換装置と、変換装置を迂回するバイパス路とを備えた燃料電池システムが開示されている。
特許文献1の技術では、変換装置によってアンモニアの一部が水素に変換され、水素およびアンモニアが燃料極に供給される。
特許第5120075号公報
しかし、上記特許文献1のような燃料電池システムでは、アンモニアが通過する配管等がアンモニアによって腐食してしまうおそれがある。
本開示は、このような課題に鑑み、アンモニアによる腐食を抑制することが可能な燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る燃料電池システムは、燃料極、および、空気極を少なくとも有する燃料電池本体と、空気極に空気を供給する空気供給部と、アンモニアの分解を促進する触媒が配され、アンモニアを含む燃料ガスと、空気極から排気されたカソードオフガスとを熱交換させる燃料熱交換器と、燃料熱交換器によって熱交換された燃料ガスを燃料極に供給する燃料供給部と、を備える。
また、燃料熱交換器は、アンモニアを含む燃料ガスと、燃料極から排気されたアノードオフガスとを熱交換させてもよい。
また、燃料熱交換器は、アノードオフガスと熱交換された後の燃料ガスと、カソードオフガスとを熱交換させてもよい。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る燃料電池システムの運転方法は、アンモニアを含む燃料ガスを、アンモニアの分解を促進する触媒に接触させつつ、燃料電池本体を構成する空気極から排気されたカソードオフガスと熱交換させる工程と、燃料電池本体を構成する燃料極に、熱交換された燃料ガスを供給する工程と、を含む。
本開示によれば、アンモニアによる腐食を抑制することが可能となる。
本実施形態の燃料電池システムを説明する図である。 図2(a)は、燃料熱交換器の概略図である。図2(b)は、図2(a)におけるIIB矢示図である。 燃料電池システムの運転方法の処理の流れを説明するフローチャートである。 商用のルテニウム触媒によるアンモニアの反応率[%]と反応温度[℃]との関係を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態の燃料電池システム100を説明する図である。図1に示すように、燃料電池システム100は、1または複数の燃料電池本体110と、燃料供給部120と、空気供給ユニット130と、アノード排気管140と、カソード排気管142と、オフガス燃焼器150と、燃料熱交換器160と、空気熱交換器180と、断熱容器190と、熱回収器200と、気液分離部210と、インバータ220と、操作部230と、中央制御部240と、筐体250と、換気部260とを含む。
なお、図1中、実線の矢印は、ガスおよび液体の流れを示す。図1中、破線の矢印は電力の流れを示す。また、理解を容易にするため、中央制御部240から、流量調整機構124、ブロワ132c、流量調整弁132d、138、空気加熱器134、および、インバータ220への信号の流れを省略する。
燃料電池本体(セルスタック)110は、燃料極112、空気極114、および、電解質116を含む。燃料極(アノード)112は、NiおよびNi化合物(例えば、NiO)のいずれか一方または両方を含む。燃料極112には、供給マニホールド112aと、排気マニホールド112bとが接続される。供給マニホールド112aおよび排気マニホールド112bは、燃料電池本体110が生じる熱によって加熱される。
空気極(カソード)114は、電子伝導性を示す酸化物を含む。電子伝導性を示す酸化物は、例えば、LSM((La,Sr)MnO)、LSC((La,Sr)CoO)、または、LSCF((La,Sr)(Co,Fe)O)である。空気極114には、供給マニホールド114aと、排気マニホールド114bとが接続される。供給マニホールド114aおよび排気マニホールド114bは、燃料電池本体110が生じる熱によって加熱される。
電解質116は、燃料極112と空気極114との間に設けられる。電解質116は、酸化物イオン伝導性を有する固体酸化物を含む。酸化物イオン伝導性を有する固体酸化物は、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)である。
燃料供給部120は、後述する燃料熱交換器160によって熱交換された燃料ガス(つまり、水素を含むガス)を燃料極112に供給する。本実施形態において、燃料供給部120は、燃料供給管122と、流量調整機構124とを含む。燃料供給管122は、アンモニア供給源102と、燃料極112(供給マニホールド112a)とを接続する。アンモニア供給源102は、例えば、アンモニアを貯留する高圧容器(ボンベ)である。流量調整機構124は、燃料供給管122に設けられる。流量調整機構124は、例えば、マスフローコントローラ、または、ポンプ(例えば、ダイヤフラムポンプ、または、回転翼式ポンプ)である。なお、流量調整機構124は、燃料熱交換器160を構成する第1触媒166の少なくとも一部、または、第2触媒168の少なくとも一部の温度が、所定温度(例えば、400℃)以上である際、アンモニアを燃料熱交換器160に供給する。
空気供給ユニット130は、空気供給部132と、空気加熱器134と、分岐管136と、流量調整弁138とを含む。空気供給部132は、空気極114に空気を供給する。空気供給部132は、空気供給管132aと、フィルタ132bと、ブロワ132cと、流量調整弁132dと、分岐管132eとを含む。空気供給管132aは、一端が開放され、他端が後述する分岐管132eに接続される。つまり、空気供給管132aは、分岐管132eを介して、空気供給源と供給マニホールド114aとを接続する。
フィルタ132bは、空気供給管132aに設けられる。フィルタ132bは、後述する筐体250内から空気供給管132a内に導入される空気を除塵する。ブロワ132cは、空気供給管132aにおけるフィルタ132bの下流側に設けられる。ブロワ132cは、例えば、10kPaG以上の圧力で空気を空気極114(供給マニホールド114a)に供給する。流量調整弁132dは、空気供給管132aにおけるブロワ132cの下流側に設けられる。分岐管132eは、空気供給管132aにおけるブロワ132cと流量調整弁132dとの間から分岐され、空気極114に接続される。
空気加熱器134は、例えば、電気ヒータで構成される。空気加熱器134は、空気供給管132aにおける流量調整弁132dの下流側に設けられる。空気加熱器134は、空気を、例えば、900℃程度に加熱する。したがって、空気供給部132は、空気加熱器134によって加熱された空気を空気極114に供給する。
分岐管136は、空気供給管132aにおけるブロワ132cと分岐管132eの分岐箇所との間から分岐され、後述するカソード排気管142に接続される。流量調整弁138は、分岐管136に設けられる。
上記したように、燃料供給部120によって、燃料供給管122にアンモニアを含む燃料ガスが供給されると、後述する燃料熱交換器160の通過過程で、アンモニアの一部が分解されて、水素が生成される(下記反応式(1))。また、燃料極112上においてもアンモニアが分解されて、下記反応式(1)に示すように水素が生成される。
NH → 3/2H + 1/2N …反応式(1)
したがって、燃料極112に水素が供給されることになり、燃料極112において、下記反応式(2)に示す酸化反応が進行する。
+ O2− → 2HO + 2e …反応式(2)
また、上記したように、空気供給ユニット130によって空気極114に空気が供給されることにより、空気極114において、下記反応式(3)に示す還元反応が進行する。そして、酸化物イオン(O2−)が電解質116を伝導(移動)することにより、燃料電池本体110が発電する。燃料電池本体110は、発電を開始すると、ジュール熱によって自体の温度が上昇する。
1/2O + 2e → O2− …反応式(3)
そして、反応式(2)に示す酸化反応が進行した結果生じるアノードオフガス(水(水蒸気)、水素、および、アンモニアを含む)は、排気マニホールド112bを通じて排気される。また、反応式(3)に示す反応が進行した結果生じるカソードオフガス(酸素、窒素を含む)は、排気マニホールド114bを通じて排気される。
アノード排気管140は、排気マニホールド112bと後述するオフガス燃焼器150を接続する。カソード排気管142は、排気マニホールド114bとオフガス燃焼器150とを接続する。
オフガス燃焼器150は、燃料極112から排気されるアノードオフガスと、空気極114から排気されるカソードオフガスとを燃焼させる。オフガス燃焼器150は、例えば、ハニカム形状の触媒を含む。触媒は、水素の酸化(燃焼)を促進させる。オフガス燃焼器150は、空間速度(SV値)が数千hr−1から数万hr−1程度となるように設計される。
燃料熱交換器160は、アノードオフガスおよびカソードオフガスと、燃料ガスとを熱交換させる。燃料熱交換器160は、燃料ガスを加熱する。燃料熱交換器160は、アノードオフガスおよびカソードオフガスを冷却する。
図2は、燃料熱交換器160を説明する図である。図2(a)は、燃料熱交換器160の概略図である。図2(b)は、図2(a)におけるIIB矢示図である。図2(a)中、白抜き矢印は、燃料ガスの流れを示す。図2(a)、図2(b)中、実線の矢印は、アノードオフガスの流れを示す。図2(a)中、破線の矢印は、カソードオフガスの流れを示す。また、図2(a)、図2(b)中、クロスハッチングは、第1触媒166を示す。図2(a)中、ハッチングは、第2触媒168を示す。なお、本実施形態の図2(a)、図2(b)では、垂直に交わるX軸、Y軸、Z軸を図示の通り定義している。
図2(a)に示すように、燃料熱交換器160は、本体162と、仕切板164a〜164cと、第1触媒166と、第2触媒168と、第1伝熱管170と、第2伝熱管172とを含む。
本体162は、矩形の筒形状である。なお、本体162は、円筒形状であってもよい。燃料ガスは、本体162を一端から他端に向かって流れる。本体162は、拡径部162aと、同径部162bと、縮径部162cとを含む。拡径部162aは、一端が燃料供給管122に接続され、他端が同径部162bに連続する。拡径部162aは、一端から他端に向かうに従って内径が漸増する。同径部162bは、同径の筒形状である。同径部162bの一端は、拡径部162aの他端に連続する。同径部162bの他端は、縮径部162cの一端に連続する。縮径部162cは、一端から他端に向かうに従って内径が漸減する。縮径部162cの一端は、同径部162bの他端に連続する。縮径部162cの他端は、燃料供給管122に接続される。
仕切板164a〜164cは、複数の孔が形成された板である。仕切板164aに形成された孔の大きさは、後述する第1触媒166より小さい。仕切板164bに形成された孔の大きさは、第1触媒166、および、後述する第2触媒168より小さい。仕切板164cに形成された孔は、第2触媒168より小さい。仕切板164aは、拡径部162aと同径部162bとの間に配される。仕切板164bは、同径部162bに配される。仕切板164cは、同径部162bと縮径部162cとの間に配される。したがって、同径部162b内は、仕切板164a〜164cによって、2つの空間SA、SBに区画される。
第1触媒166および第2触媒168は、上記反応式(1)に示す反応を促進する触媒である。つまり、第1触媒166および第2触媒168は、アンモニアの分解を促進する。第1触媒166および第2触媒168は、粒形状である。
第1触媒166は、仕切板164a、164bによって区画される空間SA(燃料ガスの流れ方向の上流側に位置する空間)に配される(充填される)。第1触媒166は、例えば、ルテニウム(Ru)触媒である。第2触媒168は、仕切板164b、164cによって区画される空間SB(燃料ガスの流れ方向の下流側に位置する空間)に配される(充填される)。第2触媒168は、例えば、ニッケル(Ni)触媒である。つまり、第1触媒166は、第2触媒168の上流側に配される。換言すれば、第2触媒168は、第1触媒166の下流側に配される。
第1伝熱管170は、アノードオフガスが通過する配管である。第1伝熱管170は、入口マニホールド170aと、複数の熱交換部170bと、出口マニホールド170cとを含む。入口マニホールド170aは、アノード排気管140と、複数の熱交換部170bとを接続する。
図2(a)、図2(b)に示すように、熱交換部170bは、少なくとも一部が空間SA(第1触媒166)内に配される。熱交換部170bは、延在部位170baと、接続部位170bbとを含む。延在部位170baは、図2(a)、図2(b)中、Z軸方向に延在する部位である。つまり、延在部位170baは、燃料ガスの流れ方向(図2(a)、図2(b)中、X軸方向)と、直交する方向に延在する。接続部位170bbは、延在部位170ba同士を接続する。出口マニホールド170cは、アノード排気管140と、複数の熱交換部170bとを接続する。
第2伝熱管172は、カソードオフガスが通過する配管である。第2伝熱管172は、入口マニホールド172aと、複数の熱交換部172bと、出口マニホールド172cとを含む。入口マニホールド172aは、カソード排気管142と、複数の熱交換部172bとを接続する。
図2(a)に示すように、熱交換部172bは、少なくとも一部が空間SB(第2触媒168)内に配される。熱交換部172bは、延在部位172baと、接続部位172bbとを含む。延在部位172baは、図2(a)中、Z軸方向に延在する部位である。つまり、延在部位172baは、燃料ガスの流れ方向(図2(a)中、X軸方向)と、直交する方向に延在する。接続部位172bbは、延在部位172ba同士を接続する。出口マニホールド172cは、カソード排気管142と、複数の熱交換部172bとを接続する。
上記のように構成された燃料熱交換器160を備えることで、燃料ガスは、まず、第1触媒166(空間SA)を通過する。空間SAには、第1伝熱管170の熱交換部170bが配されている。このため、燃料ガスは、空間SAの通過過程において、アノードオフガスと熱交換される。換言すれば、燃料ガスは、第1触媒166に接触しつつ、アノードオフガスと熱交換される。したがって、この際、燃料ガスに含まれるアンモニアの一部は、第1触媒166によって水素に分解される。
そして、空間SAを通過した燃料ガス(一部のアンモニアが水素に分解されたガス)は、第2触媒168(空間SB)を通過する。空間SBには、第2伝熱管172の熱交換部172bが配されている。このため、燃料ガスは、空間SBの通過過程において、カソードオフガスと熱交換される。換言すれば、燃料ガスは、第2触媒168に接触しつつ、カソードオフガスと熱交換される。したがって、この際、燃料ガスに含まれるアンモニアは、第2触媒168によって水素に分解される。
つまり、燃料熱交換器160は、まず、アノードオフガスと燃料ガスとを熱交換させ、続いて、アノードオフガスと熱交換された後の燃料ガスと、カソードオフガスとを熱交換させる。
例えば、燃料電池本体110の定格運転出力が1kW−DCである場合、水素利用率80%、空気利用率35%、セル電圧0.73Vの条件において、アンモニアの供給量は、8.1NL/min程度である。この場合、燃料極112の入口(供給マニホールド112a)において、燃料電池本体110の運転温度(例えば、760℃程度)まで水素を昇温させるには、250W程度の熱が必要となる。また、アンモニアを100%水素に分解させるには、370W程度の熱が必要となる。つまり、アンモニアを100%水素に分解させ、かつ、燃料電池本体110の運転温度まで昇温させて、燃料極112に供給するには、620W程度の熱が必要となる。
一方、アノードオフガスの排気温度が850℃程度であり、150℃まで熱回収する場合、アノードオフガスの顕熱は、300W程度である。カソードオフガスの排気温度が850℃程度であり、150℃まで熱回収する場合、カソードオフガスの顕熱は、1100W程度である。
つまり、アノードオフガスの顕熱のみでは、アンモニアを100%水素に分解させ、かつ、燃料電池本体110の運転温度まで昇温して、燃料極112に供給することはできない。なお、アンモニアを50%分解するには、アノードオフガスの顕熱のみで足りる。
そこで、燃料熱交換器160は、アノードオフガスの顕熱に加えて、カソードオフガスの顕熱を、燃料ガスに与える。つまり、燃料熱交換器160は、まずアノードオフガスの顕熱で燃料ガスを昇温し、かつ、燃料ガスに含まれるアンモニアの一部を分解させる。そして、燃料熱交換器160は、カソードオフガスの顕熱によって、燃料ガスに含まれるアンモニアを目的とする分解率(例えば、100%)まで分解させる。
また、本体162は、目的とする分解率を達成するために必要な量の第1触媒166および第2触媒168を収容する。さらに、燃料熱交換器160は、仕切板164aが200℃未満になるように、第1伝熱管170の設置位置が設計される。
空気熱交換器180は、分岐管132eを通過する空気が有する熱と、燃料熱交換器160(第2伝熱管172)を通過したカソードオフガスが有する熱とを熱交換させる。空気熱交換器180は、例えば600℃以上800℃以下の所定の温度まで空気を加熱する。空気熱交換器180は、空気によりカソードオフガスを冷却する。
断熱容器190は、燃料電池本体110、燃料熱交換器160、空気熱交換器180を収容する。断熱容器190は、燃料電池本体110から外部への伝熱を抑制する。断熱容器190は、断熱材で構成された容器、または、真空容器である。
熱回収器200は、オフガス燃焼器150から排出される排気ガスが有する熱(顕熱)を回収する。熱回収器200は、例えば、ラジエータで構成される。熱回収器200によって回収された熱(温水)は、不図示の温水利用設備に供給されたり、不図示の熱交換器によって空冷されたりする。
気液分離部210は、熱回収器200から排出された混合物を気液分離する。気液分離部210によって分離された廃液(ドレン)は外部に排出される。また、気液分離部210によって分離された気体は、外部に排気される。
インバータ220は、燃料電池本体110の燃料極112および空気極114に接続される。インバータ220は、燃料電池本体110から出力された直流電流を交流電流に変換して負荷に供給する。インバータ220は、燃料電池本体110におけるセルスタックの積層数、燃料電池本体110の数、負荷の接続方式(直列、または、並列)、負荷の電圧(100V、200V等)に基づいて、設計される。なお、燃料電池本体110から出力される電圧が負荷の電圧より低い場合、インバータ220の前段に昇圧器(DC−DCコンバータ)が設けられる。
操作部230は、タッチパネル、または、ハードスイッチで構成される。操作部230は、ユーザによる操作入力を受け付けると、受け付けた操作入力の種類に応じた信号を中央制御部240に出力する。操作入力は、例えば、運転(発電)開始、運転停止等である。
中央制御部240は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路(制御基板、または、PLC(programmable logic controller))で構成される。中央制御部240は、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。中央制御部240は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して燃料電池システム100全体を管理および制御する。
本実施形態において、中央制御部240は、操作部230から出力された信号に基づき、流量調整機構124、ブロワ132c、流量調整弁132d、138、および、インバータ220を制御する。
中央制御部240は、所定の流量のアンモニアが燃料極112に供給されるように、流量調整機構124を制御する。中央制御部240は、オフガス燃焼器150が触媒の活性温度(または、耐熱温度)に維持されるように、流量調整弁138の開度を調整する。中央制御部240は、燃料電池本体110が通常運転温度に到達するように、空気加熱器134を駆動し、流量調整弁132dの開度を調整する。中央制御部240は、燃料電池本体110の発電出力、および、負荷に基づいて、インバータ220を制御する。
筐体250は、燃料電池本体110、燃料供給部120、空気供給ユニット130、アノード排気管140、カソード排気管142、オフガス燃焼器150、燃料熱交換器160、空気熱交換器180、断熱容器190、熱回収器200、気液分離部210、インバータ220、中央制御部240、換気部260を収容する。つまり、アンモニア供給源102、および、操作部230は、筐体250外に配される。
筐体250は、吸気口252および排気口254が形成される。吸気口252には、フィルタ252aが設けられる。フィルタ252aは、大気中のダストを除塵する。
換気部260は、例えば、ファンで構成される。換気部260は、筐体250内の空気を、排気口254を通じて外部に排気する。これにより、吸気口252を通じて外部から筐体250内に大気(空気)が導入される。つまり、換気部260は、筐体250内を換気する。換気部260は、筐体250内の温度が所定の温度(例えば、50℃程度)になるように、筐体250内を換気する。
[燃料電池システム100の運転方法]
続いて、燃料電池システム100の運転方法について説明する。図3は、燃料電池システム100の運転方法の処理の流れを説明するフローチャートである。図3に示すように、燃料電池システム100の運転方法は、第1熱交換工程S110、第2熱交換工程S120、供給工程S130を含む。以下、各工程について説明する。
[第1熱交換工程S110]
第1熱交換工程S110は、燃料熱交換器160において、燃料極112から排気されたアノードオフガスと、燃料ガスとを熱交換させる工程である。つまり、第1熱交換工程S110は、アンモニアを含む燃料ガスを第1触媒166に接触させつつ、アノードオフガスと熱交換させる工程である。第1熱交換工程S110を遂行することにより、燃料ガスに含まれるアンモニアの一部が分解され、水素およびアンモニアを含む燃料ガスが生成される。
[第2熱交換工程S120]
第2熱交換工程S120は、燃料熱交換器160において、空気極114から排気されたカソードオフガスと、燃料ガスとを熱交換させる工程である。つまり、第2熱交換工程S120は、アンモニアを含む燃料ガスを第2触媒168に接触させつつ、カソードオフガスと熱交換させる工程である。第2熱交換工程S120を遂行することにより、燃料ガスに含まれるアンモニアが分解されて水素が生成される。
[供給工程S130]
供給工程S130は、燃料熱交換器160によって熱交換された燃料ガス(水素)を燃料極112に供給する工程である。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム100および燃料電池システム100の運転方法は、燃料電池本体110の燃料としてアンモニアを用いる。これにより、燃料として炭化水素を用いる従来技術と比較して、水素を生成するための吸熱量を低減することができる。炭化水素を用いる従来技術では、オフガス燃焼器において、アノードオフガスおよびカソードオフガスに加えて、燃料を添加して燃焼させることで得られた熱を、燃料電池本体110の熱源としていた。しかし、燃料電池システム100は、燃料としてアンモニアを用いるため、オフガス燃焼器150に燃料を添加する必要がなくなる。これにより、オフガス燃焼器150において二酸化炭素および窒素酸化物(NOx)が発生する事態を回避することが可能となる。
また、炭化水素を用いる従来技術と比較して、燃料電池システム100は、水蒸気が不要となる。このため、炭化水素を用いる従来技術とは異なり、気化器および水蒸気改質器が不要となる。
また、燃料電池システム100は、燃料熱交換器160を備える。これにより、燃料電池システム100は、アンモニアの分解専用の加熱器を備えずとも、アンモニアを水素に分解することができる。したがって、燃料供給管122のうち、燃料熱交換器160と供給マニホールド112aとを接続する箇所、および、供給マニホールド112aの窒化を防止することが可能となる。このため、燃料供給管122のうち、燃料熱交換器160と供給マニホールド112aとを接続する箇所、および、供給マニホールド112aを鉄系材料(例えば、ステンレス鋼)で構成しても、これらの腐食を防止することができる。
また、供給マニホールド112aにアンモニアが供給されてしまうと、供給マニホールド112aにおいて、上記反応式(1)に示すアンモニアの分解反応(吸熱反応)が進行する。そうすると、燃料電池本体110の温度が低下してしまう。しかし、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料熱交換器160を備えるため、供給マニホールド112aに供給されるアンモニアを低減する(ほとんどなくす)ことができる。つまり、燃料電池システム100は、供給マニホールド112aにおけるアンモニアの分解を低減することが可能となる。これにより、燃料電池システム100は、燃料電池本体110の温度低下を抑制することができる。したがって、燃料電池システム100は、燃料電池本体110の発電電圧(発電電力)の低下を抑制することが可能となる。
また、アンモニアによる鉄系材料の窒化は、300℃程度から進行することが知られている。そこで、燃料熱交換器160は、仕切板164aが300℃未満(好ましくは200℃未満)になるように、第1伝熱管170の設置位置が設計される。これにより、燃料熱交換器160は、本体162の窒化を抑制することが可能となる。
また、燃料熱交換器160は、まず、アノードオフガスと燃料ガスとを熱交換させ、続いて、アノードオフガスと熱交換された後の燃料ガスと、カソードオフガスとを熱交換させる。これにより、燃料熱交換器160において、カソードオフガスの顕熱を余剰させることができる。したがって、燃料熱交換器160を通過した後のカソードオフガスの顕熱で、空気極114に供給される空気を加熱(昇温)することが可能となる。つまり、燃料電池システム100は、燃料熱交換器160および空気熱交換器180を備える構成により、アノードオフガスの顕熱およびカソードオフガスの顕熱で、アンモニアの分解と空気の加熱とを行うことができる。
また、第1伝熱管170および第2伝熱管172は、延在部位170baおよび延在部位172baが、アンモニアの流通方向と直交する方向に延在するように本体162内に配される。これにより、燃料熱交換器160は、アノードオフガスおよびカソードオフガスと、アンモニアとを直交流(クロスフロー)とすることができる。したがって、燃料熱交換器160は、アノードオフガスおよびカソードオフガスと、アンモニアとを効率よく熱交換させることが可能となる。
また、第1伝熱管170は、入口マニホールド170aを備え、第2伝熱管172は、入口マニホールド172aを備える、これにより、第1伝熱管170は、熱交換部170bごとのアノードオフガスの流量の偏りを低減することができる。同様に、第2伝熱管172は、熱交換部172bごとのカソードオフガスの流量の偏りを低減することができる。
また、燃料電池システム100は、空気加熱器134を備える。これにより、燃料電池本体110を内部から昇温することが可能となる。したがって、燃料電池本体110の起動処理を短時間で行うことができる。
また、燃料電池システム100は、オフガス燃焼器150を備える。これにより、アノードオフガスに残存する水素を酸化(燃焼)させることができる。また、熱回収器200は、オフガス燃焼器150で生じた燃焼排ガスの顕熱を回収することが可能となる。
また、燃料供給部120によって燃料電池本体110に水素が供給されている間(通常運転温度である間)、燃料電池本体110からの放熱によってオフガス燃焼器150の温度が触媒の活性温度を上回るおそれがある。そこで、燃料電池システム100は、流量調整弁138および中央制御部240を備える。中央制御部240は、オフガス燃焼器150が触媒の活性温度(または、耐熱温度)に維持されるように、流量調整弁138の開度を調整する。これにより、オフガス燃焼器150において、触媒の劣化を抑制することが可能となる。
また、燃料電池システム100は、空気熱交換器180を備える。これにより、空気加熱器134に投入されるエネルギーを削減することができる。
また、燃料電池システム100は、断熱容器190を備える。これにより、燃料電池本体110で生じた熱の輻射による外部への流出を抑制することができる。また、輻射熱を受けた燃料熱交換器160は、アノードオフガスの顕熱およびカソードオフガスの顕熱に加えて、燃料電池本体110の輻射熱を燃料ガス(アンモニア)に伝達することが可能となる。同様に、空気熱交換器180は、カソードオフガスの顕熱のみならず、燃料電池本体110の輻射熱を空気に伝達することができる。
また、燃料電池システム100は、筐体250を備える。これにより、風雨、塵などから燃料電池本体110等を保護することができる。
[燃料熱交換器160の設計]
続いて、燃料熱交換器160の設計について説明する。図4は、商用のルテニウム触媒によるアンモニアの反応率[%]と反応温度[℃]との関係を説明する図である。図4中、破線は、平衡反応率[%]を示す。図4中、三角は、空間速度が1000hr−1の場合のアンモニアの反応率[%]を示す。図4中、丸は、空間速度が2000hr−1の場合のアンモニアの反応率[%]を示す。図4中、四角は、空間速度が5000hr−1の場合のアンモニアの反応率[%]を示す。
図4に示すように、アンモニアの平衡反応率(平衡分解率)は、反応温度が高いほど大きい。例えば、反応温度が200℃である場合、アンモニアの平衡反応率は、75%程度である。反応温度が400℃である場合、アンモニアの平衡反応率は、99%程度である。
また、空間速度は、ガスの流量/触媒の充填量で算出される。したがって、空間速度が大きいほど、ルテニウム触媒の充填量は少ないといえる。このため、反応温度が等しい場合、空間速度が大きいほど、アンモニアの反応率が下がる。例えば、図4に示すように、空間速度が1000hr−1であり、反応温度が300℃である場合、アンモニアの反応率は、30%程度である。空間速度が2000hr−1であり、反応温度が300℃である場合、アンモニアの反応率は、25%程度である。空間速度が5000hr−1であり、反応温度が300℃である場合、アンモニアの反応率は、10%程度である。
また、図4に示すように、空間速度が2000hr−1であり、反応温度が200℃である場合、アンモニアの反応率(分解率)は、0%程度である。空間速度が2000hr−1であり、反応温度が250℃である場合、アンモニアの反応率は、5%程度である。空間速度が2000hr−1であり、反応温度が350℃である場合、アンモニアの反応率は、75%程度である。空間速度が2000hr−1であり、反応温度が400℃である場合、アンモニアの反応率は、99%程度である。
したがって、第1触媒166および第2触媒168として、ルテニウム触媒を採用する場合、空間速度が2000hr−1以下となるように第1触媒166および第2触媒168を本体162に充填すれば、400℃でアンモニアを100%程度分解することができる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、燃料電池本体110が、排気マニホールド114bを備える構成を例に挙げて説明した。しかし、燃料電池本体110は、排気マニホールド114bを備えずともよい。この場合、燃料熱交換器160は、第2伝熱管172を備えず、燃料電池本体110の近傍に配される。かかる構成であっても、燃料熱交換器160は、燃料ガスと、空気極から排気されたカソードオフガス(対流熱)とを熱交換させることができる。
また、図4に示すルテニウム触媒よりもアンモニアの分解率が高い触媒を、第1触媒166および第2触媒168として採用し、目的とする分解率を達成できる空間速度が5000hr−1以上である場合、燃料熱交換器160は、第1伝熱管170および第2伝熱管172を備えず、燃料電池本体110の近傍に配されてもよい。この場合、本体162の径は、1インチ以下であってもよい。かかる構成であっても、燃料熱交換器160は、燃料ガスと、空気極から排気されたカソードオフガス(対流熱)とを熱交換させることができる。
また、上記実施形態において、空気供給部132が、ブロワ132cを備える構成を例に挙げて説明した。しかし、空気供給部132は、ブロワ132cに代えて、ポンプ(例えば、ダイヤフラムポンプ)、または、ファンを備えてもよい。
また、上記実施形態において、1のブロワ132cが空気極114およびオフガス燃焼器150に空気を供給する構成を例に挙げて説明した。しかし、燃料電池システム100は、2台のブロワを備えてもよい。この場合、一方のブロワは、空気極114に空気を供給する。また、他方のブロワは、オフガス燃焼器150に空気を供給する。
また、上記実施形態において、流量調整弁132d、138を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、流量調整弁132d、138に代えて、マスフローコントローラを備えてもよい。
また、上記実施形態において、空気加熱器134によって加熱された空気が供給マニホールド114aに供給される構成を例に挙げて説明した。しかし、空気加熱器134によって加熱された空気は、断熱容器190内に供給されてもよい。この場合、燃料電池本体110は外部から加熱(昇温)される。また、断熱容器190内に伝熱抵抗体(シースヒータ)を備えてもよい。
また、上記実施形態において、オフガス燃焼器150は、ハニカム形状の触媒を含む構成を例に挙げて説明した。しかし、触媒の形状に限定はない。例えば、触媒は、粒状であってもよい。また、オフガス燃焼器150は、触媒を備えずともよい。
また、上記実施形態において、燃料熱交換器160が、燃料ガスと、アノードオフガスおよびカソードオフガスとを熱交換させる構成を例に挙げて説明した。しかし、燃料熱交換器160は、燃料ガスと、カソードオフガスとを熱交換させてもよい。また、燃料熱交換器160は、アノードオフガスおよびカソードオフガスに加えて、オフガス燃焼器150で生じた燃焼排ガスと、燃料ガスとを熱交換させてもよい。これにより、燃料熱交換器160は、カソードオフガスの温度低下を抑制することができ、空気熱交換器180においてカソードオフガスによって加熱される空気の温度を上昇させることが可能となる。
また、上記実施形態において、燃料熱交換器160は、アノードオフガスと熱交換された後の燃料ガスと、カソードオフガスとを熱交換させる構成を例に挙げて説明した。しかし、燃料熱交換器160は、まず、カソードオフガスと燃料ガスとを熱交換させ、続いて、アノードオフガスと燃料ガスとを熱交換させてもよい。
また、上記実施形態において、燃料熱交換器160が仕切板164a〜164cを備える構成を例に挙げて説明した。しかし、仕切板164a〜164cは、必須の構成ではない。
また、上記実施形態において、燃料熱交換器160は、第1触媒166および第2触媒168を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、燃料熱交換器160は、第1触媒166または第2触媒168を備えていればよい。つまり、燃料熱交換器160は、仕切板164bを備えず、本体162内に第1触媒166または第2触媒168を収容すればよい。換言すれば、燃料熱交換器160は、本体162と、本体162内に収容された第1触媒166または第2触媒168と、本体162内に収容された熱交換部170b、172bとを備えてもよい。
また、上記実施形態において、燃料熱交換器160の本体162は、拡径部162aおよび縮径部162cを備える構成を例に挙げて説明した。これにより、燃料熱交換器160は、同径部162b(触媒充填部)における燃料ガスの流量の偏りを低減することができる。しかし、拡径部162aおよび縮径部162cは、必須の構成ではない。また、拡径部162aおよび縮径部162cに代えて、燃料熱交換器160は、整流板を備えてもよい。
また、上記実施形態において、第1伝熱管170は、3つの熱交換部170bを備える構成を例に挙げて説明した。しかし、熱交換部170bの数に限定はない。第1伝熱管170は、1つまたは2つの熱交換部170bを備えてもよいし、4つ以上の熱交換部170bを備えてもよい。なお、第1伝熱管170が1つの熱交換部170bを備える場合、入口マニホールド170aおよび出口マニホールド170cを省略することができる。
同様に、第2伝熱管172は、3つの熱交換部172bを備える構成を例に挙げて説明した。しかし、熱交換部172bの数に限定はない。第2伝熱管172は、1つまたは2つの熱交換部172bを備えてもよいし、4つ以上の熱交換部172bを備えてもよい。カソードオフガスは、アノードオフガスより高温である。このため、空間SBにおけるアンモニアの分解反応の反応速度は、空間SAよりも大きい。したがって、燃料熱交換器160は、第1触媒166より少量の第2触媒168を備えてもよい。この場合、延在部位172baを延在部位170baより短くする、もしくは、熱交換部172bを熱交換部170bよりも少なくするとよい。なお、第2伝熱管172が1つの熱交換部172bを備える場合、入口マニホールド172aおよび出口マニホールド172cを省略することができる。
また、上記実施形態において、延在部位170ba、172baは、燃料ガスの流れ方向(図2(a)、図2(b)中、X軸方向)と、直交する方向に延在する構成を例に挙げて説明した。しかし、延在部位170ba、172baは、燃料ガスの流れ方向と、交差していればよい。
また、第1触媒166を収容する第1収容部と、第2触媒168を収容する第2収容部とが別体に構成された燃料熱交換器であってもよい。この場合、第1触媒166と第2触媒168とは、連通管で接続される。また、連通管内には、第1触媒166または第2触媒168が収容される。
また、上記実施形態において、熱回収器200が、水で熱を回収するラジエータで構成される場合を例に挙げて説明した。しかし、熱回収器200は、空気で熱を回収(空冷)する熱交換器で構成されてもよい。
また、上記実施形態において、インバータ220が、筐体250内に設けられる構成を例に挙げて説明した。しかし、インバータ220は、筐体250外に設けられてもよい。
また、直射日光に曝される場所に燃料電池システム100を設置する場合、筐体250における直射日光が曝される箇所に遮光板を設置してもよい。これにより、筐体250内の高温化を抑制することが可能となる。
本開示は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法に利用することができる。
100 燃料電池システム
110 燃料電池本体
112 燃料極
114 空気極
120 燃料供給部
132 空気供給部
160 燃料熱交換器

Claims (4)

  1. 燃料極、および、空気極を少なくとも有する燃料電池本体と、
    前記空気極に空気を供給する空気供給部と、
    アンモニアの分解を促進する触媒が配され、アンモニアを含む燃料ガスと、前記空気極から排気されたカソードオフガスとを熱交換させる燃料熱交換器と、
    前記燃料熱交換器によって熱交換された前記燃料ガスを前記燃料極に供給する燃料供給部と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 前記燃料熱交換器は、前記アンモニアを含む燃料ガスと、前記燃料極から排気されたアノードオフガスとを熱交換させる請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料熱交換器は、前記アノードオフガスと熱交換された後の前記燃料ガスと、前記カソードオフガスとを熱交換させる請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. アンモニアを含む燃料ガスを、前記アンモニアの分解を促進する触媒に接触させつつ、燃料電池本体を構成する空気極から排気されたカソードオフガスと熱交換させる工程と、
    前記燃料電池本体を構成する燃料極に、熱交換された前記燃料ガスを供給する工程と、
    を含む燃料電池システムの運転方法。
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