JP2020096094A - 金属層付基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱膨張を抑えてクラックの発生を防ぎ、金属層付基板を使用した製品の使用の信頼性を高めることができる両張りの金属層付基板を提供する。【解決手段】表面121と、この表面121に対する裏面122とに金属層11a、11bがそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板1を、絶縁層を金属層11aと接着する熱硬化型の接着剤層12aと、金属層11bと接着する熱硬化型の接着剤層12bと、接着剤層12aと接着剤層12bとの間にある絶縁性樹脂層13とにより形成し、接着剤層12a、12bの少なくとも一方の誘電正接が絶縁性樹脂層13の誘電正接よりも低く、かつ接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13の厚さの合計である総厚taに対する接着剤層12a、12bの厚さの合計の割合である接着剤層厚み比率を、0.66以上とする。【選択図】図1

Description

本発明は、金属層付基板に関する。
信号の伝送に使用される基板に対しては、伝送信号の高速化や高周波化に伴って、いっそうの伝送損失の低減が望まれている。伝送損失には、導体損失によるものと誘電損失によるものとが含まれる。導体損失を生じる要因の一つには、金属性の配線の表皮効果によるものがある。表皮効果による導体損失は、周波数が高くなるほど導体を流れる電流が表面に集中して内部に流れ難くなることによって発生する。導体損失低減のためには配線の絶縁層に対する面が平滑であることが好ましい。ただし、配線が平滑であると、絶縁層との接着強度が低下するため、配線の平滑性は絶縁層の材料や基板の用途等も考慮して決定することが必要である。
一方、誘電損失は、伝送信号の周波数が高周波数になるほどコンダクタンスが増加することによって発生する。また、誘電損失は、絶縁層に用いられる誘電体材質の特性によって変化する。
このような基板の公知技術は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の伝送線路(電子機器)は、絶縁体シートに誘電正接が低い液晶ポリマー(LCP)のシートを用いることによって誘電損失を低減している。また、特許文献1に記載の発明は、信号導体パターンとグランド導体パターンとを近接させても、線路のキャパシタンス成分を抑制できる。
特開2017−108455号公報
高速伝送用の金属層付基板には、配線と共に配線同士を電気的に接続するためのスルーホールが形成されて配線基板となる。配線基板は、スルーホールを介して層間が接続された後、使用環境における耐性をテストする温度サイクル試験を受ける。温度サイクル試験は、例えば、−55℃から125℃までの温度範囲で200サイクル等の条件で配線基板の温度を繰り返し変化させる試験である。
しかしながら、上記の特許文献1に記載の液晶ポリマー製の絶縁体シートは、伝送特性は良好であるものの、弾性率や熱膨張係数が低誘電正接部材の中では比較的高い。このため、特許文献1に記載の構成は、温度サイクル試験の過程で液晶ポリマーが熱膨張し、スルーホールの縁部分にクラックが発生し易くなる。クラックが発生する配線基板は熱サイクル試験を経て不良品と判定される。このため、クラックの発生は、金属層付基板の製品歩留まりを低下させ、さらには金属層付基板の信頼性を低下させる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、絶縁層の熱膨張を抑えてクラックの発生を防ぎ、信号の高速伝送に有利であって、かつ信頼性の高い両張りの金属層付基板に関する。
本発明の金属層付基板は、表面と、当該表面に対する裏面とに第一金属層及び第二金属層がそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板であって、前記第一金属層と接着する熱硬化型の第一接着剤層と、前記第二金属層と接着する熱硬化型の第二接着剤層と、前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層との間にある絶縁性樹脂層と、を備え、前記第一接着剤層、前記第二接着剤層及び前記樹脂層の厚さの合計に対する前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計の割合である接着剤層厚み比率が、0.66以上である。
本発明の金属層付基板は、表面と、当該表面に対する裏面とに第一金属層及び第二金属層がそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板であって、前記第一金属層と接着する熱硬化型の第一接着剤層と、前記第二金属層と接着する熱硬化型の第二接着剤層と、前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層との間にある絶縁性樹脂層と、を備え、前記第一接着剤層、前記第二接着剤層及び前記樹脂層の厚さの合計に対する前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計の割合である接着剤層厚み比率が0.66以上であり、前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計が15μm以上、かつ145μm以下であり、前記樹脂層の厚さが5μm以上、かつ50μm以下であり、前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方は、厚さ方向の熱膨張率が500ppm/℃未満であり、ヤング率が−50℃以上、70℃以下の範囲において20MPa以上、2.1GPa以下であり、100℃以上、125℃以下の範囲で6MPa以上、21MPa以下である。
本発明は、絶縁層の熱膨張を抑えてクラックの発生を防ぎ、信号の高速伝送に有利であって、かつ信頼性の高い両張りの金属層付基板を提供することができる。
本実施形態の金属層付基板を説明するための模式的な断面図である 本実施形態の金属層付基板の熱サイクル試験で発生するクラックの発生部位を説明するための模式的な断面図である。 図1の金属層付基板と、比較例において、その伝送損失の信号の周波数依存性を比較して示したグラフである。 金属層付基板の接着剤層厚み比率と誘電正接との関係を説明するためのグラフである。 本実施形態の金属層付基板の他の構成例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。また、本実施形態にて示す図面は、本実施形態の金属層付基板の構成、機能及び金属層付基板を構成する各部材同士の配置の関係を説明することを目的とした模式図であって、必ずしもその寸法形状や具体的な形状を正確に表すものではない。
[概要]
本実施形態の金属層付基板は、絶縁性シートの表裏の主面に金属層が形成された両張りの金属製膜付基板である。ここで、「シート」あるいは「フィルム」とは、厚さに比べて縦、横方向の長さが充分大きい紙のような形状をいい、厚さと長さとの比や具体的な値を問題にするものではない。また、金属層は、このようなシートまたはフィルムに追従して変形可能な厚さの層であって、その製造方法を限定しない。金属層は、例えば、金属箔を接着剤で絶縁層と接着するものであってもよいし、熱圧着等の方法で絶縁層にラミネーするものであってもよい。さらに、金属層は、絶縁層に対して蒸着することによっても形成することができる。金属層の材料となる金属材料には、このような厚さの薄膜に容易に加工でき、かつ電気抵抗が小さいものが好ましい。このような金属材料としては、銅、ステンレス、鉄、ニッケル、ベリリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、銀金、スズ、ジルコニウム、タンタル、チタン、鉛、マグネシウム、マンガン及びこれらの合金等がある。このような材料のうち、金属層には、特に銅または銅合金が好ましい。金属層の主成分を銅とする金属層付基板は、銅張基板と呼称される。
図1は、本実施形態の金属層付基板1を説明するための模式的な断面図である。金属層付基板1は、表面121と、この表面121に対する裏面122とに第一金属層である金属層11a及び第二金属層である金属層11bがそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板1である。金属層11a、11b間に形成されている接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13の全体が上記の絶縁層に相当する。
金属層付基板1は、金属層11a、11bが共に銅を主な材料としている両張りの銅張基板である。金属層11aの表面121に向かう面の裏面を外面111、金属層11bの裏面122に向かう面の裏面を外面112とする。
また、金属層付基板1は、第一接着剤層である接着剤層12a、第二接着剤層である接着剤層12bを備えている。接着剤層12a、12bは、いずれも熱を加えて硬化させる熱硬化型の接着剤であり、接着剤層12aは、金属層11aと接着して熱硬化されている。また、接着剤層12bは、金属層11bと接着して熱硬化されている。
また、金属層付基板1は、絶縁性樹脂層13を備えている。図1では、絶縁性樹脂層13の両面をそれぞれ面131、面132とする。本実施形態では、接着剤層12a、12bの少なくとも一方の誘電正接が絶縁性樹脂層13の誘電正接よりも低くなるように接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13を構成する。
また、本実施形態では、金属層付基板1において、接着剤層12aの厚さをt1、接着剤層12bの厚さをt2、絶縁性樹脂層13の厚さをt3とする。なお、図示するように、「厚さ」は、シート状の金属層付基板1の面直方向に沿う長さをいう。接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13の厚さの合計(総厚ta)に対する接着剤層12a及び接着剤層12bの厚さの合計((t1+t2)/ta)を以降「接着剤層厚み比率」と記す。図1に示す金属層付基板1の接着剤層厚み比率は、0.66以上、より好ましくは0.83以上である。このように、本実施形態は、より誘電正接が低い接着剤層12a、12bが絶縁層全体に占める割合を絶縁性樹脂層13より大きくすることによって接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13からなる絶縁層全体の誘電正接の低下を実現することができる。
なお、本実施形態は、接着剤層12a、12bの両方の誘電正接が絶縁性樹脂層13の誘電正接よりも低い構成に限定されず、接着剤層12a、12bのいずれか一方のみの誘電正接が絶縁性樹脂層13の誘電正接よりも低いものであってもよい。また、接着剤層12a、12bそれぞれの厚さは等しくてもよいし、異なっていてもよい。さらに、本実施形態は、接着剤層12a、12bが、必要に応じて導電フィラーを含むものであってもよい。
また、接着剤層12a、12bは、面131、132上で硬化するため、絶縁性樹脂層13は接着剤層12a、12bと共に加熱される。絶縁性樹脂層13は、接着剤層12a、12bの加熱によって特性が変化することが無いように加熱温度以上の融点、あるいは耐熱性が求められる。
また、本実施形態の金属層付基板1は、接着剤層12a、12bの厚さの合計(t1+t2)が15μm以上、かつ145μm以下であり、絶縁性樹脂層13の厚さt3が5μm以上、かつ50μm以下である。本実施形態は、以上のように、絶縁性樹脂層13に比べて接着剤層12a及び接着剤層12bの合計の厚さを充分に厚くすることにより、金属層付基板1の誘電正接を実用可能な範囲まで低下させることができる。
なお、本実施形態は、接着剤層12aの厚さt1と接着剤層12bの厚さt2について、その合計について以上のように規定するものであって、厚さt1と厚さt2は等しくても、異なっていてもよい。例えば、金属層付基板1の外面111、外面112の一方を出力側、他方を接地側に使用する場合、使用の用途によって厚さt1、t2を決定することが考えられる。
以下、上述の金属層付基板1を構成する部材について説明する。
[接着剤層]
本実施形態でいう接着剤層12a、12bを形成する熱硬化型の接着剤は、熱可塑性の樹脂に架橋剤を添加し、加熱することによって架橋、硬化する部材である。このような樹脂には、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン等がある。また、このような接着剤のうち、高速伝送を目的とする本実施形態では、比誘電率あるいは誘電正接が低いものが好ましい。このような観点から、本実施形態は、このような接着剤に、例えば、シート化された接着剤であるニッカン工業社製の「Nikaflex SAFY(製品名)」、フィルム状の東亞合成社製、「アロンマイティ AF−700(製品名)」を用いることができる。
さらに、本実施形態の接着剤は、熱可塑性のポリイミド系樹脂に架橋剤を添加した流動体のものであってもよい。ポリイミド系樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸残基及びジアミン残基を含有し、ジアミン残基の100モル部に対してダイマー酸の二つの末端カルボン酸基が1級のアミノメチル基又はアミノ基に置換されてなるダイマー酸型ジアミンから誘導されるジアミン残基を50モル部以上含有するものであってもよい。ここでいう熱可塑性のポリイミドは、ガラス転移温度(Tg)が明確に確認できるポリイミドをいう。本実施形態では、ガラス転移温度が例えば25℃以上、120℃以下、さらには50℃以上、70℃以下のものが好ましい。
このような流動体の接着剤は、熱硬化の後にガラス転移温度以上の環境に置かれることによって架橋した状態を維持しながら軟化する。このため、このような接着剤によって形成された接着剤層12a、12bは、熱サイクル試験等により熱膨張してもクラックを発生し難いものとなる。以下、この理由を説明する。
図2は、クラックCが発生する機構を説明するための図であって、金属層付基板1に形成されるスルーホールHを示す模式図である。図2に示すスルーホールHは、金属層11a、11b間の電気的なコンタクトをとるために形成されている。スルーホールHは、金属層付基板1を貫通する孔に金属のメッキを施す等して金属層11a、11bの表面及び孔の壁面にメッキ層21を形成することによって製造される。スルーホールH形成後の金属層付基板1を熱サイクル試験した場合、接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13が熱膨張してメッキ層21に内側から圧力を加え、メッキ層21がこの圧力に抗しきれない場合にはスルーホールHの外縁部分にクラックCが発生する。
上記クラックCの発生を抑えるため、本実施形態は、先に述べた熱サイクル試験の温度範囲内において軟化するように接着剤層12a、12bを構成する。このようにすれば、接着剤層12a、12bが熱膨張してもメッキ層21に加える圧力が小さくなってクラックCが発生し難くなる。つまり、本実施形態は、接着剤層12a、12bをガラス転移温度が25℃以上、120℃以下、より好ましくは50℃以上、70℃以下のものにすることによってクラックCの発生を抑止することができる。
また、熱可塑性のポリイミド系樹脂に架橋剤を添加して架橋させる場合には、ケトン基を有する熱可塑性ポリイミドを含む樹脂溶液に、アミノ化合物を加えて、熱可塑性ポリイミド中のケトン基とアミノ化合物の第1級アミノ基とを縮合反応させる。熱可塑性ポリイミドのケトン基とアミノ化合物の第1級のアミノ基との加熱縮合は、例えば、(a)熱可塑性ポリイミドの合成(イミド化)に引き続き、アミノ化合物を添加して加熱する方法、(b)ジアミン成分として予め過剰量のアミノ化合物を仕込んでおき、熱可塑性ポリイミドの合成(イミド化)に引き続き、イミド化若しくはアミド化に関与しない残りのアミノ化合物とともに熱可塑性ポリイミドを加熱する方法、または、(c)アミノ化合物を添加した熱可塑性ポリイミドの組成物を所定の形状に加工した後(例えば任意の基材に塗布した後やフィルム状に形成した後)に加熱する方法、等によって行うことができる。
接着剤層12a、12bは、単層、多層のいずれであってもよいが、層の少なくとも一部が熱硬化型であることが好ましい。ここで熱硬化型の樹脂は、加熱すると架橋して高分子の網目構造を形成し、硬化して架橋が解かれなくなる樹脂を指す。ただし、本実施形態の「熱硬化」の文言は、加熱によってのみ硬化するものに限定されず、加熱と併せて開始剤や触媒を使用するものであってもよい。
熱硬化型ポリイミド系樹脂である接着剤層12a、12bは、架橋剤を含む添加剤とポリイミドからなる溶液(以下、「接着剤溶液」と記す)を絶縁性樹脂層13に塗付した後、その溶媒を除去し、熱硬化することによって製造される。塗付方法には、スピンコート、スリットコート、ディップコート及びスプレーコート等がある。本実施形態は、塗付方法について特に限定するものではなく、塗付方法は接着剤層12a、12bの最終的な厚さに応じて適宜選択される。また、本実施形態は、一つの塗付方法により接着剤溶液を塗付することに限定されず、複数の塗付方法を組み合わせて用いることもできる。
なお、本発明におけるポリイミドとしては、いわゆるポリイミドの他、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミドエステル、ポリエーテルイミド、ポリシロキサンイミド等の構造中にイミド基を有するものが含まれる。
接着剤層12a、12bは、同様の材料によって形成されるものであってもよいし、他の材料によって形成されるものであってもよい。さらに、同様の部材によって形成され、かつ複数の材料の成分比がそれぞれ異なるものであってもよい。
さらに、本実施形態は、接着剤溶液の塗付、あるいは加熱の条件を調整し、接着剤層12a、12bの硬化後の物性を調整することができる。ここで、塗付条件とは、例えば、接着剤溶液をスピンコートで塗付する場合のコーターの回転速度や回転時間、スリットコートやディップコートにおける印加圧力等がある。また、本実施形態では、塗布から加熱までの時間(養生時間)や加熱時間、加熱速度によって接着剤層12a、12bの硬化後の物性を調整することができる。
また、接着剤層12a、12bは、厚さ方向の熱膨張係数(CTE(t))が好ましくは10ppm/K以上、500ppm/K以下、より好ましくは15ppm/K以上、20ppm/K以下の範囲内である。CTE(t)が10ppm/K未満、またはCTE(t)が500ppm/K以上であると、金属層付基板1の熱サイクル試験によりスルーホール周辺にクラックが発生することがある。
さらに、本実施形態は、接着剤層12a、12bを熱硬化型とすることにより、接着剤層12a、12bは、吸湿した部材(例えばカバーレイ等)が近傍に形成される場合であってもこの部材から発生した水由来のガスを取り込んで外観に異常が生じることがない。
また、本実施形態は、金属層付基板1のクラックの発生を抑止するため、接着剤層12a、12bの硬化後の少なくとも一方のヤング率が、−50℃以上、70℃以下の範囲において20MPa以上、2.1GPa以下であり、100℃以上、125℃以下の範囲で6MPa以上、21MPa以下とする。本実施形態では、接着剤層12a、12bのヤング率が上記の範囲より小さいと、接着剤層12a、12bの硬化後の加工工程における成形性が低下する。また、接着剤層12a、12bのヤング率が上記の範囲より大きいと、金属層付基板1のスルーホール周辺の金属層11a、11bが熱サイクル試験時にクラックを生じる可能性が高くなる。
また、接着剤層12a、12bの少なくとも一方は、例えば回路基板の絶縁層として適用する場合において、インピーダンス整合性を確保するために、10GHzにおける比誘電率が2.7以下であることが好ましい。接着層の10GHzにおける比誘電率が2.7を超えると、誘電損失により特に高周波の信号の伝送経路上における電気信号のロス等が許容できなくなるおそれがある。
さらに、本実施形態は、例えば回路基板に適用する場合において、誘電損失の悪化を抑制するため、接着剤層12aの測定周波数10GHzにおける誘電正接、接着剤層12bの測定周波数10GHzにおける誘電正接の少なくとも一方を、5×10−3以下とする。金属層付基板1において、接着剤層の10GHzにおける誘電正接が5×10−3を超えると、高周波信号の伝送経路上で電気信号のロスなどの不都合が生じやすくなるためである。接着層の10GHzにおける誘電正接の下限値は特に制限されない。
[樹脂層]
絶縁性樹脂層13は、接着剤層12a、12bを上記厚さの層にするための芯材として使用される。このため、絶縁性樹脂層13は、接着剤層12a、12bの前駆体塗付時から硬化終了時までシート形状を有し、熱サイクル試験にあっても熱によって形状及び物性が変化せず、接着剤層12a、12bと高い密着性を有することが好ましい。このような絶縁性樹脂層13としては、電気的絶縁性を有し、比誘電率が3.7以下かつ誘電正接が11×10−3以下、ヤング率が−50℃から125℃の範囲で4GPa以上、10GPa以下、厚さ方向の熱膨張係数(CTE(t))が90ppm/K以上、150ppm/K以下、ガラス転移温度が232℃以上であることが好ましい。このような絶縁性樹脂層13としては、例えばポリイミド、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーン、ETFE等であってもよいが、ポリイミドを用いることが好ましい。特に、接着剤層12a、12bにポリイミドを用いる場合には絶縁性樹脂層13にもポリイミドを用いることが両者の密着性の観点から好ましい。絶縁性樹脂層13は、単層でも複数層でもよいが、加熱しても軟化、接着性を示さない所謂非熱可塑性のポリイミドを含むことが好ましい。
また、本実施形態は、接着剤層12a、12bの間に絶縁性樹脂層13を設けたことによって金属層11a、11b間の絶縁物による誘電損失が増加することを防ぐため、絶縁性樹脂層13の測定周波数10GHzにおける比誘電率は、3.7以下とした。
なお、本実施形態は、このような絶縁性樹脂層13として、例えば、東レ・デュポン株式会社製、商品名カプトン(登録商標)を使用することができる。
[金属層]
金属層11a、11bは、特に材質が限定されるものではないが、その材質としては、例えば、銅、ステンレス、鉄、ニッケル、ベリリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、銀、金、スズ、ジルコニウム、タンタル、チタン、鉛、マグネシウム、マンガン及びこれらの合金等が好ましい。このような材質中において、金属層11a、11bには、特に銅または銅合金が好ましい。
金属層11a、11bは、銅箔を接着剤層12a、12bに貼り合せるものであってもよいし、金属材料をメッキしたものであってもよい。金属層11a、11bの厚みは特に限定されるものではないが、例えば、金属層11a、11bとして銅箔を用いる場合、厚みは好ましくは35μm以下であり、より好ましくは5〜25μmの範囲内である。生産安定性及びハンドリング性の観点から、金属層11a、11bの厚みの下限値は5μmが好ましい。なお、金属層11a、11bとしての銅箔は、圧延銅箔でも電解銅箔でもよい。また、金属層11a、11bには、市販されている銅箔を用いることができる。
さらに、金属層11aの接着剤層12aに向かう表面121の平均粗さ(Rz)、金属層11bの接着剤層12bに向かう裏面122の平均粗さ(Rz)の少なくとも一方は、1.3μm以下であることが好ましい。本実施形態では、このような平均粗さに応じて表面121、裏面122に粗化処理を施したものを用いることが好ましい。
平均粗さは、母材銅箔のJIS B 0601−1994における十点平均粗さを測定することによって得られる値である。表面121、裏面122の粗さは、接着剤層12aまたは接着剤層12bとの密着性の観点から大きいことが好ましいが、導体損失の観点からは小さい(平滑である)ことが好ましい。低誘電性のポリイミド材料である接着剤層12a、12bは、液晶ポリマーの絶縁物より金属層11a、11bとの密着性が高い。このことから、金属層付基板1は、液晶ポリマーを接着剤に用いる金属層付基板よりも表面121、裏面122を平滑にして導電損失を抑えながら、接着剤層12a、12bとの接着性を保証することができる。
また、図1に示す金属層付基板1は、例えば、以下のプロセスにより製造することができる。
本実施形態では、先ず、絶縁性樹脂層13の面131、132に接着剤層12a、12bを形成する。接着剤層12a、12bの形成は、例えば前述の接着剤溶液を、目標とする誘電正接や比誘電率に応じた条件で絶縁性樹脂層13に塗付、養生する。そして、接着剤溶液を硬化させることによって接着剤層12a、12bを形成し、その表面に銅箔を貼り合せる、あるいはメッキをすることによって金属層11a、11bを形成する。接着剤層12a、12bと銅箔との貼り合わせは、ラミネート加工によって行うものであってもよいし、溶融した樹脂等の接着剤を使って行うものであってもよい。金属層11a、11bの形成後、金属層付基板1には適宜防錆処理や配線形成、スルーホール形成等の加工が行われる。
なお、接着剤層12a、12bは、前述のシート状の接着剤やフィルム状の接着剤を絶縁性樹脂層13と貼り合せることによっても形成することができる。
[特性]
次に、上記のように構成した金属層付基板1の特性について説明する。
図3は、本実施形態の金属層付基板1と、現在実用化されている液晶ポリマーを絶縁層に用いた公知の金属層付基板(比較例)において、その伝送損失の信号の周波数依存性を比較して示したグラフである。図3の縦軸は信号の減衰の程度(dB)を示し、横軸は金属層付基板1を回路基板にして信号損失を測定した測定周波数である。特性Aは金属層付基板1の信号損失を示し、特性Bは比較例の信号損失を示している。
金属層付基板1は、接着剤層12aの厚さt1、接着剤層12bの厚さt2がいずれも50μmであり、絶縁性樹脂層13が25μm(1mil)に設計されている。このような設計値は、接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13の誘電性接が比較例の絶縁層(接着剤層及び樹脂層)の誘電正接と等しい値(0.004)となるように決定されたものである。
図3に示すように、特性A、特性Bのいずれにあっても、信号損失が測定周波数にしたがって大きくなることを示している。また、図3によれば、特性A、特性Bの信号損失の程度や傾向が同様であると見なすことができる。このことから、本実施形態の金属層付基板1は、現在実用化されている比較例の金属層付基板と信号損失の程度や傾向が同等で、かつ、クラックの発生や導体損失を軽減することに有利であるといえる。
次に、接着剤層厚み比率と誘電正接(Df)との関係を説明する。図4は、縦軸に接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13からなる絶縁層の誘電正接を示し、横軸に厚さt1+厚さt2の値が総厚taに占める接着剤層厚み比率を示すグラフである。図4中のプロット○、プロット×は、いずれも図1に示す接着剤層12a、12bと市販の絶縁性樹脂層13とによって構成される絶縁層X及び絶縁層Yの特性を示している。プロット○は、絶縁性樹脂層13に宇部興産株式会社製ポリイミドフィルム、商品名ユーピレックスSを使用した絶縁層Xの特性を示している。また、プロット×は、絶縁性樹脂層13に東レ・デュポン株式会社製、商品名カプトン ENグレードを使用した絶縁層Yの特性を示している。
また、図4中の直線v1は誘電正接6×10−3を示し、直線v2は誘電正接4×10−3を示している。また、図4中に示した範囲Av1は、接着剤層12a、12bが誘電正接6×10−3以下を得る場合の総厚taに占める割合の範囲を示す。また、範囲Av2は、接着剤層12a、12bが誘電正接4×10−3以下を得る場合の総厚taに占める割合の範囲を示す。なお、6×10−3の値は、公知の低誘電ポリイミドを絶縁層に用いた場合の誘電正接であり、4×10−3の値は、公知の液晶ポリマーを絶縁層に用いた場合の誘電正接である。
図4によれば、厚さt1+厚さt2が総厚taの67%を超えると剤X、剤Yのいずれであっても誘電正接が6×10−3以下、つまり公知の低誘電性ポリイミドを使った絶縁層よりも低くなることが分かる。また、厚さt1+厚さt2が総厚taの83%を超えると剤X、剤Yのいずれであっても誘電正接が4×10−3以下、つまり公知の液晶ポリマーを使った絶縁層よりも低くなることが分かる。この点により、本実施形態は、接着剤層12a、12b及び絶縁性樹脂層13の厚さの総厚taに対する接着剤層12a、12bの厚さの合計(t1+t2)である接着剤層厚み比率を、0.66以上、より好ましくは0.83以上としている。
なお、図4に示すように、接着剤層厚み比率を100%とすると誘電正接は最も小さくなる。ただし、本実施形態では、絶縁性樹脂層13の表裏の面のそれぞれ接着剤層12a、12bを形成するために絶縁性樹脂層13の厚みを0にすることはできない。また、絶縁性樹脂層13の面131、面132の両方に接着剤層12a、12bを形成する工程の作業性から、絶縁性樹脂層13の最小厚さは5μm程度と考えられる。このことにより、厚さt1、t2が総厚taに占める割合の下限は、総厚taの厚さに応じて決定される。
また、図1に示す構成は、本実施形態の金属層付基板1の最小の構成である。本実施形態の金属層付基板1は、図1に示す構成を含むものであれば、他の構成を備えていてもよい。
図5は、図1に示す金属層付基板1の他、さらに接着剤層42a、42b及び絶縁性樹脂層43を備えた多層の金属層付基板の断面図である。図5に示す構成では、金属層11bがエッチング等により加工されて配線パターン11bbになっている。そして、配線パターン11bbを覆うように接着剤層42aが形成され、接着剤層42aと接着剤層42bとの間に絶縁性樹脂層43が形成されている。
なお、図5に示す構成は、例えば、絶縁性樹脂層43の一方の側に接着剤層42b及び金属層41bを形成し、図1に示す金属層付基板1の金属層11bを加工して配線パターン11bbとしたものと接着剤層42aにより接着、硬化させることによって製造される。
上記実施形態は以下の技術思想を包含するものである。
(1)表面と、当該表面に対する裏面とに第一金属層及び第二金属層がそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板であって、前記絶縁層は、前記第一金属層と接着する熱硬化型の第一接着剤層と、前記第二金属層と接着する熱硬化型の第二接着剤層と、前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層との間にある絶縁性樹脂層と、を含み、前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方の誘電正接が前記絶縁性樹脂層の誘電正接よりも低く、かつ前記第一接着剤層、前記第二接着剤層及び前記絶縁性樹脂層の厚さの合計に対する前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計の割合である接着剤層厚み比率が、0.66以上である、金属層付基板。
(2)前記接着剤層厚み比率が、0.83以上である、(1)の金属層付基板。
(3)前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計が15μm以上、かつ145μm以下であり、前記樹脂層の厚さが5μm以上、かつ50μm以下である、(1)または(2)の金属層付基板。
(4)前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方の厚さ方向の熱膨張率は、500ppm/℃未満である、(1)から(3)のいずれか一つの金属層付基板。
(5)前記第一金属層の前記第一接着剤層に向かう側の面の平均粗さ(Rz)、前記第二金属層の前記第二接着剤層に向かう側の面の平均粗さ(Rz)の少なくとも一方が、1.3μm以下である、(1)から(4)のいずれか一つの金属層付基板。
(6)前記第一接着剤層の測定周波数10GHzにおける比誘電率、前記第二接着剤層の測定周波数10GHzにおける比誘電率の少なくとも一方が、2.7以下である、(1)から(5)のいずれか一つの金属層付基板。
(7)前記樹脂層の測定周波数10GHzにおける比誘電率は、3.7以下である、(1)から(6)のいずれか一つの金属層付基板。
(8)前記第一接着剤層の測定周波数10GHzにおける誘電正接、前記第二接着剤層の測定周波数10GHzにおける誘電正接の少なくとも一方が、5×10−3以下である、(1)から(7)のいずれか一つの金属層付基板。
(9)前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方のヤング率は、−50℃以上、70℃以下の範囲において20MPa以上、2.1GPa以下であり、100℃以上、125℃以下の範囲で6MPa以上、21MPa以下である、(1)から(8)のいずれか一つの金属層付基板。
(10)前記第一金属層及び前記第二金属層が銅材を含む、(1)から(9)のいずれか一つの金属層付基板。
(11)前記樹脂層が、ポリイミドを含む、(1)から(10)のいずれか一つの金属層付基板。
(12)表面と、当該表面に対する裏面とに第一金属層及び第二金属層がそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板であって、前記絶縁層は、前記第一金属層と接着する熱硬化型の第一接着剤層と、前記第二金属層と接着する熱硬化型の第二接着剤層と、前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層との間にある絶縁性樹脂層と、を含み、前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方の誘電正接が前記絶縁性樹脂層の誘電正接よりも低く、かつ前記第一接着剤層、前記第二接着剤層及び前記絶縁性樹脂層の厚さの合計に対する前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計の割合である接着剤層厚み比率が0.66以上であり、前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計が15μm以上、かつ145μm下であり、前記絶縁性樹脂層の厚さが5μm以上、かつ50μm下であり、前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方は、厚さ方向の熱膨張率が500ppm/℃未満であり、ヤング率が−50℃以上、70℃以下の範囲において20MPa以上、2.1GPa以下であり、100℃以上、125℃以下の範囲で6MPa以上、21MPa以下である、金属層付基板。
1・・・金属層付基板
11a、11b、41b・・・金属層
11bb・・・配線パターン
12a、12b、42a、42b・・・接着剤層
13、43・・・絶縁性樹脂層
メッキ層・・・21
111、112・・・外面
121・・・表面
122・・・裏面
131、132・・・面

Claims (12)

  1. 表面と、当該表面に対する裏面とに第一金属層及び第二金属層がそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板であって、
    前記絶縁層は、前記第一金属層と接着する熱硬化型の第一接着剤層と、
    前記第二金属層と接着する熱硬化型の第二接着剤層と、
    前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層との間にある絶縁性樹脂層と、を含み、
    前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方の誘電正接が前記絶縁性樹脂層の誘電正接よりも低く、かつ前記第一接着剤層、前記第二接着剤層及び前記絶縁性樹脂層の厚さの合計に対する前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計の割合である接着剤層厚み比率が、0.66以上である、金属層付基板。
  2. 前記接着剤層厚み比率が、0.83以上である、請求項1に記載の金属層付基板。
  3. 前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計が15μm以上、かつ145μm以下であり、前記絶縁性樹脂層の厚さが5μm以上、かつ50μm以下である、請求項1または2に記載の金属層付基板。
  4. 前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方の厚さ方向の熱膨張率は、500ppm/℃未満である、請求項1から3のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  5. 前記第一金属層の前記第一接着剤層に向かう側の面の平均粗さ(Rz)、前記第二金属層の前記第二接着剤層に向かう側の面の平均粗さ(Rz)の少なくとも一方が、1.3μm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  6. 前記第一接着剤層の測定周波数10GHzにおける比誘電率、前記第二接着剤層の測定周波数10GHzにおける比誘電率の少なくとも一方が、2.7以下である、請求項1から5のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  7. 前記絶縁性樹脂層の測定周波数10GHzにおける比誘電率は、3.7以下である、請求項1から6のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  8. 前記第一接着剤層の測定周波数10GHzにおける誘電正接、前記第二接着剤層の測定周波数10GHzにおける誘電正接の少なくとも一方が、5×10−3以下である、請求項1から7のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  9. 前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方のヤング率は、−50℃以上、70℃以下の範囲において20MPa以上、2.1GPa以下であり、100℃以上、125℃以下の範囲で6MPa以上、21MPa以下である、請求項1から8のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  10. 前記第一金属層及び前記第二金属層が銅材を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  11. 前記絶縁性樹脂層が、ポリイミドを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の金属層付基板。
  12. 表面と、当該表面に対する裏面とに第一金属層及び第二金属層がそれぞれ設けられている絶縁層を備える両張りの金属層付基板であって、
    前記絶縁層は、前記第一金属層と接着する熱硬化型の第一接着剤層と、
    前記第二金属層と接着する熱硬化型の第二接着剤層と、
    前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層との間にある絶縁性樹脂層と、を含み、
    前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方の誘電正接が前記絶縁性樹脂層の誘電正接よりも低く、かつ前記第一接着剤層、前記第二接着剤層及び前記絶縁性樹脂層の厚さの合計に対する前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計の割合である接着剤層厚み比率が0.66以上であり、
    前記第一接着剤層及び前記第二接着剤層の厚さの合計が15μm以上、かつ145μm下であり、前記絶縁性樹脂層の厚さが5μm以上、かつ50μm下であり、
    前記第一接着剤層、前記第二接着剤層の少なくとも一方は、厚さ方向の熱膨張率が500ppm/℃未満であり、ヤング率が−50℃以上、70℃以下の範囲において20MPa以上、2.1GPa以下であり、100℃以上、125℃以下の範囲で6MPa以上、21MPa以下である、金属層付基板。
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